【実施例】
【0048】
図示される実施形態は単に例示的であることを理解するべきであり、論じられる材料、組成物、および方法の範囲を制限するものと見なされるべきではない。
【0049】
実施例1:硫酸を使用したPd4%/BaSO45%/熱的に安定したアルミナの調製
【0050】
以下の実施例は、乾燥/焼成の2つのステップを使用して調製された触媒担体材料の調製を説明する。
【0051】
ステップ1.BaO 3.35%/アルミナの調製
【0052】
大きい細孔のガンマアルミナ(98%、平衡水)(223.87kg)を次の水性プレミックスで処理した(塩は水中の重量%で表される):約90%の初期湿潤度点を達成するために水で希釈された24%の酢酸バリウム(31.68kg)およびDI水(120.78kg)。ミキサーに移動するために洗浄脱イオン(DI)水(2kg)を使用した。大きい細孔のガンマアルミナの含浸は、所望のBaO 3.35%/アルミナ生成物を生成するために、含浸させた材料をか焼炉(600℃、実質的に全ての水を除去するのに十分な時間)に供給するプラスチック製ドラム(60%固形湿潤調製物)に移動する前に、20分間混合することにより達成された。
【0053】
ステップ2、BaSO
45%/熱的に安定したアルミナの調製
【0054】
BaO3.35%/アルミナ(98%、平衡水)(231.63kg)を、約90%の初期湿潤度点まで、約5.8%の硫酸水溶液(8.40kg、BaO+70%過剰に対して化学量論的)およびDI水(136.29kg)で処理した。ミキサーに移動するために、洗浄DI水(2kg)を使用した。BaSO
4を形成するために、20分間混合することにより、含浸および酸/塩基反応を達成し、60%の固形湿潤調製物を得た。次いで、所望のBaSO
45%/熱的に安定したアルミナ生成物を生成するために、含浸させた材料をか焼炉(600℃、実質的に全ての水および揮発物を除去するのに十分な時間)に供給した。生成物の形態:粉末から微細な褐黒色の顆粒;25℃の水中スラリーのpH値:4;バルク密度:600〜1,200kg/m
3.
【0055】
ステップ3.Pd4%/BaSO
45%/熱的に安定したアルミナ
【0056】
以下のように貴金属をステップ2の触媒担体材料上に堆積させた。BaSO
45%/熱的に安定したアルミナ(98%、平衡水)(66.71kg)を、次の水性プレミックスで処理した(塩は水中の重量%として表される):約90%の初期湿潤度点まで、20.63%の硝酸パラジウム(13.20kg)およびDI水(24.49kg)。ミキサーに移動するために、洗浄DI水(2kg)を使用した。所望のPd4%/BaSO
45%/熱的に安定したアルミナ生成物(サンプル1)を生成するために、含浸させた材料をか焼炉(600℃、実質的に全ての水を除去するのに十分な時間)に供給するプラスチック製ドラム(64%固形湿潤調製物)に移動する前に、20分間混合することにより含浸を達成した。
【0057】
図1は、大きい細孔のガンマアルミナ開始材料のXRDパターンを提供する。
図2は、1100℃で3時間、空気中で焼成させることより熟成させた同じ材料のXRDパターンを示す。比較は、望ましくないアルファアルミナ相の形成を示す。表3を参照。
【0058】
図3は、調製されたままのPd4%/BaSO
45%/熱的に安定したアルミナ(サンプル1)のXRDパターンを提供する。
図4は、1100℃で3時間、空気中で焼成させることより熟成させた同じ材料のXRDパターンを示す。生成物の改善された熱的安定性を表3に示し、これは、熟成後にデルタおよびシータアルミナ相が形成され、アルファアルミナが形成されなかったことを示す。
【0059】
【表3】
【0060】
実施例2:機械的に融合された(MF)市販のBaSO4によるPd4%/BaSO45%/アルミナの調製
【0061】
2.0(KW−Hr)/Kgの比エネルギーを達成するために、5.79Kgの大きい細孔のガンマアルミナと0.305Kgのバルク硫酸バリウム(d50=2ミクロン)を、Hosokawa Micron Powder Systems(Summit,New Jersey)のNobilta300(商標)反応装置を使用して、81分間機械的に融合させて、BaSO
45%/アルミナを得る。この後、一般に実施例1のステップ3を繰り返し、所望の生成物であるPd4%/BaSO
45%/アルミナMF(サンプル2)を得る。
【0062】
図5は、調製されたPd4%/BaSO
45%/アルミナMF(サンプル2)XRDパターンを提供する。
図6は、1100℃で3時間、空気中で焼成させることより熟成させた同じ材料のXRDパターンを示す。デルタおよびシータアルミナ相の形成が検出された。しかしながら、この材料は、アルファアルミナも観察されたため、サンプル1と同等に熱的に安定ではない。表4を参照。
【0063】
【表4】
【0064】
実施例3 実施例1および実施例2の触媒担体を使用した多層触媒
1A;実施例1を使用した触媒コーティングの形成
【0065】
触媒スラリー1Aは、以下のように調製された。分散タンク中のDI水(5.54kg)に低HLB界面活性剤(5g)、水中24%の酢酸バリウム(1.45kg)、水中45%のサンプル1の懸濁液(2.58kg)、および酸素貯蔵成分(3.56kg)を添加し、続いてスラリー上に貴金属(即ちPGM)分散液として水中20%の硝酸パラジウム(20.2g)を後添加した。このパラジウムは、触媒担体上に前に分散された4%のパラジウムの追加であり、酸素貯蔵成分を活性化することを目的としている。得られたスラリーを10分間混合し、次いで湿式粉砕装置でd90=8ミクロンの粒径に粉砕された。粉砕機からホモジナイザー/せん断ミキサーに移動するために、洗浄DI水(356g)を使用した。37%の固形湿潤調製物中に成分を完全に分散させるために、得られたスラリーを10分間混合した。
【0066】
2A:実施例2を使用した触媒コーティングの形成
【0067】
触媒スラリー2Aは、サンプル1の代わりにサンプル2を使用して、実施例1Aのように調製された。
【0068】
多層触媒は、基材をウォッシュコートすることにより調製され、中間コートは、触媒スラリー1A(触媒1)または触媒スラリー2A(触媒2)のいずれかから調製された。中間コートが硫酸バリウムアルミナ触媒担体の代わりにアルミナを含む対照多層触媒(対照触媒1)を調製した。他の層は、3つの触媒間で同じであった。そのように調製された全ての多層触媒は、30g/ft
3の貴金属が装填され、貴金属比は0/9/1(Pt/Pd/Rh)(=0g/ft
3Pt;27g/ft
3Pdおよび3g/ft
3Rh)であった。
【0069】
標準的な高温熟成サイクルであるV265欧州サイクル(European cycle)に従い、触媒を1050℃で80時間熟成させた後、EU2000欧州試験プロトコルを使用して、3つの多層触媒のエンジン排出量を試験した。
【0070】
図7は、得られたエンジン排出量データを示す。ベースラインの触媒(対照触媒1)に対してHC、NOx、およびCOレベルの減少が、触媒1および触媒2の両方において観察され、性能特徴の改善を示す。具体的に、1050℃での熟成後のHC排出量は、対照に対して、触媒2(サンプル2を含む)に関しては14%、そして触媒1(サンプル1を含む)に関しては20%減少した。熟成後のHC排出量は、BaSO
4の原位置での化学形成により調製されたサンプル1においてより大きく改善する。触媒1および触媒2の両方も、対照と比較して、NOx排出量の減少を示す。NOx排出量は、触媒2においてより大きく改善された。一酸化炭素の排出量の減少も、触媒1および触媒2において改善された。
【0071】
これらのデータは、サンプル1および2に例示される触媒担体は、アルミナ単独と比較して、熱的安定性を改善し、対照触媒1と比較して、熟成後のPd−触媒担体の触媒活性の改善をもたらすことを示す。
【0072】
実施例4:CO化学吸着/IRデータの比較
【0073】
CO後のNOの赤外分析を使用して、Pd表面(活性部位)に関して1050℃で熟成した後の触媒1を測定した。
図8は、触媒1を対照触媒1と比較した、赤外分光法により測定された化学吸着データを示す。
図8に示されるように、触媒1のパラジウム(Pd)吸着は、BaSO
4を含まない触媒支持体上に同じパラジウム濃度を有する対照触媒1より約40%多いPd吸着で測定された。この結果は、サンプル1等の原位置での硫酸バリウム形成を使用して作製された触媒を使用することにより、40%多い活性部位が利用可能であることを示す。
【0074】
実施例5:硫酸バリウムおよびPGMの熱的固定
【0075】
エンジン排出量に対する支持体の種類およびPGMの焼成の作用を評価するために、4つの多層触媒基材を調製した(表5を参照)。多層触媒は、基材をウォッシュコートすることにより調製され、中間コートは、表5の触媒担体を使用して調製された。他の層は触媒の間で同じであった。そのように調製された全ての多層触媒は、30g/ft
3の貴金属が装填され、貴金属比は0/9/1(Pt/Pd/Rh)(=0g/ft
3Pt;27g/ft
3Pdおよび3g/ft
3Rh)であった。対照触媒2の参照触媒基材の中間層は、以下のように調製された。Pdは、アルミナ支持体に4%まで含浸させた。次いで、支持された触媒を、界面活性剤、酢酸バリウム、および酸素貯蔵成分でスラリー化し、次いで、実施例3に記載されるようにスラリー上に分散液として20%の硝酸パラジウムを後添加し、後に焼成される第1層を備えたモノリス上にウォッシュコートした。次いで、第3層が適用され、コートされたモノリスを焼成した。
【0076】
触媒3の中間層は、以下のように調製された。BaO/アルミナ触媒担体上にPdを4%まで含浸させ、Pdを熱的に固定するために焼成した。次いで、熱的に固定したPd−BaO/アルミナ材料を、界面活性剤、酢酸バリウム、および酸素貯蔵成分でスラリー化し、次いで、実施例3に記載されるようにスラリー上に分散液として20%の硝酸パラジウムを後添加し、後に焼成される第1層を備えたモノリス上にウォッシュコートした。次いで、第3層が適用され、コートされたモノリスを焼成した。
【0077】
BaSO
45%/熱的に安定したアルミナ触媒担体上に含浸させた4%のPdがBaSO
4の原位置での化学形成により調製されたことを除き、触媒4は参照触媒と同じように調製された。参照触媒(対照触媒2)と同様、次いで、Pd触媒担体材料を、界面活性剤、酢酸バリウム、および酸素貯蔵成分でスラリー化し、次いで、実施例3に記載されるようにスラリー上に分散液として20%の硝酸パラジウムを後添加し、後に焼成される第1層を備えたモノリス上にウォッシュコートした。次いで、第3層が適用され、コートされたモノリスを焼成した。
【0078】
触媒5の中間層は、4%のPdがBaSO
45%/熱的に安定したアルミナ触媒担体上に含浸されたことを除き、触媒3について記載されるように調製された。次いで、焼成によりPd含浸触媒担体を熱的に固定した後、材料を、界面活性剤、酢酸バリウム、および酸素貯蔵成分でスラリー化し、次いで、実施例3に記載されるようにスラリー上に分散液として20%の硝酸パラジウムを後添加し、第1層を備えたモノリス上にウォッシュコートした。次いで、モノリスを焼成した。次いで、第3層が適用され、コートされたモノリスを焼成した。
【0079】
【表5】
【0080】
HC排出量は、V265欧州サイクルを使用して、1050℃で80時間、エンジン熟成後に評価された。データを
図9に示す。触媒4および5の対照触媒2および触媒3に対する比較は、HC排出量の改善が、貴金属がBaSO
4/熱的に安定したアルミナ触媒担体上で支持されるときに得られることを示す。触媒4の触媒5に対する比較は、スラリー化および基材上へのウォッシュコート前に貴金属をBaSO
4/熱的に安定したアルミナ触媒担体に熱的に固定することによってもHC排出量の改善に寄与することを示す。したがって、これらのデータは、触媒担体としてBaSO
4/熱的に安定したアルミナを使用すること、およびPGMを触媒担体に熱的に固定することのそれぞれがHC排出量の改善に寄与することを示す。
【0081】
実施例6:硫酸バリウムの装填
【0082】
調製された4つの多層触媒基材において、硫酸バリウム量のHC排出量に対する作用を検査した(表6を参照)。触媒は3層であり、第1および第3の層は同じであった。中間層は、表6に示されるように、使用された触媒担体に関して異なった。4重量%にパラジウムを触媒担体上に分散し、焼成した。次いで、得られたPd触媒担体を、界面活性剤、酢酸バリウム、および酸素貯蔵成分でスラリー化し、次いで、実施例3に記載されるようにスラリー上に分散液として20%の硝酸パラジウムを後添加し、第1層を備えたモノリス上にウォッシュコートした。次いで、モノリスを焼成した。次いで、第3層が適用され、コートされたモノリスを焼成した。
【0083】
調製された全ての多層触媒は、30g/ft
3の貴金属が装填され、貴金属比は0/9/1(Pt/Pd/Rh)(=0g/ft
3Pt;27g/ft
3Pdおよび3g/ft
3Rh)であった。これらの触媒は、一般に、実施例3および5の多層触媒のように調製された。
【0084】
【表6】
【0085】
HC排出量は、V265欧州サイクルを使用して、1050℃で80時間、エンジン熟成した後に評価された。データを
図10に示す。データは、約10%未満のBaSO
4を有するアルミナの触媒担体を備える触媒基材が、触媒担体としてアルミナのみ(BaSO
4なし)を含む対照触媒3の触媒基材と比較して、熟成後のHC排出量を改善することを図示する。
【0086】
実施例7 硫酸を使用したPd4%/BaSO43.5%/熱的に安定したアルミナの調製
【0087】
アルミナに酢酸バリウムを含浸させた後の焼成ステップの必要性を検査するために、以下の材料を調製した。
【0088】
ステップ1.BaSO
43.5%/熱的に安定したアルミナ(単一焼成ステップ)
【0089】
大きい細孔のガンマアルミナ(98%、平衡水)(228.0kg)を次の水性プレミックスで処理した(塩は水中の重量%で表される):DI水(62kg)で希釈した24%の酢酸バリウム(37.0kg)。ミキサーに移動するために、洗浄脱イオン(DI)水(2kg)を使用した。次のステップに進むために、移動前に20分間混合することにより含浸を達成した。次いで、焼成されなかった酢酸バリウムを含浸させた大きい細孔のアルミナを、約90%の初期湿潤度点まで、約8.5%の硫酸水溶液(5.8kg、BaO+70%過剰に対して化学量論的)およびDI水(62.0kg)で処理した。ミキサーに移動するために、洗浄DI水(2kg)を使用した。BaSO
4を形成するために、20分間混合することにより、含浸および酸/塩反応を達成し、58%の固形湿潤調製物を得た。次いで、含浸させた材料を焼成(600℃、酢酸バリウムおよび酸の反応中に形成された実質的に全ての水およびあらゆる揮発物を除去するのに十分な時間)し、所望のBaSO
43.5%/熱的に安定したアルミナ生成物を得た。生成物の形態:粉末から微細な白色の顆粒;25℃の水中スラリーのpH値:3;バルク密度:600〜1,200kg/m
3。
【0090】
ステップ2.Pd4%/BaSO
43.5%/熱的に安定したアルミナ
【0091】
BaSO
43.5%/熱的に安定したアルミナ(98%、平衡水)(66.71kg)を、次の水性プレミックスで処理した(塩は水中の重量%として表される):約90%の初期湿潤度点まで、20.63%の硝酸パラジウム(13.20kg)およびDI水(24.49kg)。ミキサーに移動するために洗浄DI水(2kg)を使用した。所望のPd4%/BaSO
43.5%/熱的に安定したアルミナ生成物(サンプル3)を生成するために、含浸させた材料を600℃(実質的に全ての水を除去するのに十分な時間)に焼成したプラスチック製ドラム(64%固形湿潤調製物)に移動する前に、20分間混合することにより含浸を達成した。生成物の形態:粉末から微細な褐黒色の顆粒;25℃の水中スラリーのpH値:4;バルク密度:600〜1,200kg/m
3。
【0092】
図11は2つのXRDパターンを提供する。上の線は、調製されたままのサンプル3(Pd4%/BaSO
43.5%/熱的に安定したアルミナ)のXRDパターンである。下の線は、空気中で、1100℃で3時間焼成することによって熟成後のサンプル3のXRDパターンを示す。生成物の熱的安定性を下の表7に示し、これは、デルタおよびシータアルミナ相が形成され、熟成後アルファアルミナが形成されなかったことを示す。これらのデータは、BaSO
4/熱的に安定したアルミナ触媒担体が硫酸で処理する前に酢酸バリウムを含浸させた材料の焼成ステップを必要とすることなく調製され得ることを示す。
【0093】
【表7】
【0094】
実施例8:サンプル3またはサンプル1を含む触媒のエンジンデータ
【0095】
多層触媒である触媒9および10は、基材をウォッシュコートすることにより調製され、中間コートは、サンプル3(Pd4%/BaSO
43.5%/熱的に安定したアルミナ;ステップ1で単一焼成ステップ;触媒9)またはサンプル1(Pd4%/BaSO
45%/熱的に安定したアルミナ;ステップ1で2回の焼成ステップ;触媒10)のいずれかを含む触媒スラリーを使用して調製された。2つの触媒間の他の層は同じである。触媒9および触媒10は、最密結合触媒、続く下流触媒(対照触媒4)からなる排出システムにおいて、最密結合触媒として配置された。例えば、
図12Aを参照。触媒9および触媒10の両方は、40g/ft
3の貴金属が装填され、貴金属比は0/19/1(Pt/Pd/Rh)=38g/ft
3Pd、および2g/ft
3Rhであった。対照触媒4は、3g/ft
3の貴金属が装填され、貴金属比は0/2/1(Pt/Pd/Rh)(=0g/ft
3Pt、2g/ft
3Pd、および2g/ft
3Rhであった。
【0096】
排出システムを、70秒サイクル中、温度および空燃比の4モードサイクルを使用して熟成させた(Ford FNA再サイクル;2.3L融合エンジン)。サイクルを連続して100時間行い、その後、連邦試験プロトコル(Federal Test Protocol)75(FTP75)およびUS06(US06は、触媒システムに対してより高い空間速度を利用し、これはより厳密な排出低減試験である)の2つの異なるプロトコルを使用して、排出量を試験した。
【0097】
相対的な排出量データを
図13に示す。触媒9の排出量は、FTP75プロトコルでは、総炭化水素、非メタン炭化水素、一酸化炭素、および窒素酸化物において、触媒10に対して良好である。高い空間速度を有するUS06プロトコルでは、触媒10に対する触媒9の排出量の改善は、より顕著である。具体的には、触媒9の排出量は、US06プロトコルでは、総炭化水素、非メタン炭化水素、および一酸化炭素において、触媒10に対してより良く、US06プロトコルでは、窒素酸化物排出量は、触媒10に対して、触媒9においてほぼ同じかわずかに減少した。これらのデータは、3.5%の硫酸バリウムを有し、実施例7に記載されるように調製された触媒担体が炭化水素点火触媒活性の改善を示すことを示す。
【0098】
本明細書に論じられる材料および方法を記載する文脈における用語「a」および「an」ならびに「the」および類似する指示対象の使用は、本明細書に特に記載がない限り、または明らかに文脈と矛盾しない限り、単数および複数の両方を網羅すると解釈されるものとする。本明細書における値の範囲の記述は、特に記載のない限り、単に、その範囲内に入るそれぞれの別個の値を個別に指す簡単な方法としての機能を果たし、それぞれの別個の値は、本明細書に個別に記述されるかのように本明細書に組み込まれ得る。本明細書に記載される全ての方法は、本明細書に特に記載のない限り、または明らかに文脈と矛盾しない限り、あらゆる適切な順序で行うことができる。本明細書に提供されるいずれかもしくは全ての実施例または例示的な用語(例えば「等」)は、単に材料および方法をより良く明らかにすることが意図され、特に主張されない限り、本範囲を限定するものではない。本明細書において、いかなる用語も、主張されない要素が本開示の材料および方法の実践に必須であると示すものとして解釈されるべきではない。
【0099】
本明細書に引用される刊行物、特許出願、および特許を含む全ての参考文献は、それぞれの参考文献が参照により個別にかつ具体的に組み込まれるものとして示されるのと同じ程度に、全ての目的において、参照により本明細書に組み込まれる。