(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
半導体基板の背面に互いに平行するように形成される複数の第1電極と複数の第2電極のそれぞれに互いに平行するように第1補助電極と第2補助電極とを第1導電性接着剤を介して接続し、複数の太陽電池を形成するセル形成段階と、
前記複数の太陽電池のうち、互いに隣接する第1太陽電池の前記第1補助電極と第2太陽電池の前記第2補助電極とを第2導電性接着剤を介して接続し、インターコネクタに接続するセルストリング形成段階と、
前記セルストリングを前面ガラス基板上に配置する段階と、
前記セルストリングの上に背面シートを配置する段階とを含み、
前記セル形成段階は、
前記第1補助電極と前記第2補助電極が形成された絶縁性部材を半導体基板の背面に付着する付着段階と、
前記絶縁性部材を前記第1補助電極と前記第2補助電極から分離する剥離段階と、を含む、太陽電池モジュールの製造方法。
前記付着段階において、前記第1補助電極と前記複数の第1電極との間、及び前記第2補助電極と前記複数の第2電極との間は、前記第1導電性接着剤によって互いに接着されて接続される、請求項1に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下では、添付した図面を参考にして本発明の実施の形態について本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかし、本発明は、さまざまな形で実現することができ、ここで説明する実施の形態に限定されない。そして図面において本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略し、明細書全体を通じて類似の部分には同様の符号を付与した。
【0033】
以下において、前面とは、直射光が入射される半導体基板の一面または前面ガラス基板の一面で有り得、背面とは、直射光が入射されないか、または、直射光ではなく、反射光が入射することができる半導体基板及び前面ガラス基板の一面の反対面で有り得る。
【0034】
以下では、添付した図面を参考にして本発明の実施の形態に係る太陽電池及び太陽電池モジュールについて説明する。
【0035】
図1は、本発明に係る太陽電池モジュールの一例を説明するための図である。
【0036】
図1に示すように、本発明に係る太陽電池モジュールは、前面ガラス基板(FG)、上部封止材(EC1)、第1太陽電池(Cell-a)と、第2太陽電池(Cell-b)を含む複数の太陽電池と複数の太陽電池を電気的に互に接続するインターコネクタ(IC)と下部封止材(EC2)、及び背面シート(BS)を含むことができる。
【0037】
ここで、第1太陽電池(Cell-a)と、第2太陽電池(Cell-b)を含む複数の太陽電池それぞれは、半導体基板110の背面に形成される複数の第1電極C141、半導体基板110の背面に形成される複数の第2電極C142、複数の第1電極C141に接続される第1補助電極P141、複数の第2電極C142に接続される第2補助電極P142を含む。ここの
図1では、複数の太陽電池それぞれに含まれる半導体基板110にエミッタ部(図示せず)と背面電界部(図示せず)の図示が省略された。しかし、エミッタ部(図示せず)と背面電界部(図示せず)が形成されることがあり、これについては
図2と
図3で具体的に説明する。
【0038】
ここで、第1太陽電池(Cell-a)の第1補助電極P141または第2補助電極P142のいずれか一つと、第2太陽電池(Cell-b)の第1補助電極P141または第2補助電極P142の内残りの一つがインターコネクタ(IC)によって互いに接続されることにより、第1太陽電池(Cell-a)と、第2太陽電池(Cell-b)は、互いに直列に接続することができる。
【0039】
図1においては、一例として、第1太陽電池(Cell-a)の第1補助電極P141と第2太陽電池(Cell-b)の第2補助電極P142がインターコネクタ(IC)に接続された場合を一例として示したが、これと違って、第1太陽電池(Cell-a)の第2補助電極P142と第2太陽電池(Cell-b)の第1補助電極P141がインターコネクタ(IC)によって接続することもできる。
【0040】
このように、第1太陽電池(Cell-a)と、第2太陽電池(Cell-b)を含む、複数の太陽電池それぞれがインターコネクタ(IC)によって互に接続され、セルストリングに形成されることがある。
【0041】
図1に示すように、前面ガラス基板(FG)は、インターコネクタ(IC)によって、第1太陽電池(Cell-a)と第2太陽電池(Cell-b)が互いに接続されるセルストリングの前面の上に位置することができ、透過率が高く、破損を防止するために、強化ガラスなどで行うことができる。このとき、強化ガラスは、鉄成分の含有量が低い低鉄強化ガラス(low iron tempered glass)で有り得、示されていないが、光の散乱効果を高めるために、内側面は、エンボス加工(embossing)処理が行われることができる。
【0042】
上部封止材(EC1)は、前面ガラス基板(FG)とセルストリングの間に位置することができ、下部封止材(EC2)は、セルストリングの背面、すなわち背面シート(BS)とセルストリングの間に位置することができる。
【0043】
このような上部封止材(EC1)及び下部封止材(EC2)は、湿気の浸透による金属の腐食などを防止し、太陽電池モジュール100を衝撃から保護する材質で形成することができる。一例として、上部封止材(EC1)及び下部封止材(EC2)は、エチレンビニルアセテート(EVA、ethylene vinyl acetate)などからなることができる。
【0044】
このような上部封止材(EC1)及び下部封止材(EC2)は、
図1に示すように、複数の太陽電池の前面と背面にそれぞれ配置された状態でラミネート工程(lamination process)の際に、複数の太陽電池と一体化することができる。
【0045】
さらに、背面シート(BS)は、シート状で下部封止材(EC2)の背面に位置し、太陽電池モジュールの背面に水分が浸透することを防止することができ、背面シート(BS)の代わりにガラス基板が使用することもできるが、背面シート(BS)が使用される場合、太陽電池モジュールの製造コストと重量をさらに軽減することができる。
【0046】
このように、背面シート(BS)がシート状に形成された場合は、EP/ PE / FP(fluoropolymer / polyeaster / fluoropolymer)のような絶縁物質からなることができる。
【0047】
以下では、前述した第1太陽電池(Cell-a)と第2太陽電池(Cell-b)それぞれの詳細な構造について説明する。
【0048】
図2及び
図3は、
図1に示した太陽電池モジュールに適用することができる太陽電池の一例を説明するための図である。
【0049】
図2は、本発明の一例に係る太陽電池の一部斜視図の一例であり、
図3は
図2に示した太陽電池を3−3ラインに沿って切って示した断面図である。
【0050】
図2及び
図3を参考にすると、本発明に係る太陽電池の一例1は、半導体基板110、反射防止膜130、エミッタ部121、背面電界部(back surface field ; BSF、172)、複数の第1電極C141、複数の第2電極C142、第1補助電極P141、第2補助電極P142を備えることができる。
【0051】
ここで、反射防止膜130と背面電界部172は省略されることもあり、併せて、反射防止膜130と、光が入射される半導体基板110との間に位置しており、半導体基板110と同じ導電型の不純物が半導体基板110より高い濃度で含有された不純物部である前面電界部(図示せず)をさらに備えることも可能である。
【0052】
以下では、
図2及び
図3に示すように、反射防止膜130と背面電界部172が含まれていることを一例として説明する。
【0053】
半導体基板110は、第1導電型、例えば、n型導電型のシリコンからなる半導体基板110で有り得る。このような半導体基板110は、シリコン材質で形成されるウエハに第1導電型の不純物がドーピングされて形成されることができる。
【0054】
このような半導体基板110の上部表面は、テクスチャリングされて凹凸面のテクスチャリング表面(textured surface)を有する。反射防止膜130は、半導体基板110の前面上部に位置し、一層、または複数層からなることができ、水素化された窒化シリコン膜(SiNx:H)等からなることができる。さらに、追加的に半導体基板110の前面に前面電界部などがさらに形成されることも可能である。
【0055】
エミッタ部121は、前面と向き合っている半導体基板110の背面内に互いに離隔されて位置し、互いに平行する方向に伸びている。このようなエミッタ部121は、複数で有り得、複数のエミッタ部121は、半導体基板110の導電型と反対の第2導電型で有り得る。
【0056】
このような複数のエミッタ部121は、結晶シリコン半導体基板110の導電型と反対の第2導電型であるp型の不純物が拡散工程を介して高濃度で含有されて形成されることができる。
【0057】
背面電界部172は、半導体基板110の背面内部に複数位置することができ、複数のエミッタ部121と平行する方向に離隔されて形成され、複数のエミッタ部121と同じ方向に伸びている。したがって、
図2及び
図3に示すように、半導体基板110の背面で複数のエミッタ部121と、複数の背面電界部172は、交互に位置する。
【0058】
複数の背面電界部172は、半導体基板110と同じ導電型の不純物が半導体基板110よりも高濃度に含有した不純物、例えば、n
++部である。このような複数の背面電界部172は、結晶シリコン半導体基板110と同じ導電型の不純物(n
++)が拡散工程を介して高濃度で含有されて形成されることができる。
【0059】
複数の第1電極C141は、複数のエミッタ部121と、それぞれの物理的及び電気的に接続され、複数のエミッタ部121に沿って延びる。
【0060】
したがって、複数のエミッタ部121が第1方向に沿って形成された場合、複数の第1電極C141も、第1方向に沿って形成されることがあり、複数のエミッタ部121が第2方向に沿って形成された場合、複数の第1電極C141も、第1方向に沿って形成することができる。
【0061】
また、複数の第2電極C142は、背面電界部172を介して、半導体基板110と、それぞれの物理的及び電気的に接続され、複数の背面電界部172に沿って延びる。
【0062】
ここで、半導体基板110の背面上において第1電極C141と第2電極C142は、互いに物理的に分離され、電気的に絶縁されている。
【0063】
したがって、複数の第1電極C141が第1方向に形成された場合、複数の第2電極C142は、複数の第1電極C141と離隔され、第1方向に形成されることがあり、複数の第1電極C141が第2方向に形成された場合、複数の第2電極C142は、複数の第1電極C141と離隔され、第2方向に形成することができる。
【0064】
ここで、第1電極C141と第2電極C142の幅は、互いに同一であるかまたは異なることがある。
【0065】
したがって、エミッタ部121上に形成された第1電極C141は、当該エミッタ部121方向に 移動した電荷、例えば、正孔を収集し、背面電界部172上に形成された第2電極C142は、その背面電界部172方向に移動した電荷、例えば、電子を収集する。
【0066】
第1補助電極P141は、複数の第1電極C141の背面に電気的に接続されて形成されることができる。このような第1補助電極P141は、複数で形成されることもあり、一つのシート電極形て形成することもできる。
【0067】
ここで、第1補助電極P141が複数で形成された場合、第1補助電極P141は、複数の第1電極C141と同じ方向に形成されることもあり、交差する方向に形成されることもある。
【0068】
このような第1補助電極P141は、第1電極C141と重畳する部分で互いに電気的に接続することができる。
【0069】
第2補助電極P142は、複数の第2電極C142の背面に電気的に接続されて形成されることができる。
【0070】
このような第2補助電極P142も複数で形成されることもあり、一つのシート電極形で形成することもできる。
【0071】
ここで、第2補助電極P142が複数で形成された場合、第2補助電極P142は、複数の第2電極C142と同じ方向に形成されることもあり、交差する方向に形成されることもある。
【0072】
このように、第2補助電極P142は、第2電極C142と重畳する部分で互いに電気的に接続することができる。
【0073】
さらに、このような第1補助電極P141と第2補助電極P142それぞれは、先端にインターコネクタ(IC)との接続のための第1補助電極P141のパッド(図示せず)と、第2補助電極P142のパッド(図示せず)を備えることがあるが、これについては
図4においてさらに具体的に説明する。
【0074】
このような第1補助電極P141と第2補助電極P142の材質は、Cu、Au、Ag、Alの内の少なくともいずれか1つを含みから形成することができる。
【0075】
さらに、前述した第1補助電極P141は、第1導電性接着剤(CA1)を介して第1電極C141に電気的に接続することができ、第2補助電極P142は、第1導電性接着剤(CA1)を介して第2電極C142に電気的に接続することができる。
【0076】
このような第1導電性接着剤(CA1)の材質は、導電性材質であれば、特別な制限はないが、好ましくは、相対的に低い温度である130℃〜250℃でおいても融点が形成される導電性物質であれば十分であり、一例として、はんだペースト(solder paste)、金属粒子を含む導電性接着剤、カーボンナノチューブ(carbon nano tube、CNT)、カーボンを含む導電性粒子、ワイヤー、ニードル(needle)などが利用されることができる。
【0077】
しかし、このような第1導電性接着剤(CA1)は必須ではなく、製造方法に応じて、第1導電性接着剤(CA1)が省略されることもある。しかし、以下では、特別な場合でない限り、第1導電性接着剤(CA1)が形成された場合を一例として説明する。
【0078】
また、前述した第1電極C141と第2電極C142との間及び第1補助電極P141と第2補助電極P142との間には、短絡を防止する絶縁層(IL)が位置することができる。
【0079】
具体的には、
図2及び
図3では、第1電極C141と、第1補助電極P141が、重畳され、第2電極C142と第2補助電極P142が重畳する場合を示しているが、これと違って第1電極C141と第2補助電極P142が重畳することができ、第2電極C142と、第1補助電極P141が重畳されて位置することもできる。このような場合、第1電極C141と第2補助電極P142との間、及び第2電極C142と第2補助電極P142との間には、短絡を防止するために絶縁層(IL)が位置することができる。
【0080】
このような絶縁層(IL)の材質は、一例として、エポキシ樹脂またはエチレンビニルアセテート(EVA、ethylene vinyl acetate)、または熱可塑性ポリマー(polymer)の少なくともいずれか1つで有り得る。しかし、絶縁層(IL)の材質は、必ずしもこれに限定されるものではなく、併せて、絶縁層(IL)も必須ではなく、製造方法に応じて省略することができる。しかし、以下では、特別な場合でない限り、絶縁層(IL)が形成された場合を一例として説明する。
【0081】
さらに、
図2及び
図3においては、第1補助電極P141と第2補助電極P142が複数ある場合を一例として示しているが、これと違って、第1補助電極P141と第2補助電極P142は、一つのシート電極(sheet electrode)として形成することもできる。
【0082】
さらに、
図2及び
図3には示されてはいないが、第1補助電極P141は、インターコネクタ(IC)と接続される第1補助電極P141のパッドを含むことができ、第2補助電極P142もインターコネクタ(IC)と接続される第2補助電極P142のパッドを含むことができる。
【0083】
このような本発明に係る太陽電池において、第1補助電極P141と第2補助電極P142それぞれの厚さ(T2)は、第1電極C141及び第2電極C142のそれぞれの厚さ(T1)より大きくなることがある。一例として、第1補助電極P141と第2補助電極P142それぞれの厚さ(T2)は、10μm〜900μm間に形成することができる。
【0084】
ここで、第1補助電極P141と第2補助電極P142それぞれの厚さ(T2)を10μmより大きくすることは、適切な最小抵抗を確保するためであり、900μmより小さくすることは、適切な最小抵抗を確保した状態で、必要以上の厚さで形成されないようにして、製造コストを削減するためである。
【0085】
このように、第1補助電極P141と第2補助電極P142の厚さ(T2)を第1電極C141及び第2電極C142のそれぞれの厚さ(T1)よりも大きくすることにより、太陽電池の製造工程の時間をさらに短縮することができ、第1電極C141と第2電極C142を半導体基板110の背面に直接形成するより、基板の熱膨張ストレスをさらに軽減させることができ、太陽電池の効率をさらに向上させることができる。
【0086】
さらに具体的に説明すると、次の通りである。
【0087】
一般的に、半導体基板110の背面に形成されるエミッタ部、背面電界部172、エミッタ部に接続される第1電極C141及び背面電界部172に接続される第2電極C142は、半導体工程によって形成され得、このような半導体工程中、第1電極C141と第2電極C142は、半導体基板110の背面に直接接触したり、非常に近接して、主にめっき、PVD蒸着または高温の熱処理過程で形成することができる。
【0088】
このような場合、第1電極C141と第2電極C142の抵抗を十分に低く確保するためには、第1電極C141及び第2電極C142の厚さを十分に厚く形成しなければならない。
【0089】
しかし、第1電極C141及び第2電極C142の厚さを厚く形成する場合、導電性金属物質を含む第1電極C141及び第2電極C142の熱膨張係数が半導体基板110の熱膨張係数よりも過度に大きくなることがある。
【0090】
したがって半導体基板110の背面に高温の熱処理過程で第1電極及びと第2電極を形成する工程中に、第1電極と第2電極が収縮するときに、半導体基板110が熱膨張ストレスを耐えられず、半導体基板110に亀裂(fracture)やクラック(crack)が発生する可能性が大きくなり、これにより、太陽電池の製造工程の歩留まりが低下したり、太陽電池の効率が低下することがある。
【0091】
さらに、第1電極C141または第2電極C142をめっきやPVD蒸着で形成する場合、第1電極C141または第2電極C142の成長速度が非常に小さく、太陽電池の製造工程の時間が過度に延びることができる。
【0092】
しかし、本願発明に係る太陽電池1は、半導体基板110の背面に相対的に小さい厚さ(T1)で第1電極C141と第2電極C142を形成した状態で、 相対的に低い温度で実現される製造工程を介して第1電極C141と第2電極C142それぞれの背面に第1補助電極P141と第2補助電極P142を形成するので製造工程中の半導体基板110に亀裂(fracture)やクラック(crack)が発生する可能性を減少することができ、これにより、工程の歩留まりをさらに向上させることができる。これに対する具体的な説明は後述する。
【0093】
このような本発明に係る太陽電池1は第1補助電極P141を介して正孔を収集し、第2補助電極P142を介して電子が収集でき、このように太陽電池から発生された電力は外部の回路装置を介して外部装置の電力として用いることができる。
【0094】
このように、背面接合構造の太陽電池の動作は次の通りである。
【0095】
太陽電池1に光が照射されて反射防止膜130を通過して半導体基板110に入射されると、光エネルギーによって半導体基板110から電子-正孔対が発生する。
【0096】
これらの電子-正孔対は、半導体基板110とエミッタ部121のp−n接合によって互いに分離されて正孔は、p型の導電型を有する複数のエミッタ部121方向に移動し、電子はn型の導電型を有する複数の背面電界部172方向に移動して、それぞれ第1補助電極P141と第2補助電極P142によって収集される。このような第1補助電極P141と第2補助電極P142を導線で接続すると、電流が流れるようになり、これを外部で電力として用いることになる。
【0097】
これまでは、半導体基板110が単結晶シリコン半導体基板110であり、エミッタ部121と背面電界部172が拡散工程を介して形成された場合を例に説明した。
【0098】
しかし、これとは違ってエミッタ部121と背面電界部172が非晶質シリコン材質で形成された背面接合ハイブリッド(hybrid)太陽電池や、エミッタ部121が半導体基板110の前面に位置し、半導体基板110に形成された複数のビアホールを介して半導体基板110の背面に形成された第1電極C141と接続されるMWT構造の太陽電池においても、本発明が同様に適用することができる。
【0099】
図4〜
図5Cは、
図1の太陽電池モジュールにおいて、各太陽電池の半導体基板110の背面に第1補助電極P141と第2補助電極P142が形成された第1実施の形態を説明するための図である。
【0100】
図4〜
図5Cにおいては、前述した同じ内容については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0101】
図4は、第1電極C141に接続される第1補助電極P141と第2電極C142に接続される第2補助電極P142を半導体基板110の背面から見た形状であり、
図5Aは、
図4において5a‐5aラインに沿った断面図、
図5Bは、
図4において5b‐5bラインに沿った断面図、
図5Cは、
図4において5C‐5Cラインに沿った断面図である。
【0102】
図4に示すように、半導体基板110の背面には、複数の第1電極C141と、複数の第2電極C142が互いに離隔され、第1方向(x)に長く形成されることができ、第1補助電極P141と第2補助電極P142はそれぞれ複数で形成され、互いに離隔され第1方向(x)に長く形成されて、複数の第1電極C141と、複数の第2電極C142の背面に重畳され接続することができる。
【0103】
さらに、このような第1補助電極P141は、先端にインターコネクタ(IC)との接接続のための第1補助電極パッドPP141を備え、第2補助電極P142も先端にインターコネクタ(IC)との接続のための第2補助電極パッドPP142を備えることができる。
【0104】
ここで、第1補助電極パッドPP141は、第2方向(y)に伸びており、複数の第1補助電極P141の先端に接続され、第2補助電極パッドPP142も第2方向(y)に伸びており、複数の第2補助電極P142の先端に接続することができる。
【0105】
ここで、第1補助電極P141と第2補助電極パッドPP142は、互いに離隔され、第2補助電極P142と第1補助電極パッドPP141は、互いに離隔することができる。
【0106】
したがって、第1補助電極P141と第1補助電極パッドPP141は一つの櫛(comb)の形状を形成し、第2補助電極P142と第2補助電極パッドPP142はもう一つの櫛(comb)の形状を形成しながら、2つの櫛が向かい合っている形を有することができる。
【0107】
したがって、半導体基板110の背面で、第1方向(x)の両端のうち一端には、第2方向(y)に第1補助電極パッドPP141が形成され、他端には、第2補助電極パッドPP142がそれぞれ第2方向(y)に形成することができる。このような第1補助電極パッドPP141と第2補助電極パッドPP142には、太陽電池を互に接続するためのインターコネクタ(IC)が電気的に接続されたり、複数の太陽電池が直列接続されたセルストリングを互に接続するためのリボンが電気的に接続することができる。
【0108】
さらに、第1補助電極パッドPP141と第2補助電極パッドPP142それぞれの厚さは、第1補助電極P141と第2補助電極P142それぞれの厚さ(T2)と同じか、異なる場合がる。
【0109】
このとき、第1補助電極パッドPP141と第2補助電極パッドPP142のそれぞれは、
図4、
図5B及び
図5Cに示すように、半導体基板110と重畳される第1領域( PP141−S1、PP142−S1)と、半導体基板110と重畳しない第2領域(PP141−S2、PP142−S2)を含むことができる。
【0110】
ここで、第1補助電極パッドPP141の第1領域(PP141−S1)では、複数の第1補助電極P141と接続され、第2領域(PP141−S2)は、インターコネクタ(IC)と接続することができる空間を確保するために、半導体基板110と重畳しなく外に露出することができる。
【0111】
さらに、第2補助電極パッドPP142の第1領域(PP142−S1)では、複数の第2補助電極P142と接続され、第2領域(PP142−S2)は、インターコネクタ(IC)と接続することができる空間を確保するために、半導体基板110と重畳しなく外に露出することができる。
【0112】
本発明に係る第1補助電極パッドPP141と第2補助電極パッドPP142のそれぞれは、第2領域(PP141−S2、PP142−S2)を備えることにより、インターコネクタ(IC)をさらに容易に接続することができ、併せて、インターコネクタ(IC)を太陽電池に接続する際に、半導体基板110の熱膨張ストレスを最小化することができる。
【0113】
したがって、本発明に係る太陽電池は、太陽電池モジュールを製造するために、複数の太陽電池を互に接続するセルストリングの製造工程時に、半導体基板110に加えられる熱膨張ストレスを最小化することができる。
【0114】
しかし、このような第1補助電極パッドPP141と第2補助電極パッドPP142の第2領域は、必要不可欠なものではなく、インターコネクタ(IC)の接続形態に応じて省略することができる。
【0115】
ここで、
図5Aに示すように、半導体基板110の背面に形成された第1電極C141 と、第1補助電極P141は、互いに重畳された部分で第1導電性接着剤(CA1)によって互いに電気的に接続することができ、第2電極C142と第2補助電極P142も互いに重畳された部分で、第1導電性接着剤(CA1)によって互いに電気的に接続することができる。
【0116】
また、第1電極C141と第2電極C142との間の互に離隔された空間と第1補助電極P141と第2補助電極P142との間の離隔された空間には、絶縁層(IL)が満たされることができる。
【0117】
さらに、
図5Bに示すように、第1補助電極P141と第2電極C142のパッドとの間の離隔された空間にも絶縁層(IL)が満たされることができ、
図5Cに示されているのように、第2補助電極P142と、第1電極C141のパッドとの間の離隔された空間にも絶縁層(IL)が満たされることができる。
【0118】
一方、このような本発明の太陽電池モジュールは、それぞれの太陽電池で、前述した第1補助電極P141と第2補助電極P142の背面に絶縁性部材が形成されず、省略することができる。
【0119】
すなわち、第1補助電極P141と第2補助電極P142を半導体基板110の背面に形成された第1電極C141と第2電極C142に一体に接続させるためには、製造工程をさらに容易にするために、第1補助電極P141と第2補助電極P142が形成された絶縁性部材を用いることができる。
【0120】
しかし、本発明に係る太陽電池モジュールは、一つの太陽電池セルを形成する工程中に絶縁性部材を除去することができる。このように、絶縁性部材が除去された場合、太陽電池モジュールの重量をさらに軽くすることができるだけでなく、太陽電池モジュールの製造工程の中で、複数のセルストリングをより容易にリボンで接続することができる。
【0121】
したがって、本発明に係る太陽電池モジュールは、前述したように、絶縁性部材が除去された太陽電池が適用されることができる。
【0122】
これまでは、半導体基板110に形成された第1電極C141及び第2電極C142が第1補助電極P141と第2補助電極P142と平行する方向に重畳され交差する方向に重畳され接続される場合について説明したが、半導体基板110に形成された第1電極C141及び第2電極C142は、第1補助電極P141と第2補助電極P142と交差する方向に重畳されて接続することもある。これについて説明すると、次の通りである。
【0123】
図6〜
図7Dは、
図1の太陽電池モジュールにおいて、各太陽電池の半導体基板110の背面に第1補助電極P141と第2補助電極P142が形成された第2実施の形態を説明するための図である。
【0124】
図6〜
図7Dにおいては、前述した同じ内容については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0125】
図6は、第1電極C141に交差するように接続される第1補助電極P141と第2電極C142に交差するように接続される第2補助電極P142を半導体基板110の平面から見た形状であり、
図7Aは、
図6で7a‐7aラインの断面を示すものであり、
図7Bは
図6で7b‐7bラインの断面を示すものであり、
図7Cは、
図6で7c‐7cラインの断面を図示したものであり、
図7Dは、
図6で7d‐7dラインの断面を図示したものである。
【0126】
図6に示すように、半導体基板110の平面で見たときに、複数の第1電極C141 と第2電極C142は、第2方向(y)に互いに離隔されて形成されることができ、複数の第1補助電極P141と第2補助電極P142は、第1方向(x)と交差する第2方向(y)に形成され得る。
【0127】
これにより、第1電極C141、第1補助電極P141、第2電極C142及び第2補助電極P142は、格子の形を形成することができる。
【0128】
このときに、
図7Aに示すように、第2電極C142と第2補助電極P142が互いに交差されて重畳された部分は、第1導電性接着剤(CA1)によって互いに接続することができ、第2電極C142と、第1補助電極P141が互いに交差されて重畳された部分は、絶縁層(IL)が満たされて絶縁することができる。
【0129】
また、
図7Bに示すように、第1電極C141と、第1補助電極P141が互いに交差されて重畳された部分は、第1導電性接着剤(CA1)によって互いに接続することができ、第1電極C141と第2補助電極P142が互いに交差して重畳された部分は、絶縁層(IL)が満たされて互いに絶縁することができる。
【0130】
さらに、
図7Cに示すように、第2補助電極P142と第1補助電極パッドPP141との間の離隔された空間にも絶縁層(IL)が満たされることができ、第2補助電極パッドPP142で半導体基板110と重畳しない第2領域が外部に露出することができる。
【0131】
さらに、
図7Dに示すように、第1補助電極P141と第2補助電極パッドPP142との間の離隔された空間にも絶縁層(IL)が満たされることができ、第1補助電極パッドPP141で半導体基板110と重畳しない第2領域が外部に露出することができる。
【0132】
図8〜
図9Dは、
図1の太陽電池モジュールにおいて、各太陽電池の半導体基板110の背面に第1補助電極P141と第2補助電極P142が形成された第3実施の形態を説明するための図である。
【0133】
図8〜
図9Dは、前述した同じ内容については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0134】
ここで、
図8は、第1補助電極P141と第2補助電極P142がシート電極(sheet electrode)で形成されたとき、第1電極C141に接続される第1補助電極P141と第2電極C142に接続される第2補助電極P142を半導体基板110の背面から見た形状であり、
図9Aは、
図8で7a‐7aラインの断面を示すものであり、
図9Bは
図8で9b‐9bラインの断面を示すものであり、
図9Cは、
図8で9c‐9cラインの断面を示したものであり、
図9Dは、
図8で9d‐9dラインの断面を示したものである。
【0135】
図8で示すように、半導体基板110の平面で見たときに、複数の第1電極C141 と第2電極C142は、第1方向(x)に互いに離隔されて形成されることができ、第1補助電極P141と第2補助電極P142それぞれは、シート電極(sheet electrode)で形成されることがあり、第2方向(y)に沿ってGP1間隔だけ互いに離隔されていることがある。
【0136】
このような第1補助電極P141は、第1補助電極P141と重畳される第1電極C141の上には第1導電性接着剤(CA1)、第2電極C142の上には絶縁層(IL)を形成した状態で金属層を付着することにより形成することができる。
【0137】
さらに、第2補助電極P142は、第2補助電極P142と重畳される第2電極C142の上には第1導電性接着剤(CA1)、第1電極C141の上には絶縁層(IL)を形成した状態で金属層を付着することにより形成することができる。
【0138】
したがって、
図8において第2補助電極P142が位置する部分では、
図9Aに示すように、第2補助電極P142と第2電極C142が第1導電性接着剤(CA1)によって互いに電気的に接続され、第2補助電極P142と、第1電極C141は、絶縁層(IL)によって互いに絶縁することができる。
【0139】
さらに、
図8において、第1補助電極P141が位置する部分では、
図9Bに示すように、第1補助電極P141と、第1電極C141が第1導電性接着剤(CA1)によって互いに電気的に接続され、第1補助電極P141と第2電極C142は、絶縁層(IL)によって互いに絶縁することができる。
【0140】
さらに、
図9Cに示すように、第2電極C142を中心に見たとき、第2電極C142の第2補助電極P142と重畳される部分は、第1導電性接着剤(CA1)によって、第2補助電極P142に電気的に接続され、第1補助電極P141と重畳される部分は、絶縁層(IL)によって第1補助電極P141と絶縁することができる。
【0141】
さらに、
図9Dに示すように、第1電極C141を中心に見たとき、第1電極C141の第1補助電極P141と重畳される部分は、第1導電性接着剤(CA1)によって、第1補助電極P141に電気的に接続され、第2補助電極P142と重畳される部分は、絶縁層(IL)によって第2補助電極P142と絶縁することができる。
【0142】
このとき、第1補助電極P141と第2補助電極P142との間にも絶縁層(IL)が形成されることができる。
【0143】
図10〜
図11Bは、
図1の太陽電池モジュールにおいて、各太陽電池の半導体基板110の背面に第1補助電極P141と第2補助電極P142が形成された第4実施の形態を説明するための図である。
【0144】
図10〜
図11Bは、前述した同じ内容については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0145】
ここで、
図10は、第1補助電極P141と第2補助電極P142がシート電極(sheet electrode)で形成されたとき、第1電極C141に接続される第1補助電極P141と第2電極C142に接続される第2補助電極P142を半導体基板110の背面から見た形状であり、
図11Aは、
図10で11a‐11aラインの断面を示すものであり、
図11Bは
図10で11b‐11bラインの断面を示したものである。
【0146】
図10に示すように、半導体基板110の背面に第1電極C141と第2電極C142が第2方向(y)に形成されることがあり、第1補助電極P141と第2補助電極P142は、第1電極C141及び第2電極C142と交差するように第1方向(x)に沿って一つのシート電極で形成することができる。
【0147】
このとき、第1補助電極P141と第2補助電極P142のそれぞれは、半導体基板110の中に沿って第1方向(x)と平行するように、互いにGP2間隔だけ離隔して位置することができる。
【0148】
このような第1補助電極P141は、第1補助電極P141と重畳される第1電極C141の上には第1導電性接着剤(CA1)、第2電極C142の上には絶縁層(IL)を形成した状態で金属層を付着することにより形成することができる。
【0149】
さらに、第2補助電極P142は、第2補助電極P142と重畳される第2電極C142の上には第1導電性接着剤(CA1)、第1電極C141の上には絶縁層(IL)を形成した状態で金属層を付着することにより形成することができる。
【0150】
したがって、
図10において第2補助電極P142が位置する部分では、
図11Aに示すように、第2補助電極P142と第2電極C142が第1導電性接着剤(CA1)によって互いに電気的に接続され、第2補助電極P142と、第1電極C141 は、絶縁層(IL)によって互いに絶縁することができる。
【0151】
さらに、
図10において第1補助電極P141が位置する部分では、
図11Bに示すように、第1補助電極P141と、第1電極C141が第1導電性接着剤(CA1)によって互いに電気的に接続され、第1補助電極P141と第2電極C142は、絶縁層(IL)によって互いに絶縁することができる。
【0152】
このように、それぞれの第1補助電極P141と第2補助電極P142が一つのシート電極で形成される場合、精巧な整列を要求しなく、整列を合わせるのが非常に容易するので、太陽電池の製造時間をさらに短縮することができる。
【0153】
今までは、
図1に示した太陽電池モジュールの各太陽電池について注意深くみましたが、以下では、各太陽電池がインターコネクタ(IC)を介して接続されている構造について説明する。
【0154】
図12〜
図14は、
図1に示した太陽電池モジュールにおいてインターコネクタ(IC)を介して、各太陽電池を互に接続するさまざまな構造を説明するための図である。
【0155】
ここで、
図12は、それぞれの太陽電池がインターコネクタ(IC)を介して互に接続されるセルストリングの構造に関する第1実施の形態を説明するための図であり、
図13は、第2実施の形態を説明するためのもある。
【0156】
まず、
図12に示された第1太陽電池(Cell-a)と第2太陽電池(Cell-b)は、前述した太陽電池のいずれかが1つ適用されることができる。
【0157】
したがって、
図12〜
図13に示された第1太陽電池(Cell-a)と、第2太陽電池(Cell-b)のそれぞれはたとえ一部が示されてはいないが、半導体基板110には、エミッタ部121と背面電界部172が形成されることができる。これに対する具体的な説明は、既に前に説明したので省略する。
【0158】
また、本発明に係る太陽電池モジュールに適用される第1太陽電池(Cell-a)と第2太陽電池(Cell-b)のそれぞれは、半導体基板110に一体的に形成される第1補助電極P141と第2補助電極P142を含み、インターコネクタ(IC)が第1補助電極P141と第2補助電極P142に接続して接続されるので、太陽電池モジュールの製造工程中のいずれか1つの太陽電池が破損したり、欠陥が発生しても、当該太陽電池のみを交替
することができ、工程の歩留まりをさらに向上させることができる。
【0159】
ここで、インターコネクタ(IC)と、第1、第2太陽電池(Cell-a、Cell-b)の第1、第2補助電極(P141、P142)は、互いに異なる材料を含むことができる。
【0160】
すなわち、一例として、インターコネクタ(IC)と、第1、第2補助電極(P141、P142)は、すべての導電性金属物質を含むことができるが、互いに異なる材料の金属物質を含むことができる。
【0161】
一例として、第1、第2補助電極(P141、P142)は、銅(Cu)のみ含めることができますが、インターコネクタ(IC)は、銅(Cu)だけでなく、銀(Ag)または錫(Sn)のような物質も含むことができる。
【0162】
さらに、第1太陽電池(Cell-a)と第2太陽電池(Cell-b)のそれぞれに備えられた第1補助電極P141と第2補助電極P142のそれぞれは、第1補助電極パッドPP141と第2補助電極パッドPP142を備え、インターコネクタ(IC)と第1補助電極パッドPP141と第2補助電極パッドPP142に接続されるので、インターコネクタ(IC)を適用される第1太陽電池(Cell-a)と第2太陽電池(Cell-b)のそれぞれに接続するときに、各太陽電池の半導体基板110が受けることができる熱膨張ストレスを最小化することができる。
【0163】
一例として、半導体基板110の熱膨張ストレスをさらに低減するために、
図12に示すように、インターコネクタ(IC)が半導体基板110からさらに遠くに離隔された第1補助電極パッドPP141の第2領域(PP141−S2)と、第2補助電極パッドPP142の第2領域(PP142−S2)に接続することができる。
【0164】
このとき、インターコネクタ(IC)と、第1、第2太陽電池(Cell-a、Cell-b)の第1、第2補助電極(P141、P142)は、導電性接着剤、すなわち、第2導電性接着剤CA2によって互に接続することができる。
【0165】
具体的には、インターコネクタ(IC)と第1補助電極パッドPP141の間とインターコネクタ(IC)と第2補助電極パッドPP142との間の接触抵抗を最小化し、接触力をさらに向上させるためにインターコネクタ(IC)と第1補助電極パッドPP141の間とインターコネクタ(IC)と第2補助電極パッドPP142との間に第2導電性接着剤(CA2)が備えられる。
【0166】
ここで、第2導電性接着剤(CA2)は、前述した第1導電性接着剤(CA1)と同じ材質で接続することができる。さらに、インターコネクタ(IC)は、導電性金属を含みから形成されることがあり、一例として、Cu、Au、Ag、またはAlの内の少なくとも1つを含む形成することができる。併せて、第2導電性接着剤(CA2)は、前述した第1導電性接着剤(CA1)と同じ材質を用いることができる。
【0167】
このような第2導電性接着剤(CA2)は、ソルダペースト(solder paste)、ペースト形態の接着性樹脂内に導電性金属粒子を含む導電性接着剤(conductive paste)、または接着性樹脂内に導電性金属粒子を含むフィルム状の導電性フィルム(conductive film)の内の少なくとも一つを用いて形成することができる。
【0168】
または、
図12と違って、
図13に示すように、インターコネクタ(IC)と第1補助電極パッドPP141、またはインターコネクタ(IC)と第2補助電極パッドPP142は、熱と圧力で、別の第2導電性接着剤(CA2)なしで、物理的に直接接触して電気的に接続することもできる。
【0169】
さらに、本発明に係る太陽電池モジュールは、インターコネクタ(IC)と、第1、第2太陽電池(Cell-a 、Cell-b)の第1、第2補助電極(P141、P142)は、幅、厚さ、層構造または平面パターンの内、少なくともいずれか1つが異なる場合がある。
【0170】
すなわち、一例として、インターコネクタ(IC)の厚さは、第1、第2補助電極(P141、P142)のそれぞれの厚さより厚いことがある。一例として、インターコネクタ(IC)の厚さは1mm以上で有り得るが、第1、第2補助電極(P141、P142)それぞれの厚さは数十μm〜数百μmの間の範囲で有り得る。
【0171】
さらに、インターコネクタ(IC)は、第2導電性接着剤(CA2)で第1、第2補助電極(P141、P142)に接続されるので、第2導電性接着剤(CA2)と他の層に形成することができる。
【0172】
また、インターコネクタ(IC)の第1、第2の方向(x、y)への幅は、第1、第2補助電極(P141、P142)の第1、第2の方向(x、y)への幅と異なる場合があり、平面パターンもまた異なることがある。
【0173】
また、本発明に係る太陽電池モジュールは、インターコネクタ(IC)と、第1、第2太陽電池(Cell−1、Cell−b)の第1、第2補助電極(P141、P142)が互いに空間的に離隔されることができる。すなわち、第1太陽電池(Cell-a)の第1補助電極P141と第2太陽電池(Cell-b)の第2補助電極P142がインターコネクタ(IC)を介して互いに電気的に接続されるため、第1太陽電池(Cell-a)に含まれる第1補助電極パッドPP141と第2太陽電池(Cell-b)に含まれる第2補助電極パッドPP142は、互いに空間的に離隔することができる。
【0174】
したがって、
図12及び
図13においては、インターコネクタ(IC)と、第1太陽電池(Cell-a)の半導体基板110との間、またはインターコネクタ(IC)と第2太陽電池(Cell-b)の半導体基板110との間に互いに離隔することができる。
【0175】
このように、インターコネクタ(IC)と半導体基板110との間が離隔される場合は、半導体基板110の熱膨張ストレスを最小化することができ、インターコネクタ(IC)を介して、太陽電池モジュールの光学的ゲイン(optical gain)をさらに増加させることができるので、以下では、インターカーコネクタ(IC)と半導体基板110との間が離隔される場合を一例として説明する。
【0176】
インターコネクタ(IC)と半導体基板110との間が離隔される場合は、
図12〜
図13に示すように、本発明に係る太陽電池モジュールは、インターコネクタ(IC)と、第1太陽電池(Cell-a)の半導体基板110との間が第1間隔(GSI1)だけ離隔され、インターコネクタ(IC)と第2太陽電池(Cell-b)の半導体基板110との間が第2間隔(GSI2)だけ離隔することができる。ここで、第1間隔(GSI1)と第2間隔(GSI2)は同じにすることもあり、異なることがある。
【0177】
このように、本発明に係る太陽電池モジュールは、インターコネクタ(IC)を介して第1太陽電池(Cell-a)と、第2太陽電池(Cell-b)を互いに接続するために、半導体基板110に直接インターコネクタ(IC)を接続せずに、半導体基板110の背面に形成された第1補助電極P141と第2補助電極P142を介してインターコネクタ(IC)を接続するため、半導体基板110に直接熱を加える必要がなくて、各太陽電池の半導体基板110の熱膨張ストレスを最小にすることができる。
【0178】
また、第1太陽電池(Cell-a)と、第2太陽電池(Cell-b)との間の距離をさらに自由に設定することができ、太陽電池モジュールの大きさの制約から、さらに自由である。
【0179】
さらに、第1太陽電池(Cell-a)の半導体基板110と第2太陽電池(Cell-b)の半導体基板110の間に入射される光を反射し、反射された光は、前面ガラス基板(FG)によってさらに第1太陽電池(Cell-a)の半導体基板110と第2太陽電池(Cell-b)の半導体基板110に入射されるようにして、光学的ゲイン(optical gain)をさらに増加させることができる。
【0180】
また、
図12及び
図13においては、インターコネクタ(IC)と、第1太陽電池(Cell-a)の半導体基板110との間、またはインターコネクタ(IC)と第2太陽電池(Cell-b)の半導体基板110との間が互いに離隔される場合を一例として示したが、これと違って、
図14に示すように、インターコネクタ(IC)が第1補助電極パッドPP141と第2補助電極パッドPP142の背面にそれぞれ接続される場合は、インターコネクタ(IC)と半導体基板110との間が離隔されず、インターコネクタ(IC)が第1太陽電池(Cell-a)と第2太陽電池(Cell-b)の半導体基板110と重畳されることもある。
【0181】
一例として、
図14に示すように、インターコネクタ(IC)は、第1補助電極パッドPP141の第1領域(PP141−S1)と第2補助電極パッドPP142の第1領域(PP142−S1)まで接続されることも可能である。この時、インターコネクタ(IC)は、第1補助電極パッドPP141と第2補助電極パッドPP142の背面にそれぞれ接続することができる。
【0182】
今まではインターコネクタ(IC)の入射面が平らな場合を一例として説明したが、インターコネクタ(IC)による反射光の光路をさらに増加させ光学的ゲインをさらに増加させるために、インターコネクタ(IC)の前面に凹凸を形成することもある。さらに具体的に説明すると、次の通りである。
【0183】
図15Aは、
図1に示した太陽電池モジュールにおいて光学利得を高めるために、第1実施の形態に係るインターコネクタを説明するための図である。
【0184】
図15Aに示すように、第1実施の形態に係るインターコネクタ(ICA)の前面の表面には凹凸が形成されており、厚さが均一でないことがある。これにより、太陽電池モジュールの前面ガラス基板(FG)を介して、第1太陽電池(Cell-a)と、第2太陽電池(Cell-b)との間の空間に入射される光が、インターコネクタ(ICA)の前面に備えられた凹凸と、前面ガラス基板(FG)によって乱反射され、第1太陽電池(Cell-a)と、第2太陽電池(Cell-b)の半導体基板110に再入射されるようにすることができる。
【0185】
これにより、第1太陽電池(Cell-a)と、第2太陽電池(Cell-b)の間の離隔された空間に入射される光にも電力を生成することができ、太陽電池モジュールの光電変換効率をさらに向上させることができる。
【0186】
図15Bは、
図1に示した太陽電池モジュールにおいて光学利得の向上と共に第1補助電極P141と第2補助電極P142の熱膨張伸縮に対応するために、第2実施の形態に係るインターコネクタ(IC)を説明するための図である。
【0187】
図15Bに示すように、本発明の第2実施の形態に係るインターコネクタ(ICB)の断面はジグザグ(zigzag)型を有することができ、この時、インターコネクタ(ICB)の断面の厚さは均一することがある。
【0188】
このような場合、本発明の第2実施の形態に係るインターコネクタ(ICB)は、
図14で説明した反射機能だけでなく、第1太陽電池(Cell-a)と第2太陽電池(Cell-b)それぞれに含まれる第1補助電極P141と第2補助電極P142の熱膨張及び熱収縮に伴う伸縮に対応することができる。
【0189】
具体的には、太陽電池モジュールが動作中に、太陽電池モジュール内部の温度が上昇し、第1太陽電池(Cell-a)と第2太陽電池(Cell-b)のそれぞれに含まれる第1補助電極P141と第2補助電極P142が第ぬ方向(x)に熱膨張したり収縮することができる。
【0190】
したがって、第1太陽電池(Cell-a)の第1補助電極P141と第2太陽電池(Cell-b)の第2補助電極P142との間の離隔された間隔が増減することができるが、このような場合、
図15Bに示すような第1太陽電池(Cell-a)の第1補助電極P141と第2太陽電池(Cell-b)の第2補助電極P142の伸縮に対応して、インターコネクタ(ICB)の長さが第ぬ方向(x)に増えたり減少することができる。これにより、太陽電池モジュールの耐久性をさらに向上させることができる。
【0191】
図16は、
図1に示した太陽電池モジュールの全体平面構造に関する一例を説明するための図であり、
図17は、
図16の(b)で17−17ラインに沿った断面を示したものである。
【0192】
図16の(a)は、セルストリング(ST)の背面を示したものであり、
図16の(b)は、複数のセルストリング(ST−1〜ST−3)が前面ガラス基板(FG)の背面の上に配置された姿である。
【0193】
図16の(a)に示すように、複数の太陽電池のそれぞれ(Cell-a〜Cell-d)は、各太陽電池に備える第1補助電極P141と第2補助電極P142がインターコネクタ(IC)を介して互に接続することができる。これにより、複数の太陽電池(Cell-a〜Cell-d)は、第1方向(x)に接続されて一つのセルストリング(ST)を形成することができる。
【0194】
ここで、第1補助電極P141と第2補助電極P142は、すべてそれぞれの太陽電池(Cell-a〜Cell-d)の半導体基板110の背面に位置し、第1補助電極P141と第2補助電極P142の背面の上には別の他の構成が存在しないので、
図16の(a)に示すように、第1補助電極P141と第2補助電極P142は、セルストリング(ST)の背面に自然に露出することができる。
【0195】
このように構成される複数のセルストリング(ST−1〜ST−3)は、
図16の(b)に示すように、前面ガラス基板(FG)の背面の上に配置することができる。
【0196】
具体的には、複数のセルストリング(ST−1、ST−2、ST−3)に含まれる各々の半導体基板110の前面は、前面ガラス基板(FG)を向くように配置されるとき、 半導体基板の背面に形成された第1補助電極P141と第2補助電極P142は、そのまま露出することができる。
【0197】
そして、複数のセルストリング(ST−1〜ST−3)を互いに直列に接続する導電性リボン(RB1、RB2)が第1補助電極P141と第2補助電極P142の背面に自然で接続することができる。
【0198】
一例として、
図16の(b)に示すように、第1導電性リボン(RB1)が第1方向(x)に伸びている第1セルストリング(ST−1)と第2セルストリング(ST−2)を第2方向(y)に直列に接続させることができ、第2導電性リボン(RB2)が第1方向方向(x)に伸びている第2セルストリング(ST−2)と第3セルストリング(ST−3)を第2方向(y)に直列に接続させることができる。
【0199】
このとき、第1導電性リボン(RB1)は、第1セルストリング(ST−1)の最後の太陽電池(Cell-a)に含まれる第1補助電極パッドPP141と第2セルストリング(ST− 2)の最後の太陽電池(Cell-e)に含まれる第2補助電極パッドPP142を互いに接続させることができ、第2導電性リボン(RB2)は、第2セルストリング(ST−2)の反対側の最後の太陽電池(Cell-h)に含まれる第1補助電極パッドPP141と第3セルストリング(ST)の最後の太陽電池(Cell-a)に含まれる第2補助電極パッドPP142を互に接続することができある。
【0200】
したがって、一例として、
図16に示された第1セルストリング(ST−1)の最後に位置する太陽電池(Cell-a)の17−17ラインに沿った断面を見ると、
図17に示されたように、第1導電性リボン(RB1)は、第2補助電極パッドPP142の背面の上に接続することができる。
図17では、第1導電性リボンが第2補助電極パッドPP142の第2領域(PP142−S2)に接続されることを一例として示したが、これに限定されるものではなく、第2補助電極パッドPP142の第1領域(PP142−S1)と重畳されて接続されることもある。
【0201】
これまでは本発明に係る太陽電池モジュールの各構成部分について注意深く見た。以下では、このような太陽電池モジュールを製造する方法について説明する。
【0202】
図18A〜
図18Iは、本発明に係る太陽電池モジュールを製造する方法の一例を説明するための図である。
【0203】
本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法は、セル形成段階、セルストリング(ST)の形成段階、前面ガラス基板(FG)にセルストリング(ST)を配置する段階と、セルストリング(ST)の上に背面シート(BS)を配置した後、ラミネート工程を介して太陽電池モジュールをカプセル化する工程を含むことができる。
【0204】
太陽電池セルを形成する段階では、
図18A〜
図18Eに示すように、互いに平行するように形成される複数の第1電極C141と、複数の第2電極C142が形成された半導体基板110の背面に互いに平行するように第1補助電極P141と第2補助電極P142を形成することができる。
【0205】
ここで、半導体基板110は、エミッタ部121、背面電界部172、反射防止膜130、複数の第1電極C141及び複数の第2電極C142が半導体製造工程によって形成された状態で有り得る。
【0206】
ここで、たとえ示されてないが、複数の第1電極C141は、エミッタ部に接続されて形成され、複数の第2電極C142は、背面電界部172に接続されて形成されることがある。
【0207】
ここでの
図18Aにおいては、半導体基板110に形成されるエミッタ部121、背面電界部172と反射防止膜130の図示を省略したが、先の
図2及び
図3で説明したのように、半導体基板110にエミッタ部121、背面電界部172と反射防止膜130が形成されることができる。
【0208】
複数の第1電極C141と第2電極C142が形成された半導体基板110の背面に第1補助電極P141と第2補助電極P142を形成するために、まず、
図18Aに示すように、第1電極C141と第2電極C142が形成された半導体基板110の背面に絶縁層(IL)を形成するための絶縁材質(IL’)と第1導電性接着剤(CA1)を形成するための第1導電性接続材質(CA1’)が形成されることができる。
【0209】
具体的には、第1電極C141及び第2電極C142のそれぞれの背面上には第1導電性接続材質(CA1’)が形成されることがあり、絶縁材質(IL’)は、第1電極(C141)と第2電極C142との間の離隔された空間に形成することができる。ここで、第1導電性接続材質(CA1’)は、第1電極C141及び第2電極C142のそれぞれの背面の上に一定間隔で離隔されて配列されることもあるが、連続的に形成されることもある。
【0210】
このとき、 第1導電性接続材質(CA1’)は、ボール(ball)タイプまたはスタッド(stud)タイプの形状で有り得、Sn、Cu、Ag及びBiの内、少なくともいずれか1つを含むことができ、一例で、はんだボールで形成することができる。
【0211】
このとき、第1導電性接続材質(CA1’)のそれぞれの大きさは、第1電極C141 の幅や第2電極C142の幅よりも小さいか等しいことができ、一例として、、第1導電性接続材質(CA1’)のそれぞれは、第1電極C141の幅や第2電極C142の幅の5%〜95%の範囲で有り得、具体的には、5μm〜100μmの間の大きさで形成することができる。このような、第1導電性接続材質(CA1’)の融点は130℃〜250℃の間で有り得る。
【0212】
さらに、第1電極C141 と第2電極C142との間に形成される絶縁材質(IL’ )は、エポキシ樹脂で有り得る。このような絶縁材質(IL’)の融点は、第1導電性接続材質(CA1’)の融点と同じか、より低いことがある。
【0213】
このように、複数の第1電極C141と第2電極C142が形成された半導体基板110の背面に、前述した第1導電性接続材質(CA1’)と絶縁材質( IL’)を形成した後、
図18Bに示すように、一面に第1補助電極P141と第2補助電極P142が形成された絶縁性部材200を複数の第1電極C141と第2電極C142が形成された半導体基板110の背面に付着することができ、絶縁性部材200を第1補助電極P141と第2補助電極P142から分離することができる。
【0214】
具体的には、
図18Bの(a)及び(b)に示すように、第1補助電極P141と第2補助電極P142は、架橋剤(TCA)によって絶縁性部材200に一時的に付着していることがある。ここで、第1補助電極P141と第2補助電極P142のパターンは、
図4のような場合を一例として示したが、これと違って、第1補助電極P141と第2補助電極P142のパターンは、
図6、8、10で説明した実施の形態のいずれか1つである場合にも同じことが有り得る。
【0215】
このような架橋剤(TCA)は、常温(例えば、25℃)で接着機能を有しているが、温度が常温以上に増加する場合、接着機能を喪失することができる。一例として、架橋剤(TCA)が接着力のある熱可塑性樹脂を含む場合、温度が一定のレベル以上に上昇して接着機能を喪失することができる。
【0216】
このような架橋剤(TCA)は、シリコン(silicone)系接着剤、熱可塑性樹脂(thermoplastic resin)接着剤、熱可塑性エポキシ樹脂(thermoplastic epoxy resin)接着剤、アクリル(acryl)タイプの樹脂接着体とワックス(wax)タイプの樹脂接着剤の内の少なくともいずれか一つを含むことができる。
【0217】
このような架橋剤(TCA)の軟化または溶融温度は、絶縁性部材200の融点より低い範囲内で、80℃〜130℃の間で有り得る。
【0218】
しかし、このような架橋剤(TCA)の説明は必ずしもこれに限定されるものではなく、常温で接着機能を有しているが、温度が常温以上に増加または減少する場合、接着機能を喪失する物質であればどのような物質も可能である。一例として、架橋剤(TCA)には、温度が上昇すると体積が増加する熱硬化性ビーズ(bead)や冷却時の体積が増加する発泡剤が含まれることもある。しかし、説明の便宜上、以下では、架橋剤(TCA)が熱可塑性樹脂を含む場合を一例として説明する。
【0219】
さらに、絶縁性部材200は、絶縁性材質であれば特に制限はないが、相対的に融点が第1導電性接着剤(CA1)より高いことが望ましいことがあり、一例として、絶縁性部材200の融点は、 300℃以上となる絶縁性材質で形成することができる。さらに具体的には例えば、高温に対して耐熱性のある ポリイミド(polyimide)、 エポキシガラス(epoxy-glass)、 ポリエステル(polyester)、BT(bismaleimide triazine)樹脂の内の少なくとも一つの材質を含む形成することができる。
【0220】
このような絶縁性部材200は、柔軟な(flexible)フィルム状に形成したり、柔軟しない硬いプレート(plate)状に形成することができる。
【0221】
図18Bで説明したように、架橋剤(TCA)によって第1補助電極P141と第2補助電極P142が一面に形成された絶縁性部材200を
図18Cに示すように、半導体基板110の背面に矢印の方向に整列(align)して付着することができる。
【0222】
具体的には、
図18Cに示すように、絶縁材質(IL’)と第1導電性接続材質(CA1’)が形成された半導体基板110の背面に第1電極C141と第1補助電極P141が互いに重畳し、第2電極C142と第2補助電極P142が互いに重畳するようアラインし、半導体基板110の背面上に絶縁性部材200の前面を取り付ける付着段階を実行することができる。
【0223】
このような付着段階において、絶縁性部材200に130℃〜250℃の間の熱処理工程が行われて、適切な圧力をかける加圧工程が平行して加えることができる。
【0224】
このとき、熱処理工程は、高温の空気を継続的に第1導電性接続材質(CA1’)に 加えるか、半導体基板110を、前述した温度が加わるプレート(plate)の上に位置させた状態で行うすることができる。
【0225】
これにより、
図18Dに示すように、第1導電性接続材質(CA1’)は、130℃〜250℃の間の温度環境で実行される付着段階により第1電極C141と第1補助電極P141との間に広がり、第1電極C141 と、第1補助電極P141を互に接続することができる。さらに、前述したものと同じように、第2電極C142と第2補助電極P142も接続することができる。
【0226】
また、絶縁材質(IL’)も付着段階により、第1電極C141と第2電極C142、及び第1補助電極P141と第2補助電極P142との間の空き空間を満たしながら、絶縁層(IL)が形成されることができる。
【0227】
このような方法は、第1補助電極P141と第2補助電極P142を半導体基板110の背面に形成する際に、半導体基板110の熱膨張ストレスを最小化することができる。これにより、半導体基板110に亀裂(fracture)やクレイグ(crack)が発生することを防止することができ、共に、半導体基板110の背面に形成される電極の抵抗を大幅に下げることができる。
【0228】
さらに、本発明に係る製造方法は、半導体基板110に形成される第1電極C141 及び第2電極C142の厚さを相対的に小さく形成することができ、相対的に工程時間が長い半導体製造工程の時間を最小にすることができる。
【0229】
さらに、一度の熱処理工程で、第1電極C141と、第1補助電極P141を、第2電極C142と第2補助電極P142を互いに接続させることができ、太陽電池の製造工程の時間をさらに短縮することができる。
【0230】
このような付着段階によって、第1補助電極P141と、複数の第1電極C141の間、及び第2補助電極P142と、複数の第2電極C142との間が第1導電性接着剤(CA1)によって互いに接着されて接続された後、絶縁性部材200を第1補助電極P141と第2補助電極P142から分離する剥離段階が実行されることができる。
【0231】
このような剥離段階の工程温度は、付着段階の工程温度より低いことがあり、一例として、80℃〜130℃の間で有り得る。
【0232】
これにより、付着段階によって、それぞれの第1電極C141と第2電極C142を、それぞれの第1補助電極P141と第2補助電極P142に付着して固定させた後に、工程温度を冷却させる過程中で、工程温度が80℃〜130℃の間であるとき、剥離の段階が実行されることができる。
【0233】
またはこれと違って、剥離段階は、工程温度が常温に完全に冷却された後に、別のプロセスを介して、
図18Dに示すように、第1補助電極P141と第2補助電極P142が形成されない絶縁性部材200の裏面に紫外線(UV)または熱を加えることにより行うことができる。
【0234】
このように剥離段階を別の工程を介して実行する場は、付着段階の冷却が完全に終了した後に、付着段階に続いて再び別の紫外線(UV)処理工程または熱処理工程を介して実行することができたり、複数の太陽電池をインターコネクタ(IC)を介して互に接続するセルストリング(ST)の形成段階が終了した後に実行することができる。
【0235】
したがって、まとめると剥離段階は、(1)付着段階で工程温度を冷却させる途中で実行されるか、(2)付着段階による冷却が完了した後、連続して別の紫外線(UV)処理工程または熱処理工程を介して実行されるか、(3)付着段階の後のセルストリング(ST)の形成工程が完了した状態で実行することができる。このような剥離段階の順序は、架橋剤(TCA)の特性に応じていくらでも変更することができる。
【0236】
図18A〜
図18Iに係る太陽電池の製造方法は、剥離段階が(2)の順序で実行される場合を一例として示した。
【0237】
このように、剥離段階を別の紫外線(UV)処理工程または熱処理工程を介して実行すると、架橋剤(TCA)の接着力が弱体化されて、
図18Eに示すように、第1補助電極P141及び第2補助電極P142から絶縁性部材200が分離することができる。
【0238】
以降、
図18Fに示すように、複数の太陽電池を互に接続させるセルストリング(ST)の形成段階が実行されることができる。具体的には、このようなセルストリング(ST)の形成段階により第1太陽電池(Cell-a)の第1補助電極P141と第2太陽電池(Cell-b)の第2補助電極P142がインターコネクタ(IC)を介して電気的に接続することができる。
【0239】
一例として、
図18Fに示すように、インターコネクタ(IC)を、第1補助電極P141と第2補助電極P142の前面に付着する場合は、複数の太陽電池それぞれから半導体基板110の外に露出された第1補助電極パッドPP141と第2補助電極パッドPP142の第2領域(PP142−S2)の前面に第2導電性接着剤(CA2)を塗布した後、インターコネクタ(IC)の一側を第1太陽電池(Cell-a)に含まれる第1補助電極パッドPP141の第2領域(PP141−S2)に付着し、インターコネクタ(IC)の他側を第2太陽電池(Cell-b)に含まれた第2補助電極パッドPP142の第2領域(PP142−S2)に付着することができる。
【0240】
ここでの
図18Fにおいては、太陽電池モジュールの光学的ゲインを向上させるためにインターコネクタ(IC)を、第1補助電極パッドPP141と第2補助電極パッドPP142の第2領域(PP142−S2)前面に付着することを一例として示したが、これと違って、
図14に示すように、インターコネクタ(IC)を、第1補助電極パッドPP141と第2補助電極パッドPP142の背面に付着することも可能である。
【0241】
ここで、第2導電性接着剤(CA2)は、前述した第1導電性接着剤(CA1)と同じ材質であるか、他の材質で有り得る。
【0242】
このように、複数の太陽電池をインターコネクタ(IC)を介して接続すると、
図18Gに示すようなセルストリング(ST)を形成することができる。
【0243】
図18Gの(a)は、セルストリング(ST)を前面から見た形状であり、
図18の(b)は、セルストリング(ST)を背面から見た形状である。
【0244】
このように、本発明に係る太陽電池の製造方法の一例は、セルストリング(ST)の背面を見ると、第1補助電極P141と第2補助電極P142の背面が自然に露出することができる。これにより、第1方向(x)に形成された複数のセルストリング(ST)を第2方向(y)にリボンを介して互に接続する際に、さらに容易にセルストリング(ST)との間の接続をさらに容易にすることができる。
【0245】
図18Gに示すように、セルストリング(ST)を形成した後、
図18Hに示すように、前面ガラス基板(FG)の上に上部封止材(EC1)を塗布して形成した状態で、
図18Iに示すように、半導体基板110の前面が上部封止材(EC1)を塗布された前面ガラス基板(FG)を向くように、複数のセルストリング(ST)を配置することができる。
【0246】
これにより、
図16で前述したように、複数のセルストリング(ST)をフロントガラス基板(FG)に配置することができ、複数のセルストリング(ST)で第1補助電極P141と第2補助電極P142の背面が自然に露出されるので、容易にリボン(RB1、RB2)を介して複数のセルストリング(ST)を互に接続することができる。
【0247】
このように、
図18Iに示すように、前面ガラス基板(FG)の上に複数のセルストリング(ST)を配置し、リボン(RB1、RB2)で互に接続した後、セルストリング(ST)の上に下部封止材(EC2)を塗布して形成し、背面シート(BS)を配置した状態で、積層工程を行うことにより、
図1に前述した太陽電池モジュールを形成することができる。
【0248】
このような本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法は、半導体基板110の背面に形成される電極の厚さを第1補助電極P141と第2補助電極P142を介して、さらに厚く形成しても、半導体基板110のボーイング(bowing)現象を最小化して、熱膨張ストレスを最小化にすることができ、太陽電池モジュールの光学的ゲインをさらに増加させて、太陽電池モジュールの効率をさらに向上させることができ、太陽電池モジュールの製造工程の時間及び歩留まりをさらに向上させることができる。
【0249】
このような太陽電池モジュールの製造方法において、セルの形成段階に含まれる付着段階で、第1導電性接着剤(CA1)が一例としてのはんだボールによって形成される場合を一例として説明したが、これと違って付着段階で、はんだボールタイプ代わり、他の形態の第1導電性接着剤(CA1)が用いることもある。
【0250】
図19A〜
図19Dは、本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法において付着段階の他の一例を説明するための図である。
【0251】
先の方法とは違って、複数の第1電極C141と第2電極C142が形成された半導体基板110の背面に第1補助電極P141と第2補助電極P142が形成された絶縁性部材200を取り付けるために、はんだボールタイプの第1導電性接着剤(CA1)の代わりに
図19Aに示すように、導電性接着フィルム(PCA1+BIL)を用いることができる。
【0252】
具体的には、このような導電性接着フィルム(PCA1+BIL)は、絶縁性物質の樹脂(BIL)内に複数の導電性金属粒子(PCA1)が分布されたもので有り得る。このような導電性金属粒子(PCA1)の大きさ乃至直径(RPCA1)は、第1電極C141及び第2電極C142との間の間隔(DCE)より小さいことがあり、及び/または第1補助電極P141及び第2補助電極P142との間の間隔より小さいことがある。
【0253】
一例として、導電性金属粒子(PCA1)の直径(RPCA1)は、第1電極C141及び第2電極C142との間の間隔(DCE)、または第1補助電極P141と第2補助電極P142との間の間隔の約5%〜50%の間で形成することができる。しかし、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0254】
このような導電性接着フィルム(PCA +BIL)は、
図19Aに示すように、半導体基板110の背面に形成された第1電極C141と第2電極C142の上に形成することができる。
【0255】
以降、
図19Bに示すように、絶縁性部材200の前面に形成された第1補助電極P141と第2補助電極P142を第1電極C141及び第2電極C142に重畳されるようにアラインし、適切な圧力と熱を加えることにより、、絶縁性部材200を半導体基板110の背面に取り付けることができる。この時、加える熱の温度は、前述した130℃〜250℃の間であるか、これより低いこともある。
【0256】
このとき、前述したように、第1補助電極P141と第2補助電極P142は、絶縁性部材200に、架橋剤(TCA)によって一時的に付着しているもので有り得る。これに対する詳細な説明は、前述したところと同一なので省略する。
【0257】
これにより、
図19Cに示すように、第1電極C141と、第1補助電極P141が重畳される部分と第2電極C142と第2補助電極P142が重畳する部分では、複数の導電性金属粒子(PCA1)が互いに密着して第1導電性接着剤(CA1)を形成することができ、重畳しない部分では、絶縁性物質の基地(BIL)内で導電性金属粒子(PCA1)が離隔されており、絶縁層(IL)が形成されることがある。
【0258】
これにより、第1電極C141と、第1補助電極P141、及び第2電極C142と第2補助電極P142は、複数の導電性金属粒子(PCA1)が互いに密着して形成される第1導電性接着剤(CA1)によって互いに接続することができ、第1電極C141 と第2電極C142、及び第1補助電極P141と第2補助電極P142は、絶縁性物質の基地(BIL)内で導電性金属粒子(PCA1)が離隔して形成される絶縁層(IL)によって絶縁することができる。
【0259】
さらに、このように、第1電極C141と、第1補助電極P141、及び第2電極C142と第2補助電極P142が導電性接着フィルム(PCA1+BIL)によって取り付けた後、
図19Dに示すように、紫外線(UV)や熱を加えて、前述した剥離段階の(1)乃至(3)の方法のいずれか1つによって絶縁性部材200が第1補助電極P141 と第2補助電極P142から分離することができる。
【0260】
さらに、図には示されていなかったが、前述した絶縁性部材200は、プラズマを照射して除去することもあり、グラインダーを使用いて除去することも可能である。
【0261】
これまでは本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法において、第1補助電極P141と第2補助電極P142が形成された絶縁性部材200を半導体基板110の背面に付着して、半導体基板110の背面に第1補助電極P141と第2補助電極P142を形成する方法について説明したが、第1補助電極P141と第2補助電極P142は、その他方法でも形成することができる。
【0262】
図20A〜
図20Fは、本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法においてセルを形成する他の方法について説明するための図である。
【0263】
本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法は、絶縁層(IL)の形成段階と、開口段階と、金属層形成段階と、補助電極形成工程とを含むセル形成段階が用いられることもある。
【0264】
ここで、まず、半導体基板110の背面に絶縁層(IL)を形成するために、
図20Aに示すように、複数の第1電極C141と第2電極C142が形成された半導体基板110の背面を上に向くようにして、
図20Bに示すように、複数の第1電極C141 と、複数の第2電極C142を被覆するように半導体基板110の背面全体に絶縁層(IL)を形成することができる。
【0265】
ここで、絶縁層(IL)は、熱可塑性ポリマー(polymer)材質で構成されているフィルムやペーストで有り得る。一例として、絶縁層(IL)は、エチレン酢酸ビニル(EVA、ethylene vinyl acetate)、ポリオレフィン (polyolefin)とポリスチレン(poly stylene)の内の少なくとも1つを含む形成することができる。
【0266】
以降、複数の第1電極C141と、複数の第2電極C142が露出するように絶縁層(IL)の一部(TS)を局部的に開口(open)させる開口段階が実行されることがある。
【0267】
このような開口段階は、(1)レーザーを複数の第1電極C141と第2電極C142の上部に形成された絶縁層(IL)に局部的に照射して、複数の第1電極C141と、複数の第2電極C142が露出するように絶縁層(IL)の一部を選択的に除去する方法、(2)複数の第1電極C141と第2電極C142が露出するようにパターンが形成されたマスクを絶縁層(IL)の上部に配置して、紫外線(UV)を照射して、複数の第1電極C141と第2電極C142が露出するように絶縁層(IL)の一部を選択的に除去する方法などを用いることができる。
【0268】
ここで、一例として、
図20Cでは、レーザーを使用する方法を示した。
【0269】
このように、レーザーを用いる場合、第1電極C141及び第2電極C142の上部に形成された絶縁層(IL)の一部領域(TS)にレーザーを選択的に照射することにより、
図20Dに示されたように、絶縁層(IL)の一部(TS)を除去して、複数の第1電極C141と第2電極C142が露出されるようにすることができる。
【0270】
以後、絶縁層(IL)において開口された部分(TS)を介して露出される複数の第1電極C141及び複数の第2電極C142の上部を含み絶縁層(IL)の全面上に金属層(ML)を形成する金属層形成段階が実行されることができる。
【0271】
これにより、
図20Eに示すように、金属層(ML)は、複数の第1電極C141及び複数の第2電極C142の上部を含む絶縁層(IL)の全面上に形成されることができる。ここで、金属層(ML)の材質は、一例として、銅(Cu)を含みから形成することができる。
【0272】
このような金属層形成段階は、プラズマスパッタリング(sputtering)方法を用いることができる。このような場合、複数の第1電極C141と、第1補助電極P141、及び複数の第2電極C142と第2補助電極P142との間を互に接着させるための別の導電性接着剤を省略することができる。
【0273】
このような金属層形成段階により、
図20Eに示すように、金属層(ML)が一部が複数の第1電極C141及び複数の第2電極C142に接続されて一体に形成されることができる。
【0274】
以降、
図20Eに示すように、複数の第1電極C141及び複数の第2電極C142と接続された部分を除外した残りの部分(DS)の金属層(ML)を除去する補助電極形成段階が実行されることができる。
【0275】
さらに具体的には、このような補助電極形成段階は、半導体基板110の背面と金属層(ML)との間に形成された絶縁層(IL)を除去することにより、絶縁層(IL)の上に形成された金属層(ML)の部分(DS)を一緒に除去することができる。
【0276】
このとき、絶縁層(IL)を除去する方法は、絶縁層(IL)エッチング溶液利用いるか、紫外線を照射して除去することができる。
【0277】
一例として、絶縁層(IL)がEVAやポリオレフィン(polyolefin)のような材質で形成された場合、キシレン(xylene)やトルエン(toluene)を含む溶液で絶縁層(IL)を除去することができ、絶縁層(IL)がポリスチレン(poly stylene)のような材質で形成された場合は、d−リモネン( d-limonene)を含む溶液で絶縁層(IL)を除去することができる。
【0278】
これにより、
図20Fに示すように、半導体基板110の背面に形成された複数の第1電極C141と第2電極C142のそれぞれの背面の上に第1補助電極P141と第2補助電極P142を形成することができる。
【0279】
このようなセルの形成方法は、
図18A〜
図18I及び
図19A〜
図19Dで説明した方法と異なって、絶縁性部材200を用いらないことがある。したがって、絶縁性部材200を太陽電池モジュールの製造方法において、絶縁性部材200を半導体基板110の背面に付着する付着段階と、絶縁性部材200を除去する剥離段階を省略することができる。
【0280】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎないものであって、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲内で多様な修正、変更、及び置換が可能である。したがって、本発明に開示された実施の形態及び添付の図面は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施の形態及び添付の図面によって、本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、以下の請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にあるすべての技術思想は本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。