【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の目的は、弁修復および弁置換のための改善された医療用デバイスおよび方法を提供することである。本発明の別の目的は、弁の弁輪への容易かつ耐久性のある固定を可能にする、輪状形成術用デバイスを提供することである。
【0013】
したがって、本発明の実施形態は、好ましくは、添付の特許請求の範囲に従う医療用デバイスおよび方法を提供することによって、上記で同定されたもののような、当該分野における1以上の欠点、不利益または問題を、個々に、または、あらゆる組合せで、軽減するか、緩和するか、または、排除することを試みる。
【0014】
本発明の第1の態様によれば、弁輪と複数の弁膜とを含む弁組織から構成された心臓弁の機能を改善するための医療用デバイスが提供される。このデバイスは、心臓弁の第1の側と接するように構成された第1のループ状支持体と、第1のループ状支持体を少なくとも部分的に覆う織布製スリーブとを備える。スリーブは、少なくとも第1のフランジユニットを形成するために自身で折り重ねられる大きさである。
【0015】
このデバイスは、弁の機能を改善するために、弁の弁輪の形を作り直すことを目的とする輪状形成術を行うために使用され得る。フランジユニットによって、デバイスが使用時に弁輪の心房側と接するように位置決めされようと、心室側と接するように位置決めされようと、デバイスを弁輪に抗して固定するときに使用されるべき、明確に定められた表面が提供される。このことは、デバイスが、迅速な方法で弁輪に容易に固定され得ることを示している。心臓外科手術の間、心臓が灌流されずに頻繁に停止されるので、弁の置換や修復に使用される時間を短縮することが奨励されるため、このことは重要である。
【0016】
また、フランジユニットは、弁輪に抗するシーリング面を提供し、心室側から心房側への血液の逆流の防止を可能にし得る。
【0017】
さらに、フランジユニットは、補綴弁の運搬または固定に使用しても良い。
スリーブは、第1のループ状支持体から延び、少なくとも弁輪の一部の表面に重なってその周りにカラーを形成するよう構成されたフランジ部を備えても良い。また、スリーブは、第1のループ状支持体を覆うケーシング部と、ケーシング部から延び、弁輪の表面と重なるフランジ部とを備えても良い。
【0018】
形成されるフランジは、実施形態において、スリーブの対向する織布の二重層から形成される。
【0019】
いくつかの実施形態では、フランジは、ループ状支持体から径方向外側へ配置される。
【0020】
デバイスは、さらに、第1の側とは反対側にある心臓弁の第2の側と接するように構成された第2のループ状支持体をさらに備え、それにより、弁組織の一部が、第1の支持体と第2の支持体との間に捕捉される。第1のループ状支持体と第2のループ状支持体との間での弁組織のこの捕捉は、天然または人口の弁の所望の形状が固定され得ることを意味する。さらに、この捕捉は、例えば、縫合糸またはクリップによってデバイスを弁輪に永続的に固定しつつ、デバイスが一時的に正確な位置に維持され得ることを意味する。
【0021】
第1のループ状支持体は、第2のループ状支持体と連続して形成され、実質的にコイル形状の本体を形成し得る。このことは、デバイスおよびそのコイル形状が、心臓弁の弁膜間の交連において適用され得、そして、一方のループ状支持体が、この交連を通して挿入されて、弁の片側に沿って延び、そして、他方のループ状支持体が、弁の反対側に沿って配置されるように、約360°回転され得ることを意味する。こうして、弁組織は支持体間に捕捉され弁の所望の形状を固定する。フランジ手段の伸長に応じて、後者は、デバイスの固定のために、弁輪の片側または両側に取付面を提供し得る。
【0022】
第1のフランジユニットは、第1のループ状支持体から第2のループ状支持体まで延びていても良く、それによって、フランジユニットが、第1の支持体と第2の支持体との間に捕捉された弁組織の反対側で弁輪に抗して配置されるように構成されても良い。このことは、フランジユニットが、弁輪または心臓弁の両方の側にフランジ表面を形成し得ることを意味し、この表面は、デバイスの固定だけでなく、補綴弁の固定も提供し得る。さらに、フランジユニットは、デバイスの位置に応じて、心室側から心房側への血液の逆流の可能性を軽減または妨害することを可能にする、シーリング面を形成し得る。
【0023】
第2のループ状支持体は、第2の支持体に接続された第2のフランジユニットを備えていても良く、フランジユニットが、第2のループ状支持体が心臓弁と接しているときに、第1のループ状支持体の反対側で弁輪に抗して配置されるように構成されていても良い。これにより、弁傍の漏出を防ぐことが可能となる。
【0024】
第1および第2のフランジユニットのうち少なくとも一方は、弁輪に対し、ループ状支持体および補綴弁のうち少なくとも一方の接続部を形成するようになっていても良い。これは、迅速な固定を意味し、心臓外科手術では、所要時間の短縮が重要視されるので、この迅速な固定は重要である。
【0025】
第1および第2のフランジユニットのうち少なくとも一方は、その対応するループ状支持体の周縁に沿って断続的または連続した伸長部を有していても良い。一例として、断続的な伸長部の場合、フランジユニットは、互いに直径方向に対向する2つの局部的な部分によって形成されても良い。それにより、デバイスが心臓弁内に位置決めされるとき、これらの2つの部分が、交連と接し、交連に対するシーリング面を形成する。
【0026】
第1および第2のフランジユニットのうち少なくとも一方は、織布素材から作製されても良い。織布素材は、織物素材であっても良い。織布は、内皮の内部成長または固着を促進する粗い表面を提供するという利点を有する。さらに、織布は、縫合糸またはクリップによって容易に貫通される。また、織布によって、容易にフランジユニットを弁輪に合わせることができる。
【0027】
織布素材には、デバイスおよび方法の実施形態をさらに改善する薬剤を含浸または吸収していても良い。薬剤は、例えば、抗炎症剤、狭窄予防剤または内皮化促進剤であっても良い。
【0028】
さらに、第1および第2のフランジユニットのうち少なくとも一方は、補強要素を備えていても良い。補強要素は、医療用デバイスを弁輪に固定する際、クリップや縫合糸を載置するべき領域の目安や定義となる。さらに、補強要素は、外周面に沿ってポケットが形成されるリスクの低減に寄与する。また、この要素は、織布がフランジ内でほどけることを防止する。
【0029】
第1および第2のフランジユニットのうち少なくとも一方は、ループ状支持体のうちの一方によって形成される直径面から突出または外方に延び、かつ、この面の下に、約30〜60°、例えば、約40〜50°の角度α(例えば、
図5参照)を成しても良い。フランジユニットが、まずは直径面の下に延びることにより、挿入中の可視性が向上する。いくつかの実施形態では、挿入中に、その固有の可撓性に起因して、フランジユニットが、例えば
図5に示すように下向きに折り畳まれても良く、直径面に対してその固定点を超えて、または、フランジユニットの外縁と共に、直径面の上に折り返される場合もある。フランジユニットの少なくとも一方の固定点は、直径面に対して、ループ状支持体の少なくとも一方から径方向外方に固定されても良い。
【0030】
フランジユニットは、折り返された部分において、他の角度、すなわち、90°以上の角度で突出する場合もある。これは、その使用もしくは移植の間、またはその前の時点であり得る。上記角度は、例えば、フランジユニットのいくつかの実施形態の本明細書中に記載される形状記憶効果に対し、経時的に変化しても良い。
【0031】
フランジユニットは、いくつかの実施形態では、その弾性的な配置によって、挿入の間に形状を変化させるように配置されても良い。フランジユニットはまた、例えば、形状記憶素材の分野で公知であるような、温度により誘発される作用により、医療用デバイスの挿入の間に、予め定められた形状に戻る形状記憶素材から作製されても良い。
【0032】
第1および第2のフランジユニットの少なくとも一方は、その対応するループ状支持体から内向きまたは外向きに放射状に延びる。放射状内向きの伸長部は、弁の弁膜に支持を提供するのに対し、放射状外向きの伸長部は、弁輪に対する支持を提供する。心臓弁の第1の側は心房側であり、第2の側は心室側である。
【0033】
第1および第2のフランジユニットの少なくとも一方、または、第1および第2のループ状支持体上に延びるフランジユニットは、第1および/または第2のループ状支持体を覆うスリーブであってもよい。このスリーブは、ループ状支持体から外側に放射状に引き出すことが可能で、圧搾または平坦化されて、デバイスの弁組織への固定(または取付け)に用いられるカラーを形成するよう構成されているシーリング織布部を備える。例えば、スリーブは、スリーブの織布を弁組織に縫合またはホッチキスで留めることで固定できるよう、ループ状支持体から径方向に引き離されても良い。カラーは、心臓弁の両側間での血液の漏れを防ぐ密閉を提供しても良い。
【0034】
本発明の第2の態様によれば、医療用デバイスの製造方法が提供され、この方法は、心臓弁の第1の側と接するように構成された第1のループ状支持体を用意する工程と、第1のループ状支持体をスリーブで少なくとも部分的に覆う工程と、スリーブの少なくとも一部を折り畳んでその対向する織布の二重層を形成することにより、少なくとも第1のフランジを形成する工程とを備える。
【0035】
本発明のさらなる態様によれば、血液の流れを与えたり妨げたりするために、弁輪と複数の弁膜とを含む弁組織から構成された心臓弁を修復するための方法が提供され、この方法は、少なくとも1つのループ状支持体と、このループ状支持体に接続されている少なくとも1つのフランジユニットとを備えるデバイスを、心臓弁に挿入することと、心臓弁の第1の側と接するようにループ状支持体を位置決めすることと、弁輪と接するようにフランジユニットを位置決めすることと、フランジユニットを弁輪に取り付けることによって、デバイスを固定することとを備える。フランジは、弁輪に縫合やホッチキスで留められる、または、取り付けられるループ状支持体を覆う織布スリーブを備えていても良く、それによりデバイスを所定の位置に固定する。
【0036】
上記方法は、スリーブが、第1のループ状支持体から延び弁輪の少なくとも一部の表面と重なってその周囲にカラーを形成するよう構成されたフランジ部を備えるよう、スリーブの少なくとも一部を折り畳んでその対向する織布の二重層を形成することを備えていても良い。
【0037】
上記方法は、スリーブのフランジ部を、第1のループ状支持体から離間して延長することで弁輪の一部と重なるフランジを形成する工程と、フランジを弁輪に取り付ける工程と、をさらに備えていても良い。
【0038】
上記デバイスは、カテーテルを用いることによって心臓弁へと挿入されても良く、カテーテルが引き抜かれると、心臓弁にデバイスが残される。
【0039】
上記方法は、デバイスを固定する前に、フランジユニットのシーリング面でフランジユニットを弁輪に対して密閉する工程をさらに備えていても良い。弁輪に対してフランジユニットを密閉することによって、心臓弁の心室側から心房側への弁傍の漏出を軽減または解消し得る。
【0040】
密閉により、前記心臓弁の心室側から心房側への血液の逆流を軽減または防止する工程をさらに備えていても良い。
【0041】
フランジユニットを有するデバイスにより得られる利点については、すでに説明したが、心臓弁を修復するための本発明の方法は、対応するデバイスを用いることで、少なくとも同様の利益が達成される。
【0042】
フランジユニットは、縫合糸またはクリップによって弁輪に取り付けられても良く、これは、十分に確立された手段を用いる迅速かつ容易な固定を可能にする。あるいは、またはこれに加え、弁輪への取り付けには、棘要素または組織接着剤を使用しても良い。
【0043】
フランジユニットを提供することは、デバイスの外周と弁輪との間に滑らかな移行部が形成され得ることを意味する。さらに、フランジユニットは、クリップまたは縫合糸の取り付けのために明確に定められ、容易に検出可能な表面を提供する。滑らかな移行部ならびに明確に定められた取付け面は、内皮の円滑な形成および増殖を可能にする。内皮の形成はさらに、内皮化剤によって改善され得る。織布スリーブを備えるフランジユニットは、織布および/またはスリーブの繊維の全体または一部の表面に内皮化剤を含浸または塗布してもよい。
【0044】
フランジユニットは、デバイスを固定する前に弁輪に合わされても良い。フランジユニットを合わせることによって、移行部は、さらに滑らかになり、内皮の増殖をさらに増強し得る。
【0045】
デバイスは、カテーテルを用いることによって心臓弁へと挿入されても良く、カテーテルが引き抜かれると、デバイスが残される。
【0046】
この方法において、心臓弁の第1の側は心房側であっても良い。
【0047】
さらに、別の態様では、本発明は、弁輪および複数の弁膜を含む弁組織から構成された心臓弁の機能を改善するためのデバイスと、人工弁とを備えるキットを提供し、このデバイスは、心臓弁の第1の側と接するように構成された第1のループ状支持体と、この第1のループ状支持体に接続され、かつ、第1のループ状支持体が心臓弁と接しているときに、弁輪に抗して配置されるように構成された第1のフランジユニットとを備える。
【0048】
このデバイスは、弁の機能を改善するために、輪状形成術を行う、すなわち、弁の弁輪の形を作り直す医療処置に使用されても良い。フランジユニットは、デバイスを弁輪に抗して固定するときに使用されるべき、明確に定められた表面を提供する。これは、デバイスが、非常に容易に、かつ迅速な方法で弁輪に固定され得ることを示す。心臓外科手術の間、心臓が灌流されずに頻繁に停止されるので、弁の置換および修復に使用される時間を短縮することが重要視されるため、後者は重要である。また、フランジユニットは、弁輪に抗するシーリング面を提供し、心室側から心房側への血液の逆流の防止を可能にし得る。人工補綴弁を運搬するデバイスにより、外科手術を行う際に必要とされる工程数および時間が減少され得る。さらに、このような補綴弁の弁輪に関する位置決めが容易にされる。
【0049】
上記デバイスはさらに、第1の側とは反対側にある心臓弁の第2の側と接するように構成された第2のループ状支持体を備えても良く、弁組織の一部が、第1の支持体と第2の支持体との間に捕捉される。この第1のループ状支持体と第2のループ状支持体との間での弁組織の捕捉は、弁の所望の形状が固定され得ることを意味する。さらに、この捕捉は、例えば、縫合糸またはクリップによってデバイスを弁輪に永続的に実質的に固定しつつ、デバイスが一時的に正確な位置に維持され得ることを意味する。
【0050】
第1のループ状支持体は、第2のループ状支持体と連続しており、コイル形状の本体を形成しても良い。これは、デバイスおよびそのコイル形状が、心臓弁の弁膜間の交連において適用可能で、一方のループ状支持体が、この交連を通して挿入されて、弁の片側に沿って延び、そして他方のループ状支持体が、弁の反対側に沿って配置されるように、約360°回転され得ることを意味する。こうして、弁組織は、支持体間に捕捉され、弁の所望の形状を固定する。フランジ手段の伸長に応じて、後者は、デバイスの固定のために、弁輪の片側または両側に取付け面を提供しても良い。
【0051】
第1のフランジユニットは、第1のループ状支持体から第2のループ状支持体まで延在しても良く、フランジユニットは、第1の支持体と第2の支持体との間に捕捉された弁組織の反対側で弁輪に抗して配置されるように構成されても良い。これは、フランジユニットが、心臓弁の両側に表面を形成し得ることを意味し、この表面は、デバイスの固定だけでなく、補綴弁の固定にも使用され得る。さらに、フランジユニットは、デバイスの位置に応じて、心室側から心房側への血液の逆流の可能性を妨害することを可能にする、シーリング面を形成し得る。
【0052】
第2のループ状支持体は、第2の支持体に接続された第2のフランジユニットを備えても良く、フランジユニットが、第2のループ状支持体が心臓弁と接しているときに、第1のループ状支持体の反対側で弁輪に抗して配置されるように構成されても良い。これにより、弁傍の漏出を防ぐことが可能となる。
【0053】
第1および第2のフランジユニットのうち少なくとも一方は、その対応するループ状支持体の周縁に沿って断続的または連続した伸長部を有しても良い。一例として、断続的な伸長部の場合、フランジユニットは、互いに直径方向に対向する2つの局部的な部分によって形成されても良く、デバイスが心臓弁内に位置決めされるとき、これらの2つの部分が、交連と接し、交連に対するシーリング面を形成する。
【0054】
第1および第2のフランジユニットのうち少なくとも一方は、織布素材から作製されても良い。織布は、内皮の増殖を促進する粗い表面を提供するという利点を有する。さらに、織布は、縫合糸またはクリップによって容易に貫通される。また、織布によって、フランジユニットを容易に弁輪に合わせることができる。
【0055】
さらに、第1および第2のフランジユニットのうち少なくとも一方は、補強要素を備えても良い。この要素は、デバイスを弁輪に固定する際、クリップや縫合糸を載置するべき領域の目安や定義となる。さらに、この要素は、外周面に沿ってポケットが形成されるリスクを低減する。また、この要素は、織布がフランジ内でほどけることを防止する。
【0056】
第1および第2のフランジユニットのうち少なくとも一方は、ループ状支持体のうちの一方によって形成される直径面から外方に延び、かつ、この面の下に、30〜60°、例えば、40〜50°の角度を成しても良い。フランジユニットが、まずは直径面の下に延びることにより、挿入中の可視性が向上する。
【0057】
第1および第2のフランジユニットの少なくとも一方は、その対応するループ状支持体から内向きまたは外向きに放射状に延びても良い。
【0058】
人工補綴弁が一方のループ状支持体の上に配置されても良い。デバイスが心房側から心臓へと挿入されることが意図される場合、人工弁は、好ましくは、弁輪の心房側に位置決めされることが意図される支持体上に配置され、逆の場合も同じである。
【0059】
さらに、別の態様では、本発明は、血液の流れを与えたり妨げたりするために、弁輪と複数の弁膜とを含む弁組織から構成された心臓弁を置換するための方法に関し、この方法は、人工弁と、少なくとも1つのループ状支持体と、ループ状支持体に接続されている少なくとも1つのフランジユニットとを備えるデバイスを、心臓弁に挿入する工程と、心臓弁の第1の側と接するようにループ状支持体を位置決めする工程と、弁輪と接するようにフランジユニットを位置決めする工程と、フランジユニットを弁輪に取り付けることによってデバイスを固定する工程とを備える。
【0060】
フランジユニットと人工弁とを有するデバイスにより得られる利点については、すでに考察されたが、心臓弁を置換するための本発明の方法は、対応するデバイスを使用することで同様の利益が達成される。
【0061】
フランジユニットは、適切な固定ユニット、例えば、縫合糸またはクリップによって弁輪に取り付けられても良く、十分に確立された手段を用いる迅速な固定が可能となる。
【0062】
フランジユニットは、デバイスを固定する前に弁輪に合わされても良い。フランジを弁輪に合わせることによって、内皮に覆われるべき表面が減り、増殖が増強および加速される。
【0063】
デバイスは、カテーテルで心臓弁へと挿入されても良く、カテーテルが引き抜かれると、デバイスが残される。
【0064】
この方法において、心臓弁の第1の側は、好ましくは心房側である。
【0065】
人工弁は、一方の上記ループ状支持体の上に配置されても良い。
【0066】
本発明のさらなる実施形態は、従属請求項において規定され、従属請求項では、本発明の第2および後続の態様についての特徴は、第1の態様についてのものに必要に応じて変更を加えられたものである。
【0067】
本発明のいくつかの実施形態は、心臓弁の修復および/または置換に要する時間の短縮を提供する。
【0068】
本発明のいくつかの実施形態はまた、例えば、デバイスの外周と弁輪との間に形成され得る滑らかな移行部によって、血液の逆流の減少または防止を提供する。
【0069】
本発明のいくつかの実施形態は、例えば、縫合糸またはクリップのような固定手段を取り付けるための明確に定められた表面によって、より簡便な修復を提供する。
【0070】
本発明のいくつかの実施形態は、内皮の円滑な形成および増殖を提供する。
【0071】
「備える/備えている」という用語は、本明細書中で使用される場合、記述される特徴、数字、工程または構成要素の存在を特定するものと解釈されるが、1以上の他の特徴、数字、工程、構成要素またはこれらの群の存在または追加を除外しないことが強調されるべきである。
【0072】
本発明の実施形態が可能とする上記および他の態様、特徴および利点は、添付の図面を参照する、以下の本発明の実施形態の説明から明らかとなる。