(54)【発明の名称】対数コンパンディング比率複数同時実行式超高速ADC及びDACの級電位アーキテクチャ(stage−potentialarchitecture)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
コンパンディングコード回路を構成するため、現在では段階接近式ADCを採用しているが、それは同時実行式ADCより二単位量遅い。かつ現在の同時実行式ADCは理想的なコンパンディングコードを行うことができない。本発明の目的は、対数コンパンディング比率法を行うことができる同時実行式ADCと
または対数コンパンディング比率DAC
の級電位アーキテクチャ(stage-potential architecture)を提供することにある。
【0004】
信号雑音比がコンスタントにされるAD変換の理論的分析
第一ステップにおいて、ADCの信号雑音比をコンスタントにする方法を考え出し、信号雑音比のサイズと信号ダイナミックレンジとを計算する。確率密度分布p(u)を設定する。V
j−1<u≦V
jであるとき(j=1・・・Q)、量子化器入力信号の電力はS
jであり、雑音電力はN
jであり、V軸の量子化間隔ΔV
jは可変値であり、ΔV
j=V
j−V
j−1である。まずは、uがV
j−1を量子化点にすることを分析する。
【0005】
uの信号平均電力は、次のとおりである。
【0006】
uの雑音平均電力は、次のとおりである。
【0007】
信号雑音比は、次のとおりである。
【0008】
V
0−V
PをQ個に分けるとき、ΔV
jが非常に小さくなるので、ΔV
jの間のp(u)を常数にみなすことができる。V
j=V
j−1+ΔV
jを挿入し、かつX=V
j−1/ΔV
jを使うことにより、次の式を得るこ
【0009】
V
j/ΔV
j=常数である場合、S
j/N
jが常数になり、信号雑音比[S
j/N
j]
dBがコンスタントにされる目的を実現することができる。これにより、[S
j/N
j]
dBは20logV
P/V
P〜20logV
θ/V
Pの範囲内でコンスタントにされ、[S
j/N
j]
dBのダイナミックレンジは0〜20logV
θ/V
Pになる(
図1.4)。センサーが獲得できる最小有効信号がu
θである場合、V
θ=u
θになる。uが(V
θ〜0)の範囲内にあるとき信号検出不可能点になるので、センサー信号u=0になり、すべての信号はy
0区域に所属され、S
j/N
j=0になる。
【0010】
量子化点の半次元化処理:V
j−1を量子化点と仮定する場合、量子化抵抗R
θ〜R
Qを確定するため、R
θ〜R
Qを確定しておく。実際の量子化点がU
j−1=(V
j−1+V
j)/2に調節されるとき、U
j−1を半次元量子化点といい、N
jの積分区域はU
j−1−ΔV
j/2からU
j−1+ΔV
j/2に変わる。すなわち、量子化点を変更した後、量子化間隔ΔU
jはΔU
j=ΔV
j/2になり、元のデータと同様であるデータを取る。これにより、誤差を元の1/4に低減し、[S
j/N
j]
dBを10log4=6.02dBほど向上させることができる。量子化点をどうやって調節するか。AD変換過程で量子化点を調節する場合、回路が複雑になり、かつAD変換後のデータがデジタルデータであるので、量子化点を調節することができない。したがって、DA変換過程により量子化点を調節した方がよい。すなわち、DA変換を行うとき、量子化点V
j−1をU
j−1=(V
j−1+V
j)/2に調節する。ΔU
j=ΔV
j/2であり、V
j=V
j−1+ΔV
jを挿入し、X=V
j−1/ΔV
jを使うことにより、次の式を得ることができる。
(式1.4.2)と(式1.4.1)は4倍の関係であり、(式1.5.2)=(式1.5.1)+10log4である。
【0011】
第二ステップにおいて、V
jとΔV
jを選択する方法を分析する。すなわち、各量子化点V
θ、V
1、・・・、V
Q−1の値を確定する方法を分析する。各量子化点の値は抵抗チェーン中の各抵抗値を選択することによって決められるので、抵抗値を選択する方法を同時検討することができる。
【0012】
推論1:V
j/ΔV
j=常数である条件を満たすため、各量子化点V
θ、V
1、・・・、V
Qの値が同比率に逓増する関係を守らなければならない。すなわち、次の式を満たさなければならない。
すなわち、V
1、V
2、・・・、V
Q−1はそれぞれ、
である。
上述したことにより結論1を得ることができる。すなわち、電位V
θを採用し、各量子化点が同比率に逓増する場合、信号雑音比がコンスタントにされることを実現することができる。すなわち、対数比率の圧縮と拡大を実現することができる。
推論1が推論2を得ることができる。
【0013】
推論2:各量子化点V
θ、V
1、・・・、V
Qが同比率に逓増することを満たすためには、
(1)
、 (2)
になければならない。
R
1、R
2、・・・、R
Qはそれぞれ、
である。
上述したことにより結論2を得ることができる。すなわち、抵抗R
θを採用することにより、R
1/R
θ=η−1になるとともに、R
j+1/R
j=ηになり、かつηの値範囲を(1.001〜1.5)にすることにより、V
j+1/V
j=ηを実現し、信号雑音比がコンスタントにされることを実現し、対数比率の圧縮と拡大を実現することができる。
【0014】
V
Pが既知のことであるので、V
θ、Q及びηのうち2つを知ると、他の1つを算出することができる。通常V
θとQを算出した後に、対応するη、V
1〜V
Q−1及びR
θ〜R
Q−1を算出する。
【0015】
現在の音声通信は8ビットのデジタル信号を採用し、そのうち1ビットは正負を判断することに使われ、他の7ビットは符号化を行うことに使われる。したがって、Q=2
q=128になり、ダイナミックレンジが40dBより小さくないことと、信号雑音比が26dBより小さくないこととを確保しなければならない。本発明において、V
P=10000Δであり、Δは等間隔量子化単位だと仮定する場合、(式1.5.2)により、
の信号雑音比[S
j/N
j]
dBと信号ダイナミックレンジをそれぞれ算出することができる。表1は、信号雑音比がコンスタントにされた設計である。
【0016】
【表1】
【0017】
図1.5に示されたとおり、基準電位が信号検出不可能点電位V
θに等しくなり、かつ微弱信号区域で同様な高信号雑音比を採用する場合、信号検出不可能点V
θが最初の複数量子化間隔ΔV
1、ΔV
2、ΔV
3、・・・より一単位量大きくなるので、資源の浪費が発生するおそれがある。したがって、V
θとΔV
1、ΔV
2、ΔV
3、・・・とを同じ単位量にし、信号検出不可能点を小さくした方がよい。しかし、そうする場合、微弱信号区域の信号雑音比が低下するので、信号設備が微弱信号区域で信号を検出及び変換することができるかを先に検討しなければならない。例えば、信号が弱いとき、レーダーができるだけ早めに敵機を察知することが重要である。この場合、信号雑音比が若干低下してもよい。信号が増加すると、信号雑音比も迅速に増加するので、中、強信号区域では信号雑音比を先に検討した方がよい。上記のようにパラメーターを配置することにより、信号雑音比[S
j/N
j]
dBと信号ダイナミックレンジの最適化を実現することができる。
【0018】
この設計の実現方法を、1つの実施例で説明する。第一ステップにおいて、表1の第一行に示されたパラメーターによりすべての量子化点V
θ〜V
Q−1を設定し、量子化抵抗R
θ〜R
Qを確定する場合、信号雑音比[S
j/N
j]
dB=36.15まで増加する。しかし、信号検出不可能点V
θ=10Δが量子化間隔ΔV
1=0.05545Δより一単位量大きくなるので、資源の浪費が発生する。第二ステップにおいて、信号検出不可能点V
θ=10ΔをV
#θ=V
θ/10=1Δに調節し、R
#θ=R
θ/10にするとき、調節後の信号検出不可能点V
#θ=1Δと量子化間隔ΔV
1=0.05545Δとが同じ単位量になるので、信号検出不可能点を大幅に低減することができる。第三ステップにおいて、調節後の式は次のとおりである。
この式によって得た信号雑音比は、表2に示すとおりである。表の内容により、最小の信号雑音比は可用範囲内にあり、かつ信号雑音比は信号の増加に従って迅速に増加するとともに、迅速に最大値36.15に達することを確定することができる。低信号雑音比の区域を共に検討する場合、ダイナミックレンジは最初の60dBから調節後の80dBに拡大される。表2にはこの変化が示されている。
【0019】
【表2】
【0020】
本発明は次の事項を予め説明する。
本発明の対数コンパンディング比率複数同時実行式超高速ADC及びDACをそれぞれ、対数ADC及び対数DACと略称し、対数ADCと対数DACとを共に対数ADDAという。対数ADC、対数DAC及び対数ADDAの子次元をそれぞれ、子次元ADC、子次元DAC及び子次元ADDAと略称し、二次元又は二次元以上の子次元を多次元という。対数ADDAは多次元の子次元ADDAで構成される。対数ADC、対数DAC、対数ADDA、子次元ADC、子次元DAC及び子次元ADDAの符号はそれぞれ、AD##、DA##、A##D、AD#、DA#、A#Dである。
【0021】
符号λですべてのα、β、γ、・・・を示す。α、β、γ、・・・は1、2、3、・・・を示し、番号が紛れることを避けるためにこのような符号を使う。第α番、第β番、第γ番、・・・は、第1番、第2番、第3番、・・・を示し、mは最後点を示す。第λ番目の変換ビットはq
γであり、μ=λ+1は第λ番目の次を示す。
【0022】
第α番は最大番である。すなわち第α番はNビット二進数の最高q
αビットに対応し、第β番、第γ番、・・・に対応するビットが漸次に低下する。例えば、N=4番*3ビット=12ビットであり、第α番目のD
α2D
α1D
α0の三ビットは最高のD
11D
10D
9ビットに対応し、第β番目のD
β2D
β1D
β0の三ビットは第二番目のD
8D
7D
6ビットに対応する。
【0023】
点電位スイッチJDWKGは多電気路線スイッチDLKGと臨界点作動型スイッチLJKGとを含む。この2つのスイッチを互いに交換することができるので、1つのスイッチを説明した場合、他の1つのスイッチを説明しなくてよい。
【0024】
ADCについて、交流アナログ信号は第α番目の前置回路の前でのみ現れ、小文字u
αyで示す。U
λyは第λ番目で入力した正方向に振動するアナログ電圧信号であり、以下入力電圧U
λyと略称する。点電位V
λGをブリッジとして、入力電圧U
λyを点電位V
λGに変換するとともに、デジタル信号D
λ(q−1)・・・D
λ0に変換する。
【0025】
DACについて、第λ番目のデジタル信号D
λ(q−1)・・・D
λ0を点電位に変換する。点電位を所定の比率に縮小すると出力正方向アナログ電圧信号になり、それを出力電圧と略称する。
【0026】
入力電圧と出力電圧を共にアナログ電圧という。
【0027】
以下において、すべての子次元同時実行式ADCを同時実行部と略称し、サンプル取得格納部をサンプル取得格納部CBという。
【0028】
具体的な回路の種類が多く、本発明の回路はその一部分の事例に過ぎない。
【0029】
下付き符号は、符号の性質を変えない。例えば、CBは採取保存器であり、CB
βも依然として採取保存器であり、下付き
βは番位置のみを示す。下付き
(Q−1)〜0は第(Q−1)階〜0階を示し、下付き
(T−1)〜0は第(T−1)階〜0階を示し、下付き
(q−1)〜0は第(q−1)ビット〜0ビットを示し、下付き
(t−1)〜0は第(t−1)ビット〜0ビットを示す。α、β、γは番を示し、λはすべての番を示す。
【0030】
点線フレーム又は実線フレームが囲む回路が1つのモジュールであり、フレームの上部にモジュール名が記載されている。
【0031】
制御ワードI
*λgとI
λgは導線によって連結されているので、I
*λg=I
λgになり、両者は同じ制御ワードになる。I
*λgは比較部の出力端に位置し、I
λgは臨界点作動型スイッチの制御端に位置する。
【0032】
既に定義された符号、例えばV
1を後の内容で再び定義する場合、この場所から新定義を実施する。
【0033】
電圧フォロー部(フォロー部と略称)は、集積演算増幅器(演算増幅器と略称)が接続されている回路である。オペアンプの逆相入力端(逆相端と略称)と出力端とを短絡させると、フォロー部になる。電子技術知識において、信号を同相入力端(同相端と略称)に入力する場合、その出力端の電圧が同相端の電圧に精密にフォローし、信号電圧が入力端から出力端へ流れるとき電圧降下が極めて小さい(10
−8Vより小さし)ので、技術面で電圧降下が略ゼロであるか或いは導電抵抗が略ゼロであると認定するすることができる。かつ、入力抵抗が極めて大きい(10
9Ωより大きい)ことは、技術面で入力抵抗が極めて大きいという。フォロー部は三角形の符号で示し、他の符号を付けない。
【0034】
電圧フォロースイッチ(フォロースイッチと略称)のいずれの入力、出力信号電圧には、有効区間が存在する。本発明のすべての信号電圧は有効区間に入っている。フォロースイッチは複数のロジック関係を有し、臨界点作動型スイッチはフォロースイッチの一種である。
【0035】
臨界点作動型スイッチ符号S
λgは、第λ番目の第g次元の臨界点作動型スイッチを意味し、S
λgは下端制御ワードI
λgと上端制御ワードI
λ(g+1)とを有する。各点の次元は異なっているが、説明を簡単にするため、各点の次元変量符号を第g次元で統一する。
【0036】
説明を簡単にするため、この明細書において、参考点V
λ(Q−1)〜V
λ1は対応する比較部C
λ(Q−1)〜C
λ1の逆相端に接続され、比較アナログ電圧(比較電圧と略称)U
λZは比較部C
λ(Q−1)〜C
λ1の同相端に接続され、かつ正ロジックを採用すると仮設する。U
λZが参考電圧より高いと「1」に示し、参考電圧より高くないと「0」に示す。第λ番目は1つの臨界点Gを有し、第λ番目の比較電圧U
λZ>(V
λG〜V
λ0)である場合は、参考点V
λG〜V
λ0に対応する制御ワードI
λG〜I
λ0が1に等しいと仮設し、U
λZ<(V
λQ〜V
λ(G+1))である場合は、参考点V
λQ〜V
λ(G+1)に対応する制御ワードI
λQ〜I
λ(G+1)が0に等しいと仮設する。それらを逆に仮設することもできる。
【課題を解決するための手段】
【0037】
対数コンパンディング比率複数同時実行式超高速ADC及びDACにおいて、対数ADDAはいずれも多次元の子次元ADDAで構成され、少なくとも1つの子次元ADDAは点電位処理装置を含み、第λ番目の点電位処理装置は、2つの通用のモジュール、すなわち第λ番目の点電位形成モジュールと点電位取得モジュールとを含む。
【0038】
第λ番目の点電位形成モジュールは、参考電位を形成する抵抗チェーンと点電位を確定する回路とで構成される。Q=2
qになり、qビット第λ番目の子次元ADDA参考電位点は直列に接続されたQ個の抵抗により形成される。該抵抗チェーンはQ+1個の電位点V
λQ、V
λ(Q−1)、・・・、V
λ1を形成し、V
λ(Q−1)、・・・、V
λ1、V
λ0は第λ番目のQ次元参考電位点であり、V
λQは電源正極V
pと同様であり、V
λQはQ次元参考電位に含まれず、gは次元の下付き(0〜Q−1)のいずれかの1つの点と同様であり、g点をテスト点といい、V
λgを第λ番目の第g次元参考電位という。量子化間隔を次元差Δ
λg=V
λ(g+1)−V
λgともいい、比較電圧U
λZが変換範囲V
λQ〜0を超えないとき、U
λZに対応する1つの点Gが必ず存在し、g=Gであるとき、V
λ(G+1)>U
λZ>V
λG、かつU
λZ−V
λG<Δ
λGになる。G点を所定点と命名し、所定点GのV
λGはU
λZの参考点より小さいとともにU
λZの参考点に最接近し、かつ参考点V
λ(Q−1)〜V
λ0中の特殊の参考点である。それをV
λGに表記し、V
λGを第λ番目の点電位という。現在第λ番目の子次元ADDAにおいて、点電位V
λGはU
λZの変換値である。実際の点電位V
λGは、第λ番目の比較電圧U
λZと第λ番目のデジタル信号D
λ(q−1)・・・D
λ0のブリッジであり、この点電位はデジタル量に対応するか、或いはアナログ量に対応することができるデジタル化のアナログ量である。真面目に考えてみると、以下のような問題を見つける。m個の子次元において、各点のテスト点は互いに独立し、各点の所定点が互いに違うことができるので、全体をgとGで正確に示すことができない。しかし説明を簡単にするため、ここで、α、β、γ、δ・・・番目のテスト点をそれぞれ符号a、b、c、d・・・で示し、所定点は対応するA、B、C、D・・・で示す。gですべてのテスト点を示し、gをテスト点の通用符号という。Gで各点を示し、Gを所定点の通用符号という。誤解を招かない限り、統一した通用符号gとGで原理の説明を行う。
【0039】
第二番目の点電位取得モジュールである。第λ番目の子次元ADDAにおいて、参考電位点V
λ(Q−1)〜V
λ0中の点電位V
λGを確認することができるが、点電位V
λGを検出したことではないので、点電位取得モジュールを使用する必要がある。点電位取得モジュールは点電位スイッチであり、一組の臨界点作動型スイッチは点電位スイッチを構成し、点電位スイッチJDWKG
λは臨界点作動型スイッチ組LJKGZ
λと多電気路線スイッチDLKG
λと含む。臨界点作動型スイッチ組は一組の臨界点作動型スイッチの出力端を1つの公共端にし、臨界点作動型スイッチのすべての入力端は臨界点作動型スイッチ組の入力端組を構成し、制御ワードでオンさせた1つの入力端を選択開通端にする。第λ番目の第g次元臨界点作動型スイッチS
λg上には上下2つの制御端I
λ(g+1)とI
λgがある。S
λgと、I
λ(g+1)と、I
λgとの間のロジック関係は表3に示すとおりである。
【0040】
【表3】
【0041】
臨界点作動型スイッチ組の選択開通制御において、まずI
λQ≡0かつI
λ0≡1にし、S
λg上には上下2つの制御端I
λ(g+1)とI
λgをそれぞれ、電位比較値I
*λ(g+1)とI
*λgと同値になるようにそれに接続する。I
λ(g+1)=1又はI
λg=0であるとき、スイッチ点S
λgがオフされ、スイッチ点S
λgがI
λ(g+1)=0であるとともにI
λg=1である条件を満たす(すなわち、「上0下1」の臨界点Gに位置する)ときのみ、スイッチ点S
λgがオンされるとともに選択開通点S
λGになる。選択開通点S
λGは第λ番目の第g次元電位V
λGであり、第λ番目の点電位V
λGという。
【0042】
点電位V
λGは、A/D変換又はD/A変換のブリッジであり、かつそれぞれデジタル信号D
λ(q−1)〜D
λ0及び比較電圧U
λZと所定の対応関係を持っている。この対応関係は、参考点V
λ(Q−1)〜V
λ0と制御ワードI
λ(Q−1)〜I
λ0と臨界点作動型スイッチ組S
λ(Q−1)〜S
λ0との間の対応関係により実現する。点電位V
λGは、参考点V
λ(Q−1)〜V
λ0中の1つの臨界点であり、制御ワードI
λ(Q−1)〜I
λ0の値と臨界点作動型スイッチ組S
λ(Q−1)〜S
λ0の選択開通点とにより点電位V
λGを決定する。
【0043】
点電位V
λGは、参考点V
λ(Q−1)〜V
λ0と制御ワードI
λ(Q−1)〜I
λ0と臨界点作動型スイッチ組S
λ(Q−1)〜S
λ0との間の対応関係により獲得する。
【0044】
一方面において、V
λ(Q−1)〜V
λ0とデジタル信号の対応関係は、V
λ(Q−1)〜V
λ0と制御ワードI
λ(Q−1)〜I
λ0の対応関係である(制御ワードをデジタル信号に変換する)。比較電圧が参考点電圧より高いので「1」に示す。V
λ(Q−1)〜V
λ0中には1つの臨界点V
λGが存在し、第λ番目の比較電圧U
λZ>(V
λG〜V
λ0)であることにより、参考点V
λG〜V
λ0に対応する制御ワードI
λG〜I
λ0は1になる。すなわち、V
λGの以下(すなわち、g=0〜(G−1))に接続された各臨界点作動型スイッチ(S
λ(G−1)〜S
λ0)の制御ワードI
λ(g+1)=I
λg=1になり、すべての(S
λ(G−1)〜S
λ0)は表3中のオフ状態になる。U
λZ<(V
λQ〜V
λ(G+1))であることにより、参考点V
λQ〜V
λ(G+1)に対応する制御ワードI
λQ〜I
λ(G+1)は0になる。すなわち、V
λGの以上(すなわち、g=(G+1)〜(Q−1))に接続された各臨界点作動型スイッチ(S
λ(G+1)〜S
λ(Q−1))の制御ワードI
λ(g+1)=I
λg=0になり、すべての(S
λ(G+1)〜S
λ(Q−1))がオフ状態になり、臨界点の臨界点作動型スイッチS
λGの制御ワードのみがI
λ(G+1)=0、I
λG=1になる。すなわち、表3中のオン状態になる。一方面において、V
λ(Q−1)〜V
λ0とS
λ(Q−1)〜S
λ0とが対応し、両者は直接に接続されるか或いは算術回路により間接的に一対一に接続される(対応接続という)。S
λ(Q−1)〜S
λ0中の選択開通点S
λGは取得した点電位V
λG(又はV
λGで演算をした後の点出力値形式)を点電位スイッチバスS
λに送信するとともに、他の子次元ADDAの点出力値に送信して集合演算を行うことにより、A/D又はD/A変換を行う。上述した点電位V
λGは比較電圧U
λZに最接近する参考点であり、両者の関係はV
λG=U
λZ−U
λXである。U
λXは小数電圧であり、その参考電位の電圧範囲より小さい。
【0045】
実際の多電気路線スイッチは1つの臨界点作動型スイッチ組であるが、その制御ワードはデジタル信号を解読して得たことである。すなわち、多電気路線スイッチは1つのデコーダーと1つの臨界点作動型スイッチ組で構成される。まずデコーダーでデジタル信号を制御ワードに解読した後、制御ワードで臨界点作動型スイッチ組中の1つのスイッチ点を選択開通した選択開通点にする。臨界点作動型スイッチ組と多電気路線スイッチとは同じものであるので、互いに交換することができ、両者を点電位スイッチという。
【0046】
臨界点作動型スイッチは、従来の信号損失スイッチと本発明の無損失臨界点作動型スイッチ(臨界点作動型スイッチと略称)とを含む。無損失スイッチは、電圧フォロースイッチ(フォロースイッチと略称)を信号スイッチにすることにより、信号を送信するか或いは信号を切断する。電圧フォロースイッチは、電圧フォロー部(電圧フォロー部と略称)と電源回路スイッチ(電源スイッチと略称)とを含む。電源スイッチは、該フォロー部作動電源回路(電源回路と略称)上に設けられた電子装置であり、かつ制御ワードで該フォロー部電源回路の開閉を制御することにより、フォロー部信号回路の開閉を制御することができる。
【発明を実施するための形態】
【0047】
実施例(この実施例中の符号は図面の符号に対応する)
実施例1.1−−臨界点作動型スイッチ。各臨界点作動型スイッチは、2つの制御ワードで制御し、第λ番目の第g次元の各臨界点作動型スイッチS
λgは、制御ワードI
λ(g+1)とI
λgで制御し、それらの制御関係は、表3に示すとおりである。I
λg=0であり、I
λ(g+1)=1である場合、臨界点作動型スイッチS
λgがオフされ、I
λg=1であり、I
λ(g+1)=0である場合のみ、臨界点作動型スイッチS
λgがオンされる。臨界点作動型スイッチは、有損失スイッチと本発明の無損失スイッチを含む。
【0048】
実施例1.1.1−−フォロースイッチ。無損失スイッチは、フォロースイッチを信号スイッチにすることにより信号を送信するか或いは切断する。電圧フォロースイッチは、主にフォロー部と電源スイッチを含む2つのモジュールで構成される。電源スイッチは、該フォロー部電源回路に設けられた電子装置であり、制御ワードで該フォロー部電源回路の開閉を制御することができる。
【0049】
作動電源がオンされた(電源オンと略称する)状態において、前記フォロー部は電圧フォロー状態になる。この場合、信号が同相端から入力され、かつ該フォロー部の出力端の電圧とその同相端の電圧とが完全に同値になることにより、入力端の信号が出力端の送信される(信号オン状態と略称する)。信号オン状態において、電圧降下が極めて小さい(10
−8Vより小さし)ので、技術面で電圧降下が略ゼロであるか或いは導電抵抗が略ゼロであり、理想的な短絡回路に近似すると認定するすることができる。作動電源がオフされた(電源オフと略称する)状態において、フォロー部の出力端とその同相端とは信号オフ状態になる(信号オフ状態と略称する)。信号オフ状態になったとき、フォロー部の出力端とその同相端の抵抗が極めて多くなる(10
9Ω程度までなることができる)ので、技術面で抵抗が遥かに大きく、理想的なオフ状態に近似すると認定するすることができる。
【0050】
フォロースイッチは、電源オンのときに信号オン状態になり、電源オフのときに信号オフ状態になる。そのため、フォロースイッチは、制御ワードでフォロー部電源回路の開閉を制御するとともに、フォロー部信号回路の開閉を制御することができる。制御ワードは、フォロースイッチの開閉論理関係を構成することにより自由に設定することができる。例えば、常開、常閉、臨界点作動型スイッチなどに設定することができる。本発明においては、フォロースイッチを表3に示す臨界点作動型スイッチの開閉論理関係に設定する。臨界点作動型スイッチS
λgは、後述するS
λg1、S
λg2及びS
λg3などの複数の回路構造の臨界点作動型スイッチを含む。
【0051】
実施例1.2.1−−S
λg1類無損失スイッチ。逆相端と出力端とが短絡されることにより、オペアンプがフォロー部になる。ダイナトロンVT1、VT3、VT0及びVT2はA
λgの電源回路に設けられ、I
λg=1でありかつI
λ(g+1)=0である場合のみ、A
λg電源がオンされ(解釈:I
λg=1であることによってVT1とVT3が飽和オンされ、かつI
λ(g+1)=0であることによってVT0とVT2が飽和オンされることにより、A
λg電源がオンされる)、A
λg信号もオンされる。逆に、I
λg=0であるか或いはI
λ(g+1)=1であるときは、A
λg電源が必ずオフされる(解釈:I
λg=0であることによってVT1とVT3がオフされ、かつI
λ(g+1)=1であることによってVT0とVT2がオフされる)。この場合、A
λgが増幅機能を失うので、同相端の入力抵抗が極めて大きくなり、A
λg信号がオフされる。
【0052】
電気回路を簡素化するため、VT0とVT2のうちいずれか1つを短絡させることができ、かつVT1とVT3のうちいずれか1つを短絡させることもできる。
【0053】
実施例1.2.2−−S
λg2類無損失スイッチ。A
λgは電圧フォロー部であり、ダイナトロンVT4、VT5、VT6、VT7、VT8及びVT9はA
λgの電源回路に設けられる。同様に、I
λg=1でありかつI
λ(g+1)=0である場合のみ、A
λg電源がオンされ(解釈:I
λg=1であることによってVT6とVT9が飽和オンされ、I
λ(g+1)=0であることによってVT5とVT8がオフされ、かつVT4とVT7が飽和オンされる)、かつA
λg信号がオンされる。逆に、I
λg=0であるか或いはI
λ(g+1)=1であるときは、A
λgの電源が必ずオフされ(解釈:I
λg=0であることによってVT6とVT9がオフされ、かつI
λ(g+1)=1であることによってVT5とVT8が飽和オンされ、ドレイン電位V
5C及び電位V
8Cが低いことにより、VT4とVT7がオフされる)、A
λg信号もオフされる。
【0054】
電気回路を簡素化するため、VT6とVT9のうちいずれか1つを短絡させることができ、かつVT4とVT7のうちいずれか1つを短絡させることもできる。
【0055】
実施例1.2.3−−広義の無損失スイッチ(S
λg3類)。A
λg電源の開閉を制御する電源スイッチの種類が多いので、広義の定義を用いる。KS1とKS3は高電位オン型電源スイッチであり、KS0とKS2は低電位オン型電源スイッチである。I
λg=1でありかつI
λ(g+1)=0である場合のみ、KS1とKS3がオンされるとともに、KS0とKS2がオンされる。これにより、A
λg電源がオンされるとともに、A
λg信号がオンされる。逆に、I
λg=0であるか或いはI
λ(g+1)=1であるときは、KS1とKS3がオフされるか或いはKS0とKS2がオフされる。これにより、A
λg電源がオフされるとともに、A
λg信号がオフされる。
【0056】
実施例1.2.4−−qビット多電気路線スイッチ。S
λ0〜S
λ(Q−1)は、第λ番目の0階〜(Q−1)階の臨界点作動型スイッチであり、これらの臨界点作動型スイッチを囲むフレームは、第λ番目の臨界点作動型スイッチ組LJKGZ
λを示す。V
λ0〜V
λ(Q−1)は第λ番目の0階〜(Q−1)階の入力端電位であり、I
λ0〜I
λQは第λ番目の0階〜(Q−1)階の制御ワードであり、d
λ0〜d
λ(q−1)は第λ番目の多電気路線スイッチの制御端である。デコーダーJM
λは、制御端のデジタル信号を第λ番目の0階〜(Q−1)階の制御ワードI
λ0〜I
λQに解読し、第0階〜(Q−1)階の入力端電位V
λ0〜V
λ(Q−1)の選択開通端を得る。
【0057】
実施例2.1−−m番*qビット同抵抗式対数ADC。本実施例の原理を簡単に説明するため、この実施例と実施例3.1はいずれもqビットを採用したが、理論的には各点のビットが異なることができる。前置回路QZDLに処理された後、原始入力交流信号u
αyが第α番目の入力電圧U
αyになる。第λ番目の入力電圧U
λyの範囲は0〜V
pであり、第λ番目の子次元AD#
λが第λ番目の入力電圧U
λyに対してAD変換を行うことは、下記の5つのモジュールによって行われる。
【0058】
(1)点電位V
λG形成モジュール。Q=2
qであり、第λ番目の同時実行部の分圧抵抗チェーンR
λ(Q−1)〜R
λ0(R
λ0=R'
λ0+R
λS)は、第λ番目の電位参考点V
λ(Q−1)〜V
λ0を形成する。この式において、V
λ0は最小電位である。参考点V
λ(Q−1)〜V
λ1は、同時実行部中のコンパレータC
λ(Q−1)〜C
λ1の逆相端に接続される。第λ番目の入力電圧U
λyは、サンプリングした後に暫時安定電圧U
*λyになり、最小電位V
λ0を加えた後に比較電圧U
λzになる。次は、該電圧をコンパレータC
λ(Q−1)〜C
λ1の同相端に入力して、電位参考点V
λ(Q−1)〜V
λ0と比較をする。V
λQ>U
λz>V
λ0であるので、(V
λQ〜V
λ0)範囲内には必ず1つの臨界点V
λGが存在し、該V
λGを点電位という。関係式V
λ(G+1)>U
λz>V
λGにより、第λ番目の比較値I
λ(Q−1)〜I
λ1の分界点Gを獲得し、かつI
λ(Q−1)〜I
λ(G+1)=0、I
λG〜I
λ1=1になる。I
λQは定値0であり、I
λ0は定値1であり。比較値I
λ(Q−1)〜I
λ0がエンコーダーBM
λによって符号化されることにより、点電位V
λGのデジタル出力値D
λ(q−1)〜D
λ0を得る。上述したとおり、点電位V
λGをブリッジとすることにより、比較電圧U
λzを点電位V
λGに変換した後、再びデジタル信号D
λ(q−1)〜D
λ0に変換する。
【0059】
(2)スイッチ誤差低減モジュール。スイッチ誤差を低減する方法は二種がある。一番目の方法は、参考点電位と入力電圧を同じ幅にベッドフォームすることである。従来のアナログ信号スイッチ(スイッチと略称)のいずれにも電圧降下が発生するので、S
λ0に対応する参考点電位V
λ0でS
λ0をオンさせるため、R
λ0によって得た分圧V
λ0でS
λ0がオンされることを補償することができる。いずれの参考点電位がV
λ0程度ベッドフォームされるので、バランスをとるため、暫時安定電圧U
*λyもV
λ0程度ベッドフォームしなければならない。ベッドフォーム方法として、フォロー部で得たV
λ0をベッドフォーム合計計算機Σ'
λに入力することにより、入力電圧U
*λyを比較電圧U
λzにベッドフォームすることができる。参考点電位と入力電圧とが共にベッドフォームされたので、電位の面において、いずれもベッドフォームされなかったとみなすことができる。選択開通点S
λGが点電位V
λGを取得するとき、一単位量のスイッチ電圧降下V
λS(通常、各スイッチの間の電圧降下が異なるが、本発明では各スイッチの間の差異を無視し、同じV
λSに取り扱う)が発生することにより、準点電位V'
λGまで降下する。それにより、R
λ0=R'
λ0+R
λSになり、R
λSによって発生した電圧降下はV
λSに等しくなる。次は、フォロー部V
λSで該電圧降下を獲得し、それを小数合計計算機Σ
λに入力することにより、小数電圧U
λX=U
λz−V'
λG−V
λSを得る。二番目の方法は、無損失スイッチを採用することである。無損失スイッチの電圧降下がゼロであるので、選択開通点S
λGが点電位V
λGを取得するとき電圧を維持することができる。
図2.1において、R'
λ0=0に、R
λS=0にすることにより、V
λ0=0に、V
λS=0になる。したがって、R'
λ0とR
λSを削除するとともに、V
λ0とV
λSに対応するフォロー部とベッドフォーム合計計算機Σ'
λを削除することができる。この場合、U
λz=U
*λyになり、V'
λG=V
λGになる。
【0060】
(3)点電位V
λG取得モジュール。AD##において、点電位V
λGを取得する必要がない最後のモジュールの以外、他のすべてのモジュールは次の変換を行うために点電位V
λGを取得しなければならない。点電位を取得する目的は、次の変換を行うためである。各子次元変換のビットはいずれもqビットであり、Q=2
qである。抵抗チェーンは電圧V
pをQ等分し、各当分電圧ΔVは固定値ΔV=V
p/Qである。点電位V
λGは、比較電圧U
λzの参考電位より小さく、かつそれに最接近する。第λ番目の測量精度範囲内で、V
λG=U
λzであると認定する。点電位V
λGを取得するモジュールは、点電位スイッチであり、臨界点作動型スイッチモジュール組LJKGZ
λと多電気路線スイッチDLKG
λとを含む。参考電位点V
λ(Q−1)〜V
λ0はそれぞれ、各スイッチ点S
λ(Q−1)〜S
λ0に接続される。AD#
λ中の実線フレームLJKGZ
λに囲まれたことは、臨界点作動型スイッチ組を示す図である。上記の臨界点作動型スイッチ組の選択開通を制御することにより、選択開通点S
λGを確定する。選択開通点S
λGは点電位V
λGに対応し、選択開通点S
λGは点電位V
λGをスイッチバスS
λに送信する。
【0061】
(4)点間演算モジュール。点間演算モジュールは、サンプル取得格納部CB
λと、小数合計計算機Σ
λと、小数増幅器FD
λとを含む。第λ番目のサンプル取得格納部CB
λを通過した後、第λ番目の入力電圧U
λyは安定電圧U
*λyになる。点間サンプル取得格納部CB
λの役割は、各子次元の入力電圧が1サンプリング周期内で独立・安定し、m個の子次元が同時実行をするように確保し、かつパイプライン式変換を形成することにある。小数合計計算機Σ
λは、小数電圧U
λX=U
λz−V'
λG−V
λSを獲得する。小数増幅器FD
λの役割は、小数電圧U
λXの範囲が0〜ΔVになるとき、増幅器FD
λが小数電圧信号をQ倍拡大することにより、U
(λ+1)y=U
μy=Q*U
λXを獲得することにある。したがって、U
μyの範囲は、最大の満量範囲0〜V
pまで拡大されることにより、第λ+1番目(すなわち、第μ番目)の入力電圧U
μyになり、かつ第μ番目のAD#
μに入って精度一層高い測量と変換を行うことができる。
【0062】
(5)対数変換モジュール及びその過程。この実施例の対数変換モジュールは、アナログ式変換とデジタル式変換とを含む。デジタル式変換を行う前提は、総入力電圧U
αyを高ビット等量子化間隔のデジタル信号に変換し、かつ該高ビットデジタル信号を対数検針器により低ビット対数量子化間隔のデジタル信号に変換することにある。アナログ式変換は、第α番目の入力を行う前、アナログ式対数変換器により線形入力電圧を対数入力電圧に変換する。実際のADCは、対数入力電圧を対数量子化間隔デジタル信号に変換する。
【0063】
実施例2.2−−前置回路QZDLの作動原理。サンプリング実施信号が入力されるとき、サンプル取得格納部CBが原始入力交流信号u
αyに対してサンプリングを行うことにより、1サンプリング周期内の安定維持可能な交流見本採取保存信号u
gを得る。正負判別器ZFP
Xは、u
gに対して極性の判断と処理を行い、u
g>0である場合は、極性保存器D
X=0にし、ZFP
Xの判別出力信号U
g=u
gにする。u
g<0である場合は、D
1=1、U
g=−u
gにする。それにより、U
gがいつでも正極性に、すなわちU
g=|u
g|になるので、正入力電圧U
gという。アナログ対数圧縮比モジュールLOGは選択して使用することができる。例えば、アナログ式圧縮技術を採用するときは、LOGモジュール(LOGモジュールは常用技術であるので、ここでは再び説明しない。本文において説明したとおり、対数比率圧縮を行うとき、対数近似圧縮比とするA圧縮比とμ圧縮比とを含む。)を採用する必要がある。この場合、第α番目の入力電圧U
αyがU
gの対数圧縮比に等しくなり、等間隔AD変換を行った後に対数圧縮比デジタル信号を得ることができる。LOGモジュールを採用しないときは、U
αy=U
gになり、AD変換が線形変換になる。
【0064】
実施例2.3−−信号正負判別器の作動原理
u
gが正数であるとき、YF
Aは低電位になり、D
X=0になり、かつS
Xを上方に移動させることによりu
gをU
gに直接出力する。R
C5=R
C6であることによりYF
B拡大倍数は−1になる。u
gが負数であるとき、YF
Aは高電位になり、D
X=1になり、かつS
Xを下方に移動させることにより、YF
Bでu
gを逆相させるとともにU
gに出力する。
【0065】
実施例3.1−−m番*qビット同抵抗式対数DAC。Nビットデジタル信号はm番*qビットに従って次のとおりに配置される。
【0066】
(D
(N−1)、・・・、D
0)=(D
α(q−1)、・・・、D
α0)、(D
β(q−1)、・・・、D
β0)、・・・、(D
m(q−1)、・・・、D
m0)であり、Dは、dの所定の点電位スイッチ制御端(d
α(q−1)、・・・、d
α0)、(d
β(q−1)、・・・、d
β0)、・・・、(d
m(q−1)、・・・、d
m0)に送信される。
【0067】
第λ番目の子次元DAC
λが第λ番目のデジタル信号(D
λ(q−1)、・・・、D
λ0)に対してDA変換を行うことは、次の4つのモジュール及びその過程により行う。
【0068】
(1)点電位V
λG形成モジュール。Q=2
qであり、第λ番目の同時実行部の分圧抵抗チェーンR
λQ〜R
λ0により第λ番目の電位参考点V
λ(Q−1)〜V
λ0を形成し、デジタル信号(D
λ(q−1)、・・・、D
λ0)を受信した後、デジタル信号に対応する参考電位点V
λGは点電位になる。V
λ0は最小電位である。
【0069】
(2)スイッチ誤差低減モジュール。実施例2.1のものと同様である。
【0070】
(3)点電位V
λG取得モジュール。各点の点電位V
λGを取得することは、各点の出力電圧V
λΨを取得するためにすることである。それは実施例2.1中の点電位V
λG取得モジュール及びその過程と同様である。
【0071】
(4)点間演算モジュール。点電位V
λGと出力電圧V
λΨと縮小倍数Ψ
λとの間の関係は、V
λΨ=V
λG/Ψ
λであり、(Q=2
qであることを注意)、Ψ
λ=Q
(λ−1)である。すなわち、第λ番目の縮小器Ψ
λの縮小倍数Ψ
λはΨ
λ=Q
(λ−1)であり、λはα、β、γ、・・・、mを示し、α、β、γ、・・・を数値で示すとα=1、β=2、γ=3、・・・になる。すなわち、λで所定の番を示す。例えば、第γが第3番目であり、λ=3であることにより、Ψ
γ=Q
2になる。各点のV
λΨの合計を総合計計算機Σ
Ψで算出することにより、総出力アナログ電圧V
Ψを獲得する。各点の最小電位を縮小して得た合計は、定値V
RSであり、V
RS=V
α0/Ψ
α+V
β0/Ψ
β+・・・+V
m0/Ψ
m=V
α0/(Q
m−α)+V
β0/(Q
m−β)+・・・+V
m0/(Q
m−m)である。V
RSは、総出力アナログ電圧V
Ψの波形に影響を与えず、波形のみをV
RS程度増波させたことであるので、総合計計算機Σ
ΨからV
RSを引くべきである。
【0072】
(5)対数変換モジュール。該対数変換モジュールもアナログ式変換とデジタル式変換とを含む。デジタル式変換は、低ビット対数量子化間隔のデジタル信号を受信するとき、反対数検針器で該対数デジタル信号を高ビット等量子化間隔デジタル信号に変換するとともに、高ビット等量子化間隔のDACでそれをアナログ信号に変換する。DACがデジタルアナログ変換を行った後、アナログ式変換はアナログ式反対数変換器によって得た該対数アナログ信号を線形出力電圧に変換する。
【0073】
実施例4−−二次元式対数チェーンADC。該対数チェーンADCは、子次元であるLAD#
αとLAD#
βを含む。LAD#
αは第一番目の対数チェーン子ADCであり、LAD#
βは二番目の対数チェーン子ADCである。この実施例においては無損失スイッチを採用する。
【0074】
第一番目のLAD#
αは、qビット変換を行い、対数比率抵抗チェーンR
Q〜R
1とR
θは、電圧0〜V
PをQ+1個の大段、合計Q+2個の電位点に分ける。0点とV
Pを除去するとき、残ったV
Q−1〜V
θを参考電位点(量子化点ともいう)にすることにより、Q=2
q次元を形成する。参考電位チェーンV
Q−1〜V
θを対数比率にし、V
Q−1〜V
1を所定の第一番目のコンパレータC
Q−1〜C
1の逆相端に入力し、かつ第一番目の比較電圧U
αZを第一番目のコンパレータの同相端に入力することにより、第一番目の比較値I
Q−1〜I
1を得る。次は、この値を第一番目のエンコーダーBMで符号化することにより、第一番目の対数比率デジタル出力信号D
q−1〜D
0を生成する。第一番目の比較値I
Q−1〜I
1又はデジタル出力信号D
q−1〜D
0で点電位スイッチJDWKGを制御することにより、比較電圧U
αZの点電位V
Gを得る。すなわち、比較電圧U
αZが最初電位点チェーン中のどこの大段に属するかを検知し、U
αZの粗略測量結果を得る。第一番目の合計計算機Σ
Q−1〜Σ
0に入力した比較電圧U
αZは引かれ数になり、Σ
Q−1〜Σ
0に入力した参考電位点V
Q−1〜V
θは引き数になり、かつ両者により差異電圧U
X(Q−1)〜U
X0を得る。第一番目の増幅器F
Q−1〜F
0で差異電圧U
X(Q−1)〜U
X0を増幅することにより、演算電圧U
y(Q−1)〜U
y0を得る。点電位V
Gに対応する差異電圧は小数電圧U
XG(U
XGの位置がランダム的であるものであるので、それを示せない)といい、点電位V
Gに対応する演算電圧は演算点電圧U
yGという。合計計算機が算出した小数電圧はU
XG=U
αZ−V
Gであり、U
XGの変化範囲は(0〜ΔV
G)である。ΔV
Gは点電位量子化間隔という。ΔV
G=(V
(G+1)−V
G)であることにより、増幅器F
Gの増幅倍数はV
P/ΔV
Gになる。増幅器F
Gによって演算点電圧U
yGを獲得し、U
yG=U
XG*V
P/ΔV
Gである。U
yGに増幅された後、この電圧の変化範囲は最大の満量範囲0〜V
pになる。点電位スイッチは、取得した演算点電圧U
yGは、スイッチバスS
αに送信するとともに二番目に出力する。サンプル取得格納部CB
βがサンプリングを行った後、U
yGは二番目の比較電圧U
βZになり、かつこれを第二番目に送信して精密測量を行う。点間サンプル取得格納部CB
βの役割は、二次元の入力電圧が1サンプリング周期内で独立・安定し、2つの子次元が同時実行をするように確保し、かつパイプライン式変換を形成することにある。
【0075】
第二番目のLAD#
βの主な部分は、第二番目の対数チェーン同時実行部LBXQ
βであり、第二番目の対数式抵抗チェーンR'
T〜R'
1は、電位点V
PとV'
T−1〜V'
0を形成し、V
Pを除去した後、V'
T−1〜V'
0は第二番目の対数式参考電位点になる。V'
T−1〜V'
1を第二番目のコンパレータC'
T−1〜C'
1の所定の逆相端に接続し、第二番目の比較電圧U
βZを各第二番目のコンパレータの同相端に接続することにより、第二番目の比較値I'
T−1〜I'
1を獲得し、かつそれを第二番目のエンコーダーBM'で符号化することにより、第二番目の対数比率デジタル出力信号D'
t−1〜D'
0を得る。LAD#
αとLAD#
βは共に、q+tビット対数比率デジタル信号変換を行う。ここにおいて、D
q−1〜D
0は高電位であり、D'
t−1〜D'
0は低電位である。
【0076】
信号雑音比と信号ダイナミックレンジ値を向上させるため、対数比率の抵抗チェーンを採用することにより、2つの子次元LAD#
αとLAD#
βの抵抗チェーンが対数比率設計を採用するようにする。以下、第一番目と第二番目の抵抗チェーンのデジタル化設計を分析する。
【0077】
第一番目の抵抗チェーンの対数化設計:LAD#
αの抵抗チェーンの抵抗値は定値であるので、チェーン電流I
αも定値である。これにより、基準電位V
θはセンサーの有効検出値の最小値に等しくなり、基準抵抗R
θ=V
θ/I
αになり、R
A/R
θ=η−1になる。R
Aは存在しない仮設の最小抵抗である。第一番目のチェーン抵抗はいずれも、R
Aを起点とするとともに大比率η
Tに従って逓増するので、大比率抵抗チェーンといい、かつ各抵抗はR
1=R
A*η
T、R
2=R
A*η
2*T、・・・、R
Q−3=R
A*η
(Q−3)*T、R
Q−2=R
A*η
(Q−2)*T、R
Q−1=R
A*η
(Q−1)*Tである。大比率抵抗チェーンR
θ〜R
Qによって生成された大比率電位チェーン(V
j+1/V
j=η
T)はそれぞれ、ゼロ電位、V
θ、V
1=V
θ*η
T、V
2=V
θ*η
2*T、V
3=V
θ*η
3*T、・・・、V
Q−2=V
θ*η
(Q−2)*T、V
Q−1=V
θ*η
(Q−1)*T、V
Q=V
θ*η
Q*T=V
Pである。V
Q=V
Pを除去すると、Q個の参考電位点(量子化点ともいう)V
θ、V
1、・・・、V
Q−1が形成される。V
θより小さい区域がセンサー検出不可能区域であるので、(V
1〜V
θ〜0)はV
θを量子化点とし、(V
1〜V
θ〜0)→V
θに示す。他の量子化点の量子化区間は(V
2〜V
1]→V
1、(V
3〜V
2]→V
2、・・・、(V
Q−1〜V
Q−2]→V
Q−2、(V
Q〜V
Q−1]→V
Q−1である。第一番目の量子化点が大比率η
Tによって得た粗略型量子化点であるので、第一番目の量子化点の間に小比率ηによって得たT個の精細型量子化点を挿入する。
【0078】
第二番目の抵抗チェーンの対数化設計:LAD#
βの抵抗チェーンはT=2
t個の抵抗R'
1〜R'
Tを有する。第一番目において得た小数電圧はU
XG=U
αZ−V
Gであり、U
XGの変化範囲は(0〜ΔV
G)である。ΔV
G=(V
(G+1)−V
G)であり、V
G=V
θ*η
G*Tであり、V
(G+1)=V
θ*η
(G+1)*Tであり、ΔV
Gは第一番目の電位V
Gの量子化間隔である。理論的にはV
G〜V
(G+1)の間に第二番目中のT個の精細量子化点を挿入する。V
G〜V
(G+1)の精細量子化点は、V''
0=V
G=V
θ*η
G*T、V''
1=V
G*η
1、V''
2=V
G*η
2、V''
3=V
G*η
3、・・・、V''
T−2=V
G*η
(T−2)、V''
T−1=V
G*η
(T−1)であり、かつそれらは比率ηにより同比率に増加する。(V''
T=V
G*η
T=V
G+1は第一番目中の次の次元の量子化点あり、挿入点から除去されている)。これは、第二番目の抵抗チェーンが同比率関係ηを満たし、かつ1係数を掛けるとき、小数電圧の対数変換を実現することができることを説明する。実際の第二番目の変更は精細量子化点をV
G〜V
(G+1)中に挿入せず、第一番目の小数電圧U
XGを取得する。U
XGの変化範囲は(0〜ΔV
G)であるが、所定の増幅器F
Gによって増幅された後、第一番目の小数電圧U
XGは第一番目の演算点電圧U
yGに増幅される。この場合、増幅器F
Gの増幅倍数はV
P/ΔV
Gであり、U
yG=U
XG*V
P/ΔV
Gであり、電圧の変換範囲は第二番目の最大満量範囲0〜V
pまで拡大される。サンプル取得格納部CB
βがサンプリングを行った後、演算点電圧U
yGは第二番目の比較電圧U
βZになる。第二番目の抵抗チェーン中の構造は、対数比率量子化点に対しては重要な一環である。第二番目の抵抗チェーンにおいて、R
Bは任意に設定した仮設抵抗である。T個のチェーン抵抗が比率ηに従って同比率に逓増することにより、R'
1=R
B*η
1、R'
2=R
B*η
2、R'
3=R
B*η
3、・・・、R'
T−2=R
B*η
(T−2)、R'
T−1=R
B*η
(T−1)、R'
T=R
B*η
Tになる。自然に形成され、かつ比率ηに従って同比率に逓増するT個の電位量子化点は、0、V'
1=V
B*η
1、V'
2=V
B*η
2、V'
3=V
B*η
3、・・・、V'
T−2=V
B*η
T−2、V'
T−1=V
B*η
T−1であり、それらの量子化区間は、(V'
1〜0]→0、(V'
2〜V'
1]→V'
1、(V'
3〜V'
2]→V'
2、・・・、(V'
T−1〜V'
T−2]→V'
T−2、(V'
T〜V'
T−1]→V'
T−1であり、V'
T=V
Pはそれらの量子化点から除去される。
【0079】
上述したことにより、前記二次元対数チェーンADCは、アナログ信号を対数式デジタル信号に変換する。信号雑音比は
図1.3の曲線3で示し、該信号雑音比は定値である。その状況において、基準抵抗R
θを調整抵抗R
*θに調節することにより、R
*θ=R
θ〜R
θ/15になり、かつR
*θ=検出器の最小有効信号になるので、調整抵抗R
*θを低減することができる。これにより、信号雑音比曲線は小信号の端で降下し、そのダイナミックレンジは増加する。そのときの信号雑音比は
図1.3の曲線4で示す。
【0080】
実施例5.1−−二次元対数チェーンDAC。該DACの抵抗チェーンと参考電位チェーンはいずれも対数関係になっている。受信した対数比率デジタル信号において、高ビットはD
q−1〜D
0であり、低ビットはD'
t−1〜D'
0である。高ビットD
q−1〜D
0を所定の第一番目の多電気路線スイッチ制御端d
q−1〜d
0に送信して、第一番目の電位V
Gを獲得し、低ビットD'
t−1〜D'
0を所定の第二番目の多電気路線スイッチ制御端d'
t−1〜d'
0に送信して、第二番目の点電位V'
Bを獲得することにより、bは(0〜T−1)中のいずれかの1つの点に等しくなる。V'
bは第二番目の第b次元参考電位点といい、そのうちでオンされた電位点は第二番目の点電位V'
Bという。本実施例は無損失スイッチを採用する。
【0081】
LDA#
βは、DZL
β、JDWKG'及びΣ
βUを含む。DZL
βは第二番目の対数抵抗チェーンであり、かつ第二番目の対数式抵抗チェーンR'
T〜R'
1と、第二番目の対数式参考電位点V'
T−1〜V'
0とを含む。第二番目の抵抗チェーンの対数化設計は実施例4.1と同様である。
【0082】
第二番目の抵抗チェーンは、T個の参考電位点V'
T−1、V'
T−2、・・・、V'
1、V'
0を形成し、その量子化区間は、(V'
1〜0]→V'
0、(V'
2〜V'
1]→V'
1、(V'
3〜V'
2]→V'
2、・・・、(V'
T−1〜V'
T−2]→V'
T−2、(V'
T〜V'
T−1]→V'
T−1である。可知V'
bの量子化間隔又は次元差は、ΔV'
b=(V'
b+1−V'
b)である。第二番目の点電位スイッチJDWKG'の制御端d'
t−1〜d'
0は、低ビットデジタル信号D'
t−1〜D'
0を受信した後、第二番目のスイッチ点S'
T−1〜S'
0のうち1つの選択開通端S'
bを選択し、かつこの選択開通端をS'
Bに表記する。該選択開通端S'
Bに対応する電位点V'
bは第二番目の点電位V
βBであり、第二番目の点電位V
βBはT個の電位点V'
0、V'
1、・・・、V'
T−2、V'
T−1の範囲内で変化し、各点の量子化区間はそれぞれ(V'
1〜V'
0]→V'
0、(V'
2〜V'
1]→V'
1、(V'
3〜V'
2]→V'
2、・・・、(V'
T−1〜V'
T−2]→V'
T−2、(V'
T〜V'
T−1]→V'
T−1である。したがって、第二番目の点電位V
βBに対応するアナログ電圧の変化範囲は0〜V
Pになる。
【0083】
LDA#
αは、DZL
α、SJQH、JDWKG及びΣ
AUを含む。DZL
αは第一番目の対数抵抗チェーンであり、第一番目の対数式抵抗チェーンR
Q〜R
1及びR
θと、第一番目の対数式参考電位点V
Q−1〜V
θを含む。第一番目の抵抗チェーンの対数化設計は実施例4.1と同様である。上述したことにより、gは0〜(Q−1)中のいずれかの1つの点に等しくなる。各最初電位点V
gに合計計算機Σ
g、縮小器Ψ
g及びスイッチ点S
gを接続させることにより、g側回路を構成する。電位点V
gと電位点V
g+1の電圧を電位点V
g次元差ΔV
gといい、この三者の間の関係はΔV
g=V
g+1−V
gである。
【0084】
第二番目の点電位V
βBと第一番目の電位V
Gとを加えるとき、第二番目の点電位V
βBは点電位V
Gの小数電圧として現れる。第二番目の点電位V
βHに対応するアナログ電圧の変化範囲が0〜V
Pであるので、電圧の変化範囲が0〜ΔV
Gになることが好ましい。つまり、第g次元電位に応じて、V
βBの変化範囲を0〜V
Pから0〜ΔV
gに縮小することが好ましいので、縮小器Ψ
gを採用して縮小処理を行う。また、各次元のΔV
gが互いに異なり、かつ同比率に変化するので、各次元の縮小器Ψ
g(Ψは大文字である)の縮小比率ψ
g(ψは小文字である)も同比率に変化し、ψ
g=ΔV
g/V
Pになり、かつ第二番目の点電位V
βBは縮小値V
Ψgに縮小される。縮小計算式V
Ψg=V
βB*ψ
g=V
βB*ΔV
g/V
Pにより、電圧変化範囲はV
βBの0〜V
PからV
Ψgの0〜ΔV
gに縮小される。縮小電圧V
Ψgは第一番目の参考電位点V
Q−1〜V
θのうちの第g次元の小数電圧であり、オンされることを待つ。第一番目の参考電位V
gを粗略アナログ値にし、対応する縮小電圧V
Ψgを精細アナログ値であるV
gの小数電圧にする。V
gとV
Ψgを合計計算機Σ
gで加えることにより、第一番目の粗略アナログ値V
gと第二番目の精細アナログ値V
Ψgとの合計を獲得し、該合計を参考電位合計値V
Σgという。第一番目の各参考電位V
gはいずれも、出力する1つの参考電位合計値V
Σgを含む。第一番目の電位スイッチJDWKGの制御端d
q−1〜d
0は高ビットデジタル信号D
q−1〜D
0を受信するとき、第一番目の選択開通点S
Gを確定する。所定の参考電位合計値V
Σgを点電位合計値U
ΣGとして集合器Σ
αUに送信する。集合器Σ
αUは唯一の点電位合計値U
ΣGのみを受信するとともに、それをデジタルアナログ変換値U
αβとして出力する。それにより、二次元対数チェーンDAC変換が済む。
【0085】
しかし、反対数を求めるときにも対数チェーンを使う訳は、対数チェーンから入力されたアナログ信号はデジタル信号に変更され、このデジタル信号は同じ構造を有する対数チェーンからそのまま出力されることにより、自然的に元々のアナログ信号に還元されるからである。例えば、U
αy=V'
3は対数チェーンADによりD
2D
1D
0=000とD'
3D'
2D'
1D'
0=0011に変更され、D
2D
1D
0とD'
3D'
2D'
1D'
0は対数チェーンDAによって元々のV'
3に還元されることができる。すなわち、対数−反対数の逆処理はAD−DAの逆処理により行うことができる。
【0086】
実施例5.2−−半次元量子化点の二次元対数チェーンDAC。このDACの基本原理と実施例5.1の基本原理とが同様である。相違点は、参考電位点の設定に対して半次元化処理を行うことにある。理論分析において説明した半次元量子化点(0010段落を参考)をそのDACの参考電位点に採用するとき、すべての参考電位点が半次元上昇するので、それらの参考点を半次元参考点といい、かつすべての抵抗は半次元上昇するので、それらの抵抗を半次元抵抗という。第一番目の半次元参考点をU
gに示し、第一番目の半次元抵抗をP
gに示し、第二番目の半次元参考点をU'
bに示し、第二番目の半次元抵抗をP'
bに示す。それらと元抵抗チェーンとの対応関係は、U
g→V
g、P
g→R
g、U'
b→V'
b、P'
b→R'
bである。半次元とは、参考電位点が現有の基準から半次元上昇することを意味し、その計算方法は次のとおりである。
【0087】
すべての参考電位点が半次元上昇するとき、第一番目の半次元参考点はU
g=(V
g+V
g*η)/2に変化し、第一番目の半次元抵抗はP
g=(R
g+R
g*η)/2に変化し、第二番目の半次元参考点はU'
b=(V'
b+V'
b*η)/2に変化し、第二番目の半次元抵抗P'
b=(R'
b+R'
b*η)/2に変化する。これにより、すべての参考電位と抵抗が半次元上昇する。
【0088】
二次元対数チェーンDACは、半次元化されるとき、半次元量子化点の二次元対数チェーンDACになる。参考電位点が半次元化されるとき、量子化間隔は元の半分になる。それにより、量子化誤差を元の1/4まで低減し、[S
j/N
j]
dBを10 log4=6.02dBに上昇させることができる。
【0089】
実施例6.1−−デジタル対数変換器。
まずは、実施例4.1において説明した二次元で合計Nビットである対数チェーンADCにより、1つの線形アナログ信号をNビット対数比率デジタル信号に変換し、つぎはNビットの線形DACにより、このデジタル信号を出力アナログ信号に変換する。該出力アナログ信号は対数比率のアナログ信号である。
【0090】
実施例6.2−−デジタル逆対数変換器。
まずは、Nビットの線形チェーンADCにより、1つの対数比率アナログ信号をNビット対数比率デジタル信号に変換し、次はNビット二次元対数チェーンDACにより、このデジタル信号を出力アナログ信号に変換する。該出力アナログ信号は線形アナログ信号である。Nビット二次元対数チェーンDACは実施例5.1で説明したことと同様である。
【0091】
実施例7.1−−三次元以上の対数チェーンADC。この対数チェーンADCと二次元対数チェーンADCの原理が同様である。相違点は、この実施例において、第二番目を最後点にし、かつ第一番目の構造と同様な1つ又は複数の中間点、例えば第二番、第三番、第四番などを増設することにある。
【0092】
実施例7.2−−三次元以上の対数チェーンDAC。この対数チェーンADCと二次元対数チェーンDACの原理が同様である。相違点は、この実施例において、新増番と第二番目が同様であり、かつ抵抗チェーン、点電位スイッチ及び対応する縮小器組を含むことにある。複数の新増番を含む場合も同様である。
【図面の簡単な説明】
【0093】
図1.1は、臨界点作動型スイッチを示す図である。図面において、符号λgは第λ番目の第g次元を示し、四角形のS
λgは第λ番目の第g次元臨界点作動型スイッチであり、V
λgは第λ番目の第g次元信号点であり、I
λgは第λ番目の第g次元制御値であり、I
λ(g+1)は第λ番目の第g+1階制御値であり、S
λは第λ番目のスイッチバスである。V
λGは第λ番目のバス電位である。
【0094】
図1.2.1は、S
λg1類無損失スイッチの原理を示す図である。図面において、A
λgはフォロー部であり、V
λg、I
λg、I
λ(g+1)、S
λ、V
λGは
図1.1のことと同様である。VT1とVT3はNPN型ダイナトロンであり、VT0とVT2はPNP型ダイナトロンであり、+V
Pは電源正極であり、−V
Nは電源負極である。点線フレーム内の回路はS
λg1類無損失臨界点作動型スイッチを構成する。
【0095】
図1.2.2は、S
λg2類無損失スイッチの原理を示す図である。図面において、A
λg、V
λg、I
λg、I
λ(g+1)、S
λ、+V
P、−V
Nと
図1.2.1のこととは同様である。VT4〜VT9はNPN型ダイナトロンであり、V
5CとV
8CはVT5とVT8のドレイン電位であり、R
λは抵抗である。点線フレーム内の回路は、S
λg2類無損失臨界点作動型スイッチを構成する。
【0096】
図1.2.3は、S
λg3類広義の無損失スイッの原理を示す図である。図面において、KS1とKS3は高電位オン型電源スイッチであり、KS0とKS2は低電位オン型電源スイッチである。
【0097】
図1.2.4は、qビット多電気路線スイッチの原理を示す図である。図面において、S
λ0〜S
λ(Q−1)は第λ番目の0階〜(Q−1)階の臨界点作動型スイッチであり、実線フレームLJKGZ
λは第λ番目の臨界点作動型スイッチ組を示す。V
λ0〜V
λ(Q−1)は第λ番目の0階〜(Q−1)階の入力端電位であり、I
λ0〜I
λQは第λ番目の0階〜(Q−1)階の制御ワードであり、d
λ0〜d
λ(q−1)は第λ番目の多電気路線スイッチの制御端である。JM
λはデコーダーであり、点線フレームDLKG
λは多電気路線スイッチである。
【0098】
理論分析部分において、
図1.3と、
図1.4と、
図1.5とを参照する。
図1.3は、A圧縮比、μ圧縮比及び対数圧縮比の7ビット圧縮増幅符号の信号雑音比を示す曲線図である。図面において、A圧縮比信号雑音比を示す曲線は1であり、μ圧縮比信号雑音比を示す曲線は2であり、定値の信号雑音比の対数圧縮比信号雑音比を示す曲線は3であり、変化信号雑音比の対数圧縮比信号雑音比を示す曲線は4である。
【0099】
図1.4は、qビット全同時実行式ADCを示す図である。Q=2
qになるようにする。Qは量子化次元であり、V
θは基準電位点であり、V
1は開始電位点であり、V
θはV
0である。V
0が重要な点であるので、他の点と区別するため、それをV
θに示す。同様に、R
θは基準抵抗であり、R
1は開始抵抗である。電位参考点はV
θ、V
1〜V
Q−1であり、抵抗R
θ〜R
Qの値によって決められる。抵抗R
θ〜R
Qの値は、実施の需要に応じて設定することができる。アナログ入力信号はuであり、C
1〜C
Q−1はコンパレータであり、BMQはエンコーダーである。Y
0〜Y
Q−1の合計Q種の状態をqビットの二進数D
0〜D
q−1に符号化する。回路中の通用符号、例えば電源正極V
P、ゼロ電位などについて、以下の図面の説明では再び説明しない。
【0100】
図1.5は、圧縮特性を示す局部図である。V軸のV
θとV
Pとの間に同比率V
j+1/V
j=ηの間隔で合計Q−1個の量子化点V
A、V
2、・・・、V
Q−1を挿入する。V
θ及びV
Q=V
Pであり、Q+1個の量子化点により、V
θとV
Pとの間がQ個に分けられ、Q個の折れ線が形成される。Y軸に等間隔でQ+1個の座標点(y
0〜y
Q)を形成する。それはデジタル量であるか、或いは等間隔のアナログ量であり、かつQ個の折れ線が形成される。それにより、圧縮曲線中のVとyの対応関係は、(V
1〜V
θ〜0)→y
0、(V
2〜V
1)→y
1、(V
3〜V
2)→y
2、・・・、(V
Q〜V
Q−1)→y
Q−1、V
Q→y
Qになる。y
0+とy
0−が原点で重なることにより、正負各Q個は2*Q−1個に合併される。
【0101】
参照を便利にするため、以下の説明において実施例中の符号と図面中の符号とが互いに対応するようにする。また、図面の各説明と各実施例とが互いに対応するようにし、両者を対照しながら説明をする。1つの符号について一度釈明した後、この符号に対する新釈明が出るまで、この釈明をそのまま使う。図面中のすべての符号λgを第λ番目の第g次元という。
【0102】
図2.1は、m番*3ビット同抵抗式対数ADCの原理を示す図である。本説明においてλで図面中のα、β、γ及びmを示す。u
αyは原始入力交流信号であり、QZDLは前置回路である。AD#
λは、ADCの第λ番目のA/D変換子モジュール、すべての子モジュールAD#
α〜AD#
mを示すことができる。AD#
mには臨界点作動型スイッチ組LJKGZ
mを設ける必要がなく、U
λyは第λ番目の入力電圧である。R
λ8〜R
λ0は第λ番目の分圧抵抗チェーンであり、V
λ7〜V
λ0は第λ番目の電位参考点であり、C
λ7〜C
λ1は第λ番目のコンパレータであり、I
*λ7〜I
*λ1は第λ番目の比較値であり、I
λ8は
定値0であり、I
λ0は定値1であり、D
λ2〜D
λ0は第λ番目のデジタル出力値である。V
pは電源正極であり、S
λ7〜S
λ0は第λ番目の臨界点作動型スイッチの開閉点である。S
λ7〜S
λ0と制御値I
λ8〜I
λ0とを囲んだ実線フレームLJKGZ
λは、臨界点作動型スイッチ組である(I
λ8〜I
λ0は制御値であり、I
*λgとI
λgは導線の導線連結によった同じ値であり、以下のI
gとI
*gもそのとおりである)。S
λは第λ番目の
級電位スイッチバスであり、V'
λGは第λ番目の
準級電位であり、V
λGは第λ番目の
級電位(V
λGは図示せず)であり、V
λ0は最小電位であり、Σ'
λは第λ番目のベッドフォーム合計計算機であり、Σ
λは第λ番目の小数合計計算機であり、U
λZは第λ番比較電圧であり、CB
λは第λ番目のサンプル取得格納部であり、U
*λyは見本採取保存電圧であり、U
λXは第λ番目の小数電圧であり、FD
λは第λ番目の小数電圧増幅器である。U
μyは、小数電圧U
λXの増幅値であり、第二番目のAD#
μの入力電圧になる。空心三角形は電圧フォロー部である。
【0103】
図2.2は、前置回路QZDLを示すフレーム図である。図面において、原始入力交流信号はU
αyであり、サンプル取得格納部はCBであり、交流見本採取信号はu
gであり、正負判別器はZFP
Xであり、正入力電圧はU
gであり、極性保存器はD
Xであり、アナログ対数圧縮比モジュールはLOGであり、第α番目の入力電圧はU
αyである。
【0104】
図2.3は、信号正負判別器の原理を示す図である。図面において、点線フレームZFPは信号正負判別器であり、u
g、U
g、D
Xは上記のとおりである。演算増幅器YFは、正負判別器YF
A及び逆相器YF
Bと、逆相器入力抵抗及びフィードバック抵抗R
C5及びR
C6と、逆相スイッチS
Xとを含む。
【0105】
図3.1は、m番*3ビット同抵抗式対数DACの原理を示す図である。前の図面において、既に説明したことは、V
λG、V'
λG、R
λ8〜R
λ0、V
λ7〜V
λ0、I
λ8〜V
λ0、S
λ、CB
λ、GS、LJKGZ
λ、多電気路線スイッチDLKG
λ、点電位スイッチJDWKG
λである。以下の符号について新たに説明する。DA#
λは第λ子次元対数DACであり、実線フレームJM
αは第α番目のデコーダーであり、d
α2〜d
α0はJM
αの入力端である。解読により得た制御値I
α7〜I
α1により、点電位選択開通点S
αGを確定し、JM
α+LJKGZ
α=DLKG
αを得る。したがって、d
α2〜d
α0はJM
αの入力端になるとともに、多電気路線スイッチDLKG
αの制御端になる。Ψ
λは第λ番目の縮小器であり、V
λΨは第λ番目のアナログ出力信号電圧であり、この電圧を出力電圧V
λΨと略称する。Σ
Ψは総合計計算機であり、V
Ψは総出力アナログ電圧である。
【0106】
図3.2.1は、三角形GSで電圧フォロー部を示す図である。出力電圧と入力電圧とは等しく、かつU
X2を採用することにより、負荷能力を向上させることができる。本考案のすべての図面において、三角形が電圧フォロー部を示しているが、その構造が簡単であるので、GSを付けなくてもよい。
【0107】
図3.2.2は、比例縮小器Ψ
Xを示す図である。Ψは縮小器を示す符号であり(Ψは大文字である)、下付き符号Xは通用符号である。比例縮小でψ
Xを示す(ψは小文字である)。入力信号はU
X1と出力信号U
X2と比例縮小ψ
Xとの間の関係は、U
X2=U
X1/ψ
Xである。
【0108】
図3.2.3は、比例縮小器Ψ
Xの原理を示す図である。図面において、オペアンプGSは
図3.2.1の電圧フォロー部であり、R
X1とR
X2は分圧回路を構成する。電圧フォロー部GSは同相端を入力端にし、仮定切断状態になっているので、電流がゼロだとみなすことができる。すなわち、R
X1の電流とR
X2の電流とが同様であるので、得た分圧関係はU
X2=U
X1*R
X2/(R
X1+R
X2)である。それにより、ψ
X=(R
X1+R
X2)/R
X2になり、U
X2=U
X1/ψ
Xになる。
【0109】
図4は、二次元対数チェーンADCの原理を示す図である。該ADCの抵抗チェーンと参考電位チェーンはいずれも対数関係になっているので、対数チェーンADCという。対数チェーンADCは、符号LAD##に示し、かつ2つの子次元LAD#
αとLAD#
βを含む。LAD#
αは第一番目の対数チェーン子ADCであり、LAD#
βは第二番目の対数チェーン子ADCである。
図4において、第二番目、すなわち第β番目の符号は引用符'で表記する。引用符'が付いていないことは第一番目、すなわち第α番目を示すことである。
【0110】
LAD#
αは、LBXQ
αと、JDWKGと、QHFDとを含む。LBXQ
αは第一番目の対数チェーン同時実行部であり、第一番目の対数式抵抗チェーンR
Q〜R
1及びR
θと、第一番目の対数式参考電位点V
Q−1〜V
θと、第一番目のコンパレータC
Q−1〜C
1と、第一番目の比較値I
Q−1〜I
1と、第一番目のエンコーダーBMと、第一番目の対数比率デジタル出力信号D
q−1〜D
0とを含む。QHFDは合計計算増幅演算回路であり、第一番目の合計計算機Σ
Q−1〜Σ
0と、差異電圧U
X(Q−1)〜U
X0と、増幅器F
Q−1〜F
0と、演算電圧U
y(Q−1)〜U
y0と、演算点電圧はU
yGとを含む。JDWKGは点電位スイッチであり、スイッチ点S
(Q−1)〜S
0と、多電気路線スイッチ制御端d
q−1〜d
0と、第一番目の制御値I
Q−1〜I
1と、定値0であるI
Qと、定値1であるI
0と、スイッチバスS
αと、選択開通点電圧降下V
rとを含む。
【0111】
LAD#
βの主な構成部分は、第二番目の対数チェーン同時実行部LBXQ
βであり、第二番目の対数式抵抗チェーンR'
T〜R'
1を含む。第二番目の対数式参考電位点V'
T−1〜V'
0と第二番目の比較電圧U
βZをそれぞれ第二番目のコンパレータC'
T−1〜C'
1の同相端と逆相端に接続させることにより、第二番目の比較値I'
T−1〜I'
1を獲得する。かつ第二番目のエンコーダーBM'で符号化することにより、第二番目のデジタル出力信号D'
t−1〜D'
0を得る。LAD#
βはサンプル取得格納部CB
βを更に含む。準演算点電圧はU'
yGであり、演算点電圧はU
yGであり、第二番目の比較電圧はU
βZである。
【0112】
図5は、二次元対数チェーンDACの原理を示す図である。該DACの抵抗チェーンと参考電位チェーンはいずれも対数関係になっているので、対数チェーンDACという。対数チェーンDACは、符号LDA##に示し、かつ2つの子次元LDA#
αとLDA#
βを含む。LDA#
αは第一番目の対数チェーン子DACであり、LDA#
βは第二番目の対数チェーン子DACである。この図において、第二番目、すなわち第β番目の符号は引用符'で表記する。引用符'が付いていないことは第一番目、すなわち第α番目を示すことである。
【0113】
LDA#
αは、DZL
αと、SJQHと、JDWKGと、Σ
AUとを含む。DZL
αは第一番目の対数抵抗チェーンであり、第一番目の対数式抵抗チェーンR
Q〜R
1と及びR
θと、第一番目の対数式参考電位点V
Q−1〜V
θとを含む。SJQHは縮小合計計算モジュールであり、縮小器Ψ
Q−1〜Ψ
0と、第二番目の点電位縮小値V
Ψ(Q−1)〜V
Ψ0と、合計計算機Σ
Q−1〜Σ
0と、参考電位合計値V
Σ(Q−1)〜V
Σ0と、フォロー部GSとを含む。JDWKGは第一番目の電位スイッチであり、第一番目の制御値I
Q−1〜I
1と、第一番目が定値0であるI
Qと、第一番目が定値1であるI
0と、第一番目のスイッチバスS
(Q−1)〜S
0と、第一番目の多電気路線スイッチ制御端d
q−1〜d
0とを含む。Σ
AUは集合モジュールであり、集合器Σ
αUと、点電位合計値U
Σ(Q−1)〜U
Σ0と、アナログ電圧出力値U
αβとを含む。
【0114】
LDA#
βは、DZL
βと、JDWKG'と、Σ
βUとを含む。DZL
βは第二番目の対数抵抗チェーンであり、第二番目の対数式抵抗チェーンR'
T〜R'
1と、第二番目の対数式参考電位点V'
T−1〜V'
0とを含む。点電位スイッチJDWKG'は、第二番目の制御値I'
T−1〜I'
1と、第二番目が定値0であるI'
Tと、第二番目が定値1であるI'
0と、第二番目のスイッチ点S'
(T−1)〜S'
0と、第二番目の多電気路線スイッチ制御端d'
t−1〜d'
0とを含む。