【実施例】
【0133】
略語:
【0134】
合成例で使用される一般的方法
LC−MS(Agilent):
1.LC:Agilent Technologies 1200シリーズ、バイナリーポンプ、ダイオードアレイ検出器。Ultimate AQ−C18、3μm、2.1×50mmカラム。移動相:B(MeOH)およびA(0.07%HCOOH水溶液)。流速:25℃で0.4mL/分。検出器:214nm、254nm。勾配停止時間、5分。タイムテーブル:
【0135】
2.MS:G6110A、Quadrupole LC/MS、イオン源:ES−API、TIC:50〜900m/z、フラグメンター:60、乾燥ガス流:10L/分、ネブライザー圧:35psi、乾燥ガス温度:350℃、Vcap:3500V。
【0136】
3.試料調製:試料をメタノール中に1〜10μg/mLで溶解させ、次いで0.22μMフィルター膜を通して濾過した。注入量:1〜10μL。
【0137】
LC−MS(Waters):
1.LC:Waters 2695、クォータナリーポンプ、Waters 2996フォトダイオードアレイ検出器、Xbridge−C18、3.5μm、2.1×50mmカラム。移動相:B(MeOH)およびA(0.07%HCOOH水溶液)。流速:30℃で0.3mL/分。検出器:214nm、254nm。勾配停止時間、10分。タイムテーブル:
【0138】
2.MS:Micromass QZ、TIC:100〜900m/z、イオン源:ES、キャピラリー:3kV、コーン:3V、抽出器:3V、乾燥ガス流:600L/時、コーン:50L/時、脱溶媒和温度:300℃、ソース温度:100℃。
【0139】
3.試料調製:試料をメタノール中に1〜10μg/mLで溶解させ、次いで0.22μMフィルター膜を通りて濾過した。注入量:1〜10μL。
【0140】
LC−MS(Agilent、P−2)(陽イオンモード)またはLC−MS(Agilent、N−2)(陰イオンモード):
1.LC:Agilent Technologies 1200シリーズ、バイナリーポンプ、ダイオードアレイ検出器。Xbridge−C18、2.5μm、2.1×30mmカラム。移動相:B(MeOH)およびA(0.07%HCOOH水溶液)。流速:30℃で0.5mL/分。検出器:214nm、254nm。勾配停止時間、5分。タイムテーブル:
【0141】
4.MS:G6110A、Quadrupole LC/MS、イオン源:ES−API、TIC:50〜900m/z、フラグメンター:60、乾燥ガス流:10L/分、ネブライザー圧:35psi、乾燥ガス温度:350℃、Vcap:3500V。
【0142】
5.試料調製:試料をメタノール中に1〜10μg/mLで溶解させ、次いで0.22μMフィルター膜を通して濾過した。注入量:1〜10μL。
【0143】
LC−MS(Agilent、P−1)(陽イオンモード)またはLC−MS(Agilent、N−1)(陰イオンモード)(低極性試料):
1.LC:Agilent Technologies 1200シリーズ、バイナリーポンプ、ダイオードアレイ検出器、Xbridge−C18、2.5μm、2.1×30mmカラム。移動相:B(MeOH)およびA(0.07%HCOOH水溶液)。流速:30℃で0.4mL/分。検出器:214nm、254nm。勾配停止時間、6分。タイムテーブル:
【0144】
2.MS:G6110A、Quadrupole LC/MS、イオン源:ES−API、TIC:50〜900m/z、フラグメンター:60、乾燥ガス流:10L/分、ネブライザー圧:35psi、乾燥ガス温度:350℃、Vcap:3500V。
【0145】
3.試料調製:試料をメタノール中に1〜10μg/mLで溶解させ、次いで0.22μMフィルター膜を通して濾過した。注入量:1〜10μL。
【0146】
分析的HPLC:
1.(「Aligent」と称するもの)Agilent Technologies 1200シリーズ、クォータナリーポンプ、ダイオードアレイ検出器。Ultimate AQ−C18、5μm、4.6×250mmカラム。移動相:B(MeOH)およびA(0.07%TFA水溶液)。流速:30℃で1.00mL/分。検出器:214nm、254nm。勾配停止時間:20分。タイムテーブル:
【0147】
2.試料調製:試料をメタノール中に約1mg/mLで溶解させ、次いで0.22μmフィルター膜を通して濾過した。注入量:1〜10μL。
【0148】
「JULY−L」または「SYN−001」と称するもの
1.Agilent Technologies 1200シリーズ、クォータナリーポンプ、ダイオードアレイ検出器。Waters Nova−pak C18、4μm、3.9×150mmカラム。移動相:C(MeOH)およびD(0.07%TFA水溶液)。流速:30℃で1.00mL/分。検出器:214nm、254nm。勾配停止時間:15分。タイムテーブル:
方法名:SYN−001(高極性)
【0149】
方法名:JULY−L(平均および低極性)
【0150】
2.試料調製:試料をメタノール中に約1mg/mLで溶解させ、次いで0.22μmフィルター膜を通して濾過した。注入量:1〜10μL。
【0151】
「ZSJ−2」と称するもの
1.Agilent Technologies1200シリーズ、クォータナリーポンプ、ダイオードアレイ検出器。Waters Nova−pak C18、4μm、3.9×150mmカラム。移動相:C(MeOH)およびD(0.07%TFA水溶液)。流速:30℃で1.00mL/分。検出器:214nm、254nm。勾配停止時間:30分。タイムテーブル:
方法名:ZSJ−2
【0152】
2.試料調製:試料をメタノール中に約1mg/mLで溶解させ、次いで0.22μmフィルター膜を通して濾過した。注入量:1〜10μL。
【0153】
実施例1:化合物1 (S)−5−ベンジル−2−(2,2−ジフェニルアセチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−3−カルボン酸
【0154】
1.化合物1bの調製のための手順
無水THF(10mL)中のLiAlH
4(0.25g、6.5ミリモル)の撹拌懸濁液に、化合物1a(1.0g、6.2ミリモル)を0℃でゆっくりと添加した。添加後、混合物を25℃で一晩撹拌し、次いで2時間還流加熱し、TLC(MeOH:DCM=1:10)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を−5℃まで冷却し、1MのHCl水溶液でpH3〜4に酸性化し、EA(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水(10mL×2)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、1b(0.8g、88%)を灰白色固体として得た。LC−MS(Agilent):R
t 4.38分;C
9H
9NOについて計算したm/z[M+H]
+ 148.1、[M+Na]
+ 170.1、測定値[M+H]
+ 148.1、[M+Na]
+ 170.1。
【0155】
2.化合物1cの調製のための手順
CHCl
3(10mL)中の化合物1b(0.4g、2.7ミリモル)の撹拌溶液に、MnO
2(0.95g、10.9ミリモル)を0℃でゆっくりと添加した。添加後、混合物を一晩還流加熱し、TLC(MeOH:DCM=1:10)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を室温まで冷却し、濾過し、濾液を真空中で濃縮した。クロマトグラフィー(PE:EA=10:1)によって精製して、1c(0.25g、62%)を灰白色固体として得た。LC−MS(Agilent):R
t 4.59分;C
9H
7NOについて計算したm/z[M+H]
+ 146.1、[M+Na]
+ 168.1、測定値[M+H]
+ 146.1、[M+Na]
+ 168.0。
【0156】
3.化合物1dの調製のための手順
無水DMF(10mL)中の化合物1c(1.0g、6.9ミリモル)の撹拌溶液に、NaH(60%w/w鉱油中分散液、0.3g、7.6ミリモル)を0℃でゆっくりと添加した。添加後、混合物を0℃で0.5時間撹拌し、BnBr(1.3g、7.6ミリモル)を添加し、撹拌を0℃で10分間続けた。TLC(EA:PE=1:10)は出発物質が消費されたことを示した。反応を冷水(50mL)でクエンチし、EA(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水(20mL×2)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=20:1)によって精製して、1d(1.3g、80%)を灰白色固体として得た。LC−MS(Agilent):R
t 5.15分;C
16H
13NOについて計算したm/z[M+Na]
+ 258.1、測定値[M+Na]
+ 258.1。
【0157】
4.化合物1fの調製のための手順
無水THF(10mL)中の化合物1d(1.0g、4.25ミリモル)およびホスホネート1e(1.33g、4.47ミリモル)の撹拌溶液に、テトラメチルグアニジン(0.59g、5.1ミリモル)を0℃でゆっくりと添加した。混合物を次いで室温で一晩撹拌し、TLC(EA:PE=1:4)は出発物質が消費されたことを示した。反応を冷水(20mL)でクエンチし、EA(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水(20mL×2)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=20:1)によって精製し、1f(1.5g、86%)を灰白色固体として得た。LC−MS(Agilent):R
t 5.23分;C
24H
26N
2O
4について計算したm/z[M+H]
+ 407.2、[M+Na]
+ 429.2、測定値[M+H]
+ 407.2、[M+Na]
+ 429.1。
【0158】
5.化合物1gの調製のための手順
MeOH(15mL)中のBophoz(商標)(23mg、0.038ミリモル)およびRh(COD)
2BF
4(15mg、0.037ミリモル)の混合物をN
2雰囲気下で15分、透明溶液が得られるまで撹拌した。化合物1f(1.0g、2.46ミリモル)を次いで添加し、混合物をH
2(×3)でパージし、次いでH
2雰囲気下(50psi)の室温で14時間撹拌した。TLC(EA:PE=1:4)は出発物質の大部分が消費されたことを示した。混合物を真空中で濃縮し、残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=20:1)によって精製し、1g(0.6g、60%)を灰白色固体として得た。LC−MS(Agilent):R
t 5.29分;C
24H
28N
2O
4について計算したm/z[M+H]
+ 409.2、[M+Na]
+ 431.2、測定値[M+H]
+ 409.2、[M+Na]
+ 431.1。
【0159】
6.化合物1hの調製のための手順
THF(10mL)中の化合物1g(600mg、1.47ミリモル)の撹拌溶液に、水(4mL)中のLiOH・H
2O(123mg、2.94ミリモル)の溶液を0℃で添加した。添加後、混合物を室温で5時間撹拌し、TLC(EA:PE=1:10)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を0℃まで冷却し、1MのHClでpH3〜4に酸性化した。混合物をEA(5mL×2)で抽出し、有機相を塩水(5mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残留物を次のステップで直接使用した。4MのHCl/ジオキサン(10mL)を残留物に添加し、結果として得られた溶液を室温で一晩撹拌し、TLC(MeOH:DCM=1:10+1滴のAcOH)は反応が完了したことを示した。混合物を蒸発乾固させ、1h(0.45g、93%)を灰白色固体として得た。LC−MS(Agilent):R
t 4.69分;C
18H
18N
2O
2について計算したm/z[M+H]
+ 295.1、[M+Na]
+ 371.1、測定値[M+H]
+ 295.1、[M+Na]
+ 317.1。
【0160】
7.化合物1iの調製のための手順
水(6mL)中の化合物1h(400mg、1.36ミリモル)の撹拌懸濁液に、パラホルムアルデヒド(170mg、2.04ミリモル)およびH
3PO
4(251mg、2.18ミリモル)を室温で添加した。添加後、混合物を60℃で一晩撹拌し、TLC(MeOH:DCM=1:10)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を室温まで冷却し、水性NaOAcでpH3〜4に塩基性化し、濾過して、生成物を集めた。生成物を冷水(1mL×2)で洗浄し、乾燥させて、1i(350mg、83%)を灰白色固体として得た。LC−MS(Agilent):R
t 3.44分;C
19H
18N
2O
2について計算したm/z[M+H]
+ 307.1、測定値[M+H]
+ 307.1。
【0161】
8.化合物1の調製のための手順
DCM(4mL)中の化合物1i(40mg、0.13ミリモル)およびEt
3N(27mg、0.26ミリモル)の撹拌溶液にジフェニルアセチルクロリド(45mg、0.20ミリモル)を0℃で添加した。添加後、混合物をゆっくりと室温まで温め、10分間撹拌し、TLC(MeOH:DCM=1:10)は出発物質が消費されたことを示した。反応をより大きなバッチの化合物1i(150mg、0.49ミリモル)で繰り返し、2つの反応混合物を組み合わせ、水(20mL)で希釈した。有機層を分離し、塩水(3×10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、次いで濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(DCM:EA=20:1〜10:1)によって精製して、1(150mg、48%)を淡黄色固体として得た。LC−MS(Agilent):R
t 3.77分;C
33H
28N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 501.2、測定値[M+H]
+ 501.2。HPLC(214および254nm):R
t 14.08分。
【0162】
実施例2:化合物9 (S)−3−(2,2−ジフェニルアセチル)−1,2,3,4−テトラヒドロベンゾ[5,6][1,4]ジオキシノ[2,3−f]イソキノリン−2−カルボン酸
【0163】
1.化合物9cの調製のための手順
化合物9cをJ. Chem. Soc. (Perkin 1) 1990, 1071に従って調製した。
無水HMPA(60mL)中の9b(5.9g、53.6ミリモル)の撹拌懸濁液にカリウム金属(3.8g、96.5ミリモル)を20℃にてN
2雰囲気下でゆっくりと添加した。全てのカリウム金属が溶解した際に、化合物9a(4.5g、26.8ミリモル)を添加し、混合物を110℃で4時間加熱し、TLC(EA:PE=1:4)は化合物9aが完全に消費されたことを示した。混合物を0℃まで冷却し、冷水(300mL)でクエンチし、EA(50mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水(50mL×2)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE)によって精製し、9c(2.0g、41%)を灰白色固体として得た。
【0164】
2.化合物9dの調製のための手順
化合物9dをJ. Org. Chem. 1990, 55, 438に従って調製した。
無水Et
2O(30mL)中の化合物9c(1.4g、7.6ミリモル)の撹拌溶液にn−BuLi(3.7mL、9.1ミリモル)を室温でゆっくりと添加した。添加後、混合物を室温で1時間撹拌した。DMF(0.84g、11.4ミリモル)を混合物に添加し、撹拌を室温で10分間続け、TLC(PE:EA=20:1)は出発物質が消費されたことを示した。反応を冷水(30mL)で、0℃でクエンチした。有機層を分離し、塩水(15mL×2)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過して真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE)によって精製し、9d(1.1g、68%)を灰白色固体として得た。LC−MS(Agilent):R
t 5.16分;C
13H
8O
3について計算したm/z[M+H]
+ 213.1、[M+Na]
+ 235.0、測定値[M+H]
+ 213.0、[M+Na]
+ 235.0。
【0165】
3.化合物9fの調製のための手順
無水THF(20mL)中の化合物9d(1.3g、6.13ミリモル)およびホスホネート9e(1.93g、6.43ミリモル)の撹拌溶液にテトラメチルグアニジン(0.85g、7.36ミリモル)を0℃でゆっくりと添加し、混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(EA:PE=1:4)は出発物質が消費されたことを示した。反応を冷水(30mL)で、0℃でクエンチし、EA(20mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水(20mL×2)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=10:1)によって精製し、9f(1.5g、64%)を灰白色固体として得た。LC−MS(Waters):R
t 6.67分;C
21H
21NO
6について計算したm/z[M−Boc+H]
+ 284.1、[M+Na]
+ 406.1、測定値[M−Boc+H]
+ 284.0、[M+Na]
+ 405.9。
【0166】
4.化合物9gの調製のための手順
MeOH(25mL)中のBophoz(商標)(41mg、0.067ミリモル)およびRh(COD)
2BF
4(23mg、0.064ミリモル)の混合物をN
2雰囲気下で15分間、透明溶液が得られるまで撹拌した。化合物9f(1.7g、4.43ミリモル)を添加し、混合物をH
2(×3)でパージした。混合物を次いで室温のH
2雰囲気(50psi)下で40時間撹拌し、TLC(EA:PE=1:4)は出発物質の大部分が消費されたことを示した。混合物を真空中で濃縮し、残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=10:1)によって精製し、9g(1.5g、88%)を灰白色固体として得た。LC−MS(Agilent):R
t 3.88分;C
21H
23NO
6について計算したm/z[M−Boc+H]
+ 286.1、[M+Na]
+ 408.1、測定値[M−Boc+H]
+ 286.1、[M+Na]
+ 408.1。
【0167】
5.化合物9hの調製のための手順
THF(15mL)中の化合物9g(1.5g、3.89ミリモル)の撹拌溶液に水(4mL)中のLiOH(330mg、7.78ミリモル)の溶液を0℃で添加し、混合物を室温で5時間撹拌し、TLC(EA:PE=1:10)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を真空中で濃縮し、残留物をEA/水(10mL/5mL)の間で分配し、水層を1MのHClでpH3〜4に酸性化した。有機層を分離し、塩水(5mL×2)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮した。4MのHCl/ジオキサン(10mL)を残留物に添加し、混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(MeOH:DCM=1:10)は反応が完了したことを示した。混合物を真空中で濃縮し、9h(0.95g、80%)を灰白色固体として得た。LC−MS(Agilent):R
t 3.88分;C
15H
13NO
4について計算したm/z[M+H]
+ 272.1、測定値[M+H]
+ 272.1。
【0168】
6.化合物9iの調製のための手順
水(8mL)中の化合物9h(500mg、1.63ミリモル)の撹拌懸濁液に、パラホルムアルデヒド(200mg、2.44ミリモル)およびH
3PO
4(300mg、2.61ミリモル)を室温で添加し、混合物を60℃で一晩加熱し、TLC(MeOH:DCM=1:10)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を室温まで冷却し、水性NaOAcでpH3〜4に塩基性化し、生成物を濾過によって集め、冷水(1mL×2)で洗浄し、乾燥させて、9i(380mg、82%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent):R
t 3.00分;C
16H
13NO
4について計算したm/z[M+H]
+ 284.1、測定値[M+H]
+ 284.1。
【0169】
7.化合物9の調製のための手順
DCM(4mL)中の化合物9i(40mg、0.14ミリモル)およびEt
3N(28mg、0.28ミリモル)の撹拌溶液にジフェニルアセチルクロリド(48mg、0.21ミリモル)を0℃で添加した。混合物を次いで室温までゆっくりと温め、10分間撹拌し、TLC(MeOH:DCM=1:10)は出発物質が消費されたことを示した。反応をさらに大きなバッチの化合物9i(200mg、0.71ミリモル)で繰り返し、反応混合物を組み合わせ、水で希釈した。有機層を分離し、塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(DCM:EA=20:1〜10:1)によって精製し、9(100mg、45%)を灰白色固体として得た。LC−MS(Agilent):R
t 3.60分;C
30H
23NO
5について計算したm/z[M+H]
+ 478.2、[M+Na]
+ 500.1、測定値[M+H]
+ 478.1、[M+Na]
+ 500.1。HPLC(214および254nm):R
t 14.27分。
【0170】
実施例3:化合物26 (2S)−4−(ベンジルオキシ)−1−(2,2−ジフェニルアセチル)ピペリジン−2−カルボン酸
【0171】
1.化合物26bの調製のための手順
ケトピペリジン26aをTetrahedron, 1997, 53(46), 15671−15680に従って調製した。0℃のTHF(10mL)中の化合物26a(500mg、1.93ミリモル)の撹拌溶液に、NaBH
4(80mg、2.13ミリモル)を添加し、混合物を0℃で1時間撹拌し、TLC(PE:EA=4:1)は反応が完了したことを示した。反応をNH
4Cl飽和水溶液(10mL)、次いで0.5MのHCl水溶液(5mL)でクエンチし、EA(20mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮し、26b(450mg、90%)を無色油状物として得、これを次のステップで直接使用した。
【0172】
2.化合物26cの調製のための手順
DMF(10mL)中の化合物26b(440mg、1.69ミリモル)およびBnBr(347mg、2.03ミリモル)の撹拌溶液をN
2雰囲気下で−30℃まで冷却した。t−BuO−K
+(225mg、1.09ミリモル)を数回に分けて添加し、混合物を次いで室温までゆっくりと温め、一晩撹拌した。水(20mL)、次いで0.5MのHCl水溶液(10mL)を添加し、混合物をEA(30mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EtOAc=1:0〜10:1)によって精製し、26c(100mg、17%)を粘稠性無色油状物として得た。
【0173】
3.化合物26dの調製のための手順
MeOH(2mL)中の化合物26c(200mg、0.57ミリモル)の撹拌溶液に4MのHCl/EtOH溶液(10mL)を添加し、混合物を室温で7時間撹拌し、TLC(PE:EA=4:1)は反応が完了したことを示した。混合物を真空中で濃縮し、残留物をDCM(20mL)と水(20mL)との間で分配した。水層をK
2CO
3飽和水溶液でpH7〜8に塩基性化し、有機層を分離し、塩水(20mL×1)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮した。残留物をDCM(10mL)中に溶解させ、ジフェニル酢酸(131mg、0.61ミリモル)、EDCI・HCl(128mg、0.67ミリモル)および触媒量のDMAPを添加した。混合物を次いで室温で一晩撹拌し、TLC(DCM:MeOH=10:1)は反応が完了したことを示した。混合物を水(20mL)で洗浄し、水層をDCM(20mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=100:1〜10:1)によって精製し、26d(170mg、67%)を無色油状物として得た。LC−MS(Agilent):R
t 3.52分;C
28H
29NO
4について計算したm/z[M+H]
+ 444.2、測定値[M+H]
+ 444.2。
【0174】
4.化合物26の調製のための手順
THF/水(10mL/3mL)中の化合物26d(160mg、0.36ミリモル)の混合物にLiOH・H
2O(15mg、0.72ミリモル)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(PE:EA=4:1)は出発物質が消費されたことを示した。大部分のTHFを真空中で除去し、残留物を水(20mL)中に溶解させ、ヘキサン(20mL)で洗浄した。水層を0℃まで冷却し、1MのHCl水溶液でpH4に酸性化した。結果として得られた沈殿物を濾過によって集め、水で洗浄し、45℃で一晩乾燥させ、26(105mg、68%)を白色固体として得た。分析的HPLC分析によって、トランス/シス異性体29および30の約9:1混合物であることが明らかになった。LC−MS(Agilent):R
t 3.43分;C
27H
27NO
4について計算したm/z[M+H]
+ 430.2、測定値[M+H]
+ 430.2。HPLC(214および254nm):R
t 8.26分。HPLC(ZSJ−2)(214nm)R
t 20.97分(主)および21.38分(副)。
【0175】
実施例4:化合物30 (2S,4S)−4−ベンジルオキシ−1−(2,2−ジフェニルアセチル)ピペリジン−2−カルボン酸(主異性体)
【0176】
1.30bの調製のための手順
MeOH(5mL)中の30a(1.00g、3.86ミリモル)の溶液に4MのHCl/MeOH溶液(10mL)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(PE:EA=2:1)は出発物質が完全に消費されたことを示した。混合物を真空中で濃縮し、30b(730mg)を灰色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。LC−MS(Agilent):R
t 0.70分;C
7H
13NO
3について計算したm/z[M+Na]
+ 182.1、測定値[M+H]
+ 182.1。
【0177】
2.30cの調製のための手順
0℃の水/EA(10mL/10mL)中の30b(0.73g、3.86ミリモル)およびK
2CO
3(0.9g、6.56ミリモル)の混合物に、EA(10mL)中のジフェニルアセチルクロリド(1.07g、4.63ミリモル)の溶液を添加し、混合物を室温で1.5時間撹拌し、TLC(PE:EA=2:1)は新しい主生成物が形成されたことを示した。層を分離し、水層をEA(15mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=1:0〜2:1)によって精製し、30c(830mg、60%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent):R
t 4.07分;C
21H
23NO
4について計算したm/z[M+H]
+ 354.2、[M+Na]
+ 376.2、測定値[M+H]
+ 354.2、[M+Na]
+ 376.2。
【0178】
3.30dの調製のための手順
DCM(15mL)中の30c(220mg、0.62ミリモル)およびベンジル2,2,2−トリクロロアセトイミデート(234mg、0.95ミリモル)の溶液にTfOH(2滴)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(PE:EA=2:1)は出発物質の大部分が消費されたことを示した。混合物を塩水(10mL×2)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=1:0〜4:1)によって精製し、30d(130mg、47%)を無色油状物として得た。LC−MS(Agilent):R
t 4.46分;C
28H
29NO
4について計算したm/z[M+H]
+ 444.2、[M+Na]
+ 466.2、測定値[M+H]
+ 444.2、[M+Na]
+ 466.2。
【0179】
4.30の調製のための手順
THF/水(8mL/2mL)中の30d(130mg、0.29ミリモル)およびLiOH・H
2O(37mg、0.88ミリモル)の混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(PE:EA=1:1)は出発物質が消費されたことを示した。THFの大部分を真空中で除去し、残留物を水(15mL)中に溶解させ、3MのHCl水溶液でpH4〜5に酸性化し、EA(10mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮した。残留物を分取HPLCによって精製し、生成物(70mg、56%)を白色固体として得た。分析的HPLC分析によって、シス/トランス異性体30および29の約7:3混合物であることが明らかになった。LC−MS(Agilent):R
t 4.17分;C
27H
27NO
4について計算したm/z[M+H]
+ 430.2、[M+Na]
+ 452.2、測定値[M+H]
+ 430.2、[M+Na]
+ 452.2。HPLC(JULY−L)(214および254nm):R
t 9.21分。HPLC(ZSJ−2)(214nm):R
t 20.97分(副)および21.37分(主)。
【0180】
実施例5:化合物31 (2S,4R)−1−(2,2−ジフェニルアセチル)−4−(メチル(フェニルプロピル)アミノ)ピペリジン−2−カルボン酸
【0181】
1.化合物31bの調製のための手順
MeOH(10mL)中の31a(100mg、0.27ミリモル)および3−フェニルプロパナール(55mg、0.40ミリモル)の撹拌溶液に1滴のAcOHを添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。NaCNBH
3(25mg、0.40ミリモル)を添加し、撹拌を室温で一晩続け、TLC(DCM:MeOH=20:1)は出発物質が消費されたことを示した。MeOHの大部分を真空中で除去し、残留物を水(20mL)中に溶解させ、EA(15mL×2)で溶解させた。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(DCM:MeOH=150:1〜50:1)によって精製し、31b(80mg、61%)を黄色油状物として得た。LC−MS(Agilent):R
t 3.75分;C
31H
36N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 485.3、測定値[M+H]
+ 485.3。
【0182】
2.31の調製のための手順
THF/水(6mL/2mL)中の31b(80mg、0.16ミリモル)およびLiOH・H
2O(14mg、0.32ミリモル)の混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(DCM:MeOH=20:1)は出発物質が消費されたことを示した。THFの大部分を真空中で除去し、残留物を水(20mL)中に溶解させ、Et
2O(15mL)で洗浄した。DCM(15mL)を添加し、水層を1MのHCl水溶液でpH2〜3に酸性化した。層を分離し、水層をさらにDCM(15mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物を分取HPLCで精製し、31(35mg、46%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent):R
t 3.84分;C
30H
34N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 471.3、測定値[M+H]
+ 471.3。HPLC(JULY−L)(214および254nm):R
t 8.83分。
【0183】
実施例6:化合物32 (2S,4R)−4−(2,2−ジフェニルアセチル)−4−(メチル(3−フェニルプロプ−2−イン−1−イル)アミノ)ピペリジン−2−カルボン酸
【0184】
1.32aの調製のための手順
DMF(15mL)中の31a(240mg、0.66ミリモル)、1−(3−ブロモプロプ−1−イニル)ベンゼン(153mg、0.78ミリモル)およびCs
2CO
3(255mg、0.78ミリモル)の混合物を35℃で一晩撹拌し、TLC(PE:EA=1:1)は出発物質の大部分が消費されたことを示した。水(50mL)を添加し、混合物をEA(20mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=10:1〜5:1)で精製し、32a(120mg、39%)を黄色油状物として得た。LC−MS(Agilent):R
t 3.97分;C
31H
32N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 481.2、測定値[M+H]
+ 481.2。
【0185】
2.32の調製のための手順
THF/水(6mL/2mL)中の32a(120mg、0.25ミリモル)の混合物にLiOH・H
2O(21mg、0.5ミリモル)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(PE:EA=1:1)は出発物質が消費されたことを示した。THFの大部分を真空中で除去し、残留物を水(15mL)中に溶解させ、エーテル(10mL)で洗浄した。DCM(15mL)を添加し、水層を1MのHCl水溶液でpH2〜3に酸性化した。層を分離し、水層をさらにDCM(15mL)で抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮した。残留物を分取HPLCで精製し、32(70mg、60%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent):R
t 3.91分;C
30H
30N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 467.2、測定値[M+H]
+ 467.2。HPLC(214および254nm):R
t 8.28分。
【0186】
実施例7:化合物33 (2S,4S)−1−(2,2−ジフェニルアセチル)−4−(メチル(3−フェニルプロプ−2−イン−1イル)アミノ)ピペリジン−2−カルボン酸
【0187】
1.33bの調製のための手順
DMF(10mL)中の33a(170mg、0.46ミリモル)、1−(3−ブロモプロプ−1−イニル)ベンゼン(109mg、0.57ミリモル)およびCs
2CO
3(181mg、0.57ミリモル)の混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(DCM:MeOH=10:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を氷水(200mL)中に注ぎ、EA(30mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水(40mL×2)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=8:1〜1:1)で精製し、33b(94mg、42%)を淡黄色油状物として得た。LC−MS(Agilent):R
t 4.28分;C
31H
32N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 481.2、測定値[M+H]
+ 481.2。
【0188】
2.33の調製のための手順
THF/水(6mL/2mL)中の33b(94mg、0.20ミリモル)およびLiOH・H
2O(25mg、0.59ミリモル)の混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(DCM:MeOH=10:1)は出発物質が消費されたことを示した。THFの大部分を真空中で除去し、残留物を水(10mL)中に溶解させ、Et
2O(10mL)で洗浄した。水層を3MのHCl水溶液でpH4〜5に酸性化し、EA(15mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水(30mL×2)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮した。残留物を分取HPLCで精製し、33(23mg、57%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent):R
t 3.81分;C
30H
30N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 467.2、測定値[M+H]
+ 467.2。HPLC(JULY−L)(214および254nm):R
t 8.74分。
【0189】
実施例8:化合物34 (2S,4R)−1−(2,2−ジフェニルアセチル)−4−(メチル(3−フェネチル)アミノ)ピペリジン−2−カルボン酸
【0190】
1.31aの調製のための手順
イソプロパノール(10mL)中の34a(250mg、0.55ミリモル)の溶液に10%Pd(OH)
2/C(25mg)を添加し、混合物を30℃にてH
2雰囲気(1気圧)下で一晩撹拌し、TLC(PE:EA=1:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮し、31a(200mg、99%)を無色油状物として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。LC−MS(Agilent):R
t 3.39分;C
22H
26N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 367.2、測定値[M+H]
+ 367.2。
【0191】
2.34bの調製のための手順
MeOH(10mL)中の31a(100mg、0.27ミリモル)およびフェニルアセトアルデヒド(50mg、0.40ミリモル)の撹拌溶液に2滴のAcOHを添加し、混合物を室温で40分間撹拌した。NaCNBH
3(25mg、0.40ミリモル)を添加し、撹拌を室温で2日間続け、TLC(DCM:MeOH=20:1)は出発物質が消費されたことを示した。大部分のMeOHを真空中で除去し、残留物を水(15mL)とEA(15mL)との間で分配した。層を分離し、水層をさらにEA(20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(DCM:MeOH=120:1〜50:1)によって精製し、34b(80mg、63%)を黄色油状物として得た。LC−MS(Agilent):R
t 3.70分;C
30H
34N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 471.3、測定値[M+H]
+ 471.3。
【0192】
3.34の調製のための手順
THF/水(6mL/2mL)中の34b(80mg、0.17ミリモル)の混合物にLiOH・H
2O(14mg、0.34ミリモル)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(DCM:MeOH=20:1)は出発物質が消費されたことを示した。THFの大部分を真空中で除去し、残留物を水(20mL)中に溶解させ、エーテル(15mL)で洗浄した。DCM(15mL)を添加し、水層を1MのHCl水溶液でpH2〜3に酸性化した。層を分離し、水層をさらにDCM(15mL)で抽出した。有機相を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮した。残留物を分取HPLCによって精製し、34(40mg、52%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent):R
t 3.77分;C
29H
32N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 457.3、測定値[M+H]
+ 457.3。HPLC(214および254nm):R
t 8.72分。
【0193】
実施例9:化合物35 (2S,4S)−1−(2,2−ジフェニルアセチル)−4−(メチル(3−フェネチル)アミノ)ピペリジン−2−カルボン酸
【0194】
1.33aの調製のための手順
イソプロパノール(20mL)中の39d(320mg、0.70ミリモル)の溶液に10%Pd(OH)
2/C(25mg)を添加し、混合物を室温のH
2雰囲気(1気圧)下で一晩撹拌し、TLC(PE:EA=1:1)は出発物質の一部が残存したことを示した。混合物を次いで30℃で一晩加熱し、TLC(PE:EA=1:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮し、33a(290mg、100%超)を無色油状物として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。LC−MS(Agilent):R
t 3.39分;C
22H
26N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 367.2、測定値[M+H]
+ 367.2。
【0195】
2.35aの調製のための手順
0℃のMeOH(5mL)中の33a(88mg、0.24ミリモル)およびフェニルアセトアルデヒド(43mg、0.36ミリモル)の撹拌溶液に2滴のAcOHを添加し、混合物を0℃で1時間撹拌した。NaCNBH
3(23mg、0.36ミリモル)を添加し、混合物を室温まで温め、一晩撹拌し、TLC(DCM:MeOH=10:1)は出発物質が消費されたことを示した。大部分のMeOHを真空中で除去し、残留物を水(10mL)中に溶解させ、EA(15mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水(10mL×2)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(DCM:MeOH=1:0〜10:1)によって精製し、35a(60mg、53%)を黄色油状物として得た。LC−MS(Agilent):R
t 3.34分;C
30H
34N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 471.3、測定値[M+H]
+ 471.3。
【0196】
3.35の調製のための手順
THF/水(5mL/1.5mL)中の35a(60mg、0.13ミリモル)の混合物にLiOH・H
2O(16mg、0.38ミリモル)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(DCM:MeOH=10:1)は出発物質が消費されたことを示した。大部分のTHFを真空中で除去し、残留物を水(15mL)中に溶解させ、Et
2O(10mL)で洗浄した。水層を3MのHCl水溶液でpH4〜5に酸性化し、DCM(15mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮した。残留物を分取HPLCによって精製し、35(25mg、43%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent):R
t 3.77分;C
29H
32N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 457.2、測定値[M+H]
+ 457.2。HPLC(214および254nm):R
t 8.68分。
【0197】
実施例10:化合物38 (2S,4R)−4−(ベンジル(メチル)アミノ)−1−(2,2−ジフェニルアセチル)ピペリジン−2−カルボン酸
【0198】
1.38bの調製のための手順
室温のMeOH(3mL)中の38a(800mg、2.2ミリモル)の溶液に、4MのHCl/MeOH溶液(5mL)を添加し、混合物を一晩撹拌し、TLC(PE:EA=2:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を真空中で濃縮し、残留物を水(20mL)で溶解させ、Et
2O(15mL)で洗浄した。DCM(15mL)を添加し、水層をK
2CO
3でpH8に塩基性化し、DCM(15mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮して、38b(400mg、69%)を黄色油状物として得た。LC−MS(Agilent):R
t 0.55分;C
15H
22N
2O
2について計算したm/z[M+H]
+ 263.2、測定値[M+H]
+ 263.2。
【0199】
2.34aの調製のための手順
0℃のDCM(10mL)中の38b(400mg、1.5ミリモル)およびEt
3N(187mg、1.8ミリモル)の溶液にジフェニルアセチルクロリド(421mg、1.8ミリモル)を添加し、混合物を0℃で15分間撹拌し、TLC(PE:EA=1:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=10:1〜3:1)によって精製し、34a(600mg、87%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent):R
t 3.61分;C
29H
32N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 457.2、測定値[M+H]
+ 457.2。
【0200】
3.38の調製のための手順
THF/水(6mL/2mL)中の34a(50mg、0.1ミリモル)の混合物にLiOH・H
2O(10mg、0.2ミリモル)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(PE:EA=1:1)は出発物質が消費されたことを示した。大部分のTHFを真空中で除去し、残留物を水(20mL)中に溶解させ、Et
2O(15mL)で洗浄した。DCM(15mL)を添加し、水層を1MのHCl水溶液でpH2〜3に酸性化した。有機層を分離し、塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮した。分取HPLCによる精製によって、38(10mg、23%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent):R
t 3.73分;C
28H
30N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 443.2、測定値[M+H]
+ 443.2。HPLC(214および254nm):R
t 8.57分。
【0201】
実施例11:化合物39 (2S,4S)−4−(ベンジル(メチル)アミノ)−1−(2,2−ジフェニルアセチル)ピペリジン−2−カルボン酸
【0202】
1.26aの調製のための手順
0℃のDMF(130mL)中の39a(16.0g、65.8ミリモル)の溶液に、K
2CO
3(13.6g、98.7ミリモル)、次いでCH
3I(11.4g、78.9ミリモル)を添加し、混合物を室温までゆっくりと温め、一晩撹拌し、TLC(DCM:MeOH=10:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を氷水(600mL)中に注ぎ、エーテル(100mL×4)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水(200mL×2)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=1:0〜4:1)によって精製し、26a(8.0g、47%)を無色油状物として得た。LC−MS(Agilent):R
t 3.20分;C
12H
19NO
5について計算したm/z[M+H−boc]
+ 158.1、測定値[M+H−boc]
+ 158.1。
【0203】
2.39bの調製のための手順
MeOH(50mL)中の26a(4.00g、15.5ミリモル)の溶液に、CH
3NHBn(2.06g、17.1ミリモル)、次いで2滴のAcOHを添加し、混合物を室温で1時間撹拌し、次いで0℃まで冷却した。NaCNBH
3(1.17g、18.6ミリモル)を添加し、混合物を室温までゆっくりと温め、一晩撹拌し、TLC(PE:EA=2:1)は出発物質が消費されたことを示した。大部分のMeOHを真空中で除去し、残留物をEA(60mL)と塩水(60mL)との間で分配した。有機層を分離し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=1:0〜4:1)で精製し、38a(0.82g、15%)、次いで39b(1.3g、23%)を無色油状物として得た。38aについてのLC−MS(Agilent):R
t 3.47分;C
20H
30N
2O
4について計算したm/z[M+H]
+ 363.2、測定値[M+H]
+ 363.2。39bについてのLC−MS(Agilent):R
t 3.47分;C
20H
30N
2O
4について計算したm/z[M+H]
+ 363.2、測定値[M+H]
+ 363.2。
【0204】
3.39cの調製のための手順
MeOH(4mL)中の39b(1.00g、2.76ミリモル)の溶液に4MのHCl/MeOH溶液(5mL)を加え、混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(DCM:MeOH=10:1)は出発物質が消費されたことを示した。大部分のMeOHを真空中で除去し、残留物を水中に溶解させ、エーテルで洗浄した。水層をK
2CO
3でpH7〜8に塩基性化し、DCMで3回抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮し、39c(220mg、30%)を黄色油状物として得た。LC−MS(Agilent):R
t 0.61分;C
15H
22N
2O
2について計算したm/z[M+H]
+ 263.2、測定値[M+H]
+ 263.2。
【0205】
4.39dの調製のための手順
DCM(15mL)中の39c(310mg、1.18ミリモル)、ジフェニルアセチルクロリド(326mg、1.42ミリモル)およびTEA(144mg、1.42ミリモル)の溶液を0℃で20分間撹拌し、TLC(DCM:MeOH=10:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を塩水(15mL×2)で洗浄し、有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=6:1〜3:1)によって精製し、39d(420mg、78%)を黄色油状物として得た。LC−MS(Agilent):R
t 3.31分;C
29H
32N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 457.2、測定値[M+H]
+ 457.2。
【0206】
5.39の調製のための手順
THF/水(7mL/2mL)中の39d(46mg、0.10ミリモル)の混合物にLiOH・H
2O(13mg、0.30ミリモル)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(DCM:MeOH=10:1)は出発物質が消費されたことを示した。大部分のTHFを真空中で除去し、残留物を水(10mL)中に溶解させ、3MのHCl水溶液でpH5〜6に酸性化し、EA(10mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。得られた白色固体を分取HPLCによって精製し、39(15mg、34%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent):R
t 3.68分;C
28H
30N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 443.2、測定値[M+H]
+ 443.2。HPLC(214および254nm):R
t 8.52分。
【0207】
実施例12:化合物40 (2S,4R)−1−(2,2−ジフェニルアセチル)−4−((3−フェニルプロプ−2−イン−イル)オキシ)ピペリジン−2−カルボン酸
【0208】
1.30aの調製のための手順
−78℃のTHF(15mL)中の26a(2.00g、7.77ミリモル)の溶液にL−セレクトライド(THF中1Mの溶液、11.7mL、11.7ミリモル)を滴加し、混合物を−78℃で1時間撹拌し、TLC(PE:EA=2:1)は出発物質が消費されたことを示した。反応をNH
4Cl飽和水溶液でクエンチし、次いで水(20mL)とEA(30mL)との間で分配した。有機層を分離し、塩水(20mL×2)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮して、30a(1.80g、89%)を無色油状物として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 3.84分;C
12H
21NO
5について計算したm/z[M+H]
+ 260.1測定値[M+H]
+ 260.1。
【0209】
2.30cの調製のための手順
MeOH(2mL)中の40a(1.80g、6.94ミリモル)の溶液に4MのHCl/MeOH溶液(10mL)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(PE:EA=2:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を真空中で濃縮し、残留物を水(15mL)中に溶解させ、0℃まで冷却した。K
2CO
3(1.92g)を添加し、次いでEA(15mL)中のジフェニルアセチルクロリド(1.92g、8.33ミリモル)の溶液を滴加し、混合物を室温で一晩撹拌した。層を分離し、有機相を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=1:0〜3:2)で精製し、生成物(254mg、10%)を無色油状物として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.75分;C
21H
23NO
4について計算したm/z[M+H]
+ 354.2、[M+Na]
+ 376.1、測定値[M+H]
+ 354.2、[M+Na]
+ 376.1。
【0210】
3.40aの調製のための手順
DCM(20mL)中の3−フェニルプロプ−2−イン−1−オール(1.00g、7.57ミリモル)の溶液にDBU(115mg、0.757ミリモル)を添加し、混合物を室温で10分間撹拌し、次いで0℃まで冷却した。トリクロロアセトニトリル(2.20g、15.1ミリモル)を添加し、混合物を次いで10分間還流加熱し、TLC(PE:EA=10:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を真空中で濃縮し、残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=1:0〜20:1)によって精製し、40a(1.50g、72%)を無色油状物として得た。
【0211】
4.40bの調製のための手順
DCM(15mL)中の30c(254mg、0.72ミリモル)および40a(298mg、1.08ミリモル)の溶液にCF
3SO
3H(1滴)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(PE:EA=2:1)は出発物質の一部が残存したことを示し、新しい生成物が形成された。混合物を塩水(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=1:0〜5:1)によって精製し、40b(54mg、16%)を無色油状物として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.83分;C
30H
29NO
4について計算したm/z[M+H]
+ 468.2、[M+Na]
+ 490.2、測定値[M+H]
+ 468.2、[M+Na]
+ 490.2。
【0212】
5.40の調製のための手順
THF/水(10mL/2mL)中の40b(54mg、0.12ミリモル)およびLiOH・H
2O(15mg、0.35ミリモル)の混合物を室温で48時間撹拌し、TLC(PE:EA=2:1)は出発物質が消費されたことを示した。大部分のTHFを真空中で除去し、残留物を水(5mL)中に溶解させ、Et
2O(8mL×2)で洗浄した。水層を4MのHCl水溶液でpH4〜5に酸性化し、DCM(10mL×2)で抽出し、合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物を分取HPLCによって精製し、40(15mg、29%)を白色固体として得た。分析的HPLCおよびNMR分析は、シス/トランス異性体の約87:13混合物の存在を明らかにした。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 3.03分;C
29H
27NO
4について計算したm/z[M+H]
+ 454.2、[M+Na]
+ 476.2、測定値[M+H]
+ 454.2、[M+Na]
+ 476.2。HPLC(ZSJ−2)(214および254nm):R
t 21.88分(副)および22.35分(主)。
【0213】
実施例13:化合物41 (2S,4R)−1−(2,2−ジフェニルアセチル)−4−((3−フェニルプロピル)オキシ)ピペリジン−2−カルボン酸
EA(10mL)中の40(10mg、0.02ミリモル)および10%Pd/C(3mg)の混合物を室温にてH
2雰囲気(1気圧)で2時間撹拌し、TLC(DCM:MeOH=10:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮し、41(8mg、80%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.99分;C
29H
31NO
4について計算したm/z[M+H]
+ 471.3、[M+Na]
+ 480.2、測定値[M+H]
+ 471.3、[M+Na]
+ 480.2。HPLC(JULY−L)(214および254nm):R
t9.37分。
【0214】
実施例14:化合物42 (2S,4R)−4−((ブト−2−イン−1−イル)メチル)アミノ)−1−(2,2−ジフェニルアセチル)ピペリジン−2−カルボン酸
【0215】
1.42aの調製のための手順
DMF(10mL)中の31a(300mg、0.81ミリモル)、1−ブロモ−2−ブチン(130mg、0.98ミリモル)およびCs
2CO
3(320mg、0.98ミリモル)の混合物を50℃にて密封された試験管中で一晩加熱し、TLC(DCM:MeOH=10:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を室温まで冷却し、氷水(30mL)中に注ぎ、EA(15mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=1:0〜4:1)によって精製し、42a(120mg、35%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.65分;C
26H
30N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 419.2、測定値[M+H]
+ 419.2。
【0216】
2.42の調製のための手順
THF/水(3mL/1mL)中の42a(120mg、0.28ミリモル)およびLiOH・H
2O(36mg、0.86ミリモル)の混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(PE:EA=2:1)は出発物質が消費されたことを示した。大部分のTHFを真空中で除去し、残留物を水(20mL)中に溶解させ、3MのHCl水溶液でpH3〜4に酸性化し、DCM(15mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物を分取HPLCによって精製し、42(80mg、71%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.72分;C
25H
28N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 405.2、測定値[M+H]
+ 405.2。HPLC(JULY−L)(214および254nm):R
t 8.38分。
【0217】
実施例15:化合物43 (2S,4S)−4−((ブット−2−イン−1−イル)メチル)アミノ)−1−(2,2−ジフェニルアセチル)ピペリジン−2−カルボン酸
【0218】
1.43aの調製のための手順
DMF(10mL)中の33a(180mg、0.49ミリモル)、1−ブロモ−2−ブチン(72mg、0.54ミリモル)およびCs
2CO
3(175mg、0.54ミリモル)の混合物を40℃にて密封した試験管中で一晩加熱し、TLC(DCM:MeOH=10:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を室温まで冷却し、氷水(30mL)に注ぎ、EA(15mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=1:0〜2:1)によって精製し、43a(70mg、34%)を無色油状物として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.94分;C
26H
30N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 419.2、測定値[M+H]
+ 419.2。
【0219】
2.43の調製のための手順
THF/水(3mL/1mL)中の43a(65mg、0.15ミリモル)およびLiOH・H
2O(19mg、0.45ミリモル)の混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(PE:EA=2:1)は出発物質が消費されたことを示した。大部分のTHFを真空中で除去し、残留物を水(10mL)中に溶解させ、3MのHCl水溶液でpH3〜4に酸性化し、DCM(10mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物を分取HPLCによって精製し、43(20mg、33%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.66分;C
25H
28N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 405.2、測定値[M+H]
+ 405.2。HPLC(JULY−L)(214および254nm):R
t 9.06分。
【0220】
実施例16:化合物44 (2S,4R)−1−(2,2−ジフェニルアセチル)−4−((メチル(4−メチルペント−2−イン−1−イル)アミノ)ピペリジン−2−カルボン酸
【0221】
1.44aの調製のための手順
−65
oCのN
2下のTHF(30mL)中の3−メチル−ブチン(3.00g、43.9ミリモル)の溶液にn−BuLi(ヘキサン中2.5M、19.3mL、48.2ミリモル)を添加し、混合物を−65℃で1時間撹拌した。パラホルムアルデヒド(1.97g、65.8ミリモル)を次いで数回に分けて添加し、混合物を室温までゆっくりと温め、一晩撹拌し、TLC(PE:EA=4:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を0℃まで冷却し、反応をNH
4Cl飽和水溶液でクエンチし、次いでエーテルと塩水の間で分配した。層を分離し、有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮し、44a(4.0g、93%)を黄色油状物として得、これを次のステップで直接使用した。
【0222】
2.44bの調製のための手順
0℃のN
2下のDCM(30mL)中の44a(2.5g、25.5ミリモル)およびEt
3N(2.84g、28.1ミリモル)の溶液にMsCl(2.92g、25.5ミリモル)を添加し、混合物を0℃で1時間撹拌し、TLC(PE:EA=4:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を塩水(20mL×2)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮して、44b(2.0g、44%)を無色油状物として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.52分;C
7H
12O
3Sについて計算したm/z[M+Na]
+ 199.0、測定値[M+H]
+ 199.0。
【0223】
3.44cの調製のための手順
DMF(5mL)中の31a(300mg、0.82ミリモル)、44b(187mg、1.06ミリモル)およびCs
2CO
3(345mg、1.06ミリモル)の混合物を40℃にて密封した試験管中で一晩加熱し、TLC(PE:EA=2:1)は出発物質の大部分が消費されたことを示した。混合物を室温まで冷却し、氷水(30mL)に注ぎ、EA(15mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=1:0〜3:1)によって精製し、44c(90mg、24%)を濃厚な、黄色油状物として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.72分;C
28H
34N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 447.3、測定値[M+H]
+ 447.3。
【0224】
4.44の調製のための手順
THF/水(3mL/1mL)中の44c(90mg、0.20ミリモル)およびLiOH・H
2O(25mg、0.60ミリモル)の混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(PE:EA=4:1)は出発物質が消費されたことを示した。THFの大部分を真空中で除去し、残留物を水(15mL)中に溶解させ、3MのHCl水溶液でpH3に酸性化し、DCM(15mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(DCM:MeOH=1:0〜50:1)、次いで分取HPLCによって精製し、44(20mg、23%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.87分;C
27H
32N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 433.2、測定値[M+H]
+ 433.3。HPLC(JULY−L)(214および254nm):R
t 8.71分。
【0225】
実施例17:化合物45 (2S,4S)−1−(2,2−ジフェニルアセチル)−4−((メチル(4−メチルペント−2−イン−1−イル)アミノ)ピペリジン−2−カルボン酸
【0226】
1.45aの調製のための手順
DMF(5mL)中の33a(180mg、0.49ミリモル)、44b(113mg、0.63ミリモル)およびCs
2CO
3(204mg、0.63ミリモル)の混合物を40℃にて密封した試験管中で一晩加熱し、TLC(DCM:MeOH=10:1)は出発物質の大部分が消費されたことを示した。混合物を室温まで冷却し、氷水(30mL)中に注ぎ、EA(15mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=1:0〜2:1)によって精製し、45a(50mg、23%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.73分;C
28H
34N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 447.3、測定値[M+H]
+ 447.3。
【0227】
2.45の調製のための手順
THF/水(3mL/1mL)中の45a(50mg、0.11ミリモル)およびLiOH・H
2O(14mg、0.33ミリモル)の混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(PE:EA=1:1)は出発物質が消費されたことを示した。大部分のTHFを真空中で除去し、残留物を水(15mL)中に溶解させ、3MのHCl水溶液でpH5に酸性化し、DCM(10mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物を分取HPLCによって精製し、45(15mg、31%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.85分;C
27H
32N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 433.2、測定値[M+H]
+ 433.3。HPLC(JULY−L)(214および254nm):R
t 8.63分。
【0228】
実施例18:化合物47 (2S,4S)−1−(2,2−ジフェニルアセチル)−4−((3−(4−フルオロフェニル)プロプ−2−イン−1−イル)(メチル)アミノ)ピペリジン−2−カルボン酸
【0229】
1.47aの調製のための手順
−65℃のN
2雰囲気下のTHF(30mL)中の4−フルオロフェニルアセチレン(5.0g、41.7ミリモル)の撹拌溶液にn−BuLi(ヘキサン中2.5M、18.3mL、45.8ミリモル)を添加し、混合物を−65℃で1時間撹拌した。パラホルムアルデヒド(2.5g、83.3ミリモル)を添加し、混合物を室温までゆっくりと温め、一晩撹拌し、TLC(PE:EA=4:1)は出発物質が消費されたことを示した。水を添加し、混合物をEA(30mL)で抽出した。有機抽出物を水(20mL×2)、塩水(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮し、47a(6.5g、100%)を褐色油状物として得、次のステップで直接使用した。
【0230】
2.47bの調製のための手順
THF(15mL)中の47a(1.0g、6.67ミリモル)の溶液にPPh
3(1.92g、7.34ミリモル)、次いでCBr
4(2.21g、6.67ミリモル)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(PE:EA=4:1)は出発物質が消費されたことを示した。PE(30mL)を添加し、混合物を濾過した。濾液を真空中で濃縮し、残留物をクロマトグラフィー(100%PE)によって精製し、47b(1.5g、100%)を無色油状物として得た。
【0231】
3.47cの調製のための手順
DMF(5mL)中の33a(80mg、0.22ミリモル)の溶液にK
2CO
3(46mg、0.33ミリモル)および47b(45mg、0.22ミリモル)を添加し、混合物を30℃で一晩撹拌し、TLC(PE:EA=1:2)は出発物質が消費されたことを示した。混合物をEA(30mL)とH
2O(30mL)との間で分配し、有機層を分離し、塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=10:1〜1:2)によって精製し、47c(50mg、45%)を無色油状物として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.964分;C
31H
31FN
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 499.3、測定値[M+H]
+ 499.3。
【0232】
4.47の調製のための手順
THF/H
2O(5mL/0.2mL)中の47c(50mg、0.1ミリモル)およびLiOH・H
2O(17mg、0.4ミリモル)の混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(PE:EA=1:2)は出発物質が消費されたことを示した。大部分のTHFを真空中で除去し、水性残留物を3MのHCl水溶液でpH3〜4に酸性化した。結果として得られた沈殿物を濾過によって集め、次いで分取HPLCによって精製し、47(25mg、51%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.933分;C
30H
29FN
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 485.3、測定値[M+H]
+ 485.3。HPLC(JULY−L)(214および254nm):R
t 8.749分。
【0233】
実施例19:化合物46 ((2S,4R)−1−(2,2−ジフェニルアセチル)−4−((3−(4−フルオロフェニル)プロプ−2−イン−1−イル)(メチル)アミノ)ピペリジン−2−カルボン酸
【0234】
1.46aの調製のための手順
DMF(5mL)中の31a(200mg、0.54ミリモル)の撹拌溶液にK
2CO
3(90mg、0.65ミリモル)、次いで47b(116mg、0.54ミリモル)を添加し、混合物を30℃で一晩撹拌し、TLC(DCM:MeOH=10:1)は出発物質の大部分が消費されたことを示した。混合物を0〜5℃まで冷却し、氷水(40mL)に注ぎ、EA(15mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=1:0〜1:1)によって精製し、46a(84mg、31%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 3.08分;C
31H
31FN
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 499.2、測定値[M+H]
+ 499.3。
【0235】
2.46の調製のための手順
THF/H
2O(3mL/1mL)中の46a(84mg、0.17ミリモル)およびLiOH・H
2O(27mg、0.64ミリモル)の混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(PE:EA=1:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を真空中で濃縮し、残留物を水(10mL)中に溶解させ、3MのHCl水溶液でpH約3に酸性化し、DCM(10mL×3)で抽出した。有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物を分取HPLCによって精製し、46(57mg、69%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 3.00分;C
30H
29FN
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 485.2、測定値[M+H]
+ 485.3。HPLC(JULY−L)(214および254nm):R
t 8.83分。
【0236】
実施例20:化合物52 (2S,4R)−1−(2,2−ジフェニルアセチル)−4−((3−(4−フルオロフェニル)プロプ−2−イン−1−イル)オキシ)ピペリジン−2−カルボン酸
【0237】
1.52aの調製のための手順
0〜5℃のDCM(20mL)中の47a(1.00g、6.66ミリモル)の溶液にDBU(101mg、0.66ミリモル)を添加し、混合物を0〜5℃で10分間撹拌した。トリクロロアセトニトリル(1.92g、13.3ミリモル)を次いで加え、撹拌をさらに10分間続け、TLC(PE:EA=10:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=1:0〜20:1)によって精製し、52a(1.2g、63%)を黄色油状物として得た。
【0238】
2.52bの調製のための手順
−10℃のN
2雰囲気下のDCM(10mL)中の30c(200mg、0.56ミリモル)および52a(333mg、1.13ミリモル)の溶液にTMSトリフラート(37mg、0.17mol)を添加し、混合物を室温までゆっくりと温め、一晩撹拌し、TLC(PE:EA=1:1)は出発物質の大部分が消費されたことを示した。混合物を塩水(5mL×2)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=1:0〜4:1)によって精製し、52b(30mg、11%)を無色油状物として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 3.25分;C
30H
28FNO
4について計算したm/z[M+H]
+ 486.2、[M+Na]
+ 508.2、測定値[M+H]
+ 486.2、[M+Na]
+ 508.2。
【0239】
3.52の調製のための手順
THF/H
2O(5mL/0.5mL)中の52b(30mg、0.062ミリモル)およびLiOH・H
2O(11mg、0.25ミリモル)の混合物を室温で3日間撹拌し、TLC(PE:EA=3:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を真空中で濃縮し、残留物を水(5mL)中に溶解させ、3MのHCl水溶液でpH3〜4に酸性化し、DCM(15mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮し、残留物を分取HPLCによって精製し、52(16mg、50%)を白色固体として得た。分析的HPLCおよびNMR分析によって、シス/トランス異性体の約87:13混合物であることが明らかになった。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 3.18分;C
29H
26FNO
4について計算したm/z[M+H]
+ 472.2、測定値[M+H]
+ 472.2。HPLC(JULY−L)(214および254nm):R
t 9.55分。HPLC(ZSJ−2)(214および254nm):R
t 25.25分。
【0240】
実施例21:化合物57 (2'S,3S,4'R)−1'−(2,2−ジフェニルアセチル)−3−フェニル−[1,4'−ビピペリジン]−2'−カルボン酸
【0241】
1.57aの調製のための手順
0℃のN
2下のMeOH(10mL)中の26a(500mg、1.94ミリモル)および(S)−3−フェニルピペリジン(376mg、2.33ミリモル)の溶液に2滴のAcOHを添加し、混合物を0℃で30分間撹拌した。NaCNBH
3(158mg、2.52ミリモル)を添加し、混合物を室温までゆっくりと温め、一晩撹拌し、TLC(PE:EA=4:1)は出発物質が消費されたことを示した。溶媒を真空中で除去し、残留物をEA/塩水の間で分配した。有機層を分離し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=1:0〜1:2)によって精製し、57a(248mg、32%)を第1溶出生成物として得、次いで57b(191mg、24%)を得、それぞれ無色油状物として得た。57aについてのLC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.715分;C
23H
34N
2O
4について計算したm/z[M+H]
+ 403.3、測定値[M+H]
+ 403.3。57bについてのLC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.756分;C
23H
34N
2O
4について計算したm/z[M+H]
+ 403.3、[M+Na]
+ 425.3、測定値[M+H]
+ 403.3、[M+Na]
+425.3。
【0242】
2.57cの調製のための手順
4MのHCl/MeOH(10mL)中の57a(248mg、0.62ミリモル)の混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(PE:EA=2:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を真空中で濃縮し、残留物を水(10mL)中に溶解させ、エーテルで洗浄し、次いでK
2CO
3でpH9〜10に塩基性化し、クロロホルム/イソプロパノール(3/1、v/v、10mL×6)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮し、残留物をDCM(5mL)中に溶解させた。Et
3N(102mg、0.74ミリモル)を得られたDCM溶液に0℃で添加し、次いでジフェニルアセチルクロリド(171mg、0.74ミリモル)を添加し、混合物を室温まで温め、10分間撹拌し、TLC(DCM:MeOH=10:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を塩水(5mL×2)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=10:1〜2:1)によって精製し、57c(93mg、30%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.75分;C
32H
36N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 497.3、測定値[M+H]
+ 497.3。
【0243】
3.57の調製のための手順
THF/H
2O(3mL/1mL)中の57c(93mg、0.187ミリモル)およびLiOH・H
2O(24mg、0.562ミリモル)の混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(PE:EA=1:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を真空中で濃縮し、残留物を水(3mL)中に溶解させ、4MのHCl水溶液でpH4〜5に酸性化した。結果として得られた沈殿物を濾過によって集め、フィルターケーキをEA/エーテルから結晶させ、57(38mg、42%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 3.05分;C
31H
34N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 483.3、測定値[M+H]
+ 483.3。HPLC(JULY−L)(214および254nm):R
t 8.65分。
【0244】
実施例22:化合物58 (2'S,3S,4'S)−1'−(2,2−ジフェニルアセチル)−3−フェニル−[1,4'−ビピペリジン]−2'−カルボン酸
【0245】
1.58aの調製のための手順
4MのHCl/MeOH(15mL)中の57b(191mg、0.47ミリモル)の混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(PE:EA=2:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を真空中で濃縮し、残留物を水(10mL)中に溶解させ、エーテル(10mL)で洗浄し、次いでK
2CO
3でpH9〜10に塩基性化し、IPA/CHCl
3(1/3、v/v、10mL×5)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物をDCM(5mL)中に溶解させ、0℃まで冷却し、Et
3N(79mg、0.57ミリモル)、次いでジフェニルアセチルクロリド(131mg、0.57ミリモル)を添加した。混合物を室温まで温め、10分間撹拌し、TLC(DCM:MeOH=10:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を塩水(5mL×2)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=10:1〜1.5:1)によって精製し、58a(40mg、17%)を無色油状物として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 3.05分;C
32H
36N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 497.3、測定値[M+H]
+ 497.3。
【0246】
2.58の調製のための手順
THF/H
2O(3mL/1mL)中の58a(40mg、0.080ミリモル)およびLiOH・H
2O(10mg、0.241ミリモル)の混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(PE:EA=1:2)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を真空中で濃縮し、残留物を水(8mL)中に溶解させ、4MのHCl水溶液でpH4〜5に酸性化し、DCM(10mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水(15mL×2)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物を分取HPLCによって精製し、58(30mg、78%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.83分;C
31H
34N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 483.3、測定値[M+H]
+ 483.3。HPLC(JULY−L)(214および254nm):R
t 8.70分。
【0247】
実施例23:化合物54 (2S,4R)−4−((4,4−ジメチルペント−2−イン−1−イル)(メチル)アミノ)−1−(2,2−ジフェニルアセチル)ピペリジン−2−カルボン酸
【0248】
1.54aの調製のための手順
−65℃のN
2雰囲気下のTHF(30mL)中の3,3−ジメチルブト−1−イン(6.0g、24.4ミリモル)の溶液にn−BuLi(ヘキサン中2.5M、10.7mL、26.8ミリモル)をゆっくりと添加し、混合物を−65℃で1時間撹拌した。パラホルムアルデヒド(1.46g、48.8ミリモル)を次いで数回に分けて添加し、混合物を室温まで温め、一晩撹拌し、TLC(PE:EA=4:1)は出発物質が消費されたことを示した。反応を水でクエンチし、混合物をEA(50mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水、次いで塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮し、54a(6.0g、74%)を無色油状物として得、これを次のステップで直接使用した。
【0249】
2.54bの調製のための手順
0℃のDCM(10mL)中の54a(1.0g、8.9ミリモル)の溶液にトリエチルアミン(1.08g、10.7ミリモル)を添加し、混合物を0℃で10分間撹拌した。MsCl(1.1g、9.8ミリモル)を次いで添加し、混合物を0℃で30分間撹拌し、TLC(PE:EA=4:1)は出発物質が消費されたことを示した。反応を水でクエンチし、有機層を集め、塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=20:1〜5:1)によって精製し、54b(850mg、50%)を無色油状物として得た。
【0250】
3.54cの調製のための手順
DMF(10mL)中の31a(300mg、0.82ミリモル)の溶液に、K
2CO
3(226mg、1.64ミリモル)および54b(186mg、0.98ミリモル)を添加し、混合物を60℃で一晩加熱し、TLC(PE:EA=2:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を室温まで冷却し、EA(30mL)とH
2O(40mL)との間で分配した。層を分離し、水層をEA(20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=10:1〜2:1)によって精製し、54c(100mg、26%)を無色油状物として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.943分;C
29H
36N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 461.3、測定値[M+H]
+ 461.3。
【0251】
4.54の調製のための手順
THF/H
2O(3mL/0.5mL)中の54c(100mg、0.22ミリモル)およびLiOH・H
2O(37mg、0.87ミリモル)の混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(PE:EA=2:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を真空中で濃縮し、残留物を水(3mL)中に溶解させ、3MのHCl水溶液でpH3〜4に酸性化した。結果として得られた沈殿物を濾過によって集め、エーテル/ヘキサンから再結晶し、次いで分取HPLCによって精製し、54(40mg、41%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.92分;C
28H
34N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 447.3、測定値[M+H]
+ 447.3。HPLC(JULY−L)(214および254nm):R
t 9.06分。
【0252】
実施例24:化合物55 (2'S,3R,4'R)−1'−(2,2−ジフェニルアセチル)−3−フェニル−[1,4'−ビピペリジン]−2'−カルボン酸
【0253】
1.55bの調製のための手順
4MのHCl/MeOH(5mL)中の55a(350mg、0.87ミリモル)の混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(PE:EA=2:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を真空中で濃縮し、残留物を水中に溶解させ、K
2CO
3でpH9〜10に塩基性化し、DCM(30mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をDCM(10mL)中に溶解させ、トリエチルアミン(0.13g、1.31ミリモル)および2,2−ジフェニルアセチルクロリド(0.24g、1.04ミリモル)を添加し、混合物を室温で10分間撹拌し、TLC(DCM:MeOH=10:1)は出発物質が消費されたことを示した。反応を水でクエンチし、DCM層を分離し、塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=5:1〜1:2)によって精製し、55b(250mg、57%)を褐色油状物として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.84分;C
32H
36N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 497.3、測定値[M+H]
+ 497.3。
【0254】
2.55の調製のための手順
THF/H
2O(5mL/0.5mL)中の55b(250mg、0.5ミリモル)およびLiOH・H
2O(84mg、2.0ミリモル)の混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(DCM:MeOH=20:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を真空中で濃縮し、残留物を水中に溶解させ、3MのHCl水溶液でpH3〜4に酸性化した。結果として得られた沈殿物を濾過によって集め、EA/エーテルから再結晶し、55(105mg、43%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.82分;C
31H
34N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 483.3、測定値[M+H]
+ 483.3。HPLC(JULY−L)(214および254nm):R
t 8.59分。
【0255】
実施例25:化合物56 (2'S,3R,4'R)−1'−(2,2−ジフェニルアセチル)−3−フェニル−[1,4'−ビピペリジン]−2'−カルボン酸
【0256】
1.56aの調製のための手順
0℃のN
2下のMeOH(10mL)中の26a(500mg、1.94ミリモル)および(R)−3−フェニル−ピペリジン(376mg、2.33ミリモル)の溶液に2滴のAcOHを添加し、混合物を0℃で30分間撹拌した。NaCNBH
3(158mg、2.52ミリモル)を添加し、混合物を室温までゆっくりと温め、一晩撹拌し、TLC(PE:EA=2:1)は出発物質が消費されたことを示した。溶媒を真空中で除去し、残留物を水(30mL)で希釈し、混合物をDCM(20mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=1:0〜1:1)によって精製し、55a(340mg、43%)を第1溶出生成物として得、次いで56a(113mg、14%)を得、それぞれ無色油状物として得た。55aについてのLC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.742分;C
23H
34N
2O
4について計算したm/z[M+H]
+ 403.3、[M+Na]
+ 425.3、測定値[M+H]
+ 403.3、[M+Na]
+ 425.3。56aについてのLC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.749分;C
23H
34N
2O
4について計算したm/z[M+H]
+ 403.3、[M+Na]
+ 425.3、測定値[M+H]
+ 403.3、[M+Na]
+ 425.3。
【0257】
2.56bの調製のための手順
4MのHCl/MeOH(10mL)中の56a(113mg、0.28ミリモル)の混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(PE:EA=1:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を真空中で濃縮し、残留物を水(30mL)中に溶解させ、K
2CO
3でpH10に塩基性化し、DCM(20mL×2)、次いでクロロホルム/イソプロパノール(3/1、v/v、15mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮し、残留物をDCM(20mL)中に溶解させた。Et
3N(42mg、0.42ミリモル)を得られたDCM溶液に添加し、次いでジフェニルアセチルクロリド(71mg、0.31ミリモル)を添加し、混合物を室温で30分間撹拌し、TLC(DCM:MeOH=10:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=1:0〜1:2)によって精製し、56b(70mg、50%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.79分;C
32H
36N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 497.3、測定値[M+H]
+ 497.3。
【0258】
3.56の調製のための手順
THF/H
2O(3mL/1mL)中の56b(70mg、0.14ミリモル)およびLiOH・H
2O(23mg、0.56ミリモル)の混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(DCM:MeOH=10:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を真空中で濃縮し、残留物を水(15mL)中に溶解させ、3MのHCl水溶液でpH約3に酸性化し、DCMで抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物を分取HPLCによって精製し、56(40mg、59%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.85分;C
31H
34N
2O
3について計算したm/z[M+H]
+ 483.3、測定値[M+H]
+ 483.3。HPLC(JULY−L)(214および254nm):R
t 8.68分。
【0259】
実施例26:化合物59 (2S,4R)−1−(2,2−ジフェニルアセチル)−4−(メチル(3−フェニルプロプ−2−イン−1−イル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキサミド
DMF(10mL)中の32(550mg、1.17ミリモル)の溶液にEt
3N(141mg、1.40ミリモル)およびHATU(530mg、1.40ミリモル)を添加し、混合物を室温で30分間撹拌した。27%のNH
4OH水溶液(110mg、1.75ミリモル)を次いで添加し、撹拌を室温で一晩続け、TLC(DCM:MeOH=10:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を氷水(80mL)に注ぎ、EA(30mL×3)で抽出し、合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮し、粗59(530mg)を黄色油状物として得た。この粗生成物の一部(150mg)をクロマトグラフィー(DCM:MeOH=1:0〜50:1)によって2回精製し、純粋な59(50mg、33%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.84分;C
30H
31N
3O
2について計算したm/z[M+H]
+ 466.2、測定値[M+H]
+ 466.3。HPLC(JULY−L)(214および254nm):R
t 8.87分。
【0260】
実施例27:化合物60 (2S,4R)−1−(2,2−ジフェニルアセチル)−4−(メチル(3−フェニルプロプ−2−イン−1−イル)アミノ)ピペリジン−2−カルボニトリル
0〜5℃のN
2雰囲気下のDCM(10mL)中の粗59(350mg、0.75ミリモル)の溶液にEt
3N(114mg、1.13ミリモル)、次いでトリフリック無水物(296mg、1.05ミリモル)を添加し、混合物を室温までゆっくりと温め、一晩撹拌し、TLC(DCM:MeOH=20:1)は出発物質が消費されたことを示した。反応を塩水(10mL)でクエンチし、有機層を分離し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、そして真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE:EA=1:0〜2:1)によって精製し、60(140mg、2ステップにわたって41%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.57分;C
30H
29N
3Oについて計算したm/z[M+H]
+ 448.2、測定値[M+H]
+ 448.2。HPLC(JULY−L)(214および254nm):R
t 9.05分。
【0261】
実施例28:化合物61 (2S,4R)−4−(メチル(3−フェニルプロプ−2−イン−1−イル)アミノ)−2−(1H−テトラゾール−5−イル)ピペリジン−1−イル)−2,2−ジフェニルエタノン
DMF(1mL)中の60(78mg、0.17ミリモル)の溶液に、NaN
3(56.6mg、0.87ミリモル)およびNH
4Cl(62.5mg、1.17ミリモル)を添加した。反応器を密閉し、混合物を100℃で一晩加熱し、TLC(DCM:MeOH=50:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物を室温まで冷却し、水(15mL)中に溶解させ、3MのHCl水溶液でpH4〜5に調節し、EA(10mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(DCM:MeOH=100:1〜10:1)、次いで分取HPLCによって精製し、61(36mg、43%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.951分;C
30H
30N
6Oについて計算したm/z[M+H]
+ 491.3、測定値[M+H]
+ 491.3。HPLC(JULY−L)(214および254nm):R
t 8.947分。
【0262】
実施例29:化合物62 (2S,4R)−N−(N,N−ジメチルスルファモイル)−1−(2,2−ジフェニルアセチル)−4−(3−フェニルプロプ−2−イン−1−イル)アミノ)ピペリジン−2−カルボキサミド
DCM(1mL)中の32(50mg、0.107ミリモル)、N,N−ジメチルスルファミド(16mg、0.128ミリモル)、DMAP(4mg、0.032ミリモル)およびDCC(26mg、0.128ミリモル)の混合物を室温で一晩撹拌し、TLC(DCM:MeOH=20:1)は出発物質が消費されたことを示した。混合物をDCM(20mL)で希釈し、塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(DCM:MeOH=1:0〜50:1)で精製し、62(36mg、59%)を白色固体として得た。LC−MS(Agilent、P−2):R
t 2.66分;C
32H
33N
4O
4Sについて計算したm/z[M+H]
+ 573.2、測定値[M+H]
+ 573.3。HPLC(JULY−L)(214および254nm):R
t 9.12分。
【0263】
生物学的実施例1:AT
2受容体結合
培地および溶液
1.トリプシン−EDTA(100mLの調製につき)
トリプシン 0.25g
2%EDTA 2mL
PBS 98mL
トリプシンを2%EDTAおよびPBS中に完全に溶解させる;溶液を0.20μM膜フィルターに通すことによって滅菌する;4℃で保管する。
2.DMEM培地(1Lの調製につき)
粉末を950mLの蒸留水中に穏やかに撹拌しながら溶液が透明になるまで溶解させた。
DMEM培地に対してNaHCO
31.176gを添加する。
培地のpHを、1MのNaOHまたは1MのHClを使用して最終作業pHよりも0.2〜0.3低い値に調節する。撹拌しながらゆっくり添加する。
ddH
2Oで1リットルに希釈する。
濾過によって培地を直ちに滅菌する。
4℃で保管する。
3.TE緩衝液
20mM Tris−HCl、pH7.4、
5mM EDTA
4.結合アッセイ緩衝液
50mM Hepes、pH7.4
5mM MgCl
2
1mM CaCl
2
0.2% BSA
5.洗浄緩衝液
50mMのHepes、pH7.4
【0264】
HEK293/AT
2受容体一過性細胞のための手順
トランスフェクション
・一過性トランスフェクションのために、細胞を150mmシャーレ中に50%の密度で播いた。細胞は一晩のインキュベーション後にトランスフェクションができる状態になった(コンフルエンスは約80%に達する)。
・6.25mLのOptiMEM I低血清培地中で希釈した75μLのLipofectamine(商標)2000を穏やかに混合し、そして室温で5分間インキュベートした。血清を含まない6.25mLのOptiMEM I低血清培地中で希釈した50μgの発現プラスミドDNAを穏やかに混合した。
・5分間のインキュベーション後、希釈したDNAを希釈したLipofectamine(商標)2000と合わせた(総体積は12.5mLである)。混合物を穏やかに混合し、30分間室温でインキュベートして、DNA−Lipofectamine(商標)2000複合体を形成させた。
・12.5mLのDNA−Lipofectamine(商標)2000複合体を150mmシャーレ中に添加し、シャーレを前後に揺らすことによって穏やかに混合した。
・細胞を37℃にて5%CO
2で48時間インキュベートした。
・細胞を集め、−80℃で凍結保管した。
【0265】
HEK293/AT
2受容体細胞膜調製のための手順
・凍結HEK293/AT
2受容体(一過性にトランスフェクトした)細胞を氷冷TE緩衝液中で10秒間ホモジナイズした。
・ホモジネートを25,000gで30分間遠心分離した。
・ペレットを氷冷組織緩衝液中に再懸濁させた。
・標準としてBSAを使用したBradfordアッセイ法を用いてタンパク質濃度を測定した。
・膜タンパク質を−80℃より低い温度で凍結した。
【0266】
化合物調製
全ての化合物の溶液をJanusまたはPrecision2000などのマイクロプレート液体取扱い装置によって調製した。DMSO中に溶解させた化合物をフリーザー中で保管した。化合物を100%DMSO中30mMの溶液から調製した。
【0267】
ステップ1:用量プレート調製(96ウェルプレート)
・3μL[30mM]の化合物ストックをプレート上のカラム1に添加する。
・15μLの100%DMSOをカラム1に添加する。
・10.81μLの100%DMSOをカラム2〜12に添加する。
・カラム1から5μLをカラム2に移す(10
0.5倍希釈(half log dilution))。
・カラム2から5μLをカラム3に移す(10
0.5倍希釈)。
・カラム3から5μLをカラム4に移す(10
0.5倍希釈)。
・カラム4から5μLをカラム5に移す(10
0.5倍希釈)。
・カラム5から5μLをカラム6に移す(10
0.5倍希釈)。
・カラム6から5μLをカラム7に移す(10
0.5倍希釈)。
・カラム7から5μLをカラム8に移す(10
0.5倍希釈)。
・カラム8から5μLをカラム9に移す(10
0.5倍希釈)。
・カラム9から5μLをカラム10に移す(10
0.5倍希釈)。
・カラム10から5μLをカラム11に移す(10
0.5倍希釈)。
・カラム11から5μLをカラム12に移す(10
0.5倍希釈)。
全ての化合物を、Precision2000マイクロプレート液体取扱い装置を用いて希釈した。化合物の最高濃度は100%DMSOで5mMであった。
【0268】
ステップ2:作業プレート調製(96ウェルプレート)
・化合物を緩衝液で50倍に希釈した。
・49μLの緩衝液を96ウェルプレートのウェルに添加した。
・用量プレートから1μLの化合物溶液を作業プレートの対応するウェルに移した。
・化合物の最高濃度は2%DMSOで100μMであった。
【0269】
ステップ3:アッセイプレート調製(96ウェルプレート)
15μLの化合物溶液を作業プレートの各ウェルからアッセイプレートのウェルにJanusによって移した。各化合物を各プレートにおいて二つ組で分析し、プレートごとに4つの化合物があった。
【0270】
AT
2受容体結合アッセイのための手順
・120μLの膜(5mgタンパク質/ウェル)を15μLの[
125I]−CGP42112Aおよび15μLの化合物とともに室温にて1.5時間インキュベートした。
・Unifilter GF/Cプレート(0.3%(v:v)BSA中に予浸)を通して迅速に濾過することによって結合反応を停止させた。
・プレートを氷冷洗浄緩衝液で3回洗浄した。
・濾過プレートを37℃で一晩乾燥させた。
・50μLのシンチレーションカクテルを各ウェルに添加した。
・MicroBetaTriluxマイクロプレートシンチレーションカウンターを用いて放射活性を測定した。
【0271】
データ解析
データを、Prism 5.0ソフトウェアを用いて4パラメータロジックにより解析した。
【0272】
結果を以下の表に示す:
【0273】
生物学的実施例2:AT
1受容体結合
トランスフェクトしたHEK−293細胞におけるヒトアンジオテンシンII AT
1受容体についての試験化合物の親和性の評価を、放射リガンドアッセイで測定した(Le, et al., Eur. J. Pharmacol., 2005, 513:35)。
【0274】
細胞膜ホモジネート(8μgタンパク質)を、50mMのTris−HCl(pH7.4)、5mMのMgCl
2、1mMのEDTAおよび0.1%のBSAを含有する緩衝液中の試験化合物の非存在下または存在下で、0.005nMの
[125][Sar1−Ile8]アンジオテンシンIIとともに37℃で120分間インキュベートした。10mMのアンジオテンシンIIの存在下で非特異的結合を測定した。
【0275】
インキュベーションに次いで、試料を0.3%PEIで予浸したグラスファイバーフィルター(GF/B、Packard)を通して真空下で迅速に濾過し、96−試料細胞ハーベスター(Unifilter、Packard)を使用して氷冷50mMのTris−HClで数回リンスした。フィルターを乾燥させ、次いでシンチレーションカクテル(Microscint 0、Packard)を使用してシンチレーションカウンター(Topcount、Packard)において放射活性を測定した。結果を対照放射性リガンド特異的結合の阻害パーセントとして表した。
【0276】
標準基準化合物はサララシンであり、これを各実験中に複数の濃度で試験して競合曲線を得、競合曲線からそのIC
50を計算した。
【0277】
アッセイを200μLの体積で96ウェルプレートにおいて実施した。使用した試験化合物は、化合物26、30、32および33であった。
【0278】
どの化合物も、AT
1受容体がIC
50を決定できるほど十分な結合活性を有さなかった。使用した試験化合物の最高濃度は10μMであった。
【0279】
参考文献