(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
リソース・ブロックの前記最小の数がリソース・ブロックの前記最大の数より大きい場合、割り振られたリソース・ブロックの前記数がリソース・ブロックの前記最大の数である、請求項1に記載の方法。
前記ユーザ機器が無線リンクを維持するために前記ユーザ機器の最大アップリンク出力で送信しており、前記ユーザ機器が会話におけるサービス品質(QoS)要件とともにデータを送信している状態に、前記ユーザ機器がある場合、リソース・ブロックの前記最小の数が1よりも大きい最小の閾値に等しい、請求項1に記載の方法。
付与ペイロード・サイズがフロア・レベルよりも大きいように、前記割り当てられたMCSが割り当てられ、累積された遅延が存在しないように前記フロア・レベルが決定される、請求項1に記載の方法。
前記予測されたSINRおよび前記割り当てられたMCSが、前記区分されたデータの各セグメントの送信に対する目標のブロック・エラー率(BLER)を達成する、請求項1に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
これらの図面は、いくつかの例示的な実施形態で利用される方法、構造、および/または材料の全般的な特性を例示し、以下で与えられる文書による説明を補足することが意図されることに留意されたい。しかしながら、これらの図面は、縮尺通りではなく、任意の所与の実施形態の正確な構造または性能の特性を正確に反映しないことがあり、例示的な実施形態が包含する値または性質の範囲を定義または限定するものとして解釈されるべきではない。たとえば、分子、層、領域、および/または構造的な要素の相対的な厚みおよび配置が、明瞭性のために縮小または誇張されていることがある。様々な図面における同様のまたは同一の参照番号の使用は、同様のまたは同一の要素または特徴の存在を示すことが意図される。
【0013】
例示的な実施形態は様々な修正および代替的な形態が可能であるが、それらの実施形態が図面において例として示され、本明細書で詳細に説明される。しかしながら、例示的な実施形態を開示される特定の形式に限定する意図はなく、逆に、例示的な実施形態は、特許請求の範囲内に入るすべての修正、等価物、および代替物を含むべきであることを理解されたい。同様の番号は、図面の説明の全体において同様の要素を指す。
【0014】
例示的な実施形態をより詳しく論じる前に、いくつかの例示的な実施形態がプロセスとして説明され、または方法がフローチャートとして示されることに留意されたい。フローチャートは、順次的なプロセスとして動作を説明するが、動作の多くは、並列に、同時に、または一斉に実行され得る。加えて、動作の順序は並べ替えられ得る。プロセスは、動作が完了すると終了し得るが、図面に含まれない追加のステップも有してよい。プロセスは、方法、関数、プロシージャ、サブルーチン、サブプログラムなどに対応し得る。
【0015】
本明細書で使用される場合、「モバイル・ユニット」という用語は、クライアント、ユーザ機器、移動局、モバイル・ユーザ、モバイル、加入者、ユーザ、遠隔局、アクセス端末、受信機などと同義であると見なされてよく、以後、それらとして時々呼ばれることがあり、かつワイヤレス通信ネットワークにおけるワイヤレス・リソースの遠隔ユーザを表すことがある。
【0016】
同様に、本明細書で使用される場合、「evolved Node B」または「eNodeB」という用語は、NodeB、基地局、無線基地局装置(BTS)などと同義であると見なされてよく、以後、それらとして時々呼ばれることがあり、複数の技術世代にまたがり得るワイヤレス通信ネットワーク中のモバイルと通信しておりそれらにワイヤレス・リソースを提供する、送受信機を表すことがある。本明細書で論じられる場合、基地局は、本明細書で論じられる方法を実行するための能力に加えて、従来のよく知られている基地局と関連付けられるすべての機能を有し得る。
【0017】
その一部がフローチャートによって示される、以下で論じられる方法は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、またはこれらの任意の組合せによって実装され得る。ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、またはマイクロコードで実装される場合、必要なタスクを実行するためのプログラム・コードまたはコード・セグメントは、記憶媒体のような機械可読媒体またはコンピュータ可読媒体に記憶され得る。プロセッサ(複数可)は、必要なタスクを実行することができる。
【0018】
本明細書で開示される特定の構造的な特徴および機能的な特徴は、本発明の例示的な実施形態を説明するための代表にすぎない。しかしながら、本発明は、多くの代替的な形式で具現化されてよく、本明細書で述べられる実施形態のみに限定されるものとして解釈されるべきではない。
【0019】
第1の、第2の、などの用語が、様々な要素を説明するために本明細書で使用されることがあるが、これらの要素はこれらの用語によって限定されるべきではないことが理解されるだろう。これらの用語は、要素を互いに区別するためにだけ使用される。たとえば、例示的な実施形態の範囲から逸脱することなく、第1の要素が第2の要素と名付けられてよく、同様に、第2の要素が第1の要素と名付けられてよい。本明細書で使用される場合、「および/または」という用語は、関連する列挙された項目の1つまたは複数の任意のおよびすべての組合せを含む。
【0020】
要素が別の要素に「接続される」または「結合される」ものとして言及される場合、要素は他の要素に直接接続または結合されてよく、または介在する要素が存在していてよいことが理解されるだろう。対照的に、要素が別の要素に「直接接続される」または「直接結合される」ものとして言及される場合、介在する要素は存在しない。要素間の関係を説明するために使用される他の言葉は、同様の方式で解釈されるべきである(たとえば、「の間」対「の間に直接」、「に隣接して」対「に直接隣接して」など)。
【0021】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明するためのものであり、例示的な実施形態を限定することは意図されない。本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、別段文脈が明確に示さない限り、複数形も含むことが意図される。「含む(comprises)」、「含んでいる(comprising)」、「含む(includes)」、および/または「含んでいる(including)」という用語は、本明細書で使用される場合、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/またはコンポーネントの存在を規定するが、他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、コンポーネント、および/またはこれらのグループのうちの1つまたは複数の存在または追加を除外しないことがさらに理解されるだろう。
【0022】
いくつかの代替的な実装形態では、示される機能/活動は、図面において示される順序とは異なる順序で行われ得ることにも留意されたい。たとえば、連続して示される2つの図面は、関与する機能/活動に応じて、実際には同時に実行されてよく、または、場合によっては逆の順序で実行されてよい。
【0023】
別段定義されない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術用語および科学用語を含む)は、例示的な実施形態が属する技術分野の当業者により一般的に理解されるのと同じ意味を有する。用語、たとえば、一般に使用される辞書において定義される用語は、関連技術の文脈におけるそれらの意味と矛盾しない意味を有するものとして解釈されるべきであり、理想化された意味で、または過剰に型通りな意味で解釈されることは、本明細書でそのように明示的に定義されていない限りはないことが、さらに理解されるだろう。
【0024】
例示的な実施形態および対応する詳細な説明の部分が、ソフトウェア、アルゴリズム、およびコンピュータ・メモリ内のデータ・ビットに対する操作の記号表現に関して提示される。これらの説明および表現は、当業者が自身の成果の実体を他の当業者に効果的に伝える際に使用するものである。アルゴリズムは、その用語が本明細書で使用される場合、かつそれが一般に使用される場合、所望の結果につながるステップの首尾一貫した手順であると考えられる。ステップは、物理量の物理的な操作を必要とするステップである。必須ではないが通常、これらの量は、記憶され、伝送され、結合され、比較され、かつ別様に操作されることが可能な、光信号、電気信号、または磁気信号の形式をとる。時には、主に一般的に使用されているという理由で、これらの信号を、ビット、値、要素、シンボル、文字、用語、数字などとして呼ぶことが便利であることがわかっている。
【0025】
以下の説明では、説明のための実施形態が、動作の活動および記号表現(たとえば、フローチャートの形式の)を参照して説明され、これらの動作の活動および記号表現は、特定のタスクを実行し、または特定の抽象データ型を実装し、既存のネットワーク要素における既存のハードウェアを使用して実装され得る、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む、プログラム・モジュールまたは関数プロセスとして実装され得る。そのような既存のハードウェアは、1つまたは複数の中央処理装置(CPU)、デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)コンピュータなどを含み得る。
【0026】
しかしながら、これらの用語および同様の用語のすべてが、適切な物理量と関連付けられるべきであり、これらの量に与えられる便利な標識にすぎないことに留意されたい。別段特別に述べられていない限り、または議論から明らかでない限り、「処理する」または「計算する」または「算出する」または「決定する」または「表示する」などのような用語は、コンピュータ・システムのレジスタおよびメモリ内の物理的かつ電気的な量として表されるデータを、コンピュータ・システムのメモリ、もしくはレジスタ、または他のそのような情報記憶デバイス、情報送信デバイス、もしくは情報表示デバイス内の物理量として同様に表される他のデータへと操作し変換する、コンピュータ・システムまたは同様の電子コンピューティング・デバイスの活動および処理を指す。
【0027】
図1は、1つまたは複数の関連するeNodeB 115を有するアクセス・ゲートウェイ120を含む、ワイヤレス通信ネットワーク100を示す。アクセス・ゲートウェイ120のカバレッジ・エリアは、複数のセル110−1、110−2、110−3を含み得る。
【0028】
ワイヤレス通信ネットワーク100は、Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network(E−UTRAN)であり得る。Long Term Evolution(LTE)は、将来の要件に対応するようにUniversal Mobile Telecommunications System(UMTS)規格を改善するためのプロジェクトに与えられた名称である。一態様では、UMTSは、第4世代(4G)ワイヤレス・ネットワークとしてE−UTRANを提供するように修正されている。
【0029】
E−UTRANは、Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E−UTRA)のユーザ・プレーン(PDCP/RLC/MAC/PHY)および制御プレーン(RRC)のプロトコル終端をユーザ機器(UE)105に提供する、eNodeB 115を含み得る。eNodeBは、それぞれのX2インターフェースによって互いに相互接続され得る。
【0030】
本明細書で論じられる場合、eNodeB 115は、所与のカバレッジ・エリア(たとえば、110−1、110−2、110−3)内のUE 105に無線アクセスを提供する基地局を指す。このカバレッジ・エリアはセルと呼ばれる。しかしながら、知られているように、複数のセルが単一のeNodeBと関連付けられることが多い。
【0031】
知られているように、アクセス・ゲートウェイ120は、とりわけ、ユーザの無線アクセス・ネットワーク(RAN)モビリティ管理手順およびユーザのセッション管理手順を制御する。チャネル125は、シグナリングおよびデータ送信のためのアップリンク(UL)チャネルおよびダウンリンク(DL)チャネルを提供することができる。たとえば、チャネル125は、ブロードキャスト制御チャネル(BCCH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)などのための、チャネルを提供することができる。
【0032】
通常、ピーク・レート(たとえば、アップリンクおよびダウンリンクのデータ・レート)は実現可能ではなく、それは、ピーク・レートが、高い変調の次元を使用しコーディング冗長性をほとんど使用しない(高い符号化率)のにチャネル条件が十分に良好であることを要求するからである。したがって、エラー率の基準(たとえば、ブロック・エラー率(BLER))が可能なデータ・レートを決定するために使用される。データ・レートの選択は通常、リンク適応と呼ばれる。LTEでは、リンク適応は、信号対干渉および雑音比(SINR)の推定に基づいて、変調および符号化方法(MCS)を選択する。SINRの推定は、受信機(たとえば、UE 105)によって検出されるような参照信号に対して測定され得る。
【0033】
データ・レートは、選択されたMCSによって決定されてよく、エラー率は、MCSおよび支配的なチャネル品質に依存し得る。既知の64QAMまたは16QAMのような、より高次の変調方法は、(より低次の変調方法と比較して)変調シンボルごとにより多数のビットを可能にでき、このことは、より高いデータ・レートおよび帯域幅の効率性を可能にしつつ、同時に、相対的にエラーの少ない復調のために、受信機におけるより良好なSINRを要求する。同様に、高い符号化率は、エラー訂正能力がより低くなるという代償を伴って、冗長性を低下させ得る。
【0034】
図2は、物理リソース・ブロック(PRB)のワイヤレス送信を示す。
図2に示されるように、PRBの送信は、あるタイム・スロット(0〜7として繰り返し標識される)にわたって発生する。タイム・スロットのグルーピング(1つのセットが0〜7と標識される)は通常、HARQプロセス・インデックスとして当技術分野では知られている。HARQプロセス・インデックスにおけるタイム・スロットの数は設計上の選択である。タイム・スロットは一定の時間を有し得る。この一定の時間は設計上の選択である。通常、タイム・スロットは約1msである。タイム・スロットは、送信時間間隔(TTI)として当技術分野では知られている。タイム・スロットは通常、データ・パケットが送信されるリソース・ブロックまたはPRBとして、割り当てられる/スケジューリングされる。
【0035】
ワイヤレス・ネットワーク(たとえば、ワイヤレス通信ネットワーク100)が音声データを通信するために使用される場合(たとえば、VOIP)、音声データは通常、一定の時間間隔にわたってスケジューリングされる。この一定の時間間隔は設計上の選択である。たとえば、この一定の時間間隔は、音声データを符号化するためにユーザ機器により使用されるコーデックに基づき得る。コーデックは、当技術分野で知られており、送信、記憶、もしくは暗号化のためにデータ・ストリームもしくは信号(たとえば、ビデオ会議、メディアのストリーミング、およびビデオの用途において使用される)を符号化し、または再生もしくは編集のためにデータ・ストリームもしくは信号を復号するためのプログラムを、一般に指す。
図2は、この一定の時間間隔を20msとして示す。
【0036】
無線カバレッジが乏しい(たとえば、ユーザ機器がセルの端部にある)状況において、パケット・データ・スケジューラが初期ブロック・エラー率(iBLER)の性能を維持しようと努めるとき、スケジューラは、VoIPパケット・データの送信を行うようにプログラムされており、送信に使用される出力の総量を増やせない。そのような状況では、無線インターフェース・パケット・データ・スケジューラの典型的な機能は、各々の個々のパケットの送信に対するよりロバストな変調および符号化方法(MCS)の使用を可能にするために、パケットを区分するようにユーザ機器(たとえば、UE 105)に指示することである。この区分は、
図2にS1〜S5として示される。
【0037】
結果として、送信ごとのペイロード・ビットの数が減り、これによって、送信されるビットごとの出力の量が増え、これが今度は、iBLERの性能の改善につながる。
【0038】
図2は、スケジューラが5個のリソース・ブロックを使用するようにユーザ機器に指示する例を示す。結果として、ユーザ機器は、音声パケットを5個のセグメントに分割する。この例では、「s5」と標識されたセグメントが、CRCに通るために3回以上の送信を必要とする場合、新たな音声パケット(20msごとに到達する)は送信の遅延を受ける。
【0039】
音声データ時間間隔(たとえば、20ms)の間に送信されているセグメント(たとえば、S1〜S5)が多すぎる場合、無線インターフェース・パケット・データ・スケジューラは、遅延を累積し(ユーザ機器が以前の送信と関連付けられるセグメントのすべてを満足のいくように送信していないので)、かつ/または、セグメントを廃棄するようにユーザ機器に指示する必要があることがあり、品質の低下をもたらす。
【0040】
たとえば、
図2は、セグメントS1〜S5の(ユーザ機器による)再送信を示す。再送信は、たとえば、受信機(たとえば、eNodeB 115)により受信されるようなデータが復号エラーを有する場合に発生し得る。最後の再送信は、再送信されているセグメントS1〜S4を示す。しかしながら、セグメントS5は、新たな音声パケットの開始の後に再送信される必要があるであろう。結果として、データの競合(強調された送信間隔)が存在し、無線インターフェース・パケット・データ・スケジューラはセグメントS5を廃棄する(たとえば、再送信プロセスを終了する)。あるいは、無線インターフェース・パケット・データ・スケジューラは、新たな音声パケットの(ユーザ機器による)送信を遅らせることを選択することができ、これは累積遅延として知られている。
【0041】
例示的な実施形態は、パケットの廃棄および遅延の累積を防止および/または低減することができる。少なくとも1つの例示的な実施形態によれば、送信時間間隔(TTI)当たりの最小の量の使用可能なデータ・ペイロードを提供することによって、対話型サービス(たとえば、VOIP)が利用可能である無線条件の範囲(たとえば、無線カバレッジが乏しい状況における)が拡張され得る。このことは、パケットの廃棄および/または遅延の累積を引き起こし得る、パケット遅延の増大を防ぐのを助けることができる。
図2を参照すると、セグメントの数がたとえば4に制限されるように、TTIごとの最小の量の使用可能なデータ・ペイロード(たとえば、PRBの使用量)を適切に制限することによって、新たな着信する音声パケットとの競合を最小にでき、遅延の増大を制限できる。
【0042】
このように遅延の増大を防止することは、場合によっては、初期BLERの性能を代償にして行われる。対話型サービスが(初期BLERとは対照的に)残存BLERに対する制約のみを課すこと、および、現在のパケット・システムでは、残存BLERが、たとえばHARQ再送信が原因で、初期BLERよりもはるかに小さいことを考えると、TTIごとの最小の量の使用可能なデータ・ペイロードを制限することで、対話型サービスが利用可能である無線条件の範囲(たとえば、無線カバレッジが乏しい状況における)を拡張することができる。したがって、例示的な実施形態は、最小のMCSまたは最小の数のPRBを、UEに割り当てられるスケジューリング許可に提供することによって、LTEネットワークにおけるTTIごとの最小の量の使用可能なデータ・ペイロードを制限することができる。
【0043】
セグメントの数を制限することは、パケット・エラー率をある程度低下させ得る。しかしながら、最小の数のPRBを提供することによって、この低下は小さくされ、または最小にされ得る。たとえば、1個ではなく2個のPRBを通じてパケットを送信することで、パケットの符号化利得を向上させることができる。すでに最大出力で送信しているセルの端部にあるユーザ機器に対しては、1個ではなく2個のPRBを通じてパケットを送信することは、通常、1個ではなく2個のPRBに出力を分割することを必要とする。増大した符号化利得が、セルの端部のユーザ機器に対する増大した出力よりも有益であることがわかっている。
【0044】
図3は、例示的な実施形態によるevolved Node B(eNodeB)を示す。
図3に示されるように、eNodeB 115は、少なくとも、プロセッサ310およびメモリ315を含む。プロセッサは、無線インターフェース・パケット・データ・スケジューラ305(以後スケジューラ305)を含む。
【0045】
プロセッサ310およびメモリ315は、一緒に動作してeNodeBの機能を実行する。たとえば、メモリ315は、eNodeBの機能(たとえば、UEのスケジューリング、制御情報のシグナリング/処理など)に関するコード・セグメントを記憶することができる。次いでコード・セグメントが、プロセッサ310によって実行され得る。さらに、メモリ315は、プロセッサ310により使用されるプロセス変数および定数を記憶することができる。
【0046】
例示的な実施形態のソフトウェアにより実装される態様は、通常、何らかの形式のプログラム記憶媒体(たとえば、メモリ315)上で符号化され、または、何らかのタイプの送信媒体を通じて実装されることにも留意されたい。プログラム記憶媒体(たとえば、メモリ315)は磁気的(たとえば、フロッピー・ディスクまたはハード・ドライブ)または光学的(たとえば、コンパクト・ディスク読取り専用メモリ、または「CD ROM」)であってよく、読取り専用またはランダム・アクセスであってよい。同様に、送信媒体は、ツイスト・ワイヤ・ペア、同軸ケーブル、光ファイバ、または当技術分野で知られている何らかの他の適切な送信媒体であり得る。例示的な実施形態は、任意の所与の実装形態のこれらの態様によって限定されない。
【0047】
プロセッサ310およびメモリ315に関する追加の詳細が当業者には知られており、簡潔のためにさらに論じられない。
【0048】
スケジューラ305は、事前に定義された規則および/または品質の目標などに基づいて、ユーザ機器(たとえば、UE 105)への送信およびユーザ機器からの送信をスケジューリングするように構成され得る。eNodeB 115の動作に関するさらなる詳細、およびより具体的にはスケジューラ305は、
図4に関して以下で論じられる。
【0049】
図4は、例示的な実施形態による、ワイヤレス通信ネットワークにおいて、リソース・ブロックをスケジューリングされたアップリンク・データ送信に割り振るための方法を示す。
図4と関連付けられる方法のステップを説明する際に、
図1のネットワークおよび
図3のeNodeB 115に対する参照が行われる。
図4のステップは、eNodeB 115による音声データのスケジューリングと関連付けられる典型的なステップに従い得る。
【0050】
ステップS405において、スケジューラ305は、スケジューリングされたデータ送信(たとえば、スケジューリングされたデータ・パケット)が低パケット遅延許容量の送信(たとえば、VOIPデータ)と関連付けられるかどうかを判定する。たとえば、スケジューラ305は、データを含むデータ・パケットと関連付けられるヘッダから情報を読み取ることができる。情報はデータ・タイプを含み得る。データ・タイプが音声データである場合、データ送信は、低パケット遅延許容量の送信と関連付けられ得る。あるいは、スケジューラ305は、ユーザ機器によって送信されるべきデータのタイプを示すメッセージを、制御チャネル(たとえば、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH))を通じて受信することができる。
【0051】
別の例として、スケジューラ305は、データ・パケットと関連付けられる品質パラメータを読み取ることができる。品質パラメータがパケット・データ値であり、値が閾値未満である場合、データ送信は、低パケット遅延許容量の送信と関連付けられ得る。たとえば、スケジューラ305は、データ・パケットと関連付けられる無線ベアラのQoS識別子(QCI)を決定することができる。QCIは、特定のベアラで受信されるパケットの扱いを規定する。たとえば、表1は3GPPで定義されるQCIを示す。
【0053】
QCIは、無線ベアラが作成されると、コア・ネットワーク(図示されず)からスケジューラにシグナリングされ得る。無線ベアラは、無線ベアラのセットアップにおいて論理チャネルidを割り当てられる。スケジューラ305は、(たとえば、UEによって送信されるバッファ状態報告に基づいて)スケジューラ305がスケジューリングしなければならないデータのタイプ(およびデータと関連付けられるQoS要件)を決定することができる。これらの報告は、どれだけのデータがある論理チャネルIDのための送信を待機しているかを示し得る。スケジューリングされるデータ送信が低パケット遅延許容量の送信と関連付けられない場合、処理は何らかの他の処理に進む。それ以外の場合、処理はステップS410に続く。
【0054】
ステップ410において、スケジューラ305は、データが区分されるべきかどうか(または代替的にはデータが区分されているかどうか)を判定する。たとえば、上で論じられたように、UE(たとえば、UE 105)が無線カバレッジの乏しい状況にあり(たとえば、ユーザ機器がセルの端部にあり)、送信出力が最大の出力である場合、データは区分され得る。乏しい無線カバレッジは、たとえば、UEによって送信される既知のチャネル品質指示(CQI)報告を使用して判定され得る。あるいは、スケジューラ305は、アップリンク受信機において測定されるアップリンクSINR情報と組み合わされるUEの出力ヘッドルーム報告を使用することができる。データが区分されるべきではない場合、処理は何らかの他の処理に続く。それ以外の場合、処理はステップS415に続く。
【0055】
ステップS415において、スケジューラ305は、遅延に敏感なトラフィックのためにユーザ機器(たとえば、UE 105)に割り当てられ得るリソース・ブロックの最小の数を決定する。たとえば、スケジューラ305は、UEが乏しいカバレッジ条件の中にあり送信を待機しているデータが音声データである(たとえば、VoIP)場合に、リソース・ブロックの最小の数が1よりも大きな最小の閾値(たとえば、メモリ315に記憶されているシステム変数として決定される)に等しくなるように、リソース・ブロックの最小の数を決定することができる。それ以外の場合、リソース・ブロックの最小の数は1に等しい。ユーザ機器が無線リンクを維持するためにユーザ機器の最大のアップリンク出力で送信しており、ユーザ機器が会話におけるサービス品質(QoS)の要件とともにデータを送信しているという状態に、ユーザ機器がある場合、リソース・ブロックの最小の数は、1よりも大きい最小の閾値に等しくてよい。
【0056】
ステップS420において、スケジューラ305は、UEの最大送信出力を超えることなく、UEに割り当てられ得るリソース・ブロックの最大の数を決定する。たとえば、UEに割り当てられ得るリソース・ブロックの最大の数は、UEによってeNodeBに送信される既知の出力ヘッドルーム報告に基づき得る。たとえば、UEがy個のリソース・ブロックの付与サイズに対してXdBのヘッドルームを報告する場合、出力飽和に達する前の最大の付与サイズはy×10
(x/10)であり得る。
【0057】
ステップS425において、スケジューラ305は、ユーザ機器に割り当てられ得るリソース・ブロックの最小の数(ステップS415)およびUEの最大送信出力を超えることなくUEに割り当てられ得るリソース・ブロックの最大の数(ステップS420)に基づいて、リソース・ブロックをUEに割り当てる。たとえば、スケジューラ305は、リソース・ブロックの数が、ユーザ機器に割り当てられ得るリソース・ブロックの最小の数よりも大きく、UEの最大送信出力を超えることなくUEに割り当てられ得るリソース・ブロックの最大の数よりも小さくなるように、リソース・ブロックをUEに割り当てることができる。
【0058】
上で論じられたように、セグメントの数を制限することはパケット・エラー率を悪化させ得る。したがって、ステップS430において、スケジューラ305は、割り当てられたリソース・ブロックの数に基づいて、UEに割り当てられるリソースに対する信号対雑音+干渉比(SINR)を予測する。さらに、スケジューラ305は、予測されたSINRに基づく目標のブロック・エラー率(BLER)を達成するために、好ましい変調および符号化方法(MCS)インデックスを割り当てる。たとえば、SINRは、以前のVoIP送信で観測されたSINRに基づいて予測され得る。あるいは、SINRは、最近のSounding Channel Reference Symbol(SRS)観測またはUE(たとえば、UE 105)からのチャネル品質情報(CQI)報告に基づいて予測され得る。予測されるSINRは、ユーザ機器の出力ヘッドルーム報告およびアップリンク受信機で測定されたアップリンクSINR情報に基づき得る。MCSは、MCS=LUT(予測されたSINR)となるように、参照テーブルを使用して割り当てられ得る。
【0059】
ステップS435において、スケジューラ305は、予測されたSINR(たとえば、エラー率の調整)に基づいてリンクを適応させる。たとえば、LTEでは、リンク適応は、適応変調および符号化(AMC)に基づき得る。予測されたSINRが十分高い場合に、16QAMまたは64QAMのようなより高いスペクトル効率を伴う(したがってより高いビット・レートを伴う)より高次の変調方法が使用されるように、AMCはMCSを割り当てる(たとえば、適応させる)ことができる。予測されるSINRが低い場合は、送信エラーに対してよりロバストであるがよりスペクトル効率の低い、QPSKのようなより低次の変調方法が使用される。
【0060】
所与の変調方法に対して、チャネル品質に応じて適切な符号化率が選択され得るように、AMCは符号化率を適応させることができる。チャネル品質が高いほど、高い符号化率が使用され、結果としてデータ・レートが高くなる。
【0061】
ステップS440において、スケジューラ305は、UEの変調および符号化方法(MCS)を最小のMCSと比較する。たとえば、UE(たとえば、UE 105)および/またはワイヤレス・ネットワーク(たとえば、ワイヤレス通信ネットワーク100)は、保証される遅延(たとえば、サービス品質パラメータ)に基づいて、最小のMCS閾値を有し得る。スケジューラ305によって設定されるMCSは、最小のMCSの閾値と比較され得る。MCSの閾値は、UE(たとえば、UE 105)に割り当てられるPRBの数および音声サービスに対して要求される保証されるビット・レートの値に応じて、異なり得る。
【0062】
ステップS445において、スケジューラ305は、比較に基づいてUEのMCSを上書きする。たとえば、割り当てられたMCSが最小のMCSの閾値未満である場合、スケジューラ305は、割り当てられたMCSを最小のMCSの閾値に変更する。
【0063】
ステップS450において、スケジューラ305は、情報(たとえば、スケジューリング情報)をユーザ機器(たとえば、UE 105)に送信する。この情報は、リソース・ブロックの割り振られた数および割り当てられたMCSを含み得る。この情報は、制御チャネルまたはシグナリングチャネル(たとえば、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH))を通じて送信され得る。
【0064】
例示的な実施形態によれば、
図4で提示されたステップは、音声パケットの各セグメントに対するパケット・エラー率を改善することができ、これによって、全体のパケット・エラー率および音声呼の品質を改善する。たとえば、
図2を再び参照すると、
図4で説明される方法は、4個のセグメント(S1〜S4)の割振りをもたらし得る。4個のセグメントの割振りは、競合および/または累積遅延を伴わない音声データ送信をもたらし得る。
【0065】
図5は、ある例示的な実施形態によるユーザ機器(たとえば、UE 105)を示す。
図5に示されるように、UE 105は、少なくとも、プロセッサ510およびメモリ515を含む。プロセッサ510およびメモリ515は一緒に動作して、ユーザ機器の機能を実行する。たとえば、メモリ515は、ユーザ機器の機能(たとえば、音声の符号化、制御情報のシグナリング/処理など)に関するコード・セグメントを記憶することができる。コード・セグメントは次いで、プロセッサ510によって実行され得る。さらに、メモリ515は、プロセッサ510により使用されるプロセス変数および定数を記憶することができる。
【0066】
例示的な実施形態のソフトウェアにより実装される態様は、通常、何らかの形式のプログラム記憶媒体(たとえば、メモリ515)上で符号化され、または、何らかのタイプの送信媒体を通じて実装されることにも留意されたい。プログラム記憶媒体(たとえば、メモリ515)は磁気的(たとえば、フロッピー・ディスクまたはハード・ドライブ)または光学的(たとえば、コンパクト・ディスク読取り専用メモリ、または「CD ROM」)であってよく、読取り専用またはランダム・アクセスであり得る。同様に、送信媒体は、ツイスト・ワイヤ・ペア、同軸ケーブル、光ファイバ、または当技術分野で知られている何らかの他の適切な送信媒体であり得る。例示的な実施形態は、任意の所与の実装形態のこれらの態様によって限定されない。
【0067】
図6に関して以下で説明される詳細を除き、プロセッサ510およびメモリ515に関する追加の詳細が当業者に知られており、簡潔のためにさらに論じられない。
【0068】
図6は、ある例示的な実施形態による、ワイヤレス通信ネットワークにおいて、アップリンク・データ送信におけるデータを区分するための方法を示す。
図6と関連付けられる方法のステップを説明する際に、
図1のネットワークおよび
図5のユーザ機器105に対する参照が行われる。
【0069】
ステップS605において、プロセッサ510はスケジューリング・メッセージを受信する。スケジューリング・メッセージは、割り振られるリソース・ブロックの数および割り当てられるMCSを含む、スケジューリング情報を含み得る。割り振られるリソース・ブロックの数および割り当てられるMCSは、
図4に関して上でより詳しく論じられる。スケジューリング情報は、制御チャネルまたはシグナリングチャネル(たとえば、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH))を介して受信され得る。
【0070】
ステップS610において、プロセッサ510は、割り振られたリソース・ブロックの数が1よりも大きいことを示すものをスケジューリング情報が含むかどうかを判定する。割り振られたリソース・ブロックの数が1よりも大きくない場合、処理は何らかの他の処理に進む。それ以外の場合、処理はステップS615に続く。
【0071】
ステップS615において、プロセッサ510は符号化されたデータを生成する。たとえば、データ(たとえば、音声データ)は既知のコーデックを使用して符号化され得る。コーデックは、音声データを符号化するためにユーザ機器(たとえば、UE 105)によって使用される。コーデックは、当技術分野で知られており、送信、記憶、もしくは暗号化のためにデータ・ストリームもしくは信号(たとえば、ビデオ会議、メディアのストリーミング、およびビデオの用途において使用される)を符号化し、または再生もしくは編集のためにデータ・ストリームもしくは信号を復号するためのプログラムを、一般に指す。
【0072】
ステップS620において、プロセッサ510は、リソース・ブロックの割り振られた数に基づいて、符号化されたデータを区分する。たとえば、リソース・ブロックの割り振られた数が4に等しい場合、プロセッサ510は、符号化されたデータを、同数のビットを各々含む4個のセグメントに区分する。
【0073】
ステップS625において、プロセッサ510は、スケジューリング情報からMCSを決定する。MCSは、eNodeBによって決定され、
図4に関して上でより詳しく論じられる。
【0074】
ステップS630において、プロセッサ510は、MCSを使用して、区分された符号化されたデータを、アップリンク・チャネルを通じてネットワーク要素に送信する。MCSを使用して、データをアップリンク・チャネルを通じてネットワーク要素に送信することは、当業者には知られており、簡潔のためにさらに論じられない。
【0075】
例示的な実施形態が特に示され説明されたが、特許請求の趣旨および範囲から逸脱することなく、形式および詳細部分の変更が行われ得ることが当業者により理解されるだろう。