【実施例1】
【0012】
以下、本発明に係る照明装置について、まず
図1及び
図2に基づいて、主にその構造について説明する。
図1及び
図2に示すように、本発明に係る照明装置1は、主に、上面カバー2、透光カバー3、発光部5、電源部8からなる。
【0013】
上面カバー2は、例えばアルミダイキャストなどの耐食性に優れた素材により一体成形されるもので、透光カバー3と蓋体4はこの上面カバー2の開口部を塞ぐように取り付けられる。透光カバー3はシールパッキンを介在させ、取付ボスによりネジ止めされる。蓋体4は、内部機器等の調整やメンテナンスが容易なように蝶番により開閉可能に連結される。
【0014】
上面カバー2および透光カバー3とにより形成される空間に、例えばLEDといった発光素子5aを配設した発光部5が収容される。上面カバー2には、熱伝導板等を介して発光部5による発熱を吸収し装置外部へ放散するためのヒートシンク2aが一体に成形される。
【0015】
上面カバー2内には、電源部8が配置される。電源部8は商用交流電源を電圧変換した直流の駆動電源をリード線等を介して光源部5に供給するための装置および回路等の各種手段が備えられる。具体的には、商用交流電源を降圧した直流に変換する整流回路、制御信号およびその他情報を処理しそれらに応答して発光部5の発光の状態を制御する制御部10としての制御回路、発光部5を発光させるための点灯回路12等である。
【0016】
また、特に
図1及び
図2においては図示しないが、無線通信による制御信号を受信しその制御信号を制御部10に送る無線受信部16を備える。それら回路を実装した配線基板8cが電源部8の筐体ケース8a内に収容される。
【0017】
図2に示すように筺状ケース8aの側部に、周囲照度取得部としての受光素子8g−1が配線基板8cに実装されている。受光素子8g−1に対し外光を導入するための採光部2fが筐体ケース8aと上面カバー2に通孔として形成され、透明素材で形成された採光パッキン13が嵌装されている。
【0018】
上面カバー2の両側部に採光部2fを備えつつ、その一方側にのみ受光素子8g−1を設ける構成にすれば、受光素子8g−1を上面カバー2の採光部2fの任意の一方に対向させて配置することが可能となる。かかる構成よれば、ノイズとなるような光の光源となる住宅又はビル等が周囲に存在する場合、その光源側ではない採光部2fに受光素子8g−1を対向させることにより、本来点灯すべき夜間において点灯しないといった照明装置1の誤動作を防止することができる。
【0019】
続いて、照明装置1の制御について説明する。
図3の照明装置1に係るブロック図に示すとおり、照明装置1は、発光部5と、発光部5の点灯、消灯及び調光等を行う点灯回路12と、制御回路10を備える。
【0020】
また、照明装置1は、受光素子8g−1による周囲照度取得部8g−1と、無線による制御信号を受信する無線受信部16を備える。
【0021】
制御部10は、各種信号による情報を処理するためのプロセッサ等の処理装置と、基準となる閾値、周囲照度取得部8g−1により検出された照度値に係るデータ及びその他照明装置1の動作に必要な情報及びプログラムを記憶する記憶装置を備える。
【0022】
さらに、照明装置1は、所定の時刻又は所定の経過時間等を計測して取得する時間取得部14を備える。この時間取得部14は、各種タイマや時計またはこれらの機能を有するプログラム等であってよい。
【0023】
照明装置1に対し無線送信による制御を行うための無線送信手段20は、無線受信部16との間でデータの送受信が可能なものであればよく、無線通信の規格についても、Wi−Fi、Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)やWiMAXといった従来既知の無線通信に係る規格を適宜選択して採用してよい。無線送信手段20は、携帯情報端末をはじめとする単体の装置であってもよいが、例えばコンピュータとアクセスポイント等の送信手段を接続し所定のコンピュータプログラムで制御した一連の装置としてもよい。
【0024】
続いて、照明装置1の光源5の制御の処理方法について説明する。まず、照明装置1周囲の環境の照度による照度制御処理である。周囲照度取得部8g−1は、照明装置1の周囲環境の明暗の状況、すなわち照度を検出し取得する。制御部10は、例えば10分毎といった所定の時間間隔毎に周囲照度取得部8g−1に対して周囲の照度を取得するよう要求し、周囲照度取得部8g−1はその要求に対し、測定値(照度値)を制御部10に送る。制御部10は、記憶装置にその照度値を記憶する。
【0025】
制御部10は、予め記憶されている照度に関する閾値と周囲照度取得部8g−1から取得した照度値とを比較し、発光部5の制御を判定するための判定処理を行う。具体的には、照度値が閾値より小さい場合は、点灯回路12に発光部5を点灯させるため点灯要求を送信する。一方、照度値が閾値より大きい場合は、点灯回路12に発光部5を消灯させるため消灯要求を送信する。
【0026】
このとき、制御部10は、発光部5の状態を記憶装置に記憶しておき、その状態と同じ要求か否かを判断することにより、発光部5が点灯状態の場合に点灯要求しないように、逆に、発光部が消灯状態の場合に消灯要求を送信しないようにしてもよい。これにより、無駄なデータの送受信を無くすことができる。
【0027】
このように、照度制御処理によれば周囲が暗いのにも関わらず照明装置1が点灯していない、または逆に、周囲が明るいにも関わらず照明装置が消灯せず点灯を維持されてしまうといった不都合を回避することができる。
【0028】
一方、街路灯等の野外に設置される照明装置については、点検や補修といったメンテナンスのために照明装置を個別に、かつ、一時的に制御する必要が生ずる。こうした場合、照明装置1の無線送信手段20からの無線による制御信号に基づく制御である無線制御処理を行う。
【0029】
以下、
図4に示す手順に従い処理手順について説明する。本実施例では、照明装置1の制御部10は、照度制御処理により動作していることを確認し、照度制御処理の状態でない場合には、照度制御処理の状態にする(S11、S12)。
【0030】
無線送信手段20からの制御信号を無線受信部16が受信した場合、その受信した制御信号を制御部10に送るものであるが、制御部10は、無線による制御信号がない場合には、照度制御処理を継続し、制御信号を受けた場合には、無線による制御信号の制御命令に応答するよう処理をS13へ移す(S12)。この制御信号は、発光部5の点灯、消灯を指示するものだけでなく、発光色の指定や発光の明暗を指示するものであってよい。
【0031】
制御部10は、無線受信部16からの制御信号への応答を優先させて制御を行う。具体的には、制御部10は、制御信号を受信した場合、周囲の照度に基づく照度制御処理を中断し、当該制御信号に応答した制御(無線制御処理)を行う(S13、S14)。
【0032】
制御部10は、所定時間の経過により、再び制御を照度制御処理に戻す。ここで、所定の時間とは予め記憶装置に設定され記憶されている所定の時刻又は経過時間である。
【0033】
所定の時刻とする場合には、時間取得部14から取得される時刻データと比較することにより所定の時刻となったか否かを判断する。また、所定の時間を所定の経過時間とする場合には、制御信号を制御部10が受信したと同時に時間取得部14を動作させて制御部10の制御信号受信からの経過時間を計測し比較することにより、所定の経過時間となったか否かを判断すればよい(S15)。
【0034】
このように、制御部10が制御信号を受信した後、所定の時間となったと判断された場合、制御部10は、制御信号受信をしてから中断していた、周囲照度取得部8g−1に対し周囲の照度測定要求および照度値の取得を再開し、周囲の照度による制御に切り替える。
【0035】
本実施例に係る制御により、忘れや制御ミスといった人的要因や無線通信の不具合に対し、野外用照明装置に最低限求められる機能維持を図ることができる。
【0036】
例えば、照明装置1が正常に点灯している状態において、一時的に消灯する必要が生じて、作業員等が無線による制御により照明装置1を消灯させたとする。その後、消灯させておく必要性が解消されたとき、本来の点灯状態に戻す作業を作業員が忘れたとしても、所定の時間になれば周囲の照度による制御に切り替わるため、忘れたことに気付くまで何日も消灯状態が維持されてしまうといった不都合を無くすことができる。
【0037】
また、イベント等により発光部5の発光色を一定時間だけ変更するような場合、その無線による制御信号での制御から所定の時間経過後に周囲の照度に応じた制御に切り替わる際に、変更した発光色を常時使用される発光色(例えば白色光)に変更する制御を併せて行うようにしてもよい。こうすれば、イベント終了後にも関わらず、照明装置1が変更色のまま街路灯等として不自然な発光をし続けることを防止することができる。
【実施例2】
【0038】
他の実施例における処理手順の例を
図5に示す。上記実施例1における例では、無線送信手段20から照明装置1への無線による制御信号は、光源部5の明滅や色彩や光量を調整するといった調光に関する信号であり、利用者が任意に発信する不定期な信号であるが、これに限らず、定期的に無線送信手段20から送信される通信確認のための制御信号であってもよい。
【0039】
本実施例においては、無線送信手段20は、照明装置1の無線受信部16に対し、通信状況確認のための制御信号を一定時間間隔で送信する。制御信号を受信した無線受信部16は、制御部10へ送り、制御部10は、所定のプログラムに従って、無線送信手段20に対し応答の信号を送信する。このように、先に送信した制御信号に対する応答信号を受信した無線送信手段20は、無線通信に不通や遅延がないことを確認する。これを一定時間間隔で繰り返すことにより、無線通信の状況を確認するものである。
【0040】
照明装置1の制御部10は、この無線送信手段20からの通信状況確認のための制御信号10を受け取ると時間取得部14からこの制御信号10を受けてからの経過時間を計測する(S21、S22)。
【0041】
ここで無線送信手段20からの制御信号は、一定時間間隔毎に送信されているので、ある制御信号を受けてからの経過時間は、次の制御信号を受けるまでの時間を示す。ある制御信号を受けてから計測が開始された経過時間は、次の制御信号を受けると共にリセットされ、再計測を開始するようにする。
【0042】
制御部10の記憶装置には、所定の時間が記憶されており、これを閾値として、経過時間が当該閾値を経過したか否かを判断する(S23)。ここで、この所定の時間(閾値)は、少なくとも無線送信手段20からの制御信号の間隔時間より長く設定するものとする。
【0043】
当該経過時間が所定時間(閾値)を経過した場合、無線通信に何らかの障害による不通や遅延の可能性が高いため、制御部10は、光源5の制御を照度制御処理に切り替える。具体的には、制御の状況が無線制御処理中であるか否かを確認し(S24)、無線制御処理中である場合には、それを中断し(S25)、照度制御処理に切り替える(S26)。制御部10は、当該経過時間が所定時間(閾値)を経過しない場合には、特に変更等することなく、通信確認の制御信号の送受信を継続する(S23)。
【0044】
本実施例によれば、無線通信の状況を確認するための信号を起点に照度による制御に切り替えるため、無線通信に不通や遅延等の不具合が発生している場合に、作業者等が無線送信手段20から照明装置1に対して明滅等を命令する制御信号が送信されたにも関わらず、途中の無線回線の不具合で照明装置1に到達せずに、照明装置1が未制御のまま放置されるという不都合を防止できる。
【0045】
本発明は、以上の説明の例に限定されない。以上の説明において、周囲照度による制御については点灯及び消灯のみの制御としているが、周囲の照度に応じて発光部の明るさを調整する制御にしてもよい。この場合、記憶装置が、複数の照度についての閾値と発光部への電力供給量とを関連付けて記憶することで、発光部の明るさを閾値に応じたものとするようにすればよい。
【0046】
また、所定時間とは、無線経由で行った制御から周囲の照度による制御に復帰させるタイミングを決めるためのものであり、周辺の安全等のため街路灯等の野外設置の照明装置が担う最低限の機能を担保するためのものであるため、この所定時間の設定がなされていない、若しくは、不正である場合には、無線経由の制御信号による制御を受け付けないようにしてもよい。
【0047】
上記実施例2に係る説明では、経過時間は、制御部10が無線送信手段20から送信された、ある制御信号を受けてから次の制御制御信号を受けるまでの時間としているが、これに限られない。制御部10が当該制御信号に対する応答信号を発信してから次の制御信号を受け取るまでの時間としてもよい。照明装置1と無線送信手段20とを介する無線通信に不具合が無いか否かを確認するのが趣旨であるため、照明装置1と無線送信手段20との無線通信が、所定の時間以上不通であることが確認できる各種方法で良い。