(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
カートリッジ(1)の作業フィルム(10)が電極アレイ(20)上に配置されるときに電極アレイ(20)を用いて液滴サンプルを操作するための作業フィルム(10)を有するカートリッジ(1)であって、
前記カートリッジ(1)は、
a) 上面(3)、下面(4)、及び試薬(6)又はサンプル(6’)を内部に保持するように構成される多数のウェル(5)を有する本体部(2,2’,2”)と、
b) 液体に対して不浸透性を有すると共にウェル(5)の上側をシールするように構成される柔軟に変形可能な上部構造(7)と、
c) 液体に対して不浸透性を有すると共にウェル(5)の底側をシールするように構成される穿孔可能な底部構造(8)と、
d) 本体部(2,2’,2”)の下面(4)の下方に位置する作業フィルム(10)であって、液体に対して不浸透性を有すると共に疎水性上面(11)を有する作業フィルム(10)と、
e) 本体部(2,2’,2”)の下面(4)の下方に位置し、作業フィルム(10)を本体部(2,2’,2”)に接続する周辺スペーサ(9)と、
f) 本体部(2,2’,2”)の下面(4)と作業フィルム(10)の疎水性上面(11)との間の隙間(12)であって、周辺スペーサ(9,9’,9”)によって規定される隙間(12)と、
g) 穿孔可能な底部構造(8)の下方に位置すると共に試薬又はサンプル(6,6’)をウェル(5)から隙間(12)へ解放するために穿孔可能な底部構造(8)を穿孔するように構成される多数の穿孔要素(13)と、
を有し、前記穿孔要素は、前記周辺スペーサの一部である、
カートリッジ。
前記周辺スペーサ(9)は、前記隙間(12)の領域を囲むと共に前記板状構造(2’)又はフレーム構造(2”)と一体的に形成される周辺リム(9’)として構成される、
請求項2に記載のカートリッジ。
前記周辺スペーサ(9)は、前記隙間(12)を囲むと共に前記板状構造(2’)又はフレーム構造(2”)の本体部(2)の下面(4)に取り付けられる別個の周辺要素(9”)として構成される、
請求項2に記載のカートリッジ。
前記カートリッジ(1)は、前記隙間(12)の領域内に位置して前記板状構造(2’)又はフレーム構造(2”)の本体部(2)の下面(4)に取り付けられる別個の要素として構成される中間スペーサ(15)を有する、
請求項9に記載のカートリッジ。
前記フレーム構造(2”)の中央開口部(14)は、前記本体部(2)の実質的に平坦な下面(4)を形成するために前記フレーム構造(2”)と一体的に形成される前記本体部(2)の底部分(16)を残す前記上面(3)の窪みとして構成される、
請求項2に記載のカートリッジ。
前記カートリッジ(1)は、前記フレーム構造(2”)に取り付けられる剛性カバー(17)を有し、前記剛性カバー(17)は、前記作業フィルム(10)の反対側において前記隙間(12)を閉じ、前記剛性カバー(17)の下面は、前記フレーム構造(2”)の下面(4)と実質的に同一平面である、
請求項17に記載のカートリッジ。
前記剛性カバー(17)は、前記フレーム構造(2”)と実質的に同一延長部を有すると共に前記ウェル(5)の下方に位置する多数の穴(18)を有し、前記穴(18)は、曲げられた穿孔要素(13)がウェル(5)のそれぞれの穿孔可能な底部構造(8)に隣接して穿孔することができるのに十分である大きさ及び形状を有する、
請求項18に記載のカートリッジ。
前記カートリッジ(1)は、剛性カバー(17)及びカバー層(19)を有し、前記剛性カバー(17)及びカバー層(19)は、前記剛性カバー(17)が前記作業フィルム(10)の反対側において前記隙間(12)を閉じるように前記フレーム構造(2”)に取り付けられ、前記剛性カバー(17)の下面が前記フレーム構造(2”)の下面(4)と実質的に同一平面である、
請求項17に記載のカートリッジ。
前記カートリッジ(1)は、板状構造(2’)として構成されると共にカバー層(19)を有し、前記カバー層(19)は、前記カバー層(19)が前記作業フィルム(10)の反対側において前記隙間(12)を閉じるように前記本体部(2)に取り付けられ、前記カバー層(19)の下面が前記板状構造(2’)の下面(4)と実質的に同一平面である、
請求項2に記載のカートリッジ。
前記カバー層(19)は、電気的に電導性を有すると共に少なくとも前記隙間(12)に向けられた表面において疎水性を有し、前記カートリッジ(1)は、前記カバー層(19)に接続されると共に接地電位源に取付可能である電気接地接続(54)を有する、
請求項22に記載のカートリッジ。
前記カートリッジ(1)は、前記隙間(12)内の滴(23)に光を導くため及び/又は前記隙間(12)内の滴(23)から離れて光を案内するための少なくとも1つの光ファイバ(21)を有する、
請求項2に記載のカートリッジ。
前記本体部(2,2’,2”)は、吸入凹部(25)と吸入装置(26)とを有する試料吸入口(24)であって、前記吸入装置(26)が前記吸入凹部(25)内の活動位置に少なくとも部分的に配置可能である試料吸入口(24)を有する、
請求項1に記載のカートリッジ。
前記穿孔要素(13)は、ウェル(5)又は吸入凹部(25)の下方に位置し、前記穿孔要素(18)は、液滴操作システム(40)の作動要素(41)によって作動されるときに少なくとも前記穿孔可能な底部構造(8)を穿孔するように構成される、
請求項1に記載のカートリッジ。
前記システム(40)は、カートリッジ(1)の穿孔要素(13)を作動するための作動要素(41)を有し、前記穿孔要素(13)は、少なくとも前記カートリッジ(1)の前記穿孔可能な底部構造(8)を穿孔し、それによって試薬、処理液、反応液、又は前記カートリッジ(1)の隙間(12)内への液体を含むサンプルを解放するために構成される、
請求項28に記載のシステム。
前記システム(40)は、カートリッジ(1)の柔軟に変形可能な上部構造(7)を作動するための作動要素(41)を有し、前記柔軟に変形可能な上部構造(7)は、作動要素(41)によって内方へ押され、それによって前記カートリッジ(1)の隙間(12)に溶解物、試薬、処理液、又は反応液を解放するために吸入凹部(25)の内側チャンバの内部容積又はウェル(5)の内部容積を減少させるように構成される、
請求項28に記載のシステム。
前記作動要素(41)を撹拌するための撹拌機構(46)は、クランプ機構駆動レバー(51)として構成され、前記クランプ機構(52)は、手動で、前記システム(40)の基板(42)及び電極アレイ(20)にカートリッジ(1)の本体部(2,2’,2”)を押すように構成される、
請求項33に記載のシステム。
前記基板(42)は、前記作業フィルム(10)が取り付けられる前記カートリッジ(1)の周辺リム(9’)又は別個の周辺要素(9”)が前記電極(44)上において前記作業フィルム(10)を引っ張るために前記電極(44)の表面レベル(48)を超えて移動可能であるように、前記電極(44)の表面レベル(48)に対してオフセットした隣接表面(47)を有する、
請求項28に記載のシステム。
前記基板(42)は、前記作業フィルム(10)が取り付けられる前記カートリッジ(1)の本体部(2,2’,2”)又はスペーサ(9)の下面(4)の少なくとも一部が前記電極(44)上において前記作業フィルム(10)を引っ張るために前記電極(44)の表面レベル(48)を超えて移動可能であるように、前記電極(44)の表面レベル(48)に対してオフセットした表面(49)を有する、
請求項28に記載のシステム。
前記基板(42)は、前記電極アレイ(20)に適用され、前記電極アレイ(20)の個別電極(44)を全て覆い、前記個別電極(44)を互いから分離する電気絶縁フィルム、層又はカバー(50)を有する、
請求項28に記載のシステム。
【背景技術】
【0002】
組織サンプル又は微生物、特に核酸又はタンパク質などの生物学的物質の分析は、様々な分野において、特に科学研究、薬理学スクリーニング又は法医科学、及び医療診断の分野において十分に確立されている。適切な方法が、異なる目的のために開発され、各方法は、特別な反応試薬一式とそれぞれの方法を実行するための装置とを必要とする。しかしながら、既存分析手順を各分野に存在する異なる条件や要求に採用することが課題である。例えば犯罪科学捜査では、分析される比較的少量の物質が通常利用可能である。加えて、そのような物質の品質はかなり低い可能性があり、関係する人材に更なる課題を提起する。従って、前記手順は、これらの条件に特に適合する必要がある。他方、研究所診断手順においては、生物学的物質は十分な量を通常利用することができるが、要求される方法は、解決されるべき根本的な課題に応じて個別に採用されることとなる。
【0003】
生物学的物質の分析の最初の段階では、それ自体当技術分野で周知である要求される方法が存在する。関心のある物質が、例えば(犯罪科学捜査では)犯罪現場から又は(診断目的で)患者から収集される。そのような物質は、(口腔粘膜細胞、毛包などの)組織サンプル又は(血液、唾液などの)体液であり得る。この出発物質は次に、核酸又はタンパク質を分析に利用可能にするために更なる加工処理を必要とする。一般に、例えば熱の適用、ある酵素活性、及び/又は特定化学物質の適用を含む溶解ステップがこれらの目的のために最初に適用される。細胞溶解の後に、更なる細胞物質から関心のある核酸又はタンパク質の精製が行われる。核酸が分析される場合には、増幅ステップは、サンプル収率を増加させるために望ましい。核酸増幅は一般に、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって実現される。この方法は、配列特異的プライマーを使用して特定の所定の核酸配列の増幅を可能にする。解決されるべき課題に応じて、増幅した物質は、例えばシークエンシングによってさらに分析され得る。
【0004】
そのような方法の信頼性及び簡素化が進展して、例えばキットを使用して、これらの方法は、これらの異なる分野において標準手順になってきた。分子レベルに基づく診断の増加する要求と共に、最初の生物サンプルをはじめとして最終分析まで、関連サンプルの自動処理の要求が増加している。
【0005】
自動液体処理システムは、当技術分野で一般に周知である。1つの例は、本願出願人からのFreedom EVO(登録商標)ロボットワークステーション(テカン・シュバイツ・アクチェンゲゼルシャフト、スイス、ツェーハー8708メンネドルフ、ゼーシュトラーセ103番)である。この装置は、独立型機器又は分析システムと自動接続した自動液体処理を可能にする。これらの自動システムは一般に、処理するために大量(マイクロリットルからミリリットル)の液体を必要とする。それらはまた、携帯用に設計されていない大型のシステムである。
【0006】
生物サンプルを溶解及び/又は精製するための携帯機器は、国際公開第2007/061943号公報から知られている。核酸の処理は、両側に配置された電極を使用してカートリッジチャンバ内部で行われ、それによって、電解、電気穿孔法、電気浸透、電気運動又は抵抗加熱によって生物学的物質を処理する。カートリッジはさらに、ふるい分けマトリックス又は膜を有する。適当な緩衝液及び他の試薬を使用して、電極の適用と組み合わせて、種々の反応をチャンバ内部で行うことができ、所望の生産物を、例えば収集膜に向けることができる。核酸の配列が分析される場合、平行して分析される配列の数は、プローブの数に制限される。一般に、作用することができるプローブの数は、関連機器が平行して検出することができる4つの異なる波長に制限される。カートリッジ自体は、必要制御要素とエネルギー源とを有する一体化システムに配置することができる。このカートリッジはサンプル処理を少なくとも部分的に電子的に制御するシステムを提供するけれども、調査者又は技術研究所スタッフの介入がまだ必要である。
【0007】
生物サンプルの自動処理に対処する別の取り組みは、マイクロ流体の分野から生じる。この技術分野は一般に、小容量の、通常はマイクロ又はナノスケール形式の液体の制御及び操作に関する。例えば固定装置のマイクロポンプ又は回転実験器具の求心力によって制御されるような経路システム内の液体移動はそれ自体周知である。デジタルマイクロ流体工学では、規定電圧が電極アレイの電極に印加され、それによって個々の滴が対処される(電気湿潤)。電気湿潤法の一般概説については、ワシズ(Washizu)によるIEEE Transactions on Industry Application、1998年、第34巻、4号、及び、ポラック(Pollack)等によるLab chip、2002年、第2巻、p96−101を参照してください。簡潔に言えば、電気湿潤は、好ましくは疎水性層によって覆われるマイクロ電極アレイを使用して液滴を移動する方法に言及する。電極アレイの電極に規定電圧を印加することによって、対処される電極に存在する液滴の表面張力の変化が引き起こされる。これは、対処される電極上の液滴の接触角の著しい変化を引き起こし、従って、液滴の移動を引き起こす。そのような電気湿潤手順において、電極を配置する2つの原理方法、すなわち液滴の移動を引き起こす電極アレイを備えた1つの単一表面を使用すること、あるいは同様の電極アレイの反対側にあると共に少なくとも1つの接地電極を提供する第2の表面を加えることが知られている。電気湿潤技術の大きな利点は、小容量の液体のみが、例えば単一液滴が必要であることである。従って、液体処理は、大幅に短い時間内に行うことができる。さらに、液体移動の制御は、完全にサンプルの自動処理を生じさせる電子制御のもとですることができる。
【0008】
電極アレイを備えた1つの単一表面(電極の単一平面配置)を使用した電気湿潤による液滴操作装置は、米国特許第5,486,337号から知られている。電極は全て、担体基板の表面に配置される、基板に入れられる、又は非湿潤性表面によって覆われる。電圧源は、電極に接続される。液滴は、それに続く電極に電圧を印加することによって移動され、従って、電極への一連の電圧印加に応じて電極上の液滴の移動を誘導する。
【0009】
少なくとも1つの接地電極を備えた反対面を有する電極アレイを使用した液滴移動のマイクロスケール制御のための電気湿潤装置は、米国特許第6,565,727号(電極の2平面配置)から知られている。この装置の各表面は、複数の電極を有し得る。電極アレイの駆動電極は好ましくは、各単一電極の端部に位置する突出部によって互いにかみあう関係に配置される。2つの対向するアレイは、隙間を形成する。隙間の方へ指向される電極アレイの表面は好ましくは、電気絶縁疎水性層によって覆われる。液滴は、隙間内に位置付けられ、隙間の反対場所に配置される複数の電極に複数の電界を連続して印加することによって非極性充填流体内に移動される。
【0010】
生物サンプルの処理と関連した液滴サンプルを操作するためのそのような電気湿潤装置の使用は、米国特許出願第2007/0217956A1号から知られている。ここでは、例えば熱サイクルを通じてプリント回路基板において核酸を増幅することが提案されている。液滴は、参照電極と1つ若しくはそれ以上の駆動電極との間の電位を適用することによって電極アレイに運ばれる。サンプルは、プリント回路基板のリザーバ内に配置され、液滴は、前記プリント回路基板において分配される。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、底部分16によって閉じられた中央開口部14を備えると共に別個の周辺要素9”として構成される周辺スペーサ9に接触した多数のウェル5と作業フィルム10を備えた第1実施形態に係るフレーム構造カートリッジ1の縦断面図を示す。カートリッジ1は、液滴操作システム40の電極アレイ20にほとんど接触している。
【0021】
このカートリッジ1は、カートリッジ1の作業フィルム10が前記電極アレイ20上に配置されるときに電極アレイ20を用いて液滴サンプルを操作するための作業フィルム10を有する。このカートリッジ1はまた、本体部2を有し、本体部2は好ましくは、実質的に平坦な下面4を有する。第1実施形態によれば、本体部2は、中央開口部14を有するフレーム構造2”として構成されている。本体部2は、上面3、下面4、及び試薬6又はサンプル6’を内部に保持するように構成された多数のウェル5を有する。好ましくは、本体部2の材料は、液体に対して不浸透性を有し、ウェル5内に含まれる液体又はサンプルを吸収したり干渉したりすることのない不活性プラスティック材料からなる。フレーム構造2”の形をした本体部2の射出成形のための好ましい材料は、環状オレフィン共重合体(COC)、環状オレフィン重合体(COP)、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート及びガラスを含む。射出成形以外の好ましい生産技術は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン又はポリテトラフルオロエテン(PTFE)のカッティング及び/又はパンチングを含む。
【0022】
このカートリッジ1はまた、液体に対して不浸透性を有すると共にウェル5の上側をシールするように構成された柔軟に変形可能な上部構造7を有する。好ましくは、描かれているように、柔軟に変形可能な上部構造7は、フレーム構造2”の上面3に密封して取り付けられた柔軟なフォイル(foil)として構成される。柔軟なフォイルは好ましくはゴム又は熱可塑性エラストマー(TPE)などのエラストマー材料膜から作られ、好ましくは溶接によってフレーム構造2”の上面3に密封して取り付けられる。あるいは、柔軟に変形可能な上部構造7は、フレーム構造2”に一体化される本体部2の柔軟な上部分として構成される(不図示)。この場合、本体部の材料は好ましくは、TPEである。
【0023】
このカートリッジ1はまた、液体に対して不浸透性を有すると共にウェル5の底側をシールするように構成された穿孔可能な底部構造8を有する。好ましくは、描かれるように、穿孔可能な底部構造8は、フレーム構造2”と一体化される本体部2の穿孔可能な底部分として構成される。この場合、本体部の材料は好ましくは、TPEである。あるいは、穿孔可能な底部構造8は、フレーム構造2”の下面4に密封して取り付けられる穿孔可能なフォイルとして構成される(不図示)。この場合、穿孔可能なフォイルは好ましくは、ゴム又は熱可塑性エラストマー(TPE)などのエラストマー材料膜から作られる。
【0024】
このカートリッジ1はまた、本体部2,2”の下面4の下方に位置する作業フィルム10を有する。作業フィルム10は、液体に対して不浸透性を有すると共に疎水性上面11を有し、疎水性上面11には、液滴が電気湿潤技術によって移動されることとなる。
【0025】
第1の好ましい実施形態によれば、作業フィルム10は、疎水性材料からなる単層として構成される。
【0026】
図1に描かれる好ましい実施形態では、疎水性材料からなる単層はまた、(作業フィルム10が電極アレイ20の個別電極44のそれぞれ1つを電気的に絶縁するように)電気的に絶縁している。従って、カートリッジ1は、更なる誘電性層を必要とすることなく作業フィルム10を用いて電極アレイ20の上に直接的に配置することができる。そのような好ましい誘電性/疎水性作業フィルム10を生産するための好ましい材料は、ペルフルオロエチレンプロピレン共重合体、ペルフルオロアルコキシ重合体及び共重合体(PFA)、環状オレフィン重合体及び共重合体(COP)、及びポリエチレン(PE)などのフッ素化エチレンプロピレン(FEP)を含む群から選択される。
【0027】
しかしながら、疎水性材料からなる単層が、(作業フィルム10が電極アレイ20の個別電極44間において短絡を引き起こすように)電気的に絶縁していない場合、カートリッジ1は、電極アレイ20と作業フィルム10との間に位置する更なる誘電性層(不図示)を備えた電極アレイ20の上に作業フィルム10を用いて配置する必要がある。そのような更なる誘電性層は、作業フィルム10の下面に、又は個別電極44の上面若しくは表面レベル48に取り付けることができる(不図示)。あるいは、更なる誘電性層は、カートリッジ1が作業フィルム10を用いて電極アレイ20上に配置される前に電極アレイ20上に位置付けられる別個の誘電体シートとして設けることができる(不図示)。そのような疎水性を有する非誘電性(non-dielectric)材料からなる単層の作業フィルム10を生産するための好ましい材料は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン又はポリテトラフルオロエテン(PTFE)である。
【0028】
第2の好ましい実施形態によれば、作業フィルム10は、上面11が疎水性を有するように処理された電気的に非電導性の材料からなる単層として構成される。カートリッジ1は、更なる誘電性層を必要とすることなく電極アレイ20の上に作業フィルム10を用いて直接的に配置することができる。そのような処理は、シランを用いた電気的に非電導性材料からなる単層をコーティングすることができる(2002年、マルシア、アルマンザ−ワークマン等)。
【0029】
第3の好ましい実施形態によれば、作業フィルム10は、下層と疎水性上層とを有する積層であって、下層が電気的に電導性又は非電導性である積層として構成される。
【0030】
図1に示されるものと同様に、積層作業フィルム10は好ましくは、誘電性下層と疎水性上層とを有し、それによって、作業フィルム10は、電極アレイ20の個別電極44のそれぞれ1つを電気的に絶縁する。あるいは、疎水性材料からなる第3の層を、2つの疎水性層の間に位置する誘電性層を有するサンドイッチが形成されるように誘電性層の下側に積層することができる。何れの場合においても、カートリッジ1は、更なる誘電性層を必要とすることなく電極アレイ20の上に作業フィルム10を用いて直接的に配置することができる。そのような少なくとも1つの誘電性層と少なくとも1つの疎水性層とを有する好ましい積層作業フィルム10を生産するための好ましい材料の組み合わせは、例えば、疎水性層のためのペリフルオロエチレンプロピレン共重合体などのフッ素化エチレンプロピレン(FEP)と誘電性層のためのデュポン製のカプトン(登録商標)のようなポリイミド(PI)とから選択される。
【0031】
しかしながら、積層作業フィルム10が、(作業フィルム10が、電極アレイ20の個別電極44間において短絡を引き起こすように)非誘電性材料からなる下層を有する場合、カートリッジ1は、電極アレイ20と作業フィルム10との間に位置する更なる誘電性層を備えた電極アレイ20の上に作業フィルム10を用いて配置する必要がある。そのような更なる誘電性層は、作業フィルム10の下面に、又は個別電極44の上面若しくは表面レベル48に取り付けることができる(不図示)。あるいは、更なる誘電性層は、カートリッジ1が作業フィルム10を用いて電極アレイ20上に配置される前に電極アレイ20上に位置付けられる別個の誘電性シートとして設けることができる(不図示)。
【0032】
実際には、液滴操作システム40の電極アレイ20と本発明に係るカートリッジ1の作業フィルムとの間に更なる誘電性層を配置する必要がある場合、又はそのような必要がない場合、液滴を操作するため、且つ個別電極を濡れて(電気的に接続されて)酸化又は損傷することから保護するためのシステム40の電極アレイ20のクリーニングをただ容易にするために更なる誘電性層を用いて電極アレイを覆うことが好ましい。
【0033】
このカートリッジ1はまた、本体部2,2’,2”の下面4の下方に位置し、作業フィルム10を本体部2,2’,2”に接続する周辺スペーサ9を有する。このカートリッジ1はまた、本体部2,2’,2”の下面4と作業フィルム10の疎水性上面11との間に隙間12を有する。この隙間12は、周辺スペーサ9によって規定される。好ましくは、周辺スペーサ9は、隙間12の領域を囲むと共に本体部2と一体的に形成される周辺リム9’として構成される(
図2参照)。あるいは、
図1に示すように、周辺スペーサ9は、隙間12を囲むと共にここではフレーム構造2”として構成される本体部2の下面4に取り付けられる別個の周辺要素9”として構成される。描かれるように、作業フィルム10は好ましくは、フレーム構造2”の別個の周辺要素9”に取り付けられる。
【0034】
好ましくは、必要に応じて大きく及び多数にすることができ、カートリッジ1は、隙間12の領域内に位置してフレーム構造2”の本体部2の下面4に取り付けられる中間スペーサ15を有する。これらの中間スペーサは好ましくは、別個の周辺要素9”と同一高さを有し、好ましくは同一隙間寸法を規定する。
【0035】
このカートリッジ1はまた、穿孔可能な底部構造8の下方に位置すると共に試薬又はサンプル6,6’をウェル5から隙間12へ解放するために穿孔可能な底部構造8を穿孔するように構成された多数の穿孔要素13を有する。
図1に描かれたカートリッジの実施形態では、穿孔要素13は、隙間12の領域内に位置し、別個のリング状要素9”として構成されて隙間12を囲むスペーサ9と一体的に形成される。好ましくは、穿孔要素13は、ウェル5又は吸入凹部の下方に位置し、液滴操作システム40の作動要素40によって作動されるときに少なくとも穿孔可能な底部構造8を穿孔するように構成される。作動要素41は好ましくは、案内経路45によって移動が案内される。
【0036】
好ましくは、フレーム構造2”の中央開口部14は、本体部2の実質的に平坦な下面4を形成するためにフレーム構造2”と一体的に形成される本体部2の底部分16を残す本体部2の上面3の窪みとして構成される。従って、隙間12が本体部2の下面4と作業フィルム10の疎水性上面11との間に延びることが、
図1に示されている。
【0037】
好ましくは、基板42は、隙間12内の(ここでは点線で示されるのみである)滴23に光を導くため及び/又は隙間12内の滴23から離れて光を案内するための少なくとも1つの光ファイバ21を有する。
図1では、所謂底部読取光学システムは、光ファイバ21によって示されている。この光学システムを用い、光源(不図示)から発生する励起光は、(示されていない)光学的に透明である(不図示)又は貫通穴(不図示)を有する個別電極44を通じて導くことができる。励起光は次に、光学的に透明である必要がある作業フィルム10を貫き、サンプル材料を備えた滴23が作業フィルム10内に入る。サンプル材料が蛍光体を有する場合、この蛍光体は、次に光学底部読取システム及び該システムに接続される検出器によって検出される蛍光を発する。従って、
図1に示される実施形態の底部読取システムは、励起光をサンプルに送るように、またサンプルによって発せられた蛍光を受信して検出するように構成される。好ましくは、光ファイバ21は、液滴操作システム40の電極アレイ20の基板42に組み込まれる。この基板はまた、個別電極44をシステム40の中央制御ユニット43と結びつける電気線を有する。
【0038】
図2は、第2の発明の実施形態に係る板状構造2’として構成される本体部2を備えたカートリッジ1の縦断面図を示す。このカートリッジ1は、多数のウェル5と、一体化した周辺リム9’によって本体部2に接触した作業フィルム10とを有する。カートリッジ1は、液滴操作システム40の電極アレイ20とほとんど接触している。
【0039】
このカートリッジ1はまた、カートリッジ1の作業フィルム10が電極アレイ20上に配置されるときに電極アレイ20を用いて液滴サンプルを操作するための作業フィルム10を有する。このカートリッジ1はまた、本体部2を有し、本体部2は好ましくは、実質的に平坦な下面4を有する。第2実施形態によれば、本体部2は、板状構造2’として構成される。本体部2は、上面3、下面4、及び試薬6又はサンプル6’を内部に保持するように構成された多数のウェル5を有する。第1実施形態のフレーム構造と同様に、本体部2の材料は好ましくは、液体に対して不浸透性を有し、ウェル5内に含まれる液体又はサンプルを吸収したり干渉したりすることのない不活性プラスティック材料からなる。本体部2の射出成形のためのフレーム構造2”と同様のプラスティック材料がまた、この実施形態の板状構造2’を生産するために好ましい。
【0040】
このカートリッジ1はまた、液体に対して不浸透性を有すると共にウェル5の上側をシールするように構成された柔軟に変形可能な上部構造7を有する。好ましくは、
図2に描かれているように、柔軟に変形可能な上部構造7は、板状構造2’に一体化された本体部2の柔軟な上部分として構成される。本体部2及び柔軟な上部分の射出成形のための材料は好ましくは、TPEである。あるいは、柔軟に変形可能な上部構造7は、板状構造2’の上面3に密封して取り付けられる柔軟なフォイルとして構成される。柔軟なフォイルは好ましくは、ゴム又は熱可塑性エラストマー(TPE)などのエラストマー材料膜から作られ、好ましくは溶接によって板状構造2’の上面3に密封して取り付けられる。
【0041】
このカートリッジ1はまた、液体に対して不浸透性を有すると共にウェル5の底側をシールするように構成される穿孔可能な底部構造8を有する。好ましくは、描かれているように、穿孔可能な底部構造8は、板状構造2’の下面4に密封して取り付けられた穿孔可能なフォイルとして構成される。この穿孔可能なフォイルは好ましくは、ゴム又は熱可塑性エラストマー(TPE)などのエラストマー材料膜から作られる。あるいは、穿孔可能な底部構造8は、板状構造2’に一体化される本体部2の穿孔可能な底部分として構成される(不図示)。この場合、本体部の材料は好ましくは、TPEである。
【0042】
このカートリッジ1はまた、本体部2,2”の下面4の下方に位置する作業フィルム10を有する。作業フィルム10は、液体に対して不浸透性を有すると共に疎水性上面11を有し、疎水性上面11には、液滴が電気湿潤技術によって移動されることとなる。
図1に関連して記載されるような作業フィルム10及び更なる誘電性層の全ての実施形態はまた、
図2に示されるカートリッジにおいて好ましい。
【0043】
このカートリッジ1はまた、本体部2,2’,2”の下面4の下方に位置し、作業フィルム10を本体部2,2’,2”に接続する周辺スペーサ9を有する。このカートリッジ1はまた、本体部2,2’,2”の下面4と作業フィルム10の疎水性上面11との間の隙間12を有する。この隙間12は、周辺スペーサ9によって規定される。ここでは、周辺スペーサ9は好ましくは、隙間12の領域を囲むと共に本体部2と一体的に形成される周辺リム9’として構成される。あるいは、
図1に示すように、周辺スペーサ9は、隙間12を囲むと共にここではフレーム構造2”として構成される本体部2の下面4に取り付けられる別個の周辺要素9”として構成される。描かれるように、作業フィルム10は好ましくは、板状構造2’の周辺リム9’に取り付けられる。
【0044】
好ましくは、必要に応じて大きく及び多数にすることができ、カートリッジ1は、隙間12の領域内に位置して板状構造2’と一体的に形成される中間スペーサ15を有する。これらの中間スペーサ15は好ましくは、周辺リム9’と同一高さを有し、好ましくは同一隙間寸法を規定する。
【0045】
このカートリッジ1はまた、穿孔可能な底部構造8の下方に位置すると共に試薬又はサンプル6,6’をウェル5から隙間12へ解放するために穿孔可能な底部構造8を穿孔するように構成された多数の穿孔要素13を有する。
図2に描かれたカートリッジの実施形態では、穿孔要素13は、隙間12の領域内で周辺リム9’に接近して位置する。穿孔要素13はここでは、周辺リム9’に及び/又は板状構造2’の本体部2の下面4に取り付けられる。好ましくは、穿孔要素13は、ウェル5又は吸入凹部の下方に位置し、液滴操作システム40の作動要素41によって作動されるときに少なくとも穿孔可能な底部構造8を穿孔するように構成される。作動要素41は好ましくは、案内経路45によって移動が案内される。
【0046】
好ましくは、カートリッジ1は、隙間12内の(ここでは点線で示されるのみである)滴23に光を導くため及び/又は隙間12内の滴23から離れて光を案内するための少なくとも1つの光ファイバ21を有する。
図2では、所謂上部読取光学システムは、光ファイバ21によって示されている。この光学システムを用い、光源(不図示)から発生する励起光は、サンプル材料を備えた滴23に直接的に導くことができる。サンプル材料が蛍光体を有する場合、この蛍光体は、次に光学上部読取システム及び該システムに接続される検出器によって検出される蛍光を発する。従って、
図2に示される実施形態の上部読取システムは、励起光をサンプルに送るように、またサンプルによって発せられた蛍光を受信して検出するように構成される。好ましくは、光ファイバ21は、カートリッジ1の本体部2に組み込まれる。
図1において既に示すように、基板42はまた、個別電極44をシステム40の中央制御ユニット43と結びつける電気線を有する。
【0047】
図3は、本体部2の高さ全体にわたって中央開口部14を備えた第3実施形態に係るフレーム構造カートリッジ1の縦断面図を示す。カートリッジ1は、別個の周辺要素9”として構成されるスペーサ9に接触した多数のウェル5と作業フィルム10とを有する。カートリッジ1は、液滴操作システム40の電極アレイ20にほとんど接触している。
【0048】
このカートリッジ1は、カートリッジ1の作業フィルム10が電極アレイ20上に配置されるときに電極アレイ20を用いて液滴サンプルを操作するための作業フィルム10を有する。このカートリッジ1はまた、本体部2を有し、本体部2は好ましくは、実質的に平坦な下面4を有する。第3実施形態によれば、本体部2は、本体部2の高さ全体にわたって延びる中央開口部14を有するフレーム構造2”として構成される。本体部2は、上面3、下面4、及び試薬6又はサンプル6’を内部に保持するように構成された多数のウェル5を有する。
【0049】
本体部2のフレーム構造2”の下面4は、完全に平坦ではない。本体部2は、下方へ延びる外側部分53を有する。別個の周辺要素9”の形をした完全に平坦なスペーサ9を有することに代えて、この実施形態は、本体部2の下面に従って下方に曲げられた別個の周辺要素9”を有する。
【0050】
基板42は、カートリッジ1のこの特有の下面に適合され、作業フィルム10が取り付けられるカートリッジ1の本体部2,2’,2”の下面又はスペーサ9の下面4の少なくとも一部が、電極44上において作業フィルム10を引っ張るために電極44の表面レベル48を超えて移動可能であるように、電極44の表面レベル48に対してオフセットした表面49を有する。
【0051】
好ましくは、本体部2の材料は、液体に対して不浸透性を有すると共にウェル5内に含まれる液体又はサンプルを吸収したり干渉したりすることのない不活性プラスティック材料からなる。本体部2の射出成形のための
図1のフレーム構造2”と同様のプラスティック材料がまた、この実施形態のフレーム構造2”を生産するために好ましい。
【0052】
このカートリッジ1はまた、液体に対して不浸透性を有すると共にウェル5の上側をシールするように構成された柔軟に変形可能な上部構造7を有する。好ましくは、描かれているように、柔軟に変形可能な上部構造7は、
図1の柔軟なフォイルに相当する柔軟なフォイルとして構成される。
【0053】
このカートリッジ1はまた、液体に対して不浸透性を有すると共にウェル5の底側をシールするように構成された穿孔可能な底部構造8を有する。好ましくは、描かれているように、穿孔可能な底部構造8は、穿孔可能なカバー層19として構成される。このカバー層19は、カバー層19が作業フィルム10と反対側において隙間12を閉じるようにフレーム構造2”の下面4に密封して取り付けられた穿孔可能なフォイルとして構成される。好ましくは、カバー層19の下面は、フレーム構造2”の下面4と実質的に同一平面である。
【0054】
好ましくは、カバー層19は、電導性を有し、少なくとも隙間12に向けられた表面において疎水性を有する。カバー層はまた、カバー層19の材料が電導性及び疎水性の材料、例えばPTFEからなるように選択することができる。電導性カバー層19の場合には、カバー層19に接続されると共に液滴操作システム40の接地電位源(ground potential source)に取付可能である電気接地接続(electrical ground connection)54を有するカートリッジ1が好ましい。
【0055】
このカートリッジ1はまた、本体部2,2”の下面4の下方に位置する作業フィルム10を有する。作業フィルム10は、液体に対して不浸透性を有すると共に疎水性上面11を有し、疎水性上面11には、液滴が電気湿潤技術によって移動されることとなる。
図1及び
図2に関連して記載されるような作業フィルム10及び更なる誘電性層の全ての実施形態はまた、
図3に描かれるカートリッジにおいて好ましい。
【0056】
このカートリッジ1はまた、本体部2,2’,2”の下面4の下方に位置し、作業フィルム10をカバー層19及び本体部2,2’,2”に接続する周辺スペーサ9を有する。このカートリッジ1はまた、カバー層19と作業フィルム10の疎水性上面11との間の隙間12を有する。この隙間12は、周辺スペーサ9によって規定される。ここでは、周辺スペーサ9は、(
図1と比べて)隙間12の領域を囲む別個の周辺要素9”として構成される。描かれるように、作業フィルム10は好ましくは、フレーム構造2”の別個の周辺要素9”に取り付けられる。
【0057】
好ましくは、必要に応じて大きく及び多数にすることができ、カートリッジ1は、隙間12の領域内に位置してカバー層19の下面及び/又は作業フィルム10の疎水性上面11に取り付けられる中間スペーサ15を有する。これらの中間スペーサ15は好ましくは、別個の周辺要素9”と同一高さを有し、好ましくは同一隙間寸法を規定する。
【0058】
このカートリッジ1はまた、ウェル5の下方又は吸入凹部の下方に位置すると共に試薬又はサンプル6,6’をウェル5又は吸入凹部から隙間12へ解放するためにカバー層19を穿孔するように構成された多数の穿孔要素13を有する。
図3に描かれるようなカートリッジの実施形態では、穿孔要素13は、
図1に示されるものと同様に位置する。好ましくは、穿孔要素13は、液滴操作システム40の作動要素41によって作動される。作動要素41は好ましくは、案内経路45によって移動が案内される。
【0059】
ここでは、フレーム構造2”の中央開口部14は、本体部2,2”の上面3から下面4への貫通穴として構成される。ここでは、カバー層19は、本体部2の実質的に平坦な下面4を形成する。
【0060】
好ましくは、基板42は、隙間12内の(ここでは点線で示されるのみである)滴23に光を導くため及び/又は隙間12内の滴23から離れて光を案内するための少なくとも1つの光ファイバ21を有する。加えて、あるいは代替的に、隙間12の反対側で光ファイバ21の入口/出口開口部に一致する場所においてカバー層19に窓22を設けることが好ましい。その結果、(
図1と比べて)底部読取及び/又は(
図2と比べて)上部読取が、
図3の第3実施形態によって可能である。好ましくは、光ファイバ21は、液滴操作システム40の電極アレイ20の基板42に組み込まれる。この基板はまた、個別電極44をシステム40の中央制御ユニット43と電気的に結びつける電気線を有する。
【0061】
図4は、
図3の第3実施形態に係るフレーム構造カートリッジ1の縦断面図を示す。カートリッジ1は、液滴操作システム40の電極アレイ20に接触している。カバー層19の形をした穿孔可能な底部構造は、1つのウェル5のために開口され、その内容物の一部が、作業フィルム10とカバー層19との間の隙間12に押される。
【0062】
図3の基板42と同様に、基板42はここでは、作業フィルム10が取り付けられるカートリッジ1の個別の周辺要素9”が電極44上において作業フィルム10をさらに引っ張るために電極44の表面レベル48を超えて移動可能であるように電極44の表面レベル48に対してオフセットした隣接表面47を有する。
【0063】
この液滴操作システム40の好ましい実施形態では、クランプ機構52は、カートリッジ1及び作業フィルム10を電極44の表面48に及び基板42の表面49に押す。
【0064】
図5は、別個の周辺スペーサ要素9”に接触した多数のウェル5と作業フィルム10とを備え、本体部2にわたって中央開口部14を備えた第4実施形態に係るフレーム構造カートリッジ1の縦断面図を示す。カートリッジ1は、液滴操作システム40の電極アレイ20に接触している。1つのウェル(吸入凹部25)の穿孔可能な底部構造8は、開口され、その内容物の一部が、作業フィルム10とここでは剛性カバー17として構成されるカバー層19との間の隙間12内に押される。この剛性カバーのための材料は好ましくは、デュポン製のポリエチレンテレフタラートに基づく透明で柔軟なポリエステルフォイルであるマイラー(登録商標)である。剛性カバー17は、液滴操作システム40の接地電位源に接続することができる導電層を備えた剛性カバー17を提供するために、インジウムスズ酸化物(ITO)からなる層を用いて下側にコーティングが施され得る。この
図5はまた、カートリッジ1と電極アレイ20とを有する液滴操作システム40を示す。
【0065】
このカートリッジ1は、カートリッジ1の作業フィルム10が電極アレイ20上に配置されるときに電極アレイ20を用いて液滴サンプル23を操作するための作業フィルム10を有する。このカートリッジ1はまた、本体部2を有し、本体部2は好ましくは、実質的に平坦な下面4を有し、下面4はここでは剛性カバー17によって作られる。第4実施形態によれば、本体部2は、本体部2の高さ全体にわたって延びる中央開口部14を有するフレーム構造2”として構成される。本体部2は、上面3、下面4、並びに試薬6又はサンプル6’を内部に保持するように構成される多数のウェル5及び吸入凹部25を有する。
【0066】
好ましくは、本体部2の材料は、液体に対して不浸透性を有すると共にウェル5内に含まれる液体又はサンプルを吸収したり干渉したりすることのない不活性プラスティック材料からなる。本体部2の射出成形のための
図1、
図3及び
図4のフレーム構造2”と同様のプラスティック材料がまた、この実施形態のフレーム構造2”を生産するために好ましい。
【0067】
このカートリッジ1はまた、液体に対して不浸透性を有すると共にウェル5の上側をシールするように構成された柔軟に変形可能な上部構造7を有する。好ましくは、描かれているように、柔軟に変形可能な上部構造7は、
図1、
図3及び
図4の柔軟なフォイルに相当する柔軟なフォイルとして構成される。
【0068】
このカートリッジ1はまた、液体に対して不浸透性を有すると共にウェル5及び吸入凹部25の底側をシールするように構成された穿孔可能な底部構造8を有する。好ましくは、描かれるように、穿孔可能な底部構造8は、本体部2の下面4に(例えば、溶接によって)密封して取り付けられた穿孔可能なフォイルとして構成される。この穿孔可能なフォイルは好ましくは、ゴム又は熱可塑性エラストマー(TPE)などのエラストマー材料膜から作られる。あるいは、穿孔可能な底部構造8は、(
図1と比べて)板状構造2’に一体化された本体部2の穿孔可能な底部分として構成される。この場合、本体部の材料は好ましくは、TPEである。
【0069】
穿孔要素13が穿孔可能な底部構造8を穿孔することを可能にするために、剛性カバー17は、カバー穴18を有し、カバー穴を通じて、穿孔要素13は、穿孔可能なフォイルに容易に到達する。好ましくは、作業フィルム10は、隙間12から液体が漏出することが予想されないように柔軟である。
図1から
図4に関連して記載されるように作業フィルム10及び更なる誘電性層の全ての実施形態はまた、
図5に示されるカートリッジにおいて好ましい。
【0070】
基板42は、カートリッジ1のこの平坦な下面に適合され、作業フィルム10が電極44上において引っ張られるように電極44の表面レベル48と同一平面である表面49を有する。電気絶縁フィルム、層又はカバー50は、電極44の表面48及び基板42の表面49に適用される。この電気絶縁フィルム、層又はカバー50は好ましくは、液滴操作システム40の電極44及び基板42を移動できないようにコーティングする誘電性層である。しかしながら、必要であるときに取り替えることができる取り外し可能な電気絶縁層又はカバー50として更なる誘電性層を設けることもまた好ましい。
【0071】
このカートリッジ1のスペーサ9,15及び穿孔要素13は、
図1のスペーサ9,15及び穿孔要素13に対応し、剛性カバー17と作業フィルム10の疎水性上面11との間の隙間12を規定する。好ましくは、穿孔要素13は、液滴操作システム40の作動要素41によって作動される。作動要素41は好ましくは、案内経路45によって移動が案内される。描かれるように、剛性カバー17は、フレーム構造2”と実質的に同一延長部(extension)を有し、ウェル5の下方に位置する多数の穴18を有する。穴18は、曲げられた穿孔要素13が、ウェル5のそれぞれの穿孔可能な底部構造8に隣接して穿孔することができるのに十分である大きさ及び形状を有する。
【0072】
別の実施形態では、カートリッジ1は、剛性カバー17とカバー層19(カバー層は穿孔可能な底部構造8として穿孔可能なフォイルに取って代わる)とを有する。剛性カバー17及びカバー層19は、剛性カバー17が作業フィルム10の反対側において隙間12を閉じ、剛性カバー17の下面がフレーム構造2”の下面と実質的に同一平面であるようにフレーム構造2”に取り付けられる。(
図5では示されていない)カバー層19は好ましくは、剛性カバー17と本体部2の下面4との間に配置される。
【0073】
好ましくは、作動要素41は、案内経路45内で滑り移動可能であると共に撹拌機構(agitation mechanism)46によって撹拌(agitate)されるプランジャーとして構成される。作動要素41を撹拌するための撹拌機構46は、ワックスポンプブラダー(wax pump bladder)、電磁駆動又はクランプ機構駆動レバー51の1つとして構成される。さらに、作動要素41を撹拌するための撹拌機構46は、クランプ機構駆動レバー51として構成され、クランプ機構は、手動で、液滴操作システム40の基板42及び電極20にカートリッジ1の本体部2,2’,2”を押すように構成されることが好ましい。あるいは、クランプ機構52は、モータ駆動される。
【0074】
図6は、非活動位置にある吸入装置26を備えた第3又は第4実施形態に係るフレーム状カートリッジ1の三次元上面図を示す。カートリッジ1の本体部2,2”は好ましくは、吸入凹部25と吸入装置26とを有し、吸入装置26が吸入凹部25内の活動位置に少なくとも部分的に配置可能である試料吸入口24を有する。この試料吸入口24は、口腔綿棒ヘッド55又は調査サンプルを有する他の固体物質を導入するように構成される。
【0075】
図6はまた、カートリッジの右側において本体部2のクロスバーにある試薬及び洗浄液などの他の液体を事前に堆積させるための異なる大きさの多数のウェル5を示す。本体部2の後部にある長手方向のバーに、事前に堆積されたオイルを吸収するように構成される非常に長いウェル5が示されている。オイルは、サンプル滴が隙間12に入る前に隙間12を充填するために使用することができる。通常は水和滴に含まれる不活性であるサンプルと混ざらないオイル(例えば、シリコンオイル)で隙間12を完全に充填することは任意である。
図6から見られるように、ウェル5の大きさは、特定の分析を実行するための実際の必要に応じて選択することができる。液体に対して不浸透性を有するフォイルとして構成される柔軟に変形可能な上部構造7は、ウェル5の上側をシールする。柔軟なフォイルは、例えばレーザ溶接によって、フレーム構造2”の上面3に密封して取り付けられる。
【0076】
本体部2の前部にある長手方向のバーに、(血液、唾液などのような)体液のサンプルを導入するための別の吸入凹部25’が示されている。この別の吸入凹部25’は好ましくは、液体に対して不浸透性を有するフォイルによって上側においてシールされるが、それはまた、医療注射器の針を用いて穿孔可能であり、穿孔可能な底部構造8が穿孔要素13を用いてカートリッジ1の底側から穿孔された後にサンプルをカートリッジ1の隙間12にもってくるためにピストンのような作動要素によって押されるために柔軟である。別の吸入凹部25’の上側をシールするフォイルのための材料は好ましくは、ゴムである。
【0077】
カートリッジの右側前方角部には、本体部2の下面4まで下方へ及ぶ経路内に位置して、好ましくは半透過性膜(不図示)と組み合わせられるフリット(frit)56が描かれている。このフリット56及び前記経路は、経路の底部を密封して閉じる穿孔可能な底部構造8が穿孔要素13を用いてカートリッジ1の底側から穿孔されるとすぐに隙間12のための排出口として機能する。
【0078】
多数の中間スペーサ15は、光学的に透明な剛性カバー17又はカバー層19を通じて見ることができる。ここで描かれた中間スペーサ15は全て等しい大きさ及び円形形状を有し、これらの中間スペーサ15は等しい距離において隙間12にわたって分配されているが、意図した滴23の電気湿潤移動が損なわれる場合、これらの中間スペーサ15の形状、大きさ及び分配は、必要に応じて選択することができる。
【0079】
図7は、非活動位置にある吸入装置26を備えた
図6の第3又は第4実施形態に係るフレーム状カートリッジ1の底面図を示す。作業フィルム10はここでは、周辺要素9”として構成されるスペーサ9が見えるように取り除かれている。周辺要素9”がカートリッジ1の外側境界まで延びる
図4及び
図5に示す断面図から逸脱すると、周辺要素9”はここでは、本体部2の下方延長部57によって縁取られる。(周辺要素9”に取り付けられる)作業フィルム10の下面と組み合わせた本体部2のこの下方延長部57は好ましくは、カートリッジ全体に平坦な下面を付与する。あるいは、本体部2の下方延長部57は、周辺要素9”と同一平面であり、作業フィルム10は、作業フィルム10に、さらに本体部2の下方延長部57に取り付けられる。
【0080】
周辺要素9”の一部として多くの穿孔要素13をここでは見ることができる。前記ウェル5の大きさに応じて、穿孔要素14の大きさ及び数を変更することができる。すなわち、オイル含有ウェルのために3つの穿孔要素13が描かれ(下方左側参照)、試薬を含む2つの最も大きいウェルのために2つの穿孔要素13が描かれ(上方右側参照)、試薬を含む小さいウェルのためにただ1つの穿孔要素13が描かれている(下方右側参照)。吸入凹部25下方の穿孔可能な底部構造8を穿孔するように構成された穿孔要素13は、本体部2の上側バーの左側に示されている。これらの穿孔要素13の示される数、大きさ及び形状は、ここでは例示的であるのみであり、実際の必要に応じて変更することができる。
【0081】
図6に関して既に述べたように、意図した滴23の電気湿潤移動が損なわれる場合、中間スペーサ15の形状、大きさ及び分配は、必要に応じて選択することができる。ここでは、
図6のものから明らかに逸脱する3つの例示的中間スペーサ15が示されている。
【0082】
図8A及び
図8Bは、第3又は第4実施形態に係るフレーム状カートリッジ1の試料吸入口24の詳細な三次元図を示す。
【0083】
図8Aは、活動位置にある部分的に挿入された吸入装置26を備えたフレーム状カートリッジの試料吸入口24の部分断面図を示す。吸入装置26は好ましくは、第1端部28と第2端部29とを有するシリンダチューブ27と、第1チューブ端部28に挿入可能であると共にシリンダチューブ27内において移動可能であるプランジャー30と、シリンダチューブ27の第2端部29を密封して閉じる密封フォイル31とを有する。シリンダチューブ27内部でプランジャー30と密封フォイル31との間の空間には、溶解緩衝液の事前堆積が提供される。フリット56はまた見ることができる。このフリット56は、口腔綿棒ヘッド55などのサンプル担体が細胞物質の溶解のために配置される吸入凹部25の部分(外側チャンバ)と溶解後に溶解物が押し込まれる吸入凹部25の部分(内側チャンバ)とを分離する。吸入装置26は明らかに、非活動位置(
図6及び
図7を参照)からカートリッジ1の吸入凹部25が位置する活動位置に移動される。フォイルとして構成されて液体に対して不浸透性を有する柔軟に変形可能な上部構造7は、吸入凹部25の上側をシールする。柔軟なフォイルは、例えばレーザ溶接によって、フレーム構造2”の上面3に密封して取り付けられる。
【0084】
図8Bは、フレーム状カートリッジ1の試料吸入口24と活動位置にある部分的に挿入された吸入装置26の部分断面図を示す。ここに描かれた状況は、以下の通りである。すなわち、
1. サンプルが口腔綿棒を用いて取られ、吸入凹部25が使用前の汚染から防止するシール58をはがした後に試料(付着するサンプルを備えた口腔綿棒ヘッド55)が吸入凹部25の外側チャンバに導入される(
図8A参照)。
2. 吸入装置26はここで、吸入凹部25内へ押される。シリンダチューブ27の外周は、吸入凹部25のシリンダ状外側チャンバ内で密封して滑る。
【0085】
カートリッジ1の隙間12にサンプルを導入する次のステップは以下の通りである。すなわち、
3. 吸入凹部25の外側チャンバ内の穿孔構造59がシリンダチューブ27の第2端部29を密封して閉じる密封フォイル31を穿孔するまで吸入装置26はさらに吸入凹部25内へ押される。
4. シリンダチューブ27内に元来含まれる溶解緩衝液は、吸入凹部25の外側チャンバに入り、吸入装置26は、吸入凹部25の外側チャンバと内側チャンバとの間にフリット56を通じて空気を押し出すために、吸入凹部25内へさらに押される。
5. 綿棒ヘッド55に付着する細胞物質の溶解が行われる。溶解中、温度は好ましくは、吸入凹部25において高められる。液滴操作システム40の基板42内(あるいは代替的にカートリッジ1内)のヒータは、好ましくは必要値まで吸入凹部25内部の温度を上げるために使用される。
6. 溶解後、吸入装置26のシリンダチューブ27は、吸入凹部25の外側チャンバ内へ完全に押される。これを行うとき、溶解物の大部分は、フリット56を通じて押され、吸入凹部25の内部チャンバに入る。
7. 必要に応じて、カートリッジの隙間12は、第1にオイルで充填される。吸入凹部25の内側チャンバ下方の穿孔可能な底部構造8は次に、プランジャー41を用いて穿孔可能な底部構造8に対して穿孔要素13を押すことによって穿孔される。
8. 吸入凹部25の内側チャンバの上部を密封して閉じる柔軟に変形可能な上部構造7は、プランジャー41を用いて内部に押され、吸入凹部25の内側チャンバの内部容積を減少させることによって溶解物の一部が隙間12に解放される。
【0086】
図9は、液滴操作システム40の電極配置又はプリント回路基板(PCB)の上面図を示す。システム40のこの特有の電極アレイ20は、第3又は第4実施形態に係るフレーム状カートリッジ1を受容するために構成される。従って、中央開口部14を備えたカートリッジ1の形状は、ここでは長い破線で示されている。ウェル5及び吸入凹部25の形状は、短い破線で示されている。
【0087】
この電極アレイ20は、特に、DNA断片の抽出及びPCR増幅、遺伝子型決定のためのハイブリダイゼーション実験及び光検出のため、細胞物質の溶解に合うように構成される。電極アレイの角部にある4つの位置合わせマークは、アレイの位置合わせを容易にする。
【0088】
(必要に応じて)左側から、隙間12全体が、シリコン(Si)オイルで満たされる。次に(右上参照)、吸入凹部25から(ビーズ(beads)を有する又は有しない)溶解物が隙間12に入る。隙間12への入口において直接、そこでは対応するウェル5の穿孔可能な底部構造8が穿孔され、好ましくは第1の大型電極が第2の大型電極を伴って位置づけられる。何れの場合においても第2の大型電極は、個別電極44の第1の列が配置される切欠きを有する。
【0089】
これらの2つの大型電極は、下方から穿孔可能な底部構造8を穿孔して上部から柔軟に変形可能な上部構造7を押圧した後にそれぞれのウェル5又は吸入凹部25から液体の一部が堆積される領域にマークをつける。この液体部分から、0.1から5μlまでの標準容積を有する単一小滴が分離される。(
図9の上部から底部まで)吸入凹部25に隣接するウェルは、純粋洗液、主混合B、主混合A、ハイブリダイゼーション緩衝液、ハイブリダイゼーション洗浄液1、ハイブリダイゼーション洗浄液2及びハイブリダイゼーションのためのビーズに割り当てられる。
【0090】
溶解物及び純粋洗浄液の滴は、これらの滴が混合されて洗浄される洗浄ゾーンに電気湿潤によって移動され、磁気ビーズ及び付着した非重要サンプル部分は、非常に大型の電極によって供給される第1洗浄ゾーンに移動される。洗浄ゾーン及び隣接混合ゾーンでは、主混合部分A及び/又はBがサンプル滴に加えることができる。次に、滴は、サンプル滴に含まれる核酸がそれ自体周知である技術に従って増幅されるポリメラーゼ連鎖反応(PCR)ゾーンに移動される。PCRゾーンは、核酸のストランドをアニールして分離するための異なる温度(例えば、35度及び95度)を有する少なくとも2つのヒータゾーンを有する。
【0091】
PCRに続いて、増幅核酸を有する単一の十分な滴は、好ましくは描かれるような電極の特有の形状及び配置によって特徴付けられる分割ゾーンにおいて2つの小さい滴に分割される。中央希釈ゾーンでは、これらの2つのサンプル滴の両方が、ハイブリダイゼーション緩衝液を用いて個別に希釈され、これらの2つの分割されたそれぞれのサンプル滴から最大で8つの同一の滴が生産される。
【0092】
ハイブリダイゼーション地点1−4及び9−12又は5−8及び13−16において、8つのサンプル滴の2倍が、それ自体周知である技術に従ってハイブリダイゼーションを受ける。ハイブリダイゼーションに続いて、追加された混成されていない材料が、完全に洗い流されて(非常に大型の電極によってまた供給される)近くの第2の廃棄ゾーンに捨てられる。
【0093】
16のサンプル滴はそれぞれ次に、検出ゾーンに(また電気湿潤を用いて)個別に移動され、そこでは(底部読取、上部読取、又は両方の混合あるいは組み合わせを使用して)混成されたサンプルが光学的に分析される。
【0094】
カートリッジ1の隙間12にまだ存在するサンプル滴のサンプルの分析に続いて、サンプルは、第1の廃棄ゾーンに捨てられ、個別電極44の大きい列によって設けられる「電気湿潤経路」は、水酸化ナトリウム溶液(NAOH)を用いて、任意で特別な洗浄液を用いて、洗ってきれいにされる。
【0095】
全ての実験及び測定が完了したとき、カートリッジ1は(サンプル及びサンプル内の廃棄物と共に)安全に廃棄され、その結果、検査技師は誰もその内容物によって危険にさらされることはない。その後、次のカートリッジ1が、電極アレイ20に押され、次の実験を行うことができる。
【0096】
図9では(図面の上部及び底部参照)、多数の接触点が見られる。個別電気線は、各電極をこれらの接触点の1つと接触させる。加えて、システム40の基板42に位置するヒータはまた、これらの接触点の一部と接続される。接触点は全て、例えばヒータ、プランジャー41など及び要求される電極の電位の全ての必要な活性化(activation)を制御する中央制御ユニット43に接続される。電極アレイ20のそれぞれの側にはまた、中央制御ユニット43の接地電位源と接触させるための別個の接触点が設けられている。
【0097】
好ましくは、液滴操作システム40は、電極アレイ20を備えた基板42と、電極アレイ43の個別電極44の選択を制御するため且つ電気湿潤によって液滴23を操作する個別電圧パルスを電極44に供給するための中央制御ユニット43とを有する。好ましいシステム40は、電極44の上部に本発明に係るカートリッジ1の作業フィルム10を受容するように構成される。
【0098】
システム40は、多数のオペレータが、該オペレータがもってくるカートリッジ1を用いて作業する独立型で固定したユニットであり得る。システム40は従って、多数の基板42と多数の電極アレイ20とを有し、その結果、多数のカートリッジ1は、同時に及び/又は平行して作業することができる。基板42、電極アレイ20及びカートリッジ1の数は、1、又は、例えば1と100の間のあらゆる数、あるいはそれ以上であってもよい。この数は、例えば、中央制御ユニット43の作業能力によって制限される。あるいは、システム40は、単一カートリッジ1のみを有して単一カートリッジを用いて作業することができる手持ちサイズのものとして実行することができる。あらゆる当業者は、本発明の要旨の範囲内でまさに言及した2つの極端の間に位置している中間溶液をまた作用させて作業することを理解するであろう。
【0099】
「電極アレイ」、「電極配置」及び「プリント回路基板(PCB)」の用語は、この特許出願では同義語として使用される。
【0100】
当業者に合理的であるように見えるこの特許出願に開示されるカートリッジ1の異なる実施形態の特徴のあらゆる組合せは、本発明の要旨と範囲に含まれる。
【0101】
参照符号がそれぞれの場合に特に説明されていないとしても、参照符号は本発明のカートリッジ1及びシステム40の同様の要素に言及するものである。