(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ネットワークを介してサーバコンピュータと通信可能に構成され、物理シミュレーションの計算及び該計算に基づく描画を実行する物理エンジンを組み込み可能な情報通信端末によって実行され、該情報通信端末においてゲームを実現するゲームプログラムであって、
前記ゲームプログラムは、前記情報通信端末に、
位置情報を含むユーザ情報を取得して、該ユーザ情報を前記サーバコンピュータに送信する手段、
前記ユーザ情報の送信に応答して前記サーバコンピュータから送信されるイベント情報(該イベント情報は、画像オブジェクト情報及び該画像オブジェクト情報に関連付けられたリンク情報を含む画像オブジェクトデータセット、及び該画像オブジェクトデータセットに対応するオブジェクトの表示に関するパラメータセットを含む)を受信する手段、
前記イベント情報に基づいて、前記物理エンジンによって前記オブジェクトの挙動がシミュレートされるように、画面内の所定の位置に前記オブジェクトを表示する手段、
前記オブジェクトが選択された場合に、該オブジェクトに関連付けられたリンク情報に従った動作を実行する手段、
として機能させるためのゲームプログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、インターネット広告においては、いかに訴求力のあるコンテンツ(バナー広告)をユーザに提供できるかが重要である。しかしながら、従来のインターネット広告方法はいずれも、広告事業者等によって予め定められた画像オブジェクトを予め定められた表示形態に従ってユーザに提供しているに過ぎず、訴求力のある広告という観点では必ずしも十分とはいえなかった。つまり、従来のバナーは、例えばアニメーション技術を採り入れ、一見すると訴求力を高めたものであっても、Webページにアクセスし、そのバナーを観るいずれのユーザにも、常に同じ挙動で表現される画像オブジェクトが提供されるに過ぎなかった。
【0007】
より具体的には、携帯型の情報通信端末を所持するユーザはそれぞれ、現実空間での行動範囲や行動パターンが異なり、また、使用状況も異なっている。しかしながら、従来のバナーは、予め定められたデータを用いて作成されていたため、ユーザが置かれた状況をバナーの表現形態に反映させることができなかった。
【0008】
そこで、本発明は、さらなる訴求力のあるバナーをユーザに提供することにより、費用対効果の高いインターネット広告技術を提供することを目的とする。
【0009】
より具体的には、本発明の一つの目的は、情報通信端末を所持するユーザが置かれた状況に応じて、バナーの表現形態を変化させることにより、現実空間におけるユーザと仮想空間とを結び付け、バナーの訴求力をより高めることができるインターネット広告技術を提供することにある。
【0010】
また、本発明の他の目的はユーザが特別の場所(例えばスポーツ会場やコンサート会場)にいる場合に、表示されるバナーの挙動を普段とは異なったものにして、ユーザの興味を惹き付けることができるインターネット広告技術を提供することになる。
【0011】
本発明の他の技術的特徴、目的、及び作用効果乃至は利点は、添付した図面を参照して説明される以下の実施形態により明らかにされる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決する本発明は、情報通信端末から送信されるユーザ情報を受信する手段と、前記受信したユーザ情報に基づいて、イベントデータベースを参照して所定の画像オブジェクトデータセットを特定するとともに、前記特定した画像オブジェクトデータセットに対応するオブジェクトの表示に関するパラメータを生成することによって、前記特定した画像オブジェクトデータセット及び前記生成したパラメータを含むイベント情報を生成する手段と、前記生成したイベント情報に基づいて前記画像オブジェクトデータセットに対応するオブジェクトが前記情報通信端末の画面に表示されるように、該イベント情報を前記情報通信端末に送信する手段とを備えたサーバコンピュータである。ここで、該オブジェクトはパラメータに従って物理的挙動がシミュレートされるように表示される。
【0013】
即ち、ある観点に従う本発明は、ネットワークを介して情報通信端末と通信可能に構成されたサーバコンピュータであって、画像オブジェクト情報及び該画像オブジェクト情報に関連付けられたリンク情報を含む画像オブジェクトデータセットを所定のイベントごとに記憶するイベントデータベースと、前記情報通信端末から送信されるユーザ情報を受信する手段と、前記受信したユーザ情報に基づいて、前記イベントデータベースを参照して所定の画像オブジェクトデータセットを特定するとともに、前記特定した画像オブジェクトデータセットにおける画像オブジェクト情報に対応するオブジェクトの表示に関するパラメータセットを生成することによって、前記特定した画像オブジェクトデータセット及び前記生成したパラメータセットを含むイベント情報を生成する手段と、前記生成したイベント情報に基づいて前記画像オブジェクトデータセットにおける画像オブジェクト情報に対応するオブジェクトが前記情報通信端末の画面に表示されるように、該イベント情報を前記情報通信端末に送信する手段と、を備えたサーバコンピュータである。
【0014】
ここで、前記ユーザ情報は、前記情報通信端末が取得した位置情報を含む。また、前記生成する手段は、前記位置情報に基づいて前記パラメータセットを生成し得る。
【0015】
また、前記サーバコンピュータは、前記位置情報に基づいて実空間における気象情報を取得する手段をさらに備え得る。そして、前記生成する手段は、前記取得した気象情報に基づいて、前記
オブジェクトの実空間における物理的挙動をシミュレーションするためのパラメータセットを生成し得る。
【0016】
また、前記生成したパラメータセットは、天気、風速、風向、気温及び湿度のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0017】
さらに、前記イベントデータベースは、前記画像オブジェクト情報に対応するオブジェクトの属性を記憶し得る。
【0018】
また、別の観点に従う本発明は、ネットワークを介して情報通信端末と通信可能に構成されたサーバコンピュータを制御する方法であって、前記情報通信端末から送信されるユーザ情報を受信することと、前記受信したユーザ情報に基づいて、画像オブジェクト情報及び該画像オブジェクト情報に関連付けられたリンク情報を含む画像オブジェクトデータセットを所定のイベントごとに記憶するイベントデータベースを参照して、画像オブジェクトデータセットを特定し、前記特定した画像オブジェクトデータセットに対応するオブジェクトの表示に関するパラメータセットを生成することによって、前記特定した画像オブジェクトデータセット及び前記生成したパラメータセットを含むイベント情報を生成することと、前記生成したイベント情報に基づく前記画像オブジェクトデータセットに対応する
オブジェクトが前記情報通信端末の画面に表示されるように、該イベント情報を前記情報通信端末に送信することと、を含むサーバコンピュータの制御方法である。
【0019】
さらに、別の観点に従う本発明は、ネットワークを介して情報通信端末と通信可能に構成されたサーバコンピュータによって実行されるプログラムであって、前記プログラムは、前記サーバコンピュータに、前記情報通信端末から送信されるユーザ情報を受信する手段、前記受信したユーザ情報に基づいて、画像オブジェクト
情報及び該画像オブジェクト情報に関連付けられたリンク情報を含む画像オブジェクトデータセットをイベントごとに記憶するイベントデータベースを参照して、画像オブジェクトデータセットを特定し、前記特定した画像オブジェクトデータセットに対応するオブジェクトの表示に関するパラメータセットを生成することによって、前記特定した画像オブジェクトデータセット及び前記生成したパラメータセットを含むイベント情報を生成する手段、前記生成したイベント情報に基づく前記画像オブジェクトデータセットに対応するオブジェク
トが前記情報通信端末の画面に表示されるように、該イベント情報を前記情報通信端末に送信する手段、として機能させるためのプログラムである。
【0020】
さらにまた、別の観点に従う本発明は、少なくともプロセッサ及びメモリを含んで構成されたプロセッサボードと、前記プロセッサボードに接続され、ネットワークを介して情報通信端末と通信可能に構成された通信インターフェースと、前記プロセッサボードに接続され、画像オブジェクト情報及び該画像オブジェクト情報に関連付けられたリンク情報を含む画像オブジェクトデータセットをイベントごとに管理するイベントデータベースを記憶する2次記憶装置と、を備えるコンピュータシステムであって、前記プロセッサボードは、前記通信インターフェースを介して前記情報通信端末から受信したユーザ情報に基づいて、前記2次記憶装置上のイベントデータベースを参照して、画像オブジェクトデータセットを特定し、前記特定した画像オブジェクトデータセットに対応するオブジェクトの表示に関するパラメータセットを生成することによって、前記特定した画像オブジェクトデータセット及び前記生成したパラメータセットを含むイベント情報を生成し、前記生成したイベント情報に基づく前記画像オブジェクトデータセットに対応するオブジェクトが前記情報通信端末の画面に表示されるように、前記通信インターフェースを介して該イベント情報を前記情報通信端末に送信する、コンピュータシステムである。
【0021】
さらにまた、別の観点に従う本発明は、ネットワークを介してサーバコンピュータと通信可能に構成され、物理シミュレーションの計算及び該計算に基づく描画を実行する物理エンジンを組み込み可能な情報通信端末によって実行され、該情報通信端末においてゲームを実現するゲームプログラムであって、前記ゲームプログラムは、前記情報通信端末に、位置情報を含むユーザ情報を取得して、該ユーザ情報を前記サーバコンピュータに送信する手段、前記ユーザ情報の送信に応答して前記サーバコンピュータから送信されるイベント情報(該イベント情報は、画像オブジェクト情報及び該画像オブジェクト情報に関連付けられたリンク情報を含む画像オブジェクトデータセット、及び該画像オブジェクトデータセットに対応するオブジェクトの表示に関するパラメータセットを含む)を受信する手段、前記イベント情報に基づいて、前記物理エンジンによって前記オブジェクトの挙動がシミュレートされるように、画面内の所定の位置に前
記オブジェクトを表示する手段、前
記オブジェクトが選択された場合に、
該オブジェクトに関連付けられたリンク情報に従った動作を実行する手段、として機能させるためのゲームプログラムである。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、情報通信端末を所持するユーザが置かれた状況に応じて、表示されるバナーの表現形態を変化させることができるようになる。従って、実空間におけるユーザと仮想空間とを結び付け、バナーの訴求力をより高めることができ、費用対効果の高いインターネット広告を実現できるようになる。
【0023】
また、ユーザが特別の場所(例えばスポーツ会場やコンサート会場)にいる場合に、表示されるバナーの挙動を普段とは異なったものにすることができ、ユーザの興味を惹き付けることができるようになる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0026】
図1は、本発明の一実施形態に係るコンピュータシステムを説明するブロックダイアグラムである。同図に示すように、本実施形態のコンピュータシステム100は、通信ネットワーク110を介して相互に通信可能に接続された、ゲームサーバ120と、情報通信端末130とを含んで構成されるクライアント/サーバモデルのシステムである。
【0027】
通信ネットワーク110は、本例では、携帯電話機やスマートフォン等に対するキャリアネットワーク112と、IPベースのコンピュータネットワーク114とを含む。ここでは、コンピュータネットワーク114は、相互に接続されたIPネットワークによって構築されたインターネット("the Internet")を含む広い概念で用いられている。また、コンピュータネットワーク114は、図示されていない無線基地局(例えばWiFi)によって構築される無線ネットワークを含んでも良い。キャリアネットワーク112とIPネットワーク114とは、例えば、ゲートウェイ116等を介して接続されるが、これに限られるものではない。
【0028】
ゲームサーバ120は、プロセッサ及びメモリを含むプロセッサボードを中心に構成されるコンピューティングデバイス(サーバコンピュータ)である。ゲームサーバ120は、2次記憶装置としての大容量の補助記憶装置122を備える。補助記憶装置122は、ゲームサーバ120の一部として構成されても良いし、別体の外部記憶装置として構成されても良い。本実施形態では、補助記憶装置122上にデータベース乃至はテーブルが構築される。ゲームサーバ120は、情報通信端末130から送信されるさまざまな要求を受信し、該要求に応じた処理結果を情報通信端末130に送信する。
【0029】
コンピュータシステム100はまた、他のサーバコンピュータ、例えば、ウェザーサーバ140等を含むことができる。ウェザーサーバ140は、各地の観測点における気象情報をリアルタイムに集約した気象情報データベースを管理する。気象情報は、例えば、天気、風速、風向、気温及び湿度の少なくとも1つを含むが、これらに限られるものではない。ウェザーサーバ140は、例えばゲームサーバ120のような外部ノードからのある地点における気象情報の取得要求に応答して、気象情報データベースを参照し、対応する気象情報を提供する。
【0030】
なお、図示はされていないが、コンピュータネットワーク114には、例えば、アフィリエイト・サービス・プロバイダ等のサーバコンピュータが接続されている。このようなサーバコンピュータは、例えば、URI参照先のWebサイトとして機能する。
【0031】
情報通信端末130は、典型的には、ユーザが所有する携帯型のコンピューティングデバイスであり、例えば、携帯電話機やPDA、スマートフォン、タブレットコンピュータ、その他のインテリジェントデバイスが該当するが、これらに限られるものではない。本実施形態では、情報通信端末130は、現実空間における自身の位置情報を取得するための機能(例えばGPS機能)を内蔵する。情報通信端末130上で実行されるアプリケーションプログラムは、GPS機能を用いて、自身の位置情報をリアルタイムに取得することができる。位置情報は、例えば、経度及び緯度並びに高度を含むが、これらに限られるものではない。別の例として、位置情報は、情報通信端末130の現実空間の「位置」を示すものであれば良く、例えば、市区町村といった行政区画や、地理的なメッシュマップ(例えば4Km四方のメッシュ)に基づくものであっても良い。
【0032】
図2は、本発明の一実施形態に係るゲームサーバの概略的なハードウェア構成を示すブロックダイアグラムである。同図に示すように、ゲームサーバ120を構成するコンピューティングデバイスは、典型的には、1又は2以上のプロセッサモジュール1201、チップセット1202、メモリモジュール1203、ストレージデバイス1204、I/Oコントローラ1205、各種のペリフェラルインターフェース1206を含むが、これらに限られるものではない。
【0033】
プロセッサモジュール1201は、例えば、プロセッサコア、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ及び/又はこれらの組み合わせを含むが、これらに限られるものではない。ここでは、「プロセッサコア」という用語は、メインプロセッサを意味するプロセッサやCPU、MPU等と同義のものとして扱われる。プロセッサモジュールは、1次又はそれ以上のレベルのキャッシュ機構を含んでも良い。
【0034】
チップセット1202は、プロセッサモジュール1201、メモリモジュール1203、ストレージデバイス1204及びI/Oコントローラ1205等を接続するバスとのブリッジや、コンピューティングデバイスを構成するために必要な他のコンポーネントを集積した回路からなる。チップセット1202は、例えば、プロセッサモジュール1201によって制御される。
【0035】
メモリモジュール1203は、典型的には、揮発性メモリ(例えばRAM)、不揮発性メモリ(例えばROMやフラッシュメモリ等)及び/又はこれらの組み合わせからなる1次記憶装置である。メモリモジュール1203は、典型的には、デバイスドライバ、オペレーティングシステム(OS)プログラム、1又は2以上のアプリケーションプログラム及びプログラムデータ等の全部又は一部を保持し、プロセッサコアの利用に供される。本実施形態では、アプリケーションプログラムは、情報通信端末130上で実行されるゲームプログラムによって実現される位置情報を用いたゲームを遂行するためのゲーム制御プログラムを含む。プログラムデータは、該ゲームを遂行するために必要なデータ、例えば、シナリオデータやキャラクタデータ、ジオメトリデータ等を含む。
図3は、本発明の一実施形態に係るゲームサーバのメモリモジュールの記憶内容の一例を説明するための概念図である。
【0036】
ストレージデバイス1204は、典型的には、ハードディスクドライブ(HDD)や光学式ディスクドライブ、ソリッドステートデバイス(SSD)等からなる。ストレージデバイスは、プロセッサモジュールの2次記憶装置として機能し、OS、アプリケーションプログラム、プログラムデータ及び各種のデータベースを記憶する。これらのプログラム及びデータの全部又は一部は、後述する外部記憶装置1207に記憶されても良い。
【0037】
図4A及び4Bは、本発明の一実施形態に係るコンピュータシステムにおけるゲームサーバのデータベースの一例を説明するための図である。即ち、ゲームサーバ120のデータベースは、例えば、ユーザ情報テーブル(
図4(a))及びイベント情報テーブル(同
図4(b))を含むとともに、イベント決定テーブル(
図4B)を含む。ユーザ情報テーブルは、ユーザIDに従ってゲームに参加するユーザの情報を管理するテーブルであり、例えば、名前、ステータス、レベル、経験、及び所持アイテム等のフィールドを含んで構成される。また、イベント情報テーブルは、イベントIDに従ってユーザに提供すべき画像オブジェクトを管理するテーブルであり、例えば、画像データ、リンク情報、イベント開始時刻、及びイベント終了時刻等のフィールドを含んで構成される。画像データは、例えば、画像オブジェクトへのURLやファイルパスであっても良い。リンク情報は、該画像オブジェクトに関連付けられたURI参照(例えばURL)やファイルパスである。本例では、リンク情報は、イベントタイプであるものとする。つまり、後述するように、イベントタイプに応じてリンク先が関連付けられる。
【0038】
一方、
図4Bに示すイベント決定テーブルは、例えばユーザ情報に従ってユーザに提供すべきイベント情報を決定するためのテーブルである。一例として、ユーザのレベルに応じてイベントIDが関連付けられる。具体的には、レベル1〜3はイベントID=1、レベル4〜6はイベントID=2というように、レベルに応じてイベント情報が関連付けられる。イベント決定テーブルは、例えば、ユーザの経験に応じてイベントIDが関連付けられても良い。別の例として、GPSによる位置情報に基づくエリアや場所に応じてイベントIDが関連付けられても良い。さらに別の例として、位置情報に基づいて取得される気象情報に応じてイベントIDが関連付けられても良い。
【0039】
また、図示はされていないが、ゲームサーバ120は、画像オブジェクトに対応するオブジェクトの物理的属性に関するテーブルをデータベース内に記憶する。
【0040】
図3に戻り、I/Oコントローラ1205は、各種のペリフェラルインターフェース1206(例えば、出力インターフェース1206a、I/Oインターフェース1206b及び通信インターフェース1206c等)との間の通信を効率的に制御する回路である。出力インターフェース1206aは、例えば、グラフィックボード及びサウンドボード等を含み、ディスプレイ及びスピーカ等の外部出力デバイスの動作を制御する。I/Oインターフェース1206bは、例えば、シリアルコントローラ又はパラレルコントローラを含み、各種の入力デバイスやその他のペリフェラルデバイス等の動作を制御する。I/Oインターフェース1206bは、例えば、PCI、USBインターフェース、IEEE1394インターフェース、Thunderboltインターフェース、ファイバチャネル等を含むが、これらに限られるものではない。通信インターフェース1206cは、ネットワークを介して他のコンピューティングデバイス等のノードとの通信を可能にする回路である。通信インターフェースは、例えば、イーサネット(登録商標)回路を含む。ネットワーク通信は、有線又は無線のいずれであっても良い。
【0041】
ゲームサーバ120は、例えばI/Oインターフェース1206bを介して接続される外部記憶装置1207を含むことができる。例えば、外部記憶装置1207は、ファイバチャネルやiSCSIプロトコルベースでSANに接続される記憶装置であり、例えば、コントローラ(図示せず)を含んで構成される。外部記憶装置1207は、ストレージデバイス1205とともに、プロセッサモジュール1201の2次記憶装置(補助記憶装置122)として機能する。
【0042】
なお、「コンピューティングデバイス」は、ここでは、ハードウェアそのものを指すものとして用いているが、ハードウェアとソフトウェアとが協働して動作する仮想マシンとしても見ることもできる。仮想マシンは、典型的には、ハードウェアとOSとの組み合わせによって実現される。
【0043】
図5は、本発明の一実施形態に係る情報通信端末の概略的なハードウェア構成を示すブロックダイアグラムである。同図に示すように、本実施形態の情報通信端末130は、例えば、データ通信ブロック131とコンピューティングブロック132とを含んで構成されるが、これに限られるものではない。
【0044】
データ通信ブロック131は、典型的には、通信制御部1311、RFインターフェース1312、RFアンテナ1313、GPSインターフェース1314及びGPSアンテナ1415、通話部1316を含んで構成される。また、図示はされていないが、データ通信ブロックは、無線ネットワーク通信(例えばWiFi(登録商標))を可能にするためのコンポーネントを含んでも良い。
【0045】
通信制御部1311は、呼やプロトコルの制御及び監視を行う回路である。本例では、通信制御部1311は、ベースバンド処理部1311aを含んで構成される。ベースバンド処理部1311aは、変調前又は復調後のベースバンド信号を処理する回路である。RFインターフェース1312は、ベースバンド信号をRF信号に変調し又はRFアンテナ1313で受信したRF信号をベースバンド信号に復調する送受信回路である。GPSインターフェース1314はGPSアンテナ1315で受信したGPS信号をベースバンド信号に復調する回路である。情報通信端末130は、GPS信号に対応するデジタル信号を後述するシステムモジュール1321が処理することにより、位置情報を取得することができる。本実施形態では、後述するシステムモジュール1321は、取得した位置情報をゲームサーバ120に送信し、該ゲームサーバ120から送信される挙動パラメータセットに基づいて、画面に表示される画像オブジェクト(バナー)の物理的挙動を計算し、その挙動が再現されるように表示を制御する。通話部1316は、例えば、スピーカ及びマイクロフォンを含んで構成される。
【0046】
コンピューティングブロック132は、典型的には、システムモジュール1321、メモリモジュール1322、ユーザインターフェース部1323、センサー部1324を含んで構成されるが、これらに限られるものではない。例えば、コンピューティングブロック132は、画像を撮像するためのカメラ部を含んでも良い。なお、以下の説明からも明らかなように、コンピューティングブロック132は、コンピューティング機能を実現するという意味において、本明細書で用いるコンピューティングデバイスと同義である。
【0047】
システムモジュール1311は、プロセッサを含み、情報通信端末130を統括的に制御する。プロセッサは、シングルコアでもよいしマルチコアでもよい。プロセッサは、図示しない複数次のデータキャッシュを含んでよい。システムモジュール1311はまた、ユーザインターフェース部1323の画面表示を制御する画像処理プロセッサ(例えばGPUやVDP等)や音源を制御するサウンドプロセッサを含んでも良い。
【0048】
プロセッサは、典型的には、メモリモジュール1322上に展開されたアプリケーション(例えばゲームプログラム)を実行し、情報通信端末130に各種の機能を実現させる。言い換えれば、システムモジュール1322は、プロセッサの制御の下、ゲームプログラムを実行することにより、他のハードウェアユニット/コンポーネントと協働して、情報通信端末133においてゲームを実現する。ゲームプログラムは、例えば、プロセッサの制御の下で、OSを介して実行される。
【0049】
メモリモジュール1322は、典型的には、揮発性メモリ(例えばDDRやSDRAM等)及び/又は書き換え可能な不揮発性メモリ(例えばマスクROMやフラッシュメモリ等)で構成されるが、これらに限られない。ある例では、不揮発性メモリは、マスクROMを含まず、その全てがフラッシュメモリで構成されてもよい。また、メモリモジュールは、外部記憶媒体(例えばSDメモリカード)にアクセスするための外部メディアユニットを含んでも良い。メモリモジュール1322は、典型的には、デバイスドライバ、OSプログラム、システムデータ、1又は2以上のアプリケーションプログラム、アプリケーションデータ及びユーザデータ等を保持し、プロセッサの利用に供される。
【0050】
アプリケーションプログラムの一例は、例えば、Webブラウザプログラムである。Webブラウザは、ページ記述言語を解釈・実行し、ユーザインターフェース部1323のタッチスクリーン1323a上に表示するための各種のエンジンを含む。エンジンの一例は、例えば、ブラウザエンジン及びレンダリングエンジンを含む。Webブラウザは、既知のものを利用することができる。ページ記述言語の一例として、HTML5等が知られる。
【0051】
アプリケーションプログラムは、情報通信端末130の出荷時に予めメモリモジュールに記憶されても良いし、上述のデータ通信モジュールを用いて、コンピュータネットワーク114上の所定のサーバコンピュータからダウンロードされることでメモリモジュールに記憶されても良い。
【0052】
本実施形態では、別のアプリケーションプログラムとして、位置情報を用いたゲームプログラムがメモリモジュールに記憶される。
図6は、本発明の一実施形態に係る情報端末のメモリモジュールに記憶されるプログラム及びデータの一例を示す図である。ゲームプログラム等は、上述のような情報通信端末130に、ゲーム装置としての機能を実現させるプログラムコードを含んでいる。その機能の一部はゲームプログラムではなくOSによって実現されても良いし、ハードウェア或いはファームウェアによって実現されても良い。
【0053】
また、本実施形態では、ゲームプログラムは、物理シミュレートエンジン(物理エンジン)を含んで構成される。物理エンジンは、所定の物理パラメータに基づいて、仮想空間におけるオブジェクトの物理的な挙動をシミュレート(演算)するエンジンである。物理エンジンは、ゲームプログラムの一部として予め又はプラグイン形式で組み込まれても良い。また、物理エンジンは、それ自体が独立したアプリケーションプログラムであっても良く、例えば、APIを介してゲームプログラムと連動するように構成されても良い。
【0054】
ユーザインターフェース部1323は、典型的には、タッチスクリーン1323a及び操作ボタン1323b並びにオーディオ出力ユニット1323cを含む。タッチスクリーン1323aは、文字や画像を表示するためのディスプレイを有するディスプレイデバイス及び該画面のサイズに略一致するように形成された透過性のタッチセンサを含む。タッチスクリーン1323aは、システムモジュール1321の制御の下、ディスプレイに様々な画像等を表示した画面をユーザに提供し、ユーザによるインタラクティブなタッチ操作を受け付けることができる。
【0055】
ディスプレイデバイスは、システムモジュールからのビデオ信号に基づいて、画像(例えば、静止画、動画、映像等)をディスプレイ上に表示する。ディスプレイは、例えば、TFTタイプの液晶ディスプレイや有機ELディスプレイを採用することができる、これらに限られるものではない。また、ディスプレイは2D表示に対応するものでも良いし、3D表示に対応するものでも良い。
【0056】
タッチセンサは、ユーザによるタッチ操作に応じた操作信号を出力する。ユーザのタッチ操作は、ユーザの指によりなされても良いし、スタイラス等の補助具によりなされても良い。タッチセンサは、例えば、静電容量タイプのものを採用することができるが、これに限られるものではない。タッチセンサから出力された操作信号は、システムモジュールに入力される。システムモジュールは、アプリケーションプログラムの実行において、タッチセンサからの操作信号を検出すると、ユーザ操作として、これに応じた処理を実行する。
【0057】
例えば、システムモジュール1321は、タッチセンサからの操作信号に基づいて、ディスプレイ上の座標情報を算出し、ゲーム画像及び時間情報と相まって、操作アクションを決定する。操作アクションは、典型的には、タップ(シングルタップ及びマルチタップ)、ドラッグ及びフリック並びに複数の指によるマルチタッチを含む。
【0058】
操作ボタン1323bは、例えば、タッチスクリーンによるユーザ操作に代え、又はその操作を補完する。
【0059】
オーディオ出力ユニット1323cは、オーディオ出力デバイスの一例であり、ユーザの操作に合わせてサウンドプロセッサによって生成されたオーディオ信号に基づいて、音(例えば、音声、音楽、効果音等)を発生させる。
【0060】
センサ部1324は、例えば、加速度を検出する加速度センサや電子コンパス(地磁気センサー)を含む。加速度センサは、検出した加速度に応じた信号を出力する。システムモジュールは、加速度センサから出力される加速度信号に基づいて、情報通信端末の傾きや、振動、衝撃に応じた情報を得ることができる。加速度センサは、例えば、MEMS加速度センサであるが、これに限られない。電子コンパスは、情報通信端末の方位を検出するためのセンサーである。本実施形態では、加速度センサにより検出された傾きに基づいて、システムモジュールは、画面に表示されるオブジェクト(バナー)の該画面に対する向きを制御する。
【0061】
図7は、本発明の一実施形態に係るコンピュータシステムにおける画像オブジェクトの表示処理を概略的に説明するためのシーケンス図である。本例では、ゲームサーバ120による管理の下、ユーザは、情報通信端末130上でゲームアプリケーションによるゲームを行う。
【0062】
即ち、情報通信端末130は、プロセッサの制御の下、所定のゲームプログラムを実行することにより、ユーザに所定のゲームを提供する。ゲームの種類は、画面表示がなされるものであれば、特に限定されない。ゲームの一例としては、リアルタイムのシューティングゲームやゲームシナリオに基づくロールプレイングゲーム(RPG)、とりわけパズル形式やクイズ形式のRPG等が挙げられる。他の例としては、情報通信端末130を所持するユーザの現実空間における移動量を、仮想ゲーム空間における仮想ポイントに変換するゲームがある。情報通信端末130は、ユーザの操作に対してインタラクティブにゲーム画面(ゲーム画像)を提供しながら、ゲームのシナリオやステージを展開させる。同図に示すように、情報通信端末130は、ゲーム中、例えば、ユーザが仮想ゲーム空間における特定のエリアに入ったり、又は特定のステージへ到達したりした場合、該ゲームにおけるイベントに関する情報(イベント情報)があるか否かをゲームサーバ120に問い合わせる(S701A)。即ち、情報通信端末130は、例えば
図8に示すような、ユーザ情報及び位置情報を含む問い合わせ要求をゲームサーバ120に送信する。
【0063】
図7に戻り、ゲームサーバ120は、情報通信端末130から問い合わせ要求を受信すると(S701B)、該問い合わせ要求に含まれるユーザ情報及び又は位置情報に基づいてデータベースを参照し、所定のイベントIDに従う画像オブジェクトデータセットを特定する(S702B)。具体的には、ゲームサーバ120は、例えば、ユーザ情報テーブルを用いて該ユーザのレベルを特定し、さらに、イベント決定テーブルを用いてイベントIDを特定することで、画像オブジェクトデータセットを特定する(
図4A及び4B参照)。画像オブジェクトデータセットは、例えば、情報通信端末130の画面に表示されるべきオブジェクトに対応する画像オブジェクト情報及びこれに関連付けられたリンク情報(例えばURLやファイルパス)を含む。画像オブジェクトとは、例えば、広告や告知等のコンテンツを含むバナー等である。画像オブジェクトは、提供されるゲームのステージやシーンに応じて適宜定義される。画像オブジェクト情報とは、画像オブジェクトを表現する画像データであっても良いし、該画像データを示すファイルパス等であっても良い。また、画像オブジェクト情報に関連付けられたリンク情報は、例えば、イベントのタイプに応じて定義されたファイルパス等であっても良い。つまり、イベントタイプを指定することで、異なるファイルパス等が指定されるようにしても良い。
【0064】
続いて、ゲームサーバ120は、問い合わせを行った情報通信端末130が置かれる現実空間における状況に基づく挙動パラメータセットを生成する(S703B)。挙動パラメータセットは、表現される該オブジェクトの現実空間における物理的挙動をシミュレーションするためのパラメータセットである。挙動パラメータセットは、例えば、気象情報及び該オブジェクトの物理的属性を含む。気象情報は、例えば、天気、風速、風向、気温及び湿度等の少なくとも1つを含むが、これらに限られるものではない。ゲームサーバ120は、例えば、問い合わせ要求に含まれる位置情報に基づいて外部のサーバ(例えばウェザーサーバ140)に気象情報を問い合わせ、該サーバから該位置情報が示す場所の気象情報を取得しても良い。オブジェクトの物理的属性は、例えば、表現される該オブジェクトが示す素材が持つ剛性、伸縮性、力の減衰度及び素材の厚さ等を含むが、これらに限られるものではない。表現されるオブジェクトは、例えば布製の旗である。
【0065】
さらに、ゲームサーバ120は、特定したイベントデータセット及び挙動パラメータセットに基づいてイベント情報を生成し(S704B)、これを情報通信端末130に送信する(S705B)。イベント情報は、例えば、ページ記述言語の一部として構成される。
図9は、本発明の一実施形態に係るコンピュータシステムにおけるゲームサーバによって生成されるイベント情報を示す図である。同図に示すように、イベント情報は、例えば、イベントID、イベントバナー画像、イベントタイプ、開始日時、終了日時、天気、風速、風向、素材の剛性、及び素材の厚さを含む。
【0066】
図7に再び戻り、情報通信端末130は、ゲームサーバ120からイベント情報を受信すると(S702A)、該イベント情報を解釈し、該イベント情報に対応するコンテンツを含む画像オブジェクトがゲーム画面に表示されるように制御する(S703A)。この場合、情報通信端末130は、物理エンジンを用いて、イベント情報に含まれる挙動パラメータセットに基づくオブジェクトの物理的挙動を計算し、該オブジェクトの物理的挙動が仮想空間においてシミュレーションされるように表示を制御する。例えば、風速といった気象情報に基づいてバナーの挙動がシミュレートされる場合、ユーザが現に居る場所の風速が強ければ、ゲーム画面中のバナーは大きくはためきながら表示されることになる。即ち、情報通信端末130の画面には、物理的挙動がシミュレートされたオブジェクトが表示されることになる。このような表示は、オブジェクトのより自然な挙動を再現するので、ユーザのバナーへの注目度を高めることが期待される。ユーザは、ゲーム画面中のバナーをタップすることにより、バナーに関連付けられた別の画面に移動することができる。
【0067】
なお、ゲームサーバ120は、問い合わせ要求に基づいてデータベースを参照した結果、ユーザに提供すべきイベントがないと判断する場合、NULLのイベント情報を生成し、情報通信端末130に送信しても良い。この場合には、情報通信端末130は、イベント情報の表示処理を行わないため、ゲーム画面にはイベントに関するコンテンツが表示されないことになる。
【0068】
次に、情報通信端末130における動作の詳細を
図10乃至17を用いて説明する。即ち、
図10及び
図11は、本発明の一実施形態に係るコンピュータシステムにおける情報通信端末におけるコンテンツ表示処理を説明するためのフローチャートであり、また、
図12乃至17は、情報端末装置のディスプレイに表示されたゲーム画面のスナップショットの一例である。
【0069】
同図に示すように、ユーザは、例えば、ゲームアプリケーションを起動するために、情報通信端末130の図示しない画面に表示されたゲームアイコンをタップする。情報通信端末130は、これを受けて、プロセッサの制御の下、ゲームプログラムの実行を開始し、例えば
図12に示すようなタイトル画面を表示するように制御する。情報通信端末130は、ゲームプログラムの実行中、ユーザに対してイベント情報を提供可能か否かを監視する(S1001)。本例では、情報通信端末130は、ユーザがゲーム空間における特定のエリア選択画面に移動したか否かを監視し、ユーザが特定のエリア選択画面に移動したと判断した場合、ユーザに対してイベント情報を提供可能であると判断する。
【0070】
例えば、
図12に示したタイトル画面のスタートアイコン201には、ユーザに対してイベント情報を提供するための特定のエリア選択画面が関連付けられている。従って、ユーザがタイトル画面のスタートアイコン201をタップすると、情報通信端末130は、まず、GPS機能から位置情報を取得し(S1002)、ユーザ情報及び取得した位置情報を含む問い合わせ要求をゲームサーバ120に送信する(S1003)。
【0071】
問い合わせ要求を受信したゲームサーバ120は、上述したように、ユーザ情報及び位置情報に基づいてイベント情報を生成し、これを情報通信端末130に送信する。これにより、情報通信端末130は、ゲームサーバ120からイベント情報を受信する(S1004)。例えば、イベント情報は、ユーザの位置情報に基づいて取得された気象情報に基づく挙動パラメータセットを含む。
【0072】
情報通信端末130は、ゲームサーバ120からイベント情報を受信すると、ユーザに提供すべきイベントがあるか否かを判断する(S1005)。即ち、イベント情報がNULLである場合、提供すべきイベントはないと判断される(S1005のNo)。この場合には、情報通信端末130は、ゲーム画面にイベント情報に関する画像オブジェクトの表示処理を行わないことになる。一方、情報通信端末130は、提供すべきイベントがあると判断する場合(S1004のYes)、例えば
図13に示すようなエリア選択画面を表示するとともに、イベントに関する画像オブジェクト202の表示処理を行う(S1006)。
【0073】
画像オブジェクト202の表示処理においては、情報通信端末130は、物理エンジンを用いて、イベント情報に含まれる挙動パラメータセットに基づく画像オブジェクト202に対応するオブジェクトの物理的挙動を計算し、該オブジェクトの物理的挙動が仮想空間においてシミュレーションされるように表示を制御する。ここでは、風速に基づいてバナーの挙動がシミュレートされる様子を示しており、バナーがたなびく状態で表示されている。
【0074】
また、ユーザが現に居る場所の風速が強ければ、
図14に示すように、ゲーム画面中のバナーは大きくはためく状態で表示されることになる。一方、ユーザが現に居る場所の風速が弱ければ、
図15に示すように、ゲーム画面中のバナーはしおれた状態で表示されることになる。なお、同図に示すようにしおれた状態のバナーは、そこに示された文字等の判読ができなくなる。従って、ゲームプログラムは、ユーザがバナーの端をドラッグすることで、バナーを拡げることができるという操作を受け付けるよう、構成されても良い。これにより、見え難いものを見てみたいというユーザ心理から、バナーの注目度を上げることができる。
【0075】
ユーザは、ゲーム画面中のこのようなバナーをタップすることにより、バナーに関連付けられた別の画面に移動することができる。即ち、
図11に示すように、ゲーム画面中のバナーをユーザがタップすると(S1101)、情報通信端末130は、ゲームにおける移動先を決定するため、バナーに関連付けられたイベントタイプを判別する(S1102)。例えば、イベントタイプがゲームにおける特別なダンジョンの告知を示す場合、情報通信端末130は、例えば
図16に示すようなダンジョン選択画面を表示するように制御する(S1103)。また、イベントタイプがゲームにおける抽選の告知を示す場合、例えば
図17に示すような抽選画面を表示するように制御する(S1104)。このように、バナーにはリンク情報が関連付けられているので、ゲームサーバ120は、ユーザからのイベントの問い合わせに対して、バナーを用いて、ユーザを特定のイベントに誘導することができるようになる。
【0076】
なお、情報通信端末130は、イベントの問い合わせを行うとともに、先に画像コンテンツを含めない状態でエリア選択画面を表示するように制御し、後からイベント情報を受信してコンテンツをエリア選択画面に追加表示するように制御しても良い。
【0077】
以上の通り、本実施形態によれば、情報通信端末130を所持するユーザがいる状況に応じて、表示されるバナーの表現形態を変化させることができるようになる。従って、実空間におけるユーザと仮想空間とを結び付け、バナーの訴求力をより高めることができ、費用対効果の高いインターネット広告を実現できるようになる。
【0078】
[その他の実施形態]
情報通信端末130で実行されるゲームプログラムは、物理エンジンと協働して、以下に示す処理をギア情報通信端末130に実現させるように構成されても良い。
【0079】
例えば、情報通信端末130は、画面に表示された画像オブジェクトに対するユーザの長押し操作を受け付けることで、仮想空間においてオブジェクトが押されるような挙動を表現するようにしても良い。
【0080】
また、情報通信端末130は、イベント情報によりイベントの終了時刻を取得し、該終了時刻をもって画像オブジェクトを画面から消滅させるようにしても良い。
【0081】
また、情報通信端末130は、重力方向に対する情報通信端末130の傾きに応じて、画像オブジェクトの向きが変化するようにしても良い。より具体的には、情報通信端末130のゲーム画面は方向が固定され、傾きによっても画面が90度回転しないように設定される一方、画像オブジェクトの向きは情報通信端末130の傾きに応じて回転するように制御しても良い。なお、情報通信端末130の傾きは、例えば、加速度センサに基づく加速度信号により算出される。
【0082】
また、イベント情報は、例えば、ユーザがいる特別の地域や場所に基づいて特定されるようにしても良い。例えば、ユーザが、スポーツ会場やコンサート会場にいる場合に、特定のコンテンツを含む画像オブジェクトを選択し、その挙動を普段とは異なるものとなるようにしても良い。例えば、布製の旗の代わりに、懸架された木の看板とし、それに応じた物理的挙動を表現するようにしてもよい。これにより、画像オブジェクトは、ユーザの興味を惹き付けることができるようになる。
【0083】
また、上記実施形態では、ユーザがいる場所の気象情報を用いたが、例えば、ゲーム空間における仮想的な気象条件に基づいて挙動パラメータセットを生成するようにしても良い。例えば、仮想ゲーム空間が台風である場合、その台風に応じた挙動パラメータセットを生成するようにしても良い。
【0084】
上記各実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を上記実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな形態で実施することができる。