(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6074332
(24)【登録日】2017年1月13日
(45)【発行日】2017年2月1日
(54)【発明の名称】コンピュータ・電子辞書・スマートホンキーボードの日本語文字配列
(51)【国際特許分類】
G06F 3/02 20060101AFI20170123BHJP
G06F 3/023 20060101ALI20170123BHJP
H03M 11/08 20060101ALI20170123BHJP
【FI】
G06F3/02 310D
G06F3/023 310K
【請求項の数】1
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2013-146415(P2013-146415)
(22)【出願日】2013年7月12日
(65)【公開番号】特開2015-18481(P2015-18481A)
(43)【公開日】2015年1月29日
【審査請求日】2015年7月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】513177819
【氏名又は名称】ペク、ヒョン−チョン
(74)【代理人】
【識別番号】100104721
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 俊明
(72)【発明者】
【氏名】ペク、ヒョン−チョン
【審査官】
酒井 優一
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−293498(JP,A)
【文献】
特開平08−137594(JP,A)
【文献】
特開平09−325842(JP,A)
【文献】
特開平11−039078(JP,A)
【文献】
特開2002−207557(JP,A)
【文献】
特開平06−187077(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/02
G06F 3/023
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
日本語キーボードにおいて、世界共通語として使われる英語と互換して使うことができるように、アルファベットの配列の26個の文字キーに文字を配列するが、上端Qに「か」を、Wに「が」を、Eに「さ」を、Rに「ざ」を、Tに「た」を、Yに「だ」を、Uに「やゃ」を、Iに「あぁ」を、Oに「いぃ」を、Pに「うぅ」を配置し、中央段Aに「な」を、Sに「は」を、Dに「ば」を、Fに「ぱ」を、Gに「ま」を、Hに「ら」を、Jに「ゆゅ」を、Kに「えぇ」を、Lに「おぉ」を配置し、下段Zに「ヴ」を、Xに「―」を、Cに「っ」を、Vに「ん」を、Bに「を」を、Nに「わゎ」を、Mに「よょ」を配置し、単位文章の終わりに使う記号であるピリオド「。」を「.」に配置することを特徴とする日本語のキーボード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンピュータ・電子辞書・スマートホンキーボードの日本語文字配列に関するもので、従来の日本語文字配列より文字を認知しやすく、使用が便利で、日本人及び外国人の文章作成効率が顕著に向上する新しい日本語文字配列に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のコンピュータ・電子辞書・スマートホンキーボードの日本語文字配列は、
第一、文章の作成に使われる全体文字の数が多く、世界共通語として使われるアルファベット文字中心の26個の文字キーで構成されたキーボードに文字を全部配列することができなく、現在配列された文字は50音図を中心にした55字で、文字キー26個より文字の数が多くて、文字キー以外の数字キー、記号キーまで配列されて、5段構成図で覚えている配列と異なって散らばって配列されているため、文字を覚えて使用することが困難であり、それによって、タイピング速度が遅くて、文章の作成効率が低下するという問題点がある。
【0003】
第二、上記の日本語文字の配列と使用上の問題点から、アルファベットを利用しているが、付随的な機能であるアルファベットの組合方法を学んでからこそ使うことができるため、非常に不便である。
【0004】
第三、多数の一般人が使っている電子辞書及びスマートホンは、文字配列を覚えにくく、使用が不便なコンピュータキーボード配列を使っていて、文章の作成効率が低下するという問題点がある。
【0005】
第四、外国人はコンピュータを利用した日本語文章の作成において、日本語を外国語として学ぶ基本的な困難があり、上記第一、二の困難が加重されて日本語の文章を作成できないという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上述した問題点を解決するために創出されたもので、
1.コンピュータキーボードにおける日本語文字配列の新しい方法を考案して適用した配列で、従来の日本語文字配列やアルファベットを引用した組み合わせ方法より、文字を認知しやすく、使用が簡便で、文章の作成効率が顕著に向上する文字配列を提供することを目的とする。
2.多数の一般人が使う日本語電子辞書及びスマートホンの文字配列を使いやすくして文章作成効率を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達するために、
本発明は日本語文字全体を日本語文字が有する5段規則の50音図を基準にして、系列別に区分した文字段と文字行の全体文字構成図を作成した後、言語分析によって、日本語キーボードで世界共通語として使われる英語と互換して使うように、アルファベット文字配列の26個の文字キーに文字を配列するが、上端Qに「か」を、Wに「が」を、Eに「さ」を、Rに「ざ」を、Tに「た」を、Yに「だ」を、Uに「やゃ」を、Iに「あぁ」を、Oに「いぃ」を、Pに「うぅ」を配置し、中央段Aに「な」を、Sに「は」を、Dに「ば」を、Fに「ぱ」を、Gに「ま」を、Hに「ら」を、Jに「ゆゅ」を、Kに「えぇ」を、Lに「おぉ」を配置し、下段Zに「ヴ」を、Xに「―」を、Cに「っ」を、Vに「ん」を、Bに「を」を、Nに「わゎ」を、Mに「よょ」を配置し、単位文章の終わりに使う記号であるピリオド「。」を「.」に配置することを特徴とする日本語のキーボードを提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によるコンピュータキーボードにおける新しい日本語文字配列の効果を説明すれば次の通りである。
【0009】
第一、コンピュータキーボードにおける日本語文字配列の新しい方法を考案して適用した配列で、従来の日本語文字配列やアルファベットを利用した組み合わせ方法より、文字を認知しやすく、タイピングが簡便で、且つ文章の作成が迅速で、効率が顕著に向上するキーボードである。
【0010】
第二、コンピュータキーボードを熟知しない一般人が使う電子辞書及びスマートホンの文字配列を容易にして、文章作成効率を向上させるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】コンピュータ・電子辞書・スマートホンキーボードにおける日本語文字配列図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
言語分析:キーボードに配列される日本語文字について検討して見る。
【0013】
初めて日本語を学ぶ際には清音50音図から学ぶ。50音図以外の文字の5音図は別途に学んで、50音図と清音以外の文字の連結ができなくて、文字全体に対する認知が不十分である。全体文字に対する構成が一目瞭然に把握されて、認知及び使用が容易になるように、カタカナ・平仮名の清音・濁音・半濁音・拗音などの全体文字を50音図を基準にして、系列別に区分した文字段と文字行の構成図を作成すれば次の通りである。
【0014】
カタカナ・平仮名の清音・濁音・半濁音・拗音などの全体文字構成図
(上部:カタカナ、下部:平仮名)
【表1】
【0015】
キーボードにおける日本語文字配列・使用原則
1.世界共通語として使われる英語と互換して使うことができるように、アルファベットの配列の26個の文字キーに配列する。
2.日本語文字を上記の26個の文字キーに配列するためには、文字数を減らさなければならない。
3.日本語文字の5段(5音)規則を利用して、キーボードで文字の組合で使うために、日本語文字を子音と母音に指定し、子音と母音を組み合わせる方法を用いる。
【0016】
文字構成の分析:上記全体文字構成図を説明すれば、
1.母音で拗音を有する「あやわ」行があり、母音の拗音「ぁゃゎ」行がある。
2.規則的な5段を構成する「かがさざただなはばぱまら」文字行がある。
3.不規則的な1字構成の「ん」と「わ」行の「を」及び5段以外の文字「っ」「―」「ヴ」の文字がある。
4.「わ」行の「ゐ」「ゑ」は古語で使われておらず、使用率の低い「か」行の「ヵ」「ヶ」がある。
【0017】
キーボードにおける日本語配列文字区分
上記文字構成の分析によって、26個の文字キーに配列するための日本語文字の区分は以下の通りである。
【0018】
1.母音で拗音を有する「あ」行の「あいうえお」と「や」行の「やゆよ」と「わ」行の「わ」の9字がある。
1−1.上記母音の拗音「ぁぃぅぇぉ」「ゃゅょ」「ゎ」9字がある。
2.規則的な5段を構成する文字行の最初段文字「かがさざただなはばぱまら」行の60字がある。
3.1字構成の「ん」と「わ」行の「を」及び5段以外の文字「っ」「―」「ヴ」の5字がある。
4.「わ」行の「ゐゑ」は古語で使われておらず、使用率の低い「か」行の「ヵ」「ヶ」2字がある。
【0019】
文字配列
1.母音で拗音を有する「あいうえお」「やゆよ」「わ」を右側に配列する。
1−1.母音上部に同一系列の拗音「ぁぃぅぇぉ」「ゃゅょ」「ゎ」を配列する。
2.規則的な5段を構成する「かがさざただなはばぱまら」文字行の60字を全部配列することができないので、文字行の最初段の文字「かがさざただなはばぱまら」12字を子音として左側に配列し、上記文字行の最初行「あ行」の文字「あいうえお」を母音とし、文字の組合によって組み合わせた文字を入力する。
2−1.上記子音と母音の名称は日本語の言語的規定による子音と母音ではなくて、キーボードに配列して文字を組み合わせて使うための名称である。
3.1字構成の「ん」と「わ」行の「を」及び5段以外の文字「っ」「―」「ヴ」を下端に配列する。
4.「わ」行の「ゐゑ」は古語で使われておらず、「か」行の「ヵ」「ヶ」は使用率が低いので、キーボードに配列しないで、必要の時に文字表を利用して使う。
5.単位文章を終える時文章記号ピリオド「。」を「.」に配列する。
【0020】
本発明を添付された図面を参照して説明すれば次の通りである。
【0021】
図1に示すように、上端Qに「か」を、Wに「が」を、Eに「さ」を、Rに「ざ」を、Tに「た」を、Yに「だ」を、Uに「やゃ」を、Iに「あぁ」を、Oに「いぃ」を、Pに「うぅ」を配置し、中央段Aに「な」を、Sに「は」を、Dに「ば」を、Fに「ぱ」を、Gに「ま」を、Hに「ら」を、Jに「ゆゅ」を、Kに「えぇ」を、Lに「おぉ」を配置し、下段Zに「ヴ」を、Xに「―」を、Cに「っ」を、Vに「ん」を、Bに「を」を、Nに「わゎ」を、Mに「よょ」を配置し、単位文章の終わりに使う記号であるピリオド「。」を「.」に配置する。
【0022】
文字のタイピング方法:上記のように配列された文字のタイピング方法を説明すれば次の通りである。
【0023】
1.母音で拗音を有する「あいうえお」「やゆよ」「わ」は単独文字で直接入力する。
1−1.母音の上部に配列された同一系列の拗音「ぁぃぅぇぉ」「ゃゅょ」「ゎ」はシフトキーと上記母音「あいうえお」「やゆよ」「わ」を組み合わせて単独文字で直接入力する。
2.下端配列の「ヴ」「―」「ん」「っ」「を」を単独文字で直接入力する。
3.規則的な5段を構成する子音行文字60字は文字の組み合わせに使う。
3−1.文字行の最初段文字「かがさざただなはばぱまら」12字を子音とし、最初行の文字「あいうえお」を母音として、上記子音キーを押してから上記母音キーを押せば全体文字構成図の組み合わせた文字を入力する。
3−1−1.「か」行の入力において、「か」の文字を押して「か」の文字が現われた状態で母音「あいうえお」を押せば「かきくけこ」に入力される。
3−1−1−1.上記「か」行の入力事項を詳しく説明すれば、「か」の文字を押して「か」の文字が現われた状態で、「あ」の文字を押せば「か」が入力され、「か」の文字を押して「か」の文字が現われた状態で、「い」の文字を押せば「き」が入力され、「か」の文字を押して「か」の文字が現われた状態で、「う」の文字を押せば「く」が入力され、「か」の文字を押して「か」の文字が現われた状態で、「え」の文字を押せば「け」が入力され、「か」の文字を押して「か」の文字が現われた状態で、「お」の文字を押せば「こ」が入力される。
3−1−2.順次に配列された「さざただなはばぱまら」行の全体文字構成図の組み合わせた文字入力方法は上記の通りである。
3−2.より早くタイピングするために、使用率の高い文字行の最初段文字「かがさざただなはばぱまら」の場合、その後に文字組合母音として使われる「あいうえお」ではない配列された他の文字が来る時、上記文字を単独文字で直接入力する。
3−2−1.文字の組合に使われる子音「かがさざただなはばぱまら」行の各段において、配列された最初段の「あ」段文字が下端「い・う・え・お」文字より使用率が高い。
3−2−2.平仮名の入力時、上記3−1の方法で「はいらあがあなあ」と入力するが、より早くタイピングするために、上記3−2の方法で「ひらがな」と入力することができ、2種類の入力方法を兼用する。
4.単位文章の終わりに記号「.」に配列されたピリオド「。」が入力される。