特許第6074334号(P6074334)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6074334-水質試料無人採取装置及び採取方法 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6074334
(24)【登録日】2017年1月13日
(45)【発行日】2017年2月1日
(54)【発明の名称】水質試料無人採取装置及び採取方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 1/10 20060101AFI20170123BHJP
【FI】
   G01N1/10 N
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-151867(P2013-151867)
(22)【出願日】2013年7月22日
(65)【公開番号】特開2014-32188(P2014-32188A)
(43)【公開日】2014年2月20日
【審査請求日】2013年7月22日
【審判番号】不服2015-10359(P2015-10359/J1)
【審判請求日】2015年6月3日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0084616
(32)【優先日】2012年8月1日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】506081530
【氏名又は名称】コリア インスティチュート オブ ジオサイエンス アンド ミネラル リソースズ
(74)【代理人】
【識別番号】100110559
【弁理士】
【氏名又は名称】友野 英三
(72)【発明者】
【氏名】キム ジョンチャン
(72)【発明者】
【氏名】ソン キソン
(72)【発明者】
【氏名】チェ ギタク
【合議体】
【審判長】 三崎 仁
【審判官】 小川 亮
【審判官】 藤田 年彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−63347(JP,A)
【文献】 実開昭60−4938(JP,U)
【文献】 特開昭57−179642(JP,A)
【文献】 特開平4−216434(JP,A)
【文献】 特開2005−265568(JP,A)
【文献】 特開2001−133451(JP,A)
【文献】 特開2000−131310(JP,A)
【文献】 特開平10−227799(JP,A)
【文献】 特開2003−54607(JP,A)
【文献】 特開平6−24494(JP,A)
【文献】 特開昭59−203941(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC G01N 1/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象試料が移動するパイプ、前記測定対象試料を揚水するモータ、前記測定対象試料を前記パイプに移動させるために制御する制御バルブを具備した取水部と、
最下部の両側に突起が形成されているハウジングと、
試料注入針及び試料排出針が挿入される側面の両端がゴムで形成されており、前記ハウジングに形成された前記突起に接触するように積層方向を垂直方向として積層され、前記測定対象試料を貯蔵する複数の試料容器と、
前記測定対象試料を前記試料容器に投入するための、前記取水部から前記測定対象試料が移動する試料供給配管と、前記試料供給配管から前記測定対象試料が注入され前記試料容器の側面の一端の前記ゴムに隣接する試料注入口と、前記試料注入口の前記試料供給配管側の端に形成され、一部が前記試料容器の側面の一端の前記ゴムに挿入される前記試料注入針と、前記試料注入口と前記試料供給配管の間にあって前記試料容器に前記測定対象試料の供給及び遮断を調節するバルブとを含む試料投入部と、
前記測定対象試料が、前記試料容器の予め定められた高さまで満たしているか否かを感知する第1のセンサと、
前記試料容器内に気泡を感知する第2のセンサと、
前記第2のセンサにより、前記気泡が感知されると、前記測定対象試料を排出する、前記測定対象試料が前記試料容器から排出され前記試料容器の側面の他端の前記ゴムに隣接する試料排出口と、前記測定対象試料が前記試料容器から前記試料排出口を介して排出される試料排出配管と、前記試料排出口の前記試料排出配管側の端に形成され、一部が前記試料容器の側面の他端の前記ゴムに挿入される前記試料排出針とを含む試料排出部と、
前記第1のセンサにより前記測定対象試料が、前記試料容器の予め定められた高さまで満たしていることを感知されると、前記試料注入針の前記試料容器側面の一端の前記ゴムから離脱と、前記試料容器に前記測定対象試料の供給及び遮断を調節する前記バルブの閉弁と、前記ハウジングに形成された前記突起の固定力の解除とを制御する制御部と、
前記制御部により、前記試料注入針の前記試料容器側面の一端の前記ゴムから離脱を行うことができる駆動部と、
前記測定対象試料が満たされている前記試料容器が、前記ハウジングから移動され、0〜10℃の温度で貯蔵されるための貯蔵部と、
を含むことを特徴とする水質試料無人自動採取装置。
【請求項2】
前記貯蔵部は、別の制御手段により、温度が調節されることを特徴とする請求項1に記載の水質試料無人自動採取装置。
【請求項3】
請求項1に記載の水質試料無人自動採取装置を用いて、水質試料を無人で採取する方法において、
(a)前記取水部から移動された前記測定対象試料を貯蔵する複数の前記試料容器を前記ハウジングに形成された前記突起によって積層方向を垂直方向として積層する段階と、
(b)前記ハウジングの前記突起と接触する前記試料容器の側面の一端の前記ゴムに、前記試料注入針を装着する段階と、
(c)前記制御部により、前記試料容器に前記測定対象試料の供給及び遮断を調節する前記バルブを開弁して、前記測定対象試料を前記試料容器に投入する段階と、
(d)前記測定対象試料が、前記試料容器の予め定められた高さまで満たしているか否かを感知する第1のセンサにより、前記試料容器内の状態を感知する段階と、
(e)前記測定対象試料が、前記試料容器の予め定められた高さまで満たした場合、前記第2のセンサにより前記試料容器内に前記気泡がないことを感知すると、前記制御部により、前記試料容器に前記測定対象試料の供給及び遮断を調節する前記バルブを閉弁して前記試料注入針を離脱してから(f)の段階に進むことを選択し、前記第2のセンサにより前記試料容器内に前記気泡があることを感知すると、前記制御部により、前記試料排出部を介して前記測定対象試料が排出されて(b)の段階に戻ることを選択する段階と、
(f)前記制御部により、前記ハウジングの前記突起の固定力を解除して、前記試料容器が前記貯蔵部に移動されて、0〜10℃の温度で貯蔵されるようにする段階と、
を含むことを特徴とする水質試料無人自動採取方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水質を無人、自動で測定する水質試料無人採取装置及び方法に関し、より詳しくは、定期的に水質を検査又は測定する必要のある試料の水質を、無人、自動で採取することにより、試料測定の便利性及び効率性を向上した水質試料無人採取装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、上下水処理場、ごみ埋立地の浸出水、家畜埋没地浸出水、及び放射性廃棄物埋立場地下水などは、水質環境に大きい影響を及ぼすため、定期的な測定又は検査により管理する必要がある。
【0003】
また、湧出水(鉱泉水、泉)、及び飲用として利用される地下水も、利用者の健康に影響を及ぼすことがあるので、食用として適合であるか否かを、定期的な測定又は検査により管理する必要がある。
【0004】
従来の水質測定方式は、測定者が一々に対象地を訪問しなければならないため、煩わしいだけでなく、測定人力の人件費などを考えると、測定費用が多くかかって、非経済的であるという不都合がある。特に、ごみ埋立地、家畜埋没地、放射性廃棄物埋立場などは、短い周期の定期的な水質測定が求められるが、試料採取のための人間の接近が深刻に制限されて、水質測定を頻繁にすることができないという制約がある。
【0005】
本発明に関する従来技術としては、液体試料自動分析装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国公開特許第1994−0015491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、定期的に水質検査又は測定する必要のある試料を、無人、自動で採取することができる水質試料無人自動採取装置及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するための本発明による水質試料無人自動採取装置は、両側に突起が形成されているハウジングと、前記ハウジングに形成された突起に接触するように積層され、測定対象試料を貯蔵する複数の試料容器と、前記測定対象試料を試料容器に投入するための試料投入部と、前記測定対象試料が、前記試料容器の予め定められた高さまで満たしているか否かを感知する第1のセンサと、前記試料容器内に測定対象試料が投入されるように、前記試料投入部を制御し、前記試料容器の移動を制御する制御部と、前記測定対象試料が満たされている状態で、移動された前記試料容器を貯蔵するための貯蔵部とを含み、前記試料投入部は、前記取水部から前記測定対象試料が移動する試料供給配管と、前記試料が注入される試料注入口と、前記試料注入口の端に形成され、一部が前記試料容器に挿入される試料注入針と、前記試料容器に前記測定対象試料の供給及び遮断を調節するバルブとを含むことを特徴とする。
【0009】
また、前記試料容器は、前記針が挿入される部分が、ゴムで形成されていることが望ましい。
【0010】
また、前記測定対象試料を排出する試料排出部を、更に含むことが望ましい。
【0011】
また、前記試料排出部は、前記試料容器から前記測定対象試料が排出される試料排出配管と、
前記試料が排出される試料排出口と、前記試料注入口の端に形成され、前記試料容器に挿入される針とを含むことが望ましい。
【0012】
また、前記試料容器は、前記針が挿入される部分が、ゴムで形成されたことが望ましい。
【0013】
また、前記貯蔵部は、0〜10℃に維持することが望ましい。ここで、前記貯蔵部は、別の制御手段により、温度が調節されることが望ましい。
【0014】
前記目的を達成するための本発明による水質試料無人自動採取方法は、(a)ハウジングに形成された突起によって、前記複数の試料容器を積層する段階と、(b)前記ハウジングの突起と接触する前記試料容器の一端に、前記試料注入針を装着する段階と、(c)前記制御部の信号により、前記バルブを開弁して、前記測定対象試料が前記試料容器に投入する段階と、(d)前記測定対象試料が、前記試料容器の予め定められた高さまで満たしているか否かを感知する第1のセンサにより、前記試料容器内の状態を感知する段階と、(e)前記制御部は、前記測定対象試料が、前記試料容器の予め定められた高さまで満たした場合、前記バルブを閉弁して、前記試料注入針を除去する段階と、(f)前記第1のセンサにより、前記試料容器が所定の容量分満たされていることを感知すると、制御部の信号により、前記ハウジングの突起の固定力を解除して、前記試料容器が前記貯蔵部に移動するようにする段階とを含むことを特徴とする。
【0015】
また、前記第1のセンサにより、前記試料容器に前記測定対象試料が所定の容量分満たされていないことを感知し、前記試料容器内に気泡可否を感知する第2のセンサにより、前記試料容器内に気泡があることを感知した場合、前記試料排出部により、前記測定対象試料が排出される段階を含むことが望ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明による水質試料無人自動採取装置は、上下水処理場、ごみ埋立地の浸出水、家畜埋没地浸出水、放射性廃棄物埋立場地下水、湧出水(鉱泉水、泉)、及び飲用として用いられる地下水などのように、定期的に水質を測定する必要のある試料を、無人、自動で採取することにより、試料測定の利便性及び効率性を向上させるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明による水質試料無人自動採取装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の利点及び特徴、そして、これらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述する実施形態を参照すると、明確になるだろう。しかし、本発明は、以下に開示される実施形態に限定されなく、互いに異なる様々な形態で具現され、単に、本実施形態は、本発明の開示が完全になるようにして、本発明が属する技術の分野における通常の知識を有する者にとって、発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであって、本発明は、請求項の範疇によってのみ定義される。
【0019】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態による水質試料無人自動採取装置について詳述すると、以下の通りである。
【0020】
まず、本発明による水質試料無人自動採取装置について、説明する。
【0021】
図1は、本発明による水質試料無人自動採取装置の構成図である。
【0022】
図1を参照すると、本発明による水質試料無人自動採取装置100は、試料容器110と、貯蔵部120と、試料投入部140と、第1のセンサ150とを含む。
【0023】
図1を参照すると、測定対象試料を供給するために、取水部130が更に形成されることができる。取水部130は、パイプ132と、モータ134とを含む。
【0024】
パイプ132は、貯水池、河川、ダム、及び飲用として利用される地下水などの測定対象試料が移動する部分である。モータ134は、測定対象試料を揚水する。モータ134は、貯水池、湖、埋立地、鉱泉、地下水、及び井などのような取水地から、測定対象試料を、試料容器110に揚水するための役目をする。
【0025】
また、取水部130は、測定対象試料をパイプ132に移動させるための制御バルブ136を更に含むことができるが、制御バルブ136は必ずしも必須なものではない。更に、制御バルブ136は、測定対象試料を試料容器110に移動させために開き、測定対象試料が試料容器110に満たした場合は、閉じることになる。
【0026】
更に、モータ134と制御バルブ136とは、一般の使用電源、バッテリ、及び太陽電池によって、駆動電源を供給されることができる。
【0027】
試料容器110は、測定対象試料を貯蔵する役目をする。試料容器110は、合成樹脂材又はガラスで形成されるが、試料容器の材質を限るものではない。試料容器110は、ハウジングに複数積層される。試料容器110がハウジングに積層方向を垂直方向として積層される場合は、ハウジングの最下部、すなわち、貯蔵部120と近接した部分に突起(図示せず)が形成されて、試料容器110を支持するか、試料が投入される対象となる位置を定義することができる。また、試料容器110は、試料注入針146と試料排出針166とが装着される両端が、ゴムで形成されることが望ましく、詳しい説明は、後述することにする。
【0028】
試料投入部140は、測定対象試料を投入する。
【0029】
試料投入部140は、試料供給配管142と、試料注入口144と、試料注入針146と、バルブ148とを含む。
【0030】
試料供給配管142には、取水部130から測定対象試料が、パイプ132を介して移動する。
ここで、試料供給配管142は、略円筒状で形成されているが、試料供給配管142の形態を限定することではなく、測定対象試料が移動可能な形態であればどのような形態であっても差し支えない。
【0031】
試料注入口144は、測定対象試料が、試料容器110に注入される通路の役目をする。
【0032】
試料注入針146は、試料容器100の一端がゴムで形成された部分を貫通する態様で装着されて、試料容器100内に測定対象試料が注入されるようにする。それで、一定量の測定対象試料が、試料注入針146を介して試料容器100内に投入されると、制御部(図示しない)の信号により、試料注入針146は、試料容器100の一端で離脱するようになる。また、試料容器100の一端がゴムで形成されているため、試料注入針146が除去されても、試料容器100から測定対象試料の漏洩の危険が減少することになる。
【0033】
バルブ148は、測定対象試料を試料容器110に移動させる。すなわち、バルブ148は、試料容器110に、測定対象試料の供給可否を調節する役目をし、制御部により、開閉が制御される。
【0034】
試料投入部140には、図面には示していないが、駆動部が更に形成される。ここで、駆動部は、試料容器に測定対象試料が注入される場合は、試料注入針146が試料容器110に装着されるように駆動し、試料容器100に測定対象試料が満たされた場合は、試料注入針146から離脱できるように駆動する。このとき、試料容器100は、一端がゴムで形成されるため、試料注入針146が離脱されても、測定対象試料の漏洩を防止することができる。
【0035】
第1のセンサ150は、試料容器110内の状態を感知する役目をする。すなわち、第1のセンサ150は、試料容器110内に、試料が満たされているか否かを感知する。
【0036】
例えば、第1のセンサは、試料容器110内に所定量の測定対象試料が満たされていることを感知すると、制御部の信号により、試料注入針146は離脱することになり、ハウジングの突起が除去されて、ハウジングの突起と接触している試料容器110は、貯蔵部に移動することになる。
【0037】
このとき、突起は、固定力を解除して、試料容器110が貯蔵部120へ移動する。ここで、突起は、ハウジングの外側に移動するか、固定力よりも更に大きい力を加えて、弾性力で解除される。その後、試料容器110は、一定の力又は重力により、貯蔵部120に移動することになる。
【0038】
貯蔵部120は、試料が貯蔵された状態で、ハウジングから排出される測定対象試料容器を貯蔵する。また、試料容器110は、垂直に積層される場合は、試料容器110が割れることを防止するために、合成樹脂材で形成されることが望ましい。また、貯蔵部120は、測定対象試料の変質を防止するために、0〜10℃の低温貯蔵が可能なものが望ましく、4〜5℃に維持されることが望ましい。貯蔵部120の温度は、試料により変わることがあり、別の制御手段(図示せず)により、温度が調節されることができる。
【0039】
また、水質試料無人自動採取装置の信頼性を向上するために、第2のセンサが更に備えられることができる。すなわち、第2のセンサは、試料容器110内に気泡があるか否かを判断するものであって、試料容器110内に気泡がある場合、制御部の信号により、試料測定対象試料を排出した後に、更に注入することになる。
【0040】
更に、測定対象試料を排出するために、試料排出部160を更に形成することができる。図1を参照すると、試料排出部160は、試料排出配管162と、試料排出口164と、試料排出針166と、第3のバルブ168とを含む。
【0041】
試料排出配管162は、試料容器110に気泡がある場合、測定対象試料を排出する通路の役目をする。
【0042】
試料排出口164は、測定対象試料が、試料排出配管162にすり抜ける部分である。
【0043】
試料排出針166は、試料容器110の他端にゴムで形成された部分に挿入されて、測定対象試料が排出されることになる。
【0044】
第3のバルブ168は、試料容器110内に気泡がある場合、開いて、測定対象試料が排出される。
【0045】
本発明による水質試料無人自動採取装置は、貯水池、河川、ダム、及び飲用として利用される地下水などのように、定期的に水質を測定する必要のある試料を、無人、自動で採取することができる。したがって、試料測定が便利であり、試料測定の効率性を向上させるというメリットを有する。
【0046】
以下では、本発明による水質試料無人自動採取方法について、説明する。
【0047】
本発明による水質試料無人自動採取方法は、試料配列段階と、針装着段階と、試料投入段階と、試料容器内部状態感知段階と、貯蔵部移動段階とを含む。
【0048】
まず、試料配列段階は、試料容器が積層方向を垂直方向として積層される。ここで、試料容器は、突起が形成されたハウジングに積層され、突起によって、試料容器が固定されることができる。
【0049】
ついで、針装着段階は、試料容器の一端に上記針を装着する。このとき、試料容器の両端はゴムで形成されているため、試料注入針を除去しても、更に閉塞するため、漏洩の危険がない。
【0050】
ついで、試料投入段階は、制御部によりバルブを開弁し、測定対象試料が、試料容器に投入されることになる。
【0051】
ついで、試料容器内部状態感知段階は、第1のセンサにより、試料容器内の試料が満たされているか否かを感知することになる。
【0052】
最後に、貯蔵部移動段階は、制御部により、第1のセンサが、試料容器に所定の容量分の測定対象試料が満たされていることを感知した場合、バルブを閉弁して、試料注入針を除去する。
【0053】
また、制御部により、ハウジングの突起の固定力を解除した後、試料容器を貯蔵部に移動させる。ここで、突起は、ハウジングの外側に移動するか、固定力よりも更に大きい力を加えて、弾性力で解除され、その後に、試料容器110は、一定の力又は重力によって、貯蔵部120に移動することになる。このとき、重力によって、試料容器110が1つずつ貯蔵部120に移動するようにするため、ハウジングは、傾斜して形成されることができる。
【0054】
但し、貯蔵部移動段階の前に、試料容器内に気泡が生じた場合は、制御部により、試料排出配管を介して、測定対象試料が排出される。
【0055】
以上、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる様々な形態で変形することができ、本発明が属する技術の分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更しなくても、他の具体的な形態で実施されることができるということを理解するだろう。それで、以上で記述した実施形態は、全ての面で例示に過ぎず、限定的ではないことと理解すべきである。
【符号の説明】
【0056】
100: 水質試料無人自動採取装置
110: 試料容器
120: 貯蔵部
130: 取水部
132: パイプ
134: モータ
136: 制御バルブ
140: 試料投入部
142: 試料供給配管
144: 試料注入口
146: 試料注入針
148: 圧力維持バルブ
150: センサ
160: 試料排出口
162: 試料排出配管
164: 試料排出口
166: 試料排出針
168: 第3のバルブ
図1