(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態の自動取引装置について
図1を用いて説明する。
【0013】
図1は、第1の実施の形態に係る自動取引装置の概念図である。
なお、
図1(A)は、自動取引装置について、
図1(B)は、金融カードと地金カードとが異なる口座情報を備える場合について、それぞれ示している。
【0014】
自動取引装置10は、金融カード1を受け付けて、金融機関との金融取引を実行するものであって、
図1(A)に示されるように、金融カード情報保持部11と、地金カード情報保持部12を備える。さらに、自動取引装置10は、記録媒体読取部13と、カード情報取得部14、口座情報判定部15、地金換金部16、支払部17を備える。
【0015】
なお、金融カード1は、口座に関する口座情報が記録された記録媒体1aを備えている。記録媒体1aは、例えば、磁気ストライプ、ICチップ等である。
また、地金カード2は、貴金属の地金2bを具備し、口座に関する口座情報と地金の重量情報とが記録された記録媒体2aを備えている。記録媒体2aは、例えば、磁気ストライプ、ICチップ等である。
【0016】
金融カード情報保持部11は、自動取引装置10が受け付けて後述するカード情報取得部14が取得した金融カード1の記録媒体1aに記録されている情報(口座情報等)を保持する。
【0017】
地金カード情報保持部12は、自動取引装置10が受け付けて後述するカード情報取得部14が取得した地金カード2の記録媒体2aに記録されている情報(口座情報、地金2bの重量情報等)を保持する。
【0018】
記録媒体読取部13は、自動取引装置10が受け付けた金融カード1の記録媒体1aから口座情報を読み取る。記録媒体読取部13は、地金カード2を受け付けて、地金カード2の記録媒体2aから口座情報と地金2bの重量情報とを読み取る。このような記録媒体読取部13は、例えば、カード処理装置等である。
【0019】
カード情報取得部14は、記録媒体読取部13が読み取った金融カード1の口座情報、地金カード2の口座情報及び地金2bの重量情報等を取得する。また、カード情報取得部14は、金融カード1から取得した口座情報を金融カード情報保持部11に保持させ、地金カード2から取得した口座情報と重量情報とを地金カード情報保持部12に保持させる。
【0020】
口座情報判定部15は、カード情報取得部14が取得した金融カード1の口座情報と地金カード2の口座情報とが一致するか否かを判定する。
地金換金部16は、口座情報判定部15が金融カード1の口座情報と地金カード2の口座情報との一致を判定した場合に、重量情報から重量情報に対応する額の現金に換金する。
【0021】
支払部17は、地金換金部16で算出された換金金額の現金を支払う。このような支払部17は、例えば、紙幣処理装置等である。
なお、自動取引装置10の少なくともカード情報取得部14と、口座情報判定部15、地金換金部16は、自動取引装置10が備える図示しないCPU(Central Processing Unit)によって所定のプログラムが実行されることにより、その処理機能が実現される。
【0022】
次に、このような構成を有する自動取引装置10で実行される換金処理について説明する。
まず、金融カード1の記録媒体1aには、口座情報として、例えば「123」が記録されている。金融カード1の所有者(顧客)は、換金対象の地金2bが備えられた地金カード2を所有している。この地金カード2の記録媒体2aには、金融カード1に一致する口座情報(「123」)が記録されている。
【0023】
顧客は、自動取引装置10の記録媒体読取部13に金融カード1を挿入する。すると、記録媒体読取部13は、金融カード1を受け付けて、金融カード1の記録媒体1aから口座情報(「123」)を読み取る。
【0024】
続けて、顧客は、自動取引装置10の記録媒体読取部13に地金カード2を挿入すると、記録媒体読取部13は、地金カード2を受け付けて、地金カード2の記録媒体2aから口座情報(「123」)及び重量情報とを読み取る。
【0025】
カード情報取得部14は、記録媒体読取部13が読み取った金融カード1の口座情報と、地金カード2の口座情報及び重量情報とを取得して、金融カード情報保持部11及び地金カード情報保持部12にそれぞれ保持させる。
【0026】
口座情報判定部15は、金融カード情報保持部11及び地金カード情報保持部12を参照して、カード情報取得部14が取得した金融カード1の口座情報と地金カード2の口座情報とがいずれも「123」で一致することを判定する。
【0027】
地金換金部16は、口座情報判定部15が金融カード1の口座情報と地金カード2の口座情報との一致を判定すると、重量情報から当該重量情報に対応する額の現金に換金する。
【0028】
支払部17は、地金換金部16により換金された現金を顧客に支払う。なお、支払いは、換金された現金を顧客に直接出金し、または、顧客の口座に入金して、顧客に支払われる。
【0029】
なお、換金処理が完了した地金2bを具備する地金カード2は自動取引装置10内に回収される。
次いで、仮に、上記の地金カード2を不正に取得した者(不正行為者)が、自身の金融カードで自動取引装置10を用いて換金する場合について説明する。
【0030】
不正行為者が所有する金融カード1には、例えば、
図1(B)に示すように、口座情報(「789」)が記録された記録媒体1aが備えられている。
このような場合に、不正行為者は、上記と同様に、自動取引装置10の記録媒体読取部13に金融カード1を挿入する。すると、記録媒体読取部13は、受け付けた金融カード1の記録媒体1aから口座情報(「789」)を読み取る。
【0031】
続けて、不正行為者は、自動取引装置10の記録媒体読取部13に地金カード2を挿入すると、記録媒体読取部13は、受け付けた地金カード2の記録媒体2aから口座情報(「123」)及び重量情報とを読み取る。
【0032】
カード情報取得部14は、記録媒体読取部13が読み取った金融カード1の口座情報と、地金カード2の口座情報及び重量情報とを取得し、金融カード情報保持部11及び地金カード情報保持部12にそれぞれ保持させる。
【0033】
口座情報判定部15は、金融カード情報保持部11及び地金カード情報保持部12を参照して、カード情報取得部14が取得した金融カード1の口座情報(「789」)と地金カード2の口座情報(「123」)とが一致しないことを判定する。
【0034】
自動取引装置10では、口座情報判定部15が金融カード1の口座情報と地金カード2の口座情報との不一致を判定すると、地金換金部16による換金処理を行わずに、例えば、当該金融カード1では、地金カード2の地金2bの換金を行うことができないことを通知する等を行う。
【0035】
このように、上記自動取引装置10では、貴金属の地金2bが備えられた地金カード2の記録媒体2aに第2口座情報と地金2bの重量情報等とを記録しておき、カード情報取得部14により、金融カード1の第1口座情報と、地金カード2の第2口座情報及び重量情報とを取得させ、地金換金部16により、口座情報判定部15が第1口座情報と第2口座情報との一致を判定した場合に、重量情報から重量情報に対応する金額の現金に換金される。
【0036】
これにより、自動取引装置10では、金融カード1に一致する口座情報を備える地金カード2のみから地金2bを換金することができる。即ち、不正に地金カード2を取得した者が、その地金カード2の所有者に成りすまして、地金カード2の地金2bを換金することができなくなり、換金取引の安全性が保たれた状態で自動取引装置10は換金処理を実行することができる。
【0037】
ところで、上記において、地金カード2の記録媒体2aに、口座情報に代わって、金融カード1及び地金カード2の所有者を識別する識別情報を保持させておくことで換金取引の安全性を保つことも可能である。
【0038】
この場合、自動取引装置10では、金融カード1を用いて、仮に、金融カード1の所有者により不正に地金2bが抜き取られた地金カード2の換金処理が実行されると、当該地金カード2は自動取引装置10の内部に回収されて、当該所有者は換金金額の現金を不正に取得することができる。
【0039】
しかし、その後、係員が、自動取引装置10の内部に回収された地金カード2を検査して、地金2bが抜き取られた地金カード2を発見すると、当該地金カード2の記録媒体2aに記録された識別情報に基づき、当該地金カード2の所有者(不正取得者)を特定することができる。このような機能を持たせることで、換金取引の不正防止を促し、換金取引の安全性を保つことができる。
【0040】
[第2の実施の形態]
以下、第2の実施の形態では、第1の実施の形態をより具体的に説明する。
まず、自動取引システムについて
図2を用いて説明する。
【0041】
図2は、第2の実施の形態に係る自動取引システムの一例を示す図である。
自動取引システム100は、
図2に示されるように、自動取引装置200と、金融ホストコンピュータ300、地金ホストコンピュータ400がネットワーク500を介して相互に通信可能に接続されている。
【0042】
自動取引装置200は、銀行で利用されるATM、信販会社で利用されるキャッシング装置等であり、金融カードを受け付けて、顧客からの操作入力に基づき金融取引を実行することができる。
【0043】
金融ホストコンピュータ300は、各顧客の情報、自動取引装置200で実行される金融取引の管理等を行う。
地金ホストコンピュータ400は、地金の所有者(購入者)、地金売買の為替レートの管理等を行う。
【0044】
次に、このような自動取引システム100を構成する各部の詳細について説明する。
まず、自動取引装置200のハードウェア構成について
図3を用いて説明する。
図3は、第2の実施の形態に係る自動取引装置のハードウェア構成例を示す図である。
【0045】
なお、
図3(A)は、自動取引装置の外観について、
図3(B)は、自動取引装置のハードウェア構成について、それぞれ示している。
自動取引装置200は、自動取引装置200で実行される処理の制御を行う制御ユニット210と、顧客からの操作入力を受け付け、受付画面等を表示する表示ユニット220を有する。また、キャッシュカード等をカード挿入/排出口230aから挿入・排出するカード処理ユニット230と、通帳を通帳挿入/排出口240aから挿入・排出する通帳処理ユニット240、硬貨を硬貨入出金口250aから入出金する硬貨処理ユニット250、紙幣を紙幣入出金口260aから入出金する紙幣処理ユニット260を有する。
【0046】
制御ユニット210は、CPU210aと、RAM(Random Access Memory)210b、HDD(Hard Disk Drive)210c、グラフィック処理部210d、入出力インタフェース210e、金融通信制御部210f、地金通信制御部210gを備えており、これらの各部はバス210hで相互に接続されている。
【0047】
CPU210aは、HDD210c等の記録媒体に記憶された各種プログラムを実行することにより、自動取引装置200全体を統括的に制御する。
RAM210bには、CPU210aに実行させるOS並びにプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM210bには、CPU210aによる処理に必要な各種データが格納される。
【0048】
HDD210cには、自動取引装置200上のOS、アプリケーション等のプログラムが格納される。また、HDD210cには、自動取引装置200に対する設定情報並びにCPU210aによる処理に必要な各種情報が格納される。
【0049】
グラフィック処理部210dには、表示ユニット220のディスプレイ221が接続されている。グラフィック処理部210dは、CPU210aからの命令に従って所定の画面を表示ユニット220のディスプレイ221に表示させる。
【0050】
入出力インタフェース210eには、表示ユニット220のタッチパネル222と、カード処理ユニット230、通帳処理ユニット240、硬貨処理ユニット250、紙幣処理ユニット260が接続されている。入出力インタフェース210eは、バス210hを介してCPU210aからの制御信号を各ユニットに通知し、各ユニットからの信号を同様にCPU210aに通知する。
【0051】
金融通信制御部210fは、自動取引装置200の管理等を行う金融ホストコンピュータ300を介して通信可能に接続されており、金融ホストコンピュータ300と信号の送受信を行う。
【0052】
地金通信制御部210gは、地金の管理等を行う地金ホストコンピュータ400を介して通信可能に接続されており、地金ホストコンピュータ400と地金換金取引に関する送受信を行う。
【0053】
続いて、制御ユニット210以外の各ユニットについて説明する。
表示ユニット220は、ディスプレイ221とタッチパネル222とを備え、グラフィック処理部210dと入出力インタフェース210eとにそれぞれ接続されている。
【0054】
ディスプレイ221は、グラフィック処理部210dからの画面情報に基づいて画面を表示する。
タッチパネル222は、ディスプレイ221が表示する画面に対する顧客のタッチを検知する。なお、タッチパネル222が検知した画面のタッチ位置に表示されている取引内容が制御ユニット210のCPU210aで実行される。
【0055】
カード処理ユニット230は、カード挿入/排出口230aから顧客により挿入された金融カード、地金カードに対して情報の読み出し等の処理を実行する。また、カード処理ユニット230は、金融カード、地金カードを搬送させてカード挿入/排出口230aから放出して顧客に返却する等の処理を行う。なお、カード処理ユニット230の構成の詳細については後述する。
【0056】
通帳処理ユニット240は、通帳挿入/排出口240aから顧客により挿入された通帳を所定位置まで搬送し、顧客からの取引実行指示に応じて実行された取引の履歴等を通帳の頁に印字する。また、通帳処理ユニット240は、取引履歴等の記録が完了した通帳を搬送して、通帳挿入/排出口240aから放出して、顧客に返却する。
【0057】
硬貨処理ユニット250及び紙幣処理ユニット260は、自動取引装置200で実行した取引に応じて、当該取引の形式に基づく金額に対応する硬貨及び紙幣の入金または出金を硬貨入出金口250a及び紙幣入出金口260aに対して実行する。
【0058】
次に、カード処理ユニット230の構成の詳細について
図4を用いて説明する。
図4は、第2の実施の形態に係る自動取引装置が備えるカード処理ユニットのハードウェア構成例を示す図である。
【0059】
なお、
図4(A)は、カード処理ユニット230が備える機能を示すブロック図について、
図4(B),(C)は、金融カード及び地金カードの平面図の一例について、それぞれ示している。
【0060】
カード処理ユニット230は、
図4(A)に示されるように、カード挿入/排出口230aから当該ユニット内部に延伸する搬送路230bと、搬送路230b上を内部または外部に搬送させる搬送ローラ230cを備える。カード処理ユニット230は、搬送路230bを搬送するカードの磁気ストライプから情報を読み取り、または、磁気ストライプに情報を書き込む磁気リーダライタ部230d、同様に、カードのICチップから情報を読み取り、または、ICチップに情報を書き込むICリーダライタ部230eを備える。また、カード処理ユニット230は、搬送路230bから分岐した退避路230b1の先に設けられ、カードを一旦退避させる退避部230f、カードを回収する回収部230gを備える。さらに、カード処理ユニット230は、搬送ローラ230c並びに磁気リーダライタ部230d及びICリーダライタ部230eを制御して、受け付けたカードを搬送、排出、退避、回収させ、また、情報の読み取り、書き込みを実行させる制御部230hを備える。
【0061】
このようなカード処理ユニット230は、退避部230fを備えることで、一枚目のカードを退避部230fに退避させた状態で、二枚目のカードを受け付けることができ、2媒体のカードを取り扱うことができる。例えば、受け付けた金融カードを退避部230fに一旦退避させて、さらに、地金カードを受け付けることができる。
【0062】
金融カード1000は、
図4(B)に示されるように、カード媒体1001に、口座番号、金融情報(例えば、銀行であれば、銀行及び支店の番号の情報)等が記録された磁気ストライプ1003が具備されている。なお、金融カード1000は、カード媒体1001に、磁気ストライプ1003に代わって、口座番号、金融情報等が記録されたICチップを具備させても構わない。
【0063】
地金カード2000は、
図4(C)に示されるように、カード媒体2001に、例えば、重量が2gの金(貴金属)の地金2002が取り付けられ、当該地金2002の所有者の金融カード1000と一致する口座番号等、地金2002の重量情報が記録されたICチップ2003が具備されている。なお、地金カード2000は、カード媒体2001に、ICチップ2003に代わって、口座番号、金融情報等が記録された磁気ストライプを金融カード1000と同様に具備させても構わない。
【0064】
次に、金融ホストコンピュータ300及び地金ホストコンピュータ400のハードウェア構成について
図5を用いて説明する。
図5は、第2の実施の形態に係る金融ホストコンピュータ及び地金ホストコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。
【0065】
なお、金融ホストコンピュータ300及び地金ホストコンピュータ400は、同じ構成を備えているために、
図5では、各構成を併記している。
金融ホストコンピュータ300及び地金ホストコンピュータ400は、自動取引装置200と同様に、CPU310a/410aと、RAM310b/410b、表示ユニット320/420のディスプレイ321/421が接続されたグラフィック処理部310d/410d、表示ユニット320/420のタッチパネル322/422が接続された入出力インタフェース310e/410e、ネットワーク500を介して相互に、また、自動取引装置200と通信を実行する通信制御部310f/410fをそれぞれ備えている。これらの各部はバス310h/410hで相互にそれぞれ接続されている。
【0066】
次に、自動取引システム100の各装置が備える機能について説明する。
まず、自動取引装置200について
図6を用いて説明する。
図6は、第2の実施の形態に係る自動取引装置が備える機能を示す機能ブロック図である。
【0067】
図6(A)は、自動取引装置が備える機能について、
図6(B)〜(D)は、自動取引装置が備える情報について、それぞれ示している。
自動取引装置200は、
図6(A)に示されるように、為替レート情報保持部201と、金融カード情報保持部202、地金カード情報保持部203、換金完了情報保持部204を備える。
【0068】
為替レート情報保持部201は、自動取引装置200が地金を換金する際の当該地金の為替レート(1グラム当たりの価格)に関する情報を保持する。
金融カード情報保持部202は、
図6(B)に示されるように、自動取引装置200が読み取った金融カード1000の磁気ストライプ1003に記録されている口座番号、金融情報を保持する。
【0069】
地金カード情報保持部203は、
図6(C)に示されるように、自動取引装置200が読み取った地金カード2000のICチップ2003に記録されている口座番号、金融情報、並びに、地金カード2000を識別するカードID(カード識別情報)、地金2002の重量情報を保持する。
【0070】
換金完了情報保持部204は、
図6(D)に示されるように、今回の換金取引において、これまでに換金完了した地金カード2000のカードIDと、当該地金カード2000の地金2002の重量情報と共に、換金した地金2002の総重量(総換金量)と、換金した地金2002の総換金金額の情報を保持する。
図6(D)の場合には、これまでに、カードIDが「1」で重量が「2g」の地金カード2000、カードIDが「2」で重量が「3g」の地金カード2000、カードIDが「3」で重量が「2g」の地金カード2000の換金が完了している。さらに、これらの総換金量は「7g」であって、総換金金額は「31,038円」である。
【0071】
自動取引装置200は、さらに、
図6(A)に示されるように、表示処理部205と、入力受付部206、カード処理制御部207、出金処理制御部208、送信部209、受信部211、金額算出部212、カード照合部213、換金処理制御部214を備える。
【0072】
表示処理部205は、換金処理制御部214からの表示要求に基づき、表示ユニット220のディスプレイ221に換金処理における表示画面を表示させる。
入力受付部206は、表示ユニット220のタッチパネル222からの入力信号を受け付けて、当該入力信号を換金処理制御部214に通知する。
【0073】
カード処理制御部207は、カード処理ユニット230の動作を制御して、金融カード1000並びに地金カード2000を内部に搬送して、磁気ストライプ1003及びICチップ2003から情報を読み取らせ、外部、回収部230g等に搬送させる。
【0074】
出金処理制御部208は、換金処理制御部214からの出金制御信号に基づき、硬貨処理ユニット250及び紙幣処理ユニット260を制御して換金金額に相当する硬貨及び紙幣を出金させる。
【0075】
送信部209は、換金処理制御部214からの送信要求に基づき、金融ホストコンピュータ300並びに地金ホストコンピュータ400に情報を送信する。
受信部211は、金融ホストコンピュータ300並びに地金ホストコンピュータ400から送信された情報を受信して、換金処理制御部214に通知する。
【0076】
金額算出部212は、換金処理制御部214からの換金金額の算出要求に基づき、為替レート情報保持部201の為替レートに基づき、地金カード情報保持部203の重量情報から、換金金額を算出する。
【0077】
カード照合部213は、換金処理制御部214からのカード照合要求に基づき、金融カード情報保持部202に保持されている金融カード1000の口座番号、金融情報と、地金カード情報保持部203に保持されている地金カード2000の口座番号、金融情報とを照合する。
【0078】
次いで、金融ホストコンピュータ300及び地金ホストコンピュータ400が備える機能について
図7を用いて説明する。
図7は、第2の実施の形態に係る金融ホストコンピュータ及び地金ホストコンピュータが備える機能を示す機能ブロック図である。
【0079】
なお、
図7(A)は金融ホストコンピュータ300について、
図7(B)は地金ホストコンピュータ400について、それぞれの機能ブロック図を示している。
金融ホストコンピュータ300は、
図7(A)に示されるように、口座情報保持部301と、受信部302、換金可否判定制御部303、送信部304を備える。
【0080】
口座情報保持部301は、口座ごとに、顧客の口座に関する口座番号、金融情報、暗証番号等の情報を予め保持する。
受信部302は、自動取引装置200から送信された情報(口座番号、金融情報、暗証番号等)を受け付ける。
【0081】
換金可否判定制御部303は、口座情報保持部301を参照して、自動取引装置200から送信された口座番号、金融情報等が存在することを確認すると共に顧客により入力された暗証番号と照合し一致する場合には、換金可能であることを判定し、存在しない場合、または、当該暗証番号が一致しない場合には換金不可であることを判定する。
【0082】
送信部304は、換金可否判定制御部303の換金可否判定結果を自動取引装置200に送信する。
また、地金ホストコンピュータ400は、
図7(B)に示されるように、カードID情報保持部401と、受信部402、認証制御部403、送信部404を備える。
【0083】
カードID情報保持部401は、地金カード2000のカードIDの情報を予め保持する。
受信部402は、自動取引装置200から送信された情報(カードID)を受け付ける。
【0084】
認証制御部403は、カードID情報保持部401を参照して、自動取引装置200から受け付けた地金カード2000のカードIDの有無を確認して、当該地金カード2000の認証を行う。
【0085】
なお、地金カード2000のカードIDとしては、例えば、文字・番号等で表現された識別情報を複数記憶されている。認証制御部403は、カードID情報保持部401を参照して、自動取引装置200から受け付けた地金カード2000のカードIDの全ての識別情報が存在するか否かに基づき、当該地金カード2000の認証を行う。
【0086】
送信部404は、認証制御部403が認証した地金カード2000の認証結果を自動取引装置200に送信する。
次に、このような自動取引システム100で実行される地金換金処理について
図8〜
図11並びに
図12〜
図14を用いて説明する。
【0087】
図8〜
図11は、第2の実施の形態に係る自動取引システムで実行される地金換金処理を示すフローチャートである。
図12〜
図14は、第2の実施の形態に係る自動取引システムで実行される地金換金処理時に自動取引装置に表示される表示画面例を示す図である。
【0088】
[ステップS11] 表示処理部205は、例えば、
図12に示されるような、取引選択画面をディスプレイ221に表示させて、顧客からの取引選択を待ち受ける。
[ステップS12] タッチパネル222に対する「地金換金(
図12)」の操作入力を入力受付部206が受け付けると、ステップS13の処理を実行し、他の取引を受け付けた場合は、その取引に応じた他の取引が行われ、その後、ステップS11に戻る(ステップS12)。
【0089】
[ステップS13] 換金処理制御部214は、金融カード1000の受け付け要求画面(図示を省略)を表示処理部205からディスプレイ221に表示させて、カード処理ユニット230のカード挿入/排出口230aから金融カード1000を受け付ける。
【0090】
なお、カード処理制御部207は、カード処理ユニット230の制御部230hに制御させて、受け付けた金融カード1000を、搬送路230b上で磁気リーダライタ部230dの位置まで搬送ローラ230cにより搬送させる。
【0091】
[ステップS14] カード処理制御部207は、カード処理ユニット230に、受け付けた金融カード1000の磁気ストライプ1003から磁気リーダライタ部230dにより口座番号、金融情報を読み取らせる。
【0092】
[ステップS15] 換金処理制御部214は、カード処理制御部207からカード処理ユニット230で金融カード1000に対する読み取り処理が正常に実行されたか否かの通知を受け付ける。
【0093】
換金処理制御部214は、カード処理制御部207から、読み取り処理が正常ではなかったこと(読み取りエラー)が通知されると、ステップS16の処理を実行し、読み取り処理が正常に実行されたことが通知されると、ステップS14で読み取った口座暗号、金融情報を金融カード情報保持部202に保持させて、ステップS17の処理を実行する。
【0094】
[ステップS16] 換金処理制御部214は、表示処理部205からディスプレイ221に、金融カード1000の読み取りエラーが発生したことを表示させて(図示を省略)、顧客に案内する。
【0095】
その後、換金処理制御部214は、ステップS38の処理を実行する。
[ステップS17] 換金処理制御部214は、地金カード2000の受け付け要求画面(図示を省略)を表示処理部205からディスプレイ221に表示させて、カード処理ユニット230のカード挿入/排出口230aから地金カード2000を受け付ける。
【0096】
なお、カード処理制御部207は、カード処理ユニット230の制御部230hに制御させて、金融カード1000を搬送路230bから分岐する退避路230b1から退避部230fに退避させておき、その後、受け付けた地金カード2000を、搬送路230b上でICリーダライタ部230eの位置まで搬送ローラ230cにより搬送させる。
【0097】
[ステップS18] カード処理制御部207は、カード処理ユニット230に、受け付けた地金カード2000のICチップ2003からICリーダライタ部230eにより口座番号、金融情報、カードID、重量情報を読み取らせる。
【0098】
[ステップS19] 換金処理制御部214は、カード処理制御部207からカード処理ユニット230で地金カード2000に対する読み取り処理が正常に実行されたか否かの通知を受け付ける。
【0099】
換金処理制御部214は、カード処理制御部207から、読み取り処理が正常ではなかったこと(読み取りエラー)が通知されると、ステップS20の処理を実行し、読み取り処理が正常に実行されたことが通知されると、ステップS18で読み取った口座暗号、金融情報、カードID、重量情報を地金カード情報保持部203に保持させて、ステップS21の処理を実行する。
【0100】
[ステップS20] 換金処理制御部214は、表示処理部205からディスプレイ221に、地金カード2000の読み取りエラーが発生したことを表示させて(図示を省略)、顧客に案内する。
【0101】
その後、換金処理制御部214は、ステップS40の処理を実行する。
[ステップS21] 換金処理制御部214は、暗証番号の受け付け要求画面(図示を省略)を表示処理部205からディスプレイ221に表示させて、顧客からのタッチパネル222に対する暗証番号の操作入力を受け付ける。
【0102】
換金処理制御部214は、タッチパネル222から受け付けた暗証番号を、入力受付部206から取得する。
[ステップS22] 換金処理制御部214は、カード照合部213に金融カード情報保持部202及び地金カード情報保持部203を参照して、ステップS14で読み取った金融カード1000の口座番号及び金融情報と、ステップS18で読み取った地金カード2000の口座番号と金融情報とを照合させる。
【0103】
[ステップS23] 換金処理制御部214は、カード照合部213の照合結果に基づき、一致したか否かを判定する。
換金処理制御部214は、一致したことを判定すると、ステップS24の処理を実行し、一致しないことを判定すると、ステップS40の処理を実行する。
【0104】
[ステップS24] 換金処理制御部214は、金融カード1000の暗証番号、口座番号、金融情報と共に、換金可否判定要求を送信部209から金融ホストコンピュータ300に送信する。
【0105】
[ステップS111] 金融ホストコンピュータ300において、受信部302が暗証番号、口座番号、金融情報を受け付ける。
[ステップS112] 換金可否判定制御部303が、口座情報保持部301を参照して、ステップS111で受け付けた暗証番号、口座番号、金融情報が存在することを確認すると共に顧客により入力された暗証番号と照合し一致する場合には、換金可能であることを判定し、存在しない場合、または、前記暗証番号が一致しない場合には換金不可であることを判定する。
【0106】
[ステップS113] 換金可否判定制御部303は、送信部304から、ステップS112の換金可否判定結果を自動取引装置200に送信させる。
[ステップS25] 自動取引装置200において、換金処理制御部214は、受信部211が受け付けた換金可否判定結果から、換金可能か否かを判定する。
【0107】
換金処理制御部214は、換金可能であることを判定するとステップS26の処理を実行し、換金不可であることを判定するとステップS39の処理を実行する。
[ステップS26] 換金処理制御部214は、地金カード2000のカードIDと共に、地金カード2000の認証要求を送信部209から地金ホストコンピュータ400に送信する。
【0108】
[ステップS211] 地金ホストコンピュータ400において、受信部402がカードIDを受け付ける。
[ステップS212] 認証制御部403は、カードID情報保持部401を参照して、ステップS211で受け付けた、複数の識別情報で構成されるカードIDの照合を行う。認証制御部403は、カードIDを構成する複数の識別情報が全て照合できた場合には、地金カード2000が適切であり、また、照合できない場合には、地金カード2000が不適切であるとそれぞれ認証する。
【0109】
[ステップS213] 認証制御部403は、送信部404から、ステップS212の認証結果を自動取引装置200に通知する。
[ステップS27] 自動取引装置200において、換金処理制御部214は、受信部211が受信した、地金ホストコンピュータ400からの認証結果を判定する。
【0110】
換金処理制御部214は、地金カード2000が適切(認証OK)である場合にはステップS28の処理を、地金カード2000が不適切である場合にはステップS40の処理を実行する。
【0111】
[ステップS28] 換金処理制御部214は、地金ホストコンピュータ400から現在の地金2002の為替レートの情報を取得して、為替レート情報保持部201に保持させる。
【0112】
なお、地金2002の為替レートは、地金ホストコンピュータ400からの取得に限らず、為替レートを表示するホームページにアクセスして、取得しても構わない。
[ステップS29] 換金処理制御部214は、金額算出部212に、為替レート情報保持部201が保持する為替レートに基づき、地金カード情報保持部203が保持する地金2002の重量から当該重量に対応する換金金額を算出させる。
【0113】
[ステップS30] 換金処理制御部214は、ステップS29で算出した換金金額を表示処理部205からディスプレイ221に表示させる。
例えば、換金する地金カード2000が複数枚のうちの1枚目(または、1枚のみ)の場合には、
図13(A)に示されるように、現在の為替レート(1g=4,434円)と、読み取った地金カード2000のカードID(「1」)、地金2002の重量(「2g」)と共に、この際の換金金額の「8,868円」が表示される。
【0114】
なお、換金金額の表示画面には、換金する地金カード2000に残りがあって、継続して残りの地金カード2000の換金を実行するための「換金継続」ボタンが表示されている。また、地金カード2000の換金を終了するための「換金終了」ボタンも表示されている。
【0115】
また、換金する地金カード2000が2枚目以降の場合には、上記に加えて、例えば、
図13(B)に示されるように、(これまでに)換金完了した地金カードのカードID(「1」、[2])とその重量(「2g」、「3g」)と共に、総換金量(「5g」)及び総換金金額(「22,170円」)とが表示される。
【0116】
[ステップS31] 換金処理制御部214は、入力受付部206が、「換金継続」ボタンまたは「換金終了」ボタンのいずれかの操作入力を受け付けたかを判定する。
換金処理制御部214は、入力受付部206が「換金継続」ボタンの操作入力を受け付けた際には、ステップS32の処理を実行し、「換金終了」ボタンの操作入力を受け付けた際には、ステップS33の処理を実行する。
【0117】
[ステップS32] 換金処理制御部214は、カード処理制御部207からカード処理ユニット230を制御して、地金カード2000を搬送させて回収部230gで回収する。
【0118】
この後、換金処理制御部214は、再び、ステップS17の処理を実行する。
[ステップS33] 換金処理制御部214は、カード処理制御部207からカード処理ユニット230を制御して、地金カード2000を搬送させて回収部230gで回収する。
【0119】
[ステップS34] 換金処理制御部214は、換金金額の支払方法としてそのまま出金させる「出金」または顧客の口座に入金する「入金」を選択することができるボタンがそれぞれ表示された支払方法選択画面(図示を省略)を表示処理部205からディスプレイ221に表示させて、支払方法を受け付ける。
【0120】
[ステップS35] 換金処理制御部214は、入力受付部206が、「出金」ボタンまたは「入金」ボタンのいずれかの操作入力を受け付けたかを判定する。
換金処理制御部214は、入力受付部206が「出金」ボタンの操作入力を受け付けた際には、ステップS36の処理を実行し、「入金」ボタンの操作入力を受け付けた際には、ステップS37の処理を実行する。
【0121】
[ステップS36] 換金処理制御部214は、出金処理制御部208から硬貨処理ユニット250及び紙幣処理ユニット260に、ステップS29で算出した換金金額の現金を出金させる。
【0122】
[ステップS37] 換金処理制御部214は、ステップS29で算出した換金金額と、金融カード情報保持部202を参照して金融カード1000の口座番号、金融情報とを金融ホストコンピュータ300に送信して、当該口座に換金金額を入金する。
【0123】
[ステップS38] 換金処理制御部214は、カード処理制御部207からカード処理ユニット230を制御させて、金融カード1000を顧客に返却する。
[ステップS39] 換金処理制御部214は、カード処理制御部207からカード処理ユニット230を制御させて、金融カード1000及び地金カード2000を顧客に返却する。
【0124】
[ステップS40] 換金処理制御部214は、現在の換金が継続換金であるか否かを判定する。
換金処理制御部214は、現在の換金が継続換金である場合には、ステップS41の処理を実行し、継続換金ではない(一枚目(一枚のみ)の地金カード2000の換金)場合には、ステップS39の処理を実行する。
【0125】
[ステップS41] 換金処理制御部214は、カード処理制御部207からカード処理ユニット230を制御させて、地金カード2000を顧客に返却する。
[ステップS42] 換金処理制御部214は、表示処理部205からディスプレイ221に、これまでに地金カード2000から換金した換金金額を表示させる。
【0126】
例えば、
図14に示されるように、為替レート(1g=4,434円)と、これまでに、換金完了した地金カード2000の地金カードIDと重量と共に、総換金量及び総換金金額(換金した換金金額)とが表示される。
【0127】
また、この場合も、「換金継続」ボタン、「換金終了」ボタンがそれぞれ表示されている。
[ステップS43] 換金処理制御部214は、入力受付部206が、「換金継続」ボタンまたは「換金終了」ボタンのいずれかの操作入力を受け付けたかを判定する。
【0128】
換金処理制御部214は、入力受付部206が「換金継続」ボタンの操作入力を受け付けた際には、ステップS17の処理を実行し、「換金終了」ボタンの操作入力を受け付けた際には、ステップS34の処理を実行する。
【0129】
以上の処理フローにより、自動取引システム100で地金換金処理が実行される。
このように、上記自動取引装置200では、地金2002が備えられた地金カード2000のICチップ2003に金融カード1000と一致する口座番号、金融情報と地金2002の重量情報、カードIDとを記録しておく。カード処理制御部207に、金融カード1000の口座番号、金融情報と、地金カード2000の口座番号、金融情報、カードID、重量情報とを取得させ、カード照合部213による金融カード1000及び地金カード2000の口座番号、金融情報を照合させる。換金処理制御部214は、照合の結果、金融カード1000及び地金カード2000の口座番号、金融情報が一致する場合には、金額算出部212に、地金カード2000の重量から換金させる。
【0130】
これにより、自動取引装置200では、金融カード1000と一致する口座情報を備える地金カード2000のみにより地金2002を換金することができる。即ち、不正に地金カード2000を取得した者が、その地金カード2000の所有者に成りすまして、地金カード2000の地金2002を換金することができなくなり、換金取引の安全性が保たれて、自動取引装置200で換金処理を実行することができる。
【0131】
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態では、地金カード2000のICチップ2003には、金融カード1000と一致する口座情報、金融情報が記録されておらず、カードIDと重量情報が記録されており、カードIDには、金融カード1000と地金カード2000との所有者(顧客)が対応付けられている。
【0132】
カードIDには、例えば、所有者の氏名、住所、電話番号等、所有者を特定することができる情報が対応付けられている。
まず、第3の実施の形態に係る自動取引装置が備える機能について
図15を用いて説明する。
【0133】
図15は、第3の実施の形態に係る自動取引装置が備える機能を示す機能ブロック図である。
図15(A)は、自動取引装置が備える機能について、
図15(B)は、自動取引装置が備える情報について、それぞれ示している。
【0134】
なお、第3の実施の形態の自動取引システム100は、第2の実施の形態における自動取引システム100において、自動取引装置200に代わって、自動取引装置1200を備えるものである。また、自動取引装置1200のハードウェア構成は、第2の実施の形態の自動取引装置200と同様のハードウェア構成を備える。
【0135】
自動取引装置1200は、
図15(A)に示されるように、自動取引装置200において金融カード情報保持部202と、カード照合部213が取り除かれた構成である。
また、自動取引装置1200が備える地金カード情報保持部1203には、
図15(B)に示されるように、地金カード2000から読み取ったカードIDと、重量情報が保持されている。
【0136】
次に、このような自動取引装置1200が含まれる自動取引システム100で実行される換金処理について
図16及び
図9〜
図11を用いて説明する。
図16は、第3の実施の形態に係る自動取引システムで実行される地金換金処理を示すフローチャートである。
【0137】
自動取引システム100では、自動取引装置1200は、
図8と同様に、ステップS11〜ステップS17の処理を実行して、ステップS18aの処理を実行する。
[ステップS18a] カード処理制御部207は、カード処理ユニット230に、受け付けた地金カード2000のICチップ2003からICリーダライタ部230eによりカードID、重量情報を読み取らせる。
【0138】
この後、ステップS19,S20の処理後は、
図9〜
図11の処理が実行される。なお、ステップS19の処理において、換金処理制御部214は、読み取り処理が正常に実行されたことが通知されると、ステップS18aで読み取ったカードID、重量情報を地金カード情報保持部203に保持させて、ステップS21の処理を実行する。
【0139】
なお、
図16及び
図9〜
図11の処理が実行される際には、
図12〜
図14の表示画面が適宜表示される。
このような自動取引システム100では、自動取引装置1200で、金融カード1000を用いて、仮に、金融カード1000の所有者により不正に地金2002が抜き取られた地金カード2000の換金処理が実行される。そして、当該地金カード2000はカード処理ユニット230の回収部230gに回収されて、当該所有者は換金金額の現金を不正に取得する。
【0140】
しかし、その後、係員が、自動取引装置1200の回収部230g内に回収された地金カード2000を検査して、地金2002が抜き取られた地金カード2000を発見すると、当該地金カード2000のICチップ2003に記録されたカードIDに基づき、当該地金カード2000の所有者(不正取得者)を特定することができる。このような機能を持たせることで、換金取引の不正防止を促し、換金取引の安全性を保つことができる。
【0141】
また、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、コンピュータが有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
【0142】
処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体には、磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記憶媒体、半導体メモリ等がある。磁気記憶装置には、HDD、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ(MT)等がある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM、CD−ROM(Compact Disc - Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)等がある。光磁気記憶媒体には、MO(Magneto - Optical disk)等がある。半導体メモリには、USB(Universal Serial Bus)メモリ等のフラッシュメモリがある。
【0143】
上記プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータに格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0144】
上記プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラム若しくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送される毎に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0145】
また、プログラムで記述された処理の一部または全てを、電子回路に置き換えることが可能である。例えば、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現してもよい。
【0146】
なお、上述の実施の形態は、実施の形態の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることができる。