特許第6074385号(P6074385)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6074385
(24)【登録日】2017年1月13日
(45)【発行日】2017年2月1日
(54)【発明の名称】パチンコ機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20170123BHJP
【FI】
   A63F7/02 315A
【請求項の数】1
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2014-128260(P2014-128260)
(22)【出願日】2014年6月23日
(65)【公開番号】特開2016-7262(P2016-7262A)
(43)【公開日】2016年1月18日
【審査請求日】2015年11月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】591142909
【氏名又は名称】マルホン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119792
【弁理士】
【氏名又は名称】熊崎 陽一
(72)【発明者】
【氏名】平塚 秀樹
【審査官】 清水 徹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−176086(JP,A)
【文献】 特開2006−198194(JP,A)
【文献】 特開2013−255783(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球の流下領域が形成された遊技盤と、
前記流下領域へ遊技球を発射する発射装置と、
前記流下領域に設けられた遊技球受入れ口と、
前記流下領域に設けられた構造物と、
前記構造物に設けられており、前記流下領域を流下する遊技球を前記構造物の内部へ取込む開口部と、
前記開口部を開閉する開閉部材と、
遊技球が前記遊技球受入れ口に受入れられた場合に前記開閉部材を開閉させる開閉手段と、
前記構造物に形成されており、前記開口部から取込まれた遊技球の流下方向を変化させるために動作する動作体と、
前記開口部から取込まれた遊技球を検出する第1の検出手段と、
前記動作体によって変化された特定の流下方向に流下した遊技球を受入れ可能な特定の遊技球受入れ口と、
前記特定の遊技球受入れ口に受入れられた遊技球を検出する第2の検出手段と、
前記第1の検出手段により遊技球が検出されたときに賞球を払出す賞球払出装置と、を備えており、
前記第2の検出手段により遊技球が検出されたときに前記開閉部材が開閉動作するパチンコ機において、
前記構造物は、前記開口部から取込まれた遊技球の流下方向が前記開閉部材の開放動作タイミングおよび前記動作体の動作タイミングによって決定され易い構造であり、
前記第2の検出手段により遊技球が検出されたときに前記開閉部材が開閉する開閉パターンとして、前記開口部から取込まれた遊技球が前記特定の流下方向に流下する確率が高い第1の開閉パターンと、前記開口部から取込まれた遊技球が前記特定の流下方向に流下する確率が低い第2の開閉パターンとを少なくとも有する複数の開閉パターンが選択可能に設定された開閉パターン設定手段と、
前記開閉パターン設定手段の中から所定の開閉パターンを抽選により選択する開閉パターン選択手段と、を備えており、
前記第2の検出手段により遊技球が検出されたときに、前記開閉パターン選択手段により選択された開閉パターンにて前記開閉部材を開閉させ
前記開閉部材が前記第1または第2の開閉パターンにて開閉するときに、前記開口部の開口時間の延べ時間は、前記第1および第2の開閉パターン間で同一となるように前記第1および第2の開閉パターンが構成されていることを特徴とするパチンコ機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技盤に設けられた遊技球受入れ口と、特定の遊技球受入れ口を内部に有する構造物と、この構造物に設けられた開口部を開閉する開閉部材とを備え、遊技球が遊技球受入れ口に受入れられた場合に上記の開閉部材が開閉し、そのとき形成された開口部から取込まれた遊技球が上記の特定の遊技球受入れ口に受入れられた場合に大当りが発生し、上記の開閉部材が所定回数連続して開閉するパチンコ機に関する。
【背景技術】
【0002】
図22は、従来のパチンコ機の主な構成を示す正面図である。
遊技者がパチンコ機800に設けられた発射ハンドル801を操作すると、遊技球が遊技盤802へ発射される。そして、その遊技球が、遊技盤802の下部に設けられた遊技球受入れ口803に受入れられると、所定個数の賞球が払出され、構造物805に設けられた開閉部材807が横方向に1回往復動し、構造物805の開口部を1回開閉する。また、遊技球が遊技球受入れ口804に受入れられた場合は、所定個数の賞球が払出され、開閉部材807が横方向に2回往復動し、開口部を2回開閉する。そして、その開口部から取込まれた遊技球が、構造物805の内部に設けられた特定の遊技球受入れ口に受入れられると大当りが発生し、開閉部材807が所定回数連続して往復動し、開口部が所定回数連続して開閉する。また、開閉部材807が所定回数連続して往復動しているときに、開口部から取込まれた遊技球が所定個数に達した場合は、開閉部材807の所定回数の連続往復動は終了する。以下、開閉部材807が往復動を行っている期間をラウンドと称し、ラウンドを行っているときの遊技を大当り遊技と称する。
【0003】
また、ラウンド中に、再度、遊技球が特定の遊技球受入れ口に受入れられた場合は、現在行われているラウンドが終了してから、再度、ラウンドが開始される。このように、ラウンド中に遊技球が特定の遊技球受入れ口に受入れられると、次のラウンドを継続して行うことが約束され、このラウンドの継続は、ラウンド数が特定のラウンド数に達するまで行うことができる。1ラウンド当りの開口部の開閉回数および継続可能なラウンド数は、パチンコ機の機種によって異なる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−314837号公報(第3〜6段落、図21
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前述した従来のパチンコ機800は、ラウンドにおける開閉部材807の動作パターンが一定であるため、面白味に欠けるという問題がある。
【0006】
そこでこの発明は、上述の問題を解決するために成されたものであり、面白味を増すことができるパチンコ機を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(請求項1に係る発明)
上記の目的を達成するため、この出願の請求項1に係る発明では、遊技球(P)の流下領域が形成された遊技盤(5)と、前記流下領域へ遊技球を発射する発射装置(4f)と、前記流下領域に設けられた遊技球受入れ口(20,21)と、前記流下領域に設けられた構造物(50)と、前記構造物に設けられており、前記流下領域を流下する遊技球を前記構造物の内部へ取込む開口部(51a,52a)と、前記開口部を開閉する開閉部材(51,52)と、遊技球が前記遊技球受入れ口に受入れられた場合に前記開閉部材を開閉させる開閉手段(51c,52c)と、前記構造物に形成されており、前記開口部から取込まれた遊技球の流下方向を変化させるために動作する動作体(55,56)と、前記開口部から取込まれた遊技球を検出する第1の検出手段(51b,52b)と、前記動作体によって変化された特定の流下方向に流下した遊技球を受入れ可能な特定の遊技球受入れ口(59)と、前記特定の遊技球受入れ口に受入れられた遊技球を検出する第2の検出手段(59a)と、前記第1の検出手段により遊技球が検出されたときに賞球を払出す賞球払出装置(81)と、を備えており、前記第2の検出手段により遊技球が検出されたときに前記開閉部材が開閉動作するパチンコ機(1)において、
前記構造物は、前記開口部から取込まれた遊技球の流下方向が前記開閉部材の開放動作タイミングおよび前記動作体の動作タイミングによって決定され易い構造であり、
前記第2の検出手段により遊技球が検出されたときに前記開閉部材が開閉する開閉パターンとして、前記開口部から取込まれた遊技球が前記特定の流下方向に流下する確率が高い第1の開閉パターン(大入賞口開閉パターンA)と、前記開口部から取込まれた遊技球が前記特定の流下方向に流下する確率が低い第2の開閉パターン(大入賞口開閉パターンB)とを少なくとも有する複数の開閉パターンが選択可能に設定された開閉パターン設定手段(102)と、
前記開閉パターン設定手段の中から所定の開閉パターンを抽選により選択する開閉パターン選択手段(S6)と、を備えており、
前記第2の検出手段により遊技球が検出されたときに、前記開閉パターン選択手段により選択された開閉パターンにて前記開閉部材を開閉させ(S14〜S29)
前記開閉部材(51,52)が前記第1(大入賞口開閉パターンA)または第2の開閉パターン(大入賞口開閉パターンB)にて開閉するときに、前記開口部(51a,52a)の開口時間(T1,T3)の延べ時間は、前記第1および第2の開閉パターン間で同一となるように前記第1および第2の開閉パターンが構成されているという技術的手段を用いる。
【0009】
なお、上記各括弧内の符号および用語は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明の効果】
【0010】
(請求項1に係る発明)
請求項1に係る発明を実施すれば、開口部から取込まれた遊技球が特定の流下方向に流下する確率が高い第1の開閉パターンと、開口部から取込まれた遊技球が前記特定の流下方向に流下する確率が低い第2の開閉パターンとを少なくとも有する複数の開閉パターンの中から所定の開閉パターンを抽選により選択し、遊技球が特定の遊技球受入れ口に受入れられたときに、上記の選択した開閉パターンにて開閉部材を開閉させることができる。
したがって、遊技球が特定の遊技球受入れ口に受入れられたときの開閉部材の開閉パターンが一定ではないため、面白味を増すことができる。
しかも、遊技者は、遊技球が特定の遊技球受入れ口に受入れられたときに、開口部から取込まれた遊技球が特定の流下方向に流下する確率が高い第1の開閉パターンが選択されるか否か、スリルのある遊技を楽しむことができる。
【0011】
しかも、開閉部材が第1または第2の開閉パターンにて開閉するときに、開口部の開口時間の延べ時間が、第1および第2の開閉パターン間で同一となるように第1および第2の開閉パターンが構成されているため、開口部の開口時間の延べ時間が開閉パターン間で異なることに起因する遊技者間の不公平をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】この発明の実施形態に係るパチンコ機1を斜め前方から見た斜視図である。
図2図1に示すパチンコ機1の正面図である。
図3図1に示すパチンコ機1の平面図である。
図4図1に示すパチンコ機1を斜め後方から見た斜視図である。
図5図1に示すパチンコ機1の背面における内部構造の一部を示す部分背面図である。
図6図1に示すパチンコ機1に設けられた遊技盤5の正面図である。
図7図6に示す遊技盤5に設けられた特別図柄表示装置31,32の拡大図である。
図8図6に示す遊技盤5に設けられたセンター飾り50の拡大図である。
図9図8のB−B矢視断面図である。
図10図8に示すセンター飾り50の分解斜視図である。
図11】振分部材55,56の非作動時における遊技球の流下経路を示す説明図である。
図12】振分部材55,56の作動時における遊技球の流下経路を示す説明図である。
図13】(a)は遊技球が特定領域スイッチ59aを通過するときの流下経路を示す説明図であり、(b)は遊技球が特定領域スイッチ59aを通過しないときの流下経路を示す説明図である。
図14】(a)は開閉部材51,52が非作動時の状態を示す説明図であり、(b)は開閉部材51,52が作動時の状態を示す説明図である。
図15】(a)は振分部材55,56が非作動時の状態を示す説明図であり、(b)は振分部材55,56が作動時の状態を示す説明図である。
図16】振分部材、大入賞口開閉パターンAおよび大入賞口開閉パターンBのタイミングチャートである。
図17】パチンコ機1の主な電気的構成をブロックで示す説明図である。
図18】パチンコ機1の主な電気的構成をブロックで示す説明図である。
図19】主制御用MPU51が実行する特別図柄遊技処理の流れを示すフローチャートである。
図20】主制御用MPU51が実行する大当り遊技処理の流れを示すフローチャートである。
図21図20に示す大当り遊技処理の続きを示すフローチャートである。
図22】従来のパチンコ機の主な構成を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[主要構成]
最初に、この発明の実施形態に係るパチンコ機の主要構成について図を参照して説明する。図1は、この実施形態に係るパチンコ機を斜め前方から見た斜視図であり、図2は、図1に示すパチンコ機1の正面図である。図3は、図1に示すパチンコ機1の平面図である。図4は、図1に示すパチンコ機1を斜め後方から見た斜視図であり、図5は、図1に示すパチンコ機の背面における内部構造の一部を示す部分背面図である。
【0014】
パチンコ機1の左側には、ICカードに記録されている残高の読取り、残高の書込み、現金の読取りなどを行う遊技台用台間機16が設けられている。遊技台用台間機16には、紙幣を挿入するための紙幣挿入口16aと、ICカードを挿入するためのICカード挿入口16bとが設けられている。紙幣挿入口16aに紙幣を挿入すると、その挿入された紙幣の金額は、遊技台用台間機16の内部に設けられた紙幣読取り装置によって読取られる。また、ICカード挿入口16bに挿入されているICカードに記録されている残高は、遊技台用台間機16の内部に設けられたリーダライタによって読取られ、残高表示部6eに表示される。残高表示部6eは、残高を8セグLEDや液晶を使って数字で表示する。また、紙幣読取り装置によって読取られた金額は、リーダライタにより、ICカードに書込まれる。
【0015】
パチンコ機1は、パチンコ機1をパチンコホールの島設備に取付けるための枠状の外枠セット8を備える。外枠セット8を構成する天板8aの左端には、金属製の蝶番8bが取付けられている。蝶番8bの前端寄りの部分には、前枠セット2がヒンジ軸8cを介して回動可能に軸支されている。前枠セット2には、遊技球の流下領域が形成された遊技盤5(図6)が設けられており、遊技盤5の前方は、前枠セット2の開口部に設けられたガラス枠セット3によって覆われている。遊技盤5は、ガラス枠セット3を通して見るように構成されている。また、前枠セット2は、半透明の合成樹脂により形成されており、その内部には、複数色を発光可能な複数のLEDが設けられている。
【0016】
外枠セット8の裏面には、パチンコ機1へ供給する遊技球を貯留するための球タンク95が設けられている。球タンク95に貯留される遊技球は、島設備に配置された遊技球の供給設備から供給される。前枠セット2の右下には、遊技球を遊技盤5の流下領域へ発射する発射装置を操作するための発射ハンドル4が設けられている。発射ハンドル4には、発射強度を調節するための発射レバー4aが回動自在に設けられている。ガラス枠セット3の下方の前枠セット2には、排出口6bから排出される賞球および貸球を貯留する上受け皿6が設けられている。
【0017】
上受け皿6には、ボタン演出のタイミングになったときに遊技者が操作する演出ボタン9が設けられている。この実施形態では、演出ボタン9はプッシュ式のボタンである。
上受け皿6には、上受け皿6に貯留されている遊技球を下受け皿7へ排出させるために操作する球抜きレバー6aと、貸球の払出しを行わせるために操作する貸出ボタン6cと、遊技台用台間機100のICカード挿入口102に挿入されているICカードを返却させるために操作する返却ボタン6dと、ICカードに記録されている残高を表示する残高表示部6eとが設けられている。貸出ボタン6cを1回押圧操作すると、最小単位の貸球が上受け皿6に払出される。たとえば、1個の貸球が4円であり、貸球の最小単位が500円に設定されているとすると、125(=500円/4円)個の貸球が払出される。
【0018】
上受け皿6の下方には、上受け皿6から流下した遊技球を貯留する下受け皿7が設けられている。下受け皿7の底部には遊技球を排出するための球抜き孔7bが開閉可能に形成されており、下受け皿7の前端には、球抜き孔7bを開閉させる球抜きレバー7aがスライド可能に設けられている。また、前枠セット2には、払出すべき遊技球が無いことを報知する球切れLED13と、遊技球の払出しの異常を報知する払出異常LED14と、BGMや効果音を再生する右スピーカ10と、左スピーカ11と、下スピーカ12とが設けられている。以下、右スピーカ10、左スピーカ11および下スピーカ12を総称する場合は、スピーカ10〜12という。
【0019】
図4に示すように、パチンコ機1の背面上方には、遊技球を貯留するための球タンク95が設けられている。パチンコ機1が設置されている島の上方には各パチンコ機に遊技球を供給する遊技球供給流路が配置されており、その遊技球供給流路から遊技球が球タンク95に供給される。また、パチンコ機1の背面は、カバー99によって覆われている。
【0020】
図5に示すように、カバー99の内部には、主制御基板(図17において符号100で示す)が収容された主制御基板ケース80などが設けられている。主制御基板ケース80を構成するケース本体およびカバーの境界には、その境界を跨いで帯状のRFタグ300が配置されており、そのRFタグ300の上には封印シール301が貼付されている。
【0021】
RFタグ300は、RFタグリーダと通信を行うためのアンテナと、パチンコ機1を他のパチンコ機と識別するための固有の識別情報が記憶されたICチップとを備える。アンテナは、導電性の金属により膜状に形成されており、封印シール301を剥がすと容易に破断するように構成されている。このように、封印シール301を剥がすとアンテナが破断してRFタグ300が機能しなくなり、RFタグリーダを用いてRFタグ300を読取る際に読取りエラーとなる。これにより、RFタグ300のアンテナが破断している、つまり、封印シール301が剥がされ、主制御基板100に不正行為が行われていると推定することができる。
【0022】
図4に示すように、カバー99の下方には、発射制御基板4(図17)が収容された発射制御基板ケース4hと、払出制御基板(図17において符号200で示す)が収容された払出制御基板ケース83とが設けられている。主制御基板ケース80の右方には、賞球を払出す賞球払出装置81が設けられている。また、パチンコ機1の背面には、パチンコ機1にAC24Vを供給するための電源プラグ84が接続されている。
【0023】
[遊技盤の主要構成]
次に、パチンコ機1に備えられた遊技盤5の主要構成について図を参照して説明する。
図6図1に示すパチンコ機1に備えられた遊技盤5の正面図である。図7図6に示す遊技盤5に設けられた特別図柄表示装置31,32の拡大図である。図8図6に示す遊技盤5に設けられたセンター飾り50の拡大図である。図9図8のB−B矢視断面図である。図10図8に示すセンター飾り50の分解斜視図である。図11は振分部材55,56の非作動時における遊技球の流下経路を示す説明図である。図12は振分部材55,56の作動時における遊技球の流下経路を示す説明図である。図13(a)は遊技球が特定領域スイッチ59aを通過するときの流下経路を示す説明図であり、(b)は遊技球が特定領域スイッチ59aを通過しないときの流下経路を示す説明図である。図14(a)は開閉部材51,52が非作動時の状態を示す説明図であり、(b)は開閉部材51,52が作動時の状態を示す説明図である。図15(a)は振分部材55,56が非作動時の状態を示す説明図であり、(b)は振分部材55,56が作動時の状態を示す説明図である。
【0024】
遊技盤5の盤面には、多数の遊技釘28が打ち込まれており、それらの遊技釘28が遊技球の流下領域を規制している。遊技盤5の盤面の周囲には、発射ソレノイド(図17において符号4fで示す)などの発射装置によって発射された遊技球を流下領域に案内するためのレールセット15が設けられている。
遊技盤5の中央には、センター飾り50が設けられている。このセンター飾り50は、盤面から前方へ突出する構造物であり、流下領域の中央領域を占有している。図10に示すように、センター飾り50は、前飾り62と、内部構造部63と、背面構造部64とから構成されている。図6に示すように、センター飾り50には、静止画像および動画像を表示する演出表示器53が設けられている。演出表示器53は、大当りが発生したことを表す動画像や遊技中の演出動画像などを表示する。この実施形態では、演出表示器53は、複数のLEDをドットマトリクス状に配置したドット表示器である。
【0025】
センター飾り50には、第1大入賞口51aを開閉する第1開閉部材51と、第2大入賞口52aを開閉する第2開閉部材52とが設けられている。遊技盤5の盤面の左側には、レールセット15の内周に沿って左サイド飾り36が設けられている。左サイド飾り36とセンター飾り50との間には、遊技球が流下する左寄り流下領域が形成されており、その左寄り流下領域には、遊技球の流下経路を変化させる風車35が回転自在に設けられている。また、遊技盤5の盤面の右側には、右サイド飾り37が設けられている。右サイド飾り37とセンター飾り50との間には、遊技球が流下する右寄り流下領域が形成されており、その右寄り流下領域には、遊技球の流下経路を変化させる風車35が回転自在に設けられている。
【0026】
また、右サイド飾り37において破線で囲む領域Aには、図7に示す特別図柄表示装置31,32が設けられている。特別図柄表示装置31,32は、第1大入賞口51aまたは第2大入賞口52aから入賞した遊技球が、特定領域スイッチ59a(図8)によって検出されたときに特別図柄の変動表示を開始し、所定時間経過後に所定の特別図柄を確定表示する。その確定表示された特別図柄の種類によって第1開閉部材51および第2開閉部材52の開閉パターンが決定する。つまり、大当りが発生したときに第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aの開閉パターンが決定する。
この実施形態では、特別図柄表示装置31,32は、それぞれ複数のLEDにより構成されており、点灯したLEDが特別図柄を構成する。また、右サイド飾り37および左サイド飾り36には、遊技の進行に応じて発光する演出用の複数のLEDが設けられている。
【0027】
左サイド飾り36の下方には、左袖入賞口18が設けられており、右サイド飾り37の下方には、右袖入賞口19が設けられている。遊技球が左袖入賞口18または右袖入賞口19に入賞すると所定個数の賞球が払出される。また、左寄り流下領域および右寄り流下領域の下方には、それぞれ第1始動口20が設けられており、センター飾り50の下方には、第2始動口21が設けられている。遊技球が第1始動口20に入賞すると第1開閉部材51および第2開閉部材52が1回開閉動作し、第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aが1回だけ所定時間開口する。また、遊技球が第2始動口21に入賞すると第1開閉部材51および第2開閉部材52が2回開閉動作し、第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aが2回だけ所定時間ずつ開口する。また、遊技盤5の下方には、どこにも入賞などしなかった遊技球を回収するためのアウト口22が開口形成されている。
【0028】
図8に示すように、センター飾り50の内部には、お釈迦様の外形を模した形状の動作体であるシャカ54が設けられている。シャカ54は、シャカ駆動モータ(図18において符号54aで示す)と、このシャカ駆動モータと連結されたリンク機構(図示省略)によって左右方向へ動作可能になっている。また、シャカ54の左側には、第1振分部材55が、シャカ54の右側には、第2振分部材56がそれぞれ設けられている。第1振分部材55および第2振分部材56は、それぞれ基部を回動軸にして外方へ回動することにより、第1大入賞口51aまたは第2大入賞口52aから入賞した遊技球の流下方向を振分ける役割をしている。
【0029】
シャカ54の下方には、第1回転体57および第2回転体58がそれぞれ設けられている。図11に示すように、第1回転体57および第2回転体58は、シャカ54の下部から前方に配置されたステージ66の上面に配置されている。第1回転体57はステージ66の上面と平行な円板状の回転面を有し、その回転面の周囲には、その周囲に沿って円弧状の一対の壁57a,57aが相対向して立設されている。相対向する壁57a,57a間には、一対の切欠部57b,57bが形成されており、各切欠部57bは、遊技球が通過する大きさにそれぞれ形成されている。
【0030】
第2回転体58もステージ66の上面と平行な円板状の回転面を有し、その回転面の周囲には、その周囲に沿って円弧状の一対の壁58a,58aが相対向して立設されている。相対向する壁58a,58a間には、一対の切欠部58b,58bが形成されており、各切欠部58bは、遊技球が通過する大きさにそれぞれ形成されている。また、第1回転体57および第2回転体58の相対向する内側の壁57a,58a間には、遊技球が通過する大きさの隙間が形成されている。
【0031】
また、ステージ66の裏面には、特定領域としての可動球通路部材59が配置されている。可動球通路部材59は、前後方向に長い箱状に形成されており、上面が開口し、前端が閉塞されている。その前端は、ステージ66の前端から突出しており、その突出した部分が、ステージ66の先端から落下する遊技球を受入れ可能になっている。その前端から受入れられた遊技球Pは、底面を後方へ転動し、その底面に形成された開口部から落下するように構成されている。また、可動球通路部材59の後端には、軸支部59bが設けられており、その軸支部59bは、リンク機構(図示省略)と連結されており、そのリンク機構は、可動球通路部材モータ(図18において符号59cで示す)と連結されている。
【0032】
つまり、可動球通路部材59は、可動球通路部材モータの駆動によってリンク機構を介して軸支部59bを回動軸(図13(b)において符号D1で示す)として、左右方向に回動するように構成されている。また、可動球通路部材59は、どの位置へ移動した状態でも、ステージ66から落下する遊技球Pを受入可能である。可動球通路部材59の下方には、可動球通路部材59の底面の開口部から落下する遊技球Pを検出する特定領域スイッチ59aが配置されている。特定領域スイッチ59aが遊技球Pを検出すると大当りが発生する。
【0033】
図8に示すように、センター飾り50の内部には、第1大入賞口51aから入賞した遊技球を検出する第1大入賞口スイッチ51bと、第2大入賞口52aから入賞した遊技球を検出する第2大入賞口スイッチ52bとが配置されている。また、図9に示すように、センター飾り50の内部には、第1大入賞口スイッチ51bまたは第2大入賞口スイッチ52bによって検出された遊技球を後方へ流下させるための通路Cが、後方へ下り勾配に形成されている。また、通路Cは、第1大入賞口スイッチ51bによって検出された遊技球を左後方へ転動させ、第2大入賞口スイッチ52bによって検出された遊技球を右後方へ転動させる構造になっている。
【0034】
図10に示すように、内部構造部63には、通路Cを左後方へ転動した遊技球Pを左下方へ案内するための第1案内部63aと、通路Cを右後方へ転動した遊技球Pを右下方へ案内するための第2案内部63bとが設けられている。第1案内部63aおよび第2案内部63bは、それぞれ前後方向に延びる溝状に形成されている。第1案内部63aの下方には第1振分部材55が、第2案内部63bの下方には第2振分部材56がそれぞれ配置されている。第1振分部材55および第2振分部材56の下方には、ステージ63cが配置されている。ステージ63cの上面は後方に向けて下り勾配に形成されている。
【0035】
図11に示すように、第1振分部材55が外側へ回動していない起立姿勢のときは、第1案内部63aから流下した遊技球Pは、第1振分部材55の外側に流下し、流下経路M1に沿って背面構造部64の左側へ案内される。また、図12に示すように、第1振分部材55が外側へ回動した姿勢のときは、第1案内部63aから流下した遊技球Pは、第1振分部材55によって第1振分部材55の内側へ案内され、流下経路L1に沿ってステージ63cの左上面へ案内される。
また、第2振分部材56が外側へ回動していない起立姿勢のときは、第2案内部63bから流下した遊技球Pは、第2振分部材56の外側に流下し、流下経路M2に沿って背面構造部64の右側へ案内される。また、図12に示すように、第2振分部材56が外側へ回動した姿勢のときは、第2案内部63aから流下した遊技球Pは、第2振分部材56によって第2振分部材56の内側へ案内され、流下経路L2に沿ってステージ63cの右上面へ案内される。
【0036】
図11に示すように、背面構造部64には、円弧面64aが形成されており、その円弧面64aには一対の凹部64b,64cが形成されている。第1振分部材55および第2振分部材56が起立姿勢のときは、遊技球Pは、円弧面64aのうち、凹部64b,64cよりも高い位置に案内され、そこから円弧面64aに沿って凹部64b,64cに向けて転動する。左側の凹部64bに案内された遊技球Pは、凹部64bによって転動方向が前方へ変換され、ステージ66の左側上面へ転動し、その左側上面に設けられた第1停留部66aに停留される。また、右側の凹部64cに案内された遊技球Pは、凹部64cによって転動方向が前方へ変換され、ステージ66の右側上面へ転動し、その右側上面に設けられた第2停留部66bに停留される。
【0037】
図14に示すように、第1開閉部材51および第2開閉部材52は、それぞれ羽根形状を呈している。第1開閉部材51の基部は、アーム51dの先端に、第2開閉部材52の基部は、アーム52dの先端にそれぞれ固定されている。アーム51dは、クランク部51eを介して支持部材51gの左端に、アーム52dは、クランク部52eを介して支持部材51gの右端にそれぞれ回動可能に軸支されている。
つまり、支持部材51g、クランク部51e,52eおよびアーム51d,52dは、第1開閉部材51および第2開閉部材52を回動させるためのクランク機構を構成している。
【0038】
支持部材51fには、第1大入賞口ソレノイド51cおよび第2大入賞口ソレノイド52cの両プランジャ51f,52fが連結されている。この実施形態では、第1大入賞口ソレノイド51cおよび第2大入賞口ソレノイド52cは、それぞれプッシュ型のソレノイドである。図14(a)に示すように、第1大入賞口ソレノイド51cおよび第2大入賞口ソレノイド52cがオフの状態で両プランジャ51f,52fが退避した状態では、第1開閉部材51および第2開閉部材52は、それぞれ閉作動の状態にあり、第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aがそれぞれ閉口された状態になる。また、図14(b)に示すように、第1大入賞口ソレノイド51cおよび第2大入賞口ソレノイド52cがオンすると、両プランジャ51f,52fが進出して支持部材51fを下方へ押し下げ、第1開閉部材51および第2開閉部材52が開作動し、第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aがそれぞれ開口する。
【0039】
図15に示すように、第1振分部材55は、縦長棒状の第1飾り部55aと、この第1飾り部55aの背面に固定された板状の第1振分部55bとを備える。また、第2振分部材56は、縦長棒状の第2飾り部56aと、この第2飾り部56aの背面に固定された板状の第2振分部56bとを備える。第1振分部55bは、第1飾り部55aが起立姿勢のときに起立姿勢になり、第2振分部材56bは、第2飾り部56aが起立姿勢のときに起立姿勢になる。第1振分部55bおよび第2振分部56bは、外側へ回動したときに、上方から流下する遊技球Pが板面に衝突することにより、その流下方向を内側へ変化させることができる大きさに形成されている。
【0040】
第1飾り部55aの基部は、アーム55fの先端に固定されており、アーム55fは、クランク部55dを介して第1振分部材ソレノイド55cのプランジャ55eに連結されている。第1振分部55bの後方には、アーム55fに挿通されたチビシャカ55gが配置されている。アーム55fおよびクランク部55dは、第1振分部材55を回動させるためのクランク機構を構成している。
第2飾り部56aの基部は、アーム56fの先端に固定されており、アーム56fは、クランク部56dを介して第2振分部材ソレノイド56cのプランジャ56eに連結されている。第2振分部56bの後方には、アーム56fに挿通されたチビシャカ56gが配置されている。アーム56fおよびクランク部56dは、第2振分部材56を回動させるためのクランク機構を構成している。チビシャカ55a,56aは、シャカ54を小型化したような形状を呈している。
【0041】
この実施形態では、第1振分部材ソレノイド55cおよび第2振分部材ソレノイド56cは、それぞれプル型のソレノイドである。図15(a)に示すように、第1振分部材ソレノイド55cおよび第2振分部材ソレノイド56cがオフの状態で両プランジャ55e,56eが進出した状態では、第1振分部55bおよび第2振分部56bは、それぞれ起立した状態にある。また、図15(b)に示すように、第1振分部材ソレノイド55cおよび第2振分部材ソレノイド56cがオンすると、両プランジャ55e,56eが退避して各クランク部55d,56dがそれぞれ回動し、第1振分部55bおよび第2振分部56bがそれぞれ外方へ回動する。
【0042】
[パチンコ機1の特徴]
ここで、パチンコ機1の特徴について図を参照して説明する。
図16は、振分部材、大入賞口開閉パターンAおよび大入賞口開閉パターンBのタイミングチャートである。
【0043】
発射ハンドル4を操作して発射された遊技球が、第1始動口20に入賞すると、所定個数の賞球が払出され、第1開閉部材51および第2開閉部材52がそれぞれ1回開閉作動し、第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aがそれぞれ所定時間1回開口する。
また、遊技球が、第2始動口21に入賞すると、所定個数の賞球が払出され、第1開閉部材51および第2開閉部材52がそれぞれ2回開閉作動し、第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aがそれぞれ所定時間ずつ2回開口する。また、第1回転体57および第2回転体58は常時回転し、可動球通路部材59も常時左右方向へ回動している。
【0044】
第1大入賞口51aまたは第2大入賞口52aから入賞した遊技球Pが、流下経路L1またはL2を通り、可動球通路部材59に受入れられ、特定領域スイッチ59aによって検出されると大当りが発生する。このとき、特別図柄表示装置31,32が特別図柄の変動を開始し、演出表示器53が大当り発生を祝う演出動画像を表示する。そして、特別図柄表示装置31,32が特別図柄の変動を停止し、所定の特別図柄を確定表示する。
大当りが発生すると、第1開閉部材51および第2開閉部材52が所定回数連続して開閉動作し、第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aが所定回数連続して開閉する。
【0045】
また、第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aが1回目の開閉から所定回数開閉するまでの遊技を1ラウンドとすると、ラウンド中に再度遊技球Pが特定領域スイッチ59aによって検出されると、現在のラウンドが終了した後に次のラウンドを継続して行うことができる。また、ラウンド中において第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aからの入賞数が所定数に達するとラウンドが終了し、ラウンド中に遊技球が特定領域スイッチ59aによって検出されている場合は次のラウンドが開始される。また、再度遊技球Pが特定領域スイッチ59aによって検出される前に、第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aからの入賞数が所定数に達した場合は、ラウンドが終了し、次のラウンドに進むことはできない。この実施形態では、1ラウンド当りの第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aの開閉回数は19回であり、最大16ラウンドまで継続可能である。
【0046】
パチンコ機1の特徴は、特別図柄表示装置31,32が確定表示した特別図柄の種類によって第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aの開閉パターンが異なることである。
図16に示すように、第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aの開閉パターンとして、大入賞口開閉パターンAおよび大入賞口開閉パターンBが選択可能に設定されている。大入賞口開閉パターンAおよび大入賞口開閉パターンBを実行するためのデータは、主制御用ROM(図17において符号102で示す)にテーブル形式で格納されている。
この実施形態では、特別図柄表示装置31,32が総て点灯した特別図柄が表示されたときに大入賞口開閉パターンAを選択し、特別図柄表示装置31のみが点灯した特別図柄が表示されたときに大入賞口開閉パターンBを選択する。また、大入賞口開閉パターンAまたは大入賞口開閉パターンBを選択する確率は、それぞれ50%である。
【0047】
大入賞口開閉パターンAが選択された場合は、第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aはそれぞれ大入賞口開閉パターンAに従って開閉し、大入賞口開閉パターンBが選択された場合は、第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aはそれぞれ大入賞口開閉パターンBに従って開閉する。
大入賞口開閉パターンAおよび大入賞口開閉パターンBは、第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aの開閉パターンが異なる。つまり、第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aが開口している時間(以下、開口時間という)および閉口している時間(以下、閉口時間という)の組み合わせが異なる。大入賞口開閉パターンAおよび大入賞口開閉パターンBは、それぞれ第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aを計19回開閉させるパターンである。図中(1)〜(19)は開閉回数を示す。
【0048】
1回目(1)の開閉における開口時間は、大入賞口開閉パターンAがT1時間であるのに対し、大入賞口開閉パターンBはT1時間よりも長いT3時間である。また、1回目の開閉が終了してから1回目の開閉が開始するまでの閉口時間は、大入賞口開閉パターンAがT2時間であるのに対し、大入賞口開閉パターンばはT2時間よりも長いT4時間である。
そして、大入賞口開閉パターンAでは、2回目(2)から最終の19回目(19)の開閉における各開口時間はそれぞれT3時間であり、各閉口時間はT4時間である。また、大入賞口開閉パターンBでは、2回目(2)から18回目(18)の開閉における各開口時間はそれぞれT3時間であり、各閉口時間はT4時間である。また、大入賞口開閉パターンBでは、18回目(18)の開閉が終了してから19回目(19)の開口を開始する間の閉口時間はT2時間であり、19回目(19)の開口時間はT1時間である。
【0049】
また、大入賞口開閉パターンAが実行された場合は、第1振分部材55および第2振分部材56は、第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aの2回目(2)の開閉が終了した時点で作動を開始する。また、大入賞口開閉パターンBが実行された場合は、第1振分部材55および第2振分部材56は、大入賞口開閉パターンBの2回目(2)の開閉が開始するタイミングと略同じタイミングで作動を開始する。
さらに、大入賞口開閉パターンAが実行された場合は、閉口時間内に第1振分部材55および第2振分部材56が作動しており、かつ、その作動時間、つまり第1振分部材55および第2振分部材56が外側へ回動した姿勢を維持している時間が閉口時間内に収まっている。
【0050】
つまり、第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aから入賞した遊技球が、第1振分部材55および第2振分部材56の配置箇所へ流下したときには、図12に示すように、第1振分部材55および第2振分部材56が外側へ回動した姿勢になっているため、流下した遊技球は第1振分部材55および第2振分部材56によってステージ63cの上面に案内され、ステージ63cの上面を後方へ転動し、図13に示すように、背面構造部63の円弧面64a上を転動する。あるいは、内部構造部63の後端に設けられた球受部69に受け止められる。そして、円弧面64a上を転動した遊技球のうち、流下経路L1に沿って流下した遊技球は、第1停留部66aに停留し、第1回転体57の切欠部57aから第1回転体57に取込まれ、切欠部57aから流出する。
【0051】
また、円弧面64a上を転動した遊技球のうち、流下経路L2に沿って流下した遊技球は、第2停留部66bに停留し、第2回転体58の切欠部58aから第2回転体58に取込まれ、切欠部58aから流出する。また、球受部69に受止められた遊技球は、流下経路L3に沿って流下し、第1回転体57および第2回転体58の間を通過して流下する。
また、流下経路L3に沿って流下した遊技球は、その流下方向に可動球通路部材59が位置している場合は、その可動球通路部材59に取込まれ、特定領域スイッチ59aによって検出され、次のラウンドが継続可能になる。
【0052】
このように、大入賞口開閉パターンAを実行した場合は、第1大入賞口51aまたは第2大入賞口52aから入賞した遊技球が第1振分部材55および第2振分部材56によって第1回転体57および第2回転体58の間を通過する流下経路L3に沿って流下し、可動球通路部材59に取込まれ、特定領域スイッチ59aによって検出され、ラウンドを継続する確率が高い。
【0053】
また、大入賞口開閉パターンBが実行された場合は、第1振分部材55および第2振分部材56は、第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aの2回目(2)の開閉が開始するタイミングと略同じタイミングで作動を開始する。
さらに、大入賞口開閉パターンBが実行された場合は、第1振分部材55および第2振分部材56の作動が終了し、第1振分部材55および第2振分部材56が起立姿勢に復帰したときも第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aが開口している
【0054】
つまり、第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aから入賞した遊技球が、第1振分部材55および第2振分部材56の配置箇所へ流下したときには、図13に示すように、第1振分部材55および第2振分部材56が起立した姿勢になっているため、流下した遊技球は第1振分部材55および第2振分部材56によって振り分けられることなく、背面構造部63の円弧面64aの上面であって凹部64b,64cよりも高い位置へ案内され、そこから各凹部64b,64cに向けて転動し、各凹部64b,64cによって流下方向が前方へ変換され、第1回転体57または第2回転体58に取込まれ、切欠部57bまたは切欠部58bからステージ66上を転動し、ステージ66から落下する。つまり、第1回転体57および第2回転体58の間を通過する流下経路に沿って流下する確率が低い。
【0055】
このように、大入賞口開閉パターンBを実行した場合は、第1大入賞口51aまたは第2大入賞口52aから入賞した遊技球が第1振分部材55および第2振分部材56によって第1回転体57および第2回転体58の間を通過する流下経路L3に沿って流下する流下経路に振り分けられる確率が低いため、特定領域スイッチ59aによって検出され、ラウンドを継続する確率が低い。
【0056】
また、大入賞口開閉パターンAおよび大入賞口開閉パターンBのどちらを実行した場合でも、1回目から最終の19回目の開閉が終了するまでの期間における第1大入賞口51aまたは第2大入賞口52aの開口時間の延べ時間は同一となるように構成されている。
この実施形態では、T1=0.098秒、T2=0.820秒、T3=0.812秒、T4=1.022秒であり、大入賞口開閉パターンAにおける第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aの開口時間の延べ時間は、0.098秒+(0.812秒×18)=14.714秒である。また、大入賞口開閉パターンBにおける第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aの開口時間の延べ時間は、(0.812秒×18)+0.098秒=14.714秒であり、開口時間の延べ時間は同一である。
【0057】
また、第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aが開口してから第1振分部材55および第2振分部材56が作動するまでの時間TAは1.712秒であり、第1振分部材55および第2振分部材56が作動して外側に回動した姿勢を維持している時間TBは0.598秒であり、第1振分部材55および第2振分部材56が作動しないで起立した姿勢を維持している時間TCは1.234秒である。
【0058】
時間T1〜T4および時間TA〜TCは、第1大入賞口51aまたは第2大入賞口52aから入賞した遊技球が、第1振分部材55または第2振分部材56によって振分可能な位置まで到達するために要する時間を測定して決定し、大入賞口開閉パターンAが実行された場合は、第1大入賞口51aまたは第2大入賞口52aから入賞した遊技球が、外側へ回動した第1振分部材55および第2振分部材56によって振り分けられ、特定領域スイッチ59aによって検出される確率が高くなるように決定されている。
【0059】
上述したように、パチンコ機1は、大当りが発生したときに大入賞口開閉パターンAが選択された場合にラウンドが継続される確率が高くなり、大入賞口開閉パターンBが選択Sれた場合にラウンドが継続される確率が低くなることを特徴とする。換言すると、パチンコ機1は、ラウンドが継続される確率が高い大入賞口開閉パターンAおよびラウンドが継続される確率が低い大入賞口開閉パターンBのどちらかを選択可能に構成されている。
【0060】
したがって、パチンコ機1を実施すれば、大当りが発生したときの第1開閉部材51および第2開閉部材52の開閉パターンが一定ではないため、面白味を増すことができる。
しかも、遊技者は、大当りが発生したときに、ラウンドの継続確率が高い大入賞口開閉パターンAが選択されるか否か、スリルのある遊技を楽しむことができる。
【0061】
さらに、パチンコ機1を実施すれば、第1開閉部材51および第2開閉部材52が、大入賞口開閉パターンAまたは大入賞口開閉パターンBにて開閉するときに、最初の開閉から最後の開閉までの期間における第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aの開口時間の延べ時間が、大入賞口開閉パターンAまたは大入賞口開閉パターンB間で同一であるため、第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aの開口時間の延べ時間が開閉パターン間で異なることに起因する遊技者間の不公平をなくすことができる。
【0062】
[パチンコ機の主な電気的構成]
次に、パチンコ機1の主な電気的構成についてそれをブロックで示す図17および図18を参照して説明する。
【0063】
図17に示すように、主制御基板100には、主制御用MPU(Micro Processing Unit)101およびRTC(Real Time Clock)104が搭載されている。主制御用MPU101には、主制御用ROM102および主制御用ワークRAM103が内蔵されている。主制御用MPU101は、入賞の検出、ラウンドの進行制御、ラウンド継続の判定、特別図柄の抽選、大入賞口開閉パターンの抽選など、遊技の進行に必要な処理を実行する。また、主制御用MPU101は、バックアップ電源端子VBB(図示省略)と、NMI(Non-Maskable Interrupt)端子(図示省略)とを備えている。
【0064】
RTC104は、年月日および現在時刻を計時する。RTC104は、電池(たとえば、ボタン電池)またはコンデンサ(たとえば、電気二重層コンデンサ)などのバックアップ電源(図示省略)から電源の供給を受けており、パチンコ機1に電源が供給されていないときでも年月日および現在時刻を計時している。また、主制御用CPU101は、年月日および現在時刻を読取る必要のあるときにRTC104にアクセスして年月日および現在時刻を取得する。
【0065】
主制御用ROM102には、主制御用MPU101が上記の各処理を実行するためのコンピュータプログラム、大入賞口開閉パターンが設定されたテーブル、主制御基板100と電気的に接続された各制御基板へ送信する制御コマンドが設定された制御コマンドテーブルなどが読出し可能に格納されている。
【0066】
主制御用ワークRAM103は、主制御用ROM101から読出した上記のコンピュータプログラムやテーブルを一時的に格納し、主制御用MPU101が上記のコンピュータプログラムを実行することにより発生する処理結果および判定結果などを読出しおよび書換え可能に格納する。また、主制御用RAM103は、各入賞口スイッチおよび始動口スイッチがオンしたことを検出し、各スイッチに対応する入賞数を格納し、それを払出制御基板200の払出制御用MPU201へ送信する。さらに、主制御用ワークRAM103は、パチンコ機1に供給されている電源が遮断されたときにコンデンサ(図示省略)からバックアップ電源の供給を受け、大当り発生の結果などの格納データを保持する。
【0067】
また、主制御基板100には、左袖入賞口18に入賞した遊技球を検出するための左袖入賞口スイッチ18aと、右袖入賞口19に入賞した遊技球を検出するための右袖入賞口スイッチ19aと、第1始動口20,20に入賞した遊技球を検出するための第1始動口スイッチ20a,20aと、第2始動口21に入賞した遊技球を検出するための第2始動口スイッチ21aと、第1大入賞口スイッチ51bと、第2大入賞口スイッチ52bと、特定領域スイッチ59aと、第1大入賞口ソレノイド51cと、第2大入賞口ソレノイド52cとが、盤面中継端子板105を介して電気的に接続されている。
【0068】
また、主制御基板100には、外部端子板503が電気的に接続されており、主制御用MPU101は、大当りの発生回数、大当り遊技におけるラウンド数などのデータを外部端子板503を介して、パチンコホールの管理室などに配置されたホールコンピュータHCへ送信する。
また、主制御基板100には、特別図柄表示装置31,32が搭載された図柄表示基板96が電気的に接続されている。また、主制御基板100には、払出制御基板200と、セキュリティ中継端子板89と、電源基板94とが電気的に接続されている。
【0069】
セキュリティ中継端子板89には、不正行為によって発生する誘導磁界を検出するための誘導磁界センサ500と、不正行為によって発生する磁気を検出するための第1磁気センサ501と、第2磁気センサ502とが電気的に接続されている。
払出制御基板200には、下受け皿7が遊技球で満杯になった状態を検出するための下受け皿満杯スイッチ7cと、扉開放中継端子板86とが電気的に接続されている。扉開放中継端子板86には、ガラス枠セット3が開放された状態を検出するための扉開放スイッチ87と、外枠セット8が開放された状態を検出するための外枠開放スイッチ88とが電気的に接続されている。
【0070】
また、払出制御基板200には、払出中継端子板97が電気的に接続されており、払出中継端子板97には、貸球および賞球を上受け皿6へ払出す部材を駆動するための払出モータ81cと、この払出モータ81cによって払出された遊技球を検出するための前部払出センサ81a,後部払出センサ81bと、払出モータ81cによって払出す遊技球が存在しないことを検出する前部球切れスイッチ81d,後部球切れスイッチ81eとが電気的に接続されている。また、払出制御基板200には、払出モータ81cを駆動するための駆動回路97aが搭載されている。駆動回路97aおよび払出モータ81cなどが賞球払出装置81を構成している。賞球払出装置81には、遊技球を払出す出口が2箇所あり、一方の出口に前部払出センサ81aが設けられており、他方の出口に後部払出センサ81bが設けられている。
【0071】
払出制御基板200には、払出制御用MPU201が搭載されている。払出制御用MPU201には、払出制御用ROM202および払出制御用ワークRAM203が内蔵されている。払出制御用MPU201は、主制御用MPU101から送信される払出制御コマンドに従って駆動回路97aを制御し、賞球および貸球の払出しを制御する。また、払出制御用MPU201は、前部払出センサ81aおよび後部払出センサ81bからそれぞれ出力される信号の変化を検出し、払出された賞球数および貸球数を計数する。
【0072】
さらに、払出制御用MPU201は、下受け皿満杯スイッチ7cがオンしたことに基づき、下受け皿7が賞球で満杯になったことを検出し、払出モータ81cを停止させる。下受け皿満杯スイッチ7cがスイッチング動作した以降に主制御用MPU101から送信される入賞数は、払出制御用RAM203に蓄積され、下受け皿7の満杯状態が解消され、下受け皿満杯スイッチ7cがオフになると、払出モータ81cの動作が再開され、払出制御用RAM203に蓄積されている入賞数に対応する賞球が払出される。
【0073】
また、払出制御用MPU201は、バックアップ電源端子VBB(図示省略)と、NMI(Non-Maskable Interrupt)端子(図示省略)とを備える。払出制御用ROM202には、払出制御用MPU201が実行するコンピュータプログラムなどが読出し可能に記憶されている。払出制御用ワークRAM203は、払出制御用ROM202から読出された上記のコンピュータプログラムを格納し、払出制御用MPU201が上記のコンピュータプログラムを実行することにより発生する処理結果および判定結果などを読出しおよび書換え可能に格納する。
【0074】
さらに、払出制御用ワークRAM203は、未払いの賞球数および貸球数を格納し、パチンコ機1に供給されている電源が遮断されたときにコンデンサ(図示省略)からバックアップ電源の供給を受け、未払いの賞球数および貸球数を保持する。また、払出制御基板200には、残高表示部6e(図1)が搭載された残高表示基板504がプリペイド記録媒体読取装置接続端子板78を介して電気的に接続されている。プリペイド記録媒体読取装置接続端子板78には、プリペイド記録媒体読取装置16(図1)が電気的に接続されている。
【0075】
さらに、発射制御基板4には、遊技球を発射する発射装置を駆動する発射ソレノイド4fと、遊技球を発射位置へ供給する球供給装置を駆動する球送りソレノイド4gと、発射レバー4aの回動量に応じて発射装置の発射強度を調節するための発射強度電子ボリューム4cと、遊技者が発射レバー4aに触れたことを検出するためのタッチセンサ4jと、発射ソレノイド4fを駆動する発射スイッチ4eとが電気的に接続されている。
また、発射制御基板4には、発射ソレノイド4fを駆動するための駆動回路4mと、球送りソレノイド4gを駆動するための駆動回路4nとが搭載されている。
【0076】
図18に示すように、パチンコ機1には、画像音声制御基板600および演出制御基板400が搭載されている。画像音声制御基板600には、演出表示器53が電気的に接続されている。また、画像音声制御基板600には、盤面演出中継端子板92が電気的に接続されており、その盤面演出中継端子板92には、枠部演出中継端子板93を介して右スピーカ10と、左スピーカ11と、下スピーカ12とが電気的に接続されている。
さらに、画像音声制御基板600には、枠部LED駆動基板700が電気的に接続されており、その枠部LED駆動基板700には、演出ボタン9に内蔵された照光付演出スイッチ9a、前枠セット2に内蔵されたLEDなどが電気的に接続されている。
【0077】
画像音声制御基板600には、画像音声制御用MPU601と、駆動回路608と、音声制御回路604と、音量設定回路605と、デジタルアンプ606と、デジタルアンプ607とが搭載されている。画像音声制御用MPU601には、画像音声制御用ROM602と、画像音声制御用RAM603とが内蔵されている。
【0078】
画像音声制御用ROM602には、演出表示器53に演出用の静止画像や動画像を表示するための制御プログラム、スピーカ10〜12が音楽や効果音などを再生するための制御プログラムなどが格納されている。画像音声制御用RAM603は、画像音声制御用ROM602から読出された制御プラグラムや画像音声制御用MPU601の処理結果などを一時的に格納する。演出表示器53を駆動する駆動回路608は、画像音声制御用MPU601によって制御され、演出表示器53に演出用の静止画像や動画像を表示する。
【0079】
音声制御回路604は、音楽や効果音などの音声データが格納された音源ROMを備えており、画像音声制御用MPU601からの指示に従って音源ROMから所定の音声データを読出し、その読出した音声データを音量設定回路605を介してデジタルアンプ606,607へ出力する。デジタルアンプ606,607は、入力した音声データを、音量設定回路605に設定された音量に増幅してスピーカ10〜12へ出力する。
【0080】
また、演出制御基板400には、画像音声制御基板600と、盤面LED中継端子板91と、補助演出駆動基板410と、演出電源基板90とが電気的に接続されている。盤面LED中継端子板91には、遊技盤5に設けられた左サイド飾り36および右サイド飾り37などの各LEDが電気的に接続されている。
【0081】
補助演出駆動基板410には、補助演出中継端子板507が電気的に接続されている。補助演出中継端子板507には、第1振分ソレノイド55cと、第2振分ソレノイド56cと、可動球通路部材モータ59cと、第1回転体モータ57cと、第2回転体モータ58cと、シャカ駆動モータ54aと、シャカ54が原点に復帰したことを検出するシャカ原点センサ54bとが電気的に接続されている。
また、補助演出駆動基板410には、補助演出中継端子板507に電気的に接続された各ソレノイドおよび各モータを駆動するための駆動回路411が搭載されている。
【0082】
演出制御基板400には、演出制御用MPU401が搭載されている。演出制御用MPU401には演出制御用ROM402および演出制御用ワークRAM403が内蔵されている。演出制御用ROM402には、第1振分部材55および第2振分部材56などを所定の動作パターンで動作させるためのコンピュータプログラム、盤面LED中継端子板91に接続された各LEDを所定の点滅パターンで点灯させるためのコンピュータプログラムなどが格納されている。
【0083】
演出制御用ワークRAM403は、演出制御用ROM402から読出した上記のコンピュータプログラムを格納し、演出制御用MPU401が上記のコンピュータプログラムを実行することにより発生する処理結果および判定結果などを読出しおよび書換え可能に格納する。演出制御用MPU401は、画像音声制御用MPU601から送信される制御コマンドに従い、駆動回路411へ駆動命令を出力して各ソレノイドおよびモータを駆動し、第1振分部材55および第2振分部材56などを所定の動作パターンで動作させる。
【0084】
また、図17に示す電源基板94は、主電源98(AC/24V)から供給される電源を主制御基板100と、払出制御基板200と、プリペイド記録媒体読取装置接続端子板78と、演出電源基板90(図18)とに供給する。演出電源基板90は、電源基板94から供給される電源を演出電源基板90と電気的に接続された各基板へ分配する。
【0085】
[特別図柄遊技処理]
次に、主制御用MPU101が実行する特別図柄遊技処理の流れについて、それを示す図19のフローチャートを参照して説明する。以下の説明では、各処理のステップをSと略す。
【0086】
主制御用MPU101は、遊技球が第1始動口20に入賞したか否かを判定し(S1)、第1始動口20に入賞したと判定した場合は(S1:Yes)、第1開閉部材51および第2開閉部材52を1回開閉し、第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aを1回開閉する(S2)。また、S1において、遊技球が第1始動口20に入賞していないと判定した場合は(S1:No)、遊技球が第2始動口21に入賞したか否かを判定し(S3)、第2始動口21に入賞したと判定した場合は(S2:Yes)、第1開閉部材51および第2開閉部材52をそれぞれ2回開閉し、第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aをそれぞれ2回開閉する(S4)。
【0087】
続いて、主制御用MPU101は、特別図柄表示装置31,32が変動表示する特別図柄変動パターンを抽選により決定する(S5)。この実施形態では、カウンタと、特別図柄変動パターンが設定された特別図柄変動パターンテーブルとを用いて特別図柄変動パターンを決定する。カウンタは、0〜9の連続した数値をカウントする。特別図柄変動パターンテーブルには、0〜4の数値と特別図柄変動パターンAとが対応付けられており、5〜9の数値と特別図柄変動パターンBとが対応付けられている。
【0088】
主制御用MPU101は、S5を実行するときにカウンタから取得した数値と対応付けられている特別図柄変動パターンを選択する。たとえば、カウンタから取得した数値が3であった場合は、0〜4の数値と対応付けられている特別図柄変動パターンAを選択する。この実施形態では、カウンタがカウントする数値の半分ずつが各特別図柄変動パターンと対応付けられているため、特別図柄変動パターンAまたは特別図柄変動パターンBを選択する確率は50%である。
【0089】
続いて、大入賞口開閉パターンを決定する(S6)。大入賞口開閉パターンは、先のS5において決定した特別図柄変動パターンに基づいて決定する。この実施形態では、先のS5において決定した特別図柄変動パターンが特別図柄変動パターンAであった場合は、大入賞口開閉パターンAに決定し、特別図柄変動パターンBであった場合は、大入賞口開閉パターンBに決定する。つまり、大入賞口開閉パターンAまたは大入賞口開閉パターンBに決定する確率は50%である。S5において決定した特別図柄変動パターンおよびS6において決定した大入賞口開閉パターンは、大当りが発生したときに用いる。
【0090】
[大当り遊技処理]
次に、主制御用MPU101が実行する大当り遊技処理の流れについて、それを示す図19および図20のフローチャートを参照して説明する。なお、以下では、第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aを大入賞口と略称する。
【0091】
主制御用MPU101は、大当り遊技中であるか否かを判定し(S10)、大当り遊技中ではないと判定した場合は(S10:No)、特別図柄スイッチ59a(図10)がオンしたか否かを判定する(S11)。ここで、特別図柄スイッチ59aがオンしたと判定した場合は(S11:Yes)、先の特別図柄遊技処理のS5(図19)において決定した特別図柄変動パターンを読出し、それを画像音声制御用MPU601(図18)へ送信する(S12)。これにより、演出表示器53(図6)は、S5において決定された特別図柄変動パターンを表示する。
【0092】
続いて、大当り遊技のときに実行可能な最大ラウンド数Raをセットし、現在のラウンド数Rを0にリセットする(S13)。続いて、先の特別図柄遊技処理のS6(図19)において決定した大入賞口開閉パターンを読出し(S14)、1ラウンドにおける大入賞口の最大開閉回数N1をセットし、現在の開閉回数Nを0にリセットし、1ラウンドにおいて大入賞口へ入賞可能な最大入賞数Pbをセットし、大入賞口入賞数Paを0にリセットする(S15)。
【0093】
続いて、大入賞口が開口している時間である大入賞口開口時間Taをセットし(S16)、先の14において読出した大入賞口開閉パターンに従って大入賞口を開口する(S17)。続いて、大入賞口開口時間Taの計測を開始し(S18)、開閉回数Nに1を加算する(S19)。続いて、遊技球が大入賞口に入賞したか否かを判定し(図21のS20)、入賞したと判定した場合は(S20:Yes)、大入賞口入賞数Paに1を加算する(S21)。続いて、大入賞口入賞数Paが大入賞口最大入賞数Pb以上になったか否かを判定し(S22)、大入賞口最大入賞数Pb以上になっていないと判定した場合は(S22:No)、大入賞口開口時間Taが0になったか否かを判定する(S23)。
【0094】
ここで、大入賞口開口時間Taが0になっていないと判定した場合は(S23:No)、特定領域スイッチ59aがオンしたか否かを判定し(S25)、オンしたと判定した場合は(S25:Yes)、ラウンドの継続が決定したことを示す継続フラグをオンする(S26)。続いて、大入賞口の現在の開閉回数Nが大入賞口最大開閉回数N1に達したか否かを判定し(S27)、達していないと判定した場合は(S27:No)、S20に戻る。また、S23において、大入賞口開口時間Taが0になったと判定した場合は(S23:Yes)、大入賞口を閉口し(S24)、S16に戻り、大入賞口の開閉を行う。
【0095】
また、S22において、大入賞口入賞数Paが大入賞口最大入賞数Pb以上になったと判定した場合(S22:Yes)、あるいは、S27において、大入賞口の現在の開閉回数Nが大入賞口最大開閉回数N1に達したと判定した場合は(S27:Yes)、S26を実行することにより継続フラグがオンしているか否かを判定する(S28)。ここで、継続フラグがオンしていると判定した場合は(S28:Yes)、現在のラウンド数Rが最大ラウンド数Raに達したか否かを判定し(S29)、最大ラウンド数Raに達していないと判定した場合は(S29:No)、S14に戻り、大入賞口開閉パターンを実行する。また、S28において、継続フラグがオンしていないと判定した場合(S28:No)、あるいは、S29において、現在のラウンド数Rが最大ラウンド数Raに達したと判定した場合は(S29:Yes)、大当り遊技を終了する(S30)。
【0096】
[実施形態の効果]
(1)上述したように、この実施形態のパチンコ機1は、大当りが発生したときに大入賞口開閉パターンAが選択された場合にラウンドが継続される確率が高くなり、大入賞口開閉パターンBが選択Sれた場合にラウンドが継続される確率が低くなることを特徴とする。換言すると、パチンコ機1は、ラウンドが継続される確率が高い大入賞口開閉パターンAおよびラウンドが継続される確率が低い大入賞口開閉パターンBのどちらかを選択可能に構成されている。
【0097】
したがって、パチンコ機1を実施すれば、大当りが発生したときの第1開閉部材51および第2開閉部材52の開閉パターンが一定ではないため、面白味を増すことができる。
しかも、遊技者は、大当りが発生したときに、ラウンドの継続確率が高い大入賞口開閉パターンAが選択されるか否か、スリルのある遊技を楽しむことができる。
【0098】
(2)さらに、パチンコ機1を実施すれば、第1開閉部材51および第2開閉部材52が、大入賞口開閉パターンAまたは大入賞口開閉パターンBにて開閉するときに、最初の開閉から最後の開閉までの期間における第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aの開口時間の延べ時間が、大入賞口開閉パターンAまたは大入賞口開閉パターンB間で同一であるため、第1大入賞口51aおよび第2大入賞口52aの開口時間の延べ時間が開閉パターン間で異なることに起因する遊技者間の不公平をなくすことができる。
【0099】
[パチンコ機1の他の特徴]
(1)前述した実施形態のパチンコ機1は、図16に示したように、大入賞口開閉パターンAにおける最初(1回目)の大入賞口の開口時間T1が、2回目から19回目の各開口時間T3よりも短く、大入賞口開閉パターンBにおける最後(19回目)の大入賞口の開口時間T1が、1回目から18回目の各開口時間T3よりも短いという特徴を有する。
つまり、1ラウンドにおける大入賞口の開口時間の延べ時間が、大入賞口開閉パターンA,B間で同一であるという第1の特徴と、大入賞口の開口タイミングと振分部材の動作タイミングとの時間差を大入賞口開閉パターン間で異ならせることにより、ラウンド継続率の高い大入賞口開閉パターンAおよび大入賞口開閉パターンBを選択可能にするという第2の特徴とを有する。この第1および第2の特徴を有するパチンコ機の技術的手段を技術的手段Aとすると、技術的手段Aは、次の通りである。
【0100】
(技術的手段A)
遊技球の流下領域が形成された遊技盤と、
前記流下領域へ遊技球を発射する発射装置と、
前記流下領域に設けられた遊技球受入れ口と、
前記流下領域に設けられた構造物と、
前記構造物に設けられており、前記流下領域を流下する遊技球を前記構造物の内部へ取込む開口部と、
前記開口部を開閉する開閉部材と、
遊技球が前記遊技球受入れ口に受入れられた場合に前記開閉部材を開閉させる開閉手段と、
前記構造物に形成されており、前記開口部から取込まれた遊技球の流下方向を変化させるために動作する動作体と、
前記開口部から取込まれた遊技球を検出する第1の検出手段と、
前記動作体によって変化された特定の流下方向に流下した遊技球を受入れ可能な特定の遊技球受入れ口と、
前記特定の遊技球受入れ口に受入れられた遊技球を検出する第2の検出手段と、
前記第1の検出手段により遊技球が検出されたときに賞球を払出す賞球払出装置と、を備えており、
前記第2の検出手段により遊技球が検出されたときに前記開閉部材が所定回数連続して開閉動作するパチンコ機において、
前記構造物は、前記開口部から取込まれた遊技球の流下方向が前記開閉部材の開放動作タイミングおよび前記動作体の動作タイミングによって決定され易い構造であり、
前記第2の検出手段により遊技球が検出されたときに前記開閉部材が所定回数連続して開閉する開閉パターンとして、前記開口部から取込まれた遊技球が前記特定の流下方向に流下する確率が高く、かつ、短い開口時間および長い開口時間を組み合わせた第1の開閉パターンと、前記開口部から取込まれた遊技球が前記特定の流下方向に流下する確率が低く、かつ、短い開口時間および長い開口時間を組み合わせた第2の開閉パターンとであって、さらに、前記開閉部材が前記第1または第2の開閉パターンにて所定回数連続して開閉するときに、最初の開閉から最後の開閉までの期間における前記開口部の開口時間の延べ時間は、前記第1および第2の開閉パターン間で同一となるように構成された前記第1および第2の開閉パターンを少なくとも有する複数の開閉パターンが選択可能に設定された開閉パターン設定手段と、
前記開閉パターン設定手段の中から所定の開閉パターンを抽選により選択する開閉パターン選択手段と、を備えており、
前記第2の検出手段により遊技球が検出されたときに、前記開閉パターン選択手段により選択された開閉パターンにて前記開閉部材を開閉させることを特徴とするパチンコ機。
【0101】
(技術的手段Aによる効果)
前述した技術的手段Aを有するパチンコ機は、本願の請求項1に係る発明と共通する技術的手段を有するため、請求項1に係る発明と同一の効果を奏することができる。
さらに、技術的手段Aを有するパチンコ機は、短い開口時間および長い開口時間を組み合わせているため、開閉部材が所定回数連続して開閉するときの最初の開閉から最後の開閉までの期間における開口部の開口時間の延べ時間を第1および第2の開閉パターン間で同じ時間に設定した場合でも、開口部の開口タイミングと動作体の動作タイミングとの時間差を開閉パターン間で異ならせることができる。
【0102】
たとえば、図16に示したように、大入賞口開閉パターンAにおいて最初(1回目)の大入賞口の開口時間を短い時間T1に設定するとともに2回目以降の各開口時間を長い時間T3に設定し、大入賞口開閉パターンBにおいて最初(1回目)から18回目の各開口時間を長い時間T3に設定するとともに最後(19回目)の開口時間を短い時間T1に設定すれば、最初の開閉から最後の開閉までの期間における大入賞口の開口時間の延べ時間を開閉パターンA,B間で同一にすることができ、かつ、大入賞口の開口タイミングと振分部材の動作タイミングとの時間差を大入賞口開閉パターンA,B間で異ならせることができる。
【0103】
〈他の実施形態〉
(1)前述の実施形態では、大当りが発生したときに、大入賞口を連続して複数回開閉したが、大入賞口を1回のみ開閉することもできる。この場合、大当りが発生したときの大入賞口の開口時間は、遊技球が第1始動口20または第2始動口21に入賞したときの開口時間よりも長く、かつ、遊技球が第1大入賞口51aまたは第2大入賞口52aに入賞したときの開口時間よりも長くする。たとえば、大当りが発生したときに、大入賞口を1回のみ30秒間開口する。このように、大入賞口の開閉回数が1回のみであるが、開口時間を長くすることにより、その分、大入賞口から入賞した遊技球が特定領域スイッチによって検出され、ラウンド継続の確率が高くなる。
【0104】
(2)また、大入賞口の開口時間を複数設定しておき(開口時間設定手段)、その複数の開口時間の中から1つの開口時間を選択し(開口時間選択手段)、大当りが発生したときに、その選択した開口時間にて大入賞口を1回のみ開口させることもできる。この特徴を有するパチンコ機の技術的手段を技術的手段Bとすると、技術的手段Bは、次の通りである。
【0105】
(技術的手段B)
遊技球の流下領域が形成された遊技盤と、
前記流下領域へ遊技球を発射する発射装置と、
前記流下領域に設けられた遊技球受入れ口と、
前記流下領域に設けられた構造物と、
前記構造物に設けられており、前記流下領域を流下する遊技球を前記構造物の内部へ取込む開口部と、
前記開口部を開閉する開閉部材と、
遊技球が前記遊技球受入れ口に受入れられた場合に前記開閉部材を開閉させる開閉手段と、
前記構造物に形成されており、前記開口部から取込まれた遊技球の流下方向を変化させるために動作する動作体と、
前記開口部から取込まれた遊技球を検出する第1の検出手段と、
前記動作体によって変化された特定の流下方向に流下した遊技球を受入れ可能な特定の遊技球受入れ口と、
前記特定の遊技球受入れ口に受入れられた遊技球を検出する第2の検出手段と、
前記第1の検出手段により遊技球が検出されたときに賞球を払出す賞球払出装置と、を備えており、
前記第2の検出手段により遊技球が検出されたときに前記開閉部材が開閉動作するパチンコ機において、
前記第2の検出手段により遊技球が検出されたときに前記開閉部材が1回のみ開閉する開閉パターンであって前記開口部が開口する時間がそれぞれ異なる複数の開閉パターンが設定された開閉パターン設定手段と、
前記開閉パターン設定手段の中から所定の開閉パターンを抽選により選択する開閉パターン選択手段と、を備えており、
前記第2の検出手段により遊技球が検出されたときに、前記開閉パターン選択手段により選択された開閉パターンにて前記開閉部材を開閉させることを特徴とするパチンコ機。
【0106】
(技術的手段Bによる効果)
前述した技術的手段Bを有するパチンコ機は、本願の請求項1に係る発明と共通する技術的手段を有するため、請求項1に係る発明と同一の効果を奏することができる。
さらに、技術的手段Bを有するパチンコ機は、開口部の開口する時間の長い開閉パターンほど、開口部から取込まれる遊技球の数および取込みタイミングが増加するため、その分、開口部から取込まれた遊技球が第2の検出手段によって検出される確率が高くなるので、遊技者は、開口部の開口する時間の長い開閉パターンが選択されるか否か、スリルを味わうことができる。
【0107】
(3)前述の実施形態では、大当りが発生したときに、大入賞口の開閉パターンとして大入賞口開閉パターンAおよび大入賞口開閉パターンBのどちらかを選択したが、3種類以上の大入賞口開閉パターンの中から選択するように構成することもできる。この構成を用いる場合、大入賞口の開口タイミングと振分部材の動作タイミングとの時間差が、大入賞口開閉パターン毎に異なるように構成し、ラウンド継続率が大入賞口開閉パターン毎に異なるように構成することもできる。この特徴を有するパチンコ機の技術的手段を技術的手段Cとすると、技術的手段Cは、次の通りである。
【0108】
(技術的手段C)
遊技球の流下領域が形成された遊技盤と、
前記流下領域へ遊技球を発射する発射装置と、
前記流下領域に設けられた遊技球受入れ口と、
前記流下領域に設けられた構造物と、
前記構造物に設けられており、前記流下領域を流下する遊技球を前記構造物の内部へ取込む開口部と、
前記開口部を開閉する開閉部材と、
遊技球が前記遊技球受入れ口に受入れられた場合に前記開閉部材を開閉させる開閉手段と、
前記構造物に形成されており、前記開口部から取込まれた遊技球の流下方向を変化させるために動作する動作体と、
前記開口部から取込まれた遊技球を検出する第1の検出手段と、
前記動作体によって変化された特定の流下方向に流下した遊技球を受入れ可能な特定の遊技球受入れ口と、
前記特定の遊技球受入れ口に受入れられた遊技球を検出する第2の検出手段と、
前記第1の検出手段により遊技球が検出されたときに賞球を払出す賞球払出装置と、を備えており、
前記第2の検出手段により遊技球が検出されたときに前記開閉部材が開閉動作するパチンコ機において、
前記構造物は、前記開口部から取込まれた遊技球が前記特定の流下方向に流下する確率が前記開閉部材の開放動作タイミングおよび前記動作体の動作タイミングの時間差によって決定され易い構造であり、
前記第2の検出手段により遊技球が検出されたときに前記開閉部材が開閉する開閉パターンとして、前記開閉部材の開放動作タイミングおよび前記動作タイミングの時間差がそれぞれ異なる複数の開閉パターンが選択可能に設定された開閉パターン設定手段と、
前記開閉パターン設定手段の中から所定の開閉パターンを抽選により選択する開閉パターン選択手段と、を備えており、
前記第2の検出手段により遊技球が検出されたときに、前記開閉パターン選択手段により選択された開閉パターンにて前記開閉部材を開閉させることを特徴とするパチンコ機。
【0109】
(技術的手段Cによる効果)
前述した技術的手段Cを有するパチンコ機を実施すれば、第2の検出手段により遊技球が検出されたときに開閉部材が開閉する開閉パターンとして、開閉部材の開放動作タイミングおよび動作タイミングの時間差がそれぞれ異なる複数の開閉パターンの中から所定の開閉パターンを抽選により選択し、遊技球が特定の遊技球受入れ口に受入れられたときに、上記の選択した開閉パターンにて開閉部材を開閉させることができる。
したがって、遊技球が特定の遊技球受入れ口に受入れられたときの開閉部材の開閉パターンが一定ではないため、面白味を増すことができる。
しかも、遊技者は、特定の流下方向に流下する確率の高い開閉パターンが選択されるか否か、スリルのある遊技を楽しむことができる。
【符号の説明】
【0110】
1・・パチンコ機、4・・発射ハンドル、4f・・発射ソレノイド(発射装置)、
5・・遊技盤、19・・左袖入賞口(遊技球受入れ口)、
20・・第1始動口(特定の遊技球受入れ口)、
21・・第2始動口(特定の遊技球受入れ口)、50・・センター飾り(構造物)、
51・・第1開閉部材、51a・・第1大入賞口(開口部)、
51b・・第1大入賞口スイッチ(第1の検出手段)、52・・第2開閉部材、
52a・・第2大入賞口(開口部)、
52b・・第2大入賞口スイッチ(第1の検出手段)、
59・・可動球通路部材(特定の遊技球受入れ口)、
59a・・特定領域スイッチ(第2の検出手段)、81・・賞球払出装置、
102・・主制御用ROM(開閉パターン設定手段)、P・・遊技球。
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