(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記構成の加熱調理器では、加熱室と扉との間から漏えいする電波を、周期構造体で減衰させている。しかし、加熱室の開口を開閉する扉には、開閉動作時に扉をその位置に保持させるためのアームが取付けられており、周期構造体の切込み部近傍にアームのような金属部品が存在すると、切込み部から漏れた電波が、アームを介して製品の機械室内部に漏えいしたり、扉から製品の外部に漏えいしたりする。そして、こうした漏えい電波が多くなると、扉からの漏えい量として、電気安全取締法での安全基準として要求される「1mW/cm
2以下」の電波漏えい量(電力密度)を満足しなく虞があり、また機械室に侵入した漏えい電波によって、内部の電子部品を誤動作させる虞があった。
【0005】
そこで本発明は上記問題点に鑑み、扉に取付けられたアームからの電波漏えいを効果的に低減させることが可能な加熱調理器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、前記第1の目的を達成するために、電波が内部に供給される加熱室と、前記電波を減衰する櫛形の周期構造体を有し、前記加熱室の開口を開閉する扉と、を備えた加熱調理器において、前記扉の開動を保持するアームを有し、前記扉の底面部から立ち上がる前記周期構造体の垂直面部に、所定の間隔で切込み部を形成し、前記アームに
対向近接する部分で、前記切込み部を他の部分
よりも浅い切込み形状にするか、若しくは
隣り合う前記垂直面部の間を繋げて前記切込み部を設けない構成としたことを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1の構成において、前記アームが前記扉の左右にそれぞれ設けられ、左右の前記アームに
対向近接する各部分で、前記切込み部を他の部分
よりも浅い切込み形状にするか、若しくは
隣り合う前記垂直面部の間を繋げて前記切込み部を設けない構成としたことを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1の構成において、前記アームが前記扉の左右どちらかに設けられ、前記アームに
対向近接する部分で、前記切込み部を他の部分
よりも浅い切込み形状にするか、若しくは
隣り合う前記垂直面部の間を繋げて前記切込み部を設けない構成としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明によれば、アームに
対向近接する部分で、周期構造体の垂直面部に他の部分
よりも浅い切込み形状の切込み部を形成するか、或いは
隣り合う前記垂直面部の間を繋げて切込み部そのものを設けないようにすることで、加熱室から周囲構造体に達した電波が、アームを介して他の部位に漏えいするのを低減できる。また、アームに
対向近接する部分以外では、周期構造体の垂直面部に切込み部を所定の間隔毎に形成することで、周期構造体の長手方向に進む電波を減衰できる。そのため加熱調理器として、扉に取付けられたアームからの電波漏えいを効果的に低減させることが可能になる。
【0010】
請求項2の発明によれば、扉の左右にアームが設けられている場合、片方のアームだけでなく、両方のアームに
対向近接する部分で、周期構造体の垂直面部に他の部分
よりも浅い切込み形状の切込み部を形成するか、或いは
隣り合う前記垂直面部の間を繋げて切込み部そのものを設けないようにすれば、左右どちらのアームに対しても、そこからの電波漏えいを確実に低減させ、且つそれ以外の部分で所定の間隔の切込み部を設けたことによる電波の減衰効果を得ることができる。
【0011】
請求項3の発明によれば、扉の左右何れか一方にアームが設けられている場合、そのアームに
対向近接する部分にのみ、周期構造体の垂直面部に他の部分
よりも浅い切込み形状の切込み部を形成するか、或いは
隣り合う前記垂直面部の間を繋げて切込み部そのものを設けないようにすれば、アームからの電波漏えいを確実に低減させ、且つそれ以外の部分で所定の間隔の切込み部を設けたことによる電波の減衰効果を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の加熱調理器に関する好ましい実施例について、添付図面を参照しながら詳しく説明する。
【0014】
図1〜
図11は、本発明の加熱調理器をオーブンレンジに適用した一実施例を示している。先ず、オーブンレンジの外観構成を
図1に基づいて説明すると、1は矩形箱状に形成される本体で、この本体1は、製品となるオーブンレンジの外郭を覆う部材として、金属製のキャビネット2を備えている。また3は、本体1の前面に設けられる開閉自在な扉である。
【0015】
扉3の上部には、縦開きの扉3を開閉するときに手をかける開閉操作用のハンドル4を備えており、扉3の下部には、表示や報知や操作のための操作パネル部5を備えている。操作パネル部5は、調理の設定内容や進行状況などを表示する表示手段6の他に、加熱調理に関する各種の操作入力を可能にする操作手段7が配設される。操作パネル部5の後側には、図示しないが、表示手段6や操作手段7などの制御を行なうために、操作パネルPC(印刷回路)板が配置される。
【0016】
図2と
図3は、何れもキャビネット2を取り外したオーブンレンジの内部構造を示す図であり、
図4は、扉3を開けた時の状態を示す図である。これらの各図を併せて参照すると、本体1の左右側面と上面を形成するキャビネット2は、本体1の底面を形成するオーブン底板11を覆うように、本体1の前面を形成するオーブン前板12と、本体1の後面を形成するオーブン後板13との間に設けられる。また本体1には、加熱調理すべき被加熱物を内部に収容する加熱室14が設けられる。加熱室14の前面はオーブン前板12に達していて、被加熱物を出し入れするのに開口しており、この開口を扉3で開閉する構成となっている。
【0017】
本体1の内部において、加熱室14とキャビネット2との間の空間は、オーブンレンジの機械室15として形成される。この機械室15には、オーブンレンジの各部を動作させるための電子・電装部品16や配線17の他に、扉3の開閉を保持するように扉3と本体1とを連結する連結機構18などが配設される。本実施例の連結機構18は、扉3の左右両側に設けられているが、扉3の左右何れか片側に設けても構わない。
【0018】
前記電子・電装部品16は、扉3の開閉を検知する扉開閉検知手段としてのマイクロスイッチ21や、オーブン加熱時に加熱室14の上方から加熱室14内の被加熱物を輻射加熱する上ヒータ22や、オーブン加熱時に加熱室14の下方から加熱室14内の被加熱物を輻射加熱する下ヒータ23や、レンジ加熱時に電波であるマイクロ波を加熱室14内に供給するマグネトロンを含むマイクロ波供給手段24や、加熱室14内の温度を検知する加熱室温度検知手段としてのオーブンサーミスタ25や、調理中や予熱中に点灯して加熱室14内を照明する室内灯としてのランプ26などにより構成される。これらの各電子・電装部品16や、前述の扉3に配設した操作パネルPC板は、機械室15に設けられた図示しない加熱制御手段と配線17を介して電気的に接続される。
【0019】
図5は、加熱室14側から見た扉板31の形状を示している。同図を併せて参照すると、扉3は、金属製の扉板31と、樹脂製で枠状の扉サッシュ32と、扉3を閉じた時に加熱室14内部への視認を可能にするガラスなどの透明な内装板33とにより構成され、扉板31は扉サッシュ32の内側に嵌め込まれている。扉板31の中央には、内装板33を装着する窓孔34が開口形成され、その窓孔34の周囲には、扉3を閉じた時にオーブン前板12に近接対向する対向面部37が形成される。また、対向面部37の外方で、扉板31の周縁には、加熱室14から扉板31に漏えいしたマイクロ波を減衰させるために、櫛形の周期構造体36が一体に形成される。なお、ここでの周期構造体36は扉板31と一体にではなく、別体に構成してもよい。
【0020】
扉板31の外周部は、前記対向面部37と略直角で、加熱室14の開口から遠ざかる方向に延設された側壁面部38と、この側壁面部38と略直角で、扉3の外方に延設された底面部39とにより、断面略L字状の段部が構成されている。そして、この段部に周期構造体36が設けられることで、扉板31の外周部を周回する状態でチョーク溝41が形成され、オーブン前板11と扉板31との間の隙間(1mm程度)から、扉板31に漏えいするマイクロ波を減衰するようになっている。
【0021】
周期構造体36は、断面L字状の導体片42が、所定の間隔を置いて複数個櫛状に連なって一体に形成されており、隣り合う導体片42,42の間には、各導体片42を区画するスリット状の切込み部43が形成される。各々の導体片42は、底面部39から加熱室14の開口に向けて略直角に立ち上がる垂直面部45と、この垂直面部45に延設され、底面部39と略平行で側壁面部38側に張り出す張出面部46と、張出面部46に延設され、底面部39側に突出する突出面部47とにより構成される。
【0022】
図6〜
図8は、何れも本体1からキャビネット2を外すと共に、扉サッシュ32を扉3から外した状態で、連結機構18とその周辺の構成を示している。これらの各図を併せて参照すると、連結機構18は、扉板31の左右両側下部に取付け固定された扉ヒンジ48に、本体1側から前方に延びる第1アーム51と第2アーム52をそれぞれ連結して構成される。これらの第1アーム51と第2アーム52は、オーブン前板12に設けた縦長の第1アーム開口53と第2アーム開口54をそれぞれ貫通して設けられている。また連結機構18は、第1アーム51や第2アーム52の他に、弾性体としてのスプリング55と、樹脂製のローラー56と、ローラー56を回動可能に保持する金属板状のローラーホルダ57を、機械室15の内部に備えている。
【0023】
第2アーム52はローラーホルダ57と一体に形成され、その先端が扉ヒンジ48に設けられた回動軸49に回動可能に軸支される。これにより、ハンドル4を握って扉3の上部を引いて手前に倒すと、回動軸49を中心に扉3が開動し、加熱室14の開口を通して被加熱物を加熱室14内に出し入れできるようになっている。
【0024】
第1アーム51の先端は、扉ヒンジ48に設けられたアームピン50に回動可能に支持される。また、第1アーム51の基端と、本体1のオーブン底板11に取付け固定されたローラーホルダ57との間には、伸縮可能なスプリング55が連結して設けられる。このスプリング55は、扉3の開閉時に第1アーム51を介して扉3を閉じる方向に付勢すると共に、第1アーム51がローラー56から脱落しないように付勢するものである。扉3の開閉に伴い移動する第1アーム51の下面は、ローラー56に当接する摺動面58として形成されており、これにより第1アーム51は、ローラー56により前後方向に移動可能に支持される。
【0025】
前記第1アーム51の摺動面58には、扉3を閉じた時にローラー56と当接する位置に凹部59が形成される。この凹部59は、扉3を閉じた時のオーブン前板12に対する扉3の位置決めとなるものである。また第1アーム51には、摺動面58とは反対側の面に突片61を一体的に形成している。この突片61は、扉3を開けた時に機械室15に設けたストッパー片62と嵌合し、その位置で扉3を全開した状態に保持するものである。
【0026】
図9は、
図6において第1アーム51を外した状態を示す図である。また
図10は、扉板31の左側面部分拡大図で、比較のために従来形状と本実施例形状とを並べて示した図である。さらに
図11は、本実施例における扉板31の正面部分拡大図である。これらの各図において、特に
図10で示した第1アームに対向近接する周期構造体36の部分Aに着目すると、従来の周期構造体36は、第1アーム51に対向近接していない部分だけでなく、第1アーム51に対向近接する部分Aにも、隣り合う導体片42,42の張出面部46,46から垂直面部45,45にかけての間に、底面部39に向けて扉板31を切り込んだ切込み部43が形成される。
【0027】
それに対して本実施例では、第1アーム51に対向近接する部分Aで、隣り合う導体片42,42の張出面部46,46にだけ、その間に切込み部43が形成される(
図11を参照)ものの、垂直面部45,45の間には底面部39に向かう切込み部43が形成されず、垂直面部45,45どうしが繋げて形成されている。なお、第1アーム51に対向近接していない部分では、従来の周期構造体36と同様に、隣り合う導体片42,42の張出面部46,46だけでなく、垂直面部45,45にも、その間に切込み部43が形成される。
【0028】
次に上記構成について、その作用を説明する。ハンドル4を手動操作して扉3を開け、加熱室14の開口を通して加熱室14内に被加熱物を収容し、扉3を閉じて操作手段6によりレンジ加熱の開始を指示すると、所定のタイミングでマイクロ波供給手段24から加熱室14にマイクロ波エネルギーが供給され、その内部に載置した被加熱物が加熱調理される。
【0029】
この時、オーブン前板12と扉板31との間には、扉3を閉じた状態で0.1mm程度の隙間が形成されているため、加熱室14内から扉3に向かうマイクロ波は、その隙間から扉板31に漏えいする。そこで、この漏えいする電波を、扉板31に設けた周期構造体36で減衰させる。すなわち、扉板31の中心部から外周部に進むマイクロ波は、扉板31の外周部に形成された略L字状の段部と周期構造体36との組み合わせで構成されるチョーク溝41によって減衰される。また、隣り合う導体片42,42間の所定の間隔は、周期構造体36の長手方向に沿って複数のスリット状の切込み部43を形成しているので、これにより周期構造体36の長手方向に進むマイクロ波も減衰され、マイクロ波が外部へ漏えいするのを防止することができる。周期構造体36に侵入したマイクロ波を効果的に減衰させるために、チョーク溝41や切込み部43の寸法は、予めマイクロ波の周波数を考慮して決められる。
【0030】
一方、本体1と扉3との間には、扉3の開閉範囲を規制する第1アーム51が連結されているが、
図10の従来形状に示すように、扉3を閉じた時に、周期構造体36の切込み部43に近接して、第1アーム51のような金属部品が配置されていると、切込み部43から漏れたマイクロ波が、第1アームを介して機械室15やオーブンレンジの外部に漏えいしてしまう。
【0031】
そこで本実施例では、
図10の本実施例形状に示すように、第1アーム51に対向近接する部分Aで、周期構造体36の隣り合う垂直面部45,45の間を繋げて、切込み部43を意図的に設けないようにする。これにより、加熱室14から周囲構造体36に達した電波が、第1アーム51を介して機械室15やオーブンレンジ外部などに漏えいするのを低減でき、機械室15の内部に搭載した電子部品の誤動作を防止することが可能になる。
【0032】
なお、
図10の本実施例形状では、第1アーム51に対向近接する部分Aで、周期構造体36の隣り合う垂直面部45,45の間に、切込み部43を全く設けない構成としているが、例えば第1アーム51に対向近接しない部分よりも浅い切込み形状の切込み部43を形成して、その切込み部43から第1アーム51に通過するマイクロ波をある程度抑制できるように構成しても構わない。この場合も、最終的に加熱室14から周囲構造体36に達した電波が、第1アーム51を介して機械室15やオーブンレンジ外部などに漏えいするのを低減できる。
【0033】
ここで、
図10の従来形状に対応した「変更前」と、
図10の本実施例形状に対応した「変更後」について、扉3すなわち「扉部」からの漏えい電波の電力密度と、ローラーホルダ57すなわち「ローラーホルダ部」からの漏えい電波の電力密度の各測定値を、下記の表に示す。
【0035】
上記表によれば、本実施例では従来例と比較して、「扉部」と「ローラーホルダ部」の何れも漏えい電波の電力密度が著しく減少しており、「変更後」では、電気安全取締法での安全基準として要求される「1mW/cm
2以下」の電波漏えい量を十分に満たす値となっている。このことから、本実施例ではオーブンレンジ内外の電波漏えい量を大幅に低減できることがわかる。
【0036】
以上のように、本実施例における加熱調理器としてのオーブンレンジは、電波としてのマイクロ波がその内部に供給される加熱室14と、マイクロ波を減衰する櫛形の周期構造体36を有し、加熱室14の開口を開閉する扉3と、を備えた加熱調理器において、扉3の開動を保持するアームとして第1アーム51を有し、その扉31の底面部39から立ち上がる周期構造体36の垂直面部45に、所定の間隔で切込み部43を形成し、第1アーム51に
対向近接する部分Aでは、隣り合う垂直面部45,45の間の切込み部43を他の部分
よりも浅い切込み形状にするか、若しくは
隣り合う垂直面部45,45の間を繋げて切込み部43を設けない構成にしている。
【0037】
この構成により、第1アーム51に
対向近接する部分Aで、周期構造体36の隣り合う垂直面部45,45の間に、他の第1アーム51に近接しない部分
よりも浅い切込み形状の切込み部43を形成するか、或いは
隣り合う垂直面部45,45の間を繋げて切込み部43そのものを設けないようにすることで、加熱室14から周囲構造体36に達したマイクロ波が、第1アーム51を介して他の部位である機械室15やオーブンレンジの外部などに漏えいするのを低減できる。また、第1アーム51に
対向近接する部分以外では、周期構造体36の隣り合う垂直面部45,45の間に、切込み部43を所定の間隔毎に形成することで、周期構造体36の長手方向に進むマイクロ波を減衰できる。そのためオーブンレンジとして、扉3に取付けられた第1アーム51からの電波漏えいを効果的に低減させることが可能になる。
【0038】
また本実施例では、第1アーム51が扉3の左右にそれぞれ設けられており、これらの左右の第1アーム51に
対向近接する各部分で、切込み部43を他の第1アーム51に近接しない部分
よりも浅い切込み形状にするか、若しくは
隣り合う垂直面部45,45の間を繋げて切込み部43を設けない構成にしている。
【0039】
つまり、扉3の左右に第1アーム51が設けられている場合、片方の第1アーム51だけでなく、両方の第1アーム51に
対向近接する部分で、周期構造体36の隣り合う垂直面部45,45の間に、他の第1アーム51に近接しない部分
よりも浅い切込み形状の切込み部43を形成するか、或いは
隣り合う垂直面部45,45の間を繋げて切込み部43そのものを設けないようにすれば、左右どちらの第1アーム51に対しても、そこからの電波漏えいを確実に低減させ、且つそれ以外の第1アーム51に近接しない部分で、所定の間隔の切込み部43を設けたことによる電波の減衰効果を得ることができる。
【0040】
さらに本実施例において、第1アーム51が扉3の左右どちらかに設けられている場合は、その第1アーム51に
対向近接する部分で、切込み部43を他の第1アーム51に近接しない部分
よりも浅い切込み形状にするか、若しくは
隣り合う垂直面部45,45の間を繋げて切込み部43を設けない構成にするのが好ましい。
【0041】
つまり、扉3の左右何れか一方に第1アーム51が設けられている場合、その第1アーム51に
対向近接する部分にのみ、周期構造体36の隣り合う垂直面部45,45の間に、他の第1アーム51に
対向近接しない部分
よりも浅い切込み形状の切込み部4
3を形成するか、或いは
隣り合う垂直面部45,45の間を繋げて切込み部43そのものを設けないようにすれば、第1アーム51からの電波漏えいを確実に低減させ、且つそれ以外の第1アーム51に近接しない部分で、所定の間隔の切込み部43を設けたことによる電波の減衰効果を得ることができる。
【0042】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更可能である。実施例で示した周期構造体36の細部形状はあくまでも一例で、加熱室14からの電波を効果的に遮蔽できるものであれば、別な形状を採用してもよい。また、マイクロ波以外の周波数帯の電波漏えいを低減させる構成としてもよく、周期構造体36は扉板31と別体であってもよい。