特許第6074496号(P6074496)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6074496物理ダウンリンク制御チャネルの検出方法およびデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6074496
(24)【登録日】2017年1月13日
(45)【発行日】2017年2月1日
(54)【発明の名称】物理ダウンリンク制御チャネルの検出方法およびデバイス
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/04 20090101AFI20170123BHJP
   H04W 72/12 20090101ALI20170123BHJP
   H04W 4/06 20090101ALI20170123BHJP
【FI】
   H04W72/04 136
   H04W72/12
   H04W4/06 150
【請求項の数】10
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-512146(P2015-512146)
(86)(22)【出願日】2013年4月29日
(65)【公表番号】特表2015-516787(P2015-516787A)
(43)【公表日】2015年6月11日
(86)【国際出願番号】IB2013001141
(87)【国際公開番号】WO2013171578
(87)【国際公開日】20131121
【審査請求日】2015年1月8日
(31)【優先権主張番号】201210151452.0
(32)【優先日】2012年5月15日
(33)【優先権主張国】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】391030332
【氏名又は名称】アルカテル−ルーセント
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(72)【発明者】
【氏名】デン,ユン
(72)【発明者】
【氏名】シェ,フェン
(72)【発明者】
【氏名】ベイカー,マシュー
【審査官】 田部井 和彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−192037(JP,A)
【文献】 Alcatel-Lucent Shanghai Bell, Alcatel-Lucent,ePDCCH in MBSFN subframes,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #69 R1-122756,2012年 5月12日,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_69/Docs/R1-122756.zip
【文献】 LG Electronics, Qualcomm, Samsung, Motorola,Transmission Scheme for TM-9 in MBSFN Subframe with DCI format 1A,3GPP TSG RAN WG1 #63 R1-106527,2010年11月19日,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_63/Docs/R1-106527.zip
【文献】 LG Electronics,Fallback Operation for a UE configured with ePDCCH,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #69 R1-122311,2012年 5月12日,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_69/Docs/R1-122311.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を検出するための方法であって、
拡張PDCCH(E−PDCCH)の構成を受信するステップと、
サブフレームを受信するステップと、
前記受信されたサブフレームがマルチメディア・ブロードキャスト・マルチキャスト・サービス単一周波数ネットワーク(MBSFN)サブフレームかどうかを判定するステップと、
判定結果に従って、前記PDCCHを検出するステップであって、前記受信されたサブフレームがMBSFNサブフレームである場合、そこに共通のPDCCHが検出され、前記受信されたサブフレームが非MBSFNサブフレームである場合、そこにE−PDCCHが検出されるステップと
を含む方法において、
前記受信されたサブフレームがMBSFNサブフレームかどうかを判定するステップは、上位レイヤ・シグナリングが受信されたかどうかを判定するステップであって、前記上位レイヤ・シグナリングは、前記受信されたサブフレームが、物理マルチキャスト・チャネル(PMCH)を運ぶMBSFNサブフレームであることを示す、ステップと、PMCHを運ぶMBSFNサブフレームについて、そこに共通のPDCCHを検出するステップと、PMCHを運ばないMBSFNサブフレーム、および非MBSFNサブフレームについて、そこにE−PDCCHを検出するステップとをさらに含む、方法
【請求項2】
前記MBSFNサブフレームは、システム情報ブロックおよび/または無線リソース制御(RRC)シグナリングを通じて送信され、前記システム情報ブロックを通じて送信された前記MBSFNサブフレームは、半静的なMBSFNサブフレームであり、前記RRCシグナリングを通じて送信された前記MBSFNサブフレームは、動的なMBSFNサブフレームであり、前記半静的なMBSFNサブフレームのすべてまたは一部を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記上位レイヤ・シグナリングは、RRCシグナリングであるか、またはマルチキャスト制御チャネル(MCCH)によって送信されたシグナリングである請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記共通のPDCCHを検出する場合、セル無線ネットワーク一時識別子(C−RNTI)により、そのダウンリンク制御情報(DCI)を検出するステップであって、前記DCIの形式は、事前規定されているか、またはサービング・セルによって構成されている、ステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記共通のPDCCHが検出された場合、検索領域は、ユーザ機器(UE)固有の検索領域または共通の検索領域より小さく、前記検索領域は、事前規定されているか、またはサービング・セルによって構成されている請求項1に記載の方法。
【請求項6】
物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を検出するためのユーザ機器(UE)であって、
拡張PDCCH(E−PDCCH)の構成を受信する構成受信デバイスと、
サブフレームを受信するサブフレーム受信デバイスと、
前記受信されたサブフレームがマルチメディア・ブロードキャスト・マルチキャスト・サービス単一周波数ネットワーク(MBSFN)サブフレームかどうかを判定する判定デバイスと、
判定結果により、前記PDCCHを検出する検出デバイスあって、前記受信されたサブフレームがMBSFNサブフレームである場合、そこに共通のPDCCHが検出され、前記受信されたサブフレームが非MBSFNサブフレームである場合、そこにE−PDCCHが検出される、検出デバイスと
を含むUEにおいて、
前記判定デバイスは、上位レイヤ・シグナリングが受信されたかどうかを判定する上位レイヤ・シグナリング判定デバイスをさらに含み、前記上位レイヤ・シグナリングは、前記受信されたサブフレームが、物理マルチキャスト・チャネル(PMCH)を運ぶMBSFNサブフレームであることを示し、PMCHを運ぶMBSFNサブフレームについて、前記検出デバイスは、そこに共通のPDCCHを検出し、PMCHを運ばないMBSFNサブフレーム、および非MBSFNサブフレームについて、前記検出デバイスは、そこにE−PDCCHを検出する、UE
【請求項7】
前記MBSFNサブフレームは、システム情報ブロックおよび/または無線リソース制御(RRC)シグナリングを通じて送信され、前記システム情報ブロックを通じて送信された前記MBSFNサブフレームは、半静的なMBSFNサブフレームであり、前記RRCシグナリングを通じて送信された前記MBSFNサブフレームは、動的なMBSFNサブフレームであり、前記半静的なMBSFNサブフレームのすべてまたは一部を含む請求項に記載のUE。
【請求項8】
前記上位レイヤ・シグナリングは、RRCシグナリングであるか、またはマルチキャスト制御チャネル(MCCH)によって送信されたシグナリングである請求項に記載のUE。
【請求項9】
前記共通のPDCCHが検出された場合、セル無線ネットワーク一時識別子(C−RNTI)により、そのダウンリンク制御情報(DCI)が検出され、前記DCIの形式は、事前規定されているか、またはサービング・セルによって構成されている請求項に記載のUE。
【請求項10】
前記共通のPDCCHが検出された場合、検索領域は、UE固有の検索領域または共通の検索領域より小さく、前記検索領域は、事前規定されているか、またはサービング・セルによって構成されている請求項に記載のUE。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤレス通信における物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)の検出方法およびデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
ロング・ターム・エボリューション(LTE)プロジェクトは、近年、第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP)によって開始された最大の新技術研究開発プロジェクトであり、コアである直交周波数分割多重/周波数分割多元接続(OFDM/FDMA)を用いる技術は、「4G(第4世代)」技術と見なされている。今後、LTEは、世界的に最も一般的な広域ブロードバンド移動通信システムになり、すべての2G/3G/3.5G技術は統合され、まとめてLTE/LTE−Advanced(LTE/LTE−A)の段階へと発展するであろう。
【0003】
マルチメディア・ブロードキャスト・マルチキャスト・サービス(MBMS:Multimedia Broadcast Multicast Service)をサポートするために、LTE/LTE−Aは、マルチメディア・ブロードキャスト・マルチキャスト・サービス単一周波数ネットワーク(MBSFN:Multimedia Broadcast Multicast Service Single Frequency Network)サブフレームを導入する。MBSFNサブフレームでは、最初の1つまたは2つのシンボルは、PDCCHを送信するために使用され、他のシンボルは、MBMS情報を送信するために物理マルチキャスト・チャネル(PMCH)を運ぶために使用される。明らかに、MBSFNサブフレームは、アイドル状態のサブフレームの場合があり、PMCHを運ばない。
【0004】
他方では、スマートフォン市場が急速に拡大するにつれて、より多くのユーザ装置(UE)をサポートするために、モバイル通信ネットワークは、莫大な容量の圧力を運ぶことが要求される。したがって、各セルの容量を増加させる方法は、3GPPの課題となる。問題を解決する1つの方法は、PDCCHの容量を増加させること、すなわち、拡張PDCCH(E−PDCCH)を得るために既存の共通のPDCCHを拡張することである。図1は、時間領域および周波数領域で拡張された非MBSFNサブフレームを含むE−PDCCHを示す代表的な図であり、水平方向は時間領域を表し、垂直方向は周波数領域を表す。簡潔さと便利さのために、図1は、参照信号、物理HARQインジケータ・チャネル(PHICH)、および物理制御フォーマットインジケータ・チャネル(PCFICH)など、含まれている可能性のある他の信号またはシグナリングは示していない。図1によると、時間領域では、各サブフレームの最初の3つのシンボルは、共通のPDCCHに使用され(図は、最初の3つのシンボルがすべて共通のPDCCHに使用されるシナリオのみを示している)、サブフレームの残りのシンボルは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を送信するために使用される。E−PDCCHを送信する必要がある場合、E−PDCCHを送信するためにPDSCHの一部が使用される。
【0005】
しかし、MBSFNサブフレームでE−PDCCHをどのようにスケジューリングするかは、まだ解決されていない難問である。理由は、アイドル状態でないMBSFNサブフレーム(すなわち、PMCHを持っている)は、E−PDCCHを運ぶ容量を持っていないためである。E−PDCCHを通じてスケジューリングを実行するように構成されたUEが、各MBSFNサブフレームでE−PDCCHを常に検出し、MBSFNサブフレームがE−PDCCHを伝えることができるかどうかを無視することが単に求められる場合、いったんあるサブフレームがPMCHを送信するように要求されると、UEは、UEによって必要とされるアップリンク(UL)グラントを受信することができず、その後のサブフレームを通じてアップリンク・データを送信することができない。さらに、ほとんどのMBSFNサブフレームがアイドル状態でない場合、各MBSFNサブフレームでのE−PDCCHの検出は、必然的にUEの電力を浪費する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、MBMSとE−PDCCHの両方にサポートをすることによって引き起こされる、ULグラントを受信できないという問題を解決するために、PDCCHを検出するための方法およびデバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態は、PDCCHを検出するための方法を提供する。方法は、E−PDCCHの構成を受信するステップと、サブフレームを受信するステップと、受信されるサブフレームがMBSFNサブフレームかどうかを判定するステップと、判定結果により、PDCCHを検出するステップであって、受信されたサブフレームがMBSFNサブフレームである場合、MBSFNサブフレームの共通のPDCCHが検出され、受信されたサブフレームが非MBSFNサブフレームである場合、非MBSFNサブフレームのE−PDCCHが検出されるステップとを含む。
【0008】
一実施形態では、MBSFNサブフレームは、システム情報ブロックおよび/または無線リソース制御(RRC)シグナリングを通じて送信される。システム情報ブロックを通じて送信されたMBSFNサブフレームは、半静的なMBSFNサブフレームであり、RRCシグナリングを通じて送信されたMBSFNサブフレームは、動的なMBSFNサブフレームであり、半静的なMBSFNサブフレームすべてまたは一部を含む。他の実施形態では、受信されたサブフレームがMBSFNサブフレームかどうかを判定するステップは、上位レイヤ・シグナリングが受信されたかどうかを判定するステップであって、上位レイヤ・シグナリングは、受信されたサブフレームがPMCHを運ぶMBSFNサブフレームであることを示す、ステップと、PMCHを運ぶMBSFNサブフレームについて、MBSFNサブフレームにおいて共通のPDCCHを検出するステップと、PMCHを運ばないMBSFNサブフレーム、および非MBSFNサブフレームについて、サブフレームにおいてE−PDCCHを検出するステップとをさらに含む。上位レイヤ・シグナリングは、RRCシグナリングであるか、またはマルチキャスト制御チャネル(MCCH)によって送信されたシグナリングである。一実施形態では、本発明は、共通のPDCCHを検出するときに、セル無線ネットワーク一時識別子(C−RNTI)により、そのダウンリンク制御情報(DCI)を検出するステップであって、DCIの形式は、事前規定されているか、またはサービング・セルによって構成されている、ステップをさらに含む。UEが共通のPDCCHを検出する場合、検索領域は、UE固有の検索領域または共通の検索領域より小さく、検索領域は、事前規定されているか、またはサービング・セルによって構成されている。
【0009】
本発明の実施形態は、PDCCHを検出するためにUEを提供する。UEは、E−PDCCHの構成を受信する構成受信デバイスと、サブフレームを受信するサブフレーム受信デバイスと、受信されたサブフレームがMBSFNサブフレームかどうかを判定する判定デバイスと、判定結果により、PDCCHを検出する検出デバイスあって、受信されたサブフレームがMBSFNサブフレームである場合、受信されたサブフレームの共通のPDCCHが検出され、受信されたサブフレームが非MBSFNサブフレームである場合、受信されたサブフレームのE−PDCCHが検出される検出デバイスとを含む。
【0010】
一実施形態では、判定デバイスは、上位レイヤ・シグナリングが受信されたかどうかを判定する上位レイヤ・シグナリング判定デバイスであって、上位レイヤ・シグナリングは、受信されたサブフレームがPMCHを運ぶMBSFNサブフレームである上位レイヤ・シグナリング判定デバイスをさらに含む。PMCHを運ぶMBSFNサブフレームについて、検出デバイスは、MBSFNサブフレームにおいて共通のPDCCHを検出し、PMCHおよび非MBSFNサブフレームを運ばないMBSFNサブフレームについて、検出デバイスは、サブフレームにおいてE−PDCCHを検出する。
【0011】
本発明は、従来技術のMBMSとE−PDCCHの両方にサポートを提供することによって引き起こされる、ULグラントを受信できないという問題を解決するために、異なるタイプのサブフレームに対するPDCCHスケジュール情報を検出する。UEが正しくスケジューリングされることが保証されるだけでなく、システム容量およびスループットが増加する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】時間領域および周波数領域で拡張された非MBSFNサブフレームを含むE−PDCCHを示す代表的な図である。
図2】本発明の実施形態によるPDCCHを検出するための方法を示すフローチャートである。
図3】本発明の実施形態によるPDCCHを検出するための方法を示すフローチャートである。
図4】本発明の実施形態によるPDCCHを検出するためのUEの構造を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の精神をよりよく理解するために、本発明の一部の好ましい実施形態に関して、下記に精神についてさらに記述する。
【0014】
LTE/LTE−Aにより、MBMSをサポートするために、ネットワーク側は、MBSFNサブフレームを送信する。さらに、各セルの容量を増加させるために、ネットワーク側は、UEのすべてまたは一部についてE−PDCCHを構成することができる。アイドル状態のMBSFNサブフレームだけがE−PDCCHを送信することができるため、MBMS情報を送信するためにPMCHを運ぶ使用中のMBSFNサブフレームは、共通のPDCCHだけを送信することができる。E−PDCCHスケジューリングをサポートするUEがULグラントを取得できるように、MBSFNサブフレームに基づいてUEをスケジューリングする方法は、LTE/LTE−Aにおいて解決するべき緊急の問題である。
【0015】
本発明の実施形態は、PDCCHを検出するための方法およびデバイスを提供し、UEがULグラントを受信できることを保証するために、UEは、異なるタイプのサブフレームにより異なるPDCCHを検出する。
【0016】
本発明の実施形態によると、ワイヤレス通信システムにおいて、UEおよびそのサービング・セルは、RRC接続を確立する。キャリア・アグリゲーション(CA)では、サービング・セルは、また、主なサービング・セルとも呼ばれる。UEがアクセス・プロセスを開始すると、そのサービング基地局(BS)は、UEをスケジューリングするために共通のPDCCHを使用する。サービングBSは、UEにC−RNTIを割り当てる。UEは、そのC−RNTIに基づいて、スケジュール情報を取得するために、共通のPDCCHで送信された物理ダウンリンク制御信号を復号および受信することができる。それに対応して、サービングBSは、アクセス・プロセスを通じてUEの機能を理解し、それに応じて、E−PDCCHを通じてUEがスケジューリングをサポートするかどうかを判定することができる。
【0017】
一方、サービングBSは、さらにMBMSをサポートする。すなわち、MBSFNサブフレームをUEに送信することができる。しかし、サービングBSは、共通のPDCCHを通じてUEをスケジューリングするため、UEは共通のPDCCHを検出し、ULグラントを受信できないという問題は存在しない。
【0018】
ますます多くのUEがサービング・セルにアクセスするにつれて、サービングBSは、共通のPDCCHの負荷が非常に大きいことを認識し、したがって、現在のシステムに対する圧力を緩和し、さらにシステムの容量を増加させるために、UEの一部をスケジューリングするためにE−PDCCHを使用することを決定する。明らかに、UEは、E−PDCCHをサポートする機能を持つものとして、アクセス・プロセスにおいてサービングBSによって判定される。他方では、ワイヤレス通信技術が発展するにつれて、将来的に、UEが設計されるときに、E−PDCCHのサポートにおけるその機能を考慮することができ、E−PDCCHを完全にサポートするようにワイヤレス通信システム全体を最初に設定することができるため、システム容量により調整する必要がなくなる。
【0019】
スケジューリングを実行するためにE−PDCCHを使用し始める前に、サービングBSは、対応するUEにE−PDCCH構成を送信し、これはE−PDCCHサブバンド情報など必要なパラメータを含む。この場合、UEは、通常のスケジュール情報が取得されることを保証するために、本発明によって提供されるPDCCHを検出するための方法を使用することが必要である。
【0020】
図2は、本発明の実施形態によるPDCCHを検出するための方法10を示すフローチャートである。フローチャートにおいてステップの順序は必ずしも実際の用途における順序と同じではない場合があり、また本発明は特定の順序に限定されないことに注意されたい。同様に、本発明による他の方法のステップは、記述するような特定の順序または手続きに限定されない。
【0021】
最初に、ステップ100で、UEは、そのサービングBSからE−PDCCHの構成を受信することを必要とする。ステップ101で、UEは、通常のように、サービングBSからサブフレームを受信する。本明細書では、サブフレームの受信は、サブフレームにおいてサービングBSによって送信された信号の受信を表す。受信されたサブフレームはMBSFNサブフレームまたは非MBSFNサブフレームの場合があるため、UEは、受信されたサブフレームのPDCCHを直接的に検出することができない。UEは、ステップ102で、受信されたサブフレームがMBSFNサブフレームかどうかを判定することを必要とする。ステップ103で、PDCCHは、判定結果により検出される。受信されたサブフレームがMBSFNサブフレームである場合、そこに共通のPDCCHが検出される。そうでない場合、受信されたサブフレームが非MBSFNサブフレームである場合、E−PDCCH構成に基づいて、そこにE−PDCCHが検出される。共通のPDCCHの検出の間に、共通のPDCCHのC−RNTIにより、そのDCIが検出される。DCIの形式は事前規定されるか、またはサービング・セルによって構成される。既存のプロトコルは、形式1、形式1A、および形式2など複数のDCIの形式を持つため、UEによって共通のPDCCHで検出するために必要なDCIの形式の明確な判定により、UEによって実行された検出の数を減らすことができる。そのDCIを取得するために、UEは、共通のPDCCHにおいて検索領域を検出することができる。検索領域は事前規定することも、またはサービング・セルによって構成することもでき、(UE固有の検索領域を含む)PDCCHの既存の検索領域および共通の検索領域とは異なる。本発明の実施形態によると、MBSFNサブフレームでPDCCHに使用できるシンボルの数は少ないため、特定の検索領域は、既存の検索領域より小さい場合があり、小さな検索領域の使用により、より多くのUEをスケジューリングすることができる。
【0022】
本発明の実施形態によると、MBSFNサブフレームは、システム情報ブロックおよび/またはRRCシグナリングを通じて送信することができる。システム情報ブロックを通じて送信されたMBSFNサブフレームは、半静的なMBSFNサブフレームである。MBSFNサブフレーム構成は、通常、そこに7番および8番のサブフレームなど、システム情報ブロック2に含まれている。システム・メッセージ・ブロックはあまり頻繁に変更することができないため、MBSFNサブフレームは、半静的なMBSFNサブフレームと呼ばれ、その結果、MBMSによりMBSFNサブフレームを動的に調整することができない結果となる。システム情報ブロックによって送信された半静的なMBSFNサブフレームに加えて、本発明の実施形態は、RRCシグナリングを通じて送信される動的なMBSFNサブフレームをさらに提供する。動的なMBSFNサブフレームは、半静的なMBSFNサブフレームのすべてまたは一部を含むことができる。BSは、動的なMBSFNサブフレームだけを送信することができるか、またはシステム情報ブロックを通じて半静的なMBSFNサブフレームを送信するときにRRCシグナリングを通じて動的なMBSFNサブフレームを送信することができ、この場合、UEは、動的なMBSFNサブフレームの構成を使用する。動的なMBSFNサブフレームを使用することで、E−PDCCHをより効果的に構成するために、MBMSにより、またはスケジューリングする必要があるUEの数により、サービングBSは、MBSFNサブフレーム構成を迅速に調節することができるため、それによって、システム・スループットの増加を促すことができる。たとえば、期間内にセルにおいてスケジューリングする必要があるUEの数が多くない場合、サービングBSは、スケジューリングを実行するためにE−PDCCHを共通のPDCCHに置き換えるために、より多くのMBSFNサブフレームを動的に構成することができるため、それによって、データ情報を送信するために使用される、より多くの物理リソース・ブロック(PRB)を節約することができる。
【0023】
図3は、本発明の他の実施形態によりPDCCHを検出するための方法20を示すフローチャートである。同様に、ステップ200では、UEは、そのサービングBSからE−PDCCHの構成を受信することを必要とする。ステップ201で、UEは、通常のように、サービングBSからサブフレームを受信する。受信されたサブフレームはMBSFNサブフレームまたは非MBSFNサブフレームの場合があるため、UEは、受信されたサブフレームのPDCCHを直接的に検出することができない。UEは、ステップ202で、受信されたサブフレームがMBSFNサブフレームかどうか、および関連する上位レイヤ・シグナリングが受信されたかどうかを判定する必要がある。上位レイヤ・シグナリングは、受信されたサブフレームがPMCHを運ぶ使用中のMBSFNサブフレームであることを示す。本発明の実施形態によると、上位レイヤ・シグナリングは、RRCシグナリングの場合があり、またはMCCHによって送信されるシグナリングの場合がある。RRCシグナリングの採用は、一部のUEがブロードキャスト・マルチキャスト・サービスの受信をサポートせず、MCCHを受信することができないことが理由である。ステップ203で、判定結果によりPDCCHが検出される。PMCHを運ぶMBSFNサブフレームについて、そこに共通のPDCCHが検出される。そうでない場合には、PMCHまたは非MBSFNサブフレームを運ばないMBSFNサブフレームについて、E−PDCCH構成に基づいて、そこにE−PDCCHが検出される。MBSFNサブフレームが使用中の状態にあるか、またはアイドル状態にあるかを示す上位レイヤ・シグナリングの使用を通じて、システムは、システム容量をさらに増加させるために、スケジュール情報を送信するためにアイドル状態にあるMBSFNサブフレームを完全に利用することができる。
【0024】
図4は、本発明の実施形態によるPDCCHを検出するためのUE30の構造を示すブロック図である。UE30は、E−PDCCHの構成を受信する構成受信デバイス300と、サブフレームを受信するサブフレーム受信デバイス301と、受信されたサブフレームがMBSFNサブフレームかどうかを判定する判定デバイス302と、検出デバイス303であって、受信されたサブフレームがMBSFNサブフレームである場合、そこに共通のPDCCHを検出し、受信されたサブフレームが非MBSFNサブフレームである場合、そこにE−PDCCHを検出する検出デバイス303とを含む。
【0025】
UE30の構造のブロック図は単に代表的なものであり、本発明によるPDCCHを検出するためのデバイスを限定することを意図するものではない。たとえば、本発明の実施形態によると、判定デバイス302は、上位レイヤ・シグナリングが受信されたかどうかを判定する上位レイヤ・シグナリング判定デバイスをさらに含むことができる。PMCHを運ぶMBSFNサブフレームについて、検出デバイス303は、そこに共通のPDCCHを検出する。そうでない場合には、PMCHおよび非MBSFNサブフレームを運ばないMBSFNサブフレームについて、検出デバイス303は、E−PDCCHをそこに検出する。
【0026】
技術の発展および標準の更新により、同じ機能を持つコンポーネントが、多くの場合、異なる名前を持っていることに注意するべきである。本発明の明細書で使用される技術用語は、本発明の技術的解決策について記述し示すことを意図するものであり、当技術分野で一般的に知られているその機能に従うものであり、名前のみによって任意に解釈することはできない。
【0027】
本発明によるPDCCHを検出するための方法およびデバイスは、UEがULグラントを受信できないという予想される問題を解決するために、MBMSをサポートするワイヤレス通信システムにおいて、E−PDCCHベースのスケジューリングをサポートすることができる。さらに、動的なMBSFNサブフレームを適用することによって、およびMBSFNサブフレームが使用中かどうかを示すために上位レイヤ・シグナリングを適用することによって、本発明は、システム・スループットおよび容量を増加させるという長所をさらに持つ。
【0028】
本発明の技術的な内容および機能について上に記述したが、当業者は、その精神から逸脱することなく、本発明の教示および開示に基づいて、様々な交換および修正を行うことができる。したがって、本発明の範囲は、記述された実施形態に限定されるものではなく、添付した請求項によって規定されるように、本発明から逸脱しない様々な交換および修正を包含するものである。
図2
図3
図4
図1