(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、実施の形態を次の順序で説明する。
<1.全体構成>
<2.宿泊施設予約サーバの構成及びデータベース>
<3.第1の実施の形態の宿泊施設予約処理>
<4.第2の実施の形態の宿泊施設予約処理>
<5.第3の実施の形態の宿泊施設予約処理>
<6.第4の実施の形態の宿泊施設予約処理>
<7.まとめ>
<8.プログラム及び記憶媒体>
なお、実施の形態では、本発明の請求項にいう情報処理装置の例として、宿泊施設を提供する予約サーバ(ウェブサーバ)を挙げる。宿泊施設予約サーバは1又は複数の情報処理装置によって実現されるものであり、従って本発明の請求項にいう情報処理装置は、一つの情報処理装置或いは複数の情報処理装置が連携して実現される。
また、以下の各実施の形態では、「会社」とは団体の一例であり「社員」とは団体構成員の一例であることとして説明する。即ち、以下の説明では、会社と団体とは同義であり、社員と団体構成員とは同義である場合がある。
【0018】
<1.全体構成>
図1に、複数の社員(ユーザ)及び宿泊施設が関与する宿泊予約システムとして機能するネットワークシステムの構成例を示す。
図1示されるように、本実施の形態の宿泊施設予約サーバ2は、宿泊施設端末3,3,3,・・・とユーザ端末4,4,4,・・・がネットワーク1により相互に通信可能な状態で接続されている。また、宿泊施設予約サーバ2は、データベース5(以下データベース(Data base)を「DB」と表記する)にアクセス可能とされている。
ネットワーク1の構成は多様な例が想定される。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN(Local Area Network)、CATV(Community Antenna TeleVision)通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が想定される。またネットワーク1の全部又は一部を構成する伝送媒体についても多様な例が想定される。例えばIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394、USB(Universal Serial Bus)、電力線搬送、電話線等の有線でも、IrDA(Infrared Data Association)のような赤外線、ブルートゥース(登録商標)、802.11無線、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
【0019】
宿泊施設予約サーバ2は、ユーザ端末4から送られてきたHTTPリクエストに基づいて様々な処理を行う。例えば、各種ウェブページ(例えば宿泊施設や宿泊プランの紹介のためのウェブページなど)の生成及び送信や、ユーザによる宿泊予約確定操作に応じた料金支払処理等を実行する。また宿泊施設予約サーバ2は、宿泊施設端末3に対しても同様の動作で、ウェブページの提供や、ユーザ端末4からの要求に応じた宿泊プランの登録などを行う。
【0020】
宿泊施設端末3は、宿泊施設を提供する施設側で使用される情報処理装置として示している。宿泊施設端末3は、宿泊施設を提供する際に提示する施設や宿泊プランの情報等を、宿泊施設予約サーバ2を介してDB5に登録することなどに用いられる。例えば、宿泊施設予約サーバ2から提供される専用画面が宿泊施設端末3の表示部に表示されることにより、宿泊施設の担当者はこの専用画面を介して施設や宿泊プランの情報等をDB5に登録することができる。
【0021】
ユーザ端末4は、宿泊施設の検索や宿泊予約を行う際にユーザによって使用される情報処理装置の例である。このユーザ端末4は、ウェブブラウザを備えたコンピュータ装置とされている。ユーザ端末4としては、例えば高機能携帯電話機(スマートフォン)や携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、携帯型又は据置型のパーソナルコンピュータ(PC)などが挙げられるが、ユーザ端末4の種類はこれらに限定されない。
ユーザ端末4は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)リクエストを宿泊施設予約サーバ2等に送信することでウェブページや所定の処理を要求する。またユーザ端末4は、HTTPリクエストに応じて送られてきたウェブページ(ウェブページデータ)を受信してウェブブラウザにより表示する。これにより、ユーザは所望のウェブページを閲覧したり操作したりすることができる。
【0022】
本実施の形態では、例えば、出張等の会社都合で宿泊予約を希望する社員が宿泊施設を検索する際、宿泊施設の上限金額(以下単に「上限金額」と称する場合もある)を会社側が社員毎に予め設定することで宿泊施設予約サーバ2から適切な宿泊施設(あるいは宿泊プラン)の候補が自動的に抽出されるようにされる。すなわち、高い役職の社員には宿泊施設の上限金額を高く設定することにより比較的高額な宿泊施設の利用も認める一方、低い役職の社員に対しては宿泊施設の上限金額を低く設定することによりあまりに高額な宿泊施設の利用を認めないようすることで、会社の規定に即した宿泊予約が行われるようにしている。
また、宿泊施設の検索を実行する際、一度の検索で適切な宿泊施設が該当しないことも想定される。その結果として検索回数が複数回に及んだ場合であっても、段階的に上限金額を変更(緩和)することにより、可能な限り出費が嵩むことを回避して会社規定に即した宿泊予約が行われるようにすることができる。
【0023】
<2.宿泊施設予約サーバの構成及びデータベース>
宿泊施設予約サーバ2がこれらの処理を行うために、DB5に必要な情報が格納されている。
図1ではDB5の例として、宿泊プランDB5a、団体情報DB5b、予約ログDB5cを示している。もちろんこれ以外の宿泊予約のために必要な各種DBが存在してもよい。
【0024】
宿泊プランDB5aは、各宿泊施設の宿泊プランの情報が登録されている。例えば、宿泊プランDB5aには、宿泊施設ID、宿泊施設の所在地、連絡先、ホームページアドレス、特徴、宿泊施設所在エリアなどの宿泊施設情報に加え、宿泊施設が提供する宿泊プラン情報が登録される。この宿泊プラン情報とは、例えば、プランID、宿泊プラン名、客室タイプID、宿泊プランの内容、宿泊費用の説明等の宿泊プランの属性である。
【0025】
団体情報DB5bは、宿泊施設予約サーバを利用する団体(会社)の情報を会社毎に登録する。具体的には、団体情報DB5bには会社属性情報、管理者用ログイン情報、社員情報、第1条件についての情報(第1条件情報)、変更条件情報及び重みづけ係数が登録されている。また、社員情報としては、社員毎のID、パスワード、役職名及びランクがそれぞれ対応付けられて登録されている。なお、各情報の詳細は後述する。
【0026】
予約ログDB5cは、会社に属する社員の予約に関する情報を登録する。すなわち、予約ログDB5cには、社員が過去に宿泊施設を利用した際の宿泊施設名、宿泊場所、宿泊日時、宿泊人数等の情報が社員毎に登録されている。なお、この予約ログDB5cに登録されている情報は、請求金額を算出する際、あるいは社員の過去の宿泊の傾向を把握するために利用される。
【0027】
続いて
図1に示した宿泊施設予約サーバ2、宿泊施設端末3、ユーザ端末4を構成する情報処理装置のハードウェア構成を
図2に示す。宿泊施設予約サーバ2、宿泊施設端末3、ユーザ端末4として示した各装置は、情報処理および情報通信が可能な
図2に示すようなコンピュータ装置として実現できる。
【0028】
図2において、コンピュータ装置のCPU(Central Processing Unit)101は、ROM( Read Only Memory)102に記憶されているプログラム、または記憶部108からRAM( Random Access Memory )103にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM103にはまた、CPU101が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
CPU101、ROM102、およびRAM103は、バス104を介して相互に接続されている。このバス104には、入出力インターフェース105も接続されている。
入出力インターフェース105には、キーボード、マウス、タッチパネルなどよりなる入力部106、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)、有機EL(Electroluminescence)パネルなどよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部107、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ装置などより構成される記憶部108、ネットワーク1を介しての通信処理や機器間通信を行う通信部109が接続されている。
入出力インターフェース105にはまた、必要に応じてメディアドライブ110が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア111が適宜装着され、リムーバブルメディア111に対する情報の書込や読出が行われる。
【0029】
このようなコンピュータ装置では、通信部109による通信によりデータやプログラムのアップロード、ダウンロードが行われる。またコンピュータ装置はリムーバブルメディア111を介したデータやプログラムの受け渡しが可能である。
CPU101が各種のプログラムに基づいて処理動作を行うことで、宿泊施設予約サーバ2、宿泊施設端末3、ユーザ端末4としての必要な情報処理や通信が実行される。
なお、宿泊施設予約サーバ2、宿泊施設端末3、ユーザ端末4を構成する情報処理装置は、
図2のようなコンピュータ装置が単一で構成されることに限らず、複数のコンピュータ装置がシステム化されて構成されてもよい。複数のコンピュータ装置は、LAN等によりシステム化されていてもよいし、インターネット等を利用したVPN等により遠隔地に配置されたものでもよい。
【0030】
図3に、宿泊施設予約サーバ2としての機能構成を示す。ここでは、一例として、宿泊施設予約サーバ2が宿泊施設の検索及び提供を行う場合について説明する。
宿泊施設予約サーバ2が実行する機能は、情報処理装置においてCPU101がプログラムに応じて実行する処理により実現される機能である。但し、以下に説明する全部又は一部の構成の処理をハードウェアにより実現してもよい。
また、各機能をソフトウェアで実現する場合に、各機能がそれぞれ独立したプログラムで実現される必要はない。1つのプログラムにより複数の機能の処理が実行されてもよいし、1つの機能が複数のプログラムモジュールの連携で実現されてもよい。
宿泊施設予約サーバ2は、社員情報登録部2a、条件取得部2b、候補抽出部2c、提示制御部2dを有する。
【0031】
社員情報登録部2aは、会社に属する各社員の属性情報及び会社の宿泊予約に関する第1条件の登録処理を行う。
条件取得部2bは、端末装置により社員がログインした状態で入力された宿泊予約に関する検索条件を第2条件として取得するとともにログインした社員についての第1条件を取得する。
候補抽出部2cは、第1条件及び第2条件の両方を満たした宿泊予約候補(宿泊プランの候補)を抽出する処理を行うとともに、宿泊予約候補が抽出できない場合は、第1条件を変更して宿泊予約候補の抽出を行う。
提示制御部2dは、候補抽出部が抽出した宿泊予約候補を端末装置に提示させる処理を行う。
【0032】
図4に、団体情報DB5bに登録されている会社属性情報、管理者用ログイン情報、社員情報、第1条件についての情報、変更条件情報及び重みづけ係数の例を示す。
会社属性情報とは、ここでは例えば会社ID、会社名、会社規模、会社の所在地、社員数等の、宿泊予約に関連する各種情報を意味することとする。
【0033】
管理者用ログイン情報とは、管理者がログインするために必要な管理者用の情報であり、例えばログインIDと認証パスワードを含む情報である。ここで、管理者とは、サーバのサービスを受ける会社の担当者であり、社内で団体情報DB5bの登録・更新の権限を有している者のことである。
本実施の形態では、管理者のみが上述の会社属性情報、社員情報、第1条件、変更条件情報及び重みづけ係数を登録・変更する権限を有していることとしている。そのため、管理者以外の人間がこれらの情報を勝手に登録・変更できないよう、特別に管理者用ログイン情報が与えられている。管理者用ログイン情報の具体例は省略する。
【0034】
社員情報とは、上述の通り、社員毎のID、パスワード、ランク、役職名を含む情報であり、社員毎に異なったID、パスワード、ランク、役職名が対応付けて登録されている。
社員ID(ログインID)は、各社員を識別するために社員毎に異なって割り当てられる識別子であり、
図4には4桁の数字の例が示されている。勿論、社員IDは4桁以外の桁数の数字であってもよく、英語及び数字の混在であってもよい。
パスワードは、ログイン処理のために入力される社員毎に異なって割り当てられる認証のための文字列であり、
図4には4文字のアルファベット文字列の例が示されている。勿論、パスワードは4文字以外の文字数のアルファベットの文字列であってもよく、アルファベット及び数字の混在であってもよい。ここで、社員ID及びパスワードが、例えばログイン情報として機能する。具体的には、社員がユーザ端末4から宿泊施設の予約を試みる際にログインページにログインするために、社員ID及びパスワードを入力する。
役職名とは、会社内での役職を表す名称である。
ランクとは、会社内での序列に関する情報であり、役職に応じて変更される。このランクは役職毎に異なることとされており、役職が上であるほど高く、逆に役職が下であるほど低くなるように設定されている。
図4に示されるように、役職名が一般1の社員と一般2の社員とは同じ一般として位置づけられているが、一般1の社員が一般2の社員よりも勤務年数が長い場合には、一般1の社員のランクが上であるように設定される。なお、本実施の形態では、役職毎に異なるランクを割り当てたが、異なる役職であっても同じランクが割り当てられることとしてもよい。すなわち、ランクの個数は役職数と同数であってもよく、あるいはランクの個数は役職数未満であってもよい。社員が社員ID及びパスワードを入力してログインすると、社員毎に登録されているランク及び役職名等の情報も対応付けて報DB5bから読み出される。
【0035】
第1条件とは、各ランクに対応付けられた宿泊上限金額の情報である。本実施の形態では、
図4に示されるように、ランク1の社員には30000円の上限金額が割り当てられ、ランク2の社員には25000円の上限金額が割り当てられ、ランク3の社員には20000円の上限金額が割り当てられ、ランク4の社員には15000円の上限金額が割り当てられ、ランク5の社員には10000円の上限金額が割り当てられることとしている。このように、予め管理者の入力に応じてランク毎に宿泊上限金額を示す第1条件が割り当てられている。
この第1条件は、宿泊予約を実行する場合に使用される。具体的には、社員が宿泊施設の検索を行う際には、例えばユーザ端末4より社員ID及びパスワードを入力してログインする。このログインした状態では、例えば
図6に示されるような宿泊予約画面が表示される。この宿泊予約画面が表示された時点で、社員のランクが判明していることから、このランクに対応する上限金額が第1条件として利用される。このため、宿泊予約画面が表示された時点では、第2条件情報として利用期間(宿泊予定日)及び宿泊地を入力すればよいこととなる。
第1条件としての上限金額が設定されておらず、宿泊費用を社員の裁量に任せて自由に入力できる状況下にあっては、例えば、ランク1に位置付けられている社長よりもランク5に位置付けられている一般2の社員がより高額な一部屋当たりの宿泊費用を入力することも可能である。しかしながら、このような状況は、より大幅な会社規定違反を誘発しかねない。
そこで、予め宿泊予約の一要素として変更条件情報を団体情報DB5bに登録することにより、
図6に示される宿泊予約画面が表示された状態では既に第1条件が固定されていることにより一部屋当たりの宿泊費用の入力を受け付けないようにされている。すなわち、
図6に示される宿泊予約画面が表示された時点では、第1条件は固定された状態である一方、第2条件情報が可変であるようにされている。かかる構成により、一部屋当たりの費用の入力の手間を省くことが通じて処理負担の軽減を図ることができるとともに、適切な宿泊施設の候補(宿泊予約候補)を提供することができる。
【0036】
宿泊施設の検索結果が表示された画面の一例を
図7Aに示す。この画面には、宿泊施設を検索した結果、第1条件及び第2条件の両条件を満たした宿泊予約候補の一覧が表示されている。
ここでは、一例として、一般1の社員が宿泊施設の検索を実行して抽出結果が得られた場合の一覧を示す。検索結果としては、ホテルAからは2件の宿泊プランが提示され、ホテルBからは3件の宿泊プランが提示され、ホテルCからは2件の宿泊プランが提示されている。なお、各宿泊プランの費用は一般1の社員のランク4に対応した上限金額である15000円の範囲内である。
【0037】
ところで、最初の検索によっては、宿泊予約候補が得られない可能性がある。
すなわち、例えば低い役職(ランク)の社員にあっては、予め設定されている第1条件の上限金額が低いために、設定範囲内の金額では適切な宿泊予約候補が抽出されないという状況も考えられる。これは、例えば、宿泊施設が既に満室で高い部屋しか空いていない、あるいは特別な日に該当するために宿泊施設側が予め宿泊費用を引き上げているという理由が想定される。このような状況で、何ら条件を緩和しない場合には、宿泊施設の予約ができないため、出張等に支障をきたしてしまうことになる。
そこで、宿泊施設予約サーバ2が一度目の検索を実行しても適切な宿泊予約候補が得られない場合には、自動的に第1条件の緩和により上限金額を引き上げることにより、宿泊予約候補が抽出され易くすることとしている。この第1条件の緩和の例として、本実施の形態では変更条件情報と重みづけ係数の少なくともいずれかを使用することとしている。
【0038】
先ず、変更条件情報の一例を
図4に示す。
変更条件情報とは、検索の結果適切な宿泊予約候補が得られない場合に、宿泊予約候補を広げるために第1条件を緩和するものとして設けられている情報である。具体的には、第1の実施の形態では、一度目の検索により適切な宿泊予約候補が得られない場合には「1ランクアップ」することにより第1条件を緩和する。これは、他の社員に対応付けられた第1条件への変更であることを意味する。
例えば、上述の通り一般1の社員が宿泊予約を行う際にランク4に対応した上限金額15000円の範囲内で宿泊予約候補が1件も見つからなかった場合を想定する。この場合、ランクを1段階上げることにより再度検索を行う。具体的には、上限金額20000円の範囲内で検索を実行する。
【0039】
変更条件情報により条件が緩和された状態で宿泊施設の検索結果が表示された画面の一例を
図7Bに示す。この画面には、変更後の第1条件及び第2条件の両条件を満たした宿泊予約候補の一覧が表示されている。
具体的には、検索結果として、ホテルAからは2件の宿泊プランが提示され、ホテルBからは1件の宿泊プランが提示され、ホテルCからは1件の宿泊プランが提示されている。なお、各宿泊プランの費用は一般1の社員のランク4の1つ上のランクであるランク4に対応した上限金額である20000円の範囲内である。
ここで、
図7Bに示されている宿泊予約候補は、第1条件を変更した結果得られた候補群である。具体的には、第1条件の変更の一例として、1ランクアップすることによって初めて得られた謂わば「会社規定違反」の宿泊予約候補である。そのため、第1条件変更の結果である旨が画面を閲覧している社員に分かるように宿泊費用の脇に「予算超過」である旨を表示することで社員に注意を促すこととする。なお、第1条件変更の結果である旨の表示としては、ハイライト表示、太字表示等を社員に規定違反が伝わる表記であればよい。あるいは、宿泊施設を予約しようとして予約ボタンを押下した際に、警告音が鳴る構成であってもよい。
【0040】
なお、変更条件情報の例は多数考えられる。例えば、上述の「1ランクアップ」に代えて、一度に「2ランクアップ」、「3ランクアップ」等としてもよい。また、ランクアップに代えて、「500円アップ」、「1000円アップ」、「2000円アップ」・・・のように直接金額を引き上げることとしてもよい。また、上限金額に「×1.1」、「×1.2」、「×1.5」のように係数を掛けることによって上限金額を引き上げることとしてもよい。「2000円」アップや「×1.5」のように大幅に緩和した場合には、検索回数を減らすことにもつながるため、処理負担の軽減を図ることができる。一方、「500円アップ」や「×1.1」のように徐々に条件を緩和することとしても良く、このように徐々に条件を緩和する場合には、段階的に上限金額が上がるため、安い料金の宿泊予約候補から抽出され、より最適な宿泊予約候補の提供につながる。
また、どの変更条件情報を使用するかについては、検索が失敗する毎に変更することが可能であることとすればよい。例えばある社員が一度目の検索に失敗した場合、二度目に「1ランクアップ」による緩和された条件で検索を実行して検索に失敗した後、三度目に「1000円アップ」による緩和された条件で検索を実行することとしてもよい。このように、異なる緩和の種類を混在させることにより第1条件を緩和してもよい。
更に、単に金額による調整のみならず、ポイント加算によって条件の緩和を図ることとしてもよい。具体的には、例えば役職(ランク)が上位に位置している社員はより多くのポイントを消費することにより、上限金額の緩和の幅が大きくなることとしてもよい。
【0041】
次いで、重みづけ係数の例を示す。
重みづけ係数とは、第1条件としての宿泊施設の上限金額をより適切な範囲に設定するために基準となる金額を変更するための係数であり、具体的には、「地域別重みづけ係数」と「日付別重みづけ係数」が設定されている。1以上の重みづけ係数により宿泊施設の上限金額を変更することは、上限金額が緩和されることを意味するため、重みづけ係数を設定しない場合と比較してより多くの宿泊予約候補が得られやすくなる。反対に、1以下の重みづけ係数により宿泊施設の上限金額を変更することは、上限金額が低い金額へと変更されることを意味するため、重みづけ係数を設定しない場合と比較して宿泊予約候補が得られにくくなる。
図5Aに地域別重みづけ係数の例を示す。これは、地域によって宿泊施設の平均金額にばらつきが生じていることによる。例えば、東京、大阪、京都では物価を考慮すると比較的宿泊費用が高くなる傾向にある。そのため、予め重みづけ係数を1以上にすることにより、多くの宿泊予約候補が得られやすくなる。一方、長野、静岡では比較的低い宿泊費用の施設が多く認められることから、低い金額でも宿泊予約候補が得られる可能性が高いため、重みづけ係数は1以下とされている。
図5Bに日付別重みづけ係数の例を示す。これは、同じ宿泊場所であっても、日程によって宿泊費用にばらつきがあることによる。例えば、宿泊場所として京都を例にとると、1月1日や8月14日は観光客が多いため特に宿泊費用が高く、その他の5月3日、7月16日、12月24日がイベント開催日であることでやはり観光客が多いことから宿泊金額が通常よりも高い傾向がある。このような日程を対象として予約を実行しようとした場合、重みづけ係数による上限金額の変更が無かったとすると、適切な宿泊施設が得られるまでに通常よりも多くの検索回数を要することにもなりかねない。そこで、宿泊費用が高くなることが予め予想される日は、検索を開始する時点で重みづけ係数による第1条件を緩和することにより、検索失敗による処理負担を解消することとしている。
【0042】
なお、
図4に示した会社属性情報等の情報は一例であり、会社毎に異なっていてもよく、一部が共通していてもよい。例えば、異なる会社間で第1条件についての情報あるいは変更条件情報のみが共通していてもよい。また、先の説明では社員毎に異なったID、パスワード、ランク、役職名が対応付けて登録されていると定義したが、ランク及び役職名については、異なる社員に同じランクあるいは役職名が与えられることとしてもよい。
変更条件情報あるいは重みづけ係数のいずれか一方のみを使用することによって第1条件を緩和することとしてもよく、また変更条件情報あるいは重みづけ係数のいずれか一方を他方に優先してもよい。
また、宿泊当日が迫ってきている場合には、予約日から当日までの日数に応じて上限金額である第1条件を緩めることとしてもよい。
【0043】
<3.第1の実施の形態の宿泊施設予約処理>
このような宿泊施設予約サーバ2による宿泊施設予約処理の例を説明する。この宿泊施設予約処理は、社員情報登録部2a、条件取得部2b、候補抽出部2c、提示制御部2dが有する各機能が連携することにより実行される。
宿泊施設予約処理は、会社に属する管理者及び社員の両者により実行される必要がある。具体的には、先ず管理者が
図4に示される社員情報を予め団体情報DB5bに登録あるいは更新した上で、登録あるいは更新された社員情報を基に社員が予約処理を実行する。
先ず
図8を用いて管理者による登録/更新処理について説明し、
図9を用いて社員による予約処理について説明する。
【0044】
先ず、ステップS101において、管理者はユーザ端末4より宿泊施設予約サーバ2にログイン要求を行い、ステップS201において次いで宿泊施設予約サーバ2はこのログイン要求に対する認証処理を行う。具体的には、管理者は団体情報DB5bに登録されている管理者用ログイン情報により宿泊施設予約サーバ2へのログイン処理を実行する。
この認証処理が完了すると、ステップS202において宿泊施設予約サーバ2はユーザ端末4へと登録用画面を送信する。
次いで、ステップS102においてユーザ端末4では登録用画面が表示され、ステップS103においてログインしている社員の情報が団体情報DB5bから取得される。ステップS104では、社員情報が入力され、ユーザ端末4から宿泊施設予約サーバ2へ登録された社員情報が送信される。このステップS103、ステップS104において、例えば
図4に示される社員毎の社員情報及び第1条件についての情報、変更条件情報及び重みづけ係数がそれぞれ団体情報DB5bに登録される。
ステップS203において、宿泊施設予約サーバ2は、送信されてきた社員情報等を取得し、次のステップS204において団体情報DB5bに登録する。あるいは、既に登録されている社員情報等を新たな社員情報等に更新する。
【0045】
管理者による登録/更新処理を経た後に、社員により宿泊施設予約サーバ2とユーザ端末4との間でなされる処理を
図9により説明する。
先ず、ステップS301において、社員はユーザ端末4より宿泊施設予約サーバ2にログイン要求を行い、ステップS401において次いで宿泊施設予約サーバ2はこのログイン要求に対する認証処理を行う。具体的には、社員は社員毎に与えられている社員ID及びパスワードを入力して宿泊施設予約サーバ2へのログイン処理を実行する。
この認証処理が完了すると、ステップS402において宿泊施設予約サーバ2はユーザ端末4へと検索用画面を送信する。具体的には、例えば
図6に示されるような宿泊予約画面を宿泊施設予約サーバ2はユーザ端末4へと送信する。
ステップS302において、検索用画面(例えば宿泊予約画面)がユーザ端末4に表示され、この検索用画面に社員は利用期間、宿泊地の情報を入力してステップS303において、宿泊施設予約サーバ2へと送信する。
宿泊施設予約サーバ2は、入力された利用期間、宿泊地の情報をステップS403において第2条件として取得する。また、宿泊施設予約サーバ2は、ステップS404において、管理者より先に入力された社員情報から第1条件を取得する。
宿泊施設予約サーバ2は、次のステップS405において、宿泊プランDB5aに登録された宿泊プランの中から、第1条件及び第2条件を満たす宿泊予約候補を抽出する。
更に、宿泊施設予約サーバ2は、次のステップS406において、抽出された宿泊予約候補を提示するウェブページデータを生成し、ユーザ端末4へと送信する。
ユーザ端末4は、ステップS304においてウェブページデータを受信し、宿泊予約候補を提示したウェブページを表示させる。
ステップS305において、ユーザ端末4では宿泊施設の予約操作が行われ、この予約データが宿泊施設予約サーバ2へと送信される。具体的には、例えば
図7A、
図7Bに示される宿泊予約画面が表示されている状態で、或るプランについて予約ボタンが押下されると、宿泊施設の予約データが宿泊施設予約サーバ2へと送信される。
宿泊施設予約サーバ2は、次のステップS407において、宿泊施設予約処理を行う。
【0046】
以上の
図8及び
図9に示した宿泊施設予約処理に関し、宿泊施設予約サーバ2が実行する宿泊施設予約処理の手順を、
図10を参照して説明する。
宿泊施設予約サーバ2は、ステップS501において、管理者によるログイン処理を待機している。
宿泊施設予約サーバ2は、ステップS502において、社員によるログイン処理を待機している。
宿泊施設予約サーバ2は、ステップS503において、管理者あるいは社員によるログアウト処理を待機している。
宿泊施設予約サーバ2は、ステップS504において、登録データを受信したか否かを判別する。
宿泊施設予約サーバ2は、ステップS505において、検索データを受信したか否かを判別する。
宿泊施設予約サーバ2は、ステップS506において、予約データを受信したか否かを判別する。
【0047】
ステップS501において、管理者によるログイン処理があったと宿泊施設予約サーバ2が判別した場合には、宿泊施設予約サーバ2はステップS507において認証処理を実行する。次のステップS508において認証処理に問題が無いとの結果が得られると、宿泊施設予約サーバ2はステップS510において登録画面を送信する。具体的には、ログインIDと認証パスワードにより管理者の認証が完了すると、例えば
図4に示される社員情報、第1条件情報を入力・更新するための登録画面がユーザ端末4に表示される。管理者は、この登録画面を介して、社員情報等の情報を新たに登録し、或いは登録済の情報を変更する。
なお、ステップS508において認証処理に問題があるとの結果が得られた場合には、宿泊施設予約サーバ2はステップS509においてエラー処理を実行し、処理を元に戻す。
【0048】
ステップS502において、社員によるログイン処理があったと宿泊施設予約サーバ2が判別した場合には、宿泊施設予約サーバ2はステップS511おいて認証処理を実行する。次のステップS512において認証処理に問題が無いとの結果が得られると、宿泊施設予約サーバ2はステップS513において登録画面を送信する。具体的には、社員によるログインが完了したことは、その社員の上限金額である第1条件が決定したことを意味する。そのため、その社員に対しては宿泊費用の入力欄が無い宿泊予約画面(
図6参照)を提示すればよい。
なお、ステップS512において認証処理に問題があるとの結果が得られた場合には、宿泊施設予約サーバ2はステップS514においてエラー処理を実行し、処理を元に戻す。
【0049】
ステップS503において、管理者あるいは社員によるログアウト処理があったと宿泊施設予約サーバ2が判別した場合には、宿泊施設予約サーバ2はステップS515においてログアウト処理を実行する。
【0050】
ステップS504において、登録データを受信したと宿泊施設予約サーバ2が判別した場合には、ステップS516において登録データDBを更新する。具体的には、ある社員について初めて社員情報を受信した場合には、宿泊施設予約サーバ2はその社員情報を団体情報DB5bに登録する。また、既に社員情報が団体情報DB5bに登録されている社員について新たな社員情報を受信した場合には、宿泊施設予約サーバ2は古い社員情報を新たな社員情報に更新する(
図8ステップS203−204参照)。
【0051】
ステップS505において、検索データを受信(
図9ステップS403参照)したと宿泊施設予約サーバ2が判別した場合には、ステップS517において宿泊施設予約サーバ2は候補抽出処理を実行する。なお、この候補抽出処理の詳細は後述する。
【0052】
ステップS506において、予約データを受信したと宿泊施設予約サーバ2が判別した場合には、ステップS518において宿泊施設予約サーバ2は予約処理を実行する。具体的には、
図7A又は
図7Bに示される宿泊予約候補のプランの一覧からある一つのプランが選択されると、宿泊施設予約サーバ2は予約処理を実行する。予約処理が完了すると、例えば予約完了画面がユーザ端末4に表示される。
【0053】
続いて、候補抽出処理(ステップS517)の詳細を
図11により説明する。
先ずステップS601において、宿泊施設予約サーバ2は第2条件を取得する。第2条件が取得される前提は、検索データが受信されたことである。この検索データとは社員によるログイン処理が実行され、更にそのログインした社員により利用期間及び宿泊地の情報が宿泊予約画面に入力され、検索要求が行われることにより得られる。
宿泊施設予約サーバ2は、ステップS601において第2条件を取得した後、ステップS602において第1条件を取得する。すなわち、宿泊施設予約サーバ2は、ログインした社員に関連して登録されているランク及びそのランクの金額を宿泊上限金額として団体情報DB5bから取得する。
宿泊施設予約サーバ2は、ステップS603において第2条件で宿泊プランDB5aを検索し、登録されている宿泊プランのうちで、第2条件に該当する宿泊プランの情報を取得する。
そしてステップS604で宿泊施設予約サーバ2は、宿泊プランDB5aの検索により取得した宿泊プランのうちで、第1条件に該当するものを宿泊予約候補として抽出する。すなわち、宿泊施設予約サーバ2は、先ず利用期間及び宿泊地により宿泊施設の候補を絞り込み、さらに絞り込まれた宿泊施設の中から宿泊上限金額の範囲内の宿泊プランの候補を抽出する。
【0054】
ステップS605において宿泊施設予約サーバ2は宿泊予約候補の有無により処理を分岐する。候補として提示すべき宿泊プランがある場合には、宿泊施設予約サーバ2はステップS606において、宿泊予約候補の一覧を表示する(
図7A、
図7B参照)。
一方、宿泊予約候補として提示すべきものが存在しない場合には、ステップS607において宿泊施設予約サーバ2は、宿泊予約候補として提示されていない宿泊プランが存在するか否かを判別する。すなわち、ステップS605において宿泊予約候補が無いと判別された場合とは、そもそも第2条件を満たさないために宿泊予約候補が無いと判別された場合と第2条件を満たしているが第1条件を満たさないために宿泊予約候補が無いと判別された場合の2種類が混在している。
そこで、第1条件は満たさないものの、第2条件を満たしている宿泊プランが存在する場合には、宿泊施設予約サーバ2はステップS607からステップS609へと処理を進め、第1条件を変更する。そしてステップS604に戻って宿泊予約候補の抽出を行う。
【0055】
このステップS609における第1条件の変更の処理は、先に述べたように、
図4の団体情報DB5bにおける変更条件情報に従う。
例えば変更条件情報が「1ランクアップ」であれば、当該社員のランクよりもランクを1つ上げた際の上限金額に変更する。
変更条件情報が「1000円アップ」であれば、当該社員のランクにおける上限金額に対して1000円加算した金額となるように上限金額に変更する。
変更条件情報が「1.5倍」であれば、当該社員のランクにおける上限金額に対して1.5を乗算した金額となるように上限金額に変更する。
このように変更条件情報に従って第1条件を変更するということは、第1条件が自動的に変更される場合は、その変更の度合いは、会社の管理者の意図に基づくものとなることを意味する。団体情報DB5bとしての登録内容に応じて行われるためである。その意味で第1条件の自動変更の金額の度合いも、会社が管理することができると言える。
なお、変更条件情報が登録されていない場合は、例えば宿泊施設サーバ2において予め設定した固定の変更条件、例えば「1000円アップ」等が用いられるようにすればよい。
或いは、会社側の管理者による変更条件情報の登録は不可能とし、常に固定の変更条件が用いられることも考えられる。
【0056】
ステップS609で第1条件を何度か変更しても宿泊予約候補が得られない状況となるまでステップS604の抽出処理が実行される。
その過程で、宿泊予約候補が得られた場合、宿泊施設予約サーバ2はステップS605からS606に進み、宿泊予約候補の一覧表示を実行させる。
一方、第1条件の上限まで検索処理を行っても宿泊予約候補が得られない場合、あるいは第2条件を満たさないために宿泊予約候補が無い場合には、宿泊施設予約サーバ2はステップS608において候補が無い旨を表示する。
例えば、宿泊料金が35000円の宿泊施設が検索結果として得られた場合を想定する。この場合には、第2条件を満たしている宿泊施設が存在していることになる。しかしながら、一例として
図4に示したように、ランク1まで第1条件を緩和し続けたとしても、上限金額が30000円であり宿泊料金の35000円には到達しない。このように第1条件を変更することによる上限金額の緩和では最終的に宿泊予約候補が得られないこともあるため、この場合には宿泊施設予約サーバ2は候補が無いと判別することとなる。
但し、第1条件の上限、即ち上限金額を無制限とする例も考えられる。
【0057】
以上の処理によって社員等に対して、社内規定に沿った、もしくはやむを得ない場合は社内規定を越えた、宿泊予約候補の提示が可能となる。
【0058】
ところで先に
図5A、
図5Bで地域別重み付け係数、日付別重み付け係数について説明した。これらの重み付け係数は、例えばステップS602の段階で、第1条件、つまり上限金額に反映させる。例えば団体情報DB5bを参照して取得した第1条件が「上限金額10000円」であっても、ステップS601で第2条件として取得した宿泊地が京都であった場合、
図5Aの重み付け係数「1.6」を反映させ、「上限金額16000円」とする。
また例えば団体情報DB5bを参照して取得した第1条件が「上限金額10000円」であっても、ステップS601で第2条件として取得した利用期間に5月3日を含む場合、
図5Bの重み付け係数「2」を反映させ、「上限金額20000円」とする。
このように第1条件に重み付け係数を反映させることで、地域的や日時的な都合を考慮した宿泊予約候補の抽出が可能になる。
なお、ステップS609で第1条件を変更する場合も、これらの地域別重み付け係数、日付別重み付け係数を反映させることが適切である。
【0059】
また先に、宿泊当日が迫ってきている場合には、予約日から当日までの日数に応じて上限金額である第1条件を緩めることとしてもよいと述べた。
例えばステップS602で第1条件取得の際に、第2条件としての利用期間(宿泊日)と現在日時を比較し、例えば1週間以内など、当日までの日数が所定日数に満たない場合、第1条件としての上限金額を1.2倍にしたり、1000円加算したりする。
ステップS609で第1条件を変更する場合もこれを適用する。
これにより、宿泊当日が迫っている場合に、なるべく宿泊予約候補を抽出しやすくできる。
【0060】
またステップS602の元々の第1条件は変更せずに、ステップS609で第1条件を変更する場合において、宿泊当日が迫っている場合には、第1条件の緩和幅を大きくするようにしてもよい。
例えば、一度目の抽出により適切な宿泊予約候補が得られない場合には、予約日から宿泊当日までの日数を考慮した上で、通常は1ランクアップのところ、2ランク以上アップすることとして第1条件を緩和する。
これにより、宿泊当日が迫っている場合に、なるべく宿泊予約候補を抽出しやすくできるとともに、元々の第1条件に該当する宿泊プランが存在すれば、社内規定通りの宿泊予約候補を提示できる。
また当日の宿泊プランが少なくなる状況で、効率的に宿泊予約候補を抽出できる。
【0061】
<4.第2の実施の形態の宿泊施設予約処理>
ところで、第1の実施の形態では、第2条件での検索/結果取得(ステップS603)と第1条件での抽出(ステップS604)とを異なるタイミングで処理することとした。しかしながら、これらの処理をまとめて行うことも考えられる。そこで、第2の実施の形態では、これらの処理をアンド検索により行うこととする。
以下、第2の実施の形態の宿泊施設予約処理について説明する。なお、第1の実施の形態と同様の処理については、同一符号を付して説明を省略する。
【0062】
第2の実施の形態では、上述の通り、第2条件での検索/結果取得処理と第1条件での抽出処理とを同時に実行する点が第1の実施の形態と異なっている。具体的には、宿泊施設予約サーバ2は、
図12のステップS701の前までの処理において第1条件及び第2条件を取得した上で、ステップS701において、宿泊プランDB5aに対して、第1条件と第2条件のアンド条件で宿泊プランの抽出を行う。そして検索の結果、抽出された宿泊プランを宿泊予約候補とする。
宿泊施設予約サーバ2は、宿泊予約候補があれば、ステップS606でユーザ端末4において宿泊予約候補を一覧表示させる。
【0063】
また宿泊施設予約サーバ2は、宿泊予約候補がない場合は、ステップS702で第1条件変更が可能か否かを判断する。つまり第1条件が既に変更可能な上限に達しているか否かである。
第1条件変更が可能であれば宿泊施設予約サーバ2はステップS702からS609に進み第1条件を変更する。変更の手法は第1の実施の形態と同様である。
そしてステップS701に戻り、第2条件と変更した第1条件のアンド条件で宿泊プランDB5aの検索を行う。
【0064】
また宿泊施設予約サーバ2は、ステップS702で第1条件の変更ができないと判断した場合は、ステップS608に進んで、候補無しの表示をユーザ端末4において実行させる。
【0065】
以上の処理によっても、第1の実施の形態と同様に、社員等に対して、社内規定に沿った、もしくはやむを得ない場合は社内規定を越えた、宿泊予約候補の提示が可能となる。
【0066】
<5.第3の実施の形態の宿泊施設予約処理>
先の第1及び第2の実施の形態では、第2条件を満たした上で更に第1条件を満たした場合にのみ宿泊予約候補の一覧を表示することとした。しかしながら第1条件による抽出結果によっては宿泊予約候補の一覧が表示されない場合であっても、第2条件を満たした宿泊プランが存在していることがある。
そこで、第3の実施の形態では、第2条件を満たすが第1条件を満たさないために宿泊予約候補とされなかった候補外宿泊プランも提示するとともに、当該候補外宿泊プランについての予約操作が行われた場合には警告出力を実行させることとする。
【0067】
例えば、
図4の例でランク5に位置付けられている一般2の社員が宿泊施設の検索を行う場合を想定し、
図11の処理に準じて説明する。
そして第2条件に該当する宿泊プランとして、
宿泊プランP1「12000円」
宿泊プランP2「11500円」
宿泊プランP3「20000円」
宿泊プランP4「30000円」
が検索される状況であるとする。
ランク5に対応する上限金額、すなわち第1条件は10000円であるため、第1及び第2の実施の形態では、宿泊料金が10000円を超える宿泊予約候補は、最初は宿泊予約候補とされないが、ステップS609で第1条件(上限金額)が自動変更されて、例えば12000円とされた段階で、上記の宿泊プランP1,P2が該当するため、ステップS606で宿泊プランP1,P2が宿泊施設候補として表示される。
このとき、宿泊施設予約サーバ2は候補外宿泊プランとして宿泊プランP3,P4も表示させるものとする。
ただし、当該一覧表示としてのウェブページは、ユーザ端末4において候補外宿泊プランについての予約操作が行われた場合は、警告出力を実行するプログラム(例えばジャヴァスクリプト(JavaScript:登録商標)によるプログラム)を備えるウェブページとする。警告出力とは、例えば音声や表示等で行うようにする。
【0068】
また仮に、或る会社の規定で、一般2の社員について変更条件情報の上限が11000円までとされていたとすると、結局、上記宿泊プランP1〜P4は、宿泊予約候補とはならないことになり、宿泊施設予約サーバ2はステップS607からS608に進んで、候補無しの表示を実行させる処理を行うことになる。
この場合に、宿泊施設予約サーバ2は、候補外宿泊プランとして宿泊プランP1,P2,P3,P4を表示させる。ただし、それらの候補外宿泊プランについての予約操作が行われた場合は、ユーザ端末4において警告出力が行われるようにする。
【0069】
以上説明した通り、第3の実施の形態では、利用期間(宿泊予定日)及び宿泊地に関する第2条件を満たした宿泊プランがあれば、第1条件を満たした宿泊予約候補とならないものについても、候補外宿泊プランとして提示する。このため、宿泊施設の検索を行っている社員は、社内規定による上限金額、或いはその自動変更によっても候補とならない宿泊プランを確認できる。
【0070】
<6.第4の実施の形態の宿泊施設予約処理>
続いて、第4の実施の形態について
図13を用いて説明する。なお、
図13において
図11又は
図12と同様の処理については、同一符号を付して説明を省略する。
第4の実施の形態では、宿泊施設の検索を行っている社員が第1条件を変更したとしても適切な宿泊予約候補が得られなかった状況で、同じ会社内で先に宿泊施設の予約を完了した社員がおり、その宿泊施設の料金が適切であれば、その宿泊施設を社員間で交換する機会を設ける例である。
第1の実施の形態と比較すれば、
図12のステップS607において宿泊予約候補が無いと宿泊施設予約サーバ2が判別した後の処理が異なっている。但し、以下の条件が満たされていることが条件となる。
条件A:同じ会社内で同時期・同地域で宿泊予約を完了している他の社員がいる。
条件B:宿泊施設の検索を行っている社員のランクは他の社員のランクよりも低い。
条件C:第1条件を変更して検索を行ったが、適切な宿泊予約候補が見つからない。但し第1条件を考えなければ他の社員に提供できる宿泊プランが存在する。
条件D:他の社員が予約した宿泊施設の宿泊費用は、宿泊施設の検索を行っている社員のランクに割り当てられている金額(第1条件)以下である。
以下に、
図13を参照して第4の実施の形態を説明する。
【0071】
宿泊施設予約サーバ2は、ステップS607で宿泊予約候補として提示されていない宿泊プランが存在するか否かを判別する。そして存在すればステップS702で、第1条件変更可能か否かを判断する。即ち第1条件の変更の限度に達しているか否か(つまりその社員にとって最大の上限金額までの緩和を既にしているか否か)を判断する。
第1条件の変更が可能であればステップS609で第1条件を変更し、ステップS604の処理に戻る。
【0072】
ステップS607で他の宿泊プランが存在しないとされたときは、そもそも交換を提案する宿泊プランが存在しないことになるため、宿泊施設予約サーバ2はステップS805において宿泊予約候補がないことを、ユーザ端末4に提示させる処理を行う。
【0073】
一方、ステップS702で、第1条件の変更が不能、つまり第1条件の緩和がその社員にとって既に上限まで達していた場合には、ステップS801において、同社内の予約状況を確認する。これは条件Cが満たされた場合である。
当該社員にとって、宿泊予約候補が無いと判別した宿泊施設予約サーバ2は、予約ログDB5cを参照して、過去に同じ会社内で宿泊施設の予約を完了している他の社員がいるかどうか確認する。
ステップS802において、宿泊施設予約サーバ2は、検索の対象とされている宿泊施設の第2条件と他の社員が予約を完了した宿泊施設の第2条件(宿泊地及び宿泊予定日)が同じであるか否かについて判別する。即ち、条件Aを満たすか否かについての判別処理が実行される。
ステップS803において、宿泊施設予約サーバ2は、他の社員が予約した宿泊施設を現在宿泊施設の検索を行っている社員に交換しても良いか否かについて判別する。
図4の例で説明すれば、ランク2の社員が予約を完了した宿泊施設の費用が12000円であった場合、宿泊施設の検索を行っているランク4の社員の第1条件を変更しない場合の上限金額は15000円であるため、条件B及び条件Dを満たすこととなり宿泊施設予約サーバ2は交換可能であると判別する。
交換可能であるとの判別結果が得られた場合には、ステップS804において、宿泊施設予約サーバ2は交換の提案の表示を行う。
一方、ステップS802で第2条件が同じ宿泊予約がないと判断したり、ステップS803で交換不能であると判断した場合には、ステップS805において、宿泊施設予約サーバ2はステップS805で候補無しの表示を行う。
【0074】
以上説明した通り、第4の実施の形態では、宿泊施設の検索を行っている社員が第1条件を変更したとしても適切な宿泊予約候補が得られなかった状況で、同じ会社内で先に宿泊施設の予約を完了した社員がおり、その宿泊施設の料金が適切であれば、その宿泊施設を社員間で交換することが提案される。即ち、会社内の宿泊施設の検索を行っている社員の第1条件を変更しても宿泊予約候補を抽出できない場合には、同じ会社内で先に宿泊施設の予約を完了した社員の予約済の宿泊施設が宿泊予約候補として抽出される。従って、結果的には、検索を行っている社員は第1条件を変更する前の上限金額内での宿泊料金で宿泊施設の予約をすることが可能となるため、会社の規定に即した宿泊予約が行われることになる。
【0075】
<7.まとめ及び変形例>
以上の実施の形態によれば、次のような効果が得られる。
実施の形態の情報処理装置は、団体に属する各団体構成員の属性情報の登録処理及び団体の宿泊予約に関する第1条件の登録処理を行う構成員情報登録部2aと、端末装置により前記団体のある団体構成員がログインした状態で入力された宿泊予約に関する検索条件を第2条件として取得するとともに、当該団体構成員についての第1条件を取得する条件取得部2bと、第1条件及び第2条件の両方を満たした宿泊予約候補を抽出する処理を行うとともに、宿泊予約候補が抽出できない場合は、第1条件を変更して宿泊予約候補の抽出を行う候補抽出部2cと、候補抽出部が抽出した宿泊予約候補を端末装置に提示させる処理を行う提示制御部2dとを備える。
即ち、第1条件によっては宿泊予約候補が抽出されない場合には、第1条件を変更することにより再度宿泊予約候補の抽出処理が行われる。
即ち、先ずは利用期間(日付)及び宿泊地に関する情報である第2条件及び宿泊上限金額を示す第1条件の両方の条件を満たす宿泊予約候補の抽出を試みるため、会社規定に従った検索を行うことができる。更に、一度目の抽出処理で適切な宿泊予約候補が得られない場合には、第1条件を変更することにより宿泊予約候補が抽出され易くなるため、仮に検索条件を変更せざるを得ない状況となった場合でも可能な限り会社規定に近い条件を満たす宿泊予約候補が自動的に得られる。
このように、一度目の抽出処理で適切な宿泊予約候補が得られない場合でも、その後の抽出処理を重ねることにより宿泊費用の安い施設から優先的に宿泊予約候補として抽出されるため、会社規定に近い条件を満たす宿泊予約候補が自動的に得られることとなる。
【0076】
特に、第1の実施の形態では、候補抽出部は、第2条件に合致する宿泊プランの検索処理を行った後、該検索処理で検索された宿泊プランのうちで、第1条件に合致プランを宿泊予約候補とするとともに、前記検索処理で検索された宿泊プランのうちで、第1条件に合致する宿泊プランが存在しない場合は、第1条件を緩和し、緩和した第1条件に合致する宿泊プランを宿泊予約候補とする処理を行う。
即ち、日付及び宿泊地に関する第2条件による検索処理の後に上限金額に関する第1条件に合致する宿泊プランを宿泊予約候補とするとともに、第1条件に合致する宿泊プランが存在しない場合は、第1条件を緩和することで更に抽出処理が行われる。
このような処理として、第1条件、第2条件を満たした宿泊予約候補の抽出が容易に可能となる。この場合、宿泊プランDB5aへの検索アクセスは1回で良いことにもなる。
【0077】
また、第2の実施の形態では、候補抽出部は、第1条件と第2条件のアンド条件で宿泊予約候補の検索処理を行い、該検索処理で検索された宿泊プランを宿泊予約候補とするとともに、検索結果として宿泊プランが得られなかった場合は、第1条件を緩和し、緩和した第1条件と第2条件のアンド条件で宿泊予約候補の検索処理を行い、前記検索処理で検索された宿泊プランを宿泊予約候補とする処理を行うようにしている。
即ち、第1条件による抽出処理と第2条件による検索処理がアンド条件の検索として一括して実行される。このような処理として、第1条件、第2条件を満たした宿泊予約候補の抽出が容易に可能となる。なお、宿泊プランDB5aに対するアクセス回数が増えるが、当該アクセス能力が高いシステムの場合、候補抽出処理としての処理負担は軽減されることになる。
【0078】
また、第3の実施の形態では、提示制御部は、第2条件を満たすが宿泊予約候補とされなかった候補外宿泊プランも提示するとともに、候補外宿泊プランについての予約操作が行われた場合には、警告出力を実行させるようにしている。
この例によれば、利用期間(宿泊予定日)及び宿泊地に関する第2条件を満たした宿泊プランがあれば、第1条件を満たした宿泊予約候補とならないものについても、候補外宿泊プランとして提示される。従って、例えば出張等に行くためにどうしても必要な場合に、最終的な候補、例えば上司の許可を必要とするような特別の場合の候補を確認できる。また、そのような候補外宿泊プランに対して予約操作を行った場合は警告出力が行われることで、社員も候補該宿泊プランであることを明確に認識できる。
【0079】
また、実施の形態では、予約日から宿泊当日までの日数に応じて第1条件が変更される例を説明した。この例によれば、例えば予約日から宿泊当日までの日数が非常に短い場合には、予約日から宿泊当日までの日数が多い場合と比較して第1条件をはじめから緩和したり、或いは上限金額を変更する場合の緩和幅を大きくすることで、宿泊当日が迫っている場合に、なるべく宿泊予約候補を抽出しやすくできる。
【0080】
また、実施の形態では、第1条件の変更は同じ会社に属する他の社員に対応付けられた第1条件への変更である例を説明した。つまりランクアップとして第1条件を変更する。
これによれば、ある社員に対応した第1条件(上限金額)によっては宿泊予約候補が容易に抽出できない場合に、他の社員の第1条件(上限金額)を援用することができる。従って、既に登録されている他の社員の第1条件を利用して宿泊予約候補を抽出することができることから、別途第1条件を設定する手間を省略することができる。
【0081】
また、実施の形態では、ある社員の第1条件を変更しても宿泊予約候補を抽出できない場合には、同じ会社に属する他の社員の予約済の宿泊施設をある社員の宿泊予約候補として抽出する例を説明した。
この例によれば、ある社員が第1条件を満たさないために宿泊予約候補が得られない状況において、既に他の社員が宿泊予約を完了している場合に、条件が許して可能であれば、宿泊施設の交換を提案する。これにより、会社内での宿泊施設の交換を促し、それによって各社員がそれぞれランクに応じた宿泊プランの予約を行うことを促進できる。
【0082】
また、実施の形態では、候補抽出部が第1条件を変更して宿泊予約候補の抽出を行った場合には、提示制御部は第1条件変更の結果であることを明示する例を説明した。
この例によれば、宿泊施設の検索結果が表示された画面上にて会社規定を越えた宿泊施設であることが一目瞭然であるため、他に宿泊施設が見つからないというやむを得ない事情によって、会社規定の範囲を超えて提示されたものであることを社員が容易に理解することができる。
【0083】
なお、上述の候補抽出処理では、検索結果を表示する画面上に宿泊予約候補が無い旨が表示される場合として、第1条件の上限まで検索処理を行っても宿泊予約候補が得られない場合、あるいは第2条件を満たさないために宿泊予約候補が無い場合を例示した。しかしながら、例えば第1条件による抽出処理の回数制限を予め設け、第1条件による抽出処理の回数が一定数に達した場合には、宿泊予約候補が無い旨が表示されることとしてもよい。例えば、第1条件による抽出処理の上限回数が3回であるとすれば、
図4のランク5に位置付けられている一般2の社員には25000円を超える宿泊予約候補は抽出されないこととなる。あるいは、抽出処理の回数制限に代えて、社員毎に第1条件の変更に伴って許容される最大金額を設定することとしてもよい。
また、上述の各実施の形態の候補抽出処理では、第1条件を第2条件の後に取得することとしたが、第2条件を第1条件の後に取得することとしてもよい。
実施の形態では、社員情報として社員毎のID、パスワード、ランク及び役職名を団体情報DB5bに登録することとしたが、社員情報として登録される情報はこれらの情報に限られない。例えば、年齢、性別、電話番号、家族構成その他社員の情報として会社が通常保持している情報を可能な限り登録することとしてもよい。
【0084】
上述の第4の実施の形態では、交換可能の条件として条件A〜Dを満たすこととしたが、例えば「他の社員が予約した宿泊施設の宿泊費用は宿泊施設の検索を行っている社員のランクに割り当てられている金額(第1条件)以下である。」というこの条件Dを満たさない場合であっても宿泊施設予約サーバ2は交換可能として提案することとしてもよい。
具体的なケースとしては、ランク4の社員が宿泊施設の検索を行っているとして、第1条件をランク1(30000円)まで変更して検索を実行したが、32000円の宿泊施設しか残っていないため候補無しと判断されたとする。一方、同じ会社内のランク2の社員が25000円の宿泊料金で既に宿泊施設の予約を完了していたとする。この25000円という金額は、ランク4の社員にとっては、第1条件を変更する前の上限金額(15000円)は超えているものの、第1条件を最大限変更した場合の上限金額(30000円)の範囲内である。ランク2の社員が25000円の宿泊施設に泊まりランク1の社員が宿泊施設を見つけられないという状況よりも、ランク2の社員が例えば32000円の宿泊施設に泊まりランク1の社員が25000円の宿泊施設に泊まるという状況の方が出張を命じている会社にとって望ましいことは言うまでもない。そこで、あくまでも例外的な措置として、当初の第1条件の上限金額を超える場合であっても、他の社員の宿泊施設と交換を提案とすることとしてもよい。
【0085】
第1条件の緩和の回数に応じて、変更の結果表示される情報を変更することとしてもよい。例えば、一度目の第1条件緩和によって得られた検索結果を表示する場合には赤色(ハイライト表示)で、二度目の第1条件緩和によって得られた検索結果を表示する場合には青色(太字表示)でというように、検索回数毎に表示画面上で異なる表示とすることとしてもよい。
【0086】
<8.プログラム及び記憶媒体>
実施の形態のプログラムは、宿泊施設予約サーバ2の処理を情報処理装置(CPU等)に実行させるプログラムである。
実施の形態のプログラムは、団体に属する各団体構成員の属性情報の登録処理及び団体の宿泊予約に関する第1条件の登録処理を行うステップと、端末装置により前記団体のある団体構成員がログインした状態で入力された宿泊予約に関する検索条件を第2条件として取得するとともに、当該団体構成員についての第1条件を取得するステップと、第1条件及び第2条件の両方を満たした宿泊予約候補を抽出する処理を行うとともに、宿泊予約候補が抽出できない場合は、第1条件を変更して宿泊予約候補の抽出を行うステップと、候補抽出部が抽出した宿泊予約候補を端末装置に提示させるステップと、を情報処理装置に実行させるプログラムである。
【0087】
このようなプログラムにより上述した宿泊施設予約サーバ2としての情報処理装置を実現できる。
そしてこのようなプログラムはコンピュータ装置等の機器に内蔵されている記憶媒体としてのHDDや、CPUを有するマイクロコンピュータ内のROM等に予め記憶しておくことができる。あるいはまた、半導体メモリ、メモリカード、光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディスクなどのリムーバブル記憶媒体に、一時的あるいは永続的に格納(記憶)しておくことができる。またこのようなリムーバブル記憶媒体は、いわゆるパッケージソフトウェアとして提供することができる。
また、このようなプログラムは、リムーバブル記憶媒体からパーソナルコンピュータ等にインストールする他、ダウンロードサイトから、LAN、インターネットなどのネットワークを介してダウンロードすることもできる。
団体に属する各団体構成員の属性情報の登録処理及び団体の宿泊予約に関する第1条件及び、団体構成員がログインした状態で入力された宿泊予約に関する検索条件である第2条件の両方を満たした宿泊予約候補を抽出し、抽出された宿泊予約候補を端末装置に提示させる。これにより、団体の規定に即した宿泊予約候補が見つかる可能性を高めることができる。