(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
洗浄槽挿脱用開口が前部に形成された本体ケーシングと、前記本体ケーシングの内部の洗浄運転用の収納位置と前記本体ケーシングの前方に引き出された引出位置とにわたって前記洗浄槽挿脱用開口を通して出退移動自在な状態で、前記本体ケーシングに支持された洗浄槽とを備え、
前記洗浄槽が前記収納位置に位置する状態において前記洗浄槽挿脱用開口を閉じる扉体が、前記洗浄槽の前部の上下幅方向の全体及び横幅方向の全体を覆う状態で、前記洗浄槽に装着され、
前記扉体の前部に把手部が設けられた食器洗浄機であって、
前記洗浄槽と前記扉体との間に位置されて、前記洗浄槽の前部の上下幅方向の全体及び横幅方向の全体を覆う前カバーが、前記洗浄槽の前部に装着され、
前記把手部として、前記扉体の上端面から背面に回り込む引っ掛け部を備える形態の把手部を取り付ける場合において、前記引っ掛け部を入れ込むために切除する切除領域を示す切除領域指示部が、前記前カバーの上端側部分に設けられている食器洗浄機。
前記切除領域指示部が、前記切除領域における前カバー横幅方向の左端に対応させて、前カバー上下幅方向に伸びる線状に形成される線状左端指示部と、前記切除領域における前記前カバー横幅方向の右端に対応させて、前記前カバー上下幅方向に伸びる線状に形成される線状右端指示部と、前記切除領域における前記前カバー上下幅方向の下端に対応させて、前記前カバー横幅方向に伸びる線状に形成される線状下端指示部とから構成されている請求項1に記載の食器洗浄機。
前記線状左端指示部、前記線状右端指示部及び前記線状下端指示部夫々が、前記前カバーの厚さ方向に貫通する切れ目状に構成されている請求項2又は3に記載の食器洗浄機。
切れ目状の前記線状下端指示部が、前記前カバーの厚さ方向に貫通する複数の線状切れ目部分を、隣接するもの同士の間に非切れ目部分を位置させる状態で、前記前カバー横幅方向に並設する形態に構成されている請求項5に記載の食器洗浄機。
前記線状切れ目部分の前記前カバー横幅方向に沿う長さが、前記非切れ目部分の前記前カバー横幅方向に沿う長さの複数倍以上に形成されている請求項6に記載の食器洗浄機。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、扉体の表面を、システムキッチンのキッチンカウンタの下方に配置される複数の収納部や固定パネル等の設置体の表面と、同一の色調で、同一の図柄となるように構成する場合においては、食器洗浄機を設置する施工現場において、洗浄槽に対して扉体を装着することになる。
【0006】
すなわち、食器洗浄機の製造会社にて製造された食器洗浄機が、扉体を装着しない状態で食器洗浄機を設置する施工現場に搬送され、システムキッチンの製造会社等によって製作された扉体が、別途、食器洗浄機を設置する施工現場に搬送されることになり、施工現場において、洗浄槽に対して扉体を装着することになる。
【0007】
つまり、システムキッチンの購入者が、キッチンカウンタの下方に配置される複数の収納部や固定パネル等の設置体の表面の色調や図柄を選ぶと、システムキッチンの製造会社等によって、設置体の表面の色調や図柄と同一となる表面を備える扉体が施工現場に用意されることになり、施工者が、施工現場において、洗浄槽に対して扉体を装着することになる。
【0008】
そこで、施工現場において、洗浄槽の前部に扉体を装着する前に、その洗浄槽の前部に装備された機器類(例えば、食器洗浄機の運転を制御する運転制御部等)が露呈するのを回避するために、洗浄槽の前部に、その前部の上下幅方向の全体及び横幅方向の全体を覆う前カバーを装着することが考えられる。
このような場合は、前部に前カバーが装着された洗浄槽に対して、把手部が取り付けられた扉体を装着することになる。
【0009】
ところで、把手部として、扉体に対する取り付け形態が異なる複数種の把手部が扉体に取り付け可能に構成されている。
例えば、扉体の上端面から背面に回り込む引っ掛け部にて、扉体の上端部に引っ掛ける形態で取り付ける把手部(以下、引っ掛け型の把手部と記載する場合がある)や、扉体の表面部における上下方向の中間部に当て付ける形態で取り付ける把手部(以下、当て付け型の把手部と記載する場合がある)が取り付け可能に構成されている。
【0010】
そして、引っ掛け型の把手部が取り付けられた扉体を、前部に前カバーが装着された洗浄槽の前部に装着する場合、前カバーに加工を施さないままで扉体を洗浄槽に装着すると、扉体の上端部と洗浄槽の上端部との間において、洗浄槽横幅方向の両端側の部分等、引っ掛け部が存在しない部分に隙間が生じる。
このように扉体の上端部と洗浄槽の上端部との間に隙間が生じると、洗浄槽の上部の開口から飛び出した洗浄水が、隙間を通って扉体と洗浄槽との間に漏出する虞がある。
【0011】
尚、当て付け型の把手部が取り付けられた扉体を、前部に前カバーが装着された洗浄槽の前部に装着する場合は、扉体の上端部と洗浄槽の上端部との間には、その横幅方向の全長にわたって前カバーの上端部が介在しているので、扉体の上端部と洗浄槽の上端部との間に隙間が生じることがない。
【0012】
そこで、扉体の上端部と洗浄槽の上端部との間に隙間が生じるのを抑制するために、把手部の引っ掛け部を入れ込むことが可能なように、前カバーの上端部を切除することになるが、前カバーにおいて引っ掛け部に合致させるように切除領域を定めて、前カバーから切除領域を切除する必要があり、その作業が複雑なものとなっていた。
すなわち、引っ掛け部の扉体横幅方向及び扉体上下幅方向(すなわち、前カバー横幅方向及び前カバー上下幅方向に相当する)夫々に沿う長さを計測すると共に、前カバーにおいて切除領域とする場所を定め、その定めた場所に、計測した長さに対応させて切除範囲を示す目印をつけて、切除領域を切除することになり、切除領域を切除する作業が複雑となっていた。
ちなみに、引っ掛け型の把手部として、引っ掛け部の扉体横幅方向に沿う長さが異なる複数種が用意される場合があるが、この場合も、当然のことながら、食器洗浄機を設置する施工工事毎に、上述のように、前カバーから切除領域を切除する作業が必要となる。
従って、従来の食器洗浄機では、洗浄槽と扉体との間に前カバーを位置させた状態で、把手部が取り付けられた扉体を洗浄槽の前部に装着する作業が複雑になるという問題があった。
【0013】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、把手部の取り付け形態が異なるにも拘らず、扉体の上端部と洗浄槽の上端部との間に隙間が生じるのを十分に抑制しながら、把手部が取り付けられた扉体を洗浄槽との間に前カバーを位置させた状態で洗浄槽の前部に装着することができ、しかも、その装着作業を簡略化し得る食器洗浄機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明に係る食器洗浄機は、洗浄槽挿脱用開口が前部に形成された本体ケーシングと、前記本体ケーシングの内部の洗浄運転用の収納位置と前記本体ケーシングの前方に引き出された引出位置とにわたって前記洗浄槽挿脱用開口を通して出退移動自在な状態で、前記本体ケーシングに支持された洗浄槽とを備え、
前記洗浄槽が前記収納位置に位置する状態において前記洗浄槽挿脱用開口を閉じる扉体が、前記洗浄槽の前部の上下幅方向の全体及び横幅方向の全体を覆う状態で、前記洗浄槽に装着され、
前記扉体の前部に把手部が設けられたものであって、その第1特徴構成は、
前記洗浄槽と前記扉体との間に位置されて、前記洗浄槽の前部の上下幅方向の全体及び横幅方向の全体を覆う前カバーが、前記洗浄槽の前部に装着され、
前記把手部として、前記扉体の上端面から背面に回り込む引っ掛け部を備える形態の把手部を取り付ける場合において、前記引っ掛け部を入れ込むために切除する切除領域を示す切除領域指示部が、前記前カバーの上端側部分に設けられている点にある。
【0015】
上記特徴構成によれば、引っ掛け型の把手部が扉体に取り付けられている場合は、切除領域指示部を目印にして、引っ掛け部を入れ込むための切除領域を切除し、そのように切除領域を切除した前カバーを洗浄槽の前部に装着する。
そして、引っ掛け型の把手部を上端部に取り付けた扉体を、前部に前カバーを装着した洗浄槽の前部に装着すると、引っ掛け部が切除領域に入り込むので、扉体の上端部と洗浄槽の上端部との間に隙間が生じるのを十分に抑制することができる。
切除領域を切除する作業は、予め設けられている切除領域指示部を目印にして、カッターナイフやニッパー等の工具を用いて行うことになる。つまり、前カバーから切除領域を切除する際に、従来必要としていた複雑な作業、すなわち、引っ掛け部の扉体横幅方向及び扉体上下幅方向夫々に沿う長さを計測すると共に、前カバーにおいて切除領域とする場所を定めて、その定めた場所に、計測した長さに対応させて切除範囲を示す目印をつけるといった作業が不要となる。
【0016】
一方、当て付け型の把手部等、扉体の上端面から背面に回り込む引っ掛け部を用いない把手部が扉体に取り付けられている場合は、前カバーを、切除領域を切除することなく、洗浄槽の前部に装着する。この場合は、扉体の上端部と洗浄槽の上端部との間には、洗浄槽横幅方向の全長にわたって、前カバーの上端部が介在しているので、扉体の上端部と洗浄槽の上端部との間に隙間が生じることがない。
従って、把手部の取り付け形態が異なるにも拘らず、扉体の上端部と洗浄槽の上端部との間に隙間が生じるのを十分に抑制しながら、把手部が取り付けられた扉体を洗浄槽との間に前カバーを位置させた状態で洗浄槽の前部に装着することができ、しかも、その装着作業を簡略化し得る食器洗浄機を提供することができる。
【0017】
第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記切除領域指示部が、前記切除領域における前カバー横幅方向の左端に対応させて、前カバー上下幅方向に伸びる線状に形成される線状左端指示部と、前記切除領域における前記前カバー横幅方向の右端に対応させて、前記前カバー上下幅方向に伸びる線状に形成される線状右端指示部と、前記切除領域における前記前カバー上下幅方向の下端に対応させて、前記前カバー横幅方向に伸びる線状に形成される線状下端指示部とから構成されている点にある。
【0018】
上記特徴構成によれば、線状左端指示部、線状右端指示部及び線状下端指示部に沿って、カッターナイフやニッパー等の工具を用いて前カバーを切断することにより、簡単に、しかも精度良く切除領域を前カバーから切除することができる。
つまり、線状左端指示部、線状右端指示部及び線状下端指示部に沿って前カバーを切断することにより、切断した縁部が曲がったり、本来切断すべき位置に達していなかったり、本来切断すべき位置からはみ出したりするのを十分に抑制することができるので、切除領域を精度良く前カバーから切除することができる。
このことにより、前カバーにおける切除領域の縁部と引っ掛け部における切除領域に入り込んだ部分の縁部との間に隙間が生じるのを十分に抑制することができる。
従って、扉体の上端部と洗浄槽の上端部との間に隙間が生じるのを更に抑制することができる。
【0019】
第3特徴構成は、上記第2特徴構成に加えて、
前記線状左端指示部及び前記線状右端指示部夫々が、前記前カバー横幅方向に並ぶ状態で、複数本設けられている点にある。
【0020】
上記特徴構成によれば、切除領域における前カバー横幅方向での幅を、実際に扉体に取り付けられた引っ掛け部の前カバー横幅方向での幅に対応させるべく(例えば、引っ掛け部の幅よりもわずかに大きい幅に設定すべく)、複数の線状左端指示部及び複数の線状右端指示部から特定のものを1本ずつ選択し、選択した線状左端指示部及び線状右端指示部に沿って前カバーを切断する。
つまり、引っ掛け部として、扉体横幅方向での幅が異なるものがある場合でも、実際に扉体に取り付けられた引っ掛け部の前カバー横幅方向での幅に応じて、複数の線状左端指示部及び複数の線状右端指示部から特定のものを1本ずつ選択するだけの簡単な作業で、切除領域における前カバー横幅方向での幅を設定することができる。
従って、引っ掛け型の把手部として、引っ掛け部の扉体横幅方向に沿う長さが異なる複数種が用意されている場合でも、扉体の上端部と洗浄槽の上端部との間に隙間が生じるのを十分に抑制しながら、把手部が取り付けられた扉体を洗浄槽との間に前カバーを位置させた状態で洗浄槽の前部に装着することができ、しかも、その装着作業を簡略化することができる。
【0021】
第4特徴構成は、上記第2又は第3特徴構成に加えて、
前記線状左端指示部、前記線状右端指示部及び前記線状下端指示部夫々が、前記前カバーの厚さ方向に凹む凹溝状に構成されている点にある。
【0022】
上記特徴構成によれば、線状左端指示部、線状右端指示部及び線状下端指示部夫々が、前カバーの厚さ方向に凹む凹溝状に構成されているので、それらの指示部に沿ってカッターナイフやニッパー等の工具を用いて前カバーを切断する際に、加える力を軽減することができる。
従って、前カバーから切除領域を切除する作業を一層容易化することができるので、把手部が取り付けられた扉体を、洗浄槽との間に前カバーを位置させた状態で洗浄槽の前部に装着する作業をより一層簡略化することができる。
【0023】
第5特徴構成は、上記第2又は第3特徴構成に加えて、
前記線状左端指示部、前記線状右端指示部及び前記線状下端指示部夫々が、前記前カバーの厚さ方向に貫通する切れ目状に構成されている点にある。
【0024】
上記特徴構成によれば、線状左端指示部、線状右端指示部及び線状下端指示部夫々が、前カバーの厚さ方向に貫通する切れ目状に構成されているので、切除領域を切除するために前カバーを切断する長さを十分に短くすることができる。
従って、前カバーから切除領域を切除する作業を一層容易化することができるので、把手部が取り付けられた扉体を、洗浄槽との間に前カバーを位置させた状態で洗浄槽の前部に装着する作業をより一層簡略化することができる。
【0025】
第6特徴構成は、上記第5特徴構成に加えて、
切れ目状の前記線状下端指示部が、前記前カバーの厚さ方向に貫通する複数の線状切れ目部分を、隣接するもの同士の間に非切れ目部分を位置させる状態で、前記前カバー横幅方向に並設する形態に構成されている点にある。
【0026】
上記特徴構成によれば、把手部のタイプが例えば当て付け型の把手部等、前カバーから切除領域を切除する必要のない場合は、前カバーにおいて夫々切れ目状の線状左端指示部、線状右端指示部及び線状下端指示部にて囲われている切除領域に対応する部分は、切れ目状の線状下端指示部の非切れ目部分により、前カバーにおける切除領域以外の本体部分に支持されている。
また、把手部のタイプが引っ掛け型の把手部の場合でも、引っ掛け部における前カバー横幅方向での幅が比較的狭い場合は、引っ掛け部の前カバー横幅方向での幅に対応する幅で前カバーから切除領域を切除しても、元々前カバーに支持されている切除領域のうちの切除されなかった部分は、非切れ目部分により前カバーの本体部分に支持される状態となる場合がある。
【0027】
つまり、線状左端指示部、線状右端指示部及び線状下端指示部を夫々切れ目状にすることにより、前カバーから切除領域を切除する作業を一層容易化しながらも、切除領域を切除しない場合や、切除した切除領域における前カバー横幅方向での幅が狭い場合に、前カバーにおける切除領域に対応する部分や、切除領域に対応する部分のうちの切除されなかった部分が反ったり、曲がったりするのを十分に抑制して、扉体の上端部と洗浄槽の上端部との間に隙間が生じるのを一層抑制することができる。
従って、上記第5特徴構成によるよりも更に、扉体の上端部と洗浄槽の上端部との間に隙間が生じるのを抑制することができる。
【0028】
第7特徴構成は、上記第6特徴構成に加えて、
前記線状切れ目部分の前記前カバー横幅方向に沿う長さが、前記非切れ目部分の前記前カバー横幅方向に沿う長さの複数倍以上に形成されている点にある。
【0029】
上記特徴構成によれば、非切れ目部分の前カバー横幅方向に沿う長さは、線状切れ目部分の前カバー横幅方向に沿う長さに比べて十分に短いので、前カバーから切除領域を切除する際に、切れ目状の洗浄下端指示部に沿った前カバーの切断が一層容易になる。
従って、上記第6特徴構成によるよりも更に、前カバーから切除領域を切除する作業を容易化することができるので、把手部が取り付けられた扉体を、洗浄槽との間に前カバーを位置させた状態で洗浄槽の前部に装着する作業を更に簡略化することができる。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
(食器洗浄機の構成)
図1に示すように、洗浄槽挿脱用開口Aが前部に形成された直方体状の本体ケーシング1が設けられ、平面視形状が四角状でかつ上部が開口された洗浄槽2が、本体ケーシング1の内部の洗浄運転用の収納位置と本体ケーシング1の前方に引き出された引出位置とにわたって洗浄槽挿脱用開口Aを通して出退移動自在な状態で、本体ケーシング1に支持されて、引出し式の食器洗浄機Sが構成されている。
【0032】
すなわち、引出し式の食器洗浄機Sは、洗浄槽2を本体ケーシング1から引き出した引出し状態において、食器類等の洗浄対象物を洗浄槽2の内部に収納し、洗浄槽2を本体ケーシング1の収納位置に収納した収納状態において、洗浄運転を行うように構成されている。
【0033】
尚、洗浄槽2の下方には、洗浄ポンプ等の機器類が、洗浄槽2に組付けられた状態で配設され、洗浄槽2の内部には、洗浄ノズルや加熱用ヒータ等が配設され、また、洗浄槽2の内部には、食器類等の洗浄対象物を収納する洗浄カゴが、取出し自在に収納されることになるが、それらの構成は周知であるので、本実施形態においては説明を省略する。
【0034】
また、洗浄槽2を本体ケーシング1に収納した状態において洗浄槽2の上面部を閉塞する内蓋部が、洗浄槽2を本体ケーシング1から引き出した引出し状態では洗浄槽2の上面部を開口するように、洗浄槽2の引き出し及び収納に伴って自動的に開閉される形態で設けられることになるが、その構成は周知であるので、本実施形態においては説明を省略する。
【0035】
図1及び
図2に示すように、洗浄槽2の前部には、その洗浄槽2が収納位置に位置する状態において洗浄槽挿脱用開口Aを閉じる扉体3が装着され、その扉体3の前部に把手部Hが設けられている。また、
図2及び
図9に示すように、洗浄槽2と扉体3との間に位置されて、洗浄槽2の前部の上下幅方向の全体及び横幅方向の全体を覆う前カバーMが、洗浄槽2の前部に装着される。
本実施形態の扉体3は、洗浄槽2の前部の上下幅方向の全体及び横幅方向の全体を覆うように構成され、扉体3には、引出し操作用の把手部Hが設けられている。
具体的には、扉体3は、その横幅が本体ケーシング1の横幅よりも少し大きく、且つ、その上下幅が本体ケーシング1の上下幅と同じ大きさとなるように構成されている。
【0036】
扉体3には、把手部Hとして、扉体3に対する取り付け形態が異なる複数種が取り付け可能に構成されている。
例えば、
図1、
図2及び
図20に示すように、扉体3の上端面から背面に回り込む引っ掛け部4hを備えて、扉体3の上端部に引っ掛ける形態で取り付ける把手部4(以下、引っ掛け型の把手部4と記載する場合がある)や、
図22に示すように、扉体3の表面部における上下方向の中間部に当て付ける形態で取り付ける把手部42(以下、当て付け型の把手部42と記載する場合がある)が、扉体3に取り付け可能に構成されている。
尚、
図23及び
図24においては、引っ掛け型の把手部4を示しているが、同図において、当て付け型の把手部42を、仮想線にて示している。
【0037】
図23及び
図24に示すように、本実施形態の食器洗浄機Sは、システムキッチンKのキッチンカウンタ8の下方に、引出し式の収納部や固定パネル等の設置体Dと並べる状態で設置されるものであって、扉体3の表面が、設置体Dの前面部の表面と、同一の色調で、同一の図柄となるように構成されている。
尚、
図24においては、食器洗浄機Sの下方に、設置体Dとして、引出し式の収納部が配置される場合を例示する。
【0038】
そして、食器洗浄機Sの扉体3は、食器洗浄機SをシステムキッチンKに設置する際に、その施工現場にて、洗浄槽2の前部に装着されるものである。そこで、食器洗浄機Sの洗浄槽2の前部には、上述のように前カバーMが装着されて、洗浄槽2の前部に装備した機器類を覆うように構成されている。
さらに、洗浄槽2の前部に対する扉体3の装着位置を、洗浄槽上下幅方向及び洗浄槽横幅方向において調整可能な扉体装着位置調整機構P(
図10及び
図18参照)が設けられている。
【0039】
ちなみに、
図2に示すように、洗浄槽2の前端部の上方箇所、つまり、扉体3の上部側部分の後方側箇所には、洗浄運転に関する種々の情報を指令する操作パネルBが装備されており、洗浄槽2を引出し状態にして、操作パネルBにて洗浄運転に関する情報を入力し、その後、洗浄槽2を収納状態することによって、運転制御部(図示せず)が、操作パネルBにて入力された情報に基づいて、洗浄ポンプや加熱用ヒータ等を作動させて洗浄運転を実行するように構成されている。
【0040】
尚、図示はしないが、洗浄槽2を収納状態にロックするロック装置や、洗浄槽2が収納状態であること検出する収納検出装置が装備されおり、上記運転制御部が、洗浄槽2が収納状態であることを確認しながら、洗浄運転を実行するように構成されている。
【0041】
図1に示すように、洗浄槽2を本体ケーシング1に対して移動自在に支持する左右一対のスライド式レール機構Lが、洗浄槽2の底部の左右両端部に対応する箇所に設けられており、このスライド式レール機構Lを介して、洗浄槽2が収納位置と引出位置とにわたって移動自在な状態で本体ケーシング1に支持されている。ちなみに、引出位置においては、洗浄槽2の大部分を本体ケーシング1の外方に露出させる状態に引き出すことができるように構成されている。
【0042】
つまり、
図3〜
図5及び
図8に示すように、スライド式レール機構Lを構成する洗浄槽側レール部材6に、長尺状の洗浄槽接続部材7が装備され、この洗浄槽接続部材7に、洗浄槽2の底部の左右両端部が取付けられている。
尚、洗浄槽側レール部材6は、本体ケーシング1に設けた本体ケーシング側レール部材(図示せず)に対して、スライド自在に係合されることになる。
【0043】
ちなみに、
図3及び
図4に示すように、洗浄槽2の左右は、それぞれ、側壁2Sにて覆われ、各側壁2Sの下端部には、スライド式レール機構Lを覆う下方張出部2dが延設され、また、
図3及び
図6に示すように、洗浄槽2の左右の側壁2Sの前端部には、洗浄槽2の前面部に設けた機器類を覆う前方張出部2fが延設されている。
尚、各側壁2Sは、下方張出部2dと前方張出部2fとを一連に連なる板状で備える形態に、樹脂成型(例えば、PP樹脂)にて形成されている。
【0044】
(扉体の装着構成)
上述したように、食器洗浄機Sの扉体3は、食器洗浄機SをシステムキッチンKに設置する際に、その施工現場にて、洗浄槽2の前部に装着されるものであり、以下、扉体3を洗浄槽2の前部に装着する構成について説明する。
【0045】
図10に示すように、扉体3の後面には、係合体Eが取付けられ、そして、洗浄槽2の前部には、
図3〜
図5に示すように、係合部Fが設けられている。
従って、扉体3の後面に取付けた係合体Eが、洗浄槽2の前部に設けた係合部Fに係合された状態で、扉体3が洗浄槽2の前部に装着されることになる。
【0046】
係合体Eは、上方側の左右一対の係合作用部Eu、及び、下方側の左右一対の係合作用部Esを備えるように構成され、そして、係合部Fが、係合体Eに合わせて、上方側の左右一対の係合作用部Euの夫々が各別に係合する上方側の左右一対の係合部分Fu、及び、下方側の左右一対の係合作用部Esの夫々が各別に係合する下方側の左右一対の係合部分Fsを備えるように構成されている。
【0047】
つまり、
図18に示すように、上方側の左方の係合作用部Euと上方側の左方の係合部分Fuとが係合する上方側左方連結部UL、上方側の右方の係合作用部Euと上方側の右方の係合部分Fuとが係合する上方側右方連結部UR、下方側の左方の係合作用部Esと下方側の左方の係合部分Fsとが係合する下方側左方連結部SL、及び、下方側の右方の係合作用部Esと下方側の右方の係合部分Fsとが係合する下方側右方連結部SRの夫々が設けられている。
【0048】
そして、後述するように、上方側左方連結部UL、上方側右方連結部UR、下方側左方連結部SL及び下方側右方連結部SRの夫々が、係合作用部Eu、Esと係合部分Fu、Fsとを洗浄槽前後幅方向での相対移動を阻止した状態に係合させ、かつ、係合部分Fu、Fsに対する係合作用部Eu、Esの洗浄槽前後幅方向での位置を変更調節自在に構成されている。
【0049】
係合体Eについて説明を加えると、本実施形態においては、
図10に示すように、上方側の左方の係合作用部Eu及び下方側の左方の係合作用部Esを上下両端に備える金属製の左方側係合体形成体10L、及び、上方側の右方の係合作用部Eu及び下方側の右方の係合作用部Esを上下両端に備える金属製の右方側係合体形成体10Rが、扉体3の後面に設けられている。
【0050】
そして、左方側係合体形成体10Lを扉体3に取付ける左方取付け機構JL及び右方側係合体形成体10Rを扉体3に取付ける右方取付け機構JRの夫々が設けられて、左方側係合体形成体10Lが、左方取付け機構JLによって扉体3に取付けられ、右方側係合体形成体10Rが、右方取付け機構JRによって扉体3に取付けられている。
本実施形態においては、左方取付け機構JLが、左方側係合体形成体10Lにおける上下の2箇所の夫々に設けられ、また、右方取付け機構JRが、右方側係合体形成体10Rにおける上下の2箇所の夫々に設けられている。
【0051】
左方取付け機構JL及び右方取付け機構JRの夫々は、扉体3の洗浄槽横幅方向の位置を調節自在に構成されるものであって、具体的には、左方側係合体形成体10L及び右方側係合体形成体10Rを、扉体3の後面にビス11dにて止着される支持金具11に対して、扉体3の横幅方向(洗浄槽横幅方向)に沿って位置調節自在な状態で取付けるように構成されている。
【0052】
左方側係合体形成体10L及び右方側係合体形成体10Rは、左右対称に構成されるものであり、また、左方取付け機構JL及び右方取付け機構JRは、同様に構成されるものであるため、以下、右方側係合体形成体10R及び右方取付け機構JRを代表にして、その構成について説明し、左方側係合体形成体10L及び左方取付け機構JLについては、必要に応じて適宜説明を加える。
【0053】
図10及び
図11に示すように、右方側係合体形成体10Rは、扉体3の上下幅方向(洗浄槽上下幅方向)に伸びる断面形状L型の軸状部10aの上下両端に、上方側の係合作用部Euを形成する上方板状部10u、及び、下方側の係合作用部Esを形成する下方板状部10sを備えるものであって、扉体3の横幅方向視において、U字状に構成されている。
つまり、断面形状L型の軸状部10aは、その長手方向視にて、一辺側部分を扉体3の後面に当て付けた状態に装着されるものであって、軸状部10aにおける扉体3から起立姿勢となる他辺側部分に、上方板状部10u及び下方板状部10sが連設されている。
【0054】
軸状部10aにおける上下の支持金具11に対応する箇所には、扉体3の横幅方向に伸びる二股状の中間板状部10mが、軸状部10aにおける扉体3の後面に当て付けられる一辺側部分から連なる状態で形成され、それら中間板状部10mが、支持金具11に対して、扉体3の横幅方向に移動自在にかつ扉体3の上下幅方向での移動を規制された状態に係合するように構成されている。
つまり、支持金具11は、扉体3の厚さ方向視(前後幅方向視)にて、帯板状に構成されるものであって、支持金具11の上下の縁部に対して、中間板状部10mの内縁部が摺接する状態となるように構成されている。
【0055】
軸状部10aにおける上下の支持金具11に対応する箇所には、扉体3の横幅方向に伸びる逆U字状の連結片10rが、軸状部10aにおける扉体3から起立姿勢となる他辺側部分に連なる状態で形成されている(
図12及び
図13参照)。
【0056】
支持金具11は、
図12及び
図13に明示するように、扉体3の後面にビス11dにて止着される板部分11aと、逆U字状の接続部分11bとを、扉体3の横幅方向に並ぶ状態で備える形態に構成されている。
そして、接続部分11bには、接続体12が装備され、接続部分11bにおける上壁に相当する部分には、扉体3の横幅方向に沿う長孔13が形成されている。
【0057】
接続体12は、
図12〜
図14に示すように、支持金具11における接続部分11bと扉体3の後面との間に配置される本体部分12aと、本体部分12aから上方に突出する突出部分12bとを備える状態に形成されている。
本体部分12aが、支持金具11の接続部分11bに形成した長孔13の横幅よりも大きな横幅を有する状態に形成され、そして、突出部分12bが、支持金具11の接続部分11bに形成した長孔13の横幅よりも小さな横幅となる状態に形成されて、長孔13を通して、接続部分11bの外方に突出するように構成されている。
つまり、接続体12は、扉体3の横幅方向に移動自在な状態で、支持金具11の接続部分11bに装着されている。
【0058】
接続体12における突出部分12bが、扉体3の横幅方向に沿って二股状となるように形成されている。
そして、右方側係合体形成体10Rにおける連結片10rの先端が、接続体12に係合するように構成され、かつ、連結片10rを貫通する頭付ボルト14が、接続体12に螺合する状態で設けられている。
【0059】
すなわち、頭付ボルト14は、連結片10rと接続体12とに亘って架設されることになり、締め込みに伴って、接続体12の本体部分12aを支持金具11の接続部分11bに圧接させて、接続体12の支持金具11に対する移動を固定し、かつ、連結片10rを接続体12に向けて押圧して、接続体12に対する連結片10rの離脱を阻止する状態に固定するように構成されている。
したがって、頭付ボルト14を操作しながら、右方側係合体形成体10Rの扉体3に対する横幅方向での位置を調節できるように構成されており、左方側係合体形成体10Lも同様である。
【0060】
つまり、頭付ボルト14を緩めた状態において、接続体12の支持金具11に対する扉体3の横幅方向での位置を変更しながら、右方側係合体形成体10Rの扉体3に対する横幅方向での位置を変更することができ、かつ、頭付ボルト14を締め付けた状態において、接続体12の支持金具11に対する扉体3の横幅方向での移動を固定することによって、右方側係合体形成体10Rの扉体3に対する横幅方向での移動を固定することができるように構成され、左方側係合体形成体10Lについても同様に構成されている。
【0061】
以上の説明から明らかな如く、本実施形態においては、右方取付け機構JRが、扉体3に固定した支持金具11に対して洗浄槽横幅方向に移動自在に且つ扉体3の後面から離間する方向への移動を阻止された状態に支持された接続体12に対して、右方側係合体形成体10Rから連設した連結片10rを洗浄槽横幅方向に一体移動するように係合させ、且つ、連結片10rと接続体12とに亘って架設される一つの締付け具としての頭付ボルト14によって、支持金具11に対する接続体12の移動を固定しかつ接続体12に対する連結片10rの離脱を阻止する状態に固定するように構成されている。
【0062】
また、左方取付け機構JLが、右方取付け機構JRと同様に、扉体3に固定した支持金具11に対して洗浄槽横幅方向に移動自在に且つ扉体3の後面から離間する方向への移動を阻止された状態に支持された接続体12に対して、左方側係合体形成体10Lから連設した連結片10rを洗浄槽横幅方向に一体移動するように係合させ、且つ、連結片10rと接続体12とに亘って架設される一つの締付け具としての頭付ボルト14によって、支持金具11に対する接続体12の移動を固定しかつ接続体12に対する連結片10rの離脱を阻止する状態に固定するように構成されている。
【0063】
そして、本実施形態においては、左方取付け機構JLが、左方側係合体形成体10Lの上下2箇所に対応して設けられるものであるから、左方側係合体形成体10Lの扉体3に対する横幅方向での位置を調節する際には、上下2箇所の頭付ボルト14を操作しながら行うことになる。
同様に、右方取付け機構JRが、右方側係合体形成体10Rの上下2箇所に対応して設けられるものであるから、右方側係合体形成体10Rの扉体3に対する横幅方向での位置を調節する際には、上下2箇所の頭付ボルト14を操作しながら行うことになる。
【0064】
尚、扉体3を洗浄槽2の前部に装着した状態においては、左方側係合体形成体10Lや右方側係合体形成体10Rは、洗浄槽2の前部の係合部Fに支持された状態になるものであるから、扉体3を洗浄槽2の前部に装着した状態においては、左方側係合体形成体10Lや右方側係合体形成体10Rに対して、扉体3に取付けた支持金具11の洗浄槽横幅方向での位置が調節されることになり、この調節によって、洗浄槽2に対する扉体3の洗浄槽横幅方向での位置が調節されることになる。
【0065】
ちなみに、扉体3を洗浄槽2に装着した状態、つまり、扉体3の後面に取付けた係合体Eを洗浄槽2の前部に設けた係合部Fに係合させて、扉体3を洗浄槽2の前部に装着した状態においては、左方側係合体形成体10L及び右方側係合体形成体10Rが、洗浄槽2における左右の前方張出部2fの間に位置するものとなるが、
図2及び
図6に示すように、洗浄槽2における左右の前方張出部2fには、頭付ボルト14を操作するためのボルト操作用孔15が形成されているため、扉体3を洗浄槽2に装着した状態においても、頭付ボルト14を操作しながら、洗浄槽2に対する扉体3の洗浄槽横幅方向での位置を調節できるようになっている。
【0066】
次に、係合体Eにおける上方側の左右一対の係合作用部Eu及び下方側の左右一対の係合作用部Es、並びに、係合部Fにおける上方側の左右一対の係合部分Fu及び下方側の左右一対の係合部分Fsを説明する。
尚、上方側の左右一対の係合作用部Euは同様に構成され、下方側の左右一対の係合作用部Esも同様に構成されるものであるため、以下、右方側係合体形成体10Rが備える上方側の右方の係合作用部Eu、及び、下方側の右方の係合作用部Esを代表として説明し、左方側係合体形成体10Lが備える上方側の左方の係合作用部Eu、及び、下方側の左方の係合作用部Esについては、必要に応じて説明を加える。
【0067】
また、上方側の左右一対の係合部分Fuは同様に構成され、下方側の左右一対の係合部分Fsも同様に構成されるものであるため、係合部Fについても、右方側係合体形成体10Rが備える上方側の右方の係合作用部Euが係合する上方側の右方の係合部分Fu、及び、下方側の右方の係合作用部Esが係合する下方側の右方の係合部分Fsを代表として説明し、上方側の左方の係合部分Fu及び下方側の左方の係合部分Fsについては必要に応じて説明を加える。
【0068】
図2、
図10及び
図15に示すように、上方側の右方の係合作用部Euを形成する右方側係合体形成体10Lの上方板状部10uには、上方側の右方の係合部分Fuが備える前後位置調整用回転体16に上方より係合する下向き開口状の係合孔17、及び、固定用ボルト18が挿通する4角状の挿通孔19が形成されている。
【0069】
上方側の右方の係合部分Fuは、
図3、
図5及び
図7に示すように、洗浄槽2の前部の上方箇所にビス止めされる横長状の固定受け金具20の端部に装備されている。
すなわち、固定受け金具20は、横長枠体状の本体部20aと、その本体部20aの両端部の前後方向に沿う姿勢の板状部20bとから構成され、その板状部20bに、前後位置調整用回転体16が回転自在に支持され、また、固定用ボルト18が螺合する連結孔21が形成されている。
【0070】
前後位置調整用回転体16は、
図17に示すように、マイナスドライバーの先端が係合する係合溝22を備えた円盤状の頭部16Aと、円柱状の軸部16Bとを備えるものであり、軸部16Bが、頭部16Aの中心に対して偏心する状態で、頭部16Aに対して接続されて、いわゆる偏心式のカム操作体として構成されている。
そして、前後位置調整用回転体16の軸部16Bが板状部20bに回転自在に嵌合されており、前後位置調整用回転体16の頭部16Aを回転操作することにより、右方側係合体形成体10Lの上方板状部10uを洗浄槽前後幅方向(扉体3の厚さ方向)に移動させることができるように構成されている。
【0071】
したがって、上方側の右方の係合作用部Euは、上方側の右方の係合部分Fuが備える前後位置調整用回転体16に対して下向き開口状の係合孔17が係合することにより、上方側の右方の係合部分Fuに対する洗浄槽前後幅方向の移動が阻止され、かつ、洗浄槽上下幅方向の移動が許容されることになり、かつ、前後位置調整用回転体16の回転操作により、上方側の右方の係合部分Fuに対する洗浄槽前後幅方向での位置が調節されることになる。
【0072】
そして、上方側の左方の係合作用部Euも、上方側の右方の係合作用部Euと同様に、上方側の左方の係合部分Fuに対する洗浄槽前後幅方向の移動が阻止され、かつ、洗浄槽上下幅方向の移動が許容されることになり、かつ、前後位置調整用回転体16の回転操作により、上方側の左方の係合部分Fuに対する洗浄槽前後幅方向での位置が調節されることになる。
【0073】
固定用ボルト18は、右方側係合体形成体10Rの上方板状部10uの挿通孔19を覆う大きさの頭部を備える又は挿通孔19を覆う大きさの座金を介在させて装着されるものであって、固定受け金具20の板状部20bの連結孔21に螺合させて締め付けることにより、右方側係合体形成体10Rの上方板状部10uを固定受け金具20の板状部20bに密着させた状態に固定するように構成されている。
【0074】
図2、
図10及び
図16に示すように、下方側の右方の係合作用部Esを形成する右方側係合体形成体10Rの下方板状部10sには、下方側の右方の係合部分Fsが備える前後位置調整用回転体23に上方より係合する下向き開口状の係合孔24、下方側の右方の係合部分Fsが備える上下位置調整用回転体25に対して上方から接当する接当部26、及び、固定用ボルト27が挿通する4角状の挿通孔28が形成されている。
【0075】
下方側の右方の係合部分Fuは、
図5及び
図8に示すように、洗浄槽側レール部材6に装備した洗浄槽接続部材7の前端部に設けられている。
すなわち、洗浄槽接続部材7の前端部に、前後方向に沿う姿勢の板体29が上方に向けて起立する状態で設けられ、その板体29に、前後位置調整用回転体23及び上下位置調整用回転体25が回転自在に支持され、また、固定用ボルト27が螺合する連結孔30が形成されている。
【0076】
前後位置調整用回転体23及び上下位置調整用回転体25は、上方側の係合部分Fuが備える前後位置調整用回転体16と同様に、いわゆる偏心式のカム操作体として構成されて、板体29に回転自在に支持されている。
つまり、前後位置調整用回転体23を回転操作することにより、右方側係合体形成体10Rの下方板状部10sを洗浄槽前後幅方向(扉体3の厚さ方向)に移動させることができ、また、上下位置調整用回転体25を回転操作することにより、右方側係合体形成体10Rを洗浄槽上下幅方向(扉体3の上下幅方向)に移動させることができるように構成されている。
【0077】
したがって、下方側の右方の係合作用部Esは、下方側の右方の係合部分Fsが備える前後位置調整用回転体23に対して下向き開口状の係合孔24が係合することにより、下方側の右方の係合部分Fsに対する洗浄槽前後幅方向の移動が阻止され、かつ、洗浄槽上下幅方向の移動が許容されることになり、かつ、前後位置調整用回転体23の回転操作により、下方側の右方の係合部分Fsに対する洗浄槽前後幅方向での位置が調節されることになる。
【0078】
そして、下方側の左方の係合作用部Esも、下方側の右方の係合作用部Esと同様に、下方側の左方の係合部分Fsに対する洗浄槽前後幅方向の移動が阻止され、かつ、洗浄槽上下幅方向の移動が許容されることになり、かつ、前後位置調整用回転体23の回転操作により、上方側の左方の係合部分Fuに対する洗浄槽前後幅方向での位置が調節されることになる。
【0079】
さらに、以上の説明から明らかな如く、上方側の右方の係合作用部Eu及び下方側の右方の係合作用部Esが、上下位置調整用回転体25の回転操作により、上方側の右方の係合部分Fu及び下方側の右方の係合部分Fsに対する洗浄槽上下幅方向での位置が変更調節されることになる。
同様に、上方側の左方の係合作用部Eu及び下方側の左方の係合作用部Esが、上下位置調整用回転体25の回転操作により、上方側の左方の係合部分Fu及び下方側の左方の係合部分Fsに対する洗浄槽上下幅方向での位置が変更調節されることになる。
【0080】
固定用ボルト27は、上方側の右方の係合部分Fuの固定用ボルト18と同様に、右方側係合体形成体10Rの下方板状部10sの挿通孔28を覆う大きさの頭部を備える又は挿通孔28を覆う大きさの座金を介在させて装着されるものであって、板体29の連結孔30に螺合させて締め付けることにより、右方側係合体形成体10Rの下方板状部10sを板体29に密着させた状態に固定するように構成されている。
【0081】
また、左方側係合体形成体10Lの上方板状部10uが、固定受け金具20の板状部20bの横外方側に位置し、かつ、右方側係合体形成体10Rの上方板状部10uが、固定受け金具20の板状部20bの横外方側に位置するように構成され、また、左方側係合体形成体10Lの下方板状部10sが、洗浄槽接続部材7に装備した板体29の横外方側に位置し、かつ、右方側係合体形成体10Rの下方板状部10sが、洗浄槽接続部材7に装備した板体29の横外方側に位置するように構成されることによって、扉体3が洗浄槽横幅方向に移動することが規制されている。
【0082】
以上の通り、本実施形態においては、上方側左方連結部UL、上方側右方連結部UR、下方側左方連結部SL、及び、下方側右方連結部SRの夫々が、係合作用部Eu、Esと係合部分Fu、Fsとを、洗浄槽上下幅方向での相対移動を許容する状態で係合させるように構成されている。
【0083】
そして、下方側の左方の係合部分Fsに、左方側係合体形成体10Lの洗浄槽上下幅方向での位置を調節すべく、下方側の左方の係合作用部Esを洗浄槽上下幅方向での位置を変更調節自在に受止め支持する左方側の受止め支持体として、上下位置調整用回転体25が設けられることになる。
同様に、下方側の右方の係合部分Fsに、右方側係合体形成体10Rの洗浄槽上下幅方向での位置を調節すべく、下方側の右方の係合作用部Esを洗浄槽上下幅方向での位置を変更調節自在に受止め支持する右方側の受止め支持体として、上下位置調整用回転体25が設けられることになる。
【0084】
ちなみに、扉体3を洗浄槽2に装着するために、扉体3に取付けた係合体Eを洗浄槽2の前部に設けた係合部Fに係合させた状態においては、左方側係合体形成体10L及び右方側係合体形成体10Rが、洗浄槽2における左右の前方張出部2fの間に位置するものとなるが、
図2、
図15及び
図16に示すように、洗浄槽2における右方側の前方張出部2fには、上方側操作用窓31及び下方側操作用窓32が形成されている。
【0085】
そして、上方側操作用窓31を通して、上方側の右方の係合作用部Euと上方側の右方の係合部分Fuとの係合状態の確認や、上方側の右方の係合部分Fuが備える前後位置調整用回転体16の回転操作を行うことができ、加えて、固定用ボルト18の装着作業を行えるように構成されている。
また、下方側操作用窓32を通して、下方側の右方の係合作用部Esと下方側の右方の係合部分Fsとの係合状態の確認や、下方側の右方の係合部分Fsが備える前後位置調整用回転体23及び上下位置調整用回転体25の回転操作を行うことができ、加えて、固定用ボルト27の装着作業を行えるように構成されている。
【0086】
ちなみに、図示は省略するが、上方側操作用窓31及び下方側操作用窓32は、左方側の前方張出部2fにも形成されて、上方側の左方の係合作用部Euと上方側の左方の係合部分Fuとの係合状態の確認や、下方側の左方の係合作用部Esと下方側の左方の係合部分Fsとの係合状態の確認等の作業を行えるように構成されている。
【0087】
以上の通り、上方側左方連結部UL、上方側右方連結部UR、下方側左方連結部SL、及び、下方側右方連結部SRの夫々が、係合作用部Eu、Esと係合部分Fu、Fsとを、洗浄槽上下幅方向での相対移動を許容する状態で係合させるように構成されて、洗浄槽2に対する扉体3の洗浄槽上下幅方向での位置を変更調整自在に構成されている。また、左方取付け機構JL及び右方取付け機構JRの夫々が、左方側係合体形成体10L及び右方側係合体形成体10Rを、扉体3の後面に止着される支持金具11に対して、扉体3の横幅方向(洗浄槽横幅方向)に沿って位置調節自在な状態で取付けるように構成されて、扉体3の洗浄槽横幅方向の位置を調節自在に構成されている。
従って、上方側左方連結部UL、上方側右方連結部UR、下方側左方連結部SL、及び、下方側右方連結部SR、並びに、左方取付け機構JL及び右方取付け機構JRにより、扉体装着位置調整機構Pが構成されている。
【0088】
(前カバーの構成)
前カバーMは合成樹脂製であり、
図2、
図6及び
図19に示すように、平面視形状が概略コの字状に構成されるものであって、その上部側における左右両端部夫々に、背面側に突出する状態で、ネジ挿通孔を備えた後方突起部39が設けられている。そして、前カバーMは、その横幅方向の端部を洗浄槽2の左右の前方張出部2fの外方に位置させる状態で、その上部側における左右の後方突起部39を介して、樹脂製の装着ネジ33にて洗浄槽2に止着されている。
そして、前カバーMには、係合体Eにおける上方側の左右一対の係合作用部Eu及び下方側の左右一対の係合作用部Esを挿通させるために、上下方向に沿う4つのスリット状開口34が形成されている。
【0089】
また、前カバーMには、
図6、
図9及び
図19に示すように、左方側係合体形成体10Lや右方側係合体形成体10Rにおける支持金具11との接続部分を挿通させる4つの窓状の挿通開口35が形成されており、扉体3を洗浄槽2の前部に装着した状態において、前カバーMを、扉体3と洗浄槽2の間に位置させることができるように構成されている。
さらに、
図3、
図4及び
図7に示すように、洗浄槽2の前部の上方箇所に取り付けられた固定受け金具20における洗浄槽横幅方向の中央部には、扉体3を装着しない状態において、洗浄槽2を引出し操作する仮把手部20cが備えられ、
図9及び
図19に示すように、前カバーMの上部側箇所には、仮把手部20cを操作するための仮把手部操作用開口36が形成されている。
そして、洗浄槽2に扉体3を装着しない状態で、仮把手部操作用開口36を通して仮把手部20cを掴んで、洗浄槽2を引出し操作することが可能に構成されている。
【0090】
図9、
図19及び
図20に示すように、本発明では、把手部Hとして、扉体3の上端面から背面に回り込む引っ掛け部4hを備える形態の引っ掛け型の把手部4を取り付ける場合において、引っ掛け部4hを入れ込むために切除する切除領域Mcを示す切除領域指示部Iが、前カバーMの上端側部分に設けられている。尚、
図9は、切除領域Mcを切除した前カバーMが洗浄槽2の前部に装着されている状態を示す。また、
図19(a)は、切除領域Mcを切除していない前カバーMを示し、
図19(b)は、切除領域Mcを切除した前カバーMを示す。
【0091】
図2、
図10及び
図20に示すように、引っ掛け型の把手部4の引っ掛け部4hは、扉体3の背面に回り込んでその背面に当接される背面回り込み部分4hmを備えている。そして、扉体3は、その引っ掛け部4hを扉体3の上端部に引っ掛けて、その引っ掛け部4hの背面回り込み部分4hmに形成された3個のボルト挿通孔(図示省略)夫々を通して、固定用ボルト43を扉体3の背面から扉体3に螺合させて締め付けることにより、扉体3の上端部に取り付けられる。
従って、前カバーMの切除領域Mcは、引っ掛け部4hの背面回り込み部分4hmを入れ込むように設定される。
【0092】
図19に示すように、本実施形態では、切除領域指示部Iが、前カバーMの切除領域Mcにおける前カバー横幅方向(すなわち、洗浄槽横幅方向)の左端に対応させて、前カバー上下幅方向に伸びる線状に形成される線状左端指示部Thと、切除領域Mcにおける前カバー横幅方向の右端に対応させて、前カバー上下幅方向に伸びる線状に形成される線状右端指示部Tmと、切除領域Mcにおける前カバー上下幅方向(すなわち、洗浄槽上下幅方向)の下端に対応させて、前カバー横幅方向に伸びる線状に形成される線状下端指示部Tsとから構成されている。
【0093】
さらに、線状左端指示部Th、線状右端指示部Tmが、夫々、前カバーMの厚さ方向に貫通し且つ前カバー上下幅方向に伸びる線状の左端指示用スリット37h、右端指示用スリット37mにて構成され、線状下端指示部Tsが、前カバーの厚さ方向に貫通し且つ前カバー横幅方向に伸びる下端指示用スリット列38にて構成されている。ちなみに、下端指示用スリット列38は、前カバーの厚さ方向に貫通し且つ前カバー横幅方向に伸びる複数の下端指示用スリット部38sを、前カバー横幅方向に沿って並ぶ状態に備えて構成されている。
【0094】
そして、
図19に示すように、下端指示用スリット列38を構成する複数(本実施形態では、4本)の下端指示用スリット部38sが、前カバーMの上端側部分において、左右の後方突起部39の直ぐ上に相当する箇所に、隣接するもの同士の間に非切れ目部分38nを位置させる状態で、前カバー横幅方向における略全幅に近い範囲にわたる状態で形成されている。
ちなみに、4本の下端指示用スリット部38s夫々の前カバー横幅方向に沿う長さは、略同一であり、また、3箇所の非切れ目部分38n夫々の前カバー横幅方向に沿う長さも、略同一である。そして、下端指示用スリット部38sの前カバー横幅方向に沿う長さは、非切れ目部分38nの前カバー横幅方向に沿う長さの16〜18倍程度に設定されている。
【0095】
また、複数の左端指示用スリット37hが、前カバーMの上端側部分において、4本の下端指示用スリット部38sのうちの左端の下端指示用スリット部38sの上方の領域に、夫々の上端を前カバーMの上端縁の手前近くに位置させ、且つ、夫々の下端を左端の下端指示用スリット部38sに連通させた状態で、前カバー横幅方向に並ぶ状態で形成されている。
また、複数の右端指示用スリット37mが、前カバーMの上端側部分において、4本の下端指示用スリット部38sのうちの右端の下端指示用スリット部38sの上方の領域に、夫々の上端を前カバーMの上端縁の手前近くに位置させ、且つ、夫々の下端を右端の下端指示用スリット部38sに連通させた状態で、前カバー横幅方向に並ぶ状態で形成されている。
【0096】
つまり、切除領域指示部Iは、前カバーMの上端側部分において、その前カバーMを洗浄槽2に取り付けるための左右の後方突起部39よりも上方側の箇所に設けられている。このことにより、切除領域指示部Iにて示される切除領域Mcを切除した場合でも、前カバーMを洗浄槽2に確実に装着することができる。
【0097】
ところで、引っ掛け型の把手部4の引っ掛け部4hとしては、その背面回り込み部分4hmにおける前カバー横幅方向での幅や前カバー上下幅方向での幅が異なる複数種が想定される。
そこで、複数の左端指示用スリット37hのうちの最も内側のものと、複数の右端指示用スリット37mのうちの最も内側のものとの間隔は、想定される背面回り込み部分4hmの前カバー横幅方向での幅のうちで最も狭い幅よりもわずかに大きくなるように設定されている。
また、複数の左端指示用スリット37hのうちの最も外側のものと、複数の右端指示用スリット37mのうちの最も外側のものとの間隔は、想定される背面回り込み部分4hmの前カバー横幅方向での幅のうちで最も広い幅よりもわずかに大きくなるように設定されている。
【0098】
また、前カバーMの上端縁と下端指示用スリット部38sとの間隔は、想定される背面回り込み部分4hmの前カバー上下幅方向での幅のうちで最も広い幅よりもわずかに大きくなるように設定されている。
【0099】
以上の通り、本実施形態では、線状左端指示部Th及び線状右端指示部Tm夫々が、前カバー横幅方向に並ぶ状態で、複数本設けられていることになる。
また、線状左端指示部Th、線状右端指示部Tm及び線状下端指示部Ts夫々が、前カバーMの厚さ方向に貫通する切れ目状に構成されていることになる。
【0100】
また、切れ目状の線状下端指示部Tsが下端指示用スリット列38にて構成され、その下端指示用スリット列38が、前カバーの厚さ方向に貫通する複数の下端指示用スリット部38s(すなわち、線状切れ目部分に相当する)を、隣接するもの同士の間に非切れ目部分38nを位置させる状態で、前カバー横幅方向に並設する形態に構成されていることになる。
さらに、下端指示用スリット部38sの前カバー横幅方向に沿う長さが、非切れ目部分38nの前カバー横幅方向に沿う長さの複数倍以上に形成されていることになる。
【0101】
次に、前カバーMを洗浄槽2の前部に装着する手順を説明する。
先ず、
図9、
図19及び
図20に基づいて、扉体3に引っ掛け型の把手部4が取り付けられている場合について説明する。
この場合は、先ず、前カバーMにおいて切除領域Mcを設定して、その切除領域Mcを切除してから、その前カバーMを洗浄槽2に装着する。
すなわち、切除領域Mcにおける前カバー横幅方向での幅を、引っ掛け部4hにおける背面回り込み部分4hmの前カバー横幅方向での幅よりもわずかに大きい幅に設定すべく、複数の左端指示用スリット37h及び複数の右端指示用スリット37m夫々から、特定の1本を選択する。
続いて、ニッパーやカッターナイフ等を用いて、選択した左端指示用スリット37hの上端と前カバーMの上端縁との間、及び、選択した右端指示用スリット37mの上端と前カバーMの上端縁との間を切断すると共に、選択した左端指示用スリット37hと選択した右端指示用スリット37mとの間に存在する非切れ目部分38nを切断して、
図19(b)に示すように、切除領域Mcを切除する。すると、前カバーMの上端側部分の左右両端には、切除領域Mcが切除された残りの切片部Msが残される。
そして、切除領域Mcを切除した前カバーMを、上述のように、左右の後方突起部39を介して、2本の装着ネジ33にて洗浄槽2の前部に装着する。
【0102】
図22に示すように、扉体3に当て付け型の把手部42が取り付けられている場合は、前カバーMを、切除領域Mcを切除することなく、上述のように、左右の後方突起部39を介して、2本の装着ネジ33にて洗浄槽2の前部に装着する。
【0103】
次に、扉体3を前カバーMが装着された状態の洗浄槽2に装着する手順について説明を加える。
図2、
図20〜
図22に示すように、扉体3を前カバーMが装着された状態の洗浄槽2に装着するときは、前カバーMが装着された状態の洗浄槽2の上端箇所に、扉体3の後面と接当するシール部材40が装備される。このシール部材40は、前カバー横幅方向の全長にわたる長さのテープ状に構成されている。
【0104】
先ず、扉体3の後面に装着した係合体Eにおける上方側の左右一対の係合作用部Eu及び下方側の左右一対の係合作用部Esを、前カバーMのスリット状開口34を通して、前カバーMの内部に挿入し、次に、上方側の左右一対の係合作用部Eu及び下方側の左右一対の係合作用部Esを、上方側の左右一対の係合部分Fu及び下方側の左右一対の係合部分Fsに係合させることになる(
図18参照)。
【0105】
具体的には、左方側係合体形成体10Lや右方側係合体形成体10Rにおける上方板状部10uの係合孔17を、上方側の係合部分Fuの前後位置調整用回転体16に係合させる。
同様に、左方側係合体形成体10Lや右方側係合体形成体10Rにおける下方板状部10sの係合孔24を、下方側の係合部分Fuの前後位置調整用回転体23に係合させ、かつ、下方板状部10sの接当部26を下方側の係合部分Fsの上下位置調整用回転体25に接当する状態に載せ付ける。
【0106】
次に、係合体Eにおける上方側の左右一対の係合作用部Eu及び下方側の左右一対の係合作用部Esを、上方側の左右一対の係合部分Fu及び下方側の左右一対の係合部分Fsに係合させた状態において、扉体3の洗浄槽上下幅方向での位置、扉体3の洗浄槽前後幅方向での位置、及び、扉体3の洗浄槽横幅方向での位置を調節することになり、加えて、扉体3の前後方向での傾きや左右方向での傾きを調節することになる。
【0107】
具体的には、左右一対の下方側の係合部分Fsに装備した上下位置調整用回転体25を回転操作することにより、扉体3の洗浄槽上下幅方向での位置を調節する。
また、上方側の左右一対の係合部分Fuに装備した前後位置調整用回転体16及び下方側の左右一対の係合部分Fsに装備した前後位置調整用回転体23の回転操作により、扉体3の洗浄槽前後幅方向での位置を調節することになる。
この際、左右の前後位置調整用回転体16及び左右の前後位置調整用回転体23の回転操作により、扉体3の上方側の左右両側部分及び下方側の左右両側部分についての洗浄槽前後幅方向での位置を調節することにより、扉体3の前後方向での傾きや左右方向での傾きを調節することができる。
【0108】
また、必要に応じて、頭付ボルト14を操作しながら、左方側係合体形成体10Lや右方側係合体形成体10Rの扉体3に対する横幅方向での位置を調節することによって、扉体3の洗浄槽横幅方向での位置を調節することができる。
【0109】
そして、扉体3の洗浄槽2に対する位置調節が終了すると、上方側の左右一対の係合部分Fuに対応する固定用ボルト18及び下方側の左右一対の係合部分Fsに対応する固定用ボルト27を締結し、また、4つの頭付ボルト14を締結する締結作業を行う。
【0110】
ちなみに、扉体3を洗浄槽2の前部に装着する作業を行う際には、装着ネジ33を少し緩めて、前カバーMを前後に揺動できる状態にしておき、上述した締結作業が終了した段階で、前カバーMを扉体3後面に密着させるように揺動させ、その後、装着ネジ33を締め付けて、前カバーMを固定することになる。
【0111】
以上のように扉体3を洗浄槽2の前部に装着すると、以下に説明するように、扉体3の上端部と洗浄槽2の上端部との間に隙間が生じるのを十分に抑制することができる。
すなわち、
図20及び
図21に示すように、扉体3に引っ掛け型の把手部4が取り付けられている場合は、引っ掛け型の把手部4の引っ掛け部4hにおける背面回り込み部分4hmは、前カバーMの切除領域Mcに入り込み、その背面回り込み部分4hmの前カバー横幅方向の両側には、前カバーMの切片部Msが近接して存在するので、扉体3の上端部と洗浄槽2の上端部との間に隙間が生じるのを十分に抑制することができる。
【0112】
そして、シール部材40は、前カバー横幅方向において切除領域Mcが切除された領域では、引っ掛け部4hの背面回り込み部分4hmと洗浄槽2の操作パネルBの前面との間に介在し、前カバー横幅方向において切除領域Mcではない両端側領域では、シール部材40は、扉体3の背面の上端部と前カバーMの切片部Msとの間に介在する。
従って、シール部材40により、扉体3の上端部と洗浄槽2の上端部との間が確実に水封される。
【0113】
また、
図22に示すように、扉体3に当て付け型の把手部42が取り付けられている場合は、前カバーMから切除領域Mcが切除されていないので、扉体3の上端部と洗浄槽2の上端部との間には、その横幅方向の全長にわたって前カバーMの上端部が存在しているので、扉体3の上端部と洗浄槽2の上端部との間に隙間が生じるのを十分に抑制することができる。
【0114】
そして、シール部材40は、前カバー横幅方向の全長にわたって、扉体3の背面の上端縁部と前カバーMの上端縁部との間に介在するので、シール部材40により、扉体3の上端部と洗浄槽2の上端部との間が確実に水封される。
【0115】
しかも、前カバーMから切除領域Mcを切除するにしても、予め設けられている切除領域指示部Iを目印にして、カッターナイフやニッパー等の工具を用いて簡単に行うことができる。
さらに、その切除領域指示部Iを構成する線状左端指示部Th、線状右端指示部Tm及び線状下端指示部Tsが夫々切れ目状に構成されていることから、前カバーMから切除領域Mcを一層精度良く切除することができると共に、前カバーMから切除領域を切除する作業を一層容易化することができる。
要するに、把手部Hの取り付け形態が異なるにも拘らず、扉体3の上端部と洗浄槽2の上端部との間に隙間が生じるのを十分に抑制しながら、把手部Hが取り付けられた扉体3を洗浄槽2との間に前カバーMを位置させた状態で洗浄槽2の前部に装着することができ、しかも、その装着作業を簡略化し得る食器洗浄機Sを提供することができる。
【0116】
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 上記の実施形態では、複数の左端指示用スリット37hを4本の下端指示用スリット部38sのうちの左端の下端指示用スリット部38sの上方の領域に形成し、複数の右端指示用スリット37mを、4本の下端指示用スリット部38sのうちの右端の下端指示用スリット部38sの上方の領域に形成した。
これに限らず、引っ掛け型の把手部4として、引っ掛け部4hの背面回り込み部分4hmにおける前カバー横幅方向での幅が上記の実施形態よりも狭いものが想定される場合は、複数の左端指示用スリット37hを左から2本目の下端指示用スリット部38sの上方の領域にも形成し、複数の右端指示用スリット37mを、右から2本目の下端指示用スリット部38sの上方の領域にも形成しても良い。
【0117】
(ロ) 下端指示用スリット列38において、下端指示用スリット部38sの前カバー横幅方向に沿う長さと非切れ目部分38nの前カバー横幅方向に沿う長さとの関係は、下端指示用スリット部38sの長さが非切れ目部分38nの長さの複数倍以上になる条件で、種々に変更設定可能である。
【0118】
(ハ) 上記の実施形態では、切れ目状の線状下端指示部Tsを構成するに、複数の下端指示用スリット部38sを、隣接するもの同士の間に非切れ目部分38nを位置させる状態で、前カバー横幅方向に並設する形態に構成したが、前カバー横幅方向に伸びる1本のスリットにより構成しても良い。
【0119】
(ニ) 線状左端指示部Th、線状右端指示部Tm及び線状下端指示部Ts夫々を、前カバーの厚さ方向に凹む凹溝状に構成しても良い。
【0120】
(ホ) 切除領域指示部Iにより切除領域Mcを指示する具体的な指示形態は、上記の実施形態において例示した指示形態、すなわち、線状左端指示部Thと線状右端指示部Tmと線状下端指示部Tsにより指示する指示形態に限定されるものではない。例えば、前カバーMの前面における切除領域Mcに対応する部分の表面状態を他の部分の表面状態と異ならせる(例えば、色を異ならせる)指示形態でもよい。