【実施例】
【0015】
以下に、本発明の情報提供システムの一実施例について説明する。
図1は本発明の一実施例における情報提供システムの機能実現のためのブロック図である。
本実施例における情報提供システムは、クライアント1からサーバ2の指定メールアドレスにメールを送信し、メールに入力されているテキストデータによってサーバ2からクライアント1に送信される送信データを操作することができる。
ここで、クライアント1は情報端末機であり、特にテキストデータのみで行えるメール機能を備えたガラバゴス携帯電話を用いることができる。
サーバ2は、本実施例における情報提供システムを備えている。
本実施例における情報提供システムは、受信データ処理手段10、送信データ処理手段20、及び記憶部30を備えている。
受信データ処理手段10は、アカウント取得手段11、文字コード取得手段12、文字コード解析手段13、文字列解析手段14、及び学習モード切替手段15を備えている。
送信データ処理手段20は、モード切替手段21、イベント情報抽出手段22、及び表示データ作成手段23を備えている。
記憶部30は、メールデータ記憶部31、アカウント記憶部32、ユーザキーワード記憶部33、キーワード記憶部34、指定単語記憶部35、及びイベント情報記憶部36を備えている。
【0016】
受信データ処理手段10では、受信したメールデータをメールデータ記憶部31に一旦記憶する。
アカウント取得手段11では、メールデータ記憶部31に記憶したメールデータからアカウントを取得する。
文字コード取得手段12では、メールデータ記憶部31に記憶したメールデータから入力された文字コードを取得する。
文字コード解析手段13では、文字コード取得手段12で取得した文字コードに、新規キーワードや既存キーワードが含まれているかを解析する。ここで既存キーワードとは、既にキーワード記憶部34が記憶しているキーワードであり、新規キーワードとは、既存キーワードとしてキーワード記憶部34に記憶していないキーワードである。新規キーワードは、キーワード記憶部34に記憶されることで既存キーワードとなる。
文字列解析手段14では、メールデータ記憶部31に記憶したメールデータのテキストデータに、指定単語が入力されているか否かを解析する。
学習モード切替手段15では、既存キーワード又は新規キーワードに対してキーワード説明の登録の許否を決定する。
【0017】
モード切替手段21では、文字列解析手段14で、テキストデータに指定単語が入力されていると解析した場合に、モードの切り替えを行う。指定単語が入力されている場合には、この指定単語によってモードを切り替える。
イベント情報抽出手段22では、ユーザキーワード記憶部33に記憶されたキーワードに関するイベント情報をイベント情報記憶部36から抽出する。
表示データ作成手段23では、イベント情報抽出手段22で抽出されたイベント情報をアカウントに送信する送信データとする。表示データ作成手段23で作成された送信データがアカウントを送信したクライアント1に送信される。
【0018】
メールデータ記憶部31では、受信したメールのデータが記憶され、受信データ処理手段10及び送信データ処理手段20での処理が終了するとデータが消去される。
アカウント記憶部32には、アカウントが記憶される。このアカウントの記憶によりアカウント登録者となる。
ユーザキーワード記憶部33には、文字コード解析手段13で解析された新規キーワードがアカウント別に記憶される。
キーワード記憶部34には、キーワードが複数のキーワード説明とともに記憶される。文字コード解析手段13で解析された新規キーワードがキーワード記憶部34に記憶されることで、キーワードが蓄積される。キーワード説明は、新規キーワードとともに記憶される他、既存キーワードに対しても複数記憶することができる。
指定単語記憶部35には、あらかじめ指定単語が記憶される。
イベント情報記憶部36には、イベント情報が記憶される。
【0019】
次に、
図2から
図7を用いて本実施例における情報提供システムの処理流れを説明する。
図2は、メール受信時の基本処理流れと新規登録処理流れを示すフローチャートである。
クライアント1からメールを受信すると、受信データをメールデータ記憶部31に保存する(ステップ1)。
アカウント取得手段11では、ステップ1で保存された受信データから、クライアント1のアカウントを取得する(ステップ2)。
ステップ3では、ステップ1で保存された受信データから受信メール本文を取得し、文字コード取得手段12では、ステップ3で取得した受信メール本文から文字コードを取得する(ステップ4)。
文字コード解析手段13では、文字コード取得手段12で取得した文字コードに、新規キーワードや既存キーワードが含まれているかを解析する(ステップ5)。
文字列解析手段14では、メールデータ記憶部31に記憶したメールデータのテキストデータに、指定単語が入力されているか否かを解析する(ステップ6)。
ステップ2で取得されたアカウントについて、既に登録されているアカウントか否かを判断する(ステップ7)。
ステップ7において、アカウントの登録がなく、新規のアカウントであると判断されると、文字列に文字が有るか否かが判断される(ステップ8)。
ステップ8において、空メールではなく文字が有ると判断されると、この文字を名前として登録し(ステップ9)、アカウント登録を行う(ステップ10)。
ステップ8において、文字が無く空メールであると判断されると、名前を登録することなくアカウントだけの登録を行う(ステップ10)。
ステップ10において、アカウントの登録が行われると、モード切替手段21によって利用モードが「ON」となる(ステップ11)。
利用モードが「ON」となった後に、メールデータ記憶部31に記憶した受信データを消去し(ステップ12)、クライアント1に対して登録完了を示すデータを送信する(ステップ13)。
【0020】
図3及び
図4はメール本文に指定単語が入力されている場合のモード切り替えである。
図3は、メール本文に指定単語である「退会」又は「削除」が入力されている場合の処理流れを示すフローチャートである。
図3は、
図2に示すステップ7において、既にアカウント登録が有り、アカウント登録者であると判断された場合の処理流れである。
ステップ21において、指定単語である「退会」が含まれていると判断された場合には、現在の利用モードが「ON」(退会モードが「OFF」)であるか否かが判断される(ステップ22)。
ステップ22において、現在の利用モードが「ON」である場合には、モード切替手段21によって、利用モードが「OFF」(退会モードが「ON」)に切り替わる(ステップ23)。
ステップ22において、現在の利用モードが「ON」でない場合には、モード切替手段21によって、利用モードが「ON」(退会モードが「OFF」)に切り替わる(ステップ24)。
ステップ23において利用モードが「OFF」となった後に、メールデータ記憶部31に記憶した受信データを消去し(ステップ25)、クライアント1に対して退会モード「ON」を示すデータを送信する(ステップ26)。
ステップ24において利用モードが「ON」となった後に、メールデータ記憶部31に記憶した受信データを消去し(ステップ27)、クライアント1に対して利用モード「ON」を示すデータを送信する(ステップ28)。
ステップ21において、指定単語である「退会」が含まれていないと判断された場合には、指定単語である「削除」が含まれているか否かが判断される(ステップ29)。
ステップ29において、指定単語である「削除」が含まれていると判断された場合には、モード切替手段21によって、退会確定の処理が行われる(ステップ30)。
ステップ30において退会確定の処理が行われた後に、メールデータ記憶部31に記憶した受信データを消去し(ステップ31)、クライアント1に対して退会完了を示すデータを送信する(ステップ32)。
【0021】
このように、サーバ2は、退会モードが「ON」である場合には、アカウント登録者に対して送信データを送信せず、退会モードが「OFF」である場合には、アカウント登録者に対して送信データを送信する。
従って、本実施例によれば、情報提供のサービスを受けるか否かを、指定単語をテキストデータで入力するだけで選択することができる。
【0022】
図4は、メール本文に指定単語である「通知」又は「一括」が入力されている場合の処理流れを示すフローチャートである。
図4は、
図3に示すステップ29において、指定単語である「削除」がなく退会処理が行われていない場合の処理流れである。
ステップ41において、指定単語である「通知」が含まれていると判断された場合には、現在の通知モードが「ON」であるか否かが判断される(ステップ42)。
ステップ42において、現在の通知モードが「ON」である場合には、モード切替手段21によって、通知モードが「OFF」に切り替わる(ステップ43)。
ステップ42において、現在の通知モードが「ON」でない場合には、モード切替手段21によって、通知モードが「ON」に切り替わる(ステップ44)。
ステップ43において通知モードが「OFF」となった後に、メールデータ記憶部31に記憶した受信データを消去し(ステップ45)、クライアント1に対して通知モード「OFF」を示すデータを送信する(ステップ46)。
ステップ44において通知モードが「ON」となった後に、メールデータ記憶部31に記憶した受信データを消去し(ステップ47)、クライアント1に対して通知モード「ON」を示すデータを送信する(ステップ48)。
ステップ41において、指定単語である「通知」がない場合にはモード切替手段21によるモード切り替えは行われない(ステップ49)。
【0023】
ステップ51において、指定単語である「一括」が含まれていると判断された場合には、現在の一括モードが「ON」であるか否かが判断される(ステップ52)。
ステップ52において、現在の一括モードが「ON」である場合には、モード切替手段21によって、一括モードが「OFF」に切り替わる(ステップ53)。
ステップ52において、現在の一括モードが「ON」でない場合には、モード切替手段21によって、一括モードが「ON」に切り替わる(ステップ54)。
ステップ53において一括モードが「OFF」となった後に、メールデータ記憶部31に記憶した受信データを消去し(ステップ55)、クライアント1に対して一括モード「OFF」を示すデータを送信する(ステップ56)。
ステップ54において一括モードが「ON」となった後に、メールデータ記憶部31に記憶した受信データを消去し(ステップ57)、クライアント1に対して一括モード「ON」を示すデータを送信する(ステップ58)。
ステップ51において、指定単語である「一括」がない場合にはモード切替手段21によるモード切り替えは行われない(ステップ59)。
【0024】
図5は、メール本文にキーワードが含まれている場合の処理流れを示すフローチャートである。
図5は、
図2に示すステップ7において、既にアカウント登録者であると判断された場合の処理流れである。
メール本文にキーワードが含まれている場合には、ユーザキーワードとしてユーザキーワード記憶部33に記憶される(ステップ61)。
新規キーワードであるか否かが文字コード解析手段13で判断される(ステップ62)。
ステップ62において新規キーワードであると判断された場合には、キーワード記憶部34に記憶される(ステップ63)。
ステップ63において、新規キーワードとして登録された場合には、学習モード切替手段15によって学習モードが「ON」に切り替えられ(ステップ64)、表示データ作成手段23においてキーワード説明問い合わせ表示データ作成が行われる(ステップ65)。
ステップ65で作成されたキーワード説明問い合わせ表示文は、クライアント1に対して送信される(ステップ66)。
ステップ62において、新規キーワードでないと判断された場合には、一括モードが「ON」であるか否かが判断される(ステップ67)。
ステップ67において、一括モードが「ON」である場合には、既存キーワードに関連づけされたキーワード説明がキーワード記憶部34からすべて抽出される(ステップ68)。なお、すべてのキーワード説明の抽出に代えて、優先順位の高いキーワード説明を複数抽出してもよい。
ステップ67において、一括モードが「OFF」である場合には、既存キーワードに関連づけされた複数のキーワード説明の中から抽出された一つのキーワード説明がキーワード記憶部34から抽出される(ステップ69)。なお、一つのキーワード説明の抽出に代えて、優先順位の高いキーワード説明を複数抽出してもよいが、一括モードが「ON」である場合よりも少ない数のキーワード説明を抽出する。
ステップ68又はステップ69で抽出されたキーワード説明について、表示データ作成手段23において表示データが作成され(ステップ70)、キーワード説明のデータが送信される(ステップ71)。
【0025】
このように、一括モードが「ON」である場合には、既存キーワードに対して記憶されている複数のキーワード説明を抽出して、アカウント登録者に対して送信し、一括モードが「OFF」である場合には、キーワードに対して記憶されている複数のキーワード説明から一部のキーワード説明だけを抽出して、アカウント登録者に対して送信する。
従って、本実施例によれば、一括モードを切り替ることで、キーワード説明を、一部だけの情報か多くの情報かを選択することができる。
【0026】
図6は、メール本文にキーワード説明が含まれている場合の処理流れを示すフローチャートである。
図6は、
図2に示すステップ7において、既にアカウント登録者であると判断された場合の処理流れである。
学習モード切替手段15による学習モードが「ON」か否かが判断される(ステップ72)。
ステップ72において、学習モードが「ON」である場合には、メール本文に含まれているキーワード説明を登録する(ステップ73)。
ステップ72において、学習モードが「OFF」である場合には、新規キーワードとして登録されたか否かが判断され(ステップ74)、新規キーワードとして登録されていない場合には、キーワード説明の登録に関する処理は行わない(ステップ75)。
ステップ74において、新規キーワードとして登録された場合には、学習モード切替手段15によって学習モードが「ON」に切り替えられ(ステップ64)、表示データ作成手段23においてキーワード説明問い合わせ表示データ作成が行われる(ステップ65)。
ステップ65で作成されたキーワード説明問い合わせ表示文は、クライアント1に対して送信される(ステップ66)。
【0027】
このように、学習モード切替手段15によって学習モードが「ON」であると判断された場合にはキーワード説明の登録を許可し、学習モード切替手段15によって学習モードが「OFF」であると判断されたアカウント登録者が送信したテキストデータに、新規キーワードが含まれている場合には、学習モード切替手段15よって学習モードを「ON」に切り替えるとともに、アカウント登録者に対してキーワード説明を問い合わせる送信データを送信する。
そして、学習モードが「ON」であると判断されたアカウント登録者が送信したテキストデータに、キーワード説明が含まれている場合には、キーワード説明をキーワード記憶部34に記憶する。
従って、本実施例によれば、サーバ2は新たなキーワードを追加することができるとともに、一つのキーワードに対してキーワード説明を複数登録することができ、新規キーワードを入力したアカウント登録者に対しては、キーワード説明の登録を促すことができる。
なお、学習モード切替手段15よって学習モードが「ON」であると判断されたアカウント登録者が送信したメールが、テキストデータが含まれていない空メールである場合には、学習モード切替手段15よって学習モードを「OFF」に切り替えることができる。本実施例によれば、消極的な利用を希望するユーザに対して煩わしさをなくすことができる。
【0028】
図7は、イベント情報の通知の処理流れを示すフローチャートである。
通知モードが「ON」である場合には(ステップ81)、定期的に当該アカウントについて既登録キーワードを抽出し(ステップ82)、抽出した既登録キーワードに関するイベントデータを抽出する(ステップ83)。
ステップ83で抽出されたイベントデータは、表示データ作成手段23で表示データとされ(ステップ84)、作成されたイベント表示データはクライアント1に送信される(ステップ85)。
ステップ82からステップ85までの処理は、必ずしも定期的でなくてもよいが、少なくともクライアント1からのメール送信によって行われるものではない。
ステップ81において、通知モードが「OFF」の場合には、アカウント登録者からの空メールの受信によってイベント情報の提供が行われる。
アカウント登録者からの空メールを受信すると(ステップ86)、当該アカウントについて既登録キーワードを抽出し(ステップ87)、抽出した既登録キーワードに関するイベントデータを抽出する(ステップ88)。
ステップ88で抽出されたイベントデータは、表示データ作成手段23で表示データとされ(ステップ89)、作成されたイベント表示データはクライアント1に送信される(ステップ90)。
ステップ86において、アカウント登録者からの空メールを受信しない場合には、イベント情報の提供は行わない(ステップ91)。
【0029】
このように、通知モードが「ON」である場合には、アカウント登録者からのメールの受信の有無にかかわらず、アカウント登録者に対して、表示データ作成手段23で作成した送信データを送信し、通知モードが「OFF」である場合には、アカウント登録者からのメールの受信によって、アカウント登録者に対して、表示データ作成手段23で作成した送信データを送信する。
従って、本実施例によれば、モード切替手段21によって通知モードを切り替ることで、アカウント登録者は、送信データを自動的に受信するか、メール送信によって受信するかを選択することができる。
【0030】
以上のように本実施例は、サーバ2が、あらかじめ指定単語を記憶する指定単語記憶部35と、テキストデータに、指定単語が入力されているか否かを解析する文字列解析手段14と、文字列解析手段14で、テキストデータに指定単語が入力されていると解析した場合に、モードの切り替えを行うモード切替手段21とを備え、モード切替手段21で切り替えられたモードによって、メールのアカウント登録者に送信する送信データを変更する。
従って、本実施例によれば、指定単語をテキストデータで入力するだけで、サーバ2でのモード切り替えを行うことができ、送信される送信データを変更することができる。