特許第6074775号(P6074775)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6074775ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン化合物、その製造およびシグマリガンドとしての使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6074775
(24)【登録日】2017年1月20日
(45)【発行日】2017年2月8日
(54)【発明の名称】ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン化合物、その製造およびシグマリガンドとしての使用
(51)【国際特許分類】
   C07D 487/04 20060101AFI20170130BHJP
   A61K 31/55 20060101ALI20170130BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20170130BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20170130BHJP
   A61K 31/553 20060101ALI20170130BHJP
   A61K 31/551 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 25/22 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 37/06 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 3/06 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 3/04 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 25/06 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 9/12 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 9/06 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 7/00 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 31/04 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 27/06 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 25/24 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 25/08 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 25/18 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 25/04 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 25/32 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 25/36 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 25/30 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20170130BHJP
【FI】
   C07D487/04 143
   C07D487/04CSP
   A61K31/55
   A61K31/519
   A61K31/5377
   A61K31/553
   A61K31/551
   A61P25/22
   A61P37/06
   A61P3/06
   A61P3/04
   A61P25/06
   A61P19/02
   A61P9/12
   A61P9/06
   A61P7/00
   A61P31/04
   A61P1/04
   A61P27/06
   A61P25/28
   A61P25/24
   A61P25/08
   A61P9/10
   A61P29/00
   A61P25/18
   A61P25/04
   A61P35/00
   A61P25/32
   A61P25/36
   A61P25/30
   A61P43/00 111
【請求項の数】21
【全頁数】86
(21)【出願番号】特願2014-520620(P2014-520620)
(86)(22)【出願日】2012年7月13日
(65)【公表番号】特表2014-520872(P2014-520872A)
(43)【公表日】2014年8月25日
(86)【国際出願番号】EP2012063825
(87)【国際公開番号】WO2013010950
(87)【国際公開日】20130124
【審査請求日】2015年6月11日
(31)【優先権主張番号】11382249.8
(32)【優先日】2011年7月21日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】504379198
【氏名又は名称】ラボラトリオス・デル・デエレ・エステベ・エセ・ア
(74)【代理人】
【識別番号】100090343
【弁理士】
【氏名又は名称】濱田 百合子
(74)【代理人】
【識別番号】100129160
【弁理士】
【氏名又は名称】古館 久丹子
(74)【代理人】
【識別番号】100177460
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 智子
(72)【発明者】
【氏名】クベレス−アルティセン,マリア,ロサ
(72)【発明者】
【氏名】コルベラ−アルホナ,ホルディ
(72)【発明者】
【氏名】ディアス−フェルナンデス,ホセ,ルイス
(72)【発明者】
【氏名】アルマンサ−ロサレス,カルメン
【審査官】 三木 寛
(56)【参考文献】
【文献】 特表2011−504927(JP,A)
【文献】 特表2009−517419(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/084300(WO,A1)
【文献】 国際公開第2001/010880(WO,A1)
【文献】 特表2011−504913(JP,A)
【文献】 特表2008−510768(JP,A)
【文献】 特表2010−509281(JP,A)
【文献】 特表2005−531584(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/003475(WO,A1)
【文献】 特表2011−503103(JP,A)
【文献】 特表2007−534687(JP,A)
【文献】 ROSEMEYER HELMUT,SYMMETRICALLY AND UNSYMMETRICALLY BRIDGED METHYLENEBIS(ALLOPURINOLS): 以下備考,MOLECULES [ONLINE],Vol.12 No.3,P.563-575,SYNTHESIS OF DIMERIC POTENTIAL ANTI-GOUT DRUGS,URL,HTTP://WWW.MDPI.ORG/MOLECULES/PAPERS/12030563.PDF
【文献】 Antibiotics and Chemotherapy,1959年,Vol.9,p.333-336
【文献】 LEONOVA T. S.,SOME REACTIONS OF 4-AMINOPYRAZOLO[3,4-D]PYRIMIDINES,CHEMISTRY OF HETEROCYCLIC COMPOUNDS,1982年,Vol.18 No.7,P.753-755
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 487/04
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩、立体異性体もしくは溶媒和化合物:
【化1】
[式中、
およびRは、それぞれ独立して水素原子;
分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された1−10脂肪族基
置換もしくは非置換の3−9シクロアルキル基;アルキル基および/またはシクロアルキル基が任意に少なくとも一置換された分岐もしくは非分岐の1−10シクロアルキル−アルキル基;シクロアルキル基が別の置換もしくは非置換の単環系もしくは多環系と縮合した置換もしくは非置換の3−9シクロアルキルまたは1−10シクロアルキル−アルキル基
置換もしくは非置換のアリール基;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐の1−10アリールアルキル基または任意に一置換されたベンズヒドリル基;
置換もしくは非置換のヘテロアリール基;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐の1−10ヘテロアリールアルキル基;置換もしくは非置換の非芳香族3−9ヘテロシクリル基;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐の1−10ヘテロシクリルアルキル基
ヘテロシクリル基が別の置換もしくは非置換の単環系もしくは多環系と縮合した置換もしくは非置換の3−9ヘテロシクリルまたは1−10ヘテロシクリル−アルキル基を表し;または、
およびRは、架橋窒素と一緒に、換もしくは非置換の3−9ヘテロシクリル基または置換もしくは非置換の3−9ヘテロアリール基を形成し;
、水素原子;−COR;−C(O)NR;−C(S)NR;−SO;−C(O)OR;−OR;−NR;NRC(O)R;−NCR
分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された1−10脂肪族基
置換もしくは非置換の3−9シクロアルキル基;アルキル基および/またはシクロアルキル基が任意に少なくとも一置換された分岐もしくは非分岐の1−10シクロアルキル−アルキル基;シクロアルキル基が別の置換もしくは非置換の単環系もしくは多環系と縮合した置換もしくは非置換の3−9シクロアルキルまたは1−10シクロアルキル−アルキル基
置換のアリール基;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐の1−10アリールアルキル基または任意に一置換されたベンズヒドリル基;
置換もしくは非置換のヘテロアリール基;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐の1−10ヘテロアリールアルキル基;置換もしくは非置換の非芳香族3−9ヘテロシクリル基;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐の1−10ヘテロシクリルアルキル基
ヘテロシクリル基が別の置換もしくは非置換の単環系もしくは多環系と縮合した置換もしくは非置換の3−9ヘテロシクリルまたは1−10ヘテロシクリル−アルキル基を表し;
は、−COR;−C(O)NR;−C(S)NR;−SO;−C(O)OR;−OR;−NR;−NRC(O)Rもしくは−NCR
分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換されたC1−10脂肪族基
置換もしくは非置換のC3−9シクロアルキル基;アルキル基および/またはシクロアルキル基が任意に少なくとも一置換された分岐もしくは非分岐のC1−10シクロアルキル−アルキル基;シクロアルキル基が別の置換もしくは非置換の単環系もしくは多環系と縮合した置換もしくは非置換のC3−9シクロアルキルまたはC1−10シクロアルキル−アルキル基
非置換のアリール基;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐のC1−10アリールアルキル基または任意に一置換されたベンズヒドリル基
置換もしくは非置換のヘテロアリール基;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐のC1−10ヘテロアリールアルキル基;置換もしくは非置換の非芳香族C3−9ヘテロシクリル基;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐のC1−10ヘテロシクリルアルキル基
ヘテロシクリル基が別の置換もしくは非置換の単環系もしくは多環系と縮合した置換もしくは非置換のC3−9ヘテロシクリルまたはC1−10ヘテロシクリル−アルキル基を表し;または、
およびRは、架橋窒素と一緒に、換もしくは非置換の3−9ヘテロシクリル基または置換もしくは非置換の3−9ヘテロアリール基を形成し;
,RおよびRは、それぞれ独立して水素原子;
分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された、1−10脂肪族基
置換もしくは非置換の3−9シクロアルキル基;アルキル基および/またはシクロアルキル基が任意に少なくとも一置換された分岐もしくは非分岐の1−10シクロアルキル−アルキル基;シクロアルキル基が別の置換もしくは非置換の単環系もしくは多環系と縮合した置換もしくは非置換の3−9シクロアルキルまたは1−10シクロアルキル−アルキル基
置換もしくは非置換のアリール基;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐の1−10アリールアルキル基または任意に一置換されたベンズヒドリル基;
置換もしくは非置換のヘテロアリール基;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐の1−10ヘテロアリールアルキル基;置換もしくは非置換の非芳香族3−9ヘテロシクリル基;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐のC1−10ヘテロシクリル−アルキル基;
ヘテロシクリル基が別の置換もしくは非置換の単環系もしくは多環系と縮合した置換もしくは非置換の3−9ヘテロシクリルまたは1−10ヘテロシクリル−アルキル基を表し;
nは、3または4から選択される。]
【請求項2】
およびRが、それぞれ独立して水素原子;分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された1−10脂肪族基を表す;または、
およびRが、架橋窒素と一緒に、置換もしくは非置換の3−9ヘテロシクリル基または置換もしくは非置換の3−9ヘテロアリール基を形成する、請求項1記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩、立体異性体もしくは溶媒和化合物。
【請求項3】
が、水素原子;または、−COR;−C(O)NR;−C(S)NR;−SO;または、分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された1−10脂肪族基を表わし、
が、−COR;−C(O)NR;−C(S)NR;−SO;または、分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換されたC1−10脂肪族基を表わし;または、
およびRが、架橋窒素と一緒に、置換もしくは非置換の3−9ヘテロシクリル基または置換もしくは非置換のC3−9ヘテロアリール基を形成する、請求項1記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩、立体異性体もしくは溶媒和化合物。
【請求項4】
,RおよびRが、それぞれ独立して水素原子;
分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された、1−10脂肪族基
置換もしくは非置換の3−9シクロアルキル基;アルキル基および/またはシクロアルキル基が任意に少なくとも一置換された分岐もしくは非分岐の1−10シクロアルキル−アルキル基;シクロアルキル基が別の置換もしくは非置換の単環系もしくは多環系と縮合した置換もしくは非置換の3−9シクロアルキルまたは1−10シクロアルキル−アルキル基
置換もしくは非置換のアリール基;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐の1−10アリールアルキル基または任意に一置換されたベンズヒドリル基;
置換もしくは非置換のヘテロアリール基;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐の1−10ヘテロアリールアルキル基;置換もしくは非置換の非芳香族3−9ヘテロシクリル基;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐の1−10ヘテロシクリル−アルキル基
ヘテロシクリル基が別の置換もしくは非置換の単環系もしくは多環系と縮合した置換もしくは非置換の3−9ヘテロシクリルまたは1−10ヘテロシクリル−アルキル基を表す、
請求項1または3記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩、立体異性体もしくは溶媒和化合物。
【請求項5】
およびRが、それぞれ独立して水素原子;分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された1−10脂肪族基を表す;または、
およびRが、架橋窒素と一緒に、任意に少なくとも一置換された以下の群から選択される基を形成する、
請求項1または2記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩、立体異性体もしくは溶媒和化合物:
【化2】
[式中、Rは、それぞれ独立して水素原子;分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された1−10脂肪族基または(C=0)R’基(式中、R’は直鎖もしくは分岐鎖のC1−6アルキル基を表す)。]
【請求項6】
、水素原子;または、−COR;−C(O)NR;−C(S)NR;−SO、または、分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換されたC1−10脂肪族基を表し、
が、−COR;−C(O)NR;−C(S)NR;−SO、または、分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換されたC1−10脂肪族基を表し;または、
およびRが、架橋窒素と一緒に、以下の群から選択される基を形成する、
請求項1または3記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩、立体異性体もしくは溶媒和化合物:
【化3】
[式中、Rは、それぞれ独立して水素原子;ハロゲン原子;フェニル基、分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された1−10脂肪族基またはNHR’基(式中、R’は直鎖もしくは分岐鎖のC1−6アルキル基を表す)を表し;R’は分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された1−10脂肪族基を表し;そして、mは1、2、3または4を表す。]
【請求項7】
,RおよびRが、それぞれ独立して水素原子;分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された1−10脂肪族基;または、任意に少なくとも一置換された以下の群から選択される基を表す、請求項1または4記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩、立体異性体もしくは溶媒和化合物:
【化4】
[式中、Rは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、−OHまたは分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された1−10脂肪族基を表す。]
【請求項8】
およびRが、それぞれ独立して水素原子;分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された1−10脂肪族基を表し;または、
およびRが、架橋窒素と一緒に、任意に少なくとも一置換された以下の群から選択される基を形成し:
【化5】
[式中、Rは、それぞれ独立して水素原子;分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された1−10脂肪族基または(C=0)R’基(式中、R’は直鎖もしくは分岐鎖のC1−6アルキル基を表す)]
、水素原子;または、−COR;−C(O)NR;−C(S)NRもしくは−SOを表わし、Rが、−COR;−C(O)NR;−C(S)NRもしくは−SOを表わし; または、RおよびRは、架橋窒素と一緒に、以下の群から選択される基を形成し;
【化6】
[式中、Rは、それぞれ独立して水素原子;ハロゲン原子;フェニル基、分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された1−10脂肪族基または−(C=0)R’基(式中、R’は直鎖もしくは分岐鎖のC1−6アルキル基を表す)を表し;R’は分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された1−10脂肪族基を表し;そして、mは1、2、3または4を表す]
,RおよびRが、それぞれ独立して水素原子;分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された1−10脂肪族基;または、任意に少なくとも一置換された以下の群から選択される基を表す、
請求項1記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩、立体異性体もしくは溶媒和化合物:
【化7】
[Rは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、−OHまたは分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された1−10脂肪族基を表す);
そして、nは2、3または4から選択される。]
【請求項9】
以下の群から選択される請求項1〜8のいずれか一項記載の化合物:
[1] N−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド マレアート
[2] N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−1−ナフトアミド
[3] 2−フルオロ−N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ベンズアミド
[4] N−(1−[2−(ピペリジン−1−イル)エチル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−1−アダマンチル カルボキサミド マレアート
[5] N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド マレアート
[6] N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)シクロヘキサン カルボキサミド ハイドロクロライド
[7] 2,4−ジクロロ−N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル) ベンズアミド ハイドロクロライド
[8] 1,5−ジメチル−N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド ハイドロクロライド
[9] 3,5−ジ−tert−ブチル−N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ベンズアミド ハイドロクロライド
[10] 2−ヒドロキシ−N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ベンズアミド ハイドロクロライド
[11] N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)(1−ノルアダマンチル カルボキサミド)マレアート
[12] N−(1−(2−モルホリノエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド ハイドロクロライド
[13] N−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド ハイドロクロライド
[14] N−(1−(2−モルホリノエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)シクロヘキサン カルボキサミド ハイドロクロライド
[15] N−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)シクロヘキサン カルボキサミド マレアート
[16] N−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)シクロヘキサン カルボキサミド マレアート
[17] N−(1−[2−(モルホリノエチル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−1−アダマンチル カルボキサミド ハイドロクロライド
[18] N−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−1−アダマンチル カルボキサミド マレアート
[19] N−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル) 1−アダマンチル カルボキサミド ハイドロクロライド
[20] N−(1−[2−(モルホリノエチル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−1−ノルアダマンチル カルボキサミド ハイドロクロライド
[21] N−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−1−ノルアダマンチル カルボキサミド ハイドロクロライド
[22] N−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)1−ノルアダマンチル カルボキサミド ハイドロクロライド
[23] 2,4−ジクロロ−N−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ベンズアミド ハイドロクロライド
[24] N−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−2,4−ジクロロ ベンズアミド ハイドロクロライド
[25] 2,4−ジクロロ−N−(1−(2−モルホリノエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ベンズアミド ハイドロクロライド
[26] N−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミド ハイドロクロライド
[27] N−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミド ハイドロクロライド
[28] N−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)シクロペンタン カルボキサミド マレアート
[29] N−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)シクロペンタン カルボキサミド マレアート
[30] N−(1−(2−(4−イソプロピルピペラジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド マレアート
[31] N−(1−(2−(4−イソプロピルピペラジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)1− アダマンチルカルボキサミド マレアート
[32] N−(1−(2−(4−イソプロピルピペラジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)シクロペンタンカルボキサミド マレアート
[33] 4−フルオロ−N−(1−(2−(4−イソプロピルピペラジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ベンズアミドマレアート
[34] N−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−4−フルオロベンズアミド シトラート
[35] N−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−2,2,3,3−テトラメチル シクロプロパンカルボキサミド シトラート
[36] N−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−4,4−ジフルオロ シクロヘキサンカルボキサミド マレアート
[37] N−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)シクロブタンカルボキサミド マレアート
[38] N−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)シクロヘキサンカルボキサミド マレアート
[39] N−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)シクロペンタンカルボキサミド マレアート
[40] N−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)シクロプロパンカルボキサミド マレアート
[41] N−(1−(4−(アゼパン−1−イル)ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド マレアート
[42] N−(1−(3−(アゼパン−1−イル)プロピル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド マレアート
[43] N−(1−(2−((3S,5R)−3,5−ジメチルピペラジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド
[44] 1−(1−(2−(1,4−オキサゼパン−4−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルウレア
[45] 1−tert−ブチル−3−(1−(2−モルホリノエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
[46] 1−シクロヘキシル−3−(1−(2−モルホリノエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
[47] 1−アダマンチル−3−(1−(2−モルホリノエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
[48] 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−エチルウレア ハイドロクロライド
[49] 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−シクロペンチルウレア ハイドロクロライド
[50] 1−(2,4−ジクロロフェニル)−3−(1−(2−モルホリノエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
[51] 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−シクロヘキシルウレア ハイドロクロライド
[52] 1−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−エチルウレア ハイドロクロライド
[53] 1−シクロペンチル−3−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
[54] 1−シクロペンチル−3−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
[55] 1−エチル−3−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
[56] 1−アダマンチル−3−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
[57] 1−シクロヘキシル−3−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
[58] 1−(2,4−ジクロロフェニル)−3−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
[59] 1−シクロヘキシル−3−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
[60] 1−(2,4−ジクロロフェニル)−3−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
[61] 1−tert−ブチル−3−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
[62] 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−tert−ブチルウレア ハイドロクロライド
[63] 1−アダマンチル−3−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア マレアート
[64] 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−(2,4−ジクロロフェニル)ウレア シトラート
[65] 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)ウレア マレアート
[66] 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルウレア マレアート
[67] 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−ブチルウレア ハイドロクロライド
[68] 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−シクロプロピルウレア ハイドロクロライド
[69] 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−イソプロピルウレア ハイドロクロライド
[70] 1−イソプロピル−3−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
[71] 1−プロピル−3−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド[72] 1−(1−(4−(アゼパン−1−イル)ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルウレア マレアート
[73] 1−(1−(3−(アゼパン−1−イル)プロピル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルウレア
[74] 1−(1−(2−(4−tert−ブチルピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルウレア
[75] 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−ブチルチオウレア マレアート
[76] 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルチオウレア マレアート
[77] 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルチオウレア
[78] 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−エチルチオウレア
[79] 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−シクロプロピルチオウレア ハイドロクロライド
[80] 2,4−ジクロロ−N−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ベンゼンスルホンアミド ハイドロクロライド
[81] N−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)シクロヘキサンスルホンアミド ハイドロクロライド
[82] N−(1−(2−(4−tert−ブチルピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド
[83] N−(1−(2−(1 ,4−オキサゼパン−4−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド
[84] N−(1−(2−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド
[85] N−(1−(3−(ピペリジン−1−イル)プロピル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド
[86] N−(1−(3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド
[87] N−(1−(2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド マレアート
[88] N−(1−(4−(4−tert−ブチルピペリジン−1−イル)ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド マレアート
[89] 1−(1−(2−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルウレア
[90] 1−(1−(3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルウレア
[91] 1−(1−(3−(ピペリジン−1−イル)プロピル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルウレア
[92] 1−(1−(2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルウレア
[93] 1−(1−(4−(4−tert−ブチルピペリジン−1−イル)ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルウレア
[94] 1−(1−(2−(4−アセチルピペラジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルウレア
[95] 1−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルウレア
[96] 2,4−ジクロロ−N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ベンゼンスルホンアミド
[97] N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)メタンスルホンアミド
[98] N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)プロパン−2−スルホンアミド
[99] N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)シクロヘキサンスルホンアミド
[100] N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)エタンスルホンアミド
[101] N−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−N−メチルアセトアミド
[102] 1−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピロリジン−2−オン
[103] 4−(1H−イミダゾール−1−イル)−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン
[104] 4−(1H−ベンソ[d]イミダゾール−1−イル)−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン
[105] 4−(2,5−ジメチル−1H−ピロール−1−イル)−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン
[106] 4−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン
[107] 4−(3,3−ジメチルピロリジン−1−イル)−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン
[108] 4−(3−フェニルピロリジン−1−イル)−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン
[109] N−メチル−1−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピロリジン−3−アミン
[110] 4−(ピペリジン−1−イル)−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン。
【請求項10】
医薬品として使用するための請求項1〜9のいずれか一項記載の化合物。
【請求項11】
シグマ受容体を介する疾病もしくは症状の治療もしくは予防のために、または、抗不安剤もしくは免疫抑制剤として使用するための請求項1〜9のいずれか一項記載の化合物。
【請求項12】
前記疾病が、痛み、特に、神経性疼痛、炎症疼痛、または異痛症および/もしくは痛覚過敏に関連するその他の疼痛症状である、請求項11記載の化合物。
【請求項13】
下痢、リポタンパク異常、脂質異常症、高トリグリセリド血症、高コレス・BR>Eロール血症、肥満、片頭痛、関節炎、高血圧症、不整脈、潰瘍、緑内障、学習(learning)、記憶および注意欠陥、認知障害、神経変性病、脱髄疾患、コカイン、アンフェタミン、エタノールおよびニコチンを含む薬物および化学物質の依存症、遅発性ジスキネジア、脳梗塞、てんかん、脳卒中、ストレス、癌、精神異常状態、特に、うつ、不安または精神分裂症、炎症または自己免疫疾患の治療および予防に使用するための請求項10記載の化合物。
【請求項14】
一般式(Ia)の化合物を調製するための方法であって、
一般式(IX)の化合物と一般式(X)の化合物との間の反応を含む方法:
【化8】
【化9】
【化10】
[式中、R、R、R、Rおよびnは、請求項1における意味を有し、Xはハロゲンである。]
【請求項15】
式(Ib)の化合物を調製するための方法であって、
一般式(IX)の化合物と一般式(XI)の化合物との間の反応を含む方法:
【化11】
【化12】
【化13】
[式中、R、R、Rおよびnは、請求項1における意味を有し、ZはOまたはSを表す。]
【請求項16】
一般式(Ic)の化合物を調製するための方法であって、
一般式(IX)の化合物と一般式(XII)の化合物との間の反応を含む方法:
【化14】
【化15】
【化16】
[式中、R、R、Rおよびnは、請求項1における意味を有し、Xはハロゲンを表す。]
【請求項17】
一般式(Id)の化合物を調製するための方法であって、
一般式(XIV)の化合物と一般式(XVI)の複素環化合物との間の反応を含む方法:
【化17】
【化18】
【化19】
[式中、R、Rおよびnは、請求項1における意味を有し、Xはハロゲンを表す。]
【請求項18】
式(Id’’)の化合物を調製するための方法であって、
式(VII)の化合物と式(XIX)の1,4−ジオンとの反応を含む方法:
【化20】
【化21】
【化22】
[式中、R、Rおよびnは、請求項1における意味と同じ意味を有し、RおよびR’は、請求項6における意味と同じ意味を有する。]
【請求項19】
一般式(I)の化合物を調製するための方法であって、
一般式(XIV)の化合物と式RNH(XVIII)のアミンとの間の反応を含む方法:
【化23】
【化24】
【化25】
[式中、R、R、R、Rおよびnは、請求項1における意味と同じ意味を有し、Xはハロゲンである。]
【請求項20】
一般式(Ie)の化合物を調製するための方法であって、
一般式(XIV)の化合物と一般式(XVII)の化合物との間の反応を含む方法:
【化26】
【化27】
【化28】
[式中、R、R、およびnは、請求項1における意味を有し、mは1、2、3または4から選択され、Xはハロゲンである。]
【請求項21】
請求項1〜9のいずれか一項記載の一般式(I)で表される化合物またはこれらの薬学的に許容できる塩、立体異性体もしくは溶媒和物、および、少なくとも薬学的に許容できる担体、添加剤、補助剤または賦形剤を含む医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シグマ受容体、特にシグマ−1受容体に対して非常に高い親和性を有する新規のピラゾロ[3,4−D]ピリミジン化合物、その製造方法、それを含む組成物および医薬としてのその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
新しい治療薬の探索は、タンパク質の構造および標的疾患と関連する他の生体分子をより解される。することによって近年大きく支援されている。これらのタンパク質のひとつの重要な種類として、オピオイドの不快性、幻覚作用、強心剤作用に関連する中枢神経系(CNS)の細胞表面受容体であるシグマ(σ)受容体がある。シグマ受容体の生物学的および機能的研究により、シグマ受容体のリガンドがジストニアや錐体外路性終末欠陥症候群などの精神障害および運動性疾患、並びにハンティングトン舞踏病またはトゥーレット症候群に関連する運動障害およびパーキンソン病における運動障害の治療に有用であり得る根拠が示されている(非特許文献1)。既知のシグマ受容体のリガンドであるリムカゾールが、臨床的に精神障害の治療に効果を示すことが報告されている(非特許文献2)。シグマ結合部位は、(+)−SKF−10047、(+)−シクラゾシンおよび(+)−ペンタゾシンなどのある種の鎮静剤であるベンゾモルファンの右旋性異性体、さらにハロペリドールなどのいくつかの催眠薬に選択的親和性を有する。
【0003】
本明細書中で使用される「シグマ受容体」は、周知のものであり、以下の引用を用いて定義される:この受容体の結合部位は、オピオイド、NMDA、ドーパミンおよび他の公知の神経伝達物質またはホルモンの受容体ファミリーとは異なる特有のタンパク質を表す(非特許文献3)。
【0004】
シグマ受容体には、少なくとも2つのサブタイプがあり、これらの薬理活性を有する薬物の立体選択的異性体によって区別され得る。SKF−10047は、シグマ−1(σ−1)部位に対してナノモル濃度の親和性を有し、シグマ2(σ−2)部位に対してマイクロモル濃度の親和性を有する。ハロペリドールは、両方のサブタイプに対して同様の親和性を有する。
【0005】
シグマ−1受容体は、多くの哺乳動物の成体組織(中枢神経系、卵巣、睾丸、胎盤、副腎、脾臓、肝臓、腎臓、胃腸管など)やその最も初期の段階の胚発生において発現される非催眠型の受容体であり、多くの生理的機能に関わっているようである。SKF−10047、(+)ペンタゾシン、ハロペリドールおよびリムカゾール、とりわけ、鎮痛作用、精神安定作用、抗鬱作用、抗健忘作用、抗精神病活性および神経保護的活性を有する既知のリガンドなど、様々な医薬品に対するその高い親和性が開示されている。シグマ−1受容体は、鎮痛、不安、依存性、健忘症、うつ、統合失調症、ストレス、神経保護、精神障害に関するプロセスにおいて、それが果たし得る生理的役割の観点で、薬理学的に興味深い(非特許文献4),(非特許文献5)および(非特許文献6)。
【0006】
また、シグマ−2受容体は、多くの哺乳動物の成体組織(神経系、免疫システム、内分泌系、肝臓、腎臓など)で発現している。シグマ−2受容体は、細胞増殖の調節または細胞発生において重要な役割を果たし得る新規なアポトーシス経路の構成要素であるかもしれない。この経路は、カルシウムを放出する能力を有する小胞体やミトコンドリアなどのカルシウムを貯蔵する小器官内に存在する細胞内膜に結合するシグマ−2受容体から成るようである。カルシウムシグナルは、正常細胞の伝達経路および/またはアポトーシスの誘導において用いることができる。
【0007】
シグマ−2受容体のアゴニストは、いくつかのタイプの細胞株において細胞形態の変化やアポトーシスを誘導し、p−糖タンパク質のmRNAの発現を調節することから、癌治療のための抗腫瘍薬として潜在的に有効である。実際に、シグマ−2受容体のアゴニストは、DNAを損傷させる一般的な抗腫瘍薬に対して耐性を示す乳がん細胞株においてアポトーシスの誘導が観察されている。さらに、シグマ−2受容体のアゴニストは、そのアゴニストが細胞毒性を示さない濃度において、これらの抗腫瘍薬の殺細胞効果を促進する。したがって、シグマ−2受容体のアゴニストは、薬剤に対する耐性を回復するために、他の抗腫瘍薬との併用により、アポトーシスを誘導する用量または毒性水準下の用量で抗腫瘍薬として使用でき、その結果、抗腫瘍薬の使用量を低減させると共に、その副作用を大幅に低下させる。
【0008】
シグマ−2受容体のアンタゴニストは、標準的な神経弛緩薬によって引き起こされる不可逆的な運動性の副作用を抑制することができる。実際に、シグマ−2受容体のアンタゴニストは、ハロペリドールなどの標準的な抗精神病薬を用いた精神障害の慢性治療のために患者に現れる遅滞性のジスキネジアを弱める効果を改善する薬剤として利用できることが見出されている。また、シグマ−2受容体は、これらの受容体をブロックすることが有効であろうある種の変性疾患において役割を果たしているようである。
【0009】
内因性のシグマリガンドは知られていないが、プロゲステロンがそれらのひとつであると示唆されている。考えられ得るシグマ部位を介する薬物効果には、グルタミン受容体の機能の調節、神経伝達物質反応の調節、神経保護の調節、行動の調節および認知の調節が含まれる(非特許文献7)。多くの研究は、シグマ結合部位(受容体)がシグナル伝達カスケードの細胞膜因子であることを意味した。選択性のシグマリガンドとして報告された薬剤は抗精神病薬として評価されている(非特許文献8)。CNS系、免疫系および分泌系におけるシグマ受容体の存在は、3つの系の間をリンクするものとして機能する可能性が示された。
【0010】
シグマ受容体のアゴニストまたはアンタゴニストを治療に応用できる可能性を考慮して、多大な労力が選択的リガンドを見出すことに向けられている。したがって、先行技術は、様々なシグマ受容体リガンドを開示する。
【0011】
例えば、特許文献1は、シグマ受容体に対して薬理活性を示す4,5,6,7テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン誘導体を開示する。
【0012】
また、スピロ[ベンゾピラン]またはスピロ[ベンゾフラン]誘導体は、特許文献2において、シグマ受容体への薬理活性を有するピラゾール誘導体(特許文献3)と同様に開示されている。
【0013】
特許文献4は、いくつかのピラゾロ[3,4−d]ピリミジン化合物を開示するが、それらはむしろヒートショックプロテイン90(HSP90)の阻害剤であり、HSP90が介在する疾患の治療に有用である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】国際公開第2007/098961号
【特許文献2】欧州特許出願公開第1847542号明細書
【特許文献3】欧州特許出願公開第1634873号明細書
【特許文献4】国際公開第2008/049015号
【非特許文献】
【0015】
【非特許文献1】Walker,J.M.et al,Pharmacological Reviews,1990,42,355
【非特許文献2】Snyder,S.H.,Largent,B.L.J.Neuropsychiatry 1989,1,7
【非特許文献3】G.Ronsisvalle et al.Pure Appl.Chem.73,1499−1509(2001)
【非特許文献4】Kaiser et al(1991)Neurotransmissions 7(1):1−5
【非特許文献5】Walker,J.M.et al,Pharmacological Reviews,1990,42,355
【非特許文献6】Bowen W.D.(2000)Pharmaceutica Acta Helvetiae 74:211−218
【非特許文献7】Quirion,R.et al.Trends Pharmacol.Sci.,1992,13:85−86
【非特許文献8】Hanner,M.et al.Proc.Natl.Acad.Sci.,1996,93:8072−8077
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
効果的に且つ選択的にシグマ受容体に対して薬理活性を有し、良好な「薬物可能性(drugability)」、すなわち、投与、分布、代謝、および排出に関して良好な薬理学的性質を有する化合物を見出すことが、今もなお要求されている。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、シグマ受容体に関連する疾患または病気を治療するために使用できるシグマ受容体に対して非常に高い親和性を有する新規の化合物を開示する。
【0018】
特に、本発明の目的は、一般式(I)の新規ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン化合物である。
【0019】
【化1】
【0020】
式中、R、R、RおよびRは、以下で説明するものである。
【0021】
また、本発明の別の目的は、光学異性的に純粋な式(I)の化合物の製造を含む、その製造方法である。
【0022】
本発明のもうひとつの目的は、シグマ受容体を介する疾病または症状、特に、シグマ−1受容体を介する疾病または症状の治療または予防のための医薬品の製造のための一般式(I)の化合物の使用である。本発明の化合物が有効な、シグマ受容体を介する疾病または症状のグループには、下痢、リポタンパク異常、脂質異常症、高トリグリセリド血症、高コレステロール血症、肥満、片頭痛、関節炎、高血圧症、不整脈、潰瘍、緑内障、学習(learning)、記憶および注意欠陥、認知障害、神経変性病、脱髄疾患、コカイン、アンフェタミン、エタノールおよびニコチンを含む薬物および化学物質の依存症、遅発性ジスキネジア、脳梗塞、てんかん、脳卒中、ストレス、癌、精神異常状態、特に、うつ、不安または精神分裂症、炎症または自己免疫疾患を挙げることができる。本発明の化合物は、非常に良い抗不安剤と免疫抑制剤であり、特に、痛みの治療および予防に有用であり、特に、神経性疼痛もしくは炎症疼痛、または異痛症および/もしくは痛覚過敏に関連する他の疼痛症状に有用である。
【0023】
また、本発明の目的は、少なくとも1つ以上の薬学的に許容できる賦形剤を有する一般式(I)の1以上の化合物を含む本発明の医薬組成物である。本発明の医薬組成物は、経口または経肺、経鼻、経腸および/もしくは静脈内などの非経口のいずれの投与経路によっても投与されるように適用できる。したがって、本発明の製剤は、局所または全身投与、特に、皮膚、皮下、筋肉内、関節内、腹腔内、肺、口腔内、舌下、鼻腔内、経皮、腟内、経口もしくは非経口によって適用される。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は第一に、一般式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩、異性体、プロドラッグもしくは溶媒和化合物に関する:
【0025】
【化2】
【0026】
式中、
およびRは、それぞれ独立して水素原子;
分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された脂肪族基C1−10
置換もしくは非置換のシクロアルキル基C3−9;アルキル基および/またはシクロアルキル基が任意に少なくとも一置換された分岐もしくは非分岐のシクロアルキル−アルキル基C1−10基;シクロアルキル基が別の置換もしくは非置換の単環系もしくは多環系と縮合した置換もしくは非置換のシクロアルキルC3−9またはシクロアルキル−アルキルC1−10基;
置換もしくは非置換のアリール基;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐のアリールアルキル基C1−10または任意に一置換されたベンズヒドリル基;
置換もしくは非置換のヘテロアリール基;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐のヘテロアリールアルキル基C1−10;置換もしくは非置換の非芳香族ヘテロシクリル基C3−9;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐のヘテロシクリルアルキル基C3−9
ヘテロシクリル基が別の置換もしくは非置換の単環系もしくは多環系と縮合した置換もしくは非置換のヘテロシクリルC3−9またはヘテロシクリル−アルキル基C1−10基を表し;
【0027】
または、RおよびRは、架橋窒素と一緒に、置換もしくは非置換のシクロアルキル基C3−9;置換もしくは非置換のヘテロシクリル基C3−9または置換もしくは非置換のヘテロアリール基C3−9を形成し;
【0028】
およびRは、それぞれ独立して水素原子;−COR;−C(O)NR;−C(S)NR;−SO;−C(O)OR;−OR;−NR;NRC(O)R;−NCR
分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された脂肪族基C1−10
置換もしくは非置換のシクロアルキル基C3−9;アルキル基および/またはシクロアルキル基が任意に少なくとも一置換された分岐もしくは非分岐のシクロアルキル−アルキル基C1−10;シクロアルキル基が別の置換もしくは非置換の単環系もしくは多環系と縮合した置換もしくは非置換のシクロアルキルC3−9またはシクロアルキル−アルキルC1−10基;
置換もしくは非置換のアリール基;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐のアリールアルキル基C1−10または任意に一置換されたベンズヒドリル基;
置換もしくは非置換のヘテロアリール基;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐のヘテロアリールアルキル基C1−10;置換もしくは非置換の非芳香族ヘテロシクリル基C3−9;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐のヘテロシクリルアルキル基C3−9
ヘテロシクリル基が別の置換もしくは非置換の単環系もしくは多環系と縮合した置換もしくは非置換のヘテロシクリルC3−9またはヘテロシクリル−アルキル基C1−10基を表し;
【0029】
または、RおよびRは、架橋窒素と一緒に、置換もしくは非置換のシクロアルキル基C3−9;置換もしくは非置換のヘテロシクリル基C3−9または置換もしくは非置換のヘテロアリール基C3−9を形成し;
【0030】
,RおよびRは、それぞれ独立して水素原子;
分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された、脂肪族基C1−10
置換もしくは非置換のシクロアルキル基C3−9;アルキル基および/またはシクロアルキル基が任意に少なくとも一置換された分岐もしくは非分岐のシクロアルキル−アルキル基C1−10基;シクロアルキル基が別の置換もしくは非置換の単環系もしくは多環系と縮合した置換もしくは非置換のシクロアルキルC3−9またはシクロアルキル−アルキルC1−10基;
置換もしくは非置換のアリール基;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐のアリールアルキル基C1−10または任意に一置換されたベンズヒドリル基;
置換もしくは非置換のヘテロアリール基;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐のヘテロアリールアルキル基C1−10;置換もしくは非置換の非芳香族ヘテロシクリル基C3−9;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐のヘテロシクリル−アルキル基C1−10
ヘテロシクリル基が別の置換もしくは非置換の単環系もしくは多環系と縮合した置換もしくは非置換のヘテロシクリルC3−9またはヘテロシクリル−アルキル基C1−10基を表し;
【0031】
nは1、2、3または4から選択される。
【0032】
本発明において言及される脂肪族基C1−10は、任意に一置換もしくは多置換され、分岐もしくは非分岐であっても、飽和もしくは不飽和であってもよい。本発明で定義される不飽和脂肪族基にはアルキル基、アルケニル基およびアルキニル基が含まれる。本発明における好ましい脂肪族基としては、これらには限定されないが、メチル基、エチル基、ビニール(エテニル基)、エチニル基、プロピル基、n−プロピル基、イソプロピル基、アリル(2−プロペニル基)、1−プロピニル基、メチルエチル基、ブチル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチルブテニル基、ブチニル基、1−メチルプロピル基、2−メチルプロピル基、1,1−ジメチルエチル基、ペンチル基、n−ペンチル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、ヘキシル基、1−メチルペンチル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基およびn−デシル基が含まれる。本発明における脂肪族基の好ましい置換基は、C1−4アルキル基、直鎖もしくは分岐鎖のC1−6アルコキシ基、F、Cl、I、Br、CF、CHF、CHF、CN、OH、SH、NH、オキソ基、(C=0)R’、SR’、SOR’、S0R’、NHR’、NR’R’’(式中、各置換基のR’および任意のR’’は、それぞれ独立して直鎖もしくは分岐鎖のC1−6アルキル基を表す)である。
【0033】
本発明において言及されるアルキル基は飽和脂肪族基である。それらは直鎖または分岐鎖であってよく、任意に置換されている。
【0034】
本発明において言及されるシクロアルキル基C3−9は、任意に非置換、一置換または多置換であってもよい、飽和または不飽和の(ただし、芳香族ではない)環状炭化水素を意味すると解される。これらの基では、例えば、C3−4シクロアルキル基はC−またはC−シクロアルキル基を表し、C3−5シクロアルキル基はC−、C−またはC−シクロアルキル基を表す等である。「シクロアルキル」に関しては、この用語は、任意に少なくとも1つの炭素原子がヘテロ原子、好ましくはS、N、PまたはOで置換され得る飽和シクロアルキルをも含む。しかしながら、シクロアルキルが芳香族系ではない限り、環内にヘテロ原子を有さない単不飽和−または多不飽和、好ましくは単不飽和のシクロアルキルもまた特に「シクロアルキル」という用語に含まれる。
【0035】
シクロアルキル基の例としては、これらには限定されないが、好ましくは、シクロプロピル、2−メチルシクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、アセチル、tert−ブチル、アダマンチル、ノルアダマンチル、ピロリン、ピロリジン、ピロリジネオン、ピラゾリン、ピラゾリノン、オキソピラゾリノン、アジリジン、アセチジン、テトラヒドロピロール、オキシラン、オキセタン、ジオキセタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、オキサチオラン、オキサゾリジン、チイラン、チエタン、チオラン、チアン、チアゾリジン、ピペリジン、ピペラジンまたはモルホリンが含まれる。
【0036】
本発明において定義されるシクロアルキル基C3−9は、C1−4アルキル基、直鎖または分岐鎖のC1−6アルコキシ基、フェニル基、F、Cl、I、Br、CF、CHF、CHF、CN、OH、SH、NH、オキソ基、(=O)、(C=O)R’、SR’、SOR’、SOR’、NHR’、NR’R’’(式中、各置換基のR’および任意のR’’は、それぞれ独立して直鎖もしくは分岐鎖のC1−6−アルキル基を表す)からそれぞれ独立して選択される置換基によって、任意に単置換または多置換される。
【0037】
本発明において言及されるアリール基は、少なくとも1つの芳香環を有するが、該環のひとつもヘテロ原子を含まない環系を意味すると解される。これらのアリール基は、C1−4アルキル基、直鎖または分岐鎖のC1−6アルコキシ基、任意に少なくとも単置換されたフェニル基、F、Cl、I、Br、CF、CHF、CHF、CN、OH、SH、NH、オキソ基、(C=O)R’、SR’、SOR’、SOR’、N(C=O)OR’、NHR’、NR’R’’(式中、各置換基のR’および任意のR’’は、それぞれ独立して直鎖もしくは分岐鎖のC1−6のアルキル基を表す)からそれぞれ独立して選択される置換基によって、任意に単置換または多置換されていてもよい。好ましくは、アリール基の例としては、これらには限定されないが、フェニル、ナフチル、フルオランテニル、フルオレニル、テトラリニルもしくはインダニルまたは別に定義されない限り、任意に単置換もしくは多置換され得るアントラセニル基が含まれる。
【0038】
本発明において定義されるアリールアルキル基C1−10は、上記アリール基に結合した直鎖または分岐鎖の、任意に少なくとも単置換されたアルキル鎖を含有する。好ましいアルキル−アリール基は、アルキル鎖が任意に分岐鎖であるか置換されているベンジル基である。本発明において、アルキル−アリール基に対する好ましい置換基は、F、Cl、Br、I、NH、SH、OH、SO、CF、カルボキシ、アミド、シアノ、カルバミル、ニトロ、フェニル、ベンジル、−SONH、C1−6アルキルおよび/またはC1 6−アルコキシである。
【0039】
ヘテロアリール基C3−9は、少なくとも1つの芳香環を有し、任意に窒素、酸素および/または硫黄からなる群から選択される1以上のヘテロ原子を含有してもよく、また、C1−4アルキル基、直鎖または分岐鎖のC1−6のアルコキシ基、F、Cl、I、Br、CF、CHF、CHF、CN、OH、SH、NH、オキソ基、(C=O)R’、SR’、SOR’、SOR’、NHR’、NR’R’’(式中、各置換基のR’および任意のR’’は、それぞれ独立して直鎖もしくは分岐鎖のC1−6のアルキル基を表す)からそれぞれ独立して選択される置換基によって任意に単置換−または多置換されてもよい、複素環式の環系を意味するものと解される。ヘテロアリールの好ましい例としては、これらには限定されないが、フラン、ベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、イミダゾール、ピロール、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、キノリン、イソキノリン、フタラジン、ベンゾ−1,2,5−チアジアゾール、ベンゾチアゾール、インドール、ベンゾトリアゾール、ベンゾジオキソラン、ベンゾジオキサン、ベンズイミダゾール、カルバゾールおよびキナゾリンが含まれる。
【0040】
本発明において「縮合した」という用語は、環または環系が別の環または環系に結合したことを意味し、ここで、「環化」(annulatedまたはannelated)という用語も、当業者にこの種の結合を示すものとして使用される。
【0041】
本発明において「環系」という用語は、任意に少なくとも1つのヘテロ原子を環員として環原子に含有し、任意に少なくとも単置換された、飽和、不飽和または芳香族の炭素環系を含有する環系を表す。該環系は、アリール基、ナフチル基、ヘテロアリール基、シクロアルキル基などの別の炭素環系と縮合してもよい
【0042】
本発明において定義されるシクリル基(groups/radicals)C3−9は、任意に少なくとも1つのヘテロ原子を環員として含有し、任意に少なくとも単置換された、任意の飽和、不飽和または芳香族の炭素環系を含有する。好ましくは、シクリル基は、アリール、ヘテロアリール、シクリル、ヘテロシクリルおよび/またはスピロ環系を含む。
【0043】
本発明において定義されるヘテロシクリル基(groups/radicals)C3−9は、任意に少なくとも単置換され、任意に少なくとも1つのヘテロ原子を環員として含有する、任意の飽和、不飽和または芳香族の炭素環系を含有する。これらのヘテロシクリル基に対して好ましいヘテロ原子は、N、SまたはOである。本発明において、ヘテロシクリル基に対する好ましい置換基は、F、Cl、Br、I、NH、SH、OH、SO2、CF、カルボキシ、アミド、シアノ、カルバミル、ニトロ、フェニル、ベンジル、−SONH、C1−6アルキルおよび/またはC1 6−アルコキシである。
【0044】
「塩」という用語は、イオン型の化合物または帯電した化合物および対イオン(陽イオンまたは陰イオン)に結合した化合物または溶液中の化合物の形態で、本発明において使用される活性化合物の任意の形態と解されるべきである。また、この定義は、第4級アンモニウム塩、並びに、別の分子およびイオンを有する活性分子の錯体、特にイオン性相互作用を介して形成された錯体を含む。特に、この定義は薬学的に許容できる塩を含み、この用語は、「薬学的に許容できる塩」と同等のものとして解されるべきである。
【0045】
本発明の文脈において「薬学的に許容できる塩」という用語は、治療のために適切な方法で使用される場合、特にヒトおよび/または哺乳類に適用または使用される場合、生理学的に容認される(通常、特に対イオンの結果物有毒でないことを意味する)任意の塩を意味する。本発明の文脈においてこれらの生理学的に許容される塩は、陽イオンまたは塩基を用いて形成されることができ、特にヒトおよび/または哺乳類に使用される場合、陰イオンや少なくとも1つの生理学的に容認される陽イオン(好ましくは無機の)などの、発明において使用される少なくとも1つの化合物(通常(脱プロトン化された)酸)から形成される塩と解される。アンモニウム陽イオン(NH4+)で形成された塩の他に、アルカリおよびアルカリ土類金属を用いた塩も特に好ましい。好ましい塩は、(モノ)または(ジ)ナトリウムで形成された塩、(モノ)または(ジ)カリウムで形成された塩、マグネシウムまたはカルシウムで形成された塩である。また、本発明の文脈においてこれらの生理学的に許容される塩は、陰イオンまたは酸を用いて形成されることができ、特にヒトおよび/または哺乳類に使用される場合、陽イオンや少なくとも1つの生理学的に容認される陰イオンなどの、本発明において使用される少なくとも1つの化合物(通常、例えば窒素がプロトン化された化合物)から形成される塩と解される。この定義には、特に本発明の文脈において生理学的に容認された酸によって形成された塩、すなわち、特にヒトおよび/または哺乳類に使用される場合、生理学的に容認された有機酸または無機酸を用いた特定の活性化合物の塩が含まれる。この種の塩の例としては、以下の酸を用いて形成される塩がある:塩酸、臭化水素酸、硫酸、メタンスルホン酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、マンデル酸、フマル酸、乳酸またはクエン酸。
【0046】
本発明において、「溶媒和物」という用語は、本発明の活性化合物が非共有結合を介して他の一分子(通常、極性溶媒)に結合している、該化合物の任意の形態を意味するものと解するべきであり、特に水和物およびアルコラート(例えばメタノラート)を含む。
【0047】
本発明の特定の好適実施態様では、RおよびRは、それぞれ独立して水素原子;分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された脂肪族基C1−10を表し、または、RおよびRは、架橋窒素と一緒に、置換もしくは非置換のシクロアルキル基C3−9;置換もしくは非置換のヘテロシクリル基C3−9または置換もしくは非置換のヘテロアリール基C3−9を形成する。
【0048】
本発明の別の好適実施態様では、RおよびRは、それぞれ独立して水素原子;または、−COR;−C(O)NR;−C(S)NR;−SO;または、分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された脂肪族基C1−10を表し、または、RおよびRは、架橋窒素と一緒に、置換もしくは非置換のシクロアルキル基C3−9;置換もしくは非置換のヘテロシクリル基C3−9または置換もしくは非置換のヘテロアリール基C3−9を形成する。
【0049】
本発明の別の好適実施態様では、R,RおよびRは、それぞれ独立して水素原子;
分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された、脂肪族基C1−10
置換もしくは非置換のシクロアルキル基C3−9;アルキル基および/またはシクロアルキル基が任意に少なくとも一置換された分岐もしくは非分岐のシクロアルキル−アルキル基C1−10基;シクロアルキル基が別の置換もしくは非置換の単環系もしくは多環系と縮合した置換もしくは非置換のシクロアルキルC3−9またはシクロアルキル−アルキルC1−10基;
置換もしくは非置換のアリール基;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐のアリールアルキル基C1−10または任意に一置換されたベンズヒドリル基;
置換もしくは非置換のヘテロアリール基;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐のヘテロアリールアルキル基C1−10;置換もしくは非置換の非芳香族ヘテロシクリル基C3−9;置換もしくは非置換の、分岐もしくは非分岐のヘテロシクリル−アルキル基C1−10
ヘテロシクリル基が別の置換もしくは非置換の単環系もしくは多環系と縮合した置換もしくは非置換のヘテロシクリルC3−9またはヘテロシクリル−アルキル基C1−10基を表す。
【0050】
本発明のさらなる特定の好適実施態様では、RおよびRは、それぞれ独立して水素原子;分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された脂肪族基C1−10を表し;または、RおよびRは、架橋窒素と一緒に、任意に少なくとも一置換された以下の群から選択される基を形成する:
【0051】
【化3】
【0052】
式中、Rは、それぞれ独立して水素原子;分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された脂肪族基C1−10または(C=0)R’基(式中、R’は直鎖もしくは分岐鎖のC1−6アルキル基を表す)。
【0053】
本発明のさらなる別の特定の好適実施態様では、RおよびRは、それぞれ独立して水素原子;または、−COR;−C(O)NR;−C(S)NR;−SO、または、分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された脂肪族基C1−10を表し、または、RおよびRは、架橋窒素と一緒に、以下の群から選択される基を形成する:
【0054】
【化4】
【0055】
式中、Rは、それぞれ独立して水素原子;ハロゲン原子;フェニル基、分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された脂肪族基C1−10または(C=0)R’基(式中、R’は直鎖もしくは分岐鎖のC1−6アルキル基を表す)を表し;R’は分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された脂肪族基C1−10を表し;そして、mは1、2、3または4を表す。
【0056】
本発明のさらなる別の特定の好適実施態様は、R,RおよびRが、それぞれ独立して水素原子;分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された脂肪族基C1−10;または、任意に少なくとも一置換された以下の群から選択される基を表す場合に例示される:
【0057】
【化5】
【0058】
式中、Rは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、−OHまたは分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された脂肪族基C1−10を表す。
【0059】
本発明のさらなる特定の好適実施態様では、RおよびRは、それぞれ独立して水素原子;分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された脂肪族基C1−10を表し;または、RおよびRは、架橋窒素と一緒に、任意に少なくとも一置換された以下の群から選択される基を形成し:
【0060】
【化6】
【0061】
(式中、Rは、それぞれ独立して水素原子;分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された脂肪族基C1−10または(C=0)R’基(式中、R’は直鎖もしくは分岐鎖のC1−6アルキル基を表す)
【0062】
およびRは、それぞれ独立して水素原子;または、−COR;−C(O)NR;−C(S)NRもしくは−SO;または、RおよびRは、架橋窒素と一緒に、以下の群から選択される基を形成し:
【0063】
【化7】
【0064】
(式中、Rは、それぞれ独立して水素原子;ハロゲン原子;フェニル基、分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された脂肪族基C1−10または−NHR’基(式中、R’は直鎖もしくは分岐鎖のC1−6アルキル基を表す)を表し;R’は分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された脂肪族基C1−10を表し;そして、mは1、2、3または4を表す)
【0065】
,RおよびRは、それぞれ独立して水素原子;分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された脂肪族基C1−10;または、任意に少なくとも一置換された以下の群から選択される基を表し:
【0066】
【化8】
【0067】
(Rは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、−OHまたは分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された脂肪族基C1−10を表す);
そして、nは1、2、3または4から選択される。
【0068】
本発明の上記式(I)で表される化合物は、キラル中心の存在によって鏡像異性体を含んでもよく、または、二重結合(例えば、Z,E)の存在によって異性体を含んでもよい。単一異性体、鏡像異性体、ジアステレオ異性体およびこれらの混合物は、本発明の範囲に含まれる。
【0069】
本発明によって得られた化合物は、必要に応じて、結晶化法およびクロマトグラフィーなどの通常法によって精製することができる。本発明の化合物を調製する場合、立体異性体の混合物が増加するので、これらの異性体は分取クロマトグラフィーなどの通常法によって分離することができる。キラル中心が存在する場合、化合物はラセミ体で調製してもよく、または各鏡像異性体は、エナンチオ選択的合成もしくは分解によって調製してもよい。
【0070】
薬学的に許容できる好ましい一形態は結晶型であり、医薬品組成物におけるそのような形態を含む。塩および溶媒和物の場合、添加するイオン部および溶媒部も非毒性でなければならない。本発明の化合物は種々の多様な形態で存在でき、本発明がそのような形態を全て包含することが意図される。
【0071】
一般式(I)に包含される全ての化合物の中でも、以下の化合物が特に好ましい:
1) N−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド マレアート
2) N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−1−ナフトアミド
3) 2−フルオロ−N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ベンズアミド
4) N−(1−[2−(ピペリジン−1−イル)エチル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−1−アダマンチル カルボキサミド マレアート
5) N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド マレアート
6) N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)シクロヘキサン カルボキサミド ハイドロクロライド
7) 2,4−ジクロロ−N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル) ベンズアミド ハイドロクロライド
8) 1,5−ジメチル−N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド ハイドロクロライド
9) 3,5−ジ−tert−ブチル−N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ベンズアミド ハイドロクロライド
10) 2−ヒドロキシ−N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ベンズアミド ハイドロクロライド
【0072】
11) N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)(1−ノルアダマンチル カルボキサミド)マレアート
12) N−(1−(2−モルホリノエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド ハイドロクロライド
13) N−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド ハイドロクロライド
14) N−(1−(2−モルホリノエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)シクロヘキサン カルボキサミド ハイドロクロライド
15) N−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)シクロヘキサン カルボキサミド マレアート
16) N−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)シクロヘキサン カルボキサミド マレアート
17) N−(1−[2−(モルホリノエチル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−1−アダマンチル カルボキサミド ハイドロクロライド
18) N−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−1−アダマンチル カルボキサミド マレアート
19) N−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル) 1−アダマンチル カルボキサミド ハイドロクロライド
20) N−(1−[2−(モルホリノエチル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−1−ノルアダマンチル カルボキサミド ハイドロクロライド
【0073】
21) N−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−1−ノルアダマンチル カルボキサミド ハイドロクロライド22) N−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)1−ノルアダマンチル カルボキサミド ハイドロクロライド
23) 2,4−ジクロロ−N−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ベンズアミド ハイドロクロライド
24) N−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−2,4−ジクロロ ベンズアミド ハイドロクロライド
25) 2,4−ジクロロ−N−(1−(2−モルホリノエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ベンズアミド ハイドロクロライド
26) N−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミド ハイドロクロライド27) N−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミド ハイドロクロライド
28) N−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)シクロペンタン カルボキサミド マレアート
29) N−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)シクロペンタン カルボキサミド マレアート
30) N−(1−(2−(4−イソプロピルピペラジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド マレアート
【0074】
31) N−(1−(2−(4−イソプロピルピペラジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)1− アダマンチルカルボキサミド マレアート
32) N−(1−(2−(4−イソプロピルピペラジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)シクロペンタンカルボキサミド マレアート
33) 4−フルオロ−N−(1−(2−(4−イソプロピルピペラジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ベンズアミドマレアート34) N−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−4−フルオロベンズアミド シトラート
35) N−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−2,2,3,3−テトラメチル シクロプロパンカルボキサミド シトラート
36) N−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−4,4−ジフルオロ シクロヘキサンカルボキサミド マレアート
37) N−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)シクロブタンカルボキサミド マレアート
38) N−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)シクロヘキサンカルボキサミド マレアート
39) N−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)シクロペンタンカルボキサミド マレアート
40) N−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)シクロプロパンカルボキサミド マレアート
【0075】
41) N−(1−(4−(アゼパン−1−イル)ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド マレアート
42) N−(1−(3−(アゼパン−1−イル)プロピル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド マレアート
43) N−(1−(2−((3S,5R)−3,5−ジメチルピペラジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド
44) 1−(1−(2−(1,4−オキサゼパン−4−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルウレア
45) 1−tert−ブチル−3−(1−(2−モルホリノエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
46) 1−シクロヘキシル−3−(1−(2−モルホリノエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
47) 1−アダマンチル−3−(1−(2−モルホリノエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
48) 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−エチルウレア ハイドロクロライド
49) 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−シクロペンチルウレア ハイドロクロライド
50) 1−(2,4−ジクロロフェニル)−3−(1−(2−モルホリノエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
【0076】
51) 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−シクロヘキシルウレア ハイドロクロライド
52) 1−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−エチルウレア ハイドロクロライド
53) 1−シクロペンチル−3−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
54) 1−シクロペンチル−3−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
55) 1−エチル−3−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
56) 1−アダマンチル−3−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
57) 1−シクロヘキシル−3−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
58) 1−(2,4−ジクロロフェニル)−3−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
59) 1−シクロヘキシル−3−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
60) 1−(2,4−ジクロロフェニル)−3−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
【0077】
61) 1−tert−ブチル−3−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
62) 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−tert−ブチルウレア ハイドロクロライド
63) 1−アダマンチル−3−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア マレアート
64) 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−(2,4−ジクロロフェニル)ウレア シトラート
65) 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イル)ウレア マレアート
66) 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルウレア マレアート
67) 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−ブチルウレア ハイドロクロライド
68) 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−シクロプロピルウレア ハイドロクロライド
69) 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−イソプロピルウレア ハイドロクロライド
70) 1−イソプロピル−3−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
【0078】
71) 1−プロピル−3−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ウレア ハイドロクロライド
72) 1−(1−(4−(アゼパン−1−イル)ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルウレア マレアート
73) 1−(1−(3−(アゼパン−1−イル)プロピル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルウレア
74) 1−(1−(2−(4−tert−ブチルピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルウレア
75) 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−ブチルチオウレア マレアート
76) 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−メチルチオウレア マレアート
77) 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルチオウレア
78) 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−エチルチオウレア
79) 1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−シクロプロピルチオウレア ハイドロクロライド
80) 2,4−ジクロロ−N−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ベンゼンスルホンアミド ハイドロクロライド
【0079】
81) N−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)シクロヘキサンスルホンアミド ハイドロクロライド
82) N−(1−(2−(4−tert−ブチルピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド
83) N−(1−(2−(1 ,4−オキサゼパン−4−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド
84) N−(1−(2−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド
85) N−(1−(3−(ピペリジン−1−イル)プロピル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド
86) N−(1−(3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド
87) N−(1−(2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド マレアート
88) N−(1−(4−(4−tert−ブチルピペリジン−1−イル)ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド マレアート
89) 1−(1−(2−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルウレア
90) 1−(1−(3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルウレア
【0080】
91) 1−(1−(3−(ピペリジン−1−イル)プロピル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルウレア
92) 1−(1−(2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルウレア
93) 1−(1−(4−(4−tert−ブチルピペリジン−1−イル)ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルウレア
94) 1−(1−(2−(4−アセチルピペラジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルウレア
95) 1−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルウレア
96) 2,4−ジクロロ−N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ベンゼンスルホンアミド
97) N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)メタンスルホンアミド
98) N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)プロパン−2−スルホンアミド
99) N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)シクロヘキサンスルホンアミド
100) N−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)エタンスルホンアミド
【0081】
101) N−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−N−メチルアセトアミド
102) 1−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピロリジン−2−オン
103) 4−(1H−イミダゾール−1−イル)−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン
104) 4−(1H−ベンソ[d]イミダゾール−1−イル)−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン
105) 4−(2,5−ジメチル−1H−ピロール−1−イル)−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン
106) 4−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン
107) 4−(3,3−ジメチルピロリジン−1−イル)−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン
108) 4−(3−フェニルピロリジン−1−イル)−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン
109) N−メチル−1−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピロリジン−3−アミン
110) 4−(ピペリジン−1−イル)−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン
【0082】
本発明の具体的な実施態様において、本発明のピラゾロ[3,4−d]ピリミジン化合物は、以下の一般式(Ia)で表される:
【0083】
【化9】
【0084】
式中、R、R、R、Rおよびnは、式(I)における意味と同一である。
【0085】
別の具体的な実施態様において、本発明のピラゾロ[3,4−d]ピリミジン化合物は、一般式(Ib)で表される:
【0086】
【化10】
【0087】
式中、R、R、R、Rおよびnは、式(I)における意味と同一であり、ZはSまたはOのいずれかを表す。
【0088】
さらなる具体的な実施態様において、本発明のピラゾロ[3,4−d]ピリミジン化合物は、一般式(Ic)で表される:
【0089】
【化11】
【0090】
式中、R、R、R、Rおよびnは、式(I)における意味と同一である。
【0091】
さらなる具体的な実施態様において、本発明のピラゾロ[3,4−d]ピリミジン化合物は、一般式(Id)で表される:
【0092】
【化12】
【0093】
式中、R、R、およびnは、式(I)における意味と同一であり、HetはNとともに、置換もしくは非置換のシクロアルキル基C3−9;置換もしくは非置換のヘテロシクリル基C3−9または置換もしくは非置換のヘテロアリール基C3−9を表す。
【0094】
さらなる具体的な実施態様において、一般式(Id’)の化合物は、特にHetが以下の群から選択される基を表す一般式(Id)の化合物である:
【0095】
【化13】
【0096】
同様に、さらなる具体的な実施態様において、特にHetが以下の群から選択される基を表す場合、一般式(Id)の化合物は式(Id’’)の化合物として規定される。
【0097】
【化14】
【0098】
式中、R’は分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された脂肪族基C1−10を表す。
【0099】
さらなる具体的な実施態様において、本発明のピラゾロ[3,4−d]ピリミジン化合物は、一般式(Ie)で表される:
【0100】
【化15】
【0101】
式中、R、R、およびnは、式(I)における意味と同一であり、mは1、2、3または4を表す。
【0102】
別の態様において、本発明は一般式(I)の化合物を調製するための方法を示す。いくつもの方法が本発明の全ての化合物を得るために開発されている。異なる方法である方法A〜Fについて説明する。
【0103】
[方法A]
一般式(Ia)の化合物を調製するための方法であり、一般式(IX)の化合物と一般式(X)の化合物との間の反応を含む方法である:
【0104】
【化16】
【0105】
【化17】
【0106】
【化18】
【0107】
式中、R、R、R、Rおよびnは、式(I)における意味と同一であり、Xはハロゲンである。
【0108】
好ましくは、式(IX)と(X)の化合物の反応は、ピリジンまたはDMAPなどの有機塩基の存在下で、トルエンまたはテトラヒドロフランなどの非プロトン性溶媒中で、90〜125℃の範囲の温度で行われる。あるいはまた、マイクロ波反応器内でこの反応を行うことができる。
【0109】
[方法B]
式(Ib)の化合物を合成するための方法であり、一般式(IX)の化合物と一般式(XI)の化合物との間の反応を含む方法である:
【0110】
【化19】
【0111】
【化20】
【0112】
【化21】
【0113】
式中、R、R、Rおよびnは、式(I)における意味と同一であり、ZはOまたはSを表す。
【0114】
好ましくは、式(IX)と(XI)の化合物の反応は、トルエンまたはアセトニトリルなどの非プロトン性溶媒中で、50〜120℃の範囲の温度で行われる。あるいはまた、マイクロ波反応器内でこの反応を行うことができる。
【0115】
[方法C]
一般式(Ic)の化合物を合成するための方法であり、一般式(IX)の化合物と一般式(XII)の化合物との間の反応を含む方法である:
【0116】
【化22】
【0117】
【化23】
【0118】
【化24】
【0119】
式中、R、R、Rおよびnは、式(I)における意味と同一であり、Xはハロゲンを表す。
【0120】
好ましくは、式(IX)と(XII)の化合物の反応は、ピリジンまたはDMAPなどの有機塩基の存在下で、トルエンまたはテトラヒドロフランなどの非プロトン性溶媒中で、50〜125℃の範囲の温度で行われる。あるいはまた、マイクロ波反応器内でこの反応を行うことができる。
【0121】
[方法D]
一般式(Id)の化合物を合成するための方法であり、一般式(XIV)の化合物と一般式(XVI)の複素環化合物との間の反応を含む方法である:
【0122】
【化25】
【0123】
【化26】
【0124】
【化27】
【0125】
式中、R、Rおよびnは、式(I)における意味と同一であり、Xはハロゲンを表す。
【0126】
好ましくは、式(XIV)の化合物と複素環化合物(XII)との反応は、水素化ナトリウムまたはカリウムtert−ブトキシドなどの塩基の存在下で、0℃とTHF、DMFまたはピリジンなどの非プロトン性溶媒の沸点の範囲の温度で行われる。これらの条件は特に上で定義した一般式(Id’)の化合物(式中、Hetがイミダゾール様化合物を表す化合物)の調製に適している。
【0127】
式(Id’’)の化合物は、式(VII)の化合物と式(XIX)の1,4−ジオンとの反応で調製できる:
【0128】
【化28】
【0129】
【化29】
【0130】
【化30】
【0131】
式中、R、Rおよびnは、式(I)における意味と同一であり、R’は分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された脂肪族基C1−10である。
【0132】
好ましくは、式(VII)の化合物と1,4−ジオン(XIX)との反応は、溶媒なしでまたは酢酸などの酸の存在下で、140〜160℃の温度で行われる。あるいはまた、マイクロ波反応器内でこの反応を行うことができる。
【0133】
[方法E]
式(I)の化合物を合成するための方法であり、一般式(XIV)の化合物と式RNH(XVIII)のアミンとの間の反応を含む方法である:
【0134】
【化31】
【0135】
【化32】
【0136】
【化33】
【0137】
式中、R、R、R、Rおよびnは、一般式(I)における意味と同一であり、Xはハロゲンである。
【0138】
好ましくは、式(XIV)の化合物とアミン(XVIII)との反応は、0℃とメタノール、エタノール、THF、DMFなどの溶媒の沸点の範囲の温度で行われる。
【0139】
[方法F]
式(Ie)の化合物を合成するための方法であり、一般式(XIV)の化合物と式(XVII)の化合物との間の反応を含む方法である:
【0140】
【化34】
【0141】
【化35】
【0142】
【化36】
【0143】
式中、R、R、およびnは、一般式(I)における意味と同一であり、mは1、2、3または4から選択され、Xはハロゲンである。
【0144】
好ましくは、式(XIV)と(XVII)の化合物の反応は、パラジウムジアセタート、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)またはトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルム錯体などの触媒を用いた触媒条件下で、キサントホスなどのリガンドの存在下、炭酸セシウムまたは燐酸カリウムなどの塩基の存在下、50℃と溶媒の沸点の範囲の温度のトルエンまたは1,4−ジオキサンなどの溶媒中またはマイクロ波反応器内で行われる。
【0145】
方法AからCを説明する一般的な合成ルートを以下のスキーム1に示す:
[スキーム1]
【0146】
【化37】
【0147】
化合物(VII)はRとRがHである一般的式(I)の具体的な実施態様に対応する。
【0148】
スキーム1に見られるように、AからCの3つの方法全てが同じ出発物質、すなわち、化合物(IX)の反応によって行われる。化合物(IX)は、アルデヒド(VIII)を用いた式(VII)の化合物の還元的アミノ化によって得ることができる。使用されるべきアルデヒドの種類は、最終の置換基Rの意味に依存する。例えば、Rがメチル基を表すことを意図する場合はホルムアルデヒドが使用されるべきであり、Rの部分にエチル基が望まれる場合はアセトアルデヒドが使用されるべきである、などである。
【0149】
2つの異なった方法で式(VII)の化合物を調製できる。第一の方法では、それらは式(II)の化合物と式(III)の化合物(式中、Yはハロゲンまたはヒドロキシル基などの適切な脱離基である)の間の反応によって調製される。Yがハロゲンの場合、好ましくは、反応はNaHなどの無機塩の存在下で、ジメチルホルムアミド(DMF)などの非プロトン性溶媒中で行われる。Yがヒドロキシル基の場合、反応は光延条件下で行われる。
【0150】
式(VII)の化合物の調製のための第二の方法は、式(V)の化合物(式中、Yはハロゲンなどの適切な脱離基である)と式(VI)のアミンの間の反応を含む。式(V)と(VI)の化合物の間の反応は、好ましくは、ジメチルホルムアミド(DMF)などの非プロトン性溶媒中で、無機塩、好ましくはKCOの存在下で行われる。活性化剤としてNalを使用できる。
【0151】
化合物(II)、(III)および(VI)の全てが市販されている。あるいはまた、式(II)の化合物は参考文献[国際公開第2007/126841号;R.K.Robins,J.Am.Chem.Soc.784−790(1956);S.Grupta et al.,Eur.J.Med.Chem.,771−780(2008)]に記載の方法で得ることができ、式(III)および(VI)の化合物は従来法で得ることができる。同様に、一般式(V)の化合物は化合物(II)と式(IV)の化合物(式中、XおよびYは適切な異なる脱離基である)の反応により調製できる。式(II)と(IV)の化合物の反応は、好ましくは、NaHなどの無機塩の存在下で、これには限定されないが、ジメチルホルムアミド(DMF)などの非プロトン性溶媒中で行われる。
【0152】
あるいはまた、方法A、BおよびCの出発物質、すなわち化合物(IX)は、一般式(XIV)の化合物と式(XV)の化合物の反応によって得ることができる。好ましくは、この反応は、DMFなどの非プロトン性溶媒中で、または、エタノールなどのプロトン性溶媒中で、0℃から溶媒の沸点の範囲の温度で行われる。式(XIV)の化合物は、式(XIII)の化合物と式(III)の化合物(式中、Yはハロゲンなどの適切な脱離基である)の間の反応により調製できる。好ましくは、この反応は、NaHなどの無機塩の存在下で、DMFなどの非プロトン性溶媒中で行われる。式(XIII)の化合物は市販されている。
【0153】
一般式(la)、(lb)、および(Ic)の化合物(式中、Rは水素である)[(la’)、(lb’)および(Ic’)として以下のスキーム参照]は、中間体(VII)と化合物(X)、(XI)および(XII)をそれぞれ直接反応させることにより調製できる。化合物(la’)、(lb’)および(Ic’)の化合物(式中、Rは水素である)の調製のための合成ルートは以下のスキーム2で示される:
[スキーム2]
【0154】
【化38】
【0155】
好ましくは、式(VII)と(X)の化合物の反応は、90〜125℃の温度範囲で、トルエンまたはテトラヒドロフランなどの非プロトン性溶媒中で、ピリジンまたはDMAPなどの有機塩基の存在下で行われる。あるいはまた、マイクロ波反応器内でこの反応を行うことができる。
【0156】
式(lb’)の化合物は、式(VII)の化合物と式(XI)の化合物(式中、Rは上で定義される)の反応によって調製できる。式(XI)の化合物は市販されている。
【0157】
好ましくは、式(VII)と(XI)の化合物の反応は、50〜120℃の温度範囲で、トルエンまたはアセトニトリルなどの非プロトン性溶媒中で行われる。あるいはまた、マイクロ波反応器内でこの反応を行うことができる。
【0158】
式(Ic’)の化合物は、式(VII)の化合物と式(XII)の化合物(式中、Rは上で定義される)の反応によって調製できる。式(XII)の化合物は市販されている。
【0159】
好ましくは、式(VII)と(XII)の化合物の反応は、50〜125℃の温度範囲で、ピリジンまたはDMAPなどの有機塩基の存在下、トルエンまたはテトラヒドロフランなどの非プロトン性溶媒中で行われる。あるいはまた、マイクロ波反応器内でこの反応を行うことができる。
【0160】
方法D、EおよびFによる化合物(Id’),(I)および(le)の調製のための合成ルートは以下のスキーム3で示される:
[スキーム3]
【0161】
【化39】
【0162】
スキーム3に見られるように、DからFの3つの方法全てが同じ出発物質、すなわち、化合物(XIV)の反応によって行われる。化合物(XIV)は、式(XIII)の化合物と式(III)の化合物(式中、Yはハロゲンなどの適切な脱離基である)の間の反応によって調整できる。好ましくは、この反応は、NaHなどの無機塩の存在下で、ジメチルホルムアミド(DMF)などの非プロトン性溶媒中で行われる。式(XIII)の化合物は市販されている。
【0163】
最後に、方法Fによる化合物(Id’’)、すなわち、式(I)の化合物(式中、RはRと一緒にピロール型部分を形成する)の調製のための合成ルートを以下のスキーム4で示す:
[スキーム4]
【0164】
【化40】
【0165】
R’は、前述のように、それぞれ独立して、分岐もしくは非分岐の、飽和もしくは不飽和の、任意に少なくとも一置換された脂肪族基C1−10を表す。
【0166】
本発明のさらなる態様は、一般式(I)の化合物の治療上の使用に関する。上述のように、一般式(I)の化合物はシグマ受容体に強い親和性を示し、そのアゴニスト、アンタゴニスト、逆アゴニスト、部分アンタゴニストまたは部分アゴニストとして作用することができる。このような理由で、それらは、シグマ受容体、特に、シグマ−1受容体を介する疾患および疾病の治療および予防に適している。この意味で、式(I)の化合物は、非常に良い抗不安薬および免疫抑制薬であり、下痢、リポタンパク異常、脂質異常症、高トリグリセリド血症、高コレステロール血症、肥満、片頭痛、関節炎、高血圧症、不整脈、潰瘍、緑内障、学習(learning)、記憶および注意欠陥、認知障害、神経変性病、脱髄疾患、コカイン、アンフェタミン、エタノールおよびニコチンを含む薬物および化学物質の依存症、遅発性ジスキネジア、脳梗塞、てんかん、脳卒中、ストレス、癌、精神異常状態、特に、うつ、不安または精神分裂症、炎症または自己免疫疾患の治療および予防に非常に有用である。式(I)の化合物は、特に痛みの治療、特に神経性疼痛、炎症性疼痛または異痛および/もしくは痛覚過敏に関連する他の疼痛状態の治療に適している。「痛み」とは「実際的もしくは潜在的な組織損傷を伴う、または、そのような損傷に関して表現される不快な感覚と精神的な体験である」と国際疼痛学会(IASP)により定義されている(IASP,Classification of chronic pain,2nd Edition,IASP Press (2002),210)。痛みは、常に主観的であるが、その原因や症候群は分類できる。
【0167】
本発明のもう一つの態様は、一般式(I)で表される化合物またはこれらの薬学的に許容できる塩、プロドラッグ、異性体もしくは溶媒和物、および、少なくとも薬学的に許容できる担体、添加剤、補助剤または賦形剤を含む医薬組成物である。
【0168】
副原料または添加剤は、担体、賦形剤、担持材料、滑剤、充填剤、溶媒、希釈剤、着色料、砂糖などの風味調整剤、酸化防止剤および/または接着剤から選択できる。座薬の場合、ワックス、脂肪酸エステルまたは防腐剤、乳化剤および/または非経口用途の担体も含み得る。これらの副原料および/または添加剤の選択と使用量は、医薬組成物の適用形態によって決まる。
【0169】
本発明による医薬組成物は、任意の投与形態に適合することができ、経口または非経口、例えば、経肺、経鼻、経腸および/または静脈投与に適合できる。したがって、本発明による処方は、局所適用または全身適用に適合でき、特に、皮膚、皮下、筋内、関節内、腹腔内、肺、頬、舌下腺、鼻、経皮、膣、経口または非経口の用途に適合できる。
【0170】
経口用途に適する製剤は、錠剤、チューインガム、カプセル、顆粒、ドロップまたはシロップである。
【0171】
非経口用途に適する製剤は、溶液、懸濁液、水などで戻すことができる乾燥製剤またはスプレーである。
【0172】
本発明の化合物は、経皮的用途のために溶解形態またはパッチ形態で適用する。
皮膚への適用形態には、軟膏、ゲル、クリーム、ローション、懸濁液またはエマルションが含まれる。
【0173】
直腸適用の好ましい形態は、座薬形態である。
【0174】
患者に投与されるべき有効成分の量は、患者の体重、投与形態、病状および疾患の重傷度によって決まる。通常、ヒトでは、1回または複数回の用量で1〜500mgの活性化合物が1日に投与される。
【0175】
以下に示すものは、本発明を例示するための幾つかの例であり、本発明はそれには何ら限定されない。
【実施例】
【0176】
式(VII)の中間体の製造例
a)1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンの合成
【0177】
【化41】
【0178】
NaH(鉱油中60%、0.547g、16.3mmol)を、4−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(II)(2.0g、15.0mmol)の無水DMF(40ml)溶液に添加した。この混合物を室温にて1時間攪拌し、次に、1−(2−クロロエチル)アゼパンの無水DMF(2ml)溶液を液滴で添加した(2.39g、15.0mmol)。この混合物を室温にて18時間攪拌し、室温まで冷却させて、NaHCO水溶液に注いだ。ジエチルエーテルを添加し、有機相を分離した。水相をジエチルエーテルを用いて抽出し、合わせた有機相をanh上で乾燥させた。NaS0、濾過および濃縮で乾燥状態にした。この残渣をヘキサン移し、濾過して1.13gの収量で1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンを得た。
H−NMR(DMSO−d)δppm:8.15(s,1H),8.05(s,1H),7.6(bs,2H),4.3(t,J=6.7Hz,2H),2.9(t,J=6.7Hz,2H),2.55(m,4H),1.4(m,8H).
【0179】
b)1−(2−(4−tert−ブチルピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンの合成
【0180】
【化42】
【0181】
4−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(II)(1.5g、0.011mol)を一部、20mlの無水DMF中のNaH(鉱油中60%、0.41g、0.012mol)懸濁液に添加した。室温にて2時間攪拌した後、4mlの無水DMF中の1−ブロモ−2−クロロブタン(1.06ml、0.013mol)の溶液を、液滴で添加した。反応物を18時間、室温で攪拌し、0℃で冷却して水で急冷した。混合物を真空で濃縮して、EtOAc処理し、濾過した。溶液を濃縮し、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(100%EtOAcからEtOAc/MeOH9:1への勾配)で精製し、1.02gの収量で、白色固体の1−(2−クロロエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンを得た。
【0182】
1−(2−クロロエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(0.250g、0.001mol)、4−tert−ブチルピペリジン ハイドロクロライド(0.405g、0.002mol)、KCO(0.524g、0.004mol)および触媒量のNalを95℃で16時間、10mlの無水DMF溶液中で混合した。混合物を減圧下で濃縮し、EtOAcで処理し濾過した。溶液を蒸発乾固し、残渣を石油エーテル処理し、上澄みを移し、収量0.225gで白い固体を得た。
【0183】
一般式(I)の化合物の製造例
実施例1:N−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド マレアートの合成
【0184】
【化43】
【0185】
1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4(0.300g、1.152mmol)、ピバロイルクロリド(0.278g、2.30mmol)を触媒DMAPと共に3mlの無水ピリジン中で、15分間、130℃で、CEMマイクロ波反応器内で加熱した。混合物を減圧下で濃縮し、EtOAcと10%NaOH水溶液を用いて分配抽出した。有機層を水で洗浄し、乾燥し、蒸発乾固した。2.5mlのMeOHの氷冷した攪拌溶液に、1mlのMeOH中の0.145g(1.25mmol)のマレイン酸を液滴で添加した。15分間、室温で攪拌した後、減圧下で溶媒を除去し、残渣をジエチルエーテルで洗浄し、450mgのN−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピバルアミド マレアートを得た。
H NMR(CDOD)δppm:8.67(s,1H),8.63(s,1H),6.25(s,2H),4.89(t,J=5.8Hz,2H),3.80(t,J=5.9Hz,2H),3.65−3.38(m,4H),2.04−1.86(m,4H),1.81−1.65(m,4H),1.38(s,9H).
【0186】
実施例1と同様の方法によって、実施例(2−43)を製造した。
【0187】
【表1】
【0188】
【表2】
【0189】
【表3】
【0190】
【表4】
【0191】
【表5】
【0192】
【表6】
【0193】
【表7】
【0194】
【表8】
【0195】
【表9】
【0196】
実施例44:1−(1−(2−(1,4−オキサゼパン−4−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルウレアの合成
【0197】
【化44】
【0198】
1−(2−(1,4−オキサゼパン−4−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4(0.039g,0.149mmol)、プロピルイソシアネート(0.032g、0.376mmol)を3mlのトルエン中で、20分間、140℃で、CMCマイクロ波反応器内で加熱した。混合物を減圧下で濃縮し、アセトニトリルで処理し、濾過して、6mgの1−(1−(2−(1,4−オキサゼパン−4−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−プロピルウレアを得た。
H NMR(CDOD)δppm:8.54(s,1H),8.34(s,1H),4.55(t,J=6.3Hz,2H),3.66(t,J=5.6Hz,2H),3.62−3.52(m,2H),3.42−3.26(m,2H),3.08(t,J=6.3Hz,2H),2.79−2.63(m,4H),1.84−1.71(m,2H),1.72−1.57(m,2H),1.01(t,J=7.3Hz,3H).
【0199】
実施例44と同様の方法によって、実施例(45−74)を製造した。
【0200】
【表10】
【0201】
【表11】
【0202】
【表12】
【0203】
【表13】
【0204】
【表14】
【0205】
【表15】
【0206】
【表16】
【0207】
実施例75:1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−ブチルチオウレア マレアートの合成
【0208】
【化45】
【0209】
1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(0.100g、0.384mmol)、プロピルチオイソシアネート(0.133g、1.154mmol)を4mlのトルエン中で、60分間、150℃で、CEMマイクロ波反応器内で加熱した。混合物を減圧下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc)で精製し、アセトニトリルで処理し、濾過して、23mgの白色固体を得た。氷冷した1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−ブチルチオウレアのMeOH攪拌溶液0.5mlに、7.5mgのマレイン酸のMeOH溶液0.5mlを液滴で添加した。15分間、室温で攪拌後、固体を濾過し、残渣をジエチルエーテルで洗浄し、26mgの1−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−3−ブチルチオウレア マレアートを得た。
H NMR(CDOD)δppm:8.63(s,1H),8.53(s,1H),6.24(s,2H),4.89(t,J=5.9Hz,2H),3.79(t,J=5.9Hz,2H),3.75(t,J=7.1Hz,2H),3.57−3.39(m,4H),2.01−1.85(m,4H),1.85−1.65(m,6H),1.49(dq,J=14.3,7.3Hz,2H),1.01(t,J=7.3Hz,3H).
【0210】
実施例75と同様の方法によって、実施例(76−79)を製造した。
【0211】
【表17】
【0212】
【表18】
【0213】
実施例80:2,4−ジクロロ−N−(1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ベンゼンスルホンアミド ハイドロクロライドの合成
【0214】
【化46】
【0215】
3mlの無水DMF中のNaH(9.15mg、0.381mmol)の溶液に、2mlの無水DMF中の1−(2−(ジイソプロピルアミノ)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(100mg、0.381mmol)の溶液を0℃で液滴で添加した。混合物を50℃で1時間混合した。次に、1mlの無水DMF中の塩化スルホニル(98mg、0.400mmol)を加え、混合物を60℃で26時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、さらに2日間攪拌し、1mlの水を添加し、次いで、溶媒を蒸発乾固した。粗生成物をEtOAcと水で分配抽出した。有機層を乾燥し、減圧乾固し、フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/MeOH=10:1)で精製した。0℃で、1.5mlの無水DCM中の1の溶液に、ジオキサン・HClの4M溶液を1ml添加した。15分後、生成物を蒸発乾固し、ジエチルエーテルで処理し、濾過して、白色固体15mgを得た。
H NMR(CDOD)5ppm:8.54(s,1H),8.31(s,1H),8.18(d,J=8.5Hz,1H),7.68(d,J=1.9Hz,1H),7.54(dd,J=8.5,2.0Hz,1H),4.81(t,J=7.2Hz,2H),3.90(hept,J=6.6Hz,2H),3.73(t,J=7.2Hz,2H),1.44(d,J=6.6Hz,12H).
【0216】
実施例80と同様の方法によって、実施例(81)を製造した。
【0217】
【表19】
【0218】
実施例1と同様の方法によって、実施例(82−88)を製造した。
【0219】
【表20】
【0220】
【表21】
【0221】
実施例44と同様の方法によって、実施例(89−95)を製造した。
【0222】
【表22】
【0223】
【表23】
【0224】
実施例80と同様の方法によって、実施例(96−100)を製造した。
【0225】
【表24】
【0226】
【表25】
【0227】
実施例101:N−(1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−N−メチルアセトアミドの合成
工程1:1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−4−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン
【0228】
【化47】
【0229】
無水DMF(2ml)中の1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−4−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(100mg、0.65mmol)を、無水DMF(3ml)中のNaH(91mg、鉱油中の60%分散液)の懸濁液に0℃で添加した。混合物を室温で45分間、攪拌した。次いで、−15℃で、1−(2−クロロエチル)アゼパン ハイドロクロライド(192mg、0.97mmol)を一部添加し、この温度で3時間保持した。溶媒を蒸発乾固し、残渣をエチルエーテルで希釈し、濾過し、そして、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーで精製し、オイル状の1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−4−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(40mg、0.14mmol、22%)を得た。
【0230】
工程2:1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−N−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
【0231】
【化48】
【0232】
TLCで反応をモニターしながら、エタノールの中の33%メチルアミンの中の1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−4−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(40mg、0.14mmol)の溶液を室温で攪拌した。減圧下で溶媒を除去し、オイル状の1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−N−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(39mg、0.14mmol量)を得た。
【0233】
工程3:N−1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−N−メチルアセトアミド
【0234】
【化49】
【0235】
ピリジン(2ml)中の1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−N−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(20mg、0.07mmol)と無水酢酸(74mg、0.72mmol)の混合物を130℃で、マイクロ波照射(150W)下で、15分間攪拌した。氷を添加し、溶媒を濃縮して乾燥させた。残渣をEtOAcで希釈し、水で洗浄して分離し、減圧下で除去し、得られたオイルをフラッシュクロマトグラフィーで精製し、N−1−(2−(アゼパン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−N−メチルアセトアミド(6mg、0.02mmol、27%)を得た。
H NMR(CDCI)δppm:8.75(s,1H),8.07(s,1H),4.60(t,J=6.9Hz,2H),3.62(s,3H),3.12(t,J=7.0Hz,2H),2.89−2.66(m,4H),2.44(s,3H),1.68−1.56(m,4H),1.56−1.45(m,4H).
【0236】
実施例102:1−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピロリジン−2−オンの合成
【0237】
【化50】
【0238】
マイクロ波用バイアルに入った乾燥トルエン(3ml)中の4−クロロ−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(50mg、0.19mmol)、ピロリジン−2−オン(0.07ml)、酢酸パラジウム(4.22mg、1.7mmol)、キサントホス(16mg、2.7mmol)および炭酸セシウム(67mg、0.20mmol)の混合物を30分間アルゴンを用いて脱気した。混合物を、マイクロ波照射(150W)下で、20分間、120℃で攪拌した。TLCを用いて反応をモニターした。混合物をダイカライトで濾過し、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーで精製し、1−(1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)ピロリジン−2−オンを得た(12mg、0.038mmol、収率20%)。
H NMR(CDCl)δppm:8.68(s,1H),8.63(s,1H),4.63(t,J=7.1Hz,2H),4.25−4.15(m,2H),2.93(t,J=7.1Hz,2H),2.75(t,J=8.1Hz,2H),2.61−2.41(m,4H),2.24(p,J=7.7Hz,2H),1.65−1.47(m,4H),1.48−1.36(m,2H).
【0239】
実施例103:4−(1H−イミダゾール−1−イル)−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジンの合成
【0240】
【化51】
【0241】
カリウムtert−ブトキシド(51mg、0.45mmol)をアセトニトリル(5ml)中の1H−イミダゾール(31mg、0.45mmol)の溶液に添加し、混合物を15分間、攪拌した。次いで、4−クロロ−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(100mg、0.37mmol)を添加し、混合物をオーバーナイトで攪拌した。水(0.5ml)を添加し、減圧して溶媒を除去した。得られた固体をジクロロメタンで抽出し、有機相を塩水で洗浄し、減圧で除去して4−(1H−イミダゾール−1−イル)−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(110mg、0.37mmol量)を淡黄色固体として得た。
H NMR(CDCl)δppm:8.83(s,1H),8.66(t,J=1.1Hz,1H),8.26(s,1H),7.93(t,J=1.4Hz,1H),7.42−7.29(m,1H),4.86−4.63(m,2H),3.13−2.87(m,2H),2.70−2.40(m,4H),1.71−1.51(m,4H),1.51−1.31(m,2H)
【0242】
実施例103と同様の方法によって、実施例(104)を製造した。
【0243】
【表26】
【0244】
実施例105:4−(2,5−ジメチル−1H−ピロール−1−イル)−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジンの合成
【0245】
【化52】
【0246】
ヘキサン−2,5−ジオン(1.5ml)と1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(50mg、0.20mmol)の混合物をマイクロ波照射(150W)下で、20分間、180℃で混合した。混合物を1Nの希HClで酸化し、DCMを用いて抽出した。水相を20%NaOHで塩基性化し、DCMを用いて抽出した。減圧下で有機相を除去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製して、4−(2,5−ジメチル−1H−ピロール−1−イル)−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(21mg、0.06mmol、32%)を褐色固体として得た。
H NMR(CDCl)δppm:8.85(s,1H),8.25(s,1H),8.12−7.93(m,1H),6.58−6.35(m,1H),4.84−4.58(m,2H),3.21−2.90(m,2H),2.69(s,3H),2.66−2.49(m,4H),2.32(s,3H),1.81−1.59(m,4H),1.54−1.39(m,2H).
【0247】
実施例106:4−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジンの合成
工程1:4−クロロ−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジンの合成
【0248】
【化53】
【0249】
無水THF(10ml)中の4−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(0.2g、1.29mmol)の攪拌溶液に、2−(ピペリジン−1−イル)エタノール(0.258ml、1.94mmol)とトリフェニルホスフィン(0.51g、1.94mmol)を連続して添加した。反応混合物を0℃に冷却し、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(0.38ml、1.94mmol)を液滴で添加し、混合物を、30分間、0℃で撹拌し、オーバーナイトで、4℃で、保持した。溶媒を減圧で除去し、残渣をDCMで溶解し、1Nの希HClで洗浄した。水相を分離し、DCMを用いて塩基性化し、抽出した。有機相を分離し、減圧下で乾燥して溶媒を除去し、得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィーで(EtOAc/石油エーテル、8:2)を用いて溶出て精製し、4−クロロ−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(146mg、55mmol、42%)を、放置すると固化するオイル状で得た。
【0250】
工程2:4−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジンの合成
【0251】
【化54】
【0252】
アセトニトリル(3ml)の中の4,4−ジフルオロピペリジンハイドロクロライド(44mg、0.28mmol)およびカリウム炭酸塩(78mg、0.56mmol)の懸濁液を15分間攪拌した。次に、アセトニトリル(2ml)中の4−クロロ−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(50mg、0.19mmol)を混合物に添加し、オーバーナイトで、室温で攪拌した。混合物を濾過し、減圧下で溶媒を除去し、4−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(65mg、0.18mmol量)をオイル状で得た。
H NMR(CDCl)δppm:8.39(s,1H),7.95(s,1H),4.62(t,J=7.1Hz,2H),4.11(t,J=5.9Hz,4H),3.12−2.88(m,2H),2.73−2.46(m,4H),2.23−2.01(m,4H),1.77−1.52(m,4H),1.52−1.37(m,2H).
【0253】
実施例106と同様の方法によって、実施例(107−110)を製造した。
【0254】
【表27】
【0255】
薬理学データ
脳膜の準備と、σ1−受容体の結合アッセイとを(DeHaven−Hudkins,D.L,L.C.Fleissner,and F.Y.Ford−Rice,1992,Characterization of the binding of[H]−(+)−pentazocine to σ recognition sites in guinea pig brain,Eur.J.Pharmacol.227,371−378)の記載を若干修正して実施した。テンジクネズミの脳を、Tris−HCl 50mM/0.32Mスクロースの10vol(w/v)バッファー(pH7.4)中で、キネマチカ社製ポリトロン(商品名)PT3000を用いて15000r.p.m.で30秒間ホモジナイズした。ホモジネートを4℃で1000g、10分間遠心し、上清を回収し、再度、4℃で48000g、15分間遠心した。沈殿物を10倍量のTris−HClバッファー(50mM,pH7.4)で再懸濁し、37℃で30分間インキュベートし、4℃で48000g、20分間遠心した。次いで、沈殿物を新しいTris−HClバッファー(50mM,pH7.4)で再懸濁し、使用するまで氷上で保存した。
【0256】
使用した放射性リガンドは、5.0nMの[H](+)ペンタゾシンであり、最終的な用量は200μlであった。約5mg正味重量/mLの最終の組織濃度の膜懸濁液100μlを添加してインキュベーションを開始し、インキュベーション時間は150分間、37℃であった。インキュベーション後、該膜を、事前にポリエチレンイミン0.1%で処理したガラス繊維フィルター板(マルチスクリーン−FC、ミリポア社製)上に回収した。該フィルターを200μlの洗浄バッファー(50mM、Tris Cl、pH=7.4)で2回洗浄し、25μlのエコシント(Ecoscint)H液シンチレーションカクテルを添加した。マイクロプレートを数時間、静置し、液体シンチレーション分光分析(1450ミクロベータ,ワラック社製)を用いて定量した。非特異的な結合は1μΜのハロペリドールを用いて測定した。
【0257】
【表28】
【0258】
【表29】