特許第6075146号(P6075146)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東芝ライテック株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6075146-発光モジュール及び照明装置 図000002
  • 特許6075146-発光モジュール及び照明装置 図000003
  • 特許6075146-発光モジュール及び照明装置 図000004
  • 特許6075146-発光モジュール及び照明装置 図000005
  • 特許6075146-発光モジュール及び照明装置 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6075146
(24)【登録日】2017年1月20日
(45)【発行日】2017年2月8日
(54)【発明の名称】発光モジュール及び照明装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/48 20100101AFI20170130BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20170130BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20170130BHJP
【FI】
   H01L33/48
   F21S2/00 110
   F21V23/00 160
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-62234(P2013-62234)
(22)【出願日】2013年3月25日
(65)【公開番号】特開2014-187284(P2014-187284A)
(43)【公開日】2014年10月2日
【審査請求日】2015年9月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小柳津 剛
【審査官】 金高 敏康
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭61−179003(JP,A)
【文献】 特開2012−089555(JP,A)
【文献】 特表2007−519221(JP,A)
【文献】 特開2007−294890(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00 − 33/64
F21S 2/00
F21V 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光色が異なる複数の種類の発光素子と;
前記発光素子が配置される配置面を有し、当該配置面上において複数の方向に前記種類の異なる発光素子が交互に配置される基板と;
前記基板に設けられる第1の配線パターンと;
前記第1の配線パターンと所定の距離だけ離れた位置に設けられる第2の配線パターンと;
前記第1の配線パターンとの間で前記第2の配線パターンを挟む位置に設けられる第3の配線パターンと;
を具備し、
前記複数の種類の発光素子のうち、直列に接続された第1の発光素子群のアノード側が前記第1の配線パターンに接続され、当該第1の発光素子群のカソード側が前記第3の配線パターンに接続され、
前記複数の種類の発光素子のうち、直列に接続された第2の発光素子群のカソード側が前記第2の配線パターンに接続され、当該第2の発光素子群のアノード側が前記第3の配線パターンに接続され、
前記複数の種類の発光素子は、前記第2の配線パターンと前記第3の配線パターンとの間に配置されることを特徴とする発光モジュール。
【請求項2】
前記複数の種類の発光素子のそれぞれは、前記配置面上において第1方向に等間隔に引かれる仮想的な直線と、前記配置面上において当該第1方向と直交する第2方向に等間隔に引かれる仮想的な直線との交点のいずれかに配置される、
ことを特徴とする請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項3】
前記複数の種類の発光素子を封止する樹脂性の封止部
をさらに具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の発光モジュール。
【請求項4】
請求項1〜のいずれか1つに記載の発光モジュール;
を具備することを特徴とする照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、発光モジュール及び照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、LED(Light Emitting Diode)を光源とする照明装置が普及しつつある。このような照明装置として、発光色の異なる複数種類のLEDを搭載するものが知られている。かかる照明装置では、各LEDの発光色が混在した色の光を照射する。ただし、この種の照明装置を用いた場合、異なる色の光が混ざり合わないことがあり、照明面に色ムラが発生する可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−80046号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、照明面に色ムラが発生することを防止できる発光モジュール及び照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る発光モジュールは、発光色が異なる複数の種類の発光素子と、基板とを具備する。基板は、前記発光素子が配置される配置面を有し、当該配置面上において複数の方向に前記種類の異なる発光素子が交互に配置される。
【発明の効果】
【0006】
実施形態に係る発光モジュールによれば、照明面に色ムラが発生することを防止できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態に係る発光モジュールを装着した照明装置を示す縦断面図である。
図2図2は、実施形態に係る発光モジュールを示す上面図である。
図3図3は、実施形態に係るLEDの配置例を説明する説明図である。
図4図4は、実施形態に係るLEDの配置例を説明する説明図である。
図5図5は、実施形態に係るLEDの配置位置を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下で説明する実施形態に係る発光モジュール10は、発光色が異なる複数の種類の発光素子を具備する。例えば、発光モジュール10は、複数の種類の発光素子として、青色LED121と、赤色LED122とを具備する。また、発光モジュール10は、基板110を具備する。基板110は、発光素子が配置される配置面110aを有し、配置面110a上において複数の方向に種類の異なる発光素子が交互に配置される。
【0009】
また、以下で説明する実施形態に係る発光モジュール10は、第1の配線パターン(配線パターン151に対応)と、第2の配線パターン(配線パターン152に対応)と、第3の配線パターン(配線パターン153に対応)とを具備する。第1の配線パターンは、基板110に設けられる。また、第2の配線パターンは、第1の配線パターンと所定の距離だけ離れた位置に設けられる。第3の配線パターンは、第1の配線パターンとの間で第2の配線パターンを挟む位置に設けられる。また、複数の種類の発光素子のうち、直列に接続された第1の発光素子群のアノード側は、第1の配線パターンに接続される。また、第1の発光素子群のカソード側は、第3の配線パターンに接続される。また、複数の種類の発光素子のうち、直列に接続された第2の発光素子群のカソード側は、第2の配線パターンに接続される。また、第2の発光素子群のアノード側は、第3の配線パターンに接続される。
【0010】
また、以下で説明する実施形態に係る発光モジュール10において、複数の種類の発光素子のそれぞれは、配置面110a上において第1方向に等間隔に引かれる仮想的な直線と、配置面110a上において第1方向と直交する第2方向に等間隔に引かれる仮想的な直線との交点のいずれかに配置される。
【0011】
また、以下で説明する実施形態に係る発光モジュール10は、複数の種類の発光素子を封止する樹脂性の封止部140を具備する。
【0012】
また、以下で説明する実施形態に係る照明装置1は、上述した発光モジュール10のいずれかを具備する。
【0013】
以下、図面を参照して、実施形態に係る発光モジュール及び照明装置を説明する。実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。なお、各図に示すLEDの数は、図示した例に限られない。
【0014】
[照明装置の縦断面例]
図1は、実施形態に係る発光モジュールを装着した照明装置を示す縦断面図である。図1に示すように、実施形態に係る照明装置1は、発光モジュール10と、本体11と、口金部材12と、アイレット部13と、カバー14と、制御部15と、電気配線16a及び16bとを有する。
【0015】
発光モジュール10は、本体11の上面11aに配置される。また、発光モジュール10は、基板110を有する。基板110は、低熱伝導率のセラミックス、例えば、アルミナや、窒化ケイ素や、酸化ケイ素や、アルミニウムなどにより形成される。
【0016】
また、基板110の配置面110aには、青色LED121や赤色LED122が配置される。青色LED121は、例えば、波長のピークが450[nm]である青色の光を発光する発光素子である。また、赤色LED122は、例えば、波長のピークが635[nm(nanometre)]である赤色の光を発光する発光素子である。
【0017】
また、基板110の配置面110aには、青色LED121及び赤色LED122を囲むように、環状の堰止め部材130が配置される。そして、堰止め部材130の内面と基板110の配置面110aとで形成される凹部には封止部140が設けられる。封止部140は、かかる凹部に各種樹脂が流し込まれて硬化することで形成される。例えば、封止部140は、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、シリコーン樹脂、蛍光体を含まない拡散性の高い透明樹脂等の各種樹脂により形成される。このようにして、青色LED121及び赤色LED122は、同一の封止部140により上部から全面的に被覆される。
【0018】
本体11は、熱伝導性の高い金属、例えば、アルミニウムにより形成される。また、本体11は、横断面が略円の円柱状に形成される。また、本体11の一端には口金部材12が取り付けられ、本体11の他端にはカバー14が取り付けられる。また、本体11は、外周面が一端から他端に向かう方向に順次径が大きくなる略円錐状のテーパー面をなすように形成される。また、本体11は、外観がミニクリプトン電球におけるネック部のシルエットに近似する形状に形成される。また、本体11の外周面には、一端から他端に向かい放射状に突出する図示しない多数の放熱フィンが一体形成される。
【0019】
口金部材12は、例えば、エジソンタイプのE形口金である。また、口金部材12は、ネジ山を備えた銅板製の筒状のシェルを有する。また、口金部材12は、シェル下端の頂部に電気絶縁部を介して設けられた導電性のアイレット部13を有する。シェルの開口部は、本体11の一端の開口部と電気的に絶縁して固定される。シェル及びアイレット部13は、制御部15における図示しない回路基板の電力入力端子から導出された入力線が接続される。このような口金部材12は、例えば、天井等に設けられたソケットに差し込まれることで、商用電源から供給される電力を制御部15に供給する。
【0020】
カバー14は、例えば、乳白色のポリカーボネートにより形成される。また、カバー14は、一端に開口を備えるミニクリプトン電球のシルエットに近似させた滑らかな曲面状に形成される。また、カバー14は、発光モジュール10の発光面を覆うように開口端部が本体11に嵌め込まれて固定される。なお、カバー14を本体11に固定する方法は、接着、嵌合、螺合、係止等、何れの方法であってもよい。
【0021】
制御部15は、基板110に実装された青色LED121及び赤色LED122の点灯を制御する制御回路を有する。かかる制御回路は、外部と電気的に絶縁するように制御部15に収納される。また、制御部15は、制御回路による制御により交流電圧を直流電圧に変換し、変化した直流電圧を青色LED121及び赤色LED122に印加する。また、制御部15は、制御回路の出力端子に青色LED121及び赤色LED122へ給電するための電気配線16a及び16bが接続される。
【0022】
電気配線16a及び16bは、本体11に形成された図示しない貫通孔及び図示しないガイド溝を介して本体11の他端の開口部に導出される。電気配線16a及び16bの先端部分は、絶縁被覆が剥離され、基板110上に配置された後述のコネクタ160と接続される。
【0023】
このようにして、制御部15は、シェル及びアイレット部13を介して入力された電力を、電気配線16a及び16bを介して青色LED121及び赤色LED122へ供給する。そして、制御部15は、青色LED121及び赤色LED122へ供給した電力を、電気配線16a及び16bを介して回収する。
【0024】
[発光モジュールの上面例]
図2は、実施形態に係る発光モジュール10を示す上面図である。図2は、図1において、矢印A方向から見た発光モジュール10の一例を示す。図2に示すように、複数の青色LED121及び赤色LED122は、基板110の配置面110aに配置される。また、堰止め部材130は、青色LED121及び赤色LED122を囲むように、基板110の配置面110aに配置される。
【0025】
なお、図2では、複数の青色LED121のうち1個の青色LEDに参照符号「121」を付したが、同様の長方形状の部位は青色LED121に該当する。また、図2では、複数の赤色LED122のうち1個の赤色LEDに参照符号「122」を付したが、同様の正方形状の部位は赤色LED122に該当する。
【0026】
また、基板110の配置面110a上には、配線パターン151、152及び153が形成される。配線パターン151、152及び153は、基板110上にプリントされた電気伝導体である。配線パターン151の一端側151a、及び、配線パターン152の一端側152aには、コネクタ160が設置される。また、図2に示すように、配線パターン151の他端側151bは、直線状に形成される。また、配線パターン152の他端側152bは、配線パターン151の他端側151bと所定の距離だけ離れた位置に、直線状に形成される。図2に示した例では、配線パターン151の他端側151bと、配線パターン152の他端側152bとは、略平行に形成される。また、配線パターン153は、配線パターン151の他端側151bとの間で配線パターン152の他端側152bを挟む位置に、直線状に形成される。
【0027】
また、複数の青色LED121は、ボンディグワイヤ171により直列に接続される。図2では、12個の青色LED121を直列に接続する直列回路が5本配置されている例を示している。なお、図2では、1本のボンディグワイヤ171に参照符号「171」を付したが、青色LED121間を結ぶ直線や、青色LED121から延伸している直線は、ボンディグワイヤ171に該当する。
【0028】
そして、青色LED121の直列回路におけるアノード(陽極)側は、配線パターン151の他端側151bに接続される。また、青色LED121の直列回路におけるカソード(陰極)側は、配線パターン153に接続される。
【0029】
また、複数の赤色LED122は、ボンディグワイヤ172により直列に接続される。図2では、12個の赤色LED122を直列に接続する直列回路が6本配置されている例を示している。なお、図2では、1本のボンディグワイヤ172に参照符号「172」を付したが、赤色LED122間を結ぶ直線や、赤色LED122から延伸している直線は、ボンディグワイヤ172に該当する。
【0030】
そして、赤色LED122の直列回路におけるアノード(陽極)側は、配線パターン153に接続される。また、赤色LED122の直列回路におけるカソード(陰極)側は、配線パターン152の他端側152bに接続される。
【0031】
また、上述したコネクタ160は、配線パターン151及び152と電気的に接続されるように設置される。また、コネクタ160は、図1に示した電気配線16a及び16bと接続される。これにより、コネクタ160は、電気配線16a及び16bから供給される電力を、配線パターン151及び配線パターン152へ供給する。
【0032】
すなわち、図2の例の場合、電流は、配線パターン151の他端側151bから、ボンディグワイヤ171を介して、青色LED121の直列回路を流れて配線パターン153に到達する。そして、かかる電流は、配線パターン153で折り返して、ボンディグワイヤ172を介して、赤色LED122の直列回路を流れて配線パターン152の他端側152bに到達する。
【0033】
ここで、実施形態に係る発光モジュール10では、青色LED121と赤色LED122とが互い違いとなるよう千鳥状に配置される。具体的には、図2に示した例の場合、基板110には、堰止め部材130の長手方向H1に青色LED121と赤色LED122とが交互に配置され、また、堰止め部材130の短手方向H2に青色LED121と赤色LED122とが交互に配置される。すなわち、赤色LED122及び青色LED121は、堰止め部材130の長手方向H1に隣接する双方のLEDの発光色が異なり、また、堰止め部材130の短手方向H2に隣接する双方のLEDの発光色が異なるように配置される。なお、堰止め部材130の長手方向H1と短手方向H2とは直交するものとする。
【0034】
より具体的に説明すると、図2に示した例の場合、直列接続される複数の青色LED121は、それぞれジグザグ状の頂点部(折り返し位置)に配置される。すなわち、直列接続される複数の青色LED121は、稲妻状に配置される。同様に、直列接続される複数の赤色LED122は、それぞれジグザグ状の頂点部(折り返し位置)に配置される。そして、直列接続された複数の青色LED121と、直列接続された複数の赤色LED122とは、互い違いとなるように配置される。このとき、青色LED121及び赤色LED122の一方は、他方の3個のLEDに囲まれる位置に配置される。例えば、青色LED121は、連続する3個の赤色LED122によって形成される三角形における底辺の中央近傍に配置される。同様に、赤色LED122は、連続する3個の青色LED121によって形成される三角形における底辺の中央近傍に配置される。
【0035】
このように、実施形態に係る発光モジュール10では、異なる発光色の青色LED121と赤色LED122とが互い違いに配置されるので、青色の光と赤色の光とをよく混ざり合わせることができる。このため、実施形態に係る照明装置1によれば、照射光が照らされる照明面に色ムラが発生することを防止できる。
【0036】
また、実施形態に係る発光モジュール10では、基板110に配置された青色LED121及び赤色LED122が同一の封止部140により上部から全面的に被覆される。これにより、実施形態に係る発光モジュール10によれば、樹脂等である封止部140において異なる色の光が混ざり合うので、照射光をより効率的に混合することができ、照明面に色ムラが発生することをより防止することができる。
【0037】
また、実施形態に係る発光モジュール10では、第1のLEDである青色LED121の直列回路が配置され、かかる直列回路の末端から折り返すように、第2のLEDである赤色LED122の直列回路が配置される。具体的には、上記の通り、青色LED121の直列回路は、配線パターン151及び配線パターン153と接続される。そして、赤色LED122の直列回路は、青色LED121の直列回路の末端側の配線パターン153で折り返すように、配線パターン152及び配線パターン153と接続される。この点について、図3及び図4に示す回路図を用いて説明する。図3及び図4は、実施形態に係る青色LED121及び赤色LED122の配置例を説明する説明図である。なお、図3及び図4における回路図は、青色LED121及び赤色LED122の配置を模式的に示す。
【0038】
図3に示した例では、青色LED群120bと赤色LED群120rとは、配線180により直列に接続される。青色LED群120bは、3個の青色LED121が直列に接続された青色LED群121a〜121dを有し、青色LED群121a〜121dが並列接続されることにより形成される。また、赤色LED群120rは、3個の赤色LED122が直列に接続された赤色LED群122a〜122dを有し、赤色LED群122a〜122dが並列接続されることにより形成される。この例の場合、図示した回路の一端P10は、アノード(陽極)に該当し、回路の他端P20は、カソード(陰極)に該当する。
【0039】
実施形態に係る青色LED121及び赤色LED122は、図3に示した折り線L10により折り畳まれた回路の等価回路によって表される。すなわち、実施形態に係る青色LED121及び赤色LED122は、図4に例示した回路図によって表される。なお、実施形態に係る発光モジュール10は、実際には、図3に示した配線180を有さず、配線180の位置には配線パターン153が設置されることとなる。
【0040】
このように、実施形態に係る発光モジュール10によれば、LEDのアノード(陽極)側が接続される配線パターン151と、LEDのカソード(陰極)側が接続される配線パターン152とを近傍の位置に配置することができるので、全体的な配線パターンを簡略化することができる。具体的には、実施形態に係る発光モジュール10では、配線パターン151、152及び153が設けられればよく、LED間を接続する他の配線パターンを要しない。このため、実施形態に係る発光モジュール10によれば、回路規模の小型化を実現することができる。
【0041】
[LEDの配置位置]
次に、図5を用いて、上述した青色LED121及び赤色LED122の配置位置について説明する。図5に示すように、実施形態に係る青色LED121及び赤色LED122は、略等間隔に引かれる長手方向H1の仮想的な直線L101〜L112と、略等間隔に引かれる短手方向H2の仮想的な直線L201〜L212との交点のいずれかに配置される。このとき、青色LED121や赤色LED122は、仮想的な直線の交点とLEDの中心とが一致するように配置される。
【0042】
言い換えれば、青色LED121や赤色LED122は、基板110の配置面110aが所定サイズ毎に区切られた領域のいずれかに配置される。この場合、配置面110aが区切られる所定サイズは、少なくとも青色LED121の大きさ、及び、赤色LED122の大きさよりも大きい。
【0043】
このように、実施形態に係る発光モジュール10は、配置面110aが均等に区切られた領域のいずれかに青色LED121や赤色LED122が配置されるので、製造工数を削減させることができる。具体的には、発光モジュール10を製造する場合には、ボンディング等と呼ばれる工程において、基板110の配置面110a上に1列ずつ青色LED121や赤色LED122が配置される。例えば、堰止め部材130の短手方向H2へ平行移動しながら、長手方向H1に青色LED121や赤色LED122が配置される。このとき、図5に示した例のように青色LED121や赤色LED122が配置される場合には、各LEDが配置される列が少ないので、発光モジュール10の製造工数を削減させることができる。
【0044】
[他の実施形態]
上記実施形態では、図2に示した例のように、発光モジュール10が、ジグザグ状に直列接続された青色LED121の直列回路と、ジグザグ状に直列接続された赤色LED122の直列回路とを複数有する例を示した。しかし、この例に限られず、発光モジュール10は、青色LED121と赤色LED122とが交互に直線状に直列接続された直列回路を複数有してもよい。この場合、青色LED121と赤色LED122とが交互に直列接続された直列回路は、長手方向H1に隣接する双方のLEDの発光色が異なり、また、短手方向H2に隣接する双方のLEDの発光色が異なるように配置される。
【0045】
また、上記実施形態では、発光モジュール10が、青色LED121と赤色LED122とを有する例を示した。しかし、この例に限られず、発光モジュール10は、青色及び赤色以外の色の光を発光するLEDを有してもよい。例えば、発光モジュール10は、白色や緑色の光を発光するLEDを有してもよい。
【0046】
また、上記実施形態では、発光モジュール10が、2種類のLED(青色LED121、赤色LED122)を有する例を示した。しかし、この例に限られず、発光モジュール10は、3種類以上のLEDを有してもよい。この場合、3種類以上のLEDは、それぞれ交互に配置される。例えば、発光モジュール10が、青色LED、赤色LED、白色LEDを有するものとする。この場合、堰止め部材130の長手方向H1に、青色LED、赤色LED、白色LEDが順に配置され、かつ、堰止め部材130の短手方向H2に、青色LED、赤色LED、白色LEDが順に配置される。
【0047】
また、上記実施形態では、照明装置1が電球である例を示したが、上述してきた発光モジュール10を有する照明装置1は、電球に限られない。例えば、照明装置1は、ダウンライト型の照明装置や投光器などにも適用することができる。
【0048】
また、上記実施形態に係る各部材の形状、原料及び材質は、実施形態や図示したものに限られない。例えば、青色LED121及び赤色LED122は、矩形の領域ではなく円形の領域に配置されてもよい。また、カバー14は、円形ではなく矩形や楕円形であってもよい。
【0049】
以上説明したとおり、上記実施形態によれば、照明面に色ムラが発生することを防止できる。
【0050】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0051】
1 照明装置
10 発光モジュール
110 基板
140 封止部
121 青色LED
122 赤色LED
図1
図2
図3
図4
図5