【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は周囲光センサおよびその調整方法、ならびに電子製品を提供し、異なる色温度を有する周囲光の下で周囲光センサの出力光強度が一致することを可能にし、それによって、異なる色温度を有する周囲光の強度が検出されるときに、出力光強度の逸脱を回避することができる。
【0005】
前述の技術的な問題を解決するために、本発明は以下の技術的解決手段を使用する。
【0006】
1つの態様に基づくと、周囲光センサを調整するための方法が提供され、前記方法は、
前記周囲光センサによって受信された光の色温度を取得するステップと、
前記周囲光センサが異なる色温度を有する光を受信したときに、出力光強度が一致することを可能にするために、色温度に基づいて前記周囲光センサの出力光強度を調整するステップと
を有する。
【0007】
さらに、前記周囲光センサは、可視光および赤外光に対して敏感である第1フォトダイオードと、赤外光に対してのみ敏感である第2フォトダイオードとを有し、
前記周囲光センサによって受信された光の色温度を取得する前記ステップは、
前記周囲光センサによって受信された前記光の光スペクトル曲線と、前記第1フォトダイオードの光感度曲線と、前記第2フォトダイオードの光感度曲線とを取得するステップと、
第1データパラメータCdataを取得するために、前記周囲光センサによって受信された前記光の前記光スペクトル曲線と、前記第1フォトダイオードの前記光感度曲線とを
積分するとともに、第2データパラメータIrdataを取得するために、前記周囲光センサによって受信された前記光の前記光スペクトル曲線と、前記第2フォトダイオードの前記光感度曲線とを
積分するステップと、
パラメータ比
【数15】
を取得するステップであって、前記パラメータ比
【数16】
は、前記周囲光センサによって受信された前記光の前記色温度を反映するために使用される、ステップと
を有し、前記周囲光センサの前記出力光強度は、以下の出力光強度の計算式:
Lux = K × MAX [ ( Cdata − B × Irdata ) , ( C × Cdata − D × Irdata ) , 0 ]
に基づいて取得され、Luxは前記周囲光センサの出力光強度であり、K、B、CおよびDは、前記周囲光センサの前記出力光強度が、人間の目によって知覚される光強度に近くなることを可能にするために使用される係数であり、MAXは最大値を取得するための演算記号であり、
前記周囲光センサが異なる色温度を有する光を受信したときに、出力光強度が一致することを可能にするために、色温度に基づいて前記周囲光センサの出力光強度を調整する前記ステップの処理は、
パラメータ比
【数17】
が異なる場合に、前記周囲光センサの前記出力光強度Luxが一致することを可能にするために、異なるパラメータ比
【数18】
に基づいて、前記出力光強度の計算式におけるKの値を調整するステップ
である。
【0008】
さらに、パラメータ比
【数5】
が異なる場合に、前記周囲光センサの前記出力光強度Luxが一致することを可能にするために、異なるパラメータ比
【数6】
に基づいて、前記出力光強度の計算式におけるKの値を調整する前記ステップの処理は、
前記パラメータ比
【数7】
が異なる場合に、前記周囲光センサの前記出力光強度が、前記周囲光センサによって受信された前記光の強度と等しくなることを可能にするために、前記異なるパラメータ比
【数8】
に基づいて、前記出力光強度の計算式における前記Kの値を調整するステップ
である。
【0009】
他の態様に基づくと、周囲光センサが提供され、前記周囲光センサは、
前記周囲光センサによって受信された光の色温度を取得するように構成される取得装置と、
前記周囲光センサが異なる色温度を有する光を受信したときに、出力光強度が一致することを可能にするために、前記取得装置によって取得された色温度に基づいて前記周囲光センサの出力光強度を調整するように構成される調整装置と
を有する。
【0010】
さらに、前記周囲光センサは、可視光および赤外光に対して敏感である第1フォトダイオードと、赤外光に対してのみ敏感である第2フォトダイオードとをさらに有し、
前記取得装置は、
前記周囲光センサによって受信された前記光の光スペクトル曲線と、前記第1フォトダイオードの光感度曲線と、前記第2フォトダイオードの光感度曲線とを取得するように構成されるサブ取得装置と、
第1データパラメータCdataを取得するために、前記周囲光センサによって受信された前記光の前記光スペクトル曲線と、前記第1フォトダイオードの前記光感度曲線との
積分を可能にするとともに、第2データパラメータIrdataを取得するために、前記周囲光センサによって受信された前記光の前記光スペクトル曲線と、前記第2フォトダイオードの前記光感度曲線との
積分を可能にするように構成される
積分装置と、
パラメータ比
【数19】
を取得するように構成されるパラメータ比計算器であって、前記パラメータ比
【数20】
は、前記周囲光センサによって受信された前記光の前記色温度を反映するために使用される、パラメータ比計算器と
を有する。
【0011】
さらに、前記周囲光センサは、前記出力光強度を計算するように構成される出力光強度計算器であって、出力光強度の計算式は:
Lux = K × MAX [ ( Cdata − B × Irdata ) , ( C × Cdata − D × Irdata ) , 0 ]
であり、Luxは前記周囲光センサの出力光強度であり、K、B、CおよびDは、前記周囲光センサの前記出力光強度が、人間の目によって知覚される光強度に近くなることを可能にするために使用される係数であり、MAXは最大値を取得するための演算記号である、出力光強度計算器をさらに有し、
前記調整装置は、具体的には、パラメータ比
【数11】
が異なる場合に、前記周囲光センサの前記出力光強度Luxが一致することを可能にするために、異なるパラメータ比
【数12】
に基づいて、前記出力光強度の計算式におけるKの値を調整するように構成される。
【0012】
さらに、前記調整装置は、具体的には、
前記パラメータ比
【数13】
が異なる場合に、前記周囲光センサの前記出力光強度が、前記周囲光センサによって受信された前記光の強度と等しくなることを可能にするために、前記異なるパラメータ比
【数14】
に基づいて、前記出力光強度の計算式における前記Kの値を調整するように構成される。
【0013】
他の態様に基づくと、電子製品が提供され、前記電子製品は、表示機器と、前記表示機器に接続される表示の明るさを調整する機器と、前述の周囲光センサとを有し、前記周囲光センサは、前記表示の明るさを調整する機器に接続される。
【0014】
本発明によって提供される周囲光センサおよびその調整方法、ならびに電子製品に基づくと、周囲光センサの出力光強度は、周囲光センサが異なる色温度を有する光を受信したときに、出力光強度が一致することを可能にするために、異なる色温度を有する受信された光に基づいて調整され、それによって、周囲光センサが異なる色温度を有する周囲光の強度を検出するときに生じる出力光強度の逸脱を回避することができる。