(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
燃料を燃焼して燃焼ガスを生成するバーナと、主に燃焼ガスの潜熱を回収する熱交換器とを少なくとも備えた熱源機と、当該熱源機と浴槽の間に取付けられるドレン排水切り替えユニットとを有し、
前記ドレン排水切り替えユニットは、湯水等の流れ方向を切替え可能な切替弁を備え、浴槽の湯水を取り出して前記熱交換器を経由させた後に浴槽に戻す追い焚き運転を実施するための風呂循環経路と、前記熱交換器で発生したドレンを外部へ排出するためのドレン排出経路とを切替え可能なものであり、
前記切替弁には、前記ドレン排水切り替えユニットに配管が正しく接続された状態において前記浴槽に連なる配管と連続する風呂循環経路側の流路と、前記ドレン排水切り替えユニットに配管が正しく接続された状態において排水管と連続するドレン排出経路側の流路とが連続しており、
さらに、前記ドレン排水切り替えユニットは、前記ドレン排水切り替えユニット自身の内部側の所定部分を規定の方向に流れる水流の有無を検知可能であり、且つ、前記所定部分を逆流する湯水の流れを検知しない水流検知手段と、前記ドレン排水切り替えユニット自身の内部側の所定部分を流れる水流の温度を検知可能な水温検知手段との少なくとも一方を前記風呂循環経路側の流路に備えたものであって、
前記水流検知手段が検知した情報及び/又は前記水温検知手段が検知した情報に基づいて、前記ドレン排水切り替えユニットに接続された配管が正しく接続されているか否かを判別可能であることを特徴とする排水システム。
燃料を燃焼して燃焼ガスを生成するバーナと、主に燃焼ガスの潜熱を回収する熱交換器とを少なくとも備えた熱源機と、当該熱源機と浴槽の間に取付けられるドレン排水切り替えユニットとを有し、
前記ドレン排水切り替えユニットは、浴槽の湯水を取り出して前記熱交換器を経由させた後に浴槽に戻す追い焚き運転を実施するための風呂循環経路と、前記熱交換器で発生したドレンを外部へ排出するためのドレン排出経路とを切替え可能なものであり、
さらに、前記ドレン排水切り替えユニットは、前記ドレン排水切り替えユニット自身の内部側の所定部分を流れる水流の有無を検知可能な水流検知手段と、前記ドレン排水切り替えユニット自身の内部側の所定部分を流れる水流の温度を検知可能な水温検知手段との少なくとも一方を備えたものであって、
前記水流検知手段が検知した情報及び/又は前記水温検知手段が検知した情報に基づいて、前記ドレン排水切り替えユニットに接続された配管が正しく接続されているか否かを判別可能であり、
前記風呂循環経路は、浴槽から前記熱源機側に湯水を送る風呂戻り管と、前記熱源機側から浴槽へ湯水を送る風呂往き管とを有しており、
前記風呂往き管には、内部を流れる水流の温度を検知可能な熱源機側温度検知手段が設けられており、
前記熱源機側温度検知手段と前記水温検知手段とがそれぞれ検知した情報を比較し、比較した情報に基づいて前記ドレン排水切り替えユニットに接続された配管が正しく接続されているか否かを判別することを特徴とする排水システム。
燃料を燃焼して燃焼ガスを生成するバーナと、主に燃焼ガスの潜熱を回収する熱交換器とを少なくとも備えた熱源機と、当該熱源機と浴槽の間に取付けられるドレン排水切り替えユニットとを有し、
前記ドレン排水切り替えユニットは、浴槽の湯水を取り出して前記熱交換器を経由させた後に浴槽に戻す追い焚き運転を実施するための風呂循環経路と、前記熱交換器で発生したドレンを外部へ排出するためのドレン排出経路とを切替え可能なものであり、
さらに、前記ドレン排水切り替えユニットは、前記ドレン排水切り替えユニット自身の内部側の所定部分を流れる水流の有無を検知可能な水流検知手段と、前記ドレン排水切り替えユニット自身の内部側の所定部分を流れる水流の温度を検知可能な水温検知手段との少なくとも一方を備えたものであって、
前記水流検知手段が検知した情報及び/又は前記水温検知手段が検知した情報に基づいて、前記ドレン排水切り替えユニットに接続された配管が正しく接続されているか否かを判別可能であり、
前記ドレン排水切り替えユニットでの経路の切替え前に検知された情報と、前記ドレン排水切り替えユニットでの経路の切替え後に検知された情報に基づいて、前記ドレン排水切り替えユニットに接続された配管が正しく接続されているか否かを判別することを特徴とする排水システム。
前記ドレン排水切り替えユニットの配管取付部のうち、所定の配管取付部の形状が他の配管取付部の形状と異なることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の排水システム。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態にかかる排水システムを形成する熱源機1及びドレン排水切り替えユニット43について詳細に説明する。
【0029】
熱源機1は、
図1に示すように、筐体2の内部に燃焼部3と、燃焼部3に燃焼用の空気を供給する送風機4と、主に顕熱を回収する一次熱交換器5と、主に潜熱を回収する二次熱交換器6(熱交換器)とを備えた所謂潜熱回収型と称されるものである。
また、熱源機1は制御装置7を備えており、この制御装置7は熱源機1内の各種センサからの信号を受信可能となっている。また、この制御装置7が熱源機1の各部に動作指令を送信することにより、熱源機1が各種運転を実施可能な構成となっている。
【0030】
この熱源機1は、給湯系統10、風呂落とし込み系統11、風呂系統12の各系統を備えている。ここで、給湯系統10では、湯水を給湯栓15から出湯させる一般給湯運転を実施可能となっている。また、風呂落とし込み系統11では、浴槽16へ湯水を注湯する落とし込み運転を実施可能となっている。さらにまた、風呂系統12では、浴槽16の湯水を循環させて適宜加熱する追い焚き運転を実施可能となっている。
【0031】
燃焼部3は、バーナ3aによって外部から供給されるガス等の燃料を燃焼することにより、高温の燃焼ガスを発生させることができる構成となっている。
【0032】
送風機4は、内部に図示しないモータと羽根車を内蔵し、燃焼部3のバーナ3aの燃焼状態に応じて回転数を変化させ、送風量及び送風圧を調整可能となっている。
【0033】
一次熱交換器5は、公知の気・液熱交換器であって、燃焼部3より燃焼ガスの流れ方向下流側に配置されている。この一次熱交換器5は、主要部分が銅製であり、内部に湯が流れるフィンアンドチューブ式の熱交換器である。
【0034】
二次熱交換器6は、公知の気・液熱交換器であって、一次熱交換器5において回収しきれなかった燃焼ガスの熱エネルギーを回収する部分であり、一次熱交換器5より燃焼ガスの流れ方向下流側に配置されている。この二次熱交換器6は、箱状体の内部に湯水が流れる配管(図示せず)を内蔵して形成されるものであり、この配管の原料に耐腐食性が高いステンレス鋼等を採用することで、一次熱交換器5と比べて耐腐食性に優れた構造となっている。
【0035】
次に、熱源機1の各系統について詳細に説明する。
【0036】
給湯系統10は、入水管20と、出湯管21と、バイパス管22と、一般給湯管23とを備えている。
【0037】
入水管20は、図示しない給水源から供給される湯水を二次熱交換器6及び一次熱交換器5(以下単に熱交換器とも称す)に流すための配管である。
【0038】
出湯管21は、湯水の流れ方向下流側で一般給湯管23と、風呂落とし込み系統11の風呂落とし込み管25とに分岐している。即ち、一般給湯管23及び風呂落とし込み管25に湯水を供給するものである。このとき、出湯管21の一般給湯管23と風呂落とし込み管25に分岐している部分には、出湯流量調整弁26が設けられており、一般給湯管23及び風呂落とし込み管25に流れる湯水の流量を調整可能となっている。
【0039】
バイパス管22は、入水管20と出湯管21と結んで熱交換器をバイパスする配管である。
【0040】
一般給湯管23は、熱交換器を通過した湯水をシャワーやカラン等の給湯栓15に供給するものである。
【0041】
風呂落とし込み系統11は、風呂落とし込み管25と、風呂系統12とにより、外部の給水源から浴槽16へ連なる流路を形成している。
【0042】
風呂落とし込み管25は、上記した出湯管21と、風呂系統12の風呂戻り管33とを接続するものである。また、この風呂落とし込み管25には、上流側から、落とし込み用流量センサ28、注湯電磁弁29、逆止弁等によって構成される逆流防止装置30が設けられている。
【0043】
風呂系統12は、
図1で示されるように、浴槽16を含む循環流路を形成する風呂戻り管33と、風呂往き管34とを備えている。
【0044】
風呂戻り管33は、浴槽16側から熱交換器側に湯水を戻す配管であり、風呂往き管34は、熱交換器側から浴槽16側に湯水を送りだす配管である。風呂戻り管33と風呂往き管34とは、熱交換器を介して連続しており、浴槽16を含む循環流路(風呂循環経路)を形成している。
【0045】
この循環流路には、浴槽16側から熱交換器側へ向かって、浴槽16に取り付けられた循環アダプタ37と、二方弁38と、三方弁39と、渦巻きポンプ40と、追い焚き用流量スイッチ41と、追い焚き流入側水温センサ42とが設けられている。さらにまた、熱交換器側から浴槽16側へ向かう流路に、追い焚き流出側水温センサ36(熱源機側温度検知手段)が設けられている。すなわち、風呂戻り管33と風呂往き管34のそれぞれに温度センサ(追い焚き流入側水温センサ42、追い焚き流出側水温センサ36)が設けられており、風呂戻り管33と風呂往き管34の内部を流れる湯水の温度をそれぞれ検知可能となっている。なお、追い焚き流出側水温センサ36は、風呂往き管34のうち、筐体2の内部側に位置する部分であり、熱源機1からの出湯口となる部分のやや上流側(出湯口となる金具の近傍)に設けられている。
さらに、浴槽16の外側に隣接する位置には、ドレン排水切り替えユニット43が設けられている。
【0046】
循環アダプタ37は、浴槽16の側壁に取り付けられ、浴槽16の内外を連通している。この循環アダプタ37には、風呂戻り管33が接続されると共に、風呂往き管34の一部である浴槽側往管34a(詳しくは後述する)が接続されている。
【0047】
二方弁38は、風呂戻り管33の中途であって、風呂落とし込み管25と風呂戻り管33とが合流する合流地点45よりも浴槽16側に設けられている。
この二方弁38を開状態とすると、風呂戻り管33のうち浴槽16から二方弁38まで延びる浴槽側配管部33aと、風呂戻り管33のうち二方弁38と三方弁39の間で延びる中間配管部33bとが連通した状態となり、浴槽側配管部33aと中間配管部33bの間で湯水等が流れる状態となる。
また、この二方弁38を閉状態とすると、浴槽側配管部33aと中間配管部33bとの連通が断絶された状態となり、浴槽側配管部33a側から中間配管部33b側へ向かう方向、及び中間配管部33b側から浴槽側配管部33a側へ向かう方向に湯水等が流れない状態となる。
【0048】
三方弁39は、風呂戻り管33の中途であって、二方弁38及び上記した合流地点45よりも熱交換器側に設けられている。この三方弁39は、3つのポートを有しており、そのうちの2つには、風呂戻り管33のうち三方弁39から二次熱交換器6まで延びる熱交側配管部33cと、中間配管部33bとがそれぞれ接続されている。そして、三方弁39の残るポートには、後述するドレン排出用配管55が接続されている。
【0049】
この三方弁39は、3つのポートのうちの適宜なポートを閉塞することにより、流路を切り替えるための流路切替手段として機能する。
例えば、中間配管部33bが接続されたポートを閉塞することにより、ドレン排出用配管55から熱交側配管部33cへ連なる流路が連通された状態となる。このとき、ドレン排出用配管55又は熱交側配管部33cから中間配管部33bへ、また逆に中間配管部33bからドレン排出用配管55又は熱交側配管部33cへ湯水やドレン等の液体が流れない状態となる。
また、ドレン排出用配管55が接続されたポートを閉塞することにより、中間配管部33bから熱交側配管部33cへ連なる流路が連通された状態となる。このとき、中間配管部33b又は熱交側配管部33cからドレン排出用配管55へ、また逆にドレン排出用配管55から中間配管部33b又は熱交側配管部33cへ湯水やドレン等の液体が流れない状態となる。
【0050】
ドレン排水切り替えユニット43は、浴槽16の近傍に設けられている。
ドレン排水切り替えユニット43は、3つのポートを有しており、そのうちの2つには、風呂往き管34の一部である浴槽側往管34aと熱交側往管34bとがそれぞれ接続されている。そして、ドレン排水切り替えユニット43の残るポートには、外部に連なる排水管48が接続されている。
【0051】
ここで、浴槽側往管34aは、風呂往き管34のうち、ドレン排水切り替えユニット43と循環アダプタ37の間で延びる部分であり、熱源機1側から浴槽16側へ向かって湯水を流すときに湯水の流れ方向下流側となる部分である。
また、熱交側往管34bは、風呂往き管34のうち、ドレン排水切り替えユニット43と一次熱交換器5の間で延びる部分であり、熱源機1側から浴槽16側へ向かって湯水を流すときに湯水の流れ方向上流側に位置する部分である。
つまり、ドレン排水切り替えユニット43は、風呂往き管34の中途であって浴槽16に近接する位置に組み込まれており、2つに分断された風呂往き管34のそれぞれを繋ぐようにこれらの間に位置している。別言すると、ドレン排水切り替えユニット43は、風呂往き管34の中途部分とドレンを排出するための排水管48との間に介在してこれらを連結している。
【0052】
そして、ドレン排水切り替えユニット43は、3つのポートのうちの適宜なポートを閉塞することにより、流路を切り替えるための流路切替手段として機能する。
例えば、浴槽側往管34aが接続されたポートを閉塞することにより、熱交側往管34bから排水管48へ連なる流路が連通された状態となる。このとき、風呂往き管34を浴槽16側へ流れた湯水等の液体は排水管48から外部へ排出されることになり、循環アダプタ37側には流れず、浴槽16に流入することはない。
また、排水管48が接続されたポートを閉塞することにより、熱交側往管34bから浴槽側往管34aへ連なる流路が連通された状態となる。このとき、風呂往き管34から浴槽16側へ流れた湯水等の液体は循環アダプタ37を介して浴槽16の内部へ流入するものであり、排水管48から外部へと排出されることはない。
【0053】
さらに具体的に説明すると、ドレン排水切り替えユニット43は、
図2で示されるように、熱交側往管34bを接続するための熱交側ポート60(配管取付部)と、浴槽側往管34aを接続するための浴槽側ポート61(配管取付部)と、排水管48を接続するための排水側ポート62(配管取付部)とを有しており、これらはそれぞれ異なる方向に向かって開口している。また、ドレン排水切り替えユニット43は、湯水等の流れ方向を切替え可能な切替弁65を有しており、熱交側ポート60から延設される第1流路66と、浴槽側ポート61から延設される第2流路67と、排水側ポート62から延設される第3流路68とがこの切替弁65と連続している。
すなわち、ドレン排水切り替えユニット43は、第1流路66、第2流路67、第3流路68と切替弁65によって略T字状の流路を形成している。
【0054】
そして、切替弁65で流路の切り替え動作を実施することにより、熱交側ポート60と浴槽側ポート61の間に形成される流路と、熱交側ポート60と排水側ポート62の間に形成される流路とを切替え可能となっている。
なお、熱交側ポート60と浴槽側ポート61の間に形成される流路に切替えられた状態では、熱交側ポート60、第1流路66、切替弁65、第2流路67、浴槽側ポート61の順に湯水が流れることとなる(
図2の矢印A方向に湯水が流れることとなる)。対して、熱交側ポート60と排水側ポート62の間に形成される流路に切替えられた状態では、熱交側ポート60、第1流路66、切替弁65、第3流路68、排水側ポート62の順に湯水が流れることとなる(
図2の矢印B方向に湯水が流れることとなる)。
【0055】
また第2流路67には、流量センサ70(水流検知手段)が設けられている。流量センサ70は、第2流路67の内部を流れる湯水等の流量を検知するものである。
【0056】
ここで、前記したように、二次熱交換器6は燃焼ガスの主に潜熱を回収するので、二次熱交換器6では燃焼ガスの温度が一定値以下に低下する。そのことにより、燃焼ガスに含まれる水蒸気が液化してドレンが発生する。そして発生したドレンは、燃焼ガスに晒されることにより、燃焼により生成された窒素酸化物や硫黄酸化物が溶け込んで酸性を呈する。
【0057】
そこで、本実施形態の熱源機1は、
図1で示されるように、発生したドレンを中和して外部に排出するためのドレン排出系統50を備えた構成となっている。
【0058】
ドレン排出系統50は、ドレンの流れ方向上流側から順番に、二次熱交換器6を収納するケースの底部に形成された図示しないドレンパンと、ドレンを中和するための中和器53と、中和器53で中和したドレンを一時的に貯留するためのドレンタンク54と、ドレンタンク54のドレン排出口に接続されたドレン排出用配管55と、風呂系統12の一部によって構成されている。
【0059】
次に、本実施形態の熱源機1が実施可能な各種動作について詳細に説明する。
【0060】
本実施形態の熱源機1は、上記したように、一般給湯運転、落とし込み運転、追い焚き運転を実施可能となっている。加えて、二次熱交換器6で発生したドレンを外部へ排出するドレン排出動作を実施可能となっている。
【0061】
[一般給湯運転]
給湯栓15等が操作されて出湯要求があると、図示しない給水源から供給された湯水が入水管20を流れ、二次熱交換器6及び一次熱交換器5を経て加熱されて、出湯管21へ出湯される。また出湯管21では、二次熱交換器6及び一次熱交換器5を経て加熱された湯水と、バイパス管22を通過した湯水とが混合されることとなる。そして、この混合された湯水が一般給湯管23へと出湯され、一般給湯管23から給湯栓15へと供給される。
【0062】
[落とし込み運転]
図示しないリモコン等で落とし込み運転が要求されると、風呂落とし込み系統11の注湯電磁弁29が開いた状態となる。また、風呂系統12の二方弁38が開状態となると共に、三方弁39のドレン排出用配管55が接続されたポートが閉状態となり、中間配管部33bと熱交側配管部33cとが連通した状態となる。そして図示しない給水源から供給された湯水が入水管20を流れ、二次熱交換器6及び一次熱交換器5を経て加熱されて、出湯管21へ出湯される。また出湯管21では、二次熱交換器6及び一次熱交換器5を経て加熱された湯水と、バイパス管22を通過した湯水とが混合されることとなる。そして、この混合された湯水が風呂落とし込み管25へと出湯され、風呂戻り管33へと流入する。そして、湯水は、風呂戻り管33と、風呂戻り管33と連なる風呂往き管34から浴槽16へ落とし込まれる。
【0063】
[追い焚き運転]
図示しないリモコン等で追い焚き運転が要求されると、風呂系統12の二方弁38が開状態となると共に、三方弁39のドレン排出用配管55が接続されたポートが閉状態となり、中間配管部33bと熱交側配管部33cとが連通した状態となる。また、渦巻きポンプ40が駆動され、浴槽16内の湯水が風呂戻り管33を流れ、二次熱交換器6及び一次熱交換器5に送られて昇温する。そして昇温された湯水は、風呂往き管34を経て浴槽16に戻される。
【0064】
[ドレン排出動作]
ドレンタンク54に取り付けられた水位検出手段により、ドレンタンク54の内部空間に貯留されたドレンの液位が一定以上であることが検知されると、風呂系統12の二方弁38が閉状態とされ、三方弁39の中間配管部33bが接続されたポートが閉状態とされてドレン排出用配管55と熱交側配管部33cとを連通した状態となる。さらに、ドレン排水切り替えユニット43の浴槽側往管34aが接続されたポートが閉状態とされ、熱交側往管34bと排水管48とが連通された状態となる。そして、この状態で渦巻きポンプ40を駆動することにより、ドレンタンク54の内部空間に貯留されたドレンがドレン排出用配管55を介して風呂戻り管33の熱交側配管部33cへと流入し、そのまま二次熱交換器6及び一次熱交換器5を経由して風呂往き管34へと至り、風呂往き管34を浴槽16側へ向かって流れて、排水管48から外部へと排出される。
【0065】
本実施形態では、上記したように、風呂戻り管33に設けられた渦巻きポンプ40を、追い焚き運転における循環流の形成と、ドレン排出動作におけるドレンの流れの形成に使用している。別言すると、追い焚き運転用の循環ポンプと、ドレン排出用ポンプとを同一のものとしている。加えて、上記したように、ドレン排出系統50のドレン排出用配管55よりドレンの流れ方向下流側の配管として、風呂系統12に属する配管を使用する構成となっている。すなわち、本実施形態の熱源機1では、風呂系統12をドレン排出系統50の一部とする構成となっている。別言すると、ドレン排出動作と追い焚き運転とで使用する配管及びポンプを共用する構成となっている。
つまり、ドレン排水切り替えユニット43や三方弁39による流路の切替え動作により、風呂系統12に属する配管を追い焚き運転を実施するための循環流路として使用する状態と、ドレンを外部へ排出するためのドレン排出経路として使用する状態とを切替えている。
【0066】
ところで、上記したように、ドレン排水切り替えユニット43は3つのポートを備えており、それぞれに、浴槽側往管34a、熱交側往管34b、排水管48の3つの配管を接続した状態で使用する。別言すると、ドレン排水切り替えユニット43の傍には、3つの配管が延設されることとなる。さらに、ドレン排水切り替えユニット43に接続する風呂往き管34(浴槽側往管34a、熱交側往管34b)と、風呂戻り管33とはいずれも同じ循環アダプタ37に接続する必要があるので、風呂戻り管33もまたドレン排水切り替えユニット43の傍で延設されることとなる。
つまり、ドレン排水切り替えユニット43の配置位置の傍には、浴槽側往管34a、熱交側往管34b、排水管48、風呂戻り管33の4つの配管が延設されることとなる。
【0067】
このため、熱源機1の設置作業時やメンテナンス時等において、熱源機1、浴槽16、ドレン排水切り替えユニット43の間の配管接続作業を実施するとき、作業者が配管を誤った位置に接続してしまうおそれがある。
具体的には、正しくは熱源機1に接続すべき風呂戻り管33の一端を、ドレン排水切り替えユニット43に誤って接続してしまうといった誤接続が考えられる。また、ドレン排水切り替えユニット43の浴槽側ポート61(
図2参照)に本来接続すべき浴槽側往管34aを、熱交側ポート60(
図2参照)に誤って接続してしまうといった誤接続もまた考えられる。
つまり、作業者が各種配管の識別やドレン排水切り替えユニット43の各ポートの識別を誤ってしまうことで、配管を誤った位置に接続してしまう可能性がある。
【0068】
そこで、本実施形態では、このような作業者による配管接続の誤りを検知すべく、配管接続の正誤を判別する動作が実施可能となっている。本実施形態の特徴的な動作である配管接続の正誤を判別する動作につき、以下で具体的に説明する。
【0069】
配管接続の正誤を判別するための動作(以下、単に接続判別動作とも称す)では、二方弁38を閉状態とし、三方弁39のドレン排出用配管55が接続されたポートを閉塞した状態とする。すなわち、浴槽側配管部33aと中間配管部33bとを連通が断絶された状態とし、中間配管部33bから熱交側配管部33cへ連なる流路が連通された状態とする。さらに、ドレン排水切り替えユニット43では、熱交側ポート60と浴槽側ポート61の間に形成される流路が連通された状態(
図2の矢印A方向に湯水が流れる状態)とする。そして、この状態において、風呂落とし込み管25の注湯電磁弁29を開状態とし、風呂落とし込み管25から風呂系統12へと湯水を流入させる注湯動作を実施して、配管接続の正誤を判別する。
本実施形態では、この接続判別動作により、ドレン排水切り替えユニット43に対する配管接続の正誤を判別可能となっている。ドレン排水切り替えユニット43に正しく配管が接続された場合と、ドレン排水切り替えユニット43に誤って配管が接続された場合のそれぞれにおける配管接続の正誤の判別について詳細に説明する。
【0070】
ドレン排水切り替えユニット43に正しく配管が接続された場合、
図3で示されるように、熱源機1の往管取付口73と、ドレン排水切り替えユニット43の熱交側ポート60のそれぞれに熱交側往管34bが取り付けられた状態となる。
また、ドレン排水切り替えユニット43の浴槽側ポート61と、循環アダプタ37の往管取付口75のそれぞれに浴槽側往管34aが取り付けられた状態となる。そして、循環アダプタ37の戻り管取付口76と、熱源機1の戻り管取付口74のそれぞれに風呂戻り管33が取り付けられた状態となる。さらに、ドレン排水切り替えユニット43の排水側ポート62に排水管48が取り付けられた状態となる。
【0071】
この状態で、接続判別動作を実施すると、熱交側往管34b、ドレン排水切り替えユニット43の熱交側ポート60から浴槽側ポート61までの間に形成される流路、浴槽側往管34aへと湯水が流れ、浴槽16へと湯水が排出される。さらに、ドレン排水切り替えユニット43の内部を熱交側ポート60から浴槽側ポート61まで規定通り湯水が流れるので、流量センサ70(
図2参照)によって湯水の流れが検知される。加えて、ドレン排水切り替えユニット43では、排水側ポート62側へと湯水が流れないので、ドレン排水切り替えユニット43から外部(例えば浴室の排水口)へ湯水が流出することはない。
【0072】
すなわち、流量センサ70(
図2参照)によって湯水の流れが検知されること、浴槽16へ湯水が排出される状態であること、さらにドレン排水切り替えユニット43から湯水が外部へと流出されない状態であることから、配管が正しく接続されたものと判別する。
【0073】
なお、浴槽16へ湯水が排出されることと、ドレン排水切り替えユニット43から湯水が流出されないことは作業者が目視で確認可能となっている。
【0074】
これに対して、配管が誤って配管が接続された場合につき、
図4乃至
図14を参照しつつ説明する。
【0075】
まず、
図4で示されるように、浴槽側往管34aと排水管48の接続位置を誤ってしまった場合について説明する。すなわち、本来は浴槽側ポート61に接続すべき浴槽側往管34aの一端を排水側ポート62へと接続してしまい、本来は排水側ポート62に接続すべき排水管48を浴槽側ポート61に接続してしまった場合について説明する。
【0076】
この場合、接続判別動作を実施すると、熱交側往管34b、ドレン排水切り替えユニット43を通過した湯水が浴槽側ポート61から排水管48を介して排出されることとなる。すなわち、正しく配管を接続した場合とは異なり、浴槽16へ湯水が流入せず、ドレン排水切り替えユニット43から外部へと湯水が排出されることとなる。このように、浴槽16へ湯水が流入しない状態であること、ドレン排水切り替えユニット43から外部へと湯水が排出される状態であることから、配管が誤って接続されたものと判別する。より具体的には、流量センサ70(
図2参照)によって湯水の流れが検知されるものの、浴槽16へ湯水が流入しない状態であることと、ドレン排水切り替えユニット43から外部へと湯水が排出される状態であることから、配管が誤って接続されたものと判別する。
【0077】
続いて、
図5で示されるように、浴槽側往管34aと熱交側往管34bの接続位置を誤ってしまった場合について説明する。すなわち、本来は熱交側ポート60に接続すべき熱交側往管34bの一端を浴槽側ポート61に接続してしまい、本来は浴槽側ポート61に接続すべき浴槽側往管34aの一端を熱交側ポート60に接続してしまった場合について説明する。
【0078】
この場合、接続判別動作を実施すると、正しく配管を接続した場合と同じく、熱交側往管34b、ドレン排水切り替えユニット43の熱交側ポート60から浴槽側ポート61までの間に形成される流路、浴槽側往管34aへと湯水が流れ、浴槽16へと湯水が排出される。しかしながら、湯水がドレン排水切り替えユニット43の内部を流れる際、正しく配管を接続した場合は熱交側ポート60側から浴槽側ポート61側へと流れるのに対し、この場合は浴槽側ポート61側から熱交側ポート60側へと湯水が流れる。別言すると、湯水はドレン排水切り替えユニット43の内部を逆流することとなる。このように湯水が逆流すると、流量センサ70(
図2参照)で湯水の流れが検知できなくなる。
すなわち、正しく配管を接続した場合とは異なり、流量センサ70(
図2参照)で湯水の流れが検知できないことから、配管が誤って接続されたものと判別する。
【0079】
続いて、
図6で示されるように、浴槽側往管34a、熱交側往管34b、排水管48のそれぞれで接続位置を誤ってしまった場合について説明する。すなわち、本来は熱交側ポート60に接続すべき熱交側往管34bの一端を浴槽側ポート61に接続してしまい、本来は排水側ポート62に接続すべき排水管48を熱交側ポート60に接続してしまい、本来は浴槽側ポート61に接続すべき浴槽側往管34aの一端を排水側ポート62に接続してしまった場合について説明する。
【0080】
この場合、接続判別動作を実施すると、熱交側往管34b、ドレン排水切り替えユニット43を通過した湯水が熱交側ポート60から排水管48を介して排出されることとなる。このことにより、浴槽16へ湯水が流入せず、ドレン排水切り替えユニット43から外部へと湯水が排出されることとなる。さらにまた、ドレン排水切り替えユニット43を湯水が通過するとき、浴槽側ポート61側から熱交側ポート60側へと湯水が流れるので、湯水はドレン排水切り替えユニット43の内部を逆流することとなる。このことにより、流量センサ70(
図2参照)で湯水の流れが検知できなくなる。
すなわち、正しく配管を接続した場合とは異なり、浴槽16へ湯水が流入せず、またドレン排水切り替えユニット43から外部へと湯水が排出され、さらに流量センサ70(
図2参照)で湯水の流れが検知できないことから、配管が誤って接続されたものと判別する。
【0081】
続いて、
図7で示されるように、浴槽側往管34a、熱交側往管34b、排水管48のそれぞれで接続位置を誤ってしまった場合について説明する。すなわち、本来は熱交側ポート60に接続すべき熱交側往管34bの一端を排水側ポート62に接続してしまい、本来は排水側ポート62に接続すべき排水管48を浴槽側ポート61に接続してしまい、本来は浴槽側ポート61に接続すべき浴槽側往管34aの一端を熱交側ポート60に接続してしまった場合について説明する。
【0082】
この場合、接続判別動作を実施すると、湯水は熱交側往管34bを流れ、ドレン排水切り替えユニット43へと流入する。しかしながら、湯水の流れは、ドレン排水切り替えユニット43の内部で止まってしまうこととなる。すなわち、ドレン排水切り替えユニット43では、熱交側ポート60と浴槽側ポート61の間に形成される通路が連通された状態となっており、排水側ポート62は他のポートと連通していない状態となっている。そのため、排水側ポート62から流れ込んだ湯水は、ドレン排水切り替えユニット43の内部で流れを止めてしまうこととなる。このため、熱交側ポート60側から浴槽側ポート61側へと湯水が流れないので、流量センサ70(
図2参照)で湯水の流れが検知できなくなる。また、浴槽16まで湯水が流れないので、浴槽16へ湯水が流入することはない。
すなわち、正しく配管を接続した場合とは異なり、浴槽16へ湯水が流入せず、流量センサ70(
図2参照)で湯水の流れが検知できないことから、配管が誤って接続されたものと判別する。
なお、ドレン排水切り替えユニット43の内部で湯水の流れが止まってしまった場合は、熱源機1側の風呂落とし込み管25や風呂系統12でも湯水の流れが止まってしまうこととなる。したがって、熱源機1側の各種流量センサで湯水の流れの有無を検知し、湯水の流れが無い場合に、ドレン排水切り替えユニット43において配管接続が誤っているものと判別してもよい。
【0083】
続いて、
図8で示されるように、熱交側往管34bと排水管48とで接続位置を誤ってしまった場合について説明する。すなわち、本来は熱交側ポート60に接続すべき熱交側往管34bの一端を排水側ポート62に接続してしまい、本来は排水側ポート62に接続すべき排水管48を熱交側ポート60に接続してしまった場合について説明する。
【0084】
この場合、接続判別動作を実施すると、湯水は熱交側往管34bを流れ、ドレン排水切り替えユニット43へと流入する。しかしながら、上記した
図7で示される誤接続をしてしまった場合と同様に、湯水の流れがドレン排水切り替えユニット43の内部で止まってしまうこととなる。すなわち、熱交側ポート60側から浴槽側ポート61側へと湯水が流れないので、流量センサ70(
図2参照)で湯水の流れが検知できず、また浴槽16まで湯水が流れないので、浴槽16へ湯水が流入することはない。
すなわち、正しく配管を接続した場合とは異なり、浴槽16へ湯水が流入せず、流量センサ70(
図2参照)で湯水の流れが検知できないことから、配管が誤って接続されたものと判別する。
なお、この場合もまた、熱源機1側の各種流量センサで湯水の流れの有無を検知し、湯水の流れが無い場合に、ドレン排水切り替えユニット43において配管接続が誤っているものと判別してもよい。
【0085】
続いて、
図9で示されるように、浴槽側往管34a、熱交側往管34b、風呂戻り管33のそれぞれで接続位置を誤ってしまった場合について説明する。すなわち、本来は風呂戻り管33によって形成される流路、別言すると、循環アダプタ37の戻り管取付口76と熱源機1の戻り管取付口74の間に形成される流路にドレン排水切り替えユニット43を組み込んでしまった場合である。
より具体的には、熱源機1の往管取付口73と循環アダプタ37の往管取付口75とを配管(風呂戻り管33)を介して直接接続してしまい、さらに循環アダプタ37の戻り管取付口76とドレン排水切り替えユニット43の浴槽側ポート61とを配管(浴槽側往管34a)を介して接続してしまい、また、ドレン排水切り替えユニット43の熱交側ポート60と熱源機1の戻り管取付口74とを配管(熱交側往管34b)を介して接続してしまった場合について説明する。
【0086】
この場合、接続判別動作を実施すると、湯水は、風呂戻り管33を経て浴槽16へと流入することとなり、ドレン排水切り替えユニット43の内部を通過することはない。つまり、熱源機1の往管取付口73と循環アダプタ37の往管取付口75とを配管(風呂戻り管33)を介して直接接続してしまうと、湯水がドレン排水切り替えユニット43の内部を通過せずに浴槽16へと供給されることとなる。この場合、当然のことながら、ドレン排水切り替えユニット43の内部に位置する流量センサ70(
図2参照)で湯水の流れを検知することはできない。
すなわち、正しく配管を接続した場合とは異なり、流量センサ70(
図2参照)で湯水の流れが検知できないことから、配管が誤って接続されたものと判別する。
【0087】
ここで、熱源機1の往管取付口73と循環アダプタ37の往管取付口75とを配管を介して直接接続してしまった場合は、ドレン排水切り替えユニット43の各ポートに対してどのように配管が接続されていても、接続判別動作により流れる湯水がドレン排水切り替えユニット43の内部に侵入することはない。換言すると、熱源機1の往管取付口73と循環アダプタ37の往管取付口75の間に形成される流路にドレン排水切り替えユニット43を組み込まなかった場合は、配管の接続方法をどのように誤っていても、接続判別動作により流れる湯水がドレン排水切り替えユニット43の内部へ侵入することはない。
したがって、
図10乃至
図14で示されるように配管の接続位置を誤ってしまった場合は、いずれも、正しく配管を接続した場合とは異なり、流量センサ70(
図2参照)で湯水の流れが検知できないことから、配管が誤って接続されたものと判別する。
【0088】
上記した実施形態では、ドレン排水切り替えユニット43の第2流路67に流量センサ70を取り付けた例を示したが、本発明はこれに限るものではない。本発明の排水システムで利用するドレン排水切り替えユニットは、流量センサ70に代わって第2流路67に温度センサ80(水温検知手段)を取り付けたドレン排水切り替えユニット143であってもよい(
図2参照)。
なお、温度センサ80は公知のサーミスタ等であって、第2流路67の内部を流れる湯水の温度を検知可能なものである。
【0089】
温度センサ80を備えたドレン排水切り替えユニット143に対する配管接続の正誤を判別するための動作(以下、単に第2の接続判別動作とも称す)につき、図面を参照しつつ具体的に説明する。なお、上記した接続判別動作と同様のものについては同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
【0090】
第2の接続判別動作では、上記した接続判別動作と同様に、二方弁38を閉状態とし、三方弁39のドレン排出用配管55が接続されたポートを閉塞した状態とすると共に、ドレン排水切り替えユニット143において熱交側ポート60と浴槽側ポート61の間に形成される流路が連通された状態とする。そして、この状態において、風呂落とし込み管25の注湯電磁弁29を開状態とし、風呂落とし込み管25から風呂系統12へと湯水を流入させる第1の動作を実施する。
さらに、第2の接続判別動作では、一旦風呂落とし込み管25の注湯電磁弁29を閉状態とし、ドレン排水切り替えユニット143で流路の切り替え動作を実施する。すなわち、ドレン排水切り替えユニット143を熱交側ポート60と排水側ポート62の間に形成される流路が連通された状態とする。そして、この状態において、風呂落とし込み管25の注湯電磁弁29を開状態とし、風呂落とし込み管25から風呂系統12へと湯水を流入させる第2の動作を実施する。
つまり、第2の接続判別動作では、ドレン排水切り替えユニット143での流路の切り替え動作の前に注湯動作を実施する第1の動作と、ドレン排水切り替えユニット143での流路の切り替え動作の後に注湯動作を実施する第2の動作によって、配管接続の正誤を判別する。
【0091】
ドレン排水切り替えユニット143に正しく配管が接続された場合と、ドレン排水切り替えユニット143に誤って配管が接続された場合のそれぞれにつき、第2の接続判別動作による配管接続の正誤の判別について詳細に説明する。
【0092】
ドレン排水切り替えユニット143に正しく配管が接続された場合、
図3で示されるような配管の接続状態となる。なお、この接続状態は、上記した
図3で示される接続状態と同様であるので重複する説明を省略する。
【0093】
この状態で、第2の接続判別動作のうちの第1の動作を実施すると、熱交側往管34b、ドレン排水切り替えユニット143の熱交側ポート60から浴槽側ポート61までの間に形成される流路、浴槽側往管34aへと湯水が流れ、浴槽16へと湯水が排出される。ここで、湯水がドレン排水切り替えユニット143の内部を通過するとき、熱交側ポート60から浴槽側ポート61までの間に形成される流路を通過することから、湯水は第2流路67を通過する(
図2参照)。このことにより、温度センサ80によって湯水の温度が検知される。
なお、第2の接続判別動作の説明において、「温度センサ80によって湯水の温度が検知される」とは、配管(第2流路67)内を湯水が通過することにより、湯水が通過しない状態よりも高い温度が温度センサ80によって検知されることとする。また、「温度センサ80によって湯水の温度が検知できない」とは、配管(第2流路67)内を湯水が通過したときに検知される所定の値以上の高い温度が検知できないこととする。
【0094】
そして、温度センサ80によって湯水の温度が検知されると、第1の動作を終了して第2の動作を実施する。すなわち、ドレン排水切り替えユニット143で流路の切り替え動作を実施し、
図15で示されるように、ドレン排水切り替えユニット143を熱交側ポート60と排水側ポート62の間に形成される流路が連通された状態とする。そして、風呂落とし込み管25の注湯電磁弁29を開状態とし、風呂落とし込み管25から風呂系統12へと湯水を流入させる。
【0095】
このように、第2の接続判別動作のうちの第2の動作を実施すると、熱交側往管34b、ドレン排水切り替えユニット143を通過した湯水が排水側ポート62から排水管48を介して排出されることとなる。この場合、湯水は浴槽16へは流入しないものの、湯水の流れがドレン排水切り替えユニット143の内部で止まることはない。このため、熱源機1側の風呂落とし込み管25や風呂系統12で湯水の流れが止まってしまうことはなく、熱源機1側で注湯動作を継続して実施可能な状態が維持される。
【0096】
そして、第2の接続判別動作では、第1の動作において温度センサ80によって湯水の温度が検知されること、第1の動作において浴槽16へ湯水が排出される状態であること、さらに第2の動作において注湯動作を継続して実施可能な状態であることから、配管が正しく接続されたものと判別する。
【0097】
なお、浴槽16へ湯水が排出されることは、作業者が目視で確認可能となっている。
また、第2の動作において熱源機1側で注湯動作を継続して実施可能な状態であるか否かの判別は、第2の動作中に熱源機1側で湯水の流れの有無を検知することで実施可能である。詳細には、第2の動作の実施中に、熱源機1側の各種流量センサで風呂落とし込み管25や風呂系統12での湯水の流れの有無を検知する。そして、湯水の流れが有る場合に、熱源機1側で注湯動作を継続して実施可能な状態であるものと判別し、湯水の流れが無い場合は、熱源機1側で注湯動作を継続して実施可能な状態ではないものと判別する。
【0098】
続いて、配管が誤って配管が接続された場合について説明する。
【0099】
まず、
図4で示されるように、浴槽側往管34aと排水管48の接続位置を誤ってしまった場合について説明する。なお、この接続状態は、上記した
図4で示される接続状態と同様であるので重複する説明を省略する。
【0100】
この場合、第2の接続判別動作のうちの第1の動作を実施すると、熱交側往管34b、ドレン排水切り替えユニット143を通過した湯水が浴槽側ポート61から排水管48を介して排出されることとなる。
【0101】
すなわち、正しく配管を接続した場合とは異なり、第1の動作で浴槽16へ湯水が流入せず、ドレン排水切り替えユニット143から外部へと湯水が排出されることとなる。このように、浴槽16へ湯水が流入しない状態であることから、配管が誤って接続されたものと判別する。より具体的には、第1の動作において温度センサ80によって湯水の温度が検知されるものの、浴槽16へ湯水が流入しない状態であることから、配管が誤って接続されたものと判別する。
【0102】
続いて、
図5で示されるように、浴槽側往管34aと熱交側往管34bの接続位置を誤ってしまった場合について説明する。なお、この接続状態は、上記した
図5で示される接続状態と同様であるので重複する説明を省略する。
【0103】
この場合、第2の接続判別動作のうちの第1の動作を実施すると、正しく配管を接続した場合と同じく、熱交側往管34b、ドレン排水切り替えユニット143の熱交側ポート60から浴槽側ポート61までの間に形成される流路、浴槽側往管34aへと湯水が流れ、浴槽16へと湯水が排出される。
ここで、湯水がドレン排水切り替えユニット143の内部を流れる際、正しく配管を接続した場合は熱交側ポート60側から浴槽側ポート61側へと流れるのに対し、この場合は浴槽側ポート61側から熱交側ポート60側へと湯水が流れる。しかしながら、上記した流量センサ70では、湯水の流れが逆流すると湯水の流量(湯水の流れの有無)が検知できなくなるのに対し、温度センサ80では、湯水の流れが逆流しても湯水の温度(湯水の流れの有無)が検知できる。そのため、第1の動作では、正しく配管が接続された場合と同じく、湯水の温度が検知され、浴槽16へ湯水が排出されることとなる。
【0104】
そこで、第2の接続判別動作では、このような配管の誤接続を検知すべく、第2の動作を実施している。すなわち、
図16で示される状態となるようにドレン排水切り替えユニット143で流路の切り替え動作を実施し、第2の動作を実施している。
【0105】
この場合、第2の接続判別動作のうちの第2の動作を実施すると、湯水は熱交側往管34bを流れ、ドレン排水切り替えユニット143へと流入する。しかしながら、湯水の流れは、ドレン排水切り替えユニット143の内部で止まってしまうこととなる。すなわち、ドレン排水切り替えユニット143では、熱交側ポート60と排水側ポート62の間に形成される通路が連通された状態となっており、浴槽側ポート61は他のポートと連通していない状態となっている。そのため、浴槽側ポート61から流れ込んだ湯水は、ドレン排水切り替えユニット143の内部で流れを止めてしまうこととなる。
ドレン排水切り替えユニット143の内部で湯水の流れが止まってしまうと、熱源機1側の風呂落とし込み管25や風呂系統12でも湯水の流れが止まってしまうこととなる。そして、熱源機1側の風呂落とし込み管25や風呂系統12で湯水の流れが無いことが検知され、注湯動作を継続して実施可能な状態ではないものと判別される。
【0106】
すなわち、正しく配管を接続した場合とは異なり、第2の動作中に注湯動作を継続して実施可能な状態ではないことから、配管が誤って接続されたものと判別する。
【0107】
続いて、
図6で示されるように、浴槽側往管34a、熱交側往管34b、排水管48のそれぞれで接続位置を誤ってしまった場合について説明する。なお、この接続状態は、上記した
図6で示される接続状態と同様であるので重複する説明を省略する。
【0108】
この場合、第2の接続判別動作のうちの第1の動作を実施すると、熱交側往管34b、ドレン排水切り替えユニット143を通過した湯水が熱交側ポート60から排水管48を介して排出されることとなる。
【0109】
すなわち、正しく配管を接続した場合とは異なり、第1の動作で浴槽16へ湯水が流入せず、ドレン排水切り替えユニット143から外部へと湯水が排出されることとなる。このように、浴槽16へ湯水が流入しない状態であることから、配管が誤って接続されたものと判別する。
【0110】
この場合、第1の動作で配管が誤って接続されたものと判別できるので、第2の動作は必ずしも実施する必要はない。しかしながら、この場合、第2の動作を実施することでも配管接続の正誤を判別できる。仮に第2の動作を実施した場合は、以下のようになる。
第2の動作では、熱交側ポート60と排水側ポート62の間に形成される通路が連通された状態であり、浴槽側ポート61が他のポートと連通していない状態(ドレン排水切り替えユニット143で流路を切替えた状態の図示は省略する)で注湯動作を実施する。そのため、ドレン排水切り替えユニット143の内部で湯水の流れが止まってしまい、熱源機1側の風呂落とし込み管25や風呂系統12で湯水の流れが無いことが検知され、注湯動作を継続して実施可能な状態ではないものと判別される。つまり、正しく配管を接続した場合とは異なり、第2の動作において注湯動作を継続して実施可能な状態ではないことから、配管が誤って接続されたものと判別できる。
【0111】
続いて、
図7で示されるように、浴槽側往管34a、熱交側往管34b、排水管48のそれぞれで接続位置を誤ってしまった場合について説明する。なお、この接続状態は、上記した
図7で示される接続状態と同様であるので重複する説明を省略する。
【0112】
この場合、第2の接続判別動作のうちの第1の動作を実施すると、湯水は熱交側往管34bを流れ、ドレン排水切り替えユニット143へと流入する。しかしながら、湯水の流れは、ドレン排水切り替えユニット143の内部で止まってしまうこととなる。すなわち、ドレン排水切り替えユニット143では、熱交側ポート60と浴槽側ポート61の間に形成される通路が連通された状態となっており、排水側ポート62は他のポートと連通していない状態となっている。そのため、排水側ポート62から流れ込んだ湯水は、ドレン排水切り替えユニット143の内部で流れを止めてしまうこととなる。このため、第2流路67(
図2参照)を湯水が流れないので、温度センサ80で湯水の温度が検知できなくなる。また、浴槽16まで湯水が流れないので、浴槽16へ湯水が流入することはない。
【0113】
すなわち、正しく配管を接続した場合とは異なり、第1の動作において温度センサ80が湯水の温度を検知することができず、且つ、浴槽16へ湯水が流入しない。このように、温度センサ80が湯水の温度を検知することができない状態であり、浴槽16へ湯水が流入しない状態であることから、配管が誤って接続されたものと判別する。
【0114】
続いて、
図8で示されるように、熱交側往管34bと排水管48とで接続位置を誤ってしまった場合について説明する。なお、この接続状態は、上記した
図8で示される接続状態と同様であるので重複する説明を省略する。
【0115】
この場合、第2の接続判別動作のうちの第1の動作を実施すると、湯水は熱交側往管34bを流れ、ドレン排水切り替えユニット143へと流入する。しかしながら、湯水の流れは、ドレン排水切り替えユニット143の内部で止まってしまうこととなる。すなわち、ドレン排水切り替えユニット143では、熱交側ポート60と浴槽側ポート61の間に形成される通路が連通された状態となっており、排水側ポート62は他のポートと連通していない状態となっている。そのため、排水側ポート62から流れ込んだ湯水は、ドレン排水切り替えユニット143の内部で流れを止めてしまうこととなる。このため、第2流路67(
図2参照)を湯水が流れないので、温度センサ80で湯水の温度が検知できなくなる。また、浴槽16まで湯水が流れないので、浴槽16へ湯水が流入することはない。
【0116】
すなわち、正しく配管を接続した場合とは異なり、第1の動作において温度センサ80が湯水の温度を検知することができず、且つ、浴槽16へ湯水が流入しない。このように、温度センサ80が湯水の温度を検知することができない状態であり、浴槽16へ湯水が流入しない状態であることから、配管が誤って接続されたものと判別する。
【0117】
続いて、
図9で示されるように、浴槽側往管34a、熱交側往管34b、風呂戻り管33のそれぞれで接続位置を誤ってしまった場合について説明する。なお、この接続状態は、上記した
図9で示される接続状態と同様であるので重複する説明を省略する。
【0118】
この場合、第2の接続判別動作のうちの第1の動作を実施すると、湯水は、風呂戻り管33を経て浴槽16へと流入することとなり、ドレン排水切り替えユニット143の内部を通過することはない。つまり、熱源機1の往管取付口73と循環アダプタ37の往管取付口75とを配管(風呂戻り管33)を介して直接接続してしまうと、湯水がドレン排水切り替えユニット143の内部を通過せずに浴槽16へと供給されることとなる。この場合、当然のことながら、ドレン排水切り替えユニット143の内部に位置する温度センサ80(
図2参照)が湯水の温度を検知することができない。
すなわち、正しく配管を接続した場合とは異なり、温度センサ80で湯水の温度が検知できないことから、配管が誤って接続されたものと判別する。
【0119】
ここで、熱源機1の往管取付口73と循環アダプタ37の往管取付口75とを配管を介して直接接続してしまった場合は、ドレン排水切り替えユニット143の各ポートに対してどのように配管が接続されていても、接続判別動作により流れる湯水がドレン排水切り替えユニット143の内部に侵入することはない。換言すると、熱源機1の往管取付口73と循環アダプタ37の往管取付口75の間に形成される流路にドレン排水切り替えユニット143を組み込まなかった場合は、配管の接続方法をどのように誤っていても、第2の接続判別動作により流れる湯水がドレン排水切り替えユニット143の内部へ侵入することはない。
したがって、
図10乃至
図14で示されるように配管の接続位置を誤ってしまった場合は、いずれも、正しく配管を接続した場合とは異なり、温度センサ80(
図2参照)で湯水の流れが検知できないことから、配管が誤って接続されたものと判別する。
【0120】
上記した接続判別動作や第2の接続判別動作では、一回又は二回の注湯動作によって、ドレン排水切り替えユニット43(又はドレン排水切り替えユニット143)に対する配管接続の正誤の判別が可能となる。つまり、従来技術のように、追い焚き運転が可能な程度(風呂系統12で循環流が形成可能な程度)に浴槽16に湯水を貯留することなく、配管接続の正誤の判別が可能となるので、比較的短時間で配管接続の正誤を判別できる。
また、配管接続の正誤の判別のために浴槽に湯水を貯留する必要がないことから、多量の湯水を使用することなく配管接続の正誤の判別が可能となる。
なお、接続判別動作や第2の接続判別動作で注湯動作を実施する場合、湯水を一次熱交換器5や二次熱交換器6で加熱してもよく、加熱しなくてもよい。しかしながら、温度センサ80等の水温検知手段(温度検知手段)で配管を流れる湯水の温度を検知する場合、湯水を加熱すると、配管の内部に湯水が流れている場合に検知される温度と、配管の内部に湯水が流れていない場合に検知される温度との差が大きくなるので好ましい。すなわち、配管の内部に湯水が流れている場合と配管の内部に湯水が流れていない場合の差がより明らかとなるので好ましい。
【0121】
上記した実施形態では、ドレン排水切り替えユニット43(又はドレン排水切り替えユニット143)の第2流路67に流量センサ70や温度センサ80を取り付ける例を示したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、これらはドレン排水切り替えユニットの第1流路66に取り付けてもよい。ドレン排水切り替えユニットにおけるこれらの取り付け位置は、適宜変更してよい。
【0122】
また、上記した実施形態では、ドレン排水切り替えユニット43(又はドレン排水切り替えユニット143)の第2流路67に流量センサ70や温度センサ80を取り付ける例を示したが、流量センサ70や温度センサ80でなく、流量スイッチを取り付ける構成であってもよい。この場合、温度センサ80を設けた場合と同様に、第2の接続判別動作を実施することで、ドレン排水切り替えユニットに対する配管接続の正誤の判別が可能となる。
【0123】
上記した実施形態では、接続判別動作で注湯動作を実施したとき、第2流路67に設けた流量センサ70で湯水の流量の検知動作を実施し、ドレン排水切り替えユニット43の内部で所定の方向へ湯水が流れているか否かを判別する例を示した。しかしながら、本発明はこれに限るものではない。例えば、追い焚き流出側水温センサ36と、ドレン排水切り替えユニット143に取り付けた温度センサ80とがそれぞれ検知した温度を比較し、比較した情報に基づいて所定の方向へ湯水が流れているか否かを判別してもよい。
【0124】
具体的に説明すると、注湯動作を継続して実施可能な状態であり、追い焚き流出側水温センサ36が検知した温度と、第2流路67に取り付けた温度センサ80が検知した温度とが同じ(略同じ)温度である場合、湯水が熱交側ポート60と浴槽側ポート61の間に形成されている流路(
図2参照)を流れていることが判別できる。対して、注湯動作を継続して実施可能な状態であり、追い焚き流出側水温センサ36が検知した温度が、第2流路67に取り付けた温度センサ80が検知した温度より高く、温度差が所定の値以上である場合、湯水が熱交側ポート60と排水側ポート62の間に形成されている流路(
図2参照)を流れていることが判別できる。
このように、熱源機1側に取り付けた温度検知手段である追い焚き流出側水温センサ36と、ドレン排水切り替えユニット143に取り付けた水温検知手段である温度センサ80とがそれぞれ検知した温度の温度差に基づいて、ドレン排水切り替えユニット143に接続された配管が正しく接続されているか否かを判別してもよい。すなわち、複数の温度検知手段がそれぞれの位置で検知した温度の温度差に基づいて、湯水の流れ方向を判別してもよい。
【0125】
また、熱源機1側に取り付けた温度検知手段が所定以上の温度を検知した時間と、ドレン排水切り替えユニット143に取り付けた水温検知手段が所定以上の温度を検知した時間の時間差に基づいて、ドレン排水切り替えユニット143に接続された配管が正しく接続されているか否かを判別してもよい。すなわち、複数の温度検知手段がそれぞれの実施した温度検知動作の時間差に基づいて、湯水の流れ方向を判別してもよい。
【0126】
上記した実施形態では、ドレン排水切り替えユニット43の熱交側ポート60と、浴槽側ポート61と、排水側ポート62の形状がいずれも同形である場合について説明したが本発明はこれに限るものではない。複数のポート(3つのポート)のうち少なくとも1つのポートが他とは異なる形状であってもよい。別言すると、少なくとも1つのポートの開口形状や大きさを他のポートとは異なるものとし、このポートに対して他のポートに取り付けるための配管を接続できないようにしてもよい。
【0127】
例えば、ドレン排水切り替えユニットは、排水側ポートの径が他のポートの径よりも小さい構成であってもよい。このようにすると、ドレン排水切り替えユニットに対して少なくとも排水管が正しい位置へと取り付けられることとなるので、配管接続の正誤の判別を簡易化できる。つまり、上記した実施形態では、12種類の状態(
図3乃至
図14でそれぞれ示される状態)から正しい状態であるか否かを判別する必要がある。これに対して、排水管(排水管48)が正しい位置へ取り付けられるのであれば4種類の状態(
図3、
図5、
図9、
図11でそれぞれ示される状態)から正しい状態であるか否かを判別すればよいので配管接続の正誤の判別が容易となる。
【0128】
より具体的には、この場合、接続判別動作を実施し、第2流路67に設けた流量センサ70で湯水の流量を検知できた場合は、正しく配管が接続された状態(
図3で示される状態)となり、第2流路67に流量センサ70で湯水の流量を検知できない場合は、誤って配管が接続された状態(
図5、
図9、
図11で示される状態)となる。すなわち、流量センサ70で湯水の流量を検知可能であるか否かを判別するだけで配管接続の正誤を判別可能となるので、湯水の流れを直接目視することなく配管接続の正誤が判別可能となる。このことにより、配管接続の正誤の判別をより簡易化できる。
【0129】
上記した第2の接続判別動作では、第1の動作において温度センサ80によって湯水の温度が検知されること、第1の動作において浴槽16へ湯水が排出される状態であること、さらに第2の動作において注湯動作を継続して実施可能な状態であることから、配管が正しく接続されたものと判別した。しかしながら、第2の接続判別動作における配管接続の正誤の判別はこれに限るものではない。例えば、配管が正しく接続されたものと判別する条件として、上記条件に加えて、第2の動作において温度センサ80によって湯水の温度が検知できないことを加えてもよい。