特許 6075653 照明装置

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】6075653

(24)【登録日】2017年1月20日

(45)【発行日】2017年2月8日

(54)【発明の名称】照明装置

(51)【国際特許分類】

   F21S 8/06 20060101AFI20170130BHJP

   F21S 8/04 20060101ALI20170130BHJP

   F21Y 115/10 20160101ALN20170130BHJP

【ＦＩ】

   F21S8/06 200

   F21S8/04 110

   F21Y115:10

【請求項の数】15

【全頁数】11

(21)【出願番号】特願2014-513940(P2014-513940)

(86)(22)【出願日】2012年6月6日

(65)【公表番号】特表2014-519686(P2014-519686A)

(43)【公表日】2014年8月14日

(86)【国際出願番号】EP2012002407

(87)【国際公開番号】WO2012167923

(87)【国際公開日】20121213

【審査請求日】2015年6月5日

(31)【優先権主張番号】202011101714.5

(32)【優先日】2011年6月10日

(33)【優先権主張国】DE

(73)【特許権者】

【識別番号】512118831

【氏名又は名称】ノヴォマティック アクツィエンゲゼルシャフト

【氏名又は名称原語表記】ＮＯＶＯＭＡＴＩＣ ＡＧ

(74)【代理人】

【識別番号】110001302

【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル

(72)【発明者】

【氏名】クリク，アンドリジャ

【審査官】 石田 佳久

(56)【参考文献】

【文献】 特開平０６−２４３７０６（ＪＰ，Ａ）

【文献】 実開昭６０−１１５４０７（ＪＰ，Ｕ）

(58)【調査した分野】（Int.Cl.，ＤＢ名）

Ｆ２１Ｓ ８／０４−８／０６

Ｆ２１Ｓ ２／００

Ｆ２１Ｖ １／０２

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

部屋（４）の領域を照明する照明装置であって、光が透過することができ、少なくとも部分的に透明材料からなるビューパネル（２）、およびパネル保持装置（３）を含み、前記パネル保持装置（３）は、前記ビューパネル（２）を保持するための保持手段（７）と、天井および／または壁に前記ビューパネル（２）を取り付けるための固定手段（８）とを含む、照明装置において、
前記保持手段（７）は、星形の形状に配置された少なくとも３つの相互連結式保持アーム（９）を含み、前記保持手段（７）は、ビューパネル部（２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄ）が、実質的に連続したビューパネル面を全体として形成するように、前記ビューパネルの隣接する内側面（２ｉ）で少なくとも２つの前記ビューパネル部（２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄ）を保持し、前記ビューパネル部（２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄ）は、前記保持アーム（９）によって保持されない自由な外側面（２０）を有し、前記外側面（２０）は、全体として前記ビューパネル（２）の外周を形成することを特徴とする、照明装置。

【請求項2】

請求項１に記載の照明装置において、前記保持アーム（９）は、ビューパネルセクタ（２ｓ）が、２つの隣接する保持アーム（９）によって範囲を限定されるような態様の外形および配置とされ、前記ビューパネルセクタは、その横セクタ縁部において、アンダーカットのない外形をとり、前記保持アーム（９）の連結点（１０）に向かって狭くなることを特徴とする、照明装置。

【請求項3】

請求項１または２に記載の照明装置において、前記保持アーム（９）は、少なくともほぼ直線状に延び、対でそれぞれＶ字形状のビューパネルセクタ（２ｓ）の範囲を限定することを特徴とする、照明装置。

【請求項4】

請求項１〜３のいずれか一項に記載の照明装置において、前記保持アーム（９）は、保持突起および／または保持凹部の形態のフォームロック式保持要素（１１）を有し、前記フォームロック式保持要素（１１）は、それぞれその縁部で少なくとも２つの側面から前記それぞれのビューパネル部（２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄ）を囲み、前記ビューパネル部（２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄ）は、前記保持要素（１１）から取り外し可能な態様で保持され、交換可能であることを特徴とする、照明装置。

【請求項5】

請求項１〜４のいずれか一項に記載の照明装置において、前記保持アーム（９）は、それぞれ反対側に向かって開いたナット形状の保持凹部（１２）を有して、背中合わせに置かれた２つのビューパネル部（２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄ）を反対側から前記保持凹部（１２）に挿入することができ、前記ビューパネル部（２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄ）間に位置する前記保持アーム（９）に固定することができることを特徴とする、照明装置。

【請求項6】

請求項１〜５のいずれか一項に記載の照明装置において、前記保持アーム（９）は、それぞれＨ字形状の断面を有する押出形材として設計されることを特徴とする、照明装置。

【請求項7】

請求項１〜６のいずれか一項に記載の照明装置において、前記保持アーム（９）は、前記ビューパネル（２）の目に見える側から離れる方向を向いた後面で、タイロッド（１４）を固定するための、取り外し可能な固定手段（１３）を装備することを特徴とする、照明装置。

【請求項8】

請求項１〜７のいずれか一項に記載の照明装置において、前記パネル保持装置（３）は、前記保持アーム（９）に堅固に連結可能な保持ポールを含むことを特徴とする、照明装置。

【請求項9】

請求項１〜８のいずれか一項に記載の照明装置において、各保持アーム（９）は、前記壁および／または天井への取り付け用のタイロッド（１４）を固定するために、グリッドの態様で分散して配置された複数の固定手段（１３）を有することを特徴とする、照明装置。

【請求項10】

請求項１〜９のいずれか一項に記載の照明装置において、前記保持アーム（９）は、十字形連結固定要素（１５）によって相互連結され、前記保持アーム（９）は、前記十字形連結固定要素（１５）に剛的に固定することができ、前記固定要素（１５）は、複数の半径方向に配置された固定バー（１６）を含み、前記固定バー（１６）は、前記保持アーム（９）に合わせた形状とされ、前記保持アーム（９）は、フォームロック式および／または摩擦係合式の態様で前記固定バー（１６）に取り付けることができることを特徴とする、照明装置。

【請求項11】

請求項１〜１０のいずれか一項に記載の照明装置において、照明手段が、狭小部からの光が前記ビューパネル部（２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄ）内で接続可能なように、前記保持アーム（９）内に組み込まれることを特徴とする、照明装置。

【請求項12】

請求項１〜１１のいずれか一項に記載の照明装置において、前記ビューパネル部（２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄ）は、平坦なディスク片を形成することを特徴とする、照明装置。

【請求項13】

請求項１〜１２のいずれか一項に記載の照明装置において、前記ビューパネル部（２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄ）の少なくとも１つは、様々な透明度の部分および／または様々な配色の部分を含み、前記透明度および／または前記配色に関して、前記様々な部分間で、連続した一様な移行が想定されることを特徴とする、照明装置。

【請求項14】

請求項１〜１３のいずれか一項に記載の照明装置（１）、さらには、前記ビューパネル（２）から距離を置き、横たわった態様で配置された前記ビューパネル（２）の下に置かれた少なくとも１つの遊技機（６）を含むことを特徴とする遊技機島。

【請求項15】

請求項１４に記載の遊技機島において、前記ビューパネル（２）は、前記遊技機島の直径の５０％〜１５０％の直径を有することを特徴とする、遊技機島。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、光が透過することができる少なくとも部分的に透明な材料からなるビューパネル、さらには、ビューパネルを保持する保持手段と、ビューパネルを天井および壁に取り付けるための固定手段とを装備したパネル保持装置を有する、部屋の領域を照明する、特に、遊技機島を照明する照明装置に関する。

【背景技術】

【0002】

収容容積が大きい状況において、すなわち、壁で分割されていない広い店内において、来遊者の適応を容易にするために、そのような大きな収容容積の個々の小領域を際立たせる態様で照明し、その小領域を部屋の他の領域に対して強調することが望ましい。そのように収容容積が大きい状況は、例えば、遊技機の群が、いわゆる遊技機島に集中することがあるカジノまたは賭博場に見られ、遊技機島は、例えば、類似するタイプの遊技をそれぞれ提供し、したがって、遊技テーマ島を形成することができる。対応する遊技機島は、一方で、遊技機島間に配置されたオープンスペースまたは通路に対して強調され、他方で、対応する遊技機は、例えば、不安感または幸福感を約束する遊技機に対してドラマチックな照明状況、エンタテイメント遊技に対して心地よい光など、雰囲気に合わせた光にさらされる。

【0003】

スクリーンを装備されることが多い遊技機の視認性を保証し、目の疲労のない遊技機の操作に寄与するために、眩光がないようにすると同時に、少なくとも適度に一定の光度分布を有することが望ましい。この場合に、構造上の空間条件のために、通常は遊技機島の上に設置される照明装置が、光を部屋の所望の領域に放射する、一様な発光の広いビューパネルを有するならばそれは有利である。十分に広くすることにより、比較的低い光密度でも十分な明るさを得ることが容易になり、比較的低い光密度は、眩光がないようにすると同時に、部屋の対応する領域の十分に知覚可能な強調に寄与する。

【0004】

しかし、そのように広い、発光型の、または透過照明可能なビューパネルは、特に、既存の天井構築物、また、すでに配置された装置もしくは展示物が、照明される部屋の領域に存在する状態で、その後に設置が行われる場合に、問題なくそれぞれの店内に設置されることはない。例えば、多くの場合、対応する遊技機島にすでに存在する、例えば、スポットライトまたは蛍光管の形態の、遊技カジノまたは賭博場の天井照明では、遊技機は、その後に組み立てる場合に、既存の天井構築物およびそれらの規模のものが使用できるように設置される。すでに配置された遊技機は、汚されたり除去されたりしてはならず、天井構築物のより大きい改造は禁止され、天井での組み立て用の、より大きい照明装置を持ち上げるためのより大きい持ち上げ装置は、実際には使用することができない。

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0005】

本発明の目的は、最新技術の欠点を回避し、最新技術を有利にさらに発展させる、上記の種類の改良された照明装置を創出することである。特に、所与の空間構築物と共にでさえ、後で容易に組み立てられる照明装置を形成することができ、その照明装置は、部屋の割り当てられた領域を鮮明に強調して、装置またはそこに陳列された展示物の良好な視認性および疲労感のない操作性または観賞に寄与し、様々な強調要求に対して個別に調整される。

【課題を解決するための手段】

【0006】

本発明によれば、前述の目的は、請求項１による照明装置によって解決される。本発明の好ましい実施形態は従属請求項に従う。特に、請求項１４による遊技機島を照明するための照明装置が該当し得る。

【0007】

したがって、光が透過することができるビューパネルは、複数のビューパネル部で構成され、ビューパネル部は、蜘蛛状の保持アーム構造体によって固定され、保持アーム構造体は、それらの隣接する内側面でビューパネルを保持することが望ましい。ビューパネルの重量力は、広いビューパネルの場合でさえ、限定された曲げモーメントのみがビューパネル部に作用し、ひいては、薄いビューパネル部の使用を可能にし、高強度材料の使用を不必要にするように、ビューパネルの蜘蛛状保持アーム構造体の内部に吸収される、すなわち、蜘蛛状保持アーム構造体によって吸収される。

【0008】

本発明によれば、パネル保持装置の保持手段は、星形形状の態様で配置された少なくとも３つの相互連結保持アームを有し、この保持アームは、それらの内側面で少なくとも２つのビューパネル部を保持し、その内側面は、ビューパネル部が、基本的に連続するビューパネル面を全体として形成するように、前述のビューパネル部に隣接し、ビューパネル部は、保持アームによって保持されない自由外側面を有し、その自由外側面は、全体として、ビューパネルの外周を形成する。

【0009】

複数のビューパネル部を並列させることで、優雅な外観と同時に、所望の広さのビューパネルを得ることができるだけでなく、単一のビューパネル部が取り換えられるのを可能にするモジュール設計と、様々なビューパネル部の可変共存性とを達成することができる。ここで、限定された数量の様々なビューパネル部を有することで、多数の異なるビューパネル面、ひいては多数の異なる光雰囲気を作り出すことができる。

【0010】

同時に、ビューパネル部の内側面への主要力の伝達、およびそれによって生じる小さい曲げ負荷により、高い透明度および輝度による照明作業に適し、さらに、低出力の使い古した光源を用いて、照明される部屋で十分な明るさを得ることができる安価なビューパネル材料の使用が可能になる。あるいは、点状または侵入的な態様で、例えば、それぞれの質量中心、または１つの、もしくはすべてのビューパネル部の面積の中心に配置されたさらなる保持具および保持要素が想定され得る。

【0011】

これにより、保持アームはビューパネルの内部または内部領域のみに延びることができ、ビューパネル部は、共に外周を形成する、保持アームによって保持されない自由な外側面を有することができる。ビューパネル部は、互いに対向する内側ビューパネル縁部だけで支持することができ、一方、ビューパネルの外側縁部を形成する外側ビューパネル縁部は、自己支持する、または支持されない態様で設計される、すなわち、突出する。外周において束縛されない、または束縛がないビューパネルのそのような設計は、一方で、明るく透明な外観のビューパネルを用いて、交差する柔らかい部屋照明において影をなくす助けとなり、他方で、さらに、照明装置の互換性および容易な組立を改善する。外周側に保持要素がないので、ビューパネル部は、容易に交換する、または組み立てることができ、特に、外周側を通じて保持アームに固定する、または保持装置内に置くことができる。

【0012】

より大きなビューパネルの重量を支持することも、本発明のさらなる発展形態を用いて、ビューパネルを十分な数量のビューパネル部および／または対応する多数の保持アームに分割することで改善することができる。原理的には、保持アームの数量およびビューパネル部の数量は変えることができ、本発明のさらに有利な実施形態では、３〜１０個の保持アームおよび／または３〜１０個のビューパネルが想定される。一方で、多数の組み立てステップを防止するが、他方で、広いビューパネルに対して十分な支持効果を得るために、本発明のさらに有利な実施形態では、３〜６個、特に４個のビューパネルを保持する３〜６個、特に４個の保持アームが想定され得る。

【0013】

ビューパネル部の容易な組み立ておよび互換性を達成するために、本発明のさらなる実施形態において、保持アームは、ビューパネル部が、外周部を通じて、２つの隣接する保持アームがまたがる領域に挿入され、外周部を通じて、保持アームに取り付けることができるような態様で設計および配置される。特に、各２つの隣接する保持アームは、ビューパネルのセクタの範囲を限定することができ、このセクタは、２つの隣接する保持アームの連結部で狭くなり、横セクタ縁部は、前述の連結部の方向にアンダーカットがないように設計される。それにより、それぞれのビューパネル部が、外側から、２つの隣接する保持アームがまたがる領域部分に挿入され、ビューパネル部が引っかかることなく、ビューパネル部を保持アームに取り付けることが可能になる。

【0014】

一方、代替案として、またはそれに加えて、それぞれのビューパネル部は、下側から、または、特に上側から前述の保持アームに取り付けられると想定することもできる。それにより、保持アームの前述のアンダーカットのない構造を不要にすることができる。保持アームがまたがる水平面に対して斜めに、または垂直にビューパネル部を挿入する場合、保持アームは任意の外形をとることができ、特に、アーチ形状に湾曲することもできるし、または直線状と異なる別の形態で延びることもできる。

【0015】

さらに有利な実施形態では、前述の保持アームは、少なくともほぼ直線状に延びることができ、Ｖ字形形状のビューパネルセクタの範囲をそれぞれ対で限定することができる。保持アームは、対応するビューパネル部が挿入され得る、ビューパネルセクタから少し離れて延びる横脚部を限定する。

【0016】

ビューパネル部を前述の保持アームに固定するのは、原理的に、様々な方法および態様で行うことができる。ビューパネル部を可能な限り圧力のかからない状態に保ち、相応して、ビューパネル部用に圧力感応材料を使用できるようにするために、保持アームは、特に、保持突起および／または保持凹部の形態のフォームロック式（ｆｏｒｍ−ｌｏｃｋｅｄ）保持要素を有することができ、そのフォームロック式保持要素は、有利にも、その縁部で少なくとも２つの側面からそれぞれのビューパネル部を囲む。代替案として、またはそれに加えて、ビューパネルの摩擦係合された、特に、締まり取り付けも想定することができる。ただし、ビューパネル部用に感応ガラスを使用できるようにするために、保持アームは、圧力のかからない保持、好ましくはフォームロック式保持要素を有すると想定するのが有利である。

【0017】

特に、保持アームは、反対側に向かって開いた、好ましくはナット形状の保持凹部を有することができて、背中合わせに置かれた、または狭い側が相対して置かれた２つのビューパネル部を反対側からビューパネル凹部に挿入することができ、それにより、保持凹部間に位置する保持アームに取り付けることができる。前述の保持凹部は、それにより、連続するチャネルという意味において、恒久的なものとして設計することができる。代替案として、またはそれに加えて、前述の保持凹部は、部分的にのみ、例えば、ビューパネル部が置かれる、グリッドパターンで離間して配置された複数の保持凹部、フック、または支持リブの形態で延びることもできる。保持凹部の開いたプロファイル形状は、原則的に様々な外形をとることができ、例えば、支持プロファイルの保持凹部は、断面をＬ字形状の態様で設計することができ、保持凹部の横たわる脚部上にそれぞれのビューパネルを置くことができる。

【0018】

本発明のさらに有利な実施形態では、保持アームの保持要素は、ビューパネル部が、対向して置かれた側部によって囲まれるような態様で設計される。それにより、ビューパネル部は確実に支持され、落ちるのを防止される。特に、保持アームは、Ｈ字形状の断面を有する押出形材として設計することができる。それにより、互いに隣接するビューパネル部の距離を最小にして、ビューパネル部を安全に保持することができる。同時に、保持アームを低コストで製造することができる。

【0019】

ビューパネル部が取り付けられたパネル保持装置を天井および／または壁に、適用できる場合には、街灯柱状、またはピラーバー状のホルダ部にも取り付けるために、保持アームは、配置されたビューパネルの目に見える側から離れる方向を向いた後面に、タイロッドを固定するための固定手段を有し、この固定手段は、例えば、ロープまたはチェーンなどの可撓性の繋ぎ手段の形態、あるいはポールまたはバーなどの耐屈曲性タイロッドの形態など、様々に設計することができる。

【0020】

様々な組み立て状態にある保持装置および拡張構造物に容易に合わせるために、保持アームは、有利にも、壁または天井取付用のタイロッドを固定するためにグリッド状の態様で分散した、複数の割り当て固定手段をそれぞれが有する。様々に配置された複数の固定手段を通じて、対応するタイロッドは、所定の固定点に従って、例えば、適切な態様で、および保持アームの適切な位置で天井構造物に固定することができる。

【0021】

タイロッドを前述の保持アームに固定する前述の固定手段は、有利にも、対応する態様でタイロッドを再配置可能にするために、取り外し可能な態様で設計される。

【0022】

振動または通風中でも、ビューパネルの安定した堅固な取り付けを容易にするために、パネル固定装置は、有利にも、保持アームに堅固に連結可能な、特に、高剛性で連結可能な支持ポールを含み、支持アームは、取り付けられたタイポールまたは支持ポールと共に剛性の保持構造物を形成する。例えば、耐屈曲性のタイポールは、スタッド連結によって、保持アームに、強固であるが取り外し可能に固定することができ、前述のスタッド連結は、保持アームの見えない側に想定することができる。

【0023】

パネル保持装置をモジュール式の態様で構築し、可変的に再設計可能にするために、支持ホルダ装置の複数の保持アームは、互いに別々に特注することができ、十字形の連結固定要素を用いて互いに連結することができる。この点に関して、保持アームは、有利にも、前述の固定要素に剛的に取り付けられて、星形形状の態様で、または半径方向外側の態様で固定要素から突出する。そのような中心固定または連結要素の場合、保持アームは、既製の製品として、またはバルク貯蔵品として製造することができ、次いで、保持アームは、製造されるそれぞれのビューパネルに対して、バルク貯蔵品から所望の長さに合わされる。ここで、中心固定要素は、有利にも、保持アームが結合水平面に配置されるような態様で、特に、ビューパネル用の２つの隣接する保持アーム間に形成された保持凹部が、前述の固定要素の位置で互いに向かって効果的に延びるような態様で設計される。

【0024】

保持アームは、原理的に様々な方法および態様で、例えば、溶接によって、前述の十字形固定要素に取り付けることができる。ただし、保持アームは、熱汚染による製造時の遅れを防止するために、ねじで留めるか、リベットで留めるか、またはフォームロック式および／または摩擦係合式の態様の別の形態で組み込むことができる。

【0025】

ビューパネル部は、原理的に、少なくとも部分的に透明で、透過照明可能な様々な材料、例えば、ガラスから作製することができる。本発明のさらに有利な実施形態では、ビューパネル部は、プラスチック、例えば、ポリカーボネートで作製することができる。

【0026】

部屋の割り当てられた領域を、均一な光度分布と同時に、強調的に照明するために、ビューパネル部は、ビューパネル部の様々な部分が、様々な色および／または様々な透明度を有するような態様で、色を変える、すなわち変色させることができ、有利にも、配色および透明度に関する領域間の交差部は、穏やかに合流する態様で設計され、急激な透明度の変化または色の変化は想定されない。

【0027】

ビューパネルのバックライトまたは透過照明のための光源は、原理的に様々な態様で選択することができ、強制的にビューパネルおよびパネル保持装置を含む構築群の一部としてはならない。例えば、パネル保持装置を有するビューパネルは、例えば、天井に取り付けられた蛍光管の形態の既存の光源を単純な態様で上に置くことができるので、ビューパネルは、従来からの既存の天井照明によって照射および透過照明される。

【0028】

一方、代替案として、またはそれに加えて、照明装置は、パネル保持装置および／またはビューパネルに取り付けられた光源を含むこともできる。例えば、保持アームに取り付けられたタイバーは、発光体または他の光源用の支持体を同時に形成することができる。

【0029】

代替案として、またはそれに加えて、照明装置は、好ましくは、例えば、ＬＥＤなどの点光源の態様で保持アームに組み込まれた光源も含むことができ、点光源は、その放射した光を光パネルの狭い側から光パネル部に誘導する。特に、ＬＥＤは、前述の保持アームのナット形状の保持凹部の床部に置かれると想定され、ＬＥＤは、保持凹部内に置かれたビューパネル部の前部に配置され、いわばビューパネル部を内側から照明する。

【0030】

続いて、好ましい実施形態および関連する図面に基づいて、本発明がさらに説明される。

【図面の簡単な説明】

【0031】

【図1】図１は、ビューパネルの照明される部屋から見ることができない側とパネル保持装置とを示す、斜め上の視点から見た、本発明の有利な実施形態による照明装置の概略的な斜視図を示す。

【図2】図２は、ビューパネルの見える側の平面図を示す。

【図3】図３は、展開図で示した、取り付けられるビューパネルパネルを含む、パネル保持装置の保持アームの平面図を示す。

【図4】図４は、半体を結合した２つの保持アームの側面図を示す。詳細図で保持アームの断面形態が示されている。

【図5】図５は、遊技機島の上の天井に取り付けられた照明装置と、強調した態様で照明された透過照明型ビューパネルとによって、強調した態様で照明された遊技機島の概略的な斜視図を示す。

【発明を実施するための形態】

【0032】

図に示す照明装置１は、少なくとも部分的に透明な材料で構成され、透過照明可能な広いビューパネル２を含んでいて、ビューパネル２から放射された光は、部屋４の限定された領域を照明する。図５に示すように、照明装置１は、有利にも、カジノまたは賭博場で使用されて、そこで、特に、複数の遊技機が組み合わされた遊技機島５を照明することができる。ビューパネル２は、その大きさに関して、遊技機島５の大きさに有利に適合し、その大きさに関して、ビューパネル２の直径は、遊技機島の直径と同じにすることができるが、遊技機島の大きさに応じて、より小さい、またはより大きい態様で寸法を決めることもできる。通常、ビューパネル２は、１〜５メートルの直径を有することができる。

【0033】

この場合に、ビューパネル２は、有利にも、少なくとも部分的に透明な材料、例えば、ガラス、またはポリカーボネートなどの透明プラスチックからなる。一方、代替案として、またはそれに加えて、ビューパネル部は、それ自体不透明な材料からなると想定することができ、その不透明材料は、例えば、穴のあいたプレートまたは格子状構造体の形態で穴または凹部を有する。有利にも、ビューパネルは、透明度または配色が変わる透明なプラスチックディスク片で構成することができ、図２に示すように、異なる透明度または異なる配色の部分は、合流した透明度移行部または配色を有することができる。

【0034】

実施形態によれば、ビューパネル２の少なくとも部分的に透明な材料は、さらに特別な光効果に寄与するために、片側および／または両側に、完全にまたは少なくとも部分的に、適切なフィルムを接着することができる。フィルムに関しては、有利にも、そのフィルムは、例えば、ＤＵＲＡＴＲＡＮＳ（商標）材料またはＤＵＲＡＣＬＥＡＲ（商標）材料などの写真乳剤を含む透明プラスチック担体材料とすることができる。

【0035】

それによって、ビューパネルは、有利にも、プレート形状の態様で、特に、平らな態様で設計される。ただし、ビューパネルは、電球、シェル状の外形を有することもできる。

【0036】

図１〜３が示すように、ビューパネル２は、有利にも、全体としてほぼ連続したビューパネル面を形成する様々なビューパネル部２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄで構成することができる。ビューパネル部は、相互に合わせた形状とされて、パズル片状の態様で互いに補い合って、連続したビューパネル面をなす。有利にも、それにより、ビューパネル２は、互いに合致するビューパネル部に分割され、前述のビューパネル部は、有利にも、Ｖ字形状の外形のセクタ片を形成することができる。図示した実施形態では、それにより、ビューパネル２は、円形の外形を有する。ただし、ビューパネル２は、円形の形態とは異なる、例えば、方形、特に、正方形の形態などの外形だけでなく、楕円形または長円形などの他の丸い外形、あるいは、例えば、六角形などの他の多角形の外形も有することができるのは当然である。ビューパネル部２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄは、有利にも、特に、同じ角度で広がったＶ字形状の側面の形態の、相互に合致する外形の側面を有する。さらに、ビューパネル部の外形２ｏは相互に合致して形成することができるが、これは異なってもよい、すなわち、外形２ｏは、例えば、外周が全体として長円形または楕円形のビューパネルが形成される場合に、互いにずらして形成することもできる。

【0037】

ビューパネル部２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄ、は、パネル保持装置によって保持され、パネル保持装置は、中心から星形形状の態様で配置され、ビューパネル部２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄの隣接する内側面２ｉ間に延びる保持アーム９を含む。図１および図３に示すように、保持アーム９は、内側縁部でビューパネル部２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄを囲む細い支持バーの形態で設計することができる。有利にも、前述の保持アーム９は直線状に延び、保持アーム９は、有利にも、ビューパネル２の中心からそれぞれ半径方向外側に同じ分離角で延びている。

【0038】

図３が示すように、保持アーム９は、連結固定要素１５によって、中心、すなわち中心連結点１０で剛的に連結されている。前述の固定要素１５は、十字形の、または星形形状の突出した固定バー１６を含むことができ、固定バー１６は、保持アーム９に合わせた形状とされ、前述の保持アーム９は、固定バー１６に剛的に固定することができ、例えば、強くねじ留めすることができるし、またはリベット留めすることができる。代替案として、またはそれに加えて、保持アームと固定要素１５との間で、例えば、差し込み式連結の形態のフォームロック式連結を想定することもでき、この差し込み式連結は、保持アーム９を固定要素１５の固定バー１６に差し込むか、または逆に、固定バー１６を保持アーム９に差し込むのを容易にする。

【0039】

保持アーム９は、有利にも、反対側に向かって開いた保持凹部１２を含むＨ字形状の断面を有することができる押出形材の形態で設計される。図４のＡ部詳細図に示すように、保持凹部１２は、基本的に平行に離間した２つの支持ブリッジによって限定される、連続するナット形状のスロットを形成することができ、ビューパネル部は、Ｈ字形状の外形の保持アーム９の細長い保持凹部１２に導入または挿入して、支持ブリッジ間に正確に取り付けることができる。

【0040】

あるいは、保持アーム９は、Ｕ字形断面形状の押出形材の形態で設計することができ、各２つのＵ字形形材は、保持凹部１２が横方向反対側の方に開いた状態で背中合わせに配置され、例えば、溶接、リベット留め、および／または接着などされて互いに連結される。保持凹部１２は、寸法に関して、特に、ビューパネル部２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄが容易に、または若干の締まり嵌めで挿入され得るように、ビューパネル部の厚さに合わされる。

【0041】

有利にも、保持アーム９は、長くて細いバーの形態に設計されて非常に細いので、保持アームは、ビューパネル部を互いにほんのわずかしか隔てない。断面において、保持アーム９は、ビューパネル部の厚さの１００％〜３００％にほぼ等しい幅を有することができる。

【0042】

中心連結点１０で剛的に相互に連結された保持アーム９は、ビューパネル２の見える面から遠い側にある上側面または下側面に、それぞれがグリッドの態様で分散して配置された複数の固定手段１３を担持し、その固定手段１３上には、好ましくは耐屈曲性のタイロッドの態様のロッド１４を剛的に固定することができる。図１が示すように、前述のタイロッド１４は、ビューパネル２の水平面に対して保持アーム９から離れる方向にほぼ垂直に延びることができる。既存の連結上の特徴に応じて、例えば、天井において、タイロッド１４は、保持アーム９上の様々な位置に固定することができる。前述の固定手段１３は、例えば、タイロッド１４をねじ込むことができるねじボルトとすることができる。

【0043】

図１は、そのようなタイロッド１４を１つだけ示しているが、複数のタイロッド１４が、ビューパネル２、すなわち保持アーム９の配置全体にわたって均等に分散すると想定することができる。

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】