【文献】
OGATA, M. et.al.,Synthesis and antibacterial activity of new 7-(aminoazabicycloalkanyl)quinolonecarboxylic acids,European Journal of Medicinal Chemistry,1991年,Vol.26(9),pp.889-906
【文献】
POGOSYAN, S. A. et.al.,Cyclohexanone-cis-3,4-dicarboxylic acid N-[β-(3'-indolyl)ethyl]imides,ARMYANSKII KHIMICHESKII ZHURNAL,1980年,Vol.33(2),pp.157-162
【文献】
MATHISON,Ian W. et al,An improved synthesis of 6-amino-1,2,3,4-tetrahydro-2-methylisoquinoline: elucidation of the stereochemistry of some diastereoisomers of 6-amino-2-methyldecahydroisoquinoline,Journal of the Chemical Society, Perkin Transactions 1: Organic and Bio-Organic Chemistry,1976年,No.7,pp.757-762
【文献】
KIMOTO,S. et al,デカハイドロイソキノリン誘導体の立体化学(第12報) 2-Methyl-7-amino-cis-decahydroisoquinoline の合成,薬学雑誌,1976年,Vol.96(2),pp.180-184
【文献】
GRYGORENKO,O.O. et al,Bicyclic conformationally restricted diamines,Chemical Reviews,2011年,Vol.111,pp.5506-5568
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
薬剤が、次の疾患または病気:臓器移植拒絶反応、自己免疫疾患、皮膚疾患、アレルゲン性疾患、ウイルス疾患、1型糖尿病および糖尿病性合併症、アルツハイマー症、ドライアイ、骨髄線維症、血小板増加症、赤血球増加症または癌の治療または予防に有用である、請求項22または23に記載の使用。
臓器移植拒絶反応が同種移植の拒絶反応および移植片対宿主拒絶反応であり;自己免疫疾患がループス、多発性硬化症、慢性関節リウマチ、若年性関節炎、乾癬、潰瘍性大腸炎、クローン病または自己免疫性甲状腺疾患であり;皮膚疾患が乾癬、発疹またはアトピー性皮膚炎であり;アレルゲン性疾患が喘息または鼻炎であり;ウイルス疾患がB型肝炎、C型肝炎または水痘・帯状疱疹ウイルスであり;癌が前立腺がん、腎臓がん、肝臓がん、膵臓がん、胃がん、乳がん、肺がん、頭部および首のがん、甲状腺がん、グリオブラストーマ、メラノーマ、リンパ腫、白血病、皮膚T細胞リンパ腫または皮膚B細胞リンパ腫である、請求項24に記載の使用。
次の疾患または病気:臓器移植拒絶反応、自己免疫疾患、皮膚疾患、アレルゲン性疾患、ウイルス疾患、1型糖尿病および糖尿病性合併症、アルツハイマー症、ドライアイ、骨髄線維症、血小板増加症、赤血球増加症または癌を治療または予防用の薬剤として使用するための、請求項1〜17のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、またはそれらの互変異性体、ラセミ体(raceme)、鏡像異性体、ジアステレオマーおよび薬学的に許容される塩、または請求項21に記載の医薬組成物であって、該器移植拒絶反応は同種移植の拒絶反応および移植片対宿主拒絶反応であり;自己免疫疾患はループス、多発性硬化症、慢性関節リウマチ、若年性関節炎、乾癬、潰瘍性大腸炎、クローン病または自己免疫性甲状腺疾患であり;皮膚疾患は乾癬、発疹またはアトピー性皮膚炎であり;アレルゲン性疾患は喘息または鼻炎であり;ウイルス疾患はB型肝炎、C型肝炎または水痘・帯状疱疹ウイルスであり;癌は前立腺がん、腎臓がん、肝臓がん、膵臓がん、胃がん、乳がん、肺がん、頭部および首のがん、甲状腺がん、グリオブラストーマ、メラノーマ、リンパ腫、白血病、皮膚T細胞リンパ腫または皮膚B細胞リンパ腫である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
発明の詳細な説明
特に断らない限り、明細書および特許請求の範囲で用いた用語は以下の意味を有する。
「アルキル」は、C
1−C
20の直鎖または分岐鎖基を含む飽和脂肪族炭化水素基をいう。好ましくは、アルキル基は1~12の炭素原子を有するアルキルである。代表例としては、これらに限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、n−ペンチル、1,1‐ジメチルプロピル、1,2‐ジメチルプロピル、2,2‐ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、n−ヘキシル、1−エチル−2−メチルプロピル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、2,3−ジメチルブチル、n−ヘプチル、2−メチルヘキシル、3−メチルヘキシル、4−メチルヘキシル、5−メチルヘキシル、2,3−ジメチルペンチル、2,4−ジメチルペンチル、2,2−ジメチルペンチル、3,3−ジメチルペンチル、2−エチルペンチル、3−エチルペンチル、n−オクチル、2,3−ジメチルヘキシル、2,4−ジメチルヘキシル、2,5−ジメチルヘキシル、2,2−ジメチルヘキシル、3,3−ジメチルヘキシル、4,4−ジメチルヘキシル、2−エチルヘキシル、3−エチルヘキシル、4−エチルヘキシル、2−メチル−2−エチルペンチル、2−メチル−3−エチルペンチル、n−ノニル、2−メチル−2−エチルヘキシル、2−メチル−3−エチルヘキシル、2,2−ジエチルペンチル、n−デシル、3,3−ジエチルヘキシル、2,2−ジエチルヘキシル、およびそれらの分岐鎖の異性体が挙げられる。より好ましくは、アルキル基は1~6個の炭素原子を持つ低級アルキルである。代表例としては、これらに限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、n−ペンチル、1,1‐ジメチルプロピル、1,2‐ジメチルプロピル、2,2‐ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、n−ヘキシル、1−エチル−2−メチルプロピル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、2,3−ジメチルブチル等が挙げられる。アルキル基は置換されていても無置換であってもよい。置換されている場合、置換基は結合可能なポイントで置換してよいが、好ましくは置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルスルホ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、複素環アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、複素環アルコキシ、シクロアルキルチオ、複素環アルキルチオ、オキソ基、-(CH
2)
nC(O)OR
15、-OC(O)R
15、-C(O)R
15、-C(O)NR
16R
17、-NHC(O)R
15、-NR
16R
17、-OC(O)NR
16R
17、-NHC(O)NR
16R
17、-S(O)
mR
15、-NHC(O)OR
15 および -NHS(O)
mR
15から成る群から独立して選ばれる1以上の基である。
【0046】
「アルケニル」は、少なくとも2個の炭素原子および少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を持つ、例えば、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−、2−または3−ブテニル等の上記で定義したアルキルをいう。アルケニル基は、置換されていても無置換であってもよい。置換されている場合、置換基は、好ましくはアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルスルホ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、複素環アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、複素環アルコキシ、シクロアルキルチオ、複素環アルキルチオ、-(CH
2)
nC(O)OR
15、-OC(O)R
15、-C(O)R
15、-C(O)NR
16R
17、-NHC(O)R
15、-NR
16R
17、-OC(O)NR
16R
17、-NHC(O)NR
16R
17、-S(O)
mR
15、-NHC(O)OR
15 および -NHS(O)
mR
15から成る群から独立して選ばれる1以上の基である。
【0047】
「アルキニル」は、少なくとも2個の炭素原子および少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を持つ、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−,2−または3−ブチニル等、好ましくはC
2−10アルキニル、より好ましくはC
2−6アルキニル、最も好ましくはC
2−4アルキニルの上記で定義したアルキルをいう。アルキニル基は、置換されていても無置換であってもよい。置換されている場合、置換基は、好ましくはアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルスルホ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、複素環アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、複素環アルコキシ、シクロアルキルチオ、複素環アルキルチオ、-(CH
2)
nC(O)OR
15、-OC(O)R
15、-C(O)R
15、-C(O)NR
16R
17、-NHC(O)R
15、-NR
16R
17、-OC(O)NR
16R
17、-NHC(O)NR
16R
17、-S(O)
mR
15、-NHC(O)OR
15 および -NHS(O)
mR
15から成る群から独立して選ばれる1以上の基である。
【0048】
「シクロアルキル」は、飽和および/または部分的に不飽和の単環式または多環式炭化水素基をいい、3〜20個の炭素原子、好ましくは3〜12個の炭素原子、より好ましくは3〜10個の炭素原子、そして最も好ましくは3〜8個の炭素原子または3〜6個の炭素原子を有する。単環式シクロアルキルの代表例としては、これらに限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプチル、シクロヘプタトリエニル、シクロオクチル等が挙げられる。多環式シクロアルキルとしては、スピロ環、縮合環または架橋環を有するシクロアルキルが挙げられる。
【0049】
「スピロシクロアルキル」は、1つの共通の炭素原子(スピロ原子と呼ばれる)を通じて接続する環を持つ5〜20員の多環式基をいい、1以上の環は1以上の二重結合を含んでいてもよいが、環のどれも完全に共役したπ電子系は持たない。好ましくはスピロシクロアルキルは、6〜14員、より好ましくは7〜10員である。共通のスピロ原子の数により、スピロシクロアルキルはモノ−スピロシクロアルキル、ジ−スピロシクロアルキルまたはポリ−スピロシクロアルキルに分けられ、より好ましくは、4員/4員、4員/5員、4員/6員、5員/5員、または5員/6員モノ−スピロシクロアルキルである。スピロシクロアルキルの代表例としては、限定されるわけではないが、以下の基が挙げられる:
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
【0050】
「縮合シクロアルキル」は、5〜20員の多環式炭化水素基をいい、系内の各環は他の環と隣り合った炭素原子の対を共有していて、1以上の環は1以上の二重結合を有していてもよいが、環のどれも完全に共役したπ電子系は持たない。好ましくは、縮合シクロアルキル基は6〜14員、より好ましくは7〜10員である。構成環の数により、縮合シクロアルキルは二環式、三環式、四環式または多環式縮合シクロアルキルに分けられ、好ましくは二環式または三環式縮合シクロアルキル、より好ましくは5員/5員、または5員/6員二環式縮合シクロアルキルである。縮合シクロアルキルの代表例としては、限定されるわけではないが、以下の基が挙げられる:
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
【0051】
「架橋シクロアルキル」は、5〜20員の多環式炭化水素基をいい、系内の各々2つの環が2つの離れている炭素原子を共有している。該環は1以上の二重結合を有していてもよいが、環のどれも完全に共役したπ電子系は持たない。好ましくは、架橋シクロアルキルは6〜14員、より好ましくは7〜10員である。構成環の数により、架橋シクロアルキルは二環式、三環式、四環式または多環式架橋シクロアルキルに分けられ、好ましくは二環式、三環式または四環式架橋シクロアルキル、より好ましくは二環式または三環式架橋シクロアルキルである。架橋シクロアルキルの代表例としては、限定されるわけではないが、以下の基が挙げられる:
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
【0052】
該シクロアルキルはアリール、ヘテロアリールまたは複素環アルキルの環に縮合でき、親構造に結合する環はシクロアルキルである。代表例としては、限定されるわけではないが、インダニル酢酸、テトラヒドロナフタレン、ベンゾシクロヘプチルなどが挙げられる。該シクロアルキルは任意に置換されてもよいし、無置換であってもよい。置換されている場合、置換基は、好ましくはアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、、アルキルスルホ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、複素環アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、複素環アルコキシ、シクロアルキルチオ、複素環アルキルチオ、オキソ基、-(CH
2)
nC(O)OR
15、-OC(O)R
15、-C(O)R
15、-C(O)NR
16R
17、-NHC(O)R
15、-NR
16R
17、-OC(O)NR
16R
17、-NHC(O)NR
16R
17、-S(O)
mR
15、-NHC(O)OR
15 および -NHS(O)
mR
15から成る群から独立して選ばれる1以上の基である。
【0053】
「ヘテロシクリル」は、環原子としてN、O、およびS(O)
m(式中、mは0,1または2である)から成る群から選ばれる1以上のヘテロ原子を有するが、環中の-O-O-、-O-S- または -S-S-は除かれ、残りの環原子はCである3〜20員の飽和および/または部分的に不飽和の単環式または多環式炭化水素基をいう。好ましくは、ヘテロシクリルは1〜4個の該ヘテロ原子を有する3〜12員であり;より好ましくは、1〜3個の該ヘテロ原子を有する3〜10員であり;最も好ましくは、1〜2個の該ヘテロ原子を有する5〜6員である。単環式ヘテロシクリルの代表例としては、限定されるわけではないが、ピロリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、スルホ−モルホリニル、ホモピペラジニルなどが挙げられる。多環式ヘテロシクリルとしてはスピロ環、縮合環または架橋環を有するヘテロシクリルが挙げられる。
【0054】
「スピロヘテロシクリル」は、1つの共通の炭素原子(スピロ原子と呼ばれる)を通じて接続する環を持つ5〜20員の多環式ヘテロシクリルをいい、該環は環原子としてN、O、およびS(O)
m(式中、mは0,1または2である)から成る群から選ばれる1以上のヘテロ原子を有し、残りの環原子はCであって、1以上の環は1以上の二重結合を含んでいてもよいが、環のどれも完全に共役したπ電子系は持たない。好ましくは、スピロヘテロシクリルは6〜14員;より好ましくは7〜10員である。共通のスピロ原子の数により、スピロヘテロシクリルはモノ−スピロヘテロシクリル、ジ−スピロヘテロシクリルまたはポリ−スピロヘテロシクリルに分けられ、好ましくは、モノ−スピロヘテロシクリルまたはジ−スピロヘテロシクリルをいい、より好ましくは、4員/4員、4員/5員、4員/6員、5員/5員、または5員/6員モノ−スピロヘテロシクリルである。スピロヘテロシクリルの代表例としては、限定されるわけではないが、以下の基が挙げられる:
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
【0055】
「縮合ヘテロシクリル」は、5〜20員の多環式ヘテロシクリル基をいい、系内の各環は他の環と隣り合った炭素原子対を共有していて、1以上の環は1以上の二重結合を有していてもよいが、環のどれも完全に共役したπ電子系は持たず、そして該環は環原子としてN、O、およびS(O)
m(式中、mは0,1または2である)から成る群から選ばれる1以上のヘテロ原子を有し、残りの環原子はCである。好ましくは、縮合ヘテロシクリルは6〜14員;より好ましくは7〜10員である。構成する環の数により、縮合ヘテロシクリルは二環式、三環式、四環式または多環式縮合ヘテロシクリルに分けられ、好ましくは二環式または三環式縮合ヘテロシクリル、より好ましくは5員/5員、または5員/6員二環式縮合ヘテロシクリルである。縮合ヘテロシクリルの代表例としては、限定されるわけではないが、以下の基が挙げられる:
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
【0056】
「架橋ヘテロシクリル」は、5〜14員の多環式複素環アルキル基をいい、系内の2つの環のそれぞれは2つの離れている原子を共有しており、該環は1以上の二重結合を有していてもよいが、環のどれも完全に共役したπ電子系は持たず、そして該環は環原子としてN、O、およびS(O)
m(式中、mは0,1または2である)から成る群から選ばれる1以上のヘテロ原子を有し、残りの環原子はCである。好ましくは、架橋ヘテロシクリルは6〜14員、より好ましくは7〜10員である。構成する環の数により、架橋ヘテロシクリルは二環式、三環式、四環式または多環式架橋ヘテロシクリルに分けられ、好ましくは二環式、三環式または四環式架橋ヘテロシクリル、より好ましくは二環式または三環式架橋ヘテロシクリルである。架橋ヘテロシクリルの代表例としては、限定されるわけではないが、以下の基が挙げられる:
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
【0057】
ヘテロシクリルの該環は、アリール、ヘテロアリールまたはシクロアルキルの環に縮合してもよく、親構造に結合した環がヘテロシクリルである。代表例としては、これらに限定されないが、以下の基が挙げられる:
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
【0058】
ヘテロシクリルは、任意に置換されていてもよいし、無置換であってもよい。置換されている場合、置換基は、好ましくはアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルスルホ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、複素環アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、複素環アルコキシ、シクロアルキルチオ、複素環アルキルチオ、オキソ基、-(CH
2)
nC(O)OR
15、-OC(O)R
15、-C(O)R
15、-C(O)NR
16R
17、-NHC(O)R
15、-NR
16R
17、-OC(O)NR
16R
17、-NHC(O)NR
16R
17、-S(O)
mR
15、-NHC(O)OR
15 および -NHS(O)
mR
15から成る群から独立して選ばれる1以上の基である。
【0059】
「アリール」は、6〜14員の全て炭素の単環式環または多環式縮合環(「縮合」環系は、系内の各環が隣り合った炭素原子対を系内の他の環と共有していることを意味する)基をいい、完全に共役したπ電子系を有している。好ましくは、アリールはフェニルおよびナフチルなどの6〜10員であり、最も好ましくはフェニルである。該アリールはヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはシクロアルキルの環に縮合してもよく、親構造に結合した環がアリールである。代表例としては、これらに限定されないが、以下の基が挙げられる:
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
【0060】
アリール基は、置換されていてもよいし、無置換であってもよい。置換されている場合、置換基は、好ましくはアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルスルホ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、複素環アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、複素環アルコキシ、シクロアルキルチオ、複素環アルキルチオ、-(CH
2)
nC(O)OR
15、-OC(O)R
15、-C(O)R
15、-C(O)NR
16R
17、-NHC(O)R
15、-NR
16R
17、-OC(O)NR
16R
17、-NHC(O)NR
16R
17、-S(O)
mR
15、-NHC(O)OR
15 および -NHS(O)
mR
15から成る群から独立して選ばれる1以上の基である。
【0061】
「ヘテロアリール」は、環原子としてO、SおよびNから成る群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有するヘテロアリール系をいい、5〜14個の環原子を有する。好ましくは、ヘテロアリールは5〜10員であり、より好ましくは5または6員で、例えば、チアジアゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、チアゾリル、フリル、チエニル、ピリジル、ピロリル、N-アルキルピロリル、ピリミジニル、ピラジニル、イミダゾリル、テトラゾリルなどである。該ヘテロアリールはアリール、ヘテロシクリルまたはシクロアルキルの環と縮合してもよく、親構造に結合した環がヘテロアリールである。代表例としては、これらに限定されないが、以下の基が挙げられる:
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
【0062】
ヘテロアリール基は、置換されていてもよいし、無置換であってもよい。置換されている場合、置換基は、好ましくはアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルスルホ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、複素環アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、複素環アルコキシ、シクロアルキルチオ、複素環アルキルチオ、-(CH
2)
nC(O)OR
15、-OC(O)R
15、-C(O)R
15、-C(O)NR
16R
17、-NHC(O)R
15、-NR
16R
17、-OC(O)NR
16R
17、-NHC(O)NR
16R
17、-S(O)
mR
15、-NHC(O)OR
15 および -NHS(O)
mR
15から成る群から独立して選ばれる1以上の基である。
【0063】
「アルコキシ」は、−O−(アルキル)および−O−(無置換シクロアルキル)基の両者をいい、アルキルは上記で定義した通りである。代表例としては、これらに限定されないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシなどが挙げられる。該アルコキシは任意に置換されていてもよく、無置換であってもよい。置換されている場合、置換基は、好ましくはアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルスルホ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、複素環アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、複素環アルコキシ、シクロアルキルチオ、複素環アルキルチオ、-(CH
2)
nC(O)OR
15、-OC(O)R
15、-C(O)R
15、-C(O)NR
16R
17、-NHC(O)R
15、-NR
16R
17、-OC(O)NR
16R
17、-NHC(O)NR
16R
17、-S(O)
mR
15、-NHC(O)OR
15 および -NHS(O)
mR
15から成る群から独立して選ばれる1以上の基である。
【0064】
「結合」は、共有結合をいい、「―」の記号を用いる。
「ヒドロキシルアルキル」は、ヒドロキシル基で置換されたアルキル基をいい、アルキルは上記で定義した通りである。
「ヒドロキシ」は、−OH基をいう。
「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子をいう。
「アミノ」は、−NH
2基をいう。
「シアノ」は、−CN基をいう。
「ニトロ」は、−NO
2基をいう。
「オキソ基」は、=O基をいう。
「カルボキシル」は、−C(O)OH基をいう。
「アルコキシカルボニル」は、−C(O)O(アルキル)または(シクロアルキル)基をいい、アルキルおよびシクロアルキルは上記で定義した通りである。
【0065】
鏡像異性体;
「任意の」または「任意に」は、続いて記載した出来事や状況が生じても、生じなくてもよいことを意味し、その記載は出来事や状況の事例が生じても、生じなくてもよいことを含んでいる。例えば、「アルキルで任意に置換された複素環基」は、アルキル基が存在しても、しなくてもよいことを意味し、その記載はアルキルで置換された複素環基およびアルキルで置換されていない複素環基の場合を含んでいる。
「置換された」は、基内の1以上の水素原子、好ましくは5まで、より好ましくは1〜3の水素原子が、相当する数の置換基で独立して置換されていることをいう。置換基は化学的に可能な位置に存在することは言うまでもない。当業者は経験や理論により過剰な努力を払うことなく置換が可能かどうか判断することができる。例えば、フリーの水素を持つアミノまたはヒドロキシル基と不飽和結合を持つ炭素原子(オレフィンなど)の組合せは不安定である。
「医薬組成物」は、本発明記載の化合物またはその生理学的/薬学的に許容される塩またはプロドラッグおよび生理学的/薬学的に許容される担体や賦形剤などの他の化学成分の1以上の混合物をいう。医薬組成物の目的は、生体への化合物の投与を容易にすることであり、これが活性成分の吸収に貢献して、生物活性を示すことになる。
「薬学的に許容される塩」は、塩が哺乳類に用いたときに安全で有効であって、対応する生物活性を持っているような、本発明化合物の塩をいう。
N、m、およびR
15〜R
17は、式(I)の化合物で定義した通りである。
【0066】
本発明化合物の合成方法
発明の目的を達成するために、本発明は、これに限定されないが、以下の技術的解決法を適用する:
本発明の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩の製造方法であり、以下の工程を含み:
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
式(IA)の化合物を式(IB)の化合物とアルカリ条件下に反応させて式(I)の化合物を得;
アルカリ条件は有機塩基または無機塩基により供給し、該有機塩基としては、これらに限定されないが、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、n−ブチルリチウム、tert-ブチル カリウム アルコキシド、そして該無機塩基としては、これらに限定されないが、水素化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウムまたは炭酸セシウムが挙げられ;
式中、Xはハロゲン、A、R、L、R
1〜R
14、p、q、sおよびtは式(I)で定義した通りであり;好ましくは、R
1はtert-ブトキシカルボニルであり;好ましくは、Lは結合である。
【0067】
本発明の式(I)の化合物または塩の製造方法は、次の工程を含む:
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
R
1がt-ブトキシカルボニルであるとき、t-ブトキシカルボニルはさらに式(I)の化合物から任意に取り除いて、式(IC)の化合物またはその薬学的に許容される塩を得る;式(IC)の化合物またはその薬学的に許容される塩をアルカリ条件下でカルボン酸、塩化アシル、スルホニルクロリド、カルボン酸エステル、エチレンオキシド誘導体またはハロゲン化物と反応させ、式(I)の化合物を得る;
反応溶媒は、これらに限定されないが、テトラヒドロフラン、エタノール、メタノール、n−ブタノール、ジクロロメタン、1,4-ジオキサンまたはN,N−ジメチルホルムアミドが挙げられ;
アルカリ条件は有機塩基および無機塩基により提供し、該有機塩基としては、これらに限定されないが、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、n−ブチルリチウム、tert-ブチル カリウム アルコキシド、テトラブチルアンモニウムブロミド、そして該無機塩基としては、これらに限定されないが、水素化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウムまたは炭酸セシウムが挙げられ;
式中、A、R、L、R
1〜R
14、p、q、sおよびtは式(I)で定義した通りであり;好ましくは、Lは結合である。
【0068】
好ましい実施態様
以下の実施例は本発明を説明するためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。実験方法の特定の条件が本発明の実施例で特定されていない場合、それらは一般に原料物質や生成物の製造業者の慣用している条件やっ推奨する条件と一致している。そして特定の出所を示していない試薬は、市販の慣用的な試薬である。
化合物の構造は、NMRおよび/またはMSで同定した。NMRケミカルシフト(δ)は10
−6(ppm)で示した。NMRはBruker AVANCE-400で測定した。溶媒は重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO-d
6)、重水素化クロロホルム(CDCl
3)および重水素化メタノール(CD
3OD)であり、内部標準としてテトラメチルシラン(TMS)を用いた。
MSはFINNIGAN LCQAd (ESI) 質量分析計で測定した(製造:テルモ、型:Finnigan LCQ advantage MAX)。
HPLCはAgilent 1200DAD高圧液体クロマトグラフィー(Sunfire C18 150×4.6 mmクロマトグラフィーカラム)およびWaters 2695-2996高圧液体クロマトグラフィー(Gimini C18 150×4.6 mmクロマトグラフィーカラム)で行った。
キナーゼ阻害の平均比率およびIC50値はマイクロプレートリーダー(BMG社、ドイツ)で測定した。
薄層シリカゲルは、Yantai Huanghai HSGF254 または Qingdao GF254シリカゲルプレートを使用した。TLCで使用したプレートの寸法は0.15−0.2mmで、生成物の生成用の薄層クロマトグラフィーで使用したプレートの寸法は0.4mm−0.5mmであった。
カラムクロマトグラフィーは、一般に担体としてYantai Huanghai 200−300メッシュシリカゲルを用いた。
本発明の公知の出発物質は、先行技術における慣用的な合成法により製造するか、ABCR GmbH & Co. KG、 Acros Organics、 Aldrich Chemical Company、Accela ChemBio Inc または Dari chemical Companyなどから購入できる。
実施例で特に明記しない限り、以下の反応は、アルゴン雰囲気下または窒素雰囲気下に置かれる。
用語「アルゴン雰囲気」または「窒素雰囲気」は、反応フラスコが1Lのアルゴンまたは窒素が入った風船を備えていることをいう。
用語「水素雰囲気」は、反応フラスコが1Lの水素が入った風船を備えていることをいう。
高圧水素添加反応は、Parr 3916EKX 水素添加装置およびclear blue QL-500 水素発生器またはHC2-SS水素添加装置を用いて行った。
水素添加反応において、反応系は一般に真空にして水素で満たし、この操作を3回繰り返す。
マイクロ波反応は、CEM Discover-S 908860マイクロ波反応器を用いて行った。
実施例で特に明記しない限り、以下の反応で用いた溶液は水溶液である。
実施例で特に明記しない限り、以下の反応における反応温度は室温である。
室温は最も適当な反応温度で、20℃−30℃である。
反応のプロセスは薄層クロマトグラフィー(TLC)でモニターし、展開溶媒の系としては:(A)ジクロロメタンとメタノールの系、(B)n−ヘキサンと酢酸エチルの系、(C)石油エーテルと酢酸エチルの系、(D)アセトンが挙げられる。溶媒の容積比は化合物の極性により調節した。
カラムクロマトグラフィーおよび薄層クロマトグラフィーによる化合物精製の溶出系としては、:(A)ジクロロメタンとメタノールの系、(B)n−ヘキサンと酢酸エチルの系、(C)ジクロロメタンとアセトンの系が挙げられ、溶媒の容積比は化合物の極性により調節し、そして時々、少量のトリエチルアミンなどのアルカリ試薬または酢酸などの酸性試薬も添加した。
【0069】
実施例1
(3aR,5R,6aS/3aS,5S,6aR)-tert-ブチル-3a-メチル-5-(メチル (7H-ピロロ [2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
工程1
(3aR,6aS/3aS,6aR)-tert-ブチル3a-メチル-5-オキソヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール- 2(1H)-カルボキシレート
ヨウ化第一銅(770mg,4mmol)をテトラヒドロフラン10mLに溶解した。−78℃に冷却後、臭化メチルマグネシウムの3Mジエチルエーテル溶液(30mL,6.7mmol)を反応混合液に添加した。30分間反応後、反応混合液を−35℃に暖めて、tert-ブチル5-オキソ-3,3a,4,5-テトラヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート1aのテトラヒドロフラン溶液10mL(500 mg, 2.24 mmol)を滴下した。30分間反応後、反応混合液を室温に暖めて、次いで飽和塩化アンモニウム溶液10mLを添加して反応をクエンチした。反応混合液は酢酸エチルで抽出した(20mL×3)。有機層を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、表題粗生成物(3aR,6aS/3aS,6aR)-tert-ブチル3a-メチル-5-オキソヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート1b(500 mg、褐色グリース)を得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0070】
工程2
(3aR,5R,6aS/3aS,5S,6aR)-tert-ブチル3a-メチル-5-(メチルアミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート
粗生成物(3aR,6aS/3aS,6aR)-tert-ブチル3a-メチル-5-オキソヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート1b(200 mg、0.84mmol)をメタノール5mLに溶解し、次いで37%メチルアミン―エタノール溶液2mLおよびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(532mg,2.5mmol)を添加した。16時間反応後、反応混合液に飽和塩化アンモニウム溶液10mLを添加して反応をクエンチした。反応混合液は酢酸エチルで抽出した(20mL×3)。有機層を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、表題生成物(3aR,5R,6aS/3aS,5S,6aR)-tert-ブチル3a-メチル-5-(メチルアミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート1cを褐色グリースとして得た(130mg、収率61.0%)。
MS m/z (ESI): 255.2 [M+1]
【0071】
工程3
(3aR,5R,6aS/3aS,5S,6aR)-tert-ブチル-3a-メチル-5-(メチル (7H-ピロロ [2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート
4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン1d (60 mg, 0.39mmol)を水5mLに溶解し、3aR,5R,6aS/3aS,5S,6aR)-tert-ブチル3a-メチル-5-(メチルアミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート1c(100mg,0.39mmol)および炭酸カリウム(322mg,2.34mmol)を添加した。100℃で16時間反応後、反応混合液は酢酸エチルで抽出した(10mL×3)。有機層を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物(3aR,5R,6aS/3aS,5S,6aR)-tert-ブチル-3a-メチル-5-(メチル (7H-ピロロ [2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート1を白色固体として得た(840mg、収率28.8%)。
MS m/z (ESI): 372.5[M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 10.38 (s, 1H), 8.30 (s, 1H), 7.05-7.04 (m, 1H), 6.57-6.56 (m, 1H), 5.57-5.52 (m, 1H), 3.56-3.49 (m, 3H), 3.37 (s, 3H), 3.27-3.25 (m, 1H), 2.25-2.21 (m, 2H), 1.89-1.87 (m, 2H), 1.67-1.65 (m, 2H), 1.49 (s, 9H), 0.88-0.86 (m, 2H)
【0072】
実施例2
N-((3aR,5R,6aS/3aS,5S,6aR)-2-(エチルスルホニル)-3a-メチルオクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-N-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
工程1
N-メチル-N-((3aR,5R,6aS)-3a-メチルオクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩
(3aR,5R,6aS/3aS,5S,6aR)-tert-ブチル-3a-メチル-5-(メチル (7H-ピロロ [2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート1(1g,2.7mmol)を6M塩化水素のメタノール溶液15mLに溶解した。12時間反応後、反応混合液を減圧下濃縮し、表題粗生成物N-メチル-N-((3aR,5R,6aS)-3a-メチルオクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩2aを得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 272.2 [M+1]
【0073】
工程2
N-((3aR,5R,6aS/3aS,5S,6aR)-2-(エチルスルホニル)-3a-メチルオクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-N-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
N-メチル-N-((3aR,5R,6aS)-3a-メチルオクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩2a(100mg,0.37mmol)およびトリエチルアミン(112mg,1.11mmol)をテトラヒドロフラン5mLに溶解し、エチルスルホニルクロリド(95mg,0.74mmol)を滴下した。16時間反応後、反応混合液に水20mLを加え、酢酸エチルで抽出した(20mL×3)。有機層を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物N-((3aR,5R,6aS/3aS,5S,6aR)-2-(エチルスルホニル)-3a-メチルオクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-N-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン2を白色固体として得た(28mg、収率21.5%)。
MS m/z (ESI): 364.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 12.56 (s, 1H), 8.25-8.23 (m, 1H), 7.95-7.93 (m, 1H), 7.21-7.20 (m, 1H), 5.51-5.49 (m, 1H), 4.02 (m, 2H), 3.75-3.58 (m, 6H), 3.38 (s, 3H), 3.22-3.16 (m, 2H), 2.06 (s, 3H), 1.97-1.95 (m, 1H), 1.43-1.41 (m, 3H)
【0074】
実施例3
3-((3aR,5R,6aS/3aS,5S,6aR)-3a-メチル-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)-3-オキソプロパンニトリル
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
N-メチル-N-((3aR,5R,6aS)-3a-メチルオクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩2a(50mg,0.18mmol)および2−シアノ酢酸エチル(49mg,0.36mmol)をエタノール3mLに溶解し、1,4−ジアザビシクロオクタン(56mg,0.36mmol)を滴下した。40℃で16時間反応後、反応混合液に水20mLを加え、酢酸エチルで抽出した(20mL×3)。有機層を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物3-((3aR,5R,6aS/3aS,5S,6aR)-3a-メチル-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)-3-オキソプロパンニトリル3を白色固体として得た(46mg、収率56.8%)。
MS m/z (ESI): 339.1 [M+1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 12.58 (s, 1H), 8.27-8.25 (m, 1H), 7.97-7.95 (m, 1H), 7.26-7.24 (m, 1H), 5.58-5.53 (m, 1H), 4.33 (s, 2H), 3.75-3.58 (m, 6H), 3.39 (s, 3H), 3.22-3.16 (m, 2H), 2.08 (s, 3H), 1.99-1.97 (m, 1H)
【0075】
実施例4
2-((3aR,5R,6aS/3aS,5S,6aR)-3a-メチル-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)アセトニトリル
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
N-メチル-N-((3aR,5R,6aS)-3a-メチルオクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩2a(50mg,0.18mmol)をアセトニトリル5mLに溶解し、炭酸カリウム(75mg,0.54mmol)、ブロモアセトニトリル(24mg,0.2mmol)およびジクロロメタン5mLを添加した。16時間反応後、反応混合液に少量の水を加えて反応をクエンチした。水相と有機相を分離した。水相はジクロロメタンで抽出した(10mL×3)。有機相は合わせて、水(5mL)、飽和食塩水(5mL)で続けて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物2-((3aR,5R,6aS/3aS,5S,6aR)-3a-メチル-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)アセトニトリル4を白色固体として得た(20mg、収率35.1%)。
MS m/z (ESI): 311.5 [M+1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 11.64 (s, 1H), 8.12-8.10 (m, 1H), 7.14 (s, 1H), 6.54 (s, 1H), 3.86-3.85 (m, 2H), 3.14-3.13 (m, 3H), 2.77-2.75 (m, 1H), 2.62-2.60 (m, 1H), 2.08-2.06 (m, 3H), 1.86-1.80 (m, 1H), 1.70-1.69 (m, 1H), 1.58-1.55 (m, 1H), 1.30-1.18 (m, 2H), 0.86 (s, 3H)
【0076】
実施例5
(3aR,5s,6aS)-tert-ブチル 5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
工程1
(3aR,5R,6aS)-tert-ブチル5-((メチルスルホニル)オキシ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)- カルボキシレート
(3aR,5R,6aS)-tert-ブチル5-ヒドロキシヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)- カルボキシレート5a (9 g、40 mmol)をジクロロメタン150mLに溶解し、メチルスルホニルクロリド(4.70mL,60mmol)およびトリエチルアミン(11.20mL,80mmol)を0℃で添加した。室温で2時間反応後、反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム溶液200mLを加えた。水相と有機相を分離した。有機相は飽和食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮して、表題生成物(3aR,5R,6aS)-tert-ブチル5-((メチルスルホニル)オキシ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)- カルボキシレート5bを黄色液体として得た(12.00g、収率98.4%)。
【0077】
工程2
(3aR,5s,6aS)-tert-ブチル5-(メチルアミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)- カルボキシレート
(3aR,5R,6aS)-tert-ブチル5-((メチルスルホニル)オキシ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)- カルボキシレート5b(60mg,0.2mmol)をメタノール10mLに溶解し、メチルアミン5mLを添加した。40℃で16時間反応後、反応混合液を減圧下濃縮し、表題粗生成物(3aR,5s,6aS)-tert-ブチル5-(メチルアミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)- カルボキシレート5c(60mg、褐色グリース)を得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 241.5 [M+1]
【0078】
工程3
(3aR,5s,6aS)-tert-ブチル 5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート
(3aR,5s,6aS)-tert-ブチル5-(メチルアミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)- カルボキシレート5c(200mg,0.8mmol)および4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン1d (127mg, 0.8mmol)をn−ブタノール5mLに溶解し、トリエチルアミン(168mg,1.6mmol)を添加した。100℃で48時間反応後、反応混合液を減圧下濃縮し、水10mLおよび酢酸エチル10mLを添加した。水相と有機相を分離した。有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、分取用HPLCで精製して、表題生成物(3aR,5s,6aS)-tert-ブチル 5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート5を白色固体として得た(5mg、収率5.0%)。
MS m/z (ESI): 358.5[M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 10.07 (s, 1H), 8.31 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 6.55(s, 1H), 5.58-5.54 (m, 1H), 3.65-3.62 (m, 2H), 3.27-3.23 (m,5H), 2.86-2.81 (m, 2H), 2.06-2.02 (m, 2H), 1.93-1.91 (m, 2H), 1.49 (s, 6H)
【0079】
実施例6
2-ヒドロキシ-1-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)エタノン
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
工程1
N-メチル-N-((3aR,5s,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩
(3aR,5s,6aS)-tert-ブチル 5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート5(1.5g,4.2mmolo)を1M塩化水素メタノール溶液20mLに溶解した。16時間反応後、反応混合液を減圧下濃縮し、表題粗生成物N-メチル-N-((3aR,5s,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩6a(1.5g、褐色固体)を得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 258.1 [M+1]
【0080】
工程2
2-ヒドロキシ-1-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)エタノン
N-メチル-N-((3aR,5s,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩6a(100mg,0.3mmol)をジクロロメタン5mLに溶解し、2−グリコール酸(26mg,0.3mmol)、トリエチルアミン(103mg,1.02mmol)およびO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(194 mg, 0.45 mmol)を添加した。16時間反応後、反応混合液に水10mLを加えた。水相と有機相を分離した。有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、分取用HPLCで精製して、表題生成物2-ヒドロキシ-1-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)エタノン6を白色固体として得た(10mg、収率9.7%)。
MS m/z (ESI): 316.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 11.60 (s, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.11 (s, 1H), 6.53 (s, 1H), 5.47-5.44 (m, 1H), 4.52-4.49 (m, 1H), 4.03-3.99 (m, 2H), 3.60-3.57 (m, 2H), 3.24-3.22 (m, 2H), 3.15 (s, 3H), 2.80-2.75 (m, 2H), 2.02-1.94 (m, 2H), 1.78-1.75 (m, 2H)
【0081】
実施例7
2-メチル-1-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)プロパン-2-オール
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
N-メチル-N-((3aR,5s,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩6a(100mg,0.34mmol)をメタノール5mLに溶解し、2,2−ジメチルエポキシエタン(42mg,0.58mmol)を添加した。16時間反応後、反応混合液を減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物2-メチル-1-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)プロパン-2-オール7を淡黄色固体として得た(50mg、収率39.1%)。
MS m/z (ESI): 330.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 11.68 (s, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.14-713 (m, 1H), 6.60 (s, 1H), 5.46 (s, 1H), 5.12 (s, 1H), 3.86 (m, 2H), 3.18 (s, 4H), 3.07-3.01 (m, 3H), 2.84 (d, 2H), 1.95-1.91 (m, 2H), 1.68 (s, 2H), 1.33-1.18 (m, 6H)
【0082】
実施例8
3-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)-3-オキソプロパンニトリル
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
N-メチル-N-((3aR,5s,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩6a(100mg,0.34mmol)をn−ブタノール5mLに溶解し、2−シアノ酢酸メチル(77mg,0.68mmol)およびDBU(103mg,0.68mmol)を添加した。40℃で15時間反応後、反応混合液を減圧下濃縮した。残渣に酢酸エチル50mLを加え、飽和食塩水で洗浄した(15mL×2)。有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、分取用HPLCで精製して、表題生成物3-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)-3-オキソプロパンニトリル8を淡黄色固体として得た(15mg、収率13.6%)。
MS m/z (ESI): 325.1 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 9.79 (s, 1H), 8.28 (s, 1H), 7.06-7.05 (m, 1H), 6.55-6.54 (m, 1H), 5.68-5.64 (m, 1H), 3.85-3.79 (m, 2H), 3.49 (s, 2H), 3.47-3.37 (m, 2H), 3.27 (s, 3H), 3.08-2.91 (m, 2H), 2.09-2.05 (m, 2H), 1.96-1.94 (m, 2H)
【0083】
実施例9
(3aR,5s,6aS)-N-イソプロピル-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキサミド
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
N-メチル-N-((3aR,5s,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩6a(100mg,0.39mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド5mLに溶解し、トリエチルアミン(39mg,0.39mmol)を滴下した。30分反応後、反応混合液にイソシアナトプロパン(33mg,0.39mmol)を添加した。16時間反応後、反応混合液に水10mLおよび酢酸エチル10mLを加えた。水相と有機相を分離した。有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、分取用HPLCで精製して、表題生成物(3aR,5s,6aS)-N-イソプロピル-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキサミド9を白色固体として得た(15mg、収率11.3%)。
MS m/z (ESI): 343.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 11.18 (s, 1H), 8.31 (s, 1H), 7.06 (s, 1H), 6.54 (s, 1H), 5.63-5.58 (m, 1H), 4.06-4.01 (m, 2H), 3.63-3.58 (m, 2H), 3.26-3.21 (m, 5H), 2.92-2.88 (m, 2H), 2.04-2.01 (m, 2H), 1.94-1.89 (m, 2H), 1.89-1.74 (m, 6H)
【0084】
実施例10
(3aR,5S,6aS/3aS,5R,6aR)-tert-ブチル 3a-メチル-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
工程1
(3aR,5S,6aS/3aS,5R,6aR)-tert-ブチル5-ヒドロキシ-3a-メチルヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート
粗生成物(3aR,6aS/3aS,6aR)-tert-ブチル3a-メチル-5-オキソヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート1b(1g,4.2mmol)をメタノール10mLに溶解し、ナトリウムボロハイドライド(320mg,8.4mmol)を添加した。1時間反応後、反応混合液を飽和塩化アンモニウム溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した(20mL×3)。有機相を合わせて、水(5mL×3)および飽和食塩水(5mL×3)で連続して洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮して、表題粗生成物(3aR,5S,6aS/3aS,5R,6aR)-tert-ブチル5-ヒドロキシ-3a-メチルヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート10a(900mg、無色グリース)を得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0085】
工程2
(3aR,5R,6aS/3aS,5S,6aR)-tert-ブチル3a-メチル-5-((メチルスルホニル)オキシ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート
粗生成物(3aR,5S,6aS/3aS,5R,6aR)-tert-ブチル5-ヒドロキシ-3a-メチルヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート10a(1g,4.2mmol)をジクロロメタン10mLに溶解し、トリエチルアミン(1.27g,12.6mmol)を添加した。メチルスルホニルクロリドのジクロロメタン溶液5mL(700mg,6.2mmol)を0℃で反応混合液中に滴下した。16時間反応後、反応混合液を水10mL中に注いだ。水相と有機相を分離した。有機相を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム(10mL×3)および飽和食塩水(10mL×3)で連続して洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮して、表題生成物(3aR,5R,6aS/3aS,5S,6aR)-tert-ブチル3a-メチル-5-((メチルスルホニル)オキシ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート10bを淡黄色グリースとして得た(1.2g、収率92.3%)。
【0086】
工程3
(3aR,5S,6aS/3aS,5R,6aR)-tert-ブチル3a-メチル-5-(メチルアミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート
(3aR,5R,6aS/3aS,5S,6aR)-tert-ブチル3a-メチル-5-((メチルスルホニル)オキシ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート10b(500mg,1.6mmol)を1Mメチルアミンのメタノール溶液10mLに溶解した。40℃で16時間反応後、反応混合液を40℃で減圧下濃縮し、表題粗生成物(3aR,5S,6aS/3aS,5R,6aR)-tert-ブチル3a-メチル-5-(メチルアミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート10c(350mg、淡黄色グリース)を得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0087】
工程4
(3aR,5S,6aS/3aS,5R,6aR)-tert-ブチル 3a-メチル-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート
粗生成物(3aR,5S,6aS/3aS,5R,6aR)-tert-ブチル3a-メチル-5-(メチルアミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート10c(350mg,1.37mmol)をn−ブタノール10mLに溶解し、4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン1d(320mg,2.06mmol)およびトリエチルアミン(410mg,4.13mmol)を添加した。100℃で16時間反応後、反応混合液は室温に冷やし、水50mL中に注いで酢酸エチル20mLを加えた。水相と有機相を分離した。水相は酢酸エチル(10mL)で抽出した。有機相を合わせて、水(5mL×3)および飽和食塩水(5mL×3)で連続して洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物(3aR,5S,6aS/3aS,5R,6aR)-tert-ブチル 3a-メチル-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート10を淡黄色グリースとして得た(20mg、収率3.9%)。
MS m/z (ESI): 372.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 11.61 (s, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.10 (s, 1H), 6.53 (s, 1H), 5.47-5.44 (m, 1H), 3.52 (t, 1H), 3.44 (m, 1H), 3.28 (d, 1H), 3.20 (d, 1H), 3.17 (s, 3H), 2.33-2.30 (m, 1H), 2.13-2.07 (m, 1H), 1.96-1.91 (m, 1H), 1.73-1.67 (m, 2H), 1.42 (s, 9H), 1.22 (s, 3H)
【0088】
実施例11
1-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)エタノン
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
N-メチル-N-((3aR,5s,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩6a(200mg,0.68mmol)をジクロロメタン20mLに溶解し、トリエチルアミン(206mg,2.04mmol)を添加した。0.5時間反応後、反応混合液に塩化アセチル(53mg,0.68mmol)を滴下した。16時間反応後、反応混合液に水50mLを加えた。水相と有機相を分離した。有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、分取用HPLCで精製して、表題生成物1-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)エタノン11を白色固体として得た(20mg、収率9.8%)。
MS m/z (ESI): 300.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 11.32 (s, 1H), 8.30 (s, 1H), 7.08 (s, 1H), 6.52 (s, 1H), 5.66-5.61 (m, 1H), 3.77-3.71 (m, 2H), 3.43-3.40 (m, 2H), 3.33 (s, 3H), 3.87-2.95(m, 2H), 2.02-2.00 (m, 2H), 1.94-1.89 (m, 2H)
【0089】
実施例12
エチル 2-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)アセテート
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
N-メチル-N-((3aR,5s,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩6a(100mg,0.34mmol)および炭酸カリウム(94mg,0.68mmol)を1,4−ジオキサン5mLに溶解した。0.5時間反応後、反応混合液にブロモ酢酸2−エチル(56mg,0.34mmol)を滴下した。4時間反応後、反応混合液にジクロロメタン50mLを加え、残渣を溶解した。反応混合液を飽和食塩水(15mL)で洗浄した。有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物エチル 2-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)アセテート12を白色固体として得た(24mg、収率21.4%)。
MS m/z (ESI): 344.4[M+1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 11.54 (s, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.07-7.06 (m, 1H), 6.76-6.75 (m, 1H), 5.36-5.34 (m, 1H), 4.11 (q, 2H), 3.28 (s, 2H), 3.08 (s, 3H), 2.67-2.65 (m, 4H), 1.95-1.93 (m, 2H), 1.63-1.58 (m, 2H), 1.25-1.18 (m, 5H)
【0090】
実施例13
シクロプロピル((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)メタノン
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
N-メチル-N-((3aR,5s,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩6a(100mg,0.34mmol)をジクロロメタン5mLに溶解し、トリエチルアミン(69mg,0.68mmol)を滴下した。0.5時間反応後、反応混合液にシクロプロピルホルミルクロリド(39mg,0.37mmol)を添加した。3時間反応後、反応混合液にジクロロメタン50mLを加え、残渣を溶解した。反応混合液を飽和食塩水(15mL)で洗浄した。有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物シクロプロピル((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)メタノン13を白色固体として得た(26mg、収率23.6%)。
MS m/z (ESI): 326.1 [M+1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 11.60 (s, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.11-7.10 (m, 1H), 6.52-6.51 (m, 1H), 5.48-5.44 (m, 1H), 3.85-3.83 (m, 1H), 3.55-3.49 (m, 2H), 3.24-3.21 (m, 1H), 3.15 (s, 3H), 2.93-2.91 (m, 1H), 2.81-2.79 (m, 1H), 2.03-1.98 (m, 2H), 1.83-1.78 (m, 3H), 0.78-0.71 (m, 4H)
【0091】
実施例14
2-ヒドロキシ-1-((3aS,5R,6aR/3aS,5R,6aR)-3a-メチル-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)エタノン
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
工程1
N-メチル-N-((3aR,5S,6aS/3aS,5R,6aR)-3a-メチルオクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール- 5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩
(3aR,5S,6aS/3aS,5R,6aR)-tert-ブチル 3a-メチル-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート10(1.56g,4.2mmol)を1M塩化水素メタノール溶液20mLに溶解した。16時間反応後、反応混合液を減圧下濃縮し、表題粗生成物N-メチル-N-((3aR,5S,6aS/3aS,5R,6aR)-3a-メチルオクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール- 5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩14a(1.5g、褐色固体)を得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0092】
工程2
2-ヒドロキシ-1-((3aS,5R,6aR/3aS,5R,6aR)-3a-メチル-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)エタノン
N-メチル-N-((3aR,5S,6aS/3aS,5R,6aR)-3a-メチルオクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール- 5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩14a(70mg,0.22mmol)をジクロロメタン5mLに溶解し、トリエチルアミン(67mg,0.66mmol)を添加した。0.5時間反応後、反応混合液に2−グリコール酸(25mg,0.33mmol)およびO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート(210mg,0.33mmol)を添加した。16時間反応後、反応混合液を減圧下濃縮し、分取用HPLCで精製して、表題生成物2-ヒドロキシ-1-((3aS,5R,6aR/3aS,5R,6aR)-3a-メチル-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)エタノン14を淡黄色固体として得た(11mg、収率13.9%)。
MS m/z (ESI): 330.4[M+1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 11.62 (s, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.12 (s, 1H), 6.54(s, 1H), 5.51 (s, 1H), 4.56 (s, 1H), 4.01-3.66 (m, 2H), 3.64-3.58 (m, 1H), 3.23 (s, 3H), 2.11 (d, 1H), 2.10-2.08 (m, 1H), 1.99-1.97 (m, 1H), 1.76-1.70 (m, 2H), 1.30-1.19 (m, 5H)
【0093】
実施例15
N-((3aR,5s,6aS)-2-(シクロプロピルスルホニル)オクタヒドロシクロペンタ [c]ピロール-5-イル)-N-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
N-メチル-N-((3aR,5s,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩6a(100mg,0.34mmol)をジクロロメタン5mLに溶解し、トリエチルアミン(78mg,0.7mmol)を添加した。0.5時間反応後、反応混合液にシクロプロピルスルホニルクロリド(54mg,0.4mmol)を滴下した。16時間反応後、反応混合液に水10mLを加えた。水相と有機相を分離した。有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、分取用HPLCで精製して、表題生成物N-((3aR,5s,6aS)-2-(シクロプロピルスルホニル)オクタヒドロシクロペンタ [c]ピロール-5-イル)-N-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン15を白色固体として得た(20mg、収率14.3%)。
MS m/z (ESI): 362.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 10.11 (s, 1H), 8.31 (s, 1H), 7.08 (s, 1H), 6.70 (s, 1H), 5.52 (s, 1H), 3.57(s, 2H), 3.31-3.25 (m, 4H), 2.95-2.93 (m, 2H), 2.39-2.27 (m, 2H), 1.25-1.20 (m, 4H), 1.04-1.03 (m, 2H), 0.87-0.86 (m, 2H)
【0094】
実施例16
tert-ブチル(2-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)-2-オキソエチル)カルバメート
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
N-メチル-N-((3aR,5s,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩6a(500mg,1.7mmol)をジクロロメタン20mLに溶解し、トリエチルアミン(0.47mL,3.4mmol)を添加した。1時間反応後、反応混合液に2-(tert-ブトキシホルムアミド)酢酸(0.36g,2.04mmol)およびO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート(0.76g,2.04mmol)を添加した。11時間反応後、反応混合液にジクロロメタン100mLを加えた。反応混合液は飽和食塩水で洗浄した(20mL×2)。有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物tert-ブチル(2-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)-2-オキソエチル)カルバメート16を淡黄色固体として得た(320mg、収率45.5%)。
MS m/z (ESI): 415.4 [M+1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 11.60 (s, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.13-7.12 (m, 1H), 6.76-6.75 (m, 1H), 6.54 (s, 1H), 5.49-5.47 (m, 1H), 3.73-3.59 (m, 4H), 3.28-3.20 (m, 2H), 3.16 (s, 3H), 2.91-2.90 (m, 1H), 2.79-2.78 (m, 1H), 2.02-1.95 (m, 2H), 1.81-1.76 (m, 2H), 1.39 (s, 9H)
【0095】
実施例17
(S)-2-ヒドロキシ-1-((3aR,5R,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)プロパン-1-オン
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
N-メチル-N-((3aR,5s,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩6a(100mg,0.34mmol)をジクロロメタン5mLに溶解し、トリエチルアミン(101mg,1mmol)、(S)-2-ヒドロアクリル酸(46mg,0.5mmol)およびO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート(190mg,0.5mmol)を添加した。16時間反応後、反応混合液にシクロプロピルスルホニルクロリド(54mg,0.4mmol)を滴下した。16時間反応後、反応混合液は減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物(S)-2-ヒドロキシ-1-((3aR,5R,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)プロパン-1-オン17を淡黄色固体として得た(13mg、収率11.6%)。
MS m/z (ESI): 330.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 11.61 (s, 1H), 8.09-8.07 (m, 1H), 7.12-7.10 (m, 1H), 6.53 (s, 1H), 5.46-5.44 (m, 1H), 4.88-4.83 (m, 1H), 4.32-4.28 (m, 1H), 3.65-3.60 (m, 3H), 3.32-3.23 (m, 2H), 3.22-3.15 (m, 2H), 2.88-2.79 (m, 2H), 2.01-1.95 (m, 2H), 1.77-1.74 (m, 2H), 1.23-1.17 (m, 3H)
【0096】
実施例18
2-メトキシ-1-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)エタノン
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
N-メチル-N-((3aR,5s,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩6a(100mg,0.34mmol)をジクロロメタン5mLに溶解し、トリエチルアミン(101mg,1.02mmol)を添加した。0.5時間反応後、反応混合液に2−メトキシ酢酸(30mg,0.33mmol)を滴下した。16時間反応後、反応混合液に水10mLを加えた。水相と有機相を分離した。有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、分取用HPLCで精製して、表題生成物2-メトキシ-1-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)エタノン18を白色固体として得た(20mg、収率17.9%)。
MS m/z (ESI): 330.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 10.51 (s, 1H), 8.30 (s, 1H), 7.06 (s, 1H), 6.54 (s, 1H), 5.66-5.58 (m, 1H), 4.07 (s, 2H), 3.84-3.72 (m, 2H), 3.50-3.46 (m, 4H), 3.45-3.36 (m, 1H), 3.26 (s, 3H), 2.97-2.86 (m, 2H), 2.08-2.04 (m, 2H), 1.95-1.93 (m, 2H)
【0097】
実施例19
(R)-2-ヒドロキシ-1-((3aR,5S,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)プロパン-1-オン
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
N-メチル-N-((3aR,5s,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩6a(100mg,0.34mmol)をジクロロメタン5mLに溶解し、 (R)-2-ヒドロアクリル酸(46mg,0.5mmol)およびO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート(190mg,0.5mmol)を添加した。16時間反応後、反応混合液は減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物(R)-2-ヒドロキシ-1-((3aR,5S,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)プロパン-1-オン19を黄色固体として得た(6mg、収率5.4%)。
MS m/z (ESI): 330.4[M+1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 11.61 (s, 1H), 8.09-8.08 (m, 1H), 7.12-7.11 (m, 1H), 6.53 (s, 1H), 5.47-5.45 (m, 1H), 4.87-4.82 (m, 1H), 4.31-4.27 (m, 1H), 3.67-3.60 (m, 3H), 3.32-3.24 (m, 1H), 3.22-3.15 (m, 3H), 2.89-2.79 (m, 2H), 2.03-1.95 (m, 2H), 1.79-1.74 (m, 2H), 1.23-1.17 (m, 3H)
【0098】
実施例20
2-アミノ-1-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)エタノン
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
tert-ブチル (2-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)-2-オキソエチル)カルバメート16(261mg,0.63mmol)をジクロロメタン8mLに溶解し、トリフルオロ酢酸2mLを滴下した。1時間反応後、反応混合液に水10mLを加え、ジクロロメタンで抽出した(20mL×2)。1M水酸化ナトリウム溶液を水相に加えてpH値を9まで調節し、ジクロロメタンで抽出した(30mL×5)。有機相を合わせて、飽和食塩水(15mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物2-アミノ-1-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)エタノン20を淡黄色固体として得た(145mg、収率73.2%)。
MS m/z (ESI): 315.5 [M+1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 11.93 (s, 1H), 8.30 (s, 2H), 8.13 (s, 1H), 7.21-7.20 (m, 1H), 6.63-6.62 (m, 1H), 5.49-5.45 (m, 1H), 3.83-3.65 (m, 4H), 3.40-3.35 (m, 2H), 3.20 (s, 3H), 2.93-2.83 (m, 2H), 2.03-1.97 (m, 2H), 1.83-1.81 (m, 2H)
【0099】
実施例21
N-(2-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)-2-オキソエチル)メタンスルホンアミド
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
2-アミノ-1-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)エタノン20(60mg,0.19mmol)ををジクロロメタン10mLに溶解し、氷冷下、トリエチルアミン(38mg,0.38mmol)およびメチルスルホニルクロリド(24mg,0.29mmol)を滴下した。2時間反応後、反応混合液は減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物N-(2-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)-2-オキソエチル)メタンスルホンアミド21を淡黄色固体として得た(8mg、収率11.3%)。
MS m/z (ESI): 393.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 11.60 (s, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.13-7.10 (m, 2H), 6.55-6.53 (m, 1H), 5.50-5.46 (m, 1H), 3.88-3.82 (m, 2H), 3.65-3.60 (m, 2H), 3.32-3.25 (m, 2H), 3.15 (s, 3H), 2.96 (s, 3H), 2.93-2.73 (m, 2H), 1.99-1.94 (m, 2H), 1.78 -1.75 (m, 2H)
【0100】
実施例22
4-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)-4-オキソブタンニトリル
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
N-メチル-N-((3aR,5s,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩6a(100mg,0.34mmol)をジクロロメタン5mLに溶解し、トリエチルアミン(101mg,1mmol)、3−シアノプロピオン酸(37mg,0.37mmol)およびO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート(194 mg, 0.5 mmol)を添加した。24時間反応後、反応混合液に飽和塩化アンモニウム溶液10mLを加えて反応をクエンチした。水相と有機相を分離した。水相はジクロロメタンで抽出した(15mL×2)。有機相を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(15mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物4-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)-4-オキソブタンニトリル22を白色固体として得た(6mg、収率5.2%)。
MS m/z (ESI): 339.4[M+1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 11.61 (s, 1H), 8.10-8.09 (m, 1H), 7.12-7.11 (m, 1H), 6.54-6.53 (m, 1H), 3.69-3.57 (m, 2H), 3.36-3.35 (m, 6H), 3.24-3.21 (m, 1H), 3.16-3.15 (m, 3H), 2.65-2.64 (m, 3H), 1.25-1.24(m, 3H)
【0101】
実施例23
2-ヒドロキシ-1-((3aR,5R,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)エタノン
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
工程1
(3aR,5R,6aS)-tert-ブチル5-(メチルアミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート
(3aR,6aS)-tert-ブチル5-オキソヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート23a(1.0g,4.44mmol)を2Mメチルアミン20mLに溶解した。1時間反応後、反応混合液にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(420mg,6.66mmol)を数回に分けて加えた。1時間反応後、反応混合液を減圧下濃縮し、ジクロロメタン50mLを加えて残渣を溶解し、次いで飽和食塩水で洗浄した(20mL)。有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、表題粗生成物(3aR,5R,6aS)-tert-ブチル5-(メチルアミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート23b(1.23g、黄色グリース)を得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 241.3 [M+1]
【0102】
工程2
(3aR,5R,6aS)-tert-ブチル5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート
(3aR,5R,6aS)-tert-ブチル5-(メチルアミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート23b(1.06g,4.41mmol)をn−ブタノール20mLに溶解し、4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(670mg,4.41mmol)および炭酸カリウム(1.22g,8.82mmol)を添加した。110℃で24時間反応後、反応混合液を減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題生成物(3aR,5R,6aS)-tert-ブチル5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート23cを淡黄色固体として得た(830mg、収率52.9%)。
MS m/z (ESI): 358.2 [M+1]
【0103】
工程3
N-メチル-N-((3aR,5R,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩
(3aR,5R,6aS)-tert-ブチル5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート23c(830mg,2.32mmol)を6M塩化水素のメタノール溶液10mLに溶解した。16時間反応後、反応混合液を減圧下濃縮して、無水ジエチルエーテル(20mL)で洗浄し、真空で乾燥して表題生成物N-メチル-N-((3aR,5R,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩23dを灰色固体として得た(630mg、収率92.6%)。
【0104】
工程4
2-ヒドロキシ-1-((3aR,5R,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)エタノン
N-メチル-N-((3aR,5R,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩23d(100mg,0.34mmol)をn−ブタノール5mLに溶解し、2−ヒドロキシ酢酸メチル(61mg,0.68mmol)および1,8-ジアザビシクロ-ビシクロ[5,4,0]-7-ヘンデセン(103mg,0.68mmol)を添加した。60℃で10時間反応後、反応混合液を10時間60℃に加温した。反応混合液を減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物2-ヒドロキシ-1-((3aR,5R,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)エタノン23を灰色固体として得た(8mg、収率7.5%)。
MS m/z (ESI): 316.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 11.61 (s, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.12 (s, 1H), 6.58 (s, 1H), 5.32-5.30 (m, 1H), 4.52-4.49 (m, 1H), 4.08-3.99 (m, 2H), 3.54-3.51 (m, 2H), 3.42-3.37 (m, 2H), 3.16 (s, 3H), 2.75-2.63 (m, 2H), 2.02-1.99 (m, 2H), 1.57-1.52 (m, 2H)
【0105】
実施例24
メチル2-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)アセテート
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
N-メチル-N-((3aR,5s,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩6a(100mg,0.34mmol)をジクロロメタン5mLに溶解し、トリエチルアミン(101mg,1mmol)およびブロモ酢酸2−メチル(54mg,0.35mmol)を添加した。16時間反応後、反応混合液に飽和塩化アンモニウム溶液15mLを加えて反応をクエンチした。水相と有機相を分離した。水相はジクロロメタンで抽出した(15mL×2)。有機相を合わせて、飽和食塩水(25mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物メチル2-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)アセテート24を白色固体として得た(6mg、収率5.4%)。
MS m/z (ESI): 330.4[M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 10.61 (s, 1H), 8.27-8.26 (m, 1H), 7.10-7.09 (m, 1H), 6.91 (s, 1H), 5.49-5.46 (m, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.40-3.33 (m, 2H), 3.23 (s, 3H), 2.90-2.83 (m, 4H), 2.57-2.55 (m, 1H), 2.02-1.94 (m, 2H), 1.83-1.78 (m, 2H), 1.47-1.46 (m, 1H)
【0106】
実施例25
(3aR,5s,6aS)-イソプロピル5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
N-メチル-N-((3aR,5s,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩6a(100mg,0.34mmol)をジクロロメタン5mLに溶解し、トリエチルアミン(101mg,1mmol)およびクロロギ酸イソプロピル(46mg,0.37mmol)を添加した。16時間反応後、反応混合液に飽和塩化アンモニウム溶液15mLを加えて反応をクエンチした。水相と有機相を分離した。水相はジクロロメタンで抽出した(15mL×2)。有機相を合わせて、飽和食塩水(15mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物(3aR,5s,6aS)-イソプロピル5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート24を白色固体として得た(6mg、収率5.1%)。
MS m/z (ESI): 344.4[M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 10.61 (s, 1H), 8.34 (s, 1H), 7.10-7.09 (m, 1H), 6.60-6.59 (m, 1H), 5.64-5.60 (m, 1H), 5.01-4.95 (m, 1H), 3.32-3.30 (m, 4H), 2.91-2.90 (m, 1H), 2.11-2.03 (m, 2H), 1.98-1.93 (m, 2H), 1.31-1.30 (m, 10H)
【0107】
実施例26
2-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)アセトニトリル
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
N-メチル-N-((3aR,5s,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩6a(100mg,0.34mmol)をジクロロメタン5mLに溶解し、トリエチルアミン(101mg,1mmol)およびブロモアセトニトリル(41mg,0.34mmol)を添加した。24時間反応後、反応混合液に少量の飽和塩化アンモニウム溶液を加えて反応をクエンチした。水相と有機相を分離した。水相はジクロロメタンで抽出した(10mL×3)。有機相を合わせて、飽和塩化アンモニウム溶液(10mL)および飽和食塩水(10mL)で続けて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物2-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)アセトニトリル26を白色固体として得た(10mg、収率9.9%)。
MS m/z (ESI): 297.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 10.43 (s, 1H), 8.33-8.32 (m, 1H), 7.10-7.09 (m, 1H), 6.72-6.71 (m, 1H), 5.50-5.43 (m, 1H), 3.22 (s, 3H), 2.87-2.86 (m, 4H), 2.73-2.66 (m, 2H), 2.09-2.04 (m, 2H), 1.85-1.80 (m, 4H)
【0108】
実施例27
3-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)プロパンニトリル
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
N-メチル-N-((3aR,5s,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩6a(100mg,0.34mmol)をジクロロメタン5mLに溶解し、トリエチルアミン(101mg,1mmol)および3−ブロモプロピオニトリル(46mg,0.34mmol)を添加した。24時間反応後、反応混合液に少量の飽和塩化アンモニウム溶液を加えて反応をクエンチした。水相と有機相を分離した。水相はジクロロメタンで抽出した(10mL×3)。有機相を合わせて、飽和塩化アンモニウム溶液(10mL)および飽和食塩水(10mL)で続けて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物3-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)プロパンニトリル27を白色固体として得た(10mg、収率9.4%)。
MS m/z (ESI): 311.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 10.77 (s, 1H), 8.35-8.34 (m, 1H), 7.12-7.11 (m, 1H), 6.75-6.74 (m, 1H), 5.50-5.41 (m, 1H), 3.22 (s, 3H), 2.83-2.80 (m, 4H), 2.63-2.59 (m, 4H), 1.98-1.81 (m, 4H), 1.81-1.78 (m, 2H)
【0109】
実施例28,29
N-((3aR,5s,6aS)-2-(4,6-ジクロロピリミジン-2-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-N-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
N-((3aR,5s,6aS)-2-(2,6-ジクロロピリミジン-4-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-N-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
N-メチル-N-((3aR,5s,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩6a(55mg,0.2mmol)をエタノール5mLに溶解し、トリエチルアミン(52mg,0.5mmol)を添加した。0.5時間反応後、反応混合液に2,4,6−トリクロロピリミジン(32mg,0.2mmol)を添加した。16時間反応後、反応混合液を減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物N-((3aR,5s,6aS)-2-(4,6-ジクロロピリミジン-2-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-N-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン28(10mg、収率20.0%)を白色固体として、N-((3aR,5s,6aS)-2-(2,6-ジクロロピリミジン-4-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-N-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン29(20mg、収率40.0%)を白色固体として、得た。
MS m/z (ESI): 404.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 9.81 (s, 1H), 8.28 (s, 1H), 7.01 (s, 1H), 6.57 (s, 1H), 6.50 (d, 1H), 5.64-5.60 (m, 1H), 3.90-3.85 (m, 2H), 3.59-3.56 (m, 2H), 3.25 (s, 3H), 3.04-2.96 (m, 2H), 2.13-2.05 (m, 2H), 1.99-1.95 (m, 2H)
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 9.97 (s, 1H), 8.28 (s, 1H), 7.04 (s, 1H), 6.52 (d, 1H), 6.26 (d, 1H), 5.69-5.65 (m, 1H), 3.96-3.92 (m, 1H), 3.68-3.64 (m, 2H), 3.28-3.24 (m, 4H), 3.06-3.01 (m, 2H), 2.09-2.00 (m, 2H), 1.98-1.95 (m, 2H)
【0110】
実施例30
(3aR,5s,6aS)-メチル5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
N-メチル-N-((3aR,5s,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩6a(100mg,0.34mmol)をジクロロメタン15mLに溶解し、氷冷下、クロロギ酸メチル(44mg,0.47mmol)および3−トリエチルアミン(59mg,0.58mmol)を添加した。16時間反応後、反応混合液に少量の飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した(20mL×3)。有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物(3aR,5s,6aS)-メチル5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート30を白色固体として得た(50mg、収率41.0%)。
MS m/z (ESI): 316.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 10.60 (s, 1H), 8.26 (s, 1H), 7.06-7.05 (m, 1H), 6.54-6.53 (m, 1H), 5.60-5.56 (m, 1H), 3.72 (s, 3H), 3.70-3.65 (m, 2H), 3.32-3.25 (m, 2H), 3.24 (s, 3H), 2.91-2.85 (m, 2H), 2.06-2.00 (m, 2H), 1.92-1.82 (m, 2H)
【0111】
実施例31
2-ヒドロキシ-1-((1R,5S,6s)-6-((メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)メチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)エタノン
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
工程1
(1R,5S,6r)-tert-ブチル6-(ヒドロキシメチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート
(1R,5S,6r)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イルメタノール31a(10g,88.4mmol)をジオキサンと水の混合溶媒(V/V=3/2)に溶解し、水酸化ナトリウム(4.2g,106mmol)および二炭酸ジ‐tert‐ブチル(28.9g,132.6mmol)を添加した。10時間反応後、反応混合液に水50mLを加えた。反応混合液は酢酸エチルで抽出した(150mL×3)。有機相を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(50mL×2)、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Cを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題生成物(1R,5S,6r)-tert-ブチル6-(ヒドロキシメチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート31bを淡黄色液体として得た(16.9g、収率89.9%)。
【0112】
工程2
(1R,5S)-tert-ブチル6-ホルミル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート
塩化オキサリル(2.41mL,28.1mmol)をジクロロメタン100mLに溶解し、−78℃でジメチルスルホキシド(4.32mL,60.8mmol)を滴下した。30分間反応後、反応混合液に(1R,5S,6r)-tert-ブチル6-(ヒドロキシメチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート31b(5.0g,23.4mmol)を加えた。1時間反応後、反応混合液にトリエチルアミン(16.23mL,117mmol)を添加した。室温で30分間反応後、ジクロロメタン200mL、水50mL、1M塩酸50mLおよび飽和炭酸水素ナトリウム溶液50mLを反応混合液に添加した。水相と有機相を分離し、有機相は飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Cを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題生成物(1R,5S)-tert-ブチル6-ホルミル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート31cを淡黄色液体として得た(4.12g、収率82.4%)。
【0113】
工程3
(1R,5S,6s)-tert-ブチル6-((メチルアミノ)メチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート
(1R,5S)-tert-ブチル6-ホルミル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート31c(3.05g,14.4mmol)をメチルアミンのメタノール溶液20mLに溶解した。24時間反応後、反応混合液に氷冷下シアノ水素化ホウ素ナトリウム(1.09g、17.3mmol)を数回に分けて添加した。室温で2時間反応後、反応混合液に飽和食塩水15mLおよび水15mLを加えた。反応混合液は酢酸エチルで抽出した(30mL×5)。有機相を合わせ、飽和食塩水(15mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、表題生成物(1R,5S,6s)-tert-ブチル6-((メチルアミノ)メチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート31d(3.95g)を無色グリースとして得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 227.46 [M+1]
【0114】
工程4
(1R,5S,6s)-tert-ブチル6-((メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)メチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート
4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン1d (2.21g,14.4mmol)をn−ブタノール320mLに溶解し、(1R,5S,6s)-tert-ブチル6-((メチルアミノ)メチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート31d(3.25g,14.4mmol)および炭酸カリウム(3.97g,28.8mmol)を添加した。120℃で24時間反応後、反応混合液に酢酸エチル150mLおよび水20mLを加えた。水相と有機相を分離し、有機相は飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題生成物(1R,5S,6s)-tert-ブチル6-((メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)メチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート31eを白色固体として得た(1.82g、収率36.8%)。
MS m/z (ESI): 344.2 [M+1]
【0115】
工程5
N-((1R,5S,6r)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イルメチル)-N-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩
(1R,5S,6s)-tert-ブチル6-((メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)メチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート31e(1.72g,5.01mmol)を1M塩化水素メタノール溶液20mLに溶解した。14時間反応後、反応混合液を減圧下濃縮し、得られた残渣はジクロロメタンとジエチルエーテルの混合溶媒(V/V=1/1)で洗浄し、真空で乾燥して表題生成物N-((1R,5S,6r)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イルメチル)-N-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩31fを灰色固体として得た(1.17g、収率95.9%)。
MS m/z (ESI): 244.46 [M+1]
【0116】
工程6
2-ヒドロキシ-1-((1R,5S,6s)-6-((メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)メチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)エタノン
N-((1R,5S,6r)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イルメチル)-N-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩31f(100mg,0.36mmol)をテトラヒドロフラン5mLに溶解し、トリエチルアミン(111mg,1.1mmol)およびO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート(204mg,0.54mmol)を添加した。30分間反応後、反応混合液に2−グリコール酸(30mg,0.39mmol)を加えた。16時間反応後、反応混合液に少量の飽和塩化アンモニウム溶液を加えて反応をクエンチした。水相と有機相を分離した。水相はジクロロメタンで抽出した(10mL×3)。有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物2-ヒドロキシ-1-((1R,5S,6s)-6-((メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)メチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)エタノン31を黄色固体として得た(5mg、収率4.7%)。
MS m/z (ESI): 300.45 [M-1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 10.64(s, 1H), 8.27 (s, 1H), 7.12-7.11 (m, 1H), 6.61-6.60 (m, 1H), 5.34-5.33 (m, 1H), 4.09-4.04 (m, 2H), 3.83-3.81 (m, 2H), 3.49 (s, 3H), 1.79-1.72 (m, 2H), 1.53-1.45(m, 2H), 1.31-1.28 (m, 1H), 1.00-0.89 (m, 2H)
【0117】
実施例32
2-((1R,5S,6r)-6-((メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)メチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)アセトニトリル
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
N-((1R,5S,6r)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イルメチル)-N-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩31f(100mg,0.36mmol)をアセトニトリル5mLに溶解し、トリエチルアミン(109mg,1.1mmol)およびブロモアセトニトリル(47.5mg,0.4mmol)を添加した。16時間反応後、反応混合液に少量の飽和塩化アンモニウム溶液を加えて反応をクエンチした。水相と有機相を分離した。水相はジクロロメタンで抽出した(10mL×3)。有機相を合わせて、飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物2-((1R,5S,6r)-6-((メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)メチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)アセトニトリル32を白色固体として得た(15mg、収率14.9%)。
MS m/z (ESI): 283.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 10.64 (s, 1H), 8.31 (s, 1H), 7.09-7.08 (m, 1H), 6.64-6.63 (m, 1H), 3.76-3.74 (m, 2H), 3.63 (s, 2H), 3.47 (s, 3H), 3.00-2.98 (m, 2H), 2.75-2.73 (m, 2H), 1.57-1.53 (m, 2H), 1.33-1.30 (m, 1H)
【0118】
実施例33
N-(((1R,5S,6s)-3-(2-クロロピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)メチル)-N-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
N-((1R,5S,6r)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イルメチル)-N-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩31f(100mg,0.36mmol)をエタノール5mLに溶解し、トリエチルアミン(108mg,1.07mmol)および4,6-ジクロロピリミジン(26.6mg,0.17mmol)を添加した。16時間反応後、反応混合液を減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物N-(((1R,5S,6s)-3-(2-クロロピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)メチル)-N-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン33を白色固体として得た(5mg、収率7.9%)。
MS m/z (ESI): 356.1 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 10.46 (s, 1H), 8.25 (s, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.07 (s, 1H), 6.59 (s, 1H), 6.13 (s, 1H), 4.03-4.01 (m, 1H), 3.84-3.81 (m, 2H), 3.49-3.47 (m, 3H), 3.42 (s, 3H), 1.96-1.94 (m, 2H), 1.07-1.05 (m, 1H)
【0119】
実施例34
(3aR,5s,6aS)-N-(3-メトキシ-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキサミド
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
工程1
フェニル (3-メトキシ-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)カルバメート
3-メトキシ-1,2,4-チアジアゾール-5-アミン34a(500mg,3.82mmol)およびクロロギ酸フェニル34b(600mg,3.82mmol)をジクロロメタン20mLに溶解し、トリエチルアミン(0.8mL,5.73mmol)を添加した。16時間反応後、反応混合液に水30mLを加えて溶液を希釈した。水相と有機相を分離し、水相はジクロロメタン(20mL×2)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題生成物フェニル (3-メトキシ-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)カルバメート34cを白色固体として得た(200mg、収率20.8%)。
MS m/z (ESI): 252.0 [M+1]
【0120】
工程2
(3aR,5s,6aS)-N-(3-メトキシ-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキサミド
N-メチル-N-((3aR,5s,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩6a(120mg,0.47mmol)をテトラヒドロフラン15mLに溶解し、フェニル (3-メトキシ-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)カルバメート34c(117mg,0.47mmol)および3−トリエチルアミン(0.13mL,0.94mmol)を添加した。60℃で5時間反応後、反応混合液に水30mLを加え、ジクロロメタンで抽出した(50mL×3)。有機相を合わせて、飽和食塩水(50mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題生成物(3aR,5s,6aS)-N-(3-メトキシ-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキサミド34を白色固体として得た(50mg、収率25.9%)。
MS m/z (ESI): 412.9 [M-1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 11.60(m, 2H), 8.08(s, 1H), 7.06-7.05(m, 1H), 6.53-6.51 (m, 1H), 5.48-5.44(m, 1H), 3.90(s, 3H), 3.69-3.65(m, 2H), 3.37-3.32(m, 2H), 3.16(s, 3H), 2.90-2.88(m, 2H), 2.02-1.99(m, 2H), 1.80-1.77(m, 2H)
【0121】
実施例35
1-((4aS,7aR)-6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-2(3H,4H,4aH,5H,6H,7H,7aH)-イル)エタノン
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
工程1
(4aS,7aS)-6-(ベンジル(メチル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-3(2H)-オン
(4aS,7aS)-テトラヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-3,6(2H,4H)-ジオン35a(3g,19.60mmol、公知方法「Tetrahedron: Asymmetry, 1997, 8 (17), 2893-2904」から合成)およびN−メチル‐1‐フェニルメタナミン35b(2.37g,19.60mmol)をメタノール5mLに溶解し、酢酸を2滴添加した。3時間撹拌し反応させた後、反応混合液にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(1.80g、29.40mmol)を添加した。12時間反応後、反応混合液をろ過し、減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物(4aS,7aS)-6-(ベンジル(メチル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-3(2H)-オン35cを黄色固体として得た(1.99g、収率39.8%)。
MS m/z (ESI): 259.2 [M+1]
【0122】
工程2
(4aR,7aS)-N-ベンジル-N-メチルオクタヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-6-アミン
(4aS,7aS)-6-(ベンジル(メチル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-3(2H)-オン35c(3.90g,15.11mmol)をテトラヒドロフラン150mLに溶解し、氷冷下、水素化アルミニウムリチウム(3g,78.60mmol)を数回に分けて添加した。48時間撹拌した後、反応混合液に氷水10mLを加えた。反応混合液をろ過し、ジクロロメタン(50mL)で洗浄して減圧下に濃縮し、表題粗生成物(4aR,7aS)-N-ベンジル-N-メチルオクタヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-6-アミン35d(3.69g、白色固体)を得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 245.2 [M+1]
【0123】
工程3
(4aR,7aS)-tert-ブチル6-(ベンジル(メチル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-2(3H)-カルボキシレート
(4aR,7aS)-N-ベンジル-N-メチルオクタヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-6-アミン35d(3.69g,15.11mmol)をジクロロメタン50mLに溶解し、二炭酸ジ‐tert‐ブチル(4.94g,22.60mmol)およびエチルアミン(3.81g,37.75mmol)を添加した。12時間撹拌した後、反応混合液に水20mLを加え、ジクロロメタンで抽出した(30mL×2)。有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題生成物(4aR,7aS)-tert-ブチル6-(ベンジル(メチル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-2(3H)-カルボキシレート35eを淡黄色固体として得た(3.28g、収率63%)。
MS m/z (ESI): 345.3 [M+1]
【0124】
工程4
(4aR,7aS)-tert-ブチル6-(メチルアミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-2(3H)-カルボキシレート
(4aR,7aS)-tert-ブチル6-(ベンジル(メチル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-2(3H)-カルボキシレート35e(2g,5.81mmol)をメタノール150mLに溶解し、水酸化パラジウム/炭素(500mg、25%)を添加した。反応器を水素で3回パージした後、反応混合液を72時間撹拌し、次いでろ過し、メタノール(20mL)で洗浄し、減圧下濃縮して、表題粗生成物(4aR,7aS)-tert-ブチル6-(メチルアミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-2(3H)-カルボキシレート35f(1.72g)を無色の粘状な液体として得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 255.2 [M+1]
【0125】
工程5
(4aS,7aR)-tert-ブチル6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-2(3H)- カルボキシレート
4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン1d(1.78g,11.65mmol)を1,4−ジオキサン50mLに溶解し、(4aR,7aS)-tert-ブチル6-(メチルアミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-2(3H)-カルボキシレート35f(2.96g,11.65mmol)および炭酸カリウム(3.22g,23.30mmol)を添加した。110℃で48時間反応した後、反応混合液は減圧下濃縮し、水50mLを加えて、酢酸エチルで抽出した(30mL×3)。有機層を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題の(4aS,7aR)-tert-ブチル6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-2(3H)- カルボキシレート35gを白色固体として得た(1.34g、収率31%)。
MS m/z (ESI): 372.2 [M+1]
【0126】
工程6
N-メチル-N-((4aS,7aR)-オクタヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-6-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩
(4aS,7aR)-tert-ブチル6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-2(3H)- カルボキシレート35g(1.34g,3.61mmol)を6M塩化水素メタノール溶液15mLに溶解し、12時間反応した後、反応混合液は減圧下濃縮し、水20mLおよび10%水酸化ナトリウム溶液を反応混合液のpHが9と10の間になるまでを加えた。反応混合液をジクロロメタンで抽出した(20mL×2)。有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、表題の粗N-メチル-N-((4aS,7aR)-オクタヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-6-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩35h(1g、白色固体)を得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 272.2 [M+1]
【0127】
工程7
1-((4aS,7aR)-6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-2(3H,4H,4aH,5H,6H,7H,7aH)-イル)エタノン
N-メチル-N-((4aS,7aR)-オクタヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-6-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩35h(100mg,0.37mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド5mLに溶解し、無水酢酸(22mg,0.37mmol)、トリエチルアミン(112mg,1.10mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル) カルボジイミド塩酸塩(106mg,0.55mmol)および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(74mg,0.55mmol)を添加した。12時間反応した後、水10mLを反応混合液に加えた。反応混合液をジクロロメタンで抽出した(20mL×2)。有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、分取用HPLCで精製して表題生成物1-((4aS,7aR)-6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-2(3H,4H,4aH,5H,6H,7H,7aH)-イル)エタノン35を白色固体として得た(7mg、収率5%)。
MS m/z (ESI): 314.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): d 11.34 (s, 1H), 8.32 (s, 1H), 7.08 (s, 1H), 6.56 (s, 1H), 5.43-5.45 (m, 1H), 3.88-3.91 (m, 1H), 3.27-3.55 (m, 6H),2.28-2.30 (m, 2H), 1.91-1.96 (m, 6H), 1.58-1.60 (m, 3H)
【0128】
実施例36
(4aS,7aR)-メチル6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-2(3H)-カルボキシレート
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
N-メチル-N-((4aS,7aR)-オクタヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-6-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩35h(100mg,0.37mmol)をジクロロメタン10mLに溶解し、次いで氷冷下、クロロギ酸メチル(35mg,0.37mmol)およびトリエチルアミン(56mg,0.55mmol)を添加した。12時間反応した後、水10mLを反応混合液に加えた。反応混合液をジクロロメタンで抽出した(10mL×2)。有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物(4aS,7aR)-メチル6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-2(3H)-カルボキシレート36を白色固体として得た(20mg、収率16.5%)。
MS m/z (ESI): 330.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): d 10.57 (s, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.05 (s, 1H), 6.56 (s, 1H), 5.38-5.39 (m, 1H), 3.70 (s, 3H), 3.61-3.62 (m, 2H), 3.39-3.40 (m, 1H), 3.23-3.27 (m, 4H), 2.20-2.23 (m, 2H), 2.05-2.09 (m, 1H), 1.83-1.84 (m, 2H), 1.52-1.57 (m, 3H)
【0129】
実施例37
2-ヒドロキシ-1-((4aS,7aR)-6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-2(3H,4H,4aH,5H,6H,7H,7aH-イル)エタノン
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
N-メチル-N-((4aS,7aR)-オクタヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-6-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩35h(80mg,0.30mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド5mLに溶解し、2-グリコール酸(22mg,0.30mmol)、トリエチルアミン(89mg,0.89mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル) カルボジイミド塩酸塩(84mg,0.44mmol)および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(60mg,0.44mmol)を添加した。12時間反応した後、反応混合液を減圧下濃縮し、分取用HPLCで精製して表題生成物2-ヒドロキシ-1-((4aS,7aR)-6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-2(3H,4H,4aH,5H,6H,7H,7aH-イル)エタノン37を白色固体として得た(8mg、収率8.2%)。
MS m/z (ESI): 330.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): d 11.57 (s, 1H), 8.30 (s, 1H), 7.07 (s, 1H), 6.56 (s, 1H), 5.40-5.44 (m, 1H), 4.14-4.18 (m, 1H), 3.34-3.39 (m, 2H), 3.27(s, 3H), 3.18-3.22(m, 1H), 2.30-2.32 (m, 2H), 1.95-2.13 (m, 3H), 1.66-1.68 (m, 1H), 1.52-1.57 (m, 2H)
【0130】
実施例38
(4aS,7aR)-N-(3-メトキシ-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)-6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-2(3H)-カルボキサミド
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
N-メチル-N-((4aS,7aR)-オクタヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-6-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩35h(80mg,0.30mmol)をテトラヒドロフラン20mLに溶解し、フェニル (3-メトキシ-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)カルバメート34c(75mg,0.30mmol)およびトリエチルアミン(0.06mL,0.44mmol)を添加した。60℃で3時間反応した後、反応混合液に水30mLを添加した。反応混合液はジクロロメタン(30mL×2)で抽出した。有機相を合わせて、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、溶出系Aを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物(4aS,7aR)-N-(3-メトキシ-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)-6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-2(3H)-カルボキサミド38を白色固体として得た(30mg、収率23.8%)。
MS m/z (ESI): 429.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 11.63 (s, 1H), 11.61 (s, 1H), 8.08 (s, 1H), 7.12 (d, 1H), 6.58 (d, 1H), 5.26-4.30 (m, 1H), 3.84 (s, 3H), 3.69-3.73 (m, 1H), 3.59-3.64 (m, 1H), 3.38-3.40 (m, 2H), 3.17 (s, 3H), 2.20-2.23 (m, 2H), 1.82-1.92 (m, 3H), 1.60-1.65 (m, 2H), 1.40-1.48 (m, 1H)
【0131】
実施例39
3-((4aS,7aR)-6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-2(3H,4H,4aH,5H,6H,7H,7aH)-イル)-3-オキソプロパンニトリル
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
N-メチル-N-((4aS,7aR)-オクタヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-6-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩35h(100mg,0.37mmol)をn−ブタノール5mLに溶解し、2−シアノ酢酸エチル(83mg,0.74mmol)およびDBU(113mg,0.74mmol)を添加した。50℃で15時間反応した後、反応混合液を減圧下濃縮し、酢酸エチルで抽出し(20mL×2)、飽和食塩水で洗浄した(15mL×2)。有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、分取用HPLCで精製して、表題生成物3-((4aS,7aR)-6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-2(3H,4H,4aH,5H,6H,7H,7aH)-イル)-3-オキソプロパンニトリル39を淡いピンクの固体として得た(35mg、収率28.0%)。
MS m/z (ESI): 339.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): d 11.6 (s, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.13 (s, 1H), 6.58 (s, 1H), 5.27-5.29 (m, 1H), 4.01-4.09 (m, 2H), 3.60-3.63 (m, 1H), 3.43-3.48 (m, 2H), 3.18 (s, 3H), 2.08-2.10 (m, 2H), 1.81-1.88 (m, 3H), 1.23-1.43 (m, 4H)
【0132】
実施例40,41
(4aR,6R,7aR)-6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-3(2H)-オン
(4aR,6S,7aR)-6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-3(2H)-オン
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
工程1
(4aS,7aS)-6-(メチルアミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-3(2H)-オン
(4aS,7aS)-テトラヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-3,6(2H,4H)-ジオン35a(1g,6.54mmol、公知方法「Tetrahedron: Asymmetry, 1997, 8 (17), 2893-2904」により合成)およびメチルアミン塩酸塩(200mg,6.54mmol)をメタノール20mLに溶解し、酢酸を2滴添加した。1時間撹拌し反応させた後、反応混合液にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(600mg、9.68mmol)を添加した。12時間反応後、反応混合液をろ過し、減圧下濃縮して、表題生成物(4aS,7aS)-6-(メチルアミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-3(2H)-オン40a(1g)を褐色グリースとして得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 169.2 [M+1]
【0133】
工程2
(4aR,6R,7aR)-6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-3(2H)-オン
(4aR,6S,7aR)-6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-3(2H)-オン
4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン1d(910g,5.95mmol)を水30mLに溶解し、(4aS,7aS)-6-(メチルアミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-3(2H)-オン40a(1g,5.95mmol)および炭酸カリウム(1.6g,11.59mmol)を添加した。100℃で12時間反応した後、反応混合液は減圧下濃縮し、水50mLを加えて、酢酸エチルで抽出した(30mL×3)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、キラル分取用HPLCで精製して、表題生成物(4aR,6R,7aR)-6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-3(2H)-オン40(15mg、収率0.9%)を白色固体として、(4aR,6S,7aR)-6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-3(2H)-オン41(15mg、収率0.9%)を白色固体として得た。
MS m/z (ESI): 286.4 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): d 11.37 (s, 1H), 8.28 (s, 1H), 7.06 (s, 1H), 6.98 (s, 1H), 6.53 (s, 1H), 5.24-5.27 (m, 1H), 3.41-3.44 (m, 1H), 3.21 (s, 3H), 3.10-3.13 (m, 1H), 2.56-2.58 (m, 1H), 2.50-2.52 (m, 2H), 2.30-2.31 (m, 1H), 2.07-2.09 (m, 2H), 1.50-1.64 (m, 2H)
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): d 11.37 (s, 1H), 8.28 (s, 1H), 7.06 (s, 1H), 6.98 (s, 1H), 6.53 (s, 1H), 5.24-5.27 (m, 1H), 3.41-3.44 (m, 1H), 3.21 (s, 3H), 3.10-3.13 (m, 1H), 2.56-2.58 (m, 1H), 2.50-2.52 (m, 2H), 2.30-2.31 (m, 1H), 2.07-2.09 (m, 2H), 1.50-1.64 (m, 2H)
【0134】
実施例42
(4aR,6R,7aR)-2-メチル-6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-3(2H)-オン
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
工程1
(4aS,7aS)-6-(ベンジル(メチル)アミノ)-2-メチルヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-3(2H)-オン
氷浴中、(4aS,7aS)-6-(ベンジル(メチル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-3(2H)-オン35c(400mg,1.55mmol)をテトラヒドロフラン10mLに溶解し、水素化ナトリウム(56mg,2.33mmol)を添加した。30分間撹拌した後、反応混合液にヨウ化メチル(241mg,1.71mmol)を加えた。12時間反応した後、反応混合液に水50mLを加え、酢酸エチルで抽出した(20mL×2)。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮して、表題粗生成物(4aS,7aS)-6-(ベンジル(メチル)アミノ)-2-メチルヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-3(2H)-オン42a(500mg)を無色液体として得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 273.2 [M+1]
【0135】
工程2
(4aS,7aS)-2-メチル-6-(メチルアミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-3(2H)-オン
(4aS,7aS)-6-(ベンジル(メチル)アミノ)-2-メチルヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-3(2H)-オン42a(500g,1.84mmol)をメタノール10mLに溶解し、水酸化パラジウム/炭素(125mg、25%)を添加した。反応器を水素で3回パージした後、反応混合液を6時間撹拌し、次いでろ過し、メタノール(10mL)で洗浄し、減圧下濃縮して、表題粗生成物(4aS,7aS)-2-メチル-6-(メチルアミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-3(2H)-オン42b(300mg)を無色グリースとして得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 183.2 [M+1]
【0136】
工程3
(4aR,6R,7aR)-2-メチル-6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-3(2H)-オン
4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン1d(168mg,1.10mmol)を水20mLに溶解し、(4aS,7aS)-2-メチル-6-(メチルアミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-3(2H)-オン42b(200mg,1.10mmol)および炭酸カリウム(303mg,2.20mmol)を添加した。100℃で48時間反応した後、反応混合液に水30mLを加えて、酢酸エチルで抽出した(20mL×3)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、分取用HPLCで精製して、表題生成物(4aR,6R,7aR)-2-メチル-6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピリジン-3(2H)-オン42を白色固体として得た(8mg、収率5%)。
MS m/z (ESI): 300.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): d 11.61 (s, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.12 (s, 1H), 6.56 (s, 1H), 5.10-5.15 (m, 1H), 3.40-3.44 (m, 1H), 3.15-3.16 (m, 1H), 3.11 (s, 3H), 2.89 (s, 3H), 2.40-2.44 (m, 3H), 2.14-2.16 (m, 1H), 1.90-1.92 (m, 2H), 1.35-1.47 (m, 2H)
【0137】
実施例43,45
2-ヒドロキシ-1-((3aS,5R,7aR)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-イソインドール-2(3H,3aH,4H,5H,6H,7H,7aH)-イル)エタノン
2-ヒドロキシ-1-((3aS,5S,7aR)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-イソインドール-2(3H,3aH,4H,5H,6H,7H,7aH)-イル)エタノン
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
工程1
(3aR,7aS)-tert-ブチル5-(メチルアミノ)ヘキサヒドロ-1H-イソインドール-2(3H)-カルボキシレート
(3aR,7aS)-tert-ブチル5-オキソヘキサヒドロ-1H-イソインドール-2(3H)-カルボキシレート43a(3.77g,15.75mmol、公知方法「Journal of the American Chemical Society, 2000, 122(44), 10743-10753」により合成)およびメチルアミンアルコール溶液(0.73g,23.63mmol)をメタノール50mLに溶解した。70℃で2時間撹拌した後、反応混合液にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(2g、31.51mmol)を添加した。70℃で1時間反応後、反応混合液に水100mLを加えて、ジクロロメタンで抽出した(30mL×3)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮して、表題生成物(3aR,7aS)-tert-ブチル5-(メチルアミノ)ヘキサヒドロ-1H-イソインドール-2(3H)-カルボキシレート43b(3.2g、褐色グリース)を得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 255.2 [M+1]
【0138】
工程2
(3aS,7aR)-tert-ブチル5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-イソインドール-2(3H)-カルボキシレート
4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン1d(1.93g,12.58mmol)をn−ブタノール50mLに溶解し、(3aR,7aS)-tert-ブチル5-(メチルアミノ)ヘキサヒドロ-1H-イソインドール-2(3H)-カルボキシレート43b(3.20g,12.58mmol)および炭酸カリウム(3.47g,25.16mmol)を添加した。110℃で12時間反応した後、反応混合液に水100mLを加えて、酢酸エチルで抽出した(100mL×2)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、溶出系Aを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物(3aS,7aR)-tert-ブチル5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-イソインドール-2(3H)-カルボキシレート43cを白色固体として得た(2.5g、収率53.2%)。
MS m/z (ESI): 372.2 [M+1]
【0139】
工程3
N-メチル-N-((3aS,7aR)-オクタヒドロ-1H-イソインドール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩
(3aS,7aR)-tert-ブチル5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-イソインドール-2(3H)-カルボキシレート43c(2g,5.38mmol)を6M塩化水素メタノール溶液15mLに溶解した。12時間反応した後、反応混合液を減圧下に濃縮して、表題生成物N-メチル-N-((3aS,7aR)-オクタヒドロ-1H-イソインドール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩43d(1.1g、白色固体)を得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 272.3 [M+1]
【0140】
工程4
2-ヒドロキシ-1-((3aS,5R,7aR)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-イソインドール-2(3H,3aH,4H,5H,6H,7H,7aH)-イル)エタノン
2-ヒドロキシ-1-((3aS,5S,7aR)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-イソインドール-2(3H,3aH,4H,5H,6H,7H,7aH)-イル)エタノン
N-メチル-N-((3aS,7aR)-オクタヒドロ-1H-イソインドール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩43d(100mg,0.37mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド10mLに溶解し、2-グリコール酸(33mg,0.44mmol)、トリエチルアミン(120mg,1.11mmol)およびO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート(0.21g,0.55mmol)を添加した。12時間反応後、反応混合液に水30mLを加え、酢酸エチルで抽出した(20mL×3)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、溶出系Aを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物2-ヒドロキシ-1-((3aS,5R,7aR)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-イソインドール-2(3H,3aH,4H,5H,6H,7H,7aH)-イル)エタノン43(10mg、収率8.3%)を白色固体として、2-ヒドロキシ-1-((3aS,5S,7aR)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-イソインドール-2(3H,3aH,4H,5H,6H,7H,7aH)-イル)エタノン45(5mg、収率4.2%)を白色固体として得た。
MS m/z (ESI): 330.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CD
3OD-d
4): δ 8.12 (s, 1H), 7.06 (d, 1H), 6.58 (d, 1H), 4.96-4.99 (m, 1H), 4.60-4.64 (m, 1H), 4.18-4.24 (m, 2H), 3.52-3.57 (m, 1H), 3.48 (s, 3H), 3.26 (d, 2H), 2.72-2.74 (m, 1H), 2.16-2.26 (m, 1H), 1.96-1.98 (m, 1H), 1.83-1.87 (m, 2H), 1.69-1.72 (m, 1H), 1.44-1.52 (m, 1H), 1.23-1.33 (m, 3H)
1H NMR (400 MHz, CD
3OD-d
4): δ 8.10 (s, 1H), 7.11 (d, 1H), 6.66 (d, 1H), 4.71-4.75 (m, 1H), 4.58-4.62 (m, 1H), 4.10-4.22 (m, 2H), 3.43-3.57 (m, 1H), 3.48 (s, 3H), 3.26 (d, 2H), 2.50-2.54 (m, 1H), 2.44-2.48 (m, 1H), 1.96-1.98 (m, 2H), 1.58-1.68 (m, 2H), 1.28-1.33 (m, 4H)
【0141】
実施例44
3-((3aS,7aR)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-イソインドール-2(3H,3aH,4H,5H,6H,7H,7aH)-イル)-3-オキソプロパンニトリル
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
N-メチル-N-((3aS,7aR)-オクタヒドロ-1H-イソインドール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩43d(110mg,0.41mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド15mLに溶解し、2-シアノ酢酸(42mg,0.49mmol)、トリエチルアミン(82mg,0.82mmol)およびO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート(231mg,0.61mmol)を添加した。12時間撹拌後、反応混合液に水15mLを加え、酢酸エチルで抽出した(20mL×3)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、溶出系Aを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物3-((3aS,7aR)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロ-1H-イソインドール-2(3H,3aH,4H,5H,6H,7H,7aH)-イル)-3-オキソプロパンニトリル44を白色固体として得た(13mg、収率9.5%)。
MS m/z (ESI): 339.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 10.68 (s, 1H), 9.01 (s, 1H), 7.79 (d, 1H), 7.30 (d, 1H), 5.65-4.69 (m, 1H), 4.17-4.43 (m, 6H), 4.02 (s, 3H), 3.31-3.34 (m, 1H), 3.25-3.28 (m, 1H), 2.61-2.71 (m, 2H), 2.24-2.32 (m, 2H), 1.98-2.05 (m, 2H)
【0142】
実施例46
2-ヒドロキシ-1-((4aS,8aR)-6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)オクタヒドロイソキノリン-2(1H)-イル)エタノン
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
工程1
(4aR,8aS)-tert-ブチル6-(メチルアミノ)オクタヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート
(4aR,8aS)-tert-ブチル6-オキソオクタヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート46a(2.50g,9.87mmol,公知方法「Journal of the American Chemical Society, Perkin Transactions 1: Organic and Bio-Organic Chemistry (1972-1999), 1995, 20, 2535-2542」により製造)およびメチルアミンアルコール溶液(0.92g,29.61mmol)をメタノール50mLに溶解した。70℃で2時間撹拌した後、反応混合液にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(1.24g、19.74mmol)を添加した。70℃で2時間反応後、反応混合液に水50mLを加えて、ジクロロメタンで抽出した(50mL×3)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮して、表題粗生成物(4aR,8aS)-tert-ブチル6-(メチルアミノ)オクタヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート46b(2g、褐色グリース)を得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0143】
工程2
(4aS,8aR)-tert-ブチル6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)オクタヒドロイソキノリン-2(1H)- カルボキシレート
4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン1d(1.14g,7.45mmol)を1,4-ジオキサン50mLに溶解し、(4aR,8aS)-tert-ブチル6-(メチルアミノ)オクタヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート46b(2g,7.45mmol)および炭酸カリウム(2g,14.90mmol)を添加した。100℃で24時間反応した後、反応混合液に水100mLを加えて、酢酸エチルで抽出した(100mL×3)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、溶出系Aを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物(4aS,8aR)-tert-ブチル6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)オクタヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート46cを灰色がかった白色固体として得た(1.4g、収率48.3%)。
MS m/z (ESI): 386.0 [M+1]
【0144】
工程3
(4aS,8aR)-N-メチル-N-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)デカヒドロイソキノリン-6-アミン塩酸塩
(4aS,8aR)-tert-ブチル6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)オクタヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート46c(300mg,0.78mmol)を6M塩化水素メタノール溶液15mLに溶解した。12時間反応した後、反応混合液を減圧下に濃縮して、表題粗生成物(4aS,8aR)-N-メチル-N-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)デカヒドロイソキノリン-6-アミン塩酸塩46d(220mg、灰色がかった白色固体)を得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 286.2 [M+1]
【0145】
工程4
2-ヒドロキシ-1-((4aS,8aR)-6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)オクタヒドロイソキノリン-2(1H)-イル)エタノン
(4aS,8aR)-N-メチル-N-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)デカヒドロイソキノリン-6-アミン塩酸塩46d(100mg,0.35mmol)をジクロロメタン10mLに溶解し、グリコール酸(32mg,0.42mmol)、トリエチルアミン(106mg,1.05mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル) カルボジイミド塩酸塩(100mg,0.53mmol)および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(69mg,0.53mmol)を添加した。12時間反応した後、水30mLを反応混合液に加え、ジクロロメタンで抽出した(30mL×2)。有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製して、表題生成物2-ヒドロキシ-1-((4aS,8aR)-6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)オクタヒドロイソキノリン-2(1H)-イル)エタノン46を白色固体として得た(15mg、収率12.5%)。
MS m/z (ESI): 344.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 10.87 (s, 1H), 8.28 (s, 1H), 7.06 (d, 1H), 6.55 (d, 1H), 4.90-4.95 (m, 1H), 4.18 (s, 2H), 3.48-3.51 (m, 1H), 3.30 (s, 3H), 3.12-3.32 (m, 4H), 1.82-1.85 (m, 2H), 1.70-1.80 (m, 2H), 1.58-1.61 (m, 2H), 1.21-1.29 (m, 4H)
【0146】
実施例47
1-((3aS,4R,5S,6aS)-4-メチル-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3,3a,4,5,6,6a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピロール-2-イル)- 2-ヒドロキシ-エタノン
【化108】
[この文献は図面を表示できません]
【化109】
[この文献は図面を表示できません]
工程1
(3aR,6aS)-ベンジル5-オキソヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート
(3aR,6aS)-ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5(1H)-オン47a(16.80g,0.13mol,公知方法「Patent EP2246347」により製造)を氷冷下、ジクロロメタン200mLに溶解し、トリエチルアミン(16.2mL,0.16mol)を添加して、クロロギ酸ベンジル(25.22g,0.15mol)を滴下した。反応混合液は室温に暖めた。3時間反応後、反応混合液に水200mLを加え、ジクロロメタンで抽出した(100mL×2)。有機層を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物(3aR,6aS)-ベンジル5-オキソヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート47bを白色固体として得た(18.5g、収率54.9%)。
MS m/z (ESI): 260.1 [M+1]
【0147】
工程2
(3aS,4R,6aS)-ベンジル4-メチル-5-オキソヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート
(3aR,6aS)-ベンジル5-オキソヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート47b(5g,19.28mmol)を−78℃でテトラヒドロフランに溶解し、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(19.7mL,19.67mmol)を滴下した。−78℃で1時間撹拌した後、反応混合液にヨウ化メチル(3.01g,21.21mmol)を添加した。反応混合液は室温まで暖めた。2時間反応後、反応混合液に飽和塩化アンモニウム液20mLを加え、酢酸エチルで抽出した(50mL×2)。有機層を合わせ、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物(3aS,4R,6aS)-ベンジル4-メチル-5-オキソヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート47cを黄色粘液として得た(1.08g、収率20.5%)。
MS m/z (ESI): 274.1 [M+1]
【0148】
工程3
(3aS,4R,5R,6aS)-ベンジル4-メチル-5-(メチルアミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート
(3aS,4R,6aS)-ベンジル4-メチル-5-オキソヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート47c(1.08g,3.95mmol)をメチルアミンアルコール溶液30mLに溶解した。50℃で24時間撹拌した後、反応混合液にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(500mg、7.90mmol)を数回に分けて添加した。50℃で24時間反応後、反応混合液は減圧下に濃縮し、水50mLを加えて、ジクロロメタンで抽出した(50mL×2)。有機層を合わせ、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮して、表題粗生成物(3aS,4R,5R,6aS)-ベンジル4-メチル-5-(メチルアミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート47d(0.95g、淡黄色固体)を得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 289.2 [M+1]
【0149】
工程4
(3aS,4R,5S,6aS)-ベンジル4-メチル-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート
4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン1d(176mg,1.14mmol)を水15mLに溶解し、(3aS,4R,5R,6aS)-ベンジル4-メチル-5-(メチルアミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート47d(300mg,1.04mmol)および炭酸カリウム(287mg,2.08mmol)を添加した。100℃で24時間反応した後、反応混合液に水10mLを加えて、ジクロロメタンで抽出した(20mL×2)。有機層を合わせ、飽和食塩水(10mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、溶出系Aを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物(3aS,4R,5S,6aS)-ベンジル4-メチル-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート47eを黄色固体として得た(0.21g、収率49.9%)。
MS m/z (ESI): 406.3 [M+1]
【0150】
工程5
N-メチル-N-((3aS,4R,5S,6aS)-4-メチルオクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩
(3aS,4R,5S,6aS)-ベンジル4-メチル-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート47e(280mg,0.69mmol)をメタノール20mLに溶解し、水酸化パラジウム/炭素(10mg、4%)を添加した。反応器を水素で3回パージした後、反応混合液を2時間撹拌し、次いでろ過し、メタノール(10mL)で洗浄し、減圧下濃縮して、表題粗生成物N-メチル-N-((3aS,4R,5S,6aS)-4-メチルオクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩47f(160mg、黄色固体)を得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 272.3 [M+1]
【0151】
工程6
1-((3aS,4R,5S,6aS)-4-メチル-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3,3a,4,5,6,6a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピロール-2-イル)- 2-ヒドロキシ-エタノン
N-メチル-N-((3aS,4R,5S,6aS)-4-メチルオクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩47f(160mg,0.59mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド10mLに溶解し、2-グリコール酸(54mg,0.71mmol)、トリエチルアミン(119mg,1.18mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(169mg,0.88mmol)および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(119mg,0.88mmol)を添加した。15時間反応した後、反応混合液を減圧下濃縮し、水(20mL)を加え、ジクロロメタンで抽出した(30mL×2)。有機層を合わせ、飽和食塩水(10mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、キラル分取用HPLCで精製して表題生成物1-((3aS,4R,5S,6aS)-4-メチル-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3,3a,4,5,6,6a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[c]ピロール-2-イル)- 2-ヒドロキシ-エタノン47を白色固体として得た(32mg、収率16.5%)。
MS m/z (ESI): 330.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): d 11.6 (s, 1H), 8.08 (s, 1H), 7.13 (s, 1H), 6.61 (s, 1H), 4.94-4.96 (m, 1H), 4.47-4.50 (m, 1H), 4.00-4.07 (m, 2H), 3.61-3.63 (m, 1H), 3.41-3.51 (m, 2H), 3.37-3.39 (m, 1H), 3.13 (s, 3H), 2.60-2.70 (m, 1H), 2.08-2.18 (m, 3H), 1.50-1.51 (m, 1H), 1.47-1.49 (m, 1H), 0.86-0.89 (m, 3H)
【0152】
実施例48
(3aR,5s,6aS)-N-(3-エチル-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキサミド
【化110】
[この文献は図面を表示できません]
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
工程1
フェニル(3-エチル-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)カルバメート
3-エチル-1,2,4-チアジアゾール-5-アミン48a(1.29g,9.98mmol、公知方法「Collection of Czechoslovak Chemical Communications, 1971, 36, 4091-4098」により製造)を氷冷下テトラヒドロフラン50mLに溶解し、無水炭酸カリウム(1.79g,12.80mmol)を添加して、クロロギ酸フェニル34b(1.72g,10.98mmol)を滴下した。反応混合液は室温まで暖めた。12時間反応後、反応混合液をろ過し、減圧下に濃縮して、表題粗生成物フェニル(3-エチル-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)カルバメート48b(2.14g、黄色固体)を得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 250.2 [M+1]
【0153】
工程2
(3aR,5s,6aS)-N-(3-エチル-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキサミド
N-メチル-N-((3aR,5s,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩6a(120mg,0.47mmol)をテトラヒドロフラン50mLに溶解し、フェニル(3-エチル-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)カルバメート48b(2.14g,8.58mmol)を加え、トリエチルアミン(2.4mL,17.17mmol)を滴下した。60℃で12時間反応後、反応混合液に水30mLを加え、ジクロロメタンで抽出した(50mL×3)。有機相を合わせて、飽和食塩水(50mL×2)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題生成物(3aR,5s,6aS)-N-(3-エチル-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキサミド48を白色固体として得た(1.25g、収率81.7%)。
MS m/z (ESI): 413.4 [M+1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 11.60 (s, 1H), 11.52 (s, 1H), 8.08 (s, 1H), 7.07-7.02 (m, 1H), 6.55-6.5 (m, 1H), 5.56-5.38 (m, 1H), 3.78-3.60 (m, 2H), 3.48-3.36 (m, 2H), 3.16 (s, 3H), 2.90 (m, 2H), 2.74 (q, 2H), 2.10-1.94 (m, 2H), 1.8-1.7 (m, 2H), 1.25 (t, 3H)
【0154】
実施例49
(3aR,5s,6aS)-N-(3-シクロプロピル-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキサミド
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
工程1
3-シクロプロピル-1,2,4-チアジアゾール-5-アミン
チオシアン酸ナトリウム(527mg,6.50mmol)をメタノール20mLに溶解して−20℃に置き、シクロプロピルカルバミジン塩酸塩(603mg,5mmol)およびトリエチルアミン(0.8mL,5.74mmol)を添加した。45分間撹拌後、トリエチルアミン(0.7mL,5.02mmol)および8%次亜塩素酸ナトリウム溶液(4.2mL,5mmol)を反応混合液中に滴下した。−20℃で2時間反応後、反応混合液を室温に加温した。12時間反応後、反応混合液を減圧下に濃縮し、水35mLを加え、酢酸エチルで抽出した(30mL×3)。有機相を合わせて、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、表題粗生成物3-シクロプロピル-1,2,4-チアジアゾール-5-アミン49a(243mg、白色固体)を得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 142.2 [M+1]
【0155】
工程2
フェニル(3-シクロプロピル-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)カルバメート
3-シクロプロピル-1,2,4-チアジアゾール-5-アミン49a(212mg,1.50mmol)を氷冷下テトラヒドロフラン5mLに溶解し、無水炭酸カリウム(270mg,1.95mmol)を添加して、クロロギ酸フェニル34b(246mg,1.58mmol)を滴下し、次いで反応混合液を室温まで暖めた。12時間反応後、反応混合液はろ過し、減圧下に濃縮して、表題粗生成物フェニル(3-シクロプロピル-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)カルバメート49b(350mg、無色グリース)を得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 262.3 [M+1]
【0156】
工程3
(3aR,5s,6aS)-N-(3-シクロプロピル-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキサミド
N-メチル-N-((3aR,5s,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩6a(344mg,1.34mmol)をテトラヒドロフラン6mLに溶解し、フェニル(3-シクロプロピル-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)カルバメート49b(350mg,1.34mmol)を添加し、トリエチルアミン(0.6mL,4.02mmol)を滴下した。50℃で12時間反応後、反応混合液に水20mLを加え、ジクロロメタンで抽出した(20mL×3)。有機相を合わせて、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物(3aR,5s,6aS)-N-(3-シクロプロピル-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキサミド49を黄色固体として得た(120mg、収率21.1%)。
MS m/z (ESI): 425.4 [M+1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 11.53 (d, 2H), 8.07 (s, 1H), 7.05-7.03 (m, 1H), 6.53-6.52 (m, 1H), 5.47-5.43 (m, 1H), 3.70-3.65 (m, 2H), 3.37-3.32 (m, 2H), 3.15 (s, 3H), 2.90-2.89 (m, 2H), 2.12-2.07 (m, 1H), 2.05-1.98 (m, 2H), 1.80-1.74 (m, 2H), 0.97-0.93 (m, 4H)
【0157】
実施例50
(3aR,5s,6aS)-N-(3-(ヒドロキシメチル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキサミド
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
工程1
メチル5-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2-カルボキサミド)-1,2,4-チアジアゾール-3-カルボキシレート
N-メチル-N-((3aR,5s,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩6a(90mg,0.35mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド2mLに溶解し、メチル5-((フェノキシカルボニル)アミノ)-1,2,4-チアジアゾール-3-カルボキシレート50a(97mg,0.35mmol、公知方法「特許出願WO2004103980」により製造)を添加し、トリエチルアミン(105mg,1.04mmol)を滴下した。100℃で12時間反応後、反応混合液に水10mLを加え、反応混合液をジクロロメタンで抽出した(10mL×3)。有機相を合わせて、飽和食塩水(10mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題生成物メチル5-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2-カルボキサミド)-1,2,4-チアジアゾール-3-カルボキシレート50bを白色固体として得た(99.5mg、収率65.0%)。
MS m/z (ESI): 443.4 [M+1]
【0158】
工程2
(3aR,5s,6aS)-N-(3-(ヒドロキシメチル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキサミド
メチル5-((3aR,5s,6aS)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2-カルボキサミド)-1,2,4-チアジアゾール-3-カルボキシレート50b(95mg,0.21mmol)をエタノール3mLに溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(49mg,1.29mmol)を数回に分けて添加した。2時間反応後、反応混合液は減圧下濃縮し、水10mLを加えて、ジクロロメタンで抽出した(10mL×2)。有機相を合わせて、飽和食塩水(10mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、表題生成物(3aR,5s,6aS)-N-(3-(ヒドロキシメチル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)-5-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキサミド50を白色固体として得た(10mg、収率11.2%)。
MS m/z (ESI): 415.4 [M+1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 11.56 (s, 1H), 8.08 (s, 1H), 6.99-7.04 (m, 1H), 6.50-6.54 (m, 1H), 5.37-5.50 (m, 1H), 4.70 (br. s, 1H), 4.26-4.34 (m, 2H), 3.55-3.66 (m, 2H), 3.21-3.29 (m, 2H), 3.14 (s, 3H), 2.74-2.85 (m, 2H), 1.92-2.05 (m, 2H), 1.67-1.76 (m, 2H)
【0159】
実施例51〜156の化合物は、本発明化合物の合成法に適当した試薬を用い、実施例1および実施例2の方法を参照して合成した。
それらの実施例番号、構造および特性データをいかに示す:
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
【0160】
試験例
生物学的試験
試験例1.JAK1キナーゼ阻害に対する本発明化合物の活性測定試験
本発明化合物のJAK1キナーゼ阻害に対するin vitro活性は次の方法で測定した。
下記に記載のin vitroキナーゼアッセイ法は、JAK1キナーゼの活性阻害に対する試験化合物の活性測定に用いられる。試験化合物をジメチルスルホキシドに溶解し、水で薄め、試験で必要な一連の濃度勾配にする。JAK1基質(cell signaling technology, Catalog Number: 1305s)およびATP(2mM)溶液を水で希釈して、最終濃度の20μM ATPおよび1.2μM基質溶液を得る。JAK1キナーゼ(Invitrogen, Catalog Number: pv4774)の正確な量を4×緩衝液(ユーザーにより調製、50 mM HEPES、pH 7.3、125 mM NaCl、24 mM MgCl
2、1.25 mM DTTを含有)と混合して8ng/μLの最終濃度にする。マイクロプレート[DELFIA(登録商標)Streptavidin-coated clear plate (Perkin Elmer, Catalog Number: AAAND-0005)]の各ウエルにATP/基質混合物17.5μL、試験化合物水溶液5μL(コントロールおよびブランクは5μLの純水のみ添加)、および上記で調製したキナーゼ溶液7.5μL(コントロールは4×緩衝液のみ添加)を添加した。各ウエルを十分にかき混ぜ、次いで室温(27℃)で50分間インキュベートし、3回洗浄バッファーで洗浄して乾燥し、さらにHRP標識抗体[Phospho-Tyrosine Mouse mAb (P-Tyr-100) (HRP Conjugate, Cell signaling Technology, Catalog Number: 5465)]を添加して、1時間インキュベートした。マイクロプレートを3回洗浄バッファーで洗浄して乾燥し、次いでTMB(Sigma, Catalog Number: T4444)を加えて5〜15分間発色させた。停止液(1N硫酸液)を加えて反応を止めた。吸光度は450nmの波長でnovostar マイクロプレートリーダーで測定した。試験化合物のIC
50値は、異なる濃度におけるJAK1キナーゼ活性の阻害に対する試験化合物のデータにより計算できる。
【0161】
本発明化合物の活性
本発明化合物の生化学活性は上記試験法により測定し、IC
50値は下記表1に示した。
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
結論:本発明化合物はJAK1キナーゼの増殖阻害に対して有意な活性を有していた。
【0162】
試験例2.JAK2キナーゼ阻害に対する本発明化合物の活性測定試験
本発明化合物のJAK2キナーゼ阻害に対するin vitro活性は次の方法で測定した。
下記に記載のin vitroキナーゼアッセイ法は、JAK2キナーゼの活性阻害に対する試験化合物の活性測定に用いられる。試験化合物をジメチルスルホキシドに溶解し、水で薄め、試験で必要な一連の濃度勾配にする。JAK2基質(cell signaling technology, Catalog Number: 1305s)およびATP(2mM)溶液を水で希釈して、最終濃度の20μM ATPおよび1.2μM基質溶液を得る。JAK2キナーゼ(Invitrogen, Catalog Number: pv4210)の正確な量を4×緩衝液(ユーザーにより調製、50 mM HEPES、pH 7.3、125 mM NaCl、24 mM MgCl
2、1.25 mM DTTを含有)と混合して8ng/μLの最終濃度にする。マイクロプレート[DELFIA(登録商標)Streptavidin-coated clear plate (Perkin Elmer, Catalog Number: AAAND-0005)]の各ウエルにATP/基質混合物17.5μL、試験化合物水溶液5μL(コントロールおよびブランクは5μLの純水のみ添加)、および上記で調製したキナーゼ溶液7.5μL(コントロールは4×緩衝液のみ添加)を添加した。各ウエルを十分にかき混ぜ、次いで室温(27℃)で50分間インキュベートし、3回洗浄バッファーで洗浄して乾燥し、さらにHRP標識抗体[Phospho-Tyrosine Mouse mAb (P-Tyr-100) (HRP Conjugate, Cell signaling Technology, Catalog Number: 5465)]を添加して、1時間インキュベートした。マイクロプレートを3回洗浄バッファーで洗浄して乾燥し、次いでTMB(Sigma, Catalog Number: T4444)を加えて5〜15分間発色させた。停止液(1N硫酸液)を加えて反応を止めた。吸光度は450nmの波長でnovostar マイクロプレートリーダーで測定した。試験化合物のIC
50値は、異なる濃度におけるJAK2キナーゼ活性の阻害に対する試験化合物のデータにより計算できる。
【0163】
本発明化合物の活性
本発明化合物の生化学活性は上記試験法により測定し、IC
50値は下記表2に示した。
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
結論:本発明化合物はJAK2キナーゼの増殖阻害に対して有意な活性を有していた。
【0164】
試験例3.JAK3キナーゼ阻害に対する本発明化合物の活性測定試験
本発明化合物のJAK3キナーゼ阻害に対するin vitro活性は次の方法で測定した。
下記に記載のin vitroキナーゼアッセイ法は、JAK3キナーゼの活性阻害に対する試験化合物の活性測定に用いられる。試験化合物をジメチルスルホキシドに溶解し、水で薄め、試験で必要な一連の濃度勾配にする。JAK3基質(cell signaling technology, Catalog Number: 1305s)およびATP(2mM)溶液を水で希釈して、最終濃度の20μM ATPおよび1.2μM基質溶液を得る。JAK3キナーゼ(Invitrogen, Catalog Number: pv3855)の正確な量を4×緩衝液(ユーザーにより調製、50 mM HEPES、pH 7.3、125 mM NaCl、24 mM MgCl
2、1.25 mM DTTを含有)と混合して8ng/μLの最終濃度にする。マイクロプレート[DELFIA(登録商標) Streptavidin-coated clear plate (Perkin Elmer, Item : AAAND-0005)]の各ウエルにATP/基質混合物17.5μL、試験化合物水溶液5μL(コントロールおよびブランクは5μLの純水のみ添加)、および上記で調製したキナーゼ溶液7.5μL(コントロールは4×緩衝液のみ添加)を添加した。各ウエルを十分にかき混ぜ、次いで室温(27℃)で50分間インキュベートし、3回洗浄バッファーで洗浄して乾燥し、さらにHRP標識抗体[Phospho-Tyrosine Mouse mAb (P-Tyr-100) (HRP Conjugate, Cell signaling Technology, Catalog Number: 5465)]を添加して、1時間インキュベートした。マイクロプレートを3回洗浄バッファーで洗浄して乾燥し、次いでTMB(Sigma, Catalog Number: T4444)を加えて5〜15分間発色させた。停止液(1N硫酸液)を加えて反応を止めた。吸光度は450nmの波長でnovostar マイクロプレートリーダーで測定した。試験化合物のIC
50値は、異なる濃度におけるJAK3キナーゼ活性の阻害に対する試験化合物のデータにより計算できる。
【0165】
本発明化合物の活性
本発明化合物の生化学活性は上記試験法により測定し、IC
50値は下記表3に示した。
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
結論:本発明化合物はJAK3キナーゼの増殖阻害に対して有意な活性を有していた。
【0166】
試験例4
ヒト赤白血病細胞株TF−1についての本発明化合物の増殖抑制試験
次のin vitro試験は、ヒト赤白血病細胞株TF−1の増殖抑制に対する本発明化合物の活性を測定するものである。
次のin vitro細胞アッセイ法は、IL−4(該IL−4はJAK3経路を媒介することができる)によって媒介される増殖の抑制に対し、試験化合物の活性を測定するのに使える。活性はIC
50値により表され、これはJAK2およびJAK3キナーゼの阻害に対する試験化合物の活性を反映するのみならず、JAK2およびJAK3キナーゼに対する試験化合物の選択性をも反映している。
試験法の一般的手順は次の通りである:まず、TF−1細胞(ATCCから購入, Catalog number: CRL 2003)を適当な細胞濃度(8000細胞/mL培地)で96穴細胞培養プレートに播種し、各ウエルに10ng/mLのIL−4(Invitrogen, Catalog Number: PHC0044)を添加した。次いで10×一連の濃度勾配の試験化合物溶液(10000,1000,100,10,1および0.1nM)を調製し、次いで前記で調製した10×化合物溶液をIL−4を含んだ96穴細胞培養プレートに添加した。細胞プレートを連続して72時間培養した後、細胞増殖の抑制に対する試験化合物の活性をCell Counting Kit-8 (Dojindoから購入, Catalog Number: CK04)を用いて測定した。IC
50値は試験化合物の種々の濃度での阻害比率のデータから計算した。
【0167】
本発明化合物の生物活性は上記の試験法を用いて試験した。測定したIC
50値を、下記の表4に示した:
[この文献は図面を表示できません]
結論:JAK3/JAK2のIL−4経路に媒介されたTF−1細胞の増殖抑制に対して本発明化合物は有意な活性を有していた。
【0168】
試験例5:T細胞についての本発明化合物の増殖抑制試験
次のin vitro試験は、T細胞の増殖抑制に対する本発明化合物の活性を測定するものである。
次のin vitro細胞アッセイ法は、T細胞の増殖抑制に対する試験化合物の活性を測定するのに使われる。活性はIC
50値により表される。
試験法の一般的手順は次の通りである:まず、PBMC細胞株(Shanghai Blood Centerから購入)を遠心分離し、上澄みを除いてカウントした。細胞は次いで、培地[RPMI-1640 (Hyclone, Catalog Number: SH30809.01B)+10%ウシ胎児血清(GIBCO, Catalog Number: 10099)+1%Pen Strep (GIBCO, Catalog Number: 15140)]中で、200μgの精製品の抗ヒトCD3(eBioscience, Catalog Number: 16-0037-81)を加えて、5%二酸化炭素(CO2)インキュベーター中、37℃で3日間、それらが2×10
6/mLの細胞濃度に達するまでインキュベートした。さらに、細胞は3回洗浄し、再懸濁させ、2×10
6/mLに希釈し、次いで組み換えヒトIL−2(Peprotechから購入、Catalog Number: 200-02)を10ng/mLの濃度に添加して、もう3日間培養した。細胞は再度3回洗浄し、5×10
5/mLに希釈した。80μLの細胞を96穴細胞培養プレートの各ウエルに播種した。薬物は1mMの初期濃度であった。次いで、薬物は培養培地で10000,2500,625,156,39,9.8,2.4,0.6μMに希釈して、10μLの希釈薬物を対応するウエルに添加した。コントロールのウエルは10μLの培養培地を添加した。プレートはインキュベーターに置いた。1時間インキュベートしたのち、ネガティブコントロールのウエルには10μLの培養培地を加え、残りのウエルにはIL−2を10ng/mLの濃度に加えて、連続して72時間培養した。3日後、細胞増殖の抑制に対する試験化合物の活性をATPlite (登録商標)Luminescence Assay System kit(PerkinElmer, Catalog Number: 6016947)を用いて測定した。IC
50値は試験化合物の種々の濃度での阻害比率のデータから計算した。
【0169】
本発明化合物の生物活性は上記の試験法を用いて試験した。測定したIC
50値を、下記の表5に示した:
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
結論:T細胞の増殖抑制に対して本発明化合物は有意な活性を有していた。
【0170】
薬物動態試験
試験例6:本発明化合物の薬物動態試験
1.要約
試験動物としてラットを用いた。実施例6、実施例17、実施例22、実施例34、実施例35、実施例40、実施例48、実施例49、実施例99、実施例114、実施例121、実施例125、実施例128および実施例148の化合物をラットの胃内に投与し、LC/MS/MS法により異なる時点での薬物血漿濃度を測定した。本発明化合物の薬物動態挙動をラットで研究、評価した。
2.プロトコール
2.1サンプル
。実施例6、実施例17、実施例22、実施例34、実施例35、実施例40、実施例48、実施例49、実施例99、実施例114、実施例121、実施例125、実施例128および実施例148の化合物
2.2試験動物
56匹の健康な成体ラット、雄と雌半々、SINO-BRITSH SIPPR/BK LAB. ANIMAL LTD., COから購入、 Certificate No.: SCXK (Shanghai) 2003-0002、14グループに分割、各群に4匹のラット
2.3試験化合物の調製
試験化合物の正確な量を量りジメチルスルホキシド1.0mLを加えて、1.0mg/mL懸濁液を調製した。
2.4投与
一晩の絶食の後、SDラットの胃内に10.0mg/kgの投与量および10mL/kgの投与容量で投与した。
3.方法
実施例6、実施例17、実施例22、実施例34、実施例35、実施例40、実施例48、実施例49、実施例99、実施例114、実施例121、実施例125、実施例128および実施例148の化合物をラットの胃内に投与した。血液サンプル(0.2mL)を眼窩洞(orbital sinus)から投与前および投与後0.5h、1.0h、2.0h、3.0h、4.0h、6.0h、8.0h、12.0h、24.0および36.0hに採取し、ヘパリン処理したチューブにいれて10分間10,000rpm、4℃で遠心分離を行い、結晶を分離した。血漿サンプルは−20℃で保存した。ラットは投与後2時間で餌を与えた。
異なる濃度での胃内投与後のラット血漿における試験化合物の含量測定:投与後の様々な時点で採取したラット血漿50μLに内部標準溶液50μLおよびメタノール100μLを加え、ボルテックスミキサーで3分間撹拌した。混合液は13,500rpmで10分間遠心分離した。上澄み液10μLを血漿サンプルから採取して、LC−MS/MSで分析した。
【0171】
4.薬物動態パラメータの結果
本発明化合物の薬物動態パラメータを以下に示した。
[この文献は図面を表示できません]
結論:本発明化合物は、優れた薬物動態データおよび薬物動態特性の有意な利点を有していた。