(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、
図1乃至
図74を参照して、本発明の一実施の形態について説明する。この実施の形態は、本願発明を玩具としての小型ロボットを用いたサッカーゲームに適用した例を示すものである。
【0012】
まず、本実施の形態によるロボットゲームシステムの概要について、
図1乃至
図10を参照しながら説明する。
本実施の形態によるロボットゲームシステムとしての、サッカーゲームシステム200は、
図1に示すようなものである。
まず、平面上にフィールド201が設定されている。このフィールド201は平面上を矩形に区切った領域である。また、上記フィールド201の一の辺にゴール203aが設置されていると共に、上記フィールド201の上記ゴール203aが設置された辺に対抗する辺にはゴール203bが設置されている。
上記ゴール203a、203bは、そのフィールド201側(
図1中中央側)が開口された、例えば、籠状の設置物である。
【0013】
上記フィールド201上には、ボール204が設置されるとともに、対戦型ゲームロボットとしてのストライカーロボット1a、1b、1c、1dやキーパーロボット117a、117bが設置される。上記ボール204は、所定の色(例えば、オレンジ色)に着色されたものである。また、上記ストライカーロボット1a、1bやキーパーロボット117aが一のチーム(以下、チームAという。)に所属するものであり、上記ストライカーロボット1c、1dやキーパーロボット117bが他のチーム(以下、チームBという。)に所属するものとなっている。
なお、上記ストライカーロボット1a、1b、1c、1dやキーパーロボット117a、117bの詳細については後述する。
【0014】
また、上記チームA、チームBには、それぞれ図示しない操作者が一人ずつおり、各操作者はプレイヤー側コントローラ205a、205bを操作することになる。上記プレイヤー側コントローラ205aがチームA側のコントローラであり、上記プレイヤー側コントローラ205bがチームB側のコントローラとなる。
【0015】
なお、本実施の形態の場合には、プレイヤー側コントローラ205aによってストライカーロボット1aを制御し、プレイヤー側コントローラ205bによってストライカーロボット1cを制御するように構成されている。それ以外のストライカーロボット1b、1dは、後述するパーソナルコンピュータ213によって自律プログラムに基づいて自律制御されることになる。
また、キーパーロボット117a、117bも後述するパーソナルコンピュータ213によって自律プログラムに基づいて自律制御されることになるが、上記プレイヤー側コントローラ205aによってキーパーロボット117aの操作を行い、上記プレイヤー側コントローラ205bによってキーパーロボット117bの操作を行うことができるようにもなっている。
【0016】
また、上記フィールド201の上方には、撮像装置としてのカメラ207a、207bが設置されている。このカメラ207aとカメラ207bの両方を用いることで、上記フィールド201全体とその周辺を撮像することができる。
また、上記フィールド201近傍には表示装置209が設置されている。この表示装置209には、例えば、得点等を表示するLEDマトリックス表示部209aや、試合時間を表示するための時計表示部209b等が設けられている。
【0017】
また、上記フィールド201の近傍には審判用コントローラ211も設置される。この審判用コントローラ211は、図示しない審判が操作し、例えば、得点の加算・減算、ルール違反した操作者のプレイヤー側コントローラ205a、205bによる操作の停止等の指示を行う。
【0018】
また、サッカーゲームシステム200には、パーソナルコンピュータ213も設置されている。このパーソナルコンピュータ213には、無線通信ユニット215、217が接続されており、上記プレイヤー側コントローラ205a、205b、審判用コントローラ211、ストライカーロボット1a、1b、1c、1d、及び、キーパーロボット117a、117bから無線通信によりデータを受信することができると共に、上記プレイヤー側コントローラ205a、205b、上記ストライカーロボット1a、1b、1c、1d、及び、キーパーロボット117a、117bに対して無線通信によりデータを送信することができる。
【0019】
また、上記パーソナルコンピュータ213には、上記カメラ207a、207bが接続されており、上記カメラ207a、207bにより撮像された画像データを上記パーソナルコンピュータ213によって処理することができる。また、上記表示装置209も上記パーソナルコンピュータ213に接続される。
【0020】
上記パーソナルコンピュータ213は、上記カメラ207a、207bにより撮像された画像データを処理し、その結果に基づいて上記ストライカーロボット1b、1d、及び、キーパーロボット117a、117bの制御(自律制御)を行うだけでなく、プレイヤー側コントローラ205a、205bから受信した信号に基づいた上記キーパーロボット117a、117bの制御も行うものである。すなわち、上記ストライカーロボット1a、1cは操作者の上記プレイヤー側コントローラ205a、205bの操作によって制御されるものであり、上記ストライカーロボット1b、1dは上記パーソナルコンピュータ213の自律制御によって制御されるものである。また、上記キーパーロボット117a、117bは、常時は上記パーソナルコンピュータ213によって自律プログラムに基づいて自律制御されるが、プレイヤー側コントローラ205a、205bからの指示があれば、その指示に基づいて選択された操作プログラムにより制御されるものである。
【0021】
なお、既に説明したように、本実施の形態の場合にはプレイヤー側コントローラ205aによってストライカーロボット1aを制御し、プレイヤー側コントローラ205bによってストライカーロボット1cを制御するように構成されている。それ以外のストライカーロボット1b、1dは、上記パーソナルコンピュータ213によって自律プログラムに基づいて自律制御されることになる。また、キーパーロボット117a、117bは、常時は上記パーソナルコンピュータ213によって自律プログラムに基づいて自律制御されるが、上記キーパーロボット117aは上記プレイヤー側コントローラ205aからの指示があれば、その指示に基づいて選択された操作プログラムによって制御され、上記キーパーロボット117bは上記プレイヤー側コントローラ205bからの指示があれば、その指示に基づいて選択された操作プログラムによって制御されるように構成されている。
【0022】
また、上記パーソナルコンピュータ213は、審判用コントローラ211からの信号に基づいて、得点の管理、上記ストライカーロボット1b、1dやキーパーロボット117a、117bの停止、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bによる操作の停止等も行う。また、上記パーソナルコンピュータ213は、上記表示装置209に対する得点や残り時間等の表示の指示も行う。
【0023】
また、上記パーソナルコンピュータ213には、カード読取装置としてのAチーム用カード設置台911、ユーザ制御プログラム入力手段としてのAチーム用記憶媒体リーダ913、カード読取装置としてのBチーム用カード設置台915、ユーザ制御プログラム入力手段としてのAチーム用記憶媒体リーダ917が接続されている。上記Aチーム用カード設置台911やBチーム用カード設置台915には内部に図示しないカメラが設置されており、上記Aチーム用カード設置台911やBチーム用カード設置台915にセットされた自律プログラム選択カード919(
図2乃至
図4に示す)や操作プログラム選択カード921(
図5乃至
図10に示す)に記載されたQR(Quick Response)コード(登録商標)を読み取るものである。そして、上記自律プログラム選択カード919や操作プログラム選択カード921によって、上記パーソナルコンピュータ213が使用する上記キーパーロボット117a、117bの自律プログラムや操作プログラム(後述する)が選択される。
【0024】
なお、本実施例の場合は、例えば、
図1に示すように、上記Aチーム用カード設置台911には、自律プログラム選択カード設置部911aと左操作プログラム選択カード設置部911b、右操作プログラム選択カード設置部911cが設けられているとともに、上記Bチーム用カード設置台915にも、自律プログラム選択カード設置部915aと左操作プログラム選択カード設置部915b、右操作プログラム選択カード設置部915cが設けられており、上記Aチーム用カード設置台911(Bチーム用カード設置台915)1台につき、上記自律プログラム選択カード919は一枚、上記操作プログラム選択カード921は2枚セットされる。すなわち、キーパーロボット1台について1枚の自律プログラム選択カード919によって1つの自律プログラムが選択され、2枚の操作プログラム選択カード921によって2つの操作プログラムが選択される。そして、上記キーパーロボット117a、117bは常時は選択された自律プログラムによって自律制御され、プレイヤー側コントローラ205a、205bからの指示があれば選択された2つの操作プログラムのうちの任意の操作プログラムによって制御されることになる。
【0025】
上記自律プログラム選択カード919は、例えば、
図2乃至
図4に示すような構成を成している。上記自律プログラム選択カード919は、例えば、
図2(a)、
図3(a)、
図4(a)に示すように、その表面側に自律プログラムの名称923、基本動作内容925a、条件動作内容925b等が表示されており、
図2(b)、
図3(b)、
図4(b)に示すように、その裏面側にその自律プログラム選択カード919に対応した自律プログラムを特定するための情報示すQRコード(登録商標)927が表示されている。
なお、この実施の形態の場合には、コードとしてQRコード(登録商標)927を使用しているが、それに限定されるものではなく、その他の形式のコード(例えば、画像処理方式、磁気方式、光学方式で読み取り可能なもの)を用いてもよい。
上記自律プログラム選択カード919は、上記Aチーム用カード設置台911やBチーム用カード設置台915に設置された際、表面側が露出される構成になっており、よって、操作者は、選択した自律プログラムの名称923、基本動作内容925a、条件動作内容925b等を視認できるようになっている。
【0026】
また、上記操作プログラム選択カード921は、例えば、
図5乃至
図10に示すような構成を成している。上記操作プログラム選択カード921は、例えば、
図5(a)、
図6(a)、
図7(a)、
図8(a)、
図9(a)、
図10(a)に示すように、その表面側に動作内容を図形表示したアイコン929や動作内容931等が表示されており、
図5(b)、
図6(b)、
図7(b)、
図8(b)、
図9(b)、
図10(b)に示すように、その裏面側にその操作プログラム選択カード921に対応した操作プログラムを特定するための情報を示すQRコード(登録商標)933a、933bが表示されている。
上記操作プログラム選択カード921も、上記Aチーム用カード設置台911やBチーム用カード設置台915に設置された際、表面側が露出され、選択された操作プログラムのアイコン929や動作内容931等を確認できるようになっている。
【0027】
また、上記QRコード(登録商標)933aと上記QRコード(登録商標)933bは同じものである。つまり、上記操作プログラム選択カード921にはその幅方向両端側に同じ内容のQRコード(登録商標)933a、QRコード(登録商標)933bがそれぞれ表示されている。これは、次のような理由による。
例えば、Aチーム用カード設置台911をみてみると、そこには一枚の自律プログラム選択カード919がセットされるとともに、その左右両側に1枚ずつの操作プログラム選択カード921がセットされる。その状態で1つのカメラによって、それら1枚の自律プログラム選択カード919のQRコード(登録商標)927と2枚の操作プログラム選択カード921のQRコード(登録商標)を一度に撮像する必要がある。
その際、1つのカメラが撮像可能な範囲は自律プログラム選択カード919の周辺に限定され、そのため、操作プログラム選択カード921のQRコード(登録商標)は上記自律プログラム選択カード919側に寄った位置になければならない。
ところが、操作プログラム選択カード921は、左操作プログラム選択カード設置部911b、右操作プログラム選択カード設置部911cのどちらに差し込まれるかは任意である。
そこで、操作プログラム選択カード921が左操作プログラム選択カード設置部911b、右操作プログラム選択カード設置部911cのどちらに差し込まれても、QRコード(登録商標)が自律プログラム選択カード919側に寄った位置に位置するようにするために、操作プログラム選択カード921にはその幅方向両端側に同じ内容のQRコード(登録商標)933a、QRコード(登録商標)933bを表示しているものである。
【0028】
また、上記Aチーム用記憶媒体リーダ913、Bチーム用記憶媒体リーダ917は、図示しない記憶媒体に記録されたユーザプログラム(後述する)を上記パーソナルコンピュータ213に読み込むためのものである。本実施の形態の場合は、記憶媒体としてSD(Secure Digital)カードを想定しているが、その他の記憶媒体を用いてもよい。
また、上記パーソナルコンピュータ213には、入力用のキーボード219や出力用のディスプレイ221も接続されている。
なお、上記パーソナルコンピュータ213の内部の構成の詳細や処理内容については後述する。
以上が、上記サッカーゲームシステム200の概要である。
【0029】
次に、
図11乃至
図36を参照しながら、本実施の形態におけるサッカーゲームシステム200に用いられるストライカーロボット1a、1b、1c、1dの構成について説明する。
なお、この構成の説明においては、ストライカーロボット1a、1b、1c、1dをストライカーロボット1として説明する。
本実施の形態によるサッカーゲームシステム200に用いられるストライカーロボット1は、
図11乃至
図13に示すようなものである。このストライカーロボット1は、サッカーゲーム用ロボットの一種であり、移動、ボール204の保持、保持したボール204の蹴り出し動作(キック)を行い、サッカーゲームにおいてフィールドプレイヤーとしての役割をもつものである。
【0030】
上記ストライカーロボット1は、
図11乃至
図14に示すように、装置本体としてのロボット本体3に外装材としての上面カバー5a、5b、上部カバー5c、5d、上部背面カバー5e、5f、側面カバー5g、5h、車輪カバー5i、5j、背面カバー5k、前面カバー5m、下部背面カバー5nが取り付けられて構成されている。
上記ロボット本体3と上記上面カバー5a等の外装材との取付構造については後述する。
【0031】
これらの外装材のうち、上記上部カバー5cにはカラーパネル7aが着脱可能に係合・固定され、上記上部カバー5dにはカラーパネル7bが着脱可能に係合・固定され、上記上部背面カバー5eにはカラーパネル7cが着脱可能に係合・固定され、上記上部背面カバー5fにはカラーパネル7dが着脱可能に係合・固定されている。これらのカラーパネル7a、7b、7c、7dの配置と色の組み合わせによって、上記ストライカーロボット1を識別するためのマーカーが形成される。また、上記マーカーをカメラ207a、207bで撮像しその撮像データを画像処理することによって、上記ストライカーロボット1の個体識別や位置・向きの判別が行われる。
【0032】
また、上記ロボット本体3の前面側(
図14中下側)には、ボール204の保持動作、保持したボール204の蹴り出し動作(キック)を行うボール保持・キック機構9が設置されている。このボール保持・キック機構9の詳細については後述する。
また、
図11や
図14に示すように、上記上面カバー5a、5b間には外装材8が介挿されている。この外装材8は前面側(
図11中右下側)が外部に露出されている。
また、
図12に示すように、上記背面カバー5kにはLEDカバー10が設置されている。このLEDカバー10の内側に、後述する基板19に実装されたLED723a、723b、723cが配置されるようになっている。
以上が本実施の形態によるストライカーロボット1の概略の構成である。以下、各部の構成を順次詳細に説明していく。
【0033】
まず、ロボット本体3の構成について詳細に説明する。
上記ロボット本体3は、
図15乃至
図24に示すように、装置構成ユニットとしての車輪ユニット11a、11b、カム駆動ユニット13、電池ボックスユニット15に、上面プレート17a、側面プレート17b、側面プレート17c、中央プレート17d、前面プレート17e、背面プレート17f、底面プレート17gを取り付けて、一体とすることで構成されている。また、上記背面プレート17fには図示しない電子部品及び後述するLED723a、723b、723cが実装された基板19が取り付けられている。また、上記上面プレート17aには、図示しない無線通信用基板が取り付けられている。また、上記底面プレート17gには、球体保持部材21aによって鋼球21bが回転可能に保持された支持ユニット21、21が取り付けられている。
【0034】
上記車輪ユニット11aには、
図18及び
図19に示すように、まず、ギアボックス23がある。このギアボックス23は、ケース25a、25bからなり、
図22に示すように、入力側歯車27a、27a、27a、第1中央歯車27b、第2中央歯車27c、第3中央歯車27d、第4中央歯車27e、第5中央歯車27f、第6中央歯車27g、出力側歯車27hが内装されている。
また、
図22に示すように、上記入力側歯車27aには上記第1中央歯車27bが歯合される。上記第1中央歯車27bには上記第2中央歯車27cが同軸上に一体となっており、上記第2中央歯車27cに上記第3中央歯車27dが歯合されている。上記第3中央歯車27dには上記第4中央歯車27eが同軸上に一体となっており、上記第4中央歯車27eに上記第5中央歯車27fが歯合されている。上記第5中央歯車27fには上記第6中央歯車27gが同軸上に一体となっており、上記第6中央歯車27gに上記出力側歯車27hが歯合されている。
また、上記第1中央歯車27b、上記第3中央歯車27d、上記第5中央歯車27fは上記第2中央歯車27c、上記第4中央歯車27e、上記第6中央歯車27gよりも大径の平歯車である。
【0035】
また、
図18に示すように、上記車輪ユニット11aにはモータ29が設置されている。上記ギアボックス23の入力側歯車27aの何れか一つには、
図21や
図22に示すように、上記モータ29の出力軸26が圧入により接続されている。上記モータ29は上記入力側歯車27a、27a、27aの位置に対応して上記ケース25bに形成された係合部30に係合・固定されている。また、
図22に示すように、上記出力側歯車27hには出力軸28を介して全方向車輪31が接続されている。上記モータ29の出力軸の回転が、上記入力側歯車27a、第1中央歯車27b、第2中央歯車27c、第3中央歯車27d、第4中央歯車27e、第5中央歯車27f、第6中央歯車27g、出力側歯車27hを介して減速して伝達され、上記全方向車輪31が回転されることになる。
【0036】
上記ケース25bには凹嵌部としてのナット収納部35が形成されており、このナット収納部35のそれぞれの内部には、ナット37が内装されている。上記ナット収納部35は上記ギアボックス23の外側(
図18中上側、紙面垂直方向手前側、下側、紙面垂直方向奥側)に向けて開口されており、この開口部から上記ナット37の雌ネジ部が露出するようになっている。また、上記ナット収納部35は内側よりも開口部側が狭くなっており、これによって上記ナット37が内部に保持されるようになっている。
【0037】
上記全方向車輪31は、ホイール本体39と、このホイール本体39の外周側に回転可能に設けられた複数(本実施の形態の場合は、例えば、18個)の略円板形状のローラ41とから構成されている。このローラ41の外周面の全周にわたって複数の凸部42が形成されている。また、ホイール本体39には、上記ローラ41に対応したローラ用溝43が形成されており、
図22に示すように、このローラ用溝43内の両側面にはそれぞれ軸受用穴43aが形成されている。一方、
図22に示すように、上記ローラ41の両面には回転軸44、44が突出・形成されており、この回転軸が上記軸受用穴43a内に配置されていて、上記ローラ41が上記回転軸44、44を中心に回転可能となっている。
【0038】
また、上記ホイール本体39は、2つのホイール部材45a、45bとから構成されている。このホイール部材45a、45bは上記ホイール本体39を縦に二分割した形状で、
図19や
図22に示すように、ホイール部材45a側(
図22中右側)から挿入された複数(本実施の形態の場合は、例えば、2つ)の固定用ネジ47aを上記ホイール部材45bに嵌合されたナット47bに螺合させることにより一体にされて上記ホイール本体39が構成されるものである。
また、上記ホイール本体39の反ギアボックス23側(
図22中右側)にはホイールキャップ48が係合・固定されている。
【0039】
車輪ユニット11bも上記車輪ユニット11aと同様の構成になっている。ただし、上記車輪ユニット11b側のモータ29の取付位置は、上記車輪ユニット11a側のモータ29と干渉しないような位置となっている。
【0040】
次に、カム駆動ユニット13の構成を説明する。カム駆動ユニット13には、
図18に示すように、まず、ギアボックス49がある。このギアボックス49は、ケース51a、51bからなり、
図24や
図25に示すように、入力側歯車53a、第1中央歯車53b、第2中央歯車53c、第3中央歯車53d、第4中央歯車53e、第5中央歯車53f、第6中央歯車53g、第7中央歯車53h、第8中央歯車53i、第9中央歯車53j、第10中央歯車53k、出力側歯車53mが内装されている。
【0041】
図25に示すように、上記入力側歯車53aには上記第1中央歯車53bが歯合される。上記第1中央歯車53bには上記第2中央歯車53cが同軸上に一体となっており、上記第2中央歯車53cに上記第3中央歯車53dが歯合されている。上記第3中央歯車53dには上記第4中央歯車53eが同軸上に一体となっており、上記第4中央歯車53eに上記第5中央歯車53fが歯合されている。上記第5中央歯車53fには上記第6中央歯車53gが同軸上に一体となっており、上記第6中央歯車53gに上記第7中央歯車53hが歯合されている。上記第7中央歯車53hには上記第8中央歯車53iが同軸上に一体となっており、上記第8中央歯車53iに上記第9中央歯車53jが歯合されている。上記第9中央歯車53jには上記第10中央歯車53kが同軸上に一体となっており、上記第10中央歯車53kに上記出力側歯車53mが歯合されている。
また、上記第1中央歯車53b、第3中央歯車53d、第5中央歯車53f、第7中央歯車53h、第9中央歯車53jは上記第2中央歯車53c、第4中央歯車53e、第6中央歯車53g、第8中央歯車53i、第10中央歯車53kよりも大径の平歯車である。
【0042】
また、
図18や
図25に示すように、上記ギアボックス49の前面側(
図18中紙面垂直方向手前側)には出力軸57が突出されており、この出力軸57は上記出力側歯車53mに同軸上に接続されている。
また、
図18や
図24に示すように、上記カム駆動ユニット13にはモータ59が設置されている。
図24に示すように、上記ギアボックス49の入力側歯車53にはモータ59の出力軸61が圧入により接続されている。上記モータ59は、上記ケース51bに形成された係合部63に係合・固定されている。
そして、上記モータ59の出力軸61の回転が、上記入力側歯車53a、第1中央歯車53b、第2中央歯車53c、第3中央歯車53d、第4中央歯車53e、第5中央歯車53f、第6中央歯車53g、第7中央歯車53h、第8中央歯車53i、第9中央歯車53j、第10中央歯車53k、出力側歯車53mを介して減速して伝達され、上記出力軸57が回転されることになる。
【0043】
また、上記ギアボックス49の上記ケース51bにも、前述したギアボックス23のケース25bと同様に、凹嵌部としてのナット収納部65が形成されており、このナット収納部65のそれぞれの内部には、ナット67が内装されている。
また、上記ギアボックス49の上記ケース51bには、ケース51a側(
図18中紙面垂直方向手前側)に突出された図示しない複数(本実施の形態の場合は、例えば、2つ)のナット保持部が形成されている。このナット保持部それぞれの先端面(
図18中紙面垂直方向手前側端面)に設けられた凹部内にはナット66が設置されている。また、上記ギアボックス49の上記ケース51aには、上記ナット66に対応した複数(本実施の形態の場合は、例えば、2つ)の貫通孔64が形成されており、上記ナット66の雌ネジ部はこの貫通孔64から外部に露出している。
【0044】
次に、
図16乃至
図18及び
図25を参照して、電池ボックスユニット15の構成を説明する。
まず、上記電池ボックスユニット15はケース68a、68bからなり、内部に電池68hが収納されている。上記ケース68bには図示しないナット収納部が形成されており、このナット収納部内には図示しないナットが内装されている。また、この図示しないナットの雌ネジ部は、上記電池ボックスユニット15の背面側(
図18中紙面垂直方向奥側)には露出されるようになっている。また、
図16や
図18に示すように、上記電池ボックスユニット15の背面側には電極68c、68dが突出・配置されており、この電極68c、68dによって上記図示しない電池からの電力を取り出すようにしている。また、
図17に示すように、上記電池ボックスユニット15の底面側には開口部68eが設けられており、この開口部68eは蓋68fによって閉鎖されている。この蓋68fは、その一端側(
図17中左側)が上記ケース68a、68bに対して回動可能に取り付けられており、その他端側をネジ68gによって固定されている。上記ネジ68gを外し、上記蓋68fを回動させることで、上記開口部68eを開放させて、上記電池68hの取り出し・収納を行うことができる。
【0045】
次に、上面プレート17a、側面プレート17b、側面プレート17c、中央プレート17d、前面プレート17e、背面プレート17f、底面プレート17gの構成を説明する。まず、上面プレート17a、側面プレート17b、側面プレート17c、背面プレート17fは、
図26及び
図27に示すような装置組立用プレート69を所定の形状・大きさに切断・加工したものである。
図27(b)に示すように、上記装置組立用プレート69には複数個の貫通孔69aが穿孔されている。これら貫通孔69aの一方の面(
図27(b)中上側の面)側には複数の表面側凹嵌部69bが形成されている。また、
図27(b)に示すように、上記装置組立用プレート69の貫通孔69aの他方の面(
図27(b)中下側の面)側には複数の裏面側凹嵌部69cが形成されている。
【0046】
また、上記装置組立用プレート69の両面には、複数の直線状の溝69eと、この溝69eに直交する複数の直線状の溝69fが全面にわたって形成されており、上記装置組立用プレート69は、上記溝69e、69fによって格子状に区画されている。また、この区画ごとに、上記表面側凹嵌部69b又は上記裏面側凹嵌部69cの何れか一方が形成されるように構成されている。また、上記装置組立用プレート69は、上記溝69e、69fが形成された部分が薄くなっており、上記溝69e、69fに沿って容易に切断できるものである。上記上面プレート17a等は、上記装置組立用プレート69を上記溝69e、69fに沿って切断して加工したものである。
また、上記溝69e、69f内には、等間隔に複数の貫通孔69gが形成されている。この貫通孔69gは、上記溝69e、69fによって形成される格子状の区画の各辺の両端と中点に形成されているものである。
また、上記装置組立用プレート69においては、上記表面側凹嵌部69bや上記裏面側凹嵌部69cの配列は千鳥配列となっている。すなわち、
図27(a)に示すように、上記表面側凹嵌部69bの形成された区画と上記裏面側凹嵌部69cの形成された区画が、
図27(a)中上下方向においても左右方向においても交互に配置されていることとなる。
【0047】
また、中央プレート17d、前面プレート17e、底面プレート17gは、
図28及び
図29に示すような装置組立用プレート71を所定の形状・大きさに切断・加工したものである。
上記装置組立用プレート71も、前述した装置組立用プレート69と同様に、貫通孔71a、表面側凹嵌部71b、裏面側凹嵌部71c、複数の直線状の溝71e、この溝71eに直交する複数の直線状の溝71f、上記溝71e、71f内の複数の貫通孔71gが形成されている。
しかし、上記装置組立用プレート71は、上記装置組立用プレート69とは、上記表面側凹嵌部71bや上記裏面側凹嵌部71cの配列が異なっており、上記表面側凹嵌部71bや上記裏面側凹嵌部71cが縞状に配列されている。すなわち、上記装置組立用プレート71においては、
図29(a)に示すように、上記表面側凹嵌部71bの形成された区画及び上記裏面側凹嵌部71cの形成された区画が
図29(a)中上下方向に一列に配列されており、この表面側凹嵌部71bの形成された列と裏面側凹嵌部71cの形成された列とが、
図29(a)中左右方向において交互に配置されていることになる。
なお、上記装置組立用プレート69(71)の溝69e(71e)、69f(71f)に沿った切断・加工は、例えば、ニッパーによって行われるものである。
【0048】
次に、
図19と
図21を参照して、ギアボックス23に対する中央プレート17d、前面プレート17e、背面プレート17f、底面プレート17gの取付構造や、電池ボックスユニット15に対する上記背面プレート17fの取付構造について、車輪ユニット11a側のギアボックス23を例に説明する。
図19や
図21に示すように、まず、上記背面プレート17fは、その右端側(
図19中右側)を上記ギアボックス23の背面(
図21中左側の面)に当接される。このとき、上記背面プレート17fの表面側凹嵌部69b側の面が反ギアボックス23側(
図21(a)中左側)となり、裏面側凹嵌部69c側の面がギアボックス23側(
図21(a)中右側)となるように指向される。
そして、上記背面プレート17fは、その表面側凹嵌部69bと貫通孔69aを貫通し、上記ギアボックス23のナット収納部35内に内装されたナット37に螺合されるネジ73によって固定される。また、このとき、上記ネジ73の頭部は、上記背面プレート17fの表面側凹嵌部69b内に収納されるようになっている。
【0049】
また、
図19乃至
図21に示すように、上記ギアボックス23の前面(
図21中右側の面)には前面プレート17eが同様に取り付けられており、上記ギアボックス23の上面(
図21中上側の面)には中央プレート17dが同様に取り付けられており、上記ギアボックス23の底面(
図21中下側の面)には底面プレート17gが同様に取り付けられている。
また、同様にして、車輪ユニット11b側のギアボックス23にも中央プレート17d、前面プレート17e、背面プレート17f、底面プレート17gが取り付けられている。
また、同様に、電池ボックスユニット15にも、図示しないナット収納部にナットが内装されており、図示しないネジによって上記背面プレート17fが取り付けられている。
なお、中央プレート17d、前面プレート17e、底面プレート17gの取付構造の場合には、上記ネジ73は上記中央プレート17d等の表面側凹嵌部71bと貫通孔71aを貫通しており、上記ネジ73のネジ頭は上記表面側凹嵌部71b内に収納されることとなる。
【0050】
次に、
図24を参照して、ギアボックス49に対する上面プレート17a、側面プレート17b、側面プレート17c、中央プレート17dの取付構造について説明する。
上記ギアボックス49に対する上面プレート17a、側面プレート17b、側面プレート17cの取付構造も、前述したギアボックス23の場合と同様の取付構造となっている。すなわち、
図24に示すように、上記ギアボックス49のケース51bのナット収納部65内にもナット67が内装されており、上記ギアボックス49に当接させた上記上面プレート17a等が、上記上面プレート17a等の表面側凹嵌部69bと貫通孔69aを貫通し上記ナット67に螺合されるネジ75によって固定されるようになっているものである。また、上記ネジ75のネジ頭は上記表面側凹嵌部69b内に収納されるようになっている。
【0051】
上記中央プレート17dは、ギアボックス23に取付けられると共に上記ギアボックス49にも取り付けられているが、この場合は、ネジ75は上記装置組立用プレート17dの裏面側凹嵌部69cと貫通孔69aを貫通しており、上記ネジ75の頭部は上記裏面側凹嵌部69c内に収納されるようになっている。
また、前述したように底面プレート17gには支持ユニット21、21が取り付けられているが、この取付構造は後述するロボット本体3と上面カバー5a等との取付構造と同様のものとなっている。
なお、上記ロボット本体3に使用される各装置組立用プレートは、その表面側凹嵌部69b、71aが上記ロボット本体3の外側に指向されるとともに、その裏面側凹嵌部69c、71cが上記ロボット本体3の内側に指向されるように取り付けられている。
【0052】
また、
図17や
図23に示すように、上記上面プレート17aには、上記装置組立用プレート71を加工したスペーサー86aが取り付けられている。このスペーサー86aは、上記上面プレート17aの表面側凹嵌部69b内に嵌合された図示しないナットに対して螺合されたネジ86bによって固定されており、このネジ86bの頭部は上記スペーサー86aの表面側凹嵌部71b内に収納されている。
また、上記側面プレート17cにも、上記装置組立用プレート71を加工したスペーサー86cが取り付けられている。このスペーサー86cも、上記スペーサー86cの表面側凹嵌部71b内に嵌合されたナット86dに対して螺合されたネジ86eによって固定されており、このネジ86eの頭部は上記側面プレート17cの表面側凹嵌部69b内に収納されている。
以上が、ロボット本体3の構成の説明である。
【0053】
次に、ロボット本体3に対する外装材の取付構造について、
図30乃至
図32を参照しながら、上部カバー5cを取り付ける場合を例に説明する。
上記上部カバー5cは、
図30乃至
図32に示すように、上記ロボット本体3の側面プレート17bに固定されている。上記上部カバー5cには、
図32に示すように、複数(本実施の形態の場合は、例えば、2つ)のネジ収納部77が形成されている。このネジ収納部77は、ロボット本体3側(
図32(a)中下側)に向けて突出・形成された有底の円筒形状を成しており、外側(
図32(a)中上側)に向けて開口されていると共に、底部には貫通孔79が形成されている。一方、上記側面プレート17bの裏面側凹嵌部69cにはナット81が嵌合されている。
そして、このナット81には、上記貫通孔79を貫通するネジ83が螺合されている。上記上部カバー5cは、このネジ83によって上記側面プレート17bに固定されている。また、上記ネジ83の頭部は上記ネジ収納部77内に収納されるようになっている。
【0054】
また、上部カバー5d、側面カバー5g、5h、車輪カバー5i、5j、背面カバー5k、前面カバー5m、下部背面カバー5nも、同様にして、上記ロボット本体3の対応する装置組立用プレートに取り付けられている。また、上記背面プレート17fに対する基板19が取り付けや上記上面プレート17aに対する図示しない無線通信用基板の取り付けも、同様に、裏面側凹嵌部69cに嵌合されたナットに螺合されるネジ83によって行われている。
【0055】
また、
図11に示すように、上面カバー5a、5bは、外装材8が介挿された状態で一体化され、前述した上記上部カバー5cと同様に上面プレート17aに取り付けられる。
図14に示すように、上記上面カバー5aの端部(
図14中左側端)及び上記上面カバー5bの端部(
図14中右側端)には、それぞれ切欠部85が形成されている。上記上面カバー5a、5bを固定する際に用いられる図示しないネジは、この切欠部85を貫通し、上記上面プレート17aの裏面側凹嵌部69cに嵌合された図示しないナットに螺合される。なお、この図示しないネジの頭部は、上記上部カバー5c、5dによって覆い隠されることになる。
また、
図12に示すように、背面カバー5eと背面カバー5fは、係合・一体化されたうえで、ストライカーロボット1の背面側(
図12中左下側)にて、上記上部カバー5cと上記上部カバー5dとの間に介挿されて取り付けられている。
【0056】
次に、ボール保持・キック機構9について、
図33乃至
図36を参照して説明する。
上記ボール保持・キック機構9は、
図33に示すように、カム駆動ユニット13のギアボックス49に取り付けられている。
まず、上記ボール保持・キック機構9には、ベース部材87がある。このベース部材87の下側(
図34中下側)には、軸受取付部材係合部87a、87aが形成されている。また、上記ベース部材87には、貫通孔87b、87bが形成されている。上記ベース部材87は、上記貫通孔87bとギアボックス49のケース51aの貫通孔64を貫通して上記ギアボックス49内のナット66に螺合される図示しないネジによって、上記ギアボックス49に固定される。また、上記ベース部材87にはカム収納部87cも設けられている。
【0057】
上記ベース部材87の軸受取付部材係合部87a、87aには、軸受取付部材89が係合・固定されている。この軸受取付部材89の両端側(
図34中左下から右上に向かう方向の両側)の上側(
図34中上側)には、軸受取付部89a、89aが形成されている。また、上記軸受取付部材89の両端側(
図34中左下から右上に向かう方向の両側)の下側(
図34中下側)には、係合凸部89b、89bが形成されている。上記軸受取付部材89は、上記ベース部材87の軸受取付部材係合部87a、87aに係合凸部89b、89bが係合されることによって上記ベース部材87に固定されている。
また、上記軸受取付部材89には軸受部材91、91が取り付けられている。この軸受部材91には、軸受部91aが形成されている。また、上記軸受部材91には係合溝91bが形成されている。
上記軸受部材91は、係合溝91bに上記軸受取付部材89の軸受取付部89aが係合されることで上記軸受取付部材89に固定されている。
【0058】
また、上記ボール保持・キック機構9には、
図34に示すように、主軸93がある。この主軸93は、両端側(
図34中左右方向端側)が略T字型の断面形状を成している軸部93aと、この軸部93aの外周側に突出・形成されたカム付勢部93bやバネ係合部93cとから構成されている。また、上記主軸93は、上記軸受部材91、91の軸受部91aによって回転可能に支持される。
【0059】
上記主軸93には、ボール保持用弾性部材としてのボール保持用コイルバネ95が軸部93aに貫通された状態で設置されている。上記ボール保持用コイルバネ95は、上記カム付勢部93bやバネ係合部93cの
図34中左側に配置されており、その一端側が上記バネ係合部93cに係合されているとともに、その他端側は、上記軸受取付部材89の上面(
図34中上側の面)の前方側(
図34中右下側)に当接されている。また、上記主軸93は、上記ボール保持用コイルバネ95によって、
図36(b)中時計回り方向に回転されるように常時付勢されている。
【0060】
また、上記主軸93には、キック用弾性部材としてのキック用コイルバネ97が軸部93aに貫通された状態で設置されている。上記キック用コイルバネ97は上記主軸93の上記カム付勢部93bやバネ係合部93cの
図34中右側に配置されている。また、上記主軸93には、キック用アーム99が軸部93aに貫通された状態で、回動可能に設置されている。上記キック用アーム99は、その一端側(
図34中上側)には、軸受部99a、カム付勢部99b、バネ係合部99cが形成されていると共に、その他端側(
図34中下側)にはキック部材取付部99dが形成されている。また、上記キック用アーム99は上記キック用コイルバネ97の
図34中右側に配置されており、上記キック用コイルバネ97は、その一端側が上記キック用アーム99のバネ係合部99cに係合されているとともに、その他端側は、上記軸受取付部材89の上面(
図34中上側の面)の前方側(
図34中右下側)に当接されている。また、上記キック用アーム99は、上記キック用コイルバネ97によって、
図36(b)中時計回り方向に回転されるように常時付勢されている。
また、上記キック用アーム99のキック部材取付部99dには、キック部材101が固着されている。
【0061】
また、上記ボール保持用コイルバネより外側、及び、上記キック用アームより外側に、前述した軸受部材91、91が設置されている。
また、上記主軸93の軸部93aの両端側(
図34中左下から右上に向かう方向の両側)には、ボール保持用アーム基部103、103が固着されている。このボール保持用アーム基部103の一端側(
図34中上側)は上記軸部93aの両端側(
図34中左下から右上に向かう方向の両側)の断面形状に対応した貫通孔103aが形成されており、この貫通孔103a内に上記軸部93aの両端側(
図34中左下から右上に向かう方向の両側)が圧入されている。
【0062】
また、個々の上記ボール保持用アーム基部103の他端側(
図34中下側)は接続部103bとなっており、この接続部103bには、接続ブロック105を介して、ボール保持用アーム先端部107が接続されている。このボール保持用アーム先端部107の一端側(
図34中上側)は上記接続ブロック105に接続される接続部107aが形成されていると共に、他端側(
図34中下側)からは幅方向(
図34中左下から右上に向かう方向)両側に向けて回転軸107b、107bが突出・形成されている。
また、上記ボール保持用アーム基部103、上記接続ブロック105、上記ボール保持用アーム先端部107によって、ボール保持用アーム108が構成されている。
【0063】
そして、個々の上記ボール保持用アーム先端部107には、それぞれボール保持用プレート109が回転可能に設けられている。このボール保持用プレート109の内側(
図34中中央側)には、回転軸ガイド部110が設けられており、この回転軸ガイド部110に上記ボール保持用アーム先端部107の回転軸107b、107bが上下(
図34中上下方向)に摺動可能に係合されている。また、
図36(a)に示すように、ボール保持用プレート109、109の後端側(
図36(a)中紙面垂直方向手前側)は、車輪カバー5iや車輪カバー5jのそれぞれの内側(
図36(a)中中央側)に形成されたボール保持用プレートガイド部111、111に、摺動可能に係合されている。
【0064】
また、上記ベース部材107の背面(
図34中左上側の面)にはセンサ基板113が設置されている。このセンサ基板113の下端側(
図34中下側)にはセンサスイッチ113aが設置されている。このセンサスイッチ113aはモータ59の回転を停止させるためのものである。詳細は後述する。
【0065】
また、上記ボール保持・キック機構9には、駆動手段であるカム手段としてのカム115が設置されている。このカム113は、前述したカム駆動ユニット13の出力軸57に固着されて、モータ59によって回転されるものである。また、上記カム115は上記ベース部材87のカム収納部87c内に配置されている。
上記カム115は、
図35に示すような形状を成している。まず、上記カム115の外周面は
図35(b)に示すような形状を成している。すなわち、径が最大となっている付勢部115aと、径が最少となっている解放部115bと、径が最少から最大まで徐々に変化していく復帰動作部115cとが形成されている。また、上記解放部115bと上記復帰動作部115cとの境界には凸部115fが形成されている。また、上記付勢部115aと解放部115bとの境界においては、径が急激に変化している。
なお、上記凸部115fは復帰動作時に復帰方向に力を集中させるためのものである。すなわち、凸部115fがない場合には、復帰動作時にキック用アーム99、ボール保持用アーム基部103、103が横方向に滑ることが懸念されるが、凸部115fを設けることにより、一旦、復帰方向に力を集中させることができるので、その後の復帰動作がより円滑なものとなる。
【0066】
また、上記カム部材115の後方側(
図35(c)中左側)にはセンサスイッチ付勢部115dが形成されている。このセンサスイッチ付勢部115dは、所定の放射方向(
図23(b)中下側)のみに部分的に突出した突出部115d′を備えていて、この突出部115d′によって上記センサ基板113のセンサスイッチ113aを付勢するようになっている。この突出部115d′によってセンサスイッチ113aが付勢されている状態からその付勢が解除されたタイミングでモータ59の回転を停止させ、また、この突出部115d′によるセンサスイッチ113aの付勢が解除されている状態から付勢する状態に移行するタイミングでもモータ59の回転を停止させる構成になっている。
また、上記カム部材115には貫通孔115eが設けられていて、上記カム駆動ユニット13の出力軸57がこの貫通孔115e内に圧入される。
以上が、ストライカーロボット1の構成についての説明である。
【0067】
次に、ストライカーロボット1の作用について説明する。
上記ストライカーロボット1はロボット本体3に設けられた図示しない無線通信用基板によって受信される信号の指示により、移動やボール保持・キック動作を行う。
まず、上記ストライカーロボット1の移動について、
図11や
図23を参照しながら説明する。なお、
図23には、上記ストライカーロボット1から外装材とボール保持・キック機構9を除去したロボット本体3のみが図示されているが、このロボット本体3をストライカーロボット1として説明する。
上記ストライカーロボット1には、1つずつの全方向車輪31を備えた2つの車輪ユニット11a、11bが備えられている。そのため、上記車輪ユニット11a、11bの全方向車輪31を、共に
図23中時計回り方向に回転させれば、上記ストライカーロボット1は前進(
図11中右下側及び
図23中左側に移動)することになる。また、上記車輪ユニット11a、11bの全方向車輪31を、共に
図23中反時計回り方向に回転させれば、上記ストライカーロボット1は後退(
図11中左上側及び
図23中右側に移動)することになる。
【0068】
また、上記車輪ユニット11a、11bの全方向車輪31を、それぞれ逆向きに回転させれば、上記ストライカーロボット1はその場で旋回動作を行うことになる。すなわち、上記車輪ユニット11aの全方向車輪31を
図23中反時計回り方向に回転させ、上記車輪ユニット11bの全方向車輪31を
図23中時計回り方向に回転させると、上記ストライカーロボット1は右旋回(
図11中時計回り方向の旋回)を行う。また、上記車輪ユニット11aの全方向車輪31を
図23中時計回り方向に回転させ、上記車輪ユニット11bの全方向車輪31を
図23中反時計回り方向に回転させると、上記ストライカーロボット1は左旋回(
図11中反時計回り方向の旋回)を行う。
【0069】
また、上記旋回動作において、上記車輪ユニット11a、11bの何れか一方のみを回転させれば、前述した旋回動作よりも旋回半径の大きい旋回動作が行われる。また、上記車輪ユニット11a、11bのそれぞれの全方向車輪31、31を共に同方向に回転させつつ、両者の回転数を相対的に増減させることで移動しながらの旋回動作が行われる。
また、上記全方向車輪31、31の回転速度の制御により、上記ストライカーロボット1の移動速度や旋回速度が制御される。
以上が、上記ストライカーロボット1の移動についての説明である。
【0070】
次に、ストライカーロボット1のボール保持・キック動作について、
図36乃至
図38を参照して説明する。
上記ストライカーロボット1のボール保持・キック機構9は、通常は待機状態にあるが、この通常状態のときに上記ボール保持・キック機構9を動作させる信号を受信するとボール保持状態に移行する。その後、更に上記ボール保持・キック機構9を動作させる信号を受信するとキック動作を行ってから待機状態に戻る動作を行う。
【0071】
まず、上記ボール保持・キック機構9の待機状態について、
図36を参照しながら説明する。この待機状態においては、カム115は、
図36(a)に示すように、付勢部115aやセンサスイッチ付勢部115dの突出部を上側(
図36(a)中上側)に向けた状態となっている。このとき、上記付勢部115aによって、主軸93のカム付勢部93bやキック用アーム99のカム付勢部99bが上記カム115の付勢部115aによってボール保持用コイルバネ95やキック用コイルバネ97の付勢力に抗して付勢されることで、上記キック用アーム99や上記主軸93が
図36(b)中反時計回り方向に回動された状態となっている。
【0072】
また、このとき、上記主軸93に接続されたボール保持用アーム108、108も
図36(b)中反時計回り方向に回動された状態となっており、ボール保持用プレート109、109も、ロボット本体3側(
図36(b)中右側)に収納された状態となっている。また、上記キック用アーム99に接続されたキック部材101も、ロボット本体3側(
図36(b)中右側)に収納された状態となっている。また、このとき、上記カム115のセンサスイッチ付勢部115dは、センサ基板113上のセンサスイッチ113aを付勢した状態となっている。このような状態が、上記ボール保持・キック機構9の待機状態である。
【0073】
次に、上記ボール保持・キック機構9のボール保持状態について、
図37を参照しながら説明する。
前述の待機状態のとき、上記ボール保持・キック機構9を動作させる信号が受信されると、カム駆動ユニット13によって上記カム115が
図37(a)中反時計回り方向に回転される。このとき、上記キック用アーム99のカム付勢部99bの下(
図37(b)中下側)には上記カム115の付勢部115aが位置しているが、上記主軸93のカム付勢部93bの下(
図37(b)中下側)には上記カム115の解放部115bが位置している状態となっている。したがって、上記キック用アーム99は上記カム115によって付勢されているが、上記主軸93は上記カム115による付勢が解除された状態となる。このような状態になる際に上記主軸93とボール保持用アーム108、108は上記ボール保持用コイルバネ95の付勢力によって、
図37(b)中時計回り方向に回転され、ボール保持用プレート109、109は車輪カバー5iや車輪カバー5jのボール保持用プレートガイド部111、111によってガイドされながら、ストライカーロボット1の前方側(
図37(b)中左側)へ突出される。そして、上記カム115のセンサスイッチ付勢部115dによる上記センサスイッチ113aの付勢が解除された状態となると、上記カム115の回転が停止される。
【0074】
そして、次の信号を受信するまでは、上記カム115の回転は停止され、上記ボール保持用プレート109、109が上記ストライカーロボット1の前方側(
図37(b)中左側)へ突出されているとともに、上記キック部材101が前述した待機状態と同じくロボット本体3側(
図37(b)中右側)に収納されている状態が維持される。また、このとき、ストライカーロボット1は、キック部材101前方(
図37(b)中左側)の上記ボール保持用プレート109、109間に、図示しないボールを保持することができる。このような状態が、上記ボール保持・キック機構9のボール保持状態である。この状態でストライカーロボット1が、例えば、前方に移動することによりドリブル動作が実現される。
【0075】
次に、上記ボール保持・キック機構9のキック動作について、
図38を参照しながら説明する。
前述のボール保持状態のとき、上記ボール保持・キック機構9を動作させる信号が受信されると、カム駆動ユニット13によって上記カム115が
図38(a)中反時計回り方向に更に回転され、上記主軸93のカム付勢部93bの下(
図38(b)中下側)だけでなく、上記キック用アーム99のカム付勢部99bの下(
図38(b)中下側)にも上記カム115の解放部115bが位置している状態となる。このような状態となったときに上記キック用アーム99の上記カム115による付勢が解除され、上記キック用アーム99は上記キック用コイルバネ97の付勢力によって、
図38(b)中時計回り方向に回転され、上記キック部材101によって上記図示しないボールが前方(
図38(b)中左側)へと蹴り出される。この動作がキック動作である。
【0076】
そして、その後も上記カム115は回転を続け、復帰動作部115cによって上記主軸93のカム付勢部93bや上記キック用アーム99のカム付勢部99bが付勢され、上記主軸93や上記キック用アーム99を徐々に
図38(b)中反時計回り方向へ回転させる。そして、上記主軸93のカム付勢部93bや上記キック用アーム99のカム付勢部99bは、再び上記カム115の付勢部115aによって付勢された状態となる。これによって、ボール保持用プレート109、109やキック部材101が再びロボット本体3側(
図36(b)中右側)に収納された状態となる。そして、このような状態になったとき、上記カム115のセンサスイッチ付勢部115dによって、センサ基板113のセンサスイッチ113aが付勢されて、上記カム115の回転が停止される。このような動作を経て、上記ボール保持・キック機構9は、再び
図36(a)に示す待機状態に戻る。
以上が、ストライカーロボット1のボール保持・キック動作の説明である。
【0077】
また、上記ストライカーロボット1のLEDカバー10内側には、後述する3つのLED723a、723b、723cが設置されている。
これらのLED723a、723b、723cは、それぞれ、上記ストライカーロボット1の電源が投入されていること、無線通信が受信されていること、無線通信が受信されていることを表示するものとなっている。また、これらのLED723a、723b、723cを無線通信による指示やあらかじめ設定された指示に従って点灯させることもできる。
以上が、ストライカーロボット1の作用についての説明である。
【0078】
次に、本実施の形態における装置組立用プレート69、71の効果について説明する。
ギアボックス23のナット収納部35等にナット37等を内装し、上記ギアボックス23の外周面に上記装置組立用プレート69(71)を切断・加工した背面プレート17f等を当接させ、上記背面プレート17f等を貫通し上記ナット37等に螺合されるネジ73等によって上記ギアボックス23等に上記背面プレート17f等を固定するようにしているため、容易に上記ギアボックス23等に対して上記背面プレート17f等を取付けることができる。また、上記ナット37等と上記ネジ73等を用いて固定を行うため、上記ギアボックス23等に対してセルフタッピングにより雌ネジ部を形成することがなく、上記ギアボックス23等に対する上記背面プレート17f等の着脱を容易に、且つ、繰り返し行うことができる。
【0079】
また、上記背面プレート17f等は、装置組立用プレート69(71)を切断・加工したものであり、この装置組立用プレート69(71)には表面側凹嵌部69b(71b)や裏面側凹嵌部69c(71c)が形成されているため、この表面側凹嵌部69b(71b)や裏面側凹嵌部69c(71c)に上記ネジ73等のネジ頭を収納して外部に突出しないようにすることができる。
また、上記装置組立用プレート69(71)は、直線状の溝69e(71e)、69f(71f)によって格子状に区画されており、その区画には表面側凹嵌部69b(71b)や裏面側凹嵌部69c(71c)の何れか一方のみが形成されている。そのため、上記表面側凹嵌部69b(71b)や裏面側凹嵌部69c(71c)の深さを上記ネジ73等のネジ頭やナット81等を収納できる程度に十分に確保しつつ、上記装置組立用プレート69(71)を薄くすることができる。
【0080】
また、上記溝69e(71e)、69f(71f)が上記装置組立用プレート69(71)の両面に形成されているため、上記装置組立用プレート69(71)を上記溝69e(71e)、69f(71f)に沿って容易に切断・加工することができる。
また、上記溝69e(71e)、69f(71f)に沿って、貫通孔69g(71g)が形成されているため、これによっても上記装置組立用プレート69(71)の切断・加工が容易となっている。
【0081】
また、上記装置組立用プレート69(71)の表面側凹嵌部69a(71a)や裏面側凹嵌部69c(71c)内には、ナット81等を嵌合させることができ、このナット81等に対してネジ83等を螺合させることで、上記装置組立用プレート69(71)に対して上部カバー5c等を容易に取り付けることができる。また、この場合もナット81等とネジ83等を使用しているため、上記装置組立用プレート69(71)にセルフタッピングにより雌ネジ部を形成することはなく、上記装置組立用プレート69(71)に対する上記上部カバー5c等の着脱を容易に、且つ、繰り返し行うことができる。
【0082】
また、上記装置組立用プレート69においては、上記表面側凹嵌部69bや上記裏面側凹嵌部69cの配列は千鳥配列となっており、上記装置組立用プレート71においては、上記表面側凹嵌部71b又は上記裏面側凹嵌部71cの何れか一方のみが形成された列が交互に配列(縞状配列)されている。このように表面側凹嵌部69a(71a)や裏面側凹嵌部69c(71c)を配置と、上記装置組立用プレート69(71)の何れの場所にも同じような頻度で上記表面側凹嵌部69bや上記裏面側凹嵌部69cが出現することになり、上記装置組立用プレート69(71)に固定される固定対象物の位置の自由度が高いものとなっている。
【0083】
また、千鳥配列の装置組立用プレート69と、縞状配列の装置組立用プレート71が使用されているため、固定対象物のネジ収納部(上部カバー5cのネジ収納部77等)やナット収納部(ギアボックス23のナット収納部35等)の配置の自由度や、上記固定対象物の位置の自由度が高いものとなっている。
【0084】
次に、本実施の形態によるストライカーロボット1の効果について説明する。
上記ストライカーロボット1は、前述の装置組立用プレート69、71や、ナット37を内装されたギアボックス23等を用いて構成されているため、組み立て・分解が容易であり、且つ、組み立て・分解を繰り返し行うことができる。
また、上記ストライカーロボット1はボール保持・キック機構9を備えており、このボール保持・キック機構9は、一つのモータ59、一つのギヤホホックス49、一つのカム115によって、二つの機構、すなわち、ボール保持用アーム108、108と、キック用アーム99を駆動するように構成されているので、ボール保持・キック機構9の構成がきわめて簡単なものとなっている。つまり、単純な構成により所望のボール保持・キック機構9を実現できるものである。
また、キック動作だけではなく、ボール保持動作を行った上での移動、すなわち、ドリブルをも行うことができるので、サッカーゲームとしての遊戯性を高めることができる。
【0085】
また、上記モータ59によるカム115の回転のみによって、ボール保持動作とキック動作を順次行なわれ、ボール保持動作を行った直後に上記カム115のセンサスイッチ付勢部115dによるセンサスイッチ113aの付勢が解除されて上記モータ59が停止するようになっているため、例えば、スイッチを一回押すだけの簡単な操作によって、ドリブル動作を行うためのボール保持状態への移行とボール保持状態の維持を行うことができる。
また、ボール保持状態から更に上記カム115が回転され、キック動作が行われた後、待機状態に戻り、上記カム115のセンサスイッチ付勢部115dによりセンサスイッチ113aが付勢されて上記モータ59が停止するようになっているため、例えば、スイッチを一回押すだけの簡単な操作によって、キック動作を行ってから待機状態に戻り停止させる動作を行うことができる。
【0086】
また、上記ボール保持用プレート109、109の間にボールを保持してドリブル動作を行うため、上記ボールを安定して移動させることができる。
また、キック部材101は上記ボール保持用プレート109、109の間に配置されているため、保持されたボールは必然的にキック部材101による蹴り出しが可能な位置にあり、上記ボールの蹴り出しを容易に行うことができる。
また、待機状態においては、上記ボール保持用プレート109、109はロボット本体3側に収納されているので、ゲーム中におけるボール保持用プレート109、109同士の干渉に起因したゲーム進行の阻害を軽減させることができる。
【0087】
次に、
図39乃至
図42を参照して、本実施の形態におけるサッカーゲームシステム200に使用するキーパーロボット117a、117bついて説明する。なお、この構成の説明においては、キーパーロボット117a、117bをキーパーロボット117として説明する。
本実施の形態におけるロボットは、サッカーゲーム用ロボットの一種であるキーパーロボット117である。このキーパーロボット117は、
図39乃至
図41に示された装置本体としてのロボット本体119と、このロボット本体119に取り付けられた図示しない外装材とから構成される。また、上記キーパーロボット117は、移動することによって図示しないボールの進行を妨害したり、上記ボールを付勢して移動させたりするものであり、サッカーゲームにおけるゴールキーパーとしての役割を持つものである。
また、上記キーパーロボット117には、例えば、図示しないボールを蹴り出すための動作機構を取付けることも考えられる。
なお、図では外装材の記載が省略されている。
【0088】
また、上記図示しない外装材の外側には、前述した一実施の形態におけるストライカーロボット1と同様に、図示しない複数(本実施の形態の場合は、例えば、4つ)のカラーパネルが装着される。前述した一実施の形態の場合と同様、これらのカラーパネルにより上記キーパーロボット117を識別するマーカーが構成される。また、上記マーカーをカメラ207a、207bで撮像しその撮像データを画像処理することによって、上記キーパーロボット117の個体識別や位置・向きの判別が行われる。
【0089】
上記ロボット本体119は、装置構成ユニットとしての、車輪ユニット121a、121b、121c、121d、動作ユニット123、電池ボックスユニット125に、上面プレート127a、側面プレート127b、127c、電池ボックスユニット固定プレート127d、中央プレート127e、底面プレート127fを取付けて一体とすることで構成されている。また、上記側面プレート127bには図示しない電子部品が実装された基板129aが取り付けられており、上記側面プレート127cには図示しない電子部品が実装された基板129bが取り付けられている。また、上記上面プレート127aには、図示しない無線通信用基板が取り付けられている。
【0090】
上記車輪ユニット121a、121b、121c、121dは、前述した一実施の形態における車輪ユニット11a、11bと同様の構成のものであり、上記車輪ユニット121a、121b、121c、121dの各構成要素には一実施の形態における車輪ユニット11a、11bの各構成要素と同じ符号を付し、その説明を省略する。
また、上記動作ユニット123は、前述した一実施の形態におけるカム駆動ユニット13と同様の構成のものであり、図中同一部分には同一符号を付して示しその説明は省略する。
【0091】
また、上記動作ユニット123には、例えば、ボールを蹴り出す動作を行うことができる図示しないキック動作機構を取付けることも考えられる。なお、このボールを蹴り出す動作を行うことができる図示しないキック動作機構としては、前述した第1の実施形態におけるボール保持・キック機構9からボール保持用アーム108とボール保持用プレート109を除去したようなキック動作のみを行うものが考えられる。
また、上記電池ボックスユニット125は、前述した一実施の形態における電池ボックスユニット15と同様の構成のものであり、図中同一部分には同一符号を付して示しその説明は省略する。
【0092】
また、側面プレート127b、127c、中央プレート127eは、前述した一実施の形態における装置組立用プレート69と同じ構成の装置組立用プレートを切断・加工したものであり、図中同一部分には同一符号を付して示しその説明は省略する。
また、上面プレート127a、電池ボックスユニット固定プレート127d、底面プレート127fは、前述した一実施の形態における装置組立用プレート71と同様の装置組立用プレートを切断・加工したものであり、図中同一部分には同一符号を付して示しその説明は省略する。
【0093】
また、上記車輪ユニット121a、121b、121c、121dの上面(
図42中上側の面)に上記中央プレート127eが取り付けられると共に、上記車輪ユニット121a、121b、121c、121dの底面(
図42中下側の面)に底面プレート127fが取り付けられている。上記中央プレート127e及び底面プレート127fは、
図41や
図42に示すように、十字型に切断・加工されており、この十字型の各突出部の先端側に上記車輪ユニット121a、121b、121c、121dが設置されている。すなわち、上記車輪ユニット121aと上記車輪ユニット121dとが平行に設置されていると共に、上記車輪ユニット121bと上記車輪ユニット121cとが平行に設置されており、上記車輪ユニット121aや上記車輪ユニット121dに対して直交する向きに上記車輪ユニット121bや上記車輪ユニット121cが指向していることになる。
【0094】
また、上記動作ユニット123の上面(
図42中上側の面)には上記上面プレート127aが取り付けられており、上記動作ユニット123の
図42中左側の側面には側面プレート127bが取り付けられている。また、上記動作ユニット123の
図42中右側の側面には側面プレート127cが取り付けられており、上記動作ユニット123の底面(
図42中下側の面)には電池ボックスユニット固定プレート127dが取り付けられている。また、上記電池ボックスユニット固定プレート127dには上記電池ボックスユニット125が取り付けられている。また、上記電池ボックスユニット固定プレート127dには接続部材131、133が取り付けられており、この接続部材131、133は上記中央プレート127eにも取り付けられている。
【0095】
上記車輪ユニット121aに対する上記中央プレート127eの取付構造等は、前述した一実施の形態におけるギアボックス23に対する中央プレート17d、前面プレート17e、背面プレート17f、底面プレート17gの取付構造等と同様のものである。
【0096】
また、上記電池ボックスユニット固定プレート127dや上記中央プレート127eに対する接続部材131、133の取付構造は、前述した一実施の形態におけるロボット本体3に対する外装材としての上部カバー5c等の取付構造と略同様のものである。これについて、以下、詳細に説明する。
まず、上記中央プレート127eと上記接続部材131、133との取付構造について説明する。上記接続部材131の電池ボックスユニット固定プレート127d側の面(
図42中上側の面)に凹嵌部131aが設けられており、上記接続部材133の電池ボックスユニット固定プレート127d側の面(
図42中上側の面)に凹嵌部133aが設けられている。また、上記接続部材131の凹嵌部131aの底面(
図42中下側の面)に図示しない貫通孔が形成されており、上記接続部材133の凹嵌部133aの底面(
図42中下側の面)に図示しない貫通孔が形成されている。また、上記中央プレート127eの裏面側凹嵌部69cには図示しないナットが嵌合されている。
【0097】
そして、上記接続部材131の凹嵌部131aや図示しない貫通孔、及び、上記接続部材133の凹嵌部133aや図示しない貫通孔を貫通して、上記中央プレート127eの裏面側凹嵌部69cに嵌合された図示しないナットに螺合される図示しないネジによって、上記接続部材131、133が上記中央プレート127eに取り付けられることになる。また、このとき、上記図示しないネジの頭部は、上記接続部材131の凹嵌部131aや上記接続部材133の凹嵌部133a内に収納された状態となる。
【0098】
また、上記電池ボックスユニット固定プレート127dと上記接続部材131、133との取付構造も、上記中央プレート127eと上記接続部材131、133との取付構造と同様である。すなわち、上記接続部材131、133の中央プレート127e側(
図42中下側の面)に図示しない凹嵌部が形成されていて、図示しないネジが上記接続部材131の図示しない凹嵌部とこの凹嵌部の上面(
図42中上側の面)に形成された貫通孔131bや、上記接続部材133の図示しない凹嵌部とこの凹嵌部の上面(
図42中上側の面)に形成された貫通孔133bを貫通して上記電池ボックスユニット固定プレート127dの裏面側凹嵌部71cに嵌合された図示しないナットに螺合されている。また、上記接続部材131、133の図示しない凹嵌部に、上記図示しないネジの頭が収納されるようになっている。
【0099】
次に、
図41を参照しながら、キーパーロボット117の作用について説明する。
このキーパーロボット117は、車輪ユニット121a、121b、121c、121dによって、水平面の全方向(
図41中紙面に平行な全方向)に移動できるものである。上記車輪ユニット121a、121b、121c、121dはそれぞれ全方向車輪31を備えており、上記キーパーロボット117は4つの全方向車輪31によって駆動されることになる。
【0100】
例えば、上記キーパーロボット117を前進させる(
図41中上方向に移動させる)場合は、次のようにして上記車輪ユニット121a、121b、121c、121dを制御する。この場合は、上記車輪ユニット121aの全方向車輪31を
図41中右上から左下に向かう方向に回転させ、上記車輪ユニット121bの全方向車輪31を
図41中左上から右下に向かう方向に回転させ、上記車輪ユニット121cの全方向車輪31を
図41中左上から右下に向かう方向に回転させ、上記車輪ユニット121dの全方向車輪31を
図41中右上から左下に向かう方向に回転させる。
【0101】
また、例えば、上記キーパーロボット117を後退させる(
図41中下方向に移動させる)場合は、次のようにして上記車輪ユニット121a、121b、121c、121dを制御する。この場合は、上記車輪ユニット121aの全方向車輪31を
図41中左下から右上に向かう方向に回転させ、上記車輪ユニット121bの全方向車輪31を
図41中右下から左上に向かう方向に回転させ、上記車輪ユニット121cの全方向車輪31を
図41中右下から左上に向かう方向に回転させ、上記車輪ユニット121dの全方向車輪31を
図41中左下から右上に向かう方向に回転させる。
【0102】
また、例えば、上記キーパーロボット117を右方向へ移動させる(
図41中左方向に移動させる)場合は、次のようにして上記車輪ユニット121a、121b、121c、121dを制御する。この場合は、上記車輪ユニット121aの全方向車輪31を
図41中左下から右上に向かう方向に回転させ、上記車輪ユニット121bの全方向車輪31を
図41中右上から左下に向かう方向に回転させ、上記車輪ユニット121cの全方向車輪31を
図41中右上から左下に向かう方向に回転させ、上記車輪ユニット121dの全方向車輪31を
図41中左下から右上に向かう方向に回転させる。
【0103】
また、例えば、上記キーパーロボット117を左方向へ移動させる(
図41中左方向に移動させる)場合は、次のようにして上記車輪ユニット121a、121b、121c、121dを制御する。この場合は、上記車輪ユニット121aの全方向車輪31を
図41中右上から左下に向かう方向に回転させ、上記車輪ユニット121bの全方向車輪31を
図41中右下から左上に向かう方向に回転させ、上記車輪ユニット121cの全方向車輪31を
図41中右下から左上に向かう方向に回転させ、上記車輪ユニット121dの全方向車輪31を
図41中右上から左下に向かう方向に回転させる。
【0104】
また、例えば、上記キーパーロボット117を右前方向へ移動させる(
図41中左上方向に移動させる)場合は、次のようにして上記車輪ユニット121a、121b、121c、121dを制御する。この場合は、上記車輪ユニット121bと上記車輪ユニット121cの全方向車輪31、31を
図41中左上から右下に向かう方向に回転させ、上記車輪ユニット121aと上記車輪ユニット121dの全方向車輪31、31は停止させる。
【0105】
また、例えば、上記キーパーロボット117を左前方向へ移動させる(
図41中右上方向に移動させる)場合は、次のようにして上記車輪ユニット121a、121b、121c、121dを制御する。この場合は、上記車輪ユニット121aと上記車輪ユニット121dの全方向車輪31、31を
図41中右上から左下に向かう方向に回転させ、上記車輪ユニット121bと上記車輪ユニット121cの全方向車輪31、31は停止させる。
【0106】
また、例えば、上記キーパーロボット117を左後方向へ移動させる(
図41中右下方向に移動させる)場合は、次のようにして上記車輪ユニット121a、121b、121c、121dを制御する。この場合は、上記車輪ユニット121bと上記車輪ユニット121cの全方向車輪31、31を
図41中右下から左上に向かう方向に回転させ、上記車輪ユニット121aと上記車輪ユニット121dの全方向車輪31、31は停止させる。
【0107】
また、例えば、上記キーパーロボット117を右後方向へ移動させる(
図41中左下方向に移動させる)場合は、次のようにして上記車輪ユニット121a、121b、121c、121dを制御する。この場合は、上記車輪ユニット121aと上記車輪ユニット121dの全方向車輪31、31を
図41中左下から右上に向かう方向に回転させ、上記車輪ユニット121bと上記車輪ユニット121cの全方向車輪31、31は停止させる。
【0108】
また、例えば、上記キーパーロボット117を右方向へ旋回させる(
図41中反時計回り方向に回転させる)場合は、次のようにして上記車輪ユニット121a、121b、121c、121dを制御する。この場合は、上記車輪ユニット121aの全方向車輪31を
図41中左下から右上に向かう方向に回転させ、上記車輪ユニット121bの全方向車輪31を
図41中左上から右下に向かう方向に回転させ、上記車輪ユニット121cの全方向車輪31を
図41中右下から左上に向かう方向に回転させ、上記車輪ユニット121dの全方向車輪31を
図41中右上から左下に向かう方向に回転させる。
【0109】
また、例えば、上記キーパーロボット117を左方向へ旋回させる(
図41中時計回り方向に回転させる)場合は、次のようにして上記車輪ユニット121a、121b、121c、121dを制御する。この場合は、上記車輪ユニット121aの全方向車輪31を
図41中右上から左下に向かう方向に回転させ、上記車輪ユニット121bの全方向車輪31を
図41中右下から左上に向かう方向に回転させ、上記車輪ユニット121cの全方向車輪31を
図41中左上から右下に向かう方向に回転させ、上記車輪ユニット121dの全方向車輪31を
図41中右上から左下に向かう方向に回転させる。
【0110】
また、上記車輪ユニット121a、121b、121c、121dの全方向車輪31の回転速度と回転方向をそれぞれ制御することによって、前述した8方向(前、後、右、左、右前、左前、右後ろ、左後ろ)だけでなく、あらゆる方向に自由に移動させることも可能である。
なお、上記全方向車輪31の個々のローラ41は、ホイール本体39に対して直交する方向に回転可能となっている。そのため、上記全方向車輪31の回転方向がキーパーロボット117の進行方向と一致しない状態であっても、上記ローラ41の回転によって上記図示しない設置面と上記全方向車輪31との相互作用により発生する力を適切に逃がすことができ、これにより、上記キーパーロボット117をあらゆる方向に移動させることができるようになっている。
【0111】
このようにして、キーパーロボット117は移動を行うとともに、移動することによって、図示しないボールの進行を妨害する、上記ボールを付勢・移動させることもできる。
また、上記動作ユニット123に、例えば、上記ボールを蹴り出す動作を行うことができる図示しないキック動作機構を取付けられた場合は、上記ボールを蹴り出す動作も行う。
【0112】
次に、本実施の形態によるキーパーロボット117の効果について説明する。
上記キーパーロボット117は、前述の装置組立用プレート69、71や、ナット37を内装されたギアボックス23等を用いて構成されているため、組み立て・分解が容易であり、且つ、組み立て・分解を繰り返し行うことができる。
上記キーパーロボット117は、それぞれに全方向車輪31を備えた車輪ユニット121a、121b、121c、121dによって駆動されるため、それぞれの車輪ユニットの全方向車輪31の回転速度と回転方向を制御することによって、容易にあらゆる方向に移動させることができる。
【0113】
次に、
図43を参照して、本実施の形態におけるサッカーゲームシステム200に用いられるストライカーロボット1a、1b、1c、1dやキーパーロボット117a、117bのマーカーについて説明する。
前述したように、上記ストライカーロボット1a、1b、1c、1d、キーパーロボット117a、117bには、カラーパネル7a等によるマーカーが付されており、パーソナルコンピュータ213の画像処理および位置変換処理によって上記マーカーを構成するカラーパネル7a等の色の配置と組み合わせが特定され、ロボットIDに変換される。上記パーソナルコンピュータ213内の処理においては、上記ロボットIDにより上記ストライカーロボット1a、1b、1c、1d、キーパーロボット117a、117bのそれぞれが識別されるようになっている。
【0114】
上記マーカーは
図43(a)〜
図43(f)に示すように、カラーパネル7a等が配置されたものである。
まず、
図43(a)は、チームAのキーパーロボット117aのマーカー300である。このマーカー300は、後方側(
図43中下側)の互いに隣接したカラーパネル7c、7dによる大きなメインマーカー300aと、前方側(
図43中上側)に離間して配置された個々のカラーパネル7a、7bによる小さなサブマーカー300b、300cとからなる。
上記メインマーカー300aは、キーパーロボット117aがどのチームに所属しているかを示すものである。上記メインマーカー300aは赤色であり、これはチームAに所属することを示すものである。また、サブマーカー300b、300cは共に同色(この実施の形態の場合には共に青色)であり、これはキーパーロボットであることを示すものである。
なお、上記メインマーカー300aと上記サブマーカー300bの距離、メインマーカー300aとサブマーカー300cとの距離はそれぞれ所定の同じ値に設定されており、また、上記サブマーカー300b、300c同士の距離も所定の値に設定されている。
【0115】
また、ストライカーロボット1aについては、
図43(b)に示すように、メインマーカー300aは上記キーパーロボット117aと同じであるが、サブマーカー300b、300cは異なる色で、サブマーカー300bは青色、サブマーカー300cは緑色となっている。これは、上記ストライカーロボット1aがチームAの一方のストライカーロボットであることを示すものである。
また、ストライカーロボット1bについては、
図43(c)に示すように、メインマーカー300aは上記キーパーロボット117aと同じであるが、サブマーカー300b、300cは異なる色で、サブマーカー300bは緑色、サブマーカー300cは青色となっている。これは、上記ストライカーロボット1bがチームAの他方のストライカーロボットであることを示すものである。
【0116】
以上のマーカーの説明は、チームAに所属するロボットのマーカーについての説明であるが、チームBに所属するロボットのマーカーについても、
図43(d)、(e)、(f)に示すように、同様に設定されている。
まず、
図43(d)は、チームBのキーパーロボット117bのマーカー300である。上記マーカー300のメインマーカー300aは、キーパーロボット117bがどのチームに所属しているかを示すものである。上記メインマーカー300aは青色であり、これはチームBに所属することを示すものである。また、サブマーカー300b、300cは共に同色(この実施の形態の場合には共に赤色)であり、これはキーパーロボットであることを示すものである。
【0117】
また、ストライカーロボット1cについては、
図43(e)に示すように、メインマーカー300aは上記キーパーロボット117bと同じであるが、サブマーカー300b、300cは異なる色で、サブマーカー300bは赤色、サブマーカー300cは緑色となっている。これは、上記ストライカーロボット1aがチームBの一方のストライカーロボットであることを示すものである。
また、ストライカーロボット1dについては、
図43(f)に示すように、メインマーカー300aは上記キーパーロボット117bと同じであるが、サブマーカー300b、300cは異なる色で、サブマーカー300bは緑色、サブマーカー300cは赤色となっている。これは、上記ストライカーロボット1dがチームBの他方のストライカーロボットであることを示すものである。
以上が、ストライカーロボット1a、1b、1c、1dやキーパーロボット117a、117bのマーカーについての説明である。
【0118】
次に、
図44乃至
図46を参照して、本実施の形態におけるサッカーゲームシステム200に用いられるプレイヤー側コントローラ205a、205bの外観の構成について説明する。
まず、プレイヤー側コントローラ205a、205bは本体400があり、この本体400の上側(
図44中上側)は操作部401となっており、下側(
図44中下側)はグリップ部403となっている。
【0119】
上記操作部401には、方向指示ダイアル405が回転可能に設置されている。この方向指示ダイアル405は上記本体400内の図示しない、例えば、ロータリーエンコーダに接続されており、ストライカーロボット1a等の旋回動作を指示するためのものである。
また、上記操作部401には、スロットルレバー407が回動可能に設置されている。このスロットルレバー407は上記本体400内の図示しない、例えば、可変抵抗に接続されていて、上記ストライカーロボット1a等の加減速の大きさと向きを指示するためのものである。
また、上記操作部401には、方向補正つまみ409が回転可能に設置されている。この方向補正つまみ409は、上記本体400内の図示しない、例えば、可変抵抗に接続されていて、上記ストライカーロボット1a等の旋回動作の補正を指示するためのものである。
また、上記操作部401には、動作補正つまみ411が回転可能に設置されている。この動作補正つまみ411は、上記本体400内の図示しない、例えば、可変抵抗に接続されていて、上記ストライカーロボット1a等の動作指令の補正を指示するためのものである。
【0120】
また、上記操作部401には、操作ボタン413が設置されている。この操作ボタン413は、上記本体400内の図示しないスイッチを付勢し、上記ストライカーロボット1a等のボール保持・キック動作を指示するためのものである。
また、上記操作部401にはアクションボタン415が設置されている。このアクションボタン415はシーソー式のボタンであり、上記本体400内の図示しない2つのスイッチ(
図45中左側の図示しない左スイッチ、及び、
図45中右側の図示しない右スイッチ)のうちの何れかを選択的に付勢し、キーパーロボット117a、117bに対して上記2つのスイッチに割り当てられた操作プログラムによる動作を指示するためのものである。
また、
図46に示すように、上記操作部401には電源スイッチ416も設置されている。
また、上記操作部401には、表示部417が設けられている。この表示部417の内側には図示しない、例えば、LEDが設置されており、プレイヤー側コントローラ205a、205bの電源の状態や、無線通信の状態等を表示するようになっている。
【0121】
また、上記グリップ部403内には、図示しない電池が内蔵されている。
以上が、プレイヤー側コントローラ205a、205bの外観の構成についての説明である。
なお、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bの内部の構成については後述する。
【0122】
次に、
図47、
図48、及び、
図49を参照しながら、パーソナルコンピュータ213の内部の構成について説明する。
図47は、上記パーソナルコンピュータ213の機能ブロック図である。
まず、上記パーソナルコンピュータ213には、カメラインターフェース501が設けられている。このカメラインターフェース501はカメラ207a、207bと接続されていて、上記カメラ207a、207bからの撮像データを上記パーソナルコンピュータ213に取り込むものである。
また、上記パーソナルコンピュータ213には、画像処理部503が設けられている。この画像処理部503は、上記カメラ207a、207bからの撮像データを処理し、ボール204や各ロボットのマーカーを、その色によって検出するものである。
また、上記パーソナルコンピュータ213には、位置情報変換処理部505が設けられている。この位置情報変換処理部505は、上記画像処理部503により処理されたデータをもとに位置情報変換処理を行ってロボットIDを算出するとともに、上記ボール204の座標及び各ロボットの座標と向きを算出するものである。
【0123】
また、上記パーソナルコンピュータ213には、プログラム処理部507が設けられている。このプログラム処理部507は、各ロボットの制御を行うものである。
なお、ここでいう「制御」とは、カメラ207a、207bから上記パーソナルコンピュータ213に取り込まれた撮像データと、上記パーソナルコンピュータ213の後述するプログラムテーブル543に格納された自律プログラムを基にして、上記パーソナルコンピュータ213によりストライカーロボット1b、1dやキーパーロボット117a、117bの自律的な制御を行うこと、及び、プレイヤー側コントローラ205a、205bからの指示に基づいて上記プログラムテーブル543から選択された操作プログラムによる上記キーパーロボット117a、117bの制御を行うことである。
【0124】
また、上記パーソナルコンピュータ213には、COMポート509が設けられている。このCOMポート509は、無線通信ユニット217と接続されており、上記無線通信ユニット217に対するデータの入出力を行うものである。また、上記パーソナルコンピュータ213には、受信バッファ511が設けられている。この受信バッファ511は上記COMポート509から入力されたデータを一時的に保持するためのものである。また、上記パーソナルコンピュータ213には、送信バッファ512が設けられている。この送信バッファ512は上記COMポート509から出力されるデータを一時的に保持するためのものである。
【0125】
また、上記パーソナルコンピュータ213には、リモコン処理部515が設けられている。このリモコン処理部515は、受信されたデータがどのコントローラから送信されたものであるかを判別する処理(後述するパーソナルコンピュータ213のメイン処理中の受信データ判別処理)や、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bからの信号をもとにキーパーロボット117a、117bの操作プログラムに基づく制御が行われるか否かをプログラム処理部507に通知する処理(後述するアクションボタン処理)を行う。
また、上記パーソナルコンピュータ213には、リモコンコマンド処理部516が設けられている。このリモコンコマンド処理部516は、後述する審判指令処理部519からの指示によって、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bに対して、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bによる操作を停止する信号を送信する処理を行う。
【0126】
また、上記パーソナルコンピュータ213には、審判指令判別処理部517が設けられている。この審判指令判別処理部517は、上記受信バッファ511内のデータに審判用コントローラ211からの信号(審判信号)が含まれているか否か判別するものである。また、上記パーソナルコンピュータ213には、審判指令処理部519が設けられている。この審判指令処理部519は、上記審判用コントローラ211からの信号をもとに、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bによる操作を停止する指示、ストライカーロボット1b、1d及びキーパーロボット117a、117bの停止指示、得点の加算・減算の指示、試合時間の増減の指示等を行うものである。
【0127】
また、上記パーソナルコンピュータ213には、COMポート523が設けられている。このCOMポート523は、無線通信ユニット215と接続されており、上記無線通信ユニット215へのデータの出力を行うものである。また、上記パーソナルコンピュータ213には、送信バッファ525が設けられている。この送信バッファ525は、上記プログラム処理部507、上記リモコン処理部515、上記審判指令処理部519から上記COMポート523を経て出力されるデータを一時的に保持するためのものである。
【0128】
また、上記パーソナルコンピュータ213には、時間管理部527が設けられている。この時間管理部527は図示しない時計が設けられており、サッカーゲームの残り時間等の管理を行うものである。また、上記パーソナルコンピュータ213には、得点管理部529が設けられている。この得点管理部529は、上記審判指令処理部519からの指示により得点の加算・減算等の処理を行うものである。
【0129】
また、上記パーソナルコンピュータ213には、表示装置処理部531が設けられている。この表示装置処理部531は、上記時間管理部527や得点管理部529からの指示により、表示装置209に出力されるデータの生成を行うものである。また、上記パーソナルコンピュータ213には、表示装置インターフェース533が設けられている。この表示装置インターフェース533は、上記表示装置209と接続されており、上記表示装置209へのデータの出力を行うものである。
【0130】
また、上記パーソナルコンピュータ213には、固定データ記憶部535が設けられている。この固定データ記憶部535には、前述した画像処理部503、位置情報変換処理部505、プログラム処理部507、リモコン/自律判別処理部513における処理に使用される各種データが格納されている。
【0131】
上記固定データ記憶部535には、画像処理パラメータ記憶部537が設けられている。この画像処理パラメータ記憶部537には、上記画像処理部503において使用されるデータが格納されている。上記画像処理パラメータ記憶部537に格納されたデータは、
図48に示すように、上記画像処理部503においてボール204として識別される画素の色相、彩度、明度(以下、HSV値)であるボールHSV値537a、各カラーパネルの色として識別される画素のHSV値であるTyp1HSV値537b、Typ2HSV値537c、Typ3HSV値537d、ボールとして識別される画素の集合の大きさであるボールサイズ537e、メインマーカー300aとして識別される画素の集合の大きさであるメインマーカーサイズ537f、サブマーカー300b、300cとして識別される画素の集合の大きさであるサブマーカーサイズ537g、上記メインマーカー300aと上記サブマーカー300b、300cとの間の距離であるメインーサブ間距離537h、上記サブマーカー300b、300c同士の距離であるサブ−サブ間距離537iとなっている。
【0132】
また、上記固定データ記憶部535には、座標変換テーブル539が設けられている。この座標変換テーブル539には、上記位置情報変換処理部505において使用されるデータが格納されている。具体的には、画像処理部503にて検出された後述する画像データ上のボール204及び各ロボットの座標をフィールド201上の座標として変換するためのデータが格納されている。
【0133】
また、上記固定データ記憶部535には、ゲーム管理パラメータ記憶部541が設けられている。このゲーム管理パラメータ記憶部541には、上記プログラム処理部507や上記リモコン処理部515において使用されるデータが記憶されている。すなわち、上記ゲーム管理パラメータ記憶部541には、Aチーム、Bチームにいずれのストライカーロボット1a、1b、1c、1d、キーパーロボット117a、117bが所属するかを示すデータ、プレイヤー側コントローラ205a、205bによる制御が行われるロボットのロボットIDのリスト等のデータが記憶されている。本実施の形態の場合には、ストライカーロボット1a、1cはプレイヤー側コントローラ205a、205bによって直接制御され、ストライカーロボット1b、1dはパーソナルコンピュータ213による自律プログラムに基づいた制御が行われ、キーパーロボット117a、117bについては、パーソナルコンピュータ213による自律プログラムに基づいた自律制御が行われるとともに、プレイヤー側コントローラ205a、205bからの指示があった場合はプログラムテーブル543に格納された操作プログラムに基づく制御が行われるように設定されている。
【0134】
また、上記固定データ記憶部535には、プログラムテーブル543が設けられている。このプログラムテーブル543には、
図49に示すように、自律プログラム記憶部1001、操作プログラム記憶部1003、Aチーム用ユーザプログラム記憶部1005、Bチーム用ユーザプログラム記憶部1007が設けられている。
【0135】
上記自律プログラム記憶部1001には、上記プログラム処理部507において使用される複数の自律プログラムが格納されている。この自律プログラムによって、ストライカーロボット1b、1dやキーパーロボット117a、117bの自律的な制御が行われる。すなわち、上記自律プログラム記憶部1001には複数のフォルダ1001a、1001b、1001c、---1001nがあり、これらフォルダ1001a、1001b、1001c、---1001nにはそれぞれ所定の自律プログラムが格納されている。
なお、既に説明した自律プログラム選択カード919のQRコード(登録商標)927には上記フォルダ1001a、1001b、1001c、---1001nを特定するための情報が記憶されている。
【0136】
又、上記操作プログラム記憶部1003には、上記プログラム処理部507において使用される複数の操作プログラムが格納されている。すなわち、上記操作プログラム記憶部1003には複数のフォルダ1003a、1003b、1003c、---1003nがあり、これらフォルダ1003a、1003b、1003c、---1003nにはそれぞれ所定の操作プログラムが格納されている。
なお、既に説明した操作プログラム選択カード921のQRコード(登録商標)933a、933bには上記フォルダ1003a、1003b、1003c、---1003nを特定するための情報が記憶されている。
そして、この操作プログラムによって、プレイヤー側コントローラ205a、205bからの指示に基づいた上記キーパーロボット117a、117bの制御が行われる。
【0137】
上記Aチーム用ユーザプログラム記憶部1005には、ユーザが作成した複数の自律プログラムや操作プログラム(Aチーム用ユーザプログラム)が格納されている。すなわち、上記Aチーム用ユーザプログラム記憶部1005には複数のフォルダ1005a、1005b、1005c、---1005nがあり、これらフォルダ1005a、1005b、1005c、---1005nにはそれぞれ所定の自律プログラムや操作プログラムが格納されている。
【0138】
また、上記プログラムがBチーム用ユーザプログラム記憶部1007には、ユーザが作成した複数の自律プログラムや操作プログラム(Bチーム用ユーザプログラム)が格納されている。すなわち、上記Bチーム用ユーザプログラム記憶部1007には複数のフォルダ1007a、1007b、1007c、---1007nがあり、これらフォルダ1007a、1007b、1007c、---1007nにはそれぞれ所定の自律プログラムや操作プログラムが格納されている。
【0139】
そして、これらのユーザが作成した自律プログラムや操作プログラムを上記自律プログラム記憶部1001の自律プログラムや上記操作プログラム記憶部1003の操作プログラムの代わりに用いることもできる。
なお、上記Aチーム用ユーザプログラムはAチーム用記憶媒体リーダ913から読み込まれるものであり、上記Bチーム用ユーザプログラムはBチーム用記憶媒体リーダ917から読み込まれるものである。
また、既に説明した自律プログラム選択カード919や操作プログラム選択カード921と同様の構成をなす図示しないユーザプログラム選択カードがあり、これらユーザプログラム選択カードを使用することにより、ユーザが作成した所定の自律プログラムや操作プログラムを選択することができるようになっている。
【0140】
また、パーソナルコンピュータ213には、Aチーム用カードインターフェース部1009とBチーム用カードインターフェース部1011が設けられている。
上記Aチーム用カードインターフェース部1009には、前述したAチーム用カード設置台911とAチーム用記憶媒体リーダ913が接続されている。また、上記Bチーム用カードインターフェース部1011には、前述したBチーム用カード設置台915とBチーム用記憶媒体リーダ917が接続されている。
【0141】
また、上記パーソナルコンピュータ213には、カード認識/判別処理部1013が設けられている。このカード認識/判別処理部1013は、上記Aチーム用カード設置台911や上記Bチーム用カード設置台915によって読み込まれた自律プログラム選択カード919や操作プログラム選択カード921に記載されたQRコード(登録商標)によって、上記自律プログラムや操作プログラムが格納されているフォルダの情報を識別し、そのフォルダに所定の自律プログラムや操作プログラムが格納されているか否かを判別する。
【0142】
そして、上記Aチーム用カード設置台911にセットされた自律プログラム選択カード919のQRコード(登録商標)の情報により、Aチーム側のキーパーロボット117aの制御において使用される自律プログラムが上記自律プログラム記憶部1001から選択される。また、上記Bチーム用カード設置台915にセットされた自律プログラム選択カード919のQRコード(登録商標)の情報により、Bチーム側のキーパーロボット117bの制御において使用される自律プログラムが上記自律プログラム記憶部1001から選択される。
【0143】
また、上記Aチーム用カード設置台911にセットされた操作プログラム選択カード921のQRコード(登録商標)の情報により、Aチーム側のキーパーロボット117aの制御において使用される左スイッチ用の操作プログラムと右スイッチ用の操作プログラムが上記操作プログラム記憶部1003から選択される。また、上記Bチーム用カード設置台915にセットされた操作プログラム選択カード921の内容により、Bチーム側のキーパーロボット117bの制御において使用される左スイッチ用の操作プログラムと右スイッチ用の操作プログラムが上記操作プログラム記憶部1003から選択される。
【0144】
また、上記Aチーム用記憶媒体リーダ913に設置された図示しない記憶媒体から上記Aチーム用ユーザプログラム記憶部1005にAチーム用ユーザプログラムが読み込まれ、上記Bチーム用記憶媒体リーダ917に設置された図示しない記憶媒体から上記Bチーム用ユーザプログラム記憶部1007にBチーム用ユーザプログラムが読み込まれる。
以上が、パーソナルコンピュータ213の内部の構成の詳細についての説明である。
【0145】
次に、
図50を参照しながら、プレイヤー側コントローラ205a、205bの内部の構成について説明する。
まず、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bには、マイコン等の情報処理装置601が設けられている。この情報処理装置601には、移動方向補正テーブル603と動作指令変換係数テーブル605が設けられている。上記移動方向補正テーブル603や動作指令変換係数テーブル605には、入力された各種データに対する補正を行う際に使用されるデータが格納されている。また、上記移動方向補正テーブル603や動作指令変換係数テーブル605に格納されるデータは、後述するように、方向補正つまみ409や動作補正つまみ411による入力に基づくものである。
【0146】
また、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bには、移動方向指示用入力回路607が設けられている。この移動方向指示用入力回路607は、方向指示ダイアル405やスロットルレバー407の操作により図示しないロータリーエンコーダや可変抵抗からのデータが入力され、これらのデータを上記情報処理装置601での処理に用いられる形式に変換し、出力するものである。
また、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bには、移動方向補正用入力回路609が設けられている。この移動方向補正用入力回路609は、方向補正つまみ409による図示しない可変抵抗からのデータが入力され、このデータを上記情報処理装置601での処理に用いられる形式に変換し、出力するものである。また、上記移動方向補正用入力回路609から出力されたデータは、上記移動方向補正テーブル603に格納される。
【0147】
また、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bには、付加入力回路611が設けられている。この付加入力回路611は、操作ボタン413に対応したスイッチからのデータやアクションボタン415に対応した図示しないスイッチからのデータが入力され、このデータを上記情報処理装置601での処理に用いられる形式に変換し、出力するものである。
また、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bには、動作指令変換係数用入力回路613が設けられている。この動作指令変換係数用入力回路613は、動作補正つまみ411による図示しない可変抵抗からのデータが入力され、このデータを上記情報処理装置601での処理に用いられる形式に変換し、出力するものである。また、上記動作指令変換係数用入力回路613から出力されたデータは、上記動作指令変換係数テーブル605に格納される。
【0148】
また、上記情報処理装置601には通信処理部1017が設けられている。この通信処理部1017には、ロボット用通信処理部1019とPC(パーソナルコンピュータ)用通信処理部1021が設けられている。上記ロボット用通信処理部1019では、プレイヤー側コントローラ205a、205bの操作に基づくストライカーロボット1a、1cへの送信データの作成が行われる。また、上記PC(パーソナルコンピュータ)用通信処理部1021では、パーソナルコンピュータ213から上記プレイヤー側コントローラ205a、205bに送信された後述する審判指令送信データについての処理、及び、アクションボタン415が押された際に上記パーソナルコンピュータ213に送信されるコントローラ情報についての処理が行われる。
【0149】
また、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bには、無線通信回路615が設けられている。この無線通信回路615は、上記情報処理装置601からの出力を無線通信によりパーソナルコンピュータ213に接続された無線通信ユニット217に対して送信するものである。
また、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bには、表示回路617が設けられている。この表示回路617は、上記情報処理装置601からの指示により表示部417における表示を行うものである。
また、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bには、電源回路619が設けられている。この電源回路619は、図示しない電池から上記情報処理装置601等に対して電源の供給を行うものである。
以上が、プレイヤー側コントローラ205a、205bの内部の構成についての説明である。
【0150】
次に、
図51及び
図52を参照して、ストライカーロボット1a、1b、1c、1dの基板19上の構成等について説明する。
図51は、上記ストライカーロボット1a、1b、1c、1dの機能ブロック図である。
まず、上記ストライカーロボット1a等の基板19には、CPU701が実装されている。上記CPU701には、通信処理部703が設けられている。この通信処理部703は、図示しない無線通信用基板に設けられた無線通信回路705を介して無線通信によって入出力されるデータの管理やバッファによる一時的な保持などが行われるものである。
【0151】
また、上記CPU701には、入力処理部705が設けられている。この入力処理部705は、センサ基板113のセンサスイッチ113aが接続されており、このセンサスイッチ113aからの入力が処理されるものである。
【0152】
また、上記CPU701には、右モータ駆動処理部707が設けられている。この右モータ駆動処理部707は、上記基板19上に設けられたモータ駆動回路709を介して車輪駆動ユニット11aのモータ29をPWM(Pulse Width Modulation、パルス幅変調)制御するものである。
また、上記CPU701には、左モータ駆動処理部711が設けられている。この右モータ駆動処理部711は、上記基板19上に設けられたモータ駆動回路713を介して車輪駆動ユニット11bのモータ29をPWM制御するものである。
また、上記CPU701には、カム用モータ駆動処理部715が設けられている。このカム用モータ駆動処理部715は、上記基板19上に設けられたモータ駆動回路717を介してカム駆動ユニット13のモータ59をPWM制御するものである。
【0153】
また、上記CPU701には、LED点灯処理部719a、719b、719cが設けられている。このLED点灯処理部719a、719b、719cは、上記基板19上に設けられたLED駆動回路721a、721b、721cを介して上記基板19上に設けられたLED723a、LED723b、LED723cの点灯・消灯を制御するものである。
また、上記CPU701には、電源監視処理部725が設けられている。この電源監視処理部725は、上記基板19上に設けられた電源回路727を介して、電池ボックスユニット15内の電池68hの電圧を監視して、上記モータ駆動回路709、713、717への電源の供給を制御するものである。
また、上記基板19には、電池コネクタ729が設けられている。この電池コネクタ729を介して、上記電池ボックスユニット15の電極68c、68dと上記電源回路727とが接続されている。
【0154】
また、前述したパーソナルコンピュータ213から上記無線通信回路705を介して上記CPU701に入力される上記ストライカーロボット1a、1b、1c、1dのロボット制御データ706は、
図52に示すようなものとなっている。このロボット制御データ706は1バイトのデータが6つ連なった6バイトのデータであり、最初の1バイト目(
図52中左端のもの)はコマンドデータ706aであり、制御データの種類を示すものである。
2バイト目のデータは、ロボットIDデータ706bであり、このロボット制御データ706による制御対象がどのロボットであるのかを示すものである。なお、このロボットIDは前述したマーカー300から画像処理により変換されるロボットIDと一致するものである。
3バイト目のデータは、左モータ駆動指令データ706cである。この左モータ駆動指令データ706cの左側の6ビットは車輪ユニット11bのモータ29の制御に用いるPWM(Pulse Width Modulation、パルス幅変調)指令値706dであり、残りの2ビットは上記LED723bの点灯・消灯を指示するLED指示データ706eである。
【0155】
4バイト目のデータは、右モータ駆動指令データ706fである。この右モータ駆動指令データ706gの左側の6ビットは車輪ユニット11aのモータ29の制御に用いるPWM指令値706gであり、残りの2ビットは上記LED723cの点灯・消灯を指示するLED指示データ706hである。
5バイト目のデータは、カム駆動指令データ706iである。このカム駆動指令データ706iの左側の6ビットはカムユニット13のモータ59の制御に用いるPWM指令値706jであり、残りの2ビットは動作指示データ706kであり、カム駆動ユニット13のモータ59を回転させるか否かの指示、すなわち、操作ボタン413を押したときのボール保持動作やキック動作を行うか否かの指示についてのデータである。
6バイト目のデータは、CRC(Cyclic Redundancy Check)データ706mであり、上記ロボット制御データ706のエラーチェックに用いられるものである。
以上が、ストライカーロボット1a、1b、1c、1dの基板19上の構成についての説明である。
【0156】
次に、
図53及び
図54を参照して、キーパーロボット117a、117bの基板129a、129b上の構成等について説明する。
図53は、上記キーパーロボット117a、117bの機能ブロック図である。
まず、上記キーパーロボット117a等の基板129a又は基板129bには、CPU801が実装されている。上記CPU801は、前述したストライカーロボット1a、1b、1c、1dのCPU701と同様に、通信処理部803、右前モータ駆動処理部805、左前モータ駆動処理部807、右後モータ駆動処理部809、左後モータ駆動処理部811、LED点灯処理部813a、813b、813c、電源監視処理部815が設けられている。
上記通信処理部803は、図示しない無線通信用基板に設けられた無線通信回路816を介して無線通信によって入出力されるデータの管理やバッファによる一時的な保持などが行われるものである。
なお、キーパーロボット117a、117bには動作ユニット123が設けられているため、この動作ユニット123のモータ59を制御するモータ駆動処理部を設けることも考えられる。
【0157】
上記右前モータ駆動処理部805は、上記基板129a又は基板129bに設けられたモータ駆動回路817を介して、車輪ユニット121aのモータ29をPWM(Pulse Width Modulation、パルス幅変調)制御するものである。
また、上記左前モータ駆動処理部807は、上記基板129a又は基板129bに設けられたモータ駆動回路819を介して、車輪ユニット121bのモータ29をPWM制御するものである。
また、上記左前モータ駆動処理部809は、上記基板129a又は基板129bに設けられたモータ駆動回路821を介して、車輪ユニット121cのモータ29をPWM制御するものである。
また、上記左前モータ駆動処理部811は、上記基板129a又は基板129bに設けられたモータ駆動回路823を介して、車輪ユニット121bのモータ29をPWM制御するものである。
【0158】
また、上記LED点灯処理部813aは、上記基板129a又は基板129bに設けられたLED駆動回路825aを介して、上記基板129a又は基板129bに設けられたLED827aの点灯・消灯を制御するものである。
また、上記LED点灯処理部813bは、上記基板129a又は基板129bに設けられたLED駆動回路825bを介して、上記基板129a又は基板129bに設けられたLED827bの点灯・消灯を制御するものである。
また、上記LED点灯処理部813cは、上記基板129a又は基板129bに設けられたLED駆動回路825cを介して、上記基板129a又は基板129bに設けられたLED827cの点灯・消灯を制御するものである。
また、上記電源監視処理部815は、上記基板129a又は基板129b上に設けられた電源回路829を介して、電池ボックスユニット15内の電池68hの電圧を監視して、上記モータ駆動回路805、807、809、811への電源の供給を制御するものである。
また、上記基板129a又は基板129bには、電池コネクタ831が設けられている。この電池コネクタ831を介して、上記電池ボックスユニット15の電極68c、68dと上記電源回路829とが接続されている。
【0159】
また、前述したパーソナルコンピュータ213から上記無線通信回路816を介して上記CPU801に入力される上記キーパーロボット117a、117bのロボット制御データ833も、
図54に示すように、前述したストライカーロボット1a等に入力されるロボット制御データ706と略同様のものである。
上記ロボット制御データ833には、まず、1バイト目にコマンドデータ833aがあり、2バイト目にロボットIDデータ833bがある。このコマンドデータ833aやロボットIDデータ833bは、前述したロボット制御データ706のコマンドデータ706aやロボットIDデータ706bと同様のものである。
【0160】
また、3バイト目は、左前モータ駆動指令データ833cであり、この左前モータ駆動指令データ833cは、車輪ユニット121bのモータ29をPWM(Pulse Width Modulation、パルス幅変調)制御するためのPWM指令値833dと、LED827bを制御するためのLED指示データ833eとから構成されている。この左前モータ駆動指令データ833cは、前述したロボット制御データ706の左モータ駆動指令データ706c等と同様のものである。
また、4バイト目は、右前モータ駆動指令データ833fであり、この右前モータ駆動指令データ833fは、車輪ユニット121aのモータ29をPWM制御するためのPWM指令値833gと、LED827cを制御するためのLED指示データ833hとから構成されている。この右前モータ駆動指令データ833fも、前述したロボット制御データ706の左モータ駆動指令データ706c等と同様のものである。
【0161】
また、5バイト目は、左後モータ駆動指令データ833iであり、この右前モータ駆動指令データ833iは、車輪ユニット121dのモータ29をPWM制御するためのPWM指令値833jと、LED827bを制御するためのLED指示データ833kとから構成されている。この右前モータ駆動指令データ833iも、前述したロボット制御データ706の左モータ駆動指令データ706c等と同様のものである。
また、6バイト目は、右後モータ駆動指令データ833mであり、この右後モータ駆動指令データ833mは、車輪ユニット121cのモータ29をPWM制御するためのPWM指令値833nと、LED827cを制御するためのLED指示データ833pとから構成されている。この右前モータ駆動指令データ833mも、前述したロボット制御データ706の左モータ駆動指令データ706c等と同様のものである。
【0162】
また、7バイト目は、CRC(Cyclic Redundancy Check)データ833rであり、上記ロボット制御データ833のエラーチェックに用いられるものである。
以上が、キーパーロボット117a、117bの基板129a、129b上の構成等についての説明である。
【0163】
次に、パーソナルコンピュータ213によって行われる処理について、
図55乃至
図62を参照しながら説明する。
まず、上記パーソナルコンピュータ213によって行われるメイン処理について
図55を参照しながら説明する。
図55のフローチャートのステップS1は、画像処理を行うステップである。このステップS1においては、カメラ207a、207bによって撮像されたデータを処理し、ボール204の座標や各ロボット(ストライカーロボット1a、1b、1c、1d、キーパーロボット117a、117b)の座標及び向きを検出する。このステップS1の処理は画像処理部503及び位置情報変換処理部505によって行われる。画像処理の詳細については後述する。
次にステップS2に移行する。
【0164】
次のステップS2は、受信データ判別処理を行うステップである。このステップS2における受信データ判別処理は、パーソナルコンピュータ213によって受信されたデータが、Aチーム側のプレイヤー側コントローラ205aから送信されたものであるか、或いはBチーム側のプレイヤー側コントローラ205bから送信されたものであるか、或いは審判用コントローラ211から送信されたものであるかを判別するものである。この処理はリモコン処理部515において行われる。
次にステップS3aに移行する。
【0165】
次にステップS3aにおいては、各ロボット(ストライカーロボット1a、1b、1c、1d、キーパーロボット117a、117b)について、プレイヤー側コントローラ205a、205bによって手動操作されるのか否かが判別される。このステップS3aの判別処理においては、ゲーム管理パラメータ記憶部541内のデータが用いられる。すなわち、上記ゲーム管理パラメータ記憶部541内の、プレイヤー側コントローラ205a、205bによる制御が行われているロボットのロボットIDのリストを基に、上記ステップS3aの処理が行われる。この処理はプログラム処理部507において行われる。
【0166】
上記プレイヤー側コントローラ205a、205bによって手動操作されるロボット(本実施の形態においては、ストライカーロボット1a、1c)については、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bによって直接制御されるため、上記パーソナルコンピュータ213では処理は行われない。自律プログラムに基づく自律制御を行うロボット(本実施の形態においては、ストライカーロボット1b、1d、キーパーロボット117a、117b)については、ステップS3cへと移行する。
なお、キーパーロボット117a、117bについては原則的には自律プログラムに基づく自律制御の対象であるが、例外的にプレイヤー側コントローラ205a、205bのアクションボタン415が押圧・操作された場合には、操作プロクラムによる制御の対象となる。
【0167】
ステップS3aからステップS3cへと移行した場合は、プログラム処理部507において、自律プログラム/操作プログラムに基づくロボット制御データ生成処理が行われる。この処理では、自律プログラムに基づいて、ストライカーロボット1b、1dに対するロボット制御データ706が生成される。また、自律プログラム/操作プログラムに基づいて、キーパーロボット117a、117bに対するロボット制御データ833が生成される。また、ここで生成される上記ロボット制御データ706、833のロボットID706b、833bには、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bによる操作対象ではないロボットのロボットIDが用いられることになる。
この自律プログラム/操作プログラムに基づくロボット制御データ生成処理の詳細については後述する。
上記ロボット制御データ706やロボット制御データ833の生成が完了すると、ステップS4へと移行する。
【0168】
上記ステップS4では審判処理が行われる。この審判処理の詳細については後述する。審判処理を終了すると、ステップS5へと移行する。次のステップS5では、送信データの出力処理が行われる。ここでの送信データには、上記ロボット制御データ706、833のような無線通信で送信されるデータや後述する審判処理で生成された得点データのような有線通信で送信されるデータの両方が含まれる。また、上記ロボット制御データ706、833の送信処理においては、そのロボットID706b、833bが判別され、後述する審判処理において行動が禁止されたロボットのロボットIDを有するロボット制御データ706、833については送信を行わず、それ以外のロボットIDを有するロボット制御データ706、833についてのみ送信するようにしている。
その後、ステップS6に移行する。
【0169】
ステップS6では、サッカーゲームシステム200を終了するか否かの判別が行われる。終了する場合は処理が終了され、処理を継続する場合は、再びステップS1へと移行する。
以上が、上記パーソナルコンピュータ213によって行われるメイン処理についての説明である。
【0170】
次に、
図56を参照しながら、上記パーソナルコンピュータ213のカード認識/判別処理部1013とプログラム判別処理部1015によって行われるカード処理について説明する。
上記カード処理とは、Aチーム用カード設置台911やBチーム用カード設置台915によって読み込まれた自律プログラム選択カード919や操作プログラム選択カード921の内容に基づき、プログラムテーブル543からキーパーロボット117a、117bの制御に用いる自律プログラムや操作プログラムを選択する処理、及び、選択された自律プログラムや操作プログラムに基づく制御信号を作成する処理である。
【0171】
まず、ステップS80において、カード情報取得処理が行われる。これにより、Aチーム用カード設置台911やBチーム用カード設置台915にセットされた自律プログラム選択カード919のQRコード(登録商標)の情報、操作プログラム選択カード921のQRコード(登録商標)の内容が認識される。
なお、本実施の形態の場合は、例えば、上記Aチーム用カード設置台911(Bチーム用カード設置台915)1台につき、上記自律プログラム選択カード919は1枚、上記操作プログラム選択カード921は2枚セットされる。
次に、ステップS81へ移行する。
【0172】
ステップS81においては、キーパー用プログラムファイルパス生成処理が行われる。この処理は、ファイルパス、すなわち、上記自律プログラム選択カード919のQRコード(登録商標)によって特定されるフォルダの情報、上記操作プログラム選択カード921のQRコード(登録商標)によって特定されるフォルダの情報が生成される。
なお、本実施の形態の場合は、各チームに付き、1つの自律プログラム用のファイルパスと、2つの操作プログラム用のファイルパスが生成される。
次に、ステップS82へ移行する。
【0173】
ステップS82では、プログラムテーブル543において、特定されたフォルダに自律プログラムや操作プログラムが存在しているか否かが判別される。特定されたフォルダに自律プログラムや操作プログラムが存在している場合はステップS83へと移行する。
また、特定されたフォルダに自律プログラムや操作プログラムが存在していない場合にはそのまま終了する。
【0174】
ステップS83においてはプログラム読み込み処理が行われる。このプログラム読み込み処理では、上記プログラムテーブル543の自律プログラム記憶部1001から所定の自律プログラムが選択・読み込みされるとともに、上記プログラムテーブル543の操作プログラム記憶部1003から所定の左スイッチ用操作プログラムと右スイッチ用操作プログラムが選択・読み込みされる。
次に、ステップS84に移行する。
【0175】
ステップS84においては、後述するアクションボタン処理によりプレイヤー側コントローラ205a、205bのアクションボタン415が押されていることが通知されているか否かが判別される。上記アクションボタン415が押されていることが通知されているなら、ステップS85へ移行する。
【0176】
ステップS85においては、上記アクションボタン415によって図示しない左スイッチが押されているか否かが判別される。左スイッチが押されているのであればステップS86に移行する。
【0177】
ステップS86では、左スイッチ用操作プログラムデータ転送処理が行われる。この左スイッチ用操作プログラムデータ転送処理により、読み込まれた上記左スイッチ用操作プログラムがプログラム処理部507に転送される。
【0178】
上記ステップS85において上記左スイッチが押されていないと判別された場合は、ステップS87に移行する。ステップS87では、右スイッチ用操作プログラムデータ転送処理が行われる。この右スイッチ用操作プログラムデータ転送処理により、読み込まれた上記右スイッチ用操作プログラムが上記プログラム処理部507に転送される。
【0179】
上記ステップS84において上記アクションボタン415が押されていないと判別された場合は、ステップS88に移行する。ステップS88では、自律プログラムデータ転送処理が行われる。この自律プログラムデータ転送処理により、読み込まれた上記自律プログラムが上記プログラム処理部507に転送される。すなわち、本実施の形態場合には、アクションボタン415が押されていない場合には、常に、自律プログラムによる自律制御が実行されているものであり、また、アクションボタン415が押されている場合には、自動的に、それに対応する操作プログラムによる処理が実行されることになる。
以上がカード処理についての説明である。
【0180】
その後、上記プログラム処理部507において、転送された上記自律プログラムや操作プログラムに基づいて、キーパーロボット117a、117bに対するロボット制御データ833の生成処理が行われる。このロボット制御データ833の生成処理は、前述したメイン処理のステップS3cで行われる。
そして、生成された上記ロボット制御データ833は、前述したメイン処理のステップS5の送信データ出力処理によって、上記キーパーロボット117a、117bに向けて送信される。
【0181】
なお、上記カード処理は繰り返し行われる。
また、このカード処理により、Aチーム用カード設置台911やBチーム用カード設置台915にセットされた自律プログラム選択カード919や操作プログラム選択カード921を交換することで、ゲーム中であっても、使用される自律プログラムや操作プログラムが変更されるようになっている。
また、ステップS80の処理は、カード認識/判別処理部1013によって行われ、ステップS81〜ステップS88の処理はプログラム判別処理部1015において行われる。
【0182】
次にステップS1の画像処理について、
図57と
図62を参照しながら説明する。
上記画像処理においては、まずステップS7が実行される。このステップS7においては、カメラ207a、207bによって撮像したデータから、画像処理に用いる画像データを取得する。
図62は、上記カメラ207a、207bによって撮像されるフィールド201を示したものである。上記カメラ207aによって撮像される範囲は、
図62中の符号901aで示す範囲(
図62中実線で示す範囲)であり、上記カメラ207bよって撮像される範囲は、
図62中の符号901b示す範囲(
図62中破線で示す範囲)である。
図62に示すように、上記範囲901aと上記範囲901bとは、
図62中中央付近で重複したものとなっている。そのため、画像処理に用いる画像データを取得する際には、上記範囲901aの撮像データ又は上記範囲901b撮像データの何れか一方から重複した範囲を除去したうえで、上記範囲901aの撮像データと上記範囲901b撮像データとをつなぎ合わせている。
次にステップS8へと移行する。
【0183】
ステップS8においては、HSV(色相、彩度、明度)値によるラベリング処理が行われる。これにより、上記画像データの画素のうち、パーソナルコンピュータ213の画像処理パラメータ記憶部537に記憶されたボールHSV値537a、Typ1HSV値537b、Typ2HSV値537c、Typ3HSV値537dに対応するものであって互いに隣接するものにラベルを付して、後の処理で用いる判別処理用マトリックスを作成する。
次にステップS9へと移行する。
【0184】
ステップS9では、メインマーカーの判別処理が行われる。この判別処理では、パーソナルコンピュータ213の画像処理パラメータ記憶部537に記憶されたメインマーカーサイズ537fに基づいて、上記判別処理用マトリックス内のTyp1HSV値537b、Typ2HSV値537c、又は、Typ3HSV値537dに対応するラベリングがされた所定の面積の領域を判別し、そのラベルと上記判別処理用マトリックス上での中心座標を得る。これがメインマーカーの判別処理用マトリックス上の座標と色になる。
次にステップS10に移行する。
【0185】
ステップS10では、サブマーカーの判別処理が行われる。この判別処理では、パーソナルコンピュータ213の画像処理パラメータ記憶部537に記憶されたサブマーカーサイズ537gに基づいて、上記判別処理用マトリックス内のTyp1HSV値537b、Typ2HSV値537c、又は、Typ3HSV値537dに対応するラベリングがされた所定の面積の領域を判別し、そのラベルと上記判別処理用マトリックス上での中心座標を得る。これがサブマーカーの判別処理用マトリックス上の座標と色になる。
次にステップS11に移行する。
【0186】
次のステップS11では、ボール色判別処理が行われる。この判別処理では、パーソナルコンピュータ213の画像処理パラメータ記憶部537に記憶されたボールサイズ537eに基づいて、上記判別処理用マトリックス内のボールHSV値537aに対応するラベリングがされた所定の面積の領域を判別し、そのラベルと上記判別処理用マトリックス上での中心座標を得る。
次に、ステップS12に移行する。
【0187】
ステップS12においては、ロボットマーカー検出処理が行われる。このロボットマーカー検出処理については後述する。
次にステップS13に移行する。
【0188】
ステップS13においては、ボール検出処理が行われる。この処理では、前述したステップS11のボール色判別処理において判別されたラベルの上記判別処理用マトリックス上での中心座標がフィールド201上の座標へと変換される。この処理によって、ボール204のフィールド201上での座標が得られる。この処理においては、座標変換テーブル539内のデータが用いられる。
なお、上記ステップS7〜ステップS11の処理は画像処理部503において行われ、上記ステップS12とステップS13の処理は位置情報変換処理部505において行われる。
以上が、画像処理である。
【0189】
次に、
図58を参照して、ステップS12のロボットマーカー検出処理について説明する。
まず、ステップS14では、メイン−サブ1間距離判別処理が行われる。この処理は、前述した画像処理において得られたメインマーカーの判別処理用マトリックス上の座標とサブマーカーの判別処理用マトリックス上の座標から、上記メインマーカーと上記サブマーカーとの間の距離を算出し、この距離がパーソナルコンピュータ213の画像処理パラメータ記憶部537に記憶されたメイン−サブ間距離537hとなるような上記メインマーカーとサブマーカーの組み合わせを判別する。そして、このような組み合わせのメインマーカーとサブマーカーの組み合わせを、前述した
図43に示したマーカー300中のメインマーカー300aとサブマーカー300bの組み合わせとする。
次に、ステップS15へと移行する。
【0190】
ステップS15では、メイン−サブ2間距離判別処理が行われる。この処理は、前述した画像処理において得られたメインマーカーの判別処理用マトリックス上の座標とサブマーカーの判別処理用マトリックス上の座標から、上記メインマーカーと上記サブマーカーとの間の距離を算出し、この距離がパーソナルコンピュータ213の画像処理パラメータ記憶部537に記憶されたメイン−サブ間距離537hとなるような上記メインマーカーとサブマーカーの組み合わせを判別する。そして、このような組み合わせのメインマーカーとサブマーカーの組み合わせを、前述した
図43に示したマーカー300中のメインマーカー300aとサブマーカー300cの組み合わせとする。
次に、ステップS16へと移行する。
【0191】
ステップS16では、サブ1−サブ2間距離判別処理が行われる。この処理は、前述した画像処理において得られたサブマーカー300b、300cの判別処理用マトリックス上の座標から、上記サブマーカー間の距離を算出し、この距離がパーソナルコンピュータ213の画像処理パラメータ記憶部537に記憶されたサブ−サブ間距離537iとなるような上記サブマーカー同士の組み合わせを判別する。そして、このような組み合わせのサブマーカー同士の組み合わせを、前述した
図43に示したマーカー300中のサブマーカー300bとサブマーカー300cの組み合わせとする。すなわち、既に、ステップS14においてメインマーカー300aとサブマーカー300bの組み合わせが判明しているとともに、ステップS15においてメインマーカー300aとサブマーカー300cの組み合わせが判明しているため、サブマーカー300bとサブマーカー300cの組み合わせが判明することで各ロボットのマーカー300を構成するメインマーカー300a、サブマーカー300b、サブマーカー300cの組み合わせが判明することになる。
次に、ステップS17へと移行する。
【0192】
ステップS17では、ID特定処理が行われる。このID特定処理では、上記メインマーカー300a、サブマーカー300b、サブマーカー300cの色の組み合わせから検出されたマーカー300のロボットIDを判別する。
次にステップS18へと移行する。
【0193】
ステップS18では、位置・方向取得処理が行われる。この位置・方向取得処理では、検出された各マーカー300におけるメインマーカー300aの中心座標を対応する各ロボットの座標とすると共に、上記マーカー300中におけるメインマーカー300a、サブマーカー300b、サブマーカー300cの位置関係から各ロボットの角度を算出する。
【0194】
各ロボットの角度の算出について、
図43と
図62を参照して説明する。
図43に示すように、メインマーカー300aの前方側(
図43中上側)にサブマーカー300b、300cが配置されており、上記メインマーカー300aの幅よりも上記サブマーカー300b、300c間の距離の方が大きくなっている。そのため、上記メインマーカー300a、サブマーカー300b、300cの座標から
図43(a)に示すような二等辺三角形903が導き出せる。そして、この二等辺三角形903の底辺は各ロボットの前方側に指向しているものである。
そのため、各ロボットについて、
図62に示すフィールド201上における、
図43(a)に示すようなメインマーカー300aの中心座標と上記二等辺三角形903の底辺の中点を結ぶ直線の向きを求めれば、各ロボットのフィールド201上での向きが求められることになる。
また、各ロボットの座標が、判別処理用マトリックス上の座標からフィールド201上の座標へと変換される。その際、座標変換テーブル539内のデータが用いられる。
以上が、ロボットマーカー検出処理である。
【0195】
次に、
図59を参照しながら、ステップS3cの自律プログラム/操作プログラムに基づくロボット制御データ生成処理について説明する。この自律プログラム/操作プログラムに基づくロボット制御データ生成処理は、ストライカーロボット1b、1dやキーパーロボット117a、117bのそれぞれについて行われるものであり、プログラム処理部507によって行われるものである。
まず、ステップS20において、位置情報/ロボット状態情報取得処理が行われる。この処理は、ストライカーロボット1b、1dやキーパーロボット117a、117bについて、ロボットID、現在位置の座標、向き、動作状態(ボール保持状態、キック状態、待機状態)を取得しするものである。(キーパーロボット117a、117bの場合は、本実施の形態においては、動作状態は取得されない。)
次に、ステップS21へと移行する。
次のステップS21では、自律プログラム/操作プログラム選択処理が行われる。この処理は、ゲームにおいて使用されるストライカーロボット1b、1dの自律プログラムや、自律プログラム選択カード919によって選択されたキーパーロボット117a、117b用の自律プログラムや、操作プログラム選択カード921によって選択されたキーパーロボット117a、117b用の操作プログラムをプログラムテーブル543から抽出するものである。
次に、ステップS22へと移行する。
【0196】
ステップS22では、目標・動作決定処理が行われる。この処理では、上記ステップS21において選択された自律プログラム/操作プログラムを用いて、目標位置と動作(ボール保持状態、キック状態、待機状態)の決定を行う。この目標位置と動作の決定においては、位置情報変換処理部505より得られた他のロボットのロボットID、座標、向きや、他のロボットから送信された動作状態(ボール保持状態、キック状態、待機状態)、及び、ボールの座標を示すデータが用いられる。このステップS22の処理により、移動目標位置データや動作データが作成される。
次にステップS23に移行する。
【0197】
次のステップS23では移動データ作成処理が行われる。この処理では、現在位置の座標と上記移動目標位置データに基づいて、移動用データの作成が行われる。この移動用データは、現在位置から上記移動目標位置までの移動コースを表すデータとなる。
次に、ステップS24に移行する。
【0198】
ステップS24ではPWMデータ作成処理が行われる。この処理では、上記移動用データに基づいてPWM(Pulse Width Modulation、パルス幅変調)制御用データが生成される。このPWM制御用データは、自律制御の対象がストライカーロボット1a等の場合であれば、車輪ユニット11a、11bのそれぞれのモータ29に対する制御データとなり、自律制御の対象がキーパーロボット117a等の場合であれば、車輪ユニット121a、121b、121c、121dのそれぞれのモータ29に対する制御データとなる。
次に、ステップS25に移行する。
【0199】
ステップS25においては送信データ作成処理が行われる。この処理では、制御の対象がストライカーロボット1b、1dの場合であれば、制御対象のロボットID、上記PWM制御用データ、上記動作データを基にロボット制御データ706を作成し、制御の対象がキーパーロボット117a、117bの場合であれば、制御対象のロボットID、上記PWM制御用データを基にロボット制御データ833を作成する。また、このとき、必要に応じて、ロボット制御データ706の左モータ駆動指令706c等にLED指示データ706e等を追加することや、ロボット制御データ833の左モータ駆動指令833c等にLED指示データ833e等を追加することが行われる。
以上が、自律プログラム/操作プログラムに基づくロボット制御データ生成処理の説明である。
【0200】
次に、
図60を参照しながら、ステップS4の審判処理について説明する。
まず、ステップS91において、審判指令取得処理が行われる。この処理によって、審判用コントローラ211から送信されたデータが取得される。
次に、ステップS92に移行する。
【0201】
ステップS92では、上記取得されたデータ中に審判指令が存在しているか否かが判別される。このステップS93の処理は審判指令判別処理部517で行われる。
審判指令が存在していれば、ステップS93に移行する。
【0202】
ステップS93では、審判指令送信データ作成処理が行われる。
この審判指令送信データ作成処理では、まず、審判用コントローラ211から送信されたデータがどのような審判指令であるかを判別する審判指令判別処理が行われる。審判指令としては、例えば、プレイヤー側コントローラ205a、205bによる操作を停止させるもの、ストライカーロボット1b、1dやキーパーロボット117a、117bを停止させるもの、チームAの得点を1点加点するもの、チームAの得点を1点減点するもの、チームBの得点を1点加点するもの、チームBの得点を1点減点するもの、得点をリセットするもの、試合時間を延長させるもの、試合時間をリセットするもの等が考えられる。この審判指令判別処理も審判指令判別処理部517で行われる。
【0203】
次に、送信データ作成処理が行われる。
この送信データ作成処理では、上記審判指令判別処理において判別された指令に基づいて送信データが作成される。すなわち、各ロボットを停止させるための指示データや、プレイヤー側コントローラ205a、205bによる操作を停止させるための指示データ、得点・試合時間を増減するためのデータ等が作成される。
この送信データ作成処理は審判指令処理部519によって行われる。
次に、ステップS94へと移行する。
【0204】
ステップS94においては、指令送信処理が行われる。この指令送信処理では、上記送信データ作成処理によって作成されたデータを得点管理部529や時間管理部527、ストライカーロボット1b、1d、キーパーロボット117a、117b、及び、プレイヤー側コントローラ205a、205bに送信する。
そして、上記送信されたデータによって、得点管理部529による得点の増減やリセット、時間管理部527による試合時間の増減やリセットを行うと共に、表示機処理部531に対する得点や試合時間などを表示装置209に表示させる処理、ストライカーロボット1b、1dやキーパーロボット117a、117bの停止処理、プレイヤー側コントローラ205a、205bによる操作の停止処理等が行われる。
ステップS94の処理も審判指令処理部519によって行われる。
以上が、審判処理についての説明である。
【0205】
次に、
図61を参照しながらアクションボタン処理について説明する。このアクションボタン処理は、リモコン処理部515において行われる。
【0206】
まず、ステップS95において、コントローラ情報取得処理が行われる。このコントローラ情報取得処理によって、プレイヤー側コントローラ205a、205bからパーソナルコンピュータ213に送信されたデータが取得される。
次に、ステップS96へと移行する。
【0207】
ステップS96では、上記コントローラ情報取得処理によって取得されたデータに基づいて、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bのアクションボタン415が押されているか否かが判別される。上記アクションボタン415が押されていると判別されれば、ステップS97へと移行する。
【0208】
ステップS97では、通知処理が行われる。この通知処理によって、プログラム判別処理部1015にアクションボタン415が押されていることが通知される。
以上が、アクションボタン処理についての説明である。
【0209】
次に、プレイヤー側コントローラ205a、205bにおける処理について説明する。
まず、
図63を参照して、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bのロボット用通信処理部1019における処理について説明する。
まず、ステップS31において、入力回路状態取得処理が行われる。この入力回路状態取得処理においては、移動方向指示用入力回路607、移動方向補正用入力回路609、付加入力回路611、動作指令変換係数用入力回路613からのデータが情報処理装置601に入力される。
次に、ステップS32に移行する。
【0210】
ステップS32では、内部データ変換処理が行われる。この内部データ変換処理では、上記ステップS31で入力されたデータが上記情報処理装置601やパーソナルコンピュータ213で使用しやすい形式に変換される。
また、上記移動方向補正用入力回路609からのデータは変換されたうえで移動方向補正テーブル603に格納され、上記動作指令変換係数用入力回路613からのデータは変換されたうえで動作指令変換係数テーブル605に格納される。
次に、ステップS33に移行する。
【0211】
ステップS33では、ロボット動作指令変換処理が行われる。このロボット動作指令変換処理では、移動方向指示用入力回路607から入力されたデータを基に、ストライカーロボット1a等の車輪ユニット11a、11bのモータ29、29やカム駆動ユニット13のモータ59のPWM制御信号が生成され、これがロボット動作指令データとなる。
次に、ステップS34に移行する。
【0212】
ステップS34では、ロボット動作指令補正処理が行われる。このロボット動作指令補正処理は、上記移動方向補正テーブル603に格納されたデータを基に、上記ステップ33で生成されたロボット動作指令データの補正を行うものである。
次に、ステップS35に移行する。
【0213】
ステップS35では、付加入力データ追加処理が行われる。この付加入力データ追加処理では、付加入力回路611から入力されたデータを基にした動作データを上記ロボット動作指令データに追加する処理である。本実施の形態においては、ボール保持動作やキック動作を行わせる動作データが追加されることになる。
次に、ステップS36へと移行する。
【0214】
ステップS36では、表示出力処理が行われる。この表示出力処理は、表示回路617によって、例えば、ロボット動作指令データに応じた表示を行う処理である。
次に、ステップS37へと移行する。
【0215】
ステップS37では、通信伝文生成処理が行われる。この通信伝文生成処理では、上記ロボット動作指令データを基にして、ストライカーロボット1a又はストライカーロボット1cの制御に用いるロボット制御データ706を生成する。
上記ロボット動作指令データには、方向指示ダイアル405、スロットルレバー407、及び、操作ボタン413によるストライカーロボット1a、1cに対する動作を指示するデータのほか、方向補正つまみ409や動作補正つまみ411による補正データも含まれている。
そして、上記方向指示ダイアル405によるデータは上記方向補正つまみ409によるデータによって補正されたうえで上記ロボット制御データ706の生成に使用され、上記スロットルレバー407によるデータは上記動作補正つまみ411によるデータによって補正されたうえで上記ロボット制御データ706の生成に使用されることになる。
また、ここで生成される上記ロボット制御データ706のロボットID706bには、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bによる操作対象となるロボットのロボットIDが用いられることになる。
次に、ステップS38へと移行する。
【0216】
ステップS38では、通信伝聞送信処理が行われる。この通信伝聞送信処理では、無線通信回路615を介して、生成された上記ロボット制御データ706を上記ストライカーロボット1a又はストライカーロボット1cに向けて無線送信する処理を行う。
次に、ステップS39に移行する。
【0217】
ステップS39では、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bのロボット用通信処理部1019における処理を終了するか否かを判別する。
終了するのでなければ、再びステップS31へと移行する。
以上が、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bのロボット用通信処理部1019における処理についての説明である。
【0218】
次に、
図64を参照して、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bのPC(パーソナルコンピュータ)用通信処理部1021における処理について説明する。
まず、ステップS98において、パーソナルコンピュータ213からの信号を受信しているか否かを判別する。このパーソナルコンピュータ213からの信号には、審判処理により上記プレイヤー側コントローラ205a、205bによる操作の停止を指示するデータが含まれる場合があり、係る場合は上記プレイヤー側コントローラ205a、205bによる操作が停止され、ストライカーロボット1a、1cやキーパーロボット117a、117bの操作を行うことが禁止される。
次に、ステップS99へと移行する。
【0219】
ステップS99では、通信伝文生成処理が行われる。この通信伝文生成処理によって、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bのアクションボタン415が押されたことをパーソナルコンピュータ213に通知するデータが含まれる通信伝文が生成される。
次に、ステップS100へと移行する。
【0220】
ステップS100では、通信伝文送信処理が行われる。これにより、上記通信伝文が上記パーソナルコンピュータ213に送信され、上記パーソナルコンピュータ213に上記プレイヤー側コントローラ205a、205bのアクションボタン415が押されたか否かが通知される。
以上が、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bのPC(パーソナルコンピュータ)用通信処理部1021における処理についての説明である。
【0221】
次に、
図65乃至
図71を参照して、ストライカーロボット1a等やキーパーロボット117a等の処理について説明する。
まず、
図65を参照して、ストライカーロボット1a等やキーパーロボット117a等における全体的な処理について説明する。
ステップS40において、初期化処理が行われる。この初期化処理については後述する。
次にステップS41へと移行する。
【0222】
ステップS41においては、タイマースタート処理が行われる。このタイマースタート処理によって、後述するタイマー割り込み処理に使用されるタイマーの動作が開始される。
以上が、ストライカーロボット1a等やキーパーロボット117a等における全体的な処理についての説明である。
【0223】
次に、
図66を参照しながら、ストライカーロボット1a等やキーパーロボット117a等における初期化処理について説明する。
まず、ステップS42において、ハードウェアセットアップ処理が行われる。このハードウェアセットアップ処理では、ファームウェアや各種プログラムの読み込み等といったCPU701、801の初期化処理が行われる。
次にステップS43へと移行する。
【0224】
ステップS43においては、初期出力設定処理が行われる。この初期出力設定処理では、CPUの各出力ピンの設定や、モータ駆動回路709等、モータ駆動回路817等、LED駆動回路721a等、及び、LED駆動回路825a等に対する初期化設定が行われる。
以上が、ストライカーロボット1a等やキーパーロボット117a等における初期化処理についての説明である。
【0225】
次に、
図67を参照しながら、ストライカーロボット1a等やキーパーロボット117a等における受信割り込み処理について説明する。この受信割り込み処理は、各ロボットにおいて無線通信が受信されたときに発生する処理である。
上記受信割り込み処理では、ステップS44において、受信データ取得処理が行われる。この受信データ取得処理によって、無線通信回路705、816を介してCPU701、801にロボット制御データ706、833が入力される。
以上が、ストライカーロボット1a等やキーパーロボット117a等における受信割り込み処理についての説明である。
【0226】
次に、
図68を参照しながら、ストライカーロボット1a等やキーパーロボット117a等における送信割り込み処理について説明する。この送信割り込み処理は、各ロボットにおいて無線通信が送信されたときに発生する処理である。
まず、ステップS45において、送信されるデータの最終送信バイト(末尾のバイト)であるか否かが判別される。最終送信バイトであれば、ステップS46に移行する。そうでなければ、ステップS47に移行する。
【0227】
ステップS46においては、受信モード変更処理が行われ、無線通信回路705、816が受信モードに変更される。一方、ステップS47においては、送信データ設定処理が行われ、無線通信回路705、816に送信データが設定される。
以上が、ストライカーロボット1a等やキーパーロボット117a等における送信割り込み処理についての説明である。
【0228】
次に、
図69を参照しながら、ストライカーロボット1a等やキーパーロボット117a等におけるタイマー割り込み処理について説明する。
まず、ステップS48では、受信データ判定処理が行われる。この受信データ判定処理については後述する。
次に、ステップS49に移行する。
【0229】
ステップS49では、電源電圧監視処理を行う。この電源電圧監視処理については後述する。
次に、ステップS50に移行する。
【0230】
ステップS50では、モータ駆動処理が行われる。このモータ駆動処理については後述する。
次に、ステップS51に移行する。
【0231】
ステップS51では、LED駆動処理が行われる。このLED駆動処理については後述する。
以上が、ストライカーロボット1a等やキーパーロボット117a等におけるタイマー割り込み処理についての説明である。
【0232】
次に、
図70を参照しながら、ストライカーロボット1a等やキーパーロボット117a等における受信データ判定処理について説明する。
まず、ステップS57において、規定数のデータが受信されたか否かが判別される。この規定数のデータとは、ロボット制御データ706であればその全長の6バイトのデータであり、ロボット制御データ833であればその全長の7バイトのデータである。すなわち、ロボット制御データ706、833を構成するすべてのデータが受信されているか否かを判別している。
規定数のデータが受信されたのであればステップS58に移行し、規定数のデータが受信されていないのであればステップS61に移行する。
【0233】
ステップS58においては、CRCが正しいか否かが判別される。CRCはロボット制御データ706、833の末尾の1バイトにCRCデータとして付加されており、これを検査する。CRCデータが正しければステップS59に移行し、CRCデータが正しくなければステップS60に移行する。
【0234】
ステップS59においては、指令データ取得処理が行われる。この処理においては、ロボット制御データ706からのコマンドデータ706a、左モータ駆動指令データ706cのPWM指令値706d、左モータ駆動指令データ706cのLED指令データ706e、右モータ駆動指令データ706fのPWM指令値706g、右モータ駆動指令データ706fのLED指令データ706h、カム駆動指令データ706iのPWM指令値706j、カム駆動指令データ706iの動作指示データ706kの抽出や、ロボット制御データ833からのコマンドデータ833a、左前モータ駆動指令データ833cのPWM指令値833d、左前モータ駆動指令データ833cのLED指令データ833e、右前モータ駆動指令データ833fのPWM指令値833g、右モータ駆動指令データ833fのLED指令データ833h、左後モータ駆動指令データ833iのPWM指令値833j、左後モータ駆動指令データ833iのLED指令データ833k、右後モータ駆動指令データ833mのPWM指令値833n、右後モータ駆動指令データ833mのLED指令データ833pの抽出を行う。
上記データの抽出が完了すると、ステップS61に移行する。
【0235】
一方、ステップS58においてCRCが正しくないと判別された場合は、ステップS60においてデータ破棄処理が行われる。この処理では受信されたデータが破棄される。この次はステップS61に移行する。
また、前述したように、ステップS57において、規定数のデータが受信されていないと判別された場合もステップS61に移行する。
【0236】
ステップS61では、データの受信が定期的に受信されているか否かが判別される。定期的にデータの受信がされているのであればステップS62に移行し、定期的にデータの受信がされていないのであればステップS63に移行する。
【0237】
ステップS62では、受信タイムアウト回避処理が行われる。この受信タイムアウト回避処理では、ストライカーロボット1a等やキーパーロボット117a等が停止しないような処理が行われる。その後、受信データ判定処理は終了する。
また、ステップS63では、受信タイムアウト処理が行われる。この受信タイムアウト回避処理では、ストライカーロボット1a等やキーパーロボット117a等のモータ29、59を停止させる処理が行われる。その後、受信データ判定処理は終了する。
以上が、受信データ判定処理についての説明である。
【0238】
次に、
図71を参照しながら、ストライカーロボット1a等やキーパーロボット117a等における電源電圧監視処理について説明する。
まず、ステップS52において、電池68hの電圧が予め設定された規定電圧以下であるか否かが判別される。上記電池68hの電圧が規定電圧以下であればステップS53へ移行し、上記電池68hの電圧が規定電圧より大きい場合であれば上記電源電圧監視処理を終了する。
【0239】
ステップS53においては、モータ駆動禁止処理が行われる。このモータ駆動禁止処理は、電源回路727、829によってモータ29等への電力の供給を止め、モータ29等を駆動できないようにするものである。
以上が、ストライカーロボット1a等やキーパーロボット117a等における電源電圧監視処理についての説明である。
【0240】
次に、
図72を参照しながら、ストライカーロボット1a等やキーパーロボット117a等におけるモータ駆動処理について説明する。
まず、ステップS64において、モータ29、59に通電するか否かを判別する。このステップS64における判別は、前述した電源電圧監視処理に基づいて判別される。
モータ29、59に通電するのであればステップS65に移行し、モータ29、59に通電しないのであればステップS67に移行する。
【0241】
ステップS65では、モータ29、59を正転させるか否かが判別される。この判別処理によって、ロボット制御データ706の左モータ駆動指令データ706cのPWM指令値706d等や、ロボット制御データ833の左前モータ駆動指令データ833cのPWM指令値833d等が、モータ29、59を正転させるものであるか否かが判別される。ロボット制御データ706の左モータ駆動指令データ706cのPWM指令値706d等や、ロボット制御データ833の左前モータ駆動指令データ833cのPWM指令値833d等が、モータ29等を正転させるものであれば、ステップS66に移行し、そうでなければステップS68に移行する。
【0242】
ステップS66では、正転用出力端子設定処理が行われる。この処理では、CPU701とモータ駆動回路709等が接続されているピンのうち、モータ29を正転させるピンから出力が行われるように設定するものである。
この後、モータ駆動処理は終了される。
【0243】
ステップS68では、逆転用出力端子設定処理が行われる。この処理では、CPU701とモータ駆動回路709等やCPU801とモータ駆動回路817等が接続されているピンのうち、モータ29等を逆転させるピンから出力が行われるように設定するものである。
この後、モータ駆動処理は終了される。
【0244】
一方、ステップS67においては、停止用出力端子設定処理が行われる。
このときは、CPU701とモータ駆動回路709等やCPU801とモータ駆動回路817等が接続されているピンについて、出力を行わない設定がなされる。
この後、車輪ユニットモータ駆動処理は終了される。
以上が、車輪ユニットモータ駆動処理についての説明である。
【0245】
次に、
図73を参照しながら、ストライカーロボット1a等やキーパーロボット117a等におけるLED駆動処理について説明する。
まず、ステップS54では、ロボット制御データ706のLED指示データ706e等やロボット制御データ833のLED指示データ833e等、又は、CPU701、801からの指示に基づいて、LED点灯周期であるか否かが判別される。LED点灯周期であると判別されればステップS55に移行し、LED点灯周期でないと判別されればステップS56に移行する。
【0246】
ステップS55では、LED点灯処理が行われる。このLED点灯処理は、LED駆動回路721a等やLED駆動回路825a等よりLED723a等やLED827a等を点灯させるものである。
その後、LED駆動処理は終了される。
【0247】
ステップS56では、LED消灯処理が行われる。このLED消灯処理は、LED駆動回路721a等やLED駆動回路825a等よりLED723a等やLED827a等を消灯させるものである。
その後、LED駆動処理は終了される。
【0248】
次に、
図74を参照しながら、ストライカーロボット1a等におけるカム駆動ユニット自動位置合わせ処理について説明する。
まず、ステップS69において、停止モードであるか否かが判別される。停止モードとは、カム駆動ユニット13のモータ59が停止されるべき状態を示しており、上記ストライカーロボット1a等は待機状態やボール保持状態のときに停止モードとなっていることになる。なお、停止モードか否かは、CPU701によってモータ動作モードデータとして保持されている。
停止モードであればステップS70に移行し、停止モードでなければステップS72に移行する。
【0249】
ステップS70においては、停止用出力端子設定処理が行われる。この処理は、CPU701のモータ駆動回路717に接続されたピンをモータ59を停止させるように設定する処理である。よって、この場合、モータ59は動作しないことになる。
その後、ステップS71に移行し、処理を終了するか否かの判断が行われる。処理を終了しない場合は、上記ステップS69の処理へと戻る。
【0250】
一方、ステップS69からステップS72に移行した場合は、センサスイッチ立ち上がり検出モードか否かが判断される。センサスイッチ立ち上がり検出モードとは、カム115のセンサスイッチ付勢部115dによって付勢されるセンサスイッチ113aの立ち上がり、すなわち、付勢が解除された状態から付勢された状態となることを検出しようとする場合であり、具体的には、キック動作後に待機状態となること検出しようとする場合である。
なお、このセンサスイッチ立ち上がり検出モードと逆のセンサスイッチ立下り検出モードも存在しているが、これは、センサスイッチ133aが付勢された状態から付勢が解除された状態となることを検出しようとする場合であり、具体的には、待機状態からボール保持状態となること検出しようとする場合である。
センサスイッチ立ち上がり検出モードであれば、ステップS73へと移行し、そうでなければステップS76へと移行する。
【0251】
ステップS73においては、センサスイッチ113aの立ち上がりが検出されたか否かが判別される。センサスイッチ113aの立ち上がりが検出されればステップS74へ移行し、そうでなければステップS75へと移行する。
【0252】
ステップS74においては、停止用出力端子設定処理と共に、停止モード移行処理が行われる。停止用出力端子設定処理は、CPU701のモータ駆動回路717に接続されたピンをモータ59を停止させるように設定する処理である。上記ステップS72ではセンサスイッチ立ち上がり検出モードであると判別されているため、このステップS74では、キック動作後に上記モータ59を停止する処理を行い、ストライカーロボット1a等は待機状態となるということになる。停止モード移行処理とは、モータ動作モードデータを停止モードに設定することをいう。
その後、ステップS71に移行し、処理を終了するか否かの判断が行われる。処理を終了しない場合は、上記ステップS69の処理へと戻る。
【0253】
一方、上記ステップS73からステップS75に移行した場合は、正転用出力端子設定処理が行われる。この処理は、CPU701のモータ駆動回路717に接続されたピンをモータ59が正転するように設定する処理である。この場合、正転とは上記モータ59を、
図36(a)中反時計回り方向に回転させることをいう。また、この処理によって上記モータ59が回転されることになるので停止モードではなくなり、停止モードが解除される処理(モータ動作モードデータを非停止モードに設定)も行う。
また、このステップS73に移行した場合は、上記ストライカーロボット1aがキック動作を行っている場合である。
その後、ステップS71に移行し、処理を終了するか否かの判断が行われる。処理を終了しない場合は、上記ステップS69の処理へと戻る。
【0254】
一方、上記ステップS72からステップS76に移行した場合は、センサスイッチ113aの立下りが検出されたか否かが判別される。センサスイッチ113aの立ち下がりが検出された場合とは、上記センサスイッチ113aが付勢された状態から付勢が解除された状態となることであり、ストライカーロボット1a等が待機状態からボール保持動作を行なった直後のことである。
センサスイッチ113aの立ち下がりが検出された場合であれば、ステップS77に移行し、そうでなければステップS78へと移行する。
【0255】
ステップS77では、上記ステップS74と同じく停止用出力端子設定処理と停止モード移行処理が行われる。すなわち、モータ59が停止され、上記ストライカーロボット1a等はボール保持状態となる。
その後、ステップS71に移行し、処理を終了するか否かの判断が行われる。処理を終了しない場合は、上記ステップS69の処理へと戻る。
【0256】
一方、ステップS76からステップS78に移行した場合は、ステップS75と同様に、正転用出力端子設定処理により、CPU701のモータ駆動回路717に接続されたピンをモータ59が正転するように設定する処理が行われる。この場合は、上記モータ59が回転している状態であるから、上記ストライカーロボット1a等は待機状態からボール保持状態へ移行しつつある状態にあることになる。
その後、ステップS71に移行し、処理を終了するか否かの判断が行われる。処理を終了しない場合は、上記ステップS69の処理へと戻る。
以上が、ストライカーロボット1a等におけるカム駆動ユニット自動位置合わせ処理についての説明である。
【0257】
次に、本実施の形態によるサッカーゲームシステム200の効果について説明する。
まず、自律プログラム選択カード919によりキーパーロボット117a、117bの自律制御に用いる自律プログラムを選択できるとともに、操作プログラム選択カード921により上記キーパーロボット117a、117bのプレイヤー側コントローラ205a、205bの操作に基づく制御に用いる操作プログラムを選択できるため、ゲームの遊戯性が高いものとなっている。
また、Aチーム用カード設置台911やBチーム用カード設置台915にセットされた自律プログラム選択カード919や操作プログラム選択カード921を交換することで、ゲーム中であっても、使用される自律プログラムや操作プログラムが変更されるようになっている。そのため、このことにより、ゲームの遊戯性を更に高めることができる。
【0258】
また、本実施の形態の場合には、操作者がストライカーロボット1a、1c及び上記キーパーロボット117a、117bを直接操作できる上記プレイヤー側コントローラ205a、205bを設けているので、誰でも容易にゲームに参加して楽しむことができる。
また、ストライカーロボット1b、1dやキーパーロボット117a、117bは、上記パーソナルコンピュータ213から生成・出力されるロボット制御データ706やロボット制御データ833によって制御されるものとなっている。また、ストライカーロボット1a、1cの操作に用いるプレイヤー側コントローラ205a、205bによる操作は、上記パーソナルコンピュータ213の審判指令処理部519の指示によって停止させることができる。つまり、上記パーソナルコンピュータ213によって、上記ストライカーロボット1a、1b、1c、1d、キーパーロボット117a、117b、及び、プレイヤー側コントローラ205a、205bが集中管理されており、ゲームの管理が行い易くなるものである。
また、このことにより、例えば、違反した操作者のロボットに対するペナルティ(一定時間停止させる等)を与えることが可能となり、それによって、ゲームの遊戯性を高めることができる。
【0259】
また、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bのアクションボタン415の操作によって、上記操作プログラム選択カード921によって選択された動作をキーパーロボット117a、117bに行わせることができ、これによってゲームの遊戯性を高めることができる。
また、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bのアクションボタン415の操作がない場合は上記キーパーロボット117a、117bを自律プログラムによって制御し、上記プレイヤー側コントローラ205a、205bのアクションボタン415の操作がある場合は操作プログラムによる制御を行うようにしているため、自律プログラムによる制御と操作プログラムによる制御の切換が容易であり、それによっても、ゲームの遊戯性を高めることができる。
【0260】
また、記憶媒体リーダ913、917によって、記憶媒体に記憶されたユーザが作成した自律プログラムや操作プログラムを読み込ませて、プログラムテーブル543に登録させ、予め用意されている自律プログラムや操作プログラムの代わりに用いることができるため、これにより、更にゲームの遊戯性を高めることができる。
また、審判用コントローラ211から送信される審判信号によって、パーソナルコンピュータ213において得点や試合時間の管理を行うため、ゲームの管理が容易であると共に、これによってもゲームの遊戯性を高めることができる。
【0261】
なお、本発明は、前述の一実施の形態や一実施の形態の場合に限定されない。
前述の一実施の形態においては、各チームのストライカーロボットの一方が自律制御、他方が手動操作となっていたが、両方のストライカーロボットを手動操作又は自律制御にする場合も考えられる。この場合は、両方のストライカーロボットのロボットIDを自律制御するロボットIDとして指定すればよい。
また、ロボットが自律制御されるか手動制御されるかをゲーム中に切り替え可能とする場合も考えられる。ロボットが自律制御されるか手動制御されるかの切り換えは、そのロボットのロボットIDを手動制御するロボットIDとして指定するか否かによって行う。
【0262】
また、前述の一実施の形態においては、カード設置台にセットされた自律プログラム選択カードや操作プログラム選択カードの表面が視認できるようにし、これにより、選択された自律プログラムや操作プログラムを確認できるようにしていたが、上記カード設置台の上記自律プログラム選択カードや操作プログラム選択カードの表面を視認できるようにする構成やカード設置部の構成は、前述の一実施の形態に示された構成に限定されない。また、別途プレイヤー用表示装置を設置し、このプレイヤー用表示装置によって選択された自律プログラムや操作プログラムの情報(名称や番号など)等を操作者に対して表示することも考えられる。
【0263】
また、前述の一実施の形態においては、各チームのキーパーロボットの自律プログラムを自律プログラム選択カードによって選択可能としていたが、自律制御されるストライカーロボットの自律プログラムを自律プログラム選択カードによって選択できるようにすることも考えられる。
また、前述の一実施の形態においては、ユーザが作成したユーザプログラムは記憶媒体からパーソナルコンピュータ内のプログラムテーブルに読み込まれ、プログラムテーブルに読み込まれたユーザプログラムを使用するようにしていたが、上記ユーザプログラムを上記記憶媒体から上記パーソナルコンピュータに読み込むことはせずに、直接、上記記憶媒体上のユーザプログラムを使用する場合も考えられる。
また、前述の一実施の形態においては、自律プログラム選択カードや操作プログラム選択カードに記載されたQRコード(登録商標)等によって、自律プログラムや操作プログラムが格納されているフォルダの情報が生成されるが、本発明はそのような場合に限定されない。例えば、自律プログラムや操作プログラムの場所だけでなくファイル名までをQRコード(登録商標)等によって生成するような場合等が考えられる。
【0264】
また、各ロボットのマーカーを構成する色の組み合わせも、様々な場合が考えられる。
また、用いられるロボットの数については、前述の一実施の形態の場合のようなチーム編成に限定されず、様々な場合が考えられる。
また、本発明はサッカーゲームだけでなく、その他のゲームのシステムに適用される場合も考えられる。また、本発明が適用されるゲームは、対戦型ゲームに限定されない。
【0265】
また、前記一実施の形態の場合には、一つのモータに一つのカムを取り付けた構成を例に挙げて説明したが、一つのモータに二つのカムを同軸に取り付けて構成することも考えられる。
また、カムの形状については図示したものに限定されず、様々な形状のものが想定される。
また、前記一実施の形態の場合には、駆動手段としてカム手段を例に挙げて説明したが、それ以外にも、例えば、エアーシリンダ機構、油圧シリンダ機構、ラック・ピニオン機構等を二段階駆動させる構成、その他様々な変形が考えられる。
【0266】
また、ストライカーロボット1には全方向車輪31が用いられているが、上記全方向車輪31のホイール本体39に上記ローラ41を取り付けず、上記ホイール本体39の外周部に、例えば、ゴム製のタイヤを被せて、通常の車輪を構成する場合も考えられる。
また、上記ストライカーロボット1にも、全方向車輪31を備えた車輪ユニットを4つ設けることで、キーパーロボット117と同様の移動ができるようにすることも考えられる。また、上記キーパーロボット117を、上記ストライカーロボット1のような2つの車輪ユニットによって構成することも考えられる。
【0267】
また、前記一実施の形態の場合には、玩具としてのサッカーゲーム用ロボットを例に挙げて説明したが、装置組立用プレートの適用範囲はそのようなものに限定されず、様々な物体の構成要素として適用可能である。
また、装置組立用プレート61、71の表面側凹嵌部61b、71bや裏面側凹嵌部61c、71cの配置には様々な場合が考えられる。
また、上記装置組立用プレート61、71には、上記表面側凹嵌部61b、71b又は裏面側凹嵌部61c、71cの何れか一方のみが設けられている場合も考えられる。この場合、上記装置組立用プレート61、71の表面又は裏面の全面にわたって、上記表面側凹嵌部61b、71b又は裏面側凹嵌部61c、71cが形成されている場合も考えられる。
また、装置組立用プレートの厚みが増えてしまうが、表面側凹嵌部61b、71bや裏面側凹嵌部61c、71cを同じ区画に形成する場合も考えられる。
その他、本願発明は、図示した構成に限定されず、様々な変形が考えられる。