【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 販売日は平成24年7月28日、交換日は平成24年12月2日。販売及び交換した場所は片倉チッカリン株式会社の姫路工場(兵庫県姫路市飾磨区細江字西宮前1050)。
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
外部側を箱形の筐体で囲み、筐体の内部を隔壁により計量室と機構室とに区画し、上記計量室の内部の上側に被計量物を外部から受け入れる通路となるホッパーを設け、その下端側に被計量物の容量を調整するラジアルゲート式の供給弁を設け、供給弁の下方に被計量物を計量する定量槽を配置し、定量槽の下方に下向きに開く下蓋を取り付け、定量槽を前後両側から挟んで支持する槽支持部材の両側を上記隔壁を貫通させて上記機構室側に延設し、槽支持部材と上下に平行に配置された蓋軸の両側を上記隔壁を貫通させて上記機構室側に延設し、上記機構室の内部に、槽支持部材の両側を介して被計量物を計量する重量検出器、槽支持部材及び蓋軸の各軸受け、供給弁及び下蓋の各駆動機構、並びに蓋軸を槽支持部材に吊持する吊板をそれぞれ配置し、槽支持部材及び蓋軸が非接触で貫通する上記隔壁の箇所に、槽支持部材及び蓋軸と非接触状態で且つ上記機構室から上記計量室への空気の流入をエアーの噴射を通じて阻止する非接触気密機構を設けたことを特徴とする自動計量装置。
外部側を箱形の筐体で囲み、筐体の内部を隔壁により計量室と機構室とに区画し、上記計量室の内部の上側に被計量物を外部から受け入れる通路となるホッパーを設け、その下端側に被計量物の容量を調整する片持ち支持のラジアルゲート式の供給弁を設け、供給弁の下方に被計量物を計量する定量槽を配置し、定量槽の下方に下向きに開く下蓋を取り付け、供給弁の片持ち支持側の上記隔壁に供給弁取出入口を形成し、供給弁取出入口を供給弁取付閉塞板で取り外し自在に塞ぎ、供給弁の片持ち支持側に連結された供給弁軸の他端側を供給弁取付閉塞板を貫通して上記機構室の内部に延設し、供給弁取付閉塞板に供給弁軸の外周がその内周と密着して接触した状態で貫通する円筒形の弁軸接触貫通筒孔を設け、定量槽を前後両側から挟んで支持する槽支持部材の両側を上記隔壁を貫通させて上記機構室側に延設し、槽支持部材と上下に平行に配置された蓋軸の両側を上記隔壁を貫通させて上記機構室側に延設し、上記機構室の内部に、槽支持部材の両側を介して被計量物を計量する重量検出器、供給弁軸と槽支持部材及び蓋軸の各軸受け、供給弁及び下蓋の各駆動機構、並びに蓋軸を槽支持部材に吊持する吊板をそれぞれ配置し、槽支持部材及び蓋軸が非接触で貫通する上記隔壁の箇所に、槽支持部材及び蓋軸と非接触状態で且つ上記機構室から上記計量室への空気の流入をエアーの噴射を通じて阻止する非接触気密機構を設けたことを特徴とする自動計量装置。
非接触気密機構は、外装環状盤及び該外装環状盤に形成された環状溝と隔壁との間に非接触状態で挟まれて取り付けられた環状板から構成され、環状板には槽支持部材及び蓋軸が密着した状態で貫通し、環状板と環状溝及び隔壁との間にはエアー環状噴射隙間が形成されている請求項1叉は請求項2に記載の自動計量装置。
非接触気密機構は、外装環状盤及び該外装環状盤に形成された環状溝に係合して装着された内装環状板から構成され、槽支持部材及び蓋軸の外径より孔径が大きくこれらと非接触状態になる内装環状板の中央孔の周縁側には、当該中央孔の中心に向けて且つ計量室側に向けて傾斜する複数のエアー放射状噴射口が上記中央孔の円周方向に等間隔で複数形成されている請求項1叉は請求項2に記載の自動計量装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、第1の空間に配置された第2ホッパー内の被計量物を計量した後、第2ホッパーの第2ゲート部材が開いて、第2ホッパー内の被計量物が下方に排出されると、排出された被計量物の量に相当する容積分が瞬間的に真空状態となり、第2ホッパーが配置された第1の空間は一時的に負圧状態となる。第1の空間が負圧状態になると、非接触の状態のために、貫通孔の内周と各第1及び第2ゲート軸並びに支持部材の外周との間には僅かの隙間が生じており、第2の空間の大気圧下にある空気が非接触状態にある隔壁の貫通孔の僅かな隙間を通過して第1の空間に吸引される。そして、第2の空間の大気圧下にある空気中に微細な金属粉などの異物が含まれている場合には、微細な異物を含んだ空気が隔壁の貫通孔の僅かな隙間を通過して第1の空間に吸引されて流入し、第1ホッパーから供給される被計量物にこの流入した微細な異物が混入する可能性が考えられる。
【0006】
また、第1ゲート部材は上下向きに回転するラジアルゲート式で、ラジアルゲート式の第1ゲート部材の回転中心部には、第1ゲート軸がその左右両側面にそれぞれ取り付けられていて、両側から支持される構造になっている。そして、第1ゲート部材の両側には第1ゲート軸を取り付けるための扇状側板がそれぞれ設けられている。
ところで、第1ホッパーの下端と第1ゲート部材の凹状円弧底面との間は僅かな隙間を有するように空けられている。第1ゲート部材が上下に回転する際にその凹状円弧底面が第1ホッパーの下端に常に接触しないようにするためである。
このとき、この僅かな隙間の大きさは、流動性を有する粉粒体からなる被計量物の粒径の1.5〜2倍である。被計量物が軟らかい粉粒体のときは粒径の1.5倍程で、被計量物が硬い粉粒体のときは粒径の2倍程である。隙間がこれよりも小さい場合には、粉粒体の被計量物の一部が隙間に挟まって、第1ゲート部材が上下にスムーズに回転できず、開閉できなくなることがあるからである。逆に、これよりも大きい場合には、大きくなった隙間から粉粒体の被計量物の一部が外に飛散して、定量の被計量物を供給できなくなる。
このため、供給する被計量物の粒径の大きさに応じて、第1ホッパーの下端と第1ゲート部材の円弧状底面との隙間がその都度調整される。その隙間の調整は左右の第1ゲート軸を上下に微調整することで行われるが、左右の第1ゲート軸を均等に上下に微調整するのは非常に面倒であった。
【0007】
さらに、第1ゲート部材をメンテなどによって、取り外したり、取り付けたりする場合、第1ゲート部材の中央の凹状円弧部分には第1ホッパーの下部側が入り込んでおり、しかも第1ゲート部材の左右にはその回転中心部に第1ゲート軸を取り付けるための扇状側板が設けられているため、第1ゲート部材を左右の第1ゲート軸の軸方向に取り出す場合には、中央の第1ホッパーの下部側が左右の扇状側板に当たることになって第1ホッパーの下部側が邪魔となり、そちらの方向に取り出したり、或いは取り付けたりすることができない。
このため、第1ゲート部材は第1ホッパーの下部側をかわせる第1ゲート軸の軸方向に直交する前後方向で、その取り出しや取り付けが行われる。この場合、第1ゲート部材は前方向叉は後方向に向け第1ゲート軸の軸回りに約90度上向きに回転させて、第1ゲート部材の凹状円弧部分が第1ホッパーの下部側に当たらないようにして、取り出したり取り付けたりしている。しかし、それなりの重量のある第1ゲート部材を略垂直に傾けた状態を維持したままでの作業は非常に大変であり、また第1ゲート部材の両側の第1ゲート軸を左右均等に取り付ける作業も面倒であった。
【0008】
この発明は、上記のような課題に鑑み、その課題を解決すべく創案されたものであって、その目的とするところは、隔壁に形成した貫通孔の僅かの隙間から微細な異物が流入して被計量物に混入するのを防ぎ、また、ホッパーの下部に設けられるラジアルゲート式の供給弁を片持ち支持にすることにより、ホッパー下端と供給弁との隙間の微調整を容易にし、しかも供給弁の取り付け及び取り外しを供給弁の回動軸の軸芯方向に向けて行うことを可能にしてその作業を容易にすることのできる自動計量装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以上の課題を達成するために、請求項1の発明は、外部側を箱形の筐体で囲み、筐体の内部を隔壁により計量室と機構室とに区画し、上記計量室の内部の上側に被計量物を外部から受け入れる通路となるホッパーを設け、その下端側に被計量物の容量を調整するラジアルゲート式の供給弁を設け、供給弁の下方に被計量物を計量する定量槽を配置し、定量槽の下方に下向きに開く下蓋を取り付け、定量槽を前後両側から挟んで支持する槽支持部材の両側を上記隔壁を貫通させて上記機構室側に延設し、槽支持部材と上下に平行に配置された蓋軸の両側を上記隔壁を貫通させて上記機構室側に延設し、上記機構室の内部に、槽支持部材の両側を介して被計量物を計量する重量検出器、槽支持部材及び蓋軸の各軸受け、供給弁及び下蓋の各駆動機構、並びに蓋軸を槽支持部材に吊持する吊板をそれぞれ配置し、槽支持部材及び蓋軸が非接触で貫通する上記隔壁の箇所に、槽支持部材及び蓋軸と非接触状態で且つ上記機構室から上記計量室への空気の流入をエアーの噴射を通じて阻止する非接触気密機構を設けた手段よりなるものである。
【0010】
また、請求項2の発明は、外部側を箱形の筐体で囲み、筐体の内部を隔壁により計量室と機構室とに区画し、上記計量室の内部の上側に被計量物を外部から受け入れる通路となるホッパーを設け、その下端側に被計量物の容量を調整する片持ち支持のラジアルゲート式の供給弁を設け、供給弁の下方に被計量物を計量する定量槽を配置し、定量槽の下方に下向きに開く下蓋を取り付け、供給弁の片持ち支持側の上記隔壁に供給弁取出入口を形成し、供給弁取出入口を供給弁取付閉塞板で取り外し自在に塞ぎ、供給弁の片持ち支持側に連結された供給弁軸の他端側を供給弁取付閉塞板を貫通して上記機構室の内部に延設し、供給弁取付閉塞板に供給弁軸の外周がその内周と密着して接触した状態で貫通する円筒形の弁軸接触貫通筒孔を設け、定量槽を前後両側から挟んで支持する槽支持部材の両側を上記隔壁を貫通させて上記機構室側に延設し、槽支持部材と上下に平行に配置された蓋軸の両側を上記隔壁を貫通させて上記機構室側に延設し、上記機構室の内部に、槽支持部材の両側を介して被計量物を計量する重量検出器、供給弁軸と槽支持部材及び蓋軸の各軸受け、供給弁及び下蓋の各駆動機構、並びに蓋軸を槽支持部材に吊持する吊板をそれぞれ配置し、槽支持部材及び蓋軸が非接触で貫通する上記隔壁の箇所に、槽支持部材及び蓋軸と非接触状態で且つ上記機構室から上記計量室への空気の流入をエアーの噴射を通じて阻止する非接触気密機構を設けた手段よりなるものである。
【発明の効果】
【0011】
課題を解決するための手段よりなる請求項1及び請求項2に係る自動計量装置によれば、計量室と機構室とを区画する隔壁に非接触の状態で貫通した槽支持部材及び蓋軸が、貫通孔とで隙間を有しているにもかかわらず、その貫通孔の周囲の隙間を通じて機構室側の微細な異物を含んだ空気が計量室側に流入するのを非接触気密機構から噴射されるエアーによって阻止できるので、計量される被計量物に異物が混入されるのを確実に防止することができる。
【0012】
また、請求項2に係る自動計量装置によれば、上記の効果に加えて、供給弁を片持ち支持の構造にすることにより、片持ち支持側に向けて取り外しやその方向からの取り付けなどの交換ができ、しかも、これらの交換時に供給弁軸はその外周が供給弁取付閉塞板の弁軸接触貫通筒孔の内周に密着して接触しているので、供給弁軸は弁軸接触貫通筒孔によってしっかりと支持されて同貫通筒孔の内部で揺動することもなく、さらに、ホッパー下端と供給弁との隙間の微調整も片方の片持ち支持側のみを調整すればよく、これにより、供給弁の取り付け及び取り外しなどの交換作業及びホッパー下端と供給弁との隙間の微調整を容易にすることできる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面に記載の発明を実施するための形態に基づいて、この発明をより具体的に説明する。
【0015】
図において、自動計量装置1は、その外部側が箱形の筐体11で囲まれていて、その内部は隔壁12,13によって、略中央の計量室14と、その両側の機構室15,16とに区画されている。計量室14には、上側から下側に向かって、ホッパー2、供給弁3、定量槽4、下蓋5の順で設けられている。
【0016】
ホッパー2は粉体や粒体などの流動性を有する粉粒体からなる被計量物を外部から受け入れる通路である。ホッパー2は例えば円筒形の筒体からなり、上下向きに取り付けられ、その上下両端は開口されている。開口するホッパー2の上端は外部に設けられている外部ホッパー21の下端に連通状態で連結されている。ホッパー2の下端側には供給弁3が設けられている。ホッパー2の下端の側面は後記の供給弁3の凹状円弧底板31の凹状円弧の形状に対応する凸状円弧に形成されていて、凹状円弧底板31との間で所定間隔の隙間を保つようになっている。
【0017】
供給弁3は、ホッパー2内に供給されてきた被計量物の供給量を調整するもので、片持ち支持のラジアルゲート式の構造からなっていて、ラジアルゲートの回転中心を基準として上下向きに正逆回転できる構造になっている。供給弁3は上下に回転する側面が凹状円弧底板31になっていて、叉その回転平面と同一面となる片側側面には扇形の片持ち側板32が直角方向に一体的に設けられている。
【0018】
従来は、この片持ち側板32に相当するものが凹状円弧底板31の両側の側面に設けられていたが、本案ではこれが凹状円弧底板31の片側にのみ設けられていることである。このため、供給弁3を隔壁12の側に引く抜くことが可能になっている。或いは隔壁12側から入れ込むことが可能になっているのである。
【0019】
片持ち側板32が設けられていない側の凹状円弧底板31の側端には、被計量物が逸脱するのを防ぐ僅かに突起する低壁31aが側端の長さ方向に形成されている。低壁31aは側面からみると少し高さのある円弧状の形状になっている。隔壁12側に引き抜く場合、低壁31aがホッパー2の下端に当たらないように、供給弁3の全体を僅かに下向きに移動させてから引き抜かれる。取り付ける場合も同様である。
【0020】
凹状円弧底板31の凹状円弧の中心部分の片持ち側板32には断面円形の供給弁軸33の一端が直角方向に連結されていて、供給弁3は片持ち支持の構造になっている。供給弁軸33の一端側を補強支持して変形するのを防ぐためのブラケット32aが片持ち側板32と供給弁軸33の一端側との角部に設けられている。供給弁軸33の他端側は隣の機構室15側に向けて延設されている。
【0021】
機構室15側に延設された供給弁軸33の他端側は、離れた位置に設けられている主弁軸受け34と副弁軸受け35の2つの軸受けによって回転自在に軸支されている。主弁軸受け34及び副弁軸受け35は何れも供給弁軸33が延設された側の機構室15の内部に設けられている。
【0022】
そのうちの主弁軸受け34は、供給弁軸33を固定した状態で支えるもので供給弁軸33の先端側寄りに取り付けられている。主弁軸受け34は機構室15の内部に取り付けられた弁用台座34aの上に設置されている。この弁用台座34aはその端部が下向きに折曲されて後記の供給弁取付補強板37の表面に連結されて支持されている。
【0023】
副弁軸受け35は主弁軸受け34と片持ち側板32との中間部分に取り付けられている。副弁軸受け35は撓みやすい供給弁軸33の中間部分を軸支して撓みを防ぐために設けられる。副弁軸受け35にはベアリングの揺動軸受けが使用されていて、供給弁軸33の軸芯に直交する方向に僅かに傾いて揺動しながら、供給弁軸33を軸支することが可能になっている。つまり、副弁軸受け35は供給弁軸33が仮に撓んでもその撓みに追従しながら軸支することができる。副弁軸受け35は後記の弁軸接触貫通筒孔38の環状ストッパー片38aの表面に密着した状態で取り付けられている。
【0024】
供給弁軸33が機構室15に向けて延びる側の隔壁12の上部側には、例えば長方形状の供給弁取出入口12aが開口されている。供給弁取出入口12aは供給弁3が余裕をもって出入できる大きさを有している。つまり、計量室14内の供給弁3はこの供給弁取出入口12aを通じて供給弁軸33が延設される側の機構室15に向けて取り出したり、そこから取り入れたりすることができるようになっている。
【0025】
この供給弁取出入口12aは供給弁3を取り出したり、取り付けたりする場合には開口されるが、それ以外の使用時には供給弁取付閉塞板36が取り付けられてその開口部分は塞がれている。供給弁取付閉塞板36は機構室15側の隔壁12の表面にボルトなどにより着脱自在に取り付けられている。供給弁取付閉塞板36の長方形の周縁側にはボルト取り付け用の複数の長孔36aが形成され、この長孔36aによって供給弁取付閉塞板36の取り付けの調整ができ、供給弁取付閉塞板36を通じてこれに取り付けられている供給弁3の調整できるようになっている。
【0026】
この供給弁取付閉塞板36には供給弁取付補強板37が取り付けられている。供給弁取付補強板37は機構室15側の供給弁取付閉塞板36の表面にボルトなどにより着脱自在に取り付けられている。供給弁取付閉塞板36及び供給弁取付補強板37には供給弁軸33が貫通する円筒形の弁軸接触貫通筒孔38が設けられている。この供給弁取付補強板37は必要に応じて省略してもよい。
【0027】
上記供給弁軸33はその外径がこの弁軸接触貫通筒孔38の内径と同じで、上記供給弁軸33はその外周がこの弁軸接触貫通筒孔38の内周の全周と密着して接触した状態で貫通して取り付けられている。貫通する供給弁軸33はその外周が弁軸接触貫通筒孔38の内周の全周と密着して接触した状態で正逆回転する。弁軸接触貫通筒孔38は、機構室15側から計量室14側に向けて設けられている。弁軸接触貫通筒孔38の機構室15側の端部の外周囲には環状ストッパー片38aが形成されている。弁軸接触貫通筒孔38には例えばブシュが使用されている。
【0028】
供給弁取付閉塞板36及び供給弁取付補強板37を貫通する供給弁軸33は、その外周が弁軸接触貫通筒孔38の内周に密着して接触しているので隙間は全くない。弁軸接触貫通筒孔38により、機構室15側の空気が計量室14側に流入することはない。即ち、機構室15側で生じた金属粉などの微細な異物が空気に混じって、弁軸接触貫通筒孔38を通って計量室14側に流入するのを阻止することができる。この弁軸接触貫通筒孔38の環状ストッパー片38aの表面には前記したように、副弁軸受け35が取り付けられている。
【0029】
供給弁軸33の他端側は駆動機構39を構成する減速機39aを介してモーター39bに連動連結している。減速機39aは主弁軸受け34より先端側寄りの供給弁軸33の他端側の弁用台座34aに設けられている。モーター39bが駆動することにより、その駆動力が減速機39aを介して供給弁軸33に伝わり、供給弁軸33を軸回りに回転させ、供給弁軸33の一端が連結された供給弁3を正逆回転させる。
【0030】
供給弁軸33の回転を検出する弁軸回転検出器33aが機構室15の内部に設けられている。弁軸回転検出器33aは、減速機39aの端部から下向きに取り付けられた検出器取付板33bに取り付けられている。弁軸回転検出器33aがその下方に取り付けられた供給弁軸33の他端側の軸回りにはタイミングプーリー33cが取り付けられ、このタイミングプーリー33cとその下側の弁軸回転検出器33aとの間には、タイミングベルト33dが長円形状に張設されている。
【0031】
定量槽4は、上方のホッパー2を通じて供給される被計量物を計量するための槽である。定量槽4は、計量室14の内部の供給弁3の下方に配置されている。定量槽4は上から見て方形型の筒体になっている。定量槽4の上部側には少し離間した状態で前記の供給弁3が設けられている。また、定量槽4の上部には上下向きに正逆回転する供給弁3に当たらない状態で飛散防止板41が取り付けられている。飛散防止板41は定量槽4の正面側の全域と左右両側面の前部側とを囲むように取り付けられている。
【0032】
定量槽4の下部には下向きに両開きに開く下蓋5が取り付けられている。下蓋5は隔壁12,13側となる定量槽4の左右側面からみてV字型に取り付けられている。このため、定量槽4の下部はその左右側面が下向きにV字型に形成されていて、下蓋5が閉じている場合には下部の左右側面から被計量物が流出しない構造になっている。
【0033】
定量槽4はその正面側及び後面側に位置する前後の側面の上部側に槽支持部材42がその左右方向に向けてそれぞれ取り付けられている。槽支持部材42はその両側が計量室14の両側に設けられている隔壁12,13をそれぞれ貫通して機構室15,16に延設されている。両槽支持部材42は前後から挟む状態で定量槽4を支持するもので、両槽支持部材42には定量槽4及び定量槽4内に供給された被計量物の全重量が作用する。
【0034】
隔壁12を貫通して機構室15に延設された槽支持部材42の片方の端部側には、重量検出器43の下向きに取り付けられた検出吊持杆43aの貫通した下部側が連結されている。重量検出器43は槽支持部材42を通じて定量槽4及び定量槽4内に供給された被計量物の全重量を計測するものである。つまり、槽支持部材42の端部側はこの検出吊持杆43aを通じて重量検出器43に吊持されて、重量が計測されるようになっている。
【0035】
重量検出器43は機構室15内の槽支持部材42の端部側の上方に取り付けられた検出用台座43bの上に設置されている。上記検出吊持杆43aは検出用台座43bを貫通して下向きに取り付けられている。この検出用台座43bはその端部が下向きに折曲されて機構室15側の隔壁12の表面に連結されて支持されている。
【0036】
槽支持部材42の端部には孔があけられ、下向きに取り付けられたガイド杆44の下部側がこの孔を貫通している。ガイド杆44の上部側は検出用台座43bに連結されている。槽支持部材42の端部の孔径はガイド杆44の下部側の外径よりも大きく、ガイド杆44の下部側はこの孔に遊嵌状態で貫通している。つまり、ガイド杆44の下部側に対して槽支持部材42は昇降自在になっている。このガイド杆44を通じて機構室15内の槽支持部材42の端部側は前後左右にずれるのが防がれている。
【0037】
また、隔壁13を貫通して機構室16に延設された槽支持部材42の他方の端部には、同様に重量検出器43の下向きに取り付けられた検出吊持杆43aの貫通した下部側が連結されている。定量槽4及び定量槽4内に供給された被計量物は、槽支持部材42を通じての左右の重量検出器43によって計測される。
【0038】
重量検出器43は機構室16内の槽支持部材42の端部側の上方に取り付けられた検出用台座43bの上に設置されている。上記検出吊持杆43aは検出用台座43bを貫通して下向きに取り付けられている。この検出用台座43bはその端部が下向きに折曲されて機構室16側の隔壁13の表面に連結されて支持されている。機構室16内の重量検出器43は、機構室16が機構室15に比べて狭いため直角方向の横向きの状態で検出用台座43bに設置されている。
【0039】
槽支持部材42の他方の端部側にも孔があけられているが、孔は検出吊持杆43aと隔壁13との中間側に形成されている。そして同様に下向きに取り付けられたガイド杆44の下部側がこの孔を貫通している。ガイド杆44の上部側は検出用台座43bに連結されている。
【0040】
槽支持部材42の他方の端部側の孔径も同様に、ガイド杆44の下部側の外径よりも大きく、ガイド杆44の下部側はこの孔に遊嵌状態で貫通している。つまり、ガイド杆44の下部側に対して槽支持部材42は昇降自在になっている。このガイド杆44を通じて機構室16内の槽支持部材42の端部側は前後左右にずれるのが防がれている。
【0041】
定量槽4の下部に左右側面からみてV字型に設けられた前後一対の下蓋5の上部側には、蓋軸51がその左右方向に向けてそれぞれ取り付けられている。蓋軸51はその両側が計量室14の両側に設けられている隔壁12,13をそれぞれ貫通して機構室15,16に延設されている。
【0042】
機構室15,16側にそれぞれ延設された蓋軸51の両端部側は、機構室15,16の内部にそれぞれ設けられている各軸受け52によって回転自在に軸支されている。各軸受け52は機構室15,16の内部に上下向きに配置されたそれぞれの吊板53の下部側に連結されている。各吊板53の上部は槽支持部材42の両側の端部側にそれぞれ連結されて吊持されている。
【0043】
機構室15の内部には下蓋5を開閉する駆動機構54のロータリーアクチュエータ54aが設けられている。ロータリーアクチュエータ54aは前後の各軸受け52の中央位置の吊板53に取り付けられている。このように機構室15の内部に配置された吊板53には、ロータリーアクチュエータ54aとこれを挟んでその前後側に軸受け52が取り付けられている。
【0044】
機構室15の内部側の前後の各蓋軸51の端部には、上向きに下蓋レバー54bがそれぞれ突設されている。ロータリーアクチュエータ54aには、前後の各蓋軸51の下蓋レバー54bの上端にその先端がピン連結される下蓋作動杆54cの基端がそれぞれピン連結されている。
【0045】
例えば
図2において、ロータリーアクチュエータ54aが反時計回りに回転すると、ロータリーアクチュエータ54aの左側の下蓋作動杆54cの基端側は下向きに可動し、ロータリーアクチュエータ54aの右側の下蓋作動杆54cの基端側は上向きに可動し、下蓋レバー54bを通じて下蓋5を下向きに開かせる。開いた状態で、ロータリーアクチュエータ54aが時計回りに回転すると、逆向きに可動して下蓋5は閉じる。
【0046】
ところで、前記の両槽支持部材42の両端側が左右の隔壁12,13を貫通する箇所には、槽支持部材42の外径よりも大きい貫通孔61叉は貫通孔71がそれぞれ形成されている。各貫通孔61叉は各貫通孔71の箇所には、槽支持部材42と隔壁12,13とが非接触状態で且つ機構室15,16から計量室14への空気の流入をエアーの噴射を通じて阻止する非接触気密機構6叉は非接触気密機構7がそれぞれ設けられている。
【0047】
同様に、前記の両蓋軸51の両端側が左右の隔壁12,13を貫通する箇所には、蓋軸51の外径よりも大きい貫通孔61叉は貫通孔71がそれぞれ形成され、各貫通孔61叉は各貫通孔71の箇所には、蓋軸51と隔壁12,13とが非接触状態で且つ機構室15,16から計量室14への空気の流入を阻止する非接触気密機構6叉は非接触気密機構7がそれぞれ設けられている。
【0048】
上記の非接触気密機構6及び非接触気密機構7は共に、槽支持部材42及び蓋軸51と隔壁12,13とが非接触状態で且つ機構室15,16から計量室14への空気の流入をエアーの噴射を通じて阻止する機能を果たすが、構造に一部の相違がある。
【0049】
このうち、
図5に図示する構造の非接触気密機構6においては、隔壁12,13に形成される各貫通孔61はこの孔61を貫通する槽支持部材42及び蓋軸51の外径より大きく、槽支持部材42及び蓋軸51は非接触の状態で貫通孔61を貫通できる構造になっている。計量室14から機構室15,16側に貫通した槽支持部材42及び蓋軸51の外周には、例えば円形の環状板62がその全周にわたって密着して取り付けられている。
【0050】
槽支持部材42及び蓋軸51の外周に取り付けられた環状板62は、貫通孔61の外周囲側の隔壁12,13の表面に非接触の隙間を有する状態で取り付けられている。この非接触の隙間は
図5に示すように例えばt=0.5mm程の非常に小さなエアー環状噴射隙間6aを円周方向の全周に形成し、この円周方向の全周のエアー環状噴射隙間6aから計量室14側に向けてエアーが噴射されて、機構室15,16側から計量室14側への空気の流入を阻止する。
【0051】
機構室15,16側の環状板62の表面にはこれを完全に覆う例えば円形の外装環状盤63が取り付けられている。外装環状盤63は中央に槽支持部材42及び蓋軸51の外径より大きい孔63aが形成されている。隔壁12,13の表面に対応する側の孔63aの外周表面側には、環状板62の外径よりも大きくしかも環状板62の板厚よりも深い環状溝63bが形成されている。
【0052】
外装環状盤63は環状溝63bの外周囲側の表面が隔壁12,13の表面に密着して取り付けられ、また外装環状盤63はこの環状溝63bにより環状板62の表面に非接触の隙間を有する状態で取り付けられている。この非接触の隙間は
図5に示すように例えばt=0.5mm程の非常に小さなエアー環状噴射隙間6aを円周方向の全周に形成し、この円周方向の全周のエアー環状噴射隙間6aから機構室15,16側に向けてエアーが噴射されて、機構室15,16側から計量室14側への空気の流入を阻止する。
【0053】
これにより、槽支持部材42及び蓋軸51の外周に取り付けられた環状板62は、その両表面が非接触の状態で、貫通孔61の外周囲側の隔壁12,13の表面と外装環状盤63の環状溝63bの溝底面との間に挟まれている。そして、これらの両表面の非接触の隙間が上記のエアー環状噴射隙間6aをそれぞれ形成している。
【0054】
また、環状溝63bの内径は環状板62の外径より大きく、その径の大きさの差によって環状板62とその外周側の環状溝63bとの間には円形のエアー供給環路6bが形成される。このエアー供給環路6bは上記エアー環状噴射隙間6aに連通しており、後記のエアー通路63eから供給されたエアーは、エアー供給環路6bによって全周に拡がって、円周方向の全周に形成されたエアー環状噴射隙間6aから噴射されるのである。
【0055】
外装環状盤63には、隔壁12,13の表面に対応する側の環状溝63bの外周表面側には、環状溝63bよりも底の浅い円形のエアー圧調整用環状溝63cが形成されている。エアー圧調整用環状溝63cは上記エアー供給環路6bに供給されるエアーの圧力を一定にするために設けられたものである。エアー圧調整用環状溝63cとその内側の環状溝63bとの間には例えば4箇所に連通溝63dが形成されていて、エアー圧調整用環状溝63cでそのエアー圧が一定にされたエアーは、この連通溝63dを流れてエアー供給環路6b内に流入する。
【0056】
外装環状盤63には一端がエアー圧調整用環状溝63cに連通するエアー通路63eが形成されている。エアー通路63eは例えば外装環状盤63の外縁から中央の環状溝63bに向けて形成されている。外装環状盤63の外縁側のエアー通路63eの他端にはエアーホース64の下流側のホース接続端部64aが接続されている。エアーホース64はその上流側が図示しないエアー供給源に接続されている。
【0057】
また、
図6に図示する構造の非接触気密機構7においては、隔壁12,13に形成される各貫通孔71はこの孔71を貫通する槽支持部材42及び蓋軸51の外径より大きく、槽支持部材42及び蓋軸51は非接触の状態で貫通孔71を貫通できる構造になっている。計量室14から機構室15,16側に貫通した槽支持部材42及び蓋軸51の外周には、円形の中央孔72aを有する内装環状板72がその全周にわたって例えば3〜5mmの隙間をあけて取り付けられている。つまり、槽支持部材42及び蓋軸51は内装環状板72の中央孔72aを例えば3〜5mmの隙間をあけて非接触状態で貫通している。
【0058】
槽支持部材42及び蓋軸51の外周に隙間をあけて取り付けられた内装環状板72は、その片側の表面が貫通孔71の外周囲側の隔壁12,13の表面に隙間のない密着状態で取り付けられている。内装環状板72は、貫通孔71の外周囲側の隔壁12,13の表面と外装環状盤63の環状溝63bの溝底面との間に挟まれて、係合して装着されている。
【0059】
内装環状板72に形成された中央孔72aの孔周縁は、隔壁12,13側つまり計量室14側に向く側の表面が中央孔72aに向かって傾斜して板厚が小さくなる環状のテーパー面に形成されている。このテーパー面は貫通孔71の内周側に突出している。このテーパー面の反対側つまり機構室15,16側に向く側の孔周縁の表面は、機構室15,16側に向かって少し突出する環状の突起面に形成されている。環状の突起面の内周は環状のテーパー面の内周と同一であるが、環状の突起面の外周は環状のテーパー面の外周より大きい。
【0060】
内装環状板72の中央孔72aの孔周縁側の両側に形成された環状の突起面の外周囲側と環状のテーパー面との間には複数のエアー放射状噴射口7aが、その円周方向に等間隔で、例えば16箇所に形成されている。各エアー放射状噴射口7aは、内装環状板72の中央孔72aの中心に向けて、且つ計量室14側に向けて傾斜して形成されている。各エアー放射状噴射口7aは後記のエアー供給環路7bに連通している。
【0061】
機構室15,16側の内装環状板72の表面にはこれを完全に覆う例えば円形の外装環状盤73が取り付けられている。外装環状盤73は中央に槽支持部材42及び蓋軸51の外径より大きい孔73aが形成されている。隔壁12,13の表面に対応する側の孔73aの外周囲の表面側には、内装環状板72の外径と同じ大きさの内径を有する環状溝73bが形成されている。環状溝73bの孔73aの周縁側の溝底面となる表面には、上記の内装環状板72の突起面の内周側を除く側の表面が密着している。この外装環状盤73は環状溝73bの外周囲側の表面が隔壁12,13の表面に密着して取り付けられている。
【0062】
また、環状溝73bの溝底面と向き合う内装環状板72の片側表面との間には、内装環状板72の突起面の突起高さ分の隙間が形成されていて、この隙間によって環状溝73bと内装環状板72との間には円形のエアー供給環路7bが形成される。このエアー供給環路7bは上記エアー放射状噴射口7aに連通しており、後記のエアー通路73cから供給されたエアーは、エアー供給環路7bによって全周に拡がって、円周方向の複数箇所に例えば16箇所に等間隔で形成されたエアー放射状噴射口7aから噴射されるのである。
【0063】
外装環状盤73には一端が環状溝73bに連通するエアー通路73cが形成されている。エアー通路73cは例えば外装環状盤73の外縁から中央の環状溝73bに向けて形成されている。外装環状盤73の外縁側のエアー通路73cの他端にはエアーホース74の下流側のホース接続端部74aが接続されている。エアーホース74はその上流側が図示しないエアー供給源に接続されている。
【0064】
次に、上記発明を実施するための形態の構成に基づく作用について以下説明する。
自動計量装置1を使用して、定量槽4内に供給した被計量物を計量中に、機構室15,16内に生じた金属粉などの微細な異物が空気に混じって計量中の被計量物に混じらないようするために、図示しないエアー供給源を作動して、エアーを供給する。
【0065】
図5に図示する構造の非接触気密機構6にあっては、エアーはエアーホース64を通じて供給され、ホース接続端部64aから非接触気密機構6を構成する外装環状盤63のエアー通路63eに流入する。そこからエアー圧調整用環状溝63c、連通溝63dを流れてエアー供給環路6bに入り、同環路6b内を円周方向に流れて拡がり、円周方向の全周に形成された両側のエアー環状噴射隙間6aから、エアーは計量室14及び機構室15,16側に向かってそれぞれ噴射される。
【0066】
エアーが非接触気密機構6を通じて機構室15,16側に向かって噴射されることで、機構室15,16内の微細な異物が混じった空気は、非接触の隙間を有する非接触気密機構6を通って計量室14側に流入することができず、微細な異物が計量室14内の計量中の被計量物に混じるのを阻止することができる。
【0067】
また、エアーが、円周方向の全周に形成された両側のエアー環状噴射隙間6aから、計量室14及び機構室15,16側に向かってそれぞれ噴射されるため、噴射されるエアーによって、エアー環状噴射隙間6aには加圧状態のエアー層が形成される。このため、槽支持部材42及び蓋軸51にそれぞれ取り付けられた環状板62は、加圧状態のエアー層によってその両表面が両側から同じ圧力を受け、環状板62の両表面の何れかが隔壁12,13の表面、叉は環状溝63bの底面に接触するのを防いで、槽支持部材42及び蓋軸51の環状板62が非接触状態を維持できるので、環状板62の接触を通じて槽支持部材42叉は蓋軸51への接触による計量への悪影響を回避することができる。
【0068】
一方、
図6に図示する構造の非接触気密機構7にあっては、エアーはエアーホース74を通じて供給され、ホース接続端部74aから非接触気密機構7を構成する外装環状盤73のエアー通路73cに流入する。そこからエアー供給環路7bに入り、同環路7b内を円周方向に流れて拡がり、円周方向の複数箇所に例えば16箇所に等間隔で形成されたエアー放射状噴射口7aから、エアーは計量室14側に向かって放射状に噴射される。
【0069】
エアーが非接触気密機構7を通じて計量室14側に向かって噴射されることで、機構室15,16内の微細な異物が混じった空気は、非接触の隙間を有する非接触気密機構7を通って計量室14側に流入することができず、微細な異物が計量室14内の計量中の被計量物に混じるのを阻止することができる。
【0070】
また、エアーが、円周方向に形成された複数のエアー放射状噴射口7aから、計量室14側に向かって放射状に噴射されるため、噴射されるエアーによって、貫通孔71の内周表面と槽支持部材42及び蓋軸51の外周表面との間に形成された隙間には加圧状態のエアー層が形成される。この加圧状態のエアー層によって、槽支持部材42及び蓋軸51の外周表面が貫通孔71の内周表面に接触するのを防いで、槽支持部材42及び蓋軸51と内装環状板72との非接触状態を維持できるので、内装環状板72の接触を通じて槽支持部材42叉は蓋軸51への接触による計量への悪影響を回避することができる。
【0071】
このように、定量槽4内に供給した被計量物の計量中に、計量室14から隔壁12,13を貫通して機構室15,16に延設される槽支持部材42及び蓋軸51を、隔壁12,13と非接触状態を維持できるので、被計量物を正常に計測することができる。
【0072】
そして、計量後、ロータリーアクチュエータ54aを駆動させて、下蓋作動杆54c、下蓋レバー54bを介して下蓋5を下向きに開くと、定量槽4内の被計量物は下方に排出され、その際に、計量室14内は一瞬負圧となって、周囲の機構室15,16側から微細な異物を含んだ空気を吸引しようとする力が作用するが、非接触気密機構6の前記した働きによって、その流入を確実に阻止でき、計量室14内の空気に機構室15,16側から微細な異物が混入するのを確実に防ぐことができる。
【0073】
一方、補修点検のために、供給弁3を計量室14の内部から取り出す場合には、供給弁3は供給弁取付閉塞板36に取り付けられているので、供給弁取付閉塞板36を隔壁12に固定しているボルトなどを外し、供給弁取付閉塞板36を機構室15側に向けて外すと、供給弁取付閉塞板36に取り付けられた供給弁3は隔壁12に形成された供給弁取出入口12aを通過させて機構室15側に容易に取り出すことができる。
【0074】
逆に、供給弁3を計量室14の内部の所定の箇所に取り付ける場合には、供給弁取付閉塞板36に取り付けられた供給弁3を機構室15側から隔壁12の開口している供給弁取出入口12aに向けて入れ込み、供給弁取付閉塞板36を隔壁12にボルトなどによって固定するのみで容易に行うことができる。
【0075】
さらに、被計量物の粒径の大きさに応じて、ホッパー2の下端と供給弁3との隙間を微調整する場合には、片側の供給弁取付閉塞板36を隔壁12に対して上下左右に微調整するのみで、容易にその調整を行うことができる。
【0076】
なお、この発明は上記発明を実施するための形態に限定されるものではなく、この発明の精神を逸脱しない範囲で種々の改変をなし得ることは勿論である。