特許第6076132号(P6076132)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6076132建具選択処理装置、建具選択システム、及び、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6076132
(24)【登録日】2017年1月20日
(45)【発行日】2017年2月8日
(54)【発明の名称】建具選択処理装置、建具選択システム、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/50 20060101AFI20170130BHJP
   G06Q 50/08 20120101ALI20170130BHJP
【FI】
   G06F17/50 680B
   G06F17/50 602B
   G06F17/50 604H
   G06Q50/08
【請求項の数】3
【全頁数】32
(21)【出願番号】特願2013-35194(P2013-35194)
(22)【出願日】2013年2月25日
(65)【公開番号】特開2014-164533(P2014-164533A)
(43)【公開日】2014年9月8日
【審査請求日】2015年8月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000175560
【氏名又は名称】三協立山株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】特許業務法人 英知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金瀬 栄義
(72)【発明者】
【氏名】永井 洋一
(72)【発明者】
【氏名】川波 和弘
(72)【発明者】
【氏名】脇田 彩織
【審査官】 松浦 功
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−106484(JP,A)
【文献】 特開2012−079094(JP,A)
【文献】 特開平09−072024(JP,A)
【文献】 特開平11−282926(JP,A)
【文献】 特開平11−328260(JP,A)
【文献】 特開2004−324165(JP,A)
【文献】 特開2003−316827(JP,A)
【文献】 特開2003−006273(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0284144(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 17/50
G06Q 50/04
G06Q 50/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サッシなどの建具に関する建具選択処理装置であって、
表示部と、
入力部と、
建具の規格品に関するデータを記憶する記憶部と、
建具選択のための絞込み条件として、サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能それぞれについて、複数の選択肢を選択可能に表示部に表示する表示制御部と、
入力部により選択肢を選択する選択部と、
サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能の各絞込み条件のうち、いずれかの絞込み条件の選択肢を選択部で選択した場合、他の絞込み条件の複数の選択肢の中から、選択部で選択された選択肢に関連性のある選択肢を絞り込み表示制御部により表示部に表示させる絞込み処理部と、
選択部で選択された選択肢および入力部で入力された寸法により規定される建具について、建具の規格品の製作可能範囲内であるか否かを判別する判別部と、
判別部により製作可能範囲内であると判別された建具に関する建具情報を生成する建具情報生成部と、
を有することを特徴とする建具選択処理装置。
【請求項2】
サッシなどの建具に関する建具選択処理装置と、建具選択処理装置と通信可能な端末装置と、を有する建具選択システムであって、
端末装置は、建具選択処理装置とデータ通信を行う第1の通信部と、表示部と、入力部
と、を有し、
建具選択処理装置は、
端末装置とデータ通信を行う通信部と、
建具の規格品に関するデータを記憶する記憶部と、
建具選択のための絞込み条件として、サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能それぞれについて、複数の選択肢を選択可能に表示部に表示する表示制御部と、
入力部により選択肢を選択する選択部と、
サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能の各絞込み条件のうち、いずれかの絞込み条件の選択肢を選択部で選択した場合、他の絞込み条件の複数の選択肢の中から、選択部で選択された選択肢に関連性のある選択肢を絞り込み表示制御部により表示部に表示させる絞込み処理部と、
選択部で選択された選択肢および入力部で入力された寸法により規定される建具について、建具の規格品の製作可能範囲内であるか否かを判別する判別部と、
判別部により製作可能範囲内であると判別された建具に関する建具情報を生成する建具情報生成部と、
を有することを特徴とする建具選択システム。
【請求項3】
表示部と、入力部と、記憶部と、を有するコンピュータを建具選択処理装置として動作させるためのプログラムであって、
建具選択のための絞込み条件として、サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能それぞれについて、複数の選択肢を選択可能に表示部に表示する表示制御部と、
入力部により選択肢を選択する選択部と、
サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能の各絞込み条件のうち、いずれかの絞込み条件の選択肢を選択部で選択した場合、他の絞込み条件の複数の選択肢の中から、選択部で選択された選択肢に関連性のある選択肢を絞り込み表示制御部により表示部に表示させる絞込み処理部と、
選択部で選択された選択肢および入力部で入力された寸法により規定される建具について、建具の規格品の製作可能範囲内であるか否かを判別する判別部と、
判別部により製作可能範囲内であると判別された建具に関する建具情報を生成する建具情報生成部
としてコンピュータ機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建具選択処理装置、建具選択システム、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
建物の建築設計を行うCADシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、例えば、建物外周に配置される壁の設定、建物外周に配置されるサッシなどの建具の設定を行うCADシステムも知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−105215号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、一般的なCADシステムでは、建築物(建物)に配置するサッシなどの建具を選定する際、その建具の納まり図などを作成するために、設計者が建物や建具に関する全ての条件を入力するという煩雑な作業を要する。
このため、建物や建具に関する全ての条件を入力するという煩雑な操作を行うことなく、所望の建具を容易に選択可能な装置が望まれている。
【0005】
また、サッシなどの建具においては、枠種、法規制、性能などの設定項目の組み合わせが多様であり、その建具毎に製作可能な範囲(製作範囲)が異なる。そのため、設計段階で、サッシメーカーなどの建具メーカーと建物設計者と間で、建築物に用いる建具が製作範囲内か否かの確認を行うことを要する。施工段階で、建物に用いる建具が製作範囲内でないと判明した場合、建具の再選定や設計変更を行うことを要する。
このため、設計段階で、建物に用いる建具が製作可能な範囲内か否かを容易に且つ高精度に判別することができる装置が望まれている。
【0006】
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたもので、簡単な構成で、所望の建具を容易に選択可能な建具選択処理装置、その建具選択処理装置を含む建具選択システム、および、プログラムを提供すること、などを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の建具選択処理装置は、サッシなどの建具に関する建具選択処理装置であって、表示部と、入力部と、建具の規格品に関するデータを記憶する記憶部と、建具選択のための絞込み条件として、サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能それぞれについて、複数の選択肢を選択可能に表示部に表示する表示制御部と、入力部により選択肢を選択する選択部と、サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能の各絞込み条件のうち、いずれかの絞込み条件の選択肢を選択部で選択した場合、他の絞込み条件の複数の選択肢の中から、選択部で選択された選択肢に関連性のある選択肢を絞り込み表示制御部により表示部に表示させる絞込み処理部と、選択部で選択された選択肢および入力部で入力された寸法により規定される建具について、建具の規格品の製作可能範囲内であるか否かを判別する判別部と、判別部により製作可能範囲内であると判別された建具に関する建具情報を生成する建具情報生成部と、を有することを特徴とする。
【0008】
本発明の建具選択システムは、サッシなどの建具に関する建具選択処理装置と、建具選択処理装置と通信可能な端末装置と、を有する建具選択システムであって、端末装置は、建具選択処理装置とデータ通信を行う第1の通信部と、表示部と、入力部と、を有し、建具選択処理装置は、端末装置とデータ通信を行う通信部と、建具の規格品に関するデータを記憶する記憶部と、建具選択のための絞込み条件として、サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能それぞれについて、複数の選択肢を選択可能に表示部に表示する表示制御部と、入力部により選択肢を選択する選択部と、サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能の各絞込み条件のうち、いずれかの絞込み条件の選択肢を選択部で選択した場合、他の絞込み条件の複数の選択肢の中から、選択部で選択された選択肢に関連性のある選択肢を絞り込み表示制御部により表示部に表示させる絞込み処理部と、選択部で選択された選択肢および入力部で入力された寸法により規定される建具について、建具の規格品の製作可能範囲内であるか否かを判別する判別部と、判別部により製作可能範囲内であると判別された建具に関する建具情報を生成する建具情報生成部と、を有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明のプログラムは、表示部と、入力部と、記憶部と、を有するコンピュータを建具選択処理装置として動作させるためのプログラムであって、建具選択のための絞込み条件として、サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能それぞれについて、複数の選択肢を選択可能に表示部に表示する表示制御部と、入力部により選択肢を選択する選択部と、サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能の各絞込み条件のうち、いずれかの絞込み条件の選択肢を選択部で選択した場合、他の絞込み条件の複数の選択肢の中から、選択部で選択された選択肢に関連性のある選択肢を絞り込み表示制御部により表示部に表示させる絞込み処理部と、選択部で選択された選択肢および入力部で入力された寸法により規定される建具について、建具の規格品の製作可能範囲内であるか否かを判別する判別部と、判別部により製作可能範囲内であると判別された建具に関する建具情報を生成する建具情報生成部、としてコンピュータ機能させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、簡単な構成で、所望の建具を容易に選択可能な建具選択処理装置を提供することができる。また、本発明によれば、その建具選択処理装置を含む建具選択システムを提供することができる。また、本発明によれば、所望の建具を容易に選択可能なプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態に係る建具選択処理装置を含む建具選択システムの概略図。
図2】本発明の実施形態に係る建具選択処理装置を含む建具選択システムの全体構成の一例を示す図。
図3】本発明の実施形態に係る建具選択処理装置の機能ブロックの一例を示す図。
図4】本発明の実施形態に係る建具選択処理装置の動作の一例を示す図。
図5】設定画面(ユーザーカスタム設定画面)の一例を示す図。
図6】建具の仕様・性能に関する設定画面の一例を示す図。
図7】設定画面におけるサッシ設定、水切設定、カラー設定の一例を示す図。
図8】設定画面における締金具、固定金具などの設定の一例を示す図。
図9】設定画面における額縁設定およびブラインドボックス設定の内部納まり設定の一例を示す図。
図10】設定画面における納まり平面設定の一例を示す図。
図11】設定画面における納まり断面設定の一例を示す図。
図12】サッシなどの建具の平面表示、断面表示、立面表示、それぞれについての簡略表示、標準表示、詳細表示の一例を示す図。
図13】サッシなどの建具の外観斜視表示、内観斜視表示、それぞれについての簡略表示、標準表示、詳細表示の一例を示す図。
図14】サッシなどの建具の納まりを示す3次元表示の一例を示す図。
図15】本発明の実施形態に係る建具選択処理装置が出力する建具表の一例を示す図。
図16】設計対象の建物の一例を示す斜視図。
図17図16に示した建物の平面図。
図18図17示した建物の建具の一例を示す縦断面図。
図19】建具選択処理装置によるカーテンウォールに関する設定の一例を示す図、(a)はカーテンウォールの正面図、(b)はカーテンウォールの側断面図。
図20】Wユニットのカーテンウォールの要部の一例を示す側断面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態に係る建具選択処理装置(建具情報提供装置)、その建具選択処理装置を有する建具選択システム、及び、プログラムを図面を参照しながら説明する。
【0013】
<建具選択処理装置10を含む建具選択システム100の概要>
図1は、本発明の実施形態に係る建具選択処理装置10を含む建具選択システム100の概略図である。図2は建具選択処理装置10を含む建具選択システム100の全体構成の一例を示す図である。
【0014】
建具選択処理装置10は、例えば、設計プロセス(企画、基本設計、実施設計など)で、病院、マンション、ビルなどの建築物の用途(種類)を選択可能であり、そして、サッシなどの建具、または、カーテンウォール(CW)を選択可能に構成されている。例えば、サッシなどの建具が選択された場合、建具選択処理装置10は、その建物や建具に関する全ての設定条件(属性情報)を入力しなくても、設計者などのユーザーにより定められた属性情報(全ての属性情報のうちいずれか一つ以上)が入力された場合、その入力された一つ以上の属性情報(設定条件)および入力部で入力された建具に関する寸法により規定される建具について製作可能な範囲内か否かを判定し、製作可能範囲内であると判別された建具に関する建具情報(納まり図や建具表など)を生成する。このため、設計者は、サッシなどの建具に関するカタログを参照することなく、建物に設置する所望の建具を簡単に選定することができる(カタログレス)。
また、建具選択処理装置10は、例えば、サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能などの設定条件(属性情報)に関し、全ての属性情報のうちいずれか一つ以上について、どの順番からでも自由に設定可能に構成されている。このため、設計者は、サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能などの設定条件に関して、どの順番からでも自由に設定を行うことができる。
【0015】
また、建具選択処理装置10は、BIM情報(BIMデータ)を有する建具部品データを用いて、建物に設置する建具の選定を行う。建物設計者は、サッシメーカーなどの建具メーカーにより作成された建具部品データを利用することで、建具の仕様に合致した、建物の開口部の設計を行うことができる。このため、建物の施工段階において建物の開口部と建具の不具合の防止、建物の開口部の再設計の防止、建具の再選択の防止、などを実現することができる。
【0016】
上記BIM(Building Information Modeling)とは、コンピュータ上に作成した3次元の形状情報に加え、室等の名称や仕上げ、材料・部材の仕様・性能、コスト情報、建物の属性情報、建具の属性情報などを併せもつ建物情報モデルを構築する技術である。BIM情報は、例えば、サッシなどの建具に関する属性情報、建物に関する形状、空間の関係、地理情報、数量、建物要素などに関する情報を有する。このBIMを用いて、建具メーカーと設計者との間で設計などを行うメリットとしては、設計内容の可視化、建物情報や建具情報の入力・整合性確認、建物情報や建具情報の統合・一元化、などを挙げることができる。
【0017】
<建具選択処理装置10を含む建具選択システム100の全体構成>
図1図2に示した例では、サッシメーカーなどの建具メーカー1に、建具選択処理装置10(コンピュータ)、端末装置20、見積・発注処理装置30、製造制御装置40、建具製造装置50、などが設けられている。設計事務所6には、端末装置60(コンピュータ)などが設けられている。
【0018】
この建具選択処理装置10、端末装置20、見積・発注処理装置30、製造制御装置40は、例えば、サッシメーカー1内で、有線式や無線式のLANなどの通信路8aを介してデータ通信可能に接続されている。
また、建具選択処理装置10、端末装置20、見積・発注処理装置30、端末装置60は、有線式や無線式の通信ネットワークなどの通信路8を介してデータ通信可能に接続されている。
また、建具メーカー1に許可されたユーザーにより管理される端末装置70が、通信路8を介して、建具選択処理装置10にデータ通信可能に接続されていてもよい。
【0019】
建具選択処理装置10、端末装置20、見積・発注処理装置30、製造制御装置40、端末装置60、端末装置70、などは一般的なコンピュータのハードウェア構成を有する。
【0020】
建具選択処理装置10は、通信部11と、制御部12と、表示部13と、入力部14と、記憶部15と、などを有する。各構成要素は、バスなどの通信路を介して接続されている。建具選択処理装置10の詳細な構成については後述する。
【0021】
端末装置20は、通信部21と、制御部22と、表示部23と、入力部24と、記憶部25と、などを有し、各構成要素がバスなどの通信路を介して接続されている。
【0022】
サッシなどの建具に関する見積りや発注を行うシステム(見積・発注システム)としての見積・発注処理装置30は、通信部31と、制御部32と、表示部33と、入力部34と、記憶部35と、などを有し、各構成要素がバスなどの通信路を介して接続されている。
【0023】
製造制御装置40は、通信部41と、制御部42と、表示部43と、入力部44と、記憶部45と、インターフェース46(I/F)、などを有し、各構成要素がバスなどの通信路を介して接続されている。インターフェース46には建具製造装置50がデータ通信可能に接続されている。建具製造装置50は、製造制御装置40の制御により、サッシなどの建具を製造する。
【0024】
端末装置60は、通信部61と、制御部62と、表示部63と、入力部64と、記憶部65と、などを有し、各構成要素がバスなどの通信路を介して接続されている。
【0025】
端末装置70は、通信部71と、制御部72と、表示部73と、入力部74と、記憶部75と、などを有し、各構成要素がバスなどの通信路を介して接続されている。
【0026】
図1図2に示した例では、サッシメーカーなどの建具メーカー1において、建具メーカー1により管理される建具選択処理装置10(コンピュータ)は、BIM情報などを有する建具データを記憶部15に記憶する。
建具メーカー1は、そのBIM情報を有する建具データを、設計事務所6に提供する。例えば、建具選択処理装置10は、設計事務所6により管理される端末装置60(コンピュータ)に、BIM情報を有する建具データを送信する。
【0027】
設計事務所6により管理される端末装置60では、設計者などによる操作入力に基づいて、BIM情報を有する建具データを用いて、建物の選定、サッシなどの建具の選定、窓種の選定、サッシの枠種の選定、窓仕様の決定など、建具に関する属性情報を規定することで、建具情報としてのサッシ設定情報などを有する建具表、仕様リストなどを、通信路8を介して、建具選択処理装置10や見積・発注処理装置30に送信する。
【0028】
見積・発注処理装置30は、端末装置60または建具選択処理装置10などから、通信路8(8a)を介して建具情報を受信した場合、見積処理、発注処理などを行う。そして、見積・発注処理装置30により建具の発注が行われ、見積・発注処理装置30から建具の注文を製造制御装置40が受けた場合、製造制御装置40は、その建具の注文に応じて、建具製造装置50を駆動制御し、所望の建具を製造する。
【0029】
尚、端末装置60、端末装置20、端末装置70が、ウェブブラウザなどのクライアントアプリケーションにより、建具選択処理装置10にアクセスし、建具選択処理装置10がその端末装置からの要求に応じて、本発明に係る機能(所望の建具を選定する機能)を提供するアプリケーションサーバーであってもよい。また、建具選択処理装置10は、スタンドアロン型であってもよい。
【0030】
また、本発明に係る機能(所望の建具を選定する機能など)をコンピュータに実現させるプログラムを、建具選択処理装置10、設計事務所6により管理されているコンピュータである端末装置60、端末装置20、端末装置70の少なくともいずれか一つで実行することにより、その機能(所望の建具を選定する機能)を実現させてもよい。
【0031】
次に、建具選択処理装置10について詳細に説明する。尚、スタンドアロン型の建具選択処理装置10を説明するが、上述したように、建具選択処理装置10は、端末装置60などからの要求に応じて、本発明に係る機能((所望の建具を選定する機能))を提供するアプリケーションサーバーであってもよい。
【0032】
<建具選択処理装置10の構成>
建具選択処理装置10は、上述したように、通信部11と、制御部12と、表示部13と、入力部14と、記憶部15と、などを有する。通信部11、制御部12、表示部13、入力部14、及び、記憶部15は、バスなどの通信路を介して接続されている。
【0033】
通信部11は、制御部12の制御により、端末装置60、端末装置20、端末装置70、見積・発注処理装置30などとデータ通信を行う。
【0034】
制御部12は、建具選択処理装置10の各構成要素を統括的に制御を行う。また、制御部12は、記憶部15に記憶されたプログラム(P)を実行することにより、本発明に係る機能をコンピュータである建具選択処理装置10に実現する。尚、制御部12は、CADプログラムなどのアプリケーション(APP)を動作させ、そのアプリケーション上で本発明に係るプログラム(P)やデータ(D)に応じた処理を行うことで、本発明に係る機能をコンピュータである建具選択処理装置10に実現してもよい。制御部12の詳細な機能については後述する。
【0035】
表示部13は、制御部12の制御により、本発明に係る表示を行う。
入力部14は、マウス、キーボードなどの操作入力装置であり、操作者による操作入力に応じた信号を制御部12に出力する。尚、入力部14および表示部13としてタッチパネルなどの表示操作入力デバイスを採用してもよい。
【0036】
記憶部15は、RAM、ROM、ストレージなどで構成されている。記憶部15は、本発明に係るプログラム(P)、各種建具データなどを記憶している。記憶部15としてのRAMは、制御部12がプログラムを実行するための作業用エリアとして用いられる。また、記憶部15は、建具の規格品に関するデータなどを記憶する。
【0037】
<建具選択処理装置10の機能ブロック>
図3は本発明の実施形態に係る建具選択処理装置10の機能ブロックの一例を示す図である。制御部12は、記憶部15に記憶されたプログラム(P)を実行することにより、本発明に係る各機能を実現する。尚、上述したように、制御部12はCADプログラムなどのアプリケーション(APP)、プログラム(PRG)P、データ(D)に基づいて処理を行うことで、本発明に係る各機能を実現してもよい。
制御部12は、詳細には、表示制御部121と、選択部122と、絞込み処理部123と、判別部124と、建具情報生成部125と、などを有する。
【0038】
表示制御部121は、建具選択のための複数の絞込み条件それぞれについて、複数の選択肢を選択可能に表示部13に表示する処理を行う。詳細には、表示制御部121は、記憶部15に記憶されている各種データなどに基づいて上記処理を行う。
本実施形態では、表示制御部121は、建具選択のための絞込み条件として、例えば、サッシ枠の種類、法規制の種類(一般設備、防火設備、非常進入口など)、サッシ性能(サッシの耐風圧性能、ガラス溝幅、気密性、水密性、断熱性、遮音性など)それぞれについて、複数の選択肢を選択可能に表示部13に表示する処理を行う。
【0039】
また、後述するように、表示制御部121は、建具の耐風圧に関する設定画面に、建具の耐風圧と製作範囲との関係を示す製作範囲表を表示する処理を行う。また、表示制御部121は、建具の金具の選択項目において、選択した金具に関する説明および金具を示す画像を表示部13に表示させる処理を行う。
【0040】
また、表示制御部121は、建物の耐風圧に関する複数の選択肢を選択可能に表示部13に表示する。建物の耐風圧に関する選択肢を選択部122で選択した場合、その選択された建物の耐風圧に関する選択肢に基づいて、絞込み処理部123が、サッシなどの建具の耐風圧に関する選択肢を絞り込む処理を行う。
【0041】
選択部122は、設計者などのユーザーの操作に応じて入力部14により選択肢を選択する。本実施形態では、建具の各属性情報(設定条件)に対応して、一つまたは複数個の選択部122(122A、122B、122C、・・・)が設けられている。
【0042】
絞込み処理部123は、上記絞込み条件のうち、いずれかの絞込み条件の選択肢を選択部122で選択した場合、他の絞込み条件の複数の選択肢の中から、選択部122で選択された選択肢に関連性のある選択肢を絞り込み、表示制御部121により表示部13に表示させる処理を行う。絞込み処理部123は、記憶部15に記憶されている各種データなどに基づいて上記処理を行う。
本実施形態では、絞込み処理部123は、詳細には、サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能などの各絞込み条件のうち、いずれかの絞込み条件の選択肢を選択部122で選択した場合、他の絞込み条件の複数の選択肢の中から、選択部12で選択された選択肢に関連性のある選択肢を絞り込み、表示制御部121により表示部13に表示させる。
【0043】
また、絞込み処理部123は、選択部122で選択された選択肢に関連性のない選択肢(NG項目)を表示させない、または、その選択部122で選択された選択肢に関連性のない選択肢(NG項目)を選択できないように表示制御部121により表示部13に表示させる処理を行う。
本実施形態では、絞込み処理部123は、選択できない選択肢(NG項目)に半透明表示処理または網掛け表示処理を施すように表示制御部121を制御して、表示部13にNG項目を半透明に表示する、または、NG項目を網掛け表示する。
制御部12によるNG項目の表示処理としては、この形態に限られるものではなく、例えば、選択できない選択肢(NG項目)に取り消し線を追加する処理を行ってもよいし、選択できない選択肢(NG項目)と選択可能な選択肢とで異なる色表示を行ってもよい。
【0044】
また、絞込み処理部123は、選択部122で選択された選択肢に関連性のない選択肢(NG項目)について、選択できない理由を表示制御部121により表示部13に表示させる処理を行ってもよい。図3に示した例では、各NG項目の近傍に、各NG項目に対応した選択できない理由(NG理由)を表示するように制御部12が制御している。尚、NG項目がマウスによりクリックされた場合、ポインタがNG項目上に位置した場合、NG項目がタッチパネルでタップ(またはダブルタップ)された場合などに、各NG項目に対応した選択できない理由(NG理由)を表示するように制御部12が制御してもよい。
【0045】
また、絞込み処理部123は、設定されたサッシ納まりに基づいて、水切、額縁、または、ブラインドボックスの選択肢を絞り込む処理を行う。
【0046】
本実施形態では、後述するように、絞込み条件の法規制の種類として、防火用サッシ、一般サッシが選択肢として規定している。また、絞込み条件の法規制の種類として、防火用サッシが選択肢された場合、非常進入口のあり、または、非常進入口なしを選択肢として規定している。また、絞り込み条件のサッシ性能として、サッシの耐風圧性能を設定するように制御部12が制御を行う。
【0047】
また、本実施形態では、建具選択のための絞込み条件として、建物の耐風圧性能を設定後、サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能のいずれかの選択肢を選択するように制御部12が制御している。
【0048】
判別部124は、選択部122で選択された選択肢および入力部14で入力された建具に関する寸法により規定される建具について、建具の規格品の製作可能範囲内であるか否かを判別する。また、判別部124は、記憶部15に記憶されている各種データなどに基づいて上記処理を行う。
【0049】
建具情報生成部125は、判別部124により製作可能範囲内であると判断された建具に関する建具情報を生成する。本実施形態では、建具情報生成部125は、建具情報として、建具の2次元図面、3次元図面、建具表のいずれかを生成する処理を行う。また、建具情報生成部125は、記憶部15に記憶されているプログラムや各種データなどに基づいて上記処理(生成処理など)を行う。
【0050】
建具情報生成部125は、例えば、納まり図生成部125Aと、建具表生成部125Bと、を有する。
納まり図生成部125Aは、判別部124により製作可能範囲内であると判断された建具に関する納まり図を、記憶部15に記憶されている各種データなどに基づいて生成する処理を行う。
建具表生成部125Bは、硝子重量、硝子面積、有効排煙面積などの情報を付加した建具表を生成してもよい。建具表生成部125Bは、判別部124により製作可能範囲内であると判断された建具の建具表を、記憶部15に記憶されている各種データなどに基づいて生成する処理を行う。
【0051】
建具表は、例えば、サッシなどの建具に関して、窓種情報、姿図、枠種、サッシサイズ(W(横幅)、H(高さ))、かまちタイプ、一般設備/防火設備、硝子の種類、硝子重量、硝子面積、硝子の厚さ、硝子溝幅、有効排煙面積、耐風圧性能、水密性能、気密性能、遮音性能、断熱性能、水切タイプ、水切りカラー、額縁有り/無し、額縁タイプ、額縁カラー、法規制マーカー、非常用進入口の有り/無し、締金具の種類など、を有する。
【0052】
<建具選択処理装置10を有する建具選択システム100の動作の一例>
次に、建具選択処理装置10を有する建具選択システム100の動作の一例を図4図16などを参照しながら説明する。
【0053】
本実施形態の建具選択処理装置10は、先ず、病院、マンション、ビル、商業施設、工場、戸建住宅などの建築物の用途(種類)を選択可能であり、そして、サッシなどの建具、カーテンウォール(CW)、単窓、連窓、段窓などを選択可能に構成されており、例えば、建物用途としてマンション、建具種類として連窓のサッシなどが選択された場合に、所望の建具(サッシなど)を選定する処理を行う。
【0054】
具体的には、建具選択処理装置10は、例えば、BIMソフトウェア(CADアプリケーション)を実行し、そのCADアプリケーションの建物を描画するためのツールとして、「窓の作成ツール」、「ドアの作成ツール」などの建物の構成要素の作成ツール選択可能に表示する。例えば、入力部により「窓の作成ツール」を選択した場合、建具選択処理装置10は、「S社の窓(サッシ)」、「S社のカーテンウォール(CW)」などを選択可能に表示部13に表示する。
【0055】
尚、建具選択処理装置10は、上記「S社のカーテンウォール(CW)」が選択された場合、後述するカーテンウォール(CW)の選定に関する処理を行う(図19図20参照)。
【0056】
図4は本発明の実施形態に係る建具選択処理装置10の動作の一例を示す図である。図4に示した例では、白丸印(○)は選択する項目を示し、黒丸印(●)は自動で決まる項目を示し、四角印(◇)は制限内での入力および選択項目を示している。また、図4において、点線枠内については、順番は関係なく、どれからでも自由に選択可能である。
【0057】
図5は建具選択処理装置10の設定画面(ユーザーカスタム設定画面)の一例を示す図である。
制御部12は、図5に示したように、サッシなどの建具に関するメイン設定画面(ユーザーカスタム設定画面)、建具のプレビューと位置に関する設定画面、などを表示部13に表示させる処理を行う。
本実施形態では、図5に示したように、ユーザーカスタム設定画面は、メニューとして、1.「仕様・性能」ボタン、2.「サッシ設定」ボタン、3.「納まり平面設定」ボタン、4.「納まり断面設定」、5.「周辺材設定」ボタン、6.「部品・オプション」ボタン、7.「ブラインドボックス設定」ボタン、8.「キープラン設定」ボタン、などを有する。
【0058】
1.「仕様・性能」ボタンは、サッシなどの建具の仕様や性能を設定する際に操作されるボタンである。2.「サッシ設定」ボタンは、サッシ設定を行う際に操作されるボタンである。3.「納まり平面設定」ボタンは、建具の納まり平面図に関する設定を行う際に操作されるボタンである。4.「納まり断面設定」ボタンは、建具の納まり断面図に関する設定を行う際に操作されるボタンである。5.「周辺材設定」ボタン、6.「部品・オプション」ボタンは、部品に関する設定やオプションに関する設定を行う際に操作されるボタンである。7.「ブラインドボックス設定」ボタンは、ブラインドボックスに関する設定を行う際に操作されるボタンである。8.「キープラン設定」ボタンは、キープランに関する設定を行う際に操作されるボタンである。
【0059】
また、図5に示したように、ユーザーカスタム設定画面には、建具の製品WEBページ、建具のCADデータに関するWEBページ、建具のメーカーのWEBページなどのWEBページへのリンクボタンが設けられている。
【0060】
また、図5に示したように、建具のプレビューと位置に関する設定画面には、建物の開口部の横幅入力部、高さ入力部、腰高入力部、見込み寸法入力部、建具の配置位置設定部、建具の開口面設定部、サッシなどの建具の平面図、上面図、斜視図などの建具表示部、などを有する。
【0061】
図6は建具の仕様・性能に関する設定画面の一例を示す図である。
制御部12は、図5に示した1.「仕様・性能ボタン」を操作したことを検出した場合、図6に示したカスタム設定画像を表示部13に表示する処理を行う。
【0062】
図6に示したように、建具の仕様・性能に関する設定画面(ユーザーカスタム画面)は、建物最大耐風圧、防火タイプ、非常進入口、非常進入口マークの位置、ガラス種類、ガラス厚、などの各設定部を有する。また、図6に示した設定画面は、サッシ性能として耐風圧性、遮音性、断熱性、気密性、水密性などの設定表示部を有する。また、この設定画面は、製作範囲として、枠タイプ・框タイプの選択部(枠タイプ・框タイプは各設定条件に基づいて自動で選定する)、現在選ばれている枠の製作範囲を示す表(図)を表示する領域、などを有する。
【0063】
本実施形態では、選択部122としてプルダウンメニューなどを採用している。プルダウンメニューは、メニューから項目を選択する方式であり、例えば、メニューのタイトル部近傍のボタンをクリック(タップ)すると、選択項目の一覧が表示される。尚、選択部122としては、この形態に限られるものではなく、選択可能に表示を行えるものであれば既知のものでもよい。
【0064】
制御部12は、建物最大耐風圧として、S−4、S−5、S−6などを選択可能に表示する処理を行う。このS−4などは、JISにより規定された等級表示であり、詳細には、S−4は2000Pa(パスカル)、S−5は2400Pa、S−6は2800Paをそれぞれ示している。
【0065】
図6に示したように、制御部12は、防火タイプとして、一般(一般設備)、防火設備などを選択可能に表示する処理を行う。
制御部12は、非常進入口として、あり、なしを選択可能に表示する処理を行う。非常進入口マークがありの場合、制御部12は、内観左または内観右を選択できるようにチェックボックスなどを表示する処理を行う。また、内観左または内観右に非常進入口マークが設定された場合、図6に示したように、その位置に非常進入口マークを設定した建具のプレビュー画面を表示する処理を行う。
【0066】
また、制御部12は、ガラスの種類として、透明フロートガラス、熱線反射ガラス、型板ガラス、網入・線入磨板ガラス、強化ガラス、透明複層ガラス、などを選択可能に表示し、ガラス厚として、5、6、6.8、・・・、などを選択可能に表示する。
また、制御部12は、サッシ性能の耐風圧性として、S−4、S−5、S−6などを選択可能に表示する。
【0067】
遮音性能については、制御部12が、ガラスの種類やガラス厚などガラス設定に基づいて絞込みを行い自動的に決定する。遮音性としては、T−1、T−2、T−3などを挙げることができる。このT−1などは、JISにより規定された等級表示であり、詳細には、500Hz以上の遮音性に関して、T−1は25db以上、T−2は30db以上、T−3は35db以上、T−4は40db以上をそれぞれ示している。
【0068】
断熱性については、制御部12が、ガラスの種類やガラス厚などガラス設定に基づいて絞込みを行い自動的に決定する。
気密性、及び、水密性については、制御部12が、建具の商品仕様(商品に応じた固定値)に基づいて自動的に決定する。
【0069】
尚、防火タイプ、非常進入口、非常進入口マーク位置などの法規制に関わる情報が設定された場合、制御部12は、設定された法規制に関わる情報に基づいて、選択可能なガラス種類やガラス厚などを絞り込み、それらを選択可能に表示する処理を行う。
また、法規制情報、ガラス情報などを設定した場合、制御部12は、その設定された法規制情報、ガラス情報に基づいて絞込み処理を行い、それに対応する枠となるように、枠のサイズなどの自動選定を行う。また、建具の耐風圧を設定した場合、制御部12は、その耐風圧に基づいて枠のWH(幅および高さ)制限を行う。また、制御部12は、枠のWH寸法(幅および高さ)が設定された場合、そのWH寸法に基づいて、框タイプも自動的に選定する。尚、引き違い窓では、入力された枠のWH寸法に基づいて、そのWH寸法に合致した框タイプを絞込み自動で選定する。
また、制御部12は、図6に示したように、建具の耐風圧に関する設定画面に、建具の耐風圧と製作範囲との関係を示す製作範囲表を表示する処理を行う。製作範囲表は、例えば、横軸が枠の幅(W)、縦軸が枠の高さ(H)を示す。図6に示したA、B、C、・・・、などはそれぞれ建具(サッシ)のタイプを示し、形状や耐風圧などがそれぞれ規定されている。
【0070】
上記図4図6などに示したように、上記建物耐風圧、枠形状の選択、一般タイプ/防火設備タイプ、ガラス厚の選定、ガラス溝幅の決定、建具の耐風圧の設定、建具の性能仕様の決定(気密性能、水密性能、断熱性能、遮音性能)、などが設定された場合、制御部12は枠のWH寸法の設定(規定品である建具の商品仕様に応じた範囲内)、框の選定を行う。
そして、制御部12は、上記設定された建具について、建具の規格品の製作可能範囲内であるか否かを判別する。また、制御部12は、設定された建具が製作可能範囲内でないと判別した場合、上記建具に関する設定を再度やり直す処理を行う。制御部12は、設定された建具が、製作可能範囲内であると判別した場合、後述するサッシのカラー設定、水切の設定、額縁の設定などを行い、納まり図や建具表を生成する。
【0071】
図7は設定画面におけるサッシ設定、水切設定、カラー設定の一例を示す図である。
制御部12は、図7に示した設定画面(ユーザーカスタム設定)に、サッシ設定のサッシ枠形状の設定として、RC(Reinforced−Concrete)枠、RCアングル一体枠、同面枠、ALC(autoclaved lightweight aerated concrete)枠、ALCアングル一体枠などを選択可能に表示する処理を行う。
【0072】
制御部12は、ALC枠やALCアングル一体枠などのALC用が選択された場合、ALC用の働き寸法を、規定サイズの範囲内から選択させる処理を行う。また、制御部12は、水切1型が選択された場合、水切1型の働き寸法を、規定サイズの範囲内から選択させる処理を行う。また、制御部12は、水切2型が選択された場合、水切2型の働き寸法を、規定サイズの範囲内から選択させる処理を行う。
ここで働き寸法とは、重ねて使う材料で、重なる部分を除いた実際に使うことのできる部分の幅を示し、働き幅、働き代、利き幅ともいう。
【0073】
また、制御部12は、サッシのカラーの設定として、シルバー艶消SLC、シルバーマットGMC、アッシュグレー艶消AC特注色、シルバーステンカラー艶消SC、アーバングレー艶消UC、ライトブロンズ艶消BLC、ブロンズ艶消BC、ダークブロンズ艶消BDC、ブラックブロンズ艶消BKC、ブラック艶消KC、ホワイト艶有WH、などを選択可能に表示する処理を行う。
【0074】
また、制御部12は、サッシの表面処理として、B−1(無着色陽極酸化皮膜)、B−2(二次電解陽極酸化皮膜)などを、建具の製品に応じて適宜選択可能に表示する処理を行う。
【0075】
また、制御部12は、水切設定として、水切の有り、無しを選択可能に表示する。本実施形態では図7に示したように、チェックボックスをチェックした場合、水切有りの設定を示す。また、制御部12は、水切タイプの設定として、水切り1型、水切り2型を選択可能に表示し、水切のカラーの設定として、シルバー艶消SLC、シルバーマットGMC、アッシュグレー艶消AC特注色、シルバーステンカラー艶消SC、アーバングレー艶消UC、ライトブロンズ艶消BLC、ブロンズ艶消BC、ダークブロンズ艶消BDC、ブラックブロンズ艶消BKC、ブラック艶消KC、ホワイト艶有WH、などを選択可能に表示する処理を行う。
【0076】
また、制御部12は、図7に示したように、サッシのカラーバリエーションとして、建具の製品毎に規定された色の種類を、色の種類の名称(略称)とともに色表示する。また、制御部12は、上記サッシおよび水切りのカラーが選択された場合、サッシおよび水切りの斜視図などを表示部13にカラー表示してもよい。詳細には、設定画面に表示されるサッシのカラーバリエーションの一例としては、シルバー艶消SLC、アーバングレー艶消UC、ライトブロンズ艶消BLC、艶消ブロンズBC、ブラック艶消、などを挙げることができる。サッシのカラーバリエーションは、この例に限られるものではなく、予め規定された色であってもよい。
【0077】
また、図7に示した設定画面には、建具カタログのWEBページ、建具の図面集のWEBページなどのWEBページへのリンクボタンが設けられていてもよい。
【0078】
図8は設定画面における締金具、固定金具などの設定の一例を示す図である。
制御部12は、図8に示したように、固定金具(締金具)の設定として、例えば、クレセント(標準)、鍵付クレセント、サブロック無しクレセント、などを選択可能に表示する処理を行う。
制御部12は、固定金具1の設定として、換気用ストッパーあり、なしを選択可能に表示し、固定金具2の設定として、指挟み防止ストッパーあり、なしを選択可能に表示し、非常進入口ありの場合、固定金具3の設定として、非常進入口締りあり、なしを選択可能に表示する処理を行う。また、図8に示した設定画面には、建具カタログのWEBページ、建具の図面集のWEBページなどのWEBページへのリンクボタンが設けられていてもよい。
【0079】
上述した固定金具1の換気用ストッパーは、少量換気時にガラス障子を有効開口(例えば110mm)でストップさせる換気用ストッパーであり、換気用ストッパーを解除した場合、ガラス障子を全開にすることができるように構成されている。
固定金具2の指挟み防止ストッパーは、引違い窓などを開けた際に引き残し部分を確保し、指を挟まないようにする部品である。
固定金具3の非常進入口締りは、火災などの災害時に、消火、救出活動を容易に行えるように設置が義務付けられている「非常進入口」(ガラスに赤三角形マークが表示されている窓)に設けられる金具である。この非常進入口締りは、外側から窓を開くことができるように構成されている。
【0080】
また、制御部12は、図8に示したように、建具の金具(締金具や固定金具など)の選択項目において、選択した金具に関する説明および金具を示す画像を表示部13に表示させる処理を行う。本実施形態では、図8に示したように、部品選択のプルダウンメニューから、クレセント(標準)、鍵付きクレセント、サブロック無しクレセント、換気用ストッパー、指挟み防止ストッパー、などの金具が選択されると、選択された金具に関する説明および金具を示す画像を表示部13に表示させる処理を行う。
【0081】
図9は設定画面における額縁設定およびブラインドボックス設定の内部納まり設定の一例を示す図である。
制御部12は、図9に示したように、額縁の設定として、額縁の有り、無しを選択可能に表示する。本実施形態では、図9に示したように、チェックボックスをチェックした場合、額縁が有りの設定を示す。
【0082】
また、制御部12は、図9に示したように、額縁タイプの設定として、アルミ額縁、木額縁、アルミ曲物、スチール曲物などを選択可能に表示し、額縁カラーの設定として、木目額縁、シルバー艶消SLC、シルバーマットGMC、・・・、などを選択可能に表示する。制御部12は、額縁タイプとしてアルミ額縁が選択された場合、その働き寸法(働き幅)を、規定サイズの範囲内から選択させ、内部仕上げチリ寸法に関して上記設定に基づいて算出する処理を行う。また、制御部12は、額縁タイプとして木額縁、アルミ曲物、スチール曲物などが選択された場合、その働き寸法(働き幅)、見付け、曲げ寸法を入力部から入力設定させる処理を行い、内部仕上げチリ寸法に関して上記設定に基づいて算出する処理を行う。
ここでチリとは、二つの平面間の差を表す総称又はその場所をいう。また、例えば、チリ寸法とは、二つの面の僅かなズレの部分やそのズレ幅をいう。具体的には、チリ寸法は、壁仕上面と額縁の間の差などをいう場合がある。
【0083】
また、制御部12は、図9に示したように、ブラインドボックスの設定として、ブラインドボックスの有り、無しを選択可能に表示する。本実施形態では、図9に示したように、チェックボックスをチェックした場合、ブラインドボックスが有りの設定を示す。
また、制御部12は、ブラインドボックスの納まりタイプの設定として、額縁外側、額縁内側を選択可能に表示し、材質と板厚の設定として、例えば、AL−2.0t、St−1.6tなどを選択可能に表示し、ブラインドボックスタイプの設定として、図9に示したように、Aタイプ、Bタイプ、Cタイプ、Dタイプを選択可能に表示する処理を行う。
【0084】
また、制御部12は、図9に示した設定画面に、選択されたブラインドボックスタイプを示す画像を表示してもよい。ブラインドボックスの寸法を変更するために、カスタム編集のチェックボックスにチェックが行われた場合、制御部12は、編集可能な各出幅寸法、各高さ寸法の入力欄を白抜き表示して、所望の寸法を入力可能とし、入力部で入力された寸法を設定する。
【0085】
上記図4図7図8図9などに示したように、上記サッシカラー、水切タイプ、水切カラー、額縁タイプ、額縁カラー、などが設定された場合、制御部12は、建具の納まりに関する設定を行う。制御部12は、建具の納まりに関して、予め規定されたデフォルト値(設定値)を採用する場合には、その設定値を設定する。制御部12は、図5に示した、平面納まり設定ボタン、または、断面納まり設定ボタンが操作された場合、建具の納まりに関する設定画面を表示する。
【0086】
図10は設定画面における納まり平面設定の一例を示す図である。図11は設定画面における納まり断面設定の一例を示す図である。
【0087】
制御部12は、図10に示したように、納まりの平面設定として、枠形状の種類を選択可能に表示し、選択された枠形状の画像を寸法位置とともに表示する処理を行う。また、制御部12は、図11に示したように、納まりの断面設定として、枠形状の種類を選択可能に表示し、選択された枠形状の画像を寸法位置とともに表示する処理を行う。
制御部12は、図10図11に示したように、外部寸法や内部寸法についてカスタム編集するか否かを選択可能に表示する。本実施形態では、図10図11に示したように、チェックボックスをチェックした場合、それらについてカスタム編集を行う。制御部12は、編集可能な項目を白抜き表示とし、所望の寸法を入力可能とする。
【0088】
図10に示したように、納まり平面設定において、例えば、外部寸法として、1.欠込寸法A、2.たて枠外チリ、3.抱き寸法、4.水切チリ、5.水切働き幅、6.枠見込などを設定可能とする。内部寸法として、7.額縁壁チリ、8.膳板W寸伸び、9.額縁見付、10.たて額縁壁チリ、11.額縁出入差下、12.額縁働き幅として、上額縁、下額縁、たて額縁、などを設定可能とする。図10に示したように、選択された枠形状の種類に対応した設定項目が表示される。
【0089】
図11に示したように、納まり断面設定において、例えば、外部寸法として、1.欠込寸法B、2.上枠チリ、3.躯体シール幅、4.外逃げ寸法、5.水切見付などを設定可能とする。内部寸法として、6.上額縁壁チリ、7.上枠額縁チリ、8.額縁出入差上、9.下枠額縁チリ、10.額縁見付、11.下額縁壁チリ、12.躯体勾配、などを設定可能とする。図11に示したように、選択された枠形状の種類に対応した設定項目が表示される。また、断面表示として簡略表示または詳細表示を選択可能となっている。
【0090】
次に、図4に示したように、制御部12は、上記建具の属性情報(条件)に関して設定された場合、2次元図、3次元モデルでの建具に関する意匠、及び、納まり図を生成して表示部に表示することができる。
【0091】
図12は、サッシなどの建具の平面表示、断面表示、立面表示、それぞれについての簡略表示、標準表示、詳細表示の一例を示す図である。図13はサッシなどの建具の外観斜視表示、内観斜視表示、それぞれについての簡略表示、標準表示、詳細表示の一例を示す図である。
制御部12は、上記設定された属性情報に基づいて選定された建具について、図12に示したように、建具の平面表示、断面表示、立面表示、それぞれについての簡略表示、標準表示、詳細表示を、適宜切り替えて表示する処理を行う。また、図13に示したように、制御部12は、その建具について、外観斜視表示、内観斜視表示、それぞれについての簡略表示、標準表示、詳細表示を切り替えて表示する処理を行う。
【0092】
図14はサッシなどの建具の納まりを示す3次元表示の一例を示す図である。
制御部12は、建物に関する情報と、上記選定された建具に関する情報に基づいて、図14に示したように、建具が建物の開口部に納まった状態を3次元表示する処理を行う。
【0093】
次に、図4に示したように、制御部12は、例えば、選定された建具に関する建具表を表示させる指示が入力部から入力された場合、選定された建具に関する情報(属性情報)などを含む建具表を生成し、表示部に表示させる。
【0094】
図15は、本発明の実施形態に係る建具選択処理装置10が出力する建具表の一例を示す図である。
制御部12は、選定された建具に関する設定情報(属性情報)を建具情報として、図15に示した建具表などを生成する。建具表の保存形式としては、各種規定のフォーマットを設定可能とすることが好ましい。本実施形態では、制御部12は、所定の表計算ソフトの保存フォーマットに基づいて建具表を生成する。
【0095】
図15に示したように、建具表は、例えば、記号、窓種、建具符号、建具番号、枝番、数量、姿図、取り付け場所、枠種、幅寸法(W)、高さ寸法(H)、内外区分、シリーズ、サッシカラー、アルミ複合皮膜の種類、皮膜・着色、枠見込、かまちタイプ、一般/防火設備、ガラス種類、ガラス厚さ(空気層も含む)、ガラス溝幅、耐風圧性能、水密性能、気密性能、遮音性能、断熱性能、水切有り/無し、水切タイプ、水切カラー、額縁有り/無し、額縁タイプ、額縁カラー、額縁見付、法規制マーカー、非常用進入口(内観右)、非常用進入口(内観左)、締付金具、固定金具1、固定金具2、特記事項、などを有する。
具体的には、例えば、図15に示したように、窓種[引き違い窓]、建具符号[AW]、建具番号[1]、枝番、数量[1]、姿図[サッシ画像]、取り付け場所、枠種[RC枠]、幅寸法[W:2100]、高さ寸法[H:1000]、内外区分[外]、シリーズ[○○○○]、サッシカラー[アーバングレー艶消UC]、アルミ複合皮膜の種類[A1]、皮膜・着色[B−2(2次電界陽極酸化皮膜)]、枠見込[−−−]、かまちタイプ[14Aタイプ]、一般/防火設備[一般]、ガラス種類[透明フロートガラス]、ガラス厚さ(空気層も含む)[5]、ガラス溝幅[14mm]、耐風圧性能[S−5]、水密性能[W−5]、気密性能[A−4]、遮音性能[T−1]、断熱性能[−]、水切有り/無し、水切タイプ[水切1型]、水切カラー[アーバングレー艶消UC]、額縁有り/無し、額縁タイプ[アルミ曲物]、額縁カラー[アーバングレー艶消UC]、額縁見付[0.03]、法規制マーカー、非常用進入口(内観右)、非常用進入口(内観左)、締付金具[クレセント]、固定金具1[なし]、固定金具2[なし]、特記事項、などがそれぞれ関連付けられる。
建具表は、上記形式に限られるものではなく、建具に関する情報を適宜追加、削除可能であってもよい。
【0096】
図4に示したように、制御部12は、上記建具表を通信部11を介して、見積・発注処理装置30に送信する。見積・発注処理装置30は、建具選択処理装置10から、通信路8aを介して建具情報を受信した場合、見積処理、発注処理などを行う。そして、見積・発注処理装置30により建具の発注が行われ、見積・発注処理装置30から建具の注文を製造制御装置40が受けた場合、製造制御装置40は、その建具の注文に応じて、建具製造装置50を駆動制御し、所望の建具を製造する。
【0097】
上述したように、簡単な構成で、所望の建具を容易に選択可能な建具選択処理装置10、その建具選択処理装置10を含む建具選択システム100、および、プログラム(P)を提供することができる。
【0098】
<設計対象の建物および建具の一例>
図16は設計対象の建物の一例を示す斜視図である。図17図16に示した建物の平面図である。図18図17示した建物の建具の一例を示す縦断面図である。
本発明の実施形態に係る建具選択処理装置10は、例えば、図16図17図18に示したように、建物200および建具201の設計を行うことができる。
本実施形態では、複数のサッシ201aなどの建具201が配置された建物200を、設定された条件に基づいて設計することができ、設計者の操作に応じて、建物200や建具の3次元表示、平面図、断面図などを適宜表示することができる。
【0099】
<カーテンウォール(CW)に関する処理>
次に、カーテンウォール(CW)が選択されたときの建具選択処理装置10によるカーテンウォール(CW)の選定に関する処理について説明する。
【0100】
図19は建具選択処理装置10によるカーテンウォール300に関する設定の一例を示す図である。詳細には、図19(a)はカーテンウォール300の正面図、図19(b)はカーテンウォールの側断面図である。図20は、Wユニットのカーテンウォールの要部の一例を示す側断面図である。
【0101】
本実施形態では、建具選択処理装置10は、数種類のファザードタイプから意匠を選択されると、マリオン・無目の形状を自由に設計することができる。また、建具選択処理装置10は、これらの納まりを確認しながら外装設計を行うことができる。
【0102】
詳細には、本実施形態に係るカーテンウォール300は、図19に示したように、最上部310(上部ユニット)、中間層320(中間ユニット)、および、最下部330(下部ユニット)の3つのユニットを有する。各ユニットは納まりが異なり、建具選択処理装置10は、建物の階毎に納まりを設定できるように構成されている。
【0103】
また、図20に示したように、Wユニット350は、納まり(構造)上、階を跨いで取付ける構造を有する。このため、建具選択処理装置10は、フロアライン(FL)からの変位値を設定可能に構成されている。
【0104】
また、建具選択処理装置10は、カーテンウォールで構成されている部材(方立、無目、ファスナー等)の取付け位置を上記絞込み条件として設定および表現可能に構成されており、設計者は建物躯体との納まりを意識した設計業務を行うことが可能となる。
また、従来、設計事務所/サッシメーカー双方の設計者の間で図面を何度も取り交わして確認していたが、本発明に係る建具選択処理装置10を用いることで、その調整・修正プロセスを軽減することができる。これによって、設計折込段階、基本設計段階のそれぞれにおいて設計変更への対応に貢献できる。
【0105】
また、本実施形態に係る建具選択処理装置10は、カーテンウォールに関して、方立や無目の見付や見込について、パラメータ化(数値化)して設定できるように構成されている。このように、方立や無目の型材のたて、横の寸法をパラメータ化(数値化)することで、さまざまな型材の種類を表現できるようになる。
【0106】
例えば、建具選択処理装置10は、カーテンウォールに関して、2次元表示、3次元表示を行うことができる。このため、設計者は、カーテンウォールの設計を簡単に行うことができる。また、上記カーテンウォールに関する設定を行うことで、簡単に、カーテンウォールに関する2次元図を作成することができる。
【0107】
また、本実施形態に係る建具選択処理装置10は、設定されたカーテンウォールの設定情報に基づいて建具表を生成する。詳細には、建具選択処理装置10は、方立てや無目等の部材の数量・寸法などを含む建具表を生成する。このため、建具表から方立てや無目等の部材の数量・寸法を取出すことができ、積算や生産側へ先行情報として連携することが可能となり、効率化が図れる。
【0108】
また、本実施形態に係る建具選択処理装置10は、カーテンウォールの開口部として、窓種を変更可能に構成されている。このため、設計者は、容易にカーテンウォールの窓種を変更することができる。
【0109】
また、本実施形態に係る建具選択処理装置10は、カーテンウォールの性能値(耐風圧)を計算する機能を備える。このため、設計者は、容易に、カーテンウォールの性能値(耐風圧)を計算することができる。
【0110】
また、本実施形態に係る建具選択処理装置10は、方立カバー、無目カバー、コーナーマリオン、MPG等の特殊設定を行うことができるように構成されている。MPG(メタルポイントグレイジング)カーテンウォール)は、ガラスをコーナー一部だけで支持し、その他の部位はガラス付き付けとすることで、より透明度を高めたものである。このため、設計者は、方立カバー、無目カバー、コーナーマリオン、MPG等の特殊設定を容易に行うことができる。
【0111】
以上、説明したように、本発明の実施形態に係る建具選択処理装置10は、表示部13と、入力部14と、建具の規格品に関するデータを記憶する記憶部15と、制御部12(CPU)と、を有する。
制御部12は、建具選択のための複数の絞込み条件それぞれについて、複数の選択肢を選択可能に表示部13に表示する表示制御部121と、入力部14により選択肢を選択する複数の選択部122と、各絞込み条件のうち、いずれかの絞込み条件の選択肢を選択部122で選択した場合、他の絞込み条件の複数の選択肢の中から、上記選択部122で選択された選択肢に関連性のある選択肢を絞り込み表示制御部121により表示部13に表示させる絞込み処理部123と、選択部122で選択された選択肢および入力部14で入力された建具に関する寸法により規定される建具について、建具の規格品の製作可能範囲内であるか否かを判別する判別部124と、判別部124により製作可能範囲内であると判断された建具に関する建具情報を生成する建具情報生成部125と、を有する。
また、本実施形態では、表示制御部121は、建具選択のための絞込み条件として、サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能それぞれについて、複数の選択肢を選択可能に表示部に表示する。また、絞込み処理部123は、サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能の各絞込み条件のうち、いずれかの絞込み条件の選択肢を選択部122で選択した場合、他の絞込み条件の複数の選択肢の中から、選択部122で選択された選択肢に関連性のある選択肢を絞り込み表示制御部121により表示部13に表示させる。
このように、絞込み処理部123により上記絞込み処理を行うので、簡単な構成で、所望の建具を容易に選択可能な建具選択処理装置10を提供することができる。
また、サッシメーカーなどの建具メーカーが作成したBIM情報を含む建具データを利用することで、建物の設計者は、法規制、サイズ、性能などに合致した建具を容易に選定することができる。
尚、入力部14により入力される建具に関する寸法の入力タイミングは、建具の絞り込みの後でもよいし、前でもよい。
【0112】
また、上述したように、絞込み処理部123が、複数の選択部122による各絞込み条件のうち、いずれかの絞込み条件の選択肢を選択部122で選択した場合、他の絞込み条件の複数の選択肢の中から、上記選択部122で選択された選択肢に関連性のある選択肢を絞り込み、判別部124が選択部122で選択された選択肢により規定される建具について、建具の規格品の製作可能範囲内であるか否かを判別する。このため、建物や建具に関する全ての設定条件を入力するという煩雑な操作を行うことなく、所望の建具を容易に選択可能な建具選択処理装置10を提供することができる。
【0113】
また、建具選択処理装置10は、上記処理を行う判別部124を有するので、設計段階で、建物に用いる建具が製作可能な範囲内か否かを容易に且つ高精度に判断することができる建具選択処理装置10を提供することができる。
【0114】
すなわち、建物や建具に関する企画、基本設計、実施設計などの設計プロセスにおいて、建具の全ての設定条件(属性情報)を入力しなくとも、設計者が所望の設定条件を選択するだけで、建具について、製作範囲内か否かを判定することができる。
つまり、設計者は、建具としてのサッシの枠種、サッシの性能、法規制などの設定条件に関し、入力順に関係なく、どの順番からでも、自由に条件設定を行うことが可能である。
このため、設計者は、設定したい項目や条件を、入力順に関係なく、どの順番からでも条件を入力することができる。すなわち、物件や各設計者の設計ストーリーに追従する自由度が高く、使い勝手が良好である。
また、設計者は、建物全体の構成を決めていない場合であっても、設定したい項目の設定を建具選択処理装置10にて行うことで、サッシなどの建具について構想を行うことができる。具体的に建物の仕様を決定した場合、建具の各構成要素に関して詳細な条件を設定することで、容易に納まり図を作成可能な建具選択処理装置10を提供することができる。
【0115】
絞込み処理部123は、サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能などの各絞込み条件のうち、いずれかの絞込み条件の選択肢を選択部122で選択した場合、その選択部122で選択された選択肢に関連性のない選択肢(NG項目)を表示させない、または、その選択部122で選択された選択肢に関連性のない選択肢(NG項目)を選択できないように表示制御部121により表示部13に表示させる処理を行う。
このように、設計者などのユーザーがNG項目を選択することなく、容易に所望の建具を選定することができる建具選択処理装置10を提供することができる。
【0116】
また、本実施形態では、絞込み処理部123は、選択できない選択肢(NG項目)に半透明表示処理または網掛け表示処理を施すように表示制御部121を制御して、表示部13にNG項目を半透明に表示する、または、NG項目を網掛け表示する。
すなわち、設計者などのユーザーに、複数の選択肢の中で、選択できる項目と、選択できないNG項目とを容易に視認可能に表示部13に表示することができる建具選択処理装置0を提供することができる。
【0117】
また、本発明の実施形態に係る建具選択処理装置10は、絞込み処理部123が、選択部122で選択された選択肢に関連性のない選択肢(NG項目)について、選択できない理由を表示制御部121により表示部13に表示させる処理を行う。
このように、設計者などのユーザーに、NG項目について、選択できない理由を提供することができる。また、条件変更を行った場合、それまで選んでいた項目が適応しなくなったものをNG項目として表示するので、設計者は選択できない理由を容易に理解することができ、その理由を参考にして設計変更を容易に行うことができる。
また、設計者に、なぜその選択肢がNG項目となったのか、どの選択肢がNG項目となったのかを容易に理解させることができ、建物や建具の設計において優先させたいことを判断するための判断材料としてNG項目を提供可能な建具選択処理装置10を提供することができる。
【0118】
また、本発明の実施形態に係る建具選択処理装置10は、建具情報生成部125が、判別部124により製作可能範囲内であると判断された建具に関する建具情報として、建具の2次元図面、3次元図面、建具表などを生成する。制御部12は、その建具情報を表示部13に表示する。こうすることで、設計段階で、設計者などにより選定された建具の建具情報に関する、2次元図面、3次元図面、建具表などを容易に作成することができる。
【0119】
また、本発明の実施形態に係る建具選択処理装置10は、設計者などのユーザーに、サッシなどの建具に関する性能や法規制などの十分な理解がない場合であっても、GUI(Graphical User Interface)を用いて、建具性能や法規制など建具の属性情報としての項目を選択させることで、所望の建具を選定させることができ、且つ、設計条件に適合しているか否を容易に判別可能である。
詳細には、表示制御部121が、建具の耐風圧に関する設定画面に、建具の耐風圧と製作範囲との関係を示す製作範囲表を表示させる処理を行うので、建具の耐風圧と製作範囲との関係を示す情報を設計者などに理解し易く提供することができる。
また、表示制御部121が、建具の金具の選択項目において、選択した金具に関する説明および金具を示す画像を表示部13に表示させる処理を行うので、設計者に建具の金具に関する情報を分かり易く提供することができる。
また、上記実施形態では、制御部12は、建具の設定画面に、建具の製品に関する詳細な情報を表示可能な建具製品ウェブページへのリンク情報を選択可能に表示しているので、設計者などにそのウェブページを閲覧させることで、詳細な建具に関する情報を提供することができる。
【0120】
また、本発明の実施形態に係る建具選択処理装置10は、建具情報生成部125が、建具情報として建具表を生成する、または、硝子重量、硝子面積、有効排煙面積などの情報を付加した建具表を生成する。
このため、製作可能なサッシなどの建具の情報を建具表で設計者などに提供することができる。また、必要に応じて、硝子重量、硝子面積、有効排煙面積などの情報を含む建具表を設計者に提供することができる。
【0121】
また、本発明の実施形態に係る建具選択処理装置10は、表示制御部121が、建物の耐風圧に関する複数の選択肢を選択可能に表示部13に表示する処理を行う。そして、設計者などが入力部14を操作して、建物の耐風圧に関する選択肢を選択部122で選択した場合、その選択された建物の耐風圧に関する選択肢に基づいて、絞込み処理部123が、サッシなどの建具の耐風圧に関する選択肢を絞り込む処理を行う。
このため、設計者などが建物の建築図(仕様書)で規定された建物の耐風圧を選択部122で設定した場合、その建物の耐風圧に基づいて、適切な建具の耐風圧性能を有する建具を選択可能とする建具選択処理装置10を提供することができる。
すなわち、建物の耐風圧は建築図(仕様書)で決定事項であり、設計者はその建物耐風圧を設定することで、その建物耐風圧に基づいて絞り込まれた建具耐風圧の建具を簡単に選定することができる。
【0122】
また、本発明の実施形態に係る建具選択処理装置10は、絞込み処理部123が、選択部122による選択結果に応じて設定されたサッシ納まりに基づいて、水切、額縁、または、ブラインドボックスの選択肢を絞り込む処理を行う。
このため、水切、額縁、ブラインドボックスなどを、サッシ納まりに応じて設定可能な形材を選択することが可能な建具選択処理装置10を提供することができる。また、制御部12は、額縁として、木製、アルミ曲物、スチール曲物、などを選択可能に構成されており、且つ、その寸法を出力するように構成されている。
【0123】
また、本発明の実施形態に係る建具選択システム100は、サッシなどの建具に関する情報を提供する建具選択処理装置10(サーバ装置)と、建具選択処理装置10と通信可能な端末装置60、20、70などと、を有する。例えば、端末装置60(クライアント)は、建具選択処理装置10とデータ通信を行う第1の通信部61と、表示部63と、入力部64と、を有する。建具選択処理装置10は、端末装置60などとデータ通信を行う通信部11と、建具の規格品に関するデータを記憶する記憶部15と、建具選択のための絞込み条件として、サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能などの複数の絞込み条件それぞれについて、複数の選択肢を選択可能に表示部63に表示する表示制御部121と、入力部64により選択肢を選択する選択部122と、サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能などの各絞込み条件のうち、いずれかの絞込み条件の選択肢を選択部122で選択した場合、他の絞込み条件の複数の選択肢の中から、その選択部122で選択された選択肢に関連性のある選択肢を絞り込み表示制御部121により表示部63に表示させる絞込み処理部123と、選択部122で選択された選択肢により規定される建具について、建具の規格品の製作可能範囲内であるか否かを判別する判別部124と、判別部124により製作可能範囲内であると判別された建具に関する建具情報を生成する建具情報生成部125と、を有する。
このため、簡単な構成で、所望の建具を容易に選択可能な建具選択システム100を提供することができる。
【0124】
また、建物の設計者は、端末装置60を操作して、サーバ装置としての建具選択処理装置10にアクセスして、サッシメーカーなどの建具メーカーが作成した高い精度のBIM情報を含む建具データを利用することで、法規制、サイズ、性能などに合致した建具を容易に選定することができる。
このため、サッシメーカーなどの建具メーカーと、建物設計者との間で、建具の政策範囲の可否に関する調整や修正などのプロセスを低減することができる。
【0125】
また、上記本発明の実施形態では、選定された建具に関する建具表などの建具情報を、建具選択処理装置10から見積・発注処理装置30へ、または、端末装置60から見積・発注処理装置30へ送信するので、見積・発注処理装置30は、その受信した建具情報に基づいて、簡単に発注を行うことができる。製造制御装置40は、見積・発注処理装置30からの発注を受けると、建具情報に基づいて建具製造装置50に建具を製造させる。
このように、簡単な構成で、設計行程と生産工程がスムーズに連携し、短時間に建具を製造させることができる建具選択システム100を提供することができる。
【0126】
また、上述したように、本発明の実施形態では、表示部と、入力部と、記憶部と、制御部と、などを有するコンピュータで、プログラム(PRG)Pを実行することにより、本発明に係る各機能を実現させて建具選択処理装置として動作させている。このプログラム(P)を建具選択処理装置10、端末装置60、端末装置20、端末装置70などで実行させることで、本発明に係る機能を各装置で実現させることができる。
【0127】
また、本実施形態では、このプログラム(P)は、建具の各構成要素毎にモジュール化した構造を有し、選択部122により選択された選択肢に基づいて、各構成要素を組み合わせることにより、建具に関する建具情報を生成するように構成されている。また、モジュール化された構造のプログラムは、それぞれ独立して更新可能に構成されている。
このため、例えば、サッシなどの建具の全ての種類について、建具に関する建具情報をCADデータとしてデータベースに記憶しておく必要がない。
【0128】
また、上述したように、プログラムがモジュール化した構造となっているので、メンテナンスすべき部分だけを、更新、修正、追加、削除などを行うことができる。このため、メンテナンスを容易に行うことができる。
また、規格品におけるカタログ改訂のタイミングに合わせて、柔軟かつ迅速に、プログラムを更新することができる。
また、建具に関する最新情報を提供する場合、その最新情報に対応するプログラムのモジュール部分のみを最新の情報に更新すればよいので、建具情報の提供側の負荷が小さい。
【0129】
また、上記モジュール化された構造を有するプログラム(P)は、建具の各構成要素を組み合わせることにより建具情報を生成するように構成されているので、プログラム自体のサイズが比較的小さい。このため、プログラムや、建具の各構成要素の組み合わせ情報を示すデータのデータサイズが小さい。例えば、それらは電子メールなどに添付可能なサイズの場合、サーバ、端末装置などの間で電子メール通信などの既知のデータ通信方式により送受信をすることができる。このため、それらのデータの送受信に掛かる時間が短い。
また、建物設計において、各建具を設計するためのデータ容量の大きさを軽減することができ、建物全体を構成するために、各建具の合算したデータサイズが比較的小さい。
【0130】
尚、上記実施形態では、選択部122としてプルダウンメニューやチェックボックスなどを用いて、建具の属性情報に関する各選択肢の表示や入力を行うように構成されていたが、この形態に限られるものではない。例えば、建具の属性情報に関して、キーボードなどで直接文字入力を行うように構成されていてもよい。
【0131】
また、上記実施形態では、選択部122としてプルダウンメニューやチェックボックスなどを用いたが、この形態に限られるものではなく、例えば、選択可能な旨を示す選択ボタン、選択不可能な旨を示すボタンなどを用いて構成されていてもよい。
【0132】
また、上記図2に示した例では、サッシメーカー1により、建具選択処理装置10と、端末装置20と、見積・発注処理装置30と、製造制御装置40と、建具製造装置50と、を管理していたが、この形態に限られるものではない。例えば、建具選択処理装置10と見積・発注処理装置30とが同じコンピュータで動作していてもよい。
【0133】
また、端末装置60、端末装置20、端末装置70が、ウェブブラウザなどのクライアントアプリケーションにより、建具選択処理装置10にアクセスし、建具選択処理装置10がその端末装置からの要求に応じて、本発明に係る機能((所望の建具を選定する機能))をアプリケーションサーバーとして提供する場合、建具選択処理装置10の制御部12は本発明に係る各機能を実現し、端末装置60などの入力部による操作信号に基づいて、要求元の端末装置の表示部に、選択部や建具情報などを表示する処理を行う。
【0134】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
また、上述の各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。
また、各図の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
【0135】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の実施形態の一部または全部は、以下の付記のように記載される。
[付記1]
サッシなどの建具に関する建具選択処理装置であって、
表示部と、
入力部と、
建具の規格品に関するデータを記憶する記憶部と、
建具選択のための絞込み条件として、サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能それぞれについて、複数の選択肢を選択可能に表示部に表示する表示制御部と、
入力部により選択肢を選択する選択部と、
サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能の各絞込み条件のうち、いずれかの絞込み条件の選択肢を選択部で選択した場合、他の絞込み条件の複数の選択肢の中から、選択部で選択された選択肢に関連性のある選択肢を絞り込み表示制御部により表示部に表示させる絞込み処理部と、
選択部で選択された選択肢および入力部で入力された寸法により規定される建具について、建具の規格品の製作可能範囲内であるか否かを判別する判別部と、
判別部により製作可能範囲内であると判別された建具に関する建具情報を生成する建具情報生成部と、
を有することを特徴とする建具選択処理装置。
[付記2]
絞込み処理部は、サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能の各絞込み条件のうち、いずれかの絞込み条件の選択肢を選択部で選択した場合、選択部で選択された選択肢に関連性のない選択肢を選択できないように表示制御部により表示部に表示させることを特徴とする付記1に記載の建具選択処理装置。
[付記3]
絞込み処理部は、選択できない選択肢に半透明表示処理または網掛け表示処理を施すように表示制御部を制御することを特徴とする付記2に記載の建具選択処理装置。
[付記4]
絞込み処理部は、サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能の各絞込み条件のうち、いずれかの絞込み条件の選択肢を選択部で選択した場合、選択部で選択された選択肢に関連性のない選択肢について、選択できない理由を表示制御部により表示部に表示させることを特徴とする付記2に記載の建具選択処理装置。
[付記5]
建具情報生成部は、建具情報として、建具の2次元図面、3次元図面、建具表のいずれかを生成する処理を行うことを特徴とする付記1から付記4のいずれかに記載の建具選択処理装置。
[付記6]
絞込み条件の法規制の種類として、防火用サッシ、一般サッシが選択肢として規定されていることを特徴とする付記1から付記5のいずれかに記載の建具選択処理装置。
[付記7]
絞込み条件の法規制の種類として、防火用サッシが選択肢された場合、非常進入口のあり、または、非常進入口なしを選択肢として規定されている付記1から付記6のいずれかに記載の建具選択処理装置。
[付記8]
絞込み条件のサッシ性能として、サッシの耐風圧性能を設定することを特徴とする付記1から付記5のいずれかに記載の建具選択処理装置。
[付記9]
建具選択のための絞込み条件として、建物の耐風圧性能を設定後、サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能のいずれかの選択肢を選択するように制御することを特徴とする付記1から付記8のいずれかに記載の建具選択処理装置。
[付記10]
表示制御部は、建具の耐風圧に関する設定画面に、建具の耐風圧と製作範囲との関係を示す製作範囲表を表示する処理を行うことを特徴とする付記1から付記9のいずれかに記載の建具選択処理装置。
[付記11]
表示制御部は、建具の金具の選択項目において、選択した金具に関する説明および金具を示す画像を表示部に表示させる処理を行うことを特徴とする付記1から付記10のいずれかに記載の建具選択処理装置。
[付記12]
建具情報生成部は、建具情報として建具表を生成する、または、硝子重量、硝子面積、有効排煙面積などの情報を付加した建具表を生成することを特徴とする付記1から付記11のいずれかに記載の建具選択処理装置。
[付記13]
表示制御部は、建物の耐風圧に関する複数の選択肢を選択可能に表示部に表示し、
建物の耐風圧に関する選択肢を選択部で選択した場合、その選択された建物の耐風圧に関する選択肢に基づいて、絞込み処理部が、サッシなどの建具の耐風圧に関する選択肢を絞り込む処理を行うことを特徴とする付記1から付記12のいずれかに記載の建具選択処理装置。
[付記14]
絞込み処理部は、設定されたサッシ納まりに基づいて、水切、額縁、または、ブラインドボックスの選択肢を絞り込む処理を行うことを特徴とする付記1から付記13のいずれかに記載の建具選択処理装置。
[付記15]
絞込み条件として、カーテンウォールに関する、方立、無目、または、ファスナーの取付け位置設定可能に構成されていることを特徴とする付記1に記載の建具選択処理装置。
[付記16]
サッシなどの建具に関する建具選択処理装置と、建具選択処理装置と通信可能な端末装置と、を有する建具選択システムであって、
端末装置は、建具選択処理装置とデータ通信を行う第1の通信部と、表示部と、入力部と、を有し、
建具選択処理装置は、
端末装置とデータ通信を行う通信部と、
建具の規格品に関するデータを記憶する記憶部と、
建具選択のための絞込み条件として、サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能それぞれについて、複数の選択肢を選択可能に表示部に表示する表示制御部と、
入力部により選択肢を選択する選択部と、
サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能の各絞込み条件のうち、いずれかの絞込み条件の選択肢を選択部で選択した場合、他の絞込み条件の複数の選択肢の中から、選択部で選択された選択肢に関連性のある選択肢を絞り込み表示制御部により表示部に表示させる絞込み処理部と、
選択部で選択された選択肢および入力部で入力された寸法により規定される建具について、建具の規格品の製作可能範囲内であるか否かを判別する判別部と、
判別部により製作可能範囲内であると判別された建具に関する建具情報を生成する建具情報生成部と、
を有することを特徴とする建具選択システム。
[付記17]
コンピュータを建具選択処理装置として動作させるためのプログラムであって、
コンピュータは、表示部と、入力部と、建具の規格品に関するデータを記憶する記憶部と、を有し、
建具選択のための絞込み条件として、サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能それぞれについて、複数の選択肢を選択可能に表示部に表示する表示制御部と、
入力部により選択肢を選択する選択部と、
サッシ枠の種類、法規制の種類、サッシ性能の各絞込み条件のうち、いずれかの絞込み条件の選択肢を選択部で選択した場合、他の絞込み条件の複数の選択肢の中から、選択部で選択された選択肢に関連性のある選択肢を絞り込み表示制御部により表示部に表示させる絞込み処理部と、
選択部で選択された選択肢および入力部で入力された寸法により規定される建具について、建具の規格品の製作可能範囲内であるか否かを判別する判別部と、
判別部により製作可能範囲内であると判別された建具に関する建具情報を生成する建具情報生成部と、
をコンピュータに機能させることを特徴とするプログラム。
[付記18]
プログラムは、建具の各構成要素毎にモジュール化した構造を有し、選択部により選択された選択肢に基づいて、各構成要素を組み合わせることにより、建具に関する建具情報を生成することを特徴とする付記17に記載のプログラム。
[付記19]
モジュール化された構造のプログラムは、それぞれ独立して更新可能に構成されていることを特徴とする付記18に記載のプログラム。
[付記20]
建具に関する建具選択処理装置であって、
表示部と、
入力部と、
建具の規格品に関するデータを記憶する記憶部と、
建具選択のための複数の絞込み条件それぞれについて、複数の選択肢を選択可能に表示部に表示する表示制御部と、
入力部により選択肢を選択する複数の選択部と、
各絞込み条件のうち、いずれかの絞込み条件の選択肢を選択部で選択した場合、他の絞込み条件の複数の選択肢の中から、選択部で選択された選択肢に関連性のある選択肢を絞り込み表示制御部により表示部に表示させる絞込み処理部と、
選択部で選択された選択肢および入力部で入力された寸法により規定される建具について、建具の規格品の製作可能範囲内であるか否かを判別する判別部と、
判断部により製作可能範囲内であると判断された建具に関する建具情報を生成する建具情報生成部と、
を有することを特徴とする建具選択処理装置。
【符号の説明】
【0136】
1 建具メーカー(サッシメーカー)
6 設計事務所
8 通信路(通信ネットワーク)
10 建具選択処理装置
11 通信部
12 制御部(CPU)
13 表示部
14 入力部
15 記憶部
20 端末装置(コンピュータ)
21 通信部
22 CPU
23 表示部
24 入力部
25 記憶部
30 見積・発注処理装置
31 通信部
32 CPU
33 表示部
34 入力部
35 記憶部
40 製造制御装置
41 通信部
42 CPU
43 表示部
44 入力部
45 記憶部
46 I/F(インターフェース)
50 建具製造装置
60 端末装置(コンピュータ)
61 通信部
62 CPU
63 表示部
64 入力部
65 記憶部
70 端末装置(コンピュータ)
71 通信部
72 CPU
73 表示部
74 入力部
75 記憶部
100 建具選択システム
121 表示制御部
121A NG表示処理部
122 選択部
122A 第1の選択部
122B 第2の選択部
122C 第3の選択部
123 絞込み処理部
124 判別部
125 建具情報生成部
125A 納まり図生成部
125B 建具表生成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
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図18
図19
図20