【課題を解決するための手段】
【0010】
[I]
(構成)
本発明の第1特徴は、農用資材供給装置において次のように構成することにある。
農用資材を貯留する貯留部と、前記貯留部の農用資材を繰り出す繰り出し部と、前記繰り出し部を駆動する駆動軸とが備えられ、
動力が伝達されることにより所定範囲で往復作動する単一の駆動部が備えられて、前記駆動軸に第1ワンウェイクラッチ及び第2ワンウェイクラッチが備えられ、前記駆動部と前記第1ワンウェイクラッチのアームとに亘って第1連係部材が接続されて、前記駆動部と前記第2ワンウェイクラッチのアームとに亘って第2連係部材が接続され、
前記駆動部の往路作動により、前記第1ワンウェイクラッチ
が所定方向に回転駆動され、前記第2ワンウェイクラッチが前記所定方向とは逆方向に回転駆動されて、前記第1ワンウェイクラッチにより前記駆動軸が前記所定方向に回転駆動され、
前記駆動部の復路作動により、前記第1ワンウェイクラッチが前記所定方向とは逆方向に回転駆動され、前記第2ワンウェイクラッチが前記所定方向に回転駆動されて、前記第2ワンウェイクラッチにより前記駆動軸が前記所定方向に回転駆動されるように構成されている。
【0011】
(作用及び発明の効果)
本発明の第1特徴によると、繰り出し部を駆動する駆動軸に第1及び第2ワンウェイクラッチを備え、往復作動する単一の駆動部を備えた場合、駆動部と第1ワンウェイクラッチのアームとが第1連係部材により直接的に接続され、駆動部と第2ワンウェイクラッチのアームが第2連係部材により直接的に接続される。
【0012】
これにより、本発明の第1特徴によれば、駆動部が往路作動すると、駆動部の往路作動が第1連係部材を介して第1ワンウェイクラッチに伝達されて、第1ワンウェイクラッチにより駆動軸が所定方向に回転駆動される。これと同時に、駆動部の往路作動が第2連係部材を介して第2ワンウェイクラッチに伝達されて、第2ワンウェイクラッチが所定方向とは逆方向に回転駆動されるのであるが、駆動軸に対して第2ワンウェイクラッチは空転する。
【0013】
逆に駆動部が復路作動すると、駆動部の復路作動が第2連係部材を介して第2ワンウェイクラッチに伝達されて、第2ワンウェイクラッチにより駆動軸が所定方向に回転駆動される。これと同時に、駆動部の復路作動が第1連係部材を介して第1ワンウェイクラッチに伝達されて、第1ワンウェイクラッチが所定方向とは逆方向に回転駆動されるのであるが、駆動軸に対して第1ワンウェイクラッチは空転する。
以上のように、本発明の第1特徴によると、駆動部の往路作動及び復路作動の両方が第1及び第2ワンウェイクラッチに直接的に伝達されるのであり、駆動部の往路作動及び復路作動の両方が第1及び第2ワンウェイクラッチの両方に対して効率良く伝達されるようになる。
【0014】
[II]
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の農用資材供給装置において次のように構成することにある。
前記第1ワンウェイクラッチのアームと前記第2ワンウェイクラッチのアームとが互いに逆向きになるように構成され、
前記駆動部と前記第1ワンウェイクラッチのアームとに亘って第1連係部材が接続されて、前記駆動部と前記第2ワンウェイクラッチのアームとに亘って第2連係部材が接続されている。
【0015】
(作用及び発明の効果)
本発明の第2特徴によれば、駆動部が往路作動すると、第1及び第2連係部材が略同じ向きに作動するのであり、駆動部が復路作動すると、第1及び第2連係部材が略同じ向きに作動する(駆動部の往路作動(復路作動)において、第1及び第2連係部材が互いに逆向きに作動することはない)。
【0016】
これにより駆動部が往路作動すると、駆動部の往路作動が第1連係部材を介して第1ワンウェイクラッチに伝達され、第1ワンウェイクラッチが所定方向に回転駆動されて、第1ワンウェイクラッチにより駆動軸が所定方向に回転駆動される。これと同時に、駆動部の往路作動が第2連係部材を介して第2ワンウェイクラッチに伝達されて、第2ワンウェイクラッチが所定方向とは逆方向に回転駆動されるのであるが、駆動軸に対して第2ワンウェイクラッチは空転する。
【0017】
逆に駆動部が復路作動すると、駆動部の復路作動が第2連係部材を介して第2ワンウェイクラッチに伝達され、第2ワンウェイクラッチが所定方向に回転駆動されて、第2ワンウェイクラッチにより駆動軸が所定方向に回転駆動される。これと同時に、駆動部の復路作動が第1連係部材を介して第1ワンウェイクラッチに伝達されて、第1ワンウェイクラッチが所定方向とは逆方向に回転駆動されるのであるが、駆動軸に対して第1ワンウェイクラッチは空転する。
【0018】
従って、本発明の第2特徴によると、駆動部の往路作動(復路作動)において第1及び第2連係部材が略同じ向きに作動する場合、駆動部と第1連係部材との接続部分と、駆動部と第2連係部材との接続部分とを、互いに接近させることにより、駆動部の往路作動(復路作動)において第1及び第2連係部材が略同じ向きに作動するように構成することができる。
以上のように、駆動部と第1連係部材との接続部分と、駆動部と第2連係部材との接続部分とを、互いに接近させることによって、駆動部と第1及び第2連係部材との接続部分をコンパクトに構成することができる。
【0019】
[III]
(構成)
本発明の第3特徴は、本発明の第2特徴の農用資材供給装置において次のように構成することにある。
前記駆動部が支持軸芯周りに所定範囲で往復作動するように構成され、
前記支持軸芯に対して同じ側の前記駆動部の部分に、前記第1及び第2連係部材が互いに接近して接続されている。
【0020】
(作用及び発明の効果)
駆動部を支持軸芯周りに所定範囲で往復作動するように構成した場合、本発明の第3特徴によると、支持軸芯に対して同じ側の駆動部の部分に第1及び第2連係部材の一端を互いに接近して接続することにより、前項[II]に記載のように、駆動部の往路作動(復路作動)において第1及び第2連係部材が略同じ向きに作動する構成を容易に得ることができる。
【0021】
[IV]
(構成)
本発明の第4特徴は、本発明の第3特徴の農用資材供給装置において次のように構成することにある。
前記駆動軸と前記支持軸芯とが平行に設定されている。
【0022】
(作用及び発明の効果)
本発明の第4特徴のように、駆動軸と駆動部の支持軸芯とを平行に設定することによって、駆動軸が回転する所定方向と駆動部の往路作動(復路作動)とを同じ向きに設定することができて、支持軸芯周りの駆動部の往復作動が無理なく第1及び第2ワンウェイクラッチ(駆動軸)に伝達されるようになる。
【0023】
[V]
(構成)
本発明の第5特徴は、本発明の第1〜第4特徴の農用資材供給装置のうちのいずれか一つにおいて次のように構成することある。
前記第2連係部材による前記駆動部と前記第2ワンウェイクラッチのアームとの接続が解除可能に構成されている。
【0024】
(作用及び発明の効果)
本発明の第5特徴によると、第2連係部材による駆動部と第2ワンウェイクラッチのアームとの接続を解除することにより、以下のような状態を得ることができる。
駆動部が往路作動すると、駆動部の往路作動が第1連係部材を介して第1ワンウェイクラッチに伝達されて、第1ワンウェイクラッチにより駆動軸が所定方向に回転駆動されるのに対して、駆動部が復路作動しても、駆動部の復路作動が第2ワンウェイクラッチに伝達されない。
【0025】
これにより、本発明の第5特徴によると、第2連係部材による駆動部と第2ワンウェイクラッチのアームとの接続を解除することにより、駆動部と第1及び第2ワンウェイクラッチのアームとに亘って第1及び第2連係部材が接続されている状態に対して、駆動軸の回転速度を1/2に設定することができる。
【0026】
[VI]
(構成)
本発明の第6特徴は、本発明の第5特徴の農用資材供給装置において次のように構成することにある。
前記第2連係部材が前記第2ワンウェイクラッチのアームに接続された状態で前記駆動部から取り外されることにより、前記第2連係部材による前記駆動部と前記第2ワンウェイクラッチのアームとの接続が解除されるように構成され、
前記駆動部から取り外された前記第2
連係部材が固定部に接続されることにより、前記第2ワンウェイクラッチが前記第2連係部材を介して固定可能に構成されている。
【0027】
(作用及び発明の効果)
前項[V]に記載のように、第2連係部材による駆動部と第2ワンウェイクラッチのアームとの接続を解除する場合、本発明の第6特徴によると、第2連係部材を第2ワンウェイクラッチのアームに接続された状態で駆動部から取り外し、駆動部から取り外された第2接続部材を固定部に接続するように構成している。
【0028】
これにより、本発明の第6特徴によると、駆動部の往路作動が第1連係部材を介して第1ワンウェイクラッチに伝達されて、第1ワンウェイクラッチにより駆動軸が所定方向に回転駆動される場合、第2ワンウェイクラッチ及び第2連係部材が固定されており、駆動軸の所定方向への回転に伴って、第2ワンウェイクラッチ及び第2連係部材が連れ回りすることがない。
【0029】
[VII]
(構成)
本発明の第7特徴は、本発明の第5又は第6特徴の農用資材供給装置において次のように構成することにある。
前記駆動部、前記第1及び第2ワンウェイクラッチ、前記第1及び第2連係部材が農用資材供給装置の右又は左端部に備えられ、
前記第1連係部材に対して農用資材供給装置の横外側に位置するように、前記第2連係部材が配置されている。
【0030】
(作用及び発明の効果)
農用資材供給装置は一般に乗用型田植機等の作業車に搭載されることが多く、農用資材供給装置が作業車に搭載されると、農用資材供給装置の右及び左端部は作業車の右及び左横側部に位置することが多いので、農用資材供給装置の前又は後側に比べて、農用資材供給装置の右及び左端部は横外側に開放された状態になることが多い。
【0031】
前述のような状態において、本発明の第7特徴によると、駆動部、第1及び第2ワンウェイクラッチ、第1及び第2連係部材が、農用資材供給装置の右又は左端部に備えられているので、農用資材供給装置の右又は左の横外側から、前項[V][VI]に記載のように、作業者は第2連係部材による駆動部と第2ワンウェイクラッチのアームとの接続を解除することが容易に行える。
【0032】
この場合に、本発明の第7特徴によると、第1連係部材に対して農用資材供給装置の横外側に第2連係部材が配置されているので、作業者は第1連係部材の影響を受けることなく、第2連係部材による駆動部と第2ワンウェイクラッチのアームとの接続を解除することが容易に行える。
【0033】
[VIII]
(構成)
本発明の第8特徴は、本発明の第5〜第7特徴の農用資材供給装置のうちのいずれか一つにおいて次のように構成することある。
前記駆動部の往路作動による前記第1ワンウェイクラッチの回転角度が、前記駆動部の復路作動による前記第2ワンウェイクラッチの回転角度よりも小さくなるように設定されている。
【0034】
(作用及び発明の効果)
[VIII]−1
第1ワンウェイクラッチの状態と第2ワンウェイクラッチの状態とが同じ状態において前項[V]に記載のように、駆動部と第1及び第2ワンウェイクラッチのアームとに亘って第1及び第2連係部材が接続された第1状態、及び、駆動部と第1ワンウェイクラッチとの第1連係部材の接続が維持された状態で第2連係部材による駆動部と第2ワンウェイクラッチのアームとの接続が解除された第2状態を設定した場合、第1状態での駆動軸の回転速度と第2状態での駆動軸の回転速度とが、2:1の関係になるはずである。
仮に、第1状態及び第2状態において駆動軸の回転速度を変更して繰り出し部の繰り出し量を変更するように構成した場合、第1状態での駆動軸の回転速度の変更範囲(繰り出し量の変更範囲)と、第2状態での駆動軸の回転速度の変更範囲(繰り出し量の変更範囲)とが合致するはずである。
【0035】
しかしながら、実際には第1状態での駆動軸の回転速度と第2状態での駆動軸の回転速度とが、2:1の関係にはならず、例えば2:1.2のような関係になることがある。
これにより、第1状態及び第2状態において駆動軸の回転速度を変更して繰り出し部の繰り出し量を変更するように構成した場合、第1状態での駆動軸の回転速度の変更範囲(繰り出し量の変更範囲)と、第2状態での駆動軸の回転速度の変更範囲(繰り出し量の変更範囲)とがずれることがある。
これは以下の[VIII]−2,3に示す理由によると考えられる。
【0036】
[VIII]−2
第2状態では、駆動部が往路作動すると、駆動部の往路作動が第1連係部材を介して第1ワンウェイクラッチに伝達されて、第1ワンウェイクラッチにより駆動軸が所定方向に回転駆動される。これに対して、駆動部の往路作動は第2ワンウェイクラッチに伝達されない。
【0037】
これにより、駆動部が往路作動を開始し往路作動の移動範囲の端部に達して停止した場合、第1連係部材により駆動部に接続された第1ワンウェイクラッチは同時に停止するのに対して、第1ワンウェイクラッチが駆動軸の先行回転を許容する機能を備えるものであることにより、駆動軸は同時に停止できずに慣性により所定方向に少し回転してから停止するものと考えられる(以下、駆動軸のオーバーラン現象と称する)。
従って、例えば
図22に示すように、第2状態においては、駆動部の往路作動による駆動軸の回転角度AA1が、駆動部の往路作動による第1ワンウェイクラッチの回転角度A3ではなく、回転角度A3よりも少し大きな回転角度AA1になるものと考えられる。
【0038】
[VIII]−3
第2状態に対して第1状態では、駆動部が往路作動すると、駆動部の往路作動が第1連係部材を介して第1ワンウェイクラッチに伝達されて、第1ワンウェイクラッチにより駆動軸が所定方向に回転駆動される。これと同時に、駆動部の往路作動が第2連係部材を介して第2ワンウェイクラッチに伝達されて、第2ワンウェイクラッチが所定方向とは逆方向に回転駆動されるのであるが、駆動軸に対して第2ワンウェイクラッチは空転する。
この場合、第2ワンウェイクラッチが所定方向とは逆方向に回転駆動されることが、駆動軸に対する抵抗となるので、前項[VIII]−2に記載のような第1ワンウェイクラッチによる駆動軸のオーバーラン現象は発生し難いと考えられる。
【0039】
駆動部が復路作動する場合も同様に、駆動部の復路作動が第2連係部材を介して第2ワンウェイクラッチに伝達されて、第2ワンウェイクラッチにより駆動軸が所定方向に回転駆動される。これと同時に、駆動部の復路作動が第1連係部材を介して第1ワンウェイクラッチに伝達されて、第1ワンウェイクラッチが所定方向とは逆方向に回転駆動されるのであるが、駆動軸に対して第1ワンウェイクラッチは空転する。
この場合、第1ワンウェイクラッチが所定方向とは逆方向に回転駆動されることが、駆動軸に対する抵抗となるので、前項[VIII]−2に記載のような第2ワンウェイクラッチによる駆動軸のオーバーラン現象は発生し難いと考えられる。
【0040】
これにより、例えば
図22に示すように、第1状態においては、駆動部の往路作動による駆動軸の回転角度AA1が、駆動部の往路作動による第1ワンウェイクラッチの回転角度A3となり、駆動部の復路作動による駆動軸の回転角度AA2が、駆動部の復路作動による第2ワンウェイクラッチの回転角度A4となると考えられる。
【0041】
以上のように、第2状態において第1ワンウェイクラッチによる駆動軸のオーバーラン現象が発生しており(前項[VIII]−2参照)、第1状態において第1及び第2ワンウェイクラッチによる駆動軸のオーバーラン現象が発生していないことにより、第1状態での駆動軸の回転速度と第2状態での駆動軸の回転速度とが、2:1の関係にはならず、例えば2:1.2のような関係になると考えられる(第1状態及び第2状態において駆動軸の回転速度を変更して繰り出し部の繰り出し量を変更するように構成した場合、第1状態での駆動軸の回転速度の変更範囲(繰り出し量の変更範囲)と、第2状態での駆動軸の回転速度の変更範囲(繰り出し量の変更範囲)とがずれるものと考えられる)。
【0042】
例えば
図22に示すように、第1状態において、駆動部の往路作動による第1ワンウェイクラッチの回転角度A3が「5」であれば、駆動部の往路作動による駆動軸の回転角度AA1も「5」となり、駆動部の復路作動による第2ワンウェイクラッチの回転角度A4が「5」であれば、駆動部の復路作動による駆動軸の回転角度AA2も「5」となると考えられる。これにより、回転角度AA1と回転角度AA2との合計は「10」となる。
【0043】
これに対して例えば
図22に示すように、第2状態において、駆動部の往路作動による第1ワンウェイクラッチの回転角度A3が「5」であれば、駆動軸のオーバーラン現象により、駆動部の往路作動による駆動軸の回転角度AA1が「6」となると考えられる。
これにより、第1状態での駆動軸の回転速度(回転角度AA1+回転角度AA2=10)と、第2状態での駆動軸の回転速度(回転角度AA1=6)とが、2:1の関係にはならない。
【0044】
[VIII]−4
前項[VIII]−1,2,3に記載の状態に対して、本発明の第8特徴では、駆動部の往路作動による第1ワンウェイクラッチの回転角度が、駆動部の復路作動による第2ワンウェイクラッチの回転角度よりも小さくなるように設定されている。
例えば
図23に示すように、駆動部の往路作動による第1ワンウェイクラッチの回転角度A3を「4」とし、駆動部の復路作動による第2ワンウェイクラッチの回転角度A4を「6」としたとする。
【0045】
例えば
図23に示すように、第1状態において、駆動部の往路作動による第1ワンウェイクラッチの回転角度A3が「4」であれば、駆動部の往路作動による駆動軸の回転角度AA1も「4」となり、駆動部の復路作動による第2ワンウェイクラッチの回転角度A4が「6」であれば、駆動部の復路作動による駆動軸の回転角度AA2も「6」となると考えられる。これにより、回転角度AA1と回転角度AA2との合計は「10」となる。
【0046】
これに対して例えば
図23に示すように、第2状態において、駆動部の往路作動による第1ワンウェイクラッチの回転角度A3が「4」であれば、駆動軸のオーバーラン現象により、駆動部の往路作動による駆動軸の回転角度AA1が「5」となると考えられる。
これにより、第1状態での駆動軸の回転速度(回転角度AA1+回転角度AA2=10)と、第2状態での駆動軸の回転速度(回転角度AA1=5)とを、2:1の関係にすることができる。
仮に、第1状態及び第2状態において駆動軸の回転速度を変更して繰り出し部の繰り出し量を変更するように構成した場合、第1状態での駆動軸の回転速度の変更範囲(繰り出し量の変更範囲)と、第2状態での駆動軸の回転速度の変更範囲(繰り出し量の変更範囲)とを合致させることができる。
【0047】
[IX]
(構成)
本発明の第9特徴は、本発明の第1〜第8特徴の農用資材供給装置のうちのいずれか一つにおいて次のように構成することある。
前記駆動軸の前記所定方向への回転を許容し且つ前記駆動軸の前記所定方向とは逆方向の回転を阻止する第3ワンウェイクラッチが備えられている。
【0048】
(作用及び発明の効果)
[IX]−1
例えば、駆動部が往路作動の終点に到達し次に逆方向である復路作動を開始する場合、第1ワンウェイクラッチにより駆動軸が所定方向に回転駆動される状態が、駆動部が往路作動の終点に到達したときに終了し、次に駆動部が復路作動を開始すると、第2ワンウェイクラッチにより駆動軸が所定方向に回転駆動される状態に切り換わる。駆動部が復路作動を開始すると、第1ワンウェイクラッチは所定方向とは逆方向に回転駆動されるのであるが、駆動軸に対して第1ワンウェイクラッチは空転する。
【0049】
前述の状態において、駆動部が復路作動を開始した際に、第2ワンウェイクラッチに内在する機械的な小さなガタ等により、第2ワンウェイクラッチにより駆動軸が所定方向に回転駆動される状態が少し遅れると、第1ワンウェイクラッチが所定方向とは逆方向に回転駆動されることにより、駆動軸が第1ワンウェイクラッチに連れ回りして、駆動軸が所定方向とは逆方向に少し回転駆動されることがある。
前述の状態は、駆動部が復路作動の終点に到達し次に逆方向である往路作動を開始する場合においても同様であり、この場合には駆動軸が第2ワンウェイクラッチに連れ回りして、駆動軸が所定方向とは逆方向に少し回転駆動されることがある。
【0050】
[IX]−2
本発明の第9特徴によると、第1及び第2ワンウェイクラッチとは別に、駆動軸の所定方向への回転を許容し且つ駆動軸の所定方向とは逆方向の回転を阻止する第3ワンウェイクラッチを備えている。
【0051】
これにより前項[IX]−1に記載のように、駆動部が往路作動の終点に到達し次に逆方向である復路作動を開始する場合(駆動部が復路作動の終点に到達し次に逆方向である往路作動を開始する場合)、駆動部が復路作動(往路作動)を開始した際に、駆動軸が第1ワンウェイクラッチ(第2ワンウェイクラッチ)に連れ回りして、駆動軸が所定方向とは逆方向に少し回転駆動されようとしても、この状態が第3ワンウェイクラッチによる阻止される。
従って、駆動部が往路作動から復路作動に切り換わるとき、及び駆動部が復路作動から往路作動に切り換わるときに、駆動軸が所定方向とは逆方向に少し回転駆動される状態を防止することができて、駆動軸が所定方向に円滑に回転駆動されるようになる。
【0052】
[X]
(構成)
本発明の第10特徴は、農用資材供給装置において次のように構成することにある。
農用資材を貯留する貯留部と、前記貯留部の農用資材を繰り出す繰り出し部と、前記繰り出し部を駆動する駆動軸とが備えられ、
動力が伝達されることにより前記駆動軸と平行な支持軸芯周りに所定範囲で往復作動する単一の駆動部が備えられて、前記支持軸芯に対して同じ側の前記駆動部の部分に、第1及び第2連係部材の一端が互いに接近して接続され、
前記駆動軸に第1ワンウェイクラッチ及び第2ワンウェイクラッチが備えられて、前記第1ワンウェイクラッチのアームと前記第2ワンウェイクラッチのアームとが互いに逆向きになるように構成され、前記第1ワンウェイクラッチのアームに前記第1連係部材の他端が接続されて、前記第2ワンウェイクラッチのアームに前記第2連係部材の他端が接続され、
前記駆動部の往路作動により、前記第1ワンウェイクラッチ
が所定方向に回転駆動され、前記第2ワンウェイクラッチが前記所定方向とは逆方向に回転駆動されて、前記第1ワンウェイクラッチにより前記駆動軸が前記所定方向に回転駆動され、
前記駆動部の復路作動により、前記1ワンウェイクラッチが前記所定方向とは逆方向に回転駆動され、前記第2ワンウェイクラッチが前記所定方向に回転駆動されて、前記第2ワンウェイクラッチにより前記駆動軸が前記所定方向に回転駆動されるように構成され、
前記第2連係部材が前記第2ワンウェイクラッチのアームに接続された状態で前記駆動部から取り外されることにより、前記第2連係部材による前記駆動部と前記第2ワンウェイクラッチのアームとの接続が解除されるように構成され、
前記駆動部から取り外された前記第2
連係部材が固定部に接続されることにより、前記第2ワンウェイクラッチが前記第2連係部材を介して固定可能に構成され、
前記駆動部の往路作動による前記第1ワンウェイクラッチの回転角度が、前記駆動部の復路作動による前記第2ワンウェイクラッチの回転角度よりも小さくなるように設定され、
前記駆動軸の前記所定方向への回転を許容し且つ前記駆動軸の前記所定方向とは逆方向の回転を阻止する第3ワンウェイクラッチが備えられている。
【0053】
(作用及び発明の効果)
本発明の第10特徴によると、前述の本発明の第1,2,3,4,5,6,8,9特徴と同じ(作用及び発明の効果)を備えている。