特許第6076269号(P6076269)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6076269
(24)【登録日】2017年1月20日
(45)【発行日】2017年2月8日
(54)【発明の名称】車両用内装装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 7/06 20060101AFI20170130BHJP
   E05B 65/00 20060101ALI20170130BHJP
【FI】
   B60R7/06 G
   E05B65/00 T
【請求項の数】5
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2013-557351(P2013-557351)
(86)(22)【出願日】2012年8月2日
(86)【国際出願番号】JP2012069643
(87)【国際公開番号】WO2013118326
(87)【国際公開日】20130815
【審査請求日】2015年7月27日
(31)【優先権主張番号】特願2012-23005(P2012-23005)
(32)【優先日】2012年2月6日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】308013436
【氏名又は名称】小島プレス工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083091
【弁理士】
【氏名又は名称】田渕 経雄
(74)【代理人】
【識別番号】100141416
【弁理士】
【氏名又は名称】田渕 智雄
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 淳也
【審査官】 佐々木 智洋
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−307512(JP,A)
【文献】 特開2008−265519(JP,A)
【文献】 特許第4245528(JP,B2)
【文献】 米国特許第03582122(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 7/06
E05B 65/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定部材と、
前記固定部材に対して開位置と閉位置に移動可能な可動部材と、
前記可動部材を該可動部材が前記閉位置にあるときに前記固定部材にロック・アンロックするロック装置と、
を有し、
前記ロック装置は、
前記固定部材と前記可動部材のうち前記可動部材側に設けられており、ロッド延び方向に延びる一対のロッドと、
前記一対のロッドを、前記ロッド延び方向に互いに反対方向に同期させる同期機構と、
前記固定部材と前記可動部材のうち前記固定部材側に設けられており、前記一対のロッドの前記ロッド延び方向の端部が出入りする一対のロック受け部と、
前記一対のロッドを、前記ロッド延び方向であって前記一対のロック受け部に入り込む方向に付勢する付勢部材と、
前記一対のロッドが前記付勢部材の付勢力に抗して前記一対のロック受け部から抜ける方向に引き込まれて前記一対のロック受け部から抜けたときに、前記一対のロッドが引き込まれた状態を保持する保持機構と、
を備えており、
前記保持機構は、
前記一対のロッドの少なくとも一方のロッドに設けられる係合部と、
前記可動部材に設けられ、前記係合部に係脱可能な係合受け部と、
前記一対のロッドが前記一対のロック受け部から抜ける方向に引き込まれつつあるときに、前記係合部が設けられる前記ロッドを、前記ロッド延び方向と異なる方向であり前記係合部と前記係合受け部とが係合し合う方向に移動させる移動機構と、
を備えており、
前記保持機構の前記移動機構は、前記係合部が設けられる前記ロッドと前記係合受け部が設けられる前記可動部材との一方に弾性変形可能に設けられる第1の移動機構要素と、前記係合部が設けられる前記ロッドと前記係合受け部が設けられる前記可動部材との他方に設けられる第2の移動機構要素と、を備え、前記第1の移動機構要素が前記第2の移動機構要素に乗り上げることで、前記係合部が設けられる前記ロッドを、前記ロッド延び方向と異なる方向であり前記係合部と前記係合受け部とが係合し合う方向に移動させる、
車両用内装装置
【請求項2】
前記ロック装置は、前記開位置にある前記可動部材を前記閉位置側に移動させつつあるときに、前記係合部が設けられる前記ロッドを、前記係合部と前記係合受け部との係合が解除される方向に移動させて前記保持機構による保持を解除する、解除機構をさらに備えており、
前記解除機構は、
前記係合部が設けられる前記ロッドに設けられる第1の解除機構要素と、
前記固定部材に設けられ、前記開位置にある前記可動部材を前記閉位置側に移動させつつあるときに前記第1の解除機構要素と当たり合う第2の解除機構要素と、
を備える、請求項記載の車両用内装装置。
【請求項3】
前記保持機構の前記係合部は、前記一対のロッドの一方のロッドである第1のロッドのみに設けられており、
前記ロック装置は、前記一対のロッドのうち前記係合部が設けられていない方のロッドである第2のロッドを、前記一対のロッドが前記付勢部材の付勢力に抗して前記一対のロック受け部から抜ける方向に引き込まれている間中、前記可動部材に対して前記ロッド延び方向と異なる方向に変位させる変位機構をさらに備えており、
前記変位機構は、前記第2のロッドと前記可動部材の一方に弾性変形可能に設けられる第1の変位機構要素と、前記第2のロッドと前記可動部材の他方に設けられる第2の変位機構要素と、を備え、前記第1の変位機構要素が前記第2の変位機構要素に乗り上げることで、前記第2のロッドを前記可動部材に対して変位させる、請求項1または請求項2に記載の車両用内装装置
【請求項4】
前記保持機構の前記移動機構は、前記係合部が設けられる前記ロッドを、前記開位置にある前記可動部材を前記閉位置側に移動させて前記閉位置に達したときの前記可動部材の前記固定部材に対する移動方向D1と直交する方向に移動させており、
前記解除機構は、前記係合部が設けられる前記ロッドを、前記方向D1と直交する方向に移動させて前記保持機構による保持を解除しており、
前記方向D1で、前記固定部材と、前記解除機構によって前記保持機構による保持が解除されたときにおける前記係合部が設けられる前記ロッドとの間には、空間が存在している、請求項2記載の車両用内装装置。
【請求項5】
前記ロック装置は、前記固定部材と前記可動部材のうち前記可動部材側に設けられるプッシュ式のノブをさらに備えており、
前記保持機構の前記移動機構は、前記係合部が設けられる前記ロッドに設けられる第1の回動機構要素と、前記プッシュ式のノブに設けられる第2の回動機構要素と、を備え、前記プッシュ式のノブの操作力にて、前記係合部が設けられる前記ロッドを、前記係合部と前記係合受け部とが係合し合う方向に回動させる、請求項〜請求項のいずれか1項に記載の車両用内装装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用グローブボックス装置等の車両用内装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図23図24は、従来の車両用内装装置1としての車両用グローブボックス装置を示している。車両用内装装置1は、固定部材2と、可動部材3と、ロック装置4と、クッションゴム6と、を有する。
可動部材3は、固定部材2に対して開位置と閉位置に移動可能とされている。
ロック装置4は、固定部材2と可動部材3のうち可動部材3側に設けられる一対のロッド4a、4aと、固定部材2と可動部材3のうち固定部材2側に設けられており一対のロッド4a、4aの端部が出入りする一対のロック受け部4b、4bと、を備える。
クッションゴム6は、可動部材3が閉位置(図24の実線の位置)にあるときに、可動部材3が固定部材2に対して車両走行振動によりがたつくことを抑制するために設けられる。
【0003】
開位置にある可動部材3を閉位置側(図23のC方向)に移動させると、図23に示すように、一対のロッド4a、4aの各ロッドの端部に設けられる斜面部4cが固定部材2に当たり、一対のロッド4a,4aが押し込まれる。可動部材3が閉位置に達したとき、図24に示すように、一対のロッド4a、4aが一対のロック受け部4b、4bに嵌まる。また、可動部材3が閉位置に達したとき、クッションゴム6が固定部材2と可動部材3とによって圧縮変形させられる。
【0004】
しかし、従来の車両用内装装置1には、つぎの問題点がある。
開位置にある可動部材3を閉位置に移動させるとき(可動部材3を閉めるとき)、一対のロッド4a、4aの斜面部4cが固定部材2に当たって一対のロッド4a,4aが押し込まれるときに発生する荷重と、クッションゴム6を圧縮変形させるときに発生する荷重と、の2段階の荷重が発生する。そのため、可動部材3を閉めるときの操作フィーリングを向上させる点で改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−138407号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、従来に比べて、可動部材を閉めるときの操作フィーリングを向上させることができる車両用内装装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1)〔実施例1〕
固定部材と、
前記固定部材に対して開位置と閉位置に移動可能な可動部材と、
前記可動部材を該可動部材が前記閉位置にあるときに前記固定部材にロック・アンロックするロック装置と、
を有し、
前記ロック装置は、
前記固定部材と前記可動部材のうち前記可動部材側に設けられており、ロッド延び方向に延びる一対のロッドと、
前記一対のロッドを、前記ロッド延び方向に互いに反対方向に同期させる同期機構と、
前記固定部材と前記可動部材のうち前記固定部材側に設けられており、前記一対のロッドの前記ロッド延び方向の端部が出入りする一対のロック受け部と、
前記一対のロッドを、前記ロッド延び方向であって前記一対のロック受け部に入り込む方向に付勢する付勢部材と、
前記一対のロッドが前記付勢部材の付勢力に抗して前記一対のロック受け部から抜ける方向に引き込まれて前記一対のロック受け部から抜けたときに、前記一対のロッドが引き込まれた状態を保持する保持機構と、
を備えており、
前記保持機構は、
前記一対のロッドの少なくとも一方のロッドに設けられる係合部と、
前記可動部材に設けられ、前記係合部に係脱可能な係合受け部と、
前記一対のロッドが前記一対のロック受け部から抜ける方向に引き込まれつつあるときに、前記係合部が設けられる前記ロッドを、前記ロッド延び方向と異なる方向であり前記係合部と前記係合受け部とが係合し合う方向に移動させる移動機構と、
を備えており、
前記保持機構の前記移動機構は、前記係合部が設けられる前記ロッドと前記係合受け部が設けられる前記可動部材との一方に弾性変形可能に設けられる第1の移動機構要素と、前記係合部が設けられる前記ロッドと前記係合受け部が設けられる前記可動部材との他方に設けられる第2の移動機構要素と、を備え、前記第1の移動機構要素が前記第2の移動機構要素に乗り上げることで、前記係合部が設けられる前記ロッドを、前記ロッド延び方向と異なる方向であり前記係合部と前記係合受け部とが係合し合う方向に移動させる、
車両用内装装置
(2)〔実施例1,2〕
前記ロック装置は、前記開位置にある前記可動部材を前記閉位置側に移動させつつあるときに、前記係合部が設けられる前記ロッドを、前記係合部と前記係合受け部との係合が解除される方向に移動させて前記保持機構による保持を解除する、解除機構をさらに備えており、
前記解除機構は、
前記係合部が設けられる前記ロッドに設けられる第1の解除機構要素と、
前記固定部材に設けられ、前記開位置にある前記可動部材を前記閉位置側に移動させつつあるときに前記第1の解除機構要素と当たり合う第2の解除機構要素と、
を備える、)記載の車両用内装装置。
)〔実施例1,2〕
前記保持機構の前記係合部は、前記一対のロッドの一方のロッドである第1のロッドのみに設けられており、
前記ロック装置は、前記一対のロッドのうち前記係合部が設けられていない方のロッドである第2のロッドを、前記一対のロッドが前記付勢部材の付勢力に抗して前記一対のロック受け部から抜ける方向に引き込まれている間中、前記可動部材に対して前記ロッド延び方向と異なる方向に変位させる変位機構をさらに備えており、
前記変位機構は、前記第2のロッドと前記可動部材の一方に弾性変形可能に設けられる第1の変位機構要素と、前記第2のロッドと前記可動部材の他方に設けられる第2の変位機構要素と、を備え、前記第1の変位機構要素が前記第2の変位機構要素に乗り上げることで、前記第2のロッドを前記可動部材に対して変位させる、(1)または(2)に記載の車両用内装装置
(4)〔実施例1〕
前記保持機構の前記移動機構は、前記係合部が設けられる前記ロッドを、前記開位置にある前記可動部材を前記閉位置側に移動させて前記閉位置に達したときの前記可動部材の前記固定部材に対する移動方向D1と直交する方向に移動させており、
前記解除機構は、前記係合部が設けられる前記ロッドを、前記方向D1と直交する方向に移動させて前記保持機構による保持を解除しており、
前記方向D1で、前記固定部材と、前記解除機構によって前記保持機構による保持が解除されたときにおける前記係合部が設けられる前記ロッドとの間には、空間が存在している、()記載の車両用内装装置。
)〔実施例2〕
前記ロック装置は、前記固定部材と前記可動部材のうち前記可動部材側に設けられるプッシュ式のノブをさらに備えており、
前記保持機構の前記移動機構は、前記係合部が設けられる前記ロッドに設けられる第1の回動機構要素と、前記プッシュ式のノブに設けられる第2の回動機構要素と、を備え、前記プッシュ式のノブの操作力にて、前記係合部が設けられる前記ロッドを、前記係合部と前記係合受け部とが係合し合う方向に回動させる、()〜()のいずれか1つに記載の車両用内装装置。
【発明の効果】
【0008】
上記(1)の車両用内装装置によれば、ロック装置が、一対のロッドが付勢部材の付勢力に抗して一対のロック受け部から抜ける方向に引き込まれて一対のロック受け部から抜けたときに、一対のロッドが引き込まれた状態を保持する保持機構を備えるため、つぎの効果を得ることができる。
開位置にある可動部材を閉位置に移動させるときに(可動部材を閉めるときに)、一対のロッドが固定部材に当たって押し込まれることを無くすことができる。そのため、一対のロッドが固定部材に当たって押し込まれるときに発生する荷重を無くすことができる。よって、従来に比べて、可動部材を閉めるときの操作フィーリングを向上させることができる。
【0009】
上記()の車両用内装装置によれば、保持機構が、一対のロッドが一対のロック受け部から抜ける方向に引き込まれつつあるときに、係合部が設けられるロッドを、ロッド延び方向と異なる方向であり係合部と前記係合受け部とが係合し合う方向に移動させる移動機構を備えるため、つぎの効果を得ることができる。
一対のロッドを一対のロック受け部から引き込むだけで、係合部と係合受け部とを係合させることができる。そのため、一対のロッドを一対のロック受け部から引き込むための操作とは別に係合部と係合受け部とを係合させる操作を要する場合に比べて、車両用内装装置の操作性上で有利である。
【0010】
上記()の車両用内装装置によれば、ロック装置が、開位置にある可動部材を閉位置側に移動させつつあるときに、係合部が設けられるロッドを、係合部と係合受け部との係合が解除される方向に移動させて保持機構による保持を解除する、解除機構をさらに備えるため、つぎの効果を得ることができる。
開位置にある可動部材を閉位置に移動させるだけで保持機構による保持を解除することができる。したがって、可動部材を閉じる操作とは別に保持機構による保持を解除する操作を要する場合に比べて、車両用内装装置の操作性上で有利である。
【0011】
上記()の車両用内装装置によれば、解除機構が、係合部が設けられるロッドに設けられる第1の解除機構要素と、固定部材に設けられ開位置にある可動部材を閉位置側に移動させつつあるときに第1の解除機構要素と当たり合う第2の解除機構要素と、を備えるため、つぎの効果を得ることができる。
第1の解除機構要素と第2の解除機構要素とが当たり合うことで、係合部が設けられるロッドを、係合部と係合受け部との係合が解除される方向に移動させることができる。
【0012】
上記()の車両用内装装置によれば、ロック装置が、一対のロッドのうち係合部が設けられていない方のロッドを、一対のロッドが付勢部材の付勢力に抗して一対のロック受け部から抜ける方向に引き込まれている間中、可動部材に対してロッド延び方向と異なる方向に変位させる変位機構をさらに備えるため、つぎの効果を得ることができる。
開位置にある可動部材を閉位置側に移動させて可動部材が閉位置に達したときに、可動部材にねじれが生じて、一対のロッドのうち係合部が設けられていない方のロッドがロック受け部に対して位置ズレしている場合であっても、変位機構によって一対のロッドのうち係合部が設けられていない方のロッドが変位する量だけ位置ズレの量を低減できる。よって、ロック装置が変位機構を備えていない場合に比べて、一対のロッドのうち係合部が設けられていない方のロッドがロック受け部に進入できなくなることを抑制できる。
【0013】
上記()の車両用内装装置によれば、保持機構の移動機構が、第1、第2の移動機構要素を備えており、第1の移動機構要素が前記第2の移動機構要素に乗り上げることで、係合部が設けられるロッドをロッド延び方向と異なる方向であり係合部と係合受け部とが係合し合う方向に移動させるため、つぎの効果を得ることができる。
比較的簡単な構成で、確実に、係合部と係合受け部とを係合させることができる。
【0014】
上記()の車両用内装装置によれば、保持機構の移動機構が、係合部が設けられるロッドを、方向D1と直交する方向に移動させており、解除機構が、係合部が設けられるロッドを、方向D1と直交する方向に移動させて保持機構による保持を解除しており、方向D1で、固定部材と、解除機構によって保持機構による保持が解除されたときにおける係合部が設けられるロッドとの間には、空間が存在しているため、つぎの効果を得ることができる。
解除機構によって保持機構による保持が解除された後に、係合部が設けられるロッドを固定部材に対してその空間内で方向D1に移動させることができる。そのため、開位置にある可動部材を固定部材に対して勢いよく閉位置側に移動させる場合であっても、解除機構によって保持機構による保持が解除された後に、係合部が設けられるロッドが固定部材に当たり可動部材の閉動を阻害することを抑制できる。
【0015】
上記()の車両用内装装置によれば、保持機構の移動機構が、第1、第2の回動機構要素を備えており、プッシュ式のノブの操作力にて、係合部が設けられるロッドを、係合部と係合受け部とが係合し合う方向に回動させるため、つぎの効果を得ることができる。
プッシュ式のノブを操作するだけで、比較的簡単な構成で、確実に、係合部と係合受け部とを係合させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明実施例1の車両用内装装置の、可動部材が閉位置にあるときの、固定部材を省略した模式透視正面図である。なお、本図は、本発明実施例2にも適用可能である。
図2】本発明実施例1の車両用内装装置の、可動部材が閉位置にあるときの断面図である。なお、本図は、本発明実施例2にも適用可能である。
図3】本発明実施例1の車両用内装装置におけるロック装置の部分分解斜視図である。
図4】本発明実施例1の車両用内装装置におけるロック装置の部分斜視図である。
図5】本発明実施例1の車両用内装装置におけるロック装置の部分背面図である。
図6】本発明実施例1の車両用内装装置におけるロック装置の第1のロッドの、ロッド延び方向に直線状に延びている場合の、斜視図である。
図7】本発明実施例1の車両用内装装置におけるロック装置の第1のロッドの、ロッド延び方向に直線状に延びている場合の、図6とは異なる方向から見たときの斜視図である。
図8】本発明実施例1の車両用内装装置の、可動部材が閉位置にありプッシュ式のノブを操作していないときの、図5のA−A線部位での断面図である。
図9図8の、第1のロッドとその近傍の拡大図である。
図10】本発明実施例1の車両用内装装置の、図8の状態からプッシュ式のノブを操作したときの、第1のロッドとその近傍の拡大図である。
図11】本発明実施例1の車両用内装装置の、開位置にある可動部材を閉位置側に移動させて第1のロッドが解除機構により係合部と係合受け部との係合が解除される方向に移動したときの、第1のロッドとその近傍の拡大図である。
図12】本発明実施例1の車両用内装装置の第1の変形例を示す図であり、ロック装置が変位機構を備える場合の、可動部材が閉位置にありプッシュ式のノブを操作していないときの断面図である。
図13】本発明実施例1の車両用内装装置の第1の変形例を示す図であり、図12の状態からプッシュ式のノブを操作したときの断面図である。+あって、解除機構により保持機構による保持が解除されて一対のロッドが付勢部材の付勢力で一対のロック受け部に入り込む方向に移動したときの、第1のロッドとその近傍を示す部分断面図である。
図14】本発明実施例1の車両用内装装置の第2の変形例を示す図であり、保持機構の移動機構と解除機構とが第1のロッドを方向D1と直交する方向に移動させる場合であって、解除機構により保持機構による保持が解除されて一対のロッドが付勢部材の付勢力で一対のロック受け部に入り込む方向に移動したときの、第1のロッドとその近傍を示す部分断面図である。
図15図14のB−B線断面図である。
図16】解除機構によって保持機構による保持を解除させた後に第1のロッドが固定部材に対して空間内で方向D1に移動したときの、図14のB−B線断面図である。
図17】本発明実施例2の車両用内装装置におけるロック装置の部分分解斜視図である。
図18】本発明実施例2の車両用内装装置におけるロック装置の部分斜視図である。ただし、図面の明確化のために第2のロッドを省略している。
図19】本発明実施例2の車両用内装装置におけるロック装置の、図18とは異なる方向から見たときの部分斜視図である。ただし、図面の明確化のために第2のロッドを省略している。
図20】本発明実施例2の車両用内装装置におけるロック装置の部分斜視図である。ただし、図面の明確化のために第2のロッドを省略している。なお、(a)は、可動部材が閉位置にありプッシュ式のノブを操作していないときを示しており、(b)は、プッシュ式のノブを操作して、ロッドが、ロック受け部から抜ける方向に引き込まれるとともに保持機構により係合部と係合受け部とが係合し合う方向に回動したときを示している。
図21】本発明実施例2の車両用内装装置におけるロック装置の、図20とは異なる方向から見たときの部分斜視図である。ただし、図面の明確化のために第2のロッドを省略している。なお、(a)は、可動部材が閉位置にありプッシュ式のノブを操作していないときを示しており、(b)は、プッシュ式のノブを操作して、ロッドがロック受け部から抜ける方向に引き込まれるとともに保持機構により係合部と係合受け部とが係合し合う方向に回動したときを示している。
図22】本発明実施例2の車両用内装装置の、開位置にある可動部材を閉位置側に移動させてロッドが解除機構により係合部と係合受け部との係合が解除される方向に回動したときの、解除機構を示す拡大断面図である。
図23】従来の車両用内装装置の、開位置にある可動部材を閉位置側に移動させてロッドの斜面部が固定部材に当たったときの断面図である。
図24】従来の車両用内装装置の、図23の状態からさらに可動部材を閉位置側に移動させて可動部材が閉位置に達したときの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1図16は、本発明実施例1の車両用内装装置を示しており、図17図22は、本発明実施例2の車両用内装装置を示している。ただし、図1図2は、本発明実施例2にも適用可能である。なお、図において、FRは車両前方を示し、UPは上方を示す。
本発明実施例1と実施例2にわたって共通する部分には、本発明実施例1と実施例2にわたって同じ符号を付してある。
まず、本発明実施例1と実施例2にわたって共通する部分を説明する。
【0018】
本発明実施例の車両用内装装置(以下、単に、内装装置ともいう)10は、たとえば、車両の助手席前方でインストルメントパネル部位に配置される車両用グローブボックス装置である。ただし、内装装置10は、車両用グローブボックス装置の上方に配置される車両用アッパボックス装置であってもよく、車両の運転席と助手席の間に配置される車両用コンソールボックス装置であってもよく、その他の装置であってもよい。以下、本発明実施例と図示例では、内装装置10が車両用グローブボックス装置である場合を例にとって説明する。
【0019】
内装装置10は、図2に示すように、固定部材20と、可動部材30と、ロック装置40と、クッションゴム60と、を有する。
【0020】
固定部材20は、車両の内装部材であるインストルメントパネルであってもよく、インストルメントパネルに対して固定される部材であってもよい。固定部材20は、車両後方(車室側)に開放する収容部21を備える。
【0021】
可動部材30は、収容部21を開閉する。可動部材30は、固定部材20に対して開閉動可能とされている。可動部材30は、収容部21を開閉するドアである。可動部材30は、小物類を収納可能な図示略のボックス部を備えていてもよい。可動部材30は、回動軸芯31と、アウタ部材32と、インナ部材33と、を備える。
【0022】
回動軸芯31は、可動部材30の下端部(その近傍を含む)で車両左右方向に延びている。可動部材30は、固定部材20に開位置30a(図2の2点鎖線にて示す位置)と閉位置30b(図2の実線にて示す位置)に回動軸芯31まわりに上下方向に回動可能に支持されている。可動部材30は、ロック装置40がアンロックされれば、回動軸芯31まわりに自重で閉位置30bから開位置30aに回動する(開く)。可動部材30を開位置30aから閉位置30bに回動させる(閉める)ときは、回動軸芯31まわりに手で可動部材30を持ち上げる。可動部材30が閉位置30bにあるときにロック装置40をロックすれば、可動部材30は固定部材20に対して閉位置30bを維持する。なお、可動部材30は、可動部材30を開位置30aから閉位置30bに回動させる際に、ロック装置40のロックを確実に行うために、閉位置30bよりも若干量開位置30aと反対側に(車両前方側に)オーバーストロークできるようになっている。
【0023】
アウタ部材32とインナ部材33とは、互いに固定されている。アウタ部材32とインナ部材33は、アウタ部材32とインナ部材33の少なくともいずれか一方の部材に形成したリブ34の先端部で、溶着または締結にて、互いに固定されている。アウタ部材32とインナ部材33との間には、内側空間部35が設けられている。
【0024】
ロック装置40は、可動部材30を閉位置30bにあるときに固定部材20にロック・アンロックする装置である。ロック装置40は、図3に示すように、ベゼル41と、ノブ42と、ノブ付勢スプリング43と、カム44と、一対のロッド45a、45bと、一対のロック受け部46a、46b(図1参照)と、付勢部材47と、保持機構48(図9参照)と、解除機構49(図9参照)と、を有する。
【0025】
ロック装置40のロックは、図8に示すように、一対のロッド45a、45bが一対のロック受け部46a、46bに入ることでかかる。ロック装置40のロックは、一対のロッド45a、45bが一対のロック受け部46a、46bから抜けることで解除される。
【0026】
ベゼル41は、可動部材30の内部空間部35に配置されており、可動部材30に固定されている。ベゼル41は、可動部材30のアウタ部材32に固定されていてもよくインナ部材33に固定されていてもよい。ベゼル41は、可動部材30と一体に形成されていてもよく、可動部材30と別体に形成されて可動部材30に固定して取付けられていてもよい。ベゼル41は、可動部材30の、回動軸芯31の延びる方向(幅方向、左右方向、車両左右方向)の中央位置よりも運転席に近い位置に配置される。
ベゼル41は、図3に示すように、内周面でノブ42を直線動可能に支持し外周面でカム44を回転可能に支持する筒状部41aと、ノブ42がベゼル41から抜けることを抑制する抜け止め突起41bと、を備える。
【0027】
ノブ42は、ロック装置40のロックをアンロックするために設けられる。ノブ42は、プッシュ式であってもよく、プル式であってもよく、スライド式であってもよい。本発明実施例および図示例では、ノブ42がプッシュ式である場合を例にとって説明する。
【0028】
ノブ42は、固定部材20と可動部材30のうち可動部材30側に設けられている。ノブ42は、ベゼル41に、可動部材30が閉位置30bにあるときにおける車両前後方向に、往復直線動可能に支持される。ノブ42は、ベゼル41に、可動部材30が閉位置30bにあるときにおける車両後方側から組付けられる。ノブ42は、ノブ円筒部42aと、ノブストッパ42bと、カム押圧突起42cと、を備える。
【0029】
ノブ円筒部42aは、ベゼル41側(可動部材30が閉位置にあるときにおける車両前方)に所定量延びて設けられている。ノブ円筒部42aは、ベゼル41の筒状部41a内に入り込んでおり、可動部材30が閉位置30bにあるときにおける車両前後方向に往復直線動可能に支持されている。このため、ノブ42は、ベゼル41に往復直線動可能に支持される。
【0030】
ノブストッパ42bは、ノブ付勢スプリング43の付勢力によりノブ42がベゼル41から抜けることを防止するために設けられる。ノブストッパ42bは、ベゼル41の抜け止め突起41bと同数設けられている。ノブストッパ42bと抜け止め突起41bは、少なくとも1個ずつ設けられている。なお図示例では、ノブストッパ42bと抜け止め突起41bが2個ずつ設けられている場合を示している。ノブストッパ42bは、ノブ42がノブ付勢スプリング43によりベゼル41から抜ける方向(可動部材30が閉位置30bにあるときにおける車両後方)に移動したときにベゼル41の抜け止め突起41bに当接(係合)し、ノブ42がベゼル41に対してそれ以上抜ける方向(車両後方)に移動することを防止する。
【0031】
カム押圧突起42cは、ノブ42をプッシュ操作したときにカム44をカム44の回動軸芯Pまわりに回動させるために設けられる。カム押圧突起42cは、ノブ42をプッシュ操作したときに、カム44を、一対のロッド45a、45bが一対のロック受け部46a、46bから抜ける方向(一対のロッド45a、45bを引き込む方向)に回動させる。カム押圧突起42cは、カム44側(ベゼル側41a、可動部材30が閉位置30bにあるときにおける車両前方)に突出して設けられている。カム押圧突起42cは、ノブ42をプッシュ操作したときにカム44の後述する傾斜部44dに当接し、カム44を回転させる。
【0032】
ノブ付勢スプリング43は、ノブ42を、ベゼル41に対してベゼル41から抜ける方向(可動部材30が閉位置にあるときにおける車両後方)に常時付勢する。ノブ付勢スプリング43は、たとえば、一端がベゼル41に当接し他端がノブ42に当接するコイルスプリングからなる。
【0033】
カム44は、固定部材20と可動部材30のうち可動部材30側に設けられている。カム44は、可動部材30の内部空間部35に配置されている。カム44は、ベゼル41に回動軸芯Pまわりに回転可能に支持されている。カム44は、ベゼル41に、可動部材30が閉位置30bにあるときにおける車両前方側から組付けられる。カム44は、回動軸部44aと、回動軸部44aから一側に延びる第1のカムアーム部44bと、回動軸部44aから他側に延びる第2のカムアーム部44cと、傾斜部44dと、を備える。
【0034】
カム44は、回動軸部44aに設けられる孔44eにベゼル41の筒状部41aが差込まれることで、ベゼル41に回動軸部44aで回動可能に支持される。
第1のカムアーム部44bの延び方向先端部(その近傍を含む)には、一対のロッド45a、45bの一方のロッドである第1のロッド45aが連結されており、第2のカムアーム部44cの延び方向先端部(その近傍を含む)には、一対のロッド45a、45bの他方のロッドである第2のロッド45bが連結されている。
【0035】
カム44が、回動軸部44aでベゼル41に回動可能に支持されており、第1のカムアーム部44bで第1のロッド45aと連結されており、第2のカムアーム部44cで第2のロッド45bと連結されているため、カム44が回転することにより第1、第2のロッド45a、45bを互いに反対方向に同期して動かすことができる。
【0036】
傾斜部44dは、ノブ42のベゼル41に対する直線動をカム44のベゼル41に対する回動に変換するために設けられる。傾斜部44dは、カム44の回動軸芯P以外の部位に設けられている。傾斜部44dは、ノブ42側(ベゼル41側、可動部材30が閉位置30bにあるときにおける車両後方)に突出して設けられている。傾斜部44dの突出方向先端面(ノブ42側面)が、傾斜面とされている。
【0037】
一対のロッドである第1、第2のロッド45a、45bは、図8に示すように、固定部材20と可動部材30のうち可動部材30側に設けられている。第1、第2のロッド45a、45bは、それぞれ、ロッド延び方向D2に延びている。ここで、ロッド延び方向D2は、可動部材30の回動軸芯31の延びる方向である。第1、第2のロッド45a、45bは、ロッド延び方向D2に、直線状に延びていてもよく、少なくとも1つの屈曲部または湾曲部を有して延びていてもよい。可動部材30が閉位置30bにあるとき、第1のロッド45aの、第2のロッド45bと反対側の端部(先端部)45cが、一対のロック受け部46a、46bの一方のロック受け部である第1のロック受け部46aに出入りし、第2のロッド45bの、第1のロッド45aと反対側の端部(先端部)45dが、一対のロック受け部46a、46bの他方のロック受け部である第2のロック受け部46bに出入りする。第1のロッド45aの第1のロック受け部46aへの出入りと、第2のロッド45bの第2のロック受け部46bへの出入りは、同時に行なわれる。第1のロッド45aの端部45cと、第2のロッド45bの端部45dとに、開位置30aにある可動部材30を閉位置30bに移動させる方向、かつ、各ロッド45a、45bの延び方向長さを小にする方向に傾斜する斜面部45eが形成されている。第1、第2のロッド45a、45bの端部45c、45d以外の大部分は、可動部材30の内部空間部35にある。
【0038】
一対のロック受け部である第1、第2のロック受け部46a、46bは、固定部材20と可動部材30のうち固定部材20側に設けられている。第1、第2のロック受け部46a、46bは、可動部材30の、回動軸芯31の延びる方向の両側部に対応させて設けられている。第1、第2のロック受け部46a、46bは、固定部材20の、可動部材30の回動軸芯31の延びる方向に可動部材30と対向する壁部または該壁部に固定して取付けられるブッシュに設けられている。
【0039】
付勢部材47は、一対のロッド45a、45bを可動部材30に対してロッド延び方向D2であって一対のロック受け部46a、46bに入り込む方向に付勢する。付勢部材47は、たとえば、図3に示すように、カム44を、ベゼル41に対して回動付勢することで、一対のロッド45a、45bを付勢する。付勢部材47は、たとえば、一端がベゼル41に当接し他端がカム44に当接するトーションスプリングからなる。ただし、付勢部材47は、一端が可動部材30に当接し他端が一対のロッド45a、45bのいずれか一方のロッドに当接して一対のロッド45a、45bを可動部材30に対して付勢するコイルスプリングであってもよい。
【0040】
保持機構48は、プッシュ式のノブ42を操作して一対のロッド45a、45bが付勢部材47の付勢力に抗して一対のロック受け部46a、46bから抜ける方向に引き込まれて一対のロック受け部46a、46bから抜けたときに、可動部材30に対して一対のロッド45a、45bが引き込まれた状態を保持する機構である。
【0041】
保持機構48は、図8図9に示すように、一対のロッド45a、45bの少なくとも一方のロッドに設けられる係合部48aと、可動部材30(可動部材30に固定される部材を含む)に設けられ係合部48aに係脱可能な係合受け部48bと、移動機構48cと、を備える。なお、以下、本発明実施例では、係合部48aが一対のロッド45a、45bの一方のロッドである第1のロッド45aのみに設けられる場合を示す。
【0042】
係合部48aは、第1のロッド45aに一体に形成されていてもよく、第1のロッド45aと別体に形成されて第1のロッド45aに固定されていてもよい。
係合受け部48bは、可動部材30に一体に形成されていてもよく、可動部材30と別体に形成されて可動部材30に固定されていてもよい。
移動機構48cは、図10に示すように、プッシュ式のノブ42を操作して一対のロッド45a、45bが一対のロック受け部46a、46bから抜ける方向に引き込まれつつあるときに、係合部48aが設けられるロッドである第1のロッド45aを、ロッド延び方向D2と異なる方向(直交する方向)であり係合部48aと係合受け部48bとが係合し合う方向に移動させる機構である。
【0043】
保持機構48による一対のロッド45a、45bの保持は、係合部48aと係合受け部48bとが係合し合うことで行なわれる。保持機構48による一対のロッド45a、45bの保持の解除は、係合部48aと係合受け部48bとの係合が解除されることにより行なわれる。
【0044】
解除機構49は、開位置30aにある可動部材30を閉位置30b側に移動させつつあるときに、第1のロッド45aを、係合部48aと係合受け部48bとの係合が解除される方向に移動させて保持機構48による保持を解除する機構である。解除機構49が第1のロッド45aを移動させる方向と、保持機構48の移動機構48cが第1のロッド45aを移動させる方向とは、互いに反対方向である。
【0045】
解除機構49は、第1のロッド45aに設けられる第1の解除機構要素49aと、固定部材20(固定部材20に対して固定される部材を含む)に設けられる第2の解除機構要素49bと、を備える。第1の解除機構要素49aは、第1のロッド45aに一体に形成されていてもよく、第1のロッド45aと別体に形成されて第1のロッド45aに固定されていてもよい。第2の解除機構要素49bは、固定部材20に一体に形成されていてもよく、固定部材20と別体に形成されて固定部材20に固定されていてもよい。解除機構49は、図11に示すように、開位置30aにある可動部材30を閉位置30b側に移動させつつあるときに第1の解除機構要素49aと第2の解除機構要素49bとが互いに当接し合うことで、第1のロッド45aを、係合部48aと係合受け部48bとの係合が解除される方向に移動させる。
【0046】
ロック装置40は、図12図13に示すように、変位機構50を備えていてもよい。
変位機構50は、図12に示すように、係合部48aが一対のロッド45a、45bの一方のロッド(第1のロッド45a)のみに設けられる場合に、設けられる。
【0047】
変位機構50は、図13に示すように、一対のロッド45a、45bのうち係合部48aが設けられていない方のロッドである第2のロッド45bを、一対のロッド45a、45bが付勢部材47の付勢力に抗して一対のロック受け部46a、46bから抜ける方向に引き込まれている間中、可動部材30(可動部材30に対して固定される部材を含む)に対してロッド延び方向D2と異なる方向(直交する方向)に変位させる機構である。変位機構50は、第2のロッド45bを、可動部材30が固定部材20に対して開位置30aから閉位置30bに移動する方向に変位させる機構である。変位機構50は、第2のロッド45bを、可動部材30に対して、可動部材30が閉位置30bにあるときにおける車両前方に変位させる。変位機構50は、一対のロッド45a、45bが付勢部材47の付勢力に抗して一対のロック受け部46a、46bから抜ける方向に引き込まれつつあるときに、第2のロッド45bを、可動部材30に対して、可動部材30が閉位置30bにあるときにおける車両前方に変位させる。
【0048】
第2のロッド45bは、一対のロッド45a、45bが一対のロック受け部46a、46bから抜ける方向に引き込まれていないとき、可動部材30に対して、変位機構50による変位方向に変位不能(略変位不能を含む)とされている。第2のロッド45bには、一対のロッド45a、45bがロック受け部46a、46bから抜ける方向に引き込まれたときに可動部材30に対して変位機構50により変位可能となるように、後退部45fが設けられている。後退部45fは、可動部材30が閉位置30bにあるときに車両後方となる方向に後退している。
【0049】
変位機構50は、第2のロッド45bと可動部材30の一方に弾性変形可能に設けられる第1の変位機構要素50aと、第2のロッド45bと可動部材30の他方に設けられる第2の変位機構要素50bと、を備える。変位機構50は、第1の変位機構要素50aが第2の変位機構要素50bに乗り上げることで、第2のロッド45bを可動部材30に対して変位させる。第1の変位機構要素50aは、一対のロッド45a、45bが付勢部材47の付勢力に抗して引き込まれている間中、第2の変位機構要素50bに乗り上げている。
【0050】
第1の変位機構要素50aは、たとえば、第2のロッド45bと可動部材30の一方に一体に形成される板バネからなり、樹脂弾性を利用して弾性変形可能とされている。第2の変位機構要素50bは、たとえば、第2のロッド45bと可動部材30の他方に一体に形成されるリブからなる。
【0051】
クッションゴム60は、可動部材30が閉位置30bにあるときに、可動部材30が固定部材20に対して車両走行振動によりがたつくことを抑制するために設けられる。クッションゴム60は、固定部材20に取付けられていてもよく、可動部材30に取付けられていてもよい。クッションゴム60は、可動部材30が閉位置30bにあるとき、固定部材20と可動部材30とによって車両前後方向に圧縮変形させられている。クッションゴム60は、可動部材30が開位置30aにあるとき、固定部材20と可動部材30とによって車両前後方向に圧縮変形させられていない。
【0052】
ここで、本発明実施例1と実施例2にわたって共通する作動を説明する。
(i)可動部材30が閉位置30bにあるとき
図12に示すように、一対のロッド45a、45bが、一対のロック受け部46a、46bに入っている。すなわち、ロック装置40のロックがかかっている。
第2のロッド45bは、可動部材30に対して、変位機構50により変位していない。
【0053】
(ii)ロック装置40のロック解除のためにノブ42を車両前方にプッシュ操作したとき
ノブ42のカム押圧突起42cがカム44の傾斜部44dに当接摺動する。そのため、付勢部材47の付勢力に抗して、カム44が回動させられるとともに一対のロッド45a、45bが一対のロック受け部46a、46bから抜ける方向に引き込まれる。その結果、図13に示すように、ロック装置40のロックが解除される。
第2のロッド45bは、変位機構50により、可動部材30に対して、可動部材30が閉位置30bにあるときにおける車両前方に変位する。
【0054】
(iii)ロック装置40のロックが解除された後、ノブ42のプッシュ操作を解除したとき
ノブ42は、ノブ付勢スプリング43の付勢力によりベゼル41に対して車両後方に移動しプッシュ操作前の状態に戻る。一対のロッド45a、45bは、保持機構48により一対のロック受け部46a、46bから抜けた状態に保持される。
第2のロッド45bは、変位機構50により可動部材30に対して変位している。
可動部材30が閉位置30bから開位置30a側に自重で移動する(開く)。
【0055】
(iv)可動部材30が開位置に30aにあるとき
一対のロッド45a、45bは、保持機構48により引き込まれた状態に保持される。
第2のロッド45bは、変位機構50により可動部材30に対して変位している。
【0056】
(v)開位置30aにある可動部材30を閉位置30b側に移動させるとき
開位置30aにある可動部材30を閉位置30b側に移動させて閉位置30b直前に達したときに、解除機構49の第1、第2の解除機構要素49a、49bが互いに当接し始める。さらに可動部材30を閉位置30b側に移動させることで、図11に示すように、第1の解除機構要素49aが第2の解除機構要素49bによって押される。第1の解除機構要素49aが第2の解除機構要素49bによって押されるため、第1のロッド45aが、係合部48aと係合受け部48bとの係合が解除される方向(保持機構48による保持が解除される方向)に移動する。
解除機構49によって保持機構48による保持が解除されると、一対のロッド45a、45bが可動部材30に対して付勢部材47の付勢力で一対のロック受け部46a、46bに入る方向に移動しロック装置40のロックがかかる。また、第2のロッド45bは、可動部材30に対して、変位機構50により変位する前の状態に戻る。
【0057】
つぎに、本発明実施例1と実施例2にわたって共通する作用・効果を説明する。
(A)プッシュ式のノブ42を操作して一対のロッド45a,45bを付勢部材47の付勢力に抗して一対のロック受け部46a,46bから抜ける方向に引き込んで一対のロッド45a,45bが一対のロック受け部46a,46bから抜けたときに、一対のロッド45a,45bを引き込んだ状態に保持する保持機構48を有するため、つぎの作用・効果を得ることができる。
(A1)開位置30aにある可動部材30を閉位置30bに移動させるときに(可動部材30を閉めるときに)、一対のロッド45a、45bが固定部材20に当たって押し込まれることを無くすことができる。そのため、一対のロッド45a、45bが固定部材20に当たって押し込まれるときに発生する荷重を無くすことができる。よって、従来に比べて、可動部材30を閉めるときの操作フィーリングを向上させることができる。
(A2)プッシュ式のノブ42を操作してロック解除した後にノブ42のプッシュ操作を解除しても、一対のロッド45a、45bが付勢部材47の付勢力で一対のロック受け部46a、46bに入ってしまう(ロック装置40のロックがかかる)ことを防止できる。そのため、プッシュ式のノブ42が可動部材30側に設けられる場合であっても、可動部材30を確実に閉位置30bから開位置30a側に自重で移動させることができる。
【0058】
(B)保持機構48が、プッシュ式のノブ42を操作して一対のロッド45a,45bを一対のロック受け部46a,46bから抜ける方向に引き込んでいるときに、第1のロッド45aを、第1のロッド45aの延び方向と異なる方向であり係合部48aと係合受け部48bとが係合し合う方向に移動させる移動機構48cを備えるため、つぎの作用・効果を得ることができる。
一対のロッド45a、45bを一対のロック受け部46a,46bから引き込むだけで(プッシュ式のノブ42を操作するだけで)、係合部48aと係合受け部48bとを係合させることができる。そのため、一対のロッド45a、45bを一対のロック受け部46a、46bから引き込むための操作(ノブ42のプッシュ操作)とは別に係合部48aと係合受け部48bとを係合させる操作を要する場合に比べて、車両用内装装置10の操作性上で有利である。
【0059】
(C)ロック機構40が、開位置30aにある可動部材30を閉位置30b側に移動させているときに、第1のロッド45aを、係合部48aと係合受け部48bとの係合が解除される方向に移動させて保持機構48による保持を解除する、解除機構49を備えるため、つぎの作用・効果を得ることができる。
開位置30aにある可動部材30を閉位置30bに移動させるだけで保持機構48による保持を解除することができる。したがって、可動部材30を閉じる操作とは別に保持機構48による保持を解除する操作を要する場合に比べて、車両用内装装置10の操作性上で有利である。
【0060】
(D)解除機構49が、第1のロッド45aに設けられる第1の解除機構要素49aと、固定部材20に設けられ開位置30aにある可動部材30を閉位置30b側に移動させつつあるときに第1の解除機構要素49aと当たり合う第2の解除機構要素49bと、を備えるため、つぎの作用・効果を得ることができる。
第1の解除機構要素49aと第2の解除機構要素49bとが当たり合うことで、第1のロッド45aを、係合部48aと係合受け部48bとの係合が解除される方向に移動させることができる。
【0061】
(E)ロック装置40が、第2のロッド45bを、一対のロッド45a、45bが付勢部材47の付勢力に抗して一対のロック受け部46a、46bから抜ける方向に引き込まれている間中、可動部材30に対してロッド延び方向D2と異なる方向に変位させる変位機構50をさらに備えるため、つぎの作用・効果を得ることができる。
開位置30aにある可動部材30を閉位置30b側に移動させて可動部材30が閉位置30bに達したときに、可動部材30にねじれが生じて、第2のロッド45bが第2のロック受け部46bに対して車両後方に位置ズレしている場合であっても、変位機構50によって第2のロッド45bが車両前方に変位する量だけ位置ズレの量を低減できる。よって、ロック装置40が変位機構50を備えていない場合に比べて、第2のロッド45bが第2のロック受け部46bに進入できなくなることを抑制できる。
【0062】
(F)第1のロッド45aの端部45cと、第2のロッド45bの端部45dとに、斜面部45eが形成されているため、つぎの作用・効果を得ることができる。
装置10の使用者が第1のロッド45aに触ってしまうこと等により、解除機構49によらずに保持機構48による一対のロッド45a、45bの保持が解除されてしまった場合であっても、斜面部45eが、可動部材30を開位置30aから閉位置30bに移動させるときに固定部材20に当たり、一対のロッド45a、45bを引き込む方向に動かすことができる。そのため、可動部材30が閉位置30bに戻らなくなるといったような不具合の発生を抑制できる。
【0063】
(G)ノブ42が、ベゼル41に、可動部材30が閉位置30bにあるときにおける車両後方側から組付けられ、カム44が、ベゼル41に、可動部材30が閉位置30bにあるときにおける車両前方側から組付けられるため、つぎの作用・効果を得ることができる。
ノブ42とカム44とのベゼル41への組付方向が、車両前後方向の1軸方向で済む。その結果、組付け工数の低減に寄与できる。また、設備を用いて組付けを行なう際に、複雑な動きを要求されないため、設備による組付けが比較的容易であり設備投資を低く抑えることができる。
【0064】
(H)ノブ42がベゼル41に支持されており、ベゼル41が可動部材30の、回動軸芯31の延びる方向の中央位置よりも運転席に近い位置に配置されるため、つぎの作用・効果を得ることができる。
ノブ42も、可動部材30の、回動軸芯31の延びる方向の中央位置よりも運転席に近い位置に配置される。そのため、運転席からのノブ42の操作性が良好である。
【0065】
(I)ノブ42がプッシュ式であるため、つぎの作用・効果を得ることができる。
ノブ42を回転式にする場合に比べて、操作が容易である。また、ノブ42を可動部材30に設けられる回転式にする場合と異なり、可動部材30のノブ42背面に指を差し込む凹部を設ける必要がなく、見栄えがよい。
【0066】
つぎに、本発明各実施例に特有な部分を説明する。
〔実施例1〕(図1図16
本発明実施例1では、保持機構48がつぎのようになっている。
図9に示すように、保持機構48の移動機構48cが、係合部48aが設けられる第1のロッド45aと係合受け部48bが設けられる可動部材30との一方に弾性変形可能に設けられる第1の移動機構要素48dと、係合部48aが設けられる第1のロッド45aと係合受け部48bが設けられる可動部材30との他方に設けられる第2の移動機構要素48eと、を備える。なお、本発明実施例1では、第1の移動機構要素48dが、係合部48aが設けられる第1のロッド45aに弾性変形可能に設けられている場合を示す。
【0067】
第1の移動機構要素48dは、たとえば、第1のロッド45aに一体に形成される板バネからなり樹脂弾性を利用して弾性変形可能とされている。第2の移動機構要素48eは、たとえば、可動部材30に一体に形成されるリブからなる。
【0068】
移動機構48cは、プッシュ式のノブ42を操作して一対のロッド45a、45bを一対のロック受け部46a、46bから抜ける方向に引き込みつつあるときに、第1の移動機構要素48dが第2の移動機構要素48eに乗り上げることで、第1のロッド45aを、ロッド延び方向D2と異なる方向(直交する方向)であり係合部48aと係合受け部48bとが係合し合う方向に移動させる。
【0069】
本発明実施例1では、解除機構49がつぎのようになっている。
解除機構49の第1の解除機構要素49aが、第1のロッド45aの一部(第1のロッド45aに設けられる当接面部)からなる。また、解除機構49の第2の解除機構要素49bが、固定部材20の一部(固定部材20に設けられる突起)からなる。
【0070】
つぎに、本発明実施例1に特有な作用・効果を説明する。
保持機構48の移動機構48cが、第1、第2の移動機構要素48d,48eを備えており、第1の移動機構要素48dが第2の移動機構要素48eに乗り上げることで、第1のロッド45aを、ロッド延び方向D2と異なる方向であり係合部48aと係合受け部48bとが係合し合う方向に移動させるため、つぎの作用・効果を得ることができる。
比較的簡単な構成で、確実に、係合部48aと係合受け部48bとを係合させることができる。
【0071】
〔実施例1の変形例〕
図14図16は、本発明実施例1の変形例を示している。
本発明実施例1の変形例では、保持機構48の移動機構48cが、第1のロッド45aを、開位置30aにある可動部材30を閉位置30b側に移動させて閉位置30bに達したとき(達する直前を含む)の可動部材30の固定部材20に対する移動方向(車両前方)D1と直交する方向(上下方向)に移動させている。また、解除機構49が、第1のロッド45aを、方向D1と直交する方向(上下方向)に移動させて保持機構48による保持を解除している。また、方向D1で、固定部材20と、解除機構49によって保持機構48による保持が解除されたときにおける第1のロッド45aとの間には、空間Sが存在している。
本発明図示例では、保持機構48の移動機構48cが第1のロッド45aを下方向に移動させ、解除機構49が第1のロッド45aを上方向に移動させる場合を示している。
【0072】
本発明実施例1の変形例に特有な作用・効果を説明する。
保持機構48の移動機構48cが、第1のロッド45aを、方向D1と直交する方向に移動させており、解除機構49が、第1のロッド45aを、方向D1と直交する方向に移動させて保持機構48による保持を解除しており、方向D1で、固定部材20と、解除機構49によって保持機構48による保持が解除されたときにおける第1のロッド45aとの間には、空間Sが存在しているため、つぎの作用・効果を得ることができる。
図16に示すように、解除機構49によって保持機構38による保持が解除された後に、第1のロッド45aを固定部材20に対してその空間S内で方向D1に移動させることができる。そのため、開位置30aにある可動部材30を固定部材20に対して勢いよく閉位置30b側に移動させる場合であっても、解除機構49によって保持機構48による保持が解除された後に、第1のロッド45aが固定部材20に当たり可動部材30の閉動を阻害することを抑制できる。したがって、開位置30aにある可動部材30を固定部材20に対して勢いよく閉位置30b側に移動させる場合であっても、確実に可動部材30を閉位置30bに移動させてロック装置40のロックをかけることができる。
【0073】
〔実施例2〕(図17図22
本発明実施例2では、保持機構48がつぎのようになっている。
図21に示すように、保持機構48の係合受け部48bが、可動部材30に固定される部材であるベゼル41に設けられている。また、図20に示すように、保持機構48の移動機構48cが、第1のロッド45aに設けられる第1の回動機構要素48fと、プッシュ式のノブ42に設けられる第2の回動機構要素48gと、を備える。
【0074】
第1の回動機構要素48fは、第1のロッド45aの外周面から半径方向外側に突出して設けられている。第1の回動機構要素48fは、第1のロッド45aに一体に形成されていてもよく、別体に形成されて第1のロッド45aに固定されていてもよい。第2の回動機構要素48gは、ノブ42からベゼル41側(可動部材30が閉位置30bにあるときにおける車両前方)に突出して設けられている。第2の回動機構要素48gは、ノブ42に一体に形成されていてもよく、別体に形成されてノブ42に固定されていてもよい。
【0075】
移動機構48cは、プッシュ式のノブ42を操作して一対のロッド45a、45bを一対のロック受け部46a、46bから抜ける方向に引き込みつつあるときに、プッシュ式のノブ42の操作力にて第2の回動機構要素48gが第1の回動機構要素48fを押すことで、第1のロッド45aを、第1のロッド45aの軸芯まわりに係合部48aと係合受け部48bとが係合し合う方向に回動させる。
【0076】
本発明実施例2では、解除機構49がつぎのようになっている。
図20に示すように、解除機構49の第1の解除機構要素49aが、第1のロッド45aの外周面から半径方向外側に突出して設けられる半径方向突起からなる。また、図22に示すように、解除機構49の第2の解除機構要素49bが、固定部材20の一部(固定部材20に設けられる突起)からなる。
【0077】
つぎに、本発明実施例2に特有な作用・効果を説明する。
保持機構48の移動機構48cが、第1、第2の回動機構要素48f、48gを備えており、プッシュ式のノブ42の操作力にて、第1のロッド45aを、第1のロッド45aの軸芯まわりに係合部48aと係合受け部48bとが係合し合う方向に回動させるため、つぎの作用・効果を得ることができる。
プッシュ式のノブ42を操作するだけで、比較的簡単な構成で、確実に、係合部48aと係合受け部48bとを係合させることができる。
【符号の説明】
【0078】
10 車両用内装装置
20 固定部材
30 可動部材
31 可動部材の回動軸芯
32 アウタ部材
33 インナ部材
40 ロック装置
41 ベゼル
42 ノブ
43 ノブ付勢スプリング
44 カム
45a 第1のロッド
45b 第2のロッド
46a 第1のロック受け部
46b 第2のロック受け部
47 付勢部材
48 保持機構
48a 係合部
48b 係合受け部
48c 移動機構
48d 第1の移動機構要素
48e 第2の移動機構要素
48f 第1の回動機構要素
48g 第2の回動機構要素
49 解除機構
49a 第1の解除機構要素
49b 第2の解除機構要素
50 変換機構
50a 第1の変位機構要素
50b 第2の変位機構要素
60 クッションゴム
D1 可動部材の移動方向
D2 ロッド延び方向
S 空間
図1
図2
図3
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図5
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