特許第6076305号(P6076305)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6076305鋼矢板の打設工法および鋼矢板とその打設装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6076305
(24)【登録日】2017年1月20日
(45)【発行日】2017年2月8日
(54)【発明の名称】鋼矢板の打設工法および鋼矢板とその打設装置
(51)【国際特許分類】
   E02D 7/00 20060101AFI20170130BHJP
   E02D 7/10 20060101ALI20170130BHJP
【FI】
   E02D7/00 A
   E02D7/10
【請求項の数】6
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-199742(P2014-199742)
(22)【出願日】2014年9月30日
(65)【公開番号】特開2016-69894(P2016-69894A)
(43)【公開日】2016年5月9日
【審査請求日】2014年12月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】514249094
【氏名又は名称】株式会社五味組
(74)【代理人】
【識別番号】100078695
【弁理士】
【氏名又は名称】久保 司
(72)【発明者】
【氏名】五味 健二
【審査官】 竹村 真一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−210366(JP,A)
【文献】 特開平09−279567(JP,A)
【文献】 特開昭51−078006(JP,A)
【文献】 特開2014−156749(JP,A)
【文献】 特開2011−021374(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D 5/00−5/20
E02D 7/00−13/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
掘削軸下部に設けるダウンザホールハンマに鋼矢板下端部の掛止手段を設け、鋼矢板下端にはこの掛止手段が着脱自在に掛止する被掛止手段を設け、吊り下げるダウンザホールハンマに下端を掛止して鋼矢板を沿わせ、また、鋼矢板下端には打撃用のシューを履かせ、打撃用のシューは鋼矢板の左右の継手のうち、既設の鋼矢板に対して接続する継手は覆わずにこれと反対側の継手までを覆い、鋼矢板は既設の鋼矢板に継手接続しながらダウンザホールハンマによる掘削に沿わせて打設することを特徴とした鋼矢板の打設工法。
【請求項2】
鋼矢板上端は掘削軸上部または上方に設けるホールド手段で挟持する請求項1記載の鋼矢板の打設工法。
【請求項3】
掘削軸下部に設けるダウンザホールハンマで、鋼矢板下端部の掛止手段を設けたダウンザホールハンマによる打設装置と、下端には前記掛止手段が着脱自在に掛止する被掛止手段を設け、また、打撃用のシューを履かせた鋼矢板とからなり、打撃用のシューは鋼矢板の左右の継手のうち、既設の鋼矢板に対して接続する継手は覆わずにこれと反対側の継手までを覆うことを特徴とする鋼矢板とその打設装置。
【請求項4】
掘削軸上部に鋼矢板上端のホールド手段を設ける請求項3記載の鋼矢板とその打設装置。
【請求項5】
ダウンザホールハンマに設ける鋼矢板下端部の掛止手段は掛止め用フックであり、鋼矢板下端に設けるに被掛止手段はこのフックが掛止める窓穴であり、フックは下向きで、窓穴下辺に掛止し、窓穴は下辺と上辺間にフックの挿入および抜き出し用幅空間を確保した請求項4記載の鋼矢板とその打設装置。
【請求項6】
ダウンザホールハンマに設ける鋼矢板下端部の掛止手段はダウンザホールハンマに遊嵌するリングに突設する請求項ないし請求項5のいずれかに記載の鋼矢板とその打設装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、硬岩や玉石層や大きな転石層の地層に於いて、土砂崩壊を防止するための山留め用の鋼矢板による連続壁造成を可能とする鋼矢板の打設工法および鋼矢板とその打設装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
鋼矢板を打込むためには鋼矢板打込み用の削孔を予め形成し、該削孔内に鋼矢板を打込むこととなるが、硬岩や大きな転石層の地層に対しては、オーガスクリュー削孔は不可能であり、先端にダウンザホールハンマを装着した削孔機で地層を叩き砕いて削孔することとなる。
【0003】
ダンザホール削孔機は、通常、基端の削孔機に円筒削孔軸を延設し、円筒削孔軸先端にダウンザホールハンマを装着した専用機(図示せず)と、基端の削孔機にアースオーガスクリューを装着したオーガ削孔機の先端のスクリューヘッドをダウンザホールハンマに置換した削孔機とがある。
【0004】
これらのダンザホール削孔機もしくはアースオーガスクリュー削孔機を用いて鋼矢板を連続的に打込み、鋼矢板相互を継手で接続して鋼矢板山留め壁を形成するためには、鋼矢板打込み用の削孔を先行掘削し、この孔を砂等で埋め戻してその後鋼矢板を打設する。
【0005】
図19図21に示すが、下記特許文献は、硬岩地層に対して、1台の土木基礎機械によって、連続ラップ削孔の形成と、ラップ削孔内への鋼矢板の連続打設を可能とするものとして提案されたものであり、図18図20に示すように、慣用のダウンザホールハンマ3´を備えた削孔軸2を接続した振動オーガ機1で単独削孔C1を形成し、次いで、削孔軸2と鋼矢板把持用チャック10とを交換して鋼矢板Pを振動打込みし、次いで、セクションガイド5を有するダウンザホールハンマ3を備えた削孔軸2をチャック10と交換して振動オーガ機に接続し、ダウンザホールハンマ3のセクションガイド5を既設鋼矢板PのセクションPEに係合案内して既削孔C1にラップ削孔C2を形成し、次いで、削孔軸2とチャック10とを交換して新設鋼矢板Pを既設鋼矢板PのセクションPEと係合して振動打込み、連続ラップ削孔C2の形成と削孔内への鋼矢板の打込みを、1台の振動オーガ機1によって繰返し施工する。
【特許文献1】特開2004−232459号公報
【0006】
このように特許文献1における振動オーガ機1は、ダウンザホールハンマ3を備えた削孔軸2を接続したもので、オーガ本体11と、スイベル部14との間に、振動部13を介在固定した振動オーガ機1の出力軸14bに、着脱機構部P14を介してダウンザホールハンマ削孔軸2、及び鋼矢板把持用チャック10を交換取付け可能とし、オーガ本体11の駆動モータM11と、振動部13の駆動モータM13とは別個独立の駆動系統として、オーガ作業機の機能と、振動杭打機の機能とを兼備したものである。
【0007】
削孔軸2による削孔作業と、振動機による鋼矢板打込み作業との切換えは、振動オーガ機1の出力軸14bへの、削孔軸2とチャック10との交換取付けで可能となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前記特許文献1は、ダウンザホールハンマで鋼矢板を打込むための鋼矢板打込み用の削孔を形成し、この削孔内に鋼矢板を打込むという2段階の工程を経ねばならない。
【0009】
そのため削孔作業と、振動機による鋼矢板打込み作業との切換が必要であり、削孔作業用の慣用のダウンザホールハンマ3´とセクションガイド5を有する特殊ダウンザホールハンマ3との交換が必要となる。また、振動オーガ機の出力軸への、削孔軸とチャックとの交換取付けを行わなければならない。
【0010】
本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、ダウンザホールハンマで削孔をしながら後工程ではなく同時に鋼矢板を打込むことができ、施工の合理化を図ることができる画期的な鋼矢板の打設工法および鋼矢板とその打設装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成するため本発明は鋼矢板の打設工法としては、第1に、掘削軸下部に設けるダウンザホールハンマに鋼矢板下端部の掛止手段を設け、鋼矢板下端にはこの掛止手段が着脱自在に掛止する被掛止手段を設け、吊り下げるダウンザホールハンマに下端を掛止して鋼矢板を沿わせ、また、鋼矢板下端には打撃用のシューを履かせ、打撃用のシューは鋼矢板の左右の継手のうち、既設の鋼矢板に対して接続する継手は覆わずにこれと反対側の継手までを覆い、鋼矢板は既設の鋼矢板に継手接続しながらダウンザホールハンマによる掘削に沿わせて打設すること、第2に 鋼矢板上端は掘削軸上部または上方に設けるホールド手段で挟持することを要旨とするものである。
【0012】
鋼矢板とその打設装置としては、第1に、掘削軸下部に設けるダウンザホールハンマで、鋼矢板下端部の掛止手段を設けたダウンザホールハンマによる打設装置と、下端には前記掛止手段が着脱自在に掛止する被掛止手段を設け、また、打撃用のシューを履かせた鋼矢板とからなり、打撃用のシューは鋼矢板の左右の継手のうち、既設の鋼矢板に対して接続する継手は覆わずにこれと反対側の継手までを覆うこと、第2に、掘削軸上部に鋼矢板上端のホールド手段を設けること、第3に、ダウンザホールハンマに設ける鋼矢板下端部の掛止手段は掛止め用フックであり、鋼矢板下端に設けるに被掛止手段はこのフックが掛止める窓穴であり、フックは下向きで、窓穴下辺に掛止し、窓穴は下辺と上辺間にフックの挿入および抜き出し用幅空間を確保したこと、第4に、ダウンザホールハンマに設ける鋼矢板下端部の掛止手段はダウンザホールハンマに遊嵌するリングに突設することを要旨とするものである。
【0013】
請求項1および請求項記載の本発明によれば、ダウンザホールハンマによる掘削を行うとともに、ダウンザホールハンマで円形の掘削孔が形成され(打設しようとする鋼矢板の内側位置)、その周辺位置で掛止手段で鋼矢板下端がダウンザホールハンマで引き込まれ、鋼矢板の打設が同時に行われる。
【0014】
ダウンザホールハンマは、大量の圧縮空気により駆動されるピストン運動により、先端ビットが最大1分間に700回以上(800回〜1200回)も打撃を行い掘削を行うが、その打撃力を鋼矢板に伝えることができる。
【0015】
鋼矢板の打設はダウンザホールハンマが鋼矢板に与える振動を用いて行うので、ダウンザホールハンマで円形の掘削孔が形成され、その周辺で鋼矢板が撃ち込まれていく。この鋼矢板の打ち込み箇所はダウンザホールハンマでの掘削孔内ではないが、掘削孔を拡大するように、もしくは掘削孔形成により緩んでいる地盤に行うものなので、硬岩や大きな転石層の地層などでも鋼矢板を打設することができる。
【0016】
また、鋼矢板下端には打撃用のシューを履かせることにより鋼矢板下端での打撃掘削ができ、鋼矢板を効果的に打設することができる。特に打撃用のシューはビットとしての役割があり、ダウンザホールハンマのビットがダウンザホールハンマを介して打撃され、それとともに打撃用のシューのビットが打撃を行う。
【0017】
また、打撃用のシューの存在が既設の鋼矢板に継手接続しながらの鋼矢板の打設に支障がないように配慮したものである。
【0018】
請求項記載の本発明によれば、掛止め用フックとこのフックが掛止める窓穴との関係で、窓穴は下辺と上辺間にフックの挿入および抜き出し用幅空間を確保することで準備段階としてダウンザホールハンマに鋼矢板をセットし易く、また、打設終了後は鋼矢板を残してダウンザホールハンマを引き上げることができる。
【0019】
請求項記載の本発明によれば、ダウンザホールハンマに設ける鋼矢板下端部の掛止手段はダウンザホールハンマに遊嵌するリングに形成することにより、ダウンザホールハンマは回転駆動されながら鋼矢板を回転させずに掛止することができる。その結果、ダウンザホールハンマの激しい振動打撃を無理なく掛止手段に伝え、その結果として、鋼矢板に損傷を与えることなく振動打撃力を伝達できる。
【0020】
請求項4記載の本発明によれば、掘削軸上部に鋼矢板上端のホールド手段を設けることで、鋼矢板を安定して打ち込むことができる。
【発明の効果】
【0021】
以上述べたように本発明の鋼矢板の打設工法および鋼矢板とその打設装置は、ダウンザホールハンマで削孔をしながら後工程ではなく同時に鋼矢板を打込むことができ、施工の合理化を図ることができる画期的なものである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の鋼矢板とその打設装置の1実施形態を示す正面図、図2は同上側面図、図3は斜視図、図4は平面図、図5は底面図、図6図5のA−A線矢視図である。
【0023】
図中20はダウンザホールハンマ(ビット)[ダウンザホールハンマの打撃部分]、21は鋼矢板で、本発明はダウンザホールハンマ20に鋼矢板21下端部への掛止手段を設け、鋼矢板21の下端にはこの掛止手段が着脱自在に掛止する被掛止手段を設けた。
【0024】
ダウンザホールハンマ20は周知のごとく、硬質岩盤を掘削するために用いられるダウンザホールハンマ掘削装置で、クレーンから吊り下げられた掘削軸(ロッド)の下端に接続されたエアハンマー装置と、エアハンマー装置を作動させるための圧縮空気を発生するコンプレッサと、ロッドを回転させるモータとを備え、エアハンマー装置による打撃とロッドの回転を受けて、打撃と回転の相乗作用により地盤を掘削するビットとから構成される。
【0025】
鋼矢板21は、シートバイルと称せされるもので、側端部に継手21a、21bを有する。
【0026】
ダンザホール削孔機は、通常、基端の削孔機に円筒削孔軸を延設し、円筒削孔軸先端にダウンザホールハンマを装着した専用機(図示せず)と、基端の削孔機にアースオーガスクリューを装着したオーガ削孔機の先端のスクリューヘッドをダウンザホールハンマに置換した削孔機とがある。いずれの場合も低空頭打設機をもってなる削孔機である。
【0027】
ダウンザホールハンマ20に設ける掛止手段は、掛止め用フック22であり、鋼矢板21の下端に設ける被掛止手段はこのフック22が掛止める窓穴24である。
【0028】
図8図11に示すように、ダウンザホールハンマ20に設ける掛止め用フック22はダウンザホールハンマ20の胴体部の凹部20aに遊嵌するリング23に一定の巾と長さをもって下向きにL字鉤状に突出形成するものであり、外側上辺部をアール状(テーパー)22aとして角部を無くした。
【0029】
図9においてαは溶接個所であり、前記リング23は半割のものを合わせてダウンザホールハンマ20に嵌める。前記凹部20aはリング23の周方向への回転を許容する。
【0030】
前記のごとく、ダウンザホールハンマ20は掘削軸を介して回転駆動されるものであり、ダウンザホールハンマ20が回転してもダウンザホールハンマ20に設ける掛止め用フック22は非回転であり、鋼矢板21を非回転状態で掛止することができる。
【0031】
鋼矢板21の下端に設ける窓穴24は前記フック22が掛止めるものとして一定の横幅を有し、下辺と上辺間にフック22の挿入および抜き出し用の上下幅空間を確保した。
【0032】
図12図15に示すように鋼矢板21の下端には肉厚硬質金属による打撃用のシュー25を履かせる。このシュー25はダウンザホールハンマ20のビットと同じく超硬ビット(円筒形)が無数に入っており、掘削ビットとして機能する。打撃用のシュー25は鋼矢板21の下端に溶接等で固定し、鋼矢板21の回収時に一緒に回収する。
【0033】
打撃用のシュー25は鋼矢板21の左右の継手21a、21bのうち、既設の鋼矢に対して接続する継手と反対側の継手までを覆い、既設の鋼矢に対して接続する継手はシュー25の外側に位置させる。
【0034】
図15図18に示すように掘削軸上部または上方に鋼矢板21の上端へのホールド手段28を設ける。
【0035】
ホールド手段28は、掘削軸上部に設ける場合は雄軸29aと雌軸29bを有する軸継手29を掘削機の駆動装置と掘削軸上端の間に介在させてこれに設けるものであり、鋼矢板21の上端を挟み込む二股フランジと止めボルトからなるチャック装置30をリング31に設けたもので、このリング31を軸継手29に回動自在に嵌めた。
【0036】
次に、使用法について説明する。ダウンザホールハンマ20は掘削軸の下部に設けて吊り下げるものであり、このダウンザホールハンマ20に鋼矢板21の下端部を掛止させて沿わせて掘削軸に鋼矢板21を沿わせる。
【0037】
なお、鋼矢板21の上端はホールド手段28で掘削軸上部に挟持させる。
【0038】
このようにしてダウンザホールハンマ20による掘削に沿わせて鋼矢板21を打設し、掘削孔は砂等で充填する。
【0039】
最初の鋼矢板21以外は既設の鋼矢板に対して継手接続しながら順次鋼矢板21を打設するので、ダウンザホールハンマ20の回転に対する反力を鋼矢板に取ることもできる。
【0040】
前記ダウンザホールハンマ20はこれを拡径ビットのものを使用することも可能であり、その場合のダウンザホールハンマ20による掘削孔は鋼矢板21の打設箇所を取り込むような大きな径とすることができ、打撃用のシュー25を省略することもできる。
【0041】
また、本発明はアウターケーシングの使用を排除するものでなく、その場合の鋼矢板21下端部への掛止手段はアウターケーシングの下端よりも下に位置し、アウターケーシングよりも外側に突出して、アウターケーシングの外側に配置する鋼矢板を掛止する。
【0042】
また、掘削軸上部または上方に鋼矢板21の上端へのホールド手段28もこれをアウターケーシングと駆動装置の接続部の上方に設けることになる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】本発明の鋼矢板の打設装置の1実施形態を示す正面図である。
図2】本発明の鋼矢板の打設装置の1実施形態を示す側面図である。
図3】本発明の鋼矢板の打設装置の1実施形態を示す斜視図である。
図4】本発明の鋼矢板の打設装置の1実施形態を示す斜視図である。
図5】本発明の鋼矢板の打設装置の1実施形態を示す底面図である。
図6図5のA−A線矢視図である。
図7】掛止め用フックの斜視図である。
図8】掛止め用フックの平面図である。
図9】掛止め用フックの正面図である。
図10図9のA−A線断面図である。
図11】鋼矢板下端に設ける打撃用のシューの底面図である。
図12】鋼矢板下端に設ける打撃用のシューの側面図である。
図13】鋼矢板下端に設ける打撃用のシューの斜視図である。
図14】鋼矢板の配置を示す説明図である。
図15】鋼矢板の上端へのホールド手段を設けた本発明の鋼矢板の打設装置の側面図である。
図16】鋼矢板の上端へのホールド手段の使用状態を示す斜視図である。
図17】鋼矢板の上端へのホールド手段の部材構成を示す斜視図である。
図18】鋼矢板の上端へのホールド手段の斜視図である。
図19】従来例を示す施工説明図であって、(A)はラップ削孔開始状態を、(B)は円筒セクションガイド配置状態を、(C)はセクションガイド付アダプター装着状態を、(D)は削孔軸2が所定深度まで到達した状態を示す図である。
図20】ダウンザホールハンマ削孔機の説明図であり、(A)は慣用のダウンザホールハンマを装着した状態を、(B)は取換え用のセクションガイドを備えたダウンザホールハンマを示す図である。
図21】従来例を示す振動オーガ機の使用説明図であって、(A)は削孔軸の着脱状態を、(B)は削孔軸の出力軸への接続状態を、(C)はチャックの着脱状態を、(D)はチャックを接続した状態を示す図である。
【符号の説明】
【0044】
1 振動オーガ機(振動オーガ)
2 削孔軸(ダウンザホールハンマー削孔軸)
3,3´ ダウンザホールハンマ
4 スリーブ
5 セクションガイド
6 ハンマービット
7 アダプター
8 円筒セクションガイド
9 セクションガイド付アダプター(アダプター、継手)
10 チャック(油圧チャック)
11 オーガ本体(減速機付モータ、油圧オーガ)
13 振動部(バイブロ)
14 スイベル部
14a 出力軸受
14b 出力軸(振動オーガ出力軸)
20 ダウンザホールハンマ
20a 凹部
21 鋼矢板
21a、21b 継手
22 フック
22a アール状(テーパー)
23 リング
24 窓穴
25 シュー
28 ホールド手段
29 軸継手
29a 雄軸
29b 雌軸
30 チャック装置
31 リング
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21