(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記構造補強部材は、第1細長いチューブ状本体部材の表面から延びたシェルフに係合するように形成された突出部を有することを特徴とする請求項1に記載の医療装置。
第1細長いチューブ状本体部材の少なくとも一部を受けるようにサイズ加工された第2細長いチューブ状本体部材をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の医療装置。
第1細長いチューブ状本体部材は、第1細長いチューブ状本体部材を第2細長いチューブ状本体部材に装着するようにフィルターアセンブリおよび囲いシェルフへ装着されるプラットフォームを有することを特徴とする請求項1に記載の医療装置。
第1の細長いチューブ状本体部材は、フィルターアセンブリに係合され、さらに、第1の細長いチューブ状本体部材および係合されたフィルターアセンブリは、第2細長いチューブ状本体部材に配置されていることを特徴とする請求項14に記載の医療装置。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、本開示された主題の一実施形態例を示す概略図である。
【
図2】
図2は、
図1の本開示された主題の分解図を示す概略図である。
【
図3】
図3は、フィルター膜およびベース部材を含むフィルターアセンブリの上面図視点の概略図である。
【
図4】
図4は、本開示された主題のフィルターアセンブリの一実施形態の概略図である。
【
図5】
図5は、本開示された主題のフィルター膜の別の実施形態例の概略図である。
【
図6】
図6は、
図5のベローズ付きフィルター膜およびベース部材を含む本開示された主題のフィルターアセンブリの一実施形態例の概略図である。
【
図7】
図7は、フィルター膜およびベローズ付きベース部材を含む本開示された主題のフィルターアセンブリの別の実施形態例の概略図である。
【
図8A】
図8Aは、本開示された主題によるフィルターアセンブリおよび圧縮カバーの斜視図を示す概略図である。
【
図8B】
図8Bは、本開示された主題によるフィルターアセンブリおよび圧縮カバーの斜視図を示す概略図である。
【
図8C】
図8Cは、本開示された主題によるフィルターアセンブリおよび圧縮カバーの斜視図を示す概略図である。
【
図8D】
図8Dは、本開示された主題によるフィルターアセンブリおよび圧縮カバーの斜視図を示す概略図である。
【
図9A】
図9Aは、本開示された主題のある代替実施形態例の分解図である。
【
図9C】
図9Cは、本開示された主題のある代替実施形態例の断面図である。
【
図10A】
図10Aは、本開示された主題のフィルター膜の別の実施形態の概略図である。
【
図10B】
図10Bは、本開示された主題のフィルター膜の別の実施形態の概略図である。
【
図10C】
図10Cは、本開示された主題のフィルター膜の別の実施形態の概略図である。
【
図10D】
図10Dは、本開示された主題のフィルター膜の別の実施形態の概略図である。
【
図10E】
図10Eは、本開示された主題のフィルター膜の別の実施形態の概略図である。
【
図10F】
図10Fは、本開示された主題のフィルター膜の別の実施形態の概略図である。
【
図10G】
図10Gは、本開示された主題のフィルター膜の別の実施形態の概略図である。
【
図10H】
図10Hは、本開示された主題のフィルター膜の別の実施形態の概略図である。
【
図11A】
図11Aは、本開示された主題のフィルター膜の別の実施形態の概略図である。
【
図11B】
図11Bは、本開示された主題のフィルター膜の別の実施形態の概略図である。
【
図11C】
図11Cは、本開示された主題のフィルター膜の別の実施形態の概略図である。
【
図11D】
図11Dは、本開示された主題のフィルター膜の別の実施形態の断面図である。
【
図13A】
図13Aは、本開示された主題のフィルター膜の別の実施形態の断面図である。
【
図13B】
図13Bは、本開示された主題のフィルター膜の別の実施形態の断面図である。
【
図13C】
図13Cは、本開示された主題のフィルター膜の別の実施形態の断面図である。
【
図13D】
図13Dは、本開示された主題のフィルター膜の別の実施形態の断面図である。
【
図15】
図15は、本開示された主題の処理のフロー図である。
【
図16】
図16は、本開示された主題のある代替実施形態例の分解図である。
【
図18】
図18は、本開示された主題のある代替実施形態例の概略図である。
【
図19B】
図19Bは、本開示された主題のある代替実施形態例の概略図であり、断面図の拡大図を示す。
【
図21】
図21は、真空機構を描写する本開示された主題のある代替実施形態例の概略図である。
【
図22】
図22は、真空機構を描写する本開示された主題のある代替実施形態例の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本開示された主題の厳選した実施形態を以下に詳細に説明し、それらの例を添付の図面に示す。本開示された主題の方法およびそれに対応する工程を、システムの詳細な説明と併せて記載する。
【0017】
上記で要約したような、また以下にさらに詳細に説明するような本開示された主題の様々な実施形態によれば、生体試料の細胞または固体粒子成分から液体成分を収集および分離する装置が提供される。本明細書に開示する一実施形態例は、微細針吸引を含むが、本開示された主題の装置および方法は、この実施形態例に限定されず、任意の体液または検体の収集および分離に使用可能であることが当業者には理解されるであろう。ある実施形態例では、例えば腫瘍診断、良性診断、および研究開発分析を含む他の補助検査のために、使い捨ての細胞ブロック装置と、この装置を用いる方法とが提供される。本明細書では、「細胞ブロック」という用語は、限定されることはないがパラフィンワックス等の媒質に包埋された生体試料の細胞または固体粒子の集団を指す。顕微鏡で分析を行うためにスライドガラス上に載せる目的で、細胞が包埋された媒質の薄切片を細胞ブロックのフィルター膜からスライスまたは切片化する、あるいは他の分析目的で細胞ブロックからスライスする。例えば、細胞および細胞外環境の視覚化により、収集された組織が良性か悪性かを判断するための情報を提供することができる。あるいは、これらのスライスは、微小細胞分析用の細胞物質(DNA、RNA、タンパク質)を提供する。本明細書に開示する特定の実施形態は、さらなる診断/検査のために生体試料中の組織または固体粒子成分を収集することに焦点を合わせている場合があるが、開示した装置および方法は、生体試料の液体成分がさらなる診断/検査の対象となる適用にも等しく適用可能であることを当業者は理解するであろう。
【0018】
ある実施形態例では、装置は、
図1に概略的に示す細胞ブロック装置100として構成される。細胞ブロック装置100は、細長いチューブ状本体110と、フィルターアセンブリ120とを備える。細長いチューブ状本体110は、近位端112および遠位端114を有する。ある実施形態においては、細長いチューブ状本体110は、近位端において第1の径(d
1)と、遠位端において第2の径(d
2)とを有し、第2の径は、第1の径よりも小さい。細長いチューブ状本体110の近位端112と遠位端114との間に配置される部分118は、その長さに沿って減少する径を有し、細長いチューブ状部材110の概ね円錐状の遠位部分を規定している。ある実施形態においては、細長いチューブ状本体が118において段または径における急激な制限を有するように、緩やかさがより少ないテーパーが設けられてもよい。細長いチューブ状本体110には様々な適切な容積を用いることができる。限定ではなく例示目的で、適切な容積とは、約15ml〜約50mlの間、あるいは、標準またはそれ以外の遠心分離機に適合するその他のサイズを含む。しかしながら、別のサイズも本開示された主題の範囲内であることを当業者であれば理解するであろう。細長いチューブ状本体は、従来の遠心分離機に収まる大きさに形成される。このようにして、細胞ブロック装置は、例えば微細針吸引技術によって得た生体試料を収納する針から生体試料を受け取ることができ、遠心分離により液体から生体試料の細胞を分離して、細胞を濃縮ペレットへと単離およびまとめさせるために、遠心分離機内に配置することができる。生体試料の受け取りと、生体試料の成分要素への分離とに同じ装置を使用することにより、試料サイズの損失が低減され、複数の成分間のやりとりによる汚染のリスクが低減する。ある実施形態においては、細長いチューブ状本体は、約1,200〜約16,000RCFの相対遠心力に適したものである。例えば、12,000RCF、1,200RCF、16,000RCF、2,000RCF、9,400RCF、7,500RCFである。さらなる例示として、ある実施形態では、細長いチューブ状部材は、容積が15mlであり、1,200RCFまたは12,000RCFでの遠心分離に適している。他の実施形態では、例えば、細長いチューブ状部材は、容積が50mlで、16,000RCFまたは2,000RCFまたは9,400RCFでの遠心分離に適している。デバイスの細長いチューブ状本体は、様々な材料、特に様々なポリマー(例えばポリプロピレンおよび/またはポリスチレン)から形成することができる。さらに、細長いチューブ状本体、フィルターアセンブリ、または以下に説明する圧縮カバーに使用する材料は、生分解性材料でもよい。
【0019】
図2を参照して、細長いチューブ状本体110は、本体の近位端において開口部113を規定する。ある実施形態においては、開口部113は、蓋130によって閉じられている。蓋は、細長いチューブ状本体110の近位部分に配置されるネジ山116と係合するネジ山(不図示)を備えて構成されてもよい。しかしながら、当業者には理解されるように、蓋130と細長いチューブ状本体110とを係合するために、締りばめや他の係合方法等の他の適切な方法や特徴を使用することができる。ある実施形態では、蓋は、セルフシール材料または再封可能材料から形成された栓でもよい。この場合、蓋130は、針で穴を開けることができ、針から生体試料を細長いチューブ状本体の内部へと移動させることが可能となる。生体試料を堆積させ、蓋130から針を除去した後に、材料が、針の侵入によって生じた穴をセルフシールする。
図2に示す実施形態例では、細長いチューブ状本体110の最遠位端116において、フィルターアセンブリ120の係合を可能にする構造が構成されている。ある実施形態では、ネック116の材料は、フィルターアセンブリ120が細長いチューブ状部材110にしっかりと係合できるように厚い壁を有する。さらに、ネック116の外面は、ベース部材124が細長いチューブ状本体110にしっかりと係合できるように、1つまたは複数のネジ山を備えて構成されてもよい。
【0020】
ある実施形態においては、細長いチューブ状本体は、固定剤を予め搭載している。本明細書における「固定剤」は、細胞を保存するためのホルマリン、エタノール、メタノール、RPMI、生理食塩水等の化合物を指す。
【0021】
図3を参照すると、本開示された主題によるフィルターアセンブリ120の上面図が示されている。ある実施形態例では、フィルターアセンブリ120は、無孔部材等のベース部材124と、ベース部材の本体内に配置されるフィルター膜122とを含む。従って、ある実施形態では、フィルターアセンブリは、取り外し可能である。さらに、フィルター膜122を含むフィルターアセンブリ全体は、切片化可能である、すなわち、例えば顕微鏡で分析を行うため、または例えばDNA、RNA、および/またはタンパク質の微小細胞分析等の他の分析を行うためにスライドガラス上に載せる目的で、断片または「切片」へとカットまたはスライスすることができる。
図4に示すように、フィルター膜122は、ベース部材124によって既定される内部空間に滑り込ませることができるように、ベース部材124よりも十分に小さい大きさに形成される。ある実施形態においては、フィルター膜は、パラフィン、パラホルム、プラスチック、ゴム、または発泡体から形成された側壁を備える。
図1に示す実施形態例を再度参照して、フィルターアセンブリ120は、細長いチューブ状部材の遠位端と関連付けられる、または連結される。この点で、ベース部材124は、細長いチューブ状本体110の遠位部分と係合するネジ山または他の係合部材を備えて構成されてもよく、フィルター膜122の部材は、例えば締りばめによって細長いチューブ状部材の遠位端と係合する大きさに形成されてもよい。フィルター膜が細長いチューブ状本体の内面と係合することにより、フィルター膜の周縁部周りでの漏出を防止する密封がもたらされる。その結果、細長いチューブ状本体の遠位部分内にある液体は、まずフィルター膜を通過して、フィルター膜によって濾過されなければならない。従って、この実施形態例では、細長い部材の遠位部分(例えばネック)にフィルター膜122を摺動可能に収納してもよい。フィルターアセンブリ120は、細長いチューブ状本体から取り外し可能である。以下に詳細に説明するように、取り外したフィルターアセンブリ120とその中身とは、圧縮カバー
400(
図8に示すような)によって封をされてもよい。
【0022】
フィルター膜122は、液体や固定剤は通過させながら、生体試料の細胞または細胞成分は維持するのに十分な孔度を有する。ある実施形態においては、液体は、固定剤である。しかしながら、他の実施形態では、液体および固定剤は、混合物の場合がある。限定ではなく例示目的で、ある実施形態においては、フィルター膜122は、約0.4μm〜約5μmの孔を有する。孔密度は、約1×10
8〜約6×10
5個/cm
2となり得る。従って、ある実施形態においては、フィルター膜は、5.0μmの孔度および6×10
5個/cm
2の孔密度を有する。他の実施形態では、フィルター膜は、5.0μmの孔度および1×10
8の孔密度を有する。しかしながら、適切な孔度および孔密度は、捕捉の標的となる細胞に応じて選択することができる。ある実施形態においては、フィルター膜は、17μm等の約9〜約100μmの厚さを有する。具体的な範囲を例示目的で提供したが、別のサイズも本開示された主題の範囲内であることを当業者は理解するであろう。適切な材料を用いてフィルター膜を形成することができる。例えば、ある実施形態では、フィルター膜は、ポリエチレンテレフタレートから形成される。
【0023】
図4に示されるようなフィルター膜122は、平底面126と、平底面126の周縁部周りで上方に延在する壁128とを有する。ある実施形態においては、上方に延在する壁は、平面を有し得る。あるいは、
図5に概略的に示すように、フィルター膜222は、1つまたは複数のベローズ229または複数のネジ山を有する上方に延在する壁228を有していてもよい。ある代替実施形態では、
図7に概略的に示すように、フィルターアセンブリ320は、ベローズを備えた上方に延在する壁を有するベース部材324と、平面側壁を有するフィルター膜322とを備えていてもよい。ある実施形態においては、ベローズにより、試料サイズに適応するベース部材またはフィルター膜の能力が与えられる。ベローズ付き側壁は、細胞をタブレットに圧縮し、これにより、細胞の均一な分布がさらに促進される。例えば、場合によっては、試料が小さいほど、ベローズがより大きく拡張し、それによってコンパクトなペレットが生成する。フィルター膜およびベース部材は、固定および処理に不可欠な液体がベース部材に入ることは許可するが、細胞の通過は許可しない。従って、細胞は、フィルター膜上に残る。
【0024】
この実施形態例のフィルターアセンブリは、2つの別個の部材(すなわち、フィルター膜およびベース部材)として描写しているが、別の構成(例えば、一体形成された単一フィルターアセンブリ)が本開示された主題の範囲内であることを当業者は理解するであろう。
【0025】
細胞の組み合わせをパラフィンに包埋し、フィルターアセンブリ内で、あるいは独立して、診断および補助検査のためにスライスにカットすることができる。つまり、フィルター膜の構造的特徴により、膜内または膜上に保持されたペレットを汚染または傷つけ得る不要な破片を生じさせないように、剥離や裂けを生じさせることなく膜およびベース部材を刃でスライスすることが可能となる。さらに、フィルターアセンブリは、その外形および配向表示(以下にさらに詳細に説明する)を維持するのに十分な剛性を有するが、切刃の損傷を回避するのに十分な可鍛性および可撓性を有する。
【0026】
このように、本開示された主題は、先行技術の下では8回の移動を伴う様々な手順工程の間に生じ得る粒子損失や相互汚染のリスクを排除するためにフィルターアセンブリが処理全体を通して検体と共にある、細胞ブロックを調製する方法を提供する。さらに、本開示された主題は、病理学的評価に対するより高い一貫性および精度を可能にする、試料を処理するための標準化技術を提供する。ある実施形態においては、この方法は、本明細書に記載の細胞ブロック装置に生体試料を導入することを含む。生体試料を包含した細胞ブロック装置を遠心分離機内に配置し、液体成分から細胞または組織を分離してペレットを形成するのに十分な時間生体試料を遠心分離する。再度、限定ではなく例示目的で、生体試料は、約5〜10分間、あるいは、収集した生体試料の性質や量によって必要であればそれ以上の間、約1,200〜約16,000RCFの相対遠心力で遠心分離されてもよい。具体的な範囲を例示目的で提供したが、別の遠心分離時間も本開示された主題の範囲内であることを当業者は理解するであろう。
【0027】
次に、別の適切なハウジングが利用可能であるが、例えばカセット内でペレットを処理する。カセットをホルマリン中に配置し、幾つかの工程(水溶液を除去するための脱水、次に、脱水剤の除去、および最後にパラフィン等の包埋剤による湿潤を含む)にわたる処理のために組織処理装置内に配置する。細胞ペレットの処理時間は、組織処理装置によって異なる。ある実施形態では、処理時間は、約3時間未満である。次に、処理済みのペレットを媒質に包埋し、細胞ブロックを形成する。媒質は、例えば、パラフィンやパラホルム等でもよい。様々な材料をこの包埋工程に使用できる。
【0028】
本開示された主題の別の局面によれば、複数の細胞ブロックを約3時間未満でバッチ処理によって同時に形成することができる。このようなバッチ処理適用では、複数の細胞ブロック装置(各々が内部空間を持つ細長いチューブ状本体を有する)が、細長いチューブ状本体の内部空間と連通して配置されるそれぞれの取り外し可能なフィルターアセンブリと関連付けられる。上記のように、ある実施形態においては、フィルターアセンブリは、細長いチューブ状本体の遠位端と係合するように構成されたベース部材と、約0.4μm〜約10.0μmの孔度を有する膜とを備える。例示目的で範囲例を提供したが、別のサイズも本開示された主題の範囲内であることを当業者であれば理解するであろう。同一または異なる複数の生体試料を細胞ブロック装置内に導入してもよい。細長いチューブ状本体同士は、相互接続してもよいし、別個のユニットとして構成されてもよい。複数の細長いチューブ状本体は、それぞれ、複数の細胞ブロック装置の複数の細長いチューブ状本体を収納する複数のレセプタクルを備えて構成される遠心分離装置内に十分適合する大きさに形成される。遠心分離サイクルが完了すると、各細胞ブロック装置内の生体試料は、個々の処理または複数の細胞ブロックへの包埋の準備が整った細胞ペレットを形成する。従って、本明細書に開示の方法は、多くの細胞ブロックを獲得できる。
【0029】
本開示された主題の別の局面によれば、本明細書に開示の装置およびシステムは、キット、すなわち1つのユニットとして機能するように設計された別個の構成部品の集合として構成されてもよい。キットは、限定されることはないが微細吸引針等の針と、上記の細胞ブロック装置とを含む。ある実施形態においては、細長いチューブ状部材は、固定剤を予め搭載している。キットは、第2の交換可能なフィルターアセンブリを備えていてもよい。
図6を参照して、第2のフィルターアセンブリ220は、ベース部材224と、平底面およびフィルター膜の平底面から上方に延在する壁を有するフィルター膜222とを備えていてもよい。上方に延在する壁は、1つまたは複数のベローズ229または複数のネジ山を有していてもよい。別の実施形態では、大量の液体または血液と関係しない試料用の1つまたは複数のフィルターアセンブリを提供するキットが提供される。フィルターアセンブリに密封された組織は、次に、FNAまたは生検を行う臨床医のために、ホルマリンの容器内に配置してもよい。このような場合には、例えば、検体は、チューブ状構造体内で遠心分離される必要はない。代わりに、検体をフィルターアセンブリ内に包埋し、直接組織学を受けさせてもよい。
【0030】
さらに別の実施形態では、
図8Aおよび8Bに示すように、圧縮カバー400を備えたフィルターアセンブリ120(上記のような)が提供される。
図8Aに示すように、フィルターアセンブリ120は、組織試料310を含み得る。圧縮カバー400は、フィルターアセンブリ120内に配置され、中身が密封状態で封入されるように、フィルターアセンブリを閉じることができる。この点で、圧縮カバーは、キャップとして機能する平上面410を備えて構成されてもよい。圧縮カバー400は、平底面および側壁
420を備える。図示されるように、側壁
420は、収縮および拡張可能な複数のベローズ430を備えていてもよい。収縮状態(
図8Bに示す)では、フィルターアセンブリ120内に入れられた試料310に対して圧縮力が作用する。圧縮力の発生を促進する上記の構造的特徴に加えて、あるいはその代わりに、カバーは、収集した試料およびフィルター膜に作用する圧縮力を向上させる固有の圧縮および拡張特性を持つエラストマー材料から形成されてもよい。試料310に対する圧力の付与により、試料が凝縮し、拘束される。加えて、圧縮カバーは、細胞の均一な分布を促進し、パラフィンが試料310に浸透することにも役立ち、これにより、組織試料の細胞の包埋が向上する。さらに、圧縮カバー400は、外的環境からフィルターアセンブリを隔絶することにより、収集した組織試料の完全性を維持する役目を果たす。
【0031】
圧縮カバーは、フィルターアセンブリのフィルター膜材料と同じフィルター膜材料から形成された平面を有していてもよい。例えば、ある実施形態では、圧縮カバーは、フィルターアセンブリ120のフィルター膜122と同様の孔サイズ、厚さ、および密度でもよいフィルター膜によって覆われている。別の例では、圧縮カバーは、約0.4μm〜約10.0μmの孔度を持つ平面を有する。例示目的で範囲例を提供したが、別のサイズも本開示された主題の範囲内であることを当業者であれば理解するであろう。圧縮カバーの使用は、組織を凝縮させ、余分な液体を除去し、全ての細胞を包含させるためのより複雑な装置や処理(例えば、油圧式、真空式、および空気圧式レギュレータ)の必要性を排除する点で有利である。
【0032】
図8A〜Bは、概ね円形の圧縮カバーを描写しているが、所望であれば、ボウル形(
図8C)または楕円ディスク形(
図8D)等の別の形状を用いてもよい。同様に、代替実施形態では、収集した試料にあるパターンまたは不均一な分布をカバーが与えられるように非平面の底面または上面を有するカバーや、フィルター膜とは異なる径を持つカバーを備えていてもよい。また、カバーは、フィルター膜上に試料を係止させる、または保持するために、フィルターアセンブリ上の対応する構造と係合する保持機構(例えば、ラッチ、さね継ぎ等)を備えていてもよい。このような封入は、破片が収集した試料を汚染することを防止し、所望であれば収集した試料の保管および/または輸送を容易にする点で有利である。
【0033】
フィルターアセンブリ120および圧縮カバー400は共に、例えば生検等の非FNA検体に使用することができる。例えば、検体は、臨床医が患者から組織を除去した際に直接フィルターアセンブリ内に配置してもよい(後で病理検査室の職員が取り扱えるようにホルマリンの瓶に組織の1つまたは複数の遊離した断片を配置する代わりに)。このような適用は、(1)組織を複数回移動させて取り扱う場合に起こり得る相互汚染の危険性を排除し、(2)複数の移動による微小な組織断片の損失を排除し、(3)例えば検体が不注意で発見されなかったために、検体をホルマリンの瓶内に置き去りにしてしまうことを防止する点で有利である。一般的に、組織試料は、顕微鏡検査のためにカットされる準備が整うまでに、異なる媒質および/または容器から複数回移動される。本明細書に開示のフィルターアセンブリおよび圧縮カバーは、このような手順の欠点を克服するように機能する。
【0034】
別の実施形態例では、
図9A〜Bに描写するように、細長いチューブ状本体は、複数のピース510aおよび510bから構成されてもよく、フィルター膜522は、ピース510aと510bとの間、例えば組み立てたチューブ状本体の中間点に配置されてもよい。以下に開示する実施形態例ではフィルター膜のみに具体的に言及する場合があるが、所望であれば、フィルター膜を備えたカバーおよびベース部材も本開示された主題の範囲内に包含されることを理解されたい。
図9A〜Bのこの実施形態例では、フィルター膜522は、2つのチューブ状部分510aと510bとの間に固定され、遠心分離中に液体が510aから510bへと通過する際に粒子状物質を捕捉する。下側のチューブ状部材510bは、上端に近接して、内部にフィルター膜522を収納するためのリップまたは凹所を備えて構成されてもよい。あるいは、上側のチューブ状部材510aは、内部にフィルター膜522を収納するシェルフまたはフランジ(以下にさらに詳細に説明する)等の支持部材を備えて構成されてもよい。フィルター膜をチューブ状本体の中間点に位置付けることは、このような構成により、フィルター膜の上部に配置されたリザーバがフィルター膜の下部のリザーバと等しいサイズを有し、従って、同量の液体を各リザーバに収容することができる点で有利である。しかしながら、チューブ状部分510aまたは510bの最上部または底部に近い別の場所にフィルター膜を配置してもよく、これは本開示された主題の範囲内である。
【0035】
細長いチューブ状ピース510aおよび510bは、例えば、締りばめ、またはそれぞれの内側壁と外側壁との螺合によって接続してもよい。
図9A〜Bに描写した実施形態例は、上側のチューブ状部材510aを雄型部材とし、下側のチューブ状部材510
bを雌型部材として描写しているが、これらの構成は所望であれば逆でもよい。加えて、あるいは代替的に、チューブ状部材は、等しい内径および外径を有して形成され、適切なデバイス、例えば磁石によって連結されてもよい。
【0036】
別の実施形態例では、チューブピース510aおよび510bは、
図9Cに示すように、一方のピースが少なくとも部分的に他方の内部に入れ子状に収納されるように構成されてもよい。
図9Cに示す実施形態では、上側のチューブ510aは、522’において適合するフィルターアセンブリ用の台と、下側のチューブ部分510bに形成された内側に向かって突出するリップまたはシェルフ512bに支えられるように構成された外接シェルフまたはリップ512aとを備えた底部分を有してもよい。加えて、あるいは代替的に、内側に向かって突出するシェルフ512aは、フィルター膜を受けることもできる。さらに、突出するシェルフ512aおよび512bの寸法は共に、断面厚さと、異なるサイズのフィルター膜を収容できるように径方向にリップが突出する距離とに関して変化し得る。細長いチューブ状ピース510aおよび510bは、締りばめ、それぞれの内側壁と外側壁間との螺合、またはシェルフ512aおよび512b間のはめ合い係合によって接続してもよい。
【0037】
2つの細長いチューブ状部材を備えたある実施形態においては、内側のチューブ状部材510aは、
図9Dに示すように、チューブ状部材の縦軸に沿って延在する側壁に形成されたスロットまたは溝を備えて形成されてもよい。このスロットは、フィルター膜を収納する大きさに形成され、遠心分離処理後に、2つの細長いチューブ状部材を分解する必要なしに、迅速にフィルター膜を除去することを可能にする。
図9Dの実施形態例は垂直スロットを描写しているが、別の設計(千鳥状または曲がった経路等)も本開示された主題の範囲内である。このような曲がった経路の設計は、フィルター膜の慎重で注意深い除去を必要とし、その結果、遠心分離処理後のフィルター膜の過失による除去や取り外しを防止する点で有利となり得る。
【0038】
図8A〜Dに関して上記に説明したように、本開示された主題のある実施形態は、フィルター膜上の収集された試料の凝縮および単離を促進するために圧縮カバーまたはキャップを用いてもよい。例えば、
図10Aのフィルター膜522は、
図10B〜Dに示すように、フィルター膜522とはめ合い係合するカバー600を収納するように構成されてもよい。
図10Dに描写した矢印によって示すように、カバー600は、脱水、除去、湿潤等の後続の工程のために粒子状物質を凝縮し、拘束するための圧縮力を付与することができる。カバー600によって作用する圧縮力は、技術者によって、またはバネ式プランジャー等の外部デバイス(不図示)によって与えることができる。
【0039】
本開示された主題のある局面によれば、フィルター膜522は、
図11B〜Cに示すように、この実施形態例においてはローマ数字表示として示される位置合わせ特徴を備える。この表示により、使用者が簡単かつ正確に特定の関心領域(例えば場所「III」または「3時の位置」)を参照することが可能となる。加えて、この表示により、フィルター膜の異なるスライスを要望通りに互いに配向させることが可能となり、フィルター膜522が反転した、または裏返しになったか否かを証明することが可能となる。フィルター膜522は、
図11Aに示すように、その外周周りに交互のピーク部522aおよび谷部522bを備えて形成されることにより、表面積を増加させ、遠心分離工程および後続の切片化(すなわちカッティング)の間、より高い安定性および信頼性を提供することができる。この表示に加えて、フィルター膜の縁は、多孔質のフィルター部分よりも分厚い厚さで形成され、チューブ状本体の内面との密封を形成するガスケットとして機能することができる。さらに、この縁部分は、内側の多孔質材上に収集された試料の特定の関心領域を簡単に識別するための視覚的補助としてさらに機能する不透明材料から形成されてもよい。さらに、フィルター膜のこの縁部分は、切刃が過度の力なしにフィルター膜を簡単にスライスすることを可能にし、その結果、フィルター膜の望ましくない座屈、刃の損傷、またはフィルター膜が裂けたり剥離したりすることを解消できる多孔質材、例えば、連続気泡発泡体または気泡ゴムから形成されてもよい。加えて、フィルター膜は、フィルターアセンブリの残りの部分とは別に形成されてもよい(例えば、液体/組織の収集した試料から1つまたは複数の組織または細胞ブロックを分離させるように機能する多孔質フィルター膜は、
図10Aに示すような起伏構造および表示を有する周囲フレームとは別個のものでもよい)。多孔質フィルター膜は、接着剤または超音波溶接によって周囲構造に取り付けてもよい。
【0040】
さらにフィルター膜(または存在すればアセンブリ)の構造に関して、上記に開示したように、フィルター膜(または存在すればアセンブリ)の周縁部に形成されたピーク部および谷部によってもたらされる表面積の増加により、フィルター膜の包埋媒質(例えばワックス)との一体化および固定の向上が促進される。ピーク部および谷部の数は、要望通りに変更でき、ある実施形態においては、ピーク部および谷部は、鈍角の丸みを帯びたエッジ(
図10A〜D)として構成されるが、他の実施形態では、ピーク部および谷部は、鋭角の頂点(
図10E〜F)として形成される。加えて、あるいは代替的に、フィルター膜522(または存在すればアセンブリ)は、
図10F〜Gに示すように、フィルター膜が包埋媒質と係合する表面積を同様に増加させる凹所532を形成してもよい。他の実施形態では、フィルター膜は、同様に包埋媒質と係合する表面積を増加させる円筒状のポスト530(
図10E)またはリブ534(
図10G)等の表面特徴を備えて形成されてもよい。加えて、あるいは代替的に、
図10Hに示すように、フィルター膜は、包埋媒質がフィルター膜および/またはアセンブリ全体に浸透し、湿潤することを可能にする多孔質部材、例えば発泡体として形成されてもよい。これらの実施形態の各々において、フィルター膜とワックスとの係合および一体化の向上の結果、より高い信頼性と一貫性のある切片化が得られる。さらに、フィルター膜の表面積を増加させるための上記の様々な構造的特徴(例えば、ピーク部/谷部、穴、リブ、多孔質発泡体)により、使用者が組み立て、切片化、および/または診断装置(例えば顕微鏡)内への配置を行う際に、フィルター膜を選択的に配向させることも可能となる。
【0041】
図10〜11Cに示されるフィルター膜の特定の実施形態例は、半剛性材料から形成された概ね円形のフィルター膜を描写しているが、他の構成のフィルター膜形状および構造も本開示された主題の範囲内である。例えば、フィルター膜は、
図11Dに示すように、可撓性のある袋状部材として構成されてもよい。袋状フィルター膜は、上記のような所望の孔度を有して作られ、遠心分離処理中に生成される力の下で必要に応じて膜が変形することを可能にする無定形状を提供し、これにより、剛性のフィルター膜が用いられた場合に装置の他の構成部品に付与され得る圧力の一部を取り除くことができる。加えて、このような可撓性のある袋状フィルターの実施形態は、無定形フィルターが様々な量の細胞を収容できる点で、より高い設計自由度を許容する。さらに、無定形袋状構造により、生体試料が通過する表面積が効果的に増加し、それによって今度は濾過処理が促進され、細胞検体の適用においてフィルター膜を詰まらせるリスクが最小限に抑えられる。
図11Dに描写した実施形態例は、以下にさらに詳細に説明する構造的補強特徴も備えたフィルター膜を示している。
【0042】
ある代替実施形態では、
図12A〜Bに描写するように、単一の細長いチューブ状本体610は、内部に配置されるシーリングプランジャー612および614と、彼プランジャー間に配置されるフィルター膜622とを備えてもよい。プランジャーは、チューブ状本体610の端部間の懸架位置、例えばチューブ状本体610の中間点でフィルター膜622を支持し、チューブ状本体610内の上部および下部リザーバを密封するプランジャーに外接する径方向フランジを有する。この密封により、遠心分離中に液体がリザーバ間を移動することが禁じられ、その結果、全ての液体がフィルター膜622を通過することが強制される。上記のように、フィルター膜をチューブ状本体の中間点に位置付けることは、サイズが等しく、内部に入れられる液体の量が等しいリザーバが提供される点で有利である。しかしながら、プランジャー612および614は、要望通りにチューブ状本体610に沿った任意の地点にフィルター膜を位置付ける大きさに形成されてもよい。
【0043】
ある実施形態においては、フィルター膜は、構造的補強特徴を備えていてもよい。
図13Aに示す実施形態例では、ボウル状フィルター膜622(断面図で示す)は、
図13Bに示すように、フィルター膜を収納する細長いチューブ610内の対応するシェルフまたはリップと係合する大きさに形成された径方向に外側に向かって延在する突起部またはシェルフ622aを備える。これらの径方向に外側に向かって延在する突起部またはシェルフ622aは、フィルター膜の側壁を強固にし、遠心分離処理中に生じる力の一部を吸収する。ある実施形態においては、細長いチューブ部材610のシェルフ612bは、
図13Cに示すように、より大きな表面積(例えばボウル状フィルター膜の側壁)にわたってフィルター膜のシェルフ622aと係合するように形成される。このフィルター膜と細長いチューブ状部材との係合面積の増加により、遠心分離処理中にフィルター膜に対するさらなる支持が提供される。さらに、構造的補強特徴622aおよび612bにより、単一の細長いチューブ状部材610の内部にフィルター膜を確実に位置付けることができる。これは、部品並びに本開示された主題の方法の実行に必要な組み立て/分解工程の総数を減少させる点で有利となり得る。
【0044】
加えて、あるいは代替的に、構造的補強特徴は、
図13Dに示すように、フィルター膜の底部に配置され、フィルター膜622の長さ、例えば直径にわたって延在する支柱622bを備えていてもよい。これらの支柱622bは、フィルター膜が遠心分離処理に関連する力にさらされた際に撓んだり破損したりすることを防止する。本明細書に開示するこれらの構造的補強特徴は、フィルター膜と一体形成してもよく、あるいは、フィルター膜の下に位置付けられる別個の挿入物として形成されてもよい。
【0045】
加えて、細長いチューブ部材の開口部上に延在するハンドル(不図示)をフィルター膜に組み込むことにより、膜を簡単に除去できる。この場合、操作者は、収集した細胞試料の上部に間隔を空けた位置にあるハンドルを握ることにより、試料の汚染または不慮の損失のリスクを排除することができる。ある実施形態においては、ハンドルは、上記で説明し、
図9Dに示したようなチューブ状本体に形成されたスロットを通って径方向に外側に向かって延在してもよい。
【0046】
ある代替実施形態例では、
図14A〜Cに示すように、試料投入チャンバー702およびフィルター膜722は、支持ポスト704上に配置され、単一の細長いチューブ状本体710内に収納される。支持ポスト704は、フィルター膜の下に配置され、チューブ710の端部間の懸架位置、例えばチューブ710の中間点にフィルター膜722を位置付けるように長手方向に延在する。フィルター膜722は、細長いチューブ状部材710内の上部および下部リザーバを密封する径方向に延在する縁部分、例えばフランジを備えていてもよい。この密封は、遠心分離中のリザーバ間の液体の移動を禁じ、その結果、全物質がフィルター膜を通過することを強制される。上記のように、フィルター膜をチューブの中間点に位置付けることは、このような構成の結果、等しいサイズのリザーバが得られる点で有利である。しかしながら、フィルター膜の別の位置も本開示された主題の範囲内である。
【0047】
支持ポスト704は、長手方向に延在するスロットまたは溝705を備えていてもよい。これらのスロットは、フィルター膜の下に位置する液体が遠心分離処理中に形成される下部リザーバ内で自由に移動することにより、濃縮液の局部的な場所または細胞を回避することを可能にする通路として機能する。加えて、あるいは代替的に、スロットは、不連続な局部的開口部、例えば円形孔として構成されてもよい。
図14A〜Cに描写した実施形態のさらなる利点は、既存の遠心分離機チューブに適合するように容易に構成可能で、その結果、高価または複雑な改造作業を回避できる点である。液体の通過を可能にすることに加えて、スロット705は、支持ポスト704の撓みを許容することにより、装置の組み立ての際に様々なピースの長さにおける相違(例えば製造公差によるもの)の補償および調整を行う。すなわち、構成部品702、722、および704は、チューブ710の内部に配置され、キャップがチューブの上端に取り付けられる際に圧縮される。スロット705は、屈曲できることによりフィルター膜/アセンブリが高さの変動範囲内で圧縮可能となるバネ作用を提供する。
【0048】
本開示された主題の別の局面によれば、本明細書に開示するシステムは、
図15に示すように、従来の先行技術(参照符号10で示す)と比較して本開示された主題(参照符号20で示す)の工程数を減少させる向上したFNA処理プロトコルを可能にする。
【0049】
病理学的視点から、医師は主としてフィルター膜によって収集した細胞の検査に関心を持ち、一方、診断的、生化学的、および分子的視点から、医師は主としてフィルター膜を通過した液体または「上清」の検査に関心を持つ。その結果、場合によっては、試料の両部分(すなわち、細胞および上清)を保持し、2つの異なる検査室に送る必要がある。従って、本開示された主題の別の局面によれば、並行処理のために上清はチューブ内に確保しながら、収集した細胞試料を有したフィルター膜を除去することができる。
図16に示す実施形態例では、遠心分離処理を行った後では、シェルフ812の上に載るフィルター膜(不図示)によって試料細胞が保持され、液体または上清は、下側のチューブ状部材810b内に含まれる。
【0050】
細長いチューブ状部材810a(液体の上清を2つのチューブ810aおよび810bの両方に詰めた状態で、フィルター膜および収集した細胞試料を除去することが望ましい場合)または細長いチューブ状部材810b(液体の上清をチューブ810bにのみ詰めた状態で、フィルター膜および収集した細胞試料を除去することが望ましい場合)の上端と係合する第1のキャップ830aを設ける。細長いチューブ状部材810bの底部と係合する第2のキャップ830bを設ける。ある実施形態においては、第2のキャップ830bは、チューブ状部材810bに対してヒンジ式に取り付けられ、開位置および閉位置間の旋回が許容される。これにより、上記のフィルターアセンブリによって妨害されない液体の制御された迅速な取り出しが可能となる。
【0051】
第1のキャップ830aは、1つのキャップを複数のチューブサイズに使用できるように、雌ネジおよび雄ネジの両方を備えて構成されてもよい(すなわち、径が小さいチューブの場合は雄係合で、径が大きいチューブの場合は雌係合)。開示したチューブ構成(例えば単一ピース、2個のピース、入れ子式収納等)の何れに対しても、所望のサイズで開示したキャップ構成を使用可能であることを理解されたい。さらに、ある実施形態においては、装置の使用に先立って、チューブに対してキャップ830aを締めると、フィルター膜をさらに圧縮するように圧縮力が付与され、それによって、遠心分離処理中に漏れ止め密封が確実に形成(フィルター膜とチューブ状本体の内面との間に)されるような大きさに本開示された主題の構成部品を形成する。同様に、1つまたは複数のチューブ内にフィルターアセンブリの構成部品を挿入する際に、使用者は、フィルターアセンブリの構成部品とチューブの側壁との間に保たれる摩擦力が密封を生じさせ、この密封によって、遠心分離前にフィルター膜を通過する望ましくない漏れを心配することなく使用者が中身をチューブに注ぐことができるようにアセンブリを圧縮してもよい。
【0052】
図17Aは、第1の細長いチューブ状本体910aが第2の細長いチューブ状本体910b内に完全に挿入される本開示された主題の別の実施形態例を描写する。フィルター膜は、第1の(または内側の)細長いチューブ状本体910a内に挿入され、第1の(または内側の)細長いチューブ状本体910aの対応する内側に向かって突出するシェルフによって受けられる外側に向かって突出するシェルフ状の構造的補強部材を備える。上記のように、第1の細長いチューブ状本体910aは、チューブの側壁に形成された長手方向に延在するスロットを備え得る。これらのスロットは、フィルター膜を保持するシェルフの位置(例えば、チューブ910aの中間点)から上方に容器の上端まで延在する。
図17B〜Dは、
図17Aに指定したような細長いチューブ状本体の長さに沿ったそれぞれの位置910a’、910a’’、および910a’’’における第1の細長いチューブ状本体910aの断面の上面図を描写する。上方に延在するスロットは、フィルター膜を簡単に第1のチューブ910a内に配置でき、かつフィルター膜922を細長いチューブ状本体910の外側からつかみ(例えば、存在する場合は上記のハンドルを用いて)、フィルター膜を上にスライドさせてチューブ910aから出すことによって、フィルター膜を第1のチューブ910a内から容易に除去できる点で有利である。
図17A〜Dに描写する実施形態のさらなる利点は、既存の遠心分離機チューブに適合するように容易に構成可能で、その結果、高価または複雑な改造作業を回避できる点である。
【0053】
別の実施形態では、
図18に描写するように、第2の細長いチューブ状本体(不図示)内に挿入されるように設計された細長いチューブ状本体1010。細長いチューブ状本体1010は、第2の細長いチューブ状本体の上端と内部に挿入された際に係合するように構成された構造的保持特徴1012(例えば、フランジまたはレッジ)を有する近位端または上端を備える。構造的保持特徴1012は、カールする、または第2の細長いチューブ状本体に形成されたリップに重なるように延在することにより、よりしっかりとした結合を提供できる。細長いチューブ状本体1010の遠位端または下端において、細長いチューブ状本体1010に対して、1015において閉鎖機構(例えばキャップ)1014をヒンジ式に取り付ける。その結果、閉鎖機構1014は、開位置および閉位置間で旋回可能である。フィルター膜またはアセンブリ(不図示)を細長いチューブ状本体1010の遠位端1013に位置付け、閉鎖機構1014を開位置(
図18に描写するような)から閉位置(不図示)へと回転させることによって、この位置にしっかりと保持することができる。濾過処理を開始するべく、閉鎖機構1014を閉位置に固定し、内部にフィルター膜/アセンブリを保持するために、係止機構(例えば突起部)1016を細長いチューブ状本体1010の遠位端上に備えてもよい。
図18に描写する実施形態では、閉鎖機構1014は、スナップフィット係合で係止機構1016を収納するスロットを備える。濾過処理が完了すると、使用者は、細長いチューブ状本体1010の下側に向かって延在するタブを強く握ることによって、係止機構1016の偏位を生じさせ、閉鎖機構1014内のスロットから係止機構1016を解除させることができる。
【0054】
さらに別の実施形態では、濾過表面積を増加させ、その結果、所望の濾過量に必要なサイクル時間全体を減少させると同時に、目詰まりを最小限に抑えるクロスフロー濾過を用いる代替形状が提供される。
図19A〜Bに描写した構造は、アセンブリ用に構成可能で、第2の細長いチューブ状本体(不図示)の内部に配置可能な細長いチューブ状本体1110および下部の支持部材1704を備える。また、支持部材1704は、
図14A〜Cに関して上記に開示したスロット705と同様に機能するスロットまたは溝1705を備える。フィルター膜1120(または別個の構成部品として構成される場合はアセンブリ)は、2つの濾過面、すなわち上面1122および下面1123(
図20Aを参照)を含む。上側濾過面1122は、ハウジングまたは縁部分1124内に収納されるような大きさに形成される。下側濾過面1123は、ハウジング1124と等しい外径を有するような大きさに形成される。
【0055】
細長いチューブ状本体1110は、フィルター膜1120の上面と下面との間に規定される濾過空間内に延在する縮径(近位開口部または口に対して)出口1112を生じさせる内部テーパーを有する。出口は、開口部においてノッチまたは凹所等の非平面1113を有する。従って、組み立てた際に、出口1112の一部のみが下側濾過面
1123と係合し、その結果、出ていく液体に対して最も抵抗の少ない経路を提示する横方向ポートまたは凹所が得られる。結果的に、液体が出口から出る際に、出口1113における非均一面は、フィルター面にわたって流れの一部を横断方向または接線方向に指向させる(
図19Bに矢印で示す)力を出ていく液体に与える。細長いチューブ状本体
1110および/または下部の支持部材1704は、液体がこの装置から出て、主要遠心分離機チューブ(不図示)に入ることを可能にするサイドポート1114も備える。
【0056】
本開示された主題の別の局面によれば、従来の遠心分離処理に対する代替として、本明細書に開示した装置と連携して用いられる濾過力は、吸引力によって提供することができる。限定ではなく例示目的で、
図21〜22は、駆動力が注射器(
図21)または真空源(
図22)を用いて提供されるある実施形態を示している。例えば、支持部材722(
図14A〜Cに関して上記に開示)は、外付け注射器2000と密封状態で連結されるテーパー状開口部を備えて構成されてもよい。その場合、使用者は注射器のプランジャーを後ろに引いて、細長いチューブ状本体702からフィルター膜722を通して注射筒内へと液体を引き出すことができる。同様に、
図22に描写するように、外付け真空源を支持部材704に連結させ、細長いチューブ状本体702からフィルター膜722を通して真空源のレセプタクルまたはリザーバ2001内へと液体を引き出すように作動させることができる。
【0057】
これらの実施形態において特定した様々な構成部品は、各構成部品が容易に除去可能(すなわち破壊することなく取り外し可能)であるように組み立てられた別個の部材でもよい。このような構造により、遠心分離処理に向けた素早い組み立てと、それに続く、フィルター膜およびその上に存在する収集された細胞試料に素早くアクセスするための分解とが可能となる点で有利である。この容易に除去可能な特徴により、フィルターおよび収集した細胞試料にアクセスするために構成部品および密封の破砕または破壊を必要とする永久または溶接接続と、このような行為に関連する破片とが提示する汚染リスクが回避される。
【0058】
ある実施形態においては、細胞ブロック装置および構成部品は、色分けされる。例えば、フィルターアセンブリは、検査室の職員または臨床医がフィルターアセンブリ内の試料の種類を簡単に識別できるように色分けされてもよい。限定ではなく例示目的で、フィルターアセンブリの材料は、肝臓の試料であることを示すために紫にしてもよく、肺の試料であることを示すために青にしてもよい。フィルターアセンブリまたは細長いチューブ状本体のカラーコードは、圧縮カバーと連携して表示として機能してもよい。
【0059】
本明細書に記載の主題は、記載した特定の実施形態に限定されず、従って、もちろん異なり得ることを理解されたい。例えば、上記の実施形態例は、微細針吸引適用に限定されない。代わりに、本開示された主題は、血液で薄められた骨髄から細胞を単離し、培養組織の小試料を分析し、スピンカラム内で細胞を精製する研究室において、小さな外科生検(2cm未満)を処理する等のさらなる臨床状況に適用可能である。従って、要約書や発明の概要に含まれるいかなる事項も本開示の範囲を限定するものとして理解されるものではない。また、本明細書に使用した用語は、単に、特定の実施形態を説明する目的のものであり、限定を意図したものではないことを理解されたい。ある値の範囲を提供した場合、その範囲の上限および下限間の途中の各値、およびその他の記載範囲またはその記載範囲内の途中の値も本開示された主題の範囲内に包含されることを理解されたい。
【0060】
特に定義されなければ、本明細書に使用した全ての技術的および科学的用語は、本開示された主題が属する分野の当業者に通常理解されるのと同じ意味を持つ。本明細書に記載した方法や材料と同様または同等のどのような方法および材料も、本開示された主題の実施または試験に使用することができるが、本開示は、具体的に特定の方法および材料例に言及する場合がある。
【0061】
本明細書および添付の特許請求の範囲においては、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明確に別段の規定をしている場合を除き、複数の指示対象を含む。
【0062】
本開示を読めば当業者には明白であるように、本明細書に記載および例示した個々の実施形態はそれぞれ、本開示された主題の範囲または精神から逸脱することなく、他の幾つかの実施形態の何れかの特徴から容易に分離、またはそれらの特徴と容易に組み合わせることができる別個の構成部品および特徴を有する。
【0063】
本開示された主題の精神または範囲から逸脱することなく、本開示された主題の方法およびシステムにおいて様々な変更や変形を行えることは当業者には明白となるであろう。従って、本開示された主題が添付のクレームおよびそれらの均等物の範囲内にある変更や変形を含むことを意図する。