【実施例】
【0067】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその主旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。また、実施例において示す「部」および「%」は、特に明示がない限り、乾燥固形分換算あるいは実質成分の質量部および質量%を示す。また、塗工量は乾燥固形分換算量を示す。
【0068】
<填料の一次粒子の形状、平均短径、平均長径、二次粒子の形状や平均粒子径の測定>
下記の填料の一次粒子の形状、平均短径および平均長径、二次粒子の形状や平均粒子径は走査型電子顕微鏡の撮影画像から求めた。
【0069】
(原紙の作製)
<原紙1>
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料としてタマパールTP−121SA(一次粒子:平均短径0.36μmおよび平均長径/平均短径が4.0の紡錘状軽質炭酸カルシウム、二次粒子:平均粒子径3.5μmの毬栗状軽質炭酸カルシウム、奥多摩工業社製)22部、両性澱粉0.8部、硫酸バンド0.8部、アルキルケテンダイマー型サイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.5部を添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置で片面あたりリン酸エステル化澱粉を1.5g/m
2、ジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス36N、里田化工社製)を1.5g/m
2付着させ、マシンカレンダー処理をして原紙1を作製した。このとき、灰分は20%であった。
【0070】
<原紙2>
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料としてタマパールTP−221BM(一次粒子:平均短径0.32μmおよび平均長径/平均短径が3.0の紡錘状軽質炭酸カルシウム、二次粒子:平均粒子径4.0μmの毬栗状軽質炭酸カルシウム、奥多摩工業社製)22部、両性澱粉0.8部、硫酸バンド0.8部、アルキルケテンダイマー型サイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.5部を添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置で片面あたりリン酸エステル化澱粉を1.5g/m
2、ジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス36N、里田化工社製)を1.5g/m
2付着させ、マシンカレンダー処理をして原紙2を作製した。このとき、灰分は20%であった。
【0071】
<原紙3>
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料としてタマパールTP−121SA(一次粒子:平均短径0.36μmおよび平均長径/平均短径が4.0の紡錘状軽質炭酸カルシウム、二次粒子:平均粒子径3.5μmの毬栗状軽質炭酸カルシウム、奥多摩工業社製)22部、両性澱粉0.8部、硫酸バンド0.8部、アルキルケテンダイマー型サイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.5部を添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置で片面あたりリン酸エステル化澱粉を1.5g/m
2、塩化カルシウムを1.5g/m
2付着させ、マシンカレンダー処理をして原紙3を作製した。このとき、灰分は20%であった。
【0072】
<原紙4>
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料としてタマパールTP−121SA(一次粒子:平均短径0.36μmおよび平均長径/平均短径が4.0の紡錘状軽質炭酸カルシウム、二次粒子:平均粒子径3.5μmの毬栗状軽質炭酸カルシウム、奥多摩工業社製)22部、両性澱粉0.8部、硫酸バンド0.8部、アルキルケテンダイマー型サイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.5部を添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置で片面あたりリン酸エステル化澱粉を1.5g/m
2、硝酸カルシウムを1.5g/m
2付着させ、マシンカレンダー処理をして原紙4を作製した。このとき、灰分は20%であった。
【0073】
<原紙5>
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料としてタマパールTP−121SA(一次粒子:平均短径0.36μmおよび平均長径/平均短径が4.0の紡錘状軽質炭酸カルシウム、二次粒子:平均粒子径3.5μmの毬栗状軽質炭酸カルシウム、奥多摩工業社製)22部、両性澱粉0.8部、硫酸バンド0.8部、アルキルケテンダイマー型サイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.5部を添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置で片面あたりリン酸エステル化澱粉を1.5g/m
2、ジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス36N、里田化工社製)を0.75g/m
2、硝酸カルシウムを0.75g/m
2付着させ、マシンカレンダー処理をして原紙5を作製した。このとき、灰分は20%であった。
【0074】
<原紙6>
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料としてタマパールTP−121SA(一次粒子:平均短径0.36μmおよび平均長径/平均短径が4.0の紡錘状軽質炭酸カルシウム、二次粒子:平均粒子径3.5μmの毬栗状軽質炭酸カルシウム、奥多摩工業社製)22部、両性澱粉0.8部、硫酸バンド0.8部、アルキルケテンダイマー型サイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.5部を添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置で片面あたりリン酸エステル化澱粉を1.5g/m
2、ジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス36N、里田化工社製)を0.08g/m
2付着させ、マシンカレンダー処理をして原紙6を作製した。このとき、灰分は20%であった。
【0075】
<原紙7>
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料としてタマパールTP−121SA(一次粒子:平均短径0.36μmおよび平均長径/平均短径が4.0の紡錘状軽質炭酸カルシウム、二次粒子:平均粒子径3.5μmの毬栗状軽質炭酸カルシウム、奥多摩工業社製)22部、両性澱粉0.8部、硫酸バンド0.8部、アルキルケテンダイマー型サイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.5部を添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置で片面あたりリン酸エステル化澱粉を1.5g/m
2、ジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス36N、里田化工社製)を0.12g/m
2付着させ、マシンカレンダー処理をして原紙7を作製した。このとき、灰分は20%であった。
【0076】
<原紙8>
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料としてタマパールTP−121SA(一次粒子:平均短径0.36μmおよび平均長径/平均短径が4.0の紡錘状軽質炭酸カルシウム、二次粒子:平均粒子径3.5μmの毬栗状軽質炭酸カルシウム、奥多摩工業社製)22部、両性澱粉0.8部、硫酸バンド0.8部、アルキルケテンダイマー型サイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.5部を添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置で片面あたりリン酸エステル化澱粉を1.5g/m
2、ジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス36N、里田化工社製)を3.8g/m
2付着させ、マシンカレンダー処理をして原紙8を作製した。このとき、灰分は20%であった。
【0077】
<原紙9>
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料としてタマパールTP−121SA(一次粒子:平均短径0.36μmおよび平均長径/平均短径が4.0の紡錘状軽質炭酸カルシウム、二次粒子:平均粒子径3.5μmの毬栗状軽質炭酸カルシウム、奥多摩工業社製)22部、両性澱粉0.8部、硫酸バンド0.8部、アルキルケテンダイマー型サイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.5部を添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置で片面あたりリン酸エステル化澱粉を1.5g/m
2、ジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス36N、里田化工社製)を4.2g/m
2付着させ、マシンカレンダー処理をして原紙9を作製した。このとき、灰分は20%であった。
【0078】
<原紙10>
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料としてタマパールTP−NPF(一次粒子:平均短径0.12μmおよび平均長径/平均短径が4.0の紡錘状軽質炭酸カルシウム、二次粒子:平均粒子径3.9μmの毬栗状軽質炭酸カルシウム、奥多摩工業社製)22部、両性澱粉0.8部、硫酸バンド0.8部、アルキルケテンダイマー型サイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.5部を添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置で片面あたりリン酸エステル化澱粉を1.5g/m
2、ジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス36N、里田化工社製)を1.5g/m
2付着させ、マシンカレンダー処理をして原紙10を作製した。このとき、灰分は20%であった。
【0079】
<原紙11>
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料としてタマパールTP−121MS(一次粒子:平均短径0.47μmおよび平均長径/平均短径が3.0の紡錘状軽質炭酸カルシウム、二次粒子:平均粒子径2.3μmの毬栗状軽質炭酸カルシウム、奥多摩工業社製)23部、両性澱粉0.8部、硫酸バンド0.8部、アルキルケテンダイマー型サイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.5部を添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置で片面あたりリン酸エステル化澱粉を1.5g/m
2、ジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス36N、里田化工社製)を1.5g/m
2付着させ、マシンカレンダー処理をして原紙11を作製した。このとき、灰分は20%であった。
【0080】
<原紙12>
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料としてタマパールTP−121S(一次粒子:平均短径0.63μmおよび平均長径/平均短径が4.0の紡錘状軽質炭酸カルシウム、二次粒子:平均粒子径4.3μmの毬栗状軽質炭酸カルシウム、奥多摩工業社製)22部、両性澱粉0.8部、硫酸バンド0.8部、アルキルケテンダイマー型サイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.5部を添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置で片面あたりリン酸エステル化澱粉を1.5g/m
2、ジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス36N、里田化工社製)を1.5g/m
2付着させ、マシンカレンダー処理をして原紙12を作製した。このとき、灰分は20%であった。
【0081】
<原紙13>
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料としてタマパールTP−221GS(一次粒子:平均短径0.29μmおよび平均長径/平均短径が1.8の紡錘状軽質炭酸カルシウム、二次粒子:平均粒子径0.81μmの毬栗状軽質炭酸カルシウム、奥多摩工業社製)23部、両性澱粉0.8部、硫酸バンド0.8部、アルキルケテンダイマー型サイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.5部を添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置で片面あたりリン酸エステル化澱粉を1.5g/m
2、ジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス36N、里田化工社製)を1.5g/m
2付着させ、マシンカレンダー処理をして原紙13を作製した。このとき、灰分は20%であった。
【0082】
<原紙14>
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料としてタマパールTP−123FS(一次粒子:平均短径0.22μmおよび平均長径/平均短径が7.2の針状軽質炭酸カルシウム、二次粒子:平均粒子径3.8μmの毬栗状軽質炭酸カルシウム、奥多摩工業社製)23部、両性澱粉0.8部、硫酸バンド0.8部、アルキルケテンダイマー型サイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.5部を添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置で片面あたりリン酸エステル化澱粉を1.5g/m
2、ジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス36N、里田化工社製)を1.5g/m
2付着させ、マシンカレンダー処理をして原紙14を作製した。このとき、灰分は20%であった。
【0083】
<原紙15>
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料としてタマパールTP−221F(平均短径0.26μm、平均長径/平均短径が2.0の紡錘状軽質炭酸カルシウム、二次粒子を非形成、奥多摩工業社製)23部、両性澱粉0.8部、硫酸バンド0.8部、アルキルケテンダイマー型サイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.5部を添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置で片面あたりリン酸エステル化澱粉を1.5g/m
2、ジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス36N、里田化工社製)を1.5g/m
2付着させ、マシンカレンダー処理をして原紙15を作製した。このとき、灰分は20%であった。
【0084】
<原紙16>
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料としてタマパールTP−121SA(一次粒子:平均短径0.36μmおよび平均長径/平均短径が4.0の紡錘状軽質炭酸カルシウム、二次粒子:平均粒子径3.5μmの毬栗状軽質炭酸カルシウム、奥多摩工業社製)22部、両性澱粉0.8部、硫酸バンド0.8部、アルキルケテンダイマー型サイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.5部を添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置で片面あたりリン酸エステル化澱粉を1.5g/m
2付着させ、マシンカレンダー処理をして原紙16を作製した。このとき、灰分は20%であった。
【0085】
<原紙17>
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料としてタマパールTP−121SA(一次粒子:平均短径0.36μmおよび平均長径/平均短径が4.0の紡錘状軽質炭酸カルシウム、二次粒子:平均粒子径3.5μmの毬栗状軽質炭酸カルシウム、奥多摩工業社製)21部、両性澱粉0.8部、硫酸バンド0.8部、アルキルケテンダイマー型サイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.5部を添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置で片面あたりリン酸エステル化澱粉を1.5g/m
2、塩化ナトリウムを1.5g/m
2付着させ、マシンカレンダー処理をして原紙17を作製した。このとき、灰分は20%であった。
【0086】
<原紙18>
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料としてタマパールTP−121SA(一次粒子:平均短径0.36μmおよび平均長径/平均短径が4.0の紡錘状軽質炭酸カルシウム、二次粒子:平均粒子径3.5μmの毬栗状軽質炭酸カルシウム)23部、両性澱粉0.8部、硫酸バンド0.8部、アルキルケテンダイマー型サイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.5部を添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置で片面あたりリン酸エステル化澱粉を1.5g/m
2、アニオン性アクリル樹脂(ボンコートAN−680、DIC社製)を1.5g/m
2付着させ、マシンカレンダー処理をして原紙18を作製した。このとき、灰分は20%であった。
【0087】
<原紙19>
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料としてタマパールTP−121SA(一次粒子:平均短径0.36μmおよび平均長径/平均短径が4.0の紡錘状軽質炭酸カルシウム、二次粒子:平均粒子径3.5μmの毬栗状軽質炭酸カルシウム)17.6部、填料としてカオリン(ニュークレイ、平均粒子径3.9μm、エンゲルハード社製)4.4部、両性澱粉0.8部、硫酸バンド0.8部、アルキルケテンダイマー型サイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.5部を添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置で片面あたりリン酸エステル化澱粉を1.5g/m
2、ジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス36N、里田化工社製)を1.5g/m
2付着させ、マシンカレンダー処理をして原紙19を作製した。このとき、灰分は20%であった。
【0088】
<原紙20>
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料としてタマパールTP−121SA(一次粒子:平均短径0.36μmおよび平均長径/平均短径が4.0の紡錘状軽質炭酸カルシウム、二次粒子:平均粒子径3.5μmの毬栗状軽質炭酸カルシウム)22部、両性澱粉0.8部、硫酸バンド0.8部、アルキルケテンダイマー型サイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.5部、ジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス36N、里田化工社製)を5部添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置で片面あたりリン酸エステル化澱粉を1.5g/m
2付着させ、マシンカレンダー処理をして原紙20を作製した。このとき、灰分は20%であった。
【0089】
<原紙21>
上記の原紙16上にジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス36N、里田化工社製)を片面あたり塗工量1.5g/m
2となるようにエアーナイフコーターを用いて両面塗工し、熱風型乾燥機を用いて乾燥した。乾燥後、ソフトカレンダーを用いてカレンダー処理をして原紙21を作製した。
【0090】
<原紙22>
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料としてTunex−E(一次粒子:平均短径0.1μmおよび平均長径/平均短径が3.0の紡錘状軽質炭酸カルシウム、二次粒子:平均粒子径5.6μmの毬栗状軽質炭酸カルシウム、白石カルシウム社製)21部、両性澱粉0.8部、硫酸バンド0.8部、アルキルケテンダイマー型サイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.5部を添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置で片面あたりリン酸エステル化澱粉を1.5g/m
2、ジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス36N、里田化工社製)を1.5g/m
2付着させ、マシンカレンダー処理をして原紙22を作製した。このとき、灰分は20%であった。
【0091】
<原紙23>
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料としてタマパールTP−121SA(一次粒子:平均短径0.36μmおよび平均長径/平均短径が4.0の紡錘状軽質炭酸カルシウム、二次粒子:平均粒子径3.5μmの毬栗状軽質炭酸カルシウム、奥多摩工業社製)22部、両性澱粉0.8部、硫酸バンド0.8部、アルキルケテンダイマー型サイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.5部を添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置で片面あたりリン酸エステル化澱粉を1.5g/m
2、ポリエチレンイミン(エポミン、日本触媒社製)を1.5g/m
2付着させ、マシンカレンダー処理をして原紙23を作製した。このとき、灰分は20%であった。
【0092】
<原紙24>
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料としてタマパールTP−121SA(一次粒子:平均短径0.36μmおよび平均長径/平均短径が4.0の紡錘状軽質炭酸カルシウム、二次粒子:平均粒子径3.5μmの毬栗状軽質炭酸カルシウム、奥多摩工業社製)22部、両性澱粉0.8部、硫酸バンド0.8部、アルキルケテンダイマー型サイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.5部を添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置で片面あたりリン酸エステル化澱粉を1.5g/m
2、硫酸マグネシウム(和光純薬工業社製)を1.5g/m
2付着させ、マシンカレンダー処理をして原紙24を作製した。このとき、灰分は20%であった。
【0093】
<重質炭酸カルシウムの平均粒子径の測定>
走査型電子顕微鏡の撮影画像から求めた平均粒子径を表1に記載する。
【0094】
<重質炭酸カルシウムの調製>
重質炭酸カルシウムは、天然の石灰石をジョークラッシャー、ハンマークラッシャー、ローラーミルによって平均粒子径30μm程度までに粗粉砕して、整粒し、これに水と市販のポリアクリル酸系分散剤を加えて攪拌し、固形分約75質量%の予備分散スラリーとした。この予備分散スラリーをアシザワ・ファインテック社製湿式粉砕機(横型、円柱型粉砕室の寸法:直径約0.5m、長さ約1.3m)を用いて処理した。ビーズは直径約0.2mmのジルコニア製を用いた。ビーズの充填率は80体積%〜85体積%の範囲で変化させた。流量は約15リットル/分としパス回数を変化させた。以上の操作から、各種平均粒子径を調製した。
【0095】
<塗工組成物の調製>
塗工組成物は、下記の内容により調製した。
顔料 種類および配合部数は表1に記載
スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(JSR−2605G、JSR社製) 10部
リン酸エステル化澱粉(MS#4600、日本食品化工社製) 10部
上記の内容で配合し、水で混合・分散して、濃度48%に調整した。
【0096】
【表1】
【0097】
表1に示したその他の顔料は、以下の通りである。
軽質炭酸カルシウム(TP123、平均粒子径0.63μm、奥多摩工業社製)
カオリン(HG90、平均粒子径0.19μm、ヒューバー社製)
合成シリカA(コロイダルシリカMP−2040、平均粒子径0.2μm、日産化学工業社製)
合成シリカB(ファインシールX−37、平均粒子径2.7μm、トクヤマ社製)
【0098】
実施例および比較例の印刷用塗工紙を以下の手順にて作製した。
【0099】
<印刷用塗工紙の作製>
原紙上に、塗工組成物をブレードコーターにて両面塗工し、乾燥させた後、カレンダー処理をして印刷用塗工紙を作製した。塗工量は片面あたり12g/m
2とした。
【0100】
上記の手順によって得られる各実施例および各比較例の印刷用塗工紙について、下記の方法で各項目の評価を行った。結果を表1に示す。
【0101】
<不透明度の測定>
JIS P8149(ISO2471)に規定された不透明度測定方法を用いて、印刷用塗工紙の不透明度を測定した。
【0102】
<オフセット印刷機に対する印刷適性>
ミヤコシ社製オフセットフォーム輪転機で、印刷速度:150m/分、使用インク:T&K TOKA UVベストキュア墨および金赤、UV照射量:8kW2基の条件で6000mの印刷を行い、印刷後ブランケットパイリングの発生状況および印刷サンプルの状態について目視評価によって判定した。本発明において、オフセット印刷機に対する印刷適性が良好である印刷用塗工紙は、3〜5の評価である。
5:極めて良好。
4:良好。
3:実用上問題ない範囲。
2:不良。
1:極めて不良。
【0103】
<産業用インクジェット印刷機に対する発色性(水性染料インク)>
ミヤコシ社製産業用インクジェット印刷機MJP20Cを用い、水性染料インクにて評価画像を150m/分で、6000m印刷する。ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各単色およびブラックを除く他の3色インクでの2重色(レッド、グリーン、ブルー)の計7色のベタパターンを、2cm×2cm四方で横一列に隙間なく並べて記録するという方法で印刷を行った。各色ベタ印刷画像部分の発色性を色濃度および色鮮やかの観点から目視評価によって判定した。本発明において、発色性に優れる印刷用塗工紙は、3〜5の評価である。
5:色濃度および色鮮やかさが共に良好である。
4:色濃度または色鮮やかさのいずれかが「5」より劣るが、良好である。
3:色濃度および色鮮やかさが実用的に問題ないレベルである。
2:色濃度または色鮮やかさのいずれかが「3」より劣り、実用上問題である。
1:色濃度および色鮮やかさが共に劣り、実用上問題である。
【0104】
<産業用インクジェット印刷機に対する耐不均一性(水性顔料インク)>
コダック社製産業用インクジェット印刷機Prosper 5000XL Pressを用い、水性顔料インクにて評価画像を75m/分で、6000m印刷する。ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各単色およびブラックを除く他の3色インクでの2重色(レッド、グリーン、ブルー)の計7色のベタパターンを、3cm×3cm四方で横一列に隙間なく並べて記録するという方法で印刷を行った。印刷部分の各色ベタ部の色濃度の均一性について目視評価によって判定した。本発明において、耐不均一性に優れる印刷用塗工紙は、3〜5の評価である。
5:色濃度が均一である。
4:色によっては極僅かに濃度が不均一である。
3:色濃度が僅かに不均一である。
2:色濃度が部分的に不均一である。
1:印刷部分の全体に、色濃度が不均一である。
【0105】
<産業用インクジェット印刷機に対するインクの裏抜け抑制性>
水性染料インクについては、ミヤコシ社製産業用インクジェット印刷機MJP20Cを用い、評価画像を150m/分で6000m印刷し、水性顔料インクについては、コダック社製産業用インクジェット印刷機Prosper 5000XL Pressを用い、評価画像を75m/分で6000m印刷する。ブラックのベタ印刷パターンを10cm×10cm四方で記録するという方法で印刷を行った。ブラックベタ印刷部の反対面側からJIS P8148に規定された白色度測定方法を用いて白色度の測定を行い、「印刷のない白色部の白色度(光学%)」−「ブラックベタ印刷部の白色度(光学%)」で、印刷用塗工紙のインクの裏抜けを評価した。白色度の測定は、日本電色社製PF−10を用いて、標準板の上にサンプルを一枚乗せ、UVカットの条件で行った。本発明において、良好なインクの裏抜け抑制性を有する印刷用塗工紙は、3〜5の評価である。
5:10光学%未満。
4:10光学%以上、13光学%未満。
3:13光学%以上、16光学%未満。
2:16光学%以上、19光学%未満。
1:19光学%以上。
【0106】
表1より、本発明に相当する各実施例の印刷用塗工紙は、オフセット印刷適性が良好であり、水性染料インクを用いる産業用インクジェット印刷機に対する発色性およびインクの裏抜け抑制性、並びに水性顔料インクを用いる産業用インクジェット印刷機に対する耐不均一性およびインクの裏抜け抑制性に優れることがわかる。
【0107】
一方、表1より、本発明の条件を満足しない各比較例では本発明の効果は得られない。
【0108】
日本国特許出願2013−207213号(出願日:2013年10月2日)の開示はその全体が参照により本明細書に取り込まれる。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書に参照により取り込まれる。