特許第6076418号(P6076418)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 鴻富錦精密工業(武漢)有限公司の特許一覧 ▶ 鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司の特許一覧

<>
  • 特許6076418-電子装置及び漫画制作方法 図000002
  • 特許6076418-電子装置及び漫画制作方法 図000003
  • 特許6076418-電子装置及び漫画制作方法 図000004
  • 特許6076418-電子装置及び漫画制作方法 図000005
  • 特許6076418-電子装置及び漫画制作方法 図000006
  • 特許6076418-電子装置及び漫画制作方法 図000007
  • 特許6076418-電子装置及び漫画制作方法 図000008
  • 特許6076418-電子装置及び漫画制作方法 図000009
  • 特許6076418-電子装置及び漫画制作方法 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6076418
(24)【登録日】2017年1月20日
(45)【発行日】2017年2月8日
(54)【発明の名称】電子装置及び漫画制作方法
(51)【国際特許分類】
   G06T 11/60 20060101AFI20170130BHJP
【FI】
   G06T11/60 100B
【請求項の数】19
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-144975(P2015-144975)
(22)【出願日】2015年7月22日
(65)【公開番号】特開2016-91536(P2016-91536A)
(43)【公開日】2016年5月23日
【審査請求日】2015年7月22日
(31)【優先権主張番号】201410598328.8
(32)【優先日】2014年10月31日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】512333537
【氏名又は名称】鴻富錦精密工業(武漢)有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】500080546
【氏名又は名称】鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】遊 智蘋
(72)【発明者】
【氏名】龍 長風
(72)【発明者】
【氏名】周 怡君
(72)【発明者】
【氏名】蔡 思涵
【審査官】 村松 貴士
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2010/0110080(US,A1)
【文献】 特開2008−305171(JP,A)
【文献】 特開2002−229914(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 11/60 − 11/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の漫画コマを備えるコミックストリップを制作するための漫画制作方法であって、複数のステップを備え、
第一ステップは、1つまたは複数の電子装置において、電子装置のユーザがアクセス可能な漫画制作インターフェイスを表示し、前記漫画制作インターフェイスには、複数の前記漫画コマが表示されることが可能であり、
第二ステップは、1つの前記漫画コマを生成するために、複数の背景図から少なくとも一つの背景図を選択し、複数のキャラクターから少なくとも1つのキャラクターを選択し、複数の表情から前記キャラクターが表現できる少なくとも一つの表情を選択し、選択された前記キャラクターに対応して会話内容を入力し、
第三ステップは、選択された前記背景図と、選択された前記表情を有する少なくとも一人の選択された前記キャラクターと、入力された前記会話内容と、を備える前記漫画コマを生成し、前記会話内容は、複数の吹き出しプラグインタイプから選択された一種類の吹き出しプラグイン内に表示され、
第四ステップは、ユーザにより前記コミックストリップから選択された一つ又は複数の前記漫画コマを1つの漫画ファイルとして保存し、前記漫画ファイル内の選択された一つ又は複数の前記漫画コマは、複数の表示フォーマットから選択された表示フォーマットによって表示され、
生成された複数の前記漫画コマは、一番目から順に生成され、新しい漫画コマは人工的又は分割条件により自動的に生成され、前記分割条件は、現在の漫画コマの背景図と違う背景図が選択される、現在の漫画コマ内に存在しているキャラクターが再び選択される、設定された時間が経過しても、現在の漫画コマには何の変化もないという三つの条件を備え、その中の1つが成立すれば、新しい漫画コマが生成されることが可能であることを特徴とする漫画制作方法。
【請求項2】
複数の前記背景図、前記キャラクター、前記表情及び前記吹き出しプラグインタイプは、予め設定されるか又はユーザにより提供されることを特徴とする請求項1に記載の漫画制作方法。
【請求項3】
複数の前記背景図、前記キャラクター、前記表情及び前記吹き出しプラグインタイプは、ユーザがカメラを介して撮影するか、又はユーザ自ら描くか、或いは他の方法によって提供されることを特徴とする請求項2に記載の漫画制作方法。
【請求項4】
一番目の前記漫画コマは、複数のテンプレートから選択された一つのテンプレートにより生成され、前記各テンプレートは、設定された背景図及び設定された数量のキャラクターを備え、各キャラクターは、設定された表情を有することを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の漫画制作方法。
【請求項5】
少なくとも一人の前記キャラクターが話すオーディオを入力するステップを更に備えることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の漫画制作方法。
【請求項6】
前記オーディオは、ユーザにより録音されるか、又は他の方法により提供され、一人以上の前記キャラクターそれぞれが前記オーディオを鳴らす際、予め設定された又はユーザにより設定された順に従って再生されることを特徴とする請求項5に記載の漫画制作方法。
【請求項7】
前記背景図のサイズは、前記漫画コマのサイズに合わせて調整され、前記吹き出しプラグイン及び前記キャラクターは、前記漫画コマ内において設定された位置に自動的に表示され、前記吹き出しプラグイン及び前記キャラクターの位置は、ユーザにより設定されてもよいことを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載の漫画制作方法。
【請求項8】
前記漫画ファイルとして保存される一つ又は複数の漫画コマに対して、背景図の変更、キャラクター又は漫画コマ内におけるキャラクターの位置の変更、キャラクターの表情の変更、キャラクターの会話内容の変更、吹き出しプラグインタイプの変更、オーディオの変更、漫画ファイル内における漫画コマの順序の変更、キャラクター及び吹き出しプラグインの大きさの変更、漫画コマのサイズの変更、漫画ファイルの表示フォーマットの変更など様々な編集が可能であることを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載の漫画制作方法。
【請求項9】
前記各漫画コマの背景図、キャラクター、表情、会話内容を備える吹き出しプラグイン、オーディオは、対応する背景図スクリプト、キャラクタースクリプト、表情スクリプト、吹き出しプラグインスクリプト、オーディオスクリプトとして、前記電子装置内にそれぞれ記憶され、前記各漫画コマは、対応するスクリプトにより生成され、前記各漫画コマは、前記スクリプトで少なくとも一つの前記電子装置及びクラウド設備内に記憶され、前記背景図スクリプト、前記キャラクタースクリプト、前記吹き出しプラグインスクリプトは、前記漫画コマ内において、前記背景図、前記キャラクター及び前記吹き出しプラグインをそれぞれ表示するための位置情報を備え、前記吹き出しプラグインスクリプト及び前記オーディオスクリプトは、前記会話内容及び前記オーディオの内容をそれぞれ備えることを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載の漫画制作方法。
【請求項10】
複数の漫画コマを備えるコミックストリップを生成するための電子装置であって、
漫画制作インターフェイスを表示するための表示ユニットと、
ユーザの入力を検知できる入力ユニットと、
前記コミックストリップを構成する複数の構成要素及び漫画制作システムの複数のモジュールの複数の指令を記憶する記憶ユニットであって、前記複数の構成要素は、複数の背景図、複数のキャラクター、キャラクターが表現できる複数の表情、複数の吹き出しプラグインタイプを備える、記憶ユニットと、
前記漫画制作システムの複数の前記モジュールの複数の指令を実行できるプロセッサと、を備え、
前記漫画制作インターフェイスは、複数の電子装置のユーザがアクセス可能であるように設置され、前記各電子装置は、前記漫画制作システムを搭載し且つコミックストリップの生成が可能であり、
漫画コマは、一人又は複数のユーザが対応する前記電子装置を介して、複数の構成要素から選択された構成要素により構成され、
前記複数の漫画コマは、一番目から順に生成され、
新しい漫画コマは、人工的又は記憶ユニット内に記憶された分割条件に従って自動的に生成され、前記分割条件は、現在の漫画コマの背景図と違う背景図が選択される、現在の漫画コマ内に存在しているキャラクターが再び選択される、設定された時間が経過しても、現在の漫画コマには何の変化もないという三つの条件を備え、その中の1つが成立すれば、新しい漫画コマが生成されることを特徴とする電子装置。
【請求項11】
漫画コマは、少なくとも1つの背景図、一つの表情をする少なくとも一人のキャラクター及びキャラクターに対応する少なくとも1つの吹き出しプラグインを備え、吹き出しプラグイン内の会話内容は、入力ユニットを介して入力されることを特徴とする請求項10に記載の電子装置。
【請求項12】
番目の漫画コマは、複数のテンプレートから選択された一つのテンプレートにより生成され、各テンプレートは、設定された背景図、設定された数量のキャラクターを備え、各キャラクターは、設定された表情を有することを特徴とする請求項11に記載の電子装置。
【請求項13】
複数の前記背景図、前記キャラクター、前記表情及び前記吹き出しプラグインタイプは、予め設定されるか又はユーザにより提供されることを特徴とする請求項11又は12に記載の電子装置。
【請求項14】
複数の前記背景図、前記キャラクター、前記表情及び前記吹き出しプラグインタイプは、ユーザがカメラを介して撮影するか、又はユーザ自身が描くか、或いは他の方法によって提供されることを特徴とする請求項13に記載の電子装置。
【請求項15】
前記複数の構成要素は、ユーザにより録音されるか、又は他の方法により提供されるオーディオを更に備え、一人以上の前記キャラクターそれぞれが前記オーディオを話す際、予め設定された又はユーザにより設定された順に従って再生されることを特徴とする請求項11から14の何れか一項に記載の電子装置。
【請求項16】
前記オーディオを有する漫画コマには、オーディオボタンが表示され、前記コミックストリップを閲覧する時、前記各漫画コマ内にあるオーディオは、前記漫画コマが漫画制作インターフェイス内の特定の場所に位置した際に再生され、前記オーディオが再生された時、前記オーディオボタンの外形が変わることを特徴とする請求項15に記載の電子装置。
【請求項17】
前記記憶ユニットには、背景図リスト、オーディオリスト、吹き出しプラグインリスト、キャラクターリスト、表情リスト、分割条件が記憶され、
前記各背景図は、背景図スクリプトとして背景図リスト内に記憶され、前記各オーディオは、オーディオスクリプトとしてオーディオリスト内に記憶され、前記各吹き出しプラグインは、前記吹き出しプラグインスクリプトとして吹き出しプラグインリスト内に記憶され、前記各キャラクターは、キャラクタースクリプトとしてキャラクターリスト内に記憶され、前記各表情は、表情スクリプトとして表情リスト内に記憶され、
前記各漫画コマは、対応するスクリプトにより生成され、
前記各漫画コマは、スクリプトで少なくとも一つの電子装置及びクラウド設備内に記憶され、前記背景図スクリプト、前記キャラクタースクリプト、前記吹き出しプラグインスクリプトは、前記漫画コマ内において前記背景図、前記キャラクター及び前記吹き出しプラグインを表示するための位置情報を備え、前記吹き出しプラグインスクリプト及び前記オーディオスクリプトは、前記会話内容及び前記オーディオの内容をそれぞれ備えることを特徴とする請求項15又は16に記載の電子装置。
【請求項18】
前記複数のモジュールは、表示ユニットにおいて漫画制作インターフェイス及びコミックストリップを表示するための表示モジュールと、
ユーザが入力ユニットを介して入力した内容を検知する検知モジュールと、
ユーザの入力に基づいて、対応するスクリプトを検索する要素生成モジュールと、
検索して得たスクリプトに基づいて、漫画コマを生成する漫画コマ生成モジュールと、
前記漫画コマを漫画ファイルとして保存する際、ユーザが一つ又は複数の選択された前記漫画コマの内容を編集できる編集ユニットと、を備え、
前記各漫画コマは、複数のスクリプトのように記憶ユニットに記憶され、前記各漫画コマのスクリプトは、対応する構成要素が漫画コマ内において表示される位置を示す位置情報を備えることを特徴とする請求項17に記載の電子装置。
【請求項19】
漫画ファイルとして保存されるために選択された一つ又は複数の前記漫画コマに対して、背景図の変更、キャラクター又は漫画コマ内におけるキャラクターの位置の変更、キャラクターの表情の変更、キャラクターの会話内容の変更、吹き出しプラグインタイプの変更、オーディオの変更、漫画ファイル内における漫画コマの順序の変更、キャラクター及び吹き出しプラグインの大きさの変更、漫画コマのサイズの変更、漫画ファイルの表示フォーマットの変更など様々な編集が可能であることを特徴とする請求項18に記載の電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子装置及び漫画制作方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、漫画は経験を有する人によって制作される。従って、漫画の制作技術を持たない人又は漫画制作の経験が少ない人が漫画を制作したい場合は、利用が容易な電子装置及び漫画制作ソフトが必要である。また、現在のコミュニケーションソフトウェアは、文字、簡単な絵文字及び音声機能のみしか備わっていないので、自分を自由に表現できる機能に乏しい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、前記問題を解決し、漫画を容易に制作できる電子装置及び漫画制作方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、本発明に係る漫画制作システムは、電子装置において、漫画制作インターフェイスを表示するステップと、少なくとも一つの背景図を選択し、少なくとも1つのキャラクターを選択し、キャラクターが表現できる少なくとも一つの表情を選択し、会話内容を入力するステップと、背景図と、表情を有する少なくとも一人のキャラクターと、会話内容と、を備える漫画コマを生成し、会話内容は一種類の吹き出しプラグイン内に表示されるステップと、ユーザにより選択された一つ又は複数の漫画コマを1つの漫画ファイルとして保存し、漫画ファイル内の漫画コマは、複数の表示フォーマットから選択された表示フォーマットによって表示されるステップと、を備え、漫画コマは順に生成され、新しい漫画コマは人工的又は分割条件により自動的に生成される。
【0005】
上記目的を達成するために、本発明に係る電子装置は、コミックストリップを生成するための電子装置であって、漫画制作インターフェイスを表示するための表示ユニットと、ユーザの入力を検知できる入力ユニットと、コミックストリップを構成する複数の構成要素及び漫画制作システムの複数のモジュールの複数の指令を記憶する記憶ユニットと、漫画制作システムの複数のモジュールの複数の指令を実行できるプロセッサと、を備え、漫画制作インターフェイスは、複数の電子装置がアクセス可能のように設置され、各電子装置は、漫画制作システムを搭載し且つコミックストリップの生成が可能であり、各漫画コマは、一人又は複数のユーザが対応する電子装置を介して、複数の構成要素から選択された構成要素により構成され、複数の漫画コマは、一番目から順に一つずつ生成され、新しい漫画コマは、人工的又は記憶ユニット内に記憶されている分割条件に従って自動的に生成される。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係る漫画制作システムを格納する電子装置は、複数の構成要素を選択して漫画コマを生成する機能を提供するので、誰でも容易に漫画を制作できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施形態に係る電子装置のブロック図である。
図2図1に示す電子装置内に応用される漫画制作システムのブロック図である。
図3図2に示す電子装置の漫画制作システムの漫画制作インターフェイスを示す図である。
図4図2に示す漫画制作システムの漫画コマのブロック図である。
図5図2に示す漫画制作システムを利用して、複数のユーザが共に漫画コマを制作している状態を示す図である。
図6図1に示す電子装置の記憶ユニットのブロック図である。
図7】複数の漫画コマから生成された漫画ファイルを示す図である。
図8】本発明の実施形態に係る漫画制作方法のフローチャートである。
図9図8に示す漫画制作方法において、漫画ファイルを生成する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1に示したように、本発明の実施形態に係る漫画制作システム10は、電子装置60内に応用される。
【0009】
電子装置60は、表示ユニット20と、入力ユニット30と、記憶ユニット40と、プロセッサ90と、漫画制作システム10と、を備える。本実施形態において、電子装置60は、携帯電話、パソコン又は他の演算処理能力を有する電子装置である。また、入力ユニット30は、マウス、タッチパネル又はキーボードである。
【0010】
図2に示したように、漫画制作システム10は、複数のモジュール、例えば、表示モジュール100と、検知モジュール102と、要素生成モジュール104と、漫画コマ生成モジュール106と、編集モジュール108と、を備える。モジュール100〜108は、それぞれ少なくとも1つのソフトウェアプログラムを備える。このソフトウェアプログラムは、記憶ユニット40内に記憶されている複数のコードであって、該複数のコードは、特殊機能を持つ指令を備え、プロセッサ90によって実行される。
【0011】
図3に示したように、表示モジュール100は、コミックストリップを制作するために、表示ユニット20において漫画制作インターフェイス500を表示する。コミックストリップは、複数の漫画コマ501を備えてもよい。各漫画コマ501は、複数の構成要素、例えば、背景図504及びキャラクター508を備える。
【0012】
コミックストリップを制作する過程において、検知モジュール102は、入力ユニット30を介して入力された複数の入力操作を受信する。1つの漫画コマ501を制作する際、ユーザは、先ず複数の背景図504から1つの背景図504、複数のキャラクター508から少なくとも一つのキャラクター508を選択する。各キャラクター508は、複数の表情505を備える。ユーザは、キャラクター508に対して、1つの表情505を選択できる。これにより、キャラクター508は、選択した表情を有する。漫画コマ501内における選択されたキャラクター508は、会話することができ、漫画コマ501内には、会話内容522を更に備えてもよい。背景図504は、漫画コマ501のサイズに合わせて表示される。キャラクター508及び会話内容522は、漫画コマ501内の設定された場所に表示される。例えば、キャラクター508が1つしか存在しない場合、キャラクター508は、漫画コマ501の中央に表示され、対応する会話内容522は、漫画コマ501の幅(図3において、人物が立っている方向)の六分の一の距離で、且つ漫画コマ501の上辺から離れて表示される。他の実施形態において、キャラクター508及び会話内容522の位置は変えてもよい。漫画コマ501が完成すると、漫画操作インターフェイス500に表示されている完成ボタン599をタッチすればよい。
【0013】
キャラクター508及び背景図504は、漫画制作システム10により予め設定されてもよい。また他の実施形態において、キャラクター508、表情505及び背景図504は、電子装置60のカメラ(図示せず)などにより獲得した撮影写真、ユーザが自ら描く、又は他のルートから取得可能な図であってもよい。背景図504は、静態図又は動態図であってもよい。
【0014】
他の実施形態において、複数の漫画コマ501は、一番目から順に制作される。一番目の漫画コマ501は、複数のテンプレート(図示せず)から選択される。各テンプレートは、設定された背景図504及び複数の設定されたキャラクター508を備える。各キャラクター508は、設定された表情505を有する。
【0015】
図4に示したように、漫画コマ501は、オーディオ510を更に備えてもよい。オーディオ510は、キャラクター508によって話される音声でもよい。また、オーディオ510は、電子装置60のマイクを介して録音された物であってもよい。また、オーディオ510は、必ずしも人の声でなくてもよい。例えば、人を驚かせる音や、賛成を意味する拍手の音等でもよい。また、オーディオ510は、他の方法(例えば、インターネットからダウンロードする方法)により取得してもよい。会話内容522は、吹き出しプラグイン518内に表示されてもよい。吹き出しプラグイン518は、異なるタイプの吹き出しプラグイン518から選択することが可能である。吹き出しプラグイン518は、電子装置60のカメラ(図示せず)などにより獲得した撮影写真、ユーザが自ら描く、又は他のルートから取得可能な図であってもよい。
【0016】
図5に示したように、漫画制作インターフェイス500にアクセスできる複数のユーザは、漫画制作システム10を格納している複数の電子装置60を介して、コミックストリップを制作する。各漫画コマ501は、複数のユーザにより制作されてもよい。具体的には、一番目のユーザが、第一キャラクター508を選択して、第一会話内容522を入力した後、続いて二番目のユーザが、第二キャラクター508を選択して、第二会話内容522を入力する。各ユーザは、対応するキャラクター508により代表される。漫画コマ501が、漫画制作インターフェイス500の中央線590に接触すると、該漫画コマ501内にあるオーディオ510が再生される。漫画コマ501内に、オーディオ510をそれぞれ有する複数のキャラクター508が存在する場合、複数のオーディオ510は、設定された順に再生される。しかしこの順序は、ユーザの好みによって変更することができる。また、漫画コマ501において、オーディオ510が再生された時に外形が変化するオーディオボタン519を設置してもよい。
【0017】
図6に示したように、記憶ユニット40には、複数の背景図504が記憶されている背景図リスト400と、複数のオーディオ510が記憶されているオーディオリスト402と、複数の吹き出しプラグイン518のタイプが記憶されている吹き出しプラグインリスト404と、複数のキャラクター508及び対応する複数の表情505が記憶されているキャラクターリスト406と、複数の分割条件408と、が記憶されている。
【0018】
分割条件408は、現在の漫画コマ501に対する操作を自動的に終了させ、新しい漫画コマ501を自動的に確立するために設置されている。ここでの分割条件408とは、以下の条件である。1つ目は、現在の漫画コマ501の背景図504と異なる背景図504が選択される。2つ目は、現在の漫画コマ501内に存在しているキャラクター508と同じキャラクター508が再び選択される。3つ目は、設定された時間を経過しても、現在の漫画コマ501には何の変化もない。例えば、図5に示したように、一人のユーザに対応するキャラクター508が、現在の漫画コマ501内に既に存在しているため、分割条件408に従って新しい漫画コマ501が自動的に確立され、同じキャラクター508が該ユーザによって入力された新しい内容を話していることを表示する。他の実施形態において、新しい漫画コマ501は、ユーザにより人工的に確立してもよい。
【0019】
他の実施形態において、各漫画コマ501の各構成要素は、1つのスクリプトに対応する。例えば、各背景図504は、背景図スクリプトとして背景図リスト400内に記憶され、各オーディオ510は、オーディオスクリプトとしてオーディオリスト402内に記憶され、各吹き出しプラグイン518のタイプは、吹き出しプラグインスクリプトとして吹き出しプラグインリスト404内に記憶され、各キャラクター508は、キャラクタースクリプトとしてキャラクターリスト406内に記憶され、各表情505は、表情スクリプトとして表情リスト406内記憶される。これにより、コミックストリップが保存される時、各漫画コマ501は、一枚の図として保存されず、複数のスクリプトの形で保存される。各スクリプトは、対応する構成要素の情報、例えば、漫画コマ501内におけるキャラクター508の位置情報、吹き出しプラグイン518の位置情報、吹き出しプラグイン518内の会話内容522及びオーディオ510の内容などを備える。これにより、少ないメモリー容量で漫画コマ501を保存できる。また、漫画コマ501は、複数のスクリプトの形で電子装置60又はクラウド(図示せず)設備に保存されてもよい。
【0020】
漫画コマ501を確立する際、要素生成モジュール104は、検知モジュール102が検知したユーザによる指令に従って、記憶ユニット40から対応するスクリプトを検索する。これにより、漫画コマ生成モジュール106は、これらの対応するスクリプトに基づいて、漫画コマ501を生成する。
【0021】
図7に示したように、ユーザにより選択された1つ又は複数の漫画コマ501は、1つの漫画ファイル540として記憶されることが可能である。一つの漫画ファイル540として保存する際、ユーザは、編集モジュール108を介して、コミックスクリプト内から1つ又は複数の漫画コマ501を選択して、当該漫画コマ501の内容を編集する。ユーザは、編集モジュール108を介して選択した漫画コマ501に対して、以下の編集が可能である。例えば、背景図504の変更、キャラクター508の変更、漫画コマ501内におけるキャラクター508の位置の変更、表情505の変更、会話内容522の変更、吹き出しプラグイン518のタイプの変更、オーディオ510の変更、漫画ファイル540内における漫画コマ501の順序の変更、キャラクター508のサイズの変更、漫画コマ501のサイズの変更、漫画ファイル540の表示フォーマット542の変更などが可能である。
【0022】
ユーザは、本発明の実施形態に係る漫画制作システム10を利用して、記憶ユニット40内に記憶されている複数の構成要素を使用して、コミックストリップを容易に制作することができる。また、複数のユーザが1つのコミックストリップを共同で制作した時、これら複数のユーザは、互いにコミュニケーションできる。即ち、複数のユーザは、コミュニケーションしながら、コミックストリップを製作できる。更に、当該複数のユーザは、コミックストリップを介して、自分自身を自由に表現できる。また、一人又は複数のユーザによって制作された1つ又は複数の漫画コマ501は、編集された後、1つの漫画ファイル540として保存されることも可能である。
【0023】
図8に示したのは、本発明の実施形態に係る漫画制作方法であって、コミックストリップを制作するための一つの方法のフローチャートであり、以下のステップを備える。しかし、他の実施形態において、該漫画制作方法は、以下のステップ、順序又は内容に限定されない。これから、図1図7に示す内容を介して、本発明の実施形態に係る漫画制作方法を説明する。図8に示す各ステップは、1つ又は複数のプロセス、方法、サブルーチンを代表する。
【0024】
ステップ712において、選択された背景図504、選択されたキャラクター508、選択された表情505、入力された会話内容522及び入力されたオーディオ510等に基づいて、漫画コマ501を生成する。選択された背景図504は、複数の背景図504から選択され、選択されたキャラクター508は、複数のキャラクター508から選択され、選択された表情505は、複数の表情505から選択される。キャラクター508及び会話内容522の位置は、予め設定されてもよいが、ユーザが設定してもよい。漫画コマ501は、一人又は複数のユーザによって制作されてもよいが、複数のユーザによって制作される場合は、各ユーザは、対応するキャラクター508をそれぞれ選択する必要がある。
【0025】
ステップ714において、ユーザが現在の漫画コマ501に対して操作を行う時、新しい漫画コマ501を自動的に確立するかどうかを判断する。1つの分割条件が成立すると、新しい漫画コマ501が確立される。ここでの分割条件とは以下の条件である。1つ目は、現在の漫画コマ501の背景図504と異なる背景図504が選択される。2つ目は、漫画コマ501内に存在しているキャラクター508が再び選択される。3つ目は、設定された時間を経過しても、現在の漫画コマ501には何の変化もない。新しい漫画コマ501を自動的に確立する必要がある場合、ステップ715に進み、新しい漫画コマ501を自動的に確立する必要がない場合、ステップ718に進む。
【0026】
ステップ718において、ユーザの入力操作に基づいて、新しい漫画コマ501を人工的に確立する必要があるかどうかを判断する。新しい漫画コマ501を人工的に確立する必要がある場合、ステップ715に進み、新しい漫画コマ501を人工的に確立する必要がない場合、ステップ719に進む。
【0027】
ステップ719において、現在の漫画コマ501は、ユーザの操作により更新されることが可能である。例えば、現在の漫画コマ501に対して、新しいキャラクター508、新しい会話内容522及び新しいオーディオ510を追加することが可能である。
【0028】
ステップ715において、現在の漫画コマ501に対する操作が終了する。
【0029】
ステップ716において、新しい漫画コマ501が生成される。
【0030】
図9に示したのは、本実施形態に係る漫画ファイル生成方法のフローチャートであって、以下のステップを備える。しかし、他の実施形態において、この漫画ファイル生成方法は、以下のステップ、順序又は内容に限定されない。これから、図1図7に示す内容を介して、本実施形態に係る漫画ファイル生成方法を説明する。図9に示す各ステップは、1つ又は複数のプロセス、方法、サブルーチンを代表する。
【0031】
ステップ900において、漫画ファイルを生成するために、ユーザは、1つ又は複数の漫画コマ501を選択する。
【0032】
ステップ908において、ユーザは、選択された漫画コマを編集する。例えば、背景図504の変更、キャラクター508又は漫画コマ501内におけるキャラクター508の位置の変更、キャラクター508の表情505の変更、キャラクター508の会話内容522の変更、吹き出しプラグイン518のタイプの変更、オーディオ510の変更、漫画ファイル内における漫画コマ501の順序の変更、キャラクター508及び吹き出しプラグイン518の大きさの変更、漫画コマ501のサイズの変更、漫画ファイル540の表示フォーマット542の変更などが可能である。
【0033】
ステップ910において、漫画コマ501の編集が完了したかどうかを判断する。ユーザの入力を検知して、編集が完了したと判断した場合、ステップ912に進み、ユーザの入力を検知して、編集がまだ完了していないと判断した場合、ステップ900に戻る。
【0034】
ステップ912において、編集された1つ又は複数の漫画コマ501に基づいて、漫画ファイルが生成される。
【符号の説明】
【0035】
10 漫画制作システム
20 表示ユニット
30 入力ユニット
40 記憶ユニット
400 背景図リスト
402 オーディオリスト
404 吹き出しプラグインリスト
406 キャラクターリスト
408 分割条件
500 漫画制作インターフェイス
501 漫画コマ
504 背景図
505 表情
508 キャラクター
510 オーディオ
518 吹き出しプラグイン
519 オーディオボタン
522 会話内容
540 漫画ファイル
542 表示フォーマット
590 中央線
599 完成ボタン
60 電子装置
90 プロセッサ
100 表示モジュール
102 検知モジュール
104 要素生成モジュール
106 漫画コマ生成モジュール
108 編集モジュール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9