(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6076474
(24)【登録日】2017年1月20日
(45)【発行日】2017年2月8日
(54)【発明の名称】X線源、X線を発生させる方法ならびに単色のX線を放射するX線源の使用
(51)【国際特許分類】
H01J 35/08 20060101AFI20170130BHJP
【FI】
H01J35/08 C
H01J35/08 E
H01J35/08 F
H01J35/08 B
【請求項の数】17
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-516484(P2015-516484)
(86)(22)【出願日】2012年6月14日
(65)【公表番号】特表2015-526839(P2015-526839A)
(43)【公表日】2015年9月10日
(86)【国際出願番号】EP2012061310
(87)【国際公開番号】WO2013185827
(87)【国際公開日】20131219
【審査請求日】2015年2月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】390039413
【氏名又は名称】シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】オリヴァー ハイト
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー ヒューズ
(72)【発明者】
【氏名】ジェニファー ズィアトル
【審査官】
佐藤 仁美
(56)【参考文献】
【文献】
特開平08−194100(JP,A)
【文献】
特開2001−256909(JP,A)
【文献】
国際公開第2004/086467(WO,A1)
【文献】
国際公開第00/019496(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 6/00− 6/14、
G01N 23/00−23/227、
G01T 1/00− 7/12、
H01J 9/00− 9/18、35/00−35/32、
H05G 1/00− 2/00、
H05H 3/00−15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線源であって、ハウジング(19)を備え、該ハウジング(19)内に、電子ビーム(13)の衝突下にX線を放射することのできるターゲット(11)が設けられているX線源において、ターゲット材料としてエアロゲル(12)が使用されていることを特徴とするX線源。
【請求項2】
エアロゲル(12)が、1種の軽金属または数種の軽金属から成る金属フィルム(40)上に固定されている、請求項1記載のX線源。
【請求項3】
前記軽金属がアルミニウムである、請求項2記載のX線源。
【請求項4】
前記金属フィルム(40)の厚さが0.5μm〜10μmである、請求項2または3記載のX線源。
【請求項5】
前記金属フィルム(40)の厚さが1μmである、請求項4に記載のX線源。
【請求項6】
前記金属フィルム(40)が、ターゲット材料によって塞がれる複数の孔(41)を有している、請求項2から5までのいずれか1項記載のX線源。
【請求項7】
前記孔(41)が、規則的なパターンで配置されている、請求項6記載のX線源。
【請求項8】
前記孔(41)が、規則的な正六角形の横断面を有していて、前記金属フィルム(40)にハニカム状に配置されている、請求項7記載のX線源。
【請求項9】
ターゲットがテープ(30)として形成されており、該テープ(30)が、第1のロール(28)から繰り出されて、第2のロール(29)に巻き取られるようになっている、請求項1から8までのいずれか1項記載のX線源。
【請求項10】
エアロゲル(12)が、ロッド(45)の形を有していて、案内装置(47)を用いて電子ビーム(13)に通されて案内されるようになっている、請求項1から9までのいずれか1項記載のX線源。
【請求項11】
ターゲット材料に、ランタノイドの列からの1種の元素が含まれている、請求項1から10までのいずれか1項記載のX線源。
【請求項12】
ターゲット材料が、軽金属から成っている、請求項1から10までのいずれか1項記載のX線源。
【請求項13】
前記軽金属がアルミニウムである、請求項12記載のX線源。
【請求項14】
X線源のハウジング(19)内でターゲット(11)に電子ビーム(13)を衝突させ、X線を放射させて、X線を発生させる方法において、ターゲット(11)としてエアロゲル(12)を使用することを特徴とする、X線を発生させる方法。
【請求項15】
前記ターゲット(11)を用いて単色のX線を発生させる、請求項14記載の方法。
【請求項16】
エアロゲル(12)の古いターゲット材料が電子ビーム(13)によって消費されると、エアロゲル(12)の新しいターゲット材料を補充する、請求項14または15記載の方法。
【請求項17】
使用されるX線の波長で微分可能となるコントラストを形成する物体もしくは身体を透射するために、請求項1から13までのいずれか1項記載の、単色のX線を放射するX線源を使用する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、X線源であって、ハウジングを備え、該ハウジング内に、電子ビームの衝突下にX線を放射することのできるターゲットが設けられている、X線源に関する。さらに本発明は、X線源のハウジング内でターゲットに電子ビームを衝突させ、X線を放射させて、X線を発生させる方法に関する。さらに、本発明は、単色のX線を放射するX線源の使用に関する。
【0002】
たとえば米国特許出願公開第2008/0144774号明細書に基づき、冒頭に記載した形式のX線源、その使用およびX線を発生させる方法が公知である。この公知の構成では、X線源が、たとえばハウジング内での電極の配置によって実現され得る。電子ビームがハウジング内で、0Vの電位を有する電極によって発生させられる。この電極に向かい合って位置するように陽極が配置されており、陽極は電子放射線のためのターゲットとして使用される。この陽極は100kVの電位に保持されている。陽極の背後には、さらにコレクタが配置されており、このコレクタは10kVの電位に保持されている。電子ビームが陽極に衝突すると、X線が放出される。このX線は適当な窓(X線に対して透明)を通じてハウジングから取り出されて、所定の使用に供給され得る。
【0003】
ターゲットとして使用される陽極は、肉薄な形成物として形成されていなければならない。なぜならば、第1の原子層においてしか単色のX線が形成されないからである。肉厚なターゲットは、望ましくない制動放射線発生の増大を招く。たとえばこの陽極は、ホウ素から成るベースプレートを有していてよく、このベースプレートは10〜200μmの厚さを有する。このベースプレートには、100〜500nmの層厚さを有するタングステンの薄い層が被着され、この層がターゲットとして使用される。しかし、極めて薄いタングステン層は、電子ビームによる高い熱負荷にさらされる。
【0004】
本発明の課題は、冒頭で述べた形式のX線源を改良して、ターゲットを交換する必要なしに、X線源の比較的長い作動時間が可能となるようなX線源を提供することである。さらに、本発明の課題は、このようなX線源を作動させる方法を提供することである。さらに本発明の課題は、このようなX線源のための使用を見いだすことである。
【0005】
本発明の上記課題は、本発明によれば、冒頭で述べた形式のX線源において、ターゲット材料としてエアロゲルが使用されることにより解決される。エアロゲルは、極めて薄い壁を有するエアロゲル材料の網状構造体内に気孔が形成されていることにより(発泡体に類似)、極端に低い密度を有している。X線源の電子ビームは、エアロゲルにより形成されたこのアクティブな媒体を貫通して、エアロゲル材料の原子のK殻を励起させる。原子がその励起された状態からK殻へ戻るやいなや、エネルギが、固有の量子で単色のX線として放出される。このときに、エアロゲルの極めて低い密度に基づき、制動放射が生じないか、または極めて僅かな制動放射しか生じない。この制動放射は(もし生じたとしても)電子ビームの方向に伝播し、ひいては単色のX線から容易に分離され得る。これによって、妨害されていない単色のX線が所望の使用に供給され得る(たとえば医療目的で)。
【0006】
本発明の有利な構成では、エアロゲルが、1種の軽金属または数種の軽金属(合金)、特にアルミニウムから成る金属フィルム上に固定されている。エアロゲルは、その極めて低い密度に基づき、機械的な負荷に対して敏感であるので、この金属フィルムは支持構造体を備えた支持フィルムとして、その安定化のために寄与する。支持フィルム自体は、できるだけ僅かな制動放射しか発生しないようにするために、かつこの制動放射が、電子ビームの向きに相応する方向を維持するようにするために十分に薄く形成されていなければならない。穿孔された支持体が使用されない場合、好適には、金属フィルムは0.5μm〜10μm、有利には1μmの厚さを有することが望ましい。支持フィルムが、穿孔されたフィルムである場合には、金属フィルムが、著しく厚く、ひいては機械的に一層安定的に形成されていてよい。なぜならば、このような金属フィルムは、発せられた放射線に対して何ら寄与しないからである。金属フィルムは好ましくは、ターゲット材料によって塞がれる(覆われる)複数の孔を有していてよい。こうして、比較的厚いフィルムの使用も可能となり、この場合、このようなフィルムは格子状の支持構造体を形成する。孔は、たとえば規則的なパターンで配置されている円形孔であってよい。こうして、規則的な格子構造体が得られる。孔が、正六角形の横断面を有していて、金属フィルムにハニカム状に配置されていると特に好ましい。この場合、ハニカムパターンで配置された(蜂の巣を上から見た状態に相当する)複数のウェブから成る支持構造体が得られる。この場合、好ましくはできるだけ少ない材料手間をかけるだけで、最大の支持作用を得ることができる。制動放射の発生は十分に回避されるので有利である。単色のX線を発生させる場合には、ターゲットの熱破壊が甘受される。
【0007】
ターゲットがフィルム状に形成されている場合(補強されているか、または補強されていない)、ターゲットがテープとして形成されていて、該テープが、第1のロールから繰り出されて、第2のロールに巻き取られるようになっていると特に有利である。陽極をテープ状に形成することには、テープが簡単なハンドリングステップによって電子ビームの傍らを通って案内され得るという大きな利点がある。これにより、ターゲットと電子ビームとの間に相対運動を発生させることができる。テープがロールの形でX線源に供給されて、消費されたテープが、対応するロールに巻き取られることが特に有利である。これにより、X線源の作動中にテープをハウジング内に確実に保管して、電子ビームへ案内することが容易に可能となる。さらに、テープが使い果たされると、ロールの取出しによってテープの簡単な交換を行うことができる。この目的のためには、第1のロールと第2のロールとが、ハウジングに設けられた真空ロックゲート内に収納されていると特に有利である。「真空ロックゲート」とは、本出願の枠内では、第1に、ハウジング内部に対してテープ状のターゲット材料のための通過部を有する、ハウジング内の閉じられた別個の空間を意味する。さらに、外部に対する閉鎖可能なロックゲート開口が設けられており、これらのロックゲート開口を通じて、使用されるロールが通過する。その場合、ロール交換は、提供されているロックゲートチャンバだけを通気することにより行われ得るので、ハウジングの残りのハウジング空間は排気されたままとなる。これに関して念のため付言しておくと、X線の発生は好適には、排気されたハウジング内で行われる。少なくとも第2のロールは、好ましくは機械的に駆動装置と連結されていると望ましい。この駆動装置は好ましくはハウジングの外部に取り付けられている。ハウジング外部での取付けには、次のような利点がある。すなわち、駆動装置が簡単に保守され得る。なぜならば、駆動装置は外部に露出しているので容易に直接作業ができ、かつ保守作業がハウジング室の通気を必要としないからである。
【0008】
電子ビームとターゲット材料との間の相対運動を保証する別の手段は、電子ビームのための発生装置が旋回可能に形成されていることにある。発生装置を旋回させることにより、電子ビームもターゲット材料に沿って往復移動し、これによりターゲット材料全体の均一な照射が可能となる。当然ながら、旋回可能な発生装置をロール機構と組み合わせることもできる。ロール機構は、巻取り方向におけるテープに沿った電子ビームの運動を生ぜしめることができ、発生装置は特にテープの運動方向に対して直角方向に旋回可能であってよい。このことは、テープがその全幅にわたっても利用され得ることを保証し、これによりターゲット材料の最適な利用が可能となる。
【0009】
本発明の択一的な別の構成では、エアロゲルが、ロッドの形を有していて、案内装置を用いて電子ビームに通されて案内されるようになっている。ロッドは好ましくは、電子ビームによって完全に貫通されるために適している横断面を有していてよい。したがって、この変化形では、電子ビームの案内が必要とならない。エアロゲルが消費されると、ロッドを案内装置によって運動させることができるので、未消費の材料を電子ビームの影響範囲にもたらすことができる。ロッド形状は好ましくは極めて単純に形成され得る。好ましくは、ロッド形状はその固有弾性率に配慮してロールに支承され得る。このロールは案内装置の他方の端部に設けられている。ロールを繰り出すことにより、エアロゲルのロッドは自動的に案内装置によって後送りされ、この場合、案内装置はそれと同時にロッド材料を整直にするために働くことができる。
【0010】
本発明のさらに別の有利な構成では、エアロゲルが、材料の原子のK殻が、適用のために利用可能な放出特性を有するような材料から成っている。詳細には、このような規定は次の軽金属に該当する:全てのアルカリ金属、ラジウムを除いた全てのアルカリ土類金属、さらにスカンジウム、イットリウム、チタンおよびアルミニウム。エアロゲルを形成するための別の有利な材料グループは、タングステン、モリブデンおよびタンタノイドの群である。詳細には、元素ランタンおよび周期律表でランタンに続く14個の元素である。
【0011】
エアロゲルの使用には、さらに、電子ビームによってターゲットを励起させることによって、有利には単色のX線を発生させることができるという利点がある。単色のX線とは、唯一つの波長しか有しないX線である。このことには、たとえば単色のX線を用いてX線画像を一層鮮明に結像させることができるという利点がある。それゆえに、この単色のX線を物体もしくは身体の透射のために使用することも、本発明の択一的な別の解決手段である。この場合、物体もしくは身体は、使用される単色のX線の波長において結像に物そのコントラストが現れるような性質を有していなければならない。このような物体は、工業的な形成物(工業的な物体または生命のない物体)、たとえば空気影響の有無について検査されなければならないような構成部分結合部であってよい。別の可能性としては、人間または動物の身体のX線画像の撮影が挙げられる。
【0012】
以下に、本発明の詳細を図面につき詳しく説明する。個々の図面において、同一の図面要素または互いに対応する図面要素は、それぞれ同じ符号で示されており、これらの図面要素については、個々の図面の間で相違点が生じた点についてのみ再度説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】エアロゲルから成るフィルムにおける単色のX線の発生を概略的に示す概略図である。
【
図2】
図1に示したフィルムが使用される本発明によるX線源の1実施形態を示す概略図である。
【
図3】本発明によるX線源のためのロッドの形のターゲット材料を用いる別の実施形態を示す概略図である。
【0014】
図1には、ターゲット11としてエアロゲル12(切片として図示されている)が図示されている。電子ビーム13が、電子14によってターゲット材料(たとえばランタン)の原子15に衝突する。さらに、原子15のK殻16も図示されており、この場合、電子ビームにより、K殻16の電子17のうちの1つが励起されて、別の殻へ持ち上げられる。この電子が跳ね返るときに、単色のX線18が放射される。
【0015】
エアロゲル12は金属フィルム40に被着されており、この金属フィルム40がエアロゲル12を支持している。この金属フィルム40はさらに複数の孔41を有している。これらの孔41は規則的なパターンで金属フィルム40に配置されていてよく、これにより金属フィルム40のできるだけ大きな支持作用が保証されると同時に、できるだけ少ない材料密度/原子層数が保証される。部分
図42(金属フィルム40の平面図)から判るように、これらの孔41は特にハニカム43の形状を有していてよい。その場合、金属フィルム40の材料は、ウェブ44の形に形成されている。ウェブ44の幅は、所要の支持作用を考慮して構造的に規定され得る。
【0016】
図2からは、本発明によるX線源の構造が判る。X線源自体は、排気可能なハウジング19内に収納されている。このハウジング19は窓22を有している。電子ビームはターゲット11に衝突する。この場合、このターゲット11はその小さな厚さに基づき、電子ビームのエネルギをほとんど吸収しない。しかし、エネルギの一部は原子15(
図1参照)の励起によって、既に説明したように、単色のX線18に変換され、このX線18は窓22を通ってハウジング19から出射することができる。
【0017】
ターゲットを貫通した電子ビームは、コレクタによって静電気的に制動され、この場合、電子ビームの電子はコレクタにおいて、制動放射線が発生され得ない程度の低エネルギで衝突する。電子ビーム13中の電子14を十分に加速させるためには、E−ガン、すなわち電子銃を設けることができる。電子銃は加熱された陰極23を有する。この陰極23は、電界が形成されると電子を放射する。これらの電子は、電気的なレンズ24によって集束され、これによって電子ビームは、できるだけ小さくて点状の放射線源をターゲット上に発生させる。ターゲットが陽極として接続されていることにより、電界が形成される。陽極は100〜300kVの電位で作動され得る。この場合、付加的にターゲットの背後で、40〜120kVの電位を有するコレクタ27が使用される。
【0018】
ハウジング内には、さらに第1のロール28と第2のロール29とが設けられている。第1のロール28には、テープ30の形で存在する、
図1に示したターゲットが巻き取られていて、作動駆動装置M2(ハウジングの外部で自体公知の形式で、第2のロール29を回転させるための駆動シャフトに装着されている)によって駆動される(詳しくは図示しない)。この場合、ターゲット11は第1のロール28から繰り出されて、第2のロール29に巻き取られる。第1第2の両ロール28,29の交換が簡単に可能となるようにするために、真空ロックゲート31(一点鎖線で示す)が設けられているので、ロール28,29の交換時にハウジングの残りの空間が通気されなくて済む。ロール28,29はフラップ32(概略的に示す)を通じて取り出される。
【0019】
電子銃は同じくシャフト33を介して旋回可能に支承されている。駆動はモータM1を介して行われる。シャフト33は図平面に対して平行に軸受34内に位置しているので、電子銃を旋回させることにより、電子ビーム13をテープ30の全幅にわたって旋回させることができる。ロール28,29の駆動により、電子ビームはテープ30の長さ延在方向においてもターゲット上での衝突個所を変えることができる。
【0020】
図3には、ロッド45の形のターゲットが図示されている。このターゲットは、貯えロール46に巻き取られている。貯えロール46は、貯えロール46の直径に基づいた変形によりターゲットのエアロゲル12が損傷されないように、特に弾性的にしか変形されないように十分な大きさの直径を有している。案内装置47によって、ターゲット45は電子ビーム13に供給される。この場合、
図2につき説明したように、モータM2が使用される。
図2に示した実施形態とは異なり、ターゲットを巻き取るための別のロールは必要とならない。なぜならば、このターゲットは電子ビーム13を照射されると蒸発するからである。それにもかかわらず、
図3に示した装置を
図2に示したX線源に組み込むことも考えられる。この場合、第1のロール28の代わりに
図3に示した装置が使用される。その場合、第2のロール29は使用されない。