【実施例】
【0030】
一般的なポリマー成分の組成物:
97gのMW134(ポリメタクリル酸メチルコポリマー、Evonik社製)及び3gの1−ベンジル−5−フェニル−バルビツール酸。
【0031】
先行技術由来のモノマー混合物(標準混合物)の組成物:
95.6gのメタクリル酸メチル、4gの1,4−ブタンジオールジメタクリレート、0.2gのジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、及び0.2gのナフテン酸銅濃縮物を合わせ、塩化物が溶解した後に、澄みきった均一溶液を形成する。
【0032】
(モノマー)成分Aの本発明による組成物の実施例1:
93.6gのメタクリル酸メチル、4gの1,4−ブタンジオールジメタクリレート、2gの液体MA−15M、0.2gのジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、及び0.2gのナフテン酸銅濃縮物を合わせ、塩化物が溶解した後に、澄みきった均一溶液を形成する。液体MA−15Mは、平均鎖長n=15と片側末端メタクリル基とを有する、直鎖ポリジメチルシロキサンの透明な薄い液体である(
図2.1参照)。
【0033】
(モノマー)成分Aの本発明による組成物の実施例2:
80.6gのメタクリル酸メチル、4gの1,4−ブタンジオールジメタクリレート、15gの液体MA−15M、0.2gのジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、及び0.2gのナフテン酸銅濃縮物を合わせ、塩化物が溶解した後に、澄みきった均一溶液を形成する。
【0034】
(モノマー)成分Aの本発明による組成物の実施例3:
90.6gのメタクリル酸メチル、4gの1,4−ブタンジオールジメタクリレート、5gのW35、0.2gのジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、及び0.2gのナフテン酸銅濃縮物を合わせ、塩化物及びW35が溶解した後に、澄みきった均一溶液を形成する。W35は、平均鎖長n=40と、ポリカプロラクトンで修飾されている鎖末端(平均鎖長y=15/側)とを有する、直鎖ポリジメチルシロキサンである。それはワックス状構造を有するが、MMA及び後者のコモノマー中に良好に溶解する(
図2.3参照)。
【0035】
(モノマー)成分Aの本発明による組成物の実施例4:
85.4gのメタクリル酸メチル、4gのブタンジオールジメタクリレート、10gの液体MA−40D、0.2gのジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、及び0.2gのナフテン酸銅濃縮物を合わせ、塩化物が溶解した後に、澄みきった均一溶液を形成する。液体MA−40Dは、平均鎖長n=40と、両側に、それぞれがメタクリル基をもつ末端基修飾とを有する、直鎖ポリジメチルシロキサンの透明な薄い液体である(
図2.2参照)
【0036】
(モノマー)成分Aの本発明による組成物の実施例5:
91.6gのメタクリル酸メチル、4gの1,4−ブタンジオールジメタクリレート、4gのMD−M−2520Mu、0.2gのジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、0.2gのナフテン酸銅濃縮物を合わせ、塩化物が溶解した後に、澄みきった均一溶液を形成する。MD−M−2520Muは、平均鎖長n=35と、両側に多重にアクリル化された鎖末端とを有する、直鎖PDMSの透明な液体である(
図2.8参照)。
【0037】
実施例6:実施例1〜4由来の組成物及び標準混合物の重合及び試験:
20gのポリマー成分Bを、14mlのモノマー成分Aと混合し、長方形のモールドに注入し、歯科用プレッシャーポット中で、2バール及び50℃において、15分間重合させる。標準混合物のシートは、ほぼ澄みきっているのに対し、改質されたシートは、透明であるが均一な乳白性があり、後者は、材料が市販の歯科用の色に調整され得る程度の強さである。
【0038】
破断エネルギー(W
f)及び破壊靱性(K)、並びに曲げ強さ(FS)及び曲げ弾性率(FM)に関連した物理的値は、DIN EN ISO 20795−1:2008に従って試験される(表1参照)。
【0039】
【表1】
【0040】
モノマー混合物への修飾ポリオルガノシロキサンの添加が、全破断エネルギー及び破壊靱性に関する規格によって要求される物理的値に関し著しい増大を生じること、並びに本発明による実施例2由来の混合物Aが、W
f≧900及びK≧1.9によって強調される、材料特性の限界値を有利に満たし、かつ実施例1による混合物1がFM及びFSをほぼ維持していることにより、これらの基準を多かれ少なかれ達成していることが示される。
【0041】
モノマー成分Aの主要部分は、>80%のメタクリル酸メチルであり、それ故ポリマー成分Bとの、又はポリマー成分Bの、また例えば加工の間に取り込まれる義歯、又は修復材料として使用される場合には既に重合されている材料との接点に対する、適合性/溶解性を保証する。使用を通じ、特に生産工程を通じて、液体若しくは半固体成分を混合することは、固体を溶解することよりも著しく容易であり、このことは通常の材料の使用との比較において、著しい改良点となる。
【0042】
液体材料を用いてモノマー成分を改質することにより、添加剤の均一な分布が保証される(
図3.2参照)一方、成分B中の通常の固体分布では、このことが完璧に又は全体的に均一に起こることはない。
【0043】
モノマー成分A中のシロキサンの均一分布の故に、これらはまた、その後被加工物内で特に有利に均一分布し、一貫した物理的性質(固体では、異なる粒度及び/又は密度のせいで粉末状材料の集塊又は沈殿形成が起こり得るため保証されないもの)を提供する。
【0044】
ポリ(オルガノ)シロキサンを添加することにより、その後の被加工物は、全体としてさらに撥水性になるべくさらに調整され、それ故、吸水性及び水溶性を低減する。低い吸水性は、有利なことに被加工物上に堆積し得る細菌又はプラークを減らすことにつながり、被加工物を加工して、その後に歯科補綴物を形成する場合には特に有利である。さらに、組成物中にポリシロキサンを使用することにより、材料表面はより良好に研磨され得る。このことは有利なことに、より良好な表面品質と、デポジットに対するより良好な抵抗性とをもたらす。
【0045】
好ましくは存在する不飽和基、特に(メタ)アクリル基に基づき、ポリシロキサンはポリマーネットワーク内へ化学的に組込まれ、それ故このことは、その後の外部への拡散を有利に防止する。
【0046】
モノマー成分の限定された改質による、モールド部品について要求される物理的性質の著しい改善と、単純化された組成物の扱いやすさとの故に、新規なクラスのベース材料が、補綴物の製造用にさらに提供される。
【0047】
さらに、モノマー成分にポリシロキサンを添加することにより、重合可能な基のパーセント比が低減され、それ故重合によって引き起こされる被加工物の全体的な体積収縮が有利に低減される。
【0048】
ポリ(オルガノ)シロキサンがフェニル基によって修飾されると、その屈折率はPMMAのそれにさらに適合されるため、通常のポリ(オルガノ)シロキサンに比較して透明性が著しく増大し、それ故標準的な修飾に比較してさらなる利点が提供される(
図2.4及び2.5参照)。
【0049】
シロキサン鎖に沿って他の不飽和基を付加的にもつポリ(オルガノ)シロキサンが使用され(
図2.6参照)、それ故櫛状構造を有する場合、系との適合性が著しく改善され、かつ物理的値を最適化するためにより高い濃度が使用され得る。
【0050】
図5.1及び
図5.2によるIRスペクトルは、通常の材料のスペクトルに比較して著しい差異、例えば、1070:Si−O−Siの非対称伸縮振動、800及び840:モノ及びジメチルシロキサン基(Infrared spectra and structure of thin polydimethylsiloxane films(ポリジメチルシロキサン薄膜の赤外スペクトルと構造)、E.R.Romaneko and B.V.Tkachuk参照)を示し、それ故モノマー成分へのポリ(オルガノ)シロキサンの添加は、IR分光法により化学的同定のために使用され得る。
【0051】
重合した材料では、ポリ(オルガノ)シロキサンがSEM−EDX画像により同定され得るが(
図3.1〜
図3.4参照)、これはモノマー成分中にモディファイアを用いるためであり、後者はビーズを取り巻く中間領域中に容易に検出され得る。
【0052】
本文書において特定された全ての特徴は、本発明の本質的要素としてクレームされる。