特許第6076498号(P6076498)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6076498ナンセンス突然変異抑制剤としてのピリミド[4,5−B]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6076498
(24)【登録日】2017年1月20日
(45)【発行日】2017年2月8日
(54)【発明の名称】ナンセンス突然変異抑制剤としてのピリミド[4,5−B]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン
(51)【国際特許分類】
   C07D 471/04 20060101AFI20170130BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 7/04 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 3/08 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 21/04 20060101ALI20170130BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20170130BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20170130BHJP
【FI】
   C07D471/04 118A
   C07D471/04CSP
   A61P43/00 105
   A61P7/04
   A61P3/08
   A61P21/04
   A61P35/00
   A61K31/519
【請求項の数】7
【全頁数】111
(21)【出願番号】特願2015-547244(P2015-547244)
(86)(22)【出願日】2013年12月12日
(65)【公表番号】特表2016-503003(P2016-503003A)
(43)【公表日】2016年2月1日
(86)【国際出願番号】IB2013060859
(87)【国際公開番号】WO2014091446
(87)【国際公開日】20140619
【審査請求日】2015年8月11日
(31)【優先権主張番号】61/736,748
(32)【優先日】2012年12月13日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504389991
【氏名又は名称】ノバルティス アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100181168
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 智裕
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】ジャコビー,エドガー
(72)【発明者】
【氏名】ラインハルト,ユルゲン
(72)【発明者】
【氏名】シュミーデベルク,ニコ
(72)【発明者】
【氏名】スパンカ,カーステン
【審査官】 安藤 倫世
(56)【参考文献】
【文献】 特表2011−507910(JP,A)
【文献】 特開平03−081276(JP,A)
【文献】 DATABASE REGISTRY [online] CHEMICAL ABSTRACT SERVICE, US; Database accession no. RN 883958-36-9;,2006年 5月12日,2-Cyclohexyl-10-methyl-3-phenyl-pyrimido[4,5-b]quinoline-4,5(3H,10H)-dione
【文献】 DATABASE REGISTRY [online] CHEMICAL ABSTRACT SERVICE, US;Database accession no. RN 896835-70-4; ,2006年 7月28日,3-Cycloheptyl-2-ethyl-10-methylpyrimido[4,5-b]quinoline-4,5(3H,10H)-dione
【文献】 DATABASE REGISTRY [online] CHEMICAL ABSTRACT SERVICE, US; Database accession no. RN 883962-30-9;,2006年 5月12日,3-Cycloheptyl-10-methyl-2-propylpyrimido[4,5-b]quinoline-4,5(3H,10H)-dione
【文献】 DATABASE REGISTRY [online] CHEMICAL ABSTRACT SERVICE, US;Database accession no. RN 883962-27-4; ,2006年 5月12日,3-Cycloheptyl-10-methyl-2-pentylpyrimido[4,5-b]quinoline-4,5(3H,10H)-dione
【文献】 DATABASE REGISTRY [online] CHEMICAL ABSTRACT SERVICE, US;Database accession no. RN 883962-24-1;,2006年 5月12日,3-Cycloheptyl-2-cyclohexyl-10-methyl-pyrimido[4,5-b]quinoline-4,5(3H,10H)-dione
【文献】 DATABASE REGISTRY [online] CHEMICAL ABSTRACT SERVICE, US;Database accession no. RN 896599-57-8;,2006年 7月28日,3-Cyclohexyl-2-(2-furanyl)-10-methylpyrimido[4,5-b]quinoline-4,5(3H,10H)-dione
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患治療するための医薬組成物であって、治療有効量の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物
【化32】


[式中、
は、5員〜7員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、Rにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、Rにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜6アルキルであり;
又はRは、−X−Rであり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R)−であり、Rは、水素若しくはC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜7員単環式芳香族又は飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R11により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
は、
【化33】


であり、ここでフェニル環が、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
各R12は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、R13により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜7アルキルであり;
又はRは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R15)−であり、R15は、水素若しくはC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜7員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
は、水素又は−CH18であり;
18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル、C3〜6シクロアルキル、C1〜3アルコキシC1〜3アルキル、ヒドロキシC1〜3アルキル又はアミノC1〜3アルキルであり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は3員〜7員単環式芳香族又は飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、前記環系は、R19により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
及びRは、一緒になって、−CH−CH−であり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルコキシ若しくはC1〜4ハロゲンアルコキシ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜4シクロアルキルであり、C3〜4シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜4シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
、R11、R17及びR19は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ環原子における2つのR、R11、R17又はR19は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ環炭素原子における2つのR、R11、R17又はR19は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;
、R10、R13及びR16は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成する]と、
1つ以上の薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物
【請求項2】
ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患治療するための医薬組成物であって、治療有効量の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物
【化34】

[式中、
は、5員〜6員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、Rにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、Rにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜6アルキルであり;
又はRは、−X−Rであり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R)−であり、Rは、水素若しくはC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R11により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
は、
【化35】

であり、ここでフェニル環が、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
各R12は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、R13により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜7アルキルであり;
又はRは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R15)−であり、R15は、水素若しくはC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
は、水素又は−CH18であり;
18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル、C3〜6シクロアルキル、C1〜3アルコキシC1〜3アルキル、ヒドロキシC1〜3アルキル又はアミノC1〜3アルキルであり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は3員〜7員単環式芳香族又は飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、前記環系は、R19により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
及びRは、一緒になって、−CH−CH−であり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル若しくはC1〜4アルコキシ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜4シクロアルキルであり、C3〜4シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく;
、R11、R17及びR19は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ環原子における2つのR、R11、R17又はR19は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ環炭素原子における2つのR、R11、R17又はR19は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;
、R10、R13及びR16は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成する]と、
1つ以上の薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物
【請求項3】
ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患治療するための医薬組成物であって、
治療有効量の、
2−シクロブチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−アリル−2−イソプロピル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−アリル−2−シクロブチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロブチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−2−(3−メチルシクロブチル)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(3,3−ジメチルシクロブチル)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(3−メトキシシクロブチル)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−2−(ペンタン−3−イル)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロペンチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−ブチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(3−メトキシプロピル)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(4−メトキシブチル)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(2−フルオロフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(2−クロロフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(2,6−ジクロロフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(o−トリル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−(2−メトキシフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3−クロロフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−(3−メトキシフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−フルオロ−2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−クロロ−2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−ブロモ−2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−7,10−ジメチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
9−イソプロピル−8−フェニル−1H−ピリミド[4,5−b]ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−6,7(2H,8H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−2−ペンチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−3−フェニル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−エチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロヘキシル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−2−エチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−10−メチル−2−ペンチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−10−メチル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−(2−アミノエチル)−2−シクロブチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−(2−イソプロピルフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロブチル−10−(2−ヒドロキシエチル)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(2−ブロモフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−(2−アミノエチル)−2−イソプロピル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−(2−ヒドロキシエチル)−2−イソプロピル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−(2−メトキシエチル)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−フェニル−10−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロブチル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン
2−ヘキシル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−ヘプチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−アリル−3−シクロペンチル−2−イソプロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−エチル−2−イソプロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(sec−ブチル)−3−シクロペンチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソブチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(tert−ブチル)−3−シクロペンチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(ピペリジン−1−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピル−9−メトキシ−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピル−7−メトキシ−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−クロロ−3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−ブロモ−3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−7−エチニル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチル−4,5−ジオキソ−3,4,5,10−テトラヒドロピリミド[4,5−b]キノリン−7−カルボニトリル;
3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−10−メチル−2−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−10−メチル−2−(チオフェン−2−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−メチル−2−ペンチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−10−メチル−2−(3−ニトロフェニル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−2−(フラン−2−イル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−メチル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−10−メチル−2−(チオフェン−2−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−10−メチル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−10−メチル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−10−メチル−2−ペンチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−10−メチル−2−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−2−(4−メトキシフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロヘキシル−3−シクロペンチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(3−ブロモフェニル)−3−シクロヘキシル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−2−エチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−(2−フルオロフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−(4−フルオロフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−メチル−2−(o−トリル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(2−クロロフェニル)−3−シクロペンチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−10−メチル−2−(p−トリル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−10−メチル−2−(o−トリル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(2−クロロフェニル)−3−シクロヘキシル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−メチル−2−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−メチル−2−(p−トリル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−2−(2−フルオロフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−10−メチル−2−(3,4,5−トリメトキシフェニル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−メチル−2−(チオフェン−2−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(4−クロロフェニル)−3−シクロヘキシル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−10−メチル−2−(4−ニトロフェニル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−10−メチル−2−(3−ニトロフェニル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−2−(4−メトキシフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−10−メチル−2−(o−トリル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−(フラン−2−イル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(3−ブロモフェニル)−3−シクロヘプチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
9−クロロ−3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(エチルチオ)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(ジメチルアミノ)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;及び
2−(ジメチルアミノ)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
又はこれらの化合物の塩
から選択される化合物と、
1つ以上の薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物
【請求項4】
ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患を治療するための医薬組成物であって、治療有効量の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物
【化38】

[式中、
は、5員〜6員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、Rにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、Rにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜6アルキルであり;
又はRは、−X−Rであり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R)−であり、Rは、水素若しくはC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R11により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
は、
【化39】

であり、ここでフェニル環が、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
各R12は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、R13により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜7アルキルであり;
又はRは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R15)−であり、R15は、水素若しくはC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
は、水素又は−CH18であり;
18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル、C3〜6シクロアルキル、C1〜3アルコキシC1〜3アルキル、ヒドロキシC1〜3アルキル又はアミノC1〜3アルキルであり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は3員〜7員単環式芳香族又は飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、前記環系は、R19により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
及びRは、一緒になって、−CH−CH−であり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル若しくはC1〜4アルコキシ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜4シクロアルキルであり、C3〜4シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく;
、R11、R17及びR19は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ環原子における2つのR、R11、R17又はR19は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ環炭素原子における2つのR、R11、R17又はR19は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;
、R10、R13及びR16は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成する]
であるが、
但し、
2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−2−ペンチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−3−フェニル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−エチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−2−エチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−10−メチル−2−ペンチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−10−メチル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−メチル−2−ペンチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−メチル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−10−メチル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;又は
3−シクロペンチル−2−エチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン
ではない化合物と、
1つ以上の薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物
【請求項5】
ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患を治療するための医薬組成物であって、
治療有効量の遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物
【化40】

[式中、
は、
【化41】

であり、ここでフェニル環が、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
各R12は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、R13により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜7アルキルであり;
又はRは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R15)−であり、R15は、水素若しくはC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
は、水素又は−CH18であり;
18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル、C3〜6シクロアルキル、C1〜3アルコキシC1〜3アルキル、ヒドロキシC1〜3アルキル又はアミノC1〜3アルキルであり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は3員〜7員単環式芳香族又は飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、前記環系は、R19により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
及びRは、一緒になって、−CH−CH−であり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル若しくはC1〜4アルコキシ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜4シクロアルキルであり、C3〜4シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく;
13及びR16は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ炭素原子における2つのR13又はR16は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ炭素原子における2つのR13又はR16は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;
17及びR19は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ環原子における2つのR17又はR19は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ環炭素原子における2つのR17又はR19は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成する]
であるが、
但し、
2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−2−ペンチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−3−フェニル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−エチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−2−エチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−10−メチル−2−ペンチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;又は
3−(3,5−ジメチルフェニル)−10−メチル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン
ではない化合物と、
1つ以上の薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物
【請求項6】
−シクロブチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−アリル−2−イソプロピル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−アリル−2−シクロブチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロブチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−2−(3−メチルシクロブチル)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(3,3−ジメチルシクロブチル)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(3−メトキシシクロブチル)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−2−(ペンタン−3−イル)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロペンチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−ブチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(3−メトキシプロピル)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(4−メトキシブチル)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(2−フルオロフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(2−クロロフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(2,6−ジクロロフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(o−トリル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−(2−メトキシフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3−クロロフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−(3−メトキシフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−フルオロ−2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−クロロ−2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−ブロモ−2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−7,10−ジメチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
9−イソプロピル−8−フェニル−1H−ピリミド[4,5−b]ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−6,7(2H,8H)−ジオン;
10−アリル−3−シクロペンチル−2−イソプロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−エチル−2−イソプロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(sec−ブチル)−3−シクロペンチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソブチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(tert−ブチル)−3−シクロペンチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(ピペリジン−1−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピル−9−メトキシ−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピル−7−メトキシ−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−クロロ−3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−ブロモ−3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−7−エチニル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチル−4,5−ジオキソ−3,4,5,10−テトラヒドロピリミド[4,5−b]キノリン−7−カルボニトリル;
9−クロロ−3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(エチルチオ)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(ジメチルアミノ)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;及び
2−(ジメチルアミノ)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−(2−アミノエチル)−2−シクロブチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−(2−イソプロピルフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロブチル−10−(2−ヒドロキシエチル)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(2−ブロモフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−(2−アミノエチル)−2−イソプロピル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−(2−ヒドロキシエチル)−2−イソプロピル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−(2−メトキシエチル)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−フェニル−10−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロブチル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−ヘキシル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−ヘプチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
又はこれらの化合物の塩からなる群から選択される化合物。
【請求項7】
治療有効量の請求項に記載の化合物と、1つ以上の薬学的に許容される担体とを含む、対象においてナンセンス突然変異により引き起こされる疾患を治療するための、医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン、これらの調製、これらの医薬としての使用及びこれらを含む医薬に関する。
【背景技術】
【0002】
多くのヒトの遺伝子疾患は、ナンセンス突然変異により引き起こされる(Keeling et al, WIREs RNA, 2011, 2, 837-852; Linde et al, Trends in Genetics, 2008, 24(11), 552-563; and Rose et al, Pharmacology & Therapeutics, 2012 136(2), 227-266を参照すること)。
ナンセンス突然変異は、センスコドンの、正常な終止コドンの上流における中途終止コドン(以下、PTC)への転換をもたらす遺伝子突然変異である。
真核生物終止コドンは、UAA、UAG又はUGAである。
正常な終止コドンは、遺伝子翻訳を停止し、完全長の野生型タンパク質合成を可能にする。PTCは、そのような野生型タンパク質合成を防止し、切断された、多くの場合では不活性なタンパク質をもたらす。結果として生じるタンパク質の部分的/完全な欠如は、そのようなナンセンス突然変異により引き起こされる疾患の病理をもたらす。
ナンセンス突然変異は、インフレーム突然変異、例えば単一のコドンをPTCに転換する単一核酸の交換又はフレームシフト突然変異、例えば影響を受けたコドンをPTCに転換する単一核酸の挿入/欠損でありうる。
【0003】
ナンセンス突然変異の影響を抑制することができる化合物は、本明細書において「ナンセンス突然変異抑制剤」と呼ばれる。
【0004】
ナンセンス突然変異の影響を抑制する1つの機構は、翻訳の際のリードスルー事象の速度を増加することである。この作用機構を有する化合物は、本明細書において「リードスルー活性化剤」と呼ばれる。リードスルー事象において、近同族であるアミノアシルtRNAが、終止コドンをセンスコドンに再コード化することに使用される。基本条件下において、PTCをセンスコドンに再コード化することは、翻訳事象の1%未満で生じ、一方、正常な停止コドンの抑制は、<0.1%の頻度で生じる。再コード化により挿入されるアミノ酸は、野生型タンパク質の対応するアミノ酸と同一である必要はないが、多くのアミノ酸置換は、機能的に耐容されている。このように、リードスルー活性化により生成されるタンパク質は、野生型タンパク質と積極的に強い類似性を有しうる。したがって、PTC再コード化の速度を増加することによって、十分な機能性タンパク質が、ナンセンス突然変異を担持する患者に治療利益をもたらすために回復されうる。
【0005】
ナンセンス突然変異の影響を抑制する別の機構は、ナンセンス介在性mRNA崩壊(NMD)を阻害することである。この作用機構を有する化合物は、本明細書において「NMD阻害剤」と呼ばれる。NMDは、PTC担持転写物の総レベルを調節し、そのような転写物を検出及び分解して、ドミナントネガティブ又は機能取得効果により無機能又は有害になりうる切断タンパク質の合成を防止する。NMDの阻害は、利用可能な転写物の数を増加し、このことは、治療利益のために十分な機能性タンパク質を回復する機構でもありうる。
【0006】
ナンセンス突然変異抑制剤として記載される化合物は、例えばWO2007113841における特定のアミノグリコシド抗生物質及び例えばWO2004091502における特定の1,2,4−オキサジアゾール安息香酸である。
【0007】
以下のピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオンは、化合物の有用性を示すことなく、化学物質の供給業者のカタログにより公表されている。
【0008】
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【0009】
ナンセンス突然変異抑制剤は、ナンセンス突然変異により引き起こされる広範囲の疾患の治療に有用であると考慮される。ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患の顕著な例は、リソソーム酵素におけるナンセンス突然変異により引き起こされる疾患、例えばα−L−イズロニダーゼにおけるナンセンス突然変異により引き起こされるムコ多糖症I型(ハーラー症候群);凝固第7、8若しくは9因子におけるナンセンス突然変異により引き起こされる血友病A若しくは血友病B;塩素チャネルCFTRにおけるナンセンス突然変異により引き起こされる嚢胞性線維症;構造タンパク質におけるナンセンス突然変異により引き起こされる疾患、例えばジストロフィンにおけるナンセンス突然変異により引き起こされるデュシェンヌ型若しくはベッカー型筋ジストロフィー;又はAPC若しくはp53におけるナンセンス突然変異により引き起こされる癌である。
【0010】
良好な薬剤候補である新たなナンセンス突然変異抑制剤を提供することが必要である。特に、好ましい化合物は、強力なナンセンス突然変異抑制剤であり、同時に他の薬剤標的アッセイ、例えばGPCR又はイオンチャネルアッセイにおいてほとんど効力を示さないべきである。これらは、血漿タンパク質に対して低い結合を示すべきである。これらは、胃腸管から良好に吸収され、代謝的に十分に安定し、好ましい薬物動態特性を有するべきである。これらは、非毒性であり、副作用をほとんど示さないべきである。更に、理想的な薬剤候補は、安定し、非吸湿性であり、かつ容易に処方される物理的形態で存在することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の化合物は、ナンセンス突然変異抑制剤であり、したがって、ナンセンス突然変異により引き起こされる広範囲の疾患の治療に潜在的に有用であり、特に疾患は、血友病A、血友病B、嚢胞性線維症、ムコ多糖症I型、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ベッカー型筋ジストロフィー、APCの欠失が原因の癌及びp53の欠失が原因の癌から選択される。
【0012】
第1の態様において、本発明は、ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患の治療のための医薬として使用するための、式(I):
【0013】
【化1】

の化合物又はその塩[式中、
は、5員〜7員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、Rにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、Rにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜6アルキルであり;
又はRは、−X−Rであり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R)−であり、Rは、水素若しくはC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜7員単環式芳香族又は飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R11により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
は、
【0014】
【化2】

であり、ここでフェニル環が、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
各R12は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、R13により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜7アルキルであり;
又はRは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R15)−であり、R15は、水素若しくはC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜7員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
は、水素又は−CH18であり;
18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル、C3〜6シクロアルキル、C1〜3アルコキシC1〜3アルキル、ヒドロキシC1〜3アルキル又はアミノC1〜3アルキルであり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は3員〜7員単環式芳香族又は飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、前記環系は、R19により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
及びRは、一緒になって、−CH−CH−であり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルコキシ若しくはC1〜4ハロゲンアルコキシ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜4シクロアルキルであり、C3〜4シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜4シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
、R11、R17及びR19は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、
3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ環原子における2つのR、R11、R17又はR19は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ環炭素原子における2つのR、R11、R17又はR19は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;
、R10、R13及びR16は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、
3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成する]に関する。
【0015】
第2の態様において、本発明は、医薬として使用するための、式(I):
【0016】
【化3】
の化合物又はその塩[式中、
は、5員〜6員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、Rにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、Rにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜6アルキルであり;
又はRは、−X−Rであり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R)−であり、Rは、水素若しくはC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R11により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
は、
【0017】
【化4】

であり、ここでフェニル環が、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
各R12は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、R13により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜7アルキルであり;
又はRは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R15)−であり、R15は、水素若しくはC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
は、水素又は−CH18であり;
18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル、C3〜6シクロアルキル、C1〜3アルコキシC1〜3アルキル、ヒドロキシC1〜3アルキル又はアミノC1〜3アルキルであり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は3員〜7員単環式芳香族又は飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、前記環系は、R19により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
及びRは、一緒になって、−CH−CH−であり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル若しくはC1〜4アルコキシ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜4シクロアルキルであり、C3〜4シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく;
、R11、R17及びR19は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、
3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ環原子における2つのR、R11、R17又はR19は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ環炭素原子における2つのR、R11、R17又はR19は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;
、R10、R13及びR16は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、
3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成する]に関する。
【0018】
第3の態様において、本発明は、式(I):
【0019】
【化5】
の化合物又はその塩[式中、
は、5員〜6員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、Rにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、Rにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜6アルキルであり;
又はRは、−X−Rであり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R)−であり、Rは、水素若しくはC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R11により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
は、
【0020】
【化6】

であり、ここでフェニル環が、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
各R12は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、R13により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜7アルキルであり;
又はRは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R15)−であり、R15は、水素若しくはC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
は、水素又は−CH18であり;
18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル、C3〜6シクロアルキル、C1〜3アルコキシC1〜3アルキル、ヒドロキシC1〜3アルキル又はアミノC1〜3アルキルであり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は3員〜7員単環式芳香族又は飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、前記環系は、R19により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
及びRは、一緒になって、−CH−CH−であり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル若しくはC1〜4アルコキシ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜4シクロアルキルであり、C3〜4シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく;
、R11、R17及びR19は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、
3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ環原子における2つのR、R11、R17又はR19は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ環炭素原子における2つのR、R11、R17又はR19は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;
、R10、R13及びR16は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成する]に関するが、
但し、化合物は、
2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−2−ペンチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−3−フェニル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−エチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−2−エチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−10−メチル−2−ペンチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−10−メチル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−メチル−2−ペンチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−メチル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−10−メチル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;又は
3−シクロペンチル−2−エチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン
ではない。
【0021】
第4の態様において、本発明は、ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患の治療のための医薬として使用するための、式(I):
【0022】
【化7】

の化合物又はその塩[式中、
は、5員〜7員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、Rにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、Rにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜6アルキルであり;
又はRは、−X−Rであり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R)−であり、Rは、水素若しくはC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜7員単環式芳香族又は飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R11により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
は、
【0023】
【化8】

であり、ここでフェニル環が、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
各R12は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、R13により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜6アルキルであり;
又はRは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R15)−であり、R15は、水素若しくはC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜7員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
は、水素又は−CH18であり;
18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル又はC3〜6シクロアルキルであり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は3員〜7員単環式芳香族又は飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、前記環系は、R19により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
及びRは、一緒になって、−CH−CH−であり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルコキシ若しくはC1〜4ハロゲンアルコキシ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜4シクロアルキルであり、C3〜4シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜4シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
、R11、R17及びR19は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、
3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ環原子における2つのR、R11、R17又はR19は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ環炭素原子における2つのR、R11、R17又はR19は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;
、R10、R13及びR16は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、
3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成する]に関する。
【0024】
第5の態様において、本発明は、医薬として使用するための、式(I):
【0025】
【化9】
の化合物又はその塩[式中、
は、5員〜6員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、Rにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、Rにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜6アルキルであり;
又はRは、−X−Rであり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R)−であり、Rは、水素若しくはC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R11により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
は、
【0026】
【化10】

であり、ここでフェニル環が、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
各R12は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、R13により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜6アルキルであり;
又はRは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R15)−であり、R15は、水素若しくはC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
は、水素又は−CH18であり;
18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル又はC3〜6シクロアルキルであり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は3員〜7員単環式芳香族又は飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、前記環系は、R19により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
及びRは、一緒になって、−CH−CH−であり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル若しくはC1〜4アルコキシ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜4シクロアルキルであり、C3〜4シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく;
、R11、R17及びR19は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、
3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ環原子における2つのR、R11、R17又はR19は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ環炭素原子における2つのR、R11、R17又はR19は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;
、R10、R13及びR16は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、
3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成する]に関する。
【0027】
第6の態様において、本発明は、式(I):
【0028】
【化11】
の化合物又はその塩[式中、
は、5員〜6員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、Rにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、Rにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2-6アルキルであり;
又はRは、−X−Rであり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R)−であり、Rは、水素若しくはC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R11により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
は、
【0029】
【化12】

であり、ここでフェニル環が、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
各R12は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、R13により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜6アルキルであり;
又はRは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R15)−であり、R15は、水素若しくはC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
は、水素又は−CH18であり;
18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル又はC3〜6シクロアルキルであり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は3員〜7員単環式芳香族又は飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、前記環系は、R19により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
及びRは、一緒になって、−CH−CH−であり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル若しくはC1〜4アルコキシ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜4シクロアルキルであり、C3〜4シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく;
、R11、R17及びR19は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、
3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ環原子における2つのR、R11、R17又はR19は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ環炭素原子における2つのR、R11、R17又はR19は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;
、R10、R13及びR16は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、
3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成する]に関するが、
但し、化合物は、
2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−2−ペンチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−3−フェニル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−エチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−2−エチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−10−メチル−2−ペンチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−10−メチル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−メチル−2−ペンチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−メチル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−10−メチル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;又は
3−シクロペンチル−2−エチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン
ではない。
【発明を実施するための形態】
【0030】
特に特定のない限り、用語「本発明の化合物」は、式(I)及びその部分式(subformula)の化合物;化合物の塩;化合物及び/又は塩の水和物又は溶媒和物;並びに全ての立体異性体(ジアステレオ異性体を含む)、互変異性体及び同位体標識化合物(重水素置換を含む);並びに本質的に形成された部分(例えば、多形体、溶媒和物及び/又は水和物)を意味する。
【0031】
特に指示のない限り、本発明に使用される表現は、以下の意味を有する。
【0032】
「アルキル」は、直鎖又は分岐鎖アルキル基を表し、例えば、メチル、エチル、n−若しくはイソ−プロピル又はn−、イソ−、sec−若しくはtert−ブチルであってもよく、C2〜7アルキルは、好ましくは直鎖又は分岐鎖C2〜4アルキルを表し、特に好ましくは、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル及びtert−ブチルである。C1〜4アルキルは、好ましくは直鎖又は分岐鎖C1〜3アルキルを表し、特に好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル及びイソ−プロピルである。
【0033】
「アルコキシ」、「ハロゲンアルキル」、「ヒドロキシアルキル」、「アミノアルキル」、「アルコキシアルキル」などのそれぞれのアルキル部分は、上記に記述された「アルキル」の定義、とりわけ直線性に関して及びサイズが更に特定されない限り、好ましいサイズに関して記載されたものと同じ意味を有する。
【0034】
「C3〜6シクロアルキル」は、3〜6個の炭素原子を有する飽和脂環式部分を表す。この用語は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルなどの基を意味する。
【0035】
例えばRに関連して定義されているような「1回又は1回を越えて」置換されている置換基は、好ましくは、1〜3つの置換基により置換されている。
【0036】
ハロゲンは、一般に、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素であり、好ましくは、フッ素、塩素又は臭素である。ハロゲンアルキル基は、好ましくは、1〜4個の炭素原子の鎖長を有し、例えば、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2−フルオロエチル、2−クロロエチル、ペンタフルオロエチル、1,1−ジフルオロ−2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、1,1,2,2−テトラフルオロエチル、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル又は2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチルである。
【0037】
本発明の文脈において、「5員〜7員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であって、前記環系は、1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよい」というRの定義は、5員〜7員単環式非芳香族炭化水素基及び同じサイズの複素環式環系を包含する。
【0038】
本発明の文脈において、「3員〜7員単環式芳香族又は飽和若しくは不飽和非芳香族環系であって、前記環系は、1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよい」というR又はRの定義は、(i)3員〜7員単環式芳香族又は非芳香族炭化水素基及び同じサイズの芳香族又は非芳香族複素環式環系を包含する。
【0039】
複素環式環系の例は、ピロール、ピロリン、ピロリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾリジン、イミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾール、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾール、フラン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、オキサジアゾール、ジオキソラン、チオフェン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、オキサゾール、オキサゾリン、オキサゾリジン、イソオキサゾール、イソオキサゾリン、イソオキサゾリジン、チアゾール、チアゾリン、チアゾリジン、イソチアゾール、イソチアゾリン、イソチアゾリジン、チアジアゾール、チアジアゾリン、チアジアゾリジン、ピリジン、ピペリジン、ピリダジン、ピラジン、ピリミジン、ピペラジン、トリアジン、ピラン、テトラヒドロピラン、チオピラン、テトラヒドロチオピラン、オキサジン、チアジン、モルホリンである。
【0040】
式Iの化合物は、光学的に活性な形態又は光学異性体の混合物の形態、例えば、ラセミ混合物又はジアステレオマー混合物の形態で存在することができる。特に、不斉炭素原子が式Iの化合物及びこれらの塩に存在することができる。特に本明細書において提示のない限り、全ての光学異性体及びラセミ混合物を含むこれらの混合物は、本明細書に包含される。
【0041】
本明細書で使用されるとき、用語「異性体」は、同じ分子式を有するが、原子の配列及び配置が異なる、異なる化合を意味する。また本明細書で使用されるとき、用語「光学異性体」又は「立体異性体」は、本発明の所与の化合物に存在しうる多様な立体異性体配置のいずれかを意味し、幾何異性体が含まれる。置換基が炭素原子のキラル中心に結合しうることが理解される。用語「キラル」は、鏡像パートナーを重ね合わせることができない特性を有する分子を意味し、一方、用語「アキラル」は、鏡像パートナーを重ね合わせることができる分子を意味する。したがって、本発明は、化合物の鏡像異性体、ジアステレオマー又はラセミ化合物を含む。「鏡像異性体」は、互いに重ね合わせることができない鏡像である一対の立体異性体である。一対の鏡像異性体の1:1混合物は、「ラセミ」混合物である。用語は、適切な場合にラセミ混合物を呼称するために使用される。「ジアステレオ異性体」は、少なくとも2個の不斉原子を有するが、互いに鏡像ではない立体異性体である。絶対立体化学は、カーン−インゴルド−プレローグR−S系に従って特定される。化合物が純粋な鏡像異性体である場合、各キラル炭素の立体化学をR又はSのいずれかにより特定することができる。絶対配置が不明である分割された化合物は、ナトリウムD線の波長で平面偏光を回転する方向(右旋回又は左旋回)に応じて(+)又は(−)と呼称することができる。本明細書に記載されている化合物は、1つ以上の不斉中心を含有することができ、したがって、鏡像異性体、ジアステレオマー及び絶対立体化学に関して(R)−又は(S)−として定義されうる他の立体異性体形態を生じることができる。特に本明細書において提示のない限り、本発明は、ラセミ混合物、光学的に純粋な形態及び中間体混合物を含む、全てのそのような可能な異性体を含むことを意図している。光学的に活性な(R)−及び(S)−異性体は、キラルシントン若しくはキラル試薬を使用して調製されうる又は従来技術を使用して分割されうる。
【0042】
化合物が二重結合を含有する場合、置換基は、E又はZ配置でありうる。
【0043】
化合物が二置換シクロアルキルを含有する場合、シクロアルキル置換基はシス−又はトランス配置を有することができる。
【0044】
本発明の化合物の任意の不斉原子(例えば、炭素など)は、ラセミとして又は鏡像的に濃縮して存在することができ、例えば(R)−、(S)−又は(R,S)−配置である。特定の実施態様において、各不斉原子は、少なくとも50%の鏡像体過剰率、少なくとも60%の鏡像体過剰率、少なくとも70%の鏡像体過剰率、少なくとも80%の鏡像体過剰率、少なくとも90%の鏡像体過剰率、少なくとも95%の鏡像体過剰率又は少なくとも99%の鏡像体過剰率を、(R)−又は(S)−配置に有する。不飽和結合を有する原子における置換基は、可能であれば、シス−(Z)−又はトランス−(E)−形態で存在しうる。
【0045】
したがって、本明細書で使用されるとき、本発明の化合物は、例えば実質的に純粋な幾何(シス若しくはトランス)異性体、ジアステレオマー、光学異性体(対掌体)、ラセミ化合物又はこれらの混合物として、可能な異性体、回転異性体、アトロプ異性体、互変異性体又はこれらの混合物のうちの1つの形態でありうる。
【0046】
異性体の得られる任意の混合物を、例えばクロマトグラフィー及び/又は分別結晶により、構成要素の物理化学的な差に基づいて、純粋又は実質的に純粋な幾何又は光学異性体、ジアステレオマー、ラセミ化合物に分離することができる。
【0047】
最終生成物又は中間体の得られる任意のラセミ化合物を、既知の方法により、例えば、光学的に活性な酸又は塩基により得たそれらのジアステレオマー塩を分離し、光学的に活性な酸性又は塩基性化合物を遊離させることにより、光学的対掌体に分割することができる。特に、このように塩基性部分を用いて、光学的に活性な酸、例えば酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジ−O,O’−p−トルオイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸又はカンファー−10−スルホン酸により形成された塩の例えば分別結晶により、本発明の化合物をこれらの光学的対掌体に分割することができる。ラセミ生成物を、キラルクロマトグラフィーにより、例えば、キラル吸着剤を使用する高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)により分割することもできる。
【0048】
置換基の定義に応じて、式Iの化合物は、多様な互変異性形態で生じうる。式Iの化合物の全ての互変異性形態が本発明に包含される。例えば、R、R、R及びRが式Iにおいて定義されたとおりであり、Rが水素である式Iの化合物は、互変異性形態(IA)、(IB)又は(IC)で存在しうる。
【0049】
【化13】
本明細書で使用されるとき、用語「塩」は、本発明の化合物の酸付加又は塩基付加塩を意味する。「塩」には、特に「薬学的に許容される塩」が含まれる。用語「薬学的に許容される塩」は、本発明の化合物の生物学的有効性及び特性を保持し、典型的には、生物学的か、そうでない理由で望ましくないものではない塩を意味する。本発明の化合物は、アミノ及び/若しくはカルボキシル基又は同様の基の存在によって、酸及び/又は塩基の塩を形成することが可能でありうる。
【0050】
薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸及び有機酸により形成することができ、例えば、酢酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、臭化物/臭化水素酸塩、重炭酸塩/炭酸塩、重硫酸塩/硫酸塩、ショウノウスルホン酸塩、塩化物/塩酸塩、クロルテオフィロネート(chlortheophyllonate)、クエン酸塩、エタンジスルホン酸塩、フマル酸塩、グルセプテート、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、馬尿酸塩、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸園、ラクトビオン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシレート、硫酸メチル、ナフトエ酸塩、ナプシレート、ニコチン酸塩、硝酸塩、オクタデカン酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモエート、リン酸塩/リン酸水素/リン酸二水素、ポリガラクツロ酸、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、スルホサリチル酸塩、酒石酸塩、トシレート及びトリフルオロ酢酸塩である。
【0051】
塩が誘導されうる無機酸には、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが含まれる。
塩が誘導されうる有機酸には、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、スルホサリチル酸などが含まれる。薬学的に許容される塩基付加塩は、無機及び有機塩基により形成することができる。
【0052】
塩が誘導されうる無機塩基には、例えば、アンモニウム塩及び周期表のIからXIIの列の金属が含まれる。特定の実施形態において、塩は、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、銀、亜鉛及び銅から誘導され、特に適した塩には、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム及びマグネシウムの塩が含まれる。
【0053】
塩が誘導されうる有機塩基には、例えば、第一級、第二級及び第三級アミン、天然に生じる置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、塩基性イオン交換樹脂などが含まれる。特定の有機アミンには、イソプロピルアミン、ベンザチン、コリネート(cholinate)、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、リシン、メグルミン、ピペラジン及びトロメタミンが含まれる。
【0054】
本発明の薬学的に許容される塩は、従来の化学的な方法により塩基性又は酸性部分から合成することができる。一般に、そのような塩は、これらの化合物の遊離酸形態を、理論量の適切な塩基(例えば、Na、Ca、Mg若しくはKの水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩など)と反応させることにより又はこれらの化合物の遊離塩基形態を、理論量の適切な酸と反応させることにより、調製することができる。そのような反応は、典型的には、水中又は有機溶媒中又はこれらの2つの混合物中で実施される。一般に、実行可能である場合は、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール又はアセトニトリルのような非水性媒体の使用が望ましい。追加の適切な塩のリストは、例えば、“Remington's Pharmaceutical Sciences”, 20th ed., Mack Publishing Company, Easton, Pa., (1985)及び“Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection, and Use” by Stahl and Wermuth (Wiley-VCH, Weinheim, Germany, 2002)において見出すことができる。
【0055】
塩基性基及び酸性基の両方が同じ分子に存在する場合、本発明の化合物は、内部塩、例えば双性イオン性分子を形成することもできる。
【0056】
本明細書に提示される任意の式は、化合物の非標識形態と共に同位体標識形態を表すことも意図される。同位体標識化合物は、1個以上の原子が、選択される原子質量又は質量数を有する原子に代えられていることを除いて、本明細書に提示されている式により描写されている構造を有する。本発明の化合物の組み込むことができる同位体の例には、それぞれH、H、11C、13C、14C、15N、1831P、32P、35S、36Cl、125Iなどの水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素及び塩素の同位体が含まれる。本発明は、本明細書において定義される多様な同位体標識化合物、例えばH及び14Cなどの放射性同位体又はH及び13Cなどの非放射性同位体が存在するものを含む。そのような同位体標識化合物は、代謝研究(14Cを用いる)、反応動力学研究(例えば、H若しくはHを用いる)、薬剤若しくは基質組織分布アッセイを含む陽電子放射断層撮影法(PET)若しくは単一光子放出型コンピューター断層撮影法(SPECT)などの検出若しくは画像化技術又は患者の放射性物質治療(radioactive treatment)において有用である。特に、18F又は標識化合物は、PET又はSPECT研究にとって特に望ましいことがある。式(I)の同位体標識化合物は、一般に、当業者に既知の従来技術により又は以前に用いられた非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を使用して、添付の実施例及び調製に記載されているものと類似のプロセスにより調製することができる。
【0057】
更に、より重い同位体、特に重水素(すなわち、H又はD)による置換は、より大きな代謝安定性、例えばインビボ半減期の増加又は投与必要量の低減又は治療指数の改善をもたらす特定の治療上の利点をもたらしうる。この文脈における重水素は、式(I)の化合物の置換基とみなされることが理解される。そのようなより重い同位体、特に重水素の濃度は、同位体濃縮係数により定義することができる。用語「同位体濃縮係数」は、本明細書で使用されるとき、同位体存在度と特定の同位体の天然存在度との比を意味する。本発明の化合物における置換基が、示される重水素である場合、そのような化合物は、それぞれ指定された重水素原子の同位体濃縮係数の少なくとも3500(それぞれ指定された重水素原子により52.5%の重水素組み込み)、少なくとも4000(60%の重水素組み込み)、少なくとも4500(67.5%の重水素組み込み)、少なくとも5000(75%の重水素組み込み)、少なくとも5500(82.5%の重水素組み込み)、少なくとも6000(90%の重水素組み込み)、少なくとも6333.3(95%の重水素組み込み)、少なくとも6466.7(97%の重水素組み込み)、少なくとも6600(99%の重水素組み込み)又は少なくとも6633.3(99.5%の重水素組み込み)を有する。
【0058】
本発明の薬学的に許容される溶媒和物には、結晶化の溶媒が同位体で置換されうるもの、例えばDO、d−アセトン、d−DMSOが含まれる。
【0059】
水素結合の供与体及び/又は受容体として作用する能力がある基を含有する本発明の化合物は、適切な共結晶形成剤と共結晶を形成する能力がありうる。これらの共結晶は、既知の共結晶形成手順により式(I)の化合物から調製することができる。そのような手順には、粉砕、加熱、同時昇華、同時融解又は式Iの化合物を結晶化条件下において共結晶形成剤と溶液中で接触させ、それにより形成された共結晶を単離することを含む。適切な共結晶形成剤には、WO2004/078163に記載されたものが含まれる。したがって、本発明は、式(I)の化合物を含む共結晶を更に提供する。
【0060】
本発明は、インビボで本発明の化合物に変換する、本発明の化合物のプロドラッグの使用も想定する。プロドラッグは、対象へのプロドラッグの投与の後、加水分解、代謝などのインビボでの生理学的作用を介して化学的に修飾されて本発明の化合物になる、活性又は不活性化合物である。プロドラッグを作製及び使用することに伴う適合性及び技術は、当業者に良く知られている。プロドラッグは、生物学的前駆体(bioprecursor)プロドラッグ及び担体プロドラッグの2つの非排他的分類に概念的に分けることができる。例えば、The Practice of Medicinal Chemistry, Ch. 31-32 (Ed. Wermuth, Academic Press, San Diego, Calif., 2001)を参照すること。
【0061】
更に、塩を含む本発明の化合物は、水和物の形態で得ること又はこれらの結晶化に使用される他の溶媒和物を含むこともできる。本発明の化合物は、本質的に又は設計により、薬学的に許容される溶媒(水を含む)と溶媒和物を形成することができ、したがって、本発明は溶媒和と非溶媒和の両方の形態を包含することが意図される。用語「溶媒和物」は、本発明の化合物(その薬学的に許容される塩を含む)と、1つ以上の溶媒分子との分子複合体を意味する。そのような溶媒分子は、医薬技術において一般的に使用されるものであり、これらは受容者に無害であることが知られており、例えば水、エタノールなどである。用語「水和物」は、溶媒分子が水である複合体を意味する。塩、水和物及び溶媒和物を含む本発明の化合物は、本質的に又は設計により多形体を形成することができる。
【0062】
式Iの化合物及び対応する中間体化合物に存在する好ましい置換基、好ましい数値範囲又は好ましいラジカルの範囲が、下記に定義される。
置換基の定義は、第1、第2及び第3の態様の化合物、すなわち、ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患の治療のための医薬として使用するための式(I)の化合物、医薬として使用するための式(I)の化合物及び式(I)の化合物それ自体にそれぞれ当てはまる。
置換基の定義は、最終生成物にも、対応する中間体にも当てはまる。
置換基の定義を、随意に、例えば、好ましい置換基R、特に好ましい置換基Rと組み合わせることができる。
【0063】
1つの実施形態において、Rは、5員〜6員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、Rにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、Rにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜6アルキルであり;
又はRは、−X−Rであり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R)−であり、Rは、水素若しくはC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R11により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
は、
【0064】
【化14】

であり、ここでフェニル環が、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
各R12は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、R13により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜7アルキルであり;
又はRは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R15)−であり、R15は、水素若しくはC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
は、水素又は−CH18であり;
18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル、C3〜6シクロアルキル、C1〜3アルコキシC1〜3アルキル、ヒドロキシC1〜3アルキル又はアミノC1〜3アルキルであり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は3員〜7員単環式芳香族又は飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、前記環系は、R19により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
及びRは、一緒になって、−CH−CH−であり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル若しくはC1〜4アルコキシ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜4シクロアルキルであり、C3〜4シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく;
、R11、R17及びR19は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、
3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ環原子における2つのR、R11、R17又はR19は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ環炭素原子における2つのR、R11、R17又はR19は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;
、R10、R13及びR16は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成する。
【0065】
1つの実施形態において、Rは、
【0066】
【化15】

であり、ここでフェニル環が、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
各R12は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、R13により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜7アルキルであり;
又はRは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R15)−であり、R15は、水素若しくはC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
は、水素又は−CH18であり;
18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル、C3〜6シクロアルキル、C1〜3アルコキシC1〜3アルキル、ヒドロキシC1〜3アルキル又はアミノC1〜3アルキルであり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は3員〜7員単環式芳香族又は飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、前記環系は、R19により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
及びRは、一緒になって、−CH−CH−であり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル若しくはC1〜4アルコキシ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜4シクロアルキルであり、C3〜4シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく;
13及びR16は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、
3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ炭素原子における2つのR13又はR16は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ炭素原子における2つのR13又はR16は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;
17及びR19は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、
3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ環原子における2つのR17又はR19は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ環炭素原子における2つのR17又はR19は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成する。
【0067】
1つの実施形態において、Rは、5員〜6員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、Rにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、Rにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜6アルキルであり;
又はRは、−X−Rであり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R)−であり、Rは、水素若しくはC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R11により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
は、水素又は−CH18であり;
18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル又はC3〜6シクロアルキルであり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は3員〜7員単環式芳香族又は飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、前記環系は、R19により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
及びRは、一緒になって、−CH−CH−であり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル若しくはC1〜4アルコキシ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜4シクロアルキルであり、C3〜4シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく;
及びR10は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ炭素原子における2つのR又はR10は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ炭素原子における2つのR又はR10は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;
、R11及びR19は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、
3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ環原子における2つのR、R11又はR19は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ環炭素原子における2つのR、R11又はR19は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成する。
【0068】
1つの実施形態において、Rは、5員〜6員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、Rにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく、各Rは、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく、或いは同じ環原子における2つのRは、一緒になって、オキソであり、或いは同じ環炭素原子における2つのRは、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成する。
【0069】
1つの実施形態において、Rは、5員〜6員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、Rにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく、各Rは、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルである。
【0070】
1つの実施形態において、Rは、
【0071】
【化16】
であり、ここでフェニル環が、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
各R12は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルである。
【0072】
1つの実施形態において、Rは、Rにより1回又は1回を越えて置換されていてもよいC2〜7アルキルである。
【0073】
1つの実施形態において、Rは、Rにより1回又は1回を越えて置換されていてもよいC2〜6アルキルである。
【0074】
1つの実施形態において、Rは、Rにより1回又は1回を越えて置換されていてもよいC2〜6アルキルであり、各Rは、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルである。
【0075】
1つの実施形態において、Rは、−X−Rであり、−X−は、−O−、−S−又は−N(R)−であり、Rは、水素又はC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回又は1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルである。
【0076】
1つの実施形態において、Rは、−X−Rであり、−X−は、−O−、−S−又は−N(R)−であり、Rは、水素又はC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回又は1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり、各R10は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルである。
【0077】
1つの実施形態において、Rは、−X−Rであり、−X−は、−O−又は−S−であり、Rは、R10により1回又は1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり、各R10は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルである。
【0078】
1つの実施形態において、Rは、−X−Rであり、−X−は、−O−又は−S−であり、Rは、C1〜6アルキルである。
【0079】
1つの実施形態において、Rは、−X−Rであり、−X−は、−N(R)−であり、Rは、水素又はC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回又は1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり、各R10は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルである。
【0080】
1つの実施形態において、Rは、−X−Rであり、−X−は、−N(R)−であり、Rは、C1〜4アルキルであり、Rは、C1〜6アルキルである。
【0081】
1つの実施形態において、Rは、3員〜5員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R11により1回又は1回を越えて置換されていてもよい。
【0082】
1つの実施形態において、Rは、3員〜5員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R11により1回又は1回を越えて置換されていてもよく、各R11は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルである。
【0083】
1つの実施形態において、Rは、R13により1回又は1回を越えて置換されていてもよいC2〜6アルキルである。
【0084】
1つの実施形態において、Rは、R13により1回又は1回を越えて置換されていてもよいC2〜6アルキルであり、各R13は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルである。
【0085】
1つの実施形態において、Rは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−又は−N(R15)−であり、R15は、水素又はC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回又は1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルである。
【0086】
1つの実施形態において、Rは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−又は−N(R15)−であり、R15は、水素又はC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回又は1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり、各R16は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルである。
【0087】
1つの実施形態において、Rは、−X−R14であり、−X−は、−O−又は−S−であり、R14は、R16により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり、各R16は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルである。
【0088】
1つの実施形態において、Rは、−X−R14であり、−X−は、−O−又は−S−であり、R14は、C1〜6アルキルである。
【0089】
1つの実施形態において、Rは、−X−R14であり、−X−は、−N(R15)−であり、R15は、水素又はC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回又は1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり、各R16は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルである。
【0090】
1つの実施形態において、Rは、−X−R14であり、−X−は、−N(R15)−であり、R15は、C1〜4アルキルであり、R14は、C1〜6アルキルである。
【0091】
1つの実施形態において、Rは、3員〜5員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回又は1回を越えて置換されていてもよい。
【0092】
1つの実施形態において、Rは、3員〜5員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回又は1回を越えて置換されていてもよく、各R17は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルである。
【0093】
1つの実施形態において、Rは、水素又は−CH18であり、R18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル又はC3〜6シクロアルキルであり、Rは、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は3員〜7員単環式芳香族又は飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、前記環系は、R19により1回又は1回を越えて置換されていてもよく、各R19は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく、或いは同じ環原子における2つのR19は、一緒になって、オキソであり、或いは同じ環炭素原子における2つのR19は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成する。
【0094】
1つの実施形態において、Rは水素である。
【0095】
1つの実施形態において、Rは、水素又は−CH18であり、R18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル又はC3〜6シクロアルキルであり、Rは、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4アルコキシ又は3員〜7員単環式芳香族又は飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよい。
【0096】
1つの実施形態において、Rは水素である。
【0097】
1つの実施形態において、Rは、−CH18であり、R18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル又はC3〜6シクロアルキルである。
【0098】
1つの実施形態において、Rは、−CH18であり、R18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル、C3〜6シクロアルキル、C1〜3アルコキシC1〜3アルキル、ヒドロキシC1〜3アルキル又はアミノC1〜3アルキルである。
【0099】
1つの実施形態において、Rは−CH18であり、R18は水素である。
【0100】
1つの実施形態において、R及びRは、一緒になって−CH−CH−である。
【0101】
1つの実施形態において、Rは、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル若しくはC1〜4アルコキシ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜4シクロアルキルであり、C3〜4シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよい。
【0102】
1つの実施形態において、Rは水素である。
【0103】
1つの実施形態において、Rは、
【0104】
【化17】
であり、ここでフェニル環が、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
各R12は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルであり;
は、R13により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜7アルキルであり;
又はRは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R15)−であり、R15は、水素若しくはC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり、各R16は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ若しくはC3〜6シクロアルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
は、−CH18であり、R18は、水素であり;
及びRは、両方とも水素であり;
各R13は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルであり;
各R17は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルである。
【0105】
1つの実施形態において、Rは、
【0106】
【化18】
であり、ここでフェニル環が、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
各R12は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルであり;
は、R13により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜6アルキルであり;
又はRは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R15)−であり、R15は、水素若しくはC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり、各R16は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ若しくはC3〜6シクロアルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
は、−CH18であり、R18は、水素であり;
及びRは、両方とも水素であり;
各R13は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルであり;
各R17は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルである。
【0107】
1つの実施形態において、Rは、5員〜6員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、Rにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく、各Rは、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ又はC3〜6シクロアルキルであり;
は、Rにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜6アルキルであり;
又はRは、−X−Rであり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R)−であり、Rは、水素若しくはC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり、各R10は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ若しくはC3〜6シクロアルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R11により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく、各R11は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ若しくはC3〜6シクロアルキルであり;
は、−CH18であり、R18は、水素であり;
及びRは、両方とも水素である。
【0108】
本発明の適切な化合物の更なる例は、以下のP群から選択される化合物である。
P群:本発明の適切な化合物:
2−シクロブチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−アリル−2−イソプロピル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−アリル−2−シクロブチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロブチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−2−(3−メチルシクロブチル)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(3,3−ジメチルシクロブチル)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(3−メトキシシクロブチル)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−2−(ペンタン−3−イル)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロペンチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−ブチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(3−メトキシプロピル)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(4−メトキシブチル)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(2−フルオロフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(2−クロロフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(2,6−ジクロロフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(o−トリル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−(2−メトキシフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3−クロロフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−(3−メトキシフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−フルオロ−2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−クロロ−2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−ブロモ−2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−7,10−ジメチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
9−イソプロピル−8−フェニル−1H−ピリミド[4,5−b]ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−6,7(2H,8H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−2−ペンチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−3−フェニル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−エチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロヘキシル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−2−エチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−10−メチル−2−ペンチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−10−メチル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−(2−アミノエチル)−2−シクロブチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−(2−イソプロピルフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロブチル−10−(2−ヒドロキシエチル)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(2−ブロモフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−(2−アミノエチル)−2−イソプロピル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−(2−ヒドロキシエチル)−2−イソプロピル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−(2−メトキシエチル)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−フェニル−10−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロブチル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−ヘキシル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−ヘプチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−アリル−3−シクロペンチル−2−イソプロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−エチル−2−イソプロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(sec−ブチル)−3−シクロペンチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソブチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(tert−ブチル)−3−シクロペンチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(ピペリジン−1−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピル−9−メトキシ−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピル−7−メトキシ−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−クロロ−3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−ブロモ−3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−7−エチニル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチル−4,5−ジオキソ−3,4,5,10−テトラヒドロピリミド[4,5−b]キノリン−7−カルボニトリル;
3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−10−メチル−2−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−10−メチル−2−(チオフェン−2−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−メチル−2−ペンチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−10−メチル−2−(3−ニトロフェニル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−2−(フラン−2−イル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−メチル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−10−メチル−2−(チオフェン−2−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−10−メチル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−10−メチル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−10−メチル−2−ペンチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−10−メチル−2−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−2−(4−メトキシフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロヘキシル−3−シクロペンチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(3−ブロモフェニル)−3−シクロヘキシル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−2−エチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−(2−フルオロフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−(4−フルオロフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−メチル−2−(o−トリル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(2−クロロフェニル)−3−シクロペンチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−10−メチル−2−(p−トリル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−10−メチル−2−(o−トリル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(2−クロロフェニル)−3−シクロヘキシル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−メチル−2−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−メチル−2−(p−トリル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−2−(2−フルオロフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−10−メチル−2−(3,4,5−トリメトキシフェニル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−メチル−2−(チオフェン−2−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(4−クロロフェニル)−3−シクロヘキシル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−10−メチル−2−(4−ニトロフェニル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−10−メチル−2−(3−ニトロフェニル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−2−(4−メトキシフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−10−メチル−2−(o−トリル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−(フラン−2−イル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(3−ブロモフェニル)−3−シクロヘプチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
9−クロロ−3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;又は
2−(エチルチオ)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(ジメチルアミノ)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;又は
2−(ジメチルアミノ)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
又はこれらの化合物の塩。
【0109】
本発明の適切な化合物の更なる例は、以下のQ群から選択される化合物である。
Q群:本発明の適切な化合物:
2−シクロブチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−アリル−2−イソプロピル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−アリル−2−シクロブチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロブチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−2−(3−メチルシクロブチル)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(3,3−ジメチルシクロブチル)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(3−メトキシシクロブチル)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−2−(ペンタン−3−イル)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロペンチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−ブチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(3−メトキシプロピル)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(4−メトキシブチル)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(2−フルオロフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(2−クロロフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(2,6−ジクロロフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(o−トリル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−(2−メトキシフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3−クロロフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−(3−メトキシフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−フルオロ−2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−クロロ−2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−ブロモ−2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−7,10−ジメチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
9−イソプロピル−8−フェニル−1H−ピリミド[4,5−b]ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−6,7(2H,8H)−ジオン;
10−アリル−3−シクロペンチル−2−イソプロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−エチル−2−イソプロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(sec−ブチル)−3−シクロペンチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソブチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(tert−ブチル)−3−シクロペンチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(ピペリジン−1−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピル−9−メトキシ−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピル−7−メトキシ−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−クロロ−3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−ブロモ−3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−7−エチニル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチル−4,5−ジオキソ−3,4,5,10−テトラヒドロピリミド[4,5−b]キノリン−7−カルボニトリル;
9−クロロ−3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(エチルチオ)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(ジメチルアミノ)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;又は
2−(ジメチルアミノ)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−(2−アミノエチル)−2−シクロブチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−(2−イソプロピルフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロブチル−10−(2−ヒドロキシエチル)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(2−ブロモフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−(2−アミノエチル)−2−イソプロピル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−(2−ヒドロキシエチル)−2−イソプロピル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−(2−メトキシエチル)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−フェニル−10−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロブチル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−ヘキシル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−ヘプチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
又はこれらの化合物の塩。
【0110】
式Iの化合物は、従来のプロセスにより、例えば実施例に記載されているように調製することができ、このプロセスは本発明の更なる態様である。更に、式Iの化合物又はこれらの前駆体は、実施例に記載されている化合物から、例えば、得られた化合物の還元、酸化及び/又は他の官能化によって、並びに/或いは場合により存在する任意の保護基の開裂及びそのようにして得られた式Iの化合物又は目的の前駆体の回収によって、得ることができる。反応は、従来の方法に従って、例えば実施例に記載されているように達成することができる。反応混合物の処理及びそのようにして得られた化合物の精製は、既知の手順に従って実施することができる。酸付加塩は、既知の方法により遊離塩基から生成することができ、逆もまた同じである。出発材料、例えば実施例に記載されている出発材料は、既知のものでありうる又は既知の化合物から出発する従来の手順に従って調製されうる。
【0111】
本発明は、式(I)の化合物がプロドラッグのインビボ生体内変化により形成されうることも予期する。
【0112】
別の態様において、本発明は、本発明の化合物と、薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物を提供する。医薬組成物は、経口投与、非経口投与及び直腸内投与などの特定の投与経路のために処方されうる。加えて、本発明の医薬組成物は、カプセル剤、錠剤、丸剤、顆粒剤、粉末剤若しくは坐剤を含む固体形態又は液剤、懸濁剤若しくは乳剤を含む液体形態から構成されうる。医薬組成物を、滅菌などの従来の薬学的操作に付すことができる、並びに/或いは従来の不活性希釈剤、潤滑剤又は緩衝剤、また、防腐剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤及び緩衝液などの補助剤を含有することができる。
【0113】
典型的には、医薬組成物は、活性成分を、
a)希釈剤、例えば、ラクトース、デキストロース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、セルロース及び/又はグリセリン;
b)潤滑剤、例えば、シリカ、タルク、ステアリン酸、そのマグネシウム若しくはカルシウム塩及び/又はポリエチレングリコール;また錠剤には、
c)結合剤、例えば、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、デンプンペースト、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及び/又はポリビニルビロリドン;望ましい場合は、
d)崩壊剤、例えば、デンプン、寒天、アルギン酸若しくはそのナトリウム塩又は発泡混合物;並びに/或いは
e)吸収剤、着色剤、風味料及び甘味料
と一緒に含む、錠剤又はゼラチンカプセル剤である。
【0114】
錠剤は、当該技術分野で既知の方法によって被膜又は腸溶性被覆されうる。
【0115】
経口投与に適した組成物は、有効量の本発明の化合物を、錠剤、ロゼンジ剤、水性若しくは油性懸濁剤、分散性粉末剤若しくは顆粒剤、乳剤、硬若しくは軟カプセル剤又はシロップ剤若しくはエリキシル剤の形態で含む。経口使用が意図される組成物は、医薬組成物の製造における当該技術分野で既知の任意の方法に従って調製され、そのような組成物は、薬学的に洗練された口当たりのよい調製物を提供するため、甘味剤、風味剤、着色剤及び防腐剤からなる群から選択される1つ以上の薬剤を含有することができる。錠剤は、活性成分を、錠剤の製造に適した非毒性の薬学的に許容される賦形剤と混合して含有する。これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム又はリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤;造粒剤及び崩壊剤、例えば、トウモロコシデンプン又はアルギン酸;結合剤、例えば、デンプン、ゼラチン又はアカシア;並びに潤滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクである。錠剤は被覆されないか又は胃腸管での崩壊又は吸収を遅延させ、それにより長期間にわたって持続的作用を提供するために、既知の技術により被覆される。例えば、モノステアリン酸グリセリン又はジステアリン酸グリセリンなどの時間遅延材料を用いることができる。経口使用のための製剤は、活性成分が不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム若しくはカオリンと混合されている硬ゼラチンカプセル剤として又は活性成分が水若しくは油媒体、例えばピーナッツ油、流動パラフィン若しくはオリーブ油と混合されている軟ゼラチンカプセル剤として存在しうる。
【0116】
特定の注射用組成物は、水性等張液剤又は懸濁剤であり、坐剤は、有利には脂肪乳剤又は懸濁剤から調製される。前記組成物は、滅菌されうる、並びに/或いは防腐剤、安定剤、湿潤剤若しくは乳化剤、溶液促進剤、浸透圧を調節する塩及び/又は緩衝液などの補助剤を含有することができる。加えて、これらは他の治療上貴重な物質を含有することもできる。前記組成物は、従来の混合、造粒又は被覆方法によりそれぞれ調製され、活性成分を約0.1〜75%含有する又は約1〜50%含有する。
【0117】
経皮適用に適した組成物は、有効量の本発明の化合物を担体と共に含む。担体には、宿主の皮膚の通過を助ける吸収性の薬理学的に許容される溶媒が含まれる。例えば、経皮装置は、裏部材を含む包帯、場合により担体を有する化合物を含有するレザバー、場合により、長時間にわたって制御された所定の速度で宿主の皮膚に化合物を送達するための速度制御バリアー及び装置を皮膚に取り付ける手段の形態である。
【0118】
例えば皮膚及び眼への局所適用に適した組成物には、水性液剤、懸濁剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤又は例えばエアゾールによる送達用の噴霧製剤などが含まれる。そのような局所送達系は、例えば皮膚癌の治療のための皮膚用途、例えばサンクリーム、ローション、スプレーなどの予防的使用に、特に適している。したがって、これらは、化粧品を含む当該技術分野で周知の局所用製剤における使用に特に適している。そのような製剤は、可溶化剤、安定剤、張性向上剤、緩衝液及び防腐剤を含有することができる。
【0119】
本明細書で使用されるとき、局所適用は、吸入又は鼻腔内適用にも関係しうる。これらは、適切な噴射剤の使用を伴う又は伴わない、乾燥粉末剤吸入器からの乾燥粉末剤(単独、混合物、例えばラクトースとの乾燥ブレンド若しくは例えばリン脂質との混合成分粒子のいずれか)の形態又は加圧容器、ポンプ、スプレー、アトマイザー若しくはネブライザーからのエアゾールスプレーの提示形態によって、都合よく送達される。
【0120】
本発明は、水が特定の化合物の分解を促進しうるので、本発明の化合物を活性成分として含む無水の医薬組成物及び剤形を更に提供する。
【0121】
本発明の無水の医薬組成物及び剤形は、無水又は低水分含有成分及び低水分又は低湿度条件を使用して調製されうる。無水の医薬組成物は、無水の性質が維持されるように調製及び保存されうる。したがって、無水組成物は、好ましくは、適切な処方キットに含まれうるように、水への曝露を防止することが知られている材料を使用して包装される。適切な包装の例には、密閉箔、プラスチック、単位用量容器(例えば、バイアル)、ブリスターパック及びストリップパックが含まれるが、これらに限定されない。
【0122】
本発明は、活性成分としての本発明の化合物が分解する速度を低減する1つ以上の薬剤を含む、医薬組成物及び剤形を更に提供する。本明細書において「安定剤」と呼ばれるそのような薬剤には、アスコルビン酸などの酸化防止剤、pH緩衝液又は塩緩衝液などが含まれるが、これらに限定されない。
【0123】
本明細書で使用されるとき、用語「薬学的に許容される担体」には、任意及び全ての溶媒、分散媒体、被覆、界面活性剤、酸化防止剤、防腐剤(例えば、抗菌剤、抗真菌剤)、等張剤、吸収遅延剤、塩、防腐剤、薬剤、薬剤安定剤、結合剤、賦形剤、崩壊剤、潤滑剤、甘味剤、風味剤、染料などの材料及びこれらの組合せが含まれ、当業者には知られている(例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th Ed. Mack Printing Company, 1990, pp. 1289-1329を参照すること)。任意の従来の担体が活性成分と適合性がない場合を除いて、治療用又は医薬組成物におけるその使用が予期される。
【0124】
式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩は、貴重な薬理学的特性を示し、したがって医薬品として有用である。
【0125】
更に、式Iの化合物は、ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患の研究に、例えばツール化合物として有用でありうる。
【0126】
特に、式Iの化合物は、頻繁なPTCに対して、例えば嚢胞性線維症コンダクタンス制御因子タンパク質(CFTR)のmRNAにおけるY122Xに対してナンセンス突然変異抑制剤として作用する。このことは、例えば本明細書に記載されているGFP−CFTR−Y122X−Renilla構築物を発現する細胞系を使用して、インビトロにおいて決定することができる。
【0127】
したがって本発明の化合物は、ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患の予防、治療又は進行の遅延に有用でありうる。
用語「ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患」は、当該分野において知られている。これは、疾患関連遺伝子にナンセンス突然変異を担持する患者に存在する疾患に関し、ナンセンス突然変異は、タンパク質の部分的/完全な欠如を引き起こし、次に疾患の病理を引き起こす。
1つの実施形態において、疾患は、血友病A、血友病B、嚢胞性線維症、ムコ多糖症I型、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ベッカー型筋ジストロフィー、APCの欠失が原因の癌及びp53の欠失が原因の癌から選択される。
【0128】
上記に記述された適応症(状態及び障害)において、適切な投与量は、例えば、用いられる化合物、宿主、投与様式、並びに治療される状態の性質及び重篤度に応じて変わる。しかし、一般に、動物における十分な結果は、約0.01〜約100mg/kg体重、好ましくは約0.1〜約10mg/kg体重、例えば1mg/kgの1日投与量で得られることが示されている。より大型の哺乳動物、例えばヒトでは、示される1日投与量は、例えば1日に4回まで分けられる用量で都合よく投与される本発明の化合物の、約0.1〜約1000mg、好ましくは約1〜約400mg、最も好ましくは約10〜約100mgの範囲である。
【0129】
本発明の使用のために、本発明の化合物、とりわけP群に定義された化合物は、単一の活性剤として又は他の活性剤と組み合わせて、任意の通常の方法により、例えば、経口的に、例えば錠剤若しくはカプセル剤の形態により又は非経口的に、例えば注射用液剤若しくは懸濁剤の形態により投与することができる。本発明の化合物及び別の活性剤を含む組合せ医薬は、「本発明の組合せ医薬」と呼ばれる。
【0130】
本発明の化合物、とりわけP群に定義された化合物を、リードスルー活性化剤、例えば、ネガマイシン、RT13、RT14、アタルレン又はアミノグリコシドリードスルー活性化剤、例えば、パロモマイシン、アミカシン、G418、NB30、NB54若しくはNB84と組み合わせることができる。組合せの例は、P群に定義された第1の化合物、すなわち2−シクロブチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオンとネガマイシンである。
【0131】
本発明の化合物、とりわけP群に定義された化合物を、ナンセンス介在性mRNA崩壊阻害剤、例えばNMDI−1と組み合わせることができる。組合せの例は、P群に定義された第1の化合物、すなわち2−シクロブチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオンとNMDI−1である。
【0132】
本発明の化合物、とりわけQ群に定義された化合物を、リードスルー活性化剤、例えば、ネガマイシン、RT13、RT14、アタルレン又はアミノグリコシドリードスルー活性化剤、例えば、パロモマイシン、アミカシン、G418、NB30、NB54若しくはNB84と組み合わせることができる。
【0133】
本発明の化合物、とりわけQ群に定義された化合物を、ナンセンス介在性mRNA崩壊阻害剤、例えばNMDI−1と組み合わせることができる。
【0134】
ネガマイシン、RT13、RT14、アタルレン、アミノグリコシドリードスルー活性化剤及びNMDI−1は、例えば、Keeling et al, WIREs RNA, 2011, 2, 837-852に記載されている。
【0135】
本発明の化合物は、ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患の予防に有用でありうる。
本発明の化合物は、ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患の治療に有用でありうる。
本発明の化合物は、ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患の進行の遅延に有用でありうる。
【0136】
別の実施形態において、本発明は、ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患を治療する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。更なる実施形態において、本発明は、ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患を治療する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含み、疾患が、前述のリストから、適切には血友病A、血友病B、嚢胞性線維症及びムコ多糖症I型(ハーラー症候群)から選択される方法を提供する。
【0137】
本発明の化合物の「治療有効量」という用語は、対象の生物学的又は医学的応答を誘発する、例えば、症状を改善する、状態を緩和する、疾患の進行を緩徐若しくは遅延する又は疾患を予防するなどの本発明の化合物の量を意味する。1つの非限定実施形態において、用語「治療有効量」は、対象に投与されたとき、ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患を少なくとも部分的に緩和する、阻害する、予防する及び/又は改善するために有効である、本発明の化合の量を意味する。別の非限定的な実施形態において、用語「治療有効量」は、細胞又は組織又は非細胞性の生物学的材料又は培地に投与されたとき、ナンセンス突然変異の影響を少なくとも部分的に抑制することに有効である、本発明の化合物の量を意味する。
【0138】
本明細書で使用されるとき、用語「対象」は動物を意味する。好ましくは、動物は哺乳動物である。対象は、例えば、霊長類(例えばヒト)、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス、サカナ、トリなども意味する。好ましい実施形態において、対象はヒトである。
【0139】
本明細書で使用されるとき、用語「阻害」又は「阻害すること」は、所与の状態、症状又は障害又は疾患の低減又は抑制、或いは生物学的活性又は過程のベースライン活性における有意な減少を意味する。
【0140】
本明細書で使用されるとき、任意の疾患又は障害における用語「治療すること」又は「治療」は、1つの実施形態において、疾患又は障害を改善すること(すなわち、疾患又はその少なくとも1つの臨床症状の発生を緩徐又は阻止又は低減すること)を意味する。別の実施形態において、「治療すること」又は「治療」は、患者により認識できないものを含む少なくとも1つの身体的なパラメーターを緩和又は改善することを意味する。なお別の実施形態において、「治療すること」又は「治療」は、身体的(例えば、認識される症状の安定化)、生理的(例えば、身体的パラメーターの安定化)のいずれか又は両方において疾患又は障害をモジュレートすることを意味する。なお別の実施形態において、「治療すること」又は「治療」は、疾患又は障害の発症又は発生又は進行を予防又は遅延することを意味する。
【0141】
本発明の医薬組成物又は組合せ医薬は、約50〜70kgの対象に対して約1〜1000mgの活性成分又は約1〜500mg又は約1〜250mg又は約1〜150mg又は約0.5〜100mg又は約1〜50mgの活性成分の単位投与量でありうる。化合物、医薬組成物又はその組合せ医薬の治療有効投与量は、対象の種、体重、年齢及び個別の状態、治療される障害若しくは疾患又はそれらの重篤度によって左右される。通常の技能を有する医師、臨床医又は獣医は、障害又は疾患の進行を予防、治療又は阻害するのに必要なそれぞれの活性成分の有効量を容易に決定することができる。
【0142】
上記に引用された投与量特性は、哺乳動物、例えばマウス、ラット、イヌ、サル又は単離された臓器、組織及びそれらの調製物を有利に使用してインビトロ及びインビボ試験によって実証可能である。本発明の化合物を、インビトロにおいて液剤、例えば好ましくは水性液剤の形態により、インビボにおいて経腸的、非経口的、有利には静脈内に、例えば懸濁剤として又は水性液剤により適用することができる。インビトロにおける投与量は、約10−3モル〜10−9モル濃度の範囲でありうる。インビボにおける治療有効量は、投与経路に応じて、約0.1〜500mg/kg又は約1〜100mg/kgの範囲でありうる。
【0143】
本発明の化合物の活性は、本明細書に記載されているインビトロ及びインビボの方法により評価することができる。
【0144】
本発明の化合物は、少なくとも1つの他の治療剤と同時に又はその前若しくは後に投与することができる。本発明の化合物は、同じ若しくは異なる投与経路により別々に又は同じ医薬組成物により一緒に投与することができる。
【0145】
下記の実施例は本発明を説明するが、本発明を制限するものではない。
【0146】
実験部分:
略語:
DMC ジクロロメタン
DMF ジメチルホルムアミド
DMA ジメチルアセトアミド
TBME tertブチルメチルエーテル
LC−MS方法:
Waters Acquity UPLC−SQD系;移動相:A:水(0.05%ギ酸)B:メタノール(0.04%ギ酸);勾配:0.1分間かけて2%Bから8%Bへ、0.5分間かけて8%Bから98%Bへ、0.1分間にわたって98%B;流速1mL/分;カラム Waters Acquity UPLC BEH C18、30×2.1mm、1.7mM;オーブン温度60℃。
NMR装置:
Bruker Avance 400MHz Ultrashield
【実施例】
【0147】
実施例1.1:2−シクロブチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン
【0148】
【化19】
a)2−アミノ−1−メチル−4−オキソ−N−フェニル−1,4−ジヒドロキノリン−3−カルボキサミド:
2.235gの、鉱油(55.9mmol)中NaHの60%懸濁液を、100mLの乾燥DMAに懸濁し、4.48gの2−シアノアセトアニリド(27.9mmol)を分割して5〜10℃で15分以内に加え、室温で30分間撹拌した。混合物を0℃に冷却し、5gの1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,3]オキサジン−2,4−ジオン(25.4mmol)を分割して5分以内に加え、室温で60分間撹拌した。27.9mLの塩酸水溶液(2M、55.9mmol)を10分以内に加え、混合物を50℃で1時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、450mLの10%炭酸水素カリウム水溶液に注ぎ、30分間撹拌した。得られた固体を濾過し、水、ジエチルエーテル/ペンタンの3:2及びペンタンで洗浄し、乾燥して、5.0gの2−アミノ−1−メチル−4−オキソ−N−フェニル−1,4−ジヒドロキノリン−3−カルボキサミド(16.71mmol、66%)を黄色の粉末として得た。
【0149】
b)2−シクロブチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン:
1.3mLのシクロ酪酸(1.36mL、13.3mmol)中の130mgの2−アミノ−1−メチル−4−オキソ−N−フェニル−1,4−ジヒドロキノリン−3−カルボキサミド(0.443mmol)の懸濁液に、242mgのシクロ酪酸無水物(1.33mmol)及びDMF(70mg、0.22mmol)中の129μLのプロパンリン酸無水物50%を連続して加え、混合物を150℃で90分間加熱した。溶液を70℃に冷却し、1mLのメタノールを加え、1時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、5mLのジエチルエーテル及び1mLのペンタンを加え、得られた混合物を15分間撹拌し、濾過し、得られた固体をジエチルエーテル/ペンタンの3:2で洗浄した。固体をDCMに溶解し、0.1Mの水酸化ナトリウム溶液で抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。得られた固体を5mLのジエチルエーテルと共に撹拌し、濾過し、ジエチルエーテル/ペンタンの3:2で洗浄し、真空下で乾燥して、135mgの2−シクロブチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン(0.37mmol、84%)を白色の粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ(ppm) = 8.23 (d, 1H, 3J = 7.65 Hz), 7.89 - 7.80 (m, 2H), 7.59 - 7.49 (m, 3H), 7.44 (t, 1H, 3J = 7.15 Hz), 7.36 (d, 2H, 3J = 6.65 Hz), 4.11 (s, 3H), 3.28 - 3.20 (m, 1H), 2.48 - 2.38 (m, 2H), 1.81 - 1.61 (m, 4H).
【0150】
実施例2.1/実施例2.2:10−アリル−3−シクロペンチル−2−イソプロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン/3−シクロペンチル−2−イソプロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン:
【0151】
【化20】
a)1−アリル−1H−ベンゾ[d][1,3]オキサジン−2,4−ジオン:
【0152】
【化21】
0.485gの、鉱油(12.14mmol)中NaHの60%懸濁液を、48.2mLの乾燥DMAに懸濁し、0℃に冷却し、2gの1H−ベンゾ[d][1,3]オキサジン−2,4−ジオン(90%工業銘柄、11.03mmol)を分割して加え、1時間撹拌した。次に、1.315mLのヨウ化アリル(2.41g、14.34mmol)をゆっくりと加え、室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を250mLの0.1M塩酸水溶液に注ぎ、10分間撹拌した。得られた固体を濾過し、60mLの水及び20mLのジエチルエーテル/ペンタン(8:2)で洗浄し、真空下において65℃で乾燥して、1.88gの1−アリル−1H−ベンゾ[d][1,3]オキサジン−2,4−ジオン(9.25mmol、84%)をオフホワイトの固体として得た。
【0153】
b)2−シアノ−N−シクロペンチルアセトアミド:
【0154】
【化22】
5.98mLのシクロペンチルアミン(5.155g、60.5mmol)に、窒素雰囲気下で5.32mLのメチル2−シアノアセテート(6g、60.5mmol)を、反応温度を30℃未満に維持しながら滴加した。30分後、懸濁液を8mLのジエチルエーテル及び2mLのペンタンで希釈し、40分間撹拌し、濾過し、残った固体をジエチルエーテル及びペンタンで洗浄し、乾燥して、4.343gの2−シアノ−N−シクロペンチルアセトアミド(28.5mmol、47%)を白色の固体として得た。
【0155】
c)1−アリル−2−アミノ−N−シクロペンチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロキノリン−3−カルボキサミド:
【0156】
【化23】
0.39gの、鉱油(9.74mmol)中NaHの60%懸濁液を、20.4mLの乾燥DMAに懸濁し、0.742gの2−シアノ−N−シクロペンチルアセトアミド(4.87mmol)を分割して加え、50分間撹拌した。溶液を0℃に冷却し、0.9gの1−アリル−1H−ベンゾ[d][1,3]オキサジン−2,4−ジオン(4.43mmol)を分割して加え50分間撹拌した。9.74mLの塩酸水溶液(2M、19.5mmol)を加え、混合物を60℃で2時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、10%炭酸水素カリウム水溶液に注ぎ、10分間撹拌した。得られた固体を濾過し、水及びジエチルエーテルで洗浄し、乾燥して、1.2gの1−アリル−2−アミノ−N−シクロペンチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロキノリン−3−カルボキサミド(4.13mmol、94%)をオフホワイトの固体として得た。
【0157】
d)10−アリル−3−シクロペンチル−2−イソプロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン:
【0158】
【化24】
4.733mLのイソ酪酸(4.487g、50.9mmol)中の396mgの1−アリル−2−アミノ−N−シクロペンチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロキノリン−3−カルボキサミド(1.273mmol)の懸濁液に、0.844mLのイソ酪酸無水物(0.806g、5.09mmol)及び0.186mLの、DMF(0.203g、0.637mmol)中のプロパンリン酸無水物の50%溶液を連続して加え、混合物を150℃で5.5時間加熱した。溶液を70℃に冷却し、1mLのメタノールを加え、15分間撹拌し、室温に冷却した。15mLのジエチルエーテル及び5mLのペンタンを加え、5分間撹拌し、更に5mLのペンタンを懸濁液に加え、更に15分間撹拌した。混合物を濾過し、固体をジエチルエーテル/ペンタンの3:2で洗浄し、乾燥して、0.398gの10−アリル-3−シクロペンチル-2−イソプロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン(1.095mmol、86%)をオフホワイトの固体として得た。
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ(ppm) = 8.22 (dd, 1 H, 3J = 8.0 Hz 4J = 1.5 Hz), 7.78 - 7.68 (m, 2 H), 7.41 - 7.36 (m, 1H), 6.12 - 6.00 (m, 1H), 5.30 (bs, 2H), 5.19 (dd, 1H, 3J = 10.6 Hz 4J = 1.5 Hz), 5.09 (dd, 1H, 3J = 17.1 Hz 4J = 1.5 Hz), 4.89 (五重線, 1H, 3J = 8.3 Hz), 3.45 (七重線, 1H, 3J = 6.4 Hz), 2.22 - 2.12 (m, 2H), 2.06 - 1.95 (m, 2H), 1.95 - 1.85 (m, 2H), 1.68 - 1.57 (m ,2H), 1.30 (d, 6H, 6.8 Hz).
【0159】
e)3−シクロペンチル−2−イソプロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン:
【0160】
【化25】
3.5mLのDCM中の51mgの10−アリル-3−シクロペンチル-2−イソプロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン(0.14mmol)及び11.3mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(0)(0.01mmol)に、25mgのp−トルエンスルフィン酸(0.16mmol)をアルゴン雰囲気下で加え、室温で93時間撹拌した。更に4.8mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(0)(0.004mmol)及び11mgのp−トルエンスルフィン酸(0.07mmol)を加え、更に97時間撹拌した。溶液を30mLの酢酸エチル/TBMEの1:1で希釈し、10mLの1M炭酸ナトリウム水溶液で2回抽出した。水相を30mLの酢酸エチル/TBMEの1:1及び30mLのTBMEで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発乾固した。得られた油状物をSFCにより精製し、標的画分を蒸発させて、10.4mgの3−シクロペンチル−2−イソプロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン(0.032mmol、23%)をオフホワイトの固体として得た。
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ(ppm) = 11.93 (bs, 1H), 8.08 (dd, 1H, 3J = 8.3 Hz 4J = 1.5 Hz), 7.66 (dt, 1H, 3J = 7.9 Hz 4J = 1.5 Hz), 7.59 (d, 1H, 3J = 7.4), 7.29 (dt, 1H, 3J = 7.3 4J = 1.0 Hz), 4.87 (五重線, 1H, 3J = 8.3), 3.41 (五重線, 1H, 3J = 6.9), 2.20-2.11 (m, 2H), 2.05-1.94 (m, 2H), 1.94-1.83 (m, 2H), 1.67 - 1.57 (m, 2H), 1.31 (d, 6H, 3J = 6.8).
【0161】
実施例3.1/実施例3.2:2−(エチルチオ)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン/2−(ジメチルアミノ)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン:
【0162】
【化26】
a)2−(エチルチオ)−6−ヒドロキシ−3−フェニルピリミジン−4(3H)−オン:
【0163】
【化27】
メタノール(1.49g、27.5mmol)中の27.5mLの1Mナトリウムメチレートを、20mLのメタノール中の1.56mLのマロン酸ジメチルの溶液(1.8g、13.1mmol)に室温で加え、30分間撹拌した。この溶液に、1.6gのフェニルチオ尿素(10.5mmol)を分割して加え、室温で15分間撹拌し、次に3.5時間環流した。加熱を取り外し、1.06mLのヨウ化エチル(13.1mmol)を50℃で加え、更に30分間撹拌し、次に室温で一晩撹拌した。次に1.57mLの酢酸を加え、5分間撹拌し、190mLの水を、撹拌しながらゆっくりと加えた。得られた懸濁液を更に30分間撹拌し、濾過し、水及びペンタンで洗浄し、真空下において75℃で乾燥して、2.33gの2−(エチルチオ)−6−ヒドロキシ−3−フェニルピリミジン−4(3H)−オン(9.4mmol、90%)を白色の固体として得た。
【0164】
b)6−クロロ−2−(エチルチオ)−3−フェニルピリミジン−4(3H)−オン:
【0165】
【化28】
519mgの2−(エチルチオ)−6−ヒドロキシ−3−フェニルピリミジン−4(3H)−オン(2.09mmol)及び0.264mLのN,N−ジメチルアニリン(253mg、2.09mmol)の懸濁液に、0.86mLのオキシ塩化リン(phosphoroxychloride)(1.44g、9.4mmol)を室温で加え、得られた溶液を10分間撹拌し、次に95℃で35分間撹拌した。混合物を蒸発させ、20mLの冷水で加水分解し、ジクロロメタンで抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させた。得られた赤色油状物を1mLのジエチルエーテルに懸濁し、1gのシリカゲルを加え、10分間撹拌し、Hyfloで濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、蒸発させた。10mLのペンタンを加え、得られた固体を濾過し、ペンタンで洗浄し、乾燥して、376mgの6−クロロ−2−(エチルチオ)−3−フェニルピリミジン−4(3H)−オン(1.48mmol、71%)をオフホワイトの固体として得た。
【0166】
c)2−((2−(エチルチオ)−6−オキソ−1−フェニル−1,6−ジヒドロピリミジン−4−イル)アミノ)安息香酸:
【0167】
【化29】
18mLのDMA中の969mgの6−クロロ−2−(エチルチオ)−3−フェニルピリミジン−4(3H)−オン(3.63mmol)及び0.94mLのアントラニル酸メチル(1.1g、7.27mmol)の溶液に、アルゴン下、1gの炭酸カリウム(7.27mmol)、136mgのBINAP(0.22mmol)及び67mgのPd2(dba)3(0.072mmol)を室温で加え、100℃で17時間撹拌した。更に33mgのPd2(dba)3(0.036mmol)を加え、100℃で5時間撹拌した。4.5mLの水を混合物に加え、105℃で3.25時間撹拌した。冷却した反応混合物に、180mLの水及び100mLのTBMEを加え、水相をTBMEで2回抽出し、合わせた有機相を水で洗浄し、合わせた水相をHyfloで濾過し、0.83mLの酢酸で中和し、100mLのDCMで3回抽出し、合わせたDCM相を硫酸ナトリウム(sadium sulfate)で乾燥し、濾過し、蒸発させた。得られた固体を20mLの酢酸エチルと共に撹拌し、20mLのペンタンを加え、濾過し、固体を酢酸エチル/ペンタンの1:1及びペンタンで洗浄し、乾燥して、474mgの2−((2−(エチルチオ)−6−オキソ−1−フェニル−1,6−ジヒドロピリミジン−4−イル)アミノ)安息香酸(1.29mmol、36%)を明黄色の固体として得た。
【0168】
d)2−(エチルチオ)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン:
【0169】
【化30】
369mgの2−((2−(エチルチオ)−6−オキソ−1−フェニル−1,6−ジヒドロピリミジン−4−イル)アミノ)安息香酸(1mmol)を、12gのポリリン酸中において110℃で45分間撹拌し、室温に冷却し、40gの氷に注いだ。得られた固体を濾過し、水、20%重炭酸カリウム水溶液、水で洗浄し、真空下において50℃で2日間乾燥して、344mgの2−(エチルチオ)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン(0.99mmol、99%)を明黄色の固体として得た。
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ(ppm) = 12.1 (bs, 1H), 8.08 (d, 1H, 3J = 8.0 Hz), 7.73-7.50 (m, 5H), 7.42-7.30 (m, 3H), 3.17 (q, 2H, 3J = 7.3 Hz), 1.31 (t, 3H, 3J = 7.3 Hz).
【0170】
e)2−(ジメチルアミノ)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン:
【0171】
【化31】
30mgの2−(エチルチオ)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン(0.086mmol)を、密閉バイアル中のエタノール(333mg、7.39mmol)中1mLのジメチルアミン33%に加え、90℃で18時間、110℃で更に3時間加熱した。混合物を蒸発させ、RP−HPLC(C18、水/CAN 0.1%TFA)により分別し、標的画分をプールし、凍結乾燥して、12mgの2−(ジメチルアミノ)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン(0.028mmol、33%)を白色の粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, D6-DMSO): δ(ppm) = 11.7 (bs, 1H), 8.02 (d, 1H, 3J = 8.1 Hz), 7.64-7.33 (m, 7H), 7.24 (t, 1H, 3J = 7.5 Hz), 2.71 (s, 6H).
【0172】
表1:式(I)の化合物
実施例(Ex)1.1〜1.48、2.1〜2.50及び3.1〜3.3は、上記の実施例1.1、2.1及び3.1に従って/類似して合成した。実施例1.37、1.39、1.41及び1.42は、実施例1.3又は1.5を2−ヨードエタノール又はtert−ブチル(2−ブロモエチル)カルバメートによりアルキル化すること、続いてそれぞれを脱保護することによって調製した。LCMS:LCMS保持時間[分]、方法:上記の方法A。
【0173】
【表2-1】
【表2-2】
【表2-3】
【表2-4】
【表2-5】
【表2-6】
【表2-7】
【表2-8】
【表2-9】
【表2-10】
【表2-11】
【表2-12】
【表2-13】
【表2-14】
【表2-15】
【表2-16】
【表2-17】
【表2-18】
【表2-19】
【0174】
生物学的試験
1.1.インビトロ試験:CFTR−Y122Xアッセイ
本発明の化合物の活性を、組み換え二重レポーター同質遺伝子Hek293細胞系により検査した(「CFTR−Y122Xアッセイ」)。操作されたレポーター構築物は、CFTRクラスI突然変異患者における一般的なY122X PTC突然変異に対応する18bp配列ストレッチを含有した(Sermet-Gaudelus, BMC Medicine, 2007, 5(5)を参照すること)。CFTRタンパク質の122位のチロシン(Y)の代わりに、TGA停止コドンは、対応するmRNAのオープンリーディングフレーム(Y122X)を中断する。このTGA停止コドントリプレット(ピリミジン塩基シトシンが後に続く)は、ハイスループットスクリーニングの陽性対照として役立つアミドグリコシド仲介翻訳リードスルーを許容する。対応するTAA停止コドン変種及び野生型非突然変異構築物を、確認及びカウンタースクリーニングに使用した。CFTR配列を、eGFPレポーターと、完全長Renillaレポーターに縮合している三重mycタグ配列との間にサンドイッチした。位置させた1つのプレeGFPを含有するイントロン(b−グロビンイントロン)を含む全ての配列を、フレーム内でクローンした。対応する発現構築物は、同質遺伝子HEK−R4細胞宿主(Invitrogen Incorp.)に安定して発現し、ブラスチシジン抵抗性により選択された。構築物の同質遺伝子組み込みは、遺伝子量効果を最小限にし、アッセイの再現性を向上させる。安定して組み込まれた単一細胞由来クローンを選択し、アミノグリコシド仲介リードスルーのために特徴決定した。最適な増殖特徴及びパロモマイシンへの強力な応答(1.5mMのEC50)を有するクローンを、HTSアッセイ展開により探求した。Y122Xのリードスルーは、抗ウミシイタケ抗体を使用するウエスタンブロット分析及び免疫蛍光により制御して、細胞内局在融合タンパク質をおよそ65.5kDaで蓄積する。eGFPレポータープレPTC突然変異は、クローンのスクリーニングにおける遺伝子安定性の視覚的な対照として役立ち、少ない量の融合タンパク質のタンパク質分解を最小限にする。このアッセイにおいて、化合物濃度は10μMであった。小型1536ウェルフォーマットにより、2000個の細胞を4μ/ウェルで分配し、37℃、5%COで24時間インキュベートした。40nlの化合物を細胞に配置し、対照ウェルは1ulのパロモマイシン(Paramomycin)を含有し、14.4mMの最終濃度を有した。化合物を24時間インキュベートした。Renilla Glo基質(2.5ul)を加え、プレートを遠心分離し、多様な読み取り機を使用して発光測定の処理を行った。活性の計算は、方程式:A1(%)=100(S−NC)/(AC−NC)を使用して行い、ここで、AC、NC及びSは、活性対照(刺激緩衝液の注入=100%刺激)、中性対照(Iloprost EC10を含む緩衝液注入)及びスクリーニング試料(S)に対応する。NCは、0%の活性に対応し、一方、ACは、100%の活性である(14mMのパロモマイシン)。偽陽性人工産物を確認時に取り外し、同じアッセイフォーマットを使用して確証スクリーニングを行い、続いてそれぞれの野生型構築物(PTC突然変異を有さない)細胞モデルを使用してカウンタースクリーニングを行った。化合物は、100μMの化合物濃度まで試験した。
【0175】
【表3-1】
【表3-2】
【0176】
以下の式(I)の化合物を、上記に記載されたCFTR−Y122Xアッセイにおいて上記の用量範囲で試験し、パロモマイシン基準活性の僅か5%未満に達する抑制が見られた。
2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニル−7−(トリフルオロメチル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−2−(2−フルオロフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(4−クロロフェニル)−3−シクロペンチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−10−メチル−2−(4−ニトロフェニル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−2−(4−フルオロフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−2−(2,4−ジクロロフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(4−クロロフェニル)−3−シクロヘプチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(4−(tert−ブチル)フェニル)−3−シクロヘプチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(4−(tert−ブチル)フェニル)−3−シクロヘキシル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−2−(2,4−ジクロロフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−2−シクロヘキシル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2,3−ジシクロヘキシル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(4−(tert−ブチル)フェニル)−3−シクロペンチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロヘキシル−3−(3,5−ジメチルフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3−クロロフェニル)−2−シクロヘキシル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−イソブチル−2−イソプロピル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;及び
3−シクロペンチル−2−(1−シクロペンチルピペリジン−3−イル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン。
【0177】
1.2.インビトロ試験:凝固因子9−R29Xアッセイ
本発明の化合物の活性を、血友病B患者により知られているR29X(TAG)突然変異を含有する完全長ヒト凝固因子F9のレポーター構築物を使用して検査した(「F9−R29Xアッセイ」)。完全長F9cDNAは、上記の同質遺伝子HekR4細胞バックグラウンドにおいて安定して発現した。停止コドンリードスルー及び完全長F9発現は、小型共焦点ハイスループット画像化アッセイにより決定した。パラホルムアルデヒドで固定され、透過処理された細胞(10uMの化合物、24時間のインキュベーション)において、F9発現は、F9のC末端に対して生じた市販のFC抗体と同一であった。抗体は、溶媒対照処理細胞から切断F9タンパク質(R29X)を検出しない。F9染色強度(Alexa−Fluor488)及びDraq5核染色は、データ計算の読み取りとして役立った。活性パーセントを、高(活性対照)及び低対照(DMSO溶媒)と比較して測定した。PTC突然変異体(R29X)の化合物誘発性F9発現の用量応答分析は、F9 ELISAアッセイを使用して決定した。
【0178】
【表4】
【0179】
1.3.インビトロ試験:α−L−イズロニダーゼ−Q70X/−W402Xアッセイ
本発明の化合物の活性は、リソソーム酵素α−L−イズロニダーゼの2つの臨床的に一般的な停止コドン(TAG)突然変異体(Q70X、W402X)の機能的読み取りを使用して検査した。そのような停止コドン患者におけるα−L−イズロニダーゼ発現の欠如は、リソソーム貯蔵障害の、ハーラー症候群とも呼ばれるムコ多糖症I型(MPSI)をもたらす。上記の構築物と類似するレポーター構築物が発現した。アッセイにおいて、2500個の細胞/ウェルを化合物で48時間処理し、PBSで洗浄し、溶解した(0.4Mのギ酸ナトリウム、0.1%のNaN3、0.9%のNaCl、0.2%のTriton、pH3.5)。細胞溶解産物において回復されたα−L−イズロニダーゼ活性は、45分間のインキュベーション後の蛍光4−MUイズロニド基質(4メチルウンベリフェリルα−L−イズロニド)を用いて測定した。ここでも、パロモマイシンを基準対照として使用した(14mM)。
【0180】
【表5】


本発明は、下記の態様を含みうる。
(1)ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患の治療のための医薬として使用するための、遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物
【化32】

[式中、
は、5員〜7員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、Rにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、Rにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜6アルキルであり;
又はRは、−X−Rであり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R)−であり、Rは、水素若しくはC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜7員単環式芳香族又は飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R11により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
は、
【化33】

であり、ここでフェニル環が、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
各R12は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、R13により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜7アルキルであり;
又はRは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R15)−であり、R15は、水素若しくはC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜7員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
は、水素又は−CH18であり;
18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル、C3〜6シクロアルキル、C1〜3アルコキシC1〜3アルキル、ヒドロキシC1〜3アルキル又はアミノC1〜3アルキルであり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は3員〜7員単環式芳香族又は飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、前記環系は、R19により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
及びRは、一緒になって、−CH−CH−であり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルコキシ若しくはC1〜4ハロゲンアルコキシ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜4シクロアルキルであり、C3〜4シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜4シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
、R11、R17及びR19は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、
3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ環原子における2つのR、R11、R17又はR19は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ環炭素原子における2つのR、R11、R17又はR19は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;
、R10、R13及びR16は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、
3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成する]。
(2)ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患の治療のための医薬として使用するための、遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物
【化34】

[式中、
は、5員〜6員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、Rにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、Rにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜6アルキルであり;
又はRは、−X−Rであり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R)−であり、Rは、水素若しくはC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R11により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
は、
【化35】

であり、ここでフェニル環が、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
各R12は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、R13により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜7アルキルであり;
又はRは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R15)−であり、R15は、水素若しくはC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
は、水素又は−CH18であり;
18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル、C3〜6シクロアルキル、C1〜3アルコキシC1〜3アルキル、ヒドロキシC1〜3アルキル又はアミノC1〜3アルキルであり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は3員〜7員単環式芳香族又は飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、前記環系は、R19により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
及びRは、一緒になって、−CH−CH−であり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル若しくはC1〜4アルコキシ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜4シクロアルキルであり、C3〜4シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく;
、R11、R17及びR19は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、
3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ環原子における2つのR、R11、R17又はR19は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ環炭素原子における2つのR、R11、R17又はR19は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;
、R10、R13及びR16は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、
3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成する]。
(3)ナンセンス突然変異により引き起こされる疾患の治療のための医薬として使用するための、
2−シクロブチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−アリル−2−イソプロピル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−アリル−2−シクロブチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロブチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−2−(3−メチルシクロブチル)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(3,3−ジメチルシクロブチル)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(3−メトキシシクロブチル)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−2−(ペンタン−3−イル)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロペンチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−ブチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(3−メトキシプロピル)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(4−メトキシブチル)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(2−フルオロフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(2−クロロフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(2,6−ジクロロフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(o−トリル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−(2−メトキシフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3−クロロフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−(3−メトキシフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−フルオロ−2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−クロロ−2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−ブロモ−2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−7,10−ジメチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
9−イソプロピル−8−フェニル−1H−ピリミド[4,5−b]ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−6,7(2H,8H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−2−ペンチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−3−フェニル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−エチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロヘキシル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−2−エチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−10−メチル−2−ペンチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−10−メチル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−(2−アミノエチル)−2−シクロブチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−(2−イソプロピルフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロブチル−10−(2−ヒドロキシエチル)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(2−ブロモフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−(2−アミノエチル)−2−イソプロピル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−(2−ヒドロキシエチル)−2−イソプロピル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−(2−メトキシエチル)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−フェニル−10−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロブチル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン
2−ヘキシル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−ヘプチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−アリル−3−シクロペンチル−2−イソプロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−エチル−2−イソプロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(sec−ブチル)−3−シクロペンチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソブチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(tert−ブチル)−3−シクロペンチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(ピペリジン−1−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピル−9−メトキシ−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピル−7−メトキシ−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−クロロ−3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−ブロモ−3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−7−エチニル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチル−4,5−ジオキソ−3,4,5,10−テトラヒドロピリミド[4,5−b]キノリン−7−カルボニトリル;
3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−10−メチル−2−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−10−メチル−2−(チオフェン−2−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−メチル−2−ペンチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−10−メチル−2−(3−ニトロフェニル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−2−(フラン−2−イル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−メチル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−10−メチル−2−(チオフェン−2−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−10−メチル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−10−メチル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−10−メチル−2−ペンチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−10−メチル−2−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−2−(4−メトキシフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロヘキシル−3−シクロペンチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(3−ブロモフェニル)−3−シクロヘキシル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−2−エチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−(2−フルオロフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−(4−フルオロフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−メチル−2−(o−トリル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(2−クロロフェニル)−3−シクロペンチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−10−メチル−2−(p−トリル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−10−メチル−2−(o−トリル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(2−クロロフェニル)−3−シクロヘキシル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−メチル−2−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−メチル−2−(p−トリル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−2−(2−フルオロフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−10−メチル−2−(3,4,5−トリメトキシフェニル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−メチル−2−(チオフェン−2−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(4−クロロフェニル)−3−シクロヘキシル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−10−メチル−2−(4−ニトロフェニル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−10−メチル−2−(3−ニトロフェニル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−2−(4−メトキシフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘプチル−10−メチル−2−(o−トリル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−(フラン−2−イル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(3−ブロモフェニル)−3−シクロヘプチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
9−クロロ−3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(エチルチオ)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(ジメチルアミノ)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;及び
2−(ジメチルアミノ)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
又はこれらの化合物の塩
から選択される化合物。
(4)医薬として使用するための、遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物
【化36】

[式中、
は、5員〜6員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、Rにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、Rにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜6アルキルであり;
又はRは、−X−Rであり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R)−であり、Rは、水素若しくはC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R11により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
は、
【化37】

であり、ここでフェニル環が、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
各R12は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、R13により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜7アルキルであり;
又はRは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R15)−であり、R15は、水素若しくはC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
は、水素又は−CH18であり;
18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル、C3〜6シクロアルキル、C1〜3アルコキシC1〜3アルキル、ヒドロキシC1〜3アルキル又はアミノC1〜3アルキルであり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は3員〜7員単環式芳香族又は飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、前記環系は、R19により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
及びRは、一緒になって、−CH−CH−であり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル若しくはC1〜4アルコキシ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜4シクロアルキルであり、C3〜4シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく;
、R11、R17及びR19は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、
3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ環原子における2つのR、R11、R17又はR19は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ環炭素原子における2つのR、R11、R17又はR19は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;
、R10、R13及びR16は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、
3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成する]。
(5)遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物
【化38】

[式中、
は、5員〜6員単環式飽和又は不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、Rにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、Rにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜6アルキルであり;
又はRは、−X−Rであり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R)−であり、Rは、水素若しくはC1〜4アルキルであり、Rは、R10により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R11により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
は、
【化39】

であり、ここでフェニル環が、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
各R12は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、R13により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜7アルキルであり;
又はRは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R15)−であり、R15は、水素若しくはC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
は、水素又は−CH18であり;
18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル、C3〜6シクロアルキル、C1〜3アルコキシC1〜3アルキル、ヒドロキシC1〜3アルキル又はアミノC1〜3アルキルであり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は3員〜7員単環式芳香族又は飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、前記環系は、R19により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
及びRは、一緒になって、−CH−CH−であり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル若しくはC1〜4アルコキシ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜4シクロアルキルであり、C3〜4シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく;
、R11、R17及びR19は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、
3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ環原子における2つのR、R11、R17又はR19は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ環炭素原子における2つのR、R11、R17又はR19は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;
、R10、R13及びR16は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、
3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ炭素原子における2つのR、R10、R13又はR16は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成する]
であるが、
但し、
2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−2−ペンチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−3−フェニル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−エチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−2−エチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−10−メチル−2−ペンチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−10−メチル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−メチル−2−ペンチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−メチル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−10−メチル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロヘキシル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;又は
3−シクロペンチル−2−エチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン
ではない化合物。
(6)遊離形態又は薬学的に許容される塩形態である式(I)の化合物
【化40】

[式中、
は、
【化41】

であり、ここでフェニル環が、アスタリスクを付けた結合を介して結合しており;
各R12は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回又は1回を越えて置換されていてもよく;
は、R13により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよいC2〜7アルキルであり;
又はRは、−X−R14であり、−X−は、−O−、−S−若しくは−N(R15)−であり、R15は、水素若しくはC1〜4アルキルであり、R14は、R16により1回若しくは1回を越えて置換されていてよいC1〜6アルキルであり;
又はRは、3員〜5員単環式飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、R17により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
は、水素又は−CH18であり;
18は、水素、C1〜4アルキル、C2〜6アルケニル、C3〜6シクロアルキル、C1〜3アルコキシC1〜3アルキル、ヒドロキシC1〜3アルキル又はアミノC1〜3アルキルであり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は3員〜7員単環式芳香族又は飽和若しくは不飽和非芳香族環系であり、前記環系は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、前記環系は、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、前記環系は、R19により1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは
及びRは、一緒になって、−CH−CH−であり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル若しくはC1〜4アルコキシ、又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜4シクロアルキルであり、C3〜4シクロアルキルは、直接的に又はC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく;
13及びR16は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、C3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ炭素原子における2つのR13又はR16は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ炭素原子における2つのR13又はR16は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;
17及びR19は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロゲンアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルキル−アミノ−C1〜4アルキル、ジ(C1〜4アルキル)−アミノ−C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロゲンアルコキシ、C1〜4アルキルアミノ若しくはジ(C1〜4アルキル)アミノ、
又は1個の炭素原子が酸素原子に代えられていてもよいC3〜6シクロアルキルであり、
3〜6シクロアルキルは、直接的に若しくはC1〜2アルキレンを介して結合していてもよく、C3〜6シクロアルキルは、ハロゲンにより1回若しくは1回を越えて置換されていてもよく;
或いは同じ環原子における2つのR17又はR19は、一緒になって、オキソであり;
或いは同じ環炭素原子における2つのR17又はR19は、前記炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成する]
であるが、
但し、
2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−2−ペンチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−3−フェニル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−エチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−2−エチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−10−メチル−2−ペンチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3,5−ジメチルフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;又は
3−(3,5−ジメチルフェニル)−10−メチル−2−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン
ではない化合物。
(7)前記化合物が、
2−シクロブチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−アリル−2−イソプロピル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−アリル−2−シクロブチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロブチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−2−(3−メチルシクロブチル)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(3,3−ジメチルシクロブチル)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(3−メトキシシクロブチル)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−メチル−2−(ペンタン−3−イル)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロペンチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−ブチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(3−メトキシプロピル)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(4−メトキシブチル)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(2−フルオロフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(2−クロロフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(2,6−ジクロロフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(o−トリル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−(2−メトキシフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(3−クロロフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−(3−メトキシフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−フルオロ−2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−クロロ−2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−ブロモ−2−イソプロピル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−7,10−ジメチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
9−イソプロピル−8−フェニル−1H−ピリミド[4,5−b]ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−6,7(2H,8H)−ジオン;
10−アリル−3−シクロペンチル−2−イソプロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−10−エチル−2−イソプロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(sec−ブチル)−3−シクロペンチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソブチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(tert−ブチル)−3−シクロペンチル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(ピペリジン−1−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピル−9−メトキシ−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピル−7−メトキシ−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−クロロ−3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
7−ブロモ−3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−7−エチニル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチル−4,5−ジオキソ−3,4,5,10−テトラヒドロピリミド[4,5−b]キノリン−7−カルボニトリル;
9−クロロ−3−シクロペンチル−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(エチルチオ)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−(ジメチルアミノ)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;及び
2−(ジメチルアミノ)−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−(2−アミノエチル)−2−シクロブチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−(2−イソプロピルフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロブチル−10−(2−ヒドロキシエチル)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
3−(2−ブロモフェニル)−2−イソプロピル−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−(2−アミノエチル)−2−イソプロピル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
10−(2−ヒドロキシエチル)−2−イソプロピル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−(2−メトキシエチル)−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−3−フェニル−10−プロピルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−イソプロピル−10−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)ピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−シクロブチル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−10−メチルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−ヘキシル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
2−ヘプチル−10−メチル−3−フェニルピリミド[4,5−b]キノリン−4,5(3H,10H)−ジオン;
又はこれらの化合物の塩からなる群から選択される、上記(1)に記載の式Iの化合物。
(8)治療有効量の上記(1)〜(7)のいずれかに記載の化合物と、1つ以上の薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物。
(9)治療有効量の上記(1)〜(7)のいずれかに記載の化合物と、1つ以上の治療活性剤とを含む、組合せ医薬。
(10)対象においてナンセンス突然変異の影響を抑制する方法であって、治療有効量の上記(1)〜(7)のいずれかに記載の化合物を対象に投与することを含む方法。
(11)対象においてナンセンス突然変異により引き起こされる疾患を治療する方法であって、治療有効量の上記(1)〜(7)のいずれかに記載の化合物を対象に投与することを含む方法。