特許第6076694号(P6076694)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6076694
(24)【登録日】2017年1月20日
(45)【発行日】2017年2月8日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20170130BHJP
【FI】
   A63F7/02 334
   A63F7/02 320
   A63F7/02 326Z
【請求項の数】3
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2012-238718(P2012-238718)
(22)【出願日】2012年10月30日
(65)【公開番号】特開2014-87453(P2014-87453A)
(43)【公開日】2014年5月15日
【審査請求日】2015年7月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000154679
【氏名又は名称】株式会社平和
(74)【代理人】
【識別番号】100104547
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 三男
(72)【発明者】
【氏名】井本 武臣
(72)【発明者】
【氏名】吉川 拓蔵
(72)【発明者】
【氏名】小林 義明
(72)【発明者】
【氏名】安彦 洋行
【審査官】 武田 知晋
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−267864(JP,A)
【文献】 特開2012−176246(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
変動表示ゲームの演出表示を表示する演出表示手段と、
当たりまたははずれの決定および変動開始および変動停止を含む前記変動表示ゲームの制御を行うとともに、前記変動表示ゲームの変動開始時および変動停止時に前記変動表示ゲームの前記演出表示手段への演出表示制御に必要な遊技情報を含むコマンド群を出力する主制御手段と、
揮発性メモリからなり、前記主制御手段から出力される前記コマンド群のコマンドに含まれる前記遊技情報を記憶する遊技情報記憶手段を備え、前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報に基づいて前記演出表示手段における前記変動表示ゲームの演出表示を制御する副制御手段と、
前記演出表示手段、前記主制御手段および前記副制御手段に電力を供給する電力供給手段とを有する遊技機において、
前記主制御手段に前記電力供給手段から電力が供給されている状態で、前記副制御手段において異常が生じて前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報が消失した後に、前記副制御手段が復帰し、前記主制御手段から前記変動表示ゲームの変動開始時または変動停止時に前記コマンド群が入力されるとともに当該コマンド群に含まれる前記遊技情報が前記遊技情報記憶手段に記憶され、前記遊技情報記憶手段に記憶された前記遊技情報に基づいて、前記副制御手段が前記演出表示手段を制御して前記変動表示ゲームの変動開始時からの演出表示または前記変動表示ゲームの変動停止時からの演出表示を開始する際に、前記遊技情報記憶手段から消失した前記遊技情報を必要とする場合に、消失した前記遊技情報の代わりに仮の遊技情報を設定する仮遊技情報設定手段を備えることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記主制御手段は、変動表示ゲームが大当たりとなった後の変動表示ゲームの変動開始時から、遊技者に有利な有利状態を前記変動表示ゲームが所定回数行われるまで実施する際に、前記変動表示ゲームの変動停止時からの演出表示の開始時に出力するコマンド群のうちの1つのコマンドに前記有利状態開始から今回停止表示される変動表示ゲームまでの変動表示ゲームの実行回数を示す前記遊技情報が含まれ、
前記副制御手段は、前記変動表示ゲームの演出表示として前記変動表示ゲームの実行回数を前記演出表示手段に表示する制御を行い、
前記仮遊技情報設定手段は、前記副制御手段が異常から復帰した後に、最初に入力されるコマンドを含むコマンド群として、前記変動表示ゲームの変動開始時の前記コマンド群が入力された際に、前記変動表示ゲームの実行回数として所定数を仮の前記遊技情報として設定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記主制御手段は、変動表示ゲームの変動開始時に遊技者に対する有利さが異なる複数の遊技状態から一つの遊技状態を示す遊技情報を含むコマンドを出力し、
前記副制御手段は、前記変動表示ゲームの変動開始時に入力されるコマンド群のコマンドに含まれる遊技状態を示す前記遊技情報に基づいて、当該遊技情報に対応する演出表示を前記演出表示手段に表示させるように制御し、
前記仮遊技情報設定手段は、前記副制御手段が異常から復帰した後に、前記遊技状態を示す遊技情報が消失している状態で、前記変動表示ゲームの変動停止時のコマンド群が最初に入力した場合に、前記変動表示ゲームの変動停止時のコマンド群に基づいて設定可能な前記遊技状態のうちの遊技者への有利度合いが最も低い遊技状態を示す前記遊技情報を仮に設定することを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ店などの遊技場に設置して使用される遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的なパチンコ遊技機として、所謂デジパチと呼ばれるものが知られている。
デジパチと称されるパチンコ遊技機においては、遊技球が打ち込まれて流下する遊技盤面に形成された遊技領域に始動入賞口が設けられ、当該始動入賞口に遊技球が始動入賞することに基づいて、内部の制御装置において、大当たりまたははずれの抽選が行われ、抽選で大当たりになると遊技領域に設けられたアタッカが開放して、アタッカに遊技球が入賞可能になる大当たり遊技状態(特別遊技状態)が発生する。
【0003】
この大当たりまたははずれの抽選結果は、特別図柄(以下、特図と略す)表示装置と演出用の可変表示装置で表示される変動表示ゲームにより遊技者に報知される。また、大当たりを報知する変動表示ゲームが終了することを条件に大当たり遊技状態が発生し、アタッカが開放して閉塞する開閉動作を繰り返す。アタッカの一回の開閉動作をラウンドと称し、大当たりの種類によって、変動表示ゲームが大当たりで終了した後の大当たり遊技状態で行われるラウンド数が決まるようになっている。
【0004】
また、大当たりの種類には、ラウンド数だけではなく、大当たり遊技状態後の遊技状態が、所謂確変遊技状態となる大当たりと、確変遊技状態とならず通常遊技状態(非確変遊技状態)となる大当たりとがある。確変遊技状態では、大当たり確率が高く、かつ、始動入賞口に設けられた所謂電動チューリップ(電チュー)が頻繁に開放される電チューサポート(電サポ)状態が発生する。
【0005】
非確変遊技状態では、確変遊技状態より大当たり確率が低く電サポ状態も発生しない。但し、時短遊技状態になる場合には、大当たり確率が低い状態で電サポ状態が発生する。なお、一般的に、確変遊技状態の期間は、大当たり遊技状態が終了してから次の大当たり遊技状態発生までであるが、大当たり遊技状態が終了してから所定回数の変動表示ゲームが終了するまでの場合もある。時短遊技状態の期間は、基本的に大当たり遊技状態が終了してから所定回数の変動表示ゲームが終了するまであるが、状況によって、上述の所定回数が変わる場合がある。
【0006】
このようなパチンコ遊技機の制御装置は、主制御基板と、副制御基板とに分けられており、主制御基板に搭載される主制御装置には、各入賞口で遊技球を検知するセンサが接続され、各入賞口への遊技球の入賞に対応する制御が行われる。例えば、遊技球の入賞に対応して主制御基板は、遊技球払出装置を制御する払出制御装置にコマンドを出力して遊技球を賞球として払い出せる制御を行う。また、主制御装置は、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて変動表示ゲームの変動開始と変動停止を制御するとともに大当たりおよびはずれを制御する。
【0007】
それに対して、副制御基板に搭載されるサブ制御装置は、主制御装置からのコマンドに基づいて、可変表示装置での変動表示ゲームの表示制御や、音声、音楽、効果音等の音の出力の制御や、各種演出用LEDの制御等を行うようになっている。
【0008】
このようなパチンコ遊技機において、例えば、短期間の停電等が発生して、主制御基板や副制御基板が電源断となると、揮発性メモリであるRAMに記憶されている遊技情報が消失してしまう。そこで、主制御基板側では、パチンコ遊技機での遊技の制御に必要な遊技情報が記憶されるメモリは、電池等で電源がバックアップされた状態となっており、停電となっても情報が保持されるようになっている。
【0009】
したがって、停電等による電源断から復帰後に、電源断前の遊技の状況に対応して、遊技を継続することができる。
それに対して、副制御基板側は、メモリの電源がバックアップされておらず、電源断となるとメモリに記憶された遊技情報が消失してしまう。なお、副制御基板のサブ制御装置による可変表示装置等の制御に必要な遊技情報は、主制御基板の主制御装置から入力されるコマンドに含まれている。
【0010】
したがって、主制御基板側が電源断から復帰した際に、遊技情報を消失した副制御基板側と遊技情報の同期がとれるような、電源復帰プロセスが実施され、電源復帰後に可変表示装置での変動表示ゲームや大当たり遊技状態での演出表示が早急に再開されるようになっている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0011】
ここで、極稀にではあるが、主制御基板には正常に電力が供給されているのに、副制御基板だけ電源断となる場合があるとともに、稀に、ノイズや静電気やプログラム上の問題や、ハード構成上の問題などにより、副制御基板のCPUが制御不能になるような不具合が発生した場合に、制御困難なCPUを正常な状態に復帰させるために、副制御基板でCPUやRAMがリセットされて初期化される場合がある。これらの場合には、RAMに記憶された情報が消失してしまう。
これらの場合に、主制御基板側では、電源断等の不具合が生じておらず、変動表示ゲームや大当たり遊技が正常に進行するとともに、時短や確変などの遊技状態の情報も正常となっているので、変動表示ゲームや大当たり遊技は、正常に進行されることになるが、副制御基板のサブ制御装置では、可変表示装置の制御に必要な遊技情報が消失しており、可変表示装置での正常な表示が困難な状況となる。なお、以下の説明では、不具合を主に電源断として説明しているが、上述のリセットの場合も含まれる。
【0012】
また、副制御基板が電源断となってから復帰する前までの間は、可変表示装置の表示やスピーカからの音の出力が停止した状態である。副制御基板が電源断から復帰しても、主制御基板からコマンドが入力するまでは、遊技情報が全くない状態であり、例えば、可変表示装置では、デフォルトの表示としてカラーバーが表示されている。
【0013】
次に、主制御装置からコマンドが入力すると、コマンドに含まれる遊技情報に基づいて、可変表示装置の表示制御が行われることになる。但し、各コマンドが提供する遊技情報は、必ずしも、可変表示装置の制御に必要なものを全て含むものではなく、複数のコマンドが入力して遊技情報が蓄積されることで、可変表示装置の表示制御に必要とされる遊技情報が揃った状態になる場合が多い。
【0014】
したがって、復帰したサブ制御装置においては、状況に応じて主制御装置から出力されるコマンドに含まれる遊技情報だけでは、可変表示装置を制御できず、サブ制御装置が復帰してから、可変表示装置の演出表示が正常に行われるまでにさらに時間が必要となる可能性がある。
【0015】
例えば、第1始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる第1変動表示ゲームの第1保留数を示す第1保留図柄と、第2始動入賞口への入賞に基づいて行われる第2変動表示ゲームの第2保留数を示す第2保留図柄とを、遊技球の第1始動入賞口または第2入賞口への入賞順に並べて表示することが行われる場合がある。
【0016】
この場合に、第1始動入賞口または第2始動入口への遊技球の入賞時や変動表示ゲームの開始時に、主制御装置からサブ制御装置に出力されるコマンドに、第1保留数および第2保留数が遊技情報として含まれていても、第1保留図柄および第2保留図柄を入賞順に並べるための入賞順を示す遊技情報が含まれていない。このためサブ制御装置が電源断から復帰して上述のコマンドが入力しても第1および第2保留図柄を表示できない可能性がある。
【0017】
そこで、上述のコマンドに入賞順を示す遊技情報を含ませることで、副制御基板が電源断から復帰した際に、第1および第2保留図柄の表示を可能とした遊技機が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】特開2011−172976号公報
【特許文献2】特開2009−160333号公報
【特許文献3】特開2010−273747号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
ところで、主制御基板側が変動表示ゲームの変動開始および変動停止、大当たりまたははずれの決定、大当たり遊技の開始および終了、入賞に対する賞球の払出等の遊技全般を制御し、副制御基板側は、主制御基板側で決定された内容をコマンドの遊技情報として受け取り、このコマンドの遊技情報に基づいて表示や音による演出を制御する。
【0020】
したがって、主制御基板側に電力が供給され、副制御基板側だけがリセット(電源断かからの復帰や、後述のリセット機能によるCPU、RAM等の初期化)された場合に、主制御基板側が正常に動作していることから、変動表示ゲームや大当たり遊技の進行に問題はなく、音や表示だけが一旦途絶え、その後、音や表示が復帰することになる。したがって、正常に動作している主制御基板側をリセットするなどすることなく、できるだけ円滑に演出表示や効果音等の出力が復帰することが求められる。
【0021】
また、副制御基板側だけがリセットされる現象は、極めて稀な現象であり、その稀な現象のために、ハード構成に規制がある主制御基板の主制御装置の処理が増えることは好ましくない。したがって、主制御装置におけるコマンド体系等は変更することなく、サブ制御装置側でリセット後の円滑な演出表示等の復帰が可能になる構成が求められている。
【0022】
本発明は、前記事情に鑑みて為されたものであり、サブ制御装置がリセットされた後に主制御装置から入力されるコマンドに含まれる遊技情報だけでは、演出表示等の処理に遊技情報が不足する場合に、仮の遊技情報を設定することにより円滑に演出表示等を復帰させることができる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0023】
前記課題を解決するために、本発明の遊技機は、変動表示ゲームの演出表示を表示する演出表示手段と、
当たりまたははずれの決定および変動開始および変動停止を含む前記変動表示ゲームの制御を行うとともに、前記変動表示ゲームの変動開始時および変動停止時に前記変動表示ゲームの前記演出表示手段への演出表示制御に必要な遊技情報を含むコマンド群を出力する主制御手段と、
揮発性メモリからなり、前記主制御手段から出力される前記コマンド群のコマンドに含まれる前記遊技情報を記憶する遊技情報記憶手段を備え、前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報に基づいて前記演出表示手段における前記変動表示ゲームの演出表示を制御する副制御手段と、
前記演出表示手段、前記主制御手段および前記副制御手段に電力を供給する電力供給手段とを有する遊技機において、
前記主制御手段に前記電力供給手段から電力が供給されている状態で、前記副制御手段において異常が生じて前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報が消失した後に、前記副制御手段が復帰し、前記主制御手段から前記変動表示ゲームの変動開始時または変動停止時に前記コマンド群が入力されるとともに当該コマンド群に含まれる前記遊技情報が前記遊技情報記憶手段に記憶され、前記遊技情報記憶手段に記憶された前記遊技情報に基づいて、前記副制御手段が前記演出表示手段を制御して前記変動表示ゲームの変動開始時からの演出表示または前記変動表示ゲームの変動停止時からの演出表示を開始する際に、前記遊技情報記憶手段から消失した前記遊技情報を必要とする場合に、消失した前記遊技情報の代わりに仮の遊技情報を設定する仮遊技情報設定手段を備えることを特徴とする。
【0024】
このような構成によれば、主制御手段に電力が供給された状態で、副制御手段だけが異常(例えば、電源断や後述のリセット機能によるリセット等により、記憶された情報の消失を生じる状態)となった後に復帰し、主制御手段からのコマンドに基づいて副制御手段が演出表示手段を制御して変動表示ゲームの変動開始時からの演出表示または前記変動表示ゲームの変動停止時からの演出表示を開始する際に、異常により消失した遊技情報が必要となる場合に、必要となる遊技情報を仮に設定する。これにより、遊技情報が不足することで、演出表示手段の表示制御に支障を来すのを防止できる。
【0025】
すなわち、表示制御において、あるべき情報がない場合、例えば、なんらかの正の整数の値が設定されているべきところが0になっているような場合に、処理がエラーとなって処理が止まったり、エラー処理に移行したりすることで、演出表示ができない可能性がある。この場合に、主制御手段からのコマンドを副制御手段で受信できても、演出表示を復帰できず、表示の復帰が遅延することになる。それに対して、例えば、演出表示に遊技情報として正の整数の値を必要とする場合に、主制御手段側で記憶されている遊技情報の値と異なる可能性があっても、所定の正の整数の値を仮に設定することにより、処理がエラーとなってしまうのを防止し、処理を続行させて演出表示を行うことができる。但し、この場合に、主制御装置側の遊技情報と異なる遊技情報が設定される可能性があるので、一時的に間違った演出表示となる場合があるが、副制御手段に順次コマンドが入力されることで修正されることになる。
【0026】
本発明の上記構成において、前記主制御手段は、変動表示ゲームが大当たりとなった後の変動表示ゲームの変動開始時から、遊技者に有利な有利状態を前記変動表示ゲームが所定回数行われるまで実施する際に、前記変動表示ゲームの変動停止時からの演出表示の開始時に出力するコマンド群のうちの1つのコマンドに前記有利状態開始から今回停止表示される変動表示ゲームまでの変動表示ゲームの実行回数を示す前記遊技情報が含まれ、
前記副制御手段は、前記変動表示ゲームの演出表示として前記変動表示ゲームの実行回数を前記演出表示手段に表示する制御を行い、
前記仮遊技情報設定手段は、前記副制御手段が異常から復帰した後に、最初に入力されるコマンドを含むコマンド群として、前記変動表示ゲームの変動開始時の前記コマンド群が入力された際に、前記変動表示ゲームの実行回数として所定数を仮の前記遊技情報として設定することが好ましい。
【0027】
このような構成によれば、有利状態中の変動表示ゲームを順次実行している際に、リセットされた副制御手段が復帰して最初に変動表示ゲームの変動開始時のコマンドが主制御手段から副制御手段に入力した場合に、有利状態中に実行された変動表示ゲームの実行回数の情報が変動表示ゲームの変動停止時のコマンドに含まれることから、上述の実行回数の情報が存在しないことになる。
【0028】
この場合に、変動表示ゲームの演出表示に上述の実行回数を表示する処理がエラーとなってしまい演出表示が実行されないか、演出表示がおかしくなる可能性がある。そこで、仮の実行回数を設定することで、演出表示を正常に行うことができる。この場合に、表示される実行回数は、主制御手段側で記憶されている実行回数と異なる可能性が高いが、変動表示ゲームの変動が停止する際に入力されるコマンドに実行回数が含まれるため、変動表示ゲームの変動停止時に正しい情報が表示される。
【0029】
この場合に、遊技者が変動表示ゲームの実行回数が変わったことを気付かない可能性が高い。また、遊技者が気付いた場合も、変わったあとの実行回数が正しい値なので、演出表示が止まったことを含む一連のバグの一部だと思うことになり、演出表示が停止した状態が長引く場合に比較して、遊技者の不満を抑制することができる。なお、実行回数の表示方法としては、実行回数をそのまま表示するものとしても、有利状態の終了条件となる変動表示ゲームの総実行回数から有利状態中の変動表示ゲームの現状の実行回数を減算した残り実行回数であってもよい。
【0030】
また、本発明の上記構成において、前記主制御手段は、変動表示ゲームの変動開始時に遊技者に対する有利さが異なる複数の遊技状態から一つの遊技状態を示す遊技情報を含むコマンドを出力し、
前記副制御手段は、前記変動表示ゲームの変動開始時に入力されるコマンド群のコマンドに含まれる遊技状態を示す前記遊技情報に基づいて、当該遊技情報に対応する演出表示を前記演出表示手段に表示させるように制御し、
前記仮遊技情報設定手段は、前記副制御手段が異常から復帰した後に、前記遊技状態を示す遊技情報が消失している状態で、前記変動表示ゲームの変動停止時のコマンド群が最初に入力した場合に、前記変動表示ゲームの変動停止時のコマンド群に基づいて設定可能な前記遊技状態のうちの遊技者への有利度合いが最も低い遊技状態を示す前記遊技情報を仮に設定することが好ましい。
【0031】
このような構成によれば、変動表示ゲームが演出表示される際に、遊技状態に対応する演出表示を行う場合、例えば、確変遊技状態、時短遊技状態、通常遊技状態等で変動表示ゲームの演出表示の背景が異なるような場合で、かつ、変動表示ゲームの変動開始時の主制御手段から副制御手段へのコマンドに現状の遊技状態を示す情報が含まれる場合に、副制御手段が電断から復帰した際の最初に入力されるコマンドが変動表示ゲームの変動停止時のコマンドが入力した場合であっても、仮の遊技状態を示す遊技状を設定することにより、変動表示ゲームの演出表示を行うことができる。すなわち、遊技状態を示す情報がないことにより、表示処理がエラーとなって演出表示ができない状態や、遊技状態を示す表示として例えば上述の背景が表示できない状態となるのを防止できる。
【0032】
この場合も、主制御手段側の正しい遊技情報と演出表示手段に表示されて示される遊技情報が異なる場合がある。例えば、主制御装置では、確変遊技状態で大当たり確率等が制御されているのに、演出表示手段では、通常遊技状態を示す演出表示が行われる可能性がある。
この場合に、次の変動表示ゲームが開始されれば、その際に入力される変動開始時のコマンド群の1つのコマンドに遊技状態を示す遊技情報が含まれるので、例えば、確変遊技状態用の背景が表示される。
【0033】
この場合に、例えば、仮の演出表示として、遊技者に有利な確変遊技状態の演出表示が行われた後に正しい演出として遊技者に不利な通常遊技状態の演出表示が行われると、遊技者は有利な遊技状態が不利な遊技状態に変わってしまったことを不満に思ったり、遊技機の制御を疑ったりすることになる。そこで、仮に遊技状態を設定する場合には、設定可能な遊技状態のうち最も遊技者に不利な遊技状態を設定する。
【0034】
例えば、仮に通常遊技状態にセットし、副制御手段が復帰後に、通常遊技状態中であることを示す変動表示ゲームの変動停止後の演出表示が行われた後に、次の変動表示ゲームでは、確変遊技状態における変動表示ゲームの演出表示が開始される。
この場合に、遊技者は不利な状態から有利な状態に変化したことから、特に表示の間違いを気にしな可能性が高くなる。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、主制御手段に電力が供給された状態で、副制御手段だけリセットされた場合に、副制御手段側で遊技情報が消失することにより遊技情報に不足あっても演出表示手段の演出表示を迅速に復帰させることができる。また、遊技情報が不足していることにより、副制御手段に制御される演出表示と主制御手段に制御される実際の遊技機の動作とにくい違いが生じた場合に、それを遊技者が不満に思うのを抑制することができる。また、主制御手段に関係なく、副制御手段側だけで対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】本発明の実施の形態に係るパチンコ遊技機の遊技盤上の遊技領域を示す正面図である。
図2】前記パチンコ遊技機の制御係を示すブロック図である。
図3】前記パチンコ遊技機の前記サブ制御装置で行われる変動表示ゲームコマンド受信処理を説明するためのフローチャートである。
図4】仮の遊技情報に基づく演出表示から新たに入力した遊技情報に基づく演出表示に変化した場合を説明するための可変表示装置の表示画面を示す図である。
図5】仮の遊技情報に基づく演出表示から新たに入力した遊技情報に基づく演出表示に変化した場合を説明するための可変表示装置の表示画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1に示すように、このパチンコ遊技機は、発射された遊技球が流下する遊技領域2を備える遊技盤1を有する。
遊技盤1の盤面上の遊技領域2内には、演出表示手段として、可変表示装置3が設けられている。可変表示装置3は遊技領域2内の略中央部に設けられている。また、可変表示装置3は液晶表示装置からなるもので、主制御手段としての主制御装置14で行われる抽選の各種大当り(当たり)またははずれの抽選結果を表示するものであり、抽選結果の表示に際し、識別情報としての装飾図柄の変動表示ゲームを表示し、この変動表示ゲームの大当りおよびはずれによって抽選結果を報知するようになっている。
【0038】
遊技盤1の下部には、第1および第2特図表示装置4a,4bが設けられている。第1および第2特図表示装置4a,4bは、例えば、7セグ等のセグメント型のLED表示装置からなる。第1および第2特図表示装置4a,4bは、変動表示ゲーム(特別ゲーム)における図柄の変動の変動パターンの一部として設定される変動表示時間だけ変動表示(一部のセグメントを点滅表示)した後に識別情報としての特別図柄(特図)を停止表示する。
【0039】
ここで、第1および第2特図表示装置4a,4bの前記点滅表示後に複数種類の特図から1種類の特図(停止図柄)を停止表示する特図の変動表示ゲームには、第1特図表示装置4aで行われる第1変動表示ゲームと、第2特図表示装置4bで行われる第2変動表示ゲームとがある。第1変動表示ゲームと第2変動表示ゲームとは、同時に行われることがなく、後述の変動表示ゲームの開始条件に基いて、第1変動表示ゲームより第2変動表示ゲームが優先的に開始される。
【0040】
言い換えれば、開始可能な第2変動表示ゲームが後述のように保留されている場合には、第1変動表示ゲームの開始条件が成立しない。また、可変表示装置3に表示される装飾図柄の変動表示ゲームは、第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームのうちの実行されている第1または第2変動表示ゲームと略同時に表示されるとともに、実行されている第1または第2変動表示ゲームと同じ結果になる実質的に同一のゲームである。
【0041】
また、可変表示装置3には、画面の周縁部分に後述の保留数の表示が行われる保留数表示領域31a、31bが設定されている。主制御装置14では、第1始動球検知センサ53aから第1始動入賞信号が入力した場合に、上限になる数値(例えば4)の範囲内で第1保留数に1加算し、この始動入賞に基づいて第1変動表示ゲームおよび装飾図柄の変動表示ゲームが開始される場合に、保留数から1減算する。この第1保留数がサブ制御装置30を介して保留数表示領域31aに保留表示マークの数として表示される。
【0042】
同様に、主制御装置14では、第2始動球検知センサ53bから第2始動入賞信号が入力した場合に、上限になる数値(例えば4)の範囲内で第2保留数に1加算し、この始動入賞に基づいて第2変動表示ゲームおよび装飾図柄の変動表示ゲームが開始される場合に、保留数から1減算する。この第2保留数がサブ制御装置30を介して保留数表示領域31bに保留表示マークの数として表示される。なお、後述のようにこれら保留数は、状態表示装置9でも表示される。
【0043】
前記可変表示装置3の直ぐ下には、第1始動入賞口52が設けられている。
また、第1始動入賞口52の下に第2始動入賞口54を備えた所謂電動チューリップ(電チュー)と呼ばれる普通変動入賞装置5が設けられている。
この普通変動入賞装置5は、開閉動作自在な1対の可動片51,51を備え、第2始動入賞口54に遊技球が入賞できない可動片51,51が閉じた状態(閉状態)と、第2始動入賞口54に遊技球が入賞し易くなるように可動片51,51が開いた状態(開状態)との間で可変するようになっている。
【0044】
なお、閉じた状態の2つの可動片51,51の間には、遊技球が通過可能な遊技球の直径より少し広い間隔が開けられているが、この例では、閉じた可動片51,51の直上に第1始動入賞口52があり、可動片51,51が閉じた状態で遊技球が第2始動入賞口54に入賞できないようになっている。
【0045】
第1始動入賞口52には、遊技球の入賞を検知する第1始動球検知センサ53a(図2に図示)が設けられており、第1始動球検知センサ53aは、主制御装置14に、遊技球が第1始動入賞口52に入賞した際に第1始動入賞信号を出力する。また、第2始動入賞口54には、遊技球の入賞を検知する第2始動球検知センサ53b(図2に図示)が設けられており、第2始動球検知センサ53bは、主制御装置14に、遊技球が第2始動入賞口54に入賞した際に第2始動入賞信号を出力する。主制御装置14は、第1始動入賞信号の入力に基づいて第1変動表示ゲームの大当りおよびはずれを決める乱数を取得し、第2始動入賞信号の入力に基づいて第2変動表示ゲームの大当りおよびはずれを決める乱数の取得を行う。これら第1変動表示ゲームおよび第2変動表示ゲームの大当たり判定に用いられる乱数は、後述のハード乱数発生回路14eで生成されたハード乱数が用いられる。
【0046】
普通変動入賞装置5の下側に、大入賞口61を有する特別変動入賞装置(アタッカ)6が設けられている。このアタッカ6には、大入賞口61を開閉する可動扉62が備えられている。通常遊技状態では可動扉62は、遊技球を大入賞口61に流入させないように立って閉じた閉状態になっている。また、第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームの結果が大当りになり、大当たり遊技状態が発生した場合に遊技球が流入し易いように可動扉62が前に略水平に倒れて開いた開状態になる。この場合に、可動扉62は、設定されたラウンド数だけ開閉動作を繰り返す。また、大入賞口61には、大入賞口61に入賞した遊技球を検知する大入賞球検知センサ63(図2に図示)が設けられている。
【0047】
大当たり遊技状態では、特別変動入賞装置6が閉状態から開状態になって再び閉状態になる開閉動作としての1ラウンドの動作を、設定されたラウンド数だけ繰り返し行う。
【0048】
可変表示装置3の左側方には、普通図柄(普図と略す)ゲート7が設けられている。また、普図ゲート7には、普図ゲート7内を通過した遊技球を検知する通過球検知センサ7a(図2に図示)が設けられ、通過球検知センサ7aは遊技球を検知すると主制御装置14に通過球検知信号を出力する。当該通過球検知信号の入力に基づいて主制御装置14は、普通変動入賞装置5を開状態とする当たりと、普通変動入賞装置5を閉状態のままとするはずれとを抽選する普図抽選を行う。この普図抽選の結果は、普図の変動表示ゲーム(普図ゲーム:普通ゲーム)を可変表示装置3の端の部分と、後述の状態表示装置9内の普図表示装置8(図2に図示)とに表示することにより報知される。
【0049】
普図ゲームが当たりになった場合に、普通変動入賞装置5が開放し、第2始動入賞口54への遊技球の入賞率が高まり、第2変動表示ゲームの開始機会が増加するようになっている。また、遊技領域2の左側部には、複数の一般入賞口10,10が設けられている。また、一般入賞口10,10に対応して、一般入賞口10,10に入賞した遊技球を検知する一般入賞球検知センサ11(図2に図示)がそれぞれ設けられている。
【0050】
また、遊技盤1には、大当たり遊技状態の際の大当たりの種類に基づくラウンド数、第1変動表示ゲームの保留数、第2変動表示ゲームの保留数、また、これら保留数と同様に求められる普図の変動表示ゲームの普図保留数等を表示するとともに、普図表示装置8を備えた状態表示装置9が設けられている。
【0051】
なお、普図保留数は、主制御装置14により、普図ゲート7を遊技球が通過して、通過球検知センサ7aから主制御装置14に通過球検知信号が入力した際に、上限になる数(例えば、4)の範囲で、1加算され、普図の変動表示ゲームが開始されると1減算される。なお、普図の表示ゲームの開始条件は、普図の変動表示ゲームおよび普通変動入賞装置5の開放が行われていない状態で普図保留数が1になるか、はずれになる普図の変動表示ゲームが終了した際、または、当たりになる普図の変動表示ゲームが終了して普通変動入賞装置5が開放し、その開放が終了した際に普図保留数が1以上の場合である。
【0052】
また、特別変動入賞装置6の下方の遊技領域2の最下端部には、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域2の外部になる遊技盤1裏面に排出させるアウト口12が設けられている。また、遊技盤1の前面には、遊技球の流下方向を規制するとともに流下方向を転換する遊技釘13(一部だけ図示)や風車(図示略)等の流下規制転換部材が設けられている。
【0053】
次に、パチンコ遊技機の制御系を図2に示されるブロック図を参照して説明する。パチンコ遊技機の制御系は、大きく分けて主制御部15と、副制御部16と、これら主制御部15および副制御部16の各装置に電力を供給する電源供給装置18とから構成されている。電源供給装置18は、遊技店に設けられた遊技機外のAC24V電源21に接続され、交流を直流に変換して電力を供給する。
【0054】
主制御部15には、例えば、遊技機用のワンチップマイコン等で構成される主制御装置14(主制御基板の主制御手段)が備えられ、主制御装置14には、プログラムを実行するCPU14a、プログラムやプログラムで使用するデータを記憶したROM14bや、ROM14bから読み出したプログラムを実行可能に記億するとともに、プログラムの実行に基づいて発生したデータやROM14bから読み出した各種データ等を記憶するRAM14cや、同期用のクロック(周波数)信号を出力するクロック14dや、変動表示ゲームの大当たり判定に用いる乱数(擬似乱数)を発生するハード乱数発生回路14e等が備えられている。
【0055】
主制御装置14(CPU14a)には、パチンコ遊技機に設けられた各種センサからの信号が入力可能になっており、前述の第1および第2始動球検知センサ53a,53b、大入賞球検知センサ63、通過球検知センサ7a、一般入賞球検知センサ11が接続されるとともに、パチンコ遊技機におけるエラー(例えば、磁気検知、電波検知等)を検知するエラー検知センサ19等が接続されている。
【0056】
また、主制御装置14は、パチンコ遊技機の各種装置を動作させるため各種信号を出力するようになっている。例えば、主制御装置14には、外部情報端子基板40が接続されており、この外部情報端子基板40を介して各種データを遊技機外のホールコンピュータ20に出力可能になっている。ホールコンピュータ20は、各遊技機からのデータを集中管理し、各遊技機の稼動状況を出力可能になっている。
【0057】
また、主制御装置14には、副制御部16のサブ制御装置30、主制御部15の払出制御装置22等が接続され、これらに対してコマンド(制御指令)を出力可能とされている。
サブ制御装置30は、可変表示装置3における画像表示を制御する図柄制御部、演出用の後述のランプ(LED)の点灯及び消灯を制御するランプ制御装部、各種音声、効果音、音楽等の出力を制御する音声制御部としての機能を有する。
また、払出制御装置22は、賞球としての遊技球の払い出しの制御を行う払出制御部としての機能と、遊技領域2への遊技球の発射を制御する発射制御部としての機能を有する。
【0058】
また、主制御装置14には、第1および第2特図表示装置4a,4bと普図表示装置8と状態表示装置9が接続され、主制御装置14が第1および第2特図表示装置4a,4bにおける第1変動表示ゲーム、第2変動表示ゲームの表示制御と、普図表示装置8における普図の変動表示ゲームの表示制御と、状態表示装置9における上述の各種の状態を示すLEDの表示制御とを行う。
【0059】
また、主制御装置14には、普通変動入賞装置5の可動片51,51を駆動する普通可変入賞駆動装置55が接続されている。また、主制御装置14には、特別変動入賞装置6の可動扉62を駆動する特別可変入賞駆動装置64が接続されている。この主制御装置14が、普通変動入賞装置5、特別変動入賞装置6の開閉動作を制御する。
【0060】
主制御装置14は、パチンコ遊技機における遊技の進行を制御するもので、第1および第2始動球検知センサ53a,53b、大入賞球検知センサ63、一般入賞球検知センサ11から遊技球の検知信号が入力された場合、すなわち、各入賞口に遊技球が入賞した場合に、払出制御装置22にコマンドを出力して、賞球として遊技球の排出を行なう。
【0061】
また、主制御装置14は、通過球検知センサ7aから遊技球の検知信号が入力した場合に、普図保留数が上限未満ならば、上述の普図保留数に1加算する処理を行うとともに、普図ゲームの当たり外れを決定する抽選処理で用いられる各種乱数を取得し、乱数を記憶する。なお、この乱数は、主制御装置14で生成されるソフト乱数である。また、主制御装置14は、上述の所定の開始条件にしたがって普図ゲームを開始し、普図保留数を1減算する。この際に乱数による抽選処理によって、普図ゲームの当たり外れを決定し、この決定に基づいて当たりまたははずれになる普図ゲームを普図表示装置8に表示する。
【0062】
また、主制御装置14は、第1および第2始動球検知センサ53a,53bからの始動入賞信号の入力に基づいて、第1変動表示ゲームの第1保留数および第2の変動表示ゲームの第2保留数が上限未満の場合に、上述の第1および第2保留数の加算処理を行い、変動表示ゲームが開始される際に減算処理を行う。また、変動表示ゲームの大当り外れを決定する抽選処理で用いられる抽選決定情報としての各種乱数(当たり判定乱数、図柄乱数(当たり種類乱数)、演出乱数)を取得し、当該乱数をRAM14cに記憶する。
【0063】
なお、当たり判定乱数は、上述のハード乱数を用い、その他は上述のソフト乱数を用いる。また、前記抽選処理によって、当たり判定乱数に基づいて第1および第2変動表示ゲームの大当りおよびはずれを決定し、第1および第2特図表示装置4a,4bを制御して第1および第2変動表示ゲームを表示するとともに、可変表示装置3における装飾図柄の変動表示ゲームの表示や結果の報知や演出のためにサブ制御装置30にコマンドを出力する。
【0064】
主制御装置14で設定されている第1変動表示ゲームの所定の開始条件は、前の第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームがはずれで終了した際と、第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームが大当りになったことにより、特別変動入賞装置6を開放する大当たり遊技状態になり、この大当たり遊技状態が終了した際とのいずれかにおいて、第2保留数が0で、第1保留数が1以上になっている場合と、第1変動表示ゲーム、第2変動表示ゲーム、大当たり遊技状態のいずれでもない場合に、第1始動入賞信号が入力して第1保留数が1になった場合(第2保留数は0)である。
【0065】
主制御装置14で設定されている第2変動表示ゲームの開始条件は、前の第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームがはずれで終了した際と、第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームが大当りになったことにより、特別変動入賞装置6を開放する大当たり遊技状態になり、この大当たり遊技状態が終了した際とのいずれかにおいて、第2保留数が1以上になっている場合と、第1変動表示ゲーム、第2変動表示ゲーム、大当たり遊技状態のいずれでもない場合に、第2始動入賞信号が入力して第2保留数が1になった場合である。
【0066】
また、主制御装置14は、第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲーム開始から上述の演出乱数を用いた抽選により決定される変動パターンに設定された変動表示時間に、特図(停止図柄)を停止表示する所定の停止表示時間を加えたゲーム時間が終了した際に第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームを終了させる。
【0067】
また、主制御装置14は、普図ゲームが当たりになった場合に、普通変動入賞装置5の可動片51,51を駆動する普通可変入賞駆動装置55を制御して普通変動入賞装置5を閉状態から開状態とする制御を行う。また、主制御装置14は、第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームが大当りになった場合、すなわち、第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームが大当たりを報知して終了した場合に、特別変動入賞装置6の可動扉62の特別可変入賞駆動装置64を制御して所定の条件に基づいて特別変動入賞装置6を閉状態から開状態に可変させて大当たり遊技状態を発生させる制御を行う。
【0068】
また、主制御装置14は、前述の始動入賞信号に基づいて第1変動表示ゲームおよび第2変動表示ゲームが大当りになるかはずれになるかを決める抽選処理を行う。
【0069】
また、主制御装置14は、大当りとはずれとのいずれかを示す第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームを順次表示する際に、確変遊技状態等の発生に基づいて前記抽選処理により第1変動表示ゲームおよび第2変動表示ゲームが大当りになる確率を低確率状態より高い高確率状態へ移行し、通常遊技状態の発生に基づいて前記抽選処理により第1変動表示ゲームおよび第2変動表示ゲームが大当りになる確率を高確率状態より低い低確率状態に移行する移行制御を行う。
【0070】
また、主制御装置14は、高確率状態としての確変遊技状態となった際に、普図の変動表示ゲームの当たり確率を通常より高確率にし、普図の変動表示ゲームの変動表示時間を通常より短くした電チューサポート状態(電サポ状態)にする。また、電サポ状態では、普図の変動表示ゲームが当たりとなった場合の普通変動入賞装置5の開放時間を通常より長く(開放回数を通常より多く)している。大当たり遊技状態の開始が確変遊技状態等を含む電サポ状態の終了条件になっている。
【0071】
また、確変遊技状態では、第1および第2変動表示ゲームの大当たり確率が10倍程度高くなる高確率状態にするとともに、第1および第2変動表示ゲームの変動表示時間(装飾図柄や特図を変動表示させている時間)を通常より短くし、さらに上述の電サポ状態にする。
【0072】
また、副制御部16のサブ制御装置30(副制御基板の副制御手段)は、制御装置としてCPU30a、ROM30b、RAM30c等を備える。このサブ制御装置30は、図柄制御部として可変表示装置3を制御するものであり、可変表示装置3がグラフィックプロセッサ38を介して接続されている。
主制御装置14により決定された各大当りおよびはずれと、変動パターンとしての変動表示時間等に基づいて、サブ制御装置30により装飾図柄の変動表示ゲームの可変表示装置3における表示が制御される。
【0073】
また、サブ制御装置30は、ランプ制御部として遊技盤1の盤面に設けられた盤面ランプ32と、パチンコ遊技機のガラス扉に設けられたガラス扉ランプ33とが接続され、これら盤面ランプ32、ガラス扉ランプ33としてのLEDの点灯や消灯による演出を制御する。
【0074】
また、サブ制御装置30は、音声制御装部としてサウンドプロセッサ34およびアンプを介してスピーカ35が接続され、演出用の効果音、音声、音楽等の出力を制御する。
【0075】
また、サブ制御装置30には、パチンコ遊技機の上皿の近傍等に設けられた演出ボタン36が接続され、演出ボタン36が有効な状態で演出ボタン36が操作された場合に、演出ボタン36からのオン信号がサブ制御装置30へ送られ、サブ制御装置30が演出ボタン36が操作された場合のために用意されている演出用の画像表示や音声出力を制御する。
また、遊技盤1に演出可動役物が設けられる場合に、サブ制御装置30は、この演出可動役物を作動させる演出可動役物駆動装置37を制御することにより、演出可動役物による遊技演出を制御する。
【0076】
払出制御装置22は、制御装置としてCPU22a、ROM22b、RAM22c等を備える。この払出制御装置22は、払出制御部として、払出装置29が接続され、上述のように遊技球の入賞に基いて、主制御装置14から出力されるコマンドに対応して払出装置29を制御して、賞球を払い出させる。
【0077】
また、払出制御装置22には、ガラス扉および遊技盤1を収納する内枠の開放を検知する扉開放スイッチ41、払い出された遊技球を保持する皿(例えば、上皿や下皿)に溜まった遊技球が満タンになったことを検知する皿満タンスイッチ42が接続され、これら扉開放スイッチ41、皿満タンスイッチ42からの信号に基づき、払出装置29からの払出や、発射装置からの遊技球の発射が制限される。
【0078】
また、払出制御装置22は、払出装置29から払い出される遊技球の数を計数する払出計数スイッチ43が接続され、実際に払い出された遊技球の数が計数され、この計数結果に基いて払い出すべき遊技球が払い出されるように払出装置29を制御する。
【0079】
また、払出制御装置22には、中継基板23が接続され、この中継基板23に、遊技機外に設けられて、挿入されたプリペイドカード(記録媒体)のデータを読み込んで遊技球の貸出制御を行うためのCRユニット28が接続されている。
また、この中継基板23には、遊技機の例えば、上皿の近傍に設けられる球貸スイッチ24、返却スイッチ25、度数表示装置26、球貸表示装置27が接続されている。
【0080】
度数表示装置26には、CRユニット28に読み込まれたプリペイドカードに記億されて遊技球に変換可能な度数が表示される。度数に残りがある状態で、球貸スイッチ24が操作されると払出制御装置22の制御により、度数の範囲内の設定された度数に対応する数の遊技球が払い出される。球貸表示装置27では、遊技球が払い出される際にLEDが点灯する。度数表示装置26に表示される度数に残りがある状態で、返却スイッチ25が操作されると、CRユニット28に挿入されたプリペイドカードが返却される。
【0081】
また、払出制御装置22は、発射制御部として遊技球発射装置を駆動する発射駆動装置39と、遊技球発射装置の遊技球の発射位置に遊技球を送る球送り装置を駆動する球送り駆動装置47が接続されている。これら球送り駆動装置47および発射駆動装置39を作動させることによって、上皿から供給される遊技球を遊技領域2に向けて発射する制御を行う。
【0082】
また、発射制御部としての払出制御装置22には、遊技球の発射を操作するためのハンドル操作に基いて、発射駆動装置39に供給される電力を変更するための発射ボリューム44が接続され、遊技者のハンドル操作により発射ボリューム44が調整されることにより遊技球発射装置から発射される遊技球の発射勢が調整される。
【0083】
また、払出制御装置22には、発射停止スイッチ45、タッチセンサ46が接続され、発射停止スイッチ45が操作された場合と、タッチセンサ46で操作者の手のタッチが検知されない場合に、球送り駆動装置47および発射駆動装置39を停止することにより、遊技球の発射を停止する。
また、払出制御装置22は、外部情報端子基板40を介してホールコンピュータ20にデータを出力可能に接続されている。
【0084】
このような遊技機の制御系において、主制御装置14では、上述のように第1始動入賞信号が入力された場合、または、第2始動入賞信号が入力された場合に、乱数の取得処理が行われる。主制御装置14は、ハード乱数発生回路14eから第1または第2変動表示ゲームの大当たりの抽選用のハード乱数を取得するとともに、その他の抽選用のソフト乱数を生成して取得する。なお、始動入賞信号が入力された際に、上述の対応する保留数が上限未満の場合に乱数を取得するが、対応する保留数が上限の場合には、乱数を取得しない。
【0085】
また、主制御装置14は、上述のように取得した乱数をRAM14cに記憶し、この乱数に対応する変動表示ゲームの開始条件が成立し、記憶された乱数による抽選処理が行われた場合に乱数消去条件が成立したものとして乱数を消去し、第1または第2変動表示ゲームに用いた第1または第2保留数が一つ減算される。
【0086】
主制御装置14は、変動表示ゲーム開始の際に、上述のように取得された乱数(当たり判定乱数、図柄乱数、演出乱数)を用いて第1および第2変動表示ゲームを表示するための抽選処理を行う。抽選処理においては、まず、当否抽選処理として、当たり判定乱数と、設定されている当たり判定テーブル(低確率判定テーブルまたは高確率判定テーブル)に記憶された当たり判定値(抽選要素)とを比較する。主制御装置14のROM14bには、当たり判定テーブルが記憶されている。
【0087】
当たり判定値は、当たり判定乱数になる所定範囲の数値(整数)のうちから予め決められた数値であり、大当り確率は、(当たり判定値の数)/(当たり判定乱数になる所定範囲の数値の個数)になる。また、当たり判定値には、当たり確率が低確率になる通常時の低確率判定テーブルに記憶された当たり判定値と、確変決定後の高確率時の高確率判定テーブルに記憶された当たり判定値とがあり、通常時(低確率時)の当たり判定値の数に対して、高確率時の当たり判定値の数が例えば約10倍多く設けられている。これにより、低確率時に対して高確率時の大当り確率が例えば約10倍に設定されている。
【0088】
取得された当たり判定乱数の数値と、当たり判定値とが一致した場合に、大当りになり、一致しない場合にはずれになる。
また、低確率判定テーブルを用いるか、高確率判定テーブルを用いるかは、上述のように制御される確率状態が高確率状態か低確率状態かにより、主制御装置14で決定される。
大当りと判定された場合には、主制御装置14により、大当たりになる変動表示ゲーム終了後に大当たり遊技状態が発生する。
【0089】
当否判定処理の次に、停止図柄抽選処理が行われる。図柄乱数は、第1および第2特図表示装置4a,4bに停止表示される停止図柄(特図)の種類を決定するものであるが、変動表示ゲームがはずれの場合には、はずれに対応した例えば一種類の特図が決定される。大当りの場合には、各大当りの種類にそれぞれ対応して複数種類ずつの特図が設定され、これら特図から1つの特図が抽選で選択される。
【0090】
なお、この実施形態では、大当たりの種類としては、例えば、大当たり遊技状態となった際にアタッカ6を15回だけ開閉動作させる15ラウンド大当たりと、アタッカ6を5回だけ開閉動作させる5ラウンド大当たりとがある。また、このパチンコ遊技機は、所謂ST機として、全ての大当たりにおいて、大当たり遊技状態後が確変遊技状態になり、かつ、確変遊技状態の期間が変動表示ゲームの実行回数で制限されており、例えば、大当たり遊技状態終了後に、変動表示ゲームが8回行われる間だけ確変遊技状態とされるようになっている。
【0091】
また、確変遊技状態中は、電サポ状態となるが、確変遊技状態が終了しても時短遊技状態として電サポ状態が続行する。ここで、上述の15ラウンド大当たりと、5ラウンド大当たりには、電サポ状態が変動表示ゲームの実行回数が所定数になった場合または大当たり遊技状態になった場合に終了する大当たりと、電サポ状態が、大当たり遊技状態になった場合にだけ終了する大当たりとの2種類が設定されている。すなわち、大当たりの種類は、時短遊技状態(電サポ状態)が所定数の変動表示ゲームの実行で終了する15ラウンド回数切り時短大当たりおよび5ラウンド回数切り時短大当たりと、時短遊技状態が次回大当たり遊技開始まで続行する15ラウンド時短続行大当たりと、5ラウンド時短続行大当たりとがあることになる。
【0092】
図柄抽選処理の次に、主制御装置14では、変動パターン(演出)抽選処理が行われる。
上述の演出乱数は、変動表示ゲームの変動表示時間を含む変動パターンを決定するものであり、はずれの場合にリーチになるか否か、また、リーチの場合に変動表示時間が短いノーマルリーチか、変動表示時間の長いスーパーリーチやプレミアムリーチになるか(リーチ演出の種類)を決定するものである。この場合に、各リーチの種類毎に異なる変動パターンになる。
【0093】
また、大当りの場合は、必ずリーチになるので、ノーマルリーチかスーパーリーチやプレミアムリーチなどのリーチの演出の種類を決定するものになる。なお、主制御装置14は、変動パターンの選択に際して、複数の変動パターンと、複数の変動パターンそれぞれに抽選確率の数に対応して関連付けられている判定値との組み合わせからなる変動パターンテーブルに従って抽選を行い、変動パターンを選択する。
【0094】
変動パターンテーブルは、例えば、大当り用と、はずれ用とがあり、主制御装置14のROM14bに記憶されている。各変動パターンテーブルでは、各変動パターン毎に判定値が割り当てられており、各変動パターンに割り当てられた判定値の個数で、抽選確率が決定される。各判定値は、演出乱数になる数値の範囲に含まれる整数であり、抽選確率は、演出乱数になる数値の範囲に含まれる全ての整数の個数を分母とし、各変動パターンに割り当てられた判定値の個数を分子とした数値である。
【0095】
変動パターンテーブルは、さらに、通常遊技状態用と、確変遊技状態などの電サポ状態用とに分けられる。基本的には、はずれの通常遊技状態用の変動パターンテーブルに比較して、はずれの電サポ状態用の変動パターンテーブルには変動表示時間が短い変動パターンが記憶されている。また、リーチになる変動パターンの場合に、短い変動表示時間のリーチが多くなるとともに、長いリーチ演出の場合には、スーパーリーチやプレミアムリーチになる演出が増加するようになっている。
【0096】
このような変動表示ゲームの制御および大当たり遊技としての特別変動入賞装置の制御においては、主制御装置において、変動表示ゲームの変動開始(変動表示ゲーム開始)と、変動停止と、変動表示ゲームの終了とが制御されるとともに、変動表示ゲームの大当たりか否か、大当たりの場合の大当たりの種類、大当たりまたははずれの変動パターンが決定される。
【0097】
このような遊技機において、主制御装置14、サブ制御装置30や、可変表示装置3を含むその他の装置に電源供給装置18から電力が供給されている。この場合に停電でAC24V電源21がダウンすると電源供給装置18から主制御装置14、サブ制御装置30への電力が断たれることになる。
この場合に、主制御装置14のRAM14cは、電池等で電源がバックアップされているので、変動表示ゲームや、大当たり遊技の進行に必要な遊技情報が消失することがない。また、停電後の復帰の仕方が予め定められており、停電後の主制御装置14の復帰処理により、主制御装置14およびサブ制御装置30が停電直前の状態に近い状態に復帰する。
【0098】
それに対して、サブ制御装置30だけが異常となって、例えば、RAM30cのデータが消失し、その後に復帰した場合に、主制御装置14では、何ら問題が発生していないので、そのまま制御が続行される。したがって、主制御装置14からは遊技の状況に応じてサブ制御装置30に随時コマンドが出力される。
【0099】
なお、異常とは、例えば、電源断であるが、主な異常の要因は、ノイズ、静電気、ソフト側のバグ等の不具合、ハード側の設計や製造上の不具合やその他の要因により、例えば、プログラムの暴走等が発生した場合のサブ制御装置30のリセットなどである。このサブ制御装置30のリセットは、サブ制御装置30(例えば、マイコン)のCPU30aやRAM30cを初期化することであり、初期化によりRAM30cのデータが消失する。
【0100】
また、上述のリセットはサブ制御装置30により行われるものであり、サブ制御装置30には、上述のようなプログラムの暴走等のようにCPU30aが制御不能になるような不具合を監視し、不具合が検知された場合に、CPU30aをリセットするリセット機能が備えられている。なお、以下の説明では、異常として主に電源断でRAM30cのデータが消失した場合を例に挙げているが、上述のリセット機能によるリセットの場合も電源断と同様にデータが消失した状態でサブ制御装置30が復帰することになり、電源断と同様の処理が行われることになる。
【0101】
一方、サブ制御装置30では、電源断から復帰した際に、例えば、電源投入時の初期化処理等が行われた後に、主制御装置14からのコマンドを受信可能になり、コマンドに基づいて、例えば、可変表示装置3の演出表示の制御等を行うことになるが、各種コマンドに含まれる遊技情報の違いから、復帰後に受信したコマンドによっては、表示制御に必要な遊技情報が不足する場合がある。この場合に、遊技情報が不足したままだと、可変表示装置3の表示内容がおかしくなったり、演出表示が行われなかったりする可能性がある。
【0102】
この実施形態では、第1保留数や第2保留数が1以上で、変動表示ゲームを順次表示している際に、サブ制御装置30が電源断となってから復帰した場合、すなわり、リセットされた場合について説明する。
【0103】
変動表示ゲームの開始時(変動開始時)に、主制御装置14からサブ制御装置30に変動開始コマンド群のコマンドが順次送信され、変動表示ゲームの変動停止時に、主制御装置14からサブ制御装置30に、図柄確認コマンド群のコマンドが順次送信される。
【0104】
変動開始コマンド群の一例としては、第1特図表示装置4aで表示される第1変動表示ゲームが第1特図表示装置4aと可変表示装置3で開始される場合に、特図1保留減指定コマンドと、変動開始時遊技状態確認指定コマンドと、特図1図柄種別指定コマンドと、特図変動パターンA指定コマンドと、特図変動パターンB指定コマンドとが挙げられる。なお、これらコマンドが、上述の順番で主制御装置14からサブ制御装置30に出力される。
【0105】
図1保留減指定コマンドは、第1変動表示ゲームの開始に基づいて上述の第1保留数が1減算されたことを指示するコマンドであり、新たな第1保留数を示す遊技情報を含み、サブ制御装置30で遊技情報として記憶している第1保留数が1減算された状態に更新される。
【0106】
変動開始時遊技状態確認指定コマンドは、遊技状態として上述のように確変遊技状態、時短遊技状態、通常遊技状態とがある場合に、変動表示ゲーム開始時にいずれの遊技状態であるかを指定するものである。
例えば、回数切りの確変遊技状態や時短遊技状態では、遊技状態の終了条件となる回数の変動表示ゲームが当該遊技状態の開始時から実行された場合に、例えば、確変遊技状態が時短遊技状態や通常遊技状態になったり、時短遊技状態が通常遊技状態になったりする。
【0107】
したがって、変動表示ゲーム開始時に現状がどの遊技状態かを指定するためのコマンドである。サブ制御装置30では、このコマンドが示す遊技状態に基づいて、例えば、変動表示ゲームとして複数の表示領域でそれぞれ装飾図柄が変動表示される際の背景として、通常遊技状態用の背景、時短遊技状態用の背景、確変遊技状態用の背景とのうちのいずれかを表示するようになっている。
【0108】
図1図柄種別指定コマンドは、停止図柄の種別を指定することにより、変動表示ゲームの大当たりまたははずれと、大当たりの場合の大当たりの種類を指定するものである。特図1図柄種別指定コマンドにより開始される変動表示ゲームが大当たりに当選か否かと、大当たりの場合の大当たりの種類、例えば、上述の15ラウンド大当たりか、5ラウンド大当たりか否かが指定される。
【0109】
特図変動パターンA指定コマンドおよび特図変動パターンB指定コマンドにより、変動表示ゲームの変動パターンが指定される。この実施形態では、一つの変動表示ゲームの変動パターンが二つのコマンドにより指定されるようになっており、基本的に特図変動パターンA指定コマンドが変動表示ゲームの前半の変動表示のパターンを指定し、特図変動パターンB指定コマンドが、その後に変動表示ゲームが発展した場合の変動表示のパターンを示す。
【0110】
なお、第2特図表示装置4bで表示される第2変動表示ゲームが第2特図表示装置4bと可変表示装置3で開始される場合には、特図1保留減指定コマンドが特図2保留減指定コマンドになり、特図1図柄種別指定コマンドが特図2図柄種別指定コマンドになる。この場合に、特図2保留減指定コマンドにより、第2保留数が1減算され、特図2図柄種別指定コマンドにより第2変動表示ゲームが大当たりに当選か否かと、大当たりの場合の大当たりの種類が指定される。
【0111】
また、図柄確定コマンド群の一例としては、特図停止指定コマンドと、特図確定時遊技状態確認指定コマンドと、時短回数指定コマンドと、特殊回数指定コマンドと、ST回数指定コマンドとが挙げられる。なお、これらコマンドが、上述の順番で主制御装置14からサブ制御装置30に出力される。
【0112】
特図停止指定コマンドは、変動表示ゲームの変動表示を停止することにより指定された装飾図柄の組み合わせで装飾図柄を停止表示させるためのコマンドである。
【0113】
特図確定時遊技状態確認指定コマンドは、上述のように現状が通常遊技状態か時短遊技状態か確変遊技状態かを指定するものである。
但し、サブ制御装置30では、例えば、変動開始コマンド群の変動開始時遊技状態確認指定コマンドで、指定された遊技状態に対応する背景を用いて演出表示を行っており、変動表示ゲームで変動を停止して装飾図柄を停止表示する際も変動中の背景が維持される。
【0114】
すなわち、サブ制御装置30では、変動表示ゲームの変動開始時に背景を決定して演出表示を行い、変動停止時もそのままの背景を表示するように処理しているので、図柄確定コマンド群の特図確定時遊技状態確認指定コマンドに遊技状態を示す遊技情報が入力した際に、例えば、遊技状態が後述のように仮設定された時短遊技状態から確変遊技状態に変更されても、変動表示ゲームの変動停止時に背景が時短用から確変用に変更されず、次の変動表示ゲーム開始時に、背景が変更される。
【0115】
時短回数指定コマンドは、回数切りの時短遊技状態における変動表示ゲームの残り実行回数を遊技情報として指定するコマンドである。時短遊技状態が終了すると残り実行回数が0になる。
【0116】
特殊回数指定コマンドは、大当たり遊技終了後の変動表示ゲームの特殊表示に対応するものである。大当たり遊技終了後はこの実施形態において、変動表示ゲームが8回実行される間STとしての確変遊技状態であるが、そのうちの大当たり遊技終了からの例えば5回の変動表示ゲームが、特殊表示(特殊状態)における変動パターンでの変動表示となり、例えば、変動表示時間が比較的長い所定変動表示時間(変動開始から停止までの時間)とされる。
【0117】
すなわち、大当たり遊技終了後の5回の変動表示ゲームは、確変遊技状態であるがさらに特殊状態となり、特殊状態の変動表示ゲームは全て同じ所定変動時間だけ変動表示が行われる。
特殊回数指定コマンドは、その特殊状態での変動表示ゲームの残り実行回数を指定するコマンドであり、特殊状態が終了すると、残り実行回数が0になる。
【0118】
ST回数指定コマンドは、上述のように回数切りの確変遊技状態の変動表示ゲームの残り実行回数を指定するものである。確変遊技状態が終了すると、残り実行回数が0になる。
なお、これらの残り実行回数とは、時短遊技状態、特殊状態、確変遊技状態等の遊技状態の終了条件となる変動表示ゲームの総実行回数から現状の実行回数を減算したものであり、遊技情報としては、遊技状態の残り実行回数と、遊技状態の開始からの実行回数とは遊技状態の終了条件となる総実行回数が分かっていれば、同じ情報と見なすことができる。
【0119】
遊技機においては、第1保留数および第2保留数が両方0になるか、大当たり遊技が開始されるまで、上述の変動開始コマンド群と図柄確定コマンド群とが交互に主制御装置14からサブ制御装置30に入力することになる。
この状態で主制御装置14に電源が入った状態で、サブ制御装置30だけ電源断となって復帰すると、復帰後最初に、変動開始コマンド群が入力するか、図柄確定コマンド群が入力することになる。
【0120】
サブ制御装置30が復帰して最初に変動開始コマンド群が入力した場合には、変動表示ゲームが開始されるところから演出表示が再開されることになる。この際には、大当たりの当否と、大当たりの場合に大当たりの種類と、変動パターンとを示す遊技情報と、現状の遊技状態とを示す遊技情報が入力しているので、基本的に変動表示ゲームの演出表示が可能である。しかし、ST機としてのパチンコ遊技機においては、確変遊技状態での変動表示ゲームの残り実行回数を示す遊技情報が消失していることになる。
【0121】
また、時短遊技状態を有するパチンコ遊技機では、時短遊技状態での変動表示ゲームの残り実行回数を示す遊技状態が消失していることになる。また、上述の特殊状態を有するパチンコ遊技機の場合の特殊状態での変動表示ゲームの残り実行回数が消失していることになる。
【0122】
この場合に演出表示で残り実行回数を表示するような場合には、通常遊技状態以外の場合に残り実行回数を示す遊技情報がないことにより、サブ制御装置30での処理で例えばエラーが発生し、演出表示を開始できない可能性がある。
このような場合のこの実施形態では、サブ制御装置30において、予め設定された所定の値を残り実行回数として仮に設定するようになっている。
【0123】
例えば、時短遊技状態の場合に、図4に示すように、残り実行回数として、例えば12を仮に設定するようになっている。これにより、サブ制御装置30が電源断から復帰した際に、例えば、時短遊技状態の場合に、時短遊技状態の残り実行回数の遊技情報が図柄確定コマンドが入力するまで入力されない状態であっても、復帰後直ぐに変動表示ゲームの表示を再開することができる。
【0124】
但し、仮に設定した時短遊技状態の残り実行回数は、主制御装置30で管理されている実際の残り実行回数と異なる可能性が高い。
したがって、図柄確定コマンド群の時短回数指定コマンドが入力して、時短遊技状態が終了するまでの変動表示ゲームの残り実行回数が変動表示ゲームの停止時に例えば、12から48等の正しい値に変更される。
この場合に、一時的に間違った残り実行回数が表示される可能性が高いが、サブ制御装置30復帰後に最初に入力されたコマンド群に対応して演出表示を再開することが可能になる。
【0125】
また、サブ制御装置30が復帰して最初に図柄確定コマンド群が入力した場合には、変動表示ゲームで、装飾図柄が停止表示されるところから演出表示が再開されることになる。
この際には、特図停止指定コマンドに含まれる遊技情報に基づいて、停止表示される例えば三つの装飾図柄が確定するので、変動表示ゲームの変動表示後の停止表示が可能になる。
しかし、遊技状態によって例えば異なる背景を表示するような場合に、変動表示中と同じ背景が表示されることになるが、ここでは、変動表示ゲームの演出表示において装飾図柄の変動表示後の停止表示から開始されるので、変動表示中の背景を継続して利用できない。
【0126】
遊技状態の情報は、図柄確定コマンド群の特図停止指定コマンドの直後の特図確定時遊技状態確認指定コマンドに遊技情報として含まれることになるが、変動表示ゲームの停止表示は、特図確定時遊技状態確認指定コマンドの入力より僅かに早く入力する特図停止指定コマンドの入力時に開始されることから、変動表示ゲームの演出表示において、背景の表示に間に合わない。すなわち、停止表示開始時に背景の表示を選択するための遊技状態を示す遊技情報がないことにより、例えば、エラーが発生し演出表示を開始できない虞がある。
【0127】
そこで、特図停止指定コマンドが入力した際に、遊技状態を仮に設定する。この場合に例えば、仮に確変遊技状態を示す遊技情報を設定してしまうと、確変遊技状態を示す背景の変動表示ゲームが停止表示された後に、次の変動表示ゲーム開始時に特図確定時遊技状態確認指定コマンドおよび変動開始時遊技状態確認指定コマンドにより正しい遊技状態として通常遊技状態が指定されてしまうと、一旦確変遊技状態を示す演出表示がなさた後に通常遊技状態を示す演出表示になり、遊技者が確変遊技状態と思ったのに実は通常遊技状態であったことを不満に思う虞がある。
【0128】
そこで、例えば、図5に示すようにサブ制御装置30が復帰する際に、可変表示装置3で装飾図柄停止表示される際の背景を通常遊技状態での背景に仮に設定する。この際に主制御装置14では、遊技状態が時短遊技状態としてのスペシャルステージであった場合に、スペシャルステージの背景と、スペシャルステージ中であることを示す演出表示が行われることになる。この場合には、通常遊技状態であると思ったのが、次に変動表示ゲーム開始時にスペシャルステージとなることにより、遊技者は演出表示の間違いに不満を持たない可能性が高くなる。
【0129】
上述の変動表示ゲームが順次行われている場合において、主制御装置14に電力が供給された状態で、サブ制御装置30において電源断となった後に復帰した場合のサブ制御装置30における変動表示ゲームコマンド受信処理を図3のフローチャートを参照して説明する。この処理は、短期間毎に繰り返し行われる処理である。
【0130】
まず、サブ制御装置30では、電源復帰後、初期化処理が行われ、主制御装置14からコマンドを受信可能な状態になる。ここでは、変動表示ゲームの処理なので、復帰後、最初の変動表示ゲームのコマンド入力か否かを判定する。上述のように変動表示ゲームのコマンドとしては、変動開始コマンド群のコマンドと、図柄確定コマンド群のコマンドとがある。
【0131】
なお、この処理では、復帰後、変動開始コマンド群または図柄確定コマンド群が入力した際に、変動表示ゲームの演出表示を復帰するものとしており、各コマンド群の最初のコマンドが入力した場合に、処理が開始される。したがって、復帰後、最初に、変動開始コマンドの特図1保留減指定コマンドまたは図柄確定コマンド群の特図停止指定コマンドが入力したか否かが判定される(ステップS1)。また、ここでは、サブ制御装置復帰後のコマンド入力があった場合に処理が開始され、変動表示ゲーム以外のコマンドについては、この処理では取り扱われず、他の処理で行われるものとする。
【0132】
復帰後、最初の上述のコマンド入力でない場合には、この処理を終了する。サブ制御装置30の復帰後、最初に上述の変動開始コマンド群(特図1保留元指定コマンド)または特図確定コマンド群(特図停止指定コマンド)が入力した場合には、入力したコマンドが変動開始コマンド群か図柄確定コマンド群かを判定する(ステップS2)。
【0133】
変動開始コマンド群の場合には、上述の変動開始時遊技状態確認指定コマンドの遊技情報としてに遊技状態が確変遊技状態か否かを判定する(ステップS3)。
確変遊技状態の場合には、確変遊技状態開始から所定回数までの変動表示ゲームの状態である特殊状態か否かを判定する(ステップS4)
特殊状態の場合には、仮に特殊状態中の変動表示ゲームの残り実行回数に仮に2をセットし、確変遊技状態中の変動表示ゲームの残り実行回数に仮に5をセットし、変動表示ゲームの演出表示を開始する(ステップS5)。この場合には、確変遊技状態で用いられる背景が可変表示装置3に表示され、例えば、確変遊技状態における変動表示ゲームの残り実行回数が5であることや、特殊状態における変動お表示ゲームの残り実行回数が2であることが表示される。
【0134】
また、ステップS4で特殊状態でないと判定された場合には、特殊状態後の確変遊技状態であり、たとえば、確変遊技状態の変動表示ゲームの残り実行回数に仮に1をセットして確変遊技状態の背景で変動表示ゲームの表示を開始する(ステップS6)。この場合は、変動表示ゲームの演出表示に際し、確変遊技状態の背景が表示されるとともに確変遊技状態における変動表示ゲームの残り実行回数が1であることが表示される。
【0135】
ステップS3で確変遊技状態でない場合には、時短遊技状態か否かが判定される。時短遊技状態の場合には、時短遊技状態の変動表示ゲームの残り実行回数に12をセットして、図4に示すように、時短遊技状態(スペシャルステージ)の背景を表示するとともに変動表示ゲームの演出表示を開始する。また、スペシャルステージの変動表示ゲームの残り実行回数が12であることを表示する(ステップS8)。
【0136】
また、ステップS7で時短遊技状態でないと判定された場合には、通常遊技状態なので、通常遊技状態における背景を用いて変動表示ゲームの演出表示を開始する(ステップS9)。
ステップS2において、復帰後入力したのが変動開始コマンド群ではなく、図柄確定コマンド群だった場合には、上述のように遊技状態を示す遊技情報が消失した状態で変動表示ゲームの変動停止後の演出表示を行うので、演出表示用の背景に遊技者への有利度合いが最も低い通常遊技状態の背景をセットして演出表示を再開する(ステップS10)。
【0137】
また、ステップS1において、サブ制御装置30の復帰後の最初のコマンド入力でない場合、すなわち、2度目移行の変動表示ゲームのコマンド入力の場合には、サブ制御装置の復帰後、遊技情報が不足することなく変動表示ゲームの演出表示が可能になり、通常の演出表示が行われる。この際に、復帰後2度目のコマンド入力の場合に、上述のように仮に設定された遊技情報が正しい遊技情報に置き換えられることになる(ステップS11)。
【0138】
このような遊技機にあっては、主制御装置(主制御基板)14が正常な状態でサブ制御装置だけ電源断となった後に復帰した際に、変動表示ゲームに関する最初のコマンド群の入力があった場合に、演出表示に必要な遊技情報に不足するものがあっても、不足する遊技情報を仮に設定することにより演出表示を再開できる。すなわち、復帰後、変動表示ゲームに係る最初のコマンドから演出表示が再開されるので、演出表示が再開されないことにより遊技者がイライラするような事になるのを防止できる。
【0139】
また、不足する遊技状態の内容によって、演出表示が示す遊技者の有利さが異なる場合には、最も遊技者への有利さが低いと判定される遊技情報を設定することにより、仮の遊技情報での演出表示が示す遊技者の有利さより、その後の正しい遊技情報による演出表示が遊技者に不利な演出表示となってしまうのを防止できる。これにより、一時的に有利な演出表示となった後に不利な演出表示となったことに遊技者が不信感を抱くのを防止できる。
【0140】
なお、変動表示ゲーム中の主制御装置14からサブ制御装置30に送信される上述の各コマンドは一例であり、コマンド体系が異なっていても、変動表示ゲームにおいて、変動開始時と変動停止時に入力されるコマンド群がサブ制御装置に入力した場合に、変動開始時だけのコマンド群または変動停止時のコマンド群だけで不足する遊技情報を仮に設定して、サブ制御装置復帰後に最初に入力する変動表示ゲームのコマンド群から演出表示を再開可能になっていればよい。
【0141】
また、特殊状態、確変遊技状態、時短遊技状態において、仮に設定される残り実行回数も少ないほど遊技者に不利になると考えられることから、選択可能な残り実行回数のうち最も低い実行回数、例えば1を仮に設定するものとしてもよい。なお、この実施形態では、特殊状態における残り実行回数が1の場合に、確変遊技状態における残り実行回数が4となる。
【0142】
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、この実施の形態による本発明の開示の一部をなす論述および図面により本発明は限定されることはない。すなわち、この実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例および運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
【符号の説明】
【0143】
1 遊技盤
2 遊技領域
3 可変表示装置(演出表示手段)
14 主制御装置(主制御手段)
21 AC24V電源(電力供給手段)
30 サブ制御装置(サブ制御手段、仮遊技情報設定手段、遊技情報記憶手段)
図1
図2
図3
図4
図5