【実施例】
【0103】
以下の実施例は、開示される主題に従う方法および結果を解説するために、以下に明記される。これらの実施例は、本明細書に開示される主題のすべての態様を包含することを意図せず、代表的な方法および結果を解説することを意図している。これらの実施例は、当業者に対し明らかな、本発明の同等物およびバリエーションを排除する意図はない。
【0104】
数値(たとえば、量、温度等)の点に関し、正確性を心掛けているが、一部、エラーおよび誤差が含まれる。他で示されない限り、部分は、重量部分であり、温度は、℃であるか、気温であり、圧力は、大気圧か、大気圧に近いものである。反応条件(たとえば、成分濃度、温度、圧力、ならびに、記載されたプロセスから得られる産物の精度および収率を最適化するために用いられる、他の反応範囲および条件)の多くのバリエーションおよび組み合わせがある。合理的で、所定の実験のみが、そのようなプロセス条件を最適化するために必要とされる。
【0105】
実施例1
物質
1−メチルイミダゾール(1)をSigma−Aldrich(Milwaukee,WI USA)より入手し、さらなる精製を行うことなく使用した。1−n−アルキルイミダゾール(2−10)をイミダゾラートナトリウム(NaIm)および、Bara et al.,“Versatile and Scalable Method for Producing N−Functionalized Imidazoles,”Ind.Eng.Chem.Res.,50(24);13614−13619 (2011)および米国公開特許出願第2009/0171098号(これらは、N官能基化イミダゾールおよびその合成に関する教示に対する部分がすべて、参照により本明細書に援用される)において記載される、相当する臭化アルキルから合成した。研究試薬グレードのCO
2およびCH
4をAirGas(Randor、PA USA)より購入した。
【0106】
実施例2
密度測定
Mettler Toledo DM45 DeltaRange密度メーター(電磁的に誘導された、ガラス製のU−form管の振動を介して操作する)を用いて、大気圧中における変動に対する自動補正を行いながら、各1−n−アルキルイミダゾールに対する密度値を得た。密度メーターは、最小サンプルサイズが1.2cm
3で、0〜3g/cm
3の範囲内にある液体サンプルを測定することができる。密度メーター測定の精度は、すべての操作温度に対し、±0.00005g/cm
3である。1−n−アルキルイミダゾールの密度は、10℃の増加毎に20〜80℃の温度範囲にわたり記録され、化合物ごとに、合計で7回の密度測定が行われた。ユニットは、各稼働の間に脱イオン水で洗浄、次いでアセトンでリンスされ、さらに空気ストリームで乾燥させた。次のサンプルへと続ける前に、セルが清浄で空である密度の測定値は、20℃での空気の測定値(0.00120g/cm
3)と一致していることで確認した。
【0107】
1−n−アルキルイミダゾールに対する、20〜80℃の温度範囲にわたる密度測定値を、表1に示す。
【表1】
【0108】
20〜50℃の範囲にある1−メチルイミダゾールを除き、すべての1−n−アルキルイミダゾールの測定濃度が、1.00000g/cm
3未満であった。各化合物に対し、密度は、温度が上昇するにつれて、直線的に減少したことが観察され、1−n−アルキルイミダゾールの全体群にわたり、n−アルキル置換基の長さが増加するにつれて、密度が減少した。
【0109】
実施例3
粘度測定
粘度データは、Brookfield DV−II+Pro粘度計を使用して得た。粘度測定は、あらかじめ定めた流量に接触する、あるサイズのスピンドルのトルク値およびせん断率に基づいた。「ULA」スピンドルおよび被覆サンプルセルは、約16cm
3の最小サンプルサイズを必要とする、これらの比較的低粘度の液(25cP未満)に対して用いられた。粘度計の精度は、トルク測定値の±1%であり、測定の再現性は±0.2%であった。各1−n−アルキルイミダゾールの粘度は、20〜80℃の範囲内で、10の温度で測定された。被覆サンプルチャンバーの温度は、−20〜200℃の操作範囲と、±0.01℃の温度安定性を有するBrookfield TC−602Pの循環バスを介して調節された。サンプルセルは、各稼働の間に脱イオン水およびアセトンでリンスすることにより洗浄され、次いで、空気乾燥された。粘度計は、稼働の間に、再度ゼロに設定された。
【0110】
20〜80℃の温度範囲にわたる1−n−アルキルイミダゾールに対する測定粘度値を、表2に示す。
【表2】
【0111】
表2に見られるように、10の1−n−アルキルイミダゾール化合物のほとんどすべての測定粘度値が、10cP未満であり、1−テトラデシルイミダゾールのみが、30℃以下で20cP超の粘度値を示した。各化合物に対し、粘度は、温度上昇とともに非線形状に減少することが確認された。粘度は、n−アルキル置換基の長さと強く相関し、20℃での最も小さい粘度と、最も大きい粘度の化合物間には桁違いの差があったが、最も高い温度では約3.5倍差にまで減少した。
【0112】
実施例4
CO
2溶解度測定
1−n−アルキルイミダゾールのそれぞれにおけるCO
2の溶解度を、天然ガス産業に対して開発された方法にもとづいた特注の装置(
図1)を用いて測定した(Bara et al., Acc. Chem. Res. 2010, 43, 152 159を参照のこと)。
【0113】
セル本体は、対応する底蓋に突合せ溶接された外径2.5インチ(外径6.35cm)の衛生器具から組み立てられた。1/4インチ(0.635cm)VCRおよび1/8インチ(0.3175cm)の管継手が、上蓋に溶接され、PTFEガスケットおよびバネ懸架式クランプが容器を封じるために用いられた。衛生器具、ガスケットおよびクランプは、McMaster−Carrから購入した。スウェージロック器具は、Alabama Fluid Systems Technologies(Pelham、AL)より購入した。機械加工は、アラバマ大学のEngineering Technical Servicesで行われた。溶接は、McAbee Construction (Tuscaloosa, AL)で行われた。
【0114】
実験は、気温(25±0.5℃)で行われ、空気循環を介して温度を調節した。対象の1−n−アルキルイミダゾール化合物(約40mL)を、セルに加え、8mgの再現性で、溶媒の重量を、Mettler Toledo XS6002S Precision Balanceを用いて記録した。溶媒の体積は、上記のように測定された密度値を用いて算出された。1.75インチ(4.445cm)幅のかくはん子を加えて、気相と液相が完全に接触するようにした。次いで、容器を密封し、残りの空気を、システム圧力が、MKS Baratron圧力トランスデューサ―で計測してMKS PDR2000A Two−Channel Digital Power Supply/Readout上で約5トル未満と表示されるまでバキュームを用いて除去した(精度は測定値の±0.5%)。トランスデューサ―はまた、デジタルデータの取得とシステム温度および圧力の視覚モニタリングのために、LabView(National Instruments)と接続された。次いで、CO
2を添加する前に、風袋重量を提示させるために、密封された器具の重量測定を行い、器具類の再接続、次いで攪拌プレート上にユニットを固定した。CO
2は、3〜7atm間の圧力でセルに加え、平衡圧およびCO
2添加重量を記録した。平衡に到達したことの確認は、読み出し情報およびデータ獲得ソフトウェアからの両方で、10分にわたる安定圧力測定値(±2トル)により決定された。溶媒粘度が低く、そして容器は攪拌することができたため、平衡は、30分未満で大体は到達した。
【0115】
バランスエラーからはるか遠くとなるように加えられたCO
2の質量が十分であることを確実にするために、開始点として、3atmのCO
2圧力を選択した。CO
2圧の気圧ごとに、約350〜400mgのCO
2が溶媒40mLに吸収された。容器に加えられたCO
2のモル(n
co2)は、CO
2の質量増加および分子量(44.01g/mol)から算出された。蒸気相のCO
2のモル(n
vCO2)は、空のセルの体積からかくはん子および溶媒の体積を差し引き、理想気体の法則を適用することで算出した(式1)。
【数1】
【0116】
液相のCO
2のモル(n
lCO2)は、セルに加えられたCO
2の総モルから差し引かれた蒸気相中のモルであるとみなされた(式2)。
【数2】
【0117】
この装置および技術を使用した再現性のエラーは、±4%であることが見いだされ、イオン性液体上で行われた同様のガス溶解度測定に対し従前に記載された同様の設備のエラーと一致した。たとえば、Bara et al., Acc. Chem. Res. 2010, 43, 152−159、 Armand et al., Nat. Mater. 2009, 8, 621−629、およびMcCabe et al., Unit Operations of Chemical Engineering, 6th Ed.; McGraw−Hill: Boston, 2001を参照のこと。
【0118】
溶媒密度は、CO
2の添加でも一定であることが推測されていた(すなわち、膨張しない)。各1−n−アルキルイミダゾール中におけるCO
2の溶解度は、検証された圧力範囲中で直線状であることが見いだされ、ヘンリーの法則定数(H(atm))が、以下の関係性から算出された(式3):
【数3】
【0119】
体積溶解度(S)は、式4に従い、大気圧ごとの1−n−アルキルイミダゾール(cm
3 imid)のcm
3ごとに溶解したCO
2の標準立方センチメートル(cm
3(STP))として算出された。
【数4】
【0120】
ヘンリー定数(H(atm))に関する、1−n−アルキルイミダゾール中の、低圧、25±0.5℃でのCO
2の溶解度データおよび体積溶解度(S)を、表3に示す。
【表3】
不確実性は、平均からの±1標準偏差として表す。
【0121】
実施例5
密度および粘度の比較
1−n−アルキルイミダゾールに対しては、密度は、n−アルキル鎖の長さおよび温度に影響を受ける。温度の上昇および側鎖長の増加は両方とも、密度の減少に対して認められた。1−n−アルキルイミダゾールに対する同様の傾向は、[C
nmim][X]イオン性液体ファミリー(たとえば、[C
2mim][BF
4]、[C
4mim][BF
4]、[C
6mim][BF
4])に対してもまた認められるが、イオン性液体密度は、たとえば、[C
4mim][BF
4]、[C
4mim][PF
6]、[C
4mim][OTf]等の同質陽イオンを有するファミリーにわたり、陰イオンの性質にもまた強く影響を受ける。1−n−アルキルイミダゾールの密度が、所与の温度で、最小および最大密度の種の間で約15%変化するのみであることが認められる一方で、イオン性液体の密度は、より大きく変化することができる。たとえば、298Kで、[C
4mim][Tf
2N](r=1.44 g/cm
3)および[C
4mim][dca](r=1.06g/cm
3)の密度において、30%の差異が認められる。たとえば、[C
2min]等の小さな陽イオン、またはたとえばビス(パーフルオロエチルスルホニル)イミド([beti])等の大きなフッ素化を伴う陰イオンでは、さらに大きな展開が可能である。すべての[C
nmim][X]イオン性液体は、同温度で、それらの1−n−アルキルイミダゾール類似物よりも、約10%以上高い密度である。
【0122】
1−n−アルキルイミダゾールと[C
nmin][X]イオン性液体の間の密度における差異は、あるプロセス設計検討に影響を与える可能性があり(たとえば、容器内の上部圧力、質量流量率の増加)、差異の大きさ(10〜50%)は比較的小さく、多くの普遍的な有機化合物の範囲内である。普遍的な塩素化有機溶媒(たとえばクロロホルム)は、もっとも大きな密度のイオン性液体とほぼ同じ密度である一方で、臭素化化合物(たとえばブロモホルム)は、ほとんどの[C
nmim][X]イオン性液体の少なくとも2倍の密度でありうる。
【0123】
中性の1−n−アルキルイミダゾールから[C
nmim][X]イオン性液体への遷移に関連した密度変化は比較的小さい一方で、溶媒粘度には代償が強いられる。中性の1−n−アルキルイミダゾールから[C
nmim][X]イオン性液体への遷移の際、1桁かそれ以上、粘度が増加する。1−n−アルキルイミダゾールに対しては、鎖長の増加および温度低下と共に、粘度が増加することが確認された。同様の傾向が、同じ陰イオン[X]を有する[C
nmim]イオン性液体ファミリーにわたり、当てはまる。しかしながら、同じ[C
nmim]陽イオンを有するイオン性液体と異なる陰イオン種を有するイオン性液体の間の粘度の差異は、非常に大きく、ほとんど桁違いに及ぶ。
【0124】
実施例6
燃焼後CO
2捕捉に対する共溶媒としての1−N−アルキルイミダゾール
1−n−アルキルイミダゾールが低圧CO
2捕捉適用に対する溶媒/剤として使用できるかどうかを決定するために、1−ブチルイミダゾール(37.37g、158.2mmol)とモノエタノールアミン(MEA)(9.968g、163.2mmol)の混合物(混合物全体で、約80:20vol/vol)中でのCO
2の取り込みを、実施例4に記載した同じ装置と、若干の改変を加えた実験手順を用いて測定した。最初に、約1000トルのCO
2でのストリームを数分間、セルに供給した。次いで、バルブを閉じて、平衡圧606トルに達するまで減衰するためにセル中の圧力を観察した。セルの質量を得て式1を適用した後、118mmol(5.20g)のCO
2が液相に吸収されたことを見出した。
【0125】
CO
2の過剰な吸収の原因となっている正確な反応メカニズム(複数含む)を決定するために、
1H NMR分光法を用いて最初の試みが実行された。
1H NMRスペクトルは、d
6−DMSO中ならびに重水素化されていない溶媒で得られた。溶媒が理論上のそのキャパシティの100%未満を吸収したときには元々は6.0〜6.5ppmの範囲にあるプロトンシグナルが、溶媒が理論上のそのキャパシティの100%超を吸収したときには、6.5〜7.0ppmの範囲へ、低磁場に変化させたことが観察された。化学的変化はまた、[C
6mim][Tf
2N]中でMEAによりCO
2が捕捉された際に報告されたよりも、さらに低磁場であり、MEA−カルバミン酸塩産物の沈殿のために、0.50mol CO
2/mol MEAに制限された。1−ブチルイミダゾール−MEA溶媒混合物に対しては、重水素化された溶媒がNMRサンプル中に含まれていない場合に、さらに低磁場(8.5〜8.75ppm)であったが、ブロードピークが観察され、これは、1−ブチルイミダゾールとMEAの間のH
+交換を示唆している可能性がある。これらのデータは、1−ブチルイミダゾールは、アミンの存在中で、CO
2捕捉のための化学反応において、直接参加の役割を有することができることを示唆している。
【0126】
実験が完了し、液相をすぐに粘度計へと移送させた後、直ちにCO
2濃厚溶媒の粘度を測定した。CO
2濃厚溶媒の粘度は、当初、25℃で約100cPとして測定されたが、値は数分後、85cPへと低くなり、これは反応産物(複数含む)からのCO
2の消失のためと推測される。
【0127】
1−ブチルイミダゾール−MEA混合物の結果より、1−n−アルキルイミダゾールの混合物は、低圧CO
2捕捉に対して、特にTSIL化合物と比較した場合に、CO
2濃厚相に対して高いCO
2キャパシティおよび比較的低い粘度を提供する効果的な溶媒/剤として用いることができることが示された。カルバミン酸塩−イミダゾリウム塩産物は、CO
2、アミンおよび1−n−アルキルイミダゾールの間に形成された産物として存在する、可逆性のイオン性液体タイプとしてみなすことができる。
【0128】
実施例7
CO
2およびCH
4溶解度測定
1−n−アルキルイミダゾール中におけるCO
2およびCH
4の溶解度を、上述の実施例2で記載したように測定した。実験は、CO
2およびCH
4の両方の測定に対し、30、45、60および75℃の温度(オイルバスで調節されながら)で実施された。最初のガスチャージは、圧力が約5atm(標的圧力として選択された)で平衡となるまで、30℃で供給された。次いで、すべての温度に対する溶解値を、システムのこの既知のガス質量および加熱時の圧力変化から算出した(たとえば、Finotello et al., “Room−temperature ionic liquids: Temperature dependence of gas solubility selectivity,” Ind. Eng. Chem. Res., 47:3453−3459 (2008)(ガス可溶度測定および算出のその教示に対し、本明細書に援用される)を参照のこと)。1−n−アルキルイミダゾール化合物の蒸気圧は、ガスの分圧と比較して低く(最大で約5mmHg、通常は1トル未満)、そして非常に小さい(約0.1%)ため、実験温度および圧力条件下では無視できるものとして仮定することができる(たとえば、Emel’yanenko et al., “Building Blocks for ionic liquids: Vapor pressures and vaporization enthalpies of 1−(n−alkyl)−imidazoles,” J. Chem. Thermodyn., 43:1500−1505 (2011)、Verevkin et al., “Thermodynamics of Ionic Liquids Precursors: 1−Methylimidazole,” J. Phys. Chem. B, 115:4404−4411 (2011)を参照のこと)。ヘンリー定数(H)および体積溶解度(S)に関連した各エラーは、器具類に関連した全てのエラーが定量化された実験パラメーター(すなわち、圧力、温度、体積、質量等)のエラーの伝播にもとづき算出された。この方法においては、液体に溶解したガスのモルと、ガスの分子量の両方が、不確実性の程度を決定する際に考慮するべき要因である。CO
2は、CH
4よりも、より可溶性であり、また分子量も大きいので、CO
2に対する測定は、CH
4に対するエラーよりも桁違いに小さいエラーを示す(それぞれ、典型的な実験エラーは1〜2%と10〜15%)。CO
2溶解度に対するエラーは、上述のものと一致する。
【0129】
30℃および75℃の間の温度での、1−n−アルキルイミダゾール中におけるCO
2およびCH
4のヘンリー定数(H
j(atm))および体積溶解度(S
j)を表4に示す。
【表4】
aエラーは、ある標準偏差を表す。
bS[=](cm
3ガス(STP))(cm
3溶媒)
-1atm
-1。
【0130】
表4は、任意の所与の温度で、1−メチルイミダゾールは、体積当たりで、CO
2の最も高い溶解度、およびCH
4の最も低い溶解度を示したことを明らかにする。1−ヘキシルイミダゾールは、同一条件下でCH
4の最も高い体積溶解度を示した。1−n−アルキルイミダゾールのそれぞれにおける、両方のガスの溶解度は、温度が上昇するにつれて減少した。参考基準として、モルの溶解度データもまた、ヘンリー定数として表1に示されており、CO
2は、1−オクチルイミダゾールおよび1−デシルイミダゾール中で最も高い溶解度となることが示されている一方で、CH
4は1−ヘキシルイミダゾール中で最も高い溶解度となることがさらに示されている。しかしながら、より大きな1−n−アルキルイミダゾールには、より小さなヘンリー定数であることより示される、より大きなCO
2溶解度は、主に、1−メチルイミダゾールおよび1−オクチルイミダゾールの間(すなわち、より大きなモル体積)の2倍超の分子量の増加によるものである。ゆえに、体積溶解度データは、従来的な溶媒、イオン性液体およびポリマーとの直接的な比較の形成において、有用である(Bara et al., “Guide to CO
2 Separations in Imidazolium−Based Room−Temperature Ionic Liquids,” Ind. Eng. Chem. Res., 48:2739−2751 (2009)、Lin et al., “Materials selection guidelines for membranes that remove CO
2 from gas mixtures,” J. Mol. Struct., 739:57−74 (2005))。
【0131】
表4の溶解度データは、1−メチルイミダゾールはまた、物理溶媒を用いたCH
4からのCO
2除去に対する吸収−再生プロセスの点に関して、1−n−アルキルイミダゾール溶媒の中で最も大きな機能キャパシティを有していることを示す。30℃〜75℃の間の、約60%のCO
2溶解度の減少は、中程度の加熱および/または穏やかなバキュームの下で溶媒からCO
2が容易に脱着されることを示す。
【0132】
1−n−アルキルイミダゾールの鎖長が増加するにつれ、CH
4溶解度(SCH
4)が、1−メチルイミダゾールから1−ヘキシルイミダゾールへと増加したが、1−オクチルイミダゾールおよび1−デシルイミダゾールで減少したことが示された。1−エチルイミダゾール中よりも、1−オクチルイミダゾールおよび1−デシルイミダゾール中のほうが、溶媒環境全体の極性がずっと低いが、これらの溶媒は、同レベルのCH
4取込を示す。これらの傾向は、鎖長の増加により、CH
4が溶解するための利用可能なスペースが最終的には制限されてしまうため、この分子ファミリーにおいては、炭化水素含量が大きくても、CH
4溶解に必ずしも有利に働くわけではないことを示している。
【0133】
実施例8
市販の物理溶媒プロセスおよびイオン性液体への、1−メチルイミダゾールの比較
酸性ガス除去のための溶媒選択に適用される一般原則は、極性基(エーテル、ニトリル等)がCO
2溶解およびCO
2/CH
4に有利に働く、ということである(Bara et al., “Guide to CO
2 Separations in Imidazolium−Based Room−Temperature Ionic Liquids,” Ind. Eng. Chem. Res., 48:2739−2751 (2009)、Lin et al., “Materials selection guidelines for membranes that remove CO
2 from gas mixtures,” J. Mol. Struct., 739: 57−74 (2005)を参照のこと)。ゆえに、天然ガスのスイートニングや、他の酸性ガスを除去する応用に対し、極性有機溶媒(たとえば、DMPEG、MeOH等)が主に使用される。しかしながら、市販の実行可能なプロセスにおいて使用される物理溶媒に対し、低揮発度、低粘度、安定性および好ましい価格での一括購入を含む、様々な要因が考慮される。さらに、処理されるガスストリームの違いおよび/または産生ガスに要求される純度の違いのため、あらゆるガス処理アプリケーションに適用できる物理溶媒は無い。最も使用されている物理溶媒のうち4つは、ポリ(エチレングリコール)(DMPEG)、プロピレン炭酸塩(PC)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)およびメタノール(MeOH)の入ったジメチルエーテルであり、それぞれ、独自の性質と制限を有する。溶媒特性および処理されるガス組成物に関連した多くの要因がまた、溶媒選択の決定に関与している。
【0134】
たとえば、DMPEGはCO
2からのH
2Sの選択分離を達成するのに効果的であるが、他の物理溶媒よりも高い粘度を有しているため、特に25℃以下で操作される場合の質量転移率が低い。PCは、再生中(約93℃)に不安定となってしまうため、H
2Sが高濃度で存在する場合の使用に、通常は推奨されない。ここで検討される溶媒のうち、NMPは、H
2S/CO
2に対して最も高い選択性を有しているが、DMPEGまたはPCよりも揮発性が高い。周辺環境で、MeOHはかなり揮発性があるが、氷点下の温度にまで冷却されると(約−70.5℃の低さ)、MeOHは、CO
2、H
2Sおよび他の混入物の除去が完全に近いほど効果的となる。冷却MeOH(または任意の物理溶媒)は、酸性ガス負荷を増加するが、冷却のための電源供給のコストも増大し、溶媒粘度も潜在的に増加する。しかしながら、これらの操作費用は、溶媒循環率(プロセスフットプリント(process footprint))の減少により相殺することができ、資本支出の低減をもたらす。また、CH
4の溶解度はCO
2(または他の酸性ガス)よりも、温度とともにかなり低く変化するため、冷却を通じて選択性の増強が得られる。通常、CO
2およびH
2Sが最も高い比率で存在する混入物である一方で、たとえば硫化カルボニル(COS)、二硫化炭素(CS
2)およびメルカプタン(RSH)等の他のマイナーな種類のガスもまた、除去することができる。溶媒選択およびプロセスデザインにおける他の検討事項は、吸収と、溶媒中に蓄積する、より大きな炭化水素のロスである。ゆえに、プロセスデザインは、溶媒の物理的特性および要求されるユニット操作の数の両方に依存して、これら溶媒のそれぞれでかなり異なってくる。
【0135】
表5は、論じた4つの物理溶媒、ならびに1−メチルイミダゾールの、プロセス操作に最も関連する物理特性を示す。イオン性液体(ILs)もまた、この比較中に含まれる。すべての物理的特性は、他に注記が無い限り、25℃でのものである。
【表5】
“bp”=沸点;
a特性は安定性に依存する;
b推定値;
c−25℃でのMeOHに対する溶解度選択性データ。
【0136】
表5は、物理的特性の点で、1−メチルイミダゾールが最もNMPに似ていることを示す。NMPおよび1−メチルイミダゾールの両方ともが、PCと比べて約50%低い粘度であり、DMPEGと比べて約70%低い粘度である。1−メチルイミダゾールはNMPおよびDMPEGよりも約20%低いCO
2溶解度を有するが、DMPEGおよびNMPよりも高いCO
2/CH
4選択性を有する。NMPに対してみられる、CO
2/CH
4およびH
2S/CO
2比の類似性、および塩基性の窒素中心の存在(それ自身を酸スカベンジャーとして使用させ、H
2Sの酸性プロトン(複数含む)との可逆的な酸−塩基相互作用を与える)に基づく、より高いH
2S/CO
2選択性の可能性がまた、1−メチルイミダゾールに存在する。表5は、1−メチルイミダゾールが、IGCC、またはH
2S/CO
2に対するその選択性に基づく、燃焼前CO
2捕捉に対し有用であることを明示する。
【0137】
実施例9
イミダゾールおよびアミンによるCO
2捕捉
CO
2捕捉応用に対するイミダゾールの有用性を、1−ブチルイミダゾールと他のアミン系の化合物(NMEA、API、AMP、ピペラジン、イミダゾールおよびDIPAを含む)との混合物の実験により検証した。上述およびShannon et al., “Properties of alkylimidazoles as solvents for CO
2 capture and comparisons to imidazolium−based ionic liquids,” Ind. Eng. Chem. Res., 50:8665−8677 (2011)に記載のように、気温(25℃)、CO
2分圧は5〜225kPaの間で、実験を実施した。吸収されたCO
2と、様々な1−ブチルイミダゾール+アミンの組み合わせに対する圧力の間の関係性を、
図2に示す。
【0138】
1−ブチルイミダゾール+イミダゾールを除き、すべての組み合わせで、分圧約10kPaでCO
2の負荷が急増したことにより証明されるように、CO
2との化学的反応が示された。ピペラジンのケース(1−ブチルイミダゾールでのみ難溶性)では、CO
2と良く混ざったスラリーとの急速反応を介して、高レベルのCO
2取込がさらに達成された。任意の適切な圧力測定を設備から得る前に、ピペラジンは、CO
2と1:1の比率で化学量論的にほぼ飽和された。すべてのピペラジンがすでにCO
2と反応したので、提示された線の傾斜(何の化学的反応も受けていないイミダゾールを含有する混合物のそれとほぼ平行)は、ゆえに、1−ブチルイミダゾールにおけるCO
2の物理的溶解性の指標となる。
【0139】
約0.35mol CO
2/molアミン以下の負荷で、2−アミノ−2−メチルプロパノール(AMP)は、1−ブチルイミダゾール中で可溶性のままであり、約10kPaの分圧でCO
2吸収が急増を示した。しかしながら、この負荷以上でAMP−カルバミン酸塩が溶液から沈殿し、負荷と圧力との間の関係性が、物理溶媒のより代表的なものとなった。CO
2との反応でのAMPの沈殿
は、カルバミン酸塩形成が有利に働く有機溶媒では通常に見られるが、炭酸塩形成が好ましいメカニズムである水溶液では見られない。
【0140】
NMEAはCO
2の吸収で溶液から沈殿せず、最も良い負荷プロファイルを示した。分圧50kPaで、1−ブチルイミダゾール+NMEA混合物は、0.75mol CO
2/mol NMEAの負荷を達成した。2
Oアミンを含有する非水性溶媒では、圧力増加で発生する付加的な物理溶解性とともに、0.50mol CO
2/molアミンのレベルが達成されることが期待された。しかし、これらの比較的低いCO
2分圧での1−ブチルイミダゾール溶媒の物理溶解性は、化学量論的化学反応限界である0.50mol CO
2/mol NMEAを超えるCO
2吸収の比率(20%未満)を占めるのみであった。1−ブチルイミダゾールピミダゾールに対するデータの傾斜比較により、1−ブチルイミダゾール+NMEAの組み合わせが、CO
2取込に相乗作用的な効果を生み出したことが明らかになった。
【0141】
大きくて、ヒンダード2
OアミンであるDIPAはまた、NMEAと似た吸収作用を示したが、アミン基が、カルバミン酸塩を形成するためにCO
2へ接近しづらくなるにつれ、全体の負荷は少なくなった。
【0142】
興味深いことに、API(アミン−イミダゾールのハイブリッド)は、10kPa以下で、0.50mol CO
2/mol−NH
2基の負荷を達成したにもかかわらず、圧力増加ではCO
2に対し物理溶解性のみを示した。可能性のあるH
+転移メカニズムに基づき、この作用は、APIの2分子間に形成されたカルバミン酸は、AMPのケースのように、またはNMEA含有溶媒と同様に、CO
2取込レベルを促進するために1−ブチルイミダゾールにアクセスできず、大きな側基を有する1
Oアミンは、アミン分子毎に0.50超の負荷を容易に達成するための候補にはなりそうにないことを示す。不均一の混合物であったピペラジンを除き、小さなアルカノールアミン(たとえばNMEAおよびMEA)は、イミダゾール系の溶媒で最も大きなCO
2取込を達成することができる。
【0143】
NMEA、APIおよびDIPAについて、最大CO
2負荷でのCO
2濃厚混合物の粘度を、実験の完了後ただちに測定した。結果を表6にまとめる。
【表6】
【0144】
興味深いことに、すべてのCO
2濃厚溶媒は、30〜40cPの範囲の粘度を有し、これは25℃での生の1−ブチルイミダゾールの粘度から8〜10倍の増加を表す。高いCO
2濃厚状態での1−ブチルイミダゾール+NMEA粘度は、同様の負荷での1−ブチルイミダゾール+MEAを含有する混合物の粘度の約1/3ほどであった。粘度はCO
2吸収とともに増加するが、観察された値は、ほとんどの従来型のILs(これらの分圧下では高レベルのCO
2負荷は達成できない)および他の反応性および可逆性ILsよりもまだ低い(たとえば、Bara et al., “Guide to CO
2 separations in imidazolium−based room−temperature ionic liquids,” Ind. Eng. Chem. Res., 48: 2739−2751 (2009)、Gardas et al., “A group contribution method for viscosity estimation of ionic liquids,” Fluid Phase Equilibr., 266: 195−201 (2008)を参照のこと)。さらに、この粘度範囲は、燃焼後CO
2捕捉アプリケーションに提案されている一部の水性アミン溶媒、およびすでに天然ガス産業界において市販されている溶液のそれに近づいている。最初の結果は、粘度のさらなる減少は、吊り下がったアルキル鎖を短くしたN官能基化イミダゾール(たとえば、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール等)で達成されると示唆している。
【0145】
気温での1−ブチルイミダゾール+NMEA混合物の実績にもとづき、負荷の温度依存を、イミダゾールパミン混合物における吸収および脱離についてのベースラインデータを作製するために特徴づけした。
図3は、圧力10kPa超、温度範囲25〜80℃にわたる、これらのデータを示す。典型的な排煙条件(40℃、2psia CO
2)に対して、1−ブチルイミダゾール+NMEA溶媒は、0.50mol CO
2/molアミンに近づく負荷を達成している。
図3に見られるように、CO
2溶解性は、所与の圧力で温度が上昇するにつれ、減少する。1−ブチルイミダゾール+NMEA混合物は、温度が40℃から80℃に上昇する際、定圧で、約0.40mol CO
2/mol NMEAの機能キャパシティを示す。CO
2濃厚状態での比較的低い粘度と組み合わせて、これらのデータにより、イミダゾール+アミン溶媒は、従来型の吸収−抜取プロセス内で、CO
2の捕捉および放出の両方の能力を有することが示される。
【0146】
溶媒混合物CO
2捕捉を考案するために多種多様なイミダゾールおよびアミン誘導体を様々な濃度で用いることができるため、この具体的な組み合わせ(1−ブチルイミダゾール+NMEA(80:20 vol:vol))は、ただの代表的な例示である。イミダゾールの構造およびアミン成分の両方が、結果として得られる溶媒混合物の物理的特性および化学的特性の両方に影響を与える可能性がある。
【0147】
実施例10
SO
2除去剤としてのイミダゾール
アルキルイミダゾールはまた、物理的および化学的相互作用を介したSO
2の可逆的吸収に用いることができる。この特性は、アルキルイミダゾールは、排煙からSO
2を回収するための化学的および物理的溶媒の両方として用いることができるという興味深い可能性を提示する。
【0148】
アルキルイミダゾール溶媒でのSO
2の吸収を示すために、良く換気されたドラフト内で実験を行った。職員へのSO
2暴露を確実に最小限にするために、携帯SO
2センサーもまた用いた。1−ヘキシルイミダゾール(5.00g、32.8mmol)を、室温水のバスの中に収められた50mLの丸底フラスコ内で攪拌した。低圧SO
2(約1psig)を、溶媒へ、沸騰させながら入れ、トータルの溶液体積が、単液相が存在しながら急速に膨張するのを観察した。沸騰SO
2ストリームを暴露した5分後、フラスコ内容の質量は2.46gまで増加したのを観察し、これは38.4mmolまたは1.17molのSO
2/mol 1−ヘキシルイミダゾールがフラスコ内に存在したことを示す。SO
2ストリームの流入が停止した後、フラスコ内容物に、室温で数時間、N
2ストリームを吹き付けた。この後、液相を、透明な粘着性ゲルへと移し、約0.5mol SO
2/mol 1−ヘキシルイミダゾール(フラスコ内容の残質量より測定)を含有させた。SO
2のロスは、物理的に溶解した部分である可能性があり、ゆえに、SO
2は、1:2の比率でアルキルイミダゾールと反応することが示された。化学的に結合したSO
2は、サンプルを、N
2を吹き付けながら、100℃超に熱することにより、放出されうる。1−ヘキシルイミダゾールの不可逆的な分解が、H
1 NMRを介して観察された。
【0149】
1−ヘキシルイミダゾールは、その非常に低い揮発性による利便性のために選択されたが、この反応は、任意のアルキルイミダゾール化合物でも為し得た可能性があった。ゆえに、SO
2およびイミダゾール間の反応産物の特性(すなわち、粘度および固体/液体/ゲル状態)は、おそらくアルキル鎖の長さ、ならびにC(2)、C(4)および/またはC(5)部分での付加的な官能基化に依存する。炭素部分の官能基化はまた、化学反応を平衡に合わせる能力、または脱離温度を調節する能力を提供することができる。
【0150】
CO
2捕捉のための1−ブチルイミダゾール+NMEA混合物と同様に、1−ヘキシルイミダゾールの実施例は最適化されたものではない。しかしながら、N官能基化イミダゾールは、電力産業界における、排煙からの可逆的なSO
2捕捉の新たな可能性を提供する。可逆的なSO
2捕捉は、SO
2+CaSO
3反応(CaSO
3、次いで、CaSO
3は酸化されてCaSO
4になり、通常、乾式壁として用いられるために、販売される)に依拠した最新の「浄化(scrubbing)」技術として興味深いものである。SO
2の直接的な回収は、排煙脱硫において固体を手で取り扱うという工学的なプロセスの問題を排除し、同時に、たとえばH
2SO
4等の高価値な硫黄産物の生産をもたらす。
【0151】
無水アミンにより提示されるものと類似の、酸−塩基反応を介したH
2S除去へのイミダゾールの適用には、さらなる可能性がある。H
2Sの最初のプロトン電離のpKaは約7.0であるため、1,2−ジアルキルイミダゾールおよび1,2,4−トリアルキルイミダゾールは、イミダゾリウム二硫化塩を形成するための、H
2Sのほとんど定量的な脱プロトン化の能力を有する。
【0152】
添付のクレームにある化合物および方法は、クレームのいくつかの態様を説明することを意図している本明細書に記載される具体的な化合物および方法により範囲が限定されず、機能的に同等な任意の化合物および方法は、本開示の範囲内となる。本明細書に記述および提示される化合物および方法に加え、様々な改変が、添付のクレームの範囲内に含まれることが意図される。さらに、これらの化合物および方法のある代表的な化合物、方法および態様のみが具体的に開示されているが、たとえ具体的に列挙されていなくとも、他の化合物および方法および当該化合物および方法の様々な特性の組み合わせが、添付のクレームの範囲内に含まれることが意図される。ゆえに、工程、元素、成分または構成要素の組み合わせが本明細書に明示的に言及されうる。しかしながら他のすべての工程、元素、成分および構成要素の組み合わせが、たとえ明示的に述べられていなくとも、含まれる。
本発明のまた別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1〕ストリームから二酸化炭素を減少させる方法であって、
前記ストリームと、N官能基化イミダゾールおよびアミンを含有するシステムを接触させることを含み、
ここで、前記N官能基化イミダゾールは、中性条件下で非イオン性である、方法。
〔2〕前記N官能基化イミダゾールが、N−アルキルイミダゾール、N−アルケニルイミダゾール、N−アルキニルイミダゾール、N−アリールイミダゾールまたはそれらの混合物である、前記〔1〕に記載の方法。
〔3〕前記N官能基化イミダゾールが、以下の構造:
を有し、ここで、
R
1は、置換もしくは非置換C
1-20アルキル、置換もしくは非置換C
2-20アルケニル、置換もしくは非置換C
2-20アルキニル、置換もしくは非置換C
1-20ヘテロアルキル、置換もしくは非置換C
2-20ヘテロアルケニル、置換もしくは非置換C
2-20ヘテロアルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換チオ、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換アルコキシル、置換もしくは非置換アリールオキシル、シリル、シロキシル、シアノまたはニトロであり、および
R
2、R
3、およびR
4は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、置換もしくは非置換C
1-20アルキル、置換もしくは非置換C
2-20アルケニル、置換もしくは非置換C
2-20アルキニル、置換もしくは非置換C
1-20ヘテロアルキル、置換もしくは非置換C
2-20ヘテロアルケニル、置換もしくは非置換C
2-20ヘテロアルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換チオ、置換もしくは非置換アルコキシル、置換もしくは非置換アリールオキシル、置換もしくは非置換アミノ、シアノまたはニトロから選択される、
前記〔1〕または〔2〕に記載の方法。
〔4〕前記アミンが、1級アミン、2級アミン、3級アミン、環状アミン、またはそれらの混合物からなる群から選択される、
前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の方法。
〔5〕前記アミンが、以下の構造:
を有し、ここで、
R
1、R
2、およびR
3は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換C
1-20アルキル、置換もしくは非置換C
2-20アルケニル、置換もしくは非置換C
2-20アルキニル、置換もしくは非置換C
1-20ヘテロアルキル、置換もしくは非置換C
2-20ヘテロアルケニル、置換もしくは非置換C
2-20ヘテロアルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換チオ、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換アルコキシル、置換もしくは非置換アリールオキシル、シリル、シロキシル、シアノまたはニトロからなる群から選択される、
前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の方法。
〔6〕前記1級アミンが、モノエタノールアミン、ジグリコールアミン、2−アミノ−2−メチルプロパノール、またはそれらの混合物からなる群から選択される、前記〔4〕に記載の方法。
〔7〕前記2級アミンが、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、またはそれらの混合物からなる群から選択される、前記〔4〕に記載の方法。
〔8〕前記3級アミンが、N−メチルジエタノールアミンである、前記〔4〕に記載の方法。
〔9〕前記環状アミンが、置換または非置換ピペラジンである、前記〔4〕に記載の方法。
〔10〕前記アミンが、モノアミン、ジアミンまたはポリアミンである、前記〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載の方法。
〔11〕前記N官能基化イミダゾールが、前記システムの少なくとも10重量%を構成する、前記〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載の方法。
〔12〕前記N官能基化イミダゾールが、前記システムの少なくとも25重量%を構成する、前記〔1〕〜〔11〕のいずれかに記載の方法。
〔13〕前記N官能基化イミダゾールが、前記システムの少なくとも50重量%を構成する、前記〔1〕〜〔12〕のいずれかに記載の方法。
〔14〕前記アミンが、前記システムの少なくとも10重量%を構成する、前記〔1〕〜〔13〕のいずれかに記載の方法。
〔15〕前記アミンが、前記システムの少なくとも25重量%を構成する、前記〔1〕〜〔14〕のいずれかに記載の方法。
〔16〕前記アミンが、前記システムの少なくとも50重量%を構成する、前記〔1〕〜〔15〕のいずれかに記載の方法。
〔17〕前記N官能基化イミダゾールおよびアミンが、9:1〜1:9の比率で存在する、前記〔1〕〜〔16〕のいずれかに記載の方法。
〔18〕前記N官能基化イミダゾールおよびアミンが、2:1の比率で存在する、前記〔1〕〜〔17〕のいずれかに記載の方法。
〔19〕前記システムは、実質的に揮発性化合物が無い、前記〔1〕〜〔18〕のいずれかに記載の方法。
〔20〕前記N官能基化イミダゾールの粘度が、24℃で、10cP未満である、前記〔1〕〜〔19〕のいずれかに記載の方法。
〔21〕前記N官能基化イミダゾールの粘度が、24℃で、8cP未満である、前記〔1〕〜〔19〕のいずれかに記載の方法。
〔22〕前記N官能基化イミダゾールの粘度が、24℃で、5cP未満である、前記〔1〕〜〔19〕のいずれかに記載の方法。
〔23〕ストリームから二酸化炭素、二酸化硫黄、または硫化水素を減少させる方法であって、 前記ストリームと、N官能基化イミダゾールを含有するシステムを接触させることを含み、
ここで、前記N官能基化イミダゾールは、中性条件下で非イオン性である、方法。
〔24〕前記N官能基化イミダゾールが、N−アルキルイミダゾール、N−アルケニルイミダゾール、N−アルキニルイミダゾール、N−アリールイミダゾール、またはそれらの混合物である、前記〔23〕に記載の方法。
〔25〕前記N官能基化イミダゾールが、以下の構造:
を有し、ここで、
R
1は、置換もしくは非置換C
1-20アルキル、置換もしくは非置換C
2-20アルケニル、置換もしくは非置換C
2-20アルキニル、置換もしくは非置換C
1-20ヘテロアルキル、置換もしくは非置換C
2-20ヘテロアルケニル、置換もしくは非置換C
2-20ヘテロアルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換チオ、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換アルコキシル、置換もしくは非置換アリールオキシル、シリル、シロキシル、シアノまたはニトロであり、および
R
2、R
3、およびR
4は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、置換もしくは非置換C
1-20アルキル、置換もしくは非置換C
2-20アルケニル、置換もしくは非置換C
2-20アルキニル、置換もしくは非置換C
1-20ヘテロアルキル、置換もしくは非置換C
2-20ヘテロアルケニル、置換もしくは非置換C
2-20ヘテロアルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換チオ、置換もしくは非置換アルコキシル、置換もしくは非置換アリールオキシル、置換もしくは非置換アミノ、シアノまたはニトロから選択される、
前記〔23〕または〔24〕に記載の方法。
〔26〕前記システムが、さらにアミンを含有する、前記〔23〕〜〔25〕のいずれかに記載の方法。
〔27〕前記アミンが、1級アミン、2級アミン、3級アミン、環状アミン、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される、前記〔26〕に記載の方法。
〔28〕前記アミンが、以下の構造:
を有し、ここで、
R
1、R
2、およびR
3は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換C
1-20アルキル、置換もしくは非置換C
2-20アルケニル、置換もしくは非置換C
2-20アルキニル、置換もしくは非置換C
1-20ヘテロアルキル、置換もしくは非置換C
2-20ヘテロアルケニル、置換もしくは非置換C
2-20ヘテロアルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換チオ、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換アルコキシル、置換もしくは非置換アリールオキシル、シリル、シロキシル、シアノまたはニトロからなる群から選択される、
前記〔26〕または前記〔27〕に記載の方法。
〔29〕前記1級アミンが、モノエタノールアミン、ジグリコールアミン、2−アミノ−2−メチルプロパノール、またはそれらの混合物からなる群から選択される、前記〔27〕に記載の方法。
〔30〕前記2級アミンが、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、またはそれらの混合物からなる群から選択される、前記〔27〕に記載の方法。
〔31〕前記3級アミンが、N−メチルジエタノールアミンである、前記〔27〕に記載の方法。
〔32〕前記環状アミンが、置換または非置換ピペラジンである、前記〔27〕に記載の方法。
〔33〕前記アミンが、モノアミン、ジアミン、またはポリアミンである、前記〔26〕〜〔32〕のいずれかに記載の方法。
〔34〕前記N官能基化イミダゾールが、前記システムの少なくとも10重量%を構成する、前記〔23〕〜〔33〕のいずれかに記載の方法。
〔35〕前記N官能基化イミダゾールが、前記システムの少なくとも25重量%を構成する、前記〔23〕〜〔34〕のいずれかに記載の方法。
〔36〕前記N官能基化イミダゾールが、前記システムの少なくとも50重量%を構成する、前記〔23〕〜〔35〕のいずれかに記載の方法。
〔37〕前記アミンが、前記システムの少なくとも10重量%を構成する、前記〔23〕〜〔36〕のいずれかに記載の方法。
〔38〕前記アミンが、前記システムの少なくとも25重量%を構成する、前記〔23〕〜〔37〕のいずれかに記載の方法。
〔39〕前記アミンが、前記システムの少なくとも50重量%を構成する、前記〔23〕〜〔38〕のいずれかに記載の方法。
〔40〕前記N官能基化イミダゾールおよび前記アミンが、9:1〜1:9の比率で存在する、前記〔23〕〜〔39〕のいずれかに記載の方法。
〔41〕前記N官能基化イミダゾールおよび前記アミンが、2:1の比率で存在する、前記〔23〕〜〔39〕のいずれかに記載の方法。
〔42〕前記システムは、実質的に揮発性化合物が無い、前記〔23〕〜〔41〕のいずれかに記載の方法。
〔43〕前記N官能基化イミダゾールの粘度が、24℃で、10cP未満である、前記〔23〕〜〔42〕のいずれかに記載の方法。
〔44〕前記N官能基化イミダゾールの粘度が、24℃で、8cP未満である、前記〔23〕〜〔42〕のいずれかに記載の方法。
〔45〕前記N官能基化イミダゾールの粘度が、24℃で、5cP未満である、前記〔23〕〜〔42〕のいずれかに記載の方法。
〔46〕前記ストリームが、ガスストリームまたは液体ストリームである、前記〔1〕〜「エラー」参照元が見つかりません、のいずれかに記載の方法。
〔47〕前記ガスストリームが、天然ガスストリームまたは排煙ストリームである、前記〔46〕に記載の方法。
〔48〕天然ガス供給ストリームをスイートニングするための方法であって、
精製天然ガス供給ストリームおよびガス濃厚システムを形成するために、前記天然ガス供給ストリームと、N官能基化イミダゾールを含有するシステムを接触させることであって、ここで、前記N官能基化イミダゾールは、中性条件下で非イオン性である、接触させることと、および、
前記ガス濃厚システムから前記精製天然ガス供給ストリームを分離することを含む、方法。
〔49〕前記システムが、アミンをさらに含有する、前記〔48〕に記載の方法。
〔50〕前記天然ガス供給ストリームと、N官能基化イミダゾールを含有する第二のシステムを接触させることであって、ここで、前記N官能基化イミダゾールは中性条件下で非イオン性である、接触させることをさらに含む、前記〔48〕または〔49〕に記載の方法。
〔51〕前記第二のシステムが、アミンをさらに含有する、前記〔50〕に記載の方法。
〔52〕前記システムを再生させることをさらに含む、前記〔48〕〜〔51〕のいずれかに記載の方法。
〔53〕前記システムが、前記ガス濃厚システムを加熱することにより再生される、前記〔52〕に記載の方法。
〔54〕前記システムが、前記ガス濃厚システムを加圧することにより再生される、前記〔52〕に記載の方法。
〔55〕揮発性化合物を減少させるためのシステムであって、
N官能基化イミダゾールであって、中性条件下で非イオン性である、N官能基化イミダゾール、および
二酸化炭素、硫化水素、二酸化硫黄、酸化窒素、二酸化窒素、硫化カルボニル、二硫化炭素、またはそれらの混合物からなる群から選択される揮発性化合物、
を含有するシステム。
〔56〕アミンをさらに含有する、前記〔55〕に記載のシステム。
本発明の更にまた別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1'〕ストリームから揮発性化合物を除去する方法であって、
前記ストリームと、N官能基化イミダゾールを含む溶媒システムを接触させることを含み、
ここで、前記N官能基化イミダゾールは、中性条件下で非イオン性であり、前記溶媒システムの約20質量%〜約80質量%を構成し、
前記揮発性化合物が、二酸化炭素、一酸化炭素、二酸化硫黄、硫化水素、チオール、酸化窒素、二酸化窒素、硫化カルボニル、二硫化炭素又はこれらの混合物を含む、
前記方法。
〔2'〕前記N官能基化イミダゾールが、前記溶媒システムの約30質量%〜約70質量%を構成する、前記〔1'〕に記載の方法。
〔3'〕前記N官能基化イミダゾールが、以下の構造:
を有し、ここで、
R
1は、置換もしくは非置換C
1-20アルキル、置換もしくは非置換C
2-20アルケニル、置換もしくは非置換C
2-20アルキニル、置換もしくは非置換C
1-20ヘテロアルキル、置換もしくは非置換C
2-20ヘテロアルケニル、置換もしくは非置換C
2-20ヘテロアルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換チオ、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換アルコキシル、置換もしくは非置換アリールオキシル、シリル、シロキシル、シアノまたはニトロであり、および
R
2、R
3、およびR
4は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、置換もしくは非置換C
1-20アルキル、置換もしくは非置換C
2-20アルケニル、置換もしくは非置換C
2-20アルキニル、置換もしくは非置換C
1-20ヘテロアルキル、置換もしくは非置換C
2-20ヘテロアルケニル、置換もしくは非置換C
2-20ヘテロアルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換チオ、置換もしくは非置換アルコキシル、置換もしくは非置換アリールオキシル、置換もしくは非置換アミノ、シアノまたはニトロから選択される、
前記〔1'〕に記載の方法。
〔4'〕前記溶媒システムが、以下の構造を有するアミンを更に含む、前記〔1'〕に記載の方法:
ここで、
R
1、R
2、およびR
3は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換C
1-20アルキル、置換もしくは非置換C
2-20アルケニル、置換もしくは非置換C
2-20アルキニル、置換もしくは非置換C
1-20ヘテロアルキル、置換もしくは非置換C
2-20ヘテロアルケニル、置換もしくは非置換C
2-20ヘテロアルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換チオ、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換アルコキシル、置換もしくは非置換アリールオキシル、シリル、シロキシル、シアノまたはニトロからなる群から選択される。
〔5'〕前記アミンが、モノエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、ジグリコールアミン、ジエタノールアミン、またはN−メチルジエタノールアミンである、前記〔4'〕に記載の方法。
〔6'〕前記アミンが、2−アミノ−2−メチルプロパノールである、前記〔4'〕に記載の方法。
〔7'〕前記アミンが、ジイソプロパノールアミンである、前記〔4'〕に記載の方法。
〔8'〕前記アミンが、置換または非置換ピペラジンである、前記〔4'〕に記載の方法。
〔9'〕前記N官能基化イミダゾールおよび前記アミンが、9:1〜1:9の質量比で前記溶媒システム中に存在する、前記〔4'〕に記載の方法。
〔10'〕前記ストリームが、天然ガスストリームまたは排煙ストリームである、前記〔1'〕に記載の方法。
〔11'〕加熱すること、真空を適用すること、又はこれらの組合せにより前記溶媒システムを再生させることをさらに含む、前記〔1'〕に記載の方法。
〔12'〕前記溶媒システムが、水を更に含む、前記〔1'〕に記載の方法。
〔13'〕ストリームから揮発性化合物を捕捉するための溶媒システムであって、約20質量%〜約80質量%のN官能基化イミダゾールと、アミンとを含み、前記N官能基化イミダゾールは、中性条件下で非イオン性である、前記溶媒システム。
〔14'〕前記N官能基化イミダゾールが、前記溶媒システムの約30質量%〜約70質量%を構成する、前記〔13'〕に記載の溶媒システム。
〔15'〕前記N官能基化イミダゾールが、以下の構造:
を有し、ここで、
R
1は、置換もしくは非置換C
1-20アルキル、置換もしくは非置換C
2-20アルケニル、置換もしくは非置換C
2-20アルキニル、置換もしくは非置換C
1-20ヘテロアルキル、置換もしくは非置換C
2-20ヘテロアルケニル、置換もしくは非置換C
2-20ヘテロアルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換チオ、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換アルコキシル、置換もしくは非置換アリールオキシル、シリル、シロキシル、シアノまたはニトロであり、および
R
2、R
3、およびR
4は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、置換もしくは非置換C
1-20アルキル、置換もしくは非置換C
2-20アルケニル、置換もしくは非置換C
2-20アルキニル、置換もしくは非置換C
1-20ヘテロアルキル、置換もしくは非置換C
2-20ヘテロアルケニル、置換もしくは非置換C
2-20ヘテロアルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換チオ、置換もしくは非置換アルコキシル、置換もしくは非置換アリールオキシル、置換もしくは非置換アミノ、シアノまたはニトロから選択される、
前記〔13'〕に記載の溶媒システム。
〔16'〕前記アミンが以下の構造を有する、前記〔13'〕に記載の溶媒システム:
ここで、
R
1、R
2、およびR
3は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換C
1-20アルキル、置換もしくは非置換C
2-20アルケニル、置換もしくは非置換C
2-20アルキニル、置換もしくは非置換C
1-20ヘテロアルキル、置換もしくは非置換C
2-20ヘテロアルケニル、置換もしくは非置換C
2-20ヘテロアルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換チオ、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換アルコキシル、置換もしくは非置換アリールオキシル、シリル、シロキシル、シアノまたはニトロからなる群から選択される。
〔17'〕前記アミンが、モノエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、ジグリコールアミン、ジエタノールアミン、またはN−メチルジエタノールアミンである、前記〔13'〕に記載の溶媒システム。
〔18'〕前記アミンが、2−アミノ−2−メチルプロパノールである、前記〔13'〕に記載の溶媒システム。
〔19'〕前記アミンが、ジイソプロパノールアミンである、前記〔13'〕に記載の溶媒システム。
〔20'〕前記アミンが、置換または非置換ピペラジンである、前記〔13'〕に記載の溶媒システム。
〔21'〕前記N官能基化イミダゾールおよび前記アミンが、9:1〜1:9の質量比で前記溶媒システム中に存在する、前記〔13'〕に記載の溶媒システム。
〔22'〕水を更に含む、前記〔13'〕に記載の溶媒システム。
本発明の更にまた別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1''〕ストリームから揮発性化合物を除去する方法であって、
前記ストリームと、N官能基化イミダゾール及びアミンを含む溶媒システムを接触させることを含み、
ここで、前記N官能基化イミダゾールは、中性条件下で非イオン性であり、前記溶媒システムの20質量%〜80質量%であり、前記アミンは、前記溶媒システムの少なくとも10質量%であり、
前記揮発性化合物が、二酸化炭素を含み、
前記N官能基化イミダゾールが、以下の構造:
を有し、ここで、
前記N官能基化イミダゾールのR1は、置換もしくは非置換C1-20アルキル、置換もしくは非置換C2-20アルケニル、置換もしくは非置換C2-20アルキニル、置換もしくは非置換C1-20ヘテロアルキル、置換もしくは非置換C2-20ヘテロアルケニル、置換もしくは非置換C2-20ヘテロアルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換チオ、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換アルコキシル、置換もしくは非置換アリールオキシル、シリル、シロキシル、シアノまたはニトロであり、および
前記N官能基化イミダゾールのR2、R3、およびR4は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、置換もしくは非置換C1-20アルキル、置換もしくは非置換C2-20アルケニル、置換もしくは非置換C2-20アルキニル、置換もしくは非置換C1-20ヘテロアルキル、置換もしくは非置換C2-20ヘテロアルケニル、置換もしくは非置換C2-20ヘテロアルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換チオ、置換もしくは非置換アルコキシル、置換もしくは非置換アリールオキシル、置換もしくは非置換アミノ、シアノまたはニトロから選択され、
前記アミンが、置換または非置換ピペラジンであるか、または以下の構造:
を有し、ここで、
前記アミンのR1、R2、およびR3は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換C1-20アルキル、置換もしくは非置換C2-20アルケニル、置換もしくは非置換C2-20アルキニル、置換もしくは非置換C1-20ヘテロアルキル、置換もしくは非置換C2-20ヘテロアルケニル、置換もしくは非置換C2-20ヘテロアルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換チオ、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換アルコキシル、置換もしくは非置換アリールオキシル、シリル、シロキシル、シアノまたはニトロからなる群から選択される、
前記方法。
〔2''〕前記アミンが、前記溶媒システムの20質量%〜60質量%を構成する、前記〔1''〕に記載の方法。
〔3''〕前記溶媒システムが、水を含み、
前記N官能基化イミダゾールが、前記溶媒システムの20質量%〜60質量%を構成し、
前記N官能基化イミダゾール及び前記アミンが、前記溶媒システム40質量%〜80質量%を構成する、前記〔2''〕に記載の方法。
〔4''〕前記アミンが、モノエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、ジグリコールアミン、ジエタノールアミン、またはN−メチルジエタノールアミンである、前記〔1''〕〜〔3''〕のいずれか1項に記載の方法。
〔5''〕前記アミンが、2−アミノ−2−メチルプロパノールである、前記〔1''〕〜〔3''〕のいずれか1項に記載の方法。
〔6''〕前記アミンが、ジイソプロパノールアミンである、前記〔1''〕〜〔3''〕のいずれか1項に記載の方法。
〔7''〕前記アミンが、置換または非置換ピペラジンである、前記〔1''〕〜〔3''〕のいずれか1項に記載の方法。
〔8''〕前記N官能基化イミダゾールが、1−メチルイミダゾール、1−エチルイミダゾール、1−プロピルイミダゾール、1−ブチルイミダゾール、1−ペンチルイミダゾール、1−ヘキシルイミダゾール、1−デシルイミダゾール、1−ドデシルイミダゾールまたは1−テトラデシルイミダゾールである1−n−アルキルイミダゾールである、前記〔1''〕〜〔7''〕のいずれか1項に記載の方法。
〔9''〕前記N官能基化イミダゾールが、1,2−ジメチルイミダゾールである、前記〔1''〕〜〔7''〕のいずれか1項に記載の方法。
〔10''〕前記N官能基化イミダゾールおよび前記アミンが、1:1〜2:1というアミン対N官能基化イミダゾールの質量比で前記溶媒システム中に存在する、前記〔1''〕〜〔9''〕のいずれか1項に記載の方法。
〔11''〕前記ストリームが、天然ガスストリームまたは排煙ストリームである、前記〔1''〕〜〔10''〕のいずれか1項に記載の方法。
〔12''〕加熱すること、真空を適用すること、又はこれらの組合せにより前記溶媒システムを再生させることをさらに含む、前記〔1''〕〜〔11''〕のいずれか1項に記載の方法。
〔13''〕ストリームから二酸化炭素を捕捉するための溶媒システムであって、20質量%〜80質量%のN官能基化イミダゾールと、少なくとも10質量%のアミンとを含み、前記N官能基化イミダゾールは、中性条件下で非イオン性であり、
前記N官能基化イミダゾールが、以下の構造:
を有し、ここで、
前記N官能基化イミダゾールのR1は、置換もしくは非置換C1-20アルキル、置換もしくは非置換C2-20アルケニル、置換もしくは非置換C2-20アルキニル、置換もしくは非置換C1-20ヘテロアルキル、置換もしくは非置換C2-20ヘテロアルケニル、置換もしくは非置換C2-20ヘテロアルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換チオ、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換アルコキシル、置換もしくは非置換アリールオキシル、シリル、シロキシル、シアノまたはニトロであり、および
前記N官能基化イミダゾールのR2、R3、およびR4は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、置換もしくは非置換C1-20アルキル、置換もしくは非置換C2-20アルケニル、置換もしくは非置換C2-20アルキニル、置換もしくは非置換C1-20ヘテロアルキル、置換もしくは非置換C2-20ヘテロアルケニル、置換もしくは非置換C2-20ヘテロアルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換チオ、置換もしくは非置換アルコキシル、置換もしくは非置換アリールオキシル、置換もしくは非置換アミノ、シアノまたはニトロから選択され、
前記アミンが、置換または非置換ピペラジンであるか、または以下の構造:
を有し、ここで、
前記アミンのR1、R2、およびR3は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換C1-20アルキル、置換もしくは非置換C2-20アルケニル、置換もしくは非置換C2-20アルキニル、置換もしくは非置換C1-20ヘテロアルキル、置換もしくは非置換C2-20ヘテロアルケニル、置換もしくは非置換C2-20ヘテロアルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換チオ、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換アルコキシル、置換もしくは非置換アリールオキシル、シリル、シロキシル、シアノまたはニトロからなる群から選択される、
前記溶媒システム。
〔14''〕前記アミンが、前記溶媒システムの20質量%〜60質量%を構成する、前記〔13''〕に記載の溶媒システム。
〔15''〕該溶媒システムが、水を含み、
前記N官能基化イミダゾールが、前記溶媒システムの20質量%〜60質量%を構成し、
前記N官能基化イミダゾール及び前記アミンが、前記溶媒システム40質量%〜80質量%を構成する、前記〔14''〕に記載の溶媒システム。
〔16''〕前記アミンが、モノエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、ジグリコールアミン、ジエタノールアミン、またはN−メチルジエタノールアミンである、前記〔13''〕〜〔15''〕のいずれか1項に記載の溶媒システム。
〔17''〕前記アミンが、2−アミノ−2−メチルプロパノールである、前記〔13''〕〜〔15''〕のいずれか1項に記載の溶媒システム。
〔18''〕前記アミンが、ジイソプロパノールアミンである、前記〔13''〕〜〔15''〕のいずれか1項に記載の溶媒システム。
〔19''〕前記アミンが、置換または非置換ピペラジンである、前記〔13''〕〜〔15''〕のいずれか1項に記載の溶媒システム。
〔20''〕前記N官能基化イミダゾールが、1−メチルイミダゾール、1−エチルイミダゾール、1−プロピルイミダゾール、1−ブチルイミダゾール、1−ペンチルイミダゾール、1−ヘキシルイミダゾール、1−デシルイミダゾール、1−ドデシルイミダゾールまたは1−テトラデシルイミダゾールである1−n−アルキルイミダゾールである、前記〔13''〕〜〔19''〕のいずれか1項に記載の溶媒システム。
〔21''〕前記N官能基化イミダゾールが、1,2−ジメチルイミダゾールである、前記〔13''〕〜〔19''〕のいずれか1項に記載の溶媒システム。
〔22''〕前記N官能基化イミダゾールおよび前記アミンが、1:1〜2:1というアミン対N官能基化イミダゾールの質量比で前記溶媒システム中に存在する、前記〔13''〕〜〔21''〕のいずれか1項に記載の溶媒システム。