【実施例】
【0467】
当業者は、本明細書で詳述する化合物を、一般的方法を参照することによって調製することができる。一般的方法の具体的な例を以下の実施例で提供する。例示目的で以下の実施例を提供するが、これらは本発明を限定しない。
(実施例1)
4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボキサミド(化合物1)の調製
【化185】
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ステップ1:1−ベンジルオキシ−2,3,4−トリフルオロベンゼン
【0468】
炭酸ナトリウム(19.50g、183.96mmol)を、アセトン(300mL)中の2,3,4−トリフルオロフェノール(13.64g、92.10mmol)の溶液に分散させた。この撹拌懸濁液に、臭化ベンジル(17.31g、101.21mmol)を滴下添加した。混合物を50℃で24時間還流下で加熱した。アセトンを減圧下で除去し、残留物を水(300mL)に溶解させた。この溶液を酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を5%水酸化ナトリウム(100mL)およびブライン(100mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥した。溶媒を真空下で除去して淡黄色固体(19.89g、90.7%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 7.40 (m, 5H), 6.85 (m, 1H), 6.64 (m, 1H), 5.15 (s, 2H).
ステップ2:5−ベンジルオキシ−2,3,4−トリフルオロ安息香酸
【0469】
THF(100mL)中のジイソプロピルアミン(10.14g、100.20mmol)の溶液に、窒素雰囲気下−78℃で、n−BuLi(40.08mL、ヘキサン中2.5M、100.20mmol)を加えた。撹拌を、この温度で1時間維持した。次いでTHF(120mL)中の1−ベンジルオキシ−2,3,4−トリフルオロベンゼン(19.89g、83.50mmol)の溶液を加えた。−78℃で1時間撹拌した後、混合物を、ドライアイスを入れた瓶に移した。混合物を室温で終夜撹拌した。反応物を10%HCl水溶液でクエンチし、pHを1〜2に調節した。混合物を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(100mL)およびブライン(100mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して所望生成物(白色固体、19.33g、82%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 7.42 (m, 6H), 5.14 (s, 2H).
ステップ3:5−ベンジルオキシ−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)安息香酸
【0470】
THF(120mL)中の2−フルオロアニリン(15.23g、137mmol)および5−ベンジル−オキシ−2,3,4−トリフルオロ安息香酸(19.33g、68.50mmol)の溶液に、−78℃で、LiHMDS(205.5mL、THF中1M、205.50mmol)を滴下添加した。混合物を室温に徐々に加温し、この温度で終夜撹拌した。反応物を水(100mL)でクエンチし、10%HCl(aq.)でpH2〜3に酸性化した。水層を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(100mL)およびブライン(100mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮して所望生成物(淡黄色固体、19.17g、75%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 13.76 (s, 1H), 8.58 (s, 1H), 7.61 (dd, J = 8.8, 1.7Hz, 1H), 7.44 (m, 5H), 7.20 (m, 1H), 7.05 (m, 1H), 6.90 (m, 2H), 5.26 (s, 2H).
ステップ4:ベンジル5−ベンジルオキシ−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート
【0471】
DMF(150mL)中の5−ベンジルオキシ−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)安息香酸(19.17g、51.35mmol)の溶液に、炭酸水素カリウム(6.16g、61.62mmol)を加え、次いで臭化ベンジル(6.2mL、51.41mmol)を加えた。混合物を室温で5時間撹拌し、水を加えた。この溶液を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(100mL)およびブライン(100mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した(石油エーテル/酢酸エチル、50:1、v/v)後、対応する生成物を白色固体(21.42g、90%収率)として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.51 (s, 1H), 7.51 (dd, J = 8.5, 2.1Hz, 1H), 7.41 (m, 10H), 7.09 (m, 1H), 7.03 (m, 1H), 6.94 (m, 1H), 6.85 (m, 1H), 5.33 (s, 2H), 5.15 (s, 2H).
ステップ5:ベンジル4−アジド−5−ベンジルオキシ−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート
【0472】
DMF(150mL)中のベンジル5−ベンジルオキシ−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−フェニル)アミノ)ベンゾエート(21.42g、46.22mmol)の溶液に、NaN
3(3.61g、55.46mmol)を加えた。混合物を90℃で3時間撹拌した。次いで水(300mL)を加えた。この溶液を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して(石油エーテル/酢酸エチル、50:1、v/v)所望生成物(淡黄色固体、14.63g、65%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.45 (s, 1H), 7.49 (s, 1H), 7.39 (m, 10H), 7.07 (m, 1H), 7.04 (m, 1H), 6.90 (m, 1H), 6.83 (m, 1H), 5.31 (s, 2H), 5.13 (s, 2H).
ステップ6:4−アミノ−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)−5−ヒドロキシ安息香酸
【0473】
MeOH(200mL)中のベンジル4−アジド−5−ベンジルオキシ−3−フルオロ−2−((2−フルオロ−フェニル)アミノ)ベンゾエート(14.63g、30.07mmol)の溶液に、窒素雰囲気下で10%パラジウム担持カーボン(2.55g)を加えた。次いで窒素雰囲気を、水素雰囲気に完全に変えた。混合物を周囲温度で3時間撹拌した。不溶物をろ別した後、溶媒を真空下で濃縮して所望生成物を得た。これを、さらに精製することなく、次のステップで直接使用した。
ステップ7:4−フルオロ−5−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボン酸
【0474】
トリメチルオルトホルメート(50mL)中の4−アミノ−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)−5−ヒドロキシ安息香酸(7.58g、27.05mmol)の溶液に、p−TsOH(0.23g、1.35mmol)を加えた。反応混合物を1時間撹拌し、水(200mL)で処理した。沈殿物をろ別し、ろ過ケーキを水で洗浄して所望生成物(7.22g、2つのステップで82.7%の収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.28 (s, 1H), 8.27 (s, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.14 (m, 1H), 7.05 (m, 2H), 6.86 (m, 1H).
ステップ8:4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボン酸
【0475】
DMF(50mL)中の4−フルオロ−5−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボン酸(7.22g、24.88mmol)の溶液に、NIS(6.08g、26.37mmol)を加え、次いでトリフルオロ酢酸(1.0mL)を加えた。周囲温度で5時間撹拌した後、反応物を飽和NH
4Cl(aq.)でクエンチした。この溶液を酢酸エチル(150mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(100mL)およびブライン(100mL)で連続的に洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、真空下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して(CH
2Cl
2/MeOH、50:1、v/v)所望生成物(褐色固体、6.34g、61.2%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 8.97 (s, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.18 (s, 1H), 7.58 (dd, J = 11.0, 1.7Hz, 1H), 7.34 (d, J = 8.5Hz, 1H), 6.55 (m, 1H).
ステップ9:4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−(2−(ビニルオキシ)エトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボキサミド
【0476】
CH
2Cl
2(10mL)中の4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボン酸(500mg、1.2mmol)の溶液に、HOBt(254mg、1.63mmol)およびEDCI(314mg、1.63mmol)を加えた。混合物を1時間撹拌し、O−(2−(ビニルオキシ)エチル)ヒドロキシルアミン(172mg、1.62mmol)を加えた。周囲温度で4時間撹拌した後、反応物を飽和NH
4Cl(aq.)で処理した。得られた混合物をCH
2Cl
2(30mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(CH
2Cl
2/MeOH、100:1、v/v)、所望生成物(白色固体、450mg、74.8%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 11.82 (s, 1H), 8.96 (s, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.53 (d, J = 10.8Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.1Hz, 1H), 6.50 (dd, J = 13.9, 6.6Hz, 1H), 6.40 (d, J = 6.0Hz, 1H), 4.18 (d, J = 14.5Hz, 1H), 3.99 (m, 3H), 3.83 (s, 2H).
ステップ10:4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボキサミド
【0477】
CH
2Cl
2(10mL)中の化合物4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−(2−(ビニルオキシ)エトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボキサミド(450mg、0.9mmol)の溶液に、1.0N HCl(aq.、6.7mL、6.72mmol)を加えた。1時間撹拌した後、反応混合物を飽和NaHCO
3(aq.)で洗浄した。水層をCH
2Cl
2(10mL×2)で洗浄した。合わせた有機層を水(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して(CH
2Cl
2/MeOH、50:1、v/v)所望生成物(白色固体、380mg、88.9%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 11.75 (s, 1H), 8.96 (s, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.53 (d, J = 9.4Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.7Hz, 1H), 6.39 (m, 1H), 4.70 (s, 1H), 3.83 (s, 2H), 3.56 (s, 2H). MS APCI(+)m/z:476.1、[M+H]。
(実施例1A)
4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボキサミド(化合物1)の調製
【化186】
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ステップ1:1−ベンジルオキシ−2,3,4−トリフルオロベンゼン
【化187】
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【0478】
炭酸ナトリウム(19.50g、0.184mol)を、アセトン(300mL)中の2,3,4−トリフルオロフェノール(13.64g、0.092mol)の溶液に分散させた。この撹拌懸濁液に、アセトン(100mL)中の臭化ベンジル(17.31g、101.21mmol)の溶液を滴下添加した。混合物を、50℃で24時間還流下で加熱し、室温に冷却し、ろ過した。ろ過ケーキをアセトン(50mL×3)で洗浄し、アセトンを減圧下で除去した。残留物を酢酸エチル(500mL)に溶解させた。溶液を5%水酸化ナトリウム(50mL)、水(150mL)およびブライン(150mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥した。溶媒を真空下で除去して淡黄色固体(19.89g、90%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 7.40 (m, 5H), 6.85 (m, 1H), 6.64 (m, 1H), 5.15 (s, 2H).
ステップ2:5−ベンジルオキシ−2,3,4−トリフルオロ安息香酸
【化188】
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【0479】
無水THF(120mL)中の1−ベンジルオキシ−2,3,4−トリフルオロベンゼン(19.89g、83.6mmol)の溶液に、窒素雰囲気下、−78℃で、リチウムジイソプロピルアミド(THF中2.0M、42.6mL、85.2mmol)を加えた。−78℃で1時間撹拌した後、混合物を、ドライアイスを入れた瓶に移した(20.0g、454.5mmol)。混合物を周囲温度で終夜撹拌した。反応物を10%HCl水溶液(300mL)でクエンチした。混合物を酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を5%水酸化ナトリウム(300mL)で洗浄した。水層を濃HCl(aq.)でpH1に酸性化し、酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して所望生成物(白色固体、19.33g、82%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 14.01 (s, 1H), 7.42 (6H, m), 5.16(2H, s).
ステップ3:5−ベンジルオキシ−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)安息香酸
【化189】
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【0480】
THF(120mL)中の2−フルオロアニリン(13.21g、137.1mmol)および5−ベンジル−オキシ−2,3,4−トリフルオロ安息香酸(19.33g、68.55mmol)の溶液に−78℃で、LiHMDS(206.1mL、THF中1M、206.1mmol)を滴下添加した。混合物を室温に徐々に加温し、この温度で終夜撹拌した。反応物をHCl(aq.、1N、250mL)でクエンチし、酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(200mL×3)およびブライン(200mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮して所望生成物(淡黄色固体、19.17g、75%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 13.76 (s, 1H), 8.58 (s, 1H), 7.61 (dd, J = 8.8, 1.7Hz, 1H), 7.52−7.35 (m, 5H), 7.20 (m, 1H), 7.05 (m, 1H), 6.98−6.82 (m, 2H), 5.26 (s, 2H).
ステップ4:ベンジル5−ベンジルオキシ−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート
【化190】
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【0481】
DMF(30mL)中の5−ベンジルオキシ−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)安息香酸(19.17g、51.35mmol)の溶液に、炭酸水素カリウム(6.16g、61.62mmol)を加え、次いで臭化ベンジル(6.2mL、51.41mmol)を加えた。混合物を室温で5時間撹拌し、次いで水(150mL)を加えた。この溶液を酢酸エチル(150mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(100mL×3)およびブライン(200mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮して対応する生成物(21.42g、90%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.51 (s, 1H), 7.51 (dd, J = 8.5, 2.1Hz, 1H), 7.46−7.36 (m, 10H), 7.12−7.06 (m, 1H), 7.03 (m, 1H), 6.94 (m, 1H), 6.85 (m, 1H), 5.33 (s, 2H), 5.15 (s, 2H).
ステップ5:ベンジル4−アジド−5−ベンジルオキシ−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート
【化191】
[この文献は図面を表示できません]
【0482】
DMF(35mL)中のベンジル5−ベンジルオキシ−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−フェニル)アミノ)ベンゾエート(21.42g、46.26mmol)の溶液に、NaN
3(3.61g、55.51mmol)を加えた。混合物を90℃で3時間撹拌した。次いで水(300mL)を加えた。この溶液を酢酸エチル(150mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(100mL×3)およびブライン(200mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し(石油エーテル/酢酸エチル、10:1、v/v)、所望生成物(白色固体、14.63g、65%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.55 (s, 1H), 7.53 (dd, J = 8.5, 2.1Hz, 1H), 7.50−7.33 (m, 10H), 7.09 (m, 1H), 7.05 (m, 1H), 6.90 (m, 1H), 6.83 (m, 1H), 5.35 (s, 2H), 5.20 (s, 2H).
ステップ6:4−アミノ−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)−5−ヒドロキシ安息香酸
【化192】
[この文献は図面を表示できません]
【0483】
MeOH(200mL)中のベンジル4−アジド−5−ベンジルオキシ−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート(14.63g、30.07mmol)の溶液に、窒素雰囲気下で10%パラジウム担持カーボン(2.55g)を加えた。次いで窒素雰囲気を、水素雰囲気に完全に変えた。混合物を周囲温度で6時間撹拌した。不溶物をろ別した後、溶媒を真空下で濃縮して粗生成物(7.58g、90%収率)を得た。これを、さらに精製することなく、次のステップで直接使用した。
ステップ7:4−フルオロ−5−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボン酸
【化193】
[この文献は図面を表示できません]
【0484】
トリメチルオルトホルメート(50mL)中の4−アミノ−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)−5−ヒドロキシ安息香酸(7.58g、27.08mmol)の溶液に、p−TsOH(233mg、1.35mmol)を加えた。反応混合物を1時間撹拌し、水(300mL)で処理した。沈殿物をろ別し、ろ過ケーキを水で洗浄して所望生成物(7.22g、92%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 8.28 (s, 1H), 8.27 (s, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.14 (m, 1H), 7.11 (m, 1H), 7.04 (m, 1H), 6.85 (m, 1H).
ステップ8:4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボン酸
【化194】
[この文献は図面を表示できません]
【0485】
DMF(50mL)中の4−フルオロ−5−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボン酸(7.22g、24.90mmol)の溶液に、NIS(6.08g、26.37mmol)を加え、次いでトリフルオロ酢酸(3mL)を加えた。周囲温度で4時間撹拌した後、反応物を飽和NH
4Cl(aq.、100mL)でクエンチした。この溶液を酢酸エチル(150mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(50mL×3)およびブライン(100mL)で連続的に洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、真空下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(石油エーテル/酢酸エチル、3:1、v/v)、所望生成物(褐色固体、6.339g、69%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 8.97 (s, 1H), 8.18 (s, 1H), 8.08 (s, 1H), 7.58 (dd, J = 11.0, 1.7Hz, 1H), 7.34 (d, J = 8.5Hz, 1H), 6.55 (m, 1H).
ステップ9:4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−(2−(ビニルオキシ)エトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボキサミド
【化195】
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【0486】
CH
2Cl
2中の4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボン酸(500mg、1.2mmol)の溶液に、HOBt(254mg、1.63mmol)およびEDCI(314mg、1.63mmol)を加えた。混合物を1時間撹拌し、O−(2−(ビニルオキシ)エチル)ヒドロキシルアミン(172mg、1.62mmol)を加えた。周囲温度で4時間撹拌した後、反応物を飽和NH
4Cl(aq.、20mL)で処理した。得られた混合物をCH
2Cl
2(30mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(30mL×2)およびブライン(30mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(CH
2Cl
2/MeOH、20:1、v/v)、所望生成物(白色固体、598mg、98%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 11.82 (s, 1H), 8.96 (s, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.53 (d, J = 10.8Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.1Hz, 1H), 6.50 (dd, J = 13.9, 6.6Hz, 1H), 6.40 (d, J = 6.0Hz, 1H), 4.18 (d, J = 14.5Hz, 1H), 3.99 (m, 3H), 3.83 (s, 2H).
ステップ10:4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボキサミド
【化196】
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【0487】
CH
2Cl
2(5mL)中の化合物4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−(2−(ビニルオキシ)エトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボキサミド(598mg、1.17mmol)の溶液に、1.0N HCl(aq.、6.7mL、6.72mmol)を滴下添加した。1時間撹拌した後、反応混合物を飽和NaHCO
3(aq.)で処理した。有機層を水(30mL×2)およびブライン(30mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(CH
2Cl
2/MeOH、15:1、v/v)、所望生成物(白色固体、290mg、52%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 11.75 (s, 1H), 8.96 (s, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.53 (d, J = 9.4Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.7Hz, 1H), 6.39 (m, 1H), 4.70 (s, 1H), 3.83 (m, 2H), 3.56 (m, 2H). MS(ES+):m/z 476.34[MH
+]。
(実施例2)
N−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボキサミド(化合物2)の調製
【化197】
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ステップ1:N−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メトキシ)−4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボキサミド
【0488】
CH
2Cl
2(10mL)中の4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボン酸(500mg、1.20mmol)の溶液に、HOBt(254mg、1.63mmol)を加え、次いでEDCI(314mg、1.63mmol)を加えた。混合物を1時間撹拌し、O−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)ヒドロキシルアミン(238mg、1.62mmol)を加えた。周囲温度で4時間撹拌した後、反応物を飽和NH
4Cl(aq.)で処理した。得られた混合物をCH
2Cl
2(30mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(30mL)およびブライン(30mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物(488mg)を、さらに精製することなく、次のステップで直接使用した。
ステップ2:N−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボキサミド
【0489】
CH
2Cl
2(10mL)中のN−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メトキシ)−4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボキサミド(488mg、0.89mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(0.2mL、2.69mmol)を加えた。混合物を1時間撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム(aq.)で洗浄した。水層をCH
2Cl
2(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(10mL)およびブライン(10mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して(CH
2Cl
2/MeOH、50:1、v/v)所望生成物(白色固体、310mg、2つのステップで48%の収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 11.80 (s, 1H), 8.96 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.87 (s, 1H), 7.53 (d, 1H), 7.28 (d, 1H), 6.40 (m, 1H), 4.84 (d, 1H), 4.60 (m, 1H), 3.87 (m, 1H), 3.72 (m, 2H), 3.36 (m, 2H). MS APCI(+)m/z:527.8、[M+Na]。
(実施例3)
5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−4−フルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボキサミド(化合物3)の調製
【化198】
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ステップ1:5−(ベンジルオキシ)−2−((2−クロロフェニル)アミノ)−3,4−ジフルオロ安息香酸
【0490】
THF(120mL)中の2−クロロアニリン(13.91ml、137.00mmol)および5−ベンジルオキシ−2,3,4−トリフルオロ安息香酸(19.33g、68.50mmol)の溶液に−78℃で、窒素雰囲気下でLiHMDS(205.5mL、THF中1M、205.5mmol)を滴下添加した。混合物を徐々に室温に加温し、この温度で終夜撹拌した。反応物を水(100mL)でクエンチし、10%HCl(aq.)でpH2〜3に酸性化した。混合物を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(100mL)およびブライン(100mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮して所望生成物(淡黄色固体、23.80g、89.1%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 13.80 (s, 1H), 8.66 (s, 1H), 7.64 (m, 1H), 7.34 (m, 7H), 6.92 (m, 1H), 6.78 (m, 1H), 5.26 (s, 2H).
ステップ2:ベンジル5−(ベンジルオキシ)−2−((2−クロロフェニル)アミノ)−3,4−ジフルオロベンゾエート
【0491】
DMF(200mL)中の5−(ベンジルオキシ)−2−((2−クロロフェニル)アミノ)−3,4−ジフルオロ安息香酸(23.80g、61.06mmol)の溶液に、炭酸水素カリウム(9.16g、91.6mmol)を加え、次いで臭化ベンジル(8.0mL、67.37mmol)を加えた。混合物を室温で5時間撹拌し、水(300mL)を加えた。この溶液を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(200mL×3)およびブライン(200mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した(石油エーテル/酢酸エチル、50:1、v/v)後、対応する生成物を白色固体(27.82g、95%収率)として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.56 (s, 1H), 7.52 (dd, J = 8.5, 2.1Hz, 1H), 7.40 (m, 11H), 7.15 (m, 1H), 6.88 (m, 1H), 6.74 (m, 1H), 5.34 (s, 2H), 5.16 (s, 2H).
ステップ3:ベンジル4−アジド−5−(ベンジルオキシ)−2−((2−クロロフェニル)アミノ)−3−フルオロベンゾエート
【0492】
DMF(250mL)中のベンジル5−(ベンジルオキシ)−2−((2−クロロフェニル)アミノ)−3,4−ジフルオロベンゾエート(27.82g、57.97mmol)の溶液に、NaN
3(4.52g、69.56mmol)を加えた。混合物を90℃で3時間撹拌した。次いで水(400mL)を加えた。この溶液を酢酸エチル(150mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(150mL)およびブライン(150mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し(石油エーテル/酢酸エチル、50:1、v/v)、所望生成物(淡黄色固体、22.97g、78.8%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.41 (s, 1H), 7.40 (m, 12H), 7.13 (m, 1H), 6.87 (m, 1H), 6.69 (m, 1H), 5.34 (s, 2H), 5.17 (s, 2H).
ステップ4:4−アミノ−2−((2−クロロフェニル)アミノ)−3−フルオロ−5−ヒドロキシ安息香酸
【0493】
MeOH(500mL)中の化合物ベンジル4−アジド−5−(ベンジルオキシ)−2−((2−クロロフェニル)アミノ)−3−フルオロベンゾエート(22.97g、45.67mmol)の溶液に、窒素雰囲気下で10%パラジウム担持カーボン(3.80g)を加えた。次いで窒素雰囲気を、水素雰囲気に完全に変えた。混合物を周囲温度で3時間撹拌した。不溶物をろ別した後、溶媒を減圧下で蒸発させて所望生成物を得た。これを、さらに精製することなく、次のステップで直接使用した。
ステップ5:5−((2−クロロフェニル)アミノ)−4−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボン酸
【0494】
トリメチルオルトホルメート(100mL)中の4−アミノ−2−((2−クロロフェニル)アミノ)−3−フルオロ−5−ヒドロキシ安息香酸の溶液に、p−TsOH(0.42g、1.35mmol)を加えた。反応混合物を1時間撹拌し、水(300mL)で処理した。沈殿物をろ別し、ろ過ケーキを水で洗浄して黄色固体(12.31g、2つのステップで87.9%の収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 13.9 (s, 1H), 9.05 (s, 1H), 8.8 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.43 (m, 1H), 7.15 (m, 1H), 6.98 (m, 1H), 6.74 (m, 1H).
ステップ6:5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−4−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボン酸
【0495】
DMF(100mL)中の5−((2−クロロフェニル)アミノ)−4−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボン酸(12.31g、40.14mmol)の溶液に、NBS(7.86g、44.15mmol)を加えた。周囲温度で4時間撹拌した後、反応物を水でクエンチし、沈殿物をろ過した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して(CH
2Cl
2/MeOH、50:1、v/v)所望生成物(淡褐色固体、10.82g、69.9%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 11.08 (s, 1H), 9.42 (s, 1H), 8.96 (s, 1H), 8.27 (s, 1H), 7.82 (d, J = 12.0Hz, 1H), 7.37 (m, 1H), 6.65 (m, 1H).
ステップ7:5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−4−フルオロ−N−(2−(ビニル−オキシ)エトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボキサミド
【0496】
CH
2Cl
2(10mL)中の5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−4−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボン酸(463mg、1.20mmol)の溶液に、HOBt(254mg、1.63mmol)およびEDCI(314mg、1.63mmol)を加えた。混合物を1時間撹拌し、O−(2−(ビニルオキシ)エチル)ヒドロキシルアミン(172mg、1.62mmol)を加えた。周囲温度で4時間撹拌した後、反応物を飽和NH
4Cl(aq.)で処理した。得られた混合物をCH
2Cl
2(30mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物(445mg)を、さらに精製することなく、次のステップで直接使用した。
ステップ8:5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−4−フルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボキサミド
【0497】
CH
2Cl
2(10mL)中の5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−4−フルオロ−N−(2−(ビニルオキシ)エトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボキサミド(445mg、0.95mmol)の溶液に、1.0N HCl溶液(6.7mL、6.72mmol)を加えた。1時間撹拌した後、反応混合物を飽和NaHCO
3(aq.)で洗浄した。水層をCH
2Cl
2(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(10mL)およびブライン(10mL)で連続的に洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して(CH
2Cl
2/MeOH、50:1、v/v)所望生成物(白色固体、347mg、2つのステップで65%の収率)を得た。
1H NMR (400MHz, MeOD): δ 8.65 (s, 1H), 7.8 (s, 1H), 7.54 (d, J = 2.0Hz, 1H), 7.24 (m, 1H), 6.50 (m, 1H), 3.95 (s, 2H), 3.70 (s, 2H). MS APCI(+)m/z:445.9[M+H]、467.8、[M+Na]。
(実施例4)
5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−N−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−4−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボキサミド(化合物4)の調製
【化199】
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ステップ1:5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−N−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メトキシ)−4−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボキサミド
【0498】
CH
2Cl
2(10mL)中の5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−4−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボン酸(463mg、1.20mmol)の溶液に、HOBt(254mg、1.63mmol)を加え、次いでEDCI(314mg、1.63mmol)を加えた。混合物を1時間撹拌し、O−((2,2−ジメチル−1,3−ジ−オキソラン−4−イル)メチル)ヒドロキシルアミン(238mg、1.62mmol)を加えた。周囲温度で4時間撹拌した後、反応物を飽和NH
4Cl(aq.)で処理した。得られた混合物をCH
2Cl
2(30mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(30mL)およびブライン(30mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物(473mg)を、さらに精製することなく、次のステップで直接使用した。
ステップ2:5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−N−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−4−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボキサミド
【0499】
CH
2Cl
2(10mL)中の5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−N−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メトキシ)−4−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボキサミド(473mg、0.92mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(0.2mL、2.69mmol)を加えた。混合物を1時間撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム(aq.)で洗浄した。水層をCH
2Cl
2(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(10mL)およびブライン(10mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して(CH
2Cl
2/MeOH、50:1、v/v)所望生成物(白色固体、255mg、2つのステップで44.7%の収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 11.78 (s, 1H), 8.95 (s, 1H), 8.05 (s, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.54 (d, 1H), 7.30 (d, 1H), 6.42 (m, 1H), 4.83 (d, 1H), 4.62 (m, 1H), 3.86 (m, 1H), 3.70 (m, 2H), 3.35 (m, 2H). MS APCI(+)m/z:475.7、[M+H]。
(実施例5)
N−(4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−イル)シクロプロパンスルホンアミド(化合物5)の調製
【化200】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1:4−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]オキサゾール−6(7H)−オン
【0500】
t−BuOH(3mL)中の4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボン酸(70mg、0.17mmol)の溶液に、DPPA(82mg、0.29mmol)を加え、次いでトリエチルアミン(36mg、0.36mmol)を加えた。混合物を3時間還流下で加熱し、徐々に室温に加温した。溶媒を真空下で除去し、得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した(石油エーテル/酢酸エチル、2:1、v/v)。対応する生成物を得た(白色固体、62mg、89.2%収率)。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 11.75 (s, 1H), 8.67 (s, 1H), 7.96 (d, 1H), 7.76 (d, 1H), 7.50 (m, 1H), 7.39 (s, 1H).
ステップ2:7−(シクロプロピルスルホニル)−4−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]オキサゾール−6(7H)−オン
【0501】
CH
2Cl
2(3mL)中の4−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]オキサゾール−6(7H)−オン(30mg、0.07mmol)の溶液に、0℃でトリエチルアミン(22mg、0.22mmol)を加え、次いでシクロプロパンスルホニルクロリド(16mg、0.11mmol)およびDMAP(5mg)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、飽和NaHCO
3(aq.)で洗浄した。水層をCH
2Cl
2(10mL×2)で抽出した。合わせた有機相を水(10mL)およびブライン(10mL)で連続的に洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1、v/v)対応する生成物(40mg、100%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.09 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.39−7.11 (d, 2H), 7.05, (m, 1H), 3.40 (m, 1H), 1.71 (m, 2H), 0.91−0.85 (m, 2H).
ステップ3:N−(4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−イル)シクロプロパンスルホンアミド
THF(3mL)中の7−(シクロプロピルスルホニル)−4−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]オキサゾール−6(7H)−オン(30mg、0.06mmol)の溶液に、カリウムトリメチルシラノレート(12mg、0.09mmol)を加えた。室温で1時間撹拌した後、反応物を飽和NH
4Cl(aq.)でクエンチした。水層を酢酸エチル(5mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。残留粗生成物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1〜3:1、v/v)対応する生成物を白色固体(10mg、35.1%収率)として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.15 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.46 (dd, 1H), 7.33 (s, 1H), 7.23 (dd, 1H), 6.15 (m, 1H), 5.49 (s, 1H), 2.55 (m, 1H), 1.01 (m, 2H), 0.92 (m, 2H). MS APCI(+)m/z:492.5、[M+H]。
(実施例6)
1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−N−(4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−イル)シクロプロパン−1−スルホンアミド(化合物6)の調製
【化201】
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ステップ1:7−((1−アリルシクロプロピル)スルホニル)−4−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]オキサゾール−6(7H)−オン
【0502】
DCM(5mL)中の4−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]オキサゾール−6(7H)−オン(100mg、0.24mmol)の溶液に、0℃でトリエチルアミン(74mg、0.73mmol)を加え、次いで1−アリルシクロプロパン−1−スルホニルクロリド(66mg、0.36mmol)およびDMAP(15mg)を加えた。室温で1時間撹拌した後、混合物を飽和NaHCO
3(aq.)で洗浄した。水層をDCM(20mL×2)で抽出した。合わせた有機相を水(20mL)およびブライン(20mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮して残留物を得た。これを、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1、v/v)対応する生成物(120mg、89.0%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.09 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.70−7.68 (d, 2H), 7.27 (m, 1H), 5.75−5.58 (m, 1H), 5.05 (m, 2H), 2.90−2.80 (m, 1H), 2.10−2.0 (m, 1H), 1.95−1.86 (m, 2H), 1.25−1.10 (m, 2H).
ステップ2:1−アリル−N−(4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−イル)シクロプロパン−1−スルホンアミド
【0503】
THF(10mL)中の7−((1−アリルシクロプロピル)スルホニル)−4−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]オキサゾール−6(7H)−オン(120mg、0.23mmol)の溶液に、カリウムトリメチルシラノレート(48mg、0.35mmol)を加えた。反応物を室温で1時間撹拌し、飽和NH
4Cl(aq.)でクエンチした。水層をEA(10mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1〜3:1、v/v)所望生成物(100mg、87.0%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.09 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.42 (m, 1H), 7.31−7.25 (m, 1H), 6.80 (s, 1H), 6.43−6.35 (m, 1H), 6.21 (s, 1H), 5.85−5.70 (m, 1H), 5.22−5.14 (m, 2H), 2.83 (d, 2H), 1.28−1.20 (m, 2H), 0.87−0.80 (m, 2H).
ステップ3:1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−N−(4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェン−イル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−イル)シクロプロパン−1−スルホンアミド
【0504】
THF(10mL)中の1−アリル−N−(4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−イル)シクロプロパン−1−スルホンアミド(100mg、0.38mmol)の溶液に、N−メチルモルホリン−N−オキシド(44mg、0.38mmol)を加え、次いで四酸化オスミウム(10mg、0.04mmol)および水(0.5mL)を加えた。得られたものを室温で終夜撹拌した。混合物を濃縮し、次いで酢酸エチルで希釈した。有機層を水、飽和NaHCO
3(aq.)およびブラインで逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮して残留物を得た。これを、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して生成物を白色固体(30mg、28.2%収率)として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.09 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.46−7.36 (m, 2H), 7.30−7.20 (m, 1H), 6.82 (s, 1H), 6.45−6.32 (m, 1H), 4.40−4.26 (m, 2H), 4.20−4.10 (m, 1H), 3.75−3.60 (m, 1H), 2.86−2.79 (m, 1H), 1.30−1.25 (m, 2H), 1.15−1.20 (m, 4H). MS APCI(+)m/z:566.3、[M+H]。
(実施例7)
N−(5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−4−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−6−イル)シクロプロパンスルホンアミド(化合物7)の調製
【化202】
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ステップ1:5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−4−フルオロ−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]オキサゾール−6(7H)−オン
【0505】
t−BuOH(3mL)中の5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−4−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−6−カルボン酸(110mg、0.28mmol)の溶液に、DPPA(94mg、0.34mmol)を加え、次いでトリエチルアミン(58mg、0.57mmol)を加えた。混合物を3時間還流下で加熱し、徐々に室温に加温した。溶媒を真空下で除去し、得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した(石油エーテル/酢酸エチル、2:1、v/v)。対応する生成物を得た(白色固体、105mg、96.2%収率)。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 11.78 (s, 1H), 8.69 (s, 1H), 7.99 (d, 1H), 7.77 (d, 1H), 7.51 (m, 1H), 7.41 (s, 1H).
ステップ2:5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−7−(シクロプロピルスルホニル)−4−フルオロ−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]オキサゾール−6(7H)−オン
【0506】
CH
2Cl
2(10mL)中の5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−4−フルオロ−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]オキサゾール−6(7H)−オン(100mg、0.26mmol)の溶液に、0℃でトリエチルアミン(80mg、0.78mmol)を加え、次いでシクロプロパンスルホニルクロリド(55mg、0.39mmol)およびDMAP(10mg)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、飽和NaHCO
3(aq.)で洗浄した。水層をCH
2Cl
2(15mL×2)で抽出した。合わせた有機相を水(15mL)およびブライン(20mL)で連続的に洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1、v/v)対応する生成物(110mg、86.5%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.09 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.71−7.69 (m, 2H), 7.32 (m, 1H), 3.35 (m, 1H), 1.69 (m, 2H), 0.88 (m, 2H).
ステップ3:N−(4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−イル)シクロプロパンスルホンアミド
THF(10mL)中の5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−7−(シクロプロピルスルホニル)−4−フルオロ−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]オキサゾール−6(7H)−オン(100mg、0.21mmol)の溶液に、カリウムトリメチルシラノレート(40mg、0.31mmol)を加えた。室温で1時間撹拌した後、反応物を飽和NH
4Cl(aq.)でクエンチした。水層を酢酸エチル(10mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。残留粗生成物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1〜3:1、v/v)生成物を白色固体(60mg、63.4%収率)として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.10 (s, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.40 (m, 2H), 7.31−7.26 (m, 1H), 6.81 (s, 1H), 6.40−6.36 (m, 1H), 6.23 (s, 1H), 5.86−5.72 (m, 1H), 5.25−5.13 (m, 2H), 2.85 (d, 2H), 1.30−1.22 (m, 2H), 1.15−1.20 (m, 2H). 8.17 (s, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.49 (dd, 1H), 7.35 (s, 1H), 7.26 (dd, 1H), 6.17 (m, 1H), 5.44 (s, 1H), 2.57 (m, 1H), 1.06−1.08 (m, 2H), 1.00−1.01 (m, 2H). MS APCI(+)m/z:461.7、[M+H]。
(実施例8)
N−(5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−4−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−6−イル)−1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)シクロプロパン−1−スルホンアミド(化合物8)の調製
【化203】
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ステップ1:7−((1−アリルシクロプロピル)スルホニル)−4−フルオロ−5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]オキサゾール−6(7H)−オン
【0507】
DCM(10mL)中の5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−4−フルオロ−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]オキサゾール−6(7H)−オン(100mg、0.26mmol)の溶液に、0℃でトリエチルアミン(80mg、0.78mmol)を加え、次いで1−アリルシクロプロパン−1−スルホニルクロリド(71mg、0.39mmol)およびDMAP(15mg)を加えた。室温で1時間撹拌した後、反応物を飽和NaHCO
3(aq.)で処理した。水層をCH
2Cl
2(20mL×2)で抽出した。合わせた有機相を水(20mL)およびブライン(20mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮して残留物を得た。これを、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1、v/v)対応する生成物(120mg、87.2%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.09 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.39−7.11 (d, 2H), 7.05, (m, 1H), 5.75−5.58 (m, 1H), 5.05 (m, 2H), 2.90−2.80 (m, 1H), 2.10−2.0 (m, 1H), 1.95−1.86 (m, 2H), 1.25−1.10 (m, 2H).
ステップ2:1−アリル−N−(4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−イル)シクロプロパン−1−スルホンアミド
【0508】
THF(5mL)中の7−((1−アリルシクロプロピル)スルホニル)−4−フルオロ−5−(2−クロロ−4−ブロモフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]オキサゾール−6(7H)−オン(120mg、0.23mmol)の溶液に、カリウムトリメチルシラノレート(32mg、0.23mmol)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、飽和NH
4Cl(aq.)で処理した。水層を酢酸エチル(10mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮して残留物を得た。これを、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1〜3:1、v/v)生成物を白色固体(100mg、87.6%収率)として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.09 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.42 (d, 1H), 7.31−7.25 (m, 1H), 6.80 (s, 1H), 6.43−6.35 (m, 1H), 6.21 (s, 1H), 5.85−5.70 (m, 1H), 5.22−5.14 (m, 2H), 2.83 (d, 2H), 1.28−1.20 (m, 2H), 0.87−0.80 (m, 2H).
ステップ3:1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−N−(4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−イル)シクロプロパン−1−スルホンアミド
【0509】
THF(10mL)中の1−アリル−N−(4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−6−イル)シクロプロパン−1−スルホンアミド(100mg、0.38mmol)の溶液に、N−メチルモルホリン−N−オキシド(44mg、0.38mmol)を加え、次いで四酸化オスミウム(10mg、0.04mmol)および水(0.5mL)を加えた。室温で終夜撹拌した後、混合物を濃縮し、次いでEAで希釈した。有機層を水、飽和NaHCO
3(aq.)およびブラインで逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮して残留物を得た。これを、フラッシュクロマトグラフィーで精製して生成物を白色固体(30mg、28.2%収率)として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.10 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.45−7.34 (m, 2H), 7.32−7.21 (m, 1H), 6.83 (s, 1H), 6.44−6.30 (m, 1H), 4.41−4.25 (m, 2H), 4.21−4.12 (m, 1H), 3.72−3.62 (m, 1H), 2.85−2.78 (m, 1H), 1.32−1.26 (m, 2H), 1.16−1.21 (m, 4H). MS APCI(+)m/z:535.8、[M+H]。
(実施例9)
4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキサミド(化合物9)の調製
【化204】
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ステップ1:5−ブロモ−2,3,4−トリフルオロ安息香酸
【0510】
THF(100mL)中のジイソプロピルアミン(10.14g、100.20mmol)の溶液に、窒素雰囲気下、−78℃でn−BuLi(40.08mL、ヘキサン中2.5M、100.20mmol)を加えた。撹拌を、この温度で1時間維持した。次いでTHF(120mL)中の1−ブロモ−2,3,4−トリフルオロベンゼン(17.62g、83.50mmol)の溶液を加えた。−78℃で1時間撹拌した後、混合物を、ドライアイスを入れた瓶に移した。混合物を室温で終夜撹拌した。反応物を10%HCl水溶液でクエンチし、pHを1〜2に調節した。混合物を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(100mL)およびブライン(100mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して所望生成物(20.12g、94.5%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 13.95 (s, 1H), 7.97 (m, 1H).
ステップ2:5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)安息香酸
【0511】
THF(120mL)中の2−フルオロアニリン(17.54g、157.80mmol)および5−ブロモ−2,3,4−トリフルオロ安息香酸(20.12g、78.90mmol)の溶液に、窒素雰囲気下、−78℃でLiHMDS(236.7mL、THF中1M、236.7mmol)を滴下添加した。混合物を室温に徐々に加温し、この温度で終夜撹拌した。反応物を水(100mL)でクエンチし、10%HCl(aq.)でpH2〜3に酸性化した。混合物を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(100mL)およびブライン(100mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮して所望生成物(淡黄色固体、24.24g、88.8%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 9.22 (s, 1H), 8.01 (dd, J = 7.4, 2.1Hz, 1H), 7.25 (m, 1H), 7.10 (m, 3H).
ステップ3:メチル5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート
【0512】
MeOH(300mL)中の5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)安息香酸(24.24g、70.04mmol)の溶液に、塩化チオニル(20mL)を加えた。85℃で終夜撹拌した後、大部分のMeOHを真空下で除去した。残留物を飽和炭酸水素ナトリウム(aq.)で中和し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)およびブライン(100mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した(石油エーテル/酢酸エチル、50:1、v/v)後、対応する生成物を白色固体(22.33g、88.5%収率)として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 9.06 (s, 1H), 8.01 (dd, J = 7.1, 2.3Hz, 1H), 7.04 (m, 4H), 3.92 (s, 3H).
ステップ4:メチル3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)−5−((4−メトキシベンジル)チオ)ベンゾエート
【0513】
無水1,4−ジオキサン(200mL)中のメチル5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート(22.33g、62.01mmol)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(16.03g、124.04mmol)を加えた。次いで、Pd
2(dba)
3(2.84g、3.10mmol)を加え、次いで、窒素雰囲気下でキサントホス(3.59g、6.20mmol)および4−メトキシ−α−トルエンチオール(10.27g、65.11mmol)を加えた。混合物をN
2雰囲気下、100℃で終夜撹拌し、次いで周囲温度に加温した。不溶物をろ別し、ろ過ケーキを酢酸エチルで洗浄した。ろ液を水(300mL)で希釈し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)およびブライン(100mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、50:1、v/v)所望生成物(淡黄色固体、24.35g、90.6%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 9.12 (s, 1H), 7.78 (d, 1H), 7.25 (m, 6H), 6.85 (m, 2H), 4.03 (s, 2H), 3.90 (s, 3H), 3.80 (s, 3H).
ステップ5:メチル4−アジド−5−(4−メトキシベンジルチオ)−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート
【0514】
DMF(200mL)中のメチル5−(4−メトキシベンジルチオ)−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート(24.35g、56.18mmol)の溶液に、周囲温度でNaN
3(4.38g、67.41mmol)を加えた。混合物を90℃で3時間撹拌した。次いで水(200mL)を加えた。この溶液を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し(石油エーテル/酢酸エチル、10:1、v/v)、所望生成物(白色固体、21.04g、82.1%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.98 (s, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.10 (m, 6H), 6.84 (m, 2H), 4.03 (s, 2H), 3.92 (s, 3H), 3.81 (s, 3H).
ステップ6:メチル4−アミノ−5−(4−メトキシベンジルチオ)−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート
MeOH(500mL)中のメチル4−アジド−5−(4−メトキシベンジルチオ)−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート(21.04g、46.09mmol)の溶液に、窒素雰囲気下で10%パラジウム担持カーボン(3.40g)を加えた。次いで窒素雰囲気を、水素雰囲気に完全に変えた。混合物を周囲温度で2時間撹拌した。不溶物をろ別した後、溶媒を真空下で蒸発させて所望生成物(19.46g、98.1%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 9.07 (s, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.06 (m, 4H), 6.95 (m, 2H), 6.81 (d, J = 8.3Hz, 2H), 4.68 (s, 2H), 3.85 (s, 5H), 3.81 (s, 3H).
ステップ7:ジメチル5,5’−ジスルファンジイルビス(4−アミノ−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート)
【0515】
CH
2Cl
2(180mL)中のメチル4−アミノ−5−(4−メトキシベンジルチオ)−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート(19.46g、45.21mmol)の溶液に、DDQ(11.29g、49.73mmol)を加え、次いで水(20mL)を加えた。周囲温度で10時間撹拌した後、反応物を飽和炭酸水素ナトリウム(aq.、100mL)でクエンチした。水層をCH
2Cl
2(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相を水(100mL)およびブライン(100mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1、v/v)所望生成物(淡黄色固体、9.81g、35.1%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 9.34 (s, 2H), 7.46 (s, 2H), 7.06 (m, 8H), 4.89 (br, 4H), 3.75 (s, 6H).
ステップ8:メチル4−アミノ−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)−5−メルカプトベンゾエート
【0516】
THF/MeOH(100mL、10:1、v/v)中のジメチル5,5’−ジスルファンジイルビス(4−アミノ−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート)(9.81g、15.86mmol)の溶液に、NaBH
4(3.00g、79.29mmol)を1時間かけて分割して添加した。周囲温度で1時間撹拌した後、反応物を10%HCl(aq.)でクエンチし、pHを1〜2に調節した。水層をCH
2Cl
2(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を水(50mL)およびブライン(50mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物を、さらに精製することなく、次のステップで直接使用した。
ステップ9:メチル4−フルオロ−5−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキシレート
【0517】
トリメチルオルトホルメート(50mL)中のメチル4−アミノ−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)−5−メルカプトベンゾエートの溶液に、p−TsOH(0.61g、3.17mmol)を加えた。反応混合物を1時間撹拌し、水(100mL)で処理した。沈殿物をろ別し、ろ過ケーキを水で洗浄して所望生成物(淡黄色固体、8.64g、2つのステップで85.1%の収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 9.13 (s, 1H), 8.68 (s, 1H), 8.46 (s, 1H), 7.10 (m, 1H), 7.01 (m, 1H), 6.92 (s, 2H), 3.97 (s, 3H).
ステップ10:メチル4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキシレート
【0518】
DMF(100mL)中のメチル4−フルオロ−5−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキシレート(8.64g、26.97mmol)の溶液に、NIS(6.68g、29.67mmol)を加え、次いでトリフルオロ酢酸(0.5mL)を加えた。周囲温度で5時間撹拌した後、反応物を水(150mL)で処理した。沈殿物をろ別し、ろ過ケーキを水で洗浄した。所望生成物を黄色固体(10.34g、86.0%収率)として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 9.14 (s, 1H), 8.66 (s, 1H), 8.46 (s, 1H), 7.42 (d, J = 10.4Hz, 1H), 7.31 (d, J = 8.8Hz, 1H), 6.63 (dd, J = 15.0, 8.7Hz, 1H), 3.97 (s, 3H).
ステップ11:4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボン酸
【0519】
THFおよびMeOH(20mL、4:1、v/v)中のメチル4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキシレート(10.34g、23.17mmol)の溶液に、5.0M LiOH(aq.、2mL、10mmol)を加えた。周囲温度で2時間撹拌した後、反応物を、溶液が酸性になるまで1.0M HCl(aq.)で処理した。水層を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を水(100mL)およびブライン(100mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し濃縮して所望生成物(9.51g、95.0%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 11.10 (s, 1H), 9.18 (s, 1H), 8.68 (s, 1H), 8.45 (s, 1H), 7.41 (m, 1H), 7.30 (m, 1H), 6.65 (m, 1H).
ステップ12:4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−(2−(ビニルオキシ)エトキシ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキサミド
【0520】
CH
2Cl
2(10mL)中の4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボン酸(519mg、1.20mmol)の溶液に、HOBt(254mg、1.63mmol)およびEDCI(314mg、1.63mmol)を加えた。混合物を1時間撹拌し、O−(2−(ビニルオキシ)エチル)ヒドロキシル−アミン(172mg、1.62mmol)を加えた。周囲温度で4時間撹拌した後、反応物を飽和NH
4Cl(aq.)で処理した。得られた混合物をCH
2Cl
2(30mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物(492mg)を、さらに精製することなく、次のステップで直接使用した。
ステップ13:4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキサミド
【0521】
CH
2Cl
2(10mL)中の4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−(2−(ビニルオキシ)エトキシ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキサミド(492mg、1.00mmol)の溶液に、1.0N HCl(aq.、5mL、5mmol)を加えた。1時間撹拌した後、反応混合物を飽和NaHCO
3(aq.)で中和した。水層をCH
2Cl
2(30mL)で洗浄した。合わせた有機層を水(30mL×2)およびブライン(30mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して(CH
2Cl
2/MeOH、50:1、v/v)所望生成物を白色固体(446mg、2つのステップで75.9%の収率)として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 11.80 (s, 1H), 9.55 (s, 1H), 8.22 (s, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.55 (d, J = 11.0Hz, 1H), 7.31 (d, J = 8.5Hz, 1H), 6.48 (d, J = 9.2Hz, 1H), 4.72 (s, 1H), 3.84 (m, 2H), 3.57 (m, 2H). MS APCI(+)m/z:491.8、[M+H]。
(実施例9A)
4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキサミド(化合物9)の調製
【化205】
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ステップ1:5−ブロモ−2,3,4−トリフルオロ安息香酸
【化206】
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【0522】
THF(120mL)中の1−ブロモ−2,3,4−トリフルオロベンゼン(13.64g、64.6mmol)の溶液に、窒素雰囲気下、−78℃でリチウムジイソプロピルアミド(THF中2.0M、33.9mL、67.8mmol)を加えた。−78℃で1時間撹拌した後、混合物を、ドライアイスを入れた瓶に移した。混合物を室温で終夜撹拌した。反応物を10%HCl水溶液(300mL)でクエンチし、酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を5%水酸化ナトリウム(300mL)で洗浄した。水層をpH1に酸性化し、酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して所望生成物(白色固体、13.51g、82%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 13.94 (s, 1H), 7.95 (m, 1H).
ステップ2:5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)安息香酸
【化207】
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【0523】
THF(120mL)中の2−フルオロアニリン(10.2mL、105.8mmol)および5−ブロモ−2,3,4−トリフルオロ安息香酸(13.51g、52.9mmol)の溶液に、窒素雰囲気下、−78℃でLiHMDS(158.7mL、THF中1M、158.7mmol)を滴下添加した。混合物を室温に徐々に加温し、この温度で終夜撹拌した。反応物を10%HCl(aq.、100mL)でクエンチし、酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(200mL×3)およびブライン(200mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮して所望生成物(淡黄色固体、13.73g、75%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 9.21 (s, 1H), 8.01 (d, 1H), 7.26 (m, 1H), 7.01−7.16 (m, 3H).
ステップ3:メチル5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート
【化208】
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【0524】
MeOH(300mL)中の5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)安息香酸(13.73g、39.6mmol)の溶液に、SOCl
2(60mL)を加えた。85℃で終夜撹拌した後、大部分のMeOHを真空下で除去した。残留物を飽和炭酸水素ナトリウム(aq.)で中和し、酢酸エチル(300mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(200mL×3)およびブライン(200mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮して対応する生成物(灰色固体、12.58g、90%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 9.09 (s, 1H), 8.05 (d, 1H), 7.00−7.14 (m, 4H), 3.94 (s, 3H).
ステップ4:メチル3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)−5−((4−メトキシベンジル)チオ)ベンゾエート
【化209】
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【0525】
無水1,4−ジオキサン(30mL)中のメチル5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート(12.85g、35.6mmol)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(9.21g、71.2mmol)を加えた。次いで窒素雰囲気下で、Pd
2(dba)
3(1.63g、1.78mmol)を加え、次いでキサントホス(2.06g、3.56mmol)および4−メトキシ−α−トルエンチオール(5.48g、35.6mmol)を加えた。混合物をN
2雰囲気下、100℃で終夜撹拌し、次いで周囲温度に冷却した。反応物を水(150mL)でクエンチし、酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(200mL×3)およびブライン(200mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、50:1、v/v)所望生成物(淡黄色固体、12.64g、82%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 9.12 (s, 1H), 7.78 (d, 1H), 7.06−7.44 (m, 6H), 6.82−6.88 (m, 2H), 4.03 (s, 2H), 3.90 (s, 3H), 3.80 (s, 3H).
ステップ5:メチル4−アジド−5−(4−メトキシベンジルチオ)−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート
【化210】
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【0526】
DMF(30mL)中のメチル5−(4−メトキシベンジルチオ)−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート(12.64g、29.2mmol)の溶液に、周囲温度でNaN
3(2.28g、35.0mmol)を加えた。混合物を90℃で3時間撹拌した。次いで水(150mL)を加えた。この溶液を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(100mL×3)およびブライン(100mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し(石油エーテル/酢酸エチル、10:1、v/v)、所望生成物(白色固体、10.38g、78%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.98 (s, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.02−7.28 (m, 6H), 6.83−6.85 (m, 2H), 4.03 (s, 2H), 3.92 (s, 3H), 3.81 (s, 3H).
ステップ6:メチル4−アミノ−5−(4−メトキシベンジルチオ)−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート
【化211】
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【0527】
MeOH(100mL)中のメチル4−アジド−5−(4−メトキシベンジルチオ)−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート(10.38g、22.7mmol)の溶液に、窒素雰囲気下で10%パラジウム担持カーボン(1.55g)を加えた。次いで窒素雰囲気を、水素雰囲気に完全に変えた。混合物を周囲温度で6時間撹拌した。不溶物をろ別した後、溶媒を真空下で蒸発させて所望生成物(9.79g、100%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 9.08 (s, 1H), 7.78 (s, 1H), 6.93−7.28 (m, 8H), 4.65 (s, 2H), 4.00 (s, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.75 (s, 3H).
ステップ7:メチル4−アミノ−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)−5−メルカプトベンゾエート
【化212】
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【0528】
アニソール(12mL)中のメチル4−アミノ−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)−5−((4−メトキシベンジル)チオ)ベンゾエート(9.79g、22.7mmol)の溶液に、CF
3COOH(20mL)を加えた。周囲温度で23時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去した。残留物に水(30mL)を加えた。混合物を25%アンモニア水溶液で中和し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL×3)およびブライン(100mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し濃縮して所望生成物(白色固体、5.28g、75%収率)を得た。生成物を、さらに精製することなく、次のステップで直接使用した。
ステップ8:メチル4−フルオロ−5−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキシレート
【化213】
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【0529】
トリメチルオルトホルメート(20mL)中のメチル4−アミノ−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)−5−メルカプトベンゾエート(2.07g、6.67mmol)の溶液に、p−TsOH(166mg、0.65mmol)を加えた。反応混合物を1時間撹拌し、水(100mL)で処理した。沈殿物をろ別し、ろ過ケーキを水で洗浄して所望生成物(白色固体、1.963g、2つのステップで92%の収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 9.01 (s, 1H), 8.08 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.15−6.78 (m, 4H), 3.91 (s, 3H).
ステップ9:メチル4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキシレート
【化214】
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【0530】
DMF(10mL)中のメチル4−フルオロ−5−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキシレート(1.963g、6.14mmol)の溶液に、NIS(1.5g、6.5mmol)を加え、次いでトリフルオロ酢酸(0.5mL)を加えた。周囲温度で4時間撹拌した後、反応物を飽和NH
4Cl(aq.)で処理した。水層を酢酸エチル(150mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL×3)およびブライン(100mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製した(石油エーテル/酢酸エチル、10:1、v/v)後、所望生成物を白色固体(1.889g、69%収率)として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 9.03 (s, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.18−6.72 (m, 3H), 3.91 (s, 3H).
ステップ10:4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−(2−(ビニルオキシ)エトキシ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキサミド
【化215】
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【0531】
THF(6mL)中のO−(2−(ビニルオキシ)エチル)ヒドロキシル−アミン(172mg、1.62mmol)の溶液に、−78℃でLiHMDS(2.5mL、THF中1M、2.5mmol)を加えた。この温度で10分間撹拌した後、THF中のメチル4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキシレート(360mg、0.81mmol)の溶液をシリンジで滴下添加した。次いで混合物を周囲温度に加温し、飽和NH
4Cl(aq.、20mL)でクエンチし、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(10mL×3)およびブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、10:1、v/v)で精製した後、所望生成物を得た(410mg、98%収率)。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 11.85 (s, 1H), 8.98 (s, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.55 (d, J = 10.8Hz, 1H), 7.31 (d, J = 8.1Hz, 1H), 6.53 (dd, J = 13.9, 6.6Hz, 1H), 6.42 (d, J = 6.0Hz, 1H), 4.21 (d, J = 14.5Hz, 1H), 4.01 (m, 3H), 3.83 (m, 2H).
ステップ11:4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキサミド
【化216】
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【0532】
CH
2Cl
2(5mL)中の4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−(2−(ビニルオキシ)エトキシ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキサミド(410mg、0.8mmol)の溶液に、1.0N HCl(aq.、5mL、5mmol)を滴下添加した。1時間撹拌した後、反応混合物を飽和NaHCO
3(aq.)で中和した。有機層を分離し、水(30mL×2)およびブライン(30mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(CH
2Cl
2/MeOH、15:1、v/v)、所望生成物を白色固体(290mg、52%収率)として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 11.83 (s, 1H), 8.92 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.56 (d, J = 9.4Hz, 1H), 7.30 (d, J = 8.7Hz, 1H), 6.41 (m, 1H), 4.72 (m, 1H), 3.85 (m, 2H), 3.59 (m, 2H). MS(ES+):m/z 492.35[MH
+]。
(実施例10)
N−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキサミド(化合物10)の調製
【化217】
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ステップ1:N−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メトキシ)−4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキサミド
【0533】
CH
2Cl
2(10mL)中の4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボン酸(519mg、1.20mmol)の溶液に、HOBt(254mg、1.63mmol)を加え、次いでEDCI(314mg、1.63mmol)を加えた。混合物を1時間撹拌し、O−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)ヒドロキシルアミン(238mg、1.62mmol)を加えた。周囲温度で4時間撹拌した後、反応物を飽和NH
4Cl(aq.)で処理した。得られた混合物をCH
2Cl
2(30mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(30mL)およびブライン(30mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物(475mg)を、さらに精製することなく、次のステップで直接使用した。
ステップ2:N−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキサミド
【0534】
CH
2Cl
2(10mL)中のN−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メトキシ)−4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキサミド(475mg、0.85mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(0.2mL、2.69mmol)を加えた。混合物を1時間撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム(aq.)で中和した。水層をCH
2Cl
2(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(10mL)およびブライン(10mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して(CH
2Cl
2/MeOH、20:1、v/v)所望生成物(白色固体、310mg、2つのステップで45.4%の収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 11.82 (s, 1H), 9.56 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 8.15 (s, 1H), 7.57 (d, 1H), 7.32 (d, 1H), 6.47 (m, 1H), 4.85 (d, 1H), 4.62 (m, 1H), 3.86 (m, 1H), 3.71 (m, 2H), 3.35 (m, 2H). MS APCI(+)m/z:522.5[M+H]。
(実施例11)
5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−4−フルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキサミド(化合物11)の調製
【化218】
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ステップ1:5−ブロモ−2,3,4−トリフルオロ安息香酸
【0535】
THF(100mL)中のジイソプロピルアミン(10.14g、100.20mmol)の溶液に、窒素雰囲気下、−78℃でn−BuLi(40.08mL、ヘキサン中2.5M、100.20mmol)を加えた。撹拌を、この温度で1時間維持した。次いでTHF(120mL)中の1−ブロモ−2,3,4−トリフルオロベンゼン(17.62g、83.50mmol)の溶液を加えた。−78℃で1時間撹拌した後、混合物を、ドライアイスを入れた瓶に移した。混合物を室温で終夜撹拌した。反応物を10%HCl水溶液でクエンチし、pHを1〜2に調節した。混合物を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(100mL)およびブライン(100mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して所望生成物(20.12g、94.5%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 13.95 (s, 1H), 7.97 (m, 1H).
ステップ2:5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−((2−クロロフェニル)アミノ)安息香酸
【0536】
THF(120mL)中の2−クロロアニリン(20.13g、157.80mmol)および5−ブロモ−2,3,4−トリフルオロ安息香酸(20.12g、78.90mmol)の溶液に、窒素雰囲気下、−78℃でLiHMDS(236.7mL、THF中1M、236.7mmol)を滴下添加した。混合物を室温に徐々に加温し、この温度で終夜撹拌した。反応物を水(100mL)でクエンチし、10%HCl(aq.)でpH2〜3に酸性化した。混合物を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(100mL)およびブライン(100mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮して所望生成物(淡黄色固体、25.63g、89.6%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 14.10 (s, 1H), 9.30 (s, 1H), 8.03 (m, 1H), 7.47 (m, 1H), 7.23 (m, 1H), 7.04 (m, 2H).
ステップ3:メチル5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−((2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾエート
【0537】
MeOH(300mL)中の5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−((2−クロロフェニル)アミノ)安息香酸(25.63g、70.69mmol)の溶液に、塩化チオニル(20mL)を加えた。得られた溶液を85℃で終夜撹拌した。大部分のMeOHを真空下で除去した。残留物を飽和炭酸水素ナトリウム(aq.)で中和し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)およびブライン(100mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した(石油エーテル/酢酸エチル、50:1、v/v)後、対応する生成物を白色固体(22.84g、85.8%収率)として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 9.15 (s, 1H), 8.06 (m, 1H), 7.41 (m, 1H), 7.24 (m, 1H), 7.00 (m, 1H), 6.91 (m, 1H), 3.95 (s, 3H).
ステップ4:メチル3,4−ジフルオロ−2−((2−クロロフェニル)アミノ)−5−((4−メトキシベンジル)チオ)ベンゾエート
【0538】
無水1,4−ジオキサン(200mL)中のメチル5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−((2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾエート(22.84g、60.65mmol)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(15.68g、121.30mmol)を加えた。次いで窒素雰囲気下で、Pd
2(dba)
3(2.78g、3.03mmol)を加え、次いでキサントホス(3.51g、6.06mmol)および4−メトキシ−α−トルエンチオール(10.27g、66.72mmol)を加えた。混合物をN
2雰囲気下、100℃で終夜撹拌し、次いで周囲温度に加温した。不溶物をろ別し、ろ過ケーキを酢酸エチルで洗浄した。ろ液を水(300mL)で希釈し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)およびブライン(100mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、50:1、v/v)所望生成物(淡黄色固体、24.18g、88.6%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 9.14 (s, 1H), 7.77 (dd, 1H), 7.41 (dd, 1H), 7.24 (m, 3H), 7.19 (m, 1H), 7.01 (m, 1H), 6.88 (m, 2H), 4.02 (s, 2H), 3.92 (s, 3H), 3.81 (s, 3H).
ステップ5:メチル4−アジド−5−(4−メトキシベンジルチオ)−3−フルオロ−2−((2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾエート
【0539】
DMF(200mL)中のメチル5−(4−メトキシベンジルチオ)−3,4−ジフルオロ−2−((2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾエート(24.18g、53.75mmol)の溶液に、周囲温度でNaN
3(4.19g、64.49mmol)を加えた。混合物を90℃で3時間撹拌した。次いで水(200mL)を加えた。この溶液を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し(石油エーテル/酢酸エチル、10:1、v/v)、所望生成物(淡黄色固体、21.63g、85.1%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 9.01 (s, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.33 (m, 4H), 7.15 (m, 1H), 6.90 (m, 1H), 6.85 (m, 2H), 4.05 (s, 2H), 3.92 (s, 3H), 3.81 (s, 3H).
ステップ6:メチル4−アミノ−5−(4−メトキシベンジルチオ)−3−フルオロ−2−((2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾエート
【0540】
MeOH(500mL)中のメチル4−アジド−5−(4−メトキシベンジルチオ)−3−フルオロ−2−((2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾエート(21.63g、45.74mmol)の溶液に、窒素雰囲気下で10%パラジウム担持カーボン(3.40g)を加えた。次いで窒素雰囲気を、水素雰囲気に完全に変えた。混合物を周囲温度で2時間撹拌した。不溶物をろ別した後、溶媒を真空下で蒸発させて所望生成物(19.93g、97.5%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.99 (s, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.21 (m, 1H), 7.17 (m, 3H), 6.87 (m, 3H), 6.69 (m, 1H), 4.63 (s, 2H), 3.85 (s, 5H), 3.81 (s, 3H).
ステップ7:ジメチル5,5’−ジスルファンジイルビス(4−アミノ−3−フルオロ−2−((2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾエート)
【0541】
CH
2Cl
2(180mL)中のメチル4−アミノ−5−(4−メトキシベンジルチオ)−3−フルオロ−2−((2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾエート(19.93g、44.6mmol)の溶液に、DDQ(11.25g、53.73mmol)を加え、次いで水(20mL)を加えた。周囲温度で10時間撹拌した後、反応物を飽和炭酸水素ナトリウム(aq.、100mL)でクエンチした。水層をCH
2Cl
2(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相を水(100mL)およびブライン(100mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1、v/v)所望生成物(淡黄色固体、9.39g、32.3%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 9.33 (s, 2H), 7.46 (s, 2H), 7.40 (m, 2H), 7.15 (m, 2H), 6.92 (m, 2H), 6.76 (m, 2H), 4.86 (br, 4H), 3.80 (s, 6H).
ステップ8:メチル4−アミノ−3−フルオロ−2−((2−クロロフェニル)アミノ)−5−メルカプトベンゾエート
【0542】
THF/MeOH(100mL、10:1、v/v)中のジメチル5,5’−ジスルファンジイルビス(4−アミノ−3−フルオロ−2−((2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾエート)(9.39g、14.41mmol)の溶液に、NaBH
4(2.73g、72.05mmol)を1時間かけて分割して添加した。周囲温度で1時間撹拌した後、反応物を10%HCl(aq.)でクエンチし、pHを1〜2に調節した。水層をCH
2Cl
2(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を水(50mL)およびブライン(50mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物を、さらに精製することなく、次のステップで直接使用した。
ステップ9:メチル4−フルオロ−5−((2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキシレート
【0543】
トリメチルオルトホルメート(50mL)中のメチル4−アミノ−3−フルオロ−2−((2−クロロフェニル)アミノ)−5−メルカプトベンゾエートの溶液に、p−TsOH(0.58g、3.05mmol)を加えた。反応混合物を1時間撹拌し、水(100mL)で処理した。沈殿物をろ別し、ろ過ケーキを水で洗浄して所望生成物(淡黄色固体、8.50g、2つのステップで87.6%の収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 9.13 (s, 1H), 8.70 (s, 1H), 8.50 (s, 1H), 7.41 (m, 1H), 7.15 (m, 1H), 6.89 (m, 1H), 6.73 (m, 1H), 3.93 (s, 3H).
ステップ10:メチル4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキシレート
【0544】
DMF(100mL)中のメチル4−フルオロ−5−((2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキシレート(8.50g、25.24mmol)の溶液に、NBS(4.92g、27.76mmol)を加えた。周囲温度で5時間撹拌した後、反応物を水(150mL)で処理した。沈殿物をろ別し、ろ過ケーキを水で洗浄した。所望生成物を淡褐色固体(8.74g、83.3%収率)として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 9.17 (s, 1H), 8.70 (s, 1H), 8.48 (s, 1H), 7.65 (m, 1H), 7.30 (m, 1H), 6.63 (m, 1H), 3.98 (s, 3H).
ステップ11:4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボン酸
【0545】
THFおよびMeOH(20mL、4:1、v/v)中のメチル4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキシレート(8.74g、21.02mmol)の溶液に、5.0M LiOH(aq.、9.5mL)を加えた。周囲温度で2時間撹拌した後、反応物を、溶液が酸性になるまで10%HCl(aq.)で処理した。水層を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を水(100mL)およびブライン(100mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し濃縮して所望生成物(8.08g、95.7%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 11.09 (s, 1H), 9.18 (s, 1H), 8.71 (s, 1H), 8.47 (s, 1H), 7.44 (m, 1H), 7.31 (m, 1H), 6.65 (m, 1H).
ステップ12:4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−N−(2−(ビニルオキシ)エトキシ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキサミド
【0546】
CH
2Cl
2(10mL)中の4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボン酸(482mg、1.20mmol)の溶液に、HOBt(254mg、1.63mmol)およびEDCI(314mg、1.63mmol)を加えた。混合物を1時間撹拌し、O−(2−(ビニルオキシ)エチル)ヒドロキシル−アミン(172mg、1.62mmol)を加えた。周囲温度で4時間撹拌した後、反応物を飽和NH
4Cl(aq.)で処理した。得られた混合物をCH
2Cl
2(30mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物(503mg)を、さらに精製することなく、次のステップで直接使用した。
ステップ13:4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキサミド
【0547】
CH
2Cl
2(10mL)中の4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−N−(2−(ビニルオキシ)エトキシ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキサミド(503mg、1.03mmol)の溶液に、1.0N HCl(aq.、5mL、5mmol)を加えた。1時間撹拌した後、反応混合物を飽和NaHCO
3(aq.)で中和した。水層をCH
2Cl
2(30mL)で洗浄した。合わせた有機層を水(30mL×2)およびブライン(30mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して(CH
2Cl
2/MeOH、50:1、v/v)所望生成物を白色固体(420mg、2つのステップで75.9%の収率)として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 11.75 (s, 1H), 9.53 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.56 (d, m, 1H), 7.33 (m, 1H), 6.50 (m, 1H), 4.75 (m, 1H), 3.83 (m, 2H), 3.58 (m, 2H). MS:m/z 461.9、[M+H]。
(実施例12)
N−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキサミド(化合物12)の調製
【化219】
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ステップ1:N−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メトキシ)−4−フルオロ−5−((2−クロロ−4−ブロモフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキサミド
【0548】
CH
2Cl
2(10mL)中の4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボン酸(482mg、1.20mmol)の溶液に、HOBt(254mg、1.63mmol)を加え、次いでEDCI(314mg、1.63mmol)を加えた。混合物を1時間撹拌し、O−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)ヒドロキシルアミン(238mg、1.62mmol)を加えた。周囲温度で4時間撹拌した後、反応物を飽和NH
4Cl(aq.)で処理した。得られた混合物をCH
2Cl
2(30mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(30mL)およびブライン(30mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物(490mg)を、さらに精製することなく、次のステップで直接使用した。
ステップ2:N−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキサミド
【0549】
CH
2Cl
2(10mL)中のN−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メトキシ)−4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボキサミド(490mg、0.92mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(0.2mL、2.69mmol)を加えた。混合物を1時間撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム(aq.)で中和した。水層をCH
2Cl
2(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(10mL)およびブライン(10mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して(CH
2Cl
2/MeOH、50:1、v/v)所望生成物(白色固体、345mg、2つのステップで58.6%の収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 11.80 (s, 1H), 9.54 (s, 1H), 8.24 (s, 1H), 8.18 (s, 1H), 7.60 (d, 1H), 7.34 (d, 1H), 6.46 (m, 1H), 4.84 (d, 1H), 4.60 (m, 1H), 3.88 (m, 1H), 3.74 (m, 2H), 3.36(m, 2H). MS APCI(+)m/z:491.9[M+H]。
(実施例13)
N−(4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−イル)シクロプロパンスルホンアミド(化合物13)の調製
【化220】
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ステップ1:4−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]チアゾール−6(7H)−オン
【0550】
t−BuOH(3mL)中の4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボン酸(75mg、0.17mmol)の溶液に、DPPA(82mg、0.29mmol)を加え、次いでトリエチルアミン(36mg、0.36mmol)を加えた。混合物を3時間還流下で加熱し、徐々に室温に加温した。溶媒を真空下で除去し、得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した(石油エーテル/酢酸エチル、2:1、v/v)。対応する生成物を得た(70mg、94.0%収率)。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 11.78 (s, 1H), 8.66 (s, 1H), 7.95 (d, 1H), 7.74 (d, 1H), 7.47 (t, 1H), 7.33 (s, 1H).
ステップ2:7−(シクロプロピルスルホニル)−4−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]チアゾール−6(7H)−オン
【0551】
CH
2Cl
2(5mL)中の4−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]チアゾール−6(7H)−オン(70mg、0.16mmol)の溶液に、0℃でトリエチルアミン(48mg、0.49mmol)を加え、次いでシクロプロパンスルホニルクロリド(35mg、0.25mmol)およびDMAP(10mg)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、飽和NaHCO
3(aq.)で洗浄した。水層をCH
2Cl
2(10mL×2)で抽出した。合わせた有機相を水(10mL)およびブライン(10mL)で連続的に洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1、v/v)対応する生成物(80mg、92%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.68 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.91 (d, 1H), 7.76 (d, 1H), 7.45 (t, 1H), 3.35 (m, 1H), 1.69 (m, 2H), 0.91 (m, 2H).
ステップ3:N−(4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−イル)シクロプロパンスルホンアミド
【0552】
THF(5mL)中の7−(シクロプロピルスルホニル)−4−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]チアゾール−6(7H)−オン(50mg、0.09mmol)の溶液に、カリウムトリメチルシラノレート(19mg、0.14mmol)を加えた。室温で1時間撹拌した後、反応物を飽和NH
4Cl(aq.、5mL)でクエンチした。水層を酢酸エチル(10mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。残留粗生成物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1〜3:1、v/v)対応する生成物を白色固体(30mg、63.1%収率)として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.65 (s, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.91 (d, 1H), 7.86 (s, 1H), 7.76 (d, 1H), 7.45 (m, 1H), 5.52(s, 1H), 2.85 (m, 1H), 1.29 (m, 2H), 1.20 (m, 2H). MS APCI(+)m/z:508.5[M+H]。
(実施例14)
1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−N−(4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−イル)シクロプロパン−1−スルホンアミド(化合物14)の調製
【化221】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1:7−((1−アリルシクロプロピル)スルホニル)−4−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]チアゾール−6(7H)−オン
【0553】
DCM(5mL)中の4−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]チアゾール−6(7H)−オン(50mg、0.12mmol)の溶液に、0℃でトリエチルアミン(35mg、0.74mmol)を加え、次いで1−アリルシクロプロパン−1−スルホニルクロリド(32mg、0.18mmol)およびDMAP(15mg)を加えた。室温で1時間撹拌した後、混合物を飽和NaHCO
3(aq.)で洗浄した。水層をDCM(20mL×2)で抽出した。合わせた有機相を水(20mL)およびブライン(20mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮して残留物を得た。これを、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1、v/v)対応する生成物(60mg、89.8%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.67 (s, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.92 (d, 1H), 7.78 (d, 1H), 7.46 (t, 1H), 5.76−5.60 (m, 1H), 5.06 (m, 2H), 2.91−2.81 (m, 1H), 2.11−2.01 (m, 1H), 1.95−1.86 (m, 2H), 1.25−1.10 (m, 2H).
ステップ2:1−アリル−N−(4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−イル)シクロプロパン−1−スルホンアミド
【0554】
THF(5mL)中の7−((1−アリルシクロプロピル)スルホニル)−4−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]チアゾール−6(7H)−オン(60mg、0.11mmol)の溶液に、カリウムトリメチルシラノレート(14mg、0.11mmol)を加えた。反応物を室温で1時間撹拌し、飽和NH
4Cl(aq.)でクエンチした。水層をEA(10mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1〜3:1、v/v)所望生成物(50mg、91.3%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.67 (s, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.92 (d, 1H), 7.78 (d, 1H), 7.46 (m, 1H), 6.82 (s, 1H), 6.64 (s, 1H), 5.75−5.58 (m, 1H), 5.05 (m, 2H), 2.90−2.80 (m, 1H), 2.10−2.00 (m, 1H), 1.95−1.86 (m, 2H), 1.25−1.10 (m, 2H).
ステップ3:1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−N−(4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−イル)シクロプロパン−1−スルホンアミド
【0555】
THF(5mL)中の1−アリル−N−(4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−イル)シクロプロパン−1−スルホンアミド(50mg、0.09mmol)の溶液に、N−メチルモルホリン−N−オキシド(11mg、0.09mmol)を加え、次いで四酸化オスミウム(3mg、0.01mmol)および水(0.5mL)を加えた。得られたものを室温で終夜撹拌した。混合物を濃縮し、次いで酢酸エチルで希釈した。有機層を水、飽和NaHCO
3(aq.)およびブラインで逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮して残留物を得た。これを、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して生成物を白色固体(20mg、37.7%収率)として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.68 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.90 (d, 1H), 7.75 (d, 1H), 7.45 (m, 1H), 6.81 (s, 1H), 6.66 (s, 1H), 4.42−4.28 (m, 2H), 4.21−4.12 (m, 1H), 3.76−3.62 (m, 1H), 3.60−3.50 (m, 1H), 2.62−2.50 (m, 2H), 0.92−0.80 (m, 4H). MS APCI(+)m/z:582.5[M+H]。
(実施例15)
N−(5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−4−フルオロベンゾ[d]チアゾール−6−イル)シクロプロパンスルホンアミド(化合物15)の調製
【化222】
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ステップ1:5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−4−フルオロ−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]チアゾール−6(7H)−オン
【0556】
t−BuOH(10mL)中の5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−4−フルオロベンゾ[d]チアゾール−6−カルボン酸(120mg、0.299mmol)の溶液に、DPPA(48mg、0.449mmol)を加え、次いでトリエチルアミン(60mg、0.598mmol)を加えた。混合物を3時間還流下で加熱し、徐々に室温に加温した。溶媒を真空下で除去し、得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した(石油エーテル/酢酸エチル、2:1、v/v)。対応する生成物を得た(白色固体、100mg、83.9%収率)。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 11.76 (s, 1H), 8.65 (s, 1H), 7.95 (d, 1H), 7.77 (d, 1H), 7.50 (m, 1H), 7.39 (s, 1H).
ステップ2:5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−7−(シクロプロピルスルホニル)−4−フルオロ−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]チアゾール−6(7H)−オン
【0557】
CH
2Cl
2(10mL)中の5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−4−フルオロ−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]チアゾール−6(7H)−オン(100mg、0.25mmol)の溶液に、0℃でトリエチルアミン(76mg、0.75mmol)を加え、次いでシクロプロパンスルホニルクロリド(53mg、0.38mmol)およびDMAP(10mg)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、飽和NaHCO
3(aq.)で洗浄した。水層をCH
2Cl
2(15mL×2)で抽出した。合わせた有機相を水(15mL)およびブライン(20mL)で連続的に洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1、v/v)対応する生成物(120mg、95.1%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.67 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.91 (d, 1H), 7.73 (d, 1H), 7.50 (m, 1H), 3.37 (m, 1H), 1.70 (m, 2H), 0.93 (m, 2H).
ステップ3:N−(5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−4−フルオロベンゾ[d]チアゾール−6−イル)シクロプロパンスルホンアミド
【0558】
THF(5mL)中の5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−7−(シクロプロピルスルホニル)−4−フルオロ−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]チアゾール−6(7H)−オン(50mg、0.10mmol)の溶液に、カリウムトリメチルシラノレート(13mg、0.10mmol)を加えた。室温で1時間撹拌した後、反応物を飽和NH
4Cl(aq.)でクエンチした。水層を酢酸エチル(10mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。残留粗生成物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製し(石油エーテル/酢酸エチル、5:1〜3:1、v/v)、生成物を得た(30mg、63.3%収率)。
1H NMR (400MHz, CDCl
3):
δ 8.65 (s, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.89 (d, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.75 (d, 1H), 7.43 (m, 1H), 5.48 (s, 1H), 2.84 (m, 1H), 1.29 (m, 2H), 1.23 (m, 2H). MS APCI(+)m/z:477.9、[M+H]。
(実施例16)
N−(5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−4−フルオロベンゾ[d]チアゾール−6−イル)−1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)シクロプロパン−1−スルホンアミド(化合物16)の調製
【化223】
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ステップ1:7−((1−アリルシクロプロピル)スルホニル)−5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−4−フルオロ−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]チアゾール−6(7H)−オン
【0559】
DCM(10mL)中の5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−4−フルオロ−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]チアゾール−6(7H)−オン(50mg、0.13mmol)の溶液に、0℃でトリエチルアミン(38mg、0.38mmol)を加え、次いで1−アリルシクロプロパン−1−スルホニルクロリド(34mg、0.19mmol)およびDMAP(10mg)を加えた。室温で1時間撹拌した後、反応物を飽和NaHCO
3(aq.)で処理した。水層をCH
2Cl
2(20mL×2)で抽出した。合わせた有機相を水(20mL)およびブライン(20mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮して残留物を得た。これを、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1、v/v)対応する生成物(62mg、91.1%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.65 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.91 (d, 1H), 7.76 (d, 1H), 7.48 (t, 1H), 5.76−5.63 (m, 1H), 5.08 (m, 2H), 2.90−2.83 (m, 1H), 2.10−2.00 (m, 1H), 1.96−1.88 (m, 2H), 1.26−1.15 (m, 2H).
ステップ2:1−アリル−N−(5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−4−フルオロベンゾ[d]チアゾール−6−イル)シクロプロパン−1−スルホンアミド
【0560】
THF(5mL)中の7−((1−アリルシクロプロピル)スルホニル)−5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−4−フルオロ−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d]チアゾール−6(7H)−オン(60mg、0.111mmol)の溶液に、カリウムトリメチルシラノレート(15mg、0.111mmol)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、飽和NH
4Cl(aq.)で処理した。水層を酢酸エチル(10mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮して残留物を得た。これを、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1〜3:1、v/v)生成物を白色固体(50mg、87.5%収率)として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 8.65 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.90 (d, 1H), 7.76 (d, 1H), 7.45 (m, 1H), 6.80 (s, 1H), 6.63 (s, 1H), 5.75−5.60 (m, 1H), 5.03 (m, 2H), 2.92−2.81 (m, 1H), 2.12−2.01 (m, 1H), 1.93−1.85 (m, 2H), 1.20−1.11 (m, 2H).
ステップ3:N−(5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−4−フルオロベンゾ[d]チアゾール−6−イル)−1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)シクロプロパン−1−スルホンアミド
【0561】
THF(10mL)中の1−アリル−N−(5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−4−フルオロベンゾ[d]チアゾール−6−イル)シクロプロパン−1−スルホンアミド(50mg、0.10mmol)の溶液に、N−メチルモルホリン−N−オキシド(12mg、0.1mmol)を加え、次いで四酸化オスミウム(5mg、0.02mmol)および水(0.5mL)を加えた。室温で終夜撹拌した後、混合物を濃縮し、次いでEAで希釈した。有機層を水、飽和NaHCO
3(aq.)およびブラインで逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮して残留物を得た。これを、フラッシュクロマトグラフィーで精製して生成物を白色固体(25mg、46.9%収率)として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 8.67 (s, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.92 (d, 1H), 7.73 (d, 1H), 7.44 (m, 1H), 6.82 (s, 1H), 6.68 (s, 1H), 4.42−4.25 (m, 2H), 4.21−4.13 (m, 1H), 3.73−3.62 (m, 1H), 3.61−3.51 (m, 1H), 2.63−2.52 (m, 2H), 0.91−0.83 (m, 4H). MS APCI(+)m/z:551.9、[M+H]。
(実施例17)
4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキサミド(化合物17)の調製
【化224】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1:5−ブロモ−2,3,4−トリフルオロ安息香酸
【0562】
THF(100mL)中のジイソプロピルアミン(10.14g、100.20mmol)の溶液に、窒素雰囲気下、−78℃でn−BuLi(40.08mL、ヘキサン中2.5M、100.20mmol)を加えた。撹拌を、この温度で1時間維持した。次いでTHF(120mL)中の1−ブロモ−2,3,4−トリフルオロベンゼン(17.62g、83.50mmol)の溶液を加えた。−78℃で1時間撹拌した後、混合物を、ドライアイスを入れた瓶に移した。混合物を室温で終夜撹拌した。反応物を10%HCl水溶液でクエンチし、pHを1〜2に調節した。混合物を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(100mL)およびブライン(100mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して所望生成物(20.12g、94.5%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 13.95 (s, 1H), 7.97 (m, 1H).
ステップ2:5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)安息香酸
【0563】
THF(120mL)中の2−フルオロアニリン(17.54g、157.80mmol)および5−ブロモ−2,3,4−トリフルオロ安息香酸(20.12g、78.90mmol)の溶液に、窒素雰囲気下、−78℃でLiHMDS(236.7mL、THF中1M、236.7mmol)を滴下添加した。混合物を室温に徐々に加温し、この温度で終夜撹拌した。反応物を水(100mL)でクエンチし、10%HCl(aq.)でpH2〜3に酸性化した。混合物を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(100mL)およびブライン(100mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮して所望生成物(淡黄色固体、24.24g、88.8%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 9.22 (s, 1H), 8.01 (dd, J = 7.4, 2.1Hz, 1H), 7.25 (m, 1H), 7.10 (m, 3H).
ステップ3:メチル5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート
【0564】
MeOH(300mL)中の5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)安息香酸(24.24g、70.04mmol)の溶液に、塩化チオニル(20mL)を加えた。85℃で終夜撹拌した後、大部分のMeOHを真空下で除去した。残留物を飽和炭酸水素ナトリウム(aq.)で中和し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)およびブライン(100mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した(石油エーテル/酢酸エチル、50:1、v/v)後、対応する生成物を白色固体(22.33g、88.5%収率)として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 9.06 (s, 1H), 8.01 (dd, J = 7.1, 2.3Hz, 1H), 7.04 (m, 4H), 3.92 (s, 3H).
ステップ4:メチル5−(ベンジルチオ)−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート
【0565】
無水1,4−ジオキサン(200mL)中のメチル5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート(22.33g、62.01mmol)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(16.03g、124.04mmol)を加えた。次いで窒素雰囲気下で、Pd
2(dba)
3(2.84g、3.10mmol)を加え、次いでキサントホス(3.59g、6.20mmol)およびBnSH(8.09g、65.11mmol)を加えた。混合物をN
2雰囲気下、100℃で終夜撹拌し、次いで周囲温度に加温した。不溶物をろ別し、ろ過ケーキを酢酸エチルで洗浄した。ろ液を水(300mL)で希釈し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)およびブライン(100mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、50:1、v/v)所望生成物(淡黄色固体、22.09g、88.3%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 9.04 (s, 1H), 7.68 (dd, 1H), 7.18 (m, 5H), 6.97 (m, 4H), 3.97 (s, 2H), 3.80 (s, 3H).
ステップ5:メチル4−アジド−5−(ベンジルチオ)−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート
【0566】
DMF(300mL)中のメチル5−(ベンジルチオ)−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート(22.09g、54.76mmol)の溶液に、周囲温度でNaN
3(4.27g、65.71mmol)を加えた。混合物を90℃で3時間撹拌した。次いで水(300mL)を加えた。この溶液を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製(石油エーテル/酢酸エチル、10:1、v/v)し、所望生成物(白色固体、19.43g、83.2%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.98 (s, 1H), 7.75 (d, 1H), 7.27 (m, 5H), 7.02 (m, 4H), 4.07 (s, 2H), 3.89 (s, 3H).
ステップ6:メチル4−アミノ−5−(ベンジルチオ)−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート
【0567】
MeOH(500mL)中のメチル4−アジド−5−(ベンジルチオ)−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート(19.43g、45.56mmol)の溶液に、窒素雰囲気下で10%パラジウム担持カーボン(3.40g)を加えた。次いで窒素雰囲気を、水素雰囲気に完全に変えた。混合物を周囲温度で3時間撹拌した。不溶物をろ別した後、溶媒を真空下で蒸発させて所望生成物(18.06g、99.0%)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 9.08 (s, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.11 (m, 9H), 4.65 (s, 2H), 3.88 (s, 2H), 3.84 (s, 3H).
ステップ7:メチル4−フルオロ−5−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキシレート
【0568】
酢酸(60mL)中のメチル4−アミノ−5−(ベンジルチオ)−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート(2.07g、5.17mmol)の溶液に、濃HCl(8mL)を加えた。得られたものを周囲温度で1時間撹拌した。水(10mL)中のNaNO
2(0.43g、6.21mmol)の溶液を、0℃で20分かけて滴下添加した。3時間撹拌した後、反応物を、溶液が中和されるまで飽和NaHCO
3(aq.)で処理した。水層を酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相を水(30mL)およびブライン(30mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1、v/v)対応する生成物(黄色固体、1.53g、92.1%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.74 (s, 1H), 8.57 (s, 1H), 7.08 (m, 4H), 4.03 (s, 3H).
ステップ8:メチル4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキシレート
DMF(20mL)中のメチル4−フルオロ−5−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキシレート(1.53g、4.77mmol)の溶液に、NIS(1.18g、5.24mmol)を加え、次いでトリフルオロ酢酸(0.5mL)を加えた。周囲温度で5時間撹拌した後、反応物を飽和NH
4Cl(aq.)でクエンチした。この溶液を酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(30mL)およびブライン(30mL)で連続的に洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、真空下で濃縮して所望生成物(黄色固体、1.90g、89.1%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.73 (s, 1H), 8.58 (d, 1H), 7.47 (m, 1H), 7.39 (m, 1H), 6.74 (m, 1H), 4.03 (s, 3H).
ステップ9:4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボン酸
【0569】
THFおよびMeOH(20mL、4:1、v/v)中のメチル4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキシレート(1.90g、4.25mmol)の溶液に、5.0M LiOH(aq.、2mL、10mmol)を加えた。周囲温度で2時間撹拌した後、反応物を、溶液が酸性になるまで1.0M HCl(aq.)で処理した。水層を酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相を水(30mL)およびブライン(30mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し濃縮して所望生成物(褐色固体、1.73g、94.0%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.87 (s, 1H), 8.84 (s, 1H), 7.62 (d, 1H), 7.40 (d, 1H), 6.78 (m, 1H).
ステップ10:4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−(2−(ビニルオキシ)エトキシ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキサミド
【0570】
CH
2Cl
2(10mL)中の4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボン酸(200mg、0.49mmol)の溶液に、HOBt(100mg、0.69mmol)およびEDCI(140mg、0.69mmol)を加えた。混合物を1時間撹拌し、O−(2−(ビニル−オキシ)エチル)ヒドロキシルアミン(72mg、0.69mmol)を加えた。周囲温度で4時間撹拌した後、反応物を飽和NH
4Cl(aq.)で処理した。得られた混合物をCH
2Cl
2(15mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して(CH
2Cl
2/MeOH、50:1、v/v)所望生成物(黄色固体、190mg、79.7%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 11.85 (s, 1H), 8.65 (s, 1H), 8.51 (s, 1H), 7.38 (d, 1H), 7.29 (d, 1H), 6.64 (dd, 1H), 6.42 (d, 1H), 4.21 (d, 1H), 4.01 (m, 3H), 3.83 (m, 2H).
ステップ11:4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキサミド
【0571】
CH
2Cl
2(10mL)中の4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−(2−(ビニルオキシ)エトキシ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキサミド(190mg、0.37mmol)の溶液に、1.0N HCl(aq.、1.5mL、1.5mmol)を加えた。1時間撹拌した後、反応混合物を飽和NaHCO
3(aq.)で中和した。水層をCH
2Cl
2(10mL×2)で洗浄した。合わせた有機層を水(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(CH
2Cl
2/MeOH、20:1、v/v)、所望生成物を黄色固体(154mg、84.6%収率)として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 11.88 (s, 1H), 8.65 (s, 1H), 8.52 (s, 1H), 7.36 (d, 1H), 7.25 (d, 1H), 6.42 (d, 1H), 4.69 (m, 1H), 4.05 (m, 2H), 3.80 (m, 2H). MS APCI(+)m/z:m/z 493.2、[M+H]。
(実施例17A)
4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキサミド(化合物17)の調製
【化225】
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ステップ1:5−ブロモ−2,3,4−トリフルオロ安息香酸
【化226】
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【0572】
THF(120mL)中の1−ブロモ−2,3,4−トリフルオロベンゼン(13.64g、64.6mmol)の溶液に、窒素雰囲気下、−78℃でリチウムジイソプロピルアミド(THF中2.0M、33.9mL、67.8mmol)を加えた。−78℃で1時間撹拌した後、混合物を、ドライアイスを入れた瓶に移した。混合物を室温で終夜撹拌した。反応物を10%HCl水溶液(300mL)でクエンチし、酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を5%水酸化ナトリウム(300mL)で洗浄した。水層をpH1に酸性化し、酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して所望生成物(白色固体、13.51g、82%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 13.94 (s, 1H), 7.95 (m, 1H).
ステップ2:5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)安息香酸
【化227】
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【0573】
THF(120mL)中の2−フルオロアニリン(10.2mL、105.8mmol)および5−ブロモ−2,3,4−トリフルオロ安息香酸(13.51g、52.9mmol)の溶液に、窒素雰囲気下、−78℃でLiHMDS(158.7mL、THF中1M、158.7mmol)を滴下添加した。混合物を室温に徐々に加温し、この温度で終夜撹拌した。反応物を10%HCl(aq.、100mL)でクエンチし、酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(200mL×3)およびブライン(200mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮して所望生成物(淡黄色固体、13.73g、75%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 9.21 (s, 1H), 8.01 (d, 1H), 7.26 (m, 1H), 7.01−7.16 (m, 3H).
ステップ3:メチル5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート
【化228】
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【0574】
MeOH(300mL)中の5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)安息香酸(13.73g、39.6mmol)の溶液に、SOCl
2(60mL)を加えた。85℃で終夜撹拌した後、大部分のMeOHを真空下で除去した。残留物を飽和炭酸水素ナトリウム(aq.)で中和し、酢酸エチル(300mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(200mL×3)およびブライン(200mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮して対応する生成物(灰色固体、12.58g、90%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 9.09 (s, 1H), 8.05 (d, 1H), 7.00−7.14 (m, 4H), 3.94 (s, 3H).
ステップ4:メチル5−(ベンジルチオ)−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート
【化229】
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【0575】
無水1,4−ジオキサン(30mL)中のメチル5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート(12.85g、35.80mmol)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(9.21g、71.60mmol)を加えた。次いで窒素雰囲気下で、Pd
2(dba)
3(1.63g、1.78mmol)を加え、次いでキサントホス(2.06g、3.56mmol)およびBnSH(4.44g、35.80mmol)を加えた。混合物をN
2雰囲気下、100℃で終夜撹拌した。次いで反応物を周囲温度に加温し、水(150mL)でクエンチした。水層を酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水(200mL×3)およびブライン(200mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、50:1、v/v)所望生成物(白色固体、12.64g、88%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 9.04 (s, 1H), 7.68 (dd, J = 7.5, 2.1Hz, 1H), 7.21−7.14 (m, 5H), 7.05−6.89 (m, 4H), 3.97 (s, 2H), 3.80 (s, 3H).
ステップ5:メチル4−アジド−5−(ベンジルチオ)−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート
【化230】
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【0576】
DMF(30mL)中のメチル5−(ベンジルチオ)−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート(12.64g、31.36mmol)の溶液に、周囲温度でNaN
3(2.45g、37.63mmol)を加えた。混合物を90℃で3時間撹拌した。次いで水(150mL)を加えた。この溶液を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(100mL×3)およびブライン(100mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し(石油エーテル/酢酸エチル、10:1、v/v)、所望生成物(白色固体、10.38g、78%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 8.89 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.27−7.12 (m, 3H), 7.10−6.80 (m, 6H), 3.98 (s, 2H), 3.80 (s, 3H).
ステップ6:メチル4−アミノ−5−(ベンジルチオ)−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート
【化231】
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【0577】
MeOH(100mL)中のメチル4−アジド−5−(ベンジルチオ)−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート(10.38g、24.36mmol)の溶液に、窒素雰囲気下で10%パラジウム担持カーボン(1.55g)を加えた。次いで窒素雰囲気を、水素雰囲気に完全に変えた。混合物を周囲温度で6時間撹拌した。不溶物をろ別した後、溶媒を真空下で蒸発させて所望生成物(9.79g、100%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 8.98 (s, 1H), 7.69 (s, 1H), 7.19−7.17 (m, 3H), 7.15−6.83 (m, 6H), 4.54 (s, 2H), 3.79 (s, 2H), 3.75 (s, 3H).
ステップ7:メチル4−フルオロ−5−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキシレート
【化232】
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【0578】
酢酸(60mL)中のメチル4−アミノ−5−(ベンジルチオ)−3−フルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート(2.07g、5.17mmol)の溶液に、HCl(con.、8mL)および水(6mL)を加えた。得られたものを周囲温度で1時間撹拌し、水(10mL)中のNaNO
2(0.43g、6.21mmol)の溶液を、0℃で20分以内に滴下添加した。3時間撹拌した後、反応物を、溶液が中和されるまで飽和NaHCO
3(aq.)で処理した。水層を酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(30mL×3)およびブライン(30mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1、v/v)対応する生成物(黄色固体、1.53g、92.1%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.65 (s, 1H), 8.48 (s, 1H), 7.00−6.90 (m, 4H), 3.94 (s, 3H).
ステップ8:メチル4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキシレート
【化233】
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【0579】
DMF(10mL)中のメチル4−フルオロ−5−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキシレート(1.53g、4.77mmol)の溶液に、NIS(1.18g、5.24mmol)を加え、次いでトリフルオロ酢酸(0.5mL)を加えた。周囲温度で4時間撹拌した後、反応物を飽和NH
4Cl(aq.)でクエンチした。この溶液を酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(30mL×3)およびブライン(30mL)で連続的に洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、真空下で濃縮して所望生成物(黄色固体、1.90g、89%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 8.63 (s, 1H), 8.49 (s, 1H), 7.38 (d, J = 10.3Hz, 1H), 7.29 (d, J = 8.6Hz, 1H), 6.64 (dd, J = 14.3, 8.3Hz, 1H), 3.94 (s, 3H).
ステップ9:4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボン酸
【化234】
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【0580】
THFおよびMeOH(20mL、4:1、v/v)中のメチル4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキシレート(1.90g、4.25mmol)の溶液に、1.0M LiOH(aq.、10mL、10mmol)を加えた。周囲温度で2時間撹拌した後、反応物を、溶液が酸性になるまで1.0M HCl(aq.)で処理した。水層を酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相を水(30mL×3)およびブライン(30mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し濃縮して所望生成物(褐色固体、1.70g、94.0%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.63 (s, 1H), 8.49 (s, 1H), 7.38 (d, J = 10.3Hz, 1H), 7.29 (d, J = 8.6Hz, 1H), 6.64 (dd, J = 14.3, 8.3Hz, 1H).
ステップ10:4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−(2−(ビニルオキシ)エトキシ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキサミド
【化235】
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【0581】
CH
2Cl
2(20mL)中の4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボン酸(1.7g、5.54mmol)の溶液に、HOBt(1.21g、8.31mmol)およびEDCI(1.59mg、8.31mmol)を加えた。混合物を1時間撹拌し、O−(2−(ビニル−オキシ)エチル)ヒドロキシルアミン(0.69g、6.65mmol)を加えた。周囲温度で4時間撹拌した後、反応物を飽和NH
4Cl(aq.、20mL)で処理した。得られた混合物をCH
2Cl
2(15mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(10mL×3)およびブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(CH
2Cl
2/MeOH、20:1、v/v)、所望生成物(2.44g、85%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, d6−DMSO) δ 11.85 (s, 1H), 8.65 (s, 1H), 8.51 (s, 1H), 7.38 (d, J = 10.8Hz, 1H), 7.29 (d, J = 8.1Hz, 1H), 6.64 (dd, J = 13.9, 6.6Hz, 1H), 6.42 (d, J = 6.0Hz, 1H), 4.21 (d, J = 14.5Hz, 1H), 4.01 (m, 3H), 3.83 (m, 2H).
ステップ11:4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキサミド
【化236】
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【0582】
CH
2Cl
2(5mL)中の4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−(2−(ビニルオキシ)エトキシ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキサミド(410mg、0.79mmol)の溶液に、1.0N HCl(aq.、5mL、5mmol)を加えた。1時間撹拌した後、反応混合物を飽和NaHCO
3(aq.)で中和した。有機層を分離し、水(30mL×2)およびブライン(30mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(CH
2Cl
2/MeOH、20:1、v/v)、所望生成物(343mg、88%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, d6−DMSO) δ 11.85 (s, 1H), 8.65 (s, 1H), 8.51 (s, 1H), 7.38 (d, J = 10.8Hz, 1H), 7.29 (d, J = 8.1Hz, 1H), 6.64 (dd, J = 13.9, 6.6Hz, 1H), 4.21 (d, J = 14.5Hz, 1H), 4.01 (m, 2H), 3.83 (m, 2H). MS(ES+):m/z 493.0[M+H]。
(実施例18)
N−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキサミド(化合物18)の調製
【化237】
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ステップ1:N−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メトキシ)−4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキサミド
【0583】
CH
2Cl
2(10mL)中の4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボン酸(210mg、0.48mmol)の溶液に、HOBt(105mg、0.72mmol)を加え、次いでEDCI(138mg、0.72mmol)を加えた。混合物を1時間撹拌し、O−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)ヒドロキシルアミン(108mg、0.74mmol)を加えた。周囲温度で4時間撹拌した後、反応物を飽和NH
4Cl(aq.)で処理した。得られた混合物をCH
2Cl
2(15mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(10mL)およびブライン(10mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物(229mg)を、さらに精製することなく、次のステップで直接使用した。
ステップ2:N−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキサミド
【0584】
CH
2Cl
2(10mL)中のN−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メトキシ)−4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキサミド(229mg、0.41mmol)の溶液に、1.0N HCl(aq.、1.5mL、1.5mmol)を加えた。混合物を1時間撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム(aq.)で中和した。水層をCH
2Cl
2(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(30mL×2)およびブライン(30mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して(CH
2Cl
2/MeOH、20:1、v/v)所望生成物(黄色固体、170mg、2つのステップで67.9%の収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 11.98 (s, 1H), 8.40 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.58 (d, 1H), 7.33 (d, 1H), 6.64 (m, 1H), 4.86 (m, 1H), 4.62 (m, 1H), 3.87 (m, 1H), 3.72(m, 2H), 3.33(m, 2H, 水のピークに隠れている). MS APCI(+)m/z:522.9[M+H]。
(実施例19)
5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−4−フルオロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキサミド(化合物19)の調製
【化238】
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ステップ1:5−ブロモ−2−((2−クロロフェニル)アミノ)−3,4−ジフルオロ安息香酸
【0585】
THF(120mL)中の2−クロロアニリン(12.56g、98.42mmol)および5−ブロモ−2,3,4−トリフルオロ安息香酸(12.55g、49.21mmol)の溶液に、窒素雰囲気下、−78℃でLiHMDS(147.6mL、THF中1M、147.6mmol)を滴下添加した。混合物を室温に徐々に加温し、この温度で終夜撹拌した。反応物を10%HCl(aq.、100mL)でクエンチした。混合物を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(100mL)およびブライン(100mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮して所望生成物4(黄色固体、13.74g、77%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 14.10 (s, 1H), 9.30 (s, 1H), 8.03 (m, 1H), 7.47 (m, 1H),7.23 (m, 1H), 7.04 (m, 2H).
ステップ2:メチル5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンゾエート
【0586】
MeOH(300mL)中の5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−((2−クロロフェニル)アミノ)安息香酸(13.74g、37.89mmol)の溶液に、塩化チオニル(20mL)を加えた。85℃で終夜撹拌した後、大部分のMeOHを真空下で除去した。残留物を飽和炭酸水素ナトリウム(aq.)で中和し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)およびブライン(100mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し濃縮して対応する生成物を灰色白色固体(12.98g、91.1%収率)として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 9.15 (s, 1H), 8.06 (m, 1H), 7.41 (m, 1H), 7.24 (m, 1H), 7.01 (m, 1H), 6.90 (m, 1H), 3.95 (s, 3H).
ステップ3:メチル5−(ベンジルチオ)−3,4−ジフルオロ−2−((2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾエート
【0587】
無水1,4−ジオキサン(30mL)中のメチル5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−((2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾエート(12.98g、34.47mmol)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(8.86g、68.94mmol)を加えた。次いで窒素雰囲気下で、Pd
2(dba)
3(1.63g、1.78mmol)を加え、次いでキサントホス(2.06g、3.56mmol)およびBnSH(4.48g、36.19mmol)を加えた。混合物をN
2雰囲気下、100℃で終夜撹拌し、次いで周囲温度に加温した。反応物を水(150mL)でクエンチし、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)およびブライン(100mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、50:1、v/v)所望生成物(白色固体、12.44g、86.0%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 9.19 (s, 1H), 7.79 (dd, 1H), 7.41 (dd, 1H), 7.24 (m, 5H), 7.18 (m, 1H), 7.00 (m, 1H), 6.87 (m, 1H), 4.08 (s, 2H), 3.90 (s, 3H).
ステップ4:メチル4−アジド−5−(ベンジルチオ)−3−フルオロ−2−((2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾエート
【0588】
DMF(100mL)中のメチル5−(ベンジルチオ)−3,4−ジフルオロ−2−((2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾエート(12.44g、29.64mmol)の溶液に、周囲温度でNaN
3(2.89g、44.46mmol)を加えた。混合物を90℃で3時間撹拌した。次いで水(150mL)を加えた。この溶液を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し(石油エーテル/酢酸エチル、10:1、v/v)、所望生成物(白色固体、9.84g、75.1%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 8.72 (s, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.45 (m, 1H), 7.33 (m, 4H), 7.24 (m, 2H), 6.95 (m, 2H), 4.20 (s, 2H), 3.81 (s, 3H).
ステップ5:メチル4−アミノ−5−(ベンジルチオ)−3−フルオロ−2−((2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾエート
【0589】
MeOH(200mL)中のメチル4−アジド−5−(ベンジルチオ)−3−フルオロ−2−((2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾエート(9.84g、22.23mmol)の溶液に、窒素雰囲気下で10%パラジウム担持カーボン(1.55g)を加えた。次いで窒素雰囲気を、水素雰囲気に完全に変えた。混合物を周囲温度で2時間撹拌した。不溶物をろ別した後、溶媒を真空下で蒸発させて所望生成物(9.26g、100%)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 8.94 (s, 1H), 7.54 (s, 1H), 7.45 (m, 1H), 7.24 (m, 6H), 6.95 (m, 1H), 6.77 (m, 1H), 6.27 (s, 2H), 3.95 (s, 2H), 3.73 (s, 3H).
ステップ6:メチル4−フルオロ−5−((2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキシレート
【0590】
酢酸(60mL)中のメチル4−アミノ−5−(ベンジルチオ)−3−フルオロ−2−((2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾエート(2.50g、5.99mmol)の溶液に、濃HCl(8mL)を加えた。得られたものを周囲温度で1時間撹拌した。水(10mL)中のNaNO
2(0.45g、6.58mmol)の溶液を、0℃で20分かけて滴下添加した。3時間撹拌した後、反応物を、溶液が中和されるまで飽和NaHCO
3(aq.)で処理した。水層を酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相を水(30mL)およびブライン(30mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1、v/v)対応する生成物(黄色固体、1.82g、90.1%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.83 (s, 1H), 8.59 (d, 1H), 7.45 (m, 1H), 7.24 (m, 1H), 6.95 (m, 2H), 4.03 (s, 3H).
ステップ7:メチル4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキシレート
【0591】
DMF(10mL)中のメチル4−フルオロ−5−((2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキシレート(1.82g、5.39mmol)の溶液に、NBS(1.0g、5.65mmol)を加えた。周囲温度で4時間撹拌した後、反応物を飽和NH
4Cl(aq.)でクエンチした。この溶液を酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(30mL)およびブライン(30mL)で連続的に洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、真空下で濃縮して所望生成物(黄色固体、2.02g、90.1%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.84 (s, 1H), 8.60 (d, 1H), 7.59 (d, 1H), 7.29 (m, 1H), 6.77 (m, 1H), 4.04 (s, 3H).
ステップ8:4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボン酸
【0592】
THFおよびMeOH(20mL、4:1、v/v)中のメチル4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキシレート(2.02g、4.85mmol)の溶液に、5.0M LiOH(aq.、2mL、10mmol)を加えた。周囲温度で2時間撹拌した後、反応物を、溶液が酸性になるまで1.0M HCl(aq.)で処理した。水層を酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相を水(30mL)およびブライン(30mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し濃縮して所望生成物(褐色黄色固体、1.85g、95%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 13.90 (s, 1H), 8.80 (s, 1H), 8.55 (d, 1H), 7.56 (d, 1H), 7.27 (m, 1H), 6.75 (m, 1H).
ステップ9:4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−N−(2−(ビニルオキシ)エトキシ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキサミド
【0593】
CH
2Cl
2(10mL)中の4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボン酸(200mg、0.46mmol)の溶液に、HOBt(100mg、0.74mmol)およびEDCI(132mg、0.74mmol)を加えた。混合物を1時間撹拌し、O−(2−(ビニルオキシ)エチル)ヒドロキシルアミン(76mg、0.74mmol)を加えた。周囲温度で4時間撹拌した後、反応物を飽和NH
4Cl(aq.)で処理した。得られた混合物をCH
2Cl
2(15mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物(191mg)を、さらに精製することなく、次のステップで直接使用した。
ステップ10:4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキサミド
CH
2Cl
2(10mL)中の化合物4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−N−(2−(ビニルオキシ)エトキシ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキサミド(191mg、0.39mmol)の溶液に、1.0N HCl(aq.、1.5mL、1.5mmol)を加えた。1時間撹拌した後、反応混合物を飽和NaHCO
3(aq.)で中和した。水層をCH
2Cl
2(10mL×2)で洗浄した。合わせた有機層を水(30mL×2)およびブライン(30mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(CH
2Cl
2/MeOH、20:1、v/v)、所望生成物を黄色固体(150mg、2つのステップで66.5%の収率)として得た。
1H NMR (400MHz, CD
3OD): δ 8.53 (s, 1H), 7.69 (s, 1H), 7.34 (d, 1H), 6.74 (m, 1H), 3.91 (m, 2H), 3.62 (m, 2H). MS APCI(+)m/z:462.5[M+H]。
(実施例20)
5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−N−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−4−フルオロベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキサミド(化合物20)の調製
【化239】
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ステップ1:N−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メトキシ)−4−フルオロ−5−((2−クロロ−4−ブロモフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキサミド
【0594】
CH
2Cl
2(10mL)中の4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボン酸(200mg、0.49mmol)の溶液に、HOBt(100mg、0.74mmol)を加え、次いでEDCI(140mg、0.74mmol)を加えた。混合物を1時間撹拌し、O−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)ヒドロキシルアミン(108mg、0.74mmol)を加えた。周囲温度で4時間撹拌した後、反応物を飽和NH
4Cl(aq.)で処理した。得られた混合物をCH
2Cl
2(15mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(10mL)およびブライン(10mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物(213mg)を、さらに精製することなく、次のステップで直接使用した。
ステップ2:N−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキサミド
【0595】
CH
2Cl
2(10mL)中のN−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メトキシ)−4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボキサミド(60mg、0.11mmol)の溶液に、1.0N HCl(aq.、1mL、1.0mmol)を加えた。混合物を1時間撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム(aq.)で中和した。水層をCH
2Cl
2(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(10mL)およびブライン(10mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して(CH
2Cl
2/MeOH、20:1、v/v)所望生成物(黄色固体、41mg、2つのステップで61.5%の収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CD
3OD): δ 11.13 (s, 1H), 8.59 (s, 1H), 7.66 (d, 1H), 7.34 (dd, 1H), 6.76 (m, 1H), 3.79 (m, 1H), 3.71 (m, 2H), 3.35 (m, 2H). MS APCI(+)m/z:m/z 492.8、[M+H]。
(実施例21)
N−(4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−イル)シクロプロパンスルホンアミド(化合物21)の調製
【化240】
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ステップ1:4−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d][1,2,3]チアジアゾール−6(7H)−オン
【0596】
t−BuOH(10mL)中の4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボン酸(120mg、0.30mmol)の溶液に、DPPA(48mg、0.45mmol)を加え、次いでトリエチルアミン(60mg、0.60mmol)を加えた。混合物を3時間還流下で加熱し、徐々に室温に加温した。溶媒を真空下で除去し、得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した(石油エーテル/酢酸エチル、2:1、v/v)。対応する生成物を得た(100mg、83.9%収率)。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 12.14 (s, 1H), 8.01−7.99 (m, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.83 (m, 1H), 7.59−7.55 (m, 1H).
ステップ2:7−(シクロプロピルスルホニル)−4−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d][1,2,3]チアジアゾール−6(7H)−オン
【0597】
CH
2Cl
2(3mL)中の4−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d][1,2,3]チアジアゾール−6(7H)−オン(60mg、0.14mmol)の溶液に、0℃でトリエチルアミン(43mg、0.42mmol)を加え、次いでシクロプロパンスルホニルクロリド(31mg、0.21mmol)およびDMAP(5mg)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、飽和NaHCO
3(aq.)で洗浄した。水層をCH
2Cl
2(10mL×2)で抽出した。合わせた有機相を水(10mL)およびブライン(10mL)で連続的に洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1、v/v)対応する生成物(75mg、100%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.34 (s, 1H), 7.75−7.73 (d, 2H), 7.34 (m, 1H), 3.34 (m, 1H), 1.68 (m, 2H), 0.85 (m, 2H).
ステップ3:N−(4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−イル)シクロプロパンスルホンアミド
【0598】
THF(5mL)中の7−(シクロプロピルスルホニル)−4−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d][1,2,3]チアジアゾール−6(7H)−オン(70mg、0.13mmol)の溶液に、カリウムトリメチルシラノレート(17mg、0.13mmol)を加えた。室温で1時間撹拌した後、反応物を飽和NH
4Cl(aq.)でクエンチした。水層を酢酸エチル(6mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。残留粗生成物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1〜3:1、v/v)対応する生成物(40mg、60.1%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 9.86 (s, 1H), 8.37 (s, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.60 (dd, 1H), 7.30 (dd, 1H), 6.45 (m, 1H), 2.77 (m, 1H), 1.01−0.99 (m, 2H), 0.89−0.86 (m, 2H). MS APCI(+)m/z:508.7、[M+H]。
(実施例22)
1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−N−(4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−イル)シクロプロパン−1−スルホンアミド(化合物22)の調製
【化241】
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ステップ1:7−((1−アリルシクロプロピル)スルホニル)−4−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d][1,2,3]チアジアゾール−6(7H)−オン
【0599】
DCM(5mL)中の4−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d][1,2,3]チアジアゾール−6(7H)−オン(50mg、0.12mmol)の溶液に、0℃でトリエチルアミン(24mg、0.23mmol)を加え、次いで1−アリルシクロプロパン−1−スルホニルクロリド(32mg、0.17mmol)およびDMAP(10mg)を加えた。室温で1時間撹拌した後、混合物を飽和NaHCO
3(aq.)で洗浄した。水層をDCM(20mL×2)で抽出した。合わせた有機相を水(20mL)およびブライン(20mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮して残留物を得た。これを、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1、v/v)対応する生成物(60mg、89.9%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.36 (s, 1H), 7.76−7.74 (m, 2H), 7.35 (m, 1H), 5.75−5.58 (m, 1H), 5.05 (m, 2H), 2.90−2.80 (m, 1H), 2.10−2.0 (m, 1H), 1.95−1.86 (m, 2H), 1.25−1.11 (m, 2H).
ステップ2:1−アリル−N−(4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−イル)シクロプロパン−1−スルホンアミド
【0600】
THF(5mL)中の7−((1−アリルシクロプロピル)スルホニル)−4−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d][1,2,3]チアジアゾール−6(7H)−オン(60mg、0.11mmol)の溶液に、カリウムトリメチルシラノレート(14mg、0.11mmol)を加えた。反応物を室温で1時間撹拌し、飽和NH
4Cl(aq.)でクエンチした。水層をEA(10mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1〜3:1、v/v)所望生成物(50mg、87.3%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.24 (s, 1H), 7.65−7.63 (m, 2H), 7.31(m, 1H), 7.01 (s, 1H), 6.83 (s, 1H), 5.74−5.56 (m, 1H), 5.02 (m, 2H), 2.77−2.71 (m, 1H), 2.12−2.0 (m, 1H), 1.75−1.71 (m, 2H), 1.21−0.97 (m, 2H).
ステップ3:1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−N−(4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−イル)シクロプロパン−1−スルホンアミド
THF(5mL)中の1−アリル−N−(4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−イル)シクロプロパン−1−スルホンアミド(50mg、0.09mmol)の溶液に、N−メチルモルホリン−N−オキシド(12mg、0.09mmol)を加え、次いで四酸化オスミウム(5mg、0.02mmol)および水(0.5mL)を加えた。得られたものを室温で終夜撹拌した。混合物を濃縮し、次いで酢酸エチルで希釈した。有機層を水、飽和NaHCO
3(aq.)およびブラインで逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮して残留物を得た。これを、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して生成物を白色固体(30mg、56.5%収率)として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.26 (s, 1H), 7.67−7.64 (d, 2H), 7.32 (m, 1H), 7.03 (s, 1H), 6.85 (s, 1H), 4.40−4.26 (m, 2H), 4.20−4.10 (m, 1H), 3.75−3.60 (m, 1H), 3.60−3.50 (m, 1H), 2.62−2.50 (m, 2H), 0.92−0.82 (m, 4H). MS APCI(+)m/z:583.5、[M+H]。
(実施例23)
N−(5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−4−フルオロベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−イル)シクロプロパンスルホンアミド(化合物23)の調製
【化242】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1:4−フルオロ−5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d][1,2,3]チアジアゾール−6(7H)−オン
【0601】
t−BuOH(5mL)中の4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−カルボン酸(100mg、0.25mmol)の溶液に、DPPA(103mg、0.37mmol)を加え、次いでトリエチルアミン(76mg、0.75mmol)を加えた。混合物を3時間還流下で加熱し、徐々に室温に加温した。溶媒を真空下で除去し、得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した(石油エーテル/酢酸エチル、2:1、v/v)。対応する生成物を得た(90mg、90.7%収率)。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6): δ 11.75 (s, 1H), 8.67 (s, 1H), 7.96 (d, 1H), 7.76 (d, 1H), 7.50 (t, 1H).
ステップ2:7−(シクロプロピルスルホニル)−4−フルオロ−5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d][1,2,3]チアジアゾール−6(7H)−オン
【0602】
CH
2Cl
2(5mL)中の4−フルオロ−5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d][1,2,3]チアジアゾール−6(7H)−オン(50mg、0.13mmol)の溶液に、0℃でトリエチルアミン(26mg、0.25mmol)を加え、次いでシクロプロパンスルホニルクロリド(26mg、0.19mmol)およびDMAP(10mg)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、飽和NaHCO
3(aq.)で洗浄した。水層をCH
2Cl
2(10mL×2)で抽出した。合わせた有機相を水(10mL)およびブライン(10mL)で連続的に洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1、v/v)対応する生成物(60mg、95%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.31 (s, 1H), 7.75−7.72 (d, 2H), 7.35 (m, 1H), 3.35 (m, 1H), 1.70 (m, 2H), 0.87 (m, 2H).
ステップ3:N−(4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−イル)シクロプロパンスルホンアミド
【0603】
THF(5mL)中の7−(シクロプロピルスルホニル)−4−フルオロ−5−(2−クロロ−4−ブロモフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d][1,2,3]チアジアゾール−6(7H)−オン(60mg、0.12mmol)の溶液に、カリウムトリメチルシラノレート(16mg、0.12mmol)を加えた。室温で1時間撹拌した後、反応物を飽和NH
4Cl(aq.)でクエンチした。水層を酢酸エチル(10mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。残留粗生成物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1〜3:1、v/v)対応する生成物(30mg、52.7%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.25 (s, 1H), 8.02−7.98 (m, 1H), 7.85 (m, 1H), 7.60−7.56 (m, 1H), 7.14 (s, 1H), 6.83 (s, 1H), 2.81−2.72 (m, 1H), 1.33 (m, 2H), 1.15 (m, 2H). MS APCI(+)m/z:478.8、[M+H]。
(実施例24)
N−(5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)−4−フルオロベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−イル)−1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)シクロプロパン−1−スルホンアミド(化合物24)の調製
【化243】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1:7−((1−アリルシクロプロピル)スルホニル)−4−フルオロ−5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d][1,2,3]チアジアゾール−6(7H)−オン
【0604】
DCM(5mL)中の4−フルオロ−5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d][1,2,3]チアジアゾール−6(7H)−オン(40mg、0.10mmol)の溶液に、0℃でトリエチルアミン(21mg、0.20mmol)を加え、次いで1−アリルシクロプロパン−1−スルホニルクロリド(27mg、0.15mmol)およびDMAP(10mg)を加えた。室温で1時間撹拌した後、混合物を飽和NaHCO
3(aq.)で洗浄した。水層をDCM(20mL×2)で抽出した。合わせた有機相を水(20mL)およびブライン(20mL)で逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮して残留物を得た。これを、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1、v/v)対応する生成物(50mg、87.1%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.37 (s, 1H), 7.78−7.76 (d, 2H), 7.33 (m, 1H), 5.76−5.58 (m, 1H), 5.08 (m, 2H), 2.93−2.86 (m, 1H), 2.13−2.0 (m, 1H), 1.97−1.87 (m, 2H), 1.28−1.16 (m, 2H).
ステップ2:1−アリル−N−(4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−イル)シクロプロパン−1−スルホンアミド
【0605】
THF(5mL)中の7−((1−アリルシクロプロピル)スルホニル)−4−フルオロ−5−(2−クロロ−4−ブロモフェニル)−5H−イミダゾ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−d][1,2,3]チアジアゾール−6(7H)−オン(50mg、0.09mmol)の溶液に、カリウムトリメチルシラノレート(12mg、0.09mmol)を加えた。反応物を室温で1時間撹拌し、飽和NH
4Cl(aq.)でクエンチした。水層をEA(10mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して(石油エーテル/酢酸エチル、5:1〜3:1、v/v)所望生成物(45mg、94.5%収率)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.26 (s, 1H), 7.65−7.57 (m, 2H), 7.33 (m, 1H), 7.00 (s, 1H), 6.85 (s, 1H), 5.72−5.57 (m, 1H), 5.05 (m, 2H), 2.79−2.72 (m, 1H), 2.12−2.05 (m, 1H), 1.76−1.71 (m, 2H), 1.21−0.98 (m, 2H).
ステップ3:1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−N−(4−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−イル)シクロプロパン−1−スルホンアミド
【0606】
THF(5mL)中の1−アリル−N−(4−フルオロ−5−((4−ブロモ−2−クロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d][1,2,3]チアジアゾール−6−イル)シクロプロパン−1−スルホンアミド(45mg、0.09mmol)の溶液に、N−メチルモルホリン−N−オキシド(10mg、0.09mmol)を加え、次いで四酸化オスミウム(5mg、0.02mmol)および水(0.5mL)を加えた。得られたものを室温で終夜撹拌した。混合物を濃縮し、次いで酢酸エチルで希釈した。有機層を水、飽和NaHCO
3(aq.)およびブラインで逐次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮して残留物を得た。これを、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して生成物を白色固体(20mg、41.7%収率)として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 8.26 (s, 1H), 7.69−7.62 (d, 2H), 7.33 (m, 1H), 7.04 (s, 1H), 6.85 (s, 1H), 4.40−4.25 (m, 2H), 4.22−4.12 (m, 1H), 3.75−3.62 (m, 1H), 3.61−3.52 (m, 1H), 2.62−2.51 (m, 2H), 0.95−0.82 (m, 4H). MS APCI(+)m/z:552.9、[M+H]。
(実施例25〜33)
化合物25〜33の調製
【0607】
化合物25〜33を、化合物1〜8で使用したのと同様の手順にしたがって調製した。
【化244】
[この文献は図面を表示できません]
【0608】
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.74 (s, 1H), 8.96 (s, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.56 (d, J=9.6Hz, 1H), 7.32 (d, J=8.2Hz, 1H), 6.41 (m, 1H), 4.73 (s, 1H), 3.86 (m, 2H), 3.56 (m, 2H). MS APCI(+)m/z:429.4[M+H]。
【化245】
[この文献は図面を表示できません]
【0609】
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.76 (s, 1H), 8.98 (s, 1H), 8.05 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.55 (d, J=9.6Hz, 1H), 7.29 (d, J=8.8Hz, 1H), 6.41 (m, 1H), 4.71 (s, 1H), 3.82 (m, 2H), 3.55 (m, 2H). MS APCI(+)m/z:418.4[M+H]。
【化246】
[この文献は図面を表示できません]
【0610】
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.74 (s, 1H), 8.95 (s, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.86 (s, 1H), 7.54 (d, J=9.8Hz, 1H), 7.27 (d, J=8.5Hz, 1H), 6.38 (m, 1H), 4.69 (s, 1H), 3.82 (m, 2H), 3.57 (m, 2H), 2.55 (s, 3H). MS APCI(+)m/z:396.5[M+H]。
【化247】
[この文献は図面を表示できません]
【0611】
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.76 (s, 1H), 8.97 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.55 (d, J=9.8Hz, 1H), 7.30 (d, J=8.4Hz, 1H), 6.40 (m, 1H), 4.72 (s, 1H), 3.85 (m, 2H), 3.57 (m, 2H). MS APCI(+)m/z:434.4[M+H]。
【化248】
[この文献は図面を表示できません]
【0612】
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.75 (s, 1H), 8.95 (s, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.56 (d, J=9.6Hz, 1H), 7.31 (d, J=8.7Hz, 1H), 6.42 (m, 1H), 4.75 (s, 2H), 3.68 (m, 4H), 3.38 (m, 1H). MS APCI(+)m/z:506.3[M+H]。
【化249】
[この文献は図面を表示できません]
【0613】
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.74 (s, 1H), 8.96 (s, 1H), 8.07 (s, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.58 (d, J=9.4Hz, 1H), 7.33 (d, J=8.8Hz, 1H), 6.45 (m, 1H), 4.76 (s, 2H), 3.70 (m, 4H), 3.40 (m, 1H). MS APCI(+)m/z:459.4[M+H]。
【化250】
[この文献は図面を表示できません]
【0614】
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.75 (s, 1H), 8.95 (s, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.58 (d, J=9.6Hz, 1H), 7.35 (d, J=8.7Hz, 1H), 6.43 (m, 1H), 4.73 (s, 2H), 3.71 (m, 4H), 3.39 (m, 1H). MS APCI(+)m/z:475.8[M+H]。
【化251】
[この文献は図面を表示できません]
【0615】
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.70 (s, 1H), 8.93 (s, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.55 (d, J=9.4Hz, 1H), 7.32 (d, J=8.8Hz, 1H), 6.41 (m, 1H), 3.73 (m, 2H), 0.51 (m, 1H), 0.25 (m, 4H). MS APCI(+)m/z:486.2[M+H]。
【化252】
[この文献は図面を表示できません]
【0616】
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.71 (s, 1H), 8.92 (s, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.57 (d, J=9.8Hz, 1H), 7.33 (d, J=8.6Hz, 1H), 6.43 (m, 1H), 3.75 (m, 2H), 0.52 (m, 1H), 0.26 (m, 4H). MS APCI(+)m/z:455.8[M+H]。
(実施例34〜42)
化合物43〜51の調製
【0617】
化合物34〜42を、化合物9〜16で使用したのと同様の手順にしたがって調製した。
【化253】
[この文献は図面を表示できません]
【0618】
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.81 (s, 1H), 9.54 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.56 (d, 1H), 7.31 (d, 1H), 6.47 (m, 1H), 4.73 (s, 1H), 3.85 (m, 2H), 3.55 (m, 2H). MS APCI(+)m/z:445.3[M+H]。
【化254】
[この文献は図面を表示できません]
【0619】
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.81 (s, 1H), 9.53 (s, 1H), 8.24 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.56 (d, 1H), 7.33 (d, 1H), 6.50 (m, 1H), 4.74 (s, 1H), 3.85 (m, 2H), 3.55 (m, 2H). MS APCI(+)m/z:434.4[M+H]。
【化255】
[この文献は図面を表示できません]
【0620】
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.80 (s, 1H), 9.54 (s, 1H), 8.22 (s, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.54 (d, 1H), 7.30 (d, 1H), 6.45 (m, 1H), 4.73 (s, 1H), 3.84 (m, 2H), 3.56 (m, 2H), 2.51 (s, 3H). MS APCI(+)m/z:412.5[M+H]。
【化256】
[この文献は図面を表示できません]
【0621】
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.80 (s, 1H), 9.55 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.52 (d, 1H), 7.28 (d, 1H), 6.43 (m, 1H), 4.75 (s, 1H), 3.83 (m, 2H), 3.55 (m, 2H). MS APCI(+)m/z:450.5[M+H]。
【化257】
[この文献は図面を表示できません]
【0622】
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.78 (s, 1H), 9.54 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.56 (d, 1H), 7.32 (d, 1H), 6.49 (m, 1H), 4.75 (s, 2H), 3.67 (m, 4H), 3.36 (m, 1H). MS APCI(+)m/z:522.3[M+H]。
【化258】
[この文献は図面を表示できません]
【0623】
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.79 (s, 1H), 9.55 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.57 (d, 1H), 7.31 (d, 1H), 6.50 (m, 1H), 4.74 (s, 2H), 3.68 (m, 4H), 3.35 (m, 1H). MS APCI(+)m/z:475.3[M+H]。
【化259】
[この文献は図面を表示できません]
【0624】
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.80 (s, 1H), 9.53 (s, 1H), 8.22 (s, 1H), 8.13 (s, 1H), 7.58 (d, 1H), 7.32 (d, 1H), 6.51 (m, 1H), 4.75 (s, 2H), 3.70 (m, 4H), 3.36 (m, 1H). MS APCI(+)m/z:491.7[M+H]。
【化260】
[この文献は図面を表示できません]
【0625】
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.85 (s, 1H), 9.55 (s, 1H), 8.25 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.60 (d, 1H), 7.31 (d, 1H), 6.52 (m, 1H), 3.72 (m, 2H), 0.50 (m, 1H), 0.25 (m, 4H). MS APCI(+)m/z:471.7[M+H]。
【化261】
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【0626】
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.83 (s, 1H), 9.54 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.62 (d, 1H), 7.33 (d, 1H), 6.50 (m, 1H), 3.71 (m, 2H), 0.49 (m, 1H), 0.23 (m, 4H). MS APCI(+)m/z:502.3[M+H]。
(実施例43〜51)
化合物43〜51の調製
【0627】
化合物43〜51を、化合物17〜24で使用したのと同様の手順にしたがって調製した。
【化262】
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1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.92(s, 1H), 8.68 (s, 1H), 8.55 (s, 1H), 7.35 (d, 1H), 7.23 (d, 1H), 6.37 (m, 1H), 4.72 (s, 1H), 4.04 (m, 2H), 3.78 (m, 2H). MS APCI(+)m/z:446.3[M+H]。
【化263】
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【0628】
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.90(s, 1H), 8.66 (s, 1H), 8.54 (s, 1H), 7.38 (d, 1H), 7.24 (d, 1H), 6.41 (m, 1H), 4.70 (s, 1H), 4.04 (m, 2H), 3.79 (m, 2H). MS APCI(+)m/z:435.4[M+H]。
【化264】
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【0629】
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.89(s, 1H), 8.65 (s, 1H), 8.53 (s, 1H), 7.34 (d, 1H), 7.23 (d, 1H), 6.40 (m, 1H), 4.68 (s, 1H), 4.06 (m, 2H), 3.80 (m, 2H), 2.52 (s, 3H). MS APCI(+)m/z:413.5[M+H]。
【化265】
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【0630】
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.90(s, 1H), 8.67 (s, 1H), 8.55 (s, 1H), 7.33 (d, 1H), 7.21 (d, 1H), 6.38 (m, 1H), 4.71 (s, 1H), 4.02 (m, 2H), 3.77 (m, 2H). MS APCI(+)m/z:451.3[M+H]。
【化266】
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【0631】
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.88(s, 1H), 8.68 (s, 1H), 8.56 (s, 1H), 7.35 (d, 1H), 7.24 (d, 1H), 6.41 (m, 1H), 4.70 (s, 1H), 4.03 (m, 4H), 3.68 (m, 1H). MS APCI(+)m/z:523.3[M+H]。
【化267】
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【0632】
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.89(s, 1H), 8.67 (s, 1H), 8.55 (s, 1H), 7.33 (d, 1H), 7.25 (d, 1H), 6.39 (m, 1H), 4.71 (s, 1H), 4.05 (m, 4H), 3.67 (m, 1H). MS APCI(+)m/z:476.3[M+H]。
【化268】
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【0633】
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.90(s, 1H), 8.66 (s, 1H), 8.54 (s, 1H), 7.36 (d, 1H), 7.23 (d, 1H), 6.40 (m, 1H), 4.72 (s, 1H), 4.05 (m, 4H), 3.69 (m, 1H). MS APCI(+)m/z:492.7[M+H]。
【化269】
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【0634】
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.90(s, 1H), 8.65 (s, 1H), 8.53 (s, 1H), 7.35 (d, 1H), 7.25 (d, 1H), 6.41 (m, 1H), 3.70 (m, 2H), 0.51 (m, 1H), 0.26 (m, 4H). MS APCI(+)m/z:503.4[M+H]。
【化270】
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【0635】
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 11.91(s, 1H), 8.67 (s, 1H), 8.55 (s, 1H), 7.38 (d, 1H), 7.25 (d, 1H), 6.42 (m, 1H), 3.72 (m, 2H), 0.52 (m, 1H), 0.25 (m, 4H). MS APCI(+)m/z:472.7[M+H]。
(実施例B−1)
細胞成長阻害アッセイ
材料
細胞:HT29、COLO205およびA375細胞を、中国医学科学院(Chinese Academy of Medical Sciences)、基礎医学研究所(Institute of Basic Medical Reseach)の細胞資源センター(Cell Resource Center)から得た。
試薬:DMEM/F12(GIBCO)、0.25%トリプシン(GIBCO)、MTT(5mg/ml)、DMSO、PBS
装置:37℃、5%CO
2細胞インキュベーター、TECANインフィニットTM200シリーズ多機能マイクロプレートリーダー、クリーンベンチ、細胞計数盤(cell counting board)
消耗品:96ウェルプレート(CORING)
方法1(HT29)
1.HT29細胞がそれらの増殖対数期に達したら、4×103細胞/ウェルを96ウェルプレートに播種し、プレートの端部を無菌性PBSで満たし、同時に3つのホールドを、ブランク群として培地だけで満たした。
2.プレートを、加湿した5%CO
2インキュベーター中、37℃で24時間培養し、それらの増殖対数期に達するように増殖させた。
3.試料をDMSO(ジメチルスルホキシド)に溶解させた。試料の濃度は10mmol/L、1mmol/L、100μmol/L、10μmol/L、1μmol/L、0.1μmol/Lであり、細胞培養培地でさらに希釈した。最終投与濃度は10μmol/L、1μmol/L、100nmol/L、10nmol/L、1nmol/L、0.1nmol/L、0nmol/L(対照群)であった。使用した最終DMSO濃度は、対照群を含むすべての処理において培地の全容積の1‰であった。
ブランク:培地
対照:実験群と同じ用量のDMSO、DMSOを細胞完全培養培地(cell perfect culture medium)で希釈した。
実験:細胞を、10μmol/L、1μmol/L、100nmol/L、10nmol/L、1nmol/L、0.1nmol/Lの濃度で処理した。
4.プレートを、加湿した5%CO
2インキュベーター中、37℃で72時間培養した。リン酸緩衝血清(PBS)中の3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)試薬(5mg/mL)の20μLを各ウェルに加えた。
5.プレートを、加湿した5%CO
2インキュベーター中、37℃で4時間培養した。続いて溶液を吸引し、150μLのジメチルスルホキシドを加えて、生成したホルマザン結晶を生細胞ミトコンドリアから溶液中へ放出させた。
6.3分間緩やかに振とうした後、吸光度を、マイクロプレートリーダーを用いて490nmで測定した。
方法2(A375)
1.A375細胞がそれらの増殖対数期に達したら、5×103細胞/ウェルを96ウェルプレートに播種し、プレートの端部を無菌性PBSで満たし、同時に3つのホールドを、ブランク群として培地だけで満たした。
2.プレートを、加湿した5%CO
2インキュベーター中、37℃で24時間培養した。それらの増殖対数期に達するように増殖させた。
3.試料をDMSO(ジメチルスルホキシド)に溶解させた。試料の濃度は10mmol/L、1mmol/L、100μmol/L、10μmol/L、1μmol/L、0.1μmol/Lであり、細胞培養培地でさらに希釈した。最終投与濃度は10μmol/L、1μmol/L、100nmol/L、10nmol/L、1nmol/L、0.1nmol/L、0nmol/L(対照群)であった。使用した最終DMSO濃度は、対照群を含むすべての処理において培地の全容積の1‰であった。
ブランク:培地
対照:実験群と同じ用量のDMSO、DMSOを細胞完全培養培地で希釈した。
実験:細胞を、10μmol/L、1μmol/L、100nmol/L、10nmol/L、1nmol/L、0.1nmol/Lの濃度で処理した。
4.プレートを、加湿した5%CO
2インキュベーター中、37℃で72時間培養した。リン酸緩衝血清(PBS)中の3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)試薬(5mg/mL)の20μLを各ウェルに加えた。
5.プレートを、加湿した5%CO
2インキュベーター中、37℃で4時間培養した。続いて溶液を吸引し、150μLのジメチルスルホキシドを加えて、形成されたホルマザン結晶を生細胞ミトコンドリアから溶液中へ放出させた。
6.3分間緩やかに振とうした後、吸光度を、マイクロプレートリーダーを用いて490nmで測定した。
方法3(COLO205)
1.COLO205細胞がそれらの増殖対数期に達したら、1×10
4細胞/ウェルを96ウェルプレートに播種し、プレートの端部を無菌性PBSで満たし、同時に3つのホールドを、ブランク群として培地だけで満たした。
2.プレートを、加湿した5%CO2インキュベーター中、37℃で24時間培養した。それらの増殖対数期に達するように増殖させた。
3.試料をDMSO(ジメチルスルホキシド)に溶解させた。試料の濃度は10mmol/L、1mmol/L、100μmol/L、10μmol/L、1μmol/L、0.1μmol/Lであり、細胞培養培地でさらに希釈した。最終投与濃度は10μmol/L、1μmol/L、100nmol/L、10nmol/L、1nmol/L、0.1nmol/L、0nmol/L(対照群)であった。使用した最終DMSO濃度は、対照群を含むすべての処理において培地の全容積の1‰であった。
ブランク:培地
対照:実験群と同じ用量のDMSO、DMSOを細胞完全培養培地で希釈した。
実験:細胞を、10μmol/L、1μmol/L、100nmol/L、10nmol/L、1nmol/L、0.1nmol/Lの濃度で処理した。
4.プレートを、加湿した5%CO
2インキュベーター中、37℃で72時間培養した。リン酸緩衝血清(PBS)中の3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)試薬(5mg/ml)の20μlを各ウェルに加えた。
5.プレートを、加湿した5%CO
2インキュベーター中、37℃で4時間培養した。続いて溶液を吸引し、150μLのジメチルスルホキシドを加えて、形成されたホルマザン結晶を生細胞ミトコンドリアから溶液中へ放出させた。
6.3分間緩やかに振とうした後、吸光度を、マイクロプレートリーダーを用いて490nmで測定した。
【0636】
HT29およびA375細胞を用いて得た細胞阻害IC50値を表5に示す。
【表5】
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(実施例B−2)
HT29腫瘍異種移植モデルにおけるインビボでの抗腫瘍効能
【0637】
5〜6週齢の雌のBALB/cヌードマウスを、すべてのインビボ効能試験に対して使用した。マウスに、HT29ヒト結腸癌細胞をSFM100μL当たり5×10
6細胞で右脇腹に注射した。腫瘍容積を式:
腫瘍容積(mm
3)=(w
2×l)/2 (式中、w=腫瘍の幅、c=腫瘍の長さ、mm単位で)
を用いてノギス測定により監視した。腫瘍容積が150〜300mm
3に達したら、マウスを、化合物(20mg/kg用量)またはビヒクルを経口強制飼養により1日1回、16日間施される処置群(1群当たり5〜10匹のマウス)にランダム化した。データ分析用に、腫瘍容積と体重を2〜3日毎に測定した。腫瘍成長阻害(TGI)と体重変化を、ビヒクル処置された群と比較して計算した。TGIは、ビヒクル腫瘍が1,000倍の容積を超過した時点での、式
TGI(%)=(1−(T−To)/(C−Co))×100%
に基づいた処置腫瘍と対照腫瘍の容積差百分率を表す。
【0638】
化合物1、3、9、11、17および19についての結果を
図1に示す。結果は、ヒト結腸HT−29異種移植片は化合物9および化合物17に対して非常に感受性が高いことを示しており、これらは、16日間の処置後、それぞれ、化合物9について20mg/kgで95.1%のTGIを示し、化合物17について20mg/kgで88.75%のTGIを示した。化合物1、11および19はまた、ヌードマウスにおいて20mg/kgでHT29異種移植片成長の有意の阻害を示し、TGIがそれぞれ55.1%、68.51%および50.9%であった。ヌードマウスにおいて、化合物3は20mg/kgで、16日間の処置後、HT29癌細胞成長に対してそれほど効果を示さず、TGIは32.3%であった。参照化合物AZD6244は、ヌードマウスにおいて20mg/kgで、16日間の処置後、HT29異種移植片成長の阻害を示し、TGIが48.3%であった。
(実施例B−3)
COLO205腫瘍異種移植モデルにおけるインビボ抗腫瘍効能
【0639】
動物の使用および管理プロトコールは、サンディア研究動物管理使用委員会(Sundia Institutional Animal Care and Use Committee)によって承認されたものであった。雄の無胸腺ヌードマウス(nu/nu;6週齢)を、Beijing HFK Bioscience CO.,LTDから入手した。試験前の1週間、すべての動物に、市販飼料および水を随時給餌した。
【0640】
各マウスの脇腹にs.c.でCOLO205腫瘍断片(約1mm
3)を接種した。腫瘍(rumors)が、病期診断(staging)に適切なサイズ(170mm
3またはデータグラフに示す通り)に達したら、マウスを、以下の処置が施される8つの群(n=6)に無作為に選んだ:(a)純水(purity water)ビヒクル中20%のSBE−β−CD、(b)10mg/kgQDでのAZD6244、(c)10mg/kgQDでのテスト化合物19、(d)10mg/kgQDでのテスト化合物1、(e)20mg/kgQDでのテスト化合物3、(f)5mg/kgQDでのテスト化合物9、(g)10mg/kgQDでのテスト化合物11、(h)5mg/kgQDでのテスト化合物17。試験の期間中、強制飼養によりマウスに処置を施した(10mL/kg体重)。腫瘍を、週2回ノギスで測定し、それらの容積を式(幅
2×長さ)/2を用いて計算した。実験において、腫瘍を、最初の処置日を0日目と段階分けした。参照化合物およびテスト化合物は、20%SBE−β−CD中で配合された。
【0641】
腫瘍成長阻害比を式:
TGI=100×[(ビヒクル処置群についての腫瘍容積
最終−化合物処置群についての腫瘍容積
最終)/ビヒクル処置群についての腫瘍容積
最終]
を用いて計算した。腫瘍成長データを平均腫瘍容積±S.Eとして表す。その差はP<0.05で有意と考えられ、Microsoft Excelを用いて統計分析を実施した。
【0642】
18日間の連続処置(QD×18日間)後、参照化合物1は、ビヒクル対照群と比較して腫瘍成長の72.80%(P<0.01)を阻害した。テスト化合物1、3、9、11、17および19は、ビヒクル対照群と比較して、それぞれ腫瘍成長の91.22%(P<0.01)、47.11%(P<0.05)、94.70%(P<0.01)、82.14%(P<0.01)、95.35%(P<0.01)および86.22%(P<0.01)を阻害した。
【0643】
化合物1、3、9、11、17および19の結果を
図2に示す。
(実施例B−4)
インターロイキン(Interlukin)−4(IL−4)の阻害
【0644】
方法:
1.BALB/c遺伝子が報告されているマウス(BALB/c gene reported mice)の脾臓を取り、RPMI1640培地(HyClone)中で培養する。
2.脾臓を粉砕して単一の細胞懸濁液にし、赤血球を破壊するために赤血球溶解緩衝液(sigma)を懸濁液に加える。
3.細胞懸濁液をろ過し、10%血清を含む1640培地中に懸濁させた。
4.DMSOで化合物を溶解させ、10%血清を含むRPMI1640培地で希釈し、200nMの最終濃度まで希釈した。
5.4×106/mLの濃度、100μL/ウェルにしたがって、10%血清を含むRPMI1640培地中に懸濁している細胞の所要総数を計算する。細胞懸濁液において、ConA(コンカナバリンA、sigma)(2.5ng/mLの最終濃度)、IL−2(インターロイキン−2、R&D)(2ng/mLの最終濃度)、IL−4(インターロイキン−4、PeproTech)(20ng/mLの最終濃度)を細胞懸濁液に加えた。混合後、細胞を96ウェルプレートに加えた。穴毎に100μLである。化合物溶液を100μL/ウェルで合わせた。細胞最終濃度は2×106/mLであり、化合物最終濃度は100nMである。化合物および対照は各々、三穴ウェル(three−hole well)であり、37℃で48時間培養する。
6.48時間後、プレートをインキュベーターから取り出し、各ウェルを流管(BD)中に収集した。
7.細胞を、氷で予冷したPBS(リン酸緩衝液)溶液に加えて洗浄し、100μLのPBS中で、蛍光抗体CD4の0.5μLと一緒にし、光を避けて氷中に15分間置く。
8.染色後、抗体を、氷で予冷したPBS溶液で洗浄する。フローサイトメトリー検出用に準備する。
9.フローサイトメトリー(BD FACS calibur)を用いて、CD4+細胞集団を選択し、CD4+細胞の百分率により説明されるGFP+細胞を検出して、IL−4に対する化合物の影響を判定する。
10.IL−4の阻害率(%)=(対照%−化合物%)/対照%×100%。
【0645】
対照はDMSOであり、その濃度は、テスト化合物の最終濃度と同じであった。化合物1、3、9、11、17、19、25、34および43は最大で50%のIL−4阻害率を示した。
(実施例B−5)
TNF−α発現の阻害
【0646】
方法:
1.BALB/c遺伝子が報告されているマウスの脾臓を取り、RPMI1640培地(HyClone)中で培養する。脾臓を粉砕して単一の細胞懸濁液にし、赤血球を破壊するために赤血球溶解緩衝液(sigma)を懸濁液に加える。
2.細胞懸濁液をろ過し、10%血清(HyClone)を含む1640培地中に懸濁させ、細胞最終濃度は4×106/mLであり、LPSを培地に加え、最終濃度は200ng/mLであった。
3.DMSOで化合物を溶解させ、10%血清を含むRPMI1640培地で希釈し、200nMの最終濃度に希釈した。
4.細胞を96ウェルプレートに加え、各穴は100μLであった。化合物溶液、100μL/ウェルを一緒にし、細胞最終濃度は2×106/mLであり、化合物終濃度は100nMであった。化合物および対照は各々、三穴ウェルである。
5.37℃で24時間培養した。
6.細胞プレート遠心分離機(Eppendorf 5810R)により、1400rmpで7分間遠心分離し、上澄みを取り出し、新規の96ウェルプレートに入れ、保存するために4℃で置いた。
7.24時間でのTNF−αの量の決定のために、ELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)法を用いる。
【0647】
対照はDMSOであり、その濃度は、テスト化合物の最終濃度と同じであった。化合物1、3、9、11、17、19、25、34および43は最大で40%の阻害率を示した。
【0648】
出版物、特許、特許出願および公開特許出願などのすべての参考文献は、全体に亘って、それらの全体が参考として本明細書に援用される。
【0649】
理解を明快にするために例示および実施例によって上記発明をある程度詳細に説明してきたが、特定の細かな変更および改変がなされることになることは当業者に明らかである。したがって、これらの説明および実施例は、本発明の範囲を限定すると解釈されるべきでない。