特許第6077140号(P6077140)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6077140無線通信システムでリソース管理のための方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6077140
(24)【登録日】2017年1月20日
(45)【発行日】2017年2月8日
(54)【発明の名称】無線通信システムでリソース管理のための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/20 20090101AFI20170130BHJP
   H04W 28/16 20090101ALI20170130BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20170130BHJP
【FI】
   H04W48/20
   H04W28/16
   H04W72/04 111
【請求項の数】18
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2015-555935(P2015-555935)
(86)(22)【出願日】2014年4月11日
(65)【公表番号】特表2016-509431(P2016-509431A)
(43)【公表日】2016年3月24日
(86)【国際出願番号】KR2014003148
(87)【国際公開番号】WO2014168450
(87)【国際公開日】20141016
【審査請求日】2015年7月29日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0040090
(32)【優先日】2013年4月11日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2013-0050118
(32)【優先日】2013年5月3日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2014-0029458
(32)【優先日】2014年3月13日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】スンファン・ウォン
(72)【発明者】
【氏名】ソンヤン・チョ
(72)【発明者】
【氏名】サンスー・ジョン
【審査官】 望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2013/009248(WO,A1)
【文献】 特表2013−509737(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/031791(WO,A1)
【文献】 特開2012−249132(JP,A)
【文献】 Broadcom Corporation,Mobility for dual connectivity,3GPP TSG-RAN WG2#81bis, R2-130990,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_81bis/Docs/R2-130990.zip>,2013年 4月 6日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00−H04W99/00
H04B7/24−H04B7/26
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムで第1基地局方法において、
端末に対するアクセス制限情報に基づいて第2基地局を選択する段階と、
前記第2基地局を追加するため、サービングPLMN(public land mobile network)識別子を含むリクエストメッセージを前記選択された第2基地局に送信する段階と
前記リクエストメッセージに対応する応答メッセージを前記選択された第2基地局から受信する段階を含み、
前記サービングPLMN識別子は、前記選択された第2基地局の無線リソース管理(radio resource management;RRM)のために用いられることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記リクエストメッセージは、SeNB ADDITION REQUESTメッセージを含み、
前記応答メッセージはSeNB ADDITION ACKNOWLEDGEメッセージを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記アクセス制限情報はハンドオーバー制限リスト(HRL)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1基地局は、MeNB(Master evolved Node B)を含み、
前記第2基地局はSeNB(Secondary evolved Node B)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記端末から測定報告を受信する段階をさらに含み、
前記第2基地局は前記測定報告をさらに考慮して選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記受信した応答メッセージが拒否の理由を含む拒否メッセージであれば、前記拒否の理由に基づいて隣り関係表(neighbor relation table;NRT)を修正する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
無線通信システムで第2基地局方法において、
前記第2基地局を追加するため、サービングPLMN(public land mobile network)識別子を含むリクエストメッセージを第1基地局から受信する段階と、及び
前記リクエストメッセージに対応する応答メッセージを前記第1基地局へ送信する段階と、を含み、
前記第2基地局は端末に対するアクセス制限情報に基づいて選択され、
前記サービングPLMN識別子は、前記第2基地局の無線リソース管理(radio resource management;RRM)のために用いられることを特徴とする方法。
【請求項8】
前記リクエストメッセージは、SeNB ADDITION REQUESTメッセージを含み、
前記応答メッセージは、SeNB ADDITION ACKNOWLEDGEメッセージを含み、
前記アクセス制限情報はハンドオーバー制限リスト(HRL)を含むことを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1基地局は、MeNB(Master evolved Node B)を含み、
前記第2基地局はSeNB(Secondary evolved Node B)を含むことを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
無線通信システム第1基地局において、
データを送受信する通信部
端末に対するアクセス制限情報に基づいて第2基地局を選択し、前記第2基地局を追加するため、サービングPLMN(public land mobile network)識別子を含むリクエストメッセージを前記選択された第2基地局に送信し、前記リクエストメッセージに対応する応答メッセージを前記選択された第2基地局から受信するように制御する制御部を含み、
前記サービングPLMN識別子は、前記選択された第2基地局の無線リソース管理(radio resource management;RRM)のために用いられることを特徴とする第1基地局。
【請求項11】
前記リクエストメッセージは、SeNB ADDITION REQUESTメッセージを含み、
前記応答メッセージは、SeNB ADDITION ACKNOWLEDGEメッセージを含むことを特徴とする、請求項10に記載の第1基地局。
【請求項12】
前記アクセス制限情報はハンドオーバー制限リスト(HRL)を含むことを特徴とする、請求項10に記載の第1基地局。
【請求項13】
前記第1基地局は、MeNB(Master evolved Node B)を含み、
前記第2基地局はSeNB(Secondary evolved Node B)を含むことを特徴とする、請求項10に記載の第1基地局。
【請求項14】
前記通信部が前記端末から測定報告を受信すると、前記制御部は前記受信した測定報告をさらに考慮して第2基地局を選択することを特徴とする、請求項10に記載の第1基地局。
【請求項15】
前記受信した応答メッセージが拒否の理由を含む拒否メッセージであれば、前記制御部は前記拒否の理由に基づいて隣り関係表(neighbor relation table;NRT)を修正することを特徴とする、請求項10に記載の第1基地局。
【請求項16】
無線通信システム第2基地局において、
データを送受信する通信部
前記第2基地局を追加するため、サービングPLMN(public land mobile network)識別子を含むリクエストメッセージを第1基地局から受信し、前記リクエストメッセージに対応する応答メッセージを前記第1基地局へ送信するように制御する制御部を含み、
前記第2基地局は端末に対するアクセス制限情報に基づいて選択され、
前記サービングPLMN識別子は前記第2基地局の無線リソース管理(radio resource management;RRM)のために用いられることを特徴とする、第2基地局。
【請求項17】
前記リクエストメッセージは、SeNB ADDITION REQUESTメッセージを含み、
前記応答メッセージはSeNB ADDITION ACKNOWLEDGEメッセージを含み、
前記アクセス制限情報はハンドオーバー制限リスト(HRL)を含むことを特徴とする、請求項16に記載の第2基地局。
【請求項18】
前記第1基地局は、MeNB(Master evolved Node B)を含み、
前記第2基地局は、SeNB(Secondary evolved Node B)を含むことを特徴とする、請求項16に記載の第2基地局。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムのリソース管理方法及び装置に関する。より具体的に、本発明は無線通信システムの構成要素が持つリソースの一部、若しくは全体に対する使用を許容したり制限する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
初期の無線通信システムはユーザの活動性を保障すると共に音声サービスを提供するために開発された。さらに、無線通信システムは次第に音声だけではなくデータサービスまで領域を確張しつつあり、現在には高速のデータサービスを提供することができる程度まで発展した。
【0003】
図1は、一般的な無線通信システムを示した図面である。図1を参照すれば、無線通信システムは端末100、RAN(130、Radio Access Network)、コア網(140、core network)、及びその外の要素に分けることができる。RAN130は、さらに幾つかの構成要素に分けられることができ、端末100と相互作用するRANの構成要素120は端末100と無線インターフェース110を用い、無線通信システムの残りの要素は主に有線で接続されている。端末100と無線インターフェース110を介して相互作用するRAN構成要素120の例示としては、進化されたノードB(evolved Node B、eNB)、ノードB(Node B、NB)、又はこれを含む無線網の下位組職(Radio Network Subsystem、RNS)、基地局(Base Transceiver Station、BTS)、又はこれを含む基地局の下位組職(Base Station Subsystem、BSS)、無線アクセスポイント(wireless access point)、ホームeNB、ホームNB、ホームeNBゲートウェイ(GateWay、GW)、X2GWなどがある。本明細書では便宜のためにこれら又はRANその自体をラジオアクセスポイント(120、radio access point)と称する。
【0004】
幾つかの例外を除いては、ラジオアクセスポイント120は一般的に1以上のセルで構成されており、セルは特定範囲を有し、端末100はセルの範囲内でサービスを受ける。ここで、セルは一般的なセルラー(cellular)システムのセルを意味し、ラジオアクセスポイント120は前記セルを管理、制御する装置であるが本明細書では便宜のためにセルとラジオアクセスポイント120を同じ意味で用いることができる。
【0005】
一般的に、無線通信システムでリソースは制限的であるから、リソースを効率的に用いるように管理することは無線通信システムにおいて最も注目を浴びる主題中の1つである。従来技術では幾つかの例外状況を除いては端末に対する情報は前記端末と接続する1つのラジオアクセスポイント120にだけあったり前記ラジオアクセスポイント120だけを通すことができる(前記例外の状況の例示は、ハンドオーバー直後の状況がある。1つの端末がラジオアクセスポイントAからラジオアクセスポイントBにハンドオーバーされた後にも一定期間の間の前記ラジオアクセスポイントAは前記端末に対する情報を持つことができる)。したがって、従来技術におけるリソース管理は端末の移動性管理を介して行われることができる。すなわち、リソース管理と移動性管理を別に区分して考慮する必要がない。
【0006】
端末が接続された(connected)状態で入るとき、若しくは端末が接続された状態であるときは、位置登録(Location Registration)過程を介して、又はハンドオーバー受諾に対する決定を介して移動性管理ができる。端末がアイドル(idle)状態であるときは端末が主導して移動性管理ができる。
【0007】
端末が、移動性が受諾されたラジオアクセスポイントで位置登録過程を試みると(他の側面で問題がなければ)前記位置登録過程を成功的に進行し、コア網はラジオアクセスポイントに移動性管理情報を送信することができる。この情報に基づいて今後のラジオアクセスポイントはハンドオーバーに対する決定をすることができ、一部ハンドオーバーの際にはソースラジオアクセスポイントはターゲットラジオアクセスポイントに移動性制限情報を送信することができる。移動性管理情報の例としてはハンドオーバー制限情報(Handover Restriction List、HRL)が挙げられる。
【0008】
端末が、移動性が受諾されないラジオアクセスポイントで位置登録過程を試みると、前記過程は拒否される。このように移動性が受諾されない原因により拒否された場合に、端末へ伝達する拒否を通知するメッセージには移動性が受諾されない原因(cause)が含まれることができる。この原因に基づいて端末は管理している移動性管理情報を修正、生成、又は削除することができる。前記移動性管理情報に基づいて端末はアイドル状態における移動性管理ができる。
【0009】
従来の移動性管理を通じるリソース管理方式を用いると(1つの端末に対する情報は前記端末と接続を結ぶ1つのラジオアクセスポイントにだけあったり、前記ラジオアクセスポイントだけを通すことができる従来の場合に)、特定ラジオアクセスポイントは特定端末に対する情報が提供されないようにできる。
【0010】
前記移動性管理を通じるリソース管理方式が有用に用いる例を挙げる。小型ラジオアクセスポイントは、大型ラジオアクセスポイントより多様な種類があり得、このように多様になった小型ラジオアクセスポイントを一々に確認する(verify)ことに困難がある。確認されない小型ラジオアクセスポイントは、保安及び安全性を完全に検証されることができなかった状態と認められ、前記未確認された小型ラジオアクセスポイントには特定情報を別に設定して一括的にリソース管理ができる。例えば、確認されない小型ラジオアクセスポイントには政府関係者の端末に制限された位置情報を指定して前記政府関係者の端末が前記未確認された小型ラジオアクセスポイントと相互作用することができないようにできる。
【0011】
一方、段々要求される端末の送受信データ量が増加することによってリソース使用方式もその要求を満たすように変化を重ねている。さらに、近年リソース使用方式に大きい変化が生じている。従来に一つの端末は、一つのラジオアクセスポイントと相互作用することが一般的であるが、1つの端末が2つ以上のラジオアクセスポイントと相互作用ができるようになったことがその変化である。前記変化ができるためにはラジオアクセスポイント水準の協力(cooperation)が必要であることがある。
【0012】
これに対する例示としては、3世代の同業者プロジェクト(3rd Generation Partnership Project、3GPP)ではeNBの間のキャリアアグリゲーション(inter-eNB carrier aggregation)及びeNBの間の組職化された多くのポイント送受信(inter-eNB Coordinated Multi-Point transmission and reception、CoMP)を実現するのに必要な内容を標準化するアイテムを12次発売開始(Release 12)の正式アイテムで扱う予定である。以後に本格的に進行される12次発売開始標準化を介して前記2つの技術(eNBの間のキャリアアグリゲーション、eNBの間のCoMP)が標準化されることで予想される。
【0013】
より詳しくは、先ずeNBの間のキャリアアグリゲーションは1つの端末が一般的に他の周波数領域を有するキャリアを用いる2以上のeNBと相互作用することができるようにする技術である。eNBの間のキャリアアグリゲーションでは、端末に主にサービスを提供するセル(Primary Cell、PCell)を含むeNB(Master eNB、MeNB)があり、前記端末に補助的にサービスを提供するセル(Secondary Cell、SCell)を含むeNB(Secondary eNB、SeNB)が1以上あり得る。前記SCellを含むeNBも前記PCellを含むeNBと共に前記端末と相互作用をしているから、前記SCellは前記端末に対する情報を持ったり、前記端末に対する情報が前記SCellを通すことができる。eNBの間のキャリアアグリゲーションでは一般的に他の周波数領域を有するキャリアを用いる2以上のeNBと端末が相互作用することができるが、重ねる周波数領域を有するキャリアを用いる2以上のeNBと端末が相互作用することができるようにすることもできる。
【0014】
一方、eNBの間のCoMPは一般的に重ねる周波数領域を有するキャリアを用いる2以上のeNBが重ねる周波数領域を用いることによって生ずるeNBの間の干渉を減らすため、組職化して端末と相互作用することができるようにする技術である。eENBの間のキャリアアグリゲーションと同様にeNBの間CoMPでも、多くのeNBが1つの端末とデータを取り交わすこともできるから、一つの端末に対する情報が多くのeNBにあったり、或は前記端末に対する情報が多くのeNBを通すことができる。
【0015】
要約すると、eNBの間のキャリアアグリゲーションとeNBの間のCoMPは互いに差があるが、一つの端末に対する情報が多くのeNBにあったり、前記端末に対する情報が多くのeNBを通すことができるという共通点がある。
【0016】
このように、リソース使用方式に変化が生ずることによって、リソース管理方式にも変化が生じなければならない必要性があり得ることを予想することができる。よって、本明細書では新しいリソース管理に関する内容を記述しようとする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
前述したように、リソース使用方式が変わることによって、1つの端末に対する情報が2つ以上のラジオアクセスポイントにあったり、前記端末に対する情報が2つ以上のラジオアクセスポイントを通すようになる場合が生ずることができる。しかし、従来のリソース管理方式は一ラジオアクセスポイントとの相互作用のみを考慮して移動性管理を介して行われるから2つ以上のラジオアクセスポイントと相互作用することができる端末に適当な新しいリソース管理方式が必要である。
【0018】
付加して説明すると、従来の移動性管理を通じるリソース管理方式は、一つの端末が一ラジオアクセスポイントと相互作用するときに効率的であることがある。1つの端末が2つ以上のラジオアクセスポイントと相互作用すれば、主に(primarily)相互作用するラジオアクセスポイントに対するリソース管理は、移動性管理をすることによって管理することができるが、副次的に(secondarily)相互作用するラジオアクセスポイントに対するリソース管理は移動性管理だけでは管理することができない。
【0019】
また、従来の移動性管理を通じるリソース管理方式は、主にラジオアクセスポイントのリソース、すなわち、無線リソースを管理するのに限定されているという問題点がある。無線通信システムの構成要素が徐徐に多様化されることができることによって、ラジオアクセスポイントだけではなくその外の構成要素のリソースを管理することも必要である。
【0020】
本発明は、前記のような問題点を解決するために提案されたもので、加入者情報を持っているサーバー、端末、ラジオアクセスポイント及びRANの制御要素(RAN control entity)のうちの1つ或は2つ以上が参加して端末が1つ以上のラジオアクセスポイントと相互作用するときに無線リソース、若しくはその外の無線通信システムのリソースを管理する方法及び装置を提案する。前記RANの制御要素の例では、移動性管理要素(Mobility Management Entity、MME)及びサービング一般パケットラジオサービス(General Packet Radio Service、GPRS)サポート要素(Serving GPRS Support Node、SGSN)が挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明の1つ以上の実施形態によるラジオアクセスポイントのリソース管理方法は、 端末から測定報告を受信する段階と、前記測定報告とハンドオーバー制限リスト(HRL) に基づいて前記ラジオアクセスポイントと協力して前記端末にサービスを提供する別のラジオアクセスポイントを選択する段階と、及び前記選択された別のラジオアクセスポイントに前記端末にサービスを提供するリクエストを送信する段階と、のうちのいずれか1つ以上の段階を含むことができる。
【0022】
前記1つ以上の実施形態によるラジオアクセスポイントのリソース管理方法は、現在端末にサービスを提供する別のラジオアクセスポイントからリクエストを受信する段階と、ハンドオーバー制限リスト(HRL) に基づいて前記別のラジオアクセスポイントと協力して前記端末にサービスを提供するかを判断する段階と、判断の結果に基づいて応答を前記別のラジオアクセスポイントに送信する段階と、のうちのいずれか1つ以上の段階を含むことができる。
【0023】
前記1つ以上の実施形態によるリソースを管理するラジオアクセスポイントは、データを送受信する通信部及び、端末から測定報告を受信し、前記測定報告とハンドオーバー制限リスト(HRL) に基づいて前記ラジオアクセスポイントと協力して前記端末にサービスを提供する別のラジオアクセスポイントを選択し、前記選択された別のラジオアクセスポイントに前記端末にサービスを提供するリクエストを送信するように制御する制御部と、のうちのいずれか1つ以上を含むことができる。
【0024】
前記1つ以上の実施形態によるリソースを管理するラジオアクセスポイントは、データを送受信する通信部及び、現在端末にサービスを提供する別のラジオアクセスポイントからリクエストを受信し、ハンドオーバー制限リスト(HRL) に基づいて前記別のラジオアクセスポイントと協力して前記端末にサービスを提供するかを判断し、判断の結果に基づいて応答を前記別のラジオアクセスポイントに送信するように制御する制御部と、のうちのいずれか1つ以上 を含むことができる。
【0025】
前記1つ以上の実施形態による無線通信システムを成る端末がリソースを管理する方法は、ラジオアクセスポイントからリソース管理情報を受信する段階と、前記リソース管理情報を記憶する段階と、記憶したリソース管理情報に基づいてリソース使用を制御する制御段階と、及び前記リソース管理情報又は前記リソース管理情報を加工した情報をラジオアクセスポイントに送信する段階のうちのいずれか1つ以上の段階を含むことができる。
【0026】
前記1つ以上の実施形態によるリソースを管理する端末は、ラジオアクセスポイントからリソース管理情報を受信することができ、前記リソース管理情報又は前記リソース管理情報を加工した情報をラジオアクセスポイントに送信することができる通信部と、前記受信したリソース管理情報を記憶する記憶部と、記憶した情報に基づいてリソース使用を制御する制御部と、及び受信したリソース管理情報を加工することができるプロセッサのうちのいずれか1つ以上を含むことができる。
【0027】
前記1つ以上の実施形態による無線リソース管理方法は、RAN制御要素の無線リソース管理方法で、前記無線リソースを管理するための情報を含むリソース制限情報(Resource Restriction List;RRL)を生成する段階及び前記リソース制限情報をラジオアクセスポイントに送信する段階を含むことを特徴とする。
【0028】
前記1つ以上の実施形態による無線リソース管理方法は、ラジオアクセスポイントの無線リソース管理方法で、RAN制御要素から前記無線リソースを管理するための情報を含むリソース制限情報(Resource Restriction List;RRL)を受信する段階及び前記リソース制限情報を基づいて端末に対するリソース管理を行う段階を含むことを特徴とする。
【0029】
前記1つ以上の実施形態による無線リソース管理方法は、端末の無線リソース管理方法で、ラジオアクセスポイントから前記無線リソースを管理するための情報を含むリソース制限情報(Resource Restriction List;RRL)を受信する段階及び前記リソース制限情報に基づいてリソース管理を行う段階を含むことを特徴とする。
【0030】
前記1つ以上の実施形態によるRAN制御要素は、無線リソースを管理するRAN制御要素で、外部とデータ通信を行う通信部及び前記無線リソースを管理するための情報を含むリソース制限情報(Resource Restriction List;RRL)を生成し、前記リソース制限情報をラジオアクセスポイントに送信するように前記通信部を制御する制御部を含むことを特徴とする。
【0031】
前記1つ以上の実施形態によるラジオアクセスポイントは、無線リソースを管理するラジオアクセスポイントで、RAN制御要素から前記無線リソースを管理するための情報を含むリソース制限情報(Resource Restriction List;RRL)を受信する通信部及び前記リソース制限情報に基づいて端末に対するリソース管理を行う制御部を含むことを特徴とする。
【0032】
前記1つ以上の実施形態による端末は、無線リソースを管理する端末で、ラジオアクセスポイントから前記無線リソースを管理するための情報を含むリソース制限情報(Resource Restriction List;RRL)を受信する通信部及び前記リソース制限情報に基づいてリソース管理を行う制御部を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0033】
本発明は、端末が1つ以上のラジオアクセスポイントと相互作用するときに無線リソース或はその外の無線通信システムのリソースを管理することができるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】一般的な無線通信システムを示す図面である。
図2】本発明の第1実施形態による無線リソース管理方法を示すフローチャートである。
図3】本発明の第2実施形態による端末の共用地域移動網(Public Land Mobile Network、PLMN)識別子を記憶する方法を示すフローチャートである。
図4】本発明の第3実施形態による無線リソース管理方法を示すフローチャートである。
図5】本発明の第4実施形態による無線リソース管理方法を示すフローチャートである。
図6】本発明の第5実施形態による無線リソース管理方法を示すフローチャートである。
図7】本発明の第6実施形態による無線リソース管理方法を示すフローチャートである。
図8】本発明の第7実施形態による無線リソース管理方法を示すフローチャートである。
図9】本発明によるRAN管理要素の構成を示すブロック図である。
図10】本発明によるラジオアクセスポイントの構成を示すブロック図である。
図11】本発明による端末の構成を示すブロック図である。
図12】本発明の第8実施形態による無線リソース管理方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳しく説明する。このとき、添付された図面で同一構成要素は可能な同一符号に付している事に留意しなければならない。さらに、本発明の要旨を不明瞭にすることができる公知機能及び構成に対する詳細な説明は省略する。
【0036】
また、本発明の実施形態を具体的に説明するにあたり、3GPPが規格を決めたRAN、コア網のLTE(Long Term Evolution、LTE)と進化されたパケットコア(Evolved Packet Core、EPC)を主な対象とするが、本発明の主な要旨は類似の技術的背景を持つその他の通信システムにも本発明の範囲を大きく逸脱せず範囲で僅かの変形で適用可能であり、これは本発明の技術分野で熟練された技術的知識を有する者の判断で可能であろう。
【0037】
図2は、本発明の第1実施形態による無線リソース管理方法を示すフローチャートである。
【0038】
具体的に、図2はRANの制御要素220が加入者情報を持っているサーバー230からリソース管理情報を受けて前記リソース管理情報又は前記リソース管理情報を加工した情報をラジオアクセスポイント210及び端末200のうちの1つ以上の無線通信システムの要素に送信する信号の流れを示すフローチャートである。
【0039】
この実施形態によれば、加入者情報を持っているサーバー230、RANの制御要素220、ラジオアクセスポイント210、及び端末200のうちの1つ以上の無線通信システムの要素はリソース管理情報に基づいてリソース管理を行うことができる。
【0040】
段階240で加入者情報を持っているサーバー230は、リソース管理のために用いられる情報を含む加入者情報が入力されることができる。前記リソース管理のために用いられる情報は既存に定義された情報であることもでき、新たに定義される情報であることもある。既存に定義された情報の例としてはアクセス制限データ(Access-Restriction-Data)が挙げられる。
【0041】
段階250で加入者情報を持っているサーバー230は、RANの制御要素220で前記リソース管理のために用いられる情報が含まれたメッセージを送信することができる。前記メッセージは既存のInsert Subscriber Data Requestメッセージであることもでき、新たに生成されたメッセージであることもある。前記リソース管理のために用いられる情報はPLMN識別子、トラッキング地域(Tracking Area、TA)識別子、位置地域(Location area、LA)識別子、ルーティング地域(Routing Area、RA)識別子、無線接続技術(Radio Access Technology、RAT)名、周波数帯域、共有網地域(Shared Network Area、SNA)コード、MMEコード、MMEグループ識別子、LTE用セルグローバル識別子(Cell Global Identifier、CGI)、CGI、中央集中型スケジューリングユニット(central scheduling unit、CSU)識別子。向上したサービングモバイル位置センター(Enhanced Serving Mobile Location Center、E-SMLC)識別子、及び位置測定ユニット(Location Measurement Unit、LMU)識別子のうちのいずれか1つ以上を含むことができる。
【0042】
前記に例えた識別子、コード、RAT名及び周波数帯域を伝達するとき、ビット列或はインデックス形態で伝達することができる。このようにすれば伝達するデータの大きさを減らすことができ、伝達に効率的であることがある。ビット列で伝達されるとき、各ビット列は特定識別子、コード、RAT名又は周波数帯域を意味することができる。このとき、1は制限しようとする項目、0は許容しようとする項目を意味することができる(或はその反対であることもある)。インデックスで伝達されるとき、送信する方と受信する方に共通で各インデックスが意味する識別子、コード、RAT又は周波数帯域を予めを決定し、これに基づいてインデックスを送信することができる。
【0043】
段階253でRAN制御要素220は、前記リソース管理のために用いられる情報をそのまま又は加工した後、記憶する。以後、RANの制御要素220がリソースを管理するとき、前記記憶した情報を用いることができる。例えば、前記記憶した情報を用いてRAN制御要素220は、Location Registration過程でNAS(Non Access Stratum)プロトコルで受諾(accept)及び拒否(reject)メッセージのうちの1つ以上のメッセージを送信することによってリソース管理を行うことができる。例えば、前記記憶した情報で受諾したリソースに対するLocation Registrationは受諾したり前記記憶した情報で制限するリソースに対するLocation Registrationは拒否する方式でリソース管理を行うことができる。
【0044】
段階260で、RANの制御要素220はラジオアクセスポイント210でリソース管理情報を送信することができる。この段階の前記リソース管理情報は前記段階253でRAN制御要素220が記憶した情報であることもでき、前記記憶した情報を加工した情報であることもでき、RANの制御要素220が生成した情報であることもでき、他の無線通信システムの要素、例えば、OAMがRANの制御要素220で送信した情報であることもある。
【0045】
前記段階260で伝達することができる前記リソース管理情報を便宜上のリソース制限情報(Resource Restriction List、RRL)と称する。前記リソース管理情報を必ずRRLと称する必要がないということは自明である。また、RRLは必ずリソースの制限情報のみを含むのではなく、受諾するリソースに対する情報を含むこともできる。
【0046】
前記RRLは端末のキャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation)で用いられるリソース及びCoMP(Coordinated Multi-Point transmission and reception)で用いられるリソースのうちの少なくとも1つを制限又は受諾するための情報を含むことができる。すなわち、前記RRLは端末が、RRLに含まれた無線リソースを介してデータ通信を行わないように、若しくはRRLに含まれた無線リソースのみを介してデータ通信を行うようにする情報を含むことができる。
【0047】
前記RRLは、S1APメッセージ又はRANAPメッセージのうちの1つ以上のメッセージを介して伝達することができる。より具体的に前記RRLはINITIAL CONTEXT SETUP Requestメッセージ、HANDOVER Requestメッセージ、DOWNLINK NAS TRANSPORTメッセージ、PAGINGメッセージ、RELOCATION Requestメッセージ、及びCOMMON IDメッセージのうちのいずれか1つ以上のメッセージを介して伝達されることができる。前記のRRLを伝達することができるメッセージ名を介して分かるように、RANの制御要素220はRRLをLocation Registration過程、Service Request過程、及びハンドオーバー過程のうちのいずれか1つ以上の過程を介してラジオアクセスポイント210に伝達することもでき、前記過程を通じなくても前記RANの制御要素220が記憶しているリソース管理情報に変更が生じたときなどの場合に送信することができる。
【0048】
以下、表1はRRLがHRLに含まれる場合、HRLの例を表される表で、表2はRRLが HRLのようなレベルのIEに含まれたときのメッセージの例を表される表である。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
前記段階で260で送信されるRRLは既存にあった端末の移動性を管理する情報であるHRL、SNA Access Information及びNASプロトコルデータ単位(Protocol Data Unit、PDU)のうちの1つ以上に含まれ(表1参照)、若しくはHRL又はSNA Access Informationのようなレベルの情報元素(Information Element、IE)であることもある(表2参照)。前記RRLは、制限しようとするリソース及び許容しようとするリソースのうちの1つ以上が含まれる。若しくはRRLは許容しようとするリソースを示す独立的なIE及び制限しようとするリソースを示す独立的な IEで別に分けられて表現されることもできる。表3は、RRLが許容しようとするリソースを示す独立的なIE及び制限しようとするリソースを示す独立的なIEで別に分けられて表現された例を示す。表3ではRRL(許容しようとするリソース及び制限しようとするリソースを示すIE)がHRLのようなレベルのIEの場合を示したが、前述したようにHRLのような他のレベルのIEで表現されることもできる。前記RRLは、PLMN識別子、RAT名 、TA識別子、LA識別子、RA識別子、周波数帯域、SNAコード、MMEコード、MMEグループ識別子、LTE用CGI、CGI、CSU識別子、E-SMLC識別子、及びLMU識別子のうちのいずれか1つ以上を含むことができる。
【0052】
以下、表3はRRLが2つ以上のIEに分けられてメッセージに表現された場合の例を示す表である。
【0053】
【表3】
【0054】
前記に例えた識別子、コード、RAT名及び周波数帯域はビット列、若しくはインデックス形態で伝達することができる。このようにすれば伝達するデータの大きさを減らすことができて伝達に効率的であることがある。ビット列に伝達するとき、各ビットは特定識別子、コード、RAT名又は周波数帯域を意味することができる。このとき、1は制限しようとする項目、0は許容しようとする項目を意味することができる(或はその反対)。識別子、コード、RAT名及び周波数帯域がインデックスで伝達するとき、送信する方と受信する方は共通で各インデックスが意味する識別子、コード、RAT又は周波数帯域を予め決定し、これに基づいてインデックスを送信することができる。
【0055】
前記RRLはまた単純なインジケーション(indication)に表現されることができる。RRLがindicationに表現される場合に、前記indicationはRRLとHRL 或はSNA Access Informationとの連関性を意味することができる。例えば、前記indicationはRRLがHRL又はSNA Access Informationと同様であるということを意味することができる。
【0056】
段階263からラジオアクセスポイント210は、前記RRLを記憶することができる。実施形態にかけて一般的に、ラジオアクセスポイント210は記憶したRRLに基づいてリソース管理を行うことができる。前記リソース管理は移動性管理の外のリソース管理を意味することもでき、移動性管理を含む総括的リソース管理を意味することもできる。
【0057】
本発明による無線通信システムで前記RRLとHRLの関係原則が設定されることができる。例えば、無線通信システムはHRLが制限するリソースの集合はRRLが制限するリソースの集合の部分集合となるように設定することができる。一方、RRLが制限するリソースの集合がHRLで制限するリソースの集合の部分集合となるようにできることは明白である。
【0058】
移動性管理の外のリソース管理の例では、キャリアアグリゲーション設定、CoMP設定、及びRAN制御要素選択を挙げることができる。前記リソース管理の1つの例であるRAN制御要素選択時のPLMN識別子、MMEコード、及びMMEグループ識別子のうちのいずれか1つ以上の情報を用いることができる。より具体的に例えば、RRLが特定MMEコードを制限するようになると、ラジオアクセスポイント210がMMEを選ぶとき、前記MMEコードを有するMMEは選ばないようにできる。換言すると、NASノードを選ぶ機能(NAS Node Selection Function、NNSF)を行うときの前記情報を用いることができる。
【0059】
RRLがHRL又はSNA Access Informationと同様であるということを意味する場合には、換言すると、リソース管理に用いられる情報が既存の移動性管理のために用いられる情報と同様であることを意味する場合(例えば、RRLがindicationに表現される場合)には、ラジオアクセスポイント210は移動性を受諾したリソースに対して移動性だけではなくその外のリソースアクセスを受諾することができる。前記の場合に、ラジオアクセスポイント210は移動性を制限したリソースに対して移動性だけではなくその外のリソースアクセスを制限することができる。上述した説明で簡単に類推することができるように、本発明の実施形態にかけて、RRLがHRLを意味することができることは自明である。
【0060】
段階265でラジオアクセスポイント210は、端末200でリソース管理情報を送信することができる。前記リソース管理情報はRRL又はこれを加工した情報であることができる。前記情報はDLInformationTransferメッセージ、RRCConnectionReconfigurationメッセージ、及びRRCConnectionReestablishmentメッセージのうちのいずれか1つ以上のメッセージを介して伝達することができる。
【0061】
段階275で端末200はラジオアクセスポイント210から受けた前記情報を記憶することができる。前記情報は端末200の汎用加入者識別モジュール(Universal Subscriber Identity Module、USIM)に記憶されることもでき、端末200のその他の記憶部に記憶されることもできる。
【0062】
前記端末200は記憶された情報に基づいてリソース管理を行うことができる。例えば、アイドル状態の端末200はPLMN選択をしたりキャンピングするラジオアクセスポイントを選ぶとき、前記記憶された情報を用いることができる。
【0063】
端末200でリソース管理情報がDLInformationTransferメッセージを介して送信される場合は、RAN制御要素220と端末200の間のNASメッセージを介してリソース管理情報が伝達する場合であると言える。前記リソース管理情報を伝達するNASメッセージの例ではAttach acceptメッセージ、Attach rejectメッセージ、Tracking area update acceptメッセージ、Tracking area update rejectメッセージ、Routing area update acceptメッセージ及びRouting area update rejectメッセージがある。
【0064】
前記端末200が受けた情報がUSIMに記憶される場合には基本ファイル(Elementary File、EF)に記憶されることができる。既存のEFに追加的に記憶されることもでき、新しいEFを生成してそれに適当なリソース管理情報を記憶することができる。例えば、ラジオアクセスポイント210から受けた情報に接続が制限されたTA識別子が入っている場合に、端末200はUSIMに新しいEF(例えば、EFFTAC)を生成して前記TA識別子を記憶することができる。
【0065】
図3は、本発明の第2実施形態による端末の共用地域移動網(Public Land Mobile Network、PLMN)識別子を記憶する方法を示すフローチャートである。
【0066】
具体的に、図3は端末がPLMN識別子を記憶する過程を示すフローチャートである。
【0067】
この実施形態によれば、端末は最大記憶可能なPLMN識別子の個数のような数字のPLMN識別子を記憶しているとき、新しいPLMN識別子を受けると、予め記憶されたPLMN識別子のうちで1つを既存と異なる方式で選んで選択的に廃棄した後、前記新たに受けたPLMN識別子を記憶することができる。この時、前記PLMN識別子は制限されたPLMN識別子であることもでき、受諾されたPLMN識別子であることもある。
【0068】
段階300で端末200は新しいPLMN識別子を受ける。これはRAN制御要素220が NASメッセージを介して伝達したことであることもあり、ラジオアクセスポイント210が直接伝達したことであることもあり、若しくはその他の経路を介して端末で伝達したことであることができる。
【0069】
段階310で端末200に予め記憶することができる最大個数のPLMN識別子が記憶されているかを判断する。ここで端末200が記憶することができる最大PLMN識別子個数を便宜上 nという。
【0070】
もし 、n個の識別子が予め記憶されていない場合には段階330へ進行する。端末200に新たに受けたPLMN識別子を記憶する余裕があるので、一般的な場合には記憶しないPLMN識別子を選ぶ必要がない。
【0071】
もし、n 個のPLMN識別子が予め記憶されている場合には段階320へ進行する。総(n+1)個のPLMN識別子(予め記憶されたn個のPLMN識別子と新たに受けたPLMN識別子)のうち、1つのPLMN識別子を選ぶ。前記選ばれた1つのPLMN識別子は保護されない(protected)PLMN識別子、予め記憶された保護されないPLMN識別子のうちで最も上位にあるPLMN識別子、予め記憶された保護されないPLMN識別子のうちで最も下位にあるPLMN識別子、予め記憶されたPLMN識別子のうちで最も上位にあるPLMN識別子、及び予め記憶されたPLMN識別子のうちで最も下位にあるPLMN識別者のうちのいずれか1つである。
【0072】
段階320又は段階330を経て段階340で、選ばないPLMN識別子のうちで予め記憶されたPLMN識別子は絶えず記憶する。この時、記憶するポジションが変更されることができる。新たに受けたPLMN識別子が選択されないと、新たに受けたPLMN識別子を記憶する。新たに受けたPLMN識別子を記憶するとき、選ばれたPLMN識別子のポジションに記憶することができる。
【0073】
この実施形態は、必ずPLMN識別子を記憶するときではなくて、RAT名、TA識別子、LA識別子、RA識別子、周波数帯域、SNA コード、MMEコード、MMEグループ識別子、LTE用CGI、CGI、CSU識別子、E-SMLC識別子、及びLMU識別子のうちのいずれか1つ以上を記憶することにも応用することができるということは自明なものである。
【0074】
図4は、本発明の第3実施形態による無線リソース管理方法を示すフローチャートである。
【0075】
具体的に、図4は端末400がラジオアクセスポイント410で又はラジオアクセスポイント410が他のラジオアクセスポイント440でリソース管理情報を伝達する信号の流れを示すフローチャートである。
【0076】
この実施形態によれば、端末400はラジオアクセスポイント410でリソース管理に必要な情報を伝達することができ、これに基づいてラジオアクセスポイント410はリソース管理を行うことができる。また、必要な場合、他のラジオアクセスポイント440もリソース管理に必要な情報を受けてリソース管理を行うことができる。
【0077】
段階415で、端末400は本発明の第1実施形態を介してリソース管理情報を受けることができる。若しくは他の経路を介してリソース管理情報を受けることもできる。
【0078】
段階420で、端末400はラジオアクセスポイント410でリソース管理情報を送信することができる。前記リソース管理情報はPLMN識別子、RAT名、TA識別子、LA識別子、RA識別子、周波数帯域、SNAコード、MMEコード、MMEグループ識別子、LTE用CGI、CGI、CSU 識別子。E-SMLC識別子、及びLMU識別子のうちのいずれか1つ以上を含むことができる。前記リソース管理情報はRRCConnectionRequest メッセージ及びRRCConnectionSetupCompleteメッセージうちのいずれか1つ以上のメッセージを介して伝達することができる。
【0079】
前記に例えたように識別子、コード、RAT名及び周波数帯域を伝達するとき、ビット或はインデックス形態で伝達されることができる。このようにすれば伝達するデータの大きさを減らすことができ、伝達に効率的である。ビット列で伝達するときに各ビットは特定識別子、コード、RAT名又は周波数帯域を意味することができる。この時、1は制限しようとする項目、0は許容しようとする項目を意味することができる(或はその反対)。インデックスへ伝達するときに送信する方と受信する方に共通で各インデックスが意味する識別子、コード、RAT又は周波数帯域を予め決定してこれに基づいてインデックスを送信することができる。
【0080】
段階430で、ラジオアクセスポイント410は前記リソース管理情報又はこれを加工した情報を記憶することができる。実施形態にかけて一般的に、前記記憶したリソース管理情報に基づいてラジオアクセスポイント410はリソース管理を行うことができる。前記リソース管理は移動性管理の外のリソース管理を意味することもでき、移動性管理を含む総括的リソース管理を意味することもできる。
【0081】
移動性管理の外のリソース管理の例としてはキャリアアグリゲーション設定、CoMP設定、及びRAN制御要素選択を挙げることができる。前記リソース管理の1つの例であるRAN制御要素選択の際、PLMN識別子、MMEコード、及びMMEグループ識別子のうちのいずれか1つ以上の情報を用いることができる。より具体的に例えば、前記リソース管理情報が特定MMEコードを制限するようになっていると、ラジオアクセスポイント410がMMEを選ぶとき、前記MMEコードを有するMMEは選ばないようにできる。換言すれば、NNSを行うときに前記情報を用いることができる。
【0082】
段階450からラジオアクセスポイント410は他のラジオアクセスポイント440でリソース管理情報を送信することができる。前記送信される情報はPLMN識別子、RAT名、TA識別子、LA 識別子、RA識別子、周波数帯域、SNAコード、MMEコード、MMEグループ識別子、LTE用CGI、CGI、CSU識別子。E-SMLC識別子、及びLMU識別子のうちのいずれか1つ以上を含むことができる。前記情報を便宜上RRLという。この段階で伝達するRRLはラジオアクセスポイント410が以前にRAN制御要素から受けた情報を意味することもできる。
【0083】
前記に例えたように識別子、コード、RAT名及び周波数帯域を伝達するとき、ビット列或はインデックス形態で伝達することができる。このようにすれば伝達するデータの大きさを減らすことができ、伝達に効率的である。ビット列で伝達するとき、各ビットは特定識別子、コード、RAT名又は周波数帯域を意味することができる。この時、1は制限しようとする項目、0は許容しようとする項目を意味することができる(或はその反対)。インデックスで伝達するときに送信する方と受信する方に共通で各インデックスが意味する識別子、コード、RAT又は周波数帯域を予め決定してこれに基づいてインデックスを送信することができる。
【0084】
前記段階450で送信される情報はINITIAL UE MESSAGEメッセージ、HANDOVER Requestメッセージのうち1つ以上のメッセージを介して送信されることができる。特に、ラジオアクセスポイント410がNNSFをサポートしないとき、前記情報をINITIAL UE MESSAGEメッセージを介して伝達するようにできる。NNSFをサポートしないラジオアクセスポイントの例としては、HeNBが挙げられる。前記送信される情報は既存に定義されなかった新しいメッセージを介して伝達することもできる。前記新しいメッセージの例としては、SCellを加える過程及び再設定(reconfiguration)する過程で送信されるメッセージを挙げることができる。
【0085】
段階460で、ラジオアクセスポイント440は、他のラジオアクセスポイント410が段階430でした作業中で一部又は全体を行うことができる。特にラジオアクセスポイント440が前記端末400に対するSCellであるとき、ラジオアクセスポイント440は前記端末400の以後のSCell設定に関与することができる。
【0086】
具体的に、SCell設定はプライマリーラジオアクセスポイントによりだけ決定されなくsecondaryラジオアクセスポイントが追加的なSCell設定に関与することができる場合に、secondaryラジオアクセスポイント440はラジオアクセスポイント410から受けたリソース管理情報を用いて追加的なSCell設定を行うことができる。
【0087】
図5は、本発明の第4実施形態による無線リソース管理方法を示すフローチャートである。
【0088】
具体的に、図5はOAM500からラジオアクセスポイント510でリソース管理情報を送信する信号の流れを示すフローチャートである。
【0089】
段階515で、OAM500はリソース管理情報を持っている。一般的にOAMは端末単位の情報よりは更に大きい単位、例えばラジオアクセスポイント、TA、或はPLMN単位の情報を持っている。例えば、OAMはどんなPLMNで接続する端末は特定PLMNのリソースを用いることができないようにする情報を持ってあり得る。また、特定ラジオアクセスポイント510は特定PLMNを用いるラジオアクセスポイントのリソースを用いることができないようにする情報を持っていることもできる。勿論、OAMは端末単位の情報を持っていることもできる。OAMが端末単位の情報を持つ場合、前記情報は第1実施形態のRRLと類似の情報であることができる。
【0090】
段階520で、OAM500はラジオアクセスポイント510でリソース管理情報を送信する。この時、送信される情報は前記段階515でOAM500が持っていた情報であることができる。
【0091】
段階530で、ラジオアクセスポイント510は受信された情報を記憶し、これに基づいてリソース管理を行うことができる。例えば、段階520を介して受信された情報が任意のPLMN Aで接続する端末は特定PLMN Bのリソースを用いることができないようにする情報を含むと、前記PLMN Aで接続する端末はPLMN Bへの移動性も受諾しないこともあり、PLMN Bのリソースも用いることができないようにできる。これは、PLMN BがPLMN Aの同等なPLMN(equivalent PLMN、ePLMN)の場合にも適用することができる。
【0092】
図6は、本発明の第5実施形態による無線リソース管理方法を示すフローチャートである。
【0093】
具体的に、図6はプライマリーラジオアクセスポイント910のリソース管理能力に基づいて端末900と副次的に相互作用するラジオアクセスポイント920を追加する信号の流れを示すフローチャートである。
【0094】
段階950で、端末900はラジオアクセスポイント910でMeasurement Reportを送信することができる。前記Measurement ReportはMeasurementReport メッセージを介して送信されることができる。Measurement Reportを送信するとき、端末900が持つことができるリソース管理情報に基づいて、このリソース管理情報で制限するリソースに関する内容の全体又は一部をMeasurement Reportから除外する。
【0095】
例えば、端末900は制限するように定められた無線リソースに対する内容全体を一切送信されないこともあり、制限するように定められた無線リソースに対しては基準信号(reference signal)測定強度無しに識別子だけ送信することもできる。前記基準信号測定強度の例ではRSRP−Range及びRSRQ−Rangeが挙げられる。前記識別子は PhysCellId、CellGlobalIdEUTRA、TrackingAreaCode、PLMN-Identity のうちの少なくとも1つを意味することができる。
【0096】
その他に、端末900は Measurement Reportにリソース管理情報で制限するリソースに対してインジケーターを含ませることができる。このインジケーターを受けたラジオアクセスポイント960はインジケーターが含まれた無線リソースに対しては端末200が無線リソース使用をしないようにできる。
【0097】
段階960で、ラジオアクセスポイント910は端末900と副次的に相互作用するラジオアクセスポイント追加決定をすることができる。この時、端末900のMeasurement Reportに基づいて決定をすることができる。前記副次的に相互作用するラジオアクセスポイントはSCellを含む端末900と副次的に制御面(control plane)及び/又はユーザ面(user plane)を形成するラジオアクセスポイントを意味することができる。CoMPなどの技術では一つの端末と幾つかのラジオアクセスポイントがuser planeを形成することができるが(Joint Processing:Joint Transmission、Dynamic Point Selection、dual connectivity)、この幾つかのラジオアクセスポイントのうちの端末を主にサービングするラジオアクセスポイントを除いたラジオアクセスポイントが副次的に相互作用するラジオアクセスポイントの例と言える。ラジオアクセスポイントの例としては、eNBが挙げられる。
【0098】
ラジオアクセスポイント910は他のラジオアクセスポイント920が端末900と副次的に相互作用するラジオアクセスポイントで適合するかを決定するとき、次の条件のうちの少なくとも1つ以上を満足させるのか考慮することができる。
【0099】
―ラジオアクセスポイント920はRRL及びHRLのうちの少なくとも1つが制限するリソースに属しない;
―ラジオアクセスポイント920はRRL及びHRLのうちの少なくとも1つが許容するリソースに属する;
―ラジオアクセスポイント920は端末900の加入者プロフィール識別子(Subscriber Profile Identity、SPID)が受諾するリソースに属する;
―ラジオアクセスポイント920はプライマリーラジオアクセスポイント910のような特性を持つ。
【0100】
前記のような特性は同じPLMN識別子、同等な(equivalent)PLMN識別子、同じTAコード、同じTA識別子、同じRAT名、同じMMEコード、同じMMEグループ識別子、同じ物理的セル識別子(Physical Cell Identity、PCI)範囲中の1つ以上を意味することができる。例えば、ラジオアクセスポイント910はラジオアクセスポイント910のようなTA識別子を持つラジオアクセスポイントのみを端末900のSCellになるようにリソース管理ができる。
【0101】
本発明の実施形態で、RRLとHRLは同様の意味で用いられることができ、それによってRRLはHRLを指示することができる。
【0102】
他のラジオアクセスポイント920が端末900と副次的に相互作用するラジオアクセスポイントで適合したことで決定された場合、段階970でラジオアクセスポイント910は他のラジオアクセスポイント920に端末900と副次的に相互作用することをリクエストすることができる。これのためにラジオアクセスポイント910は他のラジオアクセスポイントでリクエストメッセージを送信することができる。リクエストメッセージは例えば、HANDOVER REQUESTメッセージ、新たに定義されるメッセージ(メッセージ名前の例:SECONDARY CELL ADDITION REQUEST)であることがある。前記リクエストメッセージはHRL、サービングPLMN識別子、equivalentPLMN識別子、TAコード、TA識別子、MMEコード、MMEグループ識別子、PCI、LTE用CGIのうちの少なくとも1つを含むことができる。一実施形態では、前記 HRLが表1に示したように、サービングPLMN識別子、equivalentPLMN識別子、制限又は許容されたTAコードのうちの少なくとも1つを含んで構成されることができる。ラジオアクセスポイント920は前記メッセージに含まれた情報の全体又は一部を記憶することができる。各情報はラジオアクセスポイント920の無線リソース管理(Radio Resource Management、RRM)、アクセス制御(access control)などに用いられることができる。例えば、ラジオアクセスポイント920が閉まった加入者グループ(Closed Subscriber Group)ラジオアクセスポイントの場合、ラジオアクセスポイント920はサービングPLMNを用いて当該端末900がラジオアクセスポイントのリソースを用いることができるのか判断することができる。この時、追加的に前記メッセージにCSG識別子が含まれることができる。また、他の例で、ラジオアクセスポイント920はサービングPLMNをラジオアクセスポイントの間、若しくはRAN制御要素の過負荷、負荷均衡調節及び/又は公共警告メッセージ伝達に用いることができる。
【0103】
リクエストメッセージを受けたラジオアクセスポイント920は、リクエストメッセージに含まれた情報を記憶し、当該情報を端末900に対する相互作用であるか否かを決定するのに用いることができる。
【0104】
リクエストメッセージを受けたラジオアクセスポイント920は、リクエストメッセージに含まれた情報の中にサポートすることができない項目があればリクエストを拒否することができる。例えば、ラジオアクセスポイント920がリクエストメッセージに含まれたTA識別子をサポートしなければ、リクエストメッセージを拒否することができる。又は、例えば、ラジオアクセスポイント920がリクエストメッセージに含まれたequivalentPLMN識別子が用いられることができないと判断されると、ラジオアクセスポイント920はリクエストメッセージを拒否することができる。このように、リクエストメッセージに含まれたどんな情報でもラジオアクセスポイント920がサポートすることができない場合にリクエストメッセージは拒否されることができる。一実施形態で、リクエストメッセージを受けたラジオアクセスポイント920はリクエストメッセージがHRLを含まない場合に、端末900に対して接続制限が適用されないことと判断することができる。
【0105】
段階975でラジオアクセスポイント920はリクエストに対する応答メッセージを送信することができる。前記応答メッセージは状況によって受諾メッセージ又は拒否メッセージのうちの1つであることがある。この時、ラジオアクセスポイント920は応答メッセージにラジオアクセスポイント920内で端末900と相互作用するようになるセルのLTE用CGI 及びPCIのうちの1以上を含ませることができる。拒否メッセージは適切な拒否原因(Cause)を含むことができる。ラジオアクセスポイント910は受信したCause情報を追後移動性及び/又は副次的に用いるラジオアクセスポイント選択時に考慮したり隣り関係表を修正することに用いることができる。例えば、ラジオアクセスポイント910は受信したCause情報に基づいて隣り関係表で当該ラジオアクセスポイント920のセルに対して、例えば、NoSCell項目(attribute)をチェックすることができる。本発明でNoSCell項目がチェックされたセルはSCellで用いられないことを意味することができる。
【0106】
ラジオアクセスポイント920はラジオアクセスポイント910がリクエストしたセル(段階 970で送信されたセル識別子に識別されるセル)と異なるセルを端末900が副次的に用いるセルと指定して送信することができる。この場合、段階975で伝達するラジオアクセスポイント920のセル識別子は段階970で送信したセル識別子と相違することができる。上述した動作はリクエストされたラジオアクセスポイント920のセルに過負荷がかかった時、ラジオアクセスポイント920内の他のセルを勧める用途で用いられることができる。
【0107】
段階980で、応答メッセージが受諾メッセージの場合に、ラジオアクセスポイント910、920と端末900はラジオアクセスポイント920を副次的に相互作用するラジオアクセスポイントで追加する作業ができる。この過程でラジオアクセスポイント910、920のうちの1つ以上は端末900にRRCConnectionReconfiguration メッセージでラジオアクセスポイント920を副次的に相互作用するラジオアクセスポイントで置く事にした決定を通知することができる。端末900はこれに対する応答をし、ラジオアクセスポイント920でランダムアクセス(Random Access)過程を行うことができる。
【0108】
段階990からラジオアクセスポイント910、920のうちの1つ以上はRAN制御要素930にラジオアクセスポイント920追加事実を通知することができる。RAN制御要素930は、ラジオアクセスポイント910、920のうちの少なくとも1つにRRLを送信することができる。
【0109】
この時、ラジオアクセスポイント910がRRLから受諾されないラジオアクセスポイントをSCellで置こうとしたり、置くと、前記応答メッセージは拒否又は失敗メッセージであることができる。
【0110】
前記応答メッセージが拒否メッセージの場合に、前記答メッセージはHANDOVER PREPARATION FAILUREメッセージであることができる。この場合、前記答メッセージは拒否又は失敗の原因に関する情報(cause)、wrong data information などを含むことができる。
【0111】
上述した内容はRAN制御要素930がリソース管理する方式の1つの例と言える。
【0112】
前記実施形態でラジオアクセスポイント910はソースeNBで、他のラジオアクセスポイント920はターゲットeNBに命名されることができる。
【0113】
図7は、本発明の第6実施形態による無線リソース管理方法を示すフローチャートである。
【0114】
第6実施形態によれば、ラジオアクセスポイント1000、1010はラジオアクセスポイント1000、1010の間のインターフェースを介して互いに相手が副次的なラジオアクセスポイントで用いられることができるかを通知することができる。前記インターフェースの例としてはX2AP、NBAPが挙げられる。第6実施形態によれば、X2AP又はNBAPを介して取り交わすメッセージには予めラジオアクセスポイント1000、1010の間の有用な情報を含むことができるから、簡単な情報を追加することによって、無線リソース管理ができるというメリットがある。
【0115】
段階1020からラジオアクセスポイント1000はラジオアクセスポイント1010に当該ラジオアクセスポイントを副次的に用いることができるのか通知する情報を送信することができる。この情報は、情報を送信するラジオアクセスポイントが情報を受けるラジオアクセスポイントの副次的なラジオアクセスポイントで用いられることができるという情報を意味することもでき、情報を受けるラジオアクセスポイントが送信するラジオアクセスポイントの副次的なラジオアクセスポイントで用いられることができるという情報を意味することもできる。さらに、前述したラジオアクセスポイントがセルを意味することもできると説明したように、前記情報が基地局よりさらに低いレベルの無線リソースに対する情報であることができることは自明である。
【0116】
前記情報はインジケーターで表現されることができる。また前記情報はX2 SETUP REQUEST、eNB CONFIGURATION UPDATEのうちの少なくとも1つのメッセージを介して伝達することができる。
【0117】
ラジオアクセスポイント1000はラジオアクセスポイント1010のPLMN識別子、ePLMN識別子、TAコード、TA識別子、RAT名、MMEコード、MMEグループ識別子、物理的セル識別子(Physical Cell Identity、PCI)範囲、HRL、RRLのうちの1つ以上を考慮して前記情報を設定することができる。
【0118】
段階1030からラジオアクセスポイント1010はラジオアクセスポイント1000に当該のラジオアクセスポイントを副次的に用いることができるのか通知する情報を送信することができる。段階1020で送信された情報と類似の情報がこの段階で伝達することができる。この段階で送信される情報はX2 SETUP RESPONSE、eNB CONFIGURATION UPDATE ACKNOWLEDGEメッセージのうちの少なくとも1つのメッセージを介して伝達することができる。
【0119】
1つのラジオアクセスポイント1000が他のラジオアクセスポイント1010を副次的なラジオアクセスポイントで用いることができなければ(反対の場合、ある場合)、他のラジオアクセスポイント1010もラジオアクセスポイント1000を副次的なラジオアクセスポイントで用いることができないことで(反対の場合、あることで)ラジオアクセスポイントの副次的使用原則が決まれば、段階1020で伝達する情報と段階1030で伝達する情報のうちで1つは省略されることができる。
【0120】
図8は、本発明の第7実施形態による無線リソース管理方法を示すフローチャートである。
【0121】
具体的に、第7実施形態で、ラジオアクセスポイント1110は端末1100及び/又は他のラジオアクセスポイントから受けた情報を用いてANR(Automatic Neighbor Relation)を適当に設定して無線リソースを管理することができる。
【0122】
ラジオアクセスポイント1110はANR機能を保有することができる。ANRはラジオアクセスポイント1110がNRT(Neighbor Relation Table)を管理するようにできる。ラジオアクセスポイント1110はNRTに副次的ラジオアクセスポイント使用に対する情報を追加することができる。例えば、ラジオアクセスポイント1110はNRTにNo SCellのような項目を追加し、No SCell項目にチェックされたセルはラジオアクセスポイント1110の副次的なラジオアクセスポイントで用いられないようにできる。
【0123】
前記に例えたようにNRTにNo SCell項目が追加された場合、ラジオアクセスポイント1110で管理される隣り関係表(Neighbor Relation Table)の可能な例を表4に示す。下記の表4は、NRTに新しい項目が追加された場合の例を示す。
【0124】
【表4】
【0125】
段階1120でラジオアクセスポイント1110は、端末1100から隣接ラジオアクセスポイントに対する情報を受け、当該の隣接ラジオアクセスポイントが予め認知することができなかったラジオアクセスポイントであれば端末1100に追加的な情報をさらに判読することを指示して追加的な情報を受けることができる。
【0126】
段階1130でラジオアクセスポイント1110はNRTを適切に編集することができる。NRTを編集するとき、ラジオアクセスポイント1110は情報が提供されたラジオアクセスポイントのPLMN識別子、ePLMN識別子、TAコード、TA識別子、RAT識別子、MMEコード、MMEグループ識別子、物理的セル識別子(Physical Cell Identity、PCI)範囲、HRL、RRLのうちの1つ以上を考慮して編集を行うことができる。例えば、ラジオアクセスポイント1110はHRLで制限する領域に属するセルの No SCell 項目にチェック表示ができる。前記No SCell項目チェックするか否かは本発明の他の実施形態(第5実施形態)で示されたように、他のラジオアクセスポイントとの情報交換を介して決定されることができ、また、OAMによって設定される情報を介して決定されることができる。
【0127】
図12は、本発明の第8実施形態による無線リソース管理方法を示すフローチャートである。
【0128】
具体的に、第8実施形態で、ラジオアクセスポイント1200は、ラジオアクセスポイント1200が主にサービングする端末に対する新しいリソース管理情報を受信すれば、受信された新しいリソース管理情報に基づいて端末を副次的にサービングするラジオアクセスポイント1210に対する設定を変更することができる。
【0129】
段階1250でラジオアクセスポイント1200はラジオアクセスポイント1200に属したセルが主にサービングする端末に対するリソース管理情報を受信することができる。ここでリソース管理情報はHRLを意味することができる。図12にはラジオアクセスポイント1200がRAN制御要素1220からリソース管理情報を受信することに示したが、RAN制御要素1220は他のネットワーク要素(例えば、OAM、又は第3ラジオアクセスポイント)であることがある。前記リソース管理情報を伝達するメッセージの例として、S1:INITIAL CONTEXT SETUP REQUEST メッセージ、S1:HANDOVER REQUESTメッセージ、S1:DOWNLINK NAS TRANSPORTメッセージ、X2:HANDOVER REQUESTメッセージを挙げることができる。ラジオアクセスポイント1200は前記リソース管理情報を記憶することができる。予めリソース管理情報がある場合には、ラジオアクセスポイント1200は予めあったリソース管理情報を新たに受けたリソース管理情報で入れ替ることができる。
【0130】
前記段階で受信したリソース管理情報が既存にラジオアクセスポイント1200が行ったローミング及び地域制限メカニズムに変化を加える場合、予め端末を副次的にサービングしたラジオアクセスポイント1210を解除しなければならない必要があり得る。例えば、既存に端末を副次的にサービングしたラジオアクセスポイント1210のセルは前記端末に受諾される領域に属したが、前記端末を主にサービングするラジオアクセスポイント1200が新たに前記端末に対するリソース管理情報を受信して確認した結果、前記ラジオアクセスポイント1210のセルがこれ以上端末に受諾される領域に属しない場合、ラジオアクセスポイント1210と端末の接続を解除しなければならない必要がある。
【0131】
段階1260からラジオアクセスポイント1200は、これ以上の受諾されない領域に属したラジオアクセスポイントに対して、SCellとしての役目を解除することをリクエスト又はコマンドするメッセージを送信することができる。前記メッセージは例えば、SCELL RELEASE REQUEST又はSCELL RELEASE COMMANDと名付けられることができる。前記メッセージは解除原因(Cause)を含むことができる。前記Causeはローミング及び地域制限によって解除されることを意味する内容を含まれることができる。ラジオアクセスポイント1210は段階1270を介して解除が成功的に成ることをラジオアクセスポイント1200に通知することができる。
【0132】
本発明の多様な実施形態で、ラジオアクセスポイント1200は端末にラジオアクセスポイント1210に属したセルがこれ以上の端末を副次的にサービングしないように通知する又は設定するメッセージを送信することができる。前記メッセージはRRCConnectionReconfigurationメッセージであることができる。端末は前記ラジオアクセスポイント1210のセルに対するSCell解除を行って応答メッセージ(例えば、RRCConnectionReconfigurationCompleteメッセージ)を送信することができる。
【0133】
図9は、本発明によるRAN管理要素の構成を示すブロック図である。
【0134】
図9を参照すれば、本発明によるRAN管理要素600は通信部610、制御部620及び記憶部630を含んで構成されることができる。
【0135】
通信部610は外部とデータ通信を行う。
【0136】
制御部620は本発明の実施形態によって無線リソースを管理するための情報を含むリソース制限情報(Resource Restriction List;RRL)を生成し、リソース制限情報をラジオアクセスポイントで送信するように通信部610を制御する。この時、リソース制限情報は端末のキャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation)で用いられるリソース及びCoMP(Coordinated Multi−Point transmission and reception)で用いられるリソースのうちの少なくとも1つを制限又は受諾するための情報を含む。また、リソース制限情報は、PLMN識別子、無線接続技術(Radio Access Technology;RAT)名、トラッキング地域(Tracking Area;TA)識別子、ルーティング地域(Rooting Area;RA)識別子、周波数帯域、共有網地域(Shared Network Area;SNA)コード、MME コード、MME グループ識別子、セルグローバル識別子(Cell Global identifier;CGI)、中央集中型スケジューリングユニット(Central Scheduling Unit;CSU)識別子、向上したサービングモバイル位置センター(Enhanced Serving Mobile Location Center;E-SMLC)識別子、位置測定ユニット(Loaction Measurement Unit;LMU)識別子のうちの少なくとも1つを含む。
【0137】
制御部620は受信されたRRL又はRRLを加工して生成された情報を記憶部630に記憶することができる。
【0138】
制御部620は受信されたRRL又はRRLを加工して生成された情報をラジオアクセスポイントで送信するように通信部610を制御することができる。
【0139】
制御部620は上述した本発明の実施形態に関する動作を行うためにRAN管理要素600の各構成要素を制御することができる。
【0140】
図10は、本発明によるラジオアクセスポイントの構成を示すブロック図である。
【0141】
図10を参照すればラジオアクセスポイント700は通信部710、制御部720及び記憶部730を含んで構成されることができる。
【0142】
通信部710は外部とデータ通信を行う。通信部710はRAN制御要素及び他のラジオアクセスポイントのうちの1つ以上から前記無線リソースを管理するための情報を含むリソース制限情報(Resource Restriction List;RRL)を受信することができる。
【0143】
リソース制限情報は端末のキャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation)で用いられるリソース及びCoMP(Coordinated Multi−Point transmission and reception)で用いられるリソースのうちの少なくとも1つを制限又は受諾するための情報を含む。また、リソース制限情報は、PLMN識別子、無線接続技術(Radio Access Technology;RAT)名、トラッキング地域(Tracking Area;TA)識別子、ルーティング地域(Rooting Area;RA)識別子、周波数帯域、共有網地域(Shared Network Area;SNA)コード、MME コード、MMEグループ識別子、セルグローバル識別子(Cell Global identifier;CGI)、中央集中型スケジューリングユニット(Central Scheduling Unit;CSU)識別子、向上したサービングモバイル位置センター(Enhanced Serving Mobile Location Center;E-SMLC)識別子、位置測定ユニット(Loaction Measurement Unit;LMU)識別子のうちの少なくとも1つを含む。
【0144】
制御部720は受信されたリソース制限情報に基づいて、端末に対するリソース管理を行う。具体的に、制御部720はリソース制限情報に含まれたリソースを介して端末がデータ通信を行わないようにリソース管理を行うことができる。
【0145】
制御部720は受信されたリソース制限情報又はリソース制限情報を加工して生成された情報を記憶部730に記憶することができる。
【0146】
また、制御部720は受信されたリソース制限情報又はこれを加工した情報を他のラジオアクセスポイント又は端末へ送信するように通信部710を制御することができる。
【0147】
制御部720は上述した本発明の実施形態に関する動作を行うためにラジオアクセスポイント700の各構成要素を制御することができる。
【0148】
図11は、本発明による端末の構成を示すブロック図である。
【0149】
図11を参照すれば、端末800は通信部810、制御部820及び記憶部830を含んで構成されることができる。
【0150】
通信部810は外部とデータ通信を行う。通信部810は、ラジオアクセスポイントから前記無線リソースを管理するための情報を含むリソース制限情報(Resource Restriction List;RRL)を受信する。リソース制限情報は端末のキャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation)で用いられるリソース及びCoMP(Coordinated Multi−Point transmission and reception)で用いられるリソースのうちの少なくとも1つを制限又は受諾するための情報を含む。また、リソース制限情報は、PLMN識別子、無線接続技術(Radio Access Technology;RAT)名、トラッキング地域(Tracking Area;TA)識別子、ルーティング地域(Rooting Area;RA)識別子、周波数帯域、共有網地域(Shared Network Area;SNA)コード、MMEコード、MMEグループ識別子、セルグローバル識別子(Cell Global identifier;CGI)、中央集中型スケジューリングユニット(Central Scheduling Unit;CSU)識別子、向上したサービングモバイル位置センター(Enhanced Serving Mobile Location Center;E-SMLC)識別子、位置測定ユニット(Loaction Measurement Unit;LMU)識別子のうちの少なくとも1つを含む。
【0151】
制御部820は受信されたリソース制限情報を用いて端末800のリソース管理を行う。具体的に、制御部820はリソース制限情報に含まれたリソースを介してデータ通信を行わないようにリソース管理を行うことができる。特に、制御部820はリソース制限情報に含まれたリソースに対する内容の全体又は一部をMeasurement Reportに含まれないようにリソース管理を行うことができる。
【0152】
制御部820は受信されたリソース制限情報又はリソース制限情報を加工して生成された情報を記憶部830に記憶することができる。
【0153】
また、制御部820は受信されたリソース制限情報又はこれを加工した情報をラジオアクセスポイントで送信するように通信部810を制御することができる。
【0154】
制御部820は上述した本発明の実施形態に関する動作を行うために端末800の各構成要素を制御することができる。
【0155】
上述した実施形態で、すべての段階は選択的に遂行の対象となるとか省略の対象となることができる。また、各実施形態で段階は必ず順に起きる必要はなく後先になることができる。
【0156】
一方、本明細書及び図面に開示された本発明の実施形態は本発明の記述内容を容易に説明して、本発明の理解を助けるために特定例を提示したものであって、本発明の範囲を限定しようとするものではない。すなわち、本発明の技術的思想に基づいた他の変形例が実施可能であるということは本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に自明なものである。
【符号の説明】
【0157】
100 端末
110 無線インターフェース
120 ラジオアクセスポイント
200 端末
210 ラジオアクセスポイント
220 制御要素
230 サーバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12