特許第6077142号(P6077142)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6077142
(24)【登録日】2017年1月20日
(45)【発行日】2017年2月8日
(54)【発明の名称】人工窓製造設備の封口装置
(51)【国際特許分類】
   C03C 27/06 20060101AFI20170130BHJP
   H01L 21/677 20060101ALI20170130BHJP
   E06B 3/677 20060101ALN20170130BHJP
【FI】
   C03C27/06 101C
   H01L21/68 A
   C03C27/06 101E
   !E06B3/677
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-559195(P2015-559195)
(86)(22)【出願日】2014年2月26日
(65)【公表番号】特表2016-515086(P2016-515086A)
(43)【公表日】2016年5月26日
(86)【国際出願番号】KR2014001540
(87)【国際公開番号】WO2014133305
(87)【国際公開日】20140904
【審査請求日】2015年8月20日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0020665
(32)【優先日】2013年2月26日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】515228689
【氏名又は名称】チョウン テクノロジー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】リ、 ヨン ウォンン
(72)【発明者】
【氏名】シン、 トン ユル
【審査官】 山崎 直也
(56)【参考文献】
【文献】 特表2015−514659(JP,A)
【文献】 特開2002−012455(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03C 27/00−29/00
E06B 3/677
H01L 21/677
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一枚以上の人工窓用のガラス板に形成された真空ホールを覆いでもって覆う人工窓製造設備の封口装置の構成にあたり、
内部空間が形成され、真空環境が形成される真空室と、
前記内部空間に設けられ、複数個の覆いを収容するカートリッジと、
前記真空室に設けられ、前記カートリッジを順次に昇降させるカートリッジエレベータと、
前記内部空間に設けられ、前記カートリッジから覆いを一つずつ移送する覆い移送装置と、
前記覆い移送装置から覆いを受け渡される覆い載置ヘッドと、
前記覆い載置ヘッドを、前記ガラス板の真空ホールまで昇降させるヘッドエレベータと、を含む人工窓製造設備の封口装置。
【請求項2】
前記真空室は、一側に開閉扉が設けられ、内部確認が可能である確認窓が設けられることを特徴とする請求項1に記載の人工窓製造設備の封口装置。
【請求項3】
前記カートリッジエレベータは、
前記真空室に固定される固定フレームと、
前記固定フレームに設けられるネジ棒と、
前記ネジ棒を回転させる回転モータと、
前記固定フレームに設けられるガイド部材と、
前記ネジ棒にネジ貫通され、前記ガイド部材に沿って昇降される稼動台と、
前記稼動台に設けられ、前記稼動台から前記カートリッジまで延設される延長バーと、
前記延長バーを取り囲み、稼動台と前記真空室との間に設けられるベローズ管と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の人工窓製造設備の封口装置。
【請求項4】
前記カートリッジエレベータは、
定フレームに設けられ、動台に設けられた感知突起を感知するリミット光センサをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の人工窓製造設備の封口装置。
【請求項5】
前記覆い移送装置は、
第1シリンダによって昇降する第1楔部材及び第2楔部材によって選択的に開閉される弾性フィンガと、
前記弾性フィンガが設けられ、第2シリンダによって、前記真空室に設けられたフィンガ移送レールに沿って移動されるフィンガ移動台と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の人工窓製造設備の封口装置。
【請求項6】
前記覆い載置ヘッドは、
ヘッド本体と、
前記ヘッド本体に設けられ、前記覆いを加熱するヒータと、
前記ヘッド本体に設けられる弾性スプリングと連結され、外力によって、前記覆い下方に弾性後進され、前記覆いを案内する案内溝が設けられる弾性ガイドと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の人工窓製造設備の封口装置。
【請求項7】
前記ヘッドエレベータは、
前記真空室に固定される固定フレームと、
前記固定フレームに設けられるネジ棒と、
前記ネジ棒を回転させる回転モータと、
前記固定フレームに設けられるガイド部材と、
前記ネジ棒にネジ貫通され、前記ガイド部材に沿って昇降される稼動台と、
前記稼動台に設けられ、前記稼動台から前記覆い載置ヘッドまで延設される延長バーと、
前記延長バーを取り囲み、稼動台と前記真空室との間に設けられるベローズ管と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の人工窓製造設備の封口装置。
【請求項8】
前記ヘッドエレベータは、
前記延長バーと前記覆い載置ヘッドとの間に設けられ、前記覆い載置ヘッドを、X軸方向及びY軸方向に移動させる位置調節装置をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の人工窓製造設備の封口装置。
【請求項9】
前記位置調節装置は、
前記固定フレームに設けられるY軸レールに沿って、Y軸移送モータによってY軸方向に移動されるY軸稼動台と、
前記Y軸稼動台に設けられるX軸レールに沿って、X軸移送モータによってX軸方向に移動され、前記延長バーと連結されるX軸稼動台と、を含むことを特徴とする請求項8に記載の人工窓製造設備の封口装置。
【請求項10】
前記位置調節装置は、
前記固定フレームに設けられ、前記Y軸稼動台に設けられた感知突起を感知するリミット光センサをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の人工窓製造設備の封口装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人工窓製造設備の封口装置に係り、さらに詳細には、人工窓用ガラス板に形成された真空ホールを覆いでもって覆う人工窓製造設備の封口装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、人工窓とは、上板と下板との間に真空部を形成し、外部から伝達される騷音と振動とを遮断することは言うまでもなく、外部から伝達される熱エネルギーを遮断することにより、断熱性を上昇させるガラス窓の一種である。
【0003】
かような人工窓を製造するために、従来には、1対の上板と下板とからなるガラス板のエッジにフリットシール(frit seal)を塗布して熱処理した後、常温で冷却した後、上板と下板との間に真空部を形成した。
【0004】
特に、前記下板には、排気ホールが形成され、排気ホール周辺に、短いパイプ状のチップ(tip)を設けた後、前記チップに真空ホースを連結することにより、上板と下板との間の空気を排気して真空部を形成した後、前記真空ホースが除去されたチップを融接して真空部を密閉する方式を適用した。
【0005】
しかし、かような方式によって製造された従来の人工窓は、チップの一部が融着され、下板表面に残って突出するものであり、表面が滑らかではなく、真空ホースで形成することができる真空度が低く、人工窓の機能に劣り、突出したチップが外力に脆弱であり、製品が破損されるというような多くの問題点があった。
【0006】
特に、従来の人工窓製造方法は、高温及び高真空の環境でも、巨大なガラス板を安全に運搬するパレット(pallet)が開発されず、一連の過程が手作業に依存しており、工程を自動化及びライン化することができず、生産性が大きく落ちるという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の思想は、自動化ラインに沿って移送される人工窓用ガラス板に形成された真空ホールを覆いで覆って密封させて工程を自動化することができ、生産性を大きく向上させる人工窓製造設備の封口装置を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するための本発明の思想による人工窓製造設備の封口装置は、少なくとも一枚以上の人工窓用ガラス板に形成された真空ホールを覆いでもって覆う人工窓製造設備の封口装置の構成にあたり、内部空間が形成され、真空環境が形成される真空室と、前記内部空間に設けられ、複数個の覆いを収容するカートリッジと、前記真空室に設けられ、前記カートリッジを順次に昇降させるカートリッジエレベータと、前記内部空間に設けられ、前記カートリッジから覆いを一つずつ移送する覆い移送装置と、前記覆い移送装置から覆いを受け渡される覆い載置ヘッドと、前記覆い載置ヘッドを、前記ガラス板の真空ホールまで昇降させるヘッドエレベータと、を含んでもよい。
【0009】
また、本発明の思想によれば、前記真空室は、一側に開閉扉が設けられ、内部確認が可能である確認窓が設けられる。
【0010】
また、本発明の思想によれば、前記カートリッジエレベータは、前記真空室に固定される固定フレームと、前記固定フレームに設けられるネジ棒と、前記ネジ棒を回転させる回転モータと、前記固定フレームに設けられるガイド部材と、前記ネジ棒にネジ貫通され、前記ガイド部材に沿って昇降される稼動台と、前記稼動台に設けられ、前記稼動台から前記カートリッジまで延設される延長バーと、前記延長バーを取り囲み、稼動台と前記真空室との間に設けられるベローズ管と、を含んでもよい。
【0011】
また、本発明の思想によれば、前記カートリッジエレベータは、前記固定フレームに設けられ、前記稼動台に設けられた感知突起を感知するリミット光センサをさらに含んでもよい。
【0012】
また、本発明の思想によれば、前記覆い移送装置は、第1シリンダによって昇降する第1楔部材及び第2楔部材によって選択的に開閉される弾性フィンガと、前記弾性フィンガが設けられ、第2シリンダによって前記真空室に設けられたフィンガ移送レールに沿って移動されるフィンガ移動台と、を含んでもよい。
【0013】
また、本発明の思想によれば、前記覆い載置ヘッドは、ヘッド本体と、前記ヘッド本体に設けられ、前記覆いを加熱するヒータと、前記ヘッド本体に設けられる弾性スプリングと連結され、外力によって前記覆い下方に弾性後進され、前記覆いを案内する案内溝が設けられる弾性ガイドと、を含んでもよい。
【0014】
また、本発明の思想によれば、前記ヘッドエレベータは、前記真空室に固定される固定フレームと、前記固定フレームに設けられるネジ棒と、前記ネジ棒を回転させる回転モータと、前記固定フレームに設けられるガイド部材と、前記ネジ棒にネジ貫通され、前記ガイド部材に沿って昇降される稼動台と、前記稼動台に設けられ、前記稼動台から前記覆い載置ヘッドまで延設される延長バーと、前記延長バーを取り囲み、稼動台と前記真空室との間に設けられるベローズ管と、を含んでもよい。
【0015】
また、本発明の思想によれば、前記ヘッドエレベータは、前記延長バーと前記覆い載置ヘッドとの間に設けられ、前記覆い載置ヘッドを、X軸方向及びY軸方向に移動させる位置調節装置をさらに含んでもよい。
【0016】
また、本発明の思想によれば、前記位置調節装置は、前記固定フレームに設けられるY軸レールに沿って、Y軸移送モータによってY軸方向に移動されるY軸稼動台と、前記Y軸稼動台に設けられるX軸レールに沿って、X軸移送モータによってX軸方向に移動され、前記延長バーと連結されるX軸稼動台と、を含んでもよい。
【0017】
また、本発明の思想によれば、前記位置調節装置は、前記固定フレームに設けられ、前記Y軸稼動台に設けられた感知突起を感知するリミット光センサをさらに含んでもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明の思想による人工窓製造設備の封口装置は、人工窓用ガラス板に形成された真空ホールを覆いで覆って密封させて工程を自動化することができ、生産性を大きく向上させることができ、装置の精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明思想の一部実施形態による人工窓製造設備の封口装置を示す部品分解斜視図である。
図2図1の真空室を拡大して示す組み立て斜視図である。
図3図1のB部分を拡大して示す拡大斜視図である。
図4図1のC部分を拡大して示す拡大斜視図である。
図5図2の正面図である。
図6図2の側断面図である。
図7図1の覆い載置ヘッドを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付された図面を参照し、本発明の望ましい多くの実施形態について詳細に説明する。
【0021】
本発明の実施形態は、当該技術分野で当業者に、本発明についてさらに完全に説明するために提供され、下記実施形態は、さまざまに異なる形態に変形され、本発明の範囲は、下記実施形態に限定されるものではない。むしろ、それら実施形態は、本開示をさらに忠実であって完全なものにし、当業者に、本発明の思想を完全に伝達するために提供されるものである。また、図面において、各層の厚みや大きさは、説明の便宜及び明確性のために誇張されている。
【0022】
明細書全体にかけて、膜、領域または基板のような1つの構成要素が、他の構成要素の「上に」、「連結」され、「積層」され、あるいは「カップリング」されて位置するとするとき、前記1つの構成要素が直接に他の構成要素の「上に」、「連結」され、「積層」され、あるいは「カップリング」されて接触したり、あるいはその間に介在される他の構成要素が存在したりすると解釈される。一方、1つの構成要素が他の構成要素の「直接上」に、「直接連結されて」または「直接カップリングされて」位置するとするときは、その間に介在される他の構成要素が存在しないと解釈される。同一符号は、同一要素を指す。本明細書で使用されているように、用語「及び/または」は、当該列挙された項目のうちいずれか一つ、及び一つ以上の全ての組み合わせを含む。
【0023】
本明細書において、第1、第2のような用語が多様な部材、部品、領域、層及び/または部分の説明に使用されるが、それら部材、部品、領域、層及び/または部分は、それら用語によって限定されるものではないということは自明である。それら用語は、1つの部材、部品、領域、層または部分を、他の領域、層または部分と区別するためのみに使用される。従って、以下で説明する第1の部材、部品、領域、層または部分は、本発明の教示から外れずとも、第2の部材、部品、領域、層または部分をも指す。
【0024】
また、「上部の」または「上の」、及び「下部の」または「下の」というような相対的な用語は、図面で図解されるように、他の要素に対するある要素の関係を記述するためにここで使用される。相対的用語は、図面で描写される方向に加え、素子の他の方向を含むものであると意図すると理解される。例えば、図面において素子がさかさまになるならば(turned over)、他の要素の上部の面上に存在するように描写される要素は、前記他の要素の下部の面上に方向を有する。それにより、例として、「上の」という用語は、図面の特定の方向に依存して、「下の」及び「上の」という方向いずれも含んでもよい。素子が異なる方向に向かうならば(他の方向に対して、90°回転)、本明細書に使用される相対的な説明は、それによって解釈される。
【0025】
本明細書で使用された用語は、特定実施形態の説明に使用され、本発明を制限するためのものではない。本明細書で使用されているように、単数形は、文脈上取り立てた場合を明らかに指すものではないならば、複数形を含む。また、本明細書で使用される場合、「含む(comprise)」及び/または「含むところの(comprising)」は、言及した形状、数、段階、動作、部材、要素及び/またはそれらグループの存在を特定するものであり、一つ以上の他の形状、数、動作、部材、要素及び/またはグループの存在または付加を排除するものではない。
【0026】
以下、本発明の実施形態は、本発明の理想的な実施形態を概略的に図示する図面を参照して説明する。図面において、例えば、製造技術及び/または公差(tolerance)によって、図示された形状の変形が予想される。従って、本発明思想の実施形態は、本明細書に図示された領域の特定形状に制限されたものであると解釈されるものではなく、例えば、製造上招来される形状の変化を含むものである。
【0027】
図1は、本発明思想の一部実施形態による人工窓製造設備の封口装置100を示す部品分解斜視図であり、図2は、図1の真空室10を拡大して示す組み立て斜視図であり、図3は、図1のB部分を拡大して示す拡大斜視図であり、図4は、図1のC部分を拡大して示す拡大斜視図であり、図5は、図2の正面図であり、図6は、図2の側断面図である。
【0028】
まず、図1ないし図6に図示されているように、本発明の一部実施形態による人工窓製造設備の封口装置100は、少なくとも一枚以上の人工窓用ガラス板1に形成された真空ホール1aを覆い2で覆う装置であり、大きく見て、真空室10と、カートリッジ20と、カートリッジエレベータ30と、覆い移送装置40と、覆い載置ヘッド50及びヘッドエレベータ60と、を含んでもよい。
【0029】
ここで、図1ないし図6に図示されているように、前記真空室10は、内部空間Aが形成され、真空環境が形成されるチャンバ構造物でもある。
【0030】
かような前記真空室10は、図1ないし図6に図示されているように、一側に、開閉扉11が設けられ、部品の補充及び交替が可能であり、内部確認が可能な確認窓12が設けられ、作業者が内部の状況を肉眼で確認することができる。
【0031】
また、前記カートリッジ20は、前記真空室10の前記内部空間Aに設けられ、複数個の覆い2が積層された状態で収容し、前記カートリッジエレベータ30によって、順次に昇降することができる構造物でもある。
【0032】
また、前記カートリッジエレベータ30は、前記真空室10と連結されて設けられ、前記カートリッジ20を順次に昇降させるために、図1ないし図6に図示されているように、前記真空室10に固定される固定フレーム31と、前記固定フレーム31に設けられるネジ棒32と、前記ネジ棒32を回転させる回転モータ33と、前記固定フレーム31に設けられるガイド部材34と、前記ネジ棒32にネジ貫通され、前記ガイド部材34に沿って昇降される稼動台35と、前記稼動台35に設けられ、前記稼動台35から前記カートリッジ20まで延設される延長バー36と、前記延長バー36を取り囲み、稼動台35と前記真空室10との間に設けられるベローズ管37と、を含んでもよい。
【0033】
従って、かような前記カートリッジエレベータ30の作動過程について説明すれば、前記回転モータ33が一定角度ずつ回転されれば、前記ネジ棒32が回転されながら、前記稼動台35が、前記ガイド部材34に沿って順次に上昇されながら、前記カートリッジ20に積層された複数個の覆い2が、後述する前記覆い移送装置40によって順次に移送され、空白空間が発生しても、前記カートリッジ20が最上層の覆い2を常に一定高で順次に待機させることができる。
【0034】
また、図3に図示されているように、前記カートリッジエレベータ30は、前記固定フレーム31に設けられ、前記稼動台35に設けられた感知突起35aを感知するリミット光センサ38をさらに含んでもよい。
【0035】
従って、前記リミット光センサ38を利用して、前記カートリッジ20の上昇高を感知したり、あるいは最上位置や最下位置などを感知したりし、作業者が正常な作業状態を確認することができるようにしたり、あるいは前記覆い2を補充する時期を作業者に知らせたりすることが可能である。
【0036】
一方、図1ないし図6に図示されているように、前記覆い移送装置40は、前記内部空間Aに設けられ、前記カートリッジ20から覆い2を一つずつ移送する装置であり、第1シリンダ41によって昇降する第1楔部材42及び第2楔部材43によって、選択的に開閉される弾性フィンガ44、及び前記弾性フィンガ44が設けられ、第2シリンダ45によって、前記真空室10に設けられたフィンガ移送レール46に沿って移動されるフィンガ移動台47を含んでもよい。
【0037】
従って、前記覆い移送装置40は、前記カートリッジエレベータ30によって、一定高で移送された覆い2を、第1楔部材42によって、その間が広くなった前記弾性フィンガ44が取ることができるように、前記第1シリンダ41を利用して、前記第1楔部材42を上昇させ、前記弾性フィンガ44をすぼめ、次に、前記覆い2を取った前記弾性フィンガ44を、前記第2シリンダを利用して、前記フィンガ移動台47と共に、前記覆い載置ヘッド50の位置まで移動させた後、さらに前記第1シリンダ41を利用して、前記第2楔部材43を下降させ、前記弾性フィンガ44を広げることにより、前記覆い2を、前記覆い載置ヘッド50上に個別的に載置させることができる。
【0038】
それにより、前記真空室10の内部には、シリンダやモータなどの駆動器具が設けられず、シリンダやモータは、前記真空室10の外部に設けられ、外部異物から、前記覆い2を清浄に保護するということは言うまでもなく、前記真空室10の高真空圧がそのまま維持される。
【0039】
図7は、図1の覆い載置ヘッド50を示す斜視図である。
【0040】
さらに、図7に図示されているように、前記覆い載置ヘッド50は、前記覆い移送装置40から覆い2を受け渡されるものであり、ヘッド本体51と、前記ヘッド本体51に設けられ、前記覆い2を加熱するヒータ52と、前記ヘッド本体51に設けられる弾性スプリング53と連結され、外力によって、前記覆い2の下方に弾性後進され、前記覆い2を案内する案内溝54aが設けられる弾性ガイド54と、を含んでもよい。
【0041】
従って、前記覆い2は、前記弾性ガイド54の案内溝54aによって案内されて整列され、次に、前記ヒータ52によって、前記覆い載置ヘッド50に載置された覆い2は、高温にあらかじめ予熱され、前記覆い載置ヘッド50が、前記覆い2を載置した状態で、前記ヘッドエレベータ60によって、前記ガラス板1方向に上昇すれば、まず前記弾性ガイド54が、前記ガラス板1と衝突しながら弾性後進されながら、前記覆い2が整列された状態で、正確な真空ホールHの位置に精密に封口される。
【0042】
一方、図1ないし図6に図示されているように、前記ヘッドエレベータ60は、前記覆い載置ヘッド50を、前記ガラス板1の真空ホールHまで昇降させる装置であり、前記真空室10に固定される固定フレーム61と、前記固定フレーム61に設けられるネジ棒62と、前記ネジ棒62を回転させる回転モータ63と、前記固定フレーム61に設けられるガイド部材64と、前記ネジ棒62にネジ貫通され、前記ガイド部材64に沿って昇降される稼動台65と、前記稼動台65に設けられ、前記稼動台65から前記覆い載置ヘッド50まで延設される延長バー66と、前記延長バー66を取り囲み、稼動台65と前記真空室10との間に設けられるベローズ管67と、を含んでもよい。
【0043】
従って、かような前記ヘッドエレベータ60の作動過程について説明すれば、前記回転モータ63が回転されれば、前記ネジ棒62が回転されながら、前記稼動台65が前記ガイド部材64に沿って上昇し、前記覆い2が載置された前記覆い載置ヘッド50を、前記ガラス板1方向に上昇させる。次に、前記覆い2が、前記ガラス板1に封口されれば、さらに前記回転モータ63を逆回転させ、前記稼動台65を下降させることにより、次の覆い2のために待機することができる。
【0044】
一方、本発明の一部実施形態による人工窓製造設備の封口装置100は、図1ないし図6に図示されているように、前記延長バー66と、前記覆い載置ヘッド50との間に設けられ、前記覆い載置ヘッド50を、X軸方向及びY軸方向に移動させる位置調節装置70をさらに含んでもよい。
【0045】
ここで、図1ないし図6に図示されているように、前記位置調節装置70は、前記固定フレーム61に設けられるY軸レール71に沿ってカムCを回転させるY軸移送モータ72によってY軸方向に移動されるY軸稼動台73、及び前記Y軸稼動台73に設けられるX軸レール74に沿って、X軸移送モータ75によってX軸方向に移動され、前記延長バー66と連結されるX軸稼動台76を含んでもよい。
【0046】
従って、前記X軸移送モータ75及び前記Y軸移送モータ72を適切に回転させ、前記延長バー66と連結された覆い載置ヘッド50を、X軸方向及びY軸方向に精密に移動させ、前記ガラス板1の真空ホールH位置と正確に一致させることができる。
【0047】
一方、図4に図示されているように、前記位置調節装置70は、前記固定フレーム61に設けられ、前記Y軸稼動台73に設けられた感知突起77を感知するリミット光センサ78を含んでもよい。
【0048】
従って、前記リミット光センサ78を利用して、前記延長バー66と連結された覆い載置ヘッド50の位置を感知することにより、作業者が、前記覆い載置ヘッド50の精密な調整を行うことが可能である。
【0049】
本発明は、前述のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の思想を外れない範囲内で、当業者による変形が可能であるということは言うまでもない。
【0050】
従って、本発明で権利を請求する範囲は、詳細な説明の範囲内によって決まるものではなく、特許請求の範囲及びその技術的思想によって限定されるものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7