(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、前記判定部によって系統電源からの電力供給が有ると判定された場合には、系統電源から前記照明回路および前記蓄電池へ電力を供給することを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
前記制御部は、前記判定部によって系統電源からの電力供給が無いと判定された場合に、前記蓄電池から前記系統電源へ放電させることを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。
前記光源は、第1の光源および第2の光源を有し、前記照明回路は前記光源の設定情報に基づき前記第1の光源および前記第2の光源を制御することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一に記載の照明装置。
前記制御ステップは、前記判定ステップによって系統電源からの電力供給が有ると判定された場合には、系統電源から照明回路および蓄電池へ電力を供給することを特徴とする請求項7に記載の照明装置制御方法。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下で説明する実施形態の照明装置は、光源を具備する。実施形態の照明装置は、この光源を制御する照明回路を具備する。実施形態の照明装置は、系統電源からの電力によって充電される蓄電池を具備する。実施形態の照明装置は、系統電源から供給される電力を監視し、系統電源からの電力供給の有無を判定する判定部を具備する。実施形態の照明装置は、判定部によって系統電源からの電力供給が無いと判定された場合には、光源の設定情報に基づき、蓄電池から光源への電力供給を制御する制御部を具備する。
【0010】
実施形態に係る照明装置が具備する制御部は、判定部によって系統電源からの電力供給が有ると判定された場合には、系統電源から照明回路および蓄電池へ電力を供給する。
【0011】
実施形態に係る照明装置が具備する制御部は、判定部によって系統電源からの電力供給が無いと判定された場合に、蓄電池から系統電源へ放電させる。
【0012】
実施形態に係る照明装置は、光源の設定情報が、系統電源からの電力供給が無いときに光源を点灯する旨の情報を含む場合には、蓄電池から光源へ電力を供給し、系統電源からの電力供給が無いときに光源を点灯しない旨の情報を含む場合には、蓄電池から系統電源へ放電させる。
【0013】
実施形態に係る照明装置が具備する光源は、第1の光源および第2の光源を有し、照明回路は光源の設定情報に基づき第1の光源および第2の光源を制御する。
【0014】
実施形態に係る照明システムは、実施形態に係る照明装置を具備する。実施形態に係る照明システムは、照明装置の照明制御を行う管理装置を具備する。
【0015】
実施形態に係る照明システムの管理装置は、非常時に光源の設定情報を照明装置に送信する。
【0016】
実施形態に係る照明装置制御方法は、系統電源から供給される電力を監視し、系統電源からの電力供給の有無を判定する判定ステップを含む。実施形態に係る照明装置制御方法は、判定ステップによって系統電源からの電力供給が無いと判定された場合には、光源の設定情報に基づき、蓄電池から光源への電力供給を制御する制御ステップを含む。
【0017】
実施形態に係る照明装置制御方法は、制御ステップは、判定ステップによって系統電源からの電力供給が有ると判定された場合には、系統電源から照明回路および蓄電池へ電力を供給する。
【0018】
実施形態に係る照明装置制御方法は、判定ステップによって系統電源からの電力供給が無いと判定された場合に、蓄電池から系統電源へ放電させる。
【0019】
実施形態に係る照明装置制御方法は、非常時に管理装置から光源の設定情報を受信する通信ステップを含む。
【0020】
以下に、本発明にかかる照明システムの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0021】
[照明システム1の構成の一例]
図1は、本発明の1実施形態に係る照明システムの一例の概要を示す図である。
図1を参照し、実施形態に係る照明システムの一例につき説明する。
図1に示す実施形態に係る照明システム1は、複数の照明装置10A〜10Eと、管理装置20と、を備える。管理装置20は、ネットワーク30を介して照明装置10A〜10Eと接続され、各照明装置10A〜10Eと通信を行うことにより、点灯、消灯、点滅、調光、調色等の動作を制御する。また、管理装置20は、非常時に光源の設定情報を照明装置10A〜10Eに送信する。ネットワーク30は、例えば、電力線搬送通信(PLC:Power Line Communication)を利用してもよいし、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等、任意のネットワークであってよい。
【0022】
管理装置20は、例えば、所定の地域内に配置される複数の照明装置の動作を制御することにより当該照明装置による電力消費を一元的に管理し調整する管理サーバなどである。また、管理装置20は、地域または都市内の電力消費を一元的に管理するスマートシティに設けられる管理サーバなどであってもよい。また、管理装置20は、照明装置のみならず、公共空間に設けられ電力の供給を受けて動作する任意の装置も併せて管理する装置であってもよい。また、管理装置20は、避難経路に応じて、照明装置の避難誘導灯を点灯するか否かを決定し、照明装置の避難誘導灯を点灯するか否かの指示を照明装置に送信する。
【0023】
照明装置10A〜10Eは、道路上に任意の間隔をおいて設置され、道路を照明する例えば道路灯であるがこれに限定されない。
図1には、5つの照明装置を示すが、これに限定されるものではなく、道路上に任意の数の照明装置が設けられる。
【0024】
また、各照明装置10A〜10Eは、夜に道路を照明する第1の光源としての常夜灯と、災害発生時に避難経路へと誘導するための第2の光源としての避難誘導灯と、を備える。また、各照明装置10A〜10Eは、蓄電池が搭載されている。各照明装置10A〜10Eは、通常時は、系統電源からの電力供給で動作し、蓄電池を充電する。また、災害発生などにより系統電源からの電力供給が停止した場合には、蓄電池に充電された電力を供給することにより動作する。また、各照明装置は、災害発生などにより系統電源からの電力供給が停止した場合には、通常の道路照明だけでなく、その地域の避難場所への経路となっている照明装置は避難経路であることを示す避難誘導灯を点灯させる。なお、照明装置10A〜10Eについて、特に区別なく説明する場合には、照明装置10と記載する。
【0025】
[照明装置10の構成の一例]
図2を参照し、照明装置10の構成について説明する。
図2は、照明装置の構成の一例を示す図である。照明装置10は、通信部11と、電源部12と、蓄電池13と、切替制御部14と、交直変換部15と、切替部16と、照明回路としての点灯制御部17と、昼夜判別部18と、常夜灯19Aと、避難誘導灯19Bと、を備える。
【0026】
通信部11は、管理装置20から送信される制御信号を受信する。通信部11は、受信した制御信号を点灯制御部17に送り、点灯制御部17に常夜灯19Aまたは避難誘導灯19Bの発光態様を調整させる。例えば、点灯制御部17は、受信した制御信号に基づき、常夜灯19Aまたは避難誘導灯19Bを点灯、消灯または点滅させたり、発する光の色調、照度等を変化させたりする。
【0027】
また、通信部11は、光源の設定情報を管理装置から受信する。光源の設定情報とは、例えば非常時に光源を点灯すべきか否か、常夜灯19Aを消灯し避難誘導灯19Bのみを点灯させるか、常夜灯19Aのみを点灯し避難誘導灯19Bを消灯させるか、常夜灯19Aおよび避難誘導灯19B両方を点灯あるいは消灯させるか、常夜灯19Aを通常点灯時よりも出力を下げて点灯させるか等の情報である。例えば、照明装置が避難経路に設置されている場合には、点灯し避難経路ではない場所に設置されている場合には消灯するように設定することができる。
【0028】
電源部12は、系統から交流電力の供給を受け、後述する交直変換部15によって変換された直流電力を常夜灯19Aまたは避難誘導灯19Bに対して供給する。蓄電池13は、系統電源からの電力によって充電される。蓄電池13は、通常時は電力を蓄積し、災害時や停電時に系統電源からの電力供給が停止した場合には、常夜灯19Aまたは避難誘導灯19Bに対して電力を供給する。
【0029】
切替制御部14は、電源部12から供給される電力をモニタし、系統電源から電力が供給されているか否かに応じて、電源接続スイッチ14cの接続または解除を行う。切替制御部14は、判定部14aおよび制御部14bを備える。なお、切替制御部14は系統電源からの電力が遮断された場合に備えて、蓄電池13から電源の供給を受けて動作するように構成されている(図示せず)。
【0030】
判定部14aは、系統電源から供給される電力を監視し、系統電源からの電力供給の有無を判定する。例えば、判定部14は、系統電源から供給される電力の電力量を監視し、電力量が所定の閾値を越えている場合には、系統電源からの電力供給があるものと判定し、電力量が所定の閾値以下となった場合には、系統電源からの電力供給が途絶えたものと判定する。
【0031】
制御部14bは、判定部14aによって系統電源からの電力供給が有ると判定された場合には、系統電源から点灯制御部17および蓄電池13へ電力を供給する。制御部14bは、判定部14aによって系統電源からの電力供給があると判定された場合には、切替部16をHに制御し、すなわち交直変換部15と点灯制御部17とを接続し、系統電源からの電力を点灯制御部17へ供給するとともに、電源接続スイッチ14cを介して系統電源と接続された蓄電池13へも電力を供給して該蓄電池13の充電を行う。
【0032】
また、制御部14bは、判定部14aによって系統電源からの電力供給が無いと判定された場合には、常夜灯19Aおよび避難誘導灯19Bの設定情報に基づき、蓄電池13から常夜灯19Aまたは避難誘導灯19Bへの電力供給を制御する。例えば、制御部14bは、判定部14aによって系統電源からの電力供給が途絶えたと判定された場合には、切替部16をLに制御し、すなわち蓄電池13と点灯制御部17とを接続し、蓄電池13から点灯制御部17へ電力を供給するように制御する。なお、このとき電源接続スイッチ14cは解除しておくことが好ましい。
【0033】
また、制御部14bは、判定部14aによって系統電源からの電力供給が無いと判定された場合に、蓄電池13から系統電源へ放電させる。例えば、制御部14bは、判定部14aによって系統電源から電力の供給が途絶えたと判定された場合であって、且つ、常夜灯19Aおよび避難誘導灯19Bを点灯しない場合には、蓄電池13の電力を放電するように制御する。例えば、制御部14bは、電源接続スイッチ14cを解除するとともに、切替部16に指示を送りHLに制御し、蓄電池13と交直変換部15とを接続させる。このとき、点灯制御部17は、交直変換部15および蓄電池13から遮断される。
【0034】
交直変換部15は、電源部12を介して系統電源から供給された交流電力を整流して直流電力に変換し、蓄電池13および切替部16に供給する。また、交直変換部15は、蓄電池13から供給された直流電力を交流電力に変換し、電源部12を介して放電する。
【0035】
切替部16は、常夜灯19Aおよび避難誘導灯19Bを制御する。切替部16は、切替制御部14の指示に基づいて、交直変換部15、蓄電池13および点灯制御部17との接続を切り替える。すなわち、切替部16はHのときには交直変換部15と点灯装置17とを接続するとともに、蓄電池13と点灯制御部との接続は遮断される。一方、切替部16がLのときは蓄電池13と点灯制御部とが接続されるとともに、交直変換部15と点灯装置17との接続は遮断される。また、切替部16がHLのときは蓄電池13と点灯制御部とが接続されるとともに、点灯制御部17は、交直変換部15および蓄電池13から遮断される。例えば、切替部16は、系統電源から電力が供給されている通常においては、交直変換部15と点灯制御部17とを接続し、系統電源から常夜灯19Aまたは避難誘導灯19Bへ電力が供給されるようにする。
【0036】
図3は、通常時における常夜灯への電力供給を説明する図である。
図3に示すように、系統電源から電力が供給されている通常においては、交直変換部15と点灯制御部17とを接続し、点灯制御部17に系統電源からの電力が供給されるようにする。また、
図3に示すように、通常時においては、電源接続スイッチ14cがONになっており、系統電源からの電力で蓄電池13が充電される。このため、通常時においては、災害時に備えて、蓄電池を充電することができる。
【0037】
また、切替部16は、系統電源から電力が途絶えた場合においては、交直変換部15と点灯制御部17との接続を解除し、蓄電池13と点灯制御部17とを接続する。
図4は、系統電源からの給電が停止した場合における避難誘導灯または常夜灯への電力供給を説明する図である。
図4に示すように、系統電源から電力が途絶えた場合に、切替部16は、交直変換部15と点灯制御部17との接続を解除し、蓄電池13と点灯制御部17とを接続することで、蓄電池13から常夜灯19Aまたは避難誘導灯19Bへ電力が供給されるようにする。これにより、系統電源から電力が途絶えた場合においても、蓄電池に充電された電力で、常夜灯19Aまたは避難誘導灯19Bを点灯させることができる。
【0038】
また、切替部16は、系統電源からの電力供給が途絶え、且つ、常夜灯19Aおよび避難誘導灯19Bを点灯しない場合には、交直変換部15と点灯制御部17との接続を解除し、蓄電池13と交直変換部15とを接続する。
図5は、系統電源からの給電が停止した場合であって、避難誘導灯を点灯しない場合における蓄電池の放電を説明する図である。
図5に示すように、系統電源からの電力供給が途絶え、且つ、避難誘導灯19Bを点灯しない場合に、切替部16は、交直変換部15と点灯制御部17との接続を解除し、蓄電池13と交直変換部15とを接続することで、蓄電池の電力が電源部12を介して外部に放電させる。これにより、蓄電池に充電された電力を電力が不足している他の照明装置に対して供給することができる。
【0039】
点灯制御部17は、光源の設定情報に基づき常夜灯19Aおよび避難誘導灯19Bを制御する。点灯制御部17は、昼夜判別部18によって昼であると判別された場合には、常夜灯スイッチ17aを解除して常夜灯19Aを消灯し、昼夜判別部18によって夜であると判別された場合には、常夜灯スイッチ17aを接続して、系統電源からの電力供給または蓄電池13からの電力供給で常夜灯19Aを点灯するように制御する。
【0040】
また、点灯制御部17は、系統電源からの電力供給がある場合には、避難誘導灯スイッチ17bを解除して避難誘導灯19Bを消灯し、系統電源からの電力供給が途絶えた場合には、光源の設定情報に基づいて常夜灯19Aおよび避難誘導灯19Bを制御する。例えば、避難誘導灯スイッチ17bを接続して、蓄電池13からの電力供給で避難誘導灯19Bを点灯するように制御する。つまり、光源の設定情報が、系統電源からの電力供給が無いときに光源を点灯する旨の情報を含む場合には、蓄電池13から光源へ電力を供給する。また、光源の設定情報が、系統電源からの電力供給が無いときに光源を点灯しない旨の情報を含む場合には、蓄電池13から系統電源へ放電させる。
【0041】
図6は、切替制御部14および点灯制御部17の制御を説明する図である。
図6に示すように、切替制御部14は、系統電力がOFF、すなわち、系統電源からの電力供給が途絶えた場合には、蓄電池13への充電がOFFになるため、電源を蓄電池13に切り替える。この場合に、点灯制御部17は、昼1である場合には、避難誘導灯19Bを点灯させ、昼2である場合には常夜灯19Aおよび避難誘導灯19BをOFFにし、放電をONにする。夜1の場合には、避難誘導灯19Bと常夜灯19Aとを両方点灯させる。夜2の場合には避難誘導灯19Bのみを点灯し、夜3の場合には常夜灯19Aのみを点灯させる。夜4の場合は、常夜灯19Aおよび避難誘導灯19BをOFFにし、放電をONにする。なお、後述するが、常夜灯19Aおよび避難誘導灯19Bは、自らが点灯対象であるか否かを判定し、点灯対象であると判定された場合にのみ点灯する。
【0042】
また、
図6に示すように、切替制御部14は、系統電力がON、すなわち、系統電源からの電力供給がある場合には、蓄電池13への充電をONにし、電源を系統電源に切り替える。この場合に、点灯制御部17は、昼3である場合には、常夜灯19Aおよび避難誘導灯19BをOFF(消灯)させ、夜5の場合には、常夜灯19Aを点灯させる。
【0043】
切替制御部14は、系統電源からの電力供給が途絶えた場合に、自らの常夜灯19Aまたは避難誘導灯19Bが点灯対象であるか否かを判定し点灯対象である場合にのみ点灯制御部17へ蓄電池13から電力を供給をするように制御する。つまり、常夜灯19Aまたは避難誘導灯19Bは、避難経路へ誘導するための灯りであるため、避難経路外の照明装置10である場合には、点灯させる必要がないからである。
【0044】
例えば、切替制御部14は、系統電源からの電力供給が途絶えた際に、通信部11によって避難誘導灯を点灯する旨の指示が受信された場合には、点灯制御部17と蓄電池13とを接続し、避難誘導灯19Bを点灯しない旨の指示が受信された場合には、点灯制御部17と蓄電池13との接続を遮断する。あるいは、避難誘導灯19BをOFFにする場合には避難誘導灯スイッチ17bを解除して避難誘導灯19Bを消灯するように制御してもよい。つまり、例えば、震災があった場合に、周囲の被害状況などに応じて、避難先や避難経路が異なるため、上位の管理装置20からの指示に従って、避難誘導灯19Bの点灯または消灯を行う。
【0045】
また、自らの常夜灯19Aまたは避難誘導灯19Bが点灯対象であるかは、照明装置10ごとに予め設定されていてもよい。例えば、点灯制御部17は、系統電源からの電力供給が途絶えた際に、自らの常夜灯19Aまたは避難誘導灯19Bを点灯することを示す情報が予め設定されている場合には、蓄電池13と点灯制御部17を接続し、常夜灯スイッチ17aまたは避難誘導灯スイッチ17bを接続して、常夜灯19Aまたは避難誘導灯19Bを点灯するように制御する。また、自らの常夜灯19Aおよび避難誘導灯19Bを点灯しないことを示す情報が予め設定されている場合には、蓄電池13から点灯制御部17への電源供給を遮断するか、常夜灯スイッチ17aおよび避難誘導灯スイッチ17bを解除して避難誘導灯19Bを消灯するように制御する。つまり、避難先や避難経路は、自治体や市町村などにより事前に決められていることが多く、常夜灯19Aまたは避難誘導灯19Bを点灯するか否かも事前に設定することができる。なお、事前に自らの常夜灯19Aまたは避難誘導灯19Bが点灯対象であるかを設定しておき、避難先や避難経路が変更になった場合に、管理装置20から点灯対象変更の指示を受け付けるようにしてもよい。
【0046】
昼夜判別部18は、照度センサなどにより構成され、周囲の明るさの度合いを検出し、検出した明るさの度合いが所定の閾値以上であるか否か判定する。そして、昼夜判別部18は、判定の結果、明るさの度合いが所定の閾値以上である場合には、昼であると判別し、明るさの度合いが所定の閾値未満である場合には、夜であると判別し、その判別結果を点灯制御部17に送る。
【0047】
常夜灯19Aは、夜になって暗くなると、道路を照明するための照明装置である。避難誘導灯19Bは、災害などがあった場合に、避難先や避難経路に被災者を誘導するための誘導灯である。ただし、常夜灯19Aのみを具備し、常夜灯19Aを避難誘導灯19Bとしても利用する態様であってもよい。常夜灯19Aおよび避難誘導灯19Bは、LED(Light Emitting Diode)や蛍光灯により構成され、点灯制御装置19の制御によりON/OFF処理や調光処理が行われる。
【0048】
[照明制御処理の流れの一例]
図7は、実施形態に係る照明装置10における照明制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7を参照して、照明装置10における照明制御処理の流れの一例を説明する。
【0049】
まず、照明装置10の昼夜判別部18は、現在夜であるか否かを判別する(ステップS101)。この結果、昼夜判別部18が現在夜ではないと判別した場合には(ステップS101否定)、判定部14aは、系統電源から電源が供給されているかを判定する(ステップS102)。そして、判定部14aが系統電源から電源が供給されていると判定した場合には(ステップS102肯定)、点灯制御部17が、常夜灯19Aおよび避難誘導灯19BをOFFにし、切替制御部14が、蓄電池13の充電をONに制御する(ステップS103)。
【0050】
また、判定部14aが系統電源から電源が供給されていないと判定した場合には(ステップS102否定)、点灯制御部17は、自らの避難誘導灯19Bが点灯対象であるか否かを判定する(ステップS104)。この結果、点灯制御部17は、自らの避難誘導灯19Bが点灯対象であると判定した場合には(ステップS104肯定)、避難誘導灯19BをONにし、切替制御部14は、蓄電池の充電をOFFに制御する(ステップS105)。また、点灯制御部17は、自らの避難誘導灯19Bが点灯対象でないと判定した場合には(ステップS104否定)、常夜灯19Aおよび避難誘導灯19BをOFFにし、切替制御部14は、蓄電池の放電をONに制御する(ステップS106)。
【0051】
また、ステップS101において、昼夜判別部18が現在夜であると判別した場合には(ステップS101肯定)、判定部14aは、系統電源から電源が供給されているかを判定する(ステップS107)。そして、判定部14aが系統電源から電源が供給されていると判定した場合には(ステップS107肯定)、点灯制御部17が、常夜灯19AをONにし、切替制御部14が、蓄電池13の充電をONに制御する(ステップS108)。
【0052】
また、判定部14aが系統電源から電源が供給されていないと判定した場合には(ステップS107否定)、点灯制御部17は、自らの避難誘導灯19Bが点灯対象であるか否かを判定する(ステップS109)。この結果、点灯制御部17は、自らの避難誘導灯19Bが点灯対象であると判定した場合には(ステップS109肯定)、常夜灯19Aおよび避難誘導灯19BをONにし、切替制御部14は、蓄電池の充電をOFFに制御する(ステップS110)。また、点灯制御部17は、自らの避難誘導灯19Bが点灯対象でないと判定した場合には(ステップS109否定)、常夜灯19Aおよび避難誘導灯19BをOFFにし、切替制御部14は、蓄電池の放電をONに制御する(ステップS111)。これで、照明制御処理が終了する。
【0053】
[実施形態の効果]
このように、実施形態に係る照明システム1では、照明装置10が、系統電源から供給される電力を監視し、系統電源からの電力供給があるか電力供給が途絶えたかを判定する。また、照明装置10は、系統電源からの電力供給があると判定した場合には、系統電源からの電力を常夜灯19Aまたは避難誘導灯19Bへ供給するとともに、電源接続スイッチ14cを介して系統電源と接続された蓄電池13へも電力を供給して該蓄電池13の充電を行い、系統電源からの電力供給が途絶えたと判定した場合には、電源接続スイッチ14cを解除して蓄電池13と系統電源とを分離し、蓄電池13から常夜灯19Aまたは避難誘導灯19Bへ電力を供給する。このため、災害時や停電時に系統電源からの電力供給が途絶えたとしても、照明装置10としての機能を維持し、夜間であっても充分な照度で道路を安全に照らすことができる。
【0054】
また、実施形態に係る照明システム1では、照明装置10が、系統電源からの電力供給があると判定した場合には、避難誘導灯スイッチ17bを解除して避難誘導灯19Bを消灯し、系統電源からの電力供給が途絶えたと判定した場合には、避難誘導灯スイッチ17bと蓄電池13とを接続して、避難誘導灯19Bを点灯するように制御する。このため、地域の避難場所への経路となっている照明装置10は、避難経路であることを示す避難誘導灯19Bを点灯して避難場所への避難経路を示すことで、速やかな避難を行うことができる。
【0055】
また、実施形態に係る照明システム1では、照明装置10が、避難誘導灯19Bを点灯するか否かの指示を管理装置20から受信する。そして、照明装置10は、系統電源からの電力供給が途絶えたと判定した際に、避難誘導灯19Bを点灯する旨の指示が受信された場合には、避難誘導灯スイッチ17bと蓄電池13とを接続して、避難誘導灯19Bを点灯するように制御し、避難誘導灯19Bを点灯しない旨の指示が受信された場合には、避難誘導灯スイッチ17bを解除して避難誘導灯19Bを消灯するように制御する。例えば、震災があった場合に、周囲の被害状況などに応じて、避難先や避難経路が異なるため、照明装置10は、上位の管理装置20からの指示に従って、避難誘導灯19Bの点灯または消灯を行うことができる。
【0056】
また、実施形態に係る照明システム1では、照明装置10が、系統電源からの電力供給が途絶えたと判定した際に、自らの避難誘導灯19Bを点灯することを示す情報が予め設定されている場合には、避難誘導灯スイッチ17bと蓄電池13とを接続して、避難誘導灯19Bを点灯するように制御し、自らの避難誘導灯19Bを点灯しないことを示す情報が予め設定されている場合には、避難誘導灯スイッチ17bを解除して避難誘導灯19Bを消灯するように制御する。例えば、避難先や避難経路は自治体や市町村などにより事前に決められていることが多いので、照明装置10は、事前に設定された情報を基に、避難誘導灯19Bの点灯または消灯を行うことができる。
【0057】
また、実施形態に係る照明システム1では、照明装置10が、系統電源から電力の供給が途絶えたと判定した場合であって、且つ、常夜灯19Aおよび避難誘導灯19Bを点灯しない場合には、蓄電池13の電力を放電するように制御する。これにより、蓄電池に充電された電力を電力が不足している他の照明装置に対して供給することができる。
【0058】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。