(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ルテオリン配糖体を含む植物抽出物が、ペパーミント、オレンジミント、アップルミント及びペニーロイヤルミントからなる群より選ばれる少なくとも1種から得られるものである請求項1又は4に記載の美白剤。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明について詳しく説明する。
【0012】
本発明のひとつの態様において、美白剤はカルノシン酸及びルテオリン配糖体を組み合わせて含有することを特徴とする。カルノシン酸とルテオリン配糖体を組み合わせることで、それぞれを単独に用いた場合には得られない、顕著に高い美白効果及び/又は色素沈着抑制効果を得ることができる。すなわち、カルノシン酸とルテオリン配糖体を組み合わせて用いることで、美白効果及び/又は色素沈着抑制効果において、驚くべき相乗効果が発揮される。
【0013】
前記カルノシン酸の化学構造式を下記式(I)に示す。
【化1】
【0014】
本発明に用いるカルノシン酸の由来は、特に限定されず、化学合成品又は天然由来品のいずれも好適に用いることができるが、安全性及び製造価格の観点から、天然由来品を用いることが好ましい。天然由来カルノシン酸は、特に限定されないが、ローズマリー、セージ等から得ることができる。
【0015】
また、前記ルテオリン配糖体の由来は、特に限定されず、化学合成品又は天然由来品のいずれも好適に用いることができるが、安全性及び製造価格の観点から、天然由来品を用いることが好ましい。天然由来のルテオリン配糖体は、特に限定されないが、ペパーミント、オレンジミント、アップルミント、ペニーロイヤルミント等から得ることができる。これらの中でも、カルノシン酸と組み合わせることで高い相乗効果を発揮する観点から、ペパーミント又はオレンジミントを用いることが好ましい。
【0016】
さらに、前記ルテオリン配糖体の糖の数は特に限定されず、上記した植物から得られるものであればいずれも好適に用いることができる。配糖体の糖が単糖である場合、その種類は特に限定されず、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、フコース、ラムノース、アラビノース、キシロース又はジギトキソース等が挙げられ、これらのなかでも、とくにグルコースが好ましい。
【0017】
本発明の好ましい態様において、前記ルテオリン配糖体は、下記式(II)で示されるルテオリン−7−O−グルコシドである。
【化2】
【0018】
そして、本発明の特に好ましい態様において、カルノシン酸とルテオリン配糖体を組み合わせて用いる際の比率は、相乗効果が得られれば特に限定されないが、通常、モル比で、カルノシン酸:ルテオリン配糖体=1:12〜1:20であり、高い相乗効果を示す観点から、好ましくは1:14〜1:18、より好ましくは1:15〜1:17である。
【0019】
本発明の別の態様において、美白剤は、カルノシン酸を含有する植物抽出物と、ルテオリン配糖体を含有する植物抽出物を組み合わせて調製してもよい。さらに、カルノシン酸を含有する植物抽出物とルテオリン配糖体の組み合わせ、ルテオリン配糖体を含有する植物抽出物とカルノシン酸の組み合わせも、同様に好適に用いることができる。
【0020】
前記カルノシン酸を含有する植物抽出物は、特に限定されないが、例えばローズマリー、セージ等のシソ科の植物抽出物が挙げられる。また、前記ルテオリン配糖体を含有する植物抽出物は、特に限定されないが、例えば、ペパーミント、オレンジミント、アップルミント、ペニーロイヤルミント等のシソ科ハッカ属の植物抽出物が挙げられる。
【0021】
本発明の好ましい態様において、前記カルノシン酸を含む植物抽出物は、ローズマリー及びセージからなる群より選ばれる少なくとも1種である。
【0022】
また、本発明の別の好ましい態様において、前記ルテオリン配糖体を含む植物抽出物は、ペパーミント、オレンジミント、アップルミント及びペニーロイヤルミントからなる群より選ばれる少なくとも1種である。
【0023】
本発明において、カルノシン酸を含む植物抽出物とルテオリン配糖体を含む植物抽出物の組み合わせは特に限定されないが、例えば、ローズマリー抽出物とペパーミント抽出物との組み合わせ、ローズマリー抽出物とオレンジミント抽出物との組み合わせ、セージ抽出物とペパーミント抽出物との組み合わせ、セージ抽出物とオレンジミント抽出物との組み合わせ等が挙げられる。これらのうち、高い相乗効果を示す観点から、ローズマリー抽出物とオレンジミント抽出物の組み合わせが好ましい。
【0024】
さらに、本発明においては、カルノシン酸を含む植物抽出物とルテオリン配糖体との組み合わせ、並びに、ルテオリン配糖体を含む植物抽出物とカルノシン酸との組み合わせは、特に限定されず、例えば、ローズマリー抽出物とルテオリン配糖体との組み合わせ、セージ抽出物とルテオリン配糖体との組み合わせ、カルノシン酸とオレンジミント抽出物との組み合わせ等が挙げられる。
【0025】
なお、本発明のひとつの態様においては、カルノシン酸とオレンジミント抽出物との組み合わせを除いた、考え得る全ての組み合わせを用いることができる。
【0026】
また、本発明の美白剤は、有効成分の含有量を、カルノシン酸及びルテオリン配糖体の含有量によって規定してもよい。すなわち、本発明の美白剤に植物抽出物を含有させる場合に、カルノシン酸及び/又はルテオリン配糖体の含有量に換算して、植物抽出物の含有量を規定することができる。
【0027】
本発明の好ましい態様において、美白剤が、カルノシン酸を含む植物抽出物とルテオリン配糖体を含む植物抽出物との組み合わせ、カルノシン酸を含む植物抽出物とルテオリン配糖体との組み合わせ、又はルテオリン配糖体を含む植物抽出物とカルノシン酸との組み合わせを含有する場合、いずれの組み合わせにおいても、有効成分をカルノシン酸及びルテオリン配糖体として含有比率を規定してもよい。カルノシン酸とルテオリン配糖体との組み合わせにおいて、その比率は相乗効果が得られれば特に限定されないが、通常、モル比で、カルノシン酸:ルテオリン配糖体=1:12〜1:20であり、高い相乗効果を示す観点から、好ましくは1:14〜1:18、より好ましくは1:15〜1:17である。
【0028】
次に、植物抽出物の抽出方法について説明する。本発明において、上記した植物から抽出物を得る方法は特に限定されず、通常この分野で用いられる種々の方法を採用することができるが、具体的に、以下の抽出方法を用いることができる。
【0029】
まず、カルノシン酸を含有する植物抽出物の抽出方法について説明する。
前記植物抽出物の調製において、カルノシン酸を含有する植物(例えば、ローズマリー又はセージ等のシソ科植物)の乾燥葉を用いてもよい。更に抽出効率の観点から、乾燥葉の粉末を用いることがより好ましい。本抽出方法は、前記乾燥葉にエタノールを加えて、20℃〜28℃で撹拌する工程を含んでいても良い。また、前記撹拌抽出工程の後に、ろ過をして溶液と固形物とを分離し、抽出液から固形物を除去する工程を含んでいても良い。さらに、得られた抽出液の溶媒をエタノールから水に置換する工程を含んでいても良い。抽出液の溶媒をエタノールから水に置換する方法は特に限定されないが、例えば、前記ろ過工程によって得られた抽出液を減圧留去によりエタノールを除去し、水を加えることによって行うことができる。そして、前記溶媒置換の工程の後、生じた沈殿をろ過して収集し、凍結乾燥する工程を含んでいてもよい。
【0030】
次に、ルテオリン配糖体を含有する植物抽出物の抽出方法について説明する。
前記植物抽出物の調製において、ルテオリン配糖体を含有する植物(例えば、ペパーミント、又はオレンジミント等のシソ科ハッカ属の植物)の乾燥葉を用いてもよい。更に抽出効率の観点から、乾燥葉の粉末を用いることがより好ましい。抽出方法は、前記乾燥葉に蒸留水を加えて加熱する工程(熱水抽出工程)を含んでいてもよい。加熱温度は特に限定されないが、効率的に抽出できることから、70℃〜85℃で行うことが好ましい。また、前記熱水抽出工程の後に、ろ過をして溶液と固形物とを分離し、抽出液から固形物を除去する工程を含んでいてもよい。さらに、前記ろ過工程により得られた抽出溶液を凍結乾燥する工程を含んでいてもよい。
【0031】
なお、本発明に用いる前記カルノシン酸が天然由来である場合、カルノシン酸は、前記カルノシン酸を含有する植物抽出物から単離精製することで調製してもよい。抽出方法は上記した方法と同様であってもよい。また、植物抽出物からカルノシン酸を単離精製する方法は、特に限定されず、通常この分野で用いる種々の方法を採用することができる。
【0032】
また、本発明に用いる前記ルテオリン配糖体が天然由来である場合、ルテオリン配糖体は、前記ルテオリン配糖体を含有する植物抽出物から単離精製することで調製してもよい。抽出方法は上記した方法と同様であってもよい。また、植物抽出物からルテオリン配糖体を単離精製する方法は、特に限定されず、通常この分野で用いる種々の方法を採用することができる。
【0033】
本発明の美白剤は、外用組成物、例えば皮膚外用組成物として用いることができる。前記皮膚外用組成物の形態は、特に限定されず、例えば、軟膏剤、ゲル剤、リニメント剤、ローション剤、乳剤、粉剤、懸濁剤、エアゾール剤、液剤等や、基剤を支持体上に支持させた硬膏剤、パップ剤、テープ剤、プラスター剤等としてもよい。
【0034】
さらに、本発明の皮膚外用組成物は、化粧品組成物、例えば美白用化粧品として好適に用いることができる。本発明の美白用化粧品は、シミ、ソバカス、クスミ、肝斑等の皮膚の色素沈着の予防及び/又は改善、又は皮膚の美白、ホワイトニング等に用いることができる。
【0035】
本発明の化粧品組成物の形態としては特に限定されないが、例えば、化粧水、化粧用乳液、化粧用オイル、美容液、クリーム、コールドクリーム、洗顔料、パック剤、サンスクリーン剤、アフターシェーブローション、シェービングソープ、ハンドクリーム等のスキンケア用品;化粧下地、ファウンデーション、コンシーラー、フェイスパウダー、水おしろい、おしろい、ドーラン、アイシャドーベース、アイシャドー、ノーズシャドー、リップペンシル、口紅、リップグロス、頬紅等のメイクアップ用品;シャンプー、ドライシャンプー、コンディショナー、リンス、リンスインシャンプー、トリートメント、ヘアトニック、整髪料、髪油、ポマード、ヘアカラーリング剤等のヘアケア用品;歯磨剤、リップクリーム、石鹸、ボディソープ等が挙げられる。上記のなかでも、美白効果及び/又は色素沈着抑制効果の観点から、化粧水、化粧用乳液、化粧用オイル、美容液、クリーム、洗顔剤、パック剤、サンスクリーン、ハンドクリーム等のスキンケア用品が好ましく、より好ましくは、化粧水、化粧用乳液、美容液、パック剤である。
【0036】
上記した化粧品組成物は、本発明の美白剤に加えて、通常化粧品に用いられる成分、例えば、精製水、アルコール類(低級アルコール、多価アルコール等)、油脂類、ロウ類、炭化水素類のような基剤を含有していてもよい。さらに、所望により、界面活性剤、増粘剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、安定剤、pH調整剤、防腐剤、着色剤、香料、油性成分、シリコーン類、フッ素系油剤、各種皮膚栄養剤等の添加剤を含有させてもよい。さらに、血流促進剤、殺菌剤、消炎剤、細胞賦活剤、ビタミン類、アミノ酸、保湿剤、角質溶解剤等の成分を含有させてもよい。
【0037】
前記基剤としては、特に限定されないが、例えばアルギン酸ナトリウム、ゼラチン、コーンスターチ、トラガントガム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、キサンタンガム、カラギーナン、マンナン、アガロース、デキストリン、カルボキシメチルデンプン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、メトキシエチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリビニルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プルラン等のポリマー類;白色ワセリン、黄色ワセリン、パラフィン、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;ゲル化炭化水素(例えば、商品名プラスチベース、ブリストルマイヤーズスクイブ社製);ステアリン酸等の高級脂肪酸;セタノール、オクチルドデカノール、ステアリルアルコール等の高級アルコール;ポリエチレングリコール(例えば、マクロゴール4000等);プロピレングリコール、グリセリン、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、濃グリセリン等の多価アルコール;モノオレイン酸エステル、ステアリン酸グリセリド等の脂肪酸エステル類;リン酸緩衝液等が挙げられる。さらに、溶解補助剤、無機充填剤、pH調節剤、保湿剤、防腐剤、粘稠剤、酸化防止剤、清涼化剤、血流促進剤、殺菌剤、消炎剤、細胞賦活剤、ビタミン類、アミノ酸、保湿剤、角質溶解剤、金属封鎖剤(例えば、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸等)、糖類(例えば、グルコース、フルクトース、マンノース、ショ糖、トレハロース等)等の添加剤を添加してもよい。
【0038】
前記界面活性剤としては、特に制限されず、非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤等のいずれをも好適に使用することができる。
【0039】
前記非イオン界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、アルキルグリセリルエーテル等が挙げられる。
【0040】
前記アニオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、脂肪酸アルカリ金属塩、不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、アルキル基又はアルケニル基を有するα−スルホ脂肪酸塩又はエステル、アシル基及び遊離カルボン酸残基を有するN−アシルアミノ酸型界面活性剤、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油アルキル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、アルキル基又はアルケニル基を有するリン酸モノ又はジエステル型界面活性剤等が挙げられる。
【0041】
前記両性界面活性剤としては、アルキル基、アルケニル基又はアシル基を有するイミダゾリン系両性界面活性剤、カルボベタイン系、アミドベタイン系、スルホベタイン系、ヒドロキシスルホベタイン系又はアミドスルホベタイン系両性界面活性剤等が挙げられる。
【0042】
更に、ポリエーテル変性シリコーン、特開平4-108795号公報記載のシロキサン誘導体等のシリコーン含有界面活性剤や、パーフルオロアルキル基を有する界面活性剤等を使用することもできる。
【0043】
前記油性成分としては、特に制限されず、揮発性、不揮発性のいずれでも良く、固体状又は液体状の油性成分として、例えばパラフィン、ワセリン、クリスタルオイル、セレシン、オゾケライト、モンタンロウ、スクワラン、スクワレン等の炭化水素類;ユーカリ油、ハッカ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、アボガド油、牛脂、豚脂、馬脂、卵黄脂、オリーブ油、カルナウバロウ、ラノリン、ホホバ油; グリセリンモノステアリン酸エステル、グリセリンジステアリン酸エステル、グリセリンモノオレイン酸エステル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、フタル酸ジエチル、乳酸ミリスチル、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸セチル、乳酸ミリスチル、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸セチル、乳酸セチル、1−イソステアロイル−3−ミリストイルグリセロール、2−エチルヘキサン酸セチル、パルミチン酸−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸−2−オクチルドデシル、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、オレイン酸−2−オクチルドデシル、トリイソステアリン酸グリセロール、ジ−パラメトキシケイヒ酸−モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル等のエステル油;ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸等が挙げられる。
【0044】
前記シリコーン類としては、通常化粧品に配合されるものであれば特に制限されず、例えばオクタメチルポリシロキサン、テトラデカメチルポリシロキサン、メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンのほか、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等のメチルポリシクロシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸、更には、アルキル変性シリコーン、ポリエーテル・アルキル変性シリコーン、アルキルグリセリルエーテル変性シリコーン、特開平6−72851号公報記載の変性オルガノポリシロキサン等の変性シリコーン等が挙げられる。
【0045】
前記フッ素系油剤としては、常温で液体のパーフルオロ有機化合物であるパーフルオロポリエーテル、フッ素変性シリコーンが好ましく、例えばパーフルオロデカリン、パーフルオロアダマンタン、パーフルオロブチルテトラハイドロフラン、パーフルオロオクタン、パーフルオロノナン、パーフルオロペンタン、パーフルオロデカン、パーフルオロドデカン、フッ素変性シリコーン等が挙げられる。
【0046】
更に、フッ素変性シリコーンの好ましい例としては、特開平5-247214号公報に記載された重合度2〜200のフッ素変性シリコーン、特開平6-184312号公報に記載された重合度2〜200のフッ素変性シリコーン、市販品である旭硝子社製のFSL−300、信越化学工業社製のX−22−819、X−22−820、X−22−821、X−22−822及びFL−100、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製のFS−1265等を挙げることができる。
【0047】
さらに、本発明の化粧品組成物には、所望により高分子化合物を含有させることができる。
【0048】
前記高分子化合物としては、例えばアクリル酸系ポリマー、水溶性高分子等が挙げられる。これらのうち、アクリル酸系ポリマーは、アルカリ剤で中和することによってゲルを形成するものである。従ってアクリル酸系ポリマーはアルカリ剤で中和することによってゲルを形成するものであれば特に限定されず、一般に水溶性アルカリ増粘型ポリマーと称せられるものが用いられる。このようなアクリル酸系ポリマーとしては、例えばB.F.グットリッチ社(B.F. Good rich Company)から市販されているカーボポール(Carbopol)907、910、934、934−P、940、941、954、980、981、1342、ETD2020、ETD2050、1382、2984、5984等や、ペムラン(Pemulen)TR−1、TR−2等、リポ社(Lipo Chemicals Inc.)から市販されているハイパン(Hypam)SA−100H、SR−150H、SS−201、QT−100等、住友精化社から市販されているアクペック(AQUPEC)HV−501、HV−504、HV−500等、セピック社(Seppic. Inc.)から市販されているセピゲル(SEPIGEL)305、501等が挙げられる。これらのうち、特に好ましいアクリル酸系ポリマーとしては、カーボポール941、981、940、980、1342、1382;ペムランTR−1、TR−2、セピゲル305が挙げられる。
【0049】
また、前記水溶性高分子としては、通常の化粧品等に用いられるものであれば特に限定されないが、例えばグアーガム、クインスシード、カラギーナン、ローカストビーンガム、アラビアガム、トラガカント、ペクチン、マンナン、デンプン、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、プルラン、デキストラン、カードラン、コラーゲン、ケラチン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン、キチン、カチオン化セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドエーテル、カルボキシメチルセルロース、デキストラン硫酸、カルボキシメチルキチン、可溶性デンプン、カルボキシメチルデンプン、アルギン酸プロピレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレングリコール等が挙げられる。これらのうち、特にキサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース等が好ましい。
【0050】
本発明の化粧品組成物は、常法に従って製造することができる。また、本発明の化粧品組成物は、一般の化粧品に限定されるものではなく、薬用化粧品を包含するものである。
【0051】
続いて、本発明の化粧品組成物における有効成分の含有量について説明する。有効成分をカルノシン酸及びルテオリン配糖体とし、乾燥固体質量に換算して、カルノシン酸及びルテオリン配糖体の合計質量が、化粧品の全量に対して通常0.000001〜20質量%、美白効果及び/又は色素沈着抑制効果の観点から、好ましくは0.00001〜15質量%、より好ましくは0.0001〜10質量%である。上記範囲であれば、適量の使用によって十分な美白効果及び/又は色素沈着抑制効果が得られる。
【0052】
次に、前記化粧品組成物の使用(適応)量について説明する。使用量は、使用対象の年齢、性別、又は使用箇所の状態等に応じて適宜変更することができ、本発明の効果が発揮されれば特に限定されない。具体的には、有効成分をカルノシン酸及びルテオリン配糖体とし、有効成分の合計乾燥質量に換算して、使用量は通常、単位面積当たり0.00025〜2500μg/cm
2/日、好ましくは0.0025〜250μg/cm
2/日、より好ましくは0.025〜25μg/cm
2/日、である。カルノシン酸とルテオリン配糖体とを組み合わせるときの比率は、上記した美白剤と同様であってよい。
【0053】
なお、本発明の美白剤又は化粧品組成物中のカルノシン酸及びルテオリン配糖体の含有量の測定(定量)方法は、通常この分野で用いる方法を採用することができるが、具体的には、C18シリカカラム(Waters社製)を装着させたHPLC(島津製作所社製)を用いて定量を行う。
【0054】
まず、カルノシン酸の定量について説明する。移動相として、2容量%となるよう酢酸を蒸留水へ混合した第一移動相、さらにアセトニトリルを第二移動相として用意し、第二移動相の濃度が55容量%になるよう第一移動相と混合させた移動相を用い、イソクラチック条件で、HPLC測定を実施する。測定試料の注入量は、10μLとする。カルノシン酸の純品(試薬)を用いて作成した検量線と、試料中のカルノシン酸のピーク面積値から、試料中のカルノシン酸の含有量を算出する。
【0055】
次に、ルテオリン配糖体の定量について説明する。移動相として、2容量%になるよう酢酸を蒸留水へ混合した第一移動相、さらにアセトニトリルを第二移動相として用意し、分析開始から5分までは第二移動相の濃度が15容量%になるよう第一移動相と混合させた移動相を用いて分離を行い、5分から35分の間では、移動相の濃度が15容量%から45容量%となるグラジエント条件で、HPLC測定を実施する。測定試料の注入量は、10μLとする。ルテオリン配糖体の純品(試薬)を用いて作成した検量線と、試料中のルテオリン配糖体のピーク面積値から、試料中のルテオリン配糖体の含有量を算出する。
【実施例】
【0056】
次に、実験例、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。
【0057】
製造例1:ローズマリー抽出物の調製
ローズマリーの葉を乾燥して細切にしたもの(100g)に、99.5容量%のエタノールを含む含水エタノールを500mL加え、25℃にて撹拌しながら1日間放置することにより、抽出を行った。その後濾過し、濾液の溶媒をエバポレーターで100mLまで留去した。そこへ100mLの水を加え、再度100mLまで溶媒を留去した。生じた沈殿は濾過して集め、凍結乾燥を経て、ローズマリー抽出物を得た。
【0058】
製造例2:オレンジミント抽出物の調製
オレンジミントの葉を乾燥して細切にしたもの(5g)に、滅菌蒸留水を100mL加え、80℃にて3時間放置することにより、抽出を行った。その後、濾過によって回収した抽出液を凍結乾燥することでオレンジミント抽出物を得た。
【0059】
三次元皮膚培養モデル(MEL−300B)(クラボウ社)を用いたカルノシン酸及びルテオリン−7−O−グルコシドの色素沈着抑制の評価
【0060】
ヒト由来の正常表皮角化細胞及び正常色素細胞から構成される三次元皮膚培養モデル(MEL−300B)をクラボウ社から購入し、カルノシン酸(比較例1)及び、ルテオリン配糖体であるルテオリン−7−O−グルコシドの単独使用(比較例2)、並びに両者併用(実施例1)による色素沈着抑制効果について検討した。
【0061】
(対照群)
3次元皮膚モデルの培養に要する培地には添付培地であるEPI−100LLMM培地及び、Epilife−HKGS培地(GIBCO社)の2種類を用いた。
【0062】
先ず添付培地であるEPI−100LLMM培地を6ウェルプレート2枚に900μLずつ分注し、そこに皮膚モデルのカップ12個を浸した。CO
2インキュベーター(95容量% 空気/5容量% 二酸化炭素)内、37℃の条件下で1時間培養を行った。
【0063】
Epilife培地(GIBCO社)にサプリメントとしてHKGS(Invitrogen社)を加えた培地を用意し、そこへエンドセリン−1(ET−1)(Sigma社)とステムセルファクター(SCF)(Peprotech社)をそれぞれ最終濃度20nM、5nMとなるように溶解して長期維持培地を調整した。該培地に、最終濃度0.1容量%となるようにDMSOを溶解し、新たに用意した12ウェルプレート(IWAKI社)に1.2mLずつ3ウェル分を分注して対照群用のウェルを用意した。
【0064】
上記の方法で用意したウェルに、予め滅菌したステンレスワッシャーを入れ、1時間の前培養が終了した各皮膚モデルカップを、各ワッシャー上に一つずつ移した。
【0065】
続いて、各カップ内の処理を行った。DMSOを、最終濃度0.1容量%となるよう溶解した滅菌蒸留水を75μL加えた。
【0066】
(比較例1)
カルノシン酸を、予めDMSO溶液に50mMとなるように溶解し、ストック溶液を調整した。長期維持培地に、最終濃度6.25μMとなるようにカルノシン酸を溶解し、1.2mLずつ3ウェルに分注してカルノシン酸単独処理群用のウェルを用意した以外は、対照群と同様にして調製を行った。
【0067】
(比較例2)
カップ内の処理の際に、ルテオリン−7−O−グルコシドを、最終濃度が100μMとなるように溶解させた滅菌蒸留水75μLをカップに加える以外は、対照群と同様にして調製を行った。
【0068】
(実施例1)
カップ内の処理の際に、ルテオリン−7−O−グルコシドを、最終濃度が100μMとなるように溶解させた滅菌蒸留水75μLをカップに加える以外は、比較例1と同様にして調製を行った。
【0069】
<試験例1>
上記の対照群、比較例1、2及び実施例1で調製したカップを、CO
2インキュベーター(95容量% 空気/5容量% 二酸化炭素)内、37℃の条件下で8日間の培養を行った。なお、カップは培養中、上記した各方法によって、カルノシン酸及び/又はルテオリン−7−O−グルコシドの各薬剤は3日毎に処理し直した。
【0070】
8日後、培地を除去し、10容量%中性ホルマリン500μLをカップ内、及びカップ外に加え、皮膚モデルを固定した。その後、光学顕微鏡下で皮膚モデルの撮影を100倍の視野で行った。得られた画像の色素沈着定量評価にはImage J画像解析ソフト(アメリカ国立衛生研究所)を用いた。
【0071】
取り込んだ画像ファイルをグレースケールへと変換した後、色素沈着領域の面積をそれぞれの群において算出した。対照群面積を100%とした時の各群における比率(%)を表1に示す。
【0072】
【表1】
【0073】
表1から明らかなように、カルノシン酸、又はルテオリン配糖体であるルテオリン−7−O−グルコシドを単独で用いた場合と比較して、カルノシン酸とルテオリン−7−O−グルコシドとを組み合わせて用いると、顕著な相乗効果が認められ、非常に高い色素沈着抑制効果を示した。
【0074】
三次元皮膚培養モデル(MEL−300B)を用いたローズマリー抽出物及びオレンジミント抽出物の色素沈着抑制の評価
【0075】
試験例1と同様、各皮膚モデルカップをEPI-100LLMM培地に漬け、CO
2インキュベーター(95容量% 空気/5容量% 二酸化炭素)内、37℃の条件下で1時間培養を行った。
【0076】
(対照群2)
前培養の間にET−1とSCFを含む長期維持培地を調整し、そこへ最終濃度0.1容量%となるようにDMSOを溶解した培地を、新たに用意した12ウェルプレートに1.2mLずつ分注して対照群用のウェルを用意した。
【0077】
上記の方法で用意したウェルに、予め滅菌したステンレスワッシャーを入れ、1時間の前培養が終了した皮膚モデルカップを、ワッシャー上に一つずつ移した。
【0078】
続いて、カップ内の処理を行った。カップ内に滅菌蒸留水を75μL加えた。
【0079】
(比較例3)
製造例1で作製したローズマリー抽出物を、予めDMSO溶液に30mg/mLとなるよう溶解し、ストック溶液を調整した。その後、最終濃度が2.5μg/mLとなるように長期維持培地にストック溶液を溶解し、1.2mLを12ウェルプレートに分注した以外は、対照群2と同様にして調製を行った。
【0080】
(比較例4)
カップ内の処理において、オレンジミント抽出物を予め滅菌蒸留水に500mg/mLとなるよう溶解し、ストック溶液を調整し、その後、最終濃度が300μg/mLとなるように滅菌蒸留水に調整してカップ内に75μL加えた以外は、対照群2と同様にして調製を行った。
【0081】
(実施例2)
カップ内の処理において、オレンジミント抽出物を予め滅菌蒸留水に500mg/mLとなるよう溶解し、ストック溶液を調整し、その後、最終濃度が300μg/mLとなるように滅菌蒸留水に調整してカップ内に75μL加えた以外は、比較例3と同様にして調製を行った。
【0082】
<試験例2>
上記の対照群2、比較例3、4及び実施例2で調製したカップを、CO
2インキュベーター(95容量% 空気/5容量% 二酸化炭素)内、37℃の条件下で8日間の培養を行った。なお、カップは培養中、上記した各方法によって、ローズマリー抽出物及び/又はオレンジミント抽出物で3日に一回の頻度で処理を施した。
【0083】
8日後、培地を除去し、10容量%中性ホルマリン500μLをカップ内、及びカップ外に加え、皮膚モデルを固定した。その後、光学顕微鏡下で皮膚モデルの撮影を100倍の視野で行った。得られた画像の色素沈着定量評価にはImage J画像解析ソフト(アメリカ国立衛生研究所)を用いた。
【0084】
取り込んだ画像ファイルをグレースケールへと変換した後、色素沈着領域の面積をそれぞれの群において算出した。対照群面積を100%とした時の各群における比率(%)を表2に示す。
【0085】
【表2】
【0086】
表2から明らかなように、ローズマリー抽出物及びオレンジミント抽出物の単独に比べ、ローズマリー抽出物及びオレンジミント抽出物を組み合わせて使用した場合、顕著な相乗効果が認められ、非常に高い色素沈着抑制効果を示した。