(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6077464
(24)【登録日】2017年1月20日
(45)【発行日】2017年2月8日
(54)【発明の名称】回生ブレーキ安全システムおよび使用方法
(51)【国際特許分類】
H02P 3/18 20060101AFI20170130BHJP
H02P 27/06 20060101ALI20170130BHJP
【FI】
H02P3/18 101D
H02P27/06
【請求項の数】27
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2013-553633(P2013-553633)
(86)(22)【出願日】2012年2月13日
(65)【公表番号】特表2014-505461(P2014-505461A)
(43)【公表日】2014年2月27日
(86)【国際出願番号】US2012024837
(87)【国際公開番号】WO2012112430
(87)【国際公開日】20120823
【審査請求日】2015年1月30日
(31)【優先権主張番号】61/442,703
(32)【優先日】2011年2月14日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510005889
【氏名又は名称】ベックマン コールター, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】キーン, ロナルド
(72)【発明者】
【氏名】ヘスラー, ジェイソン
【審査官】
森山 拓哉
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭63−290197(JP,A)
【文献】
特開平06−189411(JP,A)
【文献】
特開平07−246351(JP,A)
【文献】
特開2009−038849(JP,A)
【文献】
特開2000−061360(JP,A)
【文献】
実開平06−041397(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02P 3/00− 3/26
H02P 21/00−27/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠心機であって、該遠心機は、
AC電力源に可逆に連結された電気システムと、
該電気システムに連結されたモーターであって、該モーターは、該電気システムを通して送達された電力を使用してローターを駆動可能であり、該モーターは、さらに、該電気システムに再生エネルギーを供給可能であり、該再生エネルギーは、該モーターの回生ブレーキ中に、該ローターの運動エネルギーから変換された電気エネルギーであり、該電気システムは、該電気エネルギーを該AC電力源に戻す、モーターと、
該AC電力源に戻された該電気エネルギーに関連づけられた周波数をモニターするように配列された検出器であって、該検出器は、第一のワンショット回路と第二のワンショット回路とを含む、検出器と、
該周波数が事前決定された範囲外にある場合に、該モーターの回生ブレーキの効果を無効にするように構成された電力遮断装置と
を含み、
該第一のワンショット回路は、該周波数が該事前決定された範囲の事前決定された上限よりも高い場合を検出するように構成されており、該第二のワンショット回路は、該周波数が該事前決定された範囲の事前決定された下限よりも低い場合を検出するように構成されている、遠心機。
【請求項2】
前記電力遮断装置は、前記電気システムが前記AC電力源から分断されている場合に、前記モーターが前記ローターの運動エネルギーを電気エネルギーに変換することを妨げるように構成されている、請求項1に記載の遠心機。
【請求項3】
前記モーターは、回転磁界によって駆動されるAC誘導モーターであり、前記電力遮断装置は、前記電気システムが前記AC電力源から分断されている場合に、該回転磁界の電気の供給を絶つように構成されている、請求項2に記載の遠心機。
【請求項4】
前記電気システムは、前記再生エネルギーを安全に散逸させるための分路回路を含み、前記電力遮断装置は、該電気システムが前記AC電力源から分断されている場合に、該再生エネルギーを該分路回路に向け直すように構成されている、請求項1〜3のうちのいずれかに記載の遠心機。
【請求項5】
前記電気システムは、該電気システムを前記AC電力源の電力コンセントに可逆に連結するためのプラグを含み、前記電力遮断装置は、該プラグが該電力コンセントから抜かれている場合に、前記モーターの回生ブレーキの前記効果を無効にするように構成されている、請求項1〜4のうちのいずれかに記載の遠心機。
【請求項6】
前記電力遮断装置は、前記プラグが前記電力コンセントから抜かれている場合に、再生エネルギーが該プラグに到達することを妨げるように構成されている、請求項5に記載の遠心機。
【請求項7】
前記電力遮断装置は、前記プラグが前記電力コンセントから抜かれている場合に、運動エネルギーを電気エネルギーに変換する前記モーターの能力を無効にするように構成されている、請求項6に記載の遠心機。
【請求項8】
前記電気システムは、主電力スイッチを通して前記AC電力源に可逆に連結され、前記電力遮断装置は、該主電力スイッチがオフ位置に切り換えられている場合に、前記モーターの回生ブレーキの前記効果を無効にするように構成されている、請求項1〜7のうちのいずれかに記載の遠心機。
【請求項9】
前記電気システムは、主回路ブレーカーを通して前記AC電力源に可逆に連結され、前記電力遮断装置は、該主回路ブレーカーが始動させられている場合に、前記モーターの回生ブレーキの前記効果を無効にするように構成されている、請求項1〜8のうちのいずれかに記載の遠心機。
【請求項10】
前記電気システムは、該電気システムにおける電気的欠陥を検出するように適合されている安全システムを含み、該電気システムは、電気的欠陥が検出される場合に該安全システムによって作動させられる安全スイッチを通して前記AC電力源に可逆に連結され、前記電力遮断装置は、該安全スイッチが該安全システムによって作動させられている場合に、前記モーターの回生ブレーキの前記効果を無効にするように構成されている、請求項1〜9のうちのいずれかに記載の遠心機。
【請求項11】
前記電気システムは、前記再生エネルギーによって電力を供給される電気構成要素を含み、前記電力遮断装置は、該電気システムが前記AC電力源から分断されている場合に、該電気構成要素が、再生エネルギーを受け取ることを妨げるように構成されている、請求項1〜10のうちのいずれかに記載の遠心機。
【請求項12】
前記遠心機は、前記モーターが回生ブレーキの状態にある場合を検出するコンパレーターをさらに含み、前記電力遮断装置は、該コンパレーターが、該モーターが回生ブレーキの状態にあることを検出している間に、前記電気システムが前記AC電力源から分断されている場合、回生ブレーキの前記効果を無効にするように構成されている、請求項1〜11のうちのいずれかに記載の遠心機。
【請求項13】
遠心機であって、該遠心機は、
AC電力源に可逆に連結された回路と、
該回路に連結されたモーターであって、該回路は、該モーターを駆動するために該AC電力源から電力を受け取り、該モーターは、該モーターの回生ブレーキ中に回転エネルギーを電気エネルギーに変換することによって、電力を該回路に戻すことが可能である、モーターと、
該モーターの回生ブレーキ中に該モーターによってAC電力ラインに戻された該電力に関連づけられた周波数をモニターするように構成された検出器であって、該検出器は、第一のワンショット回路と第二のワンショット回路とを含む、検出器と、
該回路が該電力源から分断されている場合に、電力を該回路に戻す該モーターの能力を無効にするように構成されている電力切止め装置と
を含み、
該第一のワンショット回路は、該周波数が事前決定された範囲の事前決定された上限よりも高い場合を検出するように構成されており、該第二のワンショット回路は、該周波数が該事前決定された範囲の事前決定された下限よりも低い場合を検出するように構成されている、遠心機。
【請求項14】
前記電力切止め装置は、前記モニターされている周波数が事前決定された範囲外にある場合に、電力を前記回路に戻す前記モーターの能力を無効にするように構成され、該事前決定された範囲は、該回路が前記電力源に連結されている間に、該モーターによって該回路に戻された該電力に特有である、請求項13に記載の遠心機。
【請求項15】
前記電力切止め装置は、前記回路が前記電力源から分断されている場合に、回転エネルギーを電気エネルギーに変換する前記モーターの能力を無効にするように構成されている、請求項13または14に記載の遠心機。
【請求項16】
前記電力切止め装置は、前記モーターによって前記回路に戻された前記電力を、前記電力源の上流の点において、安全に散逸させるように構成されている、請求項13または14に記載の遠心機。
【請求項17】
前記電力切止め装置は、前記モーターと前記電力源との間の電気的接続を終わらせる継電器を含む、請求項13または14に記載の遠心機。
【請求項18】
前記モーターに電力入力を送達するインバーターと、該インバーターにモーター制御信号を送るマイクロプロセッサーとをさらに含む、請求項13または14に記載の遠心機。
【請求項19】
前記電力切止め装置は、前記マイクロプロセッサーに送られる割込み信号を含む、請求項18に記載の遠心機。
【請求項20】
前記電力切止め装置は、前記マイクロプロセッサーから前記インバーターに送られる前記モーター制御信号を終わらせる継電器を含む、請求項19に記載の遠心機。
【請求項21】
前記モーターは、AC誘導モーターを含み、前記電力切止め装置は、該モーターに関連づけられた磁界の電気の供給を絶つ、請求項13または14に記載の遠心機。
【請求項22】
前記第一のワンショット回路と前記第二のワンショット回路とは、直列に接続されている、請求項13または14に記載の遠心機。
【請求項23】
前記事前決定された範囲は、公称電力ライン周波数範囲および許容差値に少なくとも一部基づいている、請求項14に記載の遠心機。
【請求項24】
前記電力切止め装置は、出力値を比較するための高域検出回路構成要素を含み、該高域検出回路構成要素は、該出力値が、前記事前決定された範囲の上限よりも低い場合を検出する、請求項23に記載の遠心機。
【請求項25】
電気エネルギーを生成可能であるモーターを有する遠心機のシャットダウン中に、電気エネルギーを安全に散逸させる方法であって、該方法は、
該モーターによって生成された該電気エネルギーに関連づけられた出力値をモニターすることと、
該遠心機をシャットダウンするために、該遠心機を外部電力源から分離することと、
該モニターされている出力値における特徴的な変化として該外部電力源からの該分離を検出することであって、該モニターされている出力値は、該電気エネルギーに関連づけられた周波数であり、該分離を検出することは、該周波数が事前決定された範囲の事前決定された上限よりも高い場合を検出すること、および、その後、該周波数が該事前決定された範囲の事前決定された下限よりも低い場合を検出することを含む、ことと、
電気エネルギーを生成する該モーターの能力を無効にすることと
を含む、方法。
【請求項26】
電気エネルギーを生成可能であるモーターを有する遠心機のシャットダウン中に、電気エネルギーを安全に散逸させる方法であって、該方法は、
該モーターによって生成された該電気エネルギーに関連づけられた出力値をモニターすることと、
該遠心機をシャットダウンするために、該遠心機を外部電力源から分離することと、
該モニターされている出力値における特徴的な変化として該外部電力源からの該分離を検出することであって、該モニターされている出力値は、該電気エネルギーに関連づけられた周波数であり、該分離を検出することは、該周波数が事前決定された範囲の事前決定された上限よりも高い場合を検出すること、および、その後、該周波数が該事前決定された範囲の事前決定された下限よりも低い場合を検出することを含む、ことと、
該モーターによって生成された該電気エネルギーを、該遠心機の外部電力プラグを迂回する分路回路に伝送することと
を含む、方法。
【請求項27】
遠心機であって、該遠心機は、
外部電力源から電力を受け取るように構成された電気システムと、
該電気システムに連結されたモーターであって、該モーターは、駆動モードおよび生成器モードにおいて動作可能であり、該駆動モードにおいて、該モーターは、該外部電力源から受け取った電力によって駆動され、該生成器モードにおいて、該モーターは、電気エネルギーを生成することにより、電力を該電気システムに供給する、モーターと、
該モーターによって供給された該電力に関連づけられた周波数を検出するように適合されている電力遮断装置であって、該電力遮断装置は、該周波数が事前決定された範囲の事前決定された上限よりも高いかどうか、および、該周波数が該事前決定された範囲の事前決定された下限よりも低いかどうかを検出するようにさらに適合されており、該電力遮断装置は、該電気システムが該外部電力源から電力を受け取っていない場合に、該電力遮断装置が該モーターによって供給される電力に特有の出力値を検出する場合、該モーターの該生成器モードを無効にするようにさらに適合されている、電力遮断装置と
を含む、遠心機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
本願は、PCT国際特許出願(出願人名:Beckman Coulter,Inc.(米国企業、米国を除くすべての指定国の出願人)、Ronald Keen(米国国民、米国のみの指定国の出願人)、およびJason Hessler(米国国民、米国のみの指定国の出願人))として2012年2月13日に出願され、本願は、米国特許出願第61/442,703号(2011年2月14日出願)に基づく優先権を主張し、その開示は、その全体が参照によって本明細書中に援用される。
【背景技術】
【0002】
(導入)
AC誘導モーター(ACIM)は、「すべり」を制御することによって作動し、「すべり」は、回転磁界周波数と実際のモーター回転周波数との間の差である。このすべりは、負荷に加えられるトルクの量に変わる。ACIMを減速する場合、このすべりは、負になり、回転または運動エネルギーが電気エネルギーに変換されるので、ACIMは、エネルギー生成器になる。以前の遠心機設計において、このエネルギーは、典型的に、熱を生成する「ブレーキ抵抗器」において散逸させられてきた。現在の経済、およびエネルギーを意識した環境により、市場の好みは、この余分なエネルギーを熱の形態において散逸させることではなく、この余分なエネルギーを電力グリッドに戻すことである。ACIMを収容する器具に応じて、モーターの減速の間に生成されたエネルギーの量は、ACIMが、多少の期間、器具自身への電力を維持することのみならず、十分な量の電力を電力グリッドに戻すことが可能であるほど十分に大きくあり得る。これは、典型的に、回生ブレーキと呼ばれる。
【0003】
仮に器具が、回生ブレーキ中に(たとえば、器具の主電力スイッチによって、またはコンセントから電力プラグを除去することによって)電力グリッドから除去されたならば、ACIMがもはや回転磁界によっては駆動されなくなるまで、器具は、電力を依然として生成するだろう。この状況は、潜在的に危険であり得る。
【0004】
1つの場合において、回生ブレーキが発生している間、ユーザーは、(たとえば、器具を電力グリッドから効果的に分離する主電力スイッチまたは他のいくつかのスイッチをオフにすることによって)故意に器具への電力を分離する。ユーザーがこの方法で電力を分離する理由は、典型的に、緊急の場合に、器具に動作を止めさせるためである。しかし、器具が回生ブレーキを行っている場合、回生された電力が、器具の完全な動作に必要とされる電力の量よりも小さくなるまで、器具は、動作を止めない。そのような場合、ユーザーは、器具が動作を止めることを所望するが、器具は、ある期間動作を続ける。
【0005】
別の場合、この場合もまた器具に動作を止めさせるために、ユーザーは、器具の電力プラグを壁付きコンセントから取り除き得る。しかし、回生ブレーキ中、器具は、動作し続ける。さらに、器具が電力を回生している間、器具は電力を電力グリッドに戻すように設計され、かつプラグは電流の通じた電力端子になっているので、器具は、ユーザーに危険な電圧を呈していることもある。
【0006】
そのうえ、電気的欠陥または他の安全上重大な条件を検出する特定の回路において、システムにおけるソフトウェアは、特定の条件が満たされた場合に、継電器によって回路ブレーカーを始動させることを試み得る。そのような条件は、たとえば、デバイスからパネルが除去されて、高電圧の電気構成要素を露出することを含み得る。システムソフトウェアは、ブレーカーを落とすことを試み得るが、回生ブレーキは、器具を動かし続け、それによって、潜在的に危険な状況においてさえ、器具の動作を続ける。
【0007】
これらおよび他の状況は、回生ブレーキシステムの安全制御システムが望ましい。回生ブレーキを使用するように適合されているACIMの制御システムは、操作者の行動(たとえば、プラグを抜くこと、パネルを開けること)、または他の出来事(たとえば、回路ブレーカーの始動)のどちらかによって、外部AC電力が除去されている場合を決定して、ブレーキ期間中の望まれない危険な電圧を防ぐ必要がある。したがって、この状況を制御するかぎは、外部AC電力または電力グリッドへの接続が器具から除去されている場合を適切に検出して、ブレーキ抵抗器または他のいくつかの安全構成の方へ回路を切り換えることである。
【0008】
いくつかの商業用電源は、「AC電力異常」と呼ばれる信号を提供し、その信号は、AC電力の除去を表示するために使用され得る。これらの「電力異常」検出器は、一般に、AC電圧波形の損失を探すが、回生ブレーキが発生している間の遠心機のような器具において、種々の構成要素(たとえば、あら引き真空ポンプ)は、電力ラインにおいて、回生された電力から動作している場合のAC電圧波形を維持し続けるインピーダンス特性を有し得、その結果、商業用電源は、依然として種々の遠心機を有効な電力源であるとみなす。そのような場合、「AC電力異常」表示器は、電力が除去されたことを決して示さない。
【0009】
外部電力が分離された場合に回生ブレーキを検出する別の方法は、電圧の望ましくない増加を検出することに基づいている。たとえば、回生ブレーキの始まりにおいて、外部電力が除去される場合、インバーターバス電圧が素早く上昇するほど十分なエネルギーが生成される。ACIM制御システムは、通例、高いバス電圧を検出してモーターの回生ブレーキを止めるように設計される。
【0010】
上記に説明された2つの安全メカニズムが、器具の回生ブレーキサイクルを通じて保護を十分に提供しないことがあることが判断されてきた。器具およびどのように過電圧保護が実装されるかに応じて、その間中に外部電力からの分離が、過電圧保護のきっかけとならず、器具に動作を止めさせることもない回生ブレーキサイクルの有意な部分があり得る。つまり、その間中に器具の動作を維持するのに十分な回生された電力があるが、バス過電圧条件が発生するほど大きくはない回生ブレーキサイクルの部分がある。回生ブレーキサイクルのこの部分の間中にAC電力から分離された場合、安全でない状況が生じ得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
(概要)
一局面において、本技術は、遠心機に関連し、その遠心機は、電力源に可逆に連結された電気システムと、電気システムに連結されたモーターであって、モーターは電気システムを通して送達された電力を使用してローターを駆動可能であり、モーターは、さらに、電気システムに再生エネルギーを供給可能であり、前記再生エネルギーは、モーターの回生ブレーキ中に、ローターの運動エネルギーから変換された電気エネルギーである、モーターと、電気システムが電力源から分断されている場合に、モーターの回生ブレーキの効果を無効にするように構成された電力遮断装置とを有する。実施形態において、電力遮断装置は、再生エネルギーに関連づけられた出力値をモニターするように配列された検出器を含み、電力遮断装置は、出力値が事前決定された範囲外にある場合に、モーターの回生ブレーキの効果を無効にするように構成され、前記事前決定された範囲は、電気システムが電力源に連結されている間に、モーターによって供給された再生エネルギーに特有である。別の実施形態において、出力値は、周波数、インピーダンス、電圧、および電流のうちの1つである。さらに別の実施形態において、出力値は、周波数である。さらに別の実施形態において、電力遮断装置は、電気システムが電力源から分断されている場合に、モーターがローターの運動エネルギーを電気エネルギーに変換することを妨げるように構成されている。
【0012】
上記局面の実施形態において、モーターは、回転磁界によって駆動されるAC誘導モーターであり、電力遮断装置は、電気システムが電力源から分断されている場合に、回転磁界の電気の供給を絶つように構成されている。別の実施形態において、電気システムは、再生エネルギーを安全に散逸させるための分路回路を含み、電力遮断装置は、電気システムが電力源から分断されている場合に、再生エネルギーを分路回路に向け直すように構成されている。さらに別の実施形態において、電気システムは、電気システムを電力源の電力コンセントに可逆に連結するためのプラグを含み、電力遮断装置は、プラグが電力コンセントから抜かれている場合に、モーターの回生ブレーキの効果を無効にするように構成されている。さらに別の実施形態において、電力遮断装置は、プラグが電力コンセントから抜かれている場合に、再生電力がプラグに到達することを妨げるように構成されている。
【0013】
上記局面の実施形態において、電力遮断装置は、プラグが電力コンセントから抜かれている場合に、モーターの、運動エネルギーを電気エネルギーに変換する能力を無効にするように構成されている。別の実施形態において、電気システムは、主電力スイッチを通して電力源に可逆に連結され、電力遮断装置は、主電力スイッチがオフ位置に切り換えられている場合に、モーターの回生ブレーキの効果を無効にするように構成されている。さらに別の実施形態において、電気システムは、主回路ブレーカーを通して電力源に可逆に連結され、電力遮断装置は、主回路ブレーカーが始動させられている場合に、モーターの回生ブレーキの効果を無効にするように構成されている。さらに別の実施形態において、電気システムは、電気システムにおける電気的欠陥を検出するように適合されている安全システムを含み、電気システムは、電気的欠陥が検出されている場合に安全システムによって作動させられる安全スイッチを通して電力源に可逆に連結され、電力遮断装置は、安全スイッチが安全システムによって作動させられている場合に、モーターの回生ブレーキの効果を無効にするように構成されている。
【0014】
上記局面の実施形態において、電気システムは、再生エネルギーによって電力を供給される電気構成要素を含み、電力遮断装置は、電気システムが電力源から分断されている場合に、電気構成要素が、再生エネルギーを受け取ることを妨げるように構成されている。別の実施形態において、遠心機は、モーターが回生ブレーキの状態にある場合を検出するコンパレーターをさらに含み、電力遮断装置は、コンパレーターが、モーターが回生ブレーキの状態にあることを検出している間に、電気システムが電力源から分断されている場合、回生ブレーキの効果を無効にするように構成されている。
【0015】
別の局面において、本技術は、遠心機に関連し、その遠心機は、電力源に可逆に連結された回路と、回路に連結されたモーターであって、回路は、モーターを駆動するために電力源から電力を受け取り、モーターは、回転エネルギーを電気エネルギーに変換することによって、電力を回路に戻すことが可能である、モーターと、回路が動力源から分断されている場合に、電力を回路にモーターの戻す能力を無効にするように構成されている電力遮断装置とを有する。別の実施形態において、電力遮断装置は、モーターによって回路に戻された電力に関連づけられた出力値をモニターするように構成された検出器を含み、電力切止め装置は、モニターされている出力値が事前決定された範囲外にある場合に、電力を回路にモーターの戻す能力を無効にするように構成され、前記事前決定された範囲は、回路が電力源に連結されている間に、モーターによって回路に戻された電力に特有である。別の実施形態において、出力値は、周波数である。さらに別の実施形態において、電力遮断装置は、回路が電力源から分断されている場合に、回転エネルギーを電気エネルギーに変換する能力をモーターの無効にするように構成されている。さらに別の実施形態において、電力切止め装置は、モーターによって回路に戻された電力を、電力源の上流の点において、安全に散逸させるように構成されている。
【0016】
上記局面の実施形態において、電力切止め装置は、モーターと電力源との間の電気的接続を終わらせる継電器を含む。別の実施形態において、遠心機は、モーターに電力入力を送達するインバーターと、インバーターにモーター制御信号を送るマイクロプロセッサーとをさらに含む。さらに別の実施形態において、電力切止め装置は、マイクロプロセッサーに送られる割込み信号を含む。さらに別の実施形態において、電力切止め装置は、マイクロプロセッサーからインバーターに送られるモーター制御信号を終わらせる継電器を含む。
【0017】
上記局面の実施形態において、モーターは、AC誘導モーターを含み、電力切止め装置は、モーターに関連づけられた磁界の電気の供給を絶つ。別の実施形態において、電力切止め装置は、直列に接続された第一のワンショット回路と第二のワンショット回路とを含む。さらに別の実施形態において、出力値は、インピーダンス、電圧、電流、および周波数のうちの少なくとも1つに基づいている。さらに別の実施形態において、出力値は、測定された出力周波数値を含み、事前決定された範囲は、公称電力ライン周波数範囲および許容差値に少なくとも一部基づいている。
【0018】
上記局面の実施形態において、電力切止め装置は、出力値を比較するための高域検出回路構成要素を含み、高域検出回路構成要素は、出力値が、事前決定された範囲の上限よりも低いかどうかを検出する。別の実施形態において、出力周波数値が、事前決定された範囲の上限よりも小さい場合、高域検出回路構成要素の出力は、出力周波数値である。さらに別の実施形態において、回路は、出力周波数値を比較するための低域検出回路構成要素を含み、低域検出回路構成要素は、出力周波数値が、事前決定された範囲の下限よりも低いかどうかを検出する。
【0019】
別の局面において、本技術は、電気エネルギーを生成可能であるモーターを有する遠心機のシャットダウン中に、電気エネルギーを安全に散逸させる方法に関連し、その方法は、モーターによって生成された電気エネルギーに関連づけられた出力値をモニターすることと、遠心機をシャットダウンするために、遠心機を外部電力源から分離することと、モニターされている出力値における特徴的な変化として外部電力源からの分離を検出することと、電気エネルギーを生成するモーターの能力を無効にすることとを有する。
【0020】
別の局面において、本技術は、電気エネルギーを生成可能であるモーターを有する遠心機のシャットダウン中に、電気エネルギーを安全に散逸させる方法に関連し、その方法は、モーターによって生成された電気エネルギーに関連づけられた出力値をモニターすることと、遠心機をシャットダウンするために、遠心機を外部電力源から分離することと、モニターされている出力値における特徴的な変化として外部電力源からの分離を検出することと、モーターによって生成された電気エネルギーを、遠心機の外部電力プラグを迂回する分路回路に伝送することとを含む。
【0021】
別の局面において、本技術は、遠心機に関連し、その遠心機は、外部電力源から電力を受け取るように構成された電気システムと、電気システムに連結されたモーターであって、モーターは、駆動モードおよび生成器モードにおいて動作可能であり、駆動モードにおいて、モーターは、外部電力源から受け取った電力によって駆動され、生成器モードにおいて、モーターは、電気エネルギーを生成することにより、電力を電気システムに供給する、モーターと、モーターによって供給された電力に関連づけられた出力値を検出するように適合されている電力遮断装置であって、電力遮断装置は、電気システムが外部電力源から電力を受け取っていない場合に、電力遮断装置がモーターによって供給される電力に特有の出力値を検出する場合、モーターの生成器モードを無効にするようにさらに適合されている、電力遮断装置とを有する。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
遠心機であって、該遠心機は、
電力源に可逆に連結された電気システムと、
該電気システムに連結されたモーターであって、該モーターは、該電気システムを通して送達された電力を使用してローターを駆動可能であり、該モーターは、さらに、該電気システムに再生エネルギーを供給可能であり、該再生エネルギーは、該モーターの回生ブレーキ中に、該ローターの運動エネルギーから変換された電気エネルギーである、モーターと、
該電気システムが該電力源から分断されている場合に、該モーターの回生ブレーキの効果を無効にするように構成された電力遮断装置と
を含む、遠心機。
(項目2)
前記電力遮断装置は、前記再生エネルギーに関連づけられた出力値をモニターするように配列された検出器を含み、該電力遮断装置は、該出力値が事前決定された範囲外にある場合に、前記モーターの回生ブレーキの前記効果を無効にするように構成され、該事前決定された範囲は、前記電気システムが前記電力源に連結されている間に、該モーターによって供給された該再生エネルギーに特有である、項目1に記載の遠心機。
(項目3)
前記出力値は、周波数、インピーダンス、電圧、および電流のうちの1つである、項目1または2に記載の遠心機。
(項目4)
前記出力値は、周波数である、項目1または2に記載の遠心機。
(項目5)
前記電力遮断装置は、前記電気システムが前記電力源から分断されている場合に、前記モーターが前記ローターの運動エネルギーを電気エネルギーに変換することを妨げるように構成されている、項目1〜4のうちのいずれかに記載の遠心機。
(項目6)
前記モーターは、回転磁界によって駆動されるAC誘導モーターであり、前記電力遮断装置は、前記電気システムが前記電力源から分断されている場合に、該回転磁界の電気の供給を絶つように構成されている、項目5に記載の遠心機。
(項目7)
前記電気システムは、前記再生エネルギーを安全に散逸させるための分路回路を含み、前記電力遮断装置は、該電気システムが前記電力源から分断されている場合に、該再生エネルギーを該分路回路に向け直すように構成されている、項目1〜6のうちのいずれかに記載の遠心機。
(項目8)
前記電気システムは、該電気システムを前記電力源の電力コンセントに可逆に連結するためのプラグを含み、前記電力遮断装置は、該プラグが該電力コンセントから抜かれている場合に、前記モーターの回生ブレーキの前記効果を無効にするように構成されている、項目1〜7のうちのいずれかに記載の遠心機。
(項目9)
前記電力遮断装置は、前記プラグが前記電力コンセントから抜かれている場合に、再生電力が該プラグに到達することを妨げるように構成されている、項目8に記載の遠心機。
(項目10)
前記電力遮断装置は、前記プラグが前記電力コンセントから抜かれている場合に、前記モーターの、運動エネルギーを電気エネルギーに変換する能力を無効にするように構成されている、項目9に記載の遠心機。
(項目11)
前記電気システムは、主電力スイッチを通して前記電力源に可逆に連結され、前記電力遮断装置は、該主電力スイッチがオフ位置に切り換えられている場合に、前記モーターの回生ブレーキの前記効果を無効にするように構成されている、項目1〜10のうちのいずれかに記載の遠心機。
(項目12)
前記電気システムは、主回路ブレーカーを通して前記電力源に可逆に連結され、前記電力遮断装置は、該主回路ブレーカーが始動させられている場合に、前記モーターの回生ブレーキの前記効果を無効にするように構成されている、項目1〜11のうちのいずれかに記載の遠心機。
(項目13)
前記電気システムは、該電気システムにおける電気的欠陥を検出するように適合されている安全システムを含み、該電気システムは、電気的欠陥が検出される場合に該安全システムによって作動させられる安全スイッチを通して前記電力源に可逆に連結され、前記電力遮断装置は、該安全スイッチが該安全システムによって作動させられている場合に、前記モーターの回生ブレーキの前記効果を無効にするように構成されている、項目1〜12のうちのいずれかに記載の遠心機。
(項目14)
前記電気システムは、前記再生エネルギーによって電力を供給される電気構成要素を含み、前記電力遮断装置は、該電気システムが前記電力源から分断されている場合に、該電気構成要素が、再生エネルギーを受け取ることを妨げるように構成されている、項目1〜13のうちのいずれかに記載の遠心機。
(項目15)
前記遠心機は、前記モーターが回生ブレーキの状態にある場合を検出するコンパレーターをさらに含み、前記電力遮断装置は、該コンパレーターが、該モーターが回生ブレーキの状態にあることを検出している間に、前記電気システムが前記電力源から分断されている場合、回生ブレーキの前記効果を無効にするように構成されている、項目1〜14のうちのいずれかに記載の遠心機。
(項目16)
遠心機であって、該遠心機は、
電力源に可逆に連結された回路と、
該回路に連結されたモーターであって、該回路は、該モーターを駆動するために該電力源から電力を受け取り、該モーターは、回転エネルギーを電気エネルギーに変換することによって、電力を該回路に戻すことが可能である、モーターと、
該回路が該動力源から分断されている場合に、電力を該回路に戻す該モーターの能力を無効にするように構成されている電力遮断装置と
を含む、遠心機。
(項目17)
前記電力遮断装置は、前記モーターによって前記回路に戻された前記電力に関連づけられた出力値をモニターするように構成された検出器を含み、該電力切止め装置は、該モニターされている出力値が事前決定された範囲外にある場合に、電力を該回路に戻す該モーターの能力を無効にするように構成され、該事前決定された範囲は、該回路が前記電力源に連結されている間に、該モーターによって該回路に戻された該電力に特有である、項目16に記載の遠心機。
(項目18)
前記出力値は、周波数である、項目16または17に記載の遠心機。
(項目19)
前記電力遮断装置は、前記回路が前記電力源から分断されている場合に、回転エネルギーを電気エネルギーに変換する前記モーターの能力を無効にするように構成されている、項目16または17に記載の遠心機。
(項目20)
前記電力切止め装置は、前記モーターによって前記回路に戻された前記電力を、前記電力源の上流の点において、安全に散逸させるように構成されている、項目16または17に記載の遠心機。
(項目21)
前記電力切止め装置は、前記モーターと前記電力源との間の電気的接続を終わらせる継電器を含む、項目16または17に記載の遠心機。
(項目22)
前記モーターに電力入力を送達するインバーターと、該インバーターにモーター制御信号を送るマイクロプロセッサーとをさらに含む、項目16または17に記載の遠心機。
(項目23)
前記電力切止め装置は、前記マイクロプロセッサーに送られる割込み信号を含む、項目22に記載の遠心機。
(項目24)
前記電力切止め装置は、前記マイクロプロセッサーから前記インバーターに送られる前記モーター制御信号を終わらせる継電器を含む、項目23に記載の遠心機。
(項目25)
前記モーターは、AC誘導モーターを含み、前記電力切止め装置は、該モーターに関連づけられた磁界の電気の供給を絶つ、項目16または17に記載の遠心機。
(項目26)
前記電力切止め装置は、直列に接続された第一のワンショット回路と第二のワンショット回路とを含む、項目16または17に記載の遠心機。
(項目27)
前記出力値は、インピーダンス、電圧、電流、および周波数のうちの少なくとも1つに基づいている、項目17に記載の遠心機。
(項目28)
前記出力値は、測定された出力周波数値を含み、前記事前決定された範囲は、公称電力ライン周波数範囲および許容差値に少なくとも一部基づいている、項目27に記載の遠心機。
(項目29)
前記電力切止め装置は、前記出力値を比較するための高域検出回路構成要素を含み、該高域検出回路構成要素は、該出力値が、前記事前決定された範囲の上限よりも低いかどうかを検出する、項目28に記載の遠心機。
(項目30)
前記出力周波数値が、前記事前決定された範囲の上限よりも小さい場合、前記高域検出回路構成要素の出力は、該出力周波数値である、項目29に記載の遠心機。
(項目31)
前記回路は、前記出力周波数値を比較するための低域検出回路構成要素を含み、該低域検出回路構成要素は、該出力周波数値が、前記事前決定された範囲の下限よりも低いかどうかを検出する、項目29に記載の遠心機。
(項目32)
電気エネルギーを生成可能であるモーターを有する遠心機のシャットダウン中に、電気エネルギーを安全に散逸させる方法であって、該方法は、
該モーターによって生成された該電気エネルギーに関連づけられた出力値をモニターすることと、
該遠心機をシャットダウンするために、該遠心機を外部電力源から分離することと、
該モニターされている出力値における特徴的な変化として該外部電力源からの該分離を検出することと、
電気エネルギーを生成する該モーターの能力を無効にすることと
を含む、方法。
(項目33)
電気エネルギーを生成可能であるモーターを有する遠心機のシャットダウン中に、電気エネルギーを安全に散逸させる方法であって、該方法は、
該モーターによって生成された該電気エネルギーに関連づけられた出力値をモニターすることと、
該遠心機をシャットダウンするために、該遠心機を外部電力源から分離することと、
該モニターされている出力値における特徴的な変化として該外部電力源からの該分離を検出することと、
該モーターによって生成された該電気エネルギーを、該遠心機の外部電力プラグを迂回する分路回路に伝送することと
を含む、方法。
(項目34)
遠心機であって、該遠心機は、
外部電力源から電力を受け取るように構成された電気システムと、
該電気システムに連結されたモーターであって、該モーターは、駆動モードおよび生成器モードにおいて動作可能であり、該駆動モードにおいて、該モーターは、該外部電力源から受け取った電力によって駆動され、該生成器モードにおいて、該モーターは、電気エネルギーを生成することにより、電力を該電気システムに供給する、モーターと、
該モーターによって供給された該電力に関連づけられた出力値を検出するように適合されている電力遮断装置であって、該電力遮断装置は、該電気システムが該外部電力源から電力を受け取っていない場合に、該電力遮断装置が該モーターによって供給される電力に特有の出力値を検出する場合、該モーターの該生成器モードを無効にするようにさらに適合されている、電力遮断装置と
を含む、遠心機。
【図面の簡単な説明】
【0022】
(図面の簡単な説明)
現在好ましい実施形態が、図面において示されているが、本技術は、示された正確な配列および手段に制限されないことが理解される。
【
図1A】
図1A〜Dは、回生ブレーキ安全システムの種々の実施形態を含むモーターシステムの概略図である。
【
図1B】
図1A〜Dは、回生ブレーキ安全システムの種々の実施形態を含むモーターシステムの概略図である。
【
図1C】
図1A〜Dは、回生ブレーキ安全システムの種々の実施形態を含むモーターシステムの概略図である。
【
図1D】
図1A〜Dは、回生ブレーキ安全システムの種々の実施形態を含むモーターシステムの概略図である。
【
図2】
図2は、回生ブレーキ安全システムのAC周波数範囲検出器の概略回路図である。
【
図3】
図3は、回生ブレーキシステムからの電力出力を分離する方法を描写する。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(詳細な説明)
本開示は、回生ブレーキ安全システムおよび方法を説明する。本開示の目的のために、本明細書中に説明されるシステムおよび方法は、遠心機実施形態において、つまり回生ブレーキシステムを有する遠心機器具に組み込まれているような実施形態において、主として説明される。遠心機は、物体(たとえば、実験室資料)を固定軸周りに素早く回転させることによって、その物体上に力を生成する器具である。遠心機は、典型的に、大きな質量の高速回転を含み、したがって、遠心機が止められる場合、回生ブレーキによって回復され得る有意な量の蓄えられた運動エネルギーを本来的に有する。しかし、これは、ただ回生ブレーキを有する器具の一実施形態であり、本明細書中に説明されるシステムおよび方法は、外部源からの電力を受け取るだけでなく、回生ブレーキから電力を生成し得る機器の任意の部分に広く適用可能であることを、読者は、理解するはずである。
【0024】
図1A〜1Dは、遠心機器具に含まれ得る回生ブレーキ安全システム100の種々の実施形態を利用するモーターシステムを描写する。一般に、遠心機器具は、(下記に説明される)電気システムの構成要素と、モーターシステムと、遠心機ローターと、真空ポンプ102と、制御構成要素とを収容するハウジングを含む。モーターシステムは、AC誘導モーター104によって回されるシャフトによって駆動される遠心機において使用され得る。回生ブレーキシステムの代替実施形態は、スイッチトリラクタンス駆動装置を含むがこれに制限されない、回生ブレーキ能力のある他のタイプのモーターを利用する。しかし、明快さのために、本明細書は、回転磁界によって駆動されるAC誘導モーターを利用する実施形態に言及する。AC誘導モーター104は、任意の数のコイルを含み得る。電気システムは、本明細書中に説明されるように、回生ブレーキを含むインバーター106と、モニターシステムまたは回路108と、分離または電力遮断装置110と、他の構成要素とを含み得る。モニターシステムは、より詳細に下記に説明されるように、電力状況と回生モーターブレーキ状態との両方を決定し得る。描写された実施形態において、モニターシステムは、周波数検出回路であるが、他の検出回路も想定される。電力ケーブルは、プラグ112によってAC電力源(典型的に、通常電圧(たとえば、110V、240V)における電力の1つ以上の位相を提供する外部電力グリッドに接続された壁付きコンセント)に可逆に接続される。回路ブレーカー114、マイクロプロセッサー116、およびマイクロプロセッサーのための電源118も含まれ得、器具の主電力スイッチも同様であり得る。
【0025】
特定の実施形態において、たとえば、回生ブレーキ安全システムが、既存の遠心機または他の器具を用いたレトロフィット構成において利用される個別の構成要素またはデバイスである実施形態において、回生ブレーキ安全システムは、器具と一体をなす回生ブレーキを含む必要がない。そのような場合、器具のための電力プラグは、個別の回生ブレーキ安全デバイス上のコンセントに接続され得、その個別の回生ブレーキ安全デバイスは、今度は、壁付きコンセントに差し込まれる。しかし、そのような場合、安全システムによって提供される保護は、回生ブレーキデバイスが壁付きコンセントからプラグを抜かれる場合に限り、回生ブレーキデバイスからの終端電力出力に制限される。
【0026】
外部AC電力源が、使用中に除去される場合(たとえば、器具が、プラグを抜かれるか、または電力スイッチをオフにされる場合)、回生ブレーキ106は、電力を送達して器具の電気システムに戻すので、器具内の他のAC電力で動くデバイス(ここでは、真空ポンプ102)は、電力信号にAC波形を負わせるインピーダンス共振を有する。器具に送達されて戻されたこの電力は、回生ブレーキ中に、ローターの運動または回転エネルギーから変換された再生エネルギーである。この理由で、商業用電源(たとえば、上記に説明されたタイプ)は、商業用電源が少なくともいくらかの交流を検出し続けるので、一般に、電力が失われたことを検出することができない。
【0027】
しかし、結果として生じるAC波形の周波数は、電力が失われる場合、有意にシフトさせられることが観察されてきた。遠心機の電力ラインに設けられた構成要素(たとえば、あら引き真空ポンプ)に応じて、この共振は、典型的な商用AC電力の公称周波数とは異なる。さらに、外部電力が除去されて、器具が回生ブレーキ電力で動作させられる場合、AC周波数を故意にシフトさせる内部構成要素をラインに配置することによって、誘導AC周波数に影響を及ぼすことさえ可能である。
【0028】
回生ブレーキ安全システム100の実施形態において、上記の観察に基づいて、周波数検出回路108は、器具の電力ラインにおいて検出されたAC周波数が、回生ブレーキの期間中、外部から供給された電力の公称AC周波数に合わない場合を決定するために使用される。周波数検出回路108は、(許容差を有する)典型的な公称電力ライン周波数と、自己共振または誘導AC周波数とを区別し、その自己共振または誘導AC周波数は、ラインに接続された構成要素によって引き起こされ、その構成要素は、回生された電力のみから動作している場合にAC周波数におけるシフトを引き起こす。
【0029】
許容差値は、特定の用途に対して所望されるような数多くの基準を利用して決定され得る。一実施形態において、少なくとも2つの許容差が、全体の許容差値を決定するために考慮され得る。これらの許容差は、ライン周波数許容差と、部品または構成要素許容差とを含む。米国において、ライン周波数は、ほとんど不変であり、ライン周波数は、一般に、約1%のオーダー、つまり(60Hzの公称周波数ラインについて)およそ+/−0.6Hzのオーダーで変化する。しかし、世界的な市場における使用のために製造された器具は、一定でない周波数値で動作する必要があり得る。特定の市場において、周波数は、約10%のオーダー、つまり(米国外での多くの用途にとって典型的である50Hzの公称周波数ラインについて)およそ+/−5.0Hzのオーダーで変化し得る。したがって、米国の国内と国外との両方での使用のために製造された器具は、約50Hzから約60Hzまで及んでいる公称ライン周波数で動作する必要がある。そのような場合、保存される周波数範囲は、送達された周波数において約10%の可変性を仮定すると、約45Hz〜約66Hzであり得る。この許容差に加えて、「最悪な場合」の部品許容差は、誤った検出を引き起こさないように、許容差値を増加させることが望ましい。この部品または構成要素許容差は、たとえば特定の構成要素の製造可変性によって規定されるような、当業者にとって明らかである基準に基づいて選択され得る。特定の実施形態において、部品許容差は、公称ライン周波数の約5%〜約10%である。ライン周波数許容差と部品または構成要素周波数許容差との両方の他の範囲が、想定される。つまり、全体の許容差値範囲は、一般に、電力ライン周波数許容差および構成要素許容差にもかかわらず誤った検出を与えないように計算される。
【0030】
図1A〜1Dに戻ると、回生ブレーキ安全システム100の数多くの構成が、描写され、下記に説明される。
図1Aは、インバーター106上の周波数検出回路108を有する回生ブレーキ安全システム100aを描写し、その周波数検出回路108は、マイクロプロセッサー116に割込みを送り込む。マイクロプロセッサー116は、低から高への割込み信号を使用することにより、インバーター106への駆動パルス幅変調(PWM)信号118を停止させる。ひとたび、PWM信号118が停止させられると、電気の供給を絶たれたモーターの界磁は崩壊して、器具への再生エネルギーの送達は終わる。特定の実施形態において、安全システムは、分路回路またはブレーキ抵抗器120を含み得、その分路回路またはブレーキ抵抗器120への任意の再生エネルギーは、熱として安全に散逸させられる。
図1Bは、同様にインバーター106上の周波数検出回路108を有する回生ブレーキ安全システム100bを描写する。検出回路108は、インバーター106にのみ給電する電力分離継電器110または電力遮断装置を制御する。AC電力が、この構成において除去される場合、回生された電力は、分離され、回生された電力は、電力がACプラグ112または他のシステム構成要素に戻ることを不可能にする。マイクロプロセッサー116も、もはや電力を供給されていないので、マイクロプロセッサー116は、PWM信号118を停止させ、モーターの界磁は崩壊して、回生は停止する。
【0031】
図1Cに描写された実施形態において、回生ブレーキ安全システム100cは、インバーター106上の周波数検出回路108を含む。検出回路108は、インバーター106にPWM信号118を供給する電力分離継電器110または電力遮断装置を制御する。ひとたびPWM信号118が、中断されると、電気の供給を絶たれたモーターの界磁は崩壊して、回生は停止する。
図1Dは、インバーター106上の周波数検出回路108を有する回生ブレーキ安全システム100dを描写する。この検出回路108は、モーター104自身に給電する電力分離継電器110または電力遮断装置を制御する。ひとたび継電器110がモーター104を分離すると、界磁は崩壊して、回生は停止する。回生された電力が、電力プラグ112に到達することを妨げるか、または別の方法で運動エネルギーを電気エネルギーに変換するモーター104の能力を無効にする他の構成は、当業者にとって明らかである。
【0032】
図2に描写される代表的な周波数検出回路200は、直列に接続された2つのワンショット回路202、204を含む。検出されたAC周波数は、第一のワンショット回路202を通過し、その第一のワンショット回路202は、許容可能な電力ライン周波数のハイエンドにおけるパルス幅を生じさせる。第一のワンショット回路202は、コンパレーターとして働くことにより、検出された周波数を周波数範囲の事前決定された上限と比較する。検出された周波数がこの限度よりも高い場合、第一のワンショット回路202は、連続的に動作して、決して実際にパルスを生じさせない。第一のワンショット回路202の出力は、高いままである。検出された周波数がこの高い周波数限度よりも小さい場合、結果として生じるパルス列は、第二のワンショット回路204に供給される。第二のワンショット回路204は、別のコンパレーターとして働き、ライン周波数を範囲の事前決定された下限と比較する。検出された周波数が、この下限よりも高い場合、出力は、一定の低い電圧であり、一定の低い電圧は、検出された周波数が典型的であることを表示する。しかし、検出された周波数がこの周波数よりも低い場合、パルスが、出力において発生する。
【0033】
検出された周波数が上限よりも高い場合、回路全体の出力は、高くなって、高いままである。検出された周波数が正しい場合、出力は、低くなって、低いままである。検出された周波数が低い場合、出力は、時折高く拍動する。したがって、公称範囲外の任意の条件(低いまたは高い検出されたライン周波数)が発生する場合、少なくとも1つの低から高への遷移が、周波数検出回路の本実施形態の出力において発生する。それから、回路の出力は、さらなる制御電子回路206に渡され、その結果、そのような遷移が、回生ブレーキの期間中に検出される場合、回生ブレーキは、係合解除される。
【0034】
示された実施形態において、さらなる制御電子回路206は、回路の出力を回生ブレーキを表示する信号と比較する単純な論理ゲートを含む。そのような低から高への遷移が発生する場合、回路は、決定信号を回生ブレーキ信号を有する論理ゲートに出力する(このように論理ゲートは、ブレーキが発生している場合にのみ有効である)。その後は、論理回路からの出力は、制御する遠心機の制御マイクロプロセッサーまたはマイクロコントローラー上の割込みピンに送達され、モーターの駆動を止め得るか、または回生ブレーキシステムを分離し得る。実施形態において、回生ブレーキを表示する信号は、回生ブレーキが発生している場合を表示する、器具の電流制御状態、測定された電流、遠心機の速度において検出された変化、または他の任意の信号に基づいて、器具のいくつかの回路または素子によって生成され得る。
【0035】
代替実施形態において、決定信号は、複数の論理ゲート、または回生ブレーキ信号と決定信号とを比較する決定コンパレーターまたはマイクロコントローラーに送られる。マイクロコントローラーは、決定信号を検出することが可能であり、マイクロコントローラーは、通常の抵抗ブレーキを引き起こすために抵抗器を係合させること、またはモーターのすべりを停止させることを含む適切な措置をとることが可能であり、磁界を崩壊させ、それは、器具をシャットダウンし、遠心機を自由に減速させる。そのうえ、またはあるいは、マイクロコントローラーは、機械的ブレーキを係合させ得る。
【0036】
図2において、第一の回路202は、約71Hzより上の任意の周波数を検出し、第二の回路204は、約39Hzより下の任意の周波数を検出する。例示のタイミング図はまた、低周波数L、公称周波数N、および高周波数Hについて示される。低周波数および高周波数の場合、少なくとも1つの低から高への遷移208が、第二のタイマーの出力に生成され、それは、マイクロプロセッサーまたはマイクロコントローラーへの割込みを引き起こし得る。公称の場合、低から高への遷移はない。しきい値周波数は、例としてのみ提供され、実装に応じて、任意のしきい値または公称電力周波数周りのしきい値は、使用され得る。
【0037】
本明細書中に説明される安全システムの主要な構成要素は、(1)回生ブレーキモードにおいて動作する場合に電力信号のAC周波数をシフトさせる一組の構成要素であって、シフトされた周波数は通常の商用ライン周波数の外にある、一組の構成要素と、(2)予期された限度の外にあるAC周波数を検出する手段とを含む。これは、上記に説明された回路実施形態を用いて実施され得るか、または周波数を識別する能力を有する位相ロックループ(PLL)、周波数−電圧変換器、または他の任意の回路を用いて実施され得る。回生ブレーキ安全システムの他の実施形態は、他の出力値(たとえば、回路インピーダンス、電圧、電流、または他の出力波形特性)を検出する回路を含み得る。そのような回路は、検出された出力値を、対応する事前決定された、既知の、または別の方法で測定された出力範囲と比較するように構成され得、その出力範囲は、回生ブレーキが通常の(たとえば、外部電力グリッドに接続されている)条件のもと発生する場合に予期される。それから、安全システムは、回生ブレーキの期間中、検出された特性が範囲外にある場合、モーターの駆動を止め得るか、または分離し得る。上記に説明された実施形態は、他の任意の安全メカニズム(たとえば、当業者に公知の過電圧保護および/または電力異常検出回路)に加えて提供され得る。
【0038】
図3は、回生ブレーキ状態において誘導モーターからの電力出力を分離する方法300を描写する。ステップ302において、回路は、電力出力に関連づけられた出力値を検出する。上記に説明されたように、出力値は、インピーダンス、電圧、電流、および周波数のうちの任意のものに対応し得る。しかし、この特定の実施形態に関して、周波数値が、説明される。出力周波数値を含む信号は、第一の回路構成要素に渡され、その第一の回路構成要素において、その信号は、第一の事前決定された値と比較される(ステップ304)。周波数値が、周波数範囲の事前決定された上限よりも大きい場合、上記に説明されたように、一定の論理出力が、第二の回路構成要素に渡され、方法は、検出ステップ(ステップ302)に戻る。周波数値が、事前決定された上限よりも小さい場合、周波数値相応のパルス列が、第二の構成要素に渡される(ステップ306)。それから、受け取られた出力周波数(ステップ308)は、第二の回路構成要素によって、事前決定された周波数範囲と(今回は範囲の下限と)再び比較される(ステップ310)。下限よりも高い場合、回路は、検出された周波数が外部電力源からのものであるとシステムに対して表示する信号(この場合は一定の低い論理信号)を出力し、方法は、検出ステップ(ステップ302)に戻る。代替実施形態において、上記に説明された2つのワンショット回路に代わりに、単一の回路、プログラム、またはアルゴリズムが、必要な計算を実施し得る。
【0039】
実際は、出力周波数が、下限よりも低い、または上限よりも高い場合(この場合は、少なくとも1つの低から高への遷移を有する出力によって表示される)、方法は、次に、モーターが回生ブレーキ状態にあるかどうかを決定する(ステップ312)。上記に説明されたように、これは、ACIMからの信号に基づいて決定され得る。モーターが回生ブレーキ状態にある場合、システムは、周波数値が、安全でない状況を表示していることを理解し、その安全でない状況において、回生電力は生成され、器具は、おそらく電力グリッドに接続されていない。この状況において、システムは、次に、回生ブレーキ電力出力を分離する(ステップ314)。追加のステップにおいて、システムは、機械的ブレーキを係合させることにより、器具(たとえば、遠心機)の機能を止め得る。
【0040】
ハードウェアの点から説明されたが、本明細書中に説明された技術は、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにおいて実現され得る。ハードウェアとソフトウェアとの典型的な組み合わせは、コンピュータプログラムを用いる汎用コンピュータシステムであり得、そのコンピュータプログラムは、ロードされて実行される場合、本明細書中に説明された方法を実施するように、コンピュータシステムを制御する。
【0041】
本明細書中に説明された技術はまた、コンピュータプログラム製品に埋め込まれ得、そのコンピュータプログラム製品は、本明細書中に説明された方法の実装を可能にするすべての特徴を含み、そのコンピュータプログラム製品は、コンピュータシステムにロードされる場合、これらの方法を実行することが可能である。本文脈におけるコンピュータプログラムは、任意の言語、コード、または表記における一組の命令の任意の表現を意味し、その一組の命令は、下記のもの:a)別の言語、コード、または表記への変換、b)異なる材料形態における再現、のどちらかまたは両方のあと、または直接のどちらかで特定の機能を情報処理能力を有するシステムに実施させることが意図される。
【0042】
上記に説明された実施形態において、ソフトウェアは、任意のコンピュータまたはワークステーション(たとえば、PCまたはPC互換性マシン、Apple Macintosh、Sunワークステーション、専用の回生ブレーキ安全システム(つまり、器具に役立つ電力ケーブルが接続されている独立型デバイス)など)において作動するように構成され得る。一般に、任意のデバイスは、本明細書中に説明された機能および能力のすべてを実施可能である限り、使用され得る。特定のタイプのコンピュータも、ワークステーションも、システムも、本技術の中核ではなく、データベースの構成も、位置も、設計もまた、中核ではなく、そのデータベースは、フラットファイル、関係型、またはオブジェクト指向であり得、そのデータベースは、1つ以上の物理的および/または論理構成要素を含み得る。
【0043】
そのような汎用コンピュータは、ネットワークに連続的に接続されたネットワークインターフェースを含み、したがって、数多くの地理的に分散したユーザーおよびアプリケーションをサポートし得る。典型的な実装において、ネットワークインターフェースおよびサーバーの他の内部構成要素は、主要な二方向バスによって相互通信する。本技術の機能を実施する命令の主要なシーケンスは、大容量記憶デバイス(たとえば、ハードディスクまたは光学的記憶ユニット)、および動作中に主要なシステムメモリーに存在し得る。これらの命令の実行および本技術の機能の実施は、中央処理ユニット(「CPU」)によって成し遂げられる。
【0044】
CPUの動作を制御し、上記に説明されたような技術の動作を実施する機能的なモジュールの一群は、(所望される場合、サーバー上または別個のマシン上の)システムメモリーに設けられ得る。オペレーティングシステムは、低水準ベーシックシステム機能(たとえば、メモリー割り当て、ファイル管理、および大容量記憶デバイスの動作)の実行を指図する。高水準において、一連の記憶された命令として実装された制御ブロックは、ユーザー特有のプロファイルを検索すること、および上記に説明されたような1つ以上の規則を適用することによって、クライアント起源のアクセス要請に応答する。
【0045】
本技術の例示的かつ好ましい実施形態であるとみなされるものが、本明細書中に説明されてきたが、本技術の他の改変は、本明細書中の教示から当業者にとって明らかになる。本明細書中に開示された特定の製造方法および形状は、実際は例示的であり、制限的であるとみなされない。したがって、本技術の精神および範囲の範囲内にあるようなすべての改変は、添付の特許請求の範囲において保障されることが所望される。したがって、特許によって保障されることが所望されるものは、以下の特許請求の範囲において定義され、かつ差別化されるような技術、およびすべての均等物である。