(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6077503
(24)【登録日】2017年1月20日
(45)【発行日】2017年2月8日
(54)【発明の名称】電源ケーブル接続部の構造及び抜け止め部品
(51)【国際特許分類】
H01R 13/639 20060101AFI20170130BHJP
H01R 13/56 20060101ALI20170130BHJP
【FI】
H01R13/639 Z
H01R13/56
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-186715(P2014-186715)
(22)【出願日】2014年9月12日
(65)【公開番号】特開2016-62643(P2016-62643A)
(43)【公開日】2016年4月25日
【審査請求日】2016年1月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124154
【弁理士】
【氏名又は名称】下坂 直樹
(72)【発明者】
【氏名】飯田 浩一
【審査官】
前田 仁
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2006/0094293(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/639
H01R 13/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端に端子を有するL形のプラグが付いた電源ケーブルを装置と接続する接続部の構造であって、
前記端子を前記装置の電源ケーブル端子接続部に接続する場合に、抜け止め部品を挟んで接続し、
前記抜け止め部品は、前記装置に取り付けられ、
前記プラグが挿抜される筒状部と、
前記装置に設けられた嵌合穴に嵌合する嵌合爪と、
前記端子を前記装置と接続したときの前記プラグの前記電源ケーブルの出口の方向に対して可逆的な弾性を有する弾性部材とを有し、
前記電源ケーブルに装置から遠ざかる方向に力が加わると前記プラグが傾いて前記筒状部の内壁を加圧して前記弾性部材が変形することで前記嵌合爪が移動し、前記力が所定の値以上になると前記嵌合爪が前記嵌合穴から離脱する
ことを特徴とする電源ケーブル接続部の構造。
【請求項2】
先端に端子を有するL形のプラグが付いた電源ケーブルを装置と接続する接続部に設けられた前記電源ケーブルの抜け止め部品であって、
前記プラグが挿抜される筒状部と、
前記装置に設けられた嵌合穴に嵌合する嵌合爪と、
前記端子を前記装置と接続したときの前記プラグの前記電源ケーブルの出口の方向に対して可逆的な弾性を有する弾性部材とを有し、
前記電源ケーブルに装置から遠ざかる方向に力が加わると前記プラグが傾いて前記筒状部の内壁を加圧して前記弾性部材が変形することで前記嵌合爪が移動し、前記力が所定の値以上になると前記嵌合爪が前記嵌合穴から離脱する、
ことを特徴とする抜け止め部品。
【請求項3】
前記弾性部材は、略U字形状でU字部分が変形して弾性を有することを特徴とする請求項2に記載の抜け止め部品。
【請求項4】
前記嵌合爪は、前記端子を前記装置と接続した場合の前記プラグの前記電源ケーブルの出口方向であって前記抜け止め部品の端部に配置され、
前記弾性部材は、前記嵌合爪と反対側の前記抜け止め部品の端部に配置されて前記嵌合穴の内壁と接触し、
前記弾性部材が配置される側の前記抜け止め部品の端部と前記嵌合穴の内壁の間隔は、前記嵌合爪の長さより長いことを特徴とする請求項2または3に記載の抜け止め部品。
【請求項5】
前記弾性部材は、ラバー製の弾性部材であることを特徴とする請求項2に記載の抜け止め部品。
【請求項6】
前記弾性部材は、バネを用いた弾性部材であることを特徴とする請求項2に記載の抜け止め部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器本体と電源ケーブルを接続する部分の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器本体が、直流(DC)電圧で動作する場合、AC−DCアダプタで、ACをDCに変換してから電子機器に電源を供給する場合がある。この時、AC−DCアダプタのDC側からは、DCプラグを用いて、電子機器側のDCジャックに接続され電源が供給される場合がある。
【0003】
図7、
図8を用いて抜け止め構造がない電源ケーブル接続部について説明する。
図7に、抜け止め構造が無い場合のDCプラグ101の接続断面を示す。DCケーブル103に一定の引き抜き荷重が、a方向に加わった時、DCプラグ101は、角度α回転しDCジャック101は、本体から離脱する。
【0004】
図8は、引き抜き荷重を説明する図である。
図8を用いて、上述するα回転(DCプラグ101の離脱角度)に対し、α回転に至らないβ回転(α>β)を比較し引き抜き荷重の変化について説明する。
【0005】
DCプラグ101の基点nにa方向の引き抜き荷重Fを加えた時に、荷重Fは、DCプラグ101を回転させるF1と引張り力F2に分岐され、DCプラグ101に対し、F1×Lの回転モーメントが加わりDCプラグ101は、基点kを軸に回転する。次に引張り力F2の分岐力は、起点kに生じDCプラグ101を引き抜く力fが発生する。引き抜く力fのα回転とβ回転を比較した場合、α回転>β回転の関係となり、DCプラグ101は、α回転の場合のように回転角が増加する程引き抜く力fは増加する。すなわち、β回転よりα回転の場合の方が、離脱し易い状態となる。
【0006】
図9は、DCプラグ101の抜け止め構造を示す。
図9に示すように、DCプラグ101の接続部には、抜け止めを目的とした円筒形状部102を本体に具備している。円筒形状部102は、本体側に形成され、L型形状のDCプラグ101が挿入できるように切欠きが設けられている。DCプラグ101の抜け方向aに過剰な外力が加わった場合、円筒形状部102によって、上述のα回転までの角度になることはなく、DCプラグ101は抜けることは無い。しかしながら、DCケーブル103の方に過重な負荷が加わり、DCケーブル103の断線又は、ケーブル変形に至る課題があった。
【0007】
上記に関連する技術として、特許文献1には、返しを有する爪を備えたキャップを、装置側のジャックに端子部を挿入した電源プラグに被せ、爪をジャックの周辺に形成された切り欠き穴に係合するようにして、キャップが装置から外れなくなり、電源プラグがジャックから脱落することを防止する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007−287367号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に記載の技術では、電源ケーブルに過剰な外力が加わった場合において、キャップが装置から外れないため、かえって電源ケーブルの断線等が起きる可能性がある、という課題があった。
【0010】
本発明の目的は、上述した課題を解決し、ある一定以上の引き抜き荷重が電源ケーブルに加わった場合には、電源ケーブルと抜け止め部品が装置本体から離脱して、電源ケーブルが断線や変形することを防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上記課題を解決するために、電源ケーブルを装置と接続する接続部の構造であって、電源ケーブルの端子を装置の電源ケーブル端子接続部に接続する場合に、抜け止め部品を挟んで接続し、抜け止め部品は、装置に取り付けられ、装置に設けられた嵌合穴に嵌合する嵌合爪と、可逆的な弾性を有する弾性部材と、電源ケーブルに対して特定の非正規方向に過剰な引き抜く力が加わった場合に外力が加わる構造の抜け防止部とを有することを特徴としている。
【0012】
また、本発明は、上記課題を解決するために、電源ケーブルを装置と接続する接続部に設けられた電源ケーブルの抜け止め部品であって、装置に設けられた嵌合穴に嵌合する嵌合爪と、可逆的な弾性を有する弾性部材と、電源ケーブルに対して特定の非正規方向に過剰な引き抜く力が加わった場合に外力が加わる構造の抜け防止部とを有し、弾性部材は、抜け防止部に加わる外力によって変形し、嵌合爪は、抜け防止部に加わる外力によって嵌合穴から離脱することを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ある一定以上の引き抜き荷重が電源ケーブルに加わった場合には、電源ケーブルと抜け止め部品が装置本体から離脱して、電源ケーブルが断線や変形することを防止するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の第1の実施形態における電源ケーブル接続部の構造を示す図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態における抜け止め部品の詳細な構成を示す図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態における引き抜き荷重が電源ケーブルに加わった場合の状態を示す図である。
【
図4】本発明の第2の実施形態における電源ケーブル接続部の構造を示す図である。
【
図5】本発明の第3の実施形態における電源ケーブル接続部の構造を示す図である。
【
図6】本発明の第4の実施形態における電源ケーブル接続部の構造を示す図である。
【
図7】本発明の関連技術における抜け止め構造が無い場合のDCプラグの接続断面を示す図である。
【
図8】本発明の関連技術における引き抜き荷重を説明する図である。
【
図9】本発明の関連技術におけるDCプラグ101の抜け止め構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
(第1の実施形態)
図1を用いて、本発明の第1の実施形態である電源ケーブル接続部の構造を説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態である電源ケーブル接続部の構造を示す図である。
【0017】
図1において、装置10のA面は、外部から電源を供給する為のDC電源接続部を具備しており、電源ケーブル13を経由してL型のDCプラグ11をDCジャック14へ接続し、外部から装置10へ電源を供給する。装置のA面には、DCプラグ11の抜け止めを目的とした抜け止め部品15を配置してある。抜け止め部品15は、嵌合爪16と、U字部材18と、抜け防止部としての円筒形状部20とで構成されている。嵌合爪16は、本体嵌合穴17と嵌合させ、抜け止め部品15のU字部材18は、本体嵌合穴19へ挿入し、装置本体と抜け止め部品15は、一体化される。DCプラグ11は、抜け止め部品15の穴を通ってDCジャック14に挿入される。この時、抜け止め部品15は、様々なDCプラグ11の形状に合わせて構成することにより、異なるDCプラグ11の形状に合わせて適用させる事が可能である。
【0018】
図2は、抜け止め部品15の詳細な構成を示す図である。
図2の6面図に示すように、抜け止め部品15は、φd×高さhmmの円筒形状部20を具備していて、DCプラグ11の外形が円筒形状部20の内面に接触し、DCプラグ11の抜け止めとなる形状である。 また、抜け止め部品15には、幅XmmのU字部材18を具備し、U字部材18は、b方向より荷重を加えた場合に変形する形状である。また、嵌合爪16は、本体嵌合穴17と嵌合させるものである。
【0019】
図1〜
図3を用いて、本発明の第1の実施形態の動作について説明する。
図3は、所定の範囲内の引き抜き荷重がa方向より電源ケーブル13に加わった場合の状態を示す図である。
【0020】
図3に示すように、電源ケーブル13に過剰な引き抜き荷重がa方向に加わった時、すなわち、本来のDCプラグ11の引き抜き方向ではない非正規方向に過剰な力が加わった場合、その力が所定の範囲内であれば、DCプラグ11が、抜け止め部品15の円筒形状部20を押して、抜け止め部品15のU字部材18が変形し、抜け止め部品15は、Y方向へ移動して、嵌合爪16が、本体嵌合穴17から外れて、抜け止め部品15とDCプラグ11は、装置本体から離脱する。抜け止め部品15は離脱して力が加わらなくなれば抜け止め部品15は元の形状に戻る。つまり抜け止め部品15は可逆的な弾性を持つ。
【0021】
また、DCプラグ11への引き抜き荷重が、抜け止め部品15のU字部材18が変形しても嵌合爪16が本体嵌合穴17から外れない範囲であれば、DCプラグ11は、DCプラグが離脱する角度には至らず、DCプラグ11は、DCジャック14から離脱しない。どの程度の引き抜き荷重で離脱するようにするか予め設定し、それに合うようにU字部品の材質、厚み、形状を設計する。
【0022】
以上のように、本実施形態では、DCプラグ11の抜け止め部品15は、落下衝撃又は、電源ケーブルの誤った引き抜き等により、電源ケーブル13に、ある一定以上の引き抜き荷重が加わった場合でも、抜け止め部品15の嵌合16が本体から解除される。抜け止め部品15とDCプラグ11は、本体から離脱し、電源ケーブル13の断線及び変形することは無く、安定した装置の電源供給を可能とする。
【0023】
(第2の実施形態)
図4を用いて、本発明の第2の実施形態である電源ケーブル接続部の構造を説明する。
図4は、本発明の第2の実施形態である電源ケーブル接続部の構造を示す図である。
【0024】
図4は、抜け止め部品45のY方向の変形を装置本体内部に覆い隠す構造である。
図4に示すように、抜け止め部品45は、嵌合爪46と変形部材48と補助嵌合爪49と円筒形状部40とで構成されている。抜け止め部品45は、ある一定量変形する変形部材48を有しており、円筒形状部40が、DCプラグ11に押された場合には、変形部材48が、距離yだけ変形する。補助嵌合爪49は、円筒形状部40の裏面に形成され、抜け止め部品45を装置本体側面に固定している。また、抜け止め部品45が、装置本体から離脱しやすくするため、装置本体側面の抜け止め部品の取り付け部分は、嵌合部の移動距離より長い隙間が形成されている。
【0025】
図4において、電源ケーブル13に過剰な引き抜き荷重がa方向に加わった時、所定の範囲内であれば、DCプラグ11が抜け止め部品45の円筒形状部40を押して抜け止め部品45の変形部材48が変形し、抜け止め部品45は、Y方向へ移動し、嵌合爪46及び補助嵌合爪49が、装置本体から外れて、抜け止め部品45とDCプラグ11は、装置本体から離脱する。抜け止め部品45は離脱して力が加わらなくなれば抜け止め部品45は元の形状に戻る。つまり抜け止め部品45は可逆的な弾性を持つ。 また、DCプラグ11への引き抜き荷重が、抜け止め部品45の変形部材48が変形しても嵌合爪46及び補助嵌合爪49が装置本体から外れない範囲であれば、DCプラグ11は、DCプラグが離脱する角度には至らず、DCプラグ11は、装置本体から離脱しない。
【0026】
以上のように、本実施形態では、DCプラグ11の抜け止め部品45は、落下衝撃又は、電源ケーブルの誤った引き抜き等により、電源ケーブル13に、ある一定以上の引き抜き荷重が加わった場合でも、抜け止め部品45の嵌合46が本体から解除される。抜け止め部品45とDCプラグ11は、本体から離脱し、電源ケーブル13の断線及び変形することは無く、安定した装置の電源供給を可能とする。
【0027】
(第3の実施形態)
図5を用いて、本発明の第3の実施形態である電源ケーブル接続部の構造を説明する。
図5は、本発明の第3の実施形態である電源ケーブル接続部の構造を示す図である。
【0028】
図5は、抜け止め部品55のY方向の変形を弾性機能を有する弾性部材(ラバー系部品)58で構成した構造である。
図5に示すように、抜け止め部品55は、嵌合爪56と弾性部材58と補助嵌合爪59と円筒形状部50とで構成されている。抜け止め部品55は、ある一定量変形する弾性部材58を有しており、円筒形状部50が、DCプラグ11に押された場合には、弾性部材58が、Y方向に変形する。補助嵌合爪59は、円筒形状部50の裏面に形成され、抜け止め部品55を装置本体側面に固定している。また、抜け止め部品55が、装置本体から離脱しやすくするため、装置本体側面の抜け止め部品の取り付け部分は、嵌合部の移動距離より長い隙間が形成されている。
【0029】
図5において、電源ケーブル13に過剰な引き抜き荷重がa方向に加わった時、所定の範囲内であれば、DCプラグ11が抜け止め部品55の円筒形状部50を押して抜け止め部品55の弾性部材58が変形し、抜け止め部品55は、Y方向へ移動し、嵌合爪56及び補助嵌合爪59が、装置本体から外れて、抜け止め部品55とDCプラグ11は、装置本体から離脱する。
【0030】
また、DCプラグ11への引き抜き荷重が、抜け止め部品55の弾性部材58が変形しても嵌合爪56及び補助嵌合爪59が装置本体から外れない範囲であれば、DCプラグ11は、DCプラグが離脱する角度には至らず、DCプラグ11は、装置本体から離脱しない。
【0031】
以上のように、本実施形態では、DCプラグ11の抜け止め部品55は、落下衝撃又は、電源ケーブルの誤った引き抜き等により、電源ケーブル13に、ある一定以上の引き抜き荷重が加わった場合でも、抜け止め部品55の嵌合56が本体から解除される。抜け止め部品55とDCプラグ11は、本体から離脱し、電源ケーブル13の断線及び変形することは無く、安定した装置の電源供給を可能とする。
【0032】
(第4の実施形態)
図6を用いて、本発明の第4の実施形態である電源ケーブル接続部の構造を説明する。
図6は、本発明の第4の実施形態である電源ケーブル接続部の構造を示す図である。
【0033】
図6は弾性機能を有する弾性バネ部材(板部品又は、スプリング部品)68で構成した構造である。
図6に示すように、抜け止め部品65は、嵌合爪66と弾性バネ部材68と補助嵌合爪69と円筒形状部60とで構成されている。抜け止め部品65は、ある一定量変形する弾性バネ部材68を有しており、円筒形状部60が、DCプラグ11に押された場合には、弾性バネ部材68が、Y方向に変形する。補助嵌合爪69は、円筒形状部60の裏面に形成され、抜け止め部品65を装置本体側面に固定している。また、抜け止め部品65が、装置本体から離脱しやすくするため、装置本体側面の抜け止め部品の取り付け部分は、嵌合部の移動距離より長い隙間が形成されている。
【0034】
図6において、電源ケーブル13に過剰な引き抜き荷重がa方向に加わった時、所定の範囲内であれば、DCプラグ11が抜け止め部品65の円筒形状部60を押して抜け止め部品65の弾性バネ部材68が変形し、抜け止め部品65は、Y方向へ移動し、嵌合爪66及び補助嵌合爪69が、装置本体から外れて、抜け止め部品65とDCプラグ11は、装置本体から離脱する。
【0035】
また、DCプラグ11への引き抜き荷重が、抜け止め部品65の弾性バネ部材68が変形しても嵌合爪66及び補助嵌合爪69が装置本体から外れない範囲であれば、DCプラグ11は、DCプラグが離脱する角度には至らず、DCプラグ11は、装置本体から離脱しない。
【0036】
以上のように、本実施形態では、DCプラグ11の抜け止め部品65は、落下衝撃又は、電源ケーブルの誤った引き抜き等により、電源ケーブル13に、ある一定以上の引き抜き荷重が加わった場合でも、抜け止め部品65の嵌合66が本体から解除される。抜け止め部品65とDCプラグ11は、本体から離脱し、電源ケーブル13の断線及び変形することは無く、安定した装置の電源供給を可能とする。
【0037】
以上説明したように、第1〜第4の実施形態によれば、ある一定以上の引き抜き荷重が電源ケーブルに加わった場合には、抜け止め部品の一部分の変形により、抜け止め部品の嵌合が装置本体から解除され、抜け止め部品とDCプラグは本体から離脱するため、電源ケーブルが断線や変形することを防止できる。
【0038】
尚、本願発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本願発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更、変形して実施することが出来る。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、電子機器本体と電源ケーブルを、プラグとジャックを用いて接続する構造に利用可能である。
【符号の説明】
【0040】
10 装置
11 DCプラグ
13 電源ケーブル
14 DCジャック
15 抜け止め部品
16 嵌合爪
17 本体嵌合穴
18 U字部材
19 本体嵌合穴
20 円筒形状部(抜け防止部)
40 円筒形状部(抜け防止部)
45 抜け止め部品
46 嵌合爪
48 変形部材
49 補助嵌合爪
50 円筒形状部(抜け防止部)
55 抜け止め部品
56 嵌合爪
58 弾性部材
59 補助嵌合爪
60 円筒形状部(抜け防止部)
65 抜け止め部品
66 嵌合爪
68 弾性バネ部材
69 補助嵌合爪
101 DCプラグ
102 円筒形状部
103 電源ケーブル