(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6077513
(24)【登録日】2017年1月20日
(45)【発行日】2017年2月8日
(54)【発明の名称】無線通信システムにおける高速共有チャネルを用いたポイントツーマルチポイントサービス
(51)【国際特許分類】
H04W 4/06 20090101AFI20170130BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20170130BHJP
【FI】
H04W4/06 110
H04W72/04 136
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-221938(P2014-221938)
(22)【出願日】2014年10月30日
(62)【分割の表示】特願2010-31597(P2010-31597)の分割
【原出願日】2003年4月30日
(65)【公開番号】特開2015-19433(P2015-19433A)
(43)【公開日】2015年1月29日
【審査請求日】2014年12月1日
(31)【優先権主張番号】60/377,036
(32)【優先日】2002年5月1日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】596008622
【氏名又は名称】インターデイジタル テクノロジー コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ステファン イー.テリー
【審査官】
望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】
欧州特許出願公開第1006740(EP,A2)
【文献】
特開平11−196041(JP,A)
【文献】
Nokia,HSDPA Timing Relations,3GPP TSG-RAN WG1 HSDPA AdHoc Tdoc R1-01-1021,3GPP,2001年11月 5日
【文献】
Motorola,Timing Relationship to support HSDPA Operation,3GPP TSG-RAN Working Group1 #23 R1-01-1243,3GPP,2001年11月19日
【文献】
3GPP TR 25.855 V5.0.0,3GPP,2001年 9月
【文献】
TSG RAN WG1,LS on CR of UE category of HSDPA[online], 3GPP TSG-RAN WG2#29 R2-020865,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_29/Docs/Zips/R2-020865.zip>,2002年 5月13日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00−H04W99/00
H04B7/24−H04B7/26
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信における使用のための方法であって、
制御チャネル上でポイントツーマルチポイント(PtM)通信のための制御信号またはポイントツーポイント(PtP)通信のための制御信号を送信時間間隔(TTI)ベースで選択的に送信することを備え、
前記PtM通信のための制御信号を送信することを条件として、
前記PtM通信のための制御信号をPtMサービス識別とともにPtMユーザのグループへ送信し、前記PtMサービス識別は、前記PtMユーザがPtM TTIにおいてPtMデータを受信すべきことを示し、
前記PtMデータを前記PtM TTIにおいて前記PtMユーザのグループへ送信し、
前記PtP通信のための制御信号を送信することを条件として、
前記PtP通信のための制御信号を単一のユーザのユーザ機器識別(UE ID)とともに送信し、
PtPデータをPtP TTIにおいて前記単一のユーザへ送信し、前記PtPデータを、リソースを時間共有する共有チャネル上で前記PtMデータとともに送信することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記UE IDは、巡回冗長検査(CRC)で符号化されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
無線通信における使用のための基地局であって、
送信機に、制御チャネル上でポイントツーマルチポイント(PtM)通信のための制御信号またはポイントツーポイント(PtP)通信のための制御信号を送信時間間隔(TTI)ベースで選択的に送信させるように構成された回路を含むスケジューラを備え、
前記PtM通信のための制御信号を送信することを条件として、
前記送信機は、前記PtM通信のための制御信号をPtMサービス識別とともにPtMユーザのグループへ送信するように構成され、前記PtMサービス識別は、前記PtMユーザがPtM TTIにおいてPtMデータを受信すべきことを示し、
前記送信機は、前記PtMデータを前記PtM TTIにおいて前記PtMユーザのグループへ送信するように構成され、
前記PtP通信のための制御信号を送信することを条件として、
前記送信機は、前記PtP通信のための制御信号を単一のユーザのユーザ機器識別(UE ID)とともに送信するように構成され、
前記送信機は、PtPデータをPtP TTIにおいて前記単一のユーザへ送信するように構成され、前記PtPデータを、リソースを時間共有する共有チャネル上で前記PtMデータとともに送信することを特徴とする基地局。
【請求項4】
前記UE IDは、巡回冗長検査(CRC)で符号化されることを特徴とする請求項3に記載の基地局。
【請求項5】
無線通信における使用のための無線送信受信ユニット(WTRU)であって、
アンテナに結合された受信機であって、ポイントツーマルチポイント(PtM)通信のための制御信号またはポイントツーポイント(PtP)通信のための制御信号を受信するように構成された回路を備え、
前記信号がPtM通信のための制御信号を含むことを条件として、
前記受信機は、PtM TTIにおいてPtMデータを受信するように構成され、
前記信号がWTRUのユーザ機器識別(UE ID)を含むことを条件として、
前記受信機は、PtPデータをPtP TTIにおいて受信するように構成され、前記PtPデータを、リソースを時間共有する共有チャネル上で前記PtMデータとともに受信することを特徴とするWTRU。
【請求項6】
前記UE IDは、巡回冗長検査(CRC)で符号化されることを特徴とする請求項5に記載のWTRU。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に無線通信システムに関する。より詳細には、本発明は、このようなシステムにおけるポイントツーマルチポイントサービスに関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムにおいてポイントツーマルチポイントサービスを利用したいという要求が増大している。
図1に示すように、ポイントツーマルチポイントでは、あるサービスが単一のポイント(例えば基地局)から複数のポイント(例えばユーザ機器)へ送出される。ポイントツーマルチポイントサービスの例として、マルチメディア放送およびマルチキャストサービスがある。
【0003】
第3世代パートナーシッププログラム(3GPP)で提案されているシステムにおいて、このようなサービスのために使用可能な提案されているチャネルの1つにフォワードアクセスチャネル(FACH)がある。FACHは、全ユーザが受信可能なダウンリンク共通トランスポートチャネル(TrCH)である。FACH TrCHは、それをセカンダリ共通制御物理チャネル(S−CCPCH)に適用することによってブロードキャストされる。S−CCPCHは、すべてのセルユーザへ送信される。
【0004】
S−CCPCHに割り当てられる無線資源を制限するために、S−CCPCHデータレートが制限される。例として、高データレートサービスがS−CCPCHを通じて送信されるとすると、その高データレートを達成するために、低いデータ冗長性を用いて送信される必要があるであろう。S−CCPCHはセル全体に送信されるので、セルの周辺部のユーザが所望のサービス品質(QOS)で受信するのに十分なパワーレベルで送信される。このパワーレベルで高データレートサービスをブロードキャストすると、他のユーザへの干渉が増大してシステムの容量が低減し、極めて望ましくない。
【0005】
S−CCPCHおよびFACHのブロードキャスト性により、S−CCPCHおよびFACHに必要な無線資源はかなり静的である。S−CCPCHによって用いられる変調符号化セット(MCS)および送信パワーレベルは、セルの周辺部で所望のQOSを維持するのに十分である必要がある。
【0006】
3GPPシステムでの使用のために提案されている共有チャネルとして高速ダウンリンク共有チャネル(HS−DSCH)がある。HS−DSCHは、セルユーザ(ユーザ機器)によってタイムシェアリングされる高速チャネルである。各送信は別個のユーザ宛であり、HS−DSCH上の各ユーザの送信は時間によって分離される。
【0007】
あるユーザへのHS−DSCH送信は、アップリンクおよびダウンリンクの専用制御チャネルに関連づけられる。各ユーザは、アップリンク制御チャネルにおいてレイヤ1およびレイヤ3のシグナリングを介して測定値を送出する。これらの測定値を用いて、変調符号化セット(MCS)が当該ユーザの送信に対して選択される。MCSは、2〜10ミリ秒ごとに変更することができる。ユーザ送信のためのMCSを慎重に選択することで、所望のサービス品質(QOS)を維持するために最低限頑強な(最低限のデータ冗長性)MCSを選択することができる。その結果、無線資源がより効率的に利用される。
【0008】
ある特定のユーザの送信がいつHS−DSCHを通じて送信されるかを判定するためには、そのユーザはまず、ダウンリンク制御チャネルのセット上で、巡回冗長符号(CRC)内に符号化されたそのUE IDを探索し、HS−DSCH割当て情報についてダウンリンク制御チャネルを復号する。所定期間後、UEは、そのUE IDを有するパケットについてHS−DSCHを受信し、ユーザデータの受信のためにそのパケットを復号する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
HS−DSCHによれば無線資源のより効率的な利用が可能になるが、HS−DSCHではポイントツーポイントサービスしか扱うことができない。複数の受信ポイントを扱うには、複数の送信をHS−DSCH上で行わなければならない。このような複数の通信は、大量の無線資源を使い、望ましくない。
【0010】
したがって、ポイントツーマルチポイントサービスを提供するためのフレキシブルなメカニズムがあることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0011】
サービスデータが無線通信システムにおいて転送される。システム内のセルのユーザグループによる受信のために、第1のサービス識別が送信される。このユーザグループは、そのセルのユーザのすべてを含まない。ユーザグループのそれぞれがサービス識別を受信する。ユーザグループのそれぞれは、高速ダウンリンク共有チャネル(HS−DSCH)を通じて送信される第2のサービス識別をモニタする。サービスデータは、第2のサービス識別と共にHS−DSCHを通じて送信される。ユーザグループのそれぞれは、第2のサービス識別を検出し、HS−DSCHのサービスデータを受信する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】ポイントツーマルチポイントサービスの図である。
【
図2】好ましいHS−DSCHおよび関連する制御チャネルの図である。
【
図3】好ましいノードBおよびユーザ機器の概略図である。
【
図4】好ましいHS−DSCHのスケジューリングメカニズムを備えた好ましいノードBの概略図である。
【
図5A】HS−DSCHの好ましいHS−DSCHシグナリングの図である。
【
図5B】HS−DSCHの好ましいHS−DSCHシグナリングの図である。
【
図6】HS−DSCH上でのポイントツーマルチポイントサービスの確立および送信のための好ましい信号の図である。
【
図7】HS−DSCH上でポイントツーマルチポイントサービスのために無線ネットワークコントローラおよびユーザ機器によって行われるチャネルマッピングの図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
好ましい実施形態について、好ましい3GPP提案のシステムとの関連で説明するが、これらの実施形態は、ポイントツーマルチポイント送信を用いた他の無線システムと共に利用することができる。
【0014】
図2は、ポイントツーマルチポイント(PtM)サービスを送信する際に用いるための、好ましいHS−DSCH16およびそれに関連するダウンリンク制御チャネル13の図である。
図2において、ユーザグループUE 1 12
1,...,UE J 12
J,...,UE N 12
Nが、HS−DSCH16を通じてサービスを受信することになる。ダウンリンク共通制御チャネル(CCC)13が、ユーザUE 1 12
1,...,UE J 12
J,...,UE N 12
Nに対してHS−DSCH16を割り当てるために用いられる。HS−DSCH16は、基地局10によって送出され、UE12
1〜12
Nのグループによって受信される。サービスに登録していないUE(例えばUE X 12
X)は、CCC13上のサービス識別子と一致しない。したがって、このUE(UE X 12
X)は、HS−DSCH16のデータを受信するように設定されない。
【0015】
図3は、HS−DSCH16を通じてデータを転送する際に用いられる、ノードB18およびUEの1つ(UE J 12
J)の概略図である。ノードB18では、ダウンリンク制御チャネルジェネレータ24が、各UE12
1〜12
Nに対するCCC信号を生成する。UE J 12
Jに対して、CCC13が、ワイヤレス無線インタフェース22を通じてアンテナ32またはアンテナアレイによって放射された後、CCC13は、UE J 12
Jのアンテナ34またはアンテナアレイによって受信され、HS−DSCH16の変調符号化セットのようなチャネルの制御情報を復元するためにCCC受信機36によって処理される。
【0016】
HS−DSCHジェネレータ26が、無線インタフェース22を通じて転送するためのHS−DSCH信号を生成する。HS−DSCH信号は、UE J 12
Jによって、そのアンテナ34またはアンテナアレイを用いて受信される。HS−DSCH16の情報は、HS−DSCH受信機38によってCCC情報を用いて復元される。チャネル品質測定装置40が、信号対干渉比(SIR)やブロック誤り率(BLER)のような、HS−DSCHのチャネル品質測定値/情報を提供する。チャネル品質は、ダウンリンクの関連する専用チャネルから導出することも可能である。測定値/情報は、アップリンク物理制御によってノードB18へ送出される。
【0017】
さらに、ユーザ機器(UE)12の自動再送要求(ARQ)送信機41が、HS−DSCH情報が正しく受信されたかどうかを示す確認応答(ACK)および否定ACK(NAK)を送信する。ARQ受信機31がACKおよびNAKを受信する。いずれかのHS−DSCH送信ユーザによるNAKが受信された場合、そのHS−DSCH送信は、通常、反復される。ノードB18は、全ユーザについてACK/NAKをチェックする。通常、いずれかのユーザがNAKを送出した場合、再送が行われる。しかし、再送は、いくつかのNAKがあるしきい値を超えることが満たされる場合にのみトリガされてもよい。通常、再送にはタイムリミットが設定される。好ましくは、ACKを送信したUE12は後続の再送を無視し、自己の電力を節約する。
【0018】
ノードB18のチャネル品質測定プロセッサ30が、HS−DSCHの全ユーザからのチャネル品質測定値/情報を復元する。変調符号化セット(MCS)選択装置28が、PtMサービスを受信するように登録されているユーザ(ユーザグループ)のそれぞれからのチャネル測定値/情報を用いて、HS−DSCH送信のためのMCSを選択する。好ましくは、選択されるMCSは、このPtMユーザグループ内で、受信され測定されたHS−DSCH信号品質が最も乏しいユーザに対してチャネル条件が許容する最低限頑強な(最高のデータレートの)ものである。好ましくは、MCSは、送信時間間隔(TTI)ごとに更新されるが、より長い期間を用いることもできる。CCCジェネレータ24は、HS−DSCHの正しい受信について、選択されたMCSをUE 1 12
1,...,UE J 12
J,...,UE N 12
Nに示すCCCを生成する。HS−DSCHジェネレータ26は、選択されたMCSを用いてHS−DSCH16を生成する。
【0019】
データの複数のサブストリームを有するサービスの場合、種々のサブストリームの送信特性が別々に扱われてもよい。例として、マルチメディアサービスは、オーディオ、ビデオおよびテキストのサブストリームを有することがある。各サブストリームのQOSが異なることがあり、それにより、異なる送信属性が各サブストリームによって使用されることが可能となる。この手法により、より良い資源効率を可能にする。最高のQOSサブストリーム要件を満たすように各サブストリームを送信する代わりに、それらを別々に扱うことができる。ブロック誤り率(BLER)は、各サブストリームについてBLER品質目標と比較される。
【0020】
図4は、ノードB18の好ましいスケジューリングメカニズムの概略ブロック図である。スケジューリングメカニズム46は、TTIごとにデータをスケジューリングするために用いられるのが好ましいが、より長いスケジューリング期間を用いてもよい。スケジューリングメカニズム46は、HS−DSCHを通じて送信されるべきポイントツーポイント(PtP)データおよびPtMデータを受け取る。スケジューラは、次のTTIに、どのユーザがPtP送信を受信することになるか、およびどのユーザグループがPtM送信を受信することになるかを判定している。
【0021】
好ましい期間でのデータの転送をスケジューリングすることにより、無線資源のより効率的な利用が可能になる。例として、ある特定のTTIにおいて、専用PtP送信に利用可能なデータがほとんどないかもしれない。スケジューリングメカニズム46は、そのTTIにおける無線資源の増大した可用性により、HS−DSCHチャネルを通じて送信されるPtMデータの量を増大させることができる。同様に、スケジューラ46は、PtMデータが利用可能でない時にPtPサービスを送信することを選択することができる。別のスケジューリング基準として、PtPまたはPtMサービスの送信レイテンシおよび/またはデータスループットの要件のようなQoS属性がある。TTIベースのスケジューリングは、HS−DSCHセル資源の高い利用を維持しながら、これらの要件を達成する能力を高める。
【0022】
スケジューラ46は、物理送信要件を考慮に入れることも可能である。例えば、あるユーザまたはユーザグループが、他よりもより頑強なMCSを要求することがある。次のTTIの間に、資源は、より頑強でないMCSについてしか利用可能でない場合がある。その場合、スケジューラ46は、利用可能な資源の使用を最大化するPtPユーザまたはPtMユーザグループに送信をスケジューリングすることができる。特定のQOS要件での送信に利用可能なデータ、利用可能な物理資源およびチャネル品質測定値はTTIベースで変化するので、この間隔内でスケジューリングが可能なことにより、満足するユーザの数、そして物理資源の全体的な利用および効率的な使用が改善される。
【0023】
また、スケジューラ46は、ACKを送出することによる送信の受信、またはある設定されたしきい値に到達し、またはサービス送信タイムリミットに到達し、または再送リミットに到達するに際し、全ユーザからACK/NAKフィードバックも得る。この手法の利点は、サービス送信全体を再送するのではなく、誤りのあるPtMサービスのセグメントのみが再送されることである。好ましくは、ACKを以前に生成したユーザは、再送を無視することになる。
【0024】
この手法の利点は、チャネル割当てに数百ms〜数秒程度を要するレイヤ3手順を用いてS−CCPCHをスケジューリングするのではなく、PtPおよびPtMサービスの間でTTIベースで動的にスケジューリングすることが可能なことである。これにより、QOSおよび物理資源管理が改善される。さらに、重複する物理割当てを避けることができるので、UEは、同時チャネルの受信の能力がなくても、複数のサービスを受信することができる。複数のサービスは時間によって分離される。
【0025】
ノードB18は、UE12
1〜12
Nのデータが送出されることになるチャネル設定をCCC13上でUE12
1〜12
Nに通知する。各TTIの好ましいスケジューリングにより、無線資源の利用を最大化することによって、サービス間の資源の競合を低減する。チャネルのこの割当ては、シグナリング装置48を用いてダウンリンクCCC経由でユーザに通知される。メカニズム46がなければ、チャネルは通常、TTIの精度で再割当てすることはできず、その帰結として、物理資源の高い利用および効率的な使用と共にQOSを維持する能力が制限される。
【0026】
図5Aおよび
図5Bは、HS−DSCH16の好ましいHS−DSCHシグナリングの図である。
図5Aにおいて、PtMユーザグループの各UE12
1〜12
Nには、サービスの全ユーザに関連するPtMサービスID51を検出することによってサービス送信が通知される。そのサービスID51は、ダウンリンク共通制御チャネル13上で符号化される。所定期間後、ユーザは、許可されたサービスのHS−DSCHを受信する。
【0027】
図5Bにおいて、各UE12
1〜12
Nには、そのUEのグループに関連するID(UEグループID 1 53
1〜UEグループID Nの期間)を検出することによってサービス送信が通知され、ユーザは、許可されたサービスのサービスIDを有するパケットのCCC13によって示されるHS−DSCH16を受信する。
【0028】
図6は、HS−DSCH上でのポイントツーマルチポイントサービスの確立および送信のための好ましい信号の図である。RAN70が、サービスを受信する各ユーザに、送信のトランスポート属性を通知する(74)。各ユーザは、送信の受信のために自己を設定し、PtMサービスグループIDについてCCCをモニタする(72)。ポイントツーマルチポイントサービスのために送出されるべきデータが、UMTS無線アクセスネットワーク(UTRAN)70によってコアネットワークから受信される。CCC上のサービス/グループ/UE IDは、HS−DSCH送信がまもなく、指定されたHS−DSCH物理チャネル上で指定された期間後に、行われることを示す。CCCの受信後、各ユーザは、HS−DSCH送信の受信のために自己を設定する。
【0029】
各ユーザは、レイヤ3シグナリング手順を用いてRAN70へチャネル品質情報を送出することができる(76)。また、チャネル情報の送出は、物理レイヤシグナリングによってTTIベースで報告される(78)。各PtMユーザグループ内の全ユーザに対するチャネル品質情報を用いて、RAN70は、各PtMユーザグループへのHS−DSCH送信の適当なMCSを決定する。例として、RAN70は、通常、最悪の受信品質を有するユーザによる所望のQOSでの受信のレベルにMCSを設定する。無線資源の使用を最適化するため、これらのパラメータは、送信時間間隔(TTI)ベースで更新されることが好ましいが、より長い更新間の期間を用いてもよい。
【0030】
UTRAN70は、HS−DSCH割当てを同期させ(82)、各UE12は、HS−DSCH受信を設定する(84)。サービスデータが、HS−DSCH上で送信される(86)。HS−DSCH上で送信されたサービスデータがUE12によって受信される。検証後、サービスデータが共通トラフィックチャネルへ転送される。好ましいアーキテクチャにより、PtMまたはPtP送信として、共有または専用のチャネル上で共通トラフィックチャネルデータを転送するフレキシビリティが得られる。このマッピングは、無線インタフェースの送信側および受信側の両方に対して行われる。
【0031】
図7は、無線ネットワークコントローラ19およびUE12における好ましいチャネルマッピングの図である。PtMデータが、共通トラフィックチャネル(CTCH)上でRNCに到着する。CTCHは、物理チャネルHS−PDSCH上でのユーザへの転送のために、HS−DSCH上にマッピングされる。ここに例示されているようなUE12、そして通常は複数のUEが、HS−DSCH送信を受信する。UE12は、HS−PDSCHを受信し、UE12による処理のためにHS−DSCHをCTCHにマッピングする。