(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6077518
(24)【登録日】2017年1月20日
(45)【発行日】2017年2月8日
(54)【発明の名称】通信システムにおけるM2Mサービスの取り扱い
(51)【国際特許分類】
H04W 4/26 20090101AFI20170130BHJP
H04W 88/14 20090101ALI20170130BHJP
H04M 15/00 20060101ALI20170130BHJP
【FI】
H04W4/26
H04W88/14
H04M15/00 G
【請求項の数】15
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-251576(P2014-251576)
(22)【出願日】2014年12月12日
(62)【分割の表示】特願2012-547488(P2012-547488)の分割
【原出願日】2010年12月29日
(65)【公開番号】特開2015-97395(P2015-97395A)
(43)【公開日】2015年5月21日
【審査請求日】2015年1月8日
(31)【優先権主張番号】10305012.6
(32)【優先日】2010年1月5日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】516008305
【氏名又は名称】ジェムアルト エスアー
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(72)【発明者】
【氏名】バロット,ジャン−マーク
(72)【発明者】
【氏名】ティエボー,ローラン
【審査官】
齋藤 浩兵
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−200991(JP,A)
【文献】
特表2013−516877(JP,A)
【文献】
特表2009−512235(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0264097(US,A1)
【文献】
特開2002−318899(JP,A)
【文献】
3GPP,Study on Facilitating Machine to Machine Communication in 3GPP Systems,3GPP TR 22.868 V8.0.0,3GPP,2007年 3月,URL,http://www.3gpp.org/ftp/Specs/archive/22_series/22.868/22868-800.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
H04M 15/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信システムにおいて、マシン・ツー・マシンM2Mサービスを取り扱うための方法であって、前記通信システムにおいてIP接続アクセス・ネットワークIP−CANベアラ・サービスについて課金するために、
同じM2Mサービスを使用した複数の端末についてのグローバルな課金情報を提供するステップを備え、更に、
HSS/HLRを含む加入者データを記憶するエンティティが、前記IP−CANベアラ・サービスを制御するエンティティに対して、端末が、M2Mサービスをサポートすることを示す表示を提供するステップと、
SGSN/MMEを含む前記IP−CANベアラ・サービスを制御するエンティティが、前記IP−CANベアラ・サービスについての課金情報を生成するエンティティに対して、端末がM2Mサービスをサポートすることを示す表示を提供するステップと、
P−GW/GGSNを含む前記IP−CANベアラ・サービスについての課金情報を生成するエンティティが、M2Mサービスをサポートする端末に関連する課金情報を、前記M2Mサービスをサポートする他の端末に関連する課金情報と凝集させるステップと、
を含み、
単一のM2Mサービスの識別子が、同じM2Mサービスを使用する前記複数の端末のために提供される、
方法。
【請求項2】
M2Mサービスの識別子は、移動局国際ISDN番号MSISDNに対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記IP−CANベアラ・サービスを制御するエンティティによって提供される前記表示は、前記IP−CANベアラの生成に関連する信号発信において提供される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
課金情報は、定期的に生成され、課金情報を生成するための周期は、端末がM2Mサービスをサポートしているかどうかと、M2Mサービスの識別子とに依存している、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
HSS/HLRを含む、通信システムにおいて加入者データを記憶するエンティティであって、
前記通信システムにおいてIP−CANベアラ・サービスについて課金するために、前記IP−CANベアラ・サービスを制御するエンティティに対して、複数の端末が同じM2Mサービスをサポートすることを示す表示を提供するように構成されており、
前記表示が、前記同じM2Mサービスを使用する前記複数の端末のために提供されている単一のM2Mサービスの識別子を含む、
エンティティ。
【請求項6】
単一のM2Mサービスの識別子は、同じM2Mサービスを使用する複数の端末のために提供される、請求項5に記載のエンティティ。
【請求項7】
M2Mサービスの識別子は、移動局国際ISDN番号MSISDNに対応する、請求項5又は6に記載のエンティティ。
【請求項8】
SGSN/MMEを含む、通信システムにおいてIP−CANサービスを制御するエンティティであって、
前記通信システムにおいてIP−CANベアラ・サービスについて課金するために、前記IP−CANベアラ・サービスについての課金情報を生成するエンティティに対して、複数の端末が同じM2Mサービスをサポートすることを示す表示を提供するように構成されており、
前記表示が、前記同じM2Mサービスを使用する前記複数の端末のために提供されている単一のM2Mサービスの識別子を含む、
エンティティ。
【請求項9】
単一のM2Mサービスの識別子は、同じM2Mサービスを使用する複数の端末のために提供される、請求項8に記載のエンティティ。
【請求項10】
M2Mサービスの識別子は、移動局国際ISDN番号MSISDNに対応する、請求項8又は9に記載のエンティティ。
【請求項11】
前記IP−CANベアラの生成に関連する信号発信における前記表示を提供するように構成された、請求項8乃至10のいずれか一項に記載のエンティティ。
【請求項12】
P−GW/GGSNを含む、通信システムにおいてIP−CANベアラ・サービスについての課金情報を生成するエンティティであって、
同じM2Mサービスをサポートすることを示す単一のM2Mサービスの識別子を有する一の端末に関連する課金情報を、該同じM2Mサービスをサポートすることを示す該単一のM2Mサービスの識別子を有する他の端末に関連する課金情報と凝集させるように構成されている、
エンティティ。
【請求項13】
単一のM2Mサービスの識別子は、同じM2Mサービスを使用する複数の端末のために提供される、請求項12に記載のエンティティ。
【請求項14】
M2Mサービスの識別子は、移動局国際ISDN番号MSISDNに対応する、請求項12又は13に記載のエンティティ。
【請求項15】
課金情報を定期的に生成するように構成され、該課金情報を生成するための周期は、端末がM2Mサービスをサポートしているかどうかと、M2Mサービスの識別子とに依存している、請求項12乃至14のいずれか一項に記載のエンティティ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、例えば、ワイヤレスまたはモバイルの通信ネットワークや通信システムなどの通信ネットワークおよび通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
そのようなネットワークおよびシステムの説明は、とりわけ、標準化機関によって発行される技術仕様書などの形の文献の中で見出されることが可能である。標準化機関の例は、3GPP(第3世代パートナーシップ・プロジェクト)などを含んでいる。
【0003】
そのようなシステムにおいて、端末(例えば、移動局(Mobile Station)MSやユーザ装置(User Equipment)UEなど)は、アクセス・ネットワークを経由して通信サービスにアクセスすることができ、様々なユーザ・サービスとアプリケーションとを可能にしている。
【0004】
アクセス・ネットワークの一例は、IP接続を提供するIP接続アクセス・ネットワーク(IP Connectivity Access Network)(IP−CAN)であり、様々なIP−ベースのユーザ・サービスとアプリケーションとを可能にしている。IP−CANの例は、GPRS(とりわけ3GPP TS 23.060において指定されるようなもの)と、進化型パケット・コア(Evolved Packet Core)(EPC)(とりわけ3GPP TS 23.401において指定されるようなもの)とを含む。IP−CANは、例えば、サービングGPRSサポート・ノード(Serving GPRS Support Nodes)(SGSN)、サービング・ゲートウェイ(Serving Gateway)(S−GW)、ゲートウェイGPRSサポート・ノード(Gateway GPRS Support Node)(GGSN)、PDNゲートウェイ(PDN Gateway)(P−GW)などのネットワーク・ノードを含んでいる。
【0005】
IP−CANによって提供されるサービス、または(とりわけ、IP−CAN接続を確立すること、および維持することを含む)IP−CANベアラ・サービスは、課金(charging)の対象である。
【0006】
一般に、課金は、課金対象者が、請求書を送付され得る使用量を決定することを可能にするために、課金可能なイベントに関連した情報がそれによってフォーマットされ、また転送される機能である。
【0007】
IP−CANベアラの課金は、とりわけ3GPP TS 32.251において指定される。特に、課金可能なイベントに関連した課金情報は、それぞれSGSNと、GGSNと、S−GWと、P−GWとの中のMS/UEについてのIP−CANベアラに関連した課金情報を収集するために使用される、とりわけS−CDRと、G−CDRと、SGW−CDRと、PGW−CDRとを含む、課金データ・レコード(Charging Data Records)CDRへとフォーマットされる。
【0008】
歴史的に、モバイル・ネットワークは、主として、複数の人間の間の音声通信を可能にするために設計された。その後に、いくつかの追加のサービスが、追加され、例えば、データ・サービス、SMS、...が追加された。
【0009】
現在では、新しい種類の通信が、出現しており、すなわちマシン・ツー・マシン通信(Machine−to−Machine communication)(M2M)が、出現している。M2Mにおいては、通信は、複数の人間の間のものではなく、ただし必ずしも人間の対話を必要とするとは限らない2つのマシンの間のものである。
【0010】
マシン・ツー・マシン(M2M)通信(例えば、キャプター(captors)、センサ、...)の発展と共に、膨大な量の新しい自動的M2Mモバイル端末が、展開されようとしている。これらの新しい自動的M2M端末の大部分は、M2M情報システムおよびM2Mバック・オフィス・システムとメッセージを交換するためにモバイル・ネットワークを使用することになる。これらのM2Mモバイル端末は、課金の対象となるIP−CAN接続を要求することになる。
【0011】
本発明者等によって認識されるように、課題は、一般的に、一日当たりに非常に限られた量のデータだけを送信するが、時間とともに(例えば、15分当たりに数百バイト、またはそれよりも少なく、1時間当たりに1回)分散する膨大な数のM2M端末が存在することになる可能性が高いことである。CDRが、(上記で思い起こされるように)これらのM2Mモバイル端末のアクセスのおのおのについて構築されるべきである場合、モバイル・システムは、M2Mモバイル端末が、モバイル・ネットワークによって実際に交換を行ったものよりも大量のデータに対応する可能性さえもある膨大な量の課金に関連したデータを取り扱う必要があることになる。
【0012】
現在のところ、この課題は解決されていないのに対して、M2Mマーケットは出現している。モバイル・ネットワークを経由して管理されるM2Mデバイスの数は、現在のところ膨大ではないが、次の将来において、いくつかのアプリケーション(例えば、スマート・メータリング(Smart Metering))が、数百万個の新しいM2Mデバイスを管理しなければならない可能性があることが、予見される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、とりわけそのような問題を解決し、かつ/またはそのような欠点を回避することを可能にする。より一般的には、通信システムにおいてM2Mサービスの取り扱いを改善することが、本発明の一目的である。
【課題を解決するための手段】
【0014】
これらの目的および他の目的は、本発明の一態様においては、通信システムにおいて、マシン・ツー・マシンM2Mサービスを取り扱うための一方法によって達成され、前記方法は、前記通信システムにおいてIP接続アクセス・ネットワークIP−CANのベアラ・サービスについて課金するために、同じM2Mサービスを使用して複数の端末についてのグローバル課金情報(global charging information)を提供するステップを備える。
【0015】
これらの目的および他の目的は、本発明の別の態様においては、通信システムにおいて、マシン・ツー・マシンM2Mサービスを取り扱うための一方法によって達成され、前記方法は、M2Mサービス識別子と、このM2MサービスをサポートするM2M端末との間の関連付けを制御するステップを備える。
【0016】
これらの目的および他の目的は、本発明の他の態様においては、そのような方法を実行するためのエンティティによって達成され、前記エンティティは、とりわけ、加入者データを記憶するエンティティ(HSS/HLRなど)と、IP−CANベアラ・サービスを制御するエンティティ(SGSN/MMEなど)と、CDRなどの課金情報を生成するエンティティ(GGSN/P−GWなど)と、通信システムを経由してM2M端末の通信を管理する役割を担うエンティティとを含む。
【0017】
本発明のこれらの目的および他の目的は、添付図面と併せて解釈される以下の説明からもっと明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】M2Mモバイル通信システムのハイ・レベルの図である。
【
図2】本発明の一実施形態によるIP−CANベアラ・サービスについての課金を示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態によるM2Mサービスについての制御を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
ハイ・レベルの観点から、M2Mシステムが、一般に
図1に示されるように表されることが可能である。
【0020】
バック・オフィス・システムは、M2Mデバイスと、それらによって取り扱われるデータとを管理するアプリケーションを含んでいる。
【0021】
M2M情報システムは、特定の通信ネットワークを経由してM2Mデバイスとの通信を管理する役割を担っている。
【0022】
通信ネットワークは、アプリケーションからの/へのM2MデバイスまたはM2Mゲートウェイへの/からのデータを移送することを可能にする。このネットワークは、公衆ネットワーク(例えば、3GPP、TISPAN、CDMA、...)または任意の他の種類のネットワーク(イーサネット、PLC(パワーライン通信(PowerLine Communication))、...)とすることができる。
【0023】
M2Mゲートウェイは、M2Mキャピラリー・ネットワークを経由していくつかのM2Mデバイスを管理する役割を担う特定のM2Mネットワーク要素である。多数のタイプのキャピラリー・ネットワーク(有線または無線)は、取り扱われるデータの種類、トポロジの種類、地形、範囲、...に応じて現在のところ存在している。M2Mゲートウェイの主要な目標の1つは、例えば、中心となるアプリケーションに対して、より中央集中されたやり方でそれらを送信する前の、M2Mデバイスから収集されるデータの集合体である。
【0024】
バック・オフィス・システムは、いくつかの特定のプロトコルを使用することにより、M2Mデバイスとメッセージを交換することができる。
【0025】
いくつかのM2Mシステムは、(例えば、M2Mアプリケーションが、電力カウンタである各M2Mデバイスの値をリモートに収集するスマート・メータリングにおいて)膨大な数のM2Mデバイスを取り扱うことができる。
【0026】
以下では、M2Mモバイル端末は、モバイル・ネットワークに直接にアクセスするM2Mデバイスと、M2Mキャピラリー・ネットワークを経由していくつかのM2Mデバイスを管理する、またこれらのM2Mデバイスのためにモバイル・ネットワークに対するアクセスをサポートする役割を担うM2Mゲートウェイとすることができる。
【0027】
本発明者等によって認識されるように、モバイル・ネットワークにおいて請求書を送ることの観点からの現在のアプローチは、端末を所有するエンド・ユーザに対して請求書を送信するために情報を集めることである。次に、課金されるべきエンティティが、個別のM2Mモバイル端末ではなくて、M2Mサービス・ユーザ(例えば、M2Mアプリケーション)である可能性が高いことを考慮すると、一実施形態において、同じM2MサービスをサポートするすべてのM2Mモバイル端末についてのグローバルCDRを有することが提案される。(配電会社のために)何らかのユーティリティ・メータリング・サービスについての10万個(単数または複数)のM2Mモバイル端末が存在する場合でさえ、モバイル・ネットワークによって構築されるただ1つだけのCDRが存在することになる。
【0028】
さらに、この(M2M)タイプのモバイル・ユーザの場合には、CDRを構築すべき/課金情報を送信すべき頻度は、古典的な15分当たりの代わりに、例えば1日に1回までに低減されることが可能である。
【0029】
一実施形態においては、M2Mモバイル端末は、モバイル・ネットワークによって2つの識別子、すなわち
・M2Mモバイル端末それ自体、例えば、IMSI(国際モバイル加入者アイデンティティ(International Mobile Subscriber Identity))を識別する識別子と、
・M2Mサービス、例えば、MSISDN(移動局国際ISDN番号(Mobile Station International ISDN Number))を識別する識別子と
を、割り付けられることが可能である。
【0030】
所与のサービスのためのすべてのM2Mモバイル端末は、異なったM2Mモバイル端末の識別子(例えば、IMSI)を有するが、同じサービスに関連した識別子(例えば、MSISDN)を有することになる。
【0031】
IP−CAN(IP接続アクセス・ネットワーク)サービスについての課金に関連したデータを生成し、また信号で伝えるエンティティ(例えば、PGW/GGSN)が、モバイル・エンド・ユーザが実際にM2Mサービスに対応することを告げられるときに、そのエンティティは、このモバイル・エンド・ユーザ(M2Mモバイル端末)に専用のCDRまたは課金に関連したメッセージを生成しないが、その関連する課金情報を、同じM2Mサービスについてのすべての他のモバイル・エンド・ユーザ(M2Mモバイル端末)に関連する情報と凝集させる。その結果は、ただ1つのCDR/課金に関連した信号メッセージが、同じM2Mサービスに対応するすべてのモバイル・エンド・ユーザのために実際に生成されるべきであるということである。
【0032】
一実施形態においては、以下のステップが、
図2に示されるように提供されることが可能である。
・ステップ1においては、加入者データを記憶するエンティティ(HSS/HLRなど)は、IP−CANサービスを制御するエンティティ(SGSN/MMEなど)に対して、そのM2Mモバイル端末のM2Mサービスの表示と一緒に、モバイル・ユーザが、実際にM2Mモバイル端末であることを示す表示を提供する。この表示は、ネットワークにちょうどアタッチされたモバイル・ユーザの加入者データの内部で供給される(これは、(モバイル・ネットワーク・オペレータと、M2Mアプリケーションとの間でネゴシエートされるものと)同じM2Mサービスに対応するすべてのM2Mモバイル・ユーザについての単一のMSISDNのプロビジョニング(provisioning)を含んでいる)。
・ステップ2においては、IP−CANサービスを制御するエンティティ(SGSN/MMEなど)は、IP−CANサービスについての、課金に関連したデータを生成し、また信号で伝えるエンティティ(例えば、GGSN/P−GW)に対してこの情報を提供する。これは、IP−CANベアラ(例えば、PDPコンテキスト/PDN接続)の生成に関連する信号発信において(例えば、GTP PDPコンテキスト・アクティベーション(GTP PDP context activation)/生成セッション要求(Create Session Request)において)提供される。
・ステップ3においては、IP−CANサービスについての、課金に関連したデータを生成し、また信号で伝えるエンティティ(例えば、P−GW/GGSN)は、実際にM2Mモバイル端末であるとして識別されるモバイルに専用の個別のCDR、または課金に関連したメッセージを生成しない。このエンティティは、関連する課金情報を、同じM2Mサービスについてのすべての他のM2Mモバイル端末に関連する情報と凝集させる。このエンティティは、特定の課金データ生成スキームを考慮しており、すなわち古典的なユーザの場合よりも長い期間にわたって課金に関連した情報を凝集させる。
【0033】
本発明の他の態様が、以下で説明されるであろう。
【0034】
一実施形態においては、M2M情報システムが、
・M2Mモバイル端末と、
・M2M情報システムと、通信ネットワークとの間でネゴシエートされるM2Mサービスと
の間のマッピングを設定することができるようにするために、インターフェースが、(特定の通信ネットワークを経由してM2Mデバイスとの通信を管理する役割を担う)M2M情報システムに対してモバイル・ネットワーク・オペレータによって提供されることが可能である。これは、例えば、M2M情報システムが、一時的に(「展開のテスト期間」中に)それが展開している新しいデバイスの組に(または新しいソフトウェア・バージョンがダウンロードされている既存のデバイスの組に)特定のサービスを関連づけることを可能にし、またこれらの新しいデバイス/ソフトウェア・バージョンの妥当性を検証するために使用されるテスト期間の後に、メインストリーム・サービスにこれらのデバイスを関連づけることを可能にする。この「展開のテスト期間」中に、特定の課金情報は、新しいデバイスのために保持され、それらが、メインストリーム・サービスにそれらを追加する前に正しく振る舞うことをチェックすることを可能にしている。
【0035】
一実施形態においては、M2M情報システムと、(モバイル)通信オペレータとの間のインターフェースは、このオペレータのHSS/HLRの上で終端され、またM2Mサービスの識別子、例えば、MSISDN(移動局国際ISDN番号)にデバイスのIMSI(国際モバイル加入者アイデンティティ)など、デバイスの識別子を関連づけることを可能にする。
【0036】
一実施形態においては、以下のステップが、
図3に示されるように提供されることが可能であり、すなわちステップ4において、M2M端末の通信を管理する役割を担うエンティティ(M2M情報システム・エンティティなど)は、前記通信システムにおいて加入者データを記憶するエンティティ(HSS/HLRなど)において、M2Mサービスの識別子と、このM2MサービスをサポートするM2M端末との間の関連付けを制御する。
【0037】
一態様においては、一実施形態において、本発明は、通信システムにおいてM2Mサービスを取り扱うための方法を提供しており、前記方法は、前記通信システムにおいてIP−CANベアラ・サービスについて課金するために、同じM2Mサービスを使用した複数の端末についてのグローバルな課金情報を提供するステップを備える。
【0038】
一実施形態においては、前記方法は、加入者データを記憶するエンティティが、前記IP−CANベアラ・サービスを制御するエンティティに対して、端末がM2Mサービスをサポートすることを示す表示を提供するステップを備える。
【0039】
一実施形態においては、単一のM2Mサービスの識別子は、同じM2Mサービスを使用した前記複数の端末のために提供される。
【0040】
一実施形態においては、前記方法は、前記IP−CANベアラ・サービスを制御するエンティティが、前記IP−CANベアラ・サービスについての課金情報を生成するエンティティに対して、端末がM2Mサービスをサポートすることを示す表示を提供するステップを備える。
【0041】
一実施形態においては、前記表示は、前記IP−CANベアラの生成に関連する信号発信において提供される。
【0042】
一実施形態においては、前記方法は、前記IP−CANベアラ・サービスについての課金情報を生成するエンティティが、M2Mサービスをサポートする端末に関連する課金情報を、前記M2Mサービスをサポートする他の端末に関連する課金情報と凝集させるステップを備える。
【0043】
一実施形態においては、課金情報は、定期的に生成され、また課金情報を生成するための周期は、端末が、M2Mサービスをサポートしているかどうかと、M2Mサービスの識別子とに依存している。
【0044】
一実施形態においては、M2Mサービスの識別子は、移動局国際ISDN番号MSISDNに対応する。
【0045】
別の態様においては、一実施形態において、本発明は、通信システムにおいてM2Mサービスを取り扱うための方法を提供しており、前記方法は、M2M端末の通信を管理する役割を担うエンティティが、前記通信システムにおいて加入者データを記憶するエンティティにおいて、M2Mサービスの識別子と、このM2MサービスをサポートするM2M端末との間の関連付けを制御するステップを備える。
【0046】
一実施形態においては、前記方法は、M2M端末の通信を管理する役割を担うエンティティが、前記通信システムにおいて加入者データを記憶するエンティティにおいて、M2Mサービスの識別子と、このM2MサービスをサポートするM2M端末との間の関連付けを制御するステップを備える。
【0047】
一実施形態においては、M2Mサービスの識別子は、移動局国際ISDN番号MSISDNに対応する。
【0048】
他の態様においては、本発明は、そのような方法を実行するように構成されたエンティティを提供し、前記エンティティは、とりわけ、加入者データを記憶するエンティティと、IP−CANサービスを制御するエンティティと、特にCDRなどの課金情報を生成するエンティティと、通信システムを経由してM2M端末の通信を管理する役割を担うエンティティとを含む。
【0049】
一実施形態においては、本発明は、通信システムにおいて加入者データを記憶するエンティティを提供しており、前記エンティティは、前記通信システムにおいてIP−CANベアラ・サービスについて課金するために、前記IP−CANベアラ・サービスを制御するエンティティに対して、端末が、M2Mサービスをサポートすることを示す表示を提供するように構成されている。
【0050】
一実施形態においては、本発明は、通信システムにおいてIP−CANサービスを制御するエンティティを提供しており、前記エンティティは、前記通信システムにおいてIP−CANベアラ・サービスについて課金するために、前記IP−CANベアラ・サービスについての課金情報を生成するエンティティに対して、端末が、M2Mサービスをサポートすることを示す表示を提供するように構成されている。
【0051】
一実施形態においては、本発明は、通信システムにおいてIP−CANベアラ・サービスについての課金情報を生成するエンティティを提供しており、前記エンティティは、M2Mサービスをサポートする端末に関連する課金情報を、前記M2Mサービスをサポートする他の端末に関連する課金情報と凝集させるように構成されている。
【0052】
一実施形態においては、本発明は、通信システムにおいてM2M端末の通信を管理する役割を担うエンティティを提供しており、前記エンティティは、前記通信システムにおいて加入者データを記憶するエンティティにおいて、M2Mサービスの識別子と、このM2MサービスをサポートするM2M端末との間の関連付けを制御するように構成されている。
【0053】
そのような構成の実装は、当業者のためにどのような特別な問題も引き起こすことはなく、またそれゆえに、当業者のためには、上記で行われているよりも、より完全に開示される必要はない。
【0054】
当業者は、様々な上記で説明された方法のステップが、プログラムされたコンピュータによって実行され得ることを簡単に認識するであろう。本明細書において、いくつかの実施形態はまた、プログラム・ストレージ・デバイスを、例えば、マシン読取り可能、またはコンピュータ読取り可能であり、また命令のマシン実行可能なプログラムまたはコンピュータ実行可能なプログラムを符号化するデジタル・データ・ストレージ媒体をカバーするようにも意図され、そこでは前記命令は、前記の上記に説明された方法のステップの一部または全部を実行する。プログラム・ストレージ・デバイスは、例えば、デジタル・メモリ、磁気ディスクや磁気テープなどの磁気ストレージ媒体、ハード・ドライブ、または光学的読取り可能デジタル・データ・ストレージ媒体とすることができる。本実施形態はまた、上記に説明された方法の前記ステップを実行するようにプログラムされるコンピュータをカバーするようにも意図される。