(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は太陽エネルギーを収集及び変換するための、実用規模の再生可能エネルギー発電システム及び、本発明における前記発電システム監視及び制御システム例のワンラインブロック略図である。本例には、高電圧型の太陽電池エネルギー収集(“ハーベスチング“とも称する)網12と、中央電力系統に同期された多相定電流源変換器システム14と、随意的な仮想イマージョン式監視及び制御システム16と、が含まれる。昇圧変圧器18が、電力系統の変換器パッケージモジュール(GrIP)14a−14dにおける前記変換器出力を高電圧の電力系統から電気的に分離させる。
【0014】
高電圧型の太陽電池エネルギー収集網及び中央電力系統に同期された多相定電流源変換器システムについては米国特許第8,130,518号に更に詳しく記載される。
仮想イマージョン式監視及び制御システムは、仮想イマージョン機器見張り装置(VIEW)モジュール16a及び中央制御モジュール16bを含む。
図2aには、
図1の高電圧型の太陽電池エネルギー収集網12で使用可能な太陽光発電最適化装置及びトランスミッタ(SPOT)の1例が示される。
図2aのSPOT20は、複数の直流/直流変換器20a(本例では4台)と、プロセッサ20b(本例ではマイクロプロセッサ(μP)として表す)と、トランシーバ20c(本例では送受信アンテナ20c’を備える無線周波数(RF)トランシーバとして表す)と、を含む。
【0015】
図2aの4台の直流/直流変換器は太陽電池の可変の“ストリング”電圧及び電流を並列の固定高電圧(例えば直流1250V)に変換する。本実施例では、2台の変換器の正側(+)出力は共に、
図2aに示す如く他の2台の変換器の負側(−)出力に接続される。4台の変換器の残余の4台の出力部は
図2aに示すように相互に共通接続されて共通(中立)回路を構成する。変換器の並列の正負の各出力部は、各前記直流/直流変換器の出力電圧(例えば直流1.25kV)の2倍の高直流電圧(例えば直流2.5kV)下に、システム直流リンク(
図1及び
図2aで直流リンクバス22として示す)に直列接続(クランプ)される。
図1のワンラインブロック図を再度参照するに、複数の太陽光発電最適化装置及びトランスミッタ(
図2aに示す如き)を複数の太陽電池モジュール30に接続させ得る。従って、
図2aにおける4台の直流/直流変換器組み合わせは、図で右側を第1対、左側を第2対として、第1対の各変換器の正側出力接続部が単一の正側高電圧直流出力部を構成し、第2対の各変換器の負側出力接続部が単一の負側高電圧直流出力部を構成し、前記第1対の負側出力接続部が第2対の各変換器の正側出力接続部と共にシステム直流リンクの共通部に接続して単一の中立接続部を構成するものと説明し得る。本発明の他の例では、任意の偶数台の直流/直流変換器を、前記4台の直流/直流変換器について説明したと同様に、各出力部を相互接続して単一の正及び負の各高電圧直流出力部とし、単一の中立接続部をシステム直流リンクに接続した構成とし得る。
【0016】
図3aには、
図2aに示す太陽光発電最適化装置及びトランスミッタ20において使用可能な直流/直流変換器例が略示される。各直流/直流変換器は2つのセクション、即ち、全ブリッジ型直列共鳴変換器セクション20a’(本例では半導体スイッチング装置Q1−Q4と共に示す)と、出力フィルタ及び単一整流器組み合わせセクション20a”とから構成される。これらセクションは高周波数(10kHz〜20kHz)型変圧器Txを介して相互に分離される。端子1及び2位置の太陽電池ストリング源の入力部から引き出される電力は変換器の運転周波数により変化する。入力電流(Idc)及び電圧(E)は
図2aのプロセッサ20bにより測定され、前記プロセッサが、直流/直流変換器が最大電力値で作動するよう変換器の運転周波数を調節する。変換器の入力側の変換器の運転周波数は、
図3aに示す直列共鳴ループを構成するインダクタLタンク及びキャパシタCタンクの各値により定義される共鳴周波数で変化する。周波数が共鳴点に近づくに従い、変換器は太陽電池ストリングの入力部からより多くの電流を取り出し、かくして太陽電池ストリングの電圧を降下させる。以下に更に詳しく説明する如く、プロセッサ20bの機能の1つは、太陽電池ストリングの最大発電時の電圧及び電流の算出値を維持することである。
図4には、太陽電池ストリングの入力電圧が低い場合の共鳴周波数付近での変換器出力電流を示し、
図5は太陽電池ストリングの入力電圧が高い場合の共鳴外周波数時の変換器出力電流を示す。
【0017】
プロセッサ20bは、各直流/直流変換器20aに対するストリング電圧及び電流を検出するI/O装置と通信するマイクロプロセッサであり得る。このマイクロプロセッサは各変換器の入力部位置でのストリング電圧及び電流を監視し、各変換器の運転を制御して最大発電点追尾(MPPT)アルゴリズム用のコンピューターコードを実行することにより、各太陽電池モジュールから最大電力を発電させる。例えば、前記アルゴリズムは、直流/直流変換器の運転周波数を少変動させる“妨害及び観察”サブルーチンを含み得、前記MPPTアルゴリズムが周波数変動に伴う発電量増減を判定する。
【0018】
トランシーバ20cは発電システムのデータを、本発明の特定例において仮に使用される場合は、仮想イマージョン式観察及び制御システムに送信する。発電システムのデータには、ストリング電圧値、ストリング電流値、ストリング発電量、SPOT出力電流値、SPOT運転温度、SPOTの運転状況データ、例えば、SPOTが全入力側太陽電池ストリングからの最大入力電力あるいは少なくとも幾つかの入力側太陽電池ストリングからの限定的最大入力電力で運転されているか等のデータが含まれ得る。トランシーバ20cは、発電システムの制限指令データや発電システムのオンオフの状況あるいは制御を含み得る発電量システムデータを受信する。発電システムオンオフ状況は、例えば、特定の直流/直流変換器が運転時振動状況(発電システムオン)に有るかを検出することで判定され得る。遠隔発電システムオンオフ指令(中央制御モジュールからの)を使用してSPOT管理を容易化させ得る。トランシーバ20cの送受信法の1つにはメッシュラジオシステムを介したものがある。
【0019】
図2bには、
図1の高電圧型の太陽電池エネルギー収集網12の幾つかの例において使用する太陽光発電最適化装置及びトランスミッタ(SPOT)の別態様が例示される。
図2bのSPOT25は、二重整流器型の複数の直流/直流変換器25a(本例では4台)と、プロセッサ20b(本例ではマイクロプロセッサ(μP)として表す)と、トランシーバ20c(本例では送受信用アンテナ20c’付きの無線周波数(RF)トランシーバとして表す)とを含む。
【0020】
図2bの4台の二重整流器型の複数の直流/直流変換器25aは、太陽電池“ストリング“の種々の電圧及び電流を並列の固定高電圧(例えば直流1250V)に変換する。本例では
図2bに示す如く、各変換器の4台の正(+)の出力部は相互に並列接続されて正の直流リンクに対する接続部を構成し、4台の負(−)の出力部は相互に並列接続されて負の直流リンクに対する接続部を構成する。4台の変換器の残余の8つの出力部は
図2bに示す如く相互に共通接続され、電気的中立部(COMMON)に対する共通接続部を構成する。各変換器の並列接続された正及び負の各出力部は、各直流/直流変換器の出力電圧の2倍の出力電圧(例えば直流1250V)である高直流電圧(例えば、2.5kV)下に直流リンク(
図1及び
図2bでは直流リンクバス22と示す)に並列接続(クランプ)される。
図1を再度参照するに、複数の太陽光発電最適化装置及びトランスミッタ(
図2bに示す如き)は複数の太陽電池モジュール30に接続され得る。従って、
図2bにおける4台の直流/直流変換器組み合わせは、各前記直流/直流変換器が、正側整流器(REC2)及び負側整流器(REC1)の一対の整流器を有するものとして説明され得る。全ての正側整流器の正側出力部が相互接続されて単一の正側高電圧直流出力部とされ、全ての負側整流器の負側出力部が相互接続されて単一の負側高電圧直流出力部とされ、負側整流器の負側接続部が負側整流器の正側接続部と相互接続されてシステム直流リンクの共通部に対する単一の中立接続部とされる。本発明の他の実施例では、任意数の直流/直流変換器を、4台の直流/直流変換器例に対して説明したそれと同様に、各出力部を相互接続してなる単一の正の高電圧直流出力部及び単一の負側高電圧直流出力部と、システム直流リンクに対する単一の中立接続部とを有する構成とし得る。
【0021】
図3bには、
図2bに示す太陽光発電最適化装置及びトランスミッタ25において使用可能な二重整流器型の直流/直流変換器の一例が略示される。各前記直流/直流変換器は2つのセクション、即ち、全ブリッジ型直列共鳴変換器セクション25a’と、2つの(二重あるいは対の)整流器及びフィルタ組み合わせセクション25a”とから構成される。これらセクションは高周波数(10kHz〜20kHz)型変圧器Txを介して相互に分離される。端子1及び端子2の各位置の太陽電池ストリング源の入力部から引き出される電力は変換器の運転周波数により変化する。入力電流(Idc)及び電圧(E)は
図2aのプロセッサ20bにより測定され、前記プロセッサが、直流/直流変換器が最大発電量点で作動するよう変換器の運転周波数を調節する。入力側変換器の運転周波数は、
図3bに示す直列共鳴ループを構成するインダクタLタンク及びキャパシタCタンクの各値により定義される共鳴周波数で変化する。周波数が共鳴点に近づくに従い、変換器は太陽電池ストリングの入力部からより多く電流を取り出し、かくして太陽電池ストリングの電圧を降下させる。以下に更に詳しく説明する如く、プロセッサ20bの機能の1つは、太陽電池ストリングの最大発電量点における電圧及び電流算出値を維持することである。
図4は、太陽電池ストリングの入力電圧が低い場合の共鳴周波数付近での変換器出力電流を示し、
図5は太陽電池ストリングの入力電圧が高い場合の共鳴外周波数での変換器出力電流を示す。
【0022】
図2a、2b、3a、3bで使用される直流/直流変換器は、これら直流/直流変換器の変換器セクションで使用する切替装置(本実施例では半導体Q1〜Q4)の
転流周波数を変換器制御装置により変化させることで制御され得る。
前記直流/直流変換器は、これら直流/直流変換器の変換器セクションで使用する切替装置の通電時間を変換器制御装置により変化させることによっても制御され得る。
【0023】
あるいは前記直流/直流変換器は、これら直流/直流変換器の変換器セクションで使用する切替装置の
転流周波数変化及び通電時間変化の組み合わせを変換器制御装置により変化させることによっても制御され得る。つまり変換器は、変換器の切替装置の
転流周波数を第1レンジにおいて変化させ、
転流周波数が一定に維持される各期間中における変換器の切替装置の通電時間を第2レンジにおいて変化させることによって実施され得る。前記
転流周波数の可変範囲は共鳴周波数付近のものであり、変換器の切替装置の一定周波数及び通電時間可変範囲は共鳴周波数範囲外のものである。
【0024】
図2aあるいは
図2bに示す太陽光発電最適化装置及びトランスミッタを用いる実施例において、太陽電池ストリング31は各々が20〜25台の太陽電池モジュールを含み得る。各ストリングの出力は、太陽放射、影、あるいはエネルギー劣化等の太陽光エネルギーシステムパラメータに依存して、代表的には1〜10直流アンペア(400〜1000直流電圧下)である。4台の太陽電池モジュールストリング群を接続して
図2aあるいは
図2bに示すような1台のSPOTとすることで凡そ200〜6250ワット、4台のストリング分では最大約25000ワットの“入力ストリング当たりのワット数”を発生させ得る。
【0025】
図6には、本発明の太陽光発電最適化装置及びトランスミッタを使用する実用規模の再生エネルギー発電システムの接続例が示される。最大数、例えば20台の太陽光発電最適化装置及びトランスミッタが、
図6に示す各SPOTの“水平”バス21a、21b、21c〜21xを共有し得る。例えば、SPOT水平バス21aはこのバスに接続した20台の太陽光発電最適化装置及びトランスミッタ21a
1〜21a
20を有する。相互接続したこれら20台の太陽光発電最適化装置及びトランスミッタと、これら20台の太陽光発電最適化装置及びトランスミッタに接続した太陽電池モジュールとは、
図1にダイヤグラムで例示す高電圧型の太陽電池エネルギー収集網12の1セクションを表す太陽電池発電アレイ21を含み、このアレイは太陽放射から最大500kWを発生可能である。太陽電池発電アレイ21は、この太陽電池発電アレイ21の20台の太陽光発電最適化装置及びトランスミッタの各々に接続した、太陽電池モジュール4台からなる(太陽電池)ストリングを含み得、各太陽電池ストリングは、直列接続した約20〜25台の太陽電池モジュールから構成される。太陽電池モジュールを4台組み合わせた太陽電池ストリングは約80〜100台のモジュールからなる太陽電池“群”として識別され得、かくして、太陽電池発電アレイ21の20台の太陽光発電最適化装置及びトランスミッタでは合計1600〜2000台の太陽電池モジュールがSPOTの“水平”バス21aに接続される。SPOTの水平バス21b、21c〜21x(“x”は最後のバスを表し、前記アレイは太陽電池エネルギー収集網23を含むものとする)を含むその他の太陽電池発電アレイは、同じく太陽光放射から最大500kWを発生し得るが、
図6には前記その他アレイにおける太陽光発電最適化装置及びトランスミッタの各々に接続した太陽電池ストリングは示されない。SPOTの水平バスは各々SPOT“垂直”バス(
図6の26a、26b、26c〜26x)に接続され、そこから中央電力系統に同期された多相定電流源変換器システム14における電力系統の変換器パッケージモジュール(14a、14b、14c及び14d)に接続される。太陽光発電最適化装置及びトランスミッタの各1つに接続した太陽電池モジュールアレイからの最大供給アンペアが10直流アンペアである前記実用構成では、SPOTの各垂直バスを構成する導体のサイズは最大電流容量が200直流アンペアのものに限定される。
【0026】
図1の中央制御モジュール16bは回路、即ち、複数の太陽光発電最適化装置及びトランスミッタ、及び、中央電力系統に同期された多相定電流源変換器システムにおける電力系統の変換器パッケージモジュールとの間で通信し、各SPOTから送られる収集データ等の発電システムデータを送受信し、好ましくは、安全なイーサネット(登録商標)等の安全なデータリンク17(
図1に点線で示す)により電力系統の変換器パッケージモジュール14a〜14dと通信し、本発明の特定実施例において仮に使用される場合は、三次元、視覚指向、仮想現実、の表示環境と、例えばVIEWコンピュータシステムを介して通信し、中央変換器システムから電力系統に挿入される高電圧(HV)電力系統の高電圧を監視し、太陽電池エネルギー収集網12と、中央電力系統に同期された多相定電流源変換器システム14との間の直流リンク22における電圧を監視し、太陽電池エネルギー収集網12からの供給電流発生値を前記システム14の要求値に合致させるために設定されて各電力系統変換器パッケージモジュールに送られる設定直流入力電流値を制御し、電力系統に挿入される交流電流相を交流電力系統電圧相に関して制御するための回路を含む。
【0027】
本発明の1様相において、エネルギー変換システム14は複数の電力系統変換器パッケージモジュールを含む。
図1〜6では4台のこれらエネルギー変換システム14a〜14dを示すが、本発明の他のシステム例ではその合計数は代表的には30〜40台の範囲である。電力系統変換器パッケージモジュールは、先に説明した如く、電力系統変換器パッケージモジュールの定格発電量(
図1の実施例では2500kW)を直流から交流に変換し、電力系統変流器パッケージモジュールの運転パラメータを、中央制御モジュール及び、三次元、視覚指向、仮想現実の表示環境(例えば、VIEWコンピュータ)に送信(リポーティング)し、中央制御モジュールから、直流入力電流値設定点及び電力系統変換器パッケージの出力相角度等の運転パラメータを受信するための回路を格納する。送信される運転パラメータには、電力系統変流器パッケージモジュールに対する直流入力電流値、電力系統変流器パッケージモジュールからの交流出力電圧相、電力系統変流器パッケージモジュールからの交流出力電力値、電力系統変流器パッケージモジュールからの出力周波数値、電力系統変流器パッケージモジュール冷却サブシステムにおける冷媒(使用する場合)温度、電力系統変流器パッケージモジュールにおける選択部品温度、が含まれ得る。
本発明の1実施例において、仮想イマージョン式監視システムはVIEWコンピュータシステムを含む三次元、視覚指向、仮想現実の表示環境であり、前記コンピュータシステムが、発電システム情報を収集し、収集した発電システム情報を以下に詳細を説明する三次元仮想現実を用いて提示し、太陽光エネルギー再生可能発電システム用に入手可能なストリング放射を基に、電力系統に挿入される出力を予測する。
【0028】
図7には、本発明の仮想イマージョン式監視システムの鍵となる要素が例示され、高電圧型太陽電池エネルギー収集網の一部がVIEWコンピュータの表示ユニット上で白黒三次元画像で示されている。この画像では、太陽電池ストリングを構成する各太陽電池モジュール30は各部品における実時間での動的雲明暗化(dynamic real time cloud shading)を含む、インストールされた外部動的エネルギーに対して視覚化されている。SPOT20あるいは25の相対位置が、これらSPOT20あるいは25の入力部に接続した太陽電池ストリングからの導体91と、SPOT20あるいは25の出力部を接続する直流リンク22と共に示される。各SPOTは約12×12×6インチ(約30.5×30.5×15.2cm)の包囲体内に包囲され得、
図7に示す如く、この包囲体はその頂部位置に太陽電池ストリング用の4つの接続部を有し、SPOT包囲体の各側部あるいは底部には、
図7に例示する如く3つのパススルー(SPOT水平バスの端部SPOTを除く)入力及び出力用導体(
図2a及び
図2bに例示する如き正、負、及び中立(共通)の)が包囲され得る。太陽電池ストリングの各太陽電池群は1台の構造支持ラックに載置され得、このラックは、太陽電池群に関連する太陽光発電最適化装置及びトランスミッタ取り付け構造(ラックの下側あるいは側方の)としても作用し得る。以下に説明する仮想イマージョン式監視システムにおける全ての色分け要素、雲の視覚化、及びその他の表示要素は、三次元、視覚指向、仮想現実の表示環境の1要素としてのVIEWコンピュータ視覚表示装置上に発電システム三次元画像を提供する。
【0029】
本発明の仮想イマージョン監視及び制御システムにおける太陽光発電のための代表的な2つの実施例が提供され、その一方は固定傾斜追尾型太陽電池アレイを使用し、他方は
図1で架台31により例示される如く、2軸追尾型太陽電池アレイを使用する。太陽光発電所の正確な三次元描写がVIEWコンピュータ表示モデルに取り込まれる。三次元空間を自由に移動する仮想カメラビューを通した眺めが、好適なコンピュータ視覚出力装置上でVIEWコンピュータ表示モデルのオペレーターに提供され得る。オペレーターは、ハンドル型コントローラ、ジョイスティックあるいはトラックボール等の好適なコンピュータ入力装置を介して三次元空間を通してのカメラ移動を制御する。前記移動は太陽電池発電アレイ全体におけるものであり得、随意的には、太陽光発電所の個々の部品の所定の三次元空間を進む形で提供され得る。
【0030】
太陽光発電所の各太陽電池ストリングの出力はVIEWコンピュータ可視表示装置上に視覚化され得る。各太陽電池ストリングは、関連するストリングの性能データを中央制御モジュールに通信してストリングを制御するSPOTにより参照され、かくしてこのSPOTにより制御され得る。太陽電池モジュールにおける日射量は太陽光発電所上空における朝〜夜にかけての太陽光の遷移により変動し得、かくして、2軸型追尾装置(使用する場合)の、常時日射に直交する向きに影響を及ぼす。本発明の仮想イマージョン監視システムの1実施例において、出力、電流及び電圧値、はVIEWコンピュータ表示装置の発電システム部品、例えば、太陽電池モジュール、太陽光発電最適化装置及びトランスミッタ、相互接続した導体、電力系統の変換器パッケージモジュールに関連する切替用部品、の好適な色強度範囲の画像により表され、前記色強度は発電システム部品に関連する出力、電流及び電圧値の関数である。
【0031】
本発明の1実施例において、太陽電池ストリングの各モジュールからの公称出力の色分けは連続的な色スペクトル陰影において表され、前記陰影は、最大出力時のストリングにおける明青色陰影から、最大発電量未満の運転時のもっと暗い青色陰影、そして、発電量ゼロの運転時のストリングにおける黒色までの範囲のものであり得る。色の遷移は公称発電量に直線的に関係する。設備故障により発電しないストリングは発電量ゼロの通常ストリングと区別するために赤色で視覚表示させ得る。発電システムの導体は、そこを流れる電流値を緑色の陰影で表し、より高い電流値を明るい緑色で、もっと少ない電流水準をより暗い緑色で表示させ得る。誤作動あるいは故障中の導体は赤色で表示させ得る。各STOP包囲体を黄色の陰影で表し、より高い電流水準を明るい黄色で、より低い電流水準をもっと暗い黄色で表示させ得る。誤作動あるいは故障中のSPOT包囲体を赤色で表示させ得る。変換器、変圧器、電力系統の切替装置及びその他部品を天然色で視覚表示させ得る。視覚表示装置の好適位置(例えば視覚表示装置の角部)にメーター機能アイコン図形を位置決めし、キロワット等の好適な単位で電力発電量を実時間表示させ得る。オペレーターは、視覚表示装置におけるオペレーター制御性のポインターアイコン図形を用いてシステム部品からの出力及びエネルギーの詳細な情報を、それら部品の番号等の一意識別子と共に前記メーター機能アイコン図形内に視覚表示させ得る。
【0032】
仮想イマージョン監視システムにおいて、太陽電池パネル表面上の雲の陰影から当該雲の画像を再構成させ得る。前記陰影は、太陽光発電所の1つのセクションにおける発電量の変動的低下により検知する。
本システムには、発電所上空の雲の移動パラメータ(雲の移動方向及び速度)に基づき、今後時点(例えば現在時刻から10分後)におけるシステムの出力を視覚表示する予測アルゴリズムの実施が含まれ得る。
本発明の1実施モデル例において、設備を有効化(例えば、太陽電池モジュール透明化)し、選択視覚層をオンあるいはオフに切替て発電システムの種々のステージをハイライト化させ得るよう、VIEWコンピュータ表示装置上に専用視覚層を表示させ得る。
【0033】
図8には、風力エネルギーを収集及び変換するための実用規模の再生エネルギー発電システムと、発電システム用の本発明の監視及び制御システムとがワンラインブロック図で略示されている。永久磁同期発電機(SG)50から発生された可変周波数の交流発電量が交流/直流変換器51により整流され、次いで、風力発電最適化装置及びトランスミッタ(WPOT)40の入力部に印加される。風力発電最適化装置及びトランスミッタが、風車を最大発電量で運転させる最適化負荷を同期発電機に印加する。風力発電最適化装置及びトランスミッタ40は、太陽光発電最適化装置及びトランスミッタ用の、
図2a及び
図2bに示す如き4台(あるいはその他偶数台)の直流/直流変換器に代えて、これに限定しないが、代表的には単一の直流/直流変換器(例えば
図3aあるいは
図3bに示す如き)を使用する点を除き、先に説明した太陽光発電最適化装置及びトランスミッタと類似のものである。1台あるいは1台超の風力発電最適化装置及び変換器の出力が、高電圧型直流リンク42を介し、3台以上の電力系統変換器パッケージモジュール、例えば
図8に示す如く4台のそれらモジュール14a〜14dを用いる中央電力系統に同期された多相定電流源変換器システムに接続される。
【0034】
仮想イマージョン監視システムは、本発明の特定実施例においてそれを使用する場合、1台あるいは1台超の風力発電最適化装置及び変換器及び電力系統変換器パッケージモジュールと通信し、風力発電所の運転をVIEWコンピュータ表示装置上に視覚表示させる。三次元、視覚指向、仮想現実、の表示環境には、風力発電所の三次元地形層が含まれる。一般的な風車画像を使用できる。電力系統変換器パッケージは、風車数に基づいて適宜数選択され、各風車は約1.5MWの出力を有し、電力系統の各変換器パッケージは2.5メガワット(MW)の定格発電量を有する。仮想イマージョン監視システムの視覚化は、各前記電力系統変換器パッケージが前景に配置され、各風車及び変換器システムへの接続部が明瞭に目視し得るよう配列される。変圧器は、変換器をその内部に配置するビルの外側で各変換器に隣接して位置付け得る。風車の発電量は発電量メーターアイコン図形で少なくとも実時間発電量で、随意的には、三次元の、視覚指向の表示環境上に層表示した数値あるいは図形の履歴データであり得る。
上述した太陽光発電システム用の仮想イマージョンシステムの各要素は、風力発電ではなく太陽光発電に特に一意的に関連する部品あるいは機能用のものではない限り、風力発電システム用仮想イマージョンシステムにも適用可能である。
以上、本発明を実施例を参照して説明したが、本発明の内で種々の変更をなし得ることを理解されたい。