特許第6078557号(P6078557)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6078557
(24)【登録日】2017年1月20日
(45)【発行日】2017年2月8日
(54)【発明の名称】部品供給ユニット
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/02 20060101AFI20170130BHJP
【FI】
   H05K13/02 B
【請求項の数】5
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2014-553093(P2014-553093)
(86)(22)【出願日】2013年12月11日
(86)【国際出願番号】JP2013083193
(87)【国際公開番号】WO2014097944
(87)【国際公開日】20140626
【審査請求日】2015年4月28日
(31)【優先権主張番号】特願2012-277246(P2012-277246)
(32)【優先日】2012年12月19日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(72)【発明者】
【氏名】柳田 勉
(72)【発明者】
【氏名】大山 和義
(72)【発明者】
【氏名】冨田 悠貴
(72)【発明者】
【氏名】千田 穣
【審査官】 中島 昭浩
(56)【参考文献】
【文献】 特開平04−022196(JP,A)
【文献】 特開2011−155182(JP,A)
【文献】 特開2012−009579(JP,A)
【文献】 特開2012−038762(JP,A)
【文献】 特開2012−164868(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 13/00 − 13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納テープの収納部内に収納された電子部品を、前記収納テープに形成された送り孔にその送り歯が嵌合しながらスプロケットの回転により間欠的に部品取出位置へ供給する部品供給ユニットにおいて、前記収納テープの前記収納部を覆うカバーテープを前記収納テープの進行に伴って進行方向に沿って順次切断するカッターと、このカッターにより切断された前記カバーテープを前記収納テープの進行に伴って順次切り開くように案内する内側に傾斜した案内面が側面に形成された案内部と、前記カバーテープが切り開かれた状態にあって前記部品取出位置へ供給された前記収納部内の前記電子部品を前記収納部内より取出すために開設された取出用開口と、前記案内部の下部の左右コーナーに前記収納テープの搬送方向に形成された左右の段差状の切り欠きと、この左右の段差状の切り欠きの間に形成されたテープ押え部と、を備えたテープ処理ユニットを取り付けたことを特徴とする部品供給ユニット。
【請求項2】
前記左右の段差状の切り欠きの間隔は、前記収納テープに形成され前記電子部品を収納する収納凹部の幅より僅かに大きいことを特徴とする請求項1に記載の部品供給ユニット。
【請求項3】
前記収納部が形成されたキャリアテープの前記収納部の外側に設けられ両側に、前記収納テープの搬送方向に、前記カバーテープと前記キャリアテープとの接続部が並行に形成され、前記左右の段差状の切り欠きの間隔は、それぞれの前記接続部の間隔より小さく、前記収納部の幅より僅かに大きいことを特徴とする請求項2に記載の部品供給ユニット。
【請求項4】
前記左右の段差状の切り欠きの高さは、前記カバーテープの厚さの2倍より僅かに大きく、折れた前記カバーテープを許容する高さであることを特徴とする請求項1に記載の部品供給ユニット。
【請求項5】
前記左右の段差状の切り欠きの上に連続して形成され、その間隔が前記左右の段差状の切り欠きの間隔より大きい上段の左右の切り欠きを備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の部品供給ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納テープの収納部内に収納された電子部品を、前記収納テープに形成された送り孔にその送り歯が嵌合しながらスプロケットの回転により間欠的に部品取出位置へ供給する部品供給ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の部品供給ユニットは、例えば特許文献1など開示されているように、近年、プリント基板に電子部品を装着し回路基板を生産することにおいては、電子部品装着装置の稼働率向上が望まれている。そのためには、電子部品を確実に供給すると共に、電子部品の補充時間または段取り替えを短時間で完了させることが重要である。そのために、例えば特許文献1に開示されているように、電子部品を収納する供給テープの一端をフィーダに挿入することによって供給テープを自動装着する方法が提案されている。この従来技術では、供給テープに収納されている電子部品の上方がカバーテープにより覆われており、カバーテープをカットし、電子部品の取り出し位置においてカットされたカバーテープが電子部品の取り出しの障害とならないように処理している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−147223号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電子部品を取り出せる状態で取り出し位置に確実に供給するには、カバーテープを確実にカットし、収納されている電子部品の上方を開放する必要がある。特許文献1にはカッターでカバーテープをカットすることが開示されているものの、カバーテープを確実にカットするにはどのような機構が適しているかの認識はなく、解決手段について開示されていない。
【0005】
そこで本発明は、上記課題に鑑みて、カバーテープを確実にカットし、電子部品を確実に供給できる部品供給ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このため第1の発明は、収納テープの収納部内に収納された電子部品を、前記収納テープに形成された送り孔にその送り歯が嵌合しながらスプロケットの回転により間欠的に部品取出位置へ供給する部品供給ユニットにおいて、前記収納テープの前記収納部を覆うカバーテープをこの収納テープの進行に伴って進行方向に沿って順次切断するカッターと、このカッターにより切断された前記カバーテープを前記収納テープの進行に伴って順次切り開くように案内する内側に傾斜した案内面が側面に形成された案内部と、前記カバーテープが切り開かれた状態にあって前記部品取出位置へ供給された前記収納部内の前記電子部品を前記収納部内より取出すために開設された取出用開口と、前記案内部の下部の左右コーナーに収納テープの搬送方向に形成された左右の段差状の切り欠きと、この左右の切り欠きの間に形成されたテープ押え部と、を備えたテープ処理ユニットを取り付けたことを特徴とする。


【0007】
第2の発明は、請求項1に記載の部品供給ユニットにおいて、前記左右の切り欠きの間隔は、前記収納テープに形成され電子部品を収納する収納凹部の幅より僅かに大きいことを特徴とする。
【0008】
第3の発明は、請求項2に記載の部品供給ユニットにおいて、前記収納部が形成されたキャリアテープの前記収納部の外側に設けられ両側に、収納テープの搬送方向に、前記カバーテープとキャリアテープとの接続部が並行に形成され、前記左右の切り欠きの間隔は、それぞれの前記接続部の間隔より小さく、前記収納部の幅より僅かに大きいことを特徴とする。
【0009】
第4の発明は、請求項1に記載の部品供給ユニットにおいて、前記左右の切り欠きの高さは、前記カバーテープの厚さの2倍より僅かに大きく、折れた前記カバーテープを許容する高さであることを特徴とする。
【0010】
第5の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の部品供給ユニットにおいて、前記左右の切り欠きの上に連続して形成され、その間隔が前記左右の切り欠きの間隔より大きい上段の左右の切り欠きを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、カバーテープを確実にカットし、電子部品を確実に供給できる部品供給ユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】電子部品装着装置の平面図である。
図2】収納テープの斜視図である。
図3図3(ア)は大部品用の収納テープ、図3(イ)は小部品用の収納テープを示す。
図4】部品供給ユニットの概略側面図である。
図5】部品供給ユニットの概略平面図である。
図6】型式「W8S」のテープ処理ユニットの平面図である。
図7図6の型式「W8S」のテープ処理ユニットを含めた部品供給ユニットのX−X断面図である。
図8図7のA位置から縦断面した図である。
図9図7のB位置から縦断面した図である。
図10図7のC位置から縦断面した図である。
図11図7のD位置から縦断面した図である。
図12図11の要部の概略図である。
図13図12を拡大した概略図である。
図14】案内部の底面図である。
図15図7のE位置から縦断面した図である。
図16図12を拡大した概略図である。
図17図12を拡大した概略図である。
図18図7のF位置から縦断面した図である。
図19図7のG位置から縦断面した図である。
図20】テープ処理ユニットの種別判別用識別情報を示す図である。
図21】テープ処理ユニットの型式と対象電子部品の関係表を示す図である。
図22】電子部品装着装置の制御ブロック図である。
図23】操作パネルを示す図である。
図24】装着データを示す図である。
図25】部品配置情報を示す図である。
図26】部品ライブラリデータを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、電子部品装着装置1の平面図である図1に基づいて、本発明の実施形態について説明する。先ず、電子部品装着装置1の装置本体2上の前部及び後部には部品供給装置3A、3B、3C、3Dが4つのブロックに分かれて複数並設されている。
【0014】
前記各部品供給装置3A、3B、3C、3Dは、取付台であるカート台のフィーダベース上に部品供給ユニット5を多数並設したものであり、部品供給側の先端部が基板としてのプリント基板Pの搬送路に臨むように前記装置本体2に連結具を介して着脱可能に配設され、カート台が正規に装置本体2に取り付けられるとカート台に搭載された部品供給ユニット5に電源が供給され、また連結具を解除して把手を引くと下面に設けられたキャスタにより移動できる構成である。
【0015】
なお、前記フィーダベースから部品供給ユニット5を抜こうとして、電源に接続されるコネクタ同士の接続を解除した場合には、この部品供給ユニット5への供給電源が遮断され、この遮断状態を後述する制御装置70がこれを検出することができ、また逆に前記フィーダベースに部品供給ユニット5を差し込んで取り付けて、前記コネクタ同士を接続すると、この部品供給ユニット5へ電源が供給され、この供給状態を後述する制御装置70がこれを検出することができる。
【0016】
各部品供給装置3A、3B、3C、3Dは、部品供給側の先端部が装着ヘッド6の部品取出し領域である部品吸着取出位置PUに臨むように配設されている。
【0017】
そして、手前側の部品供給装置3B、3Dと奥側の部品供給装置3A、3Cとの間には、基板としてのプリント基板Pを搬送する基板搬送装置8を構成する供給コンベア、第1位置決め部、中間コンベア、第2位置決め部及び排出コンベアが設けられている。
【0018】
前記供給コンベアは上流より受けたプリント基板Pを第1位置決め部に搬送し、この各位置決め部で図示しない位置決め機構により位置決めされた基板P上に電子部品を装着した後、中間コンベアに搬送し、この中間コンベアより受けたプリント基板Pを第2位置決め部で位置決め機構により位置決めして電子部品を装着した後、排出コンベアに搬送され、その後下流側装置に搬送される。
【0019】
Y方向にY軸駆動モータ11によりガイドレール9に沿って移動する各ビーム10にはその長手方向、即ちX方向にX軸駆動モータ13により移動する装着ヘッド6が設けられ、この装着ヘッド6には複数本の部品取出具である吸着ノズル7が設けられる。そして、前記装着ヘッド6には前記吸着ノズル7を上下動させるための上下軸駆動モータ14が搭載され、また鉛直軸周りに回転させるためのθ軸駆動モータ15が搭載されている。従って、装着ヘッド6の吸着ノズル7はX方向及びY方向に移動可能であり、鉛直軸回りに回転可能で、かつ上下動可能となっている。
【0020】
4はプリント基板Pの位置認識のための基板認識カメラで、前記装着ヘッド6に固定されて、前記プリント基板Pに付された位置決めマークを撮像する。12は部品認識カメラで、電子部品が吸着ノズル7に対してどれだけ位置ずれして吸着保持されているかXY方向及び回転角度につき、位置認識するために電子部品を撮像する。
【0021】
収納テープCXの斜視図である図2に基づいて、収納テープCXについて説明する。この収納テープCXは、キャリアテープCaに所定間隔毎に形成された収納凹部Cb内に電子部品300を収納して、前記収納凹部Cbを覆うようにカバーテープCcがキャリアテープCa上に接着されている。また、前記キャリアテープCaには所定間隔毎に送り孔Cdが形成されている。
【0022】
更に、図3に示すように、カバーテープCcの接着部(収納凹部Cbの左右に、カバーテープCcを融着して固定している部分であり、以下、融着部という。)301、302は、装填される電子部品のサイズによって、その位置が異なる。即ち、この図3(ア)(図3の左部)及び(イ)(図3の右部)に示す収納テープCXは、ともに8mm幅の紙テープのものであるが、図3(ア)は大部品用の収納テープCXであって、前記収納凹部Cbも大きいので進行方向に沿って塗布された融着部301、302もより外側に位置し、また図3(イ)は小部品用の収納テープCXであって、前記収納凹部Cbも小さいので融着部301、302もより内側に位置する。
【0023】
次に、前記部品供給ユニット5の概略側面図である図4及び前記部品供給ユニット5の概略平面図である図5に基づいて、フィーダベース上に並設される部品供給ユニット5の構成について簡単に説明する。先ず、部品供給ユニット5は、回転自在に装着した収納テープリールに巻回した状態の収納テープCXを案内通路を介して導入するテープ導入機構を備えている。
【0024】
このテープ導入機構は、テープ導入駆動源であってその出力軸16にギア18を備えた導入モータであるDCモータ17と、前記ギア18と噛み合うギア19が設けられた回転軸20の中間部に設けられたウォームギア21と噛み合うウォームホィール22を備えると共にテープ押さえ部材24に上方から押さえられた収納テープCXに形成した送り孔Cdにその外周部に形成されたテープ送り歯が噛み合ってこの収納テープCXを送る第1スプロケット23とから構成される。25は第1検出センサで、前記部品供給ユニット5内に導入された前記収納テープCXを検出するセンサである。
【0025】
27は第2スプロケットで、前記部品供給ユニット5に着脱可能なテープ処理ユニット28への収納テープCXの供給動作を担う。29は第3スプロケットで、前記テープ処理ユニット28のカッター30により前記収納テープCXのカバーテープCcを切り開くように前記収納テープCXを前進移動させるためのものである。
【0026】
32はサーボモータで、その出力軸33に設けられたプーリと回転軸34に設けられたプーリとの間にはベルト35が張架され、前記サーボモータ32が正転すると、出力軸33及びベルト35を介して回転軸34が回転する。
【0027】
従って、前記回転軸34が間欠回転すると、この回転軸34の中間部に設けられた各ウォームギア37、38と噛み合うウォームホィール39、40を備えた前記第2スプロケット27、第3スプロケット29がそれぞれ間欠回転することとなる。即ち、サプレッサ43により上方から押さえられた収納テープCXに形成した送り孔Cdに第2スプロケット27、第3スプロケット29の外周部に形成されたテープ送り歯が噛み合って、前記回転軸34が回転すると、第2スプロケット27及び第3スプロケット29が回転することとなり、収納テープCXを間欠的に送ることができる。
【0028】
44は第2検出センサで、導入された前記収納テープCXを検出するセンサである。そして、前記部品供給ユニット5への収納テープCXの装填時に、前記第1スプロケット23から第2スプロケット27の各テープ送り歯への収納テープCXの送り孔Cdの嵌合時(速度差による乗り継ぎ)の遊びロス、即ち直ぐには嵌らず滑りながら、やがて嵌合することに配慮し、収納テープCX先端位置の把握を確実に行うため、第2スプロケット27と第3スプロケット29との間に、第2検出センサ44を配置して、収納テープCXの先端検出をした際に減速するようにしてから停止するように制御する。
【0029】
なお、第1スプロケット23と第2スプロケット27との間隔は大きいため、収納テープCXの各送り孔Cdの累積されたピッチ誤差により両スプロケット23、27のテープ送り歯の嵌合動作に影響が出るため、第1スプロケット23の回転数は、第2スプロケット27の回転数よりやや遅い低速回転とする。更に、収納テープCXの送り位置精度に影響の出る送り孔Cdの変形を少なくするため、第1スプロケット23のテープ送り歯形状は丸歯状にした形状を採用して、送り孔Cdを初期状態のまま変形させずに、前方の第2スプロケット27、第3スプロケット29へ運べるようにした。
【0030】
また、第2スプロケット27と第3スプロケット29は極力近くに配置し、累積ピッチ誤差の影響が出ないスパンとすると共に、テープ処理シーケンスで必要な加減速コントロール、速度制御、トルク制御が担えるよう前述したようにサーボモータ32を採用すると共に同一駆動源による動作とした。
【0031】
次に、小部品用の後述する型式「W8S」の前記テープ処理ユニット28について、図6乃至図16に基づいて説明する。先ず、部品供給ユニット5には収納テープCXを搬送する案内シュート50がユニット本体5Aに固定ボルト26により固定されており、この案内シュート50上を摺動して搬送される収納テープCXをこの案内シュート50に上方から常時押圧して収納テープCXの送り時に収納テープCXが上下に動かないようにし、第2スプロケット27及び第3スプロケット29のテープ送り歯から収納テープCXの送り孔Cdが抜けて外れないように前記サプレッサ43が作用する。
【0032】
なお、前記固定ボルト26による前記案内シュート50のユニット本体5Aへの固定は、前記テープ処理ユニット28の上面に開設された貫通孔41を介してか、又は前記サプレッサ43に開設された貫通孔42及び前記貫通孔41を介して工具を挿入して前記固定ボルト26の頭部を捻じ込むことにより行える。
【0033】
ここで、前記サプレッサ43について詳述すると、このサプレッサ43は断面が概ねコ字形状を呈しており、その上面43Aには取付用開口52が開設され、この取付用開口52内に前記テープ処理ユニット28上面の一部である凸部28Aが下方から嵌り込んだ状態で取付けられる。
【0034】
この場合、取付用開口52を避けた前記サプレッサ43の上面43Aには位置決め用開口54及び取付孔55が2つずつ開設され、前記テープ処理ユニット28の上面に形成された各位置決め用凸部56を前記サプレッサ43の上面の各位置決め用開口54に嵌合して位置決めした状態で、前記位置決め用凸部56の近くに開設された各ビス孔57と各取付孔55が合致されて各固定ビス58が各取付孔55を貫通した状態で各ビス孔57に螺合して、前記サプレッサ43に前記テープ処理ユニット28が着脱可能に取付けられる(図4図5参照)。
【0035】
また、前記サプレッサ43の両側面43B、43C間(図19参照)には、支持ピン60が両側面43B、43Cを連結するように設けられ、この支持ピン60と前記案内シュート50の水平面50Aに形成された収納凹部50Bとの間にはスプリング61が配設され、このスプリング61の付勢力により前記案内シュート50上の収納テープCXをこの案内シュート50に上方から常時押圧して、前記第2スプロケット27及び第3スプロケット29のテープ送り歯から収納テープCXの送り孔Cdが抜けないようにしている。
【0036】
なお、前記固定ビス58の前記ビス孔57への螺合を解除して、この固定ビス58を取付孔55から抜いて、前記スプリング61の付勢力に抗して前記サプレッサ43を上方へ押し上げると、前記取付用開口52から前記テープ処理ユニット28上面の凸部が外れることとなり、前記サプレッサ43の前方から前記テープ処理ユニット28が引き出しながら取り外すことができる。
【0037】
また、前記テープ処理ユニット28には開口63が開設され、供給された収納テープCXのカバーテープCcを進行方向に沿って、その進行に伴って順次切り開く刃が形成されたカッター30を前記開口63を介して見ることができる(図6図9参照)。そして、この収納テープCXの進行に伴ってカバーテープCcは、順次切り開かれる(図9及び図10)。テープ処理ユニット28でのカバーテープ切り開き部の下流側の部分には、中央の部分に下方へ突出した案内部283が図11に示すように形成されている。案内部283は収納テープCXの搬送方向(図7のD位置から縦断面した図である図11を参照すると、紙面の表側から裏側への方向)に形成されている。
【0038】
以下、案内部283について、図11、この図11の要部の概略図である図12、更に、図12を拡大した概略図である図13及び案内部283の概略底面図である図14に基づいて説明する。案内部283には、カバーテープCcのうち切り開かれた左右のカバーテープC1、C2の端部を上方へ押し開きながら案内する傾斜した案内面64が搬送方向に向かって左右にそれぞれ形成されている。また、案内部283の下部の左右両コーナーには、角を直角に切り欠いて形成された上下2段の切り欠き(段差)284、285と切り欠き(段差)286、287が収納テープCXの搬送方向(進行方向)に形成されている。そして、下段の左右の切り欠き284と切り欠き285との間に、下へ突出したテープ押え部288が形成されている。
【0039】
下段の切り欠き284、285は、水平な左右の上面311、312と、収納テープCXの搬送方向に形成された左右の垂直な側面313、314とを有している。また、上段の切り欠き286、287は、水平な左右の上面315、316と、収納テープCXの搬送方向に形成された左右の垂直な側面317、318とを有している。
【0040】
そして、下段の切り欠き284、285の間隔、即ちテープ押え部288の幅L1(図12での左右方向の寸法)は、電子部品300を収納する収納凹部Cbの幅L2より僅かに大きくなるように形成されている。例えば電子部品の縦の寸法L6(図11での左右方向の寸法)が1mmであり、収納凹部Cbの縦の寸法が1.3mmのときには、下段の切り欠き284、285の間隔L1は、収納テープCXを送るときの送り方向と直交する方向のずれを考慮して、収納凹部Cbの縦の寸法である1.3mmより僅かに大きい1.5mmである。
【0041】
また、収納テープCXでの収納凹部Cbの両側には、収納テープCXの搬送方向に、カバーテープC1、C2とキャリアテープCaとを接続する部分である融着部301、302が並行に形成されている。そして、融着部301及び融着部302は、収納凹部Cbの外側に位置しているが、カバーテープC1、C2が切り開かれるまでのカバーテープによる収納凹部Cb内の電子部品300の押え(暴れ防止)のためには、極力収納凹部Cbに近い方が良い。また、融着部301及び融着部302が案内部28の下に位置すると、融着部301及び融着部302と共にカバーテープC1が、案内部28とキャリアテープCaとの間に入り折れ、カバーテープの切り開きの障害になる虞があるので、案内部283の左右下端の幅L3は、融着部301と融着部302との間隔L4より小さくなるように形成されている。
【0042】
更に、左右の切り欠き284及び切り欠き285の高さL5は、例えば切り欠き284、285内でカバーテープC1又はカバーテープC2が折れ曲がったときの厚さ(カバーテープの厚さの2倍)より僅かに大きい寸法である。即ち、カバーテープC2の厚さが例えば0.07mmのときは、高さL5は、カバーテープC2の厚さの2倍より僅かに大きい0.15mmである。また、切り欠き284及び切り欠き285の上に形成された切り欠き286及び切り欠き287の高さは、切り欠き284及び切り欠き285の高さL5とほぼ等しい。
【0043】
ここで、切り欠き284及び285の高さが高く、また、融着部301及び融着部302の間隔が大きいと、融着部301或いは融着部302から延びたカバーテープC1又はC2が案内面64或いは切り欠き284或いは切り欠き285の側面313或いは側面314に倒れ込み折れる虞があり、また、切り欠き284及び285の高さが低く、上述したように、カバーテープC1或いはC2の高さの2倍より小さいと、折れ曲がったカバーテープC1或いはC2の圧力で、テープ処理ユニット28を持ち上げ、収納部Cb上にはみ出る又は、収納テープCXの送りの摩擦が大きくなり、送れなくなる虞があるので、切り欠き284及び285の高さは、カバーテープC2の厚さの2倍より僅かに高い高さに抑えられている。
【0044】
更に、上段の切り欠き286と切り欠き287との間隔L7は、テープ押え部288の幅L1、即ち、下段の切り欠き284と切り欠き285との間隔L1より大きく、融着部301及び融着部302は、通常、上段の切り欠き286及び切り欠き287の外側に位置している。
【0045】
更に、前記テープ処理ユニット28には電子部品300より大きな平面視したときの面積を有する部品取出開口65が案内面64に沿って形成され(図6及び図15参照)、開口65での収納テープの搬送方向と直交する方向の幅は、電子部品300の幅よりも広い。そして、部品取出開口65は、収納凹部Cb内に収納された電子部品300の幅よりも広く、部品吸着取出位置PUにおいて、装着ヘッド6に設けられた吸着ノズル7が部品取出開口65を介して収納凹部Cb内の電子部品300を吸着して取出すことができる。
【0046】
部品取出開口65が形成された部位、及び部品取出開口65より進行方向の先には、左右に案内面64が形成され(図15参照)、やがてこの案内面64は形成されない(図12乃至図19参照)。また、部品取出開口65が形成された部位にでは、図15に、破線331、332により示したように、上段の切り欠き286及び切り欠き287の高さL8が高いと、破線にて示したように切り開かれたカバーテープC1及びC2が融着部301、302から内側に倒れ込み易くなる。この結果、倒れ込んだときカバーテープC1及びC2が部品取出開口65の上方の一部に入り込み易くなり、入り込んだ場合には、部品取出しの妨げになるので、上述したように上段の切り欠き286及び切り欠き287の高さは、下段の切り欠き284及び切り欠き285の高さの例えば2倍程度より低くするのが好ましい。
【0047】
なお、テープ処理ユニット28には、種別判別用の情報識別部66が設けられ、この情報識別部66は電子部品装着装置1の作業者識別用の情報識別部67と、電子部品装着装置1の情報識別部68とから構成される。作業者識別用の情報識別部67は作業者が目視して前記テープ処理ユニット28の種類が識別できるように、その型式、例えば「W8S」などが刻印されている。また、電子部品装着装置1の情報識別部68は、図20に示すように、4個のドットを用いた二値化情報(ビット)で、即ち黒丸の印字が0〜15までの前記テープ処理ユニット28の種別(種類)が識別できるように、その型式、例えば図16の最左部は「W8S」、その右隣は「W8M」、その右隣は「W8L」、最右部は「W8LL」という種類がわかるように付されている。
【0048】
なお、前述したように、情報識別部68は4個のドットを用いた二値化情報(ビット)であったが、直接文字認識できるものや、バーコード情報(一次元又は二次元)を貼付したり、或いはメモリタグ、ミューチップなどの記録媒体を埋め込んでもよい。これらの媒体を使用する場合は、テープ処理ユニット28の型式情報の他に、ユニークな管理コードも情報に加えて、個々の管理も可能にすることができる。
【0049】
なお、テープ処理ユニット28の型式と対象電子部品の関係表(記憶装置89に格納されている。)である図21に示すように、型式「W8S」は、対象電子部品の範囲が「0402〜0603」で、この電子部品のX方向の寸法が0.40〜0.60mmで、Y方向の寸法が0.20〜0.30mmであり、型式「W8M」は、対象電子部品の範囲が「1005〜1608」で、この電子部品のX方向の寸法が0.61〜1.60mmで、Y方向の寸法が0.31〜3.40mmであり、型式「W8L」は、対象電子部品の範囲が「1608〜2012」で、この電子部品のX方向の寸法が1.61〜2.10mmで、Y方向の寸法が0.31〜3.40mmであり、型式「W8LL」は、対象電子部品の範囲が「2012〜3225」で、この電子部品のX方向の寸法が2.11〜4.30mmで、Y方向の寸法が0.31〜3.40mmである。即ち、例えば型式「W8S」は、電子部品のX方向の寸法が0.40〜0.60mmの範囲内で、Y方向の寸法が0.20〜0.30mmの範囲内の電子部品を扱うことができることを意味する。
【0050】
次に、図22の電子部品装着装置1の制御ブロック図について説明すると、前記電子部品装着装置1には、本装着装置1を統括制御する制御手段、判定手段、実行手段、命令手段等としての制御装置70と、該制御装置70にバスラインを介して接続される記憶装置71が備えられている。そして、制御装置70は前記記憶装置71に記憶されたデータに基づいて、電子部品装着装置1の部品装着動作に係る動作を統括制御する。
【0051】
即ち、制御装置70は、インターフェース74及び駆動回路77を介して前記Y軸駆動モータ11、X軸駆動モータ13、上下軸駆動モータ14及び前記θ軸駆動モータ15等の駆動を制御すると共に各部品供給ユニット5を制御する。この図20では、説明の便宜上、複数あるものでも、例えば装着ヘッド6、部品供給ユニット5などは1つとして省略してある。
【0052】
前記記憶装置71には、部品装着に係るプリント基板Pの種類毎に装着データ(図24参照)が記憶されており、その装着順序毎(ステップ番号毎)に、プリント基板P内でのX方向(Xで示す)、Y方向(Yで示す)及び角度(Zで示す)情報や、各部品供給ユニット5の配置番号情報等が格納されている。
【0053】
また前記記憶装置71には、各プリント基板Pの種類毎に前記各部品供給ユニット5の配置番号(レーン番号)に対応した各電子部品の種類(部品ID)の情報、即ち部品配置情報(図25参照)が格納されており、この部品配置情報は前記カート台上のどの位置にどの部品供給ユニット5を搭載するかに係るデータである。更にはこの部品ID毎に電子部品のX方向及びY方向の寸法等の電子部品の特徴等に関する部品ライブラリデータ(図26参照)が格納されている。
【0054】
73はインターフェース74を介して前記制御装置70に接続される認識処理装置で、前記部品認識カメラ12により撮像して取込まれた画像や前記基板認識カメラ4により撮像して取り込まれた画像の認識処理が該認識処理装置73にて行われ、制御装置70に処理結果が送出される。即ち、制御装置70は、部品認識カメラ12に撮像された画像や前記基板認識カメラ4に撮像された画像を認識処理(位置ずれ量の算出など)するように指示を認識処理装置73に出力すると共に、認識処理結果を認識処理装置73から受取るものである。
【0055】
75は部品画像や各種データ設定のための画面などを表示するモニタで、このモニタ75には入力手段としての種々のタッチパネルスイッチ76が設けられ、作業者がタッチパネルスイッチ76を操作することにより、種々の設定を行うことができる。
【0056】
また、前記導入モータ17及び前記サーボモータ32により収納テープCXを導入し間欠送りする部品供給ユニット5は、制御装置79と記憶装置80とを備えている。82はそれぞれインターフェース81を介して前記制御装置79に接続される駆動回路で、制御装置79はDCモータ17及びサーボモータ32を駆動回路82を介して制御する。この部品供給ユニット5に設けられる制御装置79は、インターフェース81及び74を介して電子部品装着装置1に設けられる制御装置70に接続される。
【0057】
なお、図4図5に示すように、前記部品供給ユニット5の杷手46の上面には操作パネル78が設けられ、この操作パネル78には部品供給ユニット5の配置番号(レーン番号)を選択するためのレーン番号選択ボタン78Aと、このレーン番号選択ボタン78Aの左部押圧毎に1ずつレーン番号を増加させて表示すると共に右部押圧毎に1ずつレーン番号を減少させて表示する表示部78Bと、送りボタン78Cと戻りボタン78D、ローディングボタン78Eとが設けられている(図23参照)。
【0058】
従って、前記部品供給ユニット5を前述したフィーダベース上から取り外したり、取り付けたりする際に、表示部78Bを見ながら部品供給ユニット5の配置番号(レーン番号)をレーン番号選択ボタン78Aの押圧操作に基づいて選択(変更)することができる。その選択された部品供給ユニット5の配置番号(レーン番号)は記憶装置89、70に書換え記憶されることとなる。
【0059】
次に、部品供給ユニット5に収納テープCXを装填する動作について、説明する。先ず、テープ押さえ部材24(図4参照)を外して収納テープCX先端部を前記案内通路上に載置して、第1スプロケット23のテープ送り歯を収納テープCXの送り孔Cdに嵌合させた後に、テープ押さえ部材24をセットする。
【0060】
そして、作業者は操作パネル78のローディングボタン78Eを押圧操作すると、制御装置79は前記第1検出センサ25及び第2検出センサ44が収納テープCXを検出していなければ、DCモータ17をタイマー45による所定時間だけ駆動させるように制御し、収納テープCXは第1スプロケット23の回転により部品供給ユニット5内奥方へ順次挿入される。
【0061】
そして、この挿入に伴い、タイマー45による所定時間を計時したら前記DCモータ17の駆動を停止し、第1検出センサ25が収納テープCXの先端を検出したら、前記DCモータ17及びサーボモータ32の駆動を開始させて、第1スプロケット23、第2スプロケット27及び第3スプロケット29により収納テープCXが前方へ移動させられる。
【0062】
そして、予め設定された送り量に従い、移動動作を継続し、この移動中に第2検出センサ44が収納テープCXの先端を検出したら、制御装置79はDCモータ17の駆動を停止させ、サーボモータ32を強制的に減速させながら停止させる。なお、この場合、前述の予め設定された送り量がなされたにもかかわらず、第2検出センサ44が収納テープCX先端を検出できない場合には、制御装置79はDCモータ17及びサーボモータ32を異常停止させるように制御する。
【0063】
続いて、サーボモータ32によって前述した減速してから停止する際の収納テープCXのオーバーラン量を鑑みて、最小ピッチ送りによる逆転動作を収納テープCXの先端が第2検出センサ44が検知しなくなるまで繰り返し、収納テープCXの先端位置を確定する。即ち、サーボモータ32の最少ピッチの逆転動作及び停止動作を繰り返すことにより収納テープCXの先端位置を確定する。
【0064】
なお、第1スプロケット23はワンウェイクラッチを備えていて逆転はしないが、戻し量が微小であること、第1スプロケット23の歯高が低いことにより第2スプロケット27の送り歯に嵌合した収納テープCXはサーボモータ32の推力で後方へ滑り出される。
【0065】
そして、所定量の1回送り動作で収納テープCXの先端部をカッター30の刃の直前位置まで高速で送りこむようにサーボモータ32の駆動を制御する。即ち、収納テープCXの先端位置の確定により、カッター30の刃の直前位置まで設計寸法に従い、収納テープCXを高速で送り込む。
【0066】
その後、カバーテープCcのカッター30による切り開きゾーンへ収納テープCXを挿入し、カバーテープCcの切り開きを行う。この場合、カバーテープCcをキャリアテープCaから剥離するのではなく、進行方向に対して左右方向に切り開くように上方へ向けて開くため、超低速度又は超低加速度で所定量の1回送りを行う。
【0067】
このように、カバーテープCcがカッター30による切り開かれるが、収納テープCXが、例えば収納テープCXの搬送方向と直角に交わる方向にずれて偏った場合について図16に基づいて説明する。なお、図16において、図12及び13に基づいて説明したものと同様なものについては、同じ符号を付してある。
【0068】
図16は、収納テープCXが搬送方向の左に偏った場合であり、この偏りにより、右側の融着部302の内側の一部は、上段の切り欠き287の側面318より内側に位置する。このため、図16に示したように、カバーテープC2は折れ曲り、融着部302と共にキャリアテープCaと案内部283との間に挟まれる。このとき、下段の左右の切り欠き284及び切り欠き285の高さは、切り欠き284、285内でカバーテープC1又はカバーテープC2が折れ曲がったときの厚さ(カバーテープの厚さの2倍)より僅かに大きい寸法なので、折れ曲ったカバーテープC2と融着部302は、キャリアテープCaと上面312との間の切り欠き285内に収まる。この結果、カバーテープCaはスムーズに移動することができる。従って、カバーテープCaが移動するときに、カバーテープCaの折れ曲った部分と案内部283との間に摩擦が発生し大きくなり、カバーテープCaの送りが阻害される、或いは、カバーテープCaが案内面64から外れることを回避でき、カバーテープCaの左右を確実に開ききることができる。
【0069】
また、図17は、収納テープCXの左右の融着部301と融着部302との間隔が、左右の切り欠き286と切り欠き287との間隔より小さく、カバーテープC1、C2の内側の一部が上段の切り欠き286、287の側面317、318より内側に位置する。このため、図17に示したように、カバーテープC1、C2は折れ曲り、融着部301、302と共にキャリアテープCaと案内部283との間に挟まれる。このとき、下段の切り欠き284、285が形成されているので、折れ曲ったカバーテープC1、C2と融着部301、302は、キャリアテープCaと上面311、312との間の下段の切り欠き284、285内に収まる。この結果、カバーテープCaはスムーズに移動することができる。従って、カバーテープCaが移動するときに、カバーテープCaの折れ曲った部分と案内部283との間に摩擦が発生し、カバーテープCaの移動が阻害される、或いは、カバーテープCaが案内面64から外れることを回避でき、カバーテープCaを左右に確実に開ききることができる。
【0070】
更に、案内部283の下部には、下段の切り欠き284、285の上に、間隔L7が大きい上段の切り欠き286、287が形成されている。従って、例えばカバーテープC1の折れ曲った部分C11が、内側に傾斜している案内面64に沿って次第に下方へ移動し、図12に、破線で示したように、案内面64から外れ、上段の切り欠き286に達したときには、折れ曲った部分C11は、切り欠き286の垂直な側面317に当たり支持される。この結果、折れ曲った部分C11がさらに下方へ移動することを垂直な側面317により極力防止することができる。
【0071】
そして、収納テープCXの先端部の収納凹部Cbの位置を、部品吸着取出位置PUに頭出しするためのピッチ送り動作を所定回数行う。この場合、先の収納テープCXの先端位置確定の位置からの累計送り量(第2スプロケット27のテープ送り歯の送り孔Cdへの嵌合によるサーボモータ32の駆動管理量)に従い、送りピッチに従っての収納凹部Cbの位置を部品吸着取出位置PUに運び込むための所定送り動作を実施する。
【0072】
この収納凹部Cbの位置の自動合わせは、収納テープCX先端の送り孔Cd基準に従った切断位置を元に、テーピング規格に則った収納凹部Cbの位置関係より、送り量をコントロールして行う。
【0073】
そして、制御装置70は電子部品の取り出し動作をするように制御し、電子部品をこの部品供給ユニット5から電子部品を取出した後、吸着ノズル7に吸着保持された電子部品を部品認識カメラ12が撮像して認識処理装置73がこの撮像画像を認識処理すると共に必要な補正動作を行うように制御し、プリント基板Pへの電子部品の装着動作を行う。この場合、基板認識カメラ4によりプリント基板Pに付された位置決めマークを撮像し、認識処理装置73がこの撮像画像を認識処理して、この認識結果も加味して前述した補正動作を行って、電子部品の装着動作を行う。
【0074】
次に、装着データに基づいて、このプリント基板P上に他の装着する電子部品があるか否かを判定し、有る場合には、他の装着すべき電子部品がなくなるまで、以下同様に繰り返す。
【0075】
なお、上述した実施の形態では、下段の切り欠き284、285の上に、上段の切り欠き286、287が形成された案内部283について説明したが、上段の切り欠き286、287が形成されていなく、下段の切り欠き284、285のみが形成されている案内部においても上述した案内部283と同様に、下段の切り欠き284、285が形成されている場合には、カバーテープC1、C2が折れ曲ったときでも、折れ曲った部分は切り欠き284、285内に収まり、カバーテープCaはスムーズに移動し、カバーテープCaが案内面64から外れることを確実に回避でき、カバーテープCaを確実に開ききることができる。
【0076】
以上のように本発明の実施態様について説明したが、上述の説明に基づいて当業者にとって種々の代替例、修正又は変形が可能であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で前述の種々の代替例、修正又は変形を包含するものである。
【符号の説明】
【0077】
1:電子部品装着装置 5:部品供給ユニット
28:テープ処理ユニット 30:カッター
43:サプレッサ 55:取付孔
56:位置決め用凸部 64:案内面
65:部品取出口 283:案内部
284、285:下段の切り欠き(段差) 286、287:上段の切り欠き(段差)
図1
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