(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記分岐配管は、第1開口端、第2開口端、及び第3開口端を備え、前記第1開口端は流量を検出すべき対象流れの入口であり、前記第2開口端及び前記第3開口端の少なくとも一方は前記対象流れの出口であり、
前記流量検出ユニットは、前記第1受圧変位体の位置に基づいて前記対象流れの流量を検出する一方、前記対象流れとは逆向きに前記第2開口端または前記第3開口端から流入する流れについては前記第2受圧変位体の位置に基づいて当該流れの有無を検出することを特徴とする請求項1に記載の流量検出ユニット。
前記流量検出ユニットは、前記第1受圧変位体及び前記第2受圧変位体を収容し、前記第1受圧変位体により第1室と第2室とに仕切られ、前記第2受圧変位体により前記第2室と第3室とに仕切られている差圧室を備え、
前記第1受圧変位体と前記第2受圧変位体とは初期状態において接触しており、
前記差圧生成部は、前記対象流れに沿って上流側と下流側とに圧力差を生じさせる絞りを備え、前記絞りは、前記第2開口端または前記第3開口端から流入する流れについても圧力差を生じさせるよう前記第2開口端と前記第3開口端との間に配設されており、
前記差圧生成部は、前記対象流れの上流圧を前記第1受圧変位体及び前記第2受圧変位体が一体に移動するように前記第1室に導く一方、前記第2開口端または前記第3開口端から流入する流れの上流圧を前記第1受圧変位体から前記第2受圧変位体が離れて移動するように前記第2室に導くよう構成されていることを特徴とする請求項2に記載の流量検出ユニット。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明のある実施形態に係る貯湯式給湯装置の構成を表すシステム図である。本実施形態の給湯装置は、貯湯ユニット10とヒートポンプユニット12を備える。貯湯ユニット10は、貯湯タンク14のほか、湯水を循環または供給するための配管、湯水の流れを制御する制御弁、湯水の温度や流量を検出するためのセンサ等を備える。なお、以下の給水管等の「配管」は、流体が流通可能な管路を意味し、装置や部品間をつなぐ部材のほか、装置内の流通路も含む。給湯装置は、貯湯ユニット10にて適温に調整された湯水を、浴槽13やカラン15等の給水設備に供給する。給湯装置は、貯湯タンク14から送出されて適温に調整された湯水を浴槽13へ落とし込む給湯回路のほか、浴槽13に溜められた湯水を追い焚きするための追い焚き循環回路を備える。
【0016】
上水道から供給される低温水は、給水管16によって貯湯ユニット10に供給される。給水管16は、貯湯ユニット10内にて第1給水管17、第2給水管18および第3給水管19に分岐している。このうち、第1給水管17が貯湯タンク14の下部に接続されている。貯湯タンク14とヒートポンプユニット12との間には沸上循環回路が形成されている。すなわち、貯湯タンク14の下部に接続された導出管20がヒートポンプユニット12に接続され、ヒートポンプユニット12に接続された戻り管22が貯湯タンク14の上部に接続されている。なお、カラン15には、給水管16を介して給湯装置とは別系統で低温水が供給される。
【0017】
このような構成により、貯湯タンク14には上部に高温水、中間部に中温水、下部に低温水が存在する温度成層が形成される。貯湯タンク14の下部に溜まった冷温水は、ヒートポンプユニット12にて熱交換されて高温水となり、貯湯タンク14に戻される。導出管20には、このような沸上循環回路における湯水の循環を促進するためのポンプ23が設けられている。
【0018】
ヒートポンプユニット12は、冷媒として二酸化炭素を用いる冷凍サイクルを備える。この冷凍サイクルは圧縮機、熱交換器、膨張弁、蒸発器を含む冷媒循環回路を備えるが、それらの構成および動作については公知であるため、その詳細な説明を省略する。上述の沸上循環回路を流れる低温水は、その熱交換器を経る際に沸き上げられて高温水となる。
【0019】
貯湯タンク14にはまた、追い焚きのための追い焚き熱源回路が接続されている。すなわち、貯湯タンク14の上部と下部とを接続する加熱循環路24が設けられ、その中途に熱交換器70およびポンプ72が配設されている。追い焚きの際にはポンプ72が駆動される。それにより、貯湯タンク14の上部に溜まった高温水が熱交換器70に導かれ、浴槽13側の循環通路82を流れる湯水との間で熱交換が行われる。熱交換により温度低下した湯水は、貯湯タンク14に戻される。
【0020】
一方、貯湯タンク14の上部には、高温水を導出する給湯管25が接続されている。給湯管25は、第1給湯管26と第2給湯管28に分岐している。第1給湯管26は第2給水管18と接続され、第2給湯管28は第3給水管19と接続されている。各給湯管を流れる高温水と各給水管を流れる低温水とは、それらの配管の接続部(合流部)において混合される。第1給湯管26の高温水と第2給水管18の冷温水との混合によって適温となった湯水は、配管30を介して台所等のカラン15に供給される。一方、第2給湯管28の高温水と第3給水管19の冷温水との混合によって適温となった湯水は、給湯配管32を介して浴槽13に供給される。
【0021】
第1給湯管26と第2給水管18と配管30との接続点には、第1混合弁36が設けられている。第1混合弁36は、第1給湯管26を介して供給された高温水と、第2給水管18を介して供給された低温水との混合比を調整し、配管30に適温の湯水を導出する。第1給湯管26における第1混合弁36の上流側には、逆止弁40が設けられている。第2給水管18における第1混合弁36の上流側には、逆止弁42が設けられている。配管30には上流側から温度センサ48、フローセンサ50が設けられている。図示しない制御部は、温度センサ48の温度を取得し、使用者が図示しないリモートコントローラにて設定した給湯温度となるよう第1混合弁36の開度を制御する。逆止弁40は、給湯が停止されたときに合流部の湯水が第1給湯管26に逆流することを防止する。逆止弁42は、給湯が停止されたときに合流部の湯水が第2給水管18に逆流することを防止する。
【0022】
一方、第2給湯管28と第3給水管19と給湯配管32との接続点には、第2混合弁38が設けられている。第2混合弁38は、第2給湯管28を介して供給された高温水と、第3給水管19を介して供給された低温水との混合比を調整し、給湯配管32に適温の湯水を導出する。第2給湯管28における第2混合弁38の上流側には、逆止弁44が設けられている。第3給水管19における第2混合弁38の上流側には、逆止弁46が設けられている。給湯配管32には上流側から温度センサ52、制御弁ユニット54が設けられている。図示しない制御部は、温度センサ52の温度を取得し、使用者が図示しないリモートコントローラにて設定した給湯温度となるよう第2混合弁38の開度を制御する。逆止弁44は、給湯が停止されたときに合流部の湯水が第2給湯管28に逆流することを防止する。逆止弁46は、給湯が停止されたときに合流部の湯水が第3給水管19に逆流することを防止する。
【0023】
給水管16における第1給水管17との分岐点の上流側には、逆止弁55、減圧弁56および遮断弁58が設けられている。減圧弁56は、給水管16を介して供給される冷温水の圧力を適宜減圧する。すなわち、水圧により貯湯タンク14等が破損しないように適宜圧力調整を行うものである。遮断弁58は、貯湯タンク14に所定の湯水が溜まったときに給水管16を遮断し、冷温水の供給を適宜停止する。逆止弁55は、貯湯ユニット10への給水の停止時に給水管16における湯水の逆流を防止する。
【0024】
また、制御弁ユニット54は、その上流側から制御弁60、逆止弁62、大気開放弁64、逆止弁66が設けられている。制御弁60は、電磁弁であり、給湯配管32を開閉することにより浴槽13への湯水の供給を許容又は遮断する。逆止弁66および逆止弁62は、浴槽13から貯湯タンク14側への湯水の逆流を段階的に防止する。大気開放弁64は、上流側(一次側)の圧力低下に応動して逆止弁62と逆止弁66との間の空間を大気に開放する。
【0025】
すなわち、例えば浴槽13が貯湯ユニット10よりも高い位置に設置されるような場合、浴槽13の側に配置された逆止弁66が異物の噛み込みなどにより水密不良となっていた場合には、浴槽13内の汚水がその水頭圧により逆止弁66を介して大気開放弁64まで逆流してくる。このような場合であっても、その汚水は大気開放弁64によって大気に放出されるため、浴槽13内の汚水が貯湯ユニット10ひいては上水道の方まで逆流することを防止できる。
【0026】
給湯配管32は、制御弁ユニット54の下流側の分岐点Pにて、浴槽13へ直接つながる接続通路80と、追い焚き循環回路を形成する循環通路82とに分岐する。分岐点Pには、流量検出ユニット100が設けられている。流量検出ユニット100は、詳しくは後述するように、フローセンサ付きの分岐配管である。
【0027】
接続通路80にはポンプ84が設けられ、循環通路82の中途には熱交換器70が設けられる。ポンプ84は、追い焚き時にのみ駆動される。すなわち、浴槽13の湯張りを行うときには制御弁60が開弁され、第2混合弁38にて適温に調整された湯水が供給される。その湯水は分岐点Pにて分岐し、図中実線矢印にて示すように、一方で接続通路80を介して浴槽13へ供給され、他方で循環通路82を介して浴槽13へ供給される。ただし、湯張り時にはポンプ72は駆動されないため、追い焚きが行われることはない。湯張り中の湯水の供給量は、流量検出ユニット100の検出値に基づいて算出される。所定流量の湯水の供給が完了すると、制御弁60が閉弁され、湯張りは停止される。
【0028】
一方、追い焚き時には、ポンプ72,84が駆動される。その結果、図中点線矢印にて示すように、浴槽13内の湯水が熱交換器70へ向けて送り出され、追い焚き循環回路を循環する。浴槽13から排出された冷めた湯水は、熱交換器70にて熱交換されて昇温し、再び浴槽13へと戻される。この追い焚きにより、浴槽13内の湯水が適温に温められる。なお、追い焚き時には制御弁60が閉弁され、また逆止弁66が閉弁状態を維持するため、浴槽13内の汚水が給湯配管32に逆流することはない。循環の流量または有無が流量検出ユニット100の検出値に基づいて検出される。浴槽の循環積算水量が算出される場合には、追い焚き終了時間の目安を求めることもできる。
【0029】
次に、流量検出ユニット100の具体的構成について説明する。
図2は、流量検出ユニット100の全体構成を表す断面図である。なお、以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に部材の位置関係を表現することがある。しかし、そうした位置関係の表現は、図示される特定の向きに流量検出ユニット100が現場で設置されることを意味するものではないことに留意されたい。つまり、流量検出ユニット100は例えば、図示される向きとは反対に(すなわち、図における上部を下方に向けるようにして)設置されることもあり得るし、図示される向きから90度回転させた向きで設置されることもあり得る。
【0030】
流量検出ユニット100は、分岐配管102と流量センサ部104とを備える。分岐配管102はT字形の管継手であり、第1開口端106、第2開口端108、及び第3開口端110を備える。これらの開口端はそれぞれ他の配管に分岐配管102を接続するための接続口である。流量センサ部104は分岐配管102の中央部分、言い換えれば分岐部分に取り付けられている。流量センサ部104は、差圧による可動部材126の変位に基づいて分岐配管102の流量を検出するよう構成されている。
【0031】
第1開口端106は、給湯配管32の浴槽13側の末端に接続される。
図1を参照して説明したように、給湯配管32は、貯湯タンク14から送出されて適温に調整された湯水を浴槽13へ落とし込む給湯回路を、浴槽13に溜められた湯水を追い焚きするための循環回路に接続する配管である。第2開口端108は、追い焚き循環回路の接続通路80に接続される。第3開口端110は、追い焚き循環回路の循環通路82に接続される。このようにして、分岐配管102は、循環回路80,82と給湯配管32との接続部を形成する。分岐配管102の第2開口端108と第3開口端110とをつなぐ管路は、追い焚きのための循環回路の一部となっている。
【0032】
分岐配管102は、第2開口端108を一端に備え第3開口端110を他端に備える主管と、主管の中途にある分岐部112と、を備える。この主管は、第2開口端108を分岐部112に接続する部分である第2管部116と、第3開口端110を分岐部112に接続する部分である第3管部118と、を備える。主管は第2開口端108から第2管部116、分岐部112、及び第3管部118を経て第3開口端110へと直線状に延びている。図示されるように、第2管部116及び第3管部118はともに中途に段部を有し、その段部より分岐部112に近い内側部分は外側部分よりも流路径が若干小さい。
【0033】
また、分岐配管102は、分岐部112を基端とし、末端に第1開口端106を有する第1管部114を備える。第1管部114は、第2管部116及び第3管部118を含む主管から分岐する枝管である。第1管部114は、主管の中央から直角方向に分岐して直線状に延びている。第1管部114もまた、中途に段部を有し、その段部より分岐部112に近い内側部分は外側部分よりも流路径が若干小さい。
【0034】
分岐配管102は、第1管部114の管軸に対して左右に対称な流路を形成している。よって、第2管部116と第3管部118とは径及び長さが等しくなっている。第1管部114についても、それらと等しい径及び長さを有してもよい。
【0035】
また、分岐配管102は、第1オリフィス板120と第2オリフィス板122とを含む差圧生成部を備える。第1オリフィス板120は、分岐部112と第2開口端108との間に設けられている。第1オリフィス板120には第1オリフィス121が形成されている。より具体的には、第1オリフィス板120は、分岐部112から第2管部116への入口に配設されている。第1オリフィス板120は、第2管部116の内壁からその管軸に向けて突き出す環状凸部として、分岐配管102に一体に形成されている。第1オリフィス121は、この環状凸部によって第2管部116の管軸と同軸に形成されている狭窄部分である。
【0036】
第2オリフィス板122は、分岐部112と第3開口端110との間にあり、第2オリフィス板122には第2オリフィス123が形成されている。より具体的には、第2オリフィス板122は、分岐部112から第3管部118への入口に配設されている。第2オリフィス板122は、第3管部118の内壁からその管軸に向けて突き出す環状凸部として、分岐配管102に一体に形成されている。第2オリフィス123は、この環状凸部によって第3管部118の管軸と同軸に形成されている狭窄部分である。
【0037】
このようにして、第1オリフィス121は、第1開口端106から流入し第2開口端108から流出する流れ(例えば、給湯配管32からの注湯)において第1オリフィス121の上流側と下流側との間に差圧を生じさせるように分岐配管102に配設されている。このとき、第1オリフィス121の上流側(すなわち第1管部114及び分岐部112)が高圧となり、第1オリフィス121の下流側(すなわち第2管部116)が低圧となる。
【0038】
逆に、第1オリフィス121は、第2開口端108から流入する流れ(例えば、追い焚き循環流れ)についても第1オリフィス121の上流側と下流側との間に差圧を生じさせるように分岐配管102に配設されている。このとき、第1オリフィス121の上流側(すなわち第2管部116)が高圧となり、第1オリフィス121の下流側(すなわち第1管部114及び分岐部112)が低圧となる。
【0039】
また、第2オリフィス123は、第1開口端106から流入し第3開口端110から流出する流れにおいて第2オリフィス123の上流側と下流側との間に差圧を生じさせるように分岐配管102に配設されている。このとき、第2オリフィス123の上流側(すなわち第1管部114及び分岐部112)が高圧となり、第2オリフィス123の下流側(すなわち第2管部116)が低圧となる。また、第2オリフィス123は、第2開口端108から流入する流れについても第2オリフィス123の上流側と下流側との間に同様に差圧を生じさせる。
【0040】
第2オリフィス板122は、第1管部114の管軸に対して第1オリフィス板120と対称に設けられている。第2オリフィス123は第1オリフィス121と等しい形状を有する。また上述のように、第2管部116と第3管部118とは対称に形成されている。したがって、分岐配管102は、第1開口端106から流入する流れが第2開口端108と第3開口端110とに均等に分流されるように構成されている。あるいは、第2オリフィス123は、分岐配管102の外部(例えば、接続通路80及び循環通路82)の圧力損失の違いを補償するように、第1オリフィス121と異なる開口形状に形成されていてもよい。
【0041】
流量センサ部104は、差圧室124と、差圧によって移動可能である可動部材126と、可動部材126の位置に基づいて分岐配管102における流量を検出するための磁気センサ128と、を備える。可動部材126は、第1管部114の管軸方向に移動可能であるように差圧室124に収容されている。磁気センサ128は、永久磁石などの磁石130と、磁気検出素子132とを備える。詳しくは後述するが、磁石130は可動部材126と一体に移動可能であるように可動部材126に取り付けられている。磁気検出素子132は、センサハウジング133に取り付けられている。
【0042】
差圧室124は、第1圧力室136、第2圧力室137、及び第3圧力室138を有する。可動部材126は、第1ダイアフラム144及び第2ダイアフラム145を備える。第1圧力室136は分岐配管102と第1ダイアフラム144との間に形成されている。第2圧力室137は第1ダイアフラム144と第2ダイアフラム145との間に形成されている。第3圧力室138は第2ダイアフラム145とセンサハウジング133との間に形成されている。このようにして、差圧室124は、可動部材126によって第1圧力室136、第2圧力室137、及び第3圧力室138に仕切られている。
【0043】
差圧室124は、分岐配管102とセンサハウジング133とにより画定される区画である。センサハウジング133は、その内部空間を分岐配管102の中央管壁140の外側に隣接させるように分岐配管102に固定されている。中央管壁140はその内側に分岐部112を形成する分岐配管102の部分である。
【0044】
センサハウジング133は、第1ハウジング部分134と第2ハウジング部分135とを備える。第1ハウジング部分134はセンサハウジング133の上側部分であり、分岐配管102に取り付けられる。中央管壁140から外周側には、第2管部116及び第3管部118の管壁下側に、第1ハウジング部分134を分岐配管102に固定するための環状固定部142が形成されている。第1ハウジング部分134は、分岐配管102の環状固定部142に水密に取り付けられている。第2ハウジング部分135はセンサハウジング133の下側部分であり、第1ハウジング部分134の下側に水密に取り付けられている。
【0045】
可動部材126は、第1ダイアフラム144、第2ダイアフラム145、及び磁石保持部146を備える。第1ダイアフラム144は最外周部が固定され、その内側の薄肉外周部は下方に凸状に湾曲した部分を有する。薄肉外周部の内側には上面側に肉厚とされた部分を有し、さらに内側の中心部には磁石保持部146の上端部148を受け入れる凹部を下面に有する。第1ダイアフラム144の最外周部は、分岐配管102の環状固定部142と第1ハウジング部分134とに挟持されて固定されている。第1ダイアフラム144の薄肉外周部が第1圧力室136と第2圧力室137との差圧によって変形可能である。第1ダイアフラム144の中心は分岐配管102の第1管部114の管軸上にあり、第1ダイアフラム144はその管軸に垂直に交差するように配設されている。
【0046】
こうして、第1圧力室136は、分岐配管102の中央管壁140の外表面と第1ダイアフラム144の上面との間に形成されている。
図2は、差圧室124に差圧が作用していないときの可動部材126の初期位置を示す。このとき、第1ダイアフラム144は分岐配管102の中央管壁140に接触している。それにより、初期位置の位置決めが容易となる。
【0047】
磁石保持部146は、第1管部114の管軸に沿って延在する柱状の形状を有する部材である。磁石保持部146の上端部には軸方向に上から順に、上端部148とバネ取付部150とが設けられている。磁石保持部146の上端部148とバネ取付部150との間には、第2ダイアフラム145を保持するための環状溝がある。
【0048】
第1ダイアフラム144と同様に、第2ダイアフラム145は最外周部が固定され、その内側の薄肉外周部は下方に凸状に湾曲した部分を有する。第2ダイアフラム145の最外周部は、第1ハウジング部分134と第2ハウジング部分135とに挟持されて固定されている。第2ダイアフラム145の中心部は磁石保持部146に固定されている。第2ダイアフラム145の薄肉外周部が第2圧力室137と第3圧力室138との差圧によって変形可能である。第2ダイアフラム145は第1ダイアフラム144と同軸に配設されている。こうして、第2圧力室137は、第1ダイアフラム144の下面、第2ダイアフラム145の上面、及び第1ハウジング部分134の内側面の間に形成されている。
【0049】
バネ取付部150の下面の外周部にはバネ152の一端が取り付けられており、バネ152の他端はバネ取付部150の下面外周部に対向する第2ハウジング部分135に取り付けられている。バネ152は可動部材126を初期位置に弾性支持するために設けられており、バネ152に代えて任意の弾性部材であってもよい。
【0050】
第1ダイアフラム144と、磁石保持部146及び第2ダイアフラム145とは個別に移動可能である別体の部材である。本実施形態においては、第1ダイアフラム144が第1受圧変位体を構成し、磁石保持部146及び第2ダイアフラム145が第2受圧変位体を構成する。バネ152によって第1ダイアフラム144に磁石保持部146が押し付けられ、初期位置において第1ダイアフラム144に磁石保持部146の上端部148が接触している。よって、第1受圧変位体と第2受圧変位体とは初期状態において接触している。
【0051】
また、第1ダイアフラム144は、第2ダイアフラム145よりも高い剛性を有する。そのため、第1ダイアフラム144にある大きさの力が作用したときの第1ダイアフラム144の軸方向変位は、それと同じ大きさの力が第2ダイアフラム145に作用したときの第2ダイアフラム145の軸方向変位より小さい。
【0052】
バネ取付部150の下面中心部から下方へとバネ152の内側を通って延出部154が延びている。延出部154の下端には磁気センサ128の磁石130が固定されている。第2ハウジング部分135は延出部154を受け入れるハウジング凹部156を有し、延出部154はハウジング凹部156に遊挿されている。ハウジング凹部156の下端部に磁気センサ128の磁気検出素子132が収容されている。磁気検出素子132は、当該素子と磁石130と距離に応じた出力を与えるよう構成されている。
【0053】
ハウジング凹部156の上端部には外側に拡径された段部が形成されており、この段部にバネ152の上記他端が取り付けられている。また、この段部から外側へとセンサハウジング133の内部空間はさらに拡径されており、それにより第3圧力室138の底壁及び側壁が形成されている。こうして、第3圧力室138が、第2ダイアフラム145、バネ取付部150の下面、及び第2ハウジング部分135の間に形成されている。
【0054】
図示される初期位置において、可動部材126を下方に移動可能とするために、延出部154の下端とそれに対向するハウジング凹部156の底部(磁気検出素子132の収容部分)との間には隙間があり、また、バネ取付部150の下面と第3圧力室138の底壁との間にも隙間がある。
【0055】
流量検出ユニット100の差圧生成部は、分岐配管102から差圧室124へと差圧を導入するための第1圧力導入路158、第2圧力導入路159、及び第3圧力導入路160を備える。第1圧力導入路158は、分岐部112の中央管壁140を貫通して形成されており、分岐部112を第1圧力室136に接続する。第1圧力導入路158は、分岐部112の圧力を第1圧力室136に導入する。第1圧力導入路158の片側に第1オリフィス121が設けられ、その反対側に第2オリフィス123が設けられ、第1圧力導入路158は第1オリフィス121と第2オリフィス123とに挟まれる場所で分岐配管102に接続されている。
【0056】
第2圧力導入路159は、第2管部116の側壁及び第1ハウジング部分134を貫通して形成されており、第2管部116を第2圧力室137に接続する。第2圧力導入路159は、第2管部116の圧力を第2圧力室137に導入する。図示されるように、第2管部116と第1ハウジング部分134との間には、第2圧力導入路159を水密に保持するためのシール部が設けられている。
【0057】
第3圧力導入路160は、第3管部118の側壁、第1ハウジング部分134、及び第2ハウジング部分135を貫通して形成されており、第3管部118を第3圧力室138に接続する。第3圧力導入路160は、第3管部118の圧力を第3圧力室138に導入する。図示されるように、第3管部118と第1ハウジング部分134との間、及び第1ハウジング部分134と第2ハウジング部分135との間には、第3圧力導入路160を水密に保持するためのシール部が設けられている。
【0058】
このようにして、第1圧力導入路158は、第1オリフィス121の一方側でありかつ第2オリフィス123の一方側である分岐部112を第1圧力室136に接続する。第2圧力導入路159は、第1オリフィス121の他方側である第2開口端108側を第2圧力室137に接続する。第3圧力導入路160は、第2オリフィス123の他方側である第3開口端110側を第3圧力室138に接続する。
【0059】
したがって、第1圧力導入路158は、第1開口端106から流れが流入するとき第1オリフィス121及び第2オリフィス123の上流圧を第1圧力室136に導入する。一方、第2圧力導入路159は第1オリフィス121の下流圧を第2圧力室137に導入し、第3圧力導入路160は第2オリフィス123の下流圧を第3圧力室138に導入する。
【0060】
また、第2開口端108から流れが流入するときには、第2圧力導入路159が第1オリフィス121の上流圧を第2圧力室137に導入し、第3圧力導入路160が第2オリフィス123の下流圧を第3圧力室138に導入する。第1圧力導入路158は、それらの中間圧を第1圧力室136に導入する。
【0061】
続いて、流量検出ユニット100の動作について
図1及び
図2を参照して説明する。なお以下では、可動部材126の動きを理解するうえで説明を不必要に複雑にしないようにするために、オリフィス上流圧をPと一律に表記し、オリフィスによってその前後に生じる圧力差をΔPと一律に表記する。実際には、給湯流れと循環流れとではオリフィス上流圧の大きさは異なりうるし、第1オリフィス121と第2オリフィス123とで生じる圧力差もいくらか異なりうるが、可動部材126の動きについては基本的に下記に説明する通りとなるように流量検出ユニット100は設計される。
【0062】
まず、給湯配管32から分岐配管102を通じて浴槽13に調温された湯を供給する場合には、湯は給湯配管32から第1開口端106を通じて分岐配管102に流入し、第2開口端108と第3開口端110とへ分岐して分岐配管102から流出する。第2開口端108経由の流れは接続通路80を通じて浴槽13に供給され、第3開口端110経由の流れは循環通路82を通じて浴槽13に供給される。
【0063】
このとき、分岐配管102の第1管部114及び分岐部112の圧力は、オリフィス上流圧Pである。第1オリフィス121の下流側(すなわち第2管部116)は、第1オリフィス121により圧力差ΔPが生じるため、圧力P−ΔPとなる。第2オリフィス123の下流側(すなわち第3管部118)についても、第2オリフィス123により圧力差ΔPが生じ、圧力P−ΔPとなる。
【0064】
オリフィス上流圧Pは、分岐部112から第1圧力導入路158を通じて第1圧力室136に導入される。一方、オリフィス下流圧P−ΔPは、第2管部116から第2圧力導入路159を通じて第2圧力室137に導入される。また、第3管部118からも第3圧力導入路160を通じて第3圧力室138へとオリフィス下流圧P−ΔPが導入される。こうして、第1圧力室136が高圧Pとなり第2圧力室137及び第3圧力室138が低圧P−ΔPとなることで、第1ダイアフラム144に差圧ΔPが作用する。
【0065】
第1圧力室136が高圧であるから、第1ダイアフラム144は第1圧力室136の容積を大きくするように変形し、それによって可動部材126は全体が下方に移動する。すなわち、第1ダイアフラム144を備える第1受圧変位体と、第2ダイアフラム145及び磁石保持部146を備える第2受圧変位体と、が一体に移動する。可動部材126は、差圧ΔPにより作用する力、第1ダイアフラム144及び第2ダイアフラム145の弾性力、及びバネ152の弾性力の釣り合い位置に停止する。低剛性の第2ダイアフラム145は第1ダイアフラム144に追従して移動するにすぎず、可動部材126の変位量は主として高剛性の第1ダイアフラム144の変形量によって決まる。
【0066】
このようにして、磁気センサ128の磁石130が初期位置から釣り合い位置へと下方に変位し、磁石130と磁気検出素子132との距離が小さくなる。磁気センサ128は、磁石130すなわち可動部材126の位置を表す電気信号を出力する。
【0067】
分岐配管102を通過する全流量と各オリフィス121,123への分岐流量との関係、分岐流量と差圧室124に生じる差圧ΔPとの関係、差圧ΔPと可動部材126の停止位置との関係、停止位置と磁気センサ出力信号との関係は、いずれも予め求めておくことができる。したがって、流量検出ユニット100は、分岐配管102における流量を、磁気センサ128から得られた出力信号に基づいて、図示しない流量演算部によって演算することができる。流量検出ユニット100は、分岐配管102の流量を積算することにより、浴槽13への注湯量を求めることもできる。流量検出ユニット100は、分岐配管102の流量またはその積算量を必要に応じて外部または給湯装置の制御部に出力する。
【0068】
一方、浴槽13の湯を循環させる場合には、湯は浴槽13から接続通路80を通じて第2開口端108から分岐配管102に流入し、第3開口端110から循環通路82へと流出し加熱されて浴槽13へと戻る。制御弁ユニット54が逆止弁62,66を有するので、分岐配管102に流入した湯は第1開口端106及び給湯配管32側には流れ出ない。
【0069】
このとき、分岐配管102の第2管部116の圧力がオリフィス上流圧Pである。流れが第1オリフィス121を通ることにより、第1管部114及び分岐部112の圧力はP−ΔPとなる。さらに流れが第2オリフィス123を通ることにより、第3管部118の圧力はP−2ΔPとなる。
【0070】
オリフィス上流圧Pは、第2管部116から第2圧力導入路159を通じて第2圧力室137に導入される。2つのオリフィス間の中間圧P−ΔPは、分岐部112から第1圧力導入路158を通じて第1圧力室136に導入される。オリフィス下流圧P−2ΔPは、第3管部118から第3圧力導入路160を通じて第3圧力室138に導入される。こうして、第2圧力室137が高圧Pとなり、第1圧力室136が中間圧P−ΔPとなり、第3圧力室138が低圧P−2ΔPとなる。
【0071】
第2圧力室137が高圧であるから、第2ダイアフラム145は第2圧力室137の容積を大きくするように下方へと変形する。一方、第1ダイアフラム144は、分岐配管102の中央管壁140に接触しており、上方への移動は規制されている。したがって、可動部材126の下側部分(すなわち第2ダイアフラム145及び磁石保持部146)が上側部分(すなわち第1ダイアフラム144)から離れて下方へと移動し、差圧と弾性力との釣り合い位置に停止する。磁石130が初期位置から下方に変位し、磁石130と磁気検出素子132との距離が小さくなる。第2ダイアフラム145は低剛性であるので、磁石130は比較的大きく動く。
【0072】
流量検出ユニット100は、分岐配管102における流量を、磁気センサ128から得られた出力信号に基づいて、図示しない流量演算部によって演算する。流量検出ユニット100は、演算した流量を積算することにより、浴槽13の循環積算水量を求めることもできる。流量検出ユニット100は、循環流量またはその積算量を必要に応じて外部または給湯装置の制御部に出力する。
【0073】
以上に説明したように、本実施形態によると、浴槽13への注湯量計測と循環運転検知の2つの機能を1つの制御部品により提供することができる。既存の給湯器においては一般に注湯量計測用のフローセンサと循環運転検知用のフロースイッチがそれぞれ設けられているのに対して、本実施形態のようなユニット化により、種々の利点を得ることができる。
【0074】
例えば、ユニット化による部品点数の削減や配管接続の簡素化は、給湯器全体の価格低減につながる。また、器具の小型化や軽量化も可能となる。循環運転検知にフロースイッチを用いる場合には流れの有無を検知するにすぎないのに対し、本実施形態では循環流量を検出することができる。さらに、流量検出ユニット100に差圧式流量計の構成を採用したことにより、従来のように羽根車などの回転部品を管路に露出させなくてもよい。よって、異物に対する耐性に優れる流量検出ユニット100を提供することができる。
【0075】
また、高剛性の第1ダイアフラム144の変形に基づいて給湯配管からの湯水の供給量が検出される。そのため、流量検出ユニット100は、給湯配管からの流れについては広い流量測定範囲を提供することもできる。一方、低剛性の第2ダイアフラム145の変形に基づいて循環回路の流れの有無または流量が検出される。そのため、流量検出ユニット100は、循環運転が行われているか否かを感度よく検出することができる。
【0076】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はその特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変形が可能であることはいうまでもない。
【0077】
上記実施形態においては、流量検出ユニット100は、流量を検出すべき対象流れに差圧を生じさせるために少なくとも1つのオリフィス121,123を備える。しかし、そうした差圧生成要素は、オリフィスには限られず、フローノズル、ベンチュリ管などその他の絞り、または当該要素の前後に圧力差を生じさせる任意の差圧生成要素であってもよい。
【0078】
また、差圧室124の差圧を変位として取り出すための可動部材は、上述のようなダイアフラム式には限られず、ベローズ、ピストンなどその他の受圧変位体を備えてもよく、または差圧によって移動可能である任意の可動部材であってもよい。可動部材の位置を検出するためのセンサは磁気センサ128には限られず、静電容量式などその他の非接触変位センサ、または接触式センサであってもよい。
【0079】
上記実施形態においては、分岐配管102から差圧室124に差圧を導入するための圧力導入路158,159,160は分岐配管102の管軸を含む面に沿って形成されているが、これに限られない。その管軸面から圧力導入路の中心軸が外れていてもよく、例えば、圧力導入路が管軸面に直交して形成されていてもよい。この場合、流量センサ部は、
図2の紙面に対し手前側または奥側に設けられることになる。
【0080】
また、上記実施形態においては分岐配管102は3つの開口端を備える三つ叉の分岐配管であるが、流量検出ユニット100はこれと異なる分岐配管に適用することもできる。例えば、4つの開口端を備える分岐配管(例えば十字管)、またはそれよりも多数の開口端を備える分岐配管であってもよい。
【0081】
上記実施形態においては、分岐配管102の第1開口端106が給湯配管32に接続され、第2開口端108及び第3開口端110が循環回路に接続され、循環回路が分岐配管102の直管部を経由する。しかし、給湯回路と循環回路との接続関係はこれに限られない。例えば、給湯配管32から浴槽13への落とし込み流れが分岐配管102の直管部を通り、追い焚き循環流れが直管部の一方側と直管部から分岐する枝管とを通るように、給湯回路と循環回路とが接続されていてもよい。この場合、流れに差圧を生じさせる絞りは、そうした循環流れの管路に沿って設けてもよい。また、落とし込み流れは、分岐配管の複数の出口から流出する分岐流れでなくてもよく、例えば1つの出口のみから浴槽へと流れ出るように給湯システムが構成されていてもよい。
【0082】
本実施形態に係る流量検出ユニット100は、給湯システムだけではなく、その他の配管系に取り付けることも可能である。
【0083】
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
【0084】
なお本発明に係る流量検出ユニット及び給湯システムは、概念的に以下のようにとらえることもできる。
【0085】
本発明のある態様によると、分岐配管における流量を検出するための差圧式の流量検出ユニットが提供される。流量検出ユニットは、前記分岐配管の外部に設けられ、第1差圧の作用により作動する第1受圧変位体と、前記分岐配管の外部に設けられ、第2差圧の作用により作動する第2受圧変位体と、前記分岐配管から前記第1受圧変位体及び前記第2受圧変位体へと前記第1差圧及び前記第2差圧をそれぞれ導くよう構成されている差圧生成部と、を備える。前記第1受圧変位体は、前記第2受圧変位体より高い剛性を有する。
【0086】
前記分岐配管は、第1開口端、第2開口端、及び第3開口端を備えてもよい。前記第1開口端は流量を検出すべき対象流れの入口であり、前記第2開口端及び前記第3開口端の少なくとも一方は前記対象流れの出口であってもよい。前記流量検出ユニットは、前記第1受圧変位体の位置に基づいて前記対象流れの流量を検出する一方、前記対象流れとは逆向きに前記第2開口端または前記第3開口端から流入する流れについては前記第2受圧変位体の位置に基づいて当該流れの有無を検出してもよい。
【0087】
前記流量検出ユニットは、前記第1受圧変位体及び前記第2受圧変位体を収容し、前記第1受圧変位体により第1室と第2室とに仕切られ、前記第2受圧変位体により前記第2室と第3室とに仕切られている差圧室を備えてもよい。前記第1受圧変位体と前記第2受圧変位体とは初期状態において接触していてもよい。前記差圧生成部は、前記対象流れに沿って上流側と下流側とに圧力差を生じさせる絞りを備え、前記絞りは、前記第2開口端または前記第3開口端から流入する流れについても圧力差を生じさせるよう前記第2開口端と前記第3開口端との間に配設されていてもよい。前記差圧生成部は、前記対象流れの上流圧を前記第1受圧変位体及び前記第2受圧変位体が一体に移動するように前記第1室に導く一方、前記第2開口端または前記第3開口端から流入する流れの上流圧を前記第1受圧変位体から前記第2受圧変位体が離れて移動するように前記第2室に導くよう構成されていてもよい。
【0088】
前記第2受圧変位体は、磁石を備え、前記流量検出ユニットは、前記磁石の位置を検出するための磁気センサをさらに備えてもよい。
【0089】
給湯システムは、浴槽の湯水を循環させるための循環回路と、調温された湯水を前記循環回路を通じて前記浴槽に供給するために前記循環回路に接続されている給湯配管と、前記流量検出ユニットと、を備えてもよい。前記第1開口端が前記給湯配管に接続され、前記第2開口端及び前記第3開口端が前記循環回路に接続されていてもよい。
【0090】
本発明のある態様によると、浴槽の湯水を循環させるための循環回路と、調温された湯水を前記循環回路を通じて前記浴槽に供給するために前記循環回路に接続されている給湯配管と、前記循環回路と前記給湯配管との接続部に設けられている差圧式の流量検出ユニットと、を備える給湯システムが提供される。前記流量検出ユニットは、第1受圧変位体と、第2受圧変位体と、を備え、前記第1受圧変位体は、前記第2受圧変位体より高い剛性を有する。前記流量検出ユニットは、前記給湯配管から前記浴槽に湯水を供給するとき前記第1受圧変位体の位置に基づいて湯水の供給量を検出する一方、前記循環回路において前記浴槽の湯水を循環させるとき前記第2受圧変位体の位置に基づいて循環の有無または流量を検出する。